情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
そうでした、多く貰ったからってわけではないですが、
こちらをどうぞ。
[鏃が入った箱とは別の箱が一つそこには存在した]
こっちのひと箱は鏃同様在庫として置いてあった小手、剣、短剣等が入ってます。
弓騎兵隊で使えるものを選択したつもりですが
全てが弓騎兵向けというわけではないので、
使えるものを選択してご利用くださいー。
[やや、距離を開けた位置で、語られる言葉を聞く。
同時、思うのは、森の中で『また』と言っていた人]
…………。
[母が強者と認めていた将二人。
内、一人はこの場にあるという。
そして、自分も心定めた、となれば。
もう一人、との立場がどうなるかは言うまでもない。
それ自体に、惑いはない──けれど]
ああ。
―――不本意ではあるが
女の格好をしていくのが
恐らくはばれにくいと思ってはいるんだが…―― しかしな……
[ルートヴィヒの胸中知らず、ごく真面目に、悩むようにそう謂った]
…………。
[なんだろう。なんというか。
物凄く、悔しい、という気がした。
見た目で侮られるのは、慣れてはいるのだが。
さすがに、感情を完璧に制御できるには未だ至らない年頃。
そして、何よりも]
……勝負を挑まれて引くなど、『戦巫女』としてできぬ事。
お受けいたしますわ。
[継いだ名へのプライドが、引くを良しとせず。
近くにいた誰かに、一時漆黒を押し付けて、会場へと向かう。
押し付けられた相手は恐らく、少女が軽々と運んでみせるそれの重みに困惑もしようが。
それ以上に驚く事となるのは、恐らくは対戦相手の方]
[結論から言うと──仕込み>>982は、無用といえば、無用だった。
大鎌という武器は、とかく、その形状から来るバランスに難がある。
相応の重量を持ち、勢いによって思わぬ角度へ流れやすいそれを制し、狙い通りの位置に叩き込むにはそれに見合った腕力や脚力を要する。
つまり──小柄で細身の少女には、外見に似つかわしくない力が備わっている、と。
相対した巨漢は、恐らくは誰よりも強く思い知る事となる。
組み合った直後にかかる力に、最初から力を抜いていたとは言え──かなり、軽く転がされたのだから]
……御満足、いただけまして?
[勝負の後、にっこり笑って問いかける。
その様子を周りがどう見たか、今の一幕にどんな意図が込められていたかは、組み合った時の感触からうっすらと察していたけれど、それは表に出さないように努めながら。**]
[>>1042の夢という言葉に]
僕の夢は、王家に渾身の剣を献上することなんです。
リアンダール候に謁見を申し込んだのもその夢のため、
これからのセルベシアについて伺いたかったからなんですよ。
リアンダール候とお話させていただいて決心はつきました、
争いのない世の中のため、僕も微力ながらがんばろうと。
[そこまで話すとロヴィンはアイリに近づき、
ほかの人間に聞こえないように耳打ちした。
内容は>>132のあたりで聞いた二人の会話だった]
ただ、決意はできましたが、悩みは増えてはいます。
凪の森で偶然、王家の方のお話を聞いてしまったんですよ。
その二人も清い理想があり、誰が正しいのかには正直悩んでます。
だから、その見極めも含めてしっかりがんばっていこうと思ってます。
[適度な距離を再び取る]
[湯の中からか。
ふと、手を伸ばして。
両の掌でルートヴィヒの白い手を包み持つようにして額に当てる]
―――――、…
[目を閉じて、ここにいることを確かめるように、ただそれだけを。]
/*
そんなこと素直にいったら死ぬぞロヴィンwwww
案内してもらおうか で死ぬよw
どう見てもライナーよりもロヴィンのほうが死亡フラグが立っている件について
それでは、アイリさんもお忙しいと思うので僕はこのあたりで失礼いたします。
最後になりますが、必要ならば、
また鏃を作ってまたお届けできればと思っています。
ただ、自分で輸送していると時間がかかったり危ないので、
運び屋に頼んで弓騎兵隊当てにお届けという形とかでもよろしいですか?
[返事がどのようなものであれ、
ロヴィンは素直に首を縦に振ったに違いない]
/*
ウェルシュ
79回 残1667pt(6)
ジル
81回 残1889pt(5)
イングリッド
77回 残1577pt(5)
タイガ
100回 残1395pt(4)
なあ、しってるか。
こいつら囁いてるんだぜ………
wwwwwwばかだwww
どんだけ喋ってんだよwwwww
いっちおう、自分のも貼っとくけど ね!!タイガ、100越えおめでとうおめでとう……www
―セルベシア城下町・厩舎―
さて、それじゃ工房に帰ろう。
行きよりもっと飛ばすぞー!!
[悩みが増えたが目標も正しく決まったようで、
ロヴィンは預けていた荷馬を受け取り、
向かってきた時よりも速いスピードで駆け出した]
/*
一度戦闘をしてこちらは辛勝かなにか、
あとは陣を張り城の外に拠点をつくる。
城から出られるようにしておかないと何かと不便だ。
あと、私はいいが
他の城関係者が皆に会えない。それはいけないので。
―少し遡った、セルベシア城応接室―
はい、父さんと出会えたのは運命だと思っています。
そして、今武器を打っている事もまた。
[リアンダール候の言葉に素直に頷くロヴィン。
そして続く言葉には]
ジェフロイさんですか?
森で近くに住んでいらっしゃる親切な方ですよ。
実際、自分も武器を使われるようで、
刀鍛冶としての意見を僭越ながら少しですね。
あとは、顔が広い方なので色々と仕事を紹介していただいてます。
今回の鏃の件のようにです。
… ……
[ふと、紫水晶の瞳が見開かれた。
柔らかな声色。
先とは違うその声に、少しの間、呼吸を止める>>=46]
… うん。
[穏やかで力強い肯定の声。それに僅かに瞳を伏せた。
見えはしないだろうけれど。綻ぶこの唇も>>=48]
[ふと、肩が軽くなった気がした。
心が温かくなる。風が吹く。
ぬくもりを受けた翼は天を目指して、羽ばたいていける]
はい!!
自分の剣が平穏の礎に少しでも慣れれば嬉しいです!!
僕もそれを祈りながら剣を打とうと思います!!
[ジルが少しだけ目を伏せた事にロヴィンは気づけなかった。
王政をなくすという真実を知った時、どのような反応を示すか。
それはだれにもまだ分からなかった]
それでは、失礼します!
―回想・終了―
/*
しかし、がんばれますとかがんばりますと言った矢先に力尽きて寝落ちは情けない……。
本当を気をつけると共に、今日も遅くまでがんばれそうだから気をつけよう。
― それから少し経ち ―
…タイガ、じきに戻るのだろう?
わたくしたちは今、デュ・ボック村にいる。
この辺りに陣を置こうと思ってな。
結構賑やかな大所帯になったぞ?
[増えた傭兵たちに触れて、軽く笑う]
ヴェルナーと一緒に動いている。
あの者の手腕、大したものだ。
傭兵を募り、王都に味方という名の種まで仕込んできた。
種は芽吹かせねば値がないが、埋めねば何にもなりもすまい。
あとは兵に渡りをつけられれば一番なのだが……
[人材が居ない。少し困ったように言葉が切れた]
では少し、村の長と話をしてくる。
……きちんと誠意をもって、話をしてくる。
お前の戻る場所は整えておく。
だから、
… 早くもどれよ? **
―セルベシア→凪の森―
さてとー、篭手だ篭手!!
がんばるぞー!!
[ロヴィンは発注を受けた小手を構想しながら工房へと荷馬を飛ばす。
その調子は順調で、盗賊等の妨害もなく、
行きよりもかなり所要時間は短くなりそうだった**]
いつでも来て、とは言えないけど、
見違えた、とは言わせたい。
[遊びに来るなどという男へ、微笑みで答える。]
―――ああ。村の人を取って喰わないなら、
楽しんでいくといいよ。
……ジェフロイ?
[祭に加わるのを了承しつつ、
ちらとでた名前に目を瞬いたりしたが、
問い返す間も無く、タイガは嬉々とした調子で
腕相撲大会の方へと去っていってしまった。]
[タイガの背が離れ、声も喧噪に遮られる距離になって、
かくり、と膝から一瞬力が抜ける。]
………怖かった…。
[はぁ、と息を吐きながら呟いた声は、
傍らのテオドールくらいにしか届かなかっただろう。]
…ああ。厳しい、戦いになる……。
[ゆっくり息を整えて体勢を戻しながら、
テオドールに頷く。その声は、苦い。]
避けられない、戦いになる。
私が、それを選択したから。
[己に刻み込むように低く呟いてから、
祭に行くという彼に頷いた。]
ああ。今日は心ゆくまで楽しんでほしい。
また、明日。
[テオドールの名を記憶の底から浚いだしてきたのは、
彼が視界から去ってからだった。]
テオドール、…ってまさか、
常勝将軍と名高い―――?
[噂程度には聞いたことがある。フレイムタンの二つ名も。
まさか、と、もしかしたらという思いとを共に抱えて、
テオドールが去っていった方を見つめた。]
[腕相撲大会のほうへと視線をやれば、
観客にはやし立てられながら
腕相撲の台に向かうユーリエの姿が見えた。
大丈夫かな、とやや心配はしたものの、
相手の大男はマイユマート義賊団で見かけた顔だし、
少し離れた所で勝負を見守っているフィーも見えたから、
安心して、その様子を眺めていた。]
[しかし、大男とユーリエが手を組んだ次の瞬間、
大男の身体が、僅かに宙さえ飛んで横に転がった。
囃し立てていた者たちも、増えていた見物人も、
歓声を上げることも忘れて一瞬静まりかえる。
なにより、大男が浮かべた紛れもない驚愕の顔が、
皆の感情を如実に表わしていた。]
―――す、すごい…
[王太子もまた息を呑んで声を零し、
儚げでさえあるユーリエの見せた力と技に
驚愕し、感歎する。
同時に、ほんの少しばかり恐懼もしていた。
逆らったらやばい、と思ったとかなんとか。]
[それからは、祭を楽しむ皆の間に交ざって、
言葉を交わしたり、共に楽しんだりしていた。
祭の中心、大きな篝火の前では
華やかな衣を着たひと組の踊り手が
人々の輪の中に躍り出る。
一人は太陽、一人は月を表した衣装を身に纏い、
対になって踊り巡り、物語を紡ぐ。
力強く輝いていた太陽が月に隠され、
再び現れて、月と共に全てを照らすまでの、
死と再生を越えた先にある繁栄を描く舞。
人々の輪に交ざってそれを見る王太子の顔に、
物思うような色が浮かぶ。]
[踊り手たち舞の後、
見物の輪は、そのまま踊りの輪となった。
そこからそっと抜け出し、篝火の側を離れる。
腕相撲大会の場所に戻れば、
いまだに勝負に興じる者たちの姿があった。
中心でなにやら盛り上がっているのをみると、
先程のタイガと勝負を交わしているジェフロイを見つける。]
あ……。
[来ていたのか、とは思ったけれど
勝負の最中に声を掛けることはせず、
ただ、見えるように手を振ってから、その場を離れた。]
フィー!
[そろりと抜け出してきたのは、約束を守るため。]
踊りが始まったよ。行こうよ!
[フィーの姿を"声"と目で探して、手を差し出す。]
約束だから、ね。
[仮装の仮面をかぶって、エスコートの仕草。]
[篝火の周囲に戻れば、大きな踊りの輪と、
輪の中心で踊る、何組かの踊り手たち。
迷い無く中央に誘って、ともに踊りだした。
とくに決まった形もなく、
好きに身体を動かしてリズムに乗せる。
声を上げて笑いながら、疲れて動けなくなるまで
そうして踊っていた。]
―日は変わり:セルベシア城―
[執務室にて、
届けられた資料に目を通し
成すべきを組み立てながら
ナネッテか、他の修道女か。
それとも、ルートヴィヒからか。>>920
獄死する可能性が告げられたのを思い出す。
セルベシアの――否、現在の医学では
頭を開き治療するということまず、不可能だ。
それも罪人相手とあっては。]
――― … どのみち助からんな
[―――ぽつ、と色無い声でつぶやいた。]
/*
メモのジル様かっこいー!そして可愛いよジル様かわいいよ
というか英雄3人とも可愛すぎるんだけれどどうしよう
お、獄死フラグ? 獄死フラグ?
[ナネッテの考えは、まだ聞き及ぶ所ではない。>>1040
彼女はどう動くであろう。彼女の答えは。
ジルはロヴィンから聞いた「ジェフロイ」>>1061
なる者の名に聞き覚えがあったため、その後調べていた。
書類、軍属の名簿からは一切の記録が消されているが
人の記憶までは改ざんできない。
情報部などの伝手を辿り
渋られながら彼の人の名に辿り着く。
ナネッテからも、そういった話を
聞けたかもしれなかった。]
…――斧騎兵副隊長 、か
此処まで入念に存在が消されているとはな…。何があった?
[2年前。軍が必要になるであろうと諸々の洗い出しをしていた時に名は見たことがあった。記憶が漸くつながった形となる。]
[着くは円卓。
年嵩の貴族の多い中で、
ジルの存在はひときわ異彩を放っていた。
未だ若い彼を「小憎」や女性と見紛う容姿から
「小娘」とまで呼ぶ向きがあったが、
今では陰口の域である。
不安定な基盤を固めては来たが
快く思わない者がいるのもまた事実。
反面、警備兵や軍の方からは指示を得ている、という。]
「――では、はじめましょう」
[始まるのは会議。
議題は、罪人ヒースクリフの処遇と
軍事行動の開始について。
粛清の結果エリオットを推す派閥が殆どを占めるこの場。
先ほど入ってきた「ウェルシュ王子の決起」の知らせ
そして「イングリッド王女が兵を集めている」という調査結果
これらを反乱分子として叩かねばならぬ。
――そう、決定するに時間はかからない。
スカルディス渓谷を越え、凪の森近く、野営地をたてる。
王都より離れ、軍属ではない民に
被害は及ぼさぬように。
進言したのは他でもないジルであった。]
/*
この甘さが命取りであった…
いや、野戦得意な人が多そうだからね、他2軍は
しってる!
峡谷を封鎖してふぁいやーだろ!wwww逃げ道なくしてふぁいやー! そして王都枯渇
だめじゃん
――罪人ヒースクリフについてだが。
侵すべからざる場所を侵し兵士の命を散らせた罪は重い。
――…処刑を進言する。
[重く頷くは、クラウゼヴィッツ家を
よく思っていなかった派閥の貴族であろうか。
賛成だ、と声が続き始める。
彼のものの処刑の決定は布告される。
罪人として、反逆の徒として。
ジルは気付かれぬよう、きつく拳を握りしめた。]
/*
システムにはこだわらないのでこれはこれで美味しいかとです
えへへー、 やったー! スタイリッシュに処刑だー!
ばんざーい!
[処刑は公開されない。
――が。
来るならば、来るのか。
“彼ら”の反応はどうであるか。]
――…
[ジルは城下、出征の宣言の前。高台から遠く望む草原を見ていた。]
[それから更に少し後の事。
青く染めた外套を翻し、
“王国の平和を脅かす
反乱分子より、我らは民を――守ると約束する”
――指揮官としてそう宣言したジルを見た市井の子供たちが、絵本や物語と照らしあわせてか
まるで候はお話の王子のようだ、と言い合っていたのは――きっと、ジルにとっては 皮肉以外の何者でも*なかった*]
―2年前―
[内海沿岸を全て征服し、大きく膨らんだ大国にて3年に1度開かれるお祭り騒ぎが、盟主国王主催の御前試合。各地で1年かけて行われる組手と予選トーナメント。盟主国首都にて5人に絞られた剣士の総当たり戦。これにて全勝を収めて初めて剣聖が冠せられる。当然、長期間に渡って剣聖が出ない時期もあれば、3年に一度剣聖が出る時もある]
[お祭り騒ぎとなる盟主国首都。そして代表剣士が出そろい始まる国主催の賭け事。注目の的は、聞いたことのない小国出身の小僧だった。以前輩出された剣聖の弟子といえども若すぎる無理だというのが下馬評で、人気は最低]
[大衆の予想に反して、全勝したその小国の小僧に、時の国王は翠の剣聖の称号を与えた]
「翠の剣聖よ。そちに報償を与えよう」
「こちらの剣の銘は『無垢なる腕』 我が連合国が一つより王に献上された宝剣です。双子の王子が生まれた際、秘密裏に行われた儀式に用いられた剣で赤子の命を天へ返す為に使われたものです」
[後の宴席にて持ち上がる士官の話を断る若き剣聖に、国王はあっさりと引き下がり、報償の金一封と、武力で征服した国から献上された一振りの長剣を与えた。『無垢なる腕』の銘とその説明がされたが、受け取った本人はあまり覚えていない。切れ味よくしなやかで強い。それだけで十分だった]
[少年が退席した後――]
「もったいないのう。あれは疾く、死ぬ」
「は? 年の割に落ち着いた者のように見えましたが」
「あやつの剣はあやつの心そのもの。剣で頂点を目指すと心より願い努力が結実した恐るべき天賦の才の持ち主よ。だが、万能ではない。あやつが、自らの心の声が何れあやつの剣の領分を超えよう」
「若年を理由に士官を断るなど、分を弁えているようには見えたのですが――」
「'ここ'ではそうであろう。だが……嵐があやつの心の一番柔らかいところを襲う時、あやつは賢明と無縁の選択をするであろう。あやつの故郷に嵐が来なければよいのう。何といったか、あやつの故郷の名は――」
[自らのコレクションから剣を選んだのもまた、盟主国君主その人という]
(了)
―セルベシア城:北の塔―
[――ジルはルートヴィヒを伴い、
静かに“罪人”と、そう裁定を下した者の檻の前に立つ]
ヒースクリフ フォン クラウゼヴィッツ。
…――お前の処刑が決定した。
[自ら告げに来たのは己に課した責故か。
ヒースクリフは もう随分と憔悴しているように見えた。
ヒースクリフの剣は、未だ保管所にあった。
その名の由来など知らず。]
/*
私はこういうことできそう!!
と思って最初から希望していたからいいけど
腹心 いいのか
見限られたらどうしよう!
(怯えてた)
これでいいのかな動き的にはいいのかな!
―セルベシア城・北の塔―
[食事の量が減っていったことに毒殺ではなく、これは――、と、とうに別の可能性を見出していた]
[宣告にも、動じることなく。その責務を果たしたリアンダール候に振り向いて]
そうですか。
後始末を任せっぱなしにして悪いですね。
[死者は片付けられない]
[ついこの間、友への裏切りを知っての憤怒の表情はどこかへ消えたのか]
[まだ子供だった頃。自分がウェルシュを連れだして、悪びれずにジルに詫びた時と同じような無邪気な微笑みを浮かべて]
―――、…。
[あの時と同じように笑った、
ほんの少しだけ柳眉を寄せたのは
冷徹の仮面から微かに裡が覗いたからか。]
お前はまた笑うのだな。
……子供の悪戯とは違うのだぞ。
[今度こそ、呆れたように謂って]
……何故あのようなことを。
分かっていたはずだ、こうなるだろうと。
[幼い頃――
空に手を伸ばしたら何処まで届くのか、と。
掌を真っ直ぐ、蒼天に掲げたことがある。
空っぽしか掴めなかった手をじっと見て。
その次の時は、屋根の上で同じことをした。
伸ばしても伸ばしても何にも届かない、
そんな無力でちいさな掌を琥珀の瞳で見つめながら。
…ああ、ひとりだから無理なのかな、と。
ぼんやり思ったのを憶えている]
― 王都 ―
[タイガへの土産は何がいいかと考えて――
考えたのは同じような元セルベシア軍人に声を掛けることだった。
自分がセルベシア軍に入ってから数年のうちでも、
素行の問題で辞めたものや、あるいは年齢を理由に辞めたもの。
理由は様々だが、軍の顔ぶれが一定ということはなかった。
腕はなまっているだろうが、いずれにしても正規兵として訓練された、戦闘のプロだ。
集められれば、それなりに力にはなるだろう。
もちろん、人選は必要だった。
出来るだけ、リアンダール候に賛同の声をあげそうもない人間を。
仮に、話に乗ってくれなくても、最低減通報されるようなことは避けたかった]
『メリオールの血を引いているのが問題ならば、
逆にセルベシアが大きくなって、メリオールを飲み込めばいい。』
『リアンダール候に任せれば陰謀の渦巻く国になるかもしれない。
だが王太子を選んで軍隊がなくなれば、他国からの脅威に晒されることになる。
であれば王女が一番の適任じゃないか。』
『イングリッド王女は美人で、しかも堂々としているぞ。
女王になればさぞかし映えるだろうし、どうせ兵が不足すれば戦うことになるかもしれない。
だったら最初から美人に恩を売ったほうがよくないか?』
[そうして月日は経ち。
戯れとしてですら、手を伸ばすことを忘れた頃。
紫水晶の瞳で。
真っ直ぐ天を仰ぎながら。
見えない掌で、まるで翼を携えているかのように。
力強く、羽ばたいて天に届こうともがく…彼女に出逢った。
忘れていた何かが、其処には確かに煌めいていた]
[半分以上口からでまかせだが、別に構わないだろう。
そして乗ってくれれば、例のペンダントを見せて伝える]
『おそらく、王女はデュ・ボック村か、その近辺の村におられるだろう。
この紋章が描かれた真紅の旗を目印に。』
[そして、集めたうちの1人に、イングリッドに宛てて手紙を渡してもらうように頼んだ]
凪の森の端の工房に"ロヴィン・ベルムデス"と言う名の鍛冶職人がいる。
おそらく王宮出入りの職人だと思うが、彼に武器の輸送の話をもちかけたところ、
機会があれば、という返事をもらっている。
荷台に入った武器をちらりと見ただけだが、あれは相当腕のいい職人だろう。
素人にも扱いやすそうだったし、素材がいいのかもしれないが、耐久性も高そうだ。
武器自体はメリオールからでもなんともなるだろうが、あれだけのものは中々ないだろうし、
リアンダール候の元に武器が届かない。であれば、少しは何かの役に立つのじゃないか、と考えた。
機会があれば尋ねてみるといいかもしれない。
Erik=Rainer
[そうして、動いている間にも、心から消えないものがある
それはデュ・ボック村で自警団を見た時から考えていたこと。
かつての自分の部隊を丸々引き抜けることが出来れば――]
― それから少し経ち ―
デュ・ポック村?
[少し後、聞こえた固有名詞>>=54に、思わず一度聞き返して。
次いで改めて唇の中で転がし…ああ、と頷く]
メリオールにも近いし、悪くない場所だわな。
ヴェルナーが自警団からの信も厚いし。
[ただ…、と少し口を噤んだ後]
あの村、あいつの……ルートヴィヒの生家でもあるらしい。村の牧場がそうだ。
それにあいつが村の去り際、御大層な演説をぶっこいていったらしい。
[御大層、に刺々しい嫌味を籠めて言いつつ]
反対はしない。
が、内に飼うことになるモノについては把握しておけよ。
内側から反乱されて腹を抉られる、なんっつーのはまっぴら御免だ。
って、随分増えたもんだなあ。
最初を振り返ると随分なもんだぜ。
[傭兵のことを言われれば、驚いたような声をあげ]
そうか、ヴェルナーがか。
やぁるねえ、あいつ。
退役軍人は……あー…。
[浮かんだテオドールの顔。
ジェフロイと会話していた様子を耳に挟んでいたので、
彼がそういう身分だったのは知れた]
ウェルシュのところに、行っちった。
[こちらも冗談ぽく軽く言って、肩を竦めた]
はいはい。りょーかい。
俺がいなくて淋しい?
[戯言を笑み混じりに投げつけて。
土産は酒だったよなー。と、惚けてそのまま会話を切った**]
そうですね……
正直僕にもよくわかんないです。
賢くないですし、案の定怒られちゃいましたし。
[あっけらかんにいって]
ただ、許せなかったんです。
親父殿は別に何か悪いことをしたわけでもないですのに、命が誰かに握られているなんて。
ほんと、それだけですよ。
体が勝手に動いてしまう。
[騒ぎの目を完全に自分にのみ引きつける為に、向口をあけ、籠城ではなくて姿を見せた]
[父がエディに殺されるのではないかと、無茶を推して、塔から飛び降りた]
[ウェルシュに対する裏切りも原動力の一つだった。でも、切欠は、つまるところそれなのだ]
/*
らいなああああっ!!!
うん……君にとっても期待してたの……
嬉しいけど、くっそうwww
よし、拾おう。
/*
うおお、ライナーが頑張っている!!格好いいぜ。
そして姫さんのための行動が嬉しい。
エールを送りつつ見守っているぞ!
ヒースジル組もいい味だ。
どっちも見応えあるなぁ!
―セルベシア城:北の塔―
…――ー。
[柳眉を寄せたまま、
ヒースクリフの述懐を聞いていた。
胸中、過るものを堪えるように知られぬよう息を詰めた。]
変わらないな。変わらぬがゆえ、この結果だ。
[それはどうしようもなく弱いところであり、
またそれが故に強いところであるのだろう。
ジルは、そう思う。]
まったく ――…
[ばかだな、と。そんな子供の頃のような言葉、言いかけて飲み込んだ。ただ緩く首を横に振る]
結果として、親を見殺しにするくらいなら、変わらなくて結構です
[あっけらかん、と]
まったく 馬鹿ですけれど――
でも、馬鹿は貴方もでは?
こんな役目、偉くなったんでしたら下々のものに任せればいいんですよ。
[他にも理由はあるが、それは言わない。
何故ジルが自ら国を割るようなことをしでかしたのか。
問い詰めれば、こちらもそこに至った過程を透かされ、証拠は再び改竄されよう]
―邂逅と腕相撲の先―
[腕を振ったり擦ったりしつつ、祭りの人波を抜けてゆく。]
くっそ。あのやろ、なかなかやりやがる…
俺の肩と互角に戦えるたあな。
これでも、日々の鍛錬は欠かしちゃいねえのに。
[しかも両者共に負けず嫌いと来た。
当然一戦では終わらせず、幾度も腕という名の刃を交え――途中、ウェルシュが手を振るのが見えて微かな笑みを返した直後に劣勢に追いやられたりもしたが――
残ったのは勝利も敗北も無く、ただ半身に残る心地良い疲労感。]
[唇が弧を描く。
余りにも久しぶりだった。
遠慮なく揶揄や悪態を飛ばし己の力をぶつけ合える、
それも、戦場に身を置く男。]
イングリッド王女の護衛長――な。
[成程、全ての辻妻が会う。
ウェルシュとの遣り取りが何を齎すか、
何処に終着するかはこの先の戦況次第となろうが]
[裏も表もなく付き合えるような気が、主定まらぬ今だけはして。
だから先刻の別れ際、少し考えてこう呼んでやったのだ。]
―セルベシア城:北の塔―
――…
[瞳は、見据えるようなまま。
はじめから、
決別するための交わりではあった、けれど――。]
……生憎と必要だと感じたことは
己が手で成さなければ済まない性質でな。
[ヒースクリフは、
口滑らさぬようにしているのだろう。
追わせたクラウゼヴィッツ候の一味は見失ってしまった。]
―セルベシア城:北の塔―
じゃあ、お礼を言わなければならないのですかね。
忙しいところお越しくださりありがとうございました。
正直言葉を交わす機会もないだろう、と思っていましたのでお得感がありました。
あ、でも、親父殿にさっきの話はしてはだめですよ。
[ぺこりと。一礼しつつも―― そこは釘さした]
次会う時は処刑場で、ですか。
デュ・ボック村にルートヴィヒの生家が……?
そうか、分かった。肝に銘じよう。
[けれど今更この選択を、変えるつもりがない。
この村を選び、こうしてやってきた。
村ひとつ説得出来ずして、何が王かとの気持ちが心中にある]
ウェルシュのところに、テオドール将軍が?
ああ…やはり行ったか。
[老いたる将の話を聞けば、一瞬目を閉ざして頷いた。
予感はあった。けれど口元には僅かに苦い笑みが浮かんだ]
では彼も、心落ち着くところを見出したのだろう。
良い、構わぬ。セルベシアの軍人は彼だけではない。
[ジェフロイの話があればまた違ったのだろうが、
彼とは未だ面識がない。
ゆえに話が出ることはなく、続く冗談に肩を竦めることになった]
馬鹿。
…ああ、酒は少し多めに買って来るといいぞ。
ヴェルナーに半分約束しといた。
[本当は唆しただけだったけど。
意趣返しとばかり、あっさり嘘を伝えて笑っておく*]
/*
メモ
・タイガが戻ったらダンテさんちのことを伝える
→南にでも送り込んだらどうかな……平和っぽければ何でもいい
ライナー拾いを急ぐか
必要ない。
[お礼を、等と言われるがにべもなく断じる。]
それくらいの約束はしておこう。
…――では話はこれまでだ。
次は、処刑場で。
[踵を返し、出口へと向かい始める。]
[その背を見つめる顔に笑みが浮かぶ。――返答から知る。クレメンスの健在を]
[わからない。あの頃と変わってしまったのは立場だけのように思えるのに]
[何故――弟のようにウェルシュを可愛がっていたのに、ジルが、望んで国を割ることをしたのか]
[それはさいごまで知ることはない*]
[――北の塔、ヒースクリフに背を向けた時。]
―――… っ
[眉寄せ、唇噛むのはほんの一瞬。
側に居たなら、見えただろう。]
/*
私のメモアンカー多すぎだろ
>NPC粛清で
わたしもそう思っていたがさすがに酷いかと思って日和った。暴君になりきれなんd
/*
そうだね
ル●ーシュだね…
(誰かの声を受信した気がした)
(心の声かも)
本当ルートヴィヒも困ってるんじゃないかと本気で思う
すまない…自分的には想定内なんだが
ネタ遊びってどうなるのかな
なんかひどい事になるのかな
皆獣の耳がはえると か?
[わかってなかった]
/*
女神村のヒースくんのほうが落ち付いている気がしなくもない!
こっちのヒースくんのほうが年齢上なのにヒャッハー!だよな
これがあれか
ファザコン補正というやつなのか……
/*
昨日の独り言が恥ずかしすぎる( ノノ)
王女が目指しているのはデュ・ボックです。
この場所はビーケン神殿近隣です。
なにをねぼけていたんだ 俺は
あと、バランスを気にしてはいたが。
確保兵の数を考えると妥当なのやもしれない。
/*
メモ
・エディの抜け穴発見←これは今できる
・ヴェルナーとヒースの陰謀部分を拾う
・ヒースの「無垢なる腕」という剣のフラグ
・兄弟縁故バラし(もっと後半か死ぬ時)
・タイガと戦う?ルートヴィヒが危ない!
・メリオールをどう絡めれば面白くなる?
・フリート村について知って複雑な気持ちになる
・どっかで火攻めしたい
・変装する
― デュ・ボック村 ―
[ヴェルナーの案内であり、先に使者を遣わしたことでもある>>986
すんなりと村には入れたものの、入った時から……いや。
入る前から、観察するような好奇に満ちたような警戒するような、
村人たちの視線を感じていた。
ちくちくと肌に当たって、痛いほどだ。
こんな視線には覚えがある。
敗者の孤児としてあった、セルベシアの王宮での好奇の眼差し。
同じく独りきりであった、メリオールで向けられた眼差し。
昂然と頭を上げ、いつもそれに対抗してきた。
弱みを見せたら負けだった。
けれど。今、ヴェルナーと交わしてきた言葉を思う。
ここに在るのは民たちだ。
権力の遊びや噂話に興じる貴族らの視線とはものが違う。
己らの生活を、未来をかけて見極めんとするものらの視線だ]
ああ…、すまんな。
[ひらりと愛馬から降り、村の男に礼を言った。
月毛の愛馬を男に預け、村の道を歩く。
侵略ではないとの言葉には、ひとつ大きく頷いた>>995]
当たり前だ。
わたくしが自国の民を侵略してなんとする。
[当然だとばかりに言い切る。多少は演技も入っている。
ここ、レフ湖沿岸はメリオールに近い。
その分、隣国への親しみも反発も強いに違いなく、畢竟、
メリオールに長く滞在していた王女への関心も強いに違いない。
強い関心は、容易に正にも負にも天秤を傾けよう]
いい男、を…… …?
[ヴェルナーの話を聞き流していたが、途中意味が取れなかった。
思わず傍らの男を見遣って、目を見開く]
ば…… っ!
[ばか!と怒鳴り返さなかった自制心は褒められてもいい。
それでもほのりと、白い頬が赤く染まった]
馬鹿なことを。するわけがなかろう!
[小声で言い返した言葉は、村人にも聞こえたか。
くすりと、どこかで誰かの笑う声が聞こえた。
解けはしない緊張の糸が、僅かに緩む]
……頼む。
[そうして連れ立ち、
村の自警団に連れられる形で長の元へと向かったのだ*]
[テオドールやユーリエへも軽く挨拶を終えたのち、村の様子を注意深く見回る。
凪の森で言葉を交わした日から数えるに、どうやら王子は迷いなくこの村を目指したと推測していた。]
何故この村で。
[遠く王都から離れたこの地で演説を行った理由。
村ひとつ、丸ごとの信を獲得する、それはすなわち安全地帯の確保だ。なるほど拠点の設置は重要だろう。
王子の演説は民衆に感動と熱狂とを齎した。
が、縁もなく馴染みのない村であれば、耳を傾けて貰える場を設けること、それがまず一人では難しい。]
拠点に向くかどうか、村民の思想は安全か、
王子一人でアタリをつけた?
…難しかろうな。だとすると―――
[村人への配慮だろうか、そう見えぬよう装ってはいるようだったが、
明らかに外から来たであろうものを目で選定する。
一人の注意を引き、小声で訊ねた。]
この舞台を整えた者は誰だ?
[王子が信を置く者が、この中に居ると確信していた。]
[こうした者が仁義に篤いことは心得ていたが、随分と警戒が厚い。
敵ではないと匂わせたり、交渉の手練手管を駆使しても半刻以上を要し、漸く引き出せたのが「ダーフィト」という名。]
……そうか。お前さん、そいつに顔は通るか?
ならば、彼と王子に伝えてくれ。
『機が満ちたなら、“西から東、二国を跨ぐ貴婦人の膝元”』
―――ああ、意味は分からんでいい。頼んだぜ。
[言付けを頼み、銀貨数枚を握らせた。]
―セルベシア王城>>1070―
[北の塔より戻る廊下、
その途中、逃走したクラウゼヴィッツ候を
追っていたものに呼び止められる。
先にエディにも報告した、とも付け加えられ]
…――そうか。
[抜け道、か。と呟く]
成る程、抜け出せてしまっていたわけだ。
[ふ、と一瞬だけ何処か遠くを見るような眼になる。
過るのは、遠い日。それもすぐに消えて]
エディならばすでに命じているかとは思うが
他に抜け道がないか徹底的に探しだせ。
侵入も、脱出も、許しては*ならない*
[メリオール国土とセルベシア国土。
二国の国境輪郭を、東を向いた貴婦人に見立てた伝言。
呼ぶと言ってくれていたウェルシュに、居場所を伝える為の物。]
[広場を暫く眺め、それからエーレンフリートの名を戴いた村を背にした。*]
― 祭りの後・夜が明けて ―
[一晩中続いた祭の余韻が残る中、
村の主立ったものたちや配下となった者たちを集めて、
話し合いの席をもった。
その席で、いくつかの依頼をする。]
近隣の村の長や有力者に話を通して、
一度集まってもらうようにして欲しい。
私から直接話をして、力を貸してくれるように頼む。
必要があれば村に直接で向いて、村人にも話をしよう。
[今は、自分を直接知る人間を、できる限り増やすこと。
それを第一義として掲げる。]
戦いに加わってくれるという者を集めて組織とし、
訓練を行うのはテオドール将軍に任せる。
[さらりとその称号を口にして、軍関係を任せると明言する。]
志願してくれる者たちのうち、長男は断って。
その家の唯一の働き手、という場合も駄目だ。
こんな戦いで、家を絶えさせてはならない。
女の人達にも手伝ってもらえることはあるだろうから、
遠出についてきてくれるなら受け入れる。
ビーケン神殿には使いを。
この戦い、中立を表明してくれるようお願いする。
[本当は助力を得たいところだが、神託の影響が強すぎる。
とは、この場では言わず、
後にごく近しい者にのみ語ったこと。]
民の精神的主柱である神殿が争いに関与すれば
民が動揺する。
だから、争いには関わらずの姿勢を貫いて欲しいと。
もちろん、私たちが神殿に手を出すようなことは
決してしない、と約束を。
ただ、戦火を避けて逃れる者たちを受け入れる用意は
お願いしたい、とも伝えて。
それと、ダーフィト。
レフ湖近辺で有力な商人を探してもらえないだろうか。
[闇取引を主としている、とは声に出さず伝える。]
最近、レフ湖の"流通"が滞っていると聞いた。
荷が入らなくて困っている者もいるだろう。
彼らに、将来の優遇と引き替えに、
金銭面での援助を受けられないか話してみたい。
―――無闇に禁とするから、不正が起きる。
彼らとて、陽の光の下で稼げるならその方が良いだろう。
[無論、闇取引にしか興味が無い相手は論外だが、
そのあたりの見極めはフィーがやってくれると信じている。]
―――ことを為すに必要な力は、
人と、金と、情報だ。
そのいずれも、私たちには足りない。
まずは、それを埋める所から始めたい。
[最後に、一同を見回して言う。
その顔にあるのは、もう引き返せない、
引き返すことはしない、という決意の色。]
険しい道になると思う。
けれども、私たちならやり遂げられると信じている。
[そう言葉を結んで、集会を解散した。]
/*
いいかげん、供二人に名前を付けようと思って考えたけど、
結局、まだ表に出せていないという。
そのうち出すさ。多分。
― デュ・ボック村/集会場 ―
[村には必ず、広場がある。
その正面に立つのが集会場、今はその扉は大きく開かれていた。
集会場の奥、上段のの正面には村の長たる人の姿があり、
その周囲には村の主だった者が既に集められている。
更には集会場の中、その周辺には、話を聞きつけた者らが、
今も続々と集いつつあるようだった。
案内を受け正面に立てば、慇懃な礼が施される。
けれど向けられるのは、見定めんとする幾つもの厳しい視線だ]
───まずは騒がせたこと、すまなかったと言う。
その上で、わたくしの話を聞いてくれることに礼を言う。
長にも、そなたらにもな。
…さて、わたくしがここを訪れたのは他でもない。
そなたらに助力を願い、そして選び取って貰うためである。
[凛とした声が涼やかに響いた。
命じると言うことはない。助力を願う。
その言葉に、微かなざわめきが広がった。
王族とは貴族とは───頭ごなしに命じるものではなかったか]
知っての通り、わたくしは長らくメリオールにいた。
そなたらの中にも、メリオールを知る者があろう。
かの国の豊かさを知る者があろう。
我がセルベシアは小さな国だ。弱き国だ。
古きに捉われ、新しきものを異として受け入れぬ。
それを嘆くわけではない。
────だが。
それだけで良いとも、わたくしは思わぬ。
[紫水晶の瞳が、精気に満ちてきらめいた。
力を希求するそれは、希望でもあり欲でもある。
絡み合う望みは、意志の力となって王女を彩っていた]
わたくしはこのセルベシアを、強く豊かなものとしたい。
誰からも侵されず、皆が安心して暮らせる国を。
理想を掲げ、それを実行する強き力を持つ国を。
古きを厭わず新しきを知り、前へと進み行くつよき国を。
絵空事の理想など要らぬ。
描いた未来は現実のものにしてみせる。
メリオールよりも豊かに、
そして更なる諸外国にも負けぬ、
───── つよき、セルベシアを。
[挑むように、朱唇が華やかに弧を描いた。
赤を纏いし王家の鷲は、その翼で天を覇する]
その為にわたくしは、セルベシアの王となろう。
そして必ずや、セルベシアに栄光を齎すと約してみせよう。
どうか、そなたらの力を貸して欲しい。
────我らがセルベシアの未来に、栄光あれ!
[高らかに、王女の声が響き渡った*]
/*
wwwwwwwwwwwはずかしい。
こっち系でどうでしょうかという、方向で。
これなら大体被るまい……
── まだ浴室のこと ──
[目隠しの帳の陰。
ほの暗いバスタブの中に、たおやかな肢体が沈む。
耳の槍花車の煌めきを除いては何一つ身に帯びることのない無防備な姿をルートヴィヒの手に委ねて。
これほどの信任。]
[ジル自身が女装案を口にすれば、相反する思いがこみ上げてきて、我ながら戸惑う。
見たい。
だが、他の男には見せたくない。]
…本当に相手を騙せるか──先に試す必要がある。
内緒の衣装合わせをしよう。
[密かに計略が進められた。]
[湯気にとける吐息。
求められるままに、手をジルの額に添える。
しばらくそうしていたが──やがて、ゆっくりと指を開いて、ジルの目を覆う。
まじりあう温もり。
重なる鼓動。]
……おまえのものだ。
[唇は、それ以上の言葉を紡がなかった。]
/*
しかしこのログの厚さ………
信じられるか。これってまだ2日目なんだぜ。
毎度意味合いは違うけど信じられんことが起きている気がする。おそるべしるがる。
見落としてるところがありそうで、何度もログ往復してる。絶対あるだろうなあ…齟齬とかも。
── 王都 (ヒース処刑布告前のどこか) ──
[変わったのはまとう服と眼鏡だけで、あと1年前と変わらぬようジルの傍らにあって過ごしていたが、ジルが、ルートヴィヒに手伝うことのできぬ書類仕事に忙殺されている間に、少し時間をもらって執務室を出る。
神殿へ赴いて巡礼護衛修道士たちに、民に向かって、兵に志願せず静観すべしとの説法を行うことを指示するため、
そして、ナネッテに会って懺悔をするため。
それとは別に、何処かで赤の剣士・エディに会えれば、と考えていた。
見かけたら言伝を、と使用人たちに頼んでおく。
急ぎの用件ではなかったが、出陣の前に話をしたいと考えていた。]
― エーレンフリート村・祭り中 ―
[勝負の様子に、何か思われている>>1069とは思いもよらず。
いや、知ったら知ったで、内心のあれこれにびみょーな影響が出るだろうから、その方がいいのだろうが。
とはいえ、何気なく周囲を見回し、驚愕の表情が見えた時には、あ、という感じでちょっと固まったが。
静寂の後に広がるのは、歓声。
今の一幕は、相応の効果もあったらしい。
何れにせよ、その後の対戦は丁重にお断りしておいた。
最初の結果は、虚をついたからこそ、の部分も大きい。
何より、連続で、となると違う『弱点』――持久力の低さが露呈しかねない。
それでは本末転倒だろうから。
笑顔のままに、先ほど押しつけた漆黒を引き取ると、周囲に気取られぬよう、小さく息を吐いた]
……イングリッド様に。
次にお会いする時は、陣違えてとなりますけれど。
翔けゆく先に、天の英霊の加護をお祈りいたします、と。
それから……。
[ここで、一度言葉は途切れ]
……もし、も。
薄紅の花の髪飾りの行方を、ご存知でしたら。
[実際にどうかはわからないが。
もし、その手にあるのなら]
……次にお会いする時があるまで。
お預けいたします、と。
[それがどんな形でになるかはわからない、けれど。
笑みを絶やす事はなく、そう、言葉を託した]
あ、あと、もう一つ。
ヴェルナーさんにも、お伝えください。
『負けませんから』って。
[以前言われた、『また』への返答だが。
明らかに言葉足らずのそれは、どう取られるか。
それでも、それ以上は何か言いたす事もなく、ふわり、と一礼して]
ありがとう、ございました、タイガさん。
……貴方の向かう先にも、天の英霊の加護のありますことを。
[先を求める者には、等しく祝福を。
そんな、英霊の在り方のままに。
そう、紡いで、笑った。**]
── セルベシア王城 北の塔 牢獄 ──
[ウェルシュとイングリッド、それぞれの動きに対して、ジルは鎮圧の意を明らかにした。
かねてより予期はされていたとはいえ、王都の動きは慌ただしくなる。
国庫が開かれて武具や兵糧が整えられ、軍事教練もまた厳しさを増し、人々の表情にも緊張が宿るのがわかった。
そんな中、激務の間をぬって牢獄へとヒースクリフを訪れるジルに、ルートヴィヒも同道する。]
[しんしんと冷える厚い石壁に囲まれた牢獄に落とされたヒースクリフは、失った血量がまだ回復していないのか、顔色が冴えなかったが、その唇に笑みを浮かべてジルを迎えた。
過去を語るふたりの声。
ジルが馬鹿だと名指されれば不愉快そうに目を細めるも、聖職者らしく、手は身体の前でゆるやかに重ねられたままだった。]
「別に何か悪いことをしたわけでもないのに、命が誰かに握られている」── 生殺与奪の自由。
それこそ、あなたたち貴族、そして王族が「特権」として民衆に対して行使してきたものですよ。
自覚がないのは──不幸なことです。
[ヒースクリフに反論したのはわずかにその一言だけだった。]
[ジルとヒースクリフが、ウェルシュの「学友」として机を並べた仲だということは知っている。
ジルとどれほど強い絆で結ばれていようと、公的にはリアンダール家の使用人でしかないルートヴィヒは、ジルたちが王宮で講義を受けている間、屋敷の掃除をしたり、使い走りをしていたりしていたから、彼らの友誼は直には見ていない。
あくまでも、主の知人──そういう位置づけであった。]
[唇を噛み、声をこらえるジルの気配。]
……
[時間は止まってくれないことを、巻き戻せないことを、思う。
思い出を封印して進むしかない彼の心を。]
―回想:北の塔(>>1134)―
[リアンダール侯の後ろにいる修道士が何者かは知らない。
ただ、先日の攻防でも気に入らないとは思った。
平時ではここで十代のそういう年頃らしく、ひとくくりにするなよ馬鹿、やうちの親父の何を知っている、などなど、噛みつくが、思い出話をしたい時に水を差す気にもなれず。噛みつくのはやめた]
[ジルが行動に移した理由は見えない]
[その者が行ったコトを知らずして、ただ貴族に生まれてきただけで悪と論じられるなら――……]
[先日いった言葉がよみがえる]
[全権を握っての改革の押し売り。それではたして自ら権利を求めなかった民は幸せになれるのだろうか?]
[先のことは頭痛いから考えるのをやめた]
― 腕相撲会場 ―
あっははは!
あいつオーバーだなぁ、魅せるねぇ。
……。
…………。
………………マジで?
[ユーリエ相手に八百長を仕込んだのは自分。
あの得物を振り回す以上、ダグラスにもひけはとらないはずだけど、盛大に負けるほうが盛り上がると思ってのこと。
それが蓋を開けてみればどうか。
手の甲が一瞬で叩きつけられた(>>1057)どころか、その衝撃が手から肘、肩を通り――ユーリエの手を握ったまま大男の身体が回って裏返された。
仕込みは必要なかった――いや、仕込みは充分に効果的だった。
もしも本気でやって勝つ気だったなら、あそこで踏ん張って――八百長だと自分の体が回されることで捻られる力を逃せた衝撃……それをまともに受けるわけだから、肘が破壊されるか腕が折れるか、はたまた肩が抜けるかのどれかだったかもしれない]
―過去:浴室でのこと>>*105―
[――密かな計略に
ジルは ふむ、と1つ頷き]
……、確かにそうだな。…そうしてみよう。
騙せなくては、意味が無いからな…。
[引っかかっていた。]
『ウォォォォーッ!』
『嬢ちゃんすげぇぇっ!』
[感嘆と歓声に沸く周囲。
もうユーリエを侮る者はいなくなっただろう。
むしろ、この風貌だからこそさらなる効果が期待できる。
演説の熱狂はウェルシュへのもの。
余興の熱狂は参加する全員のもの。
村人も賊も、堅気も札付きも宴を楽しみ、皆の絆は強まったろう――猛将の剛勇ぶりや、屈強な二人の熱戦はさらに皆を盛り上げ心酔しただろう。]
― 祭りの後・夜が明けて ―
[すっかり酔いも覚めた翌日、ウェルシュの声掛けに話し合いが行われることになった。
勿論テオドールも同席したが、まずはウェルシュのお手並み拝見とばかり、あまり口を挟まぬように配慮していた。
戦力増強の話にさしかかると、将軍という称号で呼ばれ]
はて、私のような者で務まりますかな。
[とおどけて見せた。
しかし、昨日は名前を聴いてもぴんと来ていない様子の王太子に安心していたのだが、思い出したのかそれとも誰かに入れ知恵をされたのだろうか]
了解した、志願兵の鍛錬はこのテオドールが執り行わせてもらう。
働き手の考慮についても承った。
無論、兵役の無い野党も鍛錬の対象となる。覚悟しておけ。
[ちらり、とダーフィトやその配下へと視線を送る。
あまりいい顔はしていないようだが、後でこってり絞ってやるつもりでいる]
[また、ダーフィトへの命令の中で軍資金に触れた事について]
王太子、少々余計なお世話やもしれませぬが、少数ながら既にデュ・ポック村に滞在している商人経由で傭兵を手配しております。数日以内に合流できるかと。
しかし無論私の路銀の範囲の中である故あまり期待されぬよう。
ただ、王都より落ち延びた反リアンダール候派の者も多いとの話を聴いております。
金銭だけではなく王太子の名も用いて声掛けを行えば、戦力不足も思いのほか解消されるやもしれませぬ。
[それでも、王女の軍勢はまだしも候の正規軍と対抗出来るほどの兵力を持てるかと言われれば悩ましいだろうが・・・・・・
”王都陥落”
この戦の最たるテーマであり、至難の業。
しかしこれを実現させるテオドールの策を打ち出すにあたり、やはり現在の戦力では兵の数が足りなすぎる。
今は兵の数を増やすことを最優先するしかなさそうだ。
集会は解散となり、テオドールは村をくまなく把握するために散歩を始める。
ここに王太子が滞在している事を察知され攻められた場合の地の利の把握と退路の確認。
どのみち、この街を戦火に晒すわけにはいかない。近い未来拠点の移動を余儀なくされるだろう。
そう考えながら、街の外周を練り歩く]
[いくばくかの会話を交わした後、ジルは踵を返して塔の出口へと向かう。
物思う視線でそれを追ってから、ルートヴィヒはふたたび聖職者の顔で牢の中へ向き直った。]
ヒースクリフ・フォン・クラウゼヴィッツ、
何か、言い残すことがあれば聞いておきます。
― 翌朝・軍議中 ―
便宜を図る、だけじゃ説明が足りないだろうね。
水上交通で餌やるなら、積荷を集積する湖岸の整備、そこまで持っていく街道、新たな産業の促進……いろいろやんなきゃいけないね。
船に乗せるものが増えなきゃ意味がないんだから、そこだけ持ちかけたってダメダメ。
相手は商人だ――デカい金を引き出したいなら、それより多く儲けられる話にしないと受けてくれないよ。
[仕事柄商人と関わることは多い。
襲う相手にしても、収奪した金品を売り捌く相手にしても、商人というものはしたたかで、金に遣える彼らは決して芯を外さない。
得になる話でなければと釘を刺し、ウェルシュに修正を求めた。]
―北の塔:回想>>1142―
[リアンダール候が去った後に残る聖職者に]
[中道にほど遠い風に見えるルードヴィヒ。遺言なぞいくらでも改竄も可能だろう、聞き遂げるものがこいつ(失礼)しかいないんだから、と、捻くれた感情はとりあえず隅に置いといて]
……何か早くないです!?
[やっぱり突っ込みが口を出た。処刑が決まっても即座処刑ではないだろう。どれだけの殺意を抱かれているのか。とほほな気持ちを落ち付いて、咳払いし]
心のままに生きた。夢も叶った。
――この世に私を遣わせてくださった父と母に感謝を。
[伝えたい想いは多方面にいろいろあれども、聖職者に伝えるならばごくごく私信のほうがよいだろう、と*]
―クレメンスと草原の民―
[若き日のクレメンスは外務大臣にあって、難題にぶつかった]
[草原を渡っての通商に不可欠な草原の民の協力をとりつける]
[草原の民の出した条件は、金銭などの形あるものの要求ではなく、信用だった]
[クレメンスが選んだのは、自らの幼子を差し出すという道。子を預けるのは信用に他ならぬ、と。王都から見れば誰の目からも人質としか見られていなかった]
[閉鎖的なセルベシア王都から見れば、異文化の民なぞ蛮族の扱い。これによってクレメンスは、国に対する忠誠心と、非情を畏れられた]
[草原の民に、ヒースクリフはわけ隔てなく子供のひとりとして育てられた]
[帰国して、草原の民についてどう思うかと問われた時、ヒースクリフは大変世話になった、感謝してもし足りないと話したが、その話の前後には必ず「…父上とは違い」という皮肉が入った]
[こうして、草原の民の信用をクレメンスは得、クレメンスの信用を草原の民は得た]
[物静かな族長、皮肉げなクレメンス。二人とも言葉が多い性質ではなかったが、セルベシアに身を寄せた後は静かに酒を酌み交わす仲だっただという]
(了)
―父と子、そして兄弟―
[草原の民に教わった、生きる為に必要な狩りの仕方、家畜の世話の仕方、風と星の読み方――書ではなく口伝でも、浮かぶ「何故」に全てに合理的な答があった]
[これになじんでしまったから、書を基礎として学とする貴族の教育には、実がないわからない、と突拍子もない悪童ヒースクリフが後々王都を賑わすこととなった。
本人に悪気はない。本人は書いていることが本当か知りたいだけなのだから。だからこそ性質が悪い、というのが被害者の言だが]
[そのことを叱りつけても本人はまるでいうことを聞かない。ほとほと手を焼いた]
[案の定、年近いということでウェルシュ殿下のご学友に推挙されて渋々ながらも息子を登城させ机を並べれば、家庭教師泣かせにこの上なかった。それでバランスを取る為――という名目で、次いでリアンダール侯爵家のジルを推挙した]
[国庫を預かる職にある時に、リアンダール家に定期的に支払われる金、そして侯爵の娘に父親のいない子。この2つの点を結べば答は一つだった]
[家の息子達を見やる。父子間は反発しかなかったが、長兄ナイジェル。次男ベネディクト、三男ノトカーとヒースは仲が悪いわけではない。むしろ良いと言えるだろう。最初から久方に帰る]
[二人に血のつながりがあるのならば、是非良好な関係を築いて欲しい。二人の姿を見ればローゼンハイム王も感じるものもあろう。ジルとウェルシュを引き合わせたのは、そんな親切心からだった]
(了)
―セルベシア王城・処刑当日・北の塔―
[記憶が巡る。
切欠は些細なこと。
草原から帰って少し。兄たちと遊んでもらっている時、チャンバラで三兄のノトカー相手に勝利した。
遊んでもらっていたのか、本気で負けたのか、今聞いてもノトカーははぐらかすだけなのだが。
それを見ていた父が、笑っていた。
「ヒースは剣が得意なのか」
記憶の父は、見たことのないほどにこやかだった]
[家庭教師のことを困らせてばかり。彼ら基準では到底よい成績ではなく、その都度こってりと絞られていたヒースにとって、それは光明だった。
長兄は父と同じ道を志し、次兄は国家間交渉を行う役目を志し、三兄は国を守る為に軍の運用を勉強していた。どれも素晴らしい兄達がいて、自分は? というコンプレックスを持っていたヒースにとって。
かつて自分をいらないと排斥した(と思いこんでる)父が喜んでくれるなら。
それだけで、剣の道を志した]
[そんなことも知らず、クレセントは剣もいいが王子のお役に立てるよう勉強しろ、と口喧しくなっていった]
[それに反抗して、こちらもほっといてくれ、とそっぽを向いた。自分は剣で身を立てる、剣聖に呼ばれるほどの剣士になる。だからどーでもいい、と嘯いて]
[転機は、放浪の剣聖アルフレッドの訪問である。
このまま国にいても、父が認めてくれないならば。自分は世界一になる]
[次兄が、小さな国は名前すらも知られていないから外の国に行けば大変で、という話を聞いてからも思っていた。
自分は、剣の腕で、セルベシアの力と名前を知らせる。これで取るに足らない、いつでも潰せる国ではなく、些細でも国の力になれればいいと
そうして、父親に褒めてもらいたかった。遠くからでもいい。愛して欲しかった]
[陽の三女神に愛されて、それからの月日はあっという間だった]
[修行の日々、公式戦は狙ってセルベシアの御前試合で初陣に合わせての華々しい帰国。(ただし父は面白い顔をしなかった)]
短いけれども、楽しかったな
[つらいことも哀しいこともあった。腹の立つこともあった。未練もないといえばウソになる。
結局父の心のうちは分からない。ただ、迷惑はたくさんかけた。それでも、楽しい、という言葉が先に出る]
[ただ、静かに――時を待つ*]
『西から東、二国を跨ぐ貴婦人の膝元』で……?
そいつ、そんなことを言っていたのね。
[腕相撲の成績優秀者にはチェックを入れ、今後の人材発掘の糧としている。
その中で10人抜きを達成(>>1036)した男を注視しないはずがなかった――が、どうも宴の最中に村から出て行ったらしく声をかけられなかった。
それがこんなメッセージを託してきた。]
――貴婦人の左肩、かと思ってたよ。
[レフ湖に注ぎ込む川が肩紐に見えたとかどうとかいう話はさておき。
どうせなら姿を見せてくれたほうが助かるが、目標のひとつとしていてくれるのも悪くない。
王都への道は果てしなく遠いのだから。]
[クラウゼヴィッツ候の、国を思う、王を思うがゆえに
引きあわせた本来ならば兄弟であるふたりの“王子”
ふたりは実に対照的であった。
外へと抜けだすなど悪戯をするヒースとウェルシュ、
それを嗜めるジルは、優等生といった印象だったか。
時に兄弟のようだとも謂われるたび、
ジルの胸中に落ちるは複雑な暗いいろであったろう。
決心は揺るがないまま。
此処へ至るまでに積み上げた憎悪と復讐の心
そして、こうあって欲しいと国の形を描いた時
ジルはもう、道を決めてしまっていたのだ。
―――皮肉なものだった。]
― デュ・ボック村 集会場外 ―
[長の下まで向かった後...は護衛副長のカスパルにイングリッドのことを任せ外にでる。
変に親しいものが横にいるほうが村民にとって安心できるかもしれないが、あえてそれは選ばなかった。己はそれなりに農村やらでは影響力があるらしい。それも仕方がないか。三ヶ月とはいえ、この村を中心に色々な村で彼らに安心を与えてきたわけだからだ。
いい加減自覚したのは、案内の最中、自警団員に何か変わったことがなかったか?と聞けば、タイガとルートヴィヒが争った時に、自分の名を出して有耶無耶にしやがったとかがあったからだ。]
(とりあえず…タイガ後でコロス。)
[本気とも本気とも本気とも本気とも…本気以外ないことを考えながら、更に用心棒やら旅の剣士やらが訪ねてきて自分の名を聞いていたりしたこと。神託に、ルートヴィッヒの演説。更に『迅鬼』の名が旅の剣士やらによっていつのまにか知られてしまってることなど把握したりしていた。]
/* ボツ処刑台
―処刑台―
[家を飛び出した時。どれだけの者が、貴族の困った四男坊が剣聖になると思っただろう]
[臆することなく、そこに立ち]
夢は、信じればかなう
[それは――聞けば笑われるような理想を掲げ、戦う友に送る言葉だった]
[自分は、叶ったと。誇らしげに笑みが浮かぶ]
[翠の剣聖は、剣に斃れず。
ただ心のままに生き、短い生涯を終えた]
/*
ダーウィト用メモ
―幕間:クラウゼヴィッツ侯クレメンス―
[やややつれた様子のクラウゼヴィッツ侯爵だったが、若干痩せた以外は普段と変わらぬどこか皮肉げな様子だった]
[王太子にお目通りがかなえば、臣下の礼を変わらず取る]
[王太子の無事を喜び、その暫く御目にかかれなかった間の成長ぶりを褒め、参上が遅くなったことを詫びる]
[話すべき内容は多い。王都の状況。リアンダール侯が反リアンダールの貴族を粛清すること。自身が投獄されていたこと。ヒースクリフが無理を通して自身は"抜け穴"を使い落ち延びたこと。まだその"抜け穴"がふさがっていることは知らず]
[王国弓騎兵をはじめとした軍部が持つ、王太子への反感を。軍縮により職をなくす恐れがリアンダール侯支持の大きな柱となっていることを]
[そして、リアンダール侯が用意したウェルシュ王子暗殺未遂事件の証拠の"綻び"の話をする。この"綻び"はヒースクリフが見つけ、知らされたのは侯爵のみ。この潔白の切り札の存在を明らかにする時は、リアンダール侯が大勢に証拠を提示した時に使うとよろしいでしょう、と]
[他にもヒースクリフの置き土産はあった。王太子派の貴族らに「今は耐え忍び時を待て」という支持を出していること。これからの戦況次第では、彼らは王都でこちらの手助けとなる動きをするだろうと]
[完璧すぎる証拠をそろえたが故に出てきた、実際の行動と結び付かないのだ。乳母家族の機転による早期の脱出と大橋で人目につく"火遊び"があった故の、矛盾。この逃避行を目撃した者たちも、リアンダール侯の用意した証拠を見れば、その違和感に気付くだろう]
[公表されたのはリアンダール侯がこの件について説得を必要とする、司法局と軍の首脳部と円卓に着席できる貴族達だけであるが]
[そして――息子の話を]
<font color=gray>愚息ヒースクリフのことは諦めてください</ font>
<font color=gray>あれは最期まで忠道とは無縁のものでした。ご迷惑をおかけしました</ font>
<font color=gray>許されるならば――残されたクラウゼヴィッツ家の全てはあれの分も、今後も貴方様に忠誠を誓います</ font>
<font color=gray>我らが未来はウェルシュ様があってのもの。私どもの私財も、兵もどうぞお使い下さい</ font>
[深く頭を下げた]
[鉱山そばの小さな村。そこにあるクラウゼヴィッツ家の私邸には、落ち延びた時に持ち出した金品が。そして数十人の私兵が、王太子の軍に合流することとなる]
[だが一つ、知っていることを黙した。今は、それを知る時ではない
リアンダール侯その人はウェルシュの母違いの兄ということを**]
― 楡の木の下で ―
[さすがに村の象徴なのか、宴となるとこの樹に群がる村人も少なくない。
待ち合わせにはあまり合っていないかもしれないが――"声"で探せるなら関係ない]
思ってたより早かったね。
……それかよ。
[ストレートに降ろした髪が夕日から夜空を撥ねていた。
ただひとりにフィーと呼ばれる、自分の本名……に合わせた姿。
デュ・ボックで軽い変装で同じ格好にはしたが、今日ほど丁寧に髪を梳いてはいない]
……それは変装に……まぁいいか。
[ウェルが変装に使っているマスクは、仕方がないとはいえ宮中のセンスが残っている。
村の祭りで仮面舞踏会をやってはバレるのは時間の問題かもしれない――とはいえ、ウェルシュなら顔を隠していても気付かれる可能性は高いが。
とにかく夕闇の加護に期待したほうがまだマシに思えた。]
── 牢 ──
[すでに、かつては学友でもあったジルとの話を終え、修道士としてのルートヴィヒに遺言を残した、剣聖ヒースクリフの牢へと忍び込む。
牢の鍵をどうやって外したのか。既に静かに時を待つと言った様子のヒースの傍に、ナネッテは、音も無くひたりと寄り添うようにしゃがみ込んだ。]
──……
ヒースクリフ様。
[ナネッテは、何時も修道服ではなく、黒いローブ。目元を除いて顔も髪も死を想わせる闇色で覆い隠されている。ただ、声音だけは、北の塔でヒースの手当をした時、囁いたのと同じ。]
牢から逃げようとは、なさらないのですね。
(現状の)お父上のご無事だけで、満足しようと?
あ、あぁ……ありがとう。
[一瞬、キョトンとして。
差し出された手に目を丸くした。
エスコートなんぞ社交界じゃ当たり前のことだろうから、不自然無く伸ばされた手に警戒心を抱けなかったのだ。]
手を乗せれば、連れ立って歩き始めた]
(……いつのまにか、こんなに大きくなっちまって)
[手のぬくもりを感じながらふと横を見れば、そこにはちゃんとウェルの顔と瞳があった。
初めて会った時、そして時々城を抜けだして遊びに来るようになった頃……身長は明らかに自分のほうが高かった。
どこか弟のように思って付き合ってきたのだろうが――気がつけば自分が追い抜かれようとしている。
ウェルの肉体的な成長、そしてこれからの飛躍を思うと、少しだけ寂しくなったかもしれない]
― 王都・宿屋 ―
[王都に滞在する間、早朝の日課は愛馬の様子を見に行くことだった。
その日も厩を訪ねると、ダリエと名づけたその馬は、
飼い葉桶に頭を突っ込んで、牧草を食んでいた。
3年前から少し年はとったものの、
相変わらず良く走ってくれる良い馬だ。
それもそのはず、リューフェン隊長が、
まだ草原を駆けていた頃からに育てた馬なのだから。
じっと見ていると、自然アイリの顔が思い浮かぶ。
彼女はどう思ったのか知らない。
だが、彼女なら、「証拠」の一言で片付けることなく、
真実に近づこうとしてくれるんじゃないか。
その結果が本当に王太子が国王を暗殺していたとしても。
そう信頼しての言葉だった]
……出来ればお前とは、二度と会いたくないけどな。
勿論、お前だけじゃないけれど。
誰にも見つからずに……。
[動きやすい平服。王宮内では槍は邪魔になるだけだから、
剣を携えて]
あっ、この、ええぃ、くっ、わっ、
[踊りに慣れるまで、けっこう時間がかかった。
足の踏み合いにならないよう、身体のバランスを崩さないよう、いろいろなことに気をつけながら――
やがて踊りを楽しめるようになってきたら、ウェルのとっておきの微笑に目を当てられながら、一緒にリズムをとって。
村のものでも神殿のものでもないふたつの波長に周囲の注目を浴びても何も気にならなくて、身体くたくたになるまで踊って――]
― 翌朝・軍議にて ―
[前線で力を振るう、という事に関しては自信はあれど、長くこの地を離れて伝もない立場では、その前段階の準備においてできる事は少なく。
結果として、呼ばれても口を挟む事はあまりできなかった。のだが、ただ、一点]
……一つ、気になっているのですけれど。
後方の体制……えっと、怪我の治療などに関わる手配などは、どうなっていましょうか。
[如何に有能な将があり、鍛えられた兵がいても、十分な支援がなければ戦い続けるのは覚束ない。
とかく、戦時は医療品が不足するもの、という実感もある。
そこから生じた疑問を投げて]
十分な数が確保できる、といも言い切れませんし……村の方にも手を貸していただいて、薬草の類を少しでも調達して参りますわ。
あと……女性の方が支援のために集まられるようでしたら、護身術の手解きなどもできますので。
[薬の知識は、母譲り。
王都で暮らしていた時、母は薬師として生計を立てていたし、旅の中でもその知識は蓄積されていた。
護身術の方は、できる限り危険のない位置に控えてもらう形になるだろうが、知っていて損はない、という所から出てきたもの]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新