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― 湖畔 ―
あれはきっと面倒ごとな気がしてさ。
相手が大変そうだ……ほら。
[赤づくめの姿が見えてくれば、逃げる選択肢をもう少し真面目に考えるべきだったかとやや後悔したかもしれない。
情報収集や勧誘のために手練や有力者と出会えれば重畳のつもりだったが、どうやら想像を超えて大物と遭遇してしまったらしい]
近隣の者ではない……ただの流れモノさ。
酒場の用心棒をしていたのだが、不埒な客も来なくてな。
村はあっちの方向にあるはずだが……っと、詳しいのが居るならついていこう。
[剣を提げているので、名乗れる身分は限られている。
怪しまれないためには丸腰で動くのが正解だが……武装しているのに情報に疎いことを演じてみせ、状況を探る意図があった。
ただ、想像以上に大物と出会ったようで、自分の準備不足を密かに嘆いた]
ここの風は思ったより冷たいな、行くなら早くしたほうがいい。
……まぁ丁重にお受けいたしましょう。
[踏み込むのは危険も感じたが、今から逃げるのは下策だ。
やはりあのときに逃げてしまうべきだったか……赤づくめの剣士に頭を下げついていった]
/*
逝くはもちろんわざとである。
さて、どうなるかねっと。
まあ二対一だから不利だがな。
自警団っつー時間制限つきなら、軽く遣り合ってもありかなとか思っていたり。
うん、しかしこっちからは手出したくねぇの。
負縁故的にはこっちのが仕掛ける理由は、まぁあるんだが。
お役目もあるんで、な。あと不利な戦いを自分で仕掛ける馬鹿はいない。
売られた喧嘩なら買うけど。
[素性の知れぬ男とルートヴィヒの間に如何なる縁が有るのか、当然ナネッテには理解出来ない。ルートヴィヒの言葉を受けて、深くなる男の笑み。それに対して、ナネッテが感じる事が出来るものは──。
柔らかな笑みを浮かべて、ルートヴィヒに頷いた。]
……はい。
森に潜んだ一軍に関わる方でしょうか?
ならば、是非、お話をお聞きしたく。
[臆する事無く、タイガをじっと見詰めて首を傾けると、淡い金色の髪がヴェールの隙間から零れた。それを指でそっと掬うと、小さな暗器(クナイ、投げナイフに類するもの)を素早く抜き取り、タイガの利き腕、手元を狙って投げた。
自警団が来たら、数で取り押さえてしまえば良い。「話を聞くため」に。しかし、もし、ルートヴィヒが彼の死を必要とするならば、或いは。]
[こっちだって、忘れたいのかといえば、知らない。まあさすがに察しはつく。
そして想像通り、なんで戦場に立てる胆力があって…とは思ったが、まあ困り果てた挙句
セオトコスに全部任せた。それ以降、愛馬とは仲良くなっていったようだが、まあこちらとは仲がいいとはいえないかったわけで]
あー、悪いな。ユーリエ。……セオ、いけ
[自分は自分で忘れて欲しいものもあったり、ユーリエの母との件があるためどこか強くでれず、困ったように頭をかく。
さりとて上手く会話することもできないためか、結局セオトコスに任せた。
ようやくというように、思わず素が出るほど不機嫌なユーリエ>>513のほうに懐きにいくのである。
顔を舐められたりとか色々な目に合うだろう。]
ヴェルナー。卿の向きについては了解をした。
ならば戦場で、存分の働きに期待するとしよう。
[無論その前にも働かせる気であるのだが]
…そしてな。これは絶対の命ではないのだが…。
[僅か、考えるように口を閉ざす。結局のところ開いた。
紫水晶が、じっとヴェルナーの双眸を見つめる]
王都に、ダンテという家がある。貴族だ。
些か不穏な噂が耳に入ってきていてな。
粛清される可能性がある。
可能ならば逃がしたい。
……が。手に余るというなら無理は言わぬ。
頼みとして、覚えておいてくれ。
[そう、タイガの家の名を告げた。
彼はどこまで名乗っていただろう。
名のみなら、聞き覚えのない貴族の名など、
大した印象も与えないかも知れないのだが]
ふむ、成る程。
[強い心と覚悟。それは確かに王として大事ではある]
ならばエリオット様にその素養があると、そういう事ですかな。
それは良き事。
[すくっ、と席を立ち]
貴重なお話をしていただきかたじけない。
こうしてお伺いさせて頂いて置きながら非常に申し訳ない、しばし考える時間を頂きたいと思っております。
本日から明朝にかけては王都に滞在する予定となっており、他にはデュ・ポック村にも滞在しております故、何かあればお声掛けを。
[そう言い、深々とお辞儀をする]
…雇い主は働かせ上手だな。
[別に嫌味でもなく単なる感想>>512といった態でいう。
まあどちらかというと、己の才覚を底を攫い、挙句まだ出せというほど絞り尽くすぐらいであった過去を思えばまだマシといえたか]
凪の森の西側…ま、森から出てその端にそっていけばいくつか小さな店がある。そこで商人が休息場みたいなものだ。
[とできるだけわかりやすいように>>366伝える]
そこにいって商隊にでも乗せてもらえ。俺の名前でも出せば一つか二つぐらいかは乗せてくれるだろ。
[デュ・ボック村を初めにして村同士の互助姿勢をとったりなどしていたため、その流れで自分を知ってるものもいるだろうし、それなりに商人にも知り合いがいるためそうユーリエをむいて伝えた。]
あくまでも強気なことだ。
[あちらにも伏兵がいるのかと疑いたくなる。
森に潜んだ一軍、とのナネッテの言葉が、それを裏付けた。
その時、闇を裂いて何かが飛ぶ音がした。
その出所を振り向きはしない。
タイガを見据えてプレッシャーをかけ続ける。**]
─────…。
[柔らかな声>>=39
だからより一層、安心など出来ないのだ。
言い返したくて言い返せず、結局こぶしを小さく握り締めた]
(酒場の用心棒が、事が起きた湖畔に……?)
[これもまた怪しい返答だった。
それにエディを妙に警戒しているフシがある。
確かにエディが噂通りの人物なら面倒ではあろうが]
面倒、ね。
用心棒なんていう稼業をしているのなら、
彼が噂通りの人物なら、逆に売り込み時だろうに。
[肩をすくめながら、ダーフィトの情報を少しでも探ろうとする]
だが、風が冷たいのは同意だ。
話なら道すがらでも、宿でも出来るしな。
では、ついてこい。
[二人に告げると、デュ・ボック村へ案内した]
傭兵が。……ああ、いかにもリアンダール候らしいな。
[ヴェルナーの忠告を耳に留め、頷く>>523
ローゼンハイム王崩御の前に手を打った彼ならば、
傭兵を高値で買い上げる程度のことはしよう]
ウェルシュ、か。
未だこの国より逃げ出していないならば、そうだな。
あの平和主義者がどこまでやれるか──…
[昔見た、あの笑顔が脳裏を過ぎる]
分かった。提言感謝しよう。
[選択肢のひとつとして心に留めたことを告げ、頷いた]
そうですね、ジェフロイさんとやら。
国軍と指摘しておいて今更よく言うよ。
[>>521最初は歯をきしらせるようにして言うものの、残りは大げさなため息混じりで。
相手の瞳に宿る光など、気に止める様子なく。
その場であぐらを掻いて座り込み]
国軍は、国のための軍なんだ。
セルベシアという国を守るためにある。
[ひらりと手を振って、気のない風を装う]
―セルベシア城:応接>>533―
[席を立つテオドールに
先ほどとは違う柔らかな表情を向ける。]
――いや、
出向いてくださって感謝する。
暫くは此方に居られるのだな。
また話ができると良い。
デュ・ポック村には私も縁が在るゆえに。
[従者がテオドールを案内し、
去っていくのを見送る。ごく洗練された一礼を向けて。]
……だけど。
[つい、口をついてしまう]
俺も、アイリもひとりひとりの国民でもある。
[見やる、友の顔。
もし、視線を交わすことがあれば、柔らかく、苦く、笑って。小さく頷いた]
無論だ。
[戦場でというのに対して、元よりそのように生きてきた...は特に力むわけでもなくだが、自信をもって応じつつ、今までとは違う気配でこちらを見るイングリッド>>531を目を細め見つめ返し、命令ではない頼み>>532を聞く。
それがタイガの家の名だとは知らぬわけだ。何せ名乗られてないが、だがどこか私的な頼みに聞こえたわけで]
…そっから情報が得れるならいいんだが…ま、心に留めておく。特別報酬とともにな。
[粛清と聞けばさすがに接触は難しいか否かと。確約はできなかったが、特別報酬といってやれるだけやるという意志だけは伝えた]
/*
死ぬほど待たせている! すまないことです!
頷いたと言うよりは、後押ししたというかそんなイメージだが言葉が出てこない深夜!
こんな深夜に問答とは……!
ジェフロイごめんよ、こういう意図じゃなかったと思うけど、ごめんよ! まじめな話をさせたかった(とけつ
褒め言葉として受け取っておこう。
[感想を涼しい顔で受け流す>>535
ユーリエと、続くセオトコスとの様子にはくすりと笑みが零れた。
余計に幼く見えるようになった巫女に、笑みを向ける。
そのついで、ヴェルナーにはちらと視線を向けておいた。
無論、名前呼び>>529の件についてだ。
余計なことは何一つ口にすることはなかったが]
―セルベシア城:応接室―
…―― 様子見、か。
[緩やかに眼を細め、
訪れたかの将軍の思惑を考える。
恐らくは見定めているのだろう
己のつくべき“主”を。]
王都に居る者だ。我らと違う情報はあろう。
[そう応じつつも、それが目的ではないことなど、
目の前の男には容易に知れていることだろう>>544
特別報酬の要求には了承を返し、]
頼む。
[ごく短く告げた]
/*
ヴェルナー
59回 残1153pt(4)
イングリッド
55回 残1116pt(2)
タイガ
49回 残1285pt(3)
はいはい、記念記念。
wwwwwwwばかだwwwww
他の倍 だぞ。ヴェルナー、君は飴を幾つ食った!?ww
平和主義…か。
[リアンダール候らしいという、ようはそれだけ周到な人間であるということか。
そしてウェルシュの伝え聞く内容と、イングリッドの言葉からと、二者の情報を足していきつつ]
ああ、一考にも値しないとかいわないようでこちらとしても言った甲斐があったってものだ。
[別に結論を今ここで聞きたいわけではない。それにあちらが飲まないならあちらにはあちらの事情があるのだ。平和主義なら、平和のために一時的に協力しろとでもいうのか。こういう交渉は下のものがするものではないので口を出さない。]
実際褒めてるんでその通り受け取ってくれ。
[あっさりとした調子>>545で答える。
視線には気づいているにもかかわらず気づいていない素振りでいた]
───…ああ。
[当てにしている。とは、音にしなかった。
軽口に軽口で返らないのは、珍しい。
それに気づいて、どこか不機嫌に口を閉ざした]
……それでは、そろそろお暇いたします。
お話しする機会が得られて、本当に良かった。
[久しぶりに会った青毛馬と離れるのは、寂しいものがある。
時と場合によっては、事を構える可能性もあると思えば、尚更に。
それでも、そんな思いは振り切って手を離し、イングリッドへ向けて、礼の姿勢を取った]
……道が再び交差するや否やは、計り知れませんけれど。
天の英霊は、己が道を迷いなく進む者、全てに祝福を下さります。
……貴女の道に、良き加護があります事を。
[静かな口調で告げたのは、心からの言葉。
そのまま、何事もなければ漆黒を持って場を辞すものの。
先に外した、薄紅の髪飾りを落とした事には、気づいていなかった。**]
/*
余、傭兵集め過ぎている気がするのです。
300overはしてそう。
其の分、どうすればいいのか?
・戦場と関係ないところで消費扱い。
・強制イベントで消滅。
・数えたら300だったよオチ。
では、失礼する。
[門番に礼を言い、城を後にする。
ふう、とため息をつきながら取った宿へと足を運ぶ]
・・・・・・
[思案]
つまり、リアンダール候は王に素養を求めたという事か。
[本当にエリオットにその素養があるかどうかは現時点では判らない。しかし、テオドールにとってはそれが大きな問題ではなかった。
素養、なのだ。
リアンダール候がエリオットに望んだものが。
そして、テオドールは素養で王を選ぶつもりはない。
宿への足取りは重い。はっきりとは判らないが、この国に落とされた影を正面から喰らってしまった、そんな気分になっていた]
…軍の縮小を言い出して、軍に睨まれたとか。
理想はあるのだろうが…な。
[ウェルシュの話は、彼らには情報となるだろう>>551
そう知りながら、口にする。
理想がある。けれども力がない。
そうとまで口にせず、密やかな息を落とした。
どちらにせよ、このままでは此方も彼と変わらないのだ]
王都を開放出来れば、大きいからな。
わたくしとて、自らの国を荒らしたいわけではない。
[本末転倒だ。言外に口にして、ヴェルナーを眺めやる。
気付いてか気付かずか、恐らくは気づいてだろう、
視線を無視する様子には、僅かにじとりとした目が向けられた]
/*
難しいな、
本当のことはいえてない
「血筋に縛られた王など必要ない」
「民より選ばれるべきなのだ」
とはこの立場じゃ言いにくいんだよ な
手間をかけさせてすまない。
それから、輸送の際には気をつけて欲しい。
[>>514荷を奪われないように、と忠告めいた事も告げながら。
ロヴィンには詳細含めて頼む、と頷いた。
>>543カッツェとジェフロイの会話を耳に入れながら。
彼女の方と目が合えば、笑みは見えるものの複雑そうな物が垣間見え、またこちらの胸中に過ぎる物に少し目を伏せながら、頷いた。]
俺は俺の意志と直感に従って主を選ぶ。
だから、
直接、聴いておきたかったのさ。
軍の選択を、じゃない。
他ならぬ知己の、個人としての選択を。
[真意が伝わり切らぬのは、己の言葉の拙さ故だろう。
瞳を伏せ、彼の言葉にはゆるりと首を振って。]
――己の意志と運命と賽の目次第では、
敵となることも、あるのだからな。
[何のことはないかのように、笑みを刷いた。**]
―セルベシア城:応接室―
…―― どう取るだろうなフレイム・タン。
[ジルは 真に本当のことは口にしては居ない。
いわば建前。
腹を割り切り、信を置いたものにしか
話していないことがある。
王は――本当は、必要ない。
民の指示により選ばれるべきであり。
そうして、民が動かしていくべきでは。
この時代にあって異端であろう考えは
容易に口に出来るものではない、とジルは考えていた。
貴族に漏れ聞こえれば面倒なことになるのだから。
圧倒的軍勢を操れる立場にある彼を縛る
見えぬ鎖であった。]
[始まりは復讐。
平民出のものと親しく、
市井の影を見続けた結果。
辿りつく己の答え。
此処へいたるまでの道のりは茨、
それを花咲かせるは、今であり。]
[三人の間に流れる一触即発な空気を――――]
「何事だ!!」
[駆けつけてきた自警団員の声が、闇ごと割った。
近づいてくる足音。
目を凝らせば遠くに揺れる複数の橙の灯り]
…っと。さぁすがにギャラリー多すぎ、だな。
一時休戦、ってことでどう?
[まあ、休戦と言う程そこまで遣り合ってもいない訳だけれど。
一応そんな台詞を二人に向けて言ってみる]
……物騒、ですか。
修道女も、おんなながらに旅をする事が多いので、
何かと用心が必要なのです。
[何故か余裕たっぷりに話すその相手からは、いわゆる傭兵や戦争屋の匂いはしなかった。当然、農民や巡礼者には見えず、そして盗賊にしては品が良いとなると、限定される。彼が貴族等の身分の高い人物であれば、それなりの面倒に発展する可能性も高いのだが。
さてはて、相手には用心されてしまったらしい。
もしすべてを避けて、こちらの出方を伺われるだけなら。あるいは先に手を出した事を“悪”と糾弾されるような詰まらない事が起きるのであれば、手の内を見せて攻撃する事には、まったく益が無い。]
/*
これは今回は、本気で正義vs正義か。
最後まで残ると落としどころ大変だな…(←
まあ、なるようになるなるなれ。
[細い金属の紐が付いた暗器は、音も無くナネッテの手元に戻る。
一度戻したそれを、今度はタイガが避ける方向を予測して、足元を縫い止めるように投げた。]
逃げるなら、今のうち、かもしれません。
[囁くような声で告げる。
すぐに相手が去らないのなら、暗器は、タイガの琥珀の瞳や、耳元(出血と痛みが多い部位のため、相手を怯ませるためによく狙われる)を狙って旋回するように飛ぶだろうか。毒が塗布されていないそれは、現状当たったとしてもそれ程殺傷力のあるものではなく、また命令が無い限りは、捕獲を優先目的とするため、致命傷を一撃で狙う事も無く。]
…そうか。
天の英霊は知らぬが、ならばそなたの上にも祝福はあろう。
良き守護を、ユーリエ・スケグル。
気をつけて行け。
[またとは言わない。それは互いに分かっていること>>553
礼には首を傾けて返し、誠実な言葉に頷いてみせた]
ふっ、そういえばそうだったな。
じゃあまた…な。
[金について大丈夫だと答えるユーリエに、どこかそっけない様子で答えつつセオトコス離れイングリッドに別れと祝福を告げるの見た後、別れを告げる。
ユーリエも戦場に出るだろう。おそらく敵対してか。そこで会おうとでもいうように]
[そしてイングリッドへと振り返り見て]
なら、時間が惜しいんでやらせてもらう。
[短く頼む>>550という言葉には行動をもって答える。
ウェルシュというものの情報を聞きながら、王都開放がやはり重要かと思いつつ、意味ありげな視線は無視して、既に指示を出していいものが集っているのか。そちらへと向かう]
[詰め所の方から、灯りや声と共に自警団の足音が響いて来た。
暗器を回収しながら、乱れた髪に指を絡め──自警団に向く。]
──……
急いでッ くださいませ。
この黒ずくめの男が
ルートヴィヒ様……、
[そこまで言って、タイガの休戦と言う言葉に瞬きをした。]
― デュ・ボック村 ―
[デュ・ボック村に入ると、二人を宿へと案内した。
王都の宿とは比べるべくもないが、それでも厩もあるきちんとした宿屋だ。
宿屋の女将に尋ねたところ、幸いにも三人分の部屋を取ることは可能そうだ]
部屋は、用意出来るそうだが、ここでいいか?
[ダーフィトとエディに、そう確認する]
それと、ここに泊まるなら、一緒にメシ食わないか?
ほら、折角知り合った縁だしな。
[軽いお誘いを*してみた*]
[先程自分が口にしたこと>>479を主な方針として数名に、民兵を集うようにといって]
特にな…守るということ、そして国が…生活が豊かになる、仕事も増える。食い扶持も稼げるということを伝えろ。そのほうが民にはわかりやすいからな。
後態度には気をつけろ。お前らの態度がそのまま嬢ちゃんの顔に泥を塗る。親切ぐらいただでくれて、笑顔なんて吐き捨てるぐらいしろ、
[理想の大きさなど全てのものがわかるはずもない。むしろ日々の生活についてのほうが重要だ。賊に怯えぬよう、飢えぬように。という意味を伝えろという。
そして場所について、デュ・ボック村…だけではなく様々な村にて広く行わせ、いくつかの農村の名前と場所を伝える]
……我ら一族は名を捨てた『従う民(まつろう民)』だ。
だから、国に従う。
[その道を選んだ想いまでは、今までは凪のごとく静かに伏せていたのだが。
>>557ジェフロイの言葉に榛が微か揺れた。
個人、という言葉がやけに耳に残った気がした。]
……我らが我らのまま生き残る為。
その可能性の最も高いところ、それが今の場所なだけだ。
[正確には、民を生かすために。
一族束ねる長の娘としての責務を果たす事が、父からの言いつけ、己の定めと。]
−王都 宿−
[体をベッドの上に投げ出す。
心身ともに疲労感が支配するが、どうも眠れそうにない。
無論、ワンサイドの見解を鵜呑みにするつもりはない。しかし事は動いている。
暗殺と暗躍。利権による争い。
この街を戦火に晒すべきではないが、しかし・・・・・・
考えが纏まらないまま、夜が更けていく。
日が昇り次第、凪の森の様子を見つつ村に戻るつもりだ**]
[ユーリエを見送り、素早く行動に移るヴェルナーも見送った>>566
カスパルを通し、短くも確実に、彼の動きを助けるよう命を下す]
────…、うん……?
[薄暗く、深い緑に沈む森の中。
その下草に、薄紅色の花が咲いていた───否。髪飾りだ>>553
ユーリエの髪から零れ落ちたそれを拾い上げ、手の中に包み込む。
戦巫女。そう名乗る少女のつけていた髪飾り。
ならば彼女の行く先は戦場だろう。
敵として対するなら、容赦するつもりは元よりない……が]
…また、な。
[直接は告げなかった言葉を呟いて、髪飾りを布に包み込む。
懐に仕舞った。その言葉を、ささやかに*約するように*]
……我ら一族は名を捨てた『従う民(まつろう民)』だ。
だから、国に従う。
[その道を選んだ想いまでは、今までは凪のごとく静かに伏せていたのだが。
>>557ジェフロイの言葉に榛が微か揺れた。
個人、という言葉がやけに耳に残った気がした。]
……我らが我らのまま生き残る為。
その可能性の最も高いところ、それが今の場所なだけだ。
[正確には、民を生かすための場所。
それを一番保てるのがこの場所だと、一族束ねる長の娘として判断した結果だった。]
―セルベシア城―
[さて、来客といえばもうひとつ。
>>253クラウゼヴィッツ候のこと、である。
進言しにきた、親王派の有力貴族。
リアンダール候はじめとする若き者の台頭に、
道を開けた、所謂“老害”となるを厭う
ある種良識を持った貴族、ではあるが。]
――騒ぎ立てられると厄介だから …な。
大人しくしていてもらおう。
[――王子を推すものを粛清する。
己に課す宣言の元、粛清の対象となる。
遠き願った場所へ辿りつく為敷くは、覇の道だ。]
さっき言った場所はな。農家の次男三男四男五男…と、人手はあるが、金がない者たちがいる。
それでも自給自足はぎりぎりなりともできてるのだろうが、貧しいことにかわりはない。
そういう力はあっても行き場がないってやつらは集うさ。
[自給自足が出来ている国であるぶん語弊にはなるが、口減らしにも似た行為であるか。
そんな弱みさえもつけ込めといってるのと同義であり、食い扶持が稼げる世になるというのは、その兵として集われるであろうものたちにとっても、願いのひとつであろう。
そんな彼らには正当な王位など付随程度でもいいのかもしれない。
そして、こちらは嘘を一つもいっていない。イングリッドがそうするといい、それを虚実としない以上はある未来だ。
でも一定の利を示すような、心理をつかみやすくするための、詐術めいたやりかたで上手く掌握をしろと細かく伝える。]
……少なくとも、軍縮を謳う王太子には従えない。
軍縮が実現すれば、真っ先に刈り取られるのは、
軍の中でも新設、隊長は年若の女である我らだろうから。
[そう呟いた言葉には、苦味しかなかった**]
といっても、ジルの宣言が明日なら、あまり尺をとれるような感じではなさそうだ。
一応ウェルシュとジルに繋ぎが出来ればいいのだけど。
[>>556返される友の頷きに、少しだけ苦笑を深くして。
手を、振ってみる。
心内が滲んだら、少しだけ追い払うような動きになった気がした]
……最初から、そういえばいいんだ。
[>>557男に返す声は弱く。
あのときだってそうだ、と。相手が個人ミッションを敢行した時の事がちらりと頭をよぎる。
何にせよ、言い訳じみた口調に、少しだけ共感の様なものを覚えた故に、語気は弱かった]
/*
あ、れ かな。
中の人がせっかちなので、こう様子見戦闘を嫌がってしまう罠。
なんだか、もやもやっと悩んでたらレス遅くなってしまったのだけど、以前にもなんかこう言うので悶々としてしまった事があるような既視感。
序盤はお互い、さぐりさぐりなので こうなるだけですよね。
と、タイガの人もルート様もすみません。
そして…おまえは、俺が知ってる商人のところにいってこい。
俺の名前と…そうだな。それだけで信じられることもないだろうから、『愛人の場所は…』といっていたといってみろ。俺からだと伝わる。そして傭兵の雇用を依頼してくれ。
[それは脅しであるか、相言葉であるかは口にはしないが、刻む笑みが如実になんであるかは語っている]
数、そして質。その辺からお買い上げしろ。
[その際一つ、浮かぶことがあったが、そこまでする義理もないかと一瞬のうちに放棄してからイングリッドへと振り返り]
懐事情はわからん。だからどれぐらい金を出せるかは嬢ちゃんが決めてくれ。
一応農村の暮らしとかを考えた上でこれぐらいでいいだろう額は教えるが、ほかも募兵する以上もう少し色を足したほうがいいだろうな。
傭兵についても同じだ。
[そういって、だいたいの予測による相場を伝えるが、それからどう増やすか減らすかはイングリッドに任せ]
じゃ、いってくる。あ、一人供を頼む。
[と、自分をこちらまで案内していたやつにそれを頼み、特に何か聞かれることもなければそのまま凪の森を出て、*王都方面に馬を駆けさせるだろう*]
―セルベシア―
[状況は確実に変化していく。
各々の陣営が流布した情報は様々な尾ひれをつけて
各地へじわりと広がっていくだろう。
――事実。
後継者争いに巻き込まれる民は
たまったものではないとぼやくもあろう。
それもまた、ひとつの声。]
[友の心は己の心内を開くようで。
ただただ黙って聞いていた。
座り込む己に降るような言葉に、
足首をつかむ手に力がこもった]
国軍は、国のための軍なんだ。
セルベシアという国を守るためにある。
……軍があれば守れたものもあったと思う。
[先ほどジェフロイに向けた言葉を繰り返す。
続けた言葉が一部過去形になったのは、己の過去に*重なったから*]
…タイガ。
[無事かとは問わないが、名前だけを呼んでみる。
返答があったなら、少しの文句の後に言葉を続けた。
凪の森での邂逅とその顛末、ヴェルナーの募兵について。
あのふたりに聞かせた言葉は、かつてタイガにも語ったもの。
ウェルシュとの共同の提案についても触れておく。
そうして最後にヴェルナーにした”頼みごと”だけ、
口にすることはなかったけれども**]
/*
そして待ってたり言いたい事を纏めたりしていたら、時間がえらいことに。
ねよう、ねよう。
でもジェフロイとはいい感じの縁が気づけてよかった。これで戦場で楽しく戦えるはz(敵対する気満々
…ふん、ちっと厄介だな。
[琥珀の眼光を鋭くする。
小さく勝手の利く武器と、
そこまでは小回りの聞かない太刀では相性が些か宜しくない。
小賢しい蝿のように幾度も顔を狙ってくる其れをかわそうと試みるが]
………ちッ。
[耳の端を掠めて飛んだ一打が、闇に小さな血飛沫を散らした。
思わず舌打ちする。
この程度の痛みならばたいしたことはない。
が、避けきれなかった自分が単純に癪である]
(ほんっと…どうしょうもない屑だな俺は。)
[別に嘘を伝えさせるわけではない。
だがそうするとどれぐらいかは知らないが、俺は…戦争に誘い、民は戦いに赴くのだろう。
自嘲気味に笑いながら凪の森を出ていき、森を抜けることにはいつもの表情となって、馬を*駆けさせるだろう*]
― 凪の森→王都に移動―
[相手を攻略するならば、一番簡単なのは本人に攻撃を仕掛けることだ。
此方が受ける一打、二打程度は気にせずに。
ただそれを敢えてしていないのは――…
ナネッテの攻撃には本気で此方を殺傷する程の勢いが無く、
故にこちらから手を出せば、非を此方に被されるであろうことが
目に見えていたからであった。
それに、奥で佇むルートヴィヒの存在もある]
[傾ける耳を持つのは幸いだ。
幼き日々、ルートヴィヒの実家において
権力になど関わりのない、素朴な人々の声を
聞けたことは――幸いだ。ジルは、そう思っている。
ふと耳に触れる。
佳き月を見れる――そのような、囁きがあった。
それから。]
…タイガ か。
[声が少し 低くなる。
ルートヴィヒが裁きにかけられる原因となった事件、
それに関わったダンテ家の、三男坊。
イングリッドの目付け役。
事件に直接のかかわりはなくとも
負の印象しか持てぬ家。
その嫡男の名を
ほかでもないルートヴィヒからの“囁き”で聞けば、
穏やかで居られようはずもない。]
[彼らにとっては 浅からぬ因縁。
酷く取り乱し、
ルートヴィヒに駆け寄った日のことを思い出し、
*ジルは誰も居ない部屋で 物思うように眼を伏せた*]
[ヴェルナーの手際は鮮やかなほどのものだった。
これならばと、その指示に頷いて幾人かが走る。
態度といわれた者たちは、お互いに笑顔の練習をした>>569
ちょっとした滑稽な光景だが、本人たちは真剣である]
『自分たちの生活を良くするため…』
『守るため』
『おい。お前の笑顔ちょっと怖いぞ』
[何か雑音も混じっていたが、ともあれ、
ヴェルナーの指示を受けた兵たちが村々へと散っていく。
ささやかに、しかし確実にその名は口伝に広がるだろう。
傭兵にも、そして情報を求める者らの耳にも]
分かった。…ああ、助かる。
[正直、相場など知識はない。
だからこの助言は素直にありがたかった>>579
相場と予測を告げる言葉には、ほっと息が零れる]
あとな。嬢ちゃんではない。
[もう一度言った。無駄だろうが言った。
周囲がその遣り取りに、軽く目を剥いく。
しかし強引にでも、結局のところは半ば馴染んでいるあたり、
タイガの影響はこんなところで地味に強い]
補給の手筈は。…そうか。
可能なら、商人にそこの話も持ちかけてみろ。
第一、国内に残しても別の輩が使うだけだ。
それでは面白くもないだろう?
[レフ湖を押さえても、メリオールからの補給も絶対ではない。
ヴェルナーの去る前か後だったか。
配下にひとつ、そんな命を*付け加えた*]
[特殊な武器を扱っていると言う言葉には何も答えず、ただ、タイガの耳元から血飛沫が飛んだ時に、ナネッテは少しだけ笑みを深くした。
選択としては容易であるだろうに、相手が太刀でこちらに直接斬りつける事は無い。急いで逃亡もしない。そして、自警団が来れば休戦と言う言葉を口にする。
──それから。
タイガとルートヴィヒ、まだナネッテは知らないが二人の英雄の腹心達の会話に耳を傾けた。]
[そうして自警団に色々聞かれたが、さすがヴェルナー印のなんとやらで、彼の知り合いだと名前を出せば、部外者という不利にも関わらず、まぁそこまで言われることはなく。
獣が来て番犬がやられていたから、あれこれやって追い払ったとか、言い訳たっぷりな言葉で丸め込んで、無事宿に帰った**]
― 宿にて ―
…あー……やっぱ、しくった。
阿呆が。俺。
[零れる耳の血を、適当な布を当てて吸わせながら、渋面で呻く。
こんな程度で傷を負っているようでは、…護るに支障が出る。
だから、自分が許せない。
ちなみに逃げなかったのは、単に背を見せるのが癪だったからに決まっている、と何かが呟いた]
[自分が目撃した出来事を軽く自警団に説明した後はナネッテは口を噤む。
タイガが自警団を煙に巻いて納める様子と、ヴェルナーの名前の効力に、幾度が瞬きをする程度。タイガが宿に去ってから、ルートヴィヒの傍に寄る。]
──ルートヴィヒ様と、
戦場で相見えると、告げて
宿に帰って行ったあの男は、何者なのでしょう。
ヴェルナーなる自警団に滞在していた人物と
多少は、懇意のようでしたけれど。
……お怪我は、ございませんね、
ルートヴィヒ様。
[言葉の後、睫毛を伏せ、ナネッテ自身の緩くウェーブのかかった前髪を掬う仕草。
ルートヴィヒは、ナネッテの正体がただの修道女では無い事を知っていたのだろうかと、僅かに眉根を寄せた。リアンダール候の乳兄弟であれば、知っていて不思議は無いだろうと想いながら。]
この村の近く、凪の森に潜伏した騎兵が
少なくとも十数騎、二十程度でしょうか。
あったようですわ……。
王都へ急ぎ向かう私達が、
あの広大な森を優先的に探索するとなると
時間の浪費になりそうではありますが、
あの森でも何かが──動いているのは確か。
──彼(タイガ)は、森について否定せず沈黙した。
[タイガの身元はルートヴィヒが説明すれば知れよう。メリオールに留学する王位継承権を持つイングリッドと共にある者である事も。]
/*
…眠い。ねむい、が。
姫さんとヴェルナーの遣り取りを通しで読みたくて読んできた。
うむ、戦いだなこりゃ。すげえ。
そしてヴェルナーの優秀っぷりが半端ねえなあ。
いやお買い得物件だってこれ絶対。
[ルートヴィヒの現世の父や家族が待つ牧場へ戻ろうとして、途中。
風呂の湯を沸かすのだと水瓶を抱える宿の男達とすれ違う。]
──……、まあ
この時刻に、新しい旅人ですか?
盛況ですのね、と言っても良いのかしら。
[さりげなく風体を尋ねれば、何らかの兵に類するものが混じっている居る様。エディ、ダーフィト、ライナーの三人共が傭兵とは限らないのだが。]
/*
おお。ナネッテは深夜派なのな。
あれ。そして凪の森までは騎兵下げてないつもりだった、が。
(地図見る)
…あー、まあいいか。村に近い森の辺りってことで。
森広いし、ギリギリなんとかなるだろ。
/*
(ふとタイムスタンプ見た)
…あー、深夜っつーか………明け方?
まあ細かいことは気にすんなっ。
よし。ちまっと眠気引いてきたな。囁きの方も返答せんと。
[ナネッテは、セルベシア王国の地図を想い描く。果たして──王位継承権を巡る戦い、戦場はどこになるのだろうかと。秘密裏に、影の中で影が誰かを暗殺するのでもなければ、何処の民も兵以外の誰も傷付けない戦争など有り得ないのだ。
影を上手く使役する事もなかった。そして、後継者を指名する事も出来ず、死の国へ旅立とうとしている現国王に対する苛立ちが沸き上がるのを感じて、密やかに両腕で自分の身体を抱いた。]
……──
ルートヴィヒ様は、
何故、私にも世界を変える事が出来ると
おっしゃられたのでしょう。
ルートヴィヒ様がお言葉をくださる事が無かったとしても
そうしなければと想って居りました、けれども。
ジル様に、お逢いすれば分かるでしょうか。
[宿の方角へ身体を傾けながら、そう問い掛けた**]
[そして黒曜石のような黒髪をがし、と乱暴に掻いてから。
相手の状況を聞く前に、先に声を割り込ませた]
……さっきな。
村で、ルートヴィヒの野郎に会った。
[彼女はその名を覚えているだろうか。
1年前にセルベシアに行った時に次兄の顛末を聞き、
メリオールに戻ってから、何かの折に、
次兄の不甲斐なさを毒づきつつ愚痴のように語ってしまった記憶があった。
自分でも、…思っていたよりショックをうけていたのだろう。
あくる日、我に返ってそう気づいた。
と同時に、愚痴った自分に対して自己嫌悪して舌打ちした。
しかし言った言葉は消えないし、記憶も消せない。
だから――困った時には黙るが一番、と。
それ以降は、またぱったり何も口にはしなかった]
[……という感じなので、
もし覚えていなかったら、軽く説明を付け加えただろう]
…ま、そんでな。
ちと。軽く。ご挨拶を、な。
[本人とは直接遣り合ってない訳だからして、
あれはご挨拶の範疇であろう。
嘘は言ってないと内心独りごちる]
そうそう。
暗器を操る手練れの修道女もあっちに居たぞ。
[ナネッテの攻撃を思い返しつつ言い添える]
ああいう裏側の奴らもリアンダール候が雇っているとなったら…
なぁおい姫さん。警護、きちんとさせとけよ。
カスパルがサボっていたら蹴り倒しておけ。
募兵は、…手馴れてんなあ。
自警団の心を掴んで纏め上げている手腕見ていても思ったが、
そういうことに長けてんな、あいつ。
――今の俺たちに足りない部分だ。
[故にいい穴埋めだ、そう言外に称えて]
王太子が見込みのある奴なら、確かに共同戦線もアリだろうな。
王都を押さえているリアンダール候が手にしている力は強大だ。
簡単にゃ崩せねぇだろうし。
世間一般が考える正当な世継ぎっつーのは、王太子だぞ。
姫さんが正当性を主張しようが、
今までセルベシアではあいつがお世継ぎ様だったんだ。
一般世論っつーのは余程用意周到にやらなきゃ簡単に覆らんもんだと、
あんたも解っている筈だ。
[そう。それこそリアンダール候のように…。
幾重にも罠を張り巡らせて、周りを叩き落として、
効果的な形で発表したエリオットだからこそ、
発表の結果いきなり民衆から大反発…などという事態が起こっていないのだ]
だがあんたの理想に穴が無いと、俺は言わない。
あの日約束した言葉の通り、あんたを疑うのも俺の役目だ。
例えば、ウェルシュ王太子を王と打ち立て。
あんたが一の臣下として王に協力しながら、あんたの理想……
セルベシアの繁栄のためメリオールの技術等を取り入れれて
国を強くするため尽力したらどうかと言われたら?
王じゃなければ出来ないのか?
王に進言して、王がその策を取り入れたのならば、結果は同じじゃねぇのか?
ウェルシュではなく姫さんが王でないと為せないことだと、
自信を持って言い切れるか――?
[告げる声は静かに冷たく、容赦の無い響きで]
別に今、俺に対して語らなくていい。
ただ―――… 考えておけ。
この先必ず、どっかで必要になるぞ。
[そう言い切り、低く哂いを添えた]
[そして思い出したように]
そうだっけ? わっすれたねぇ。
[不満げな響き>>=30に惚けた。
特に直す素振りを見せることはない。
最初はただの小娘だった。
性別の差、かつ年の差があるのだから自分に敵わぬなど自明だし、
そもそも悔しく思う必要もない。
なのに、いつもその紫水晶の瞳を爛と綺羅めかせて、
次は勝つからと、なんやかやで勝負をせがまれた。
頑張って、背伸びしている様子が微笑ましくて。
もっと見ていたくて――だから、常に二歩三歩前に立った。
そのように己を鍛えた。
余り好きではなかった学問にすら身を入れたのはこのためだ。
…ということを、本人には勿論言ったことはないけれども**]
― 凪の森 ―
……と、そうだ。
[話は何処まで続いたか。
どこかで一区切りつき途切れた頃、ふと連れて来た愛馬の背に乗せた荷をほどいた。]
ジェフロイ、土産だ。
すまない、話の前に、先に渡すべきだったな。
[本来なら交渉を円滑にする為に持ってきた物。
用件が先に出てしまった為に、すっかり忘れてしまっていたが。持ってきたキツめの濁酒を、馬の背から降ろしてジェフロイに渡した。砂糖菓子もつけて。
量は多い。よければロヴィンも飲めばいいと口にもし。]
それからついでだ。少し休ませてくれ。
[座り込んでいたカッツェを見ながら、小屋を貸してくれと言った。
男集団の中で、父親を模すようにと育てられたせいか、自分の性別やら相手の事情は省みず、遠慮が無い。
小屋の主の反応はどうだったか。
本人が嫌がろうが、最低でも馬2頭に水を与え、僅かだけでも休ませようとはするだろうが**]
/*
おお、びっくりした。
更新したらアイリがいた。
朝になってすまん、ついでに小屋を貸せだと……
ちょっと待て色々隠すから。
[軍があれば守れたもの。
カッツェの声を繰り返す。
過去に何かがあったことを連想させる、含みのある言葉。
響くものはあれど、だが気心知れぬ者がそこに潜む想いに切り込むわけにも行くまい。
そう思い直し、幾つかの問いを心に沈める。]
民の、為―――
国に従い、軍に在って「形」を…一族を護ろうというわけか?
[かつてとは違う立場にいることを、またも意識させられる。
今や彼女は、多くを率い重責を背負う者なのだ。
一族を想い語る声が、昔と比べ複雑に響くのはその為だろうか。]
…そうか。その言葉、聴く事が出来て良かった。
道を分かつとして、聴くと聴けぬとでは違うから。
ん、そうな。軍縮なあ……
[静かな声の中に浮かび上がる苦味を中和させようとするかのよう、どこか間延びさせた声。
固くなっていた口調を常のものに戻し、首を回した。]
まあその辺もあって、ウェルシュ王子の真意を聞いてみたい。
後は、出来れば事を起こしそうな貴人サンたちやその側近辺りにでも接触出来ればと思ってる。
どう転ぶかは分からんが、話はそれからだ。
[そうして、ふとカッツェを見遣る。]
国軍は国を守る為のものだと言っていたよな。
恐らくは、大抵の場面においてその通りだろうさ。
……が、戦になれば、守るべき「セルベシア」は割れる。
軍に在って守るものは人それぞれだろうが、
出来れば、俺は国の最小単位に目を向けられる者に付きたいところだ。
[カッツェからロヴィン、アイリへと。
場を見回して、言葉を切った。]
急な問いに付き合わせて、悪かったな。
/*
落ちフラグ用に負縁故欲しい、と思いつつ、
何だか振り損ねてしまった。
ライナー辺り大丈夫かなあどうかなあとどきどきしている。
別騎兵部隊の隊長だったって言うし、何らかのご縁は振りたいところだが。
……休ませろって、お前な……
[臆面もなく小屋を貸せと言われれば、言葉を失う。
育った環境も理解はしているが、それでも面食らうこともあるもので。]
……、ちょっ、待て。そこで待ってろ。
[座り込む青年――カッツェを視線で示されたなら、
その所作が男の物とは見えぬことは二の次に、踵を返した。
大きな音を立てて扉が閉まること暫し、落ちていたあれやこれやを棚に押し込み終えたなら手招きする。]
― デュ・ボック村 ―
[ライナーの先導で無事、村にたどり着く。そして彼が村の者に話をつけて貰う事で、自分達、夜の来客に対してもある程度の信用を得る事が出来たようだった]
女将、湯だ。そして飯も頼む。
[旅人用の宿屋に案内される。王都の高級宿とは比べるのも莫迦らしいぐらい簡素な作りだが、...は特に気にした様子はない]
[紐解かれ、差し出される荷のひとつ。
それを受け取れば、お、と表情を緩めた。]
土産とは気がきくな。
しかも、お前んとこの濁酒とは嬉しいね。
動いた後に飲むと特に効くんだよなあ、これ。
[酒海を傾けて、目を細める。
軍に居た頃に勧められ、それからは好んで飲んだものだった。]
………こっちの菓子はアイリの趣味だろ。
甘いもんも好きだからいいが、酒とは別に食うほうが美味いだろうな。
[にやりと笑って礼を言い、
少し持ってくか、とロヴィンに土産を示して問う]
馬のほうはこっちで見るから、適当に寛いでいい。
餌は心配すんな。丁度俺も馬を借りたばかりだ。
[二頭の馬を引き取る旨短く告げて、小屋を開け渡す。
二人の姿が消えたのち、盛大に嘆息した。
ロヴィンが一連の流れをどう受け取ったかと思えば、暫し視線を彷徨わせたのち、男の家に気軽に入るもんじゃないぞと、お門違いの忠告を彼にしてみたりもして]
さて、戻るんだったな。
随分引きとめて悪かった。気をつけて行けよ。
[仕事をしに行く素振でもあれば、
お裾分けの酒と菓子とを渡し、見送る。
手を振る代わりに、貰ったバルディッシュを揺らして。*]
この空気……何かあったようだな。
[自分達を受け入れた村は確かに大きい。それでも村の中の動揺はここにいても伝わってきた]
おい、そなた。
騒がしいようだが一体何があった?
[馬の世話をしている者を呼び止め、争いごとが発生し、自警団が出動したとの話を聞く。そしてその騒ぎに村の縁者とその客人、この宿の宿泊人が関わっていることを]
なるほど、女将の渋面はそのせいだったか……。
傭兵か流れ者が暴れたのであれば、村としても厄介であろう。
[だがその宿泊客は自警団の指導役と縁故があるとの話も同時に聞いた。顎に手を当てて、暫く考え込む]
ほう。
[愛馬が飼い葉を貪る横で、足を洗う湯が届くまで、その場を動かずにいた**]
― デュ・ポック村 ―
[言われるがままついていき、宿に入る。
それまでの間、最後尾を歩きながら多少の夜目を効かせて周囲を観察する]
へぇ……こりゃまた…。
[賊視点で見れば村の蓄えあるいは襲撃の困難さは想像がある程度つく。
誰が仕込んだかしらないが、この村は一見の風貌以上に堅固であるようだ。
ほんの数ヶ月前にどこかの野盗が狙ったとも思えないほどに]
(ここが要塞化されたら効くねぇ……騒がしさ、湖と関連あるか?)
[自分自身、怪しい要素が豊富だ。
一緒に泊まる先導する男や赤い剣士も平穏の二文字とは疎遠のもよう。
これからこの国を揺さぶっていく者たちが多数集結しているのはただの偶然か……それとも]
―王太子逃亡翌日 午後―
―クラウゼヴィッツ侯爵邸―
[苦情が来る前に、自主的にさっぱりする為に湯浴みを済ませ、身なりを整える]
[ここでようやっと母とお目通りがかなう。最悪のことを覚悟しておけと親父殿はいったらしい。何をかっこつけやがって、とムカムカした]
[そして、長兄の部屋へ。長兄の体調不良を待ってたらいつまでたってもやることができない]
[まず取り決めるのは、今まで懇ろにしていた貴族やギルド、軍部に対する現状の事実の報告]
[まだ正式な令は発せられていないが、うちが粛清の対象となっているなら同じように粛清の対象となるものもいるだろう]
[ダンテ家もその一つ。>>327 同じ王太子派に属する(ように見えている)ところならば、リアンデール侯を訪ねたクラウゼヴィッツ侯が帰らないと文面程度で警告する。長兄が言うに、
「人となりを見れば長いものに巻かれるのは目に見えているのでリアンデール侯が権力を握るのならばそれに媚び諂うだろうな」
だったら知らせずともよかろうに、本当に人がいいというか、何というか…]
[クラウゼヴィッツ家は傑出した政治的センスを持って、ほぼ建国期から残っているのではない。王家に対する鉄のような忠節と常識的な官僚として機能するだけの勤勉さを以て、在り続けてきたのだということを思い知る。打算があっての通告ではなく、ただの親切なのであるこれも 父と同じように、この長兄も平時に生まれてきたのなら、平時の統治者の手足となり働いただろう]
[警告書の宛先には、今や正規軍に属する騎馬民族らのことも含まれていた。草原からセルベシアに身を寄せる時、国側の調整役を買ったのは、少し前に同盟を結んだ縁もあり、クレメンスであった]
[自然の厳しさとその付き合い方を教えてくれた姉のような女性にも、うちの難が振りかかるかもしれないと思うと複雑そうに眉を寄せた]
[一通り文面が揃えば、それぞれを、私服に身を包んだ私兵へと託す。彼らは峡谷出口でクラウゼヴィッツ家から脱出してきた者たちと落ちあうこととなっている]
[親父殿に後ろ暗いことはあったのか?と問えば、長兄は「まさかそんな」と答えるだろう。
よくも悪くも親父殿は真面目な仕事人間だった。平時の官僚として、国税の再分散は誠実にやっていただろう。家庭人としてみれば、子供も駒でしかなかったのかと突っ込みどころがありすぎたが
後継を育てる為に、優秀な若者に学ぶ機会を与えたのも親父殿だ]
[自分の末息子にその才覚がないと判断して、ウェルシュ殿下のご学友とし、今のリアンダール候ジルの名を挙げ連れて行ったのも確か親父殿ではなかったか]
[だから乱世になると、真っ先に刺されるのだ]
[親父殿のことだから、きっと真面目にリアンダール侯に王太子にその意志がないこと、証拠も何のに軍を動かすとは国の分裂を招く、と説いたのではなかろうか。ウェルシュが逃げるハメになった時から、
――いや、多分ずっとずっと前から、この国で罅割れは進行し、王太子逃亡を以てそれが明らかになっただけだというだろうに]
[だいたいのことを決め終わり、血色の悪い長兄も出かける支度を始めた。それを手伝って差し上げて]
[親父殿の「良き臣下であれ」プレッシャーで兄の消化系が弱まったと信じてはいるが、健康よりも命を損なったほうがコトだ]
母上と、妹たちのことを宜しく頼みます。
[一緒に来るものだと思っていた長兄は面食らった表情をし]
この家が普通に機能してないと、脱出したことがバレちゃうじゃないですか。
あ、死ぬつもりは毛頭ありません。
犠牲とか囮になろうというつもりも。
[ぱたぱたと手を振る弟に、兄も説得をあきらめる。この家の兄弟も知っていた。末弟が兄弟の中で一番したたかであり、その実――父を一番慕っていると。本人に言えばムキになって反論されるが]
[自分は心のままに生きる、自分の居場所は自分で見つける、とかいって家出するような奴だ。理を説いての説得なんぞ通用しない]
[長兄ナイジェルとは再会は約束しなかった。ただ、兄から貰った伊達眼鏡を返す。ここの家の皆さんは眼鏡をかけただけで印象ががらりとかわるから、御忍びで遊びに行く時の便利アイテムなのである。常時眼鏡になるとその利便性は失われるが]
ウェルシュに逢ったら伝えておいてください。
どうもすぐには酒席を設けられそうにない。ごめん、と。
[一刻もしないうちに、クラウゼヴィッツ邸は中空となった]
[一ヶ月分の支払いに値する貨幣以外、金に交換可能でかさばらない金品という金品はすでに運び出され]
[外まわりから見て機能していると見せる召使と、私兵を除いて]
[がらんどうになった家のホールで、お行儀が悪し掃除も洗濯も大変だからやめろというメイドも金と休暇を与えいなくなったから、大の字になって転がって]
[家族の、そして友らの身を案じた*]
[自警団に囲まれたタイガが離れてゆく。
また騒ぎを起こさないようにと見張りをつけて監視するくらいのことはしてくれるかと思っていたが、ヴェルナーの名で自警団の者たちが警戒を緩めてしまったのはルートヴィヒとしては誤算である。
結果として、タイガが自由に動くのを許してしまったわけだが、今はまだそのことに気づいていない。
自警団が去った後の夜の帳に、カンテラを拾い上げて手近な柵にぶら下げる。
ナネッテと話したかった。
その気持ちが先立つ。]
危機に駆けつけてくれたこと、感謝する。
おかげで、怪我もなくすんだ。
[感謝の気持ちは本物。
ただ、そこには殺されかかった者の怯えはない。]
[森に潜む騎兵について話を聞けば、神妙に頷く。]
先ほどの男は、タイガ・ツー・ダンテといい、過去に私が決闘を挑んで殺した男の弟だから、私を恨む理屈はとおっている。
けれど、私が、あの男に番犬をしかけたのは、それが理由ではないことはわかっていただけるだろうか。
タイガは、メリオールに留学している「はず」の、前王の孫娘イングリッド公女の護衛役を務めている「はず」の男でもある。
その男が夜にこんな場所を出歩いていて──そして、あなたは森で伏兵を察知した。
つまりは──イングリッド公女は、ローゼンハイム王の命が長くないのを聞きつけて、その遺産に預かろうと──この国から搾取しようと、ハイエナのように動いているということだ。
[緩やかに拳を握り込む。]
[ナネッテのもたらした情報、そしてタイガとの邂逅を、ジルに伝える。]
おまえの推察どおり、イングリッド公女はもうこの地に入り込んでいたようだ。
森に潜んでいるとなると、狩り出すのも面倒になるな。
けれど、放置というわけにもいかないだろう。
こういうときは、特殊技能をもった寡兵──すなわち暗殺者を送るのが至便だと思うが、常道である故に、「隙」を作らせないことには成功は危うい。
何度も使える手ではないし。
油断を誘うため、どの時点かで小競り合いで相手に「勝たせる」ことも考慮しておくか?
あるいは、早い段階からイングリッドの陣営に、こちらの手勢を紛れ込ませておくという手もある。
この国にさしたる支持基盤をもたないイングリッド公女が、不当な要求を押し通そうとするなら、使う手は「傭兵」か「徴兵」だ。
金で兵を雇ったとしても、そのツケは重税となって民に跳ね返る。
それでも、イングリッド公女は自分の要求が「正当なものだ」と言うのだろう。
常に高みから見下ろすゆえに。
イングリッド公女の「望み」は──あなたのような「戦争孤児」を作る。
[凪の森を抜け、スカルディス峡谷付近の平原にて、愛馬と己、その一頭と一人はちらほらとキャンプが張られているのを目に入れる。
その情報だけを頭にいれ、わずかに感心を抱きながらも深く考えることはない...はスカルディス峡谷の地形を眺めながら、大橋を越えて、王都へと堂々と入る。
だが、その場には既に、先程借りてきた、イングリッドの兵はいない。凪の森を出たところで、いくつかの指示をした後、迂回させ潜ませているのだ。逃げるとき、自分が失敗したとき、伝令役。いくつかに分岐した行動はその兵の裁量にゆだねた。
まあ何事もなければ何一つ関係はない、ただ合流するだけ。
更に、背負っていた方天戟もない。持っているのは弓と荷の袋だけであった。]
−王都 夜−
[石造りの新しさよりも古さと歴史を感じさせる王都
そこについた頃には既に夕日も落ち、空は赤から闇へと変わっていた。
それゆえに人通りもさほど多くなく、門番に聞いた宿の場所だけ聞いて、そこにまずは宿泊の届けを出し、愛馬をあずけた。
そして...は、夜の王都を歩き、路地へと踏み込んでいく。
だいたいにおいて、華やかな表通りとはちがい裏通りにいけば見えてくるものがある。
それはこの国の政治の実態だ。
激しき貧富の差、常人なら足を踏み入れるのも戸惑うような暗さ。
人の暗い念が溜まりこびりついている闇のようなものがそこにはあった。
この闇もまた、この王都の歴史の一部であろうが...はこれといって戸惑いを見せなかった。
…元々、己が暮らしていたのは、こういう場所だ。
左胸より少し上の部分を手で軽く触れる]
ナネッテ──
[声を、静かにふたりだけの間のものにして、ルートヴィヒは月光にたたずむ修道女を見つめる。]
私は、神殿の書庫にある史料を調べるうちに、神殿が司るもうひとつの機能を知った。
世を乱す者に「夜の女神の慈悲」をもたらすこと。
その使命を預かるひとりが、あなただという推測はしていた。
[神殿での日々で、ルートヴィヒが不注意を装って零した水を、雫のひとつも被らずに避けた動きや、子供たちの歓声の中でも微かな物音を聞き分けて反応する知覚の鋭さを観察して出した答え。
そして、この場へ駆けつけてルートヴィヒの危機を救ったナネッテの能力がそれを保証している。]
―路地裏―
[そこで一つ気配がありそちらを見る。
暗い闇に潜むようにこちらを伺っているのは、少年…いや…少女か。成長が遅いのか、そうと判断できぬかぐらいの年齢かのどちらか
だが纏うのは無邪気な少女でもない…漲る気配は、弱肉強食という真理を知るもの。昔の自分を見ているようだと内心苦笑する。おそらくこの通りがこのもののテリトリーなのだろう。]
[弱肉強食。一種の真理。その真理に従って―殺気を放ち、少女へとぶつける。どちらが強者か知らしめるように、足掻くな、喰うぞと獣の如く。
それに怯んだのち大人しくなるかと思えば、にらみ返す少女に、ほぅ。と笑みが深くする。面白いというのもあったが、胸に去来したのは懐かしさもあった。
そう、亡くなった王も、こんな気持ちだったのかね。と。己が昔仕えた王との出会いを彷彿とさせたのだ。
そして近づき話しかける]
ちと使いを頼まれてくれや。
[好都合なものがいたものだ。
王都などから不特定多数と言われるものからならば探られることはすぐにはなく、そもそもこのような環境で生きたものが、王都の貴族やらに協力的なはずもない。
更に殺気をあてられて尚、にらみ返すだけという反骨精神もある。]
ダンテ家っての場所を知ってるか?知らなければ探せ。
それで今後のことについて話したいことあるものがいること伝えろ。どうやってかは自分で考えな。手遅れじゃあなければ…な。何か異変があったらすぐに知らせろ。
[声音は柔らかに、従わねば弱肉強食をもってお前を殺すぞ。とでもいうようにしながら、先程イングリッドからもらった先払いの金の一部を渡す。]
余ったらそれはお前のものだ。
[弱肉強食。鞭と飴。
持ち逃げすることは考えない。己とガキの頃と同じ気配を纏うこの少女ならばという妙な確信があり、それは後に事実であると知れることだろう]
後…この辺の酒場はあるか?傭兵とかが集ってる場所だ。
[すべての傭兵が吸い取られたとは思わぬ、質の悪いと判断された傭兵はあぶれているもの、赤の剣士が気に入らなかった傭兵などがいるはずだからとその場所を聞いた後、自分の宿を教え少女と別れた]
私が、あなたを王都へと同道した理由、そして、リアンダール候に会ってほしいとお願いした理由は、そこにあります。
[告げる眼差しには、ある種の愛情がこもっていた。]
もし、あなたがその気になれば、その場でリアンダール候を暗殺することもできる。
私の太陽を消すことが。
それを承知の上で──あなたを選んだ。
― 裏路地の酒場 ―
[案の定というか、雇用されていない傭兵たちが不機嫌そうに酒を食らっていた。
傭兵も無限ではない。戦が始まり、兵が減れば、質が悪かろうがなかろうが、ないよりマシという扱いのもと使われることにもなる。彼らはそういうのを待っているともいえたかまあそれはどうなるかわからぬ己にはどちらでもいいことだ]
よう、兄弟。不機嫌だな。
[にやりと口元を歪め、
元々自分は清廉としたものとは程遠いものたちだなじむのははやかった。
酒を奢り話を振った後聞き役に徹する。彼らも事情通だ。
そこで王太子派のクラウゼヴィッツ家やその他にも同じような派閥に属する貴族の名をいくつか聞き出していく]
そういやだな。兄弟。身入りのいい話があるんだが乗らねえか?
[おもむろに、しかし喧騒の中でも通るほどの声でいえば己に着目が集まる]
何、簡単な隊商の護衛だ。最近賊に荷をもった隊が襲われてな。護衛が欲しいんだとよ。
成功報酬で払われる話だが、雇い人は羽振りがいいのは保証するぜ。
[そういわれても、なんの保証もない男の言葉に、すぐには判断しかねるという態のものたち、だが金がこのまま減っていくのも事実。しかも彼らとて戦が長引かずにあっさりと終えれば自分たちの出番がないこともわかっている。だから酒に酔って逃げていたのであり、だからこそ...は余裕があった]
ああ…やりたいやつだけでいいぜ。
雇える人数は限られているしな。今日中に決めてくれ。ちなみに報酬はこんぐらいだ
[人数と、時間に制限をつけ、なおかつ具体的な数字をいうと、悩んだ後一人が決断する。そうするとそのまま流れるように雇われることをなった]
― セルベシア南の村 ―
[セルベシアの村々を繋ぐ街道を、
時折馬を休ませ、野営を挟みながら進み、
国土の南へと到着する。
そのあたりには、ビーケン神殿を中心として、
信仰に篤い村々が点在していた。
幸いにして小さな村ではあれども
神殿への巡礼の道ゆえに宿は整備されており、
久しぶりに清潔なベッドと温かな食事を得る。]
あなたの、孤児たちを慈しむ姿に偽りはないと信じたから。
自らの戦う意味を間違えることのない人だと確信したから。
施しではなく、愛をもって子供たちを守れる世界のために。
[王都の方向──天と地の狭間、あらゆるものが最初に姿を現すその地平を力強く示した。]
[定期的に、農村と王都を行き来する隊商がいることを...は知っていた。
宿をとった折、その隊商が泊まっていることもまた、把握していた。さて、情報意外にも、傭兵だけが手土産になるか、それ以外の、特別報酬の隊商も土産となるか。時は待ってはくれやしない。やれることをただやるだけの話だと思いながら、先払いの変わりにというように酒を更におごった。
…とりあえずこれは必要経費として後で請求しよう。
そして...は宿へと戻り、少女からの報告を待つ。
案の定裏切らなかった少女を愉しく見つめ、こいつを連れていくのもいいかもな。などということを考えながら、その晩は少女も部屋に置き、食事をとって、眠りについた]
[ここへきてどうするのか、と問う供に
王太子は村の長老に会う旨を告げた。]
いったいなにが起きているのか、
私たちは正しく知る必要がある。
それに、この村ではなんだか…。
[村人の投げる視線は、単なる旅人に向ける以上のもの。
供回りを二人も連れていれば当然かもしれないが、
それでもなお不審と戸惑いの気配を感じていた。]
食事を終えたら、すぐに出かけよう。
すこし、嫌な気配がする。
[告げた後は、黙々と質素な食事を片づける。]
……不定の未来を恐れていても、仕方ありませんわ。
その間に、できる事をしなくては。
[ふる、と一度首を振って、気持ちを切り替える。
できる事、というか、したい事は、一つ、定まっていた]
……ウェルシュ様、でしたか。
今、どちらにいらっしゃるのかしら……。
[平和主義者と称されていた王太子。
先に聞いた行商人の話では、余りよい印象は語られていなかった、けれど]
……どのような方なのか、何を望んでいらっしゃるのか。
叶うなら、直接お会いして、聞いてみたいですわ、ね……。
[戦を厭うという、というのは、ある意味では『戦巫女』のあり方と相反する。
しかし、それでも、と望むには理由があった]
……もしかしたら。
『見える』かも、知れないもの、ね。
[スケグルの一族としてではなく、個としての思い。
それへの何かが得られるのでは、という、そんな淡い期待。
それが、王太子への興味を強めていた]
[心は急くけれども、さすがに夜道をゆくことはできない。
それに身体を休める必要もある。
馬を休ませつつとはいえ、神殿からずっと駆け通しだった上に、タイガとのアレだ。]
私は、このコを獣医のところに連れていってから実家に戻る。
村の地理は慣れているから心配しないで。
今宵の月の美しさは、この胸にしまっておく。
[月、と言いつつナネッテに微笑みかけ、ルートヴィヒは服が汚れるのも厭わず、番犬を抱き上げると、確固とした足取りで歩き出した。]
[食事の後、村の長老に会いに行く。
断られることも覚悟していたが、
思ったよりも簡単に会うことができた。
供は家の戸口あたりに控えさせ、
自分だけ奥の部屋へと進む。
年配者への敬意を示して礼をするより先に、
長老が萎びた身体をさらに小さく伏せた。
ウェルシュ殿下を小宅にお迎えできるとは、
畏れ多くも有り難い。
そんな口上に、目を瞬いてから、
長老へ、身体を起こすようにと手を差し伸べた]
…――やはり か。
森には義賊の類も根城を構えている。
いつか森を狩らねばならないかもしれないな。
…――暗殺者、か。
聞いたことがある。
国王ないしそれに連なるものに付き従う
月が如き存在を。
…――王族や貴族の集うところにはつきものだな。
[腕の中の重みを感じながら、天へ呟く。]
タイガ、私は戦場で決着などつけなくても結構。
私の太陽が相手にしているのは、あなたやあなたの主ではない。
──この閉塞した「世界」だ。
小競り合いはこれから増えよう。
戦いの内、「勝たせる」ことを考えておこう。
隙があれば手勢を紛れ込ませ
情報を集める。
感化されぬ、意志あるものを選んで――な。
[村のものの中に、王太子の顔を見た者がいるのだろう。
王城から遠く離れたこの場所で名を呼ばれたことに
驚きの念は隠せずとも、動揺することはなかった。]
騒がせるつもりはなかった。
どうか、顔を上げて欲しい。
[後ずさり、固持しようとする長老の身体に触れ、
皺に覆われた手を取って身体を起こさせる。]
私は、已む無き事情によって王都を離れることとなった。
だから、いま王都で、この国で何が起こっているのか、
ほとんどわからないんだ。
あなたが知ることを、教えてもらえないだろうか。
[飾ることをしない問いに、長老は暫し考えた後、
わかりましたと言って、村に伝わってきている噂を
いくつか話し始めた。]
― 凪の森近くの商店 ―
[途中、休息を挟みつつ。
森に沿って、森に沿って、と念じながら歩いた結果、今度は迷わず、教えられた店までたどり着けた]
……よ……よかった。
つけました、わ。
[これで着けなかったら、どうなっていたかは考えたくない。
ともあれ、ぱたぱたと店へと向かう。
商人の休息所だと教えられたそこは、どこか慌しい。
情報に敏い彼らの事、『今後』への備えに追われているのだろう。
そんな事を考えながら、一先ず、商人たちの片隅で休息を取った]
―セルベシア:リアンダール邸―
[ジルは珍しくリアンダール邸に戻ってきていた。
ほとんどの仕事は城で行い
此方にいる時間は少なくなる一方だ。]
…――
[実際のところ。
遠のくのは職務や根回しのためだけではなかったが。]
[長老が語る噂と、自身の知識を合わせて、
いくつかの情報を胸に書き留める。
国王危篤の報は、既に国の末端にまで届いていること。
国王危篤の話が広まる前、ビーケン神殿から
修道士とシスターが王都に向けて出発したこと。
たしか、ビーケン神殿にはジルの乳兄弟が居たはず。
符合する情報に、視線を下げる。
さらには、大金で傭兵を雇う者がいるとかで
傭兵や荒くれたちが王都の方角へ向かったこと、
レフ湖近くの村の者たちが、
最近船を出すのを辞めているらしいことまで、
様々な話を聞かされた。]
[白の装いと幼げな容姿に似合わぬ所持品は異彩を放つものの。
それが逆に警戒を抱かせたか休息が妨げられる事はなく、最低限、疲れを取る事はできた]
……はぅ。
仕方ないんです、けれど。
[髪を軽く摘んで小さく呟く。
慌しく動き回った事もあり、長く伸ばした雪色はだいぶ傷んでいた]
村まで行けば、お湯、使わせてもらえますかしら……。
[割と切実な望みを呟きながら、店主の元へ赴く。
不足している品を買い足し、デュ・ボック村へと行きたい旨を伝えて]
ここに来れば、連れて行っていただける、とヴェルナーさんに聞いて来たんですの……。
[ほんの僅か、首を傾げて上目遣いに店主を見上げて訴える。
漆黒の異彩に目を瞑ればか弱くも見える少女の訴えと、紹介者の名。
どちらの効果が大きかったかは不明だが。
ちょうど、そちらに向かう商隊があるから、と仲介をしてもらえた]
―セルベシア:リアンダール邸―
[「おまえはだれ?」
――病みきった母は
ジルに向けてそう謂ったのだ。
幸か不幸か、何の悪戯か
外見的には国王の特徴を受け継がず
母親に瓜二つに生まれたジルを見て
「あの人の影がない」と嘆き
子すら見ない幻を探し続ける佳人。。
無論育児も不可能であり、
乳母にすべてが任されることとなる。
それがルートヴィヒとの出会いのきっかけとなったのだから数奇と謂うほか、ないか。]
−王都 朝−
[休んだ割にはあまり疲れの取れていない体を起こす。
ベッドから起き上がり体の間接を解そうとすると、肩がぼきりという音を立てる。
爽やかな目覚め、とはいかないものだ。
昨夕の邂逅は実に有意義だった。ルートヴィヒ候という人物も良く判ったし、ウェルシュやイングリッドがどのような状況にあるかも概ね理解出来た]
…――此処は時が止まったようだ。
[リアンダール邸にいると、
幼い頃のことを思い出してしまうゆえ
足が遠のいてしまうのだった。
それでも、時には顔を出さねば、とは考えている。
邸宅は自身の自由に出来る場所でも在り
本当は都合がいいはずなのだから。
離れの方は何かと使用しているのだが。
――クラウゼヴィッツ家で動きがあったのが伝わるのは
もう暫し後のこととなるが、使いを向かわせたところで
すでに屋敷はもぬけの空であろうが。]
/*
テオドール!
ルートヴィヒ候じゃないよ!ないよ!
テオドールはあっちの陣営のどっちかにつくといいと思う
攻城戦があるし
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