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今語った戦略をもしリアンダール候が知れば、かなりの戦力を大橋と凪の森に割いてきましょう。
ここを待ち伏せし叩けば、リアンダール候の戦力の多くを消耗することが可能です。
/*
眠ろうとしたが目が覚めてしまった。
1ピース抜いて迷わせて、最終的に落としどころを作っているんじゃないかという気がしていたのだ、が。
そうでもないんだろうかな。
見えているものが全てであれば……これは迷う。
ああ。俺の名前は、タイガだ。
こっちの姫さんの護衛長。
また何度も会うことはあるだろ。
よっしくな、ロヴィン。
[と、親しげな様子で笑いかけた]
[自分の迂闊な発言で、
結局情報を漏らしていることにロヴィンは気づけなかった]
ありがとうございます、腕がよいだなんて。
まずは王様の剣が優先ですが、
在庫についてもチェックを欠かさず使えるレベルにしてお持ちします。
それでは材料を調達しに向かおうと思います。
お二方、お時間をいただきまことにありがとうございました。
[一礼をした後に本来の目的であった材料調達へと向かう。
ロヴィンはとりあえず集会場に向かったが、
良く考えれば購入出来る場所は知っていたのだった]
―材料調達に向かう直前―
タイガさんですね。
こちらこそよろしくお願いいたします。
[親しみを持てる表情でロヴィンはほっと一息だった。
後者の何度も会うことがあるの意味には気づけなかったが]
/*
後、個人的な好みの感想。
NPCを使って民衆の心を掴みました的なRPが、上手く演じられててもなお、自作自演くさくて苦手です。
なんだろうな。粛清関係もそうだけど、NPCとそのNPCを扱うキャラの都合だけで、人の感情が動きました、その前提でお願いしますと言うRPが基本苦手なのだと思う。
拠点がもっと完全にバラバラならもう少しスッキリ感じられるかなあとは思いつつ。
拠点にするエリアが、被ってるのも気になる。こう、その手のゲーム的に陣取り合戦して、地図を塗り替える方式の遊びを楽しんでるのかなあと思わなくも無いのだけど、何かこうRP村的には、ソロールの積み重ねが不毛に感じられてしまう。
これがルガルでは普通だよと言われれば、私が外れてるんだろうなあと思うだけなのだけど、も。個人的には、もっと参加PCだけで遊べる方が好みかも。
ファイアーエ○ブレム的な何か。
/*
単純にもっと戦闘中心の展開の方が好みかなあとも。
これは、ごく普通の人狼騒ぎ村で、処刑が始まるまでの時間はお好きですか?と似てなくもないかなと思うのと。そもそも下地を作らずに戦闘出来るのかまだ序盤で分からないし、この長いタメの分、後でカタルシスを感じられるかもしれないのだけども。
ああ、こっちこそいい出会いに感謝するさ。
姫さんの剣、愉しみにしてるな。
[と言ってから、ああ王様の剣だっけ、と言い直す。けれど、なんか慣れないなあと、やっぱり自分は姫さんの剣とか言っちまいそう、などと独りごちつつ]
そんじゃ、またな。
[ひぃらり片手を挙げて、去りゆくロヴィンの背を見送った]
―――なるほど。
[話を聞くうちに、表情に理解の色が広がる。
地図と、テオドールの顔を見比べて、
恥じるような、照れたような笑みをうかべた。]
……どうやら、私は
教師にものを教えようとする愚を犯していたようだな。
さすがはテオドール将軍。
そこまで考えていたとは。
/*
嗚呼、戦争までのタメが長い現状、戦争になった時混ぜてもらえないかも。それがはじまる以前、遊びたいシーンが来る前に自分が死ぬかもって不安もあるんだろうなあとは思う自己分析。グギギ
あれだよ、本当は情報とか真っ当な暗殺とかじゃなく。
もっと、戦国BA○ARAみたいので、ええねん &
城の外でリアンダール卿の戦力を削ることができれば、
うまくすれば、あとは兵なくして王城を開かせられる。
確かに。ああ―――
[感歎の吐息が、満面の笑みに変わる。]
あなたが私に力を貸してくれて、よかった。
いえ、しかしこの戦略も非常に厳しいことを理解して頂きたい。
まずこの策は王太子と私、あとは限られた側近のみしか知らせてはいけませぬ。
また今語ったこのテオドールの攻城戦略をあたかもリークされたかのようにリアンダール候へ伝える事。
また、真に迫るために攻城戦の準備を薦めること。
そして、この大橋での決戦に勝利できるだけの戦力を揃える事。
厳しい戦いであることは変わりませぬ。
ただ相手はリアンダール候は兵糧攻めの可能性がある以上大橋の放棄はできませぬ。
もはや城に引きこもるのは愚作となりましょう。
攻城戦が発生しなければ、双方の兵の損害だけではなく王都の住民を戦火に巻き込むことは無くなる。
[何度も。
それはロヴィンが自分たちに今後も武具を提供してくれるよな、という、自信屋を貫いた、なんとも傲慢な意も含んでいたが。
…そういうことを深く考えずに、なんとなく口をついた、というのもまた事実であった]
この戦略、王太子が望むのであればと今申し上げました。
ま、もし王太子が戴冠なされた後に王都に悪い噂があるならば、このテオドールを処罰して無きことにすれば良いでしょう。
ただ、一つだけ忠告いたしましょう。
リアンダール候が王都の平民を盾にしない、という幻想は捨てなされ。
もしそれで貴方の望みが叶わない時、王太子の兵は全滅しますぞ。
/*
嗚呼でも、拠点を被らせないとマップがかなり広いので、情報がどうやっても届かないって問題があるか。
そう考えると、拠点被りは効率的なんだよな。
まあ、過去を顧みても、フィールドが広い村は総じて難易度が高いものかもしれない。
さて、遅くまで申し訳ありませんでしたな。
長々とお話をしてしまい申し訳ない。
武芸についても了解した。
王太子であれば剣が宜しいか。
少々手荒になるやもしれませぬが、それで宜しければ引き受けましょう。
[そう微笑みかける]
王女様らしくない屋敷で驚くかもしれねぇが、
まぁそれはそれで楽しんでこいって言っとくわ。
[年頃らしい、可愛らしい華やかさは好まぬイングリッドの屋敷だ。
いわゆる王女様、をイメージしていると驚く羽目になるだろうと。
そう冗談めかす口調を緩めて、…ああ。と頷く]
…早く、戻してやるさ。
[呟く口調は力強く頼りあるもの]
厳しいのは最初からわかっている。
なにしろ、兵力が違いすぎるのだから。
[むしろ、爽やかに笑って頷く。]
策を知るものを限定することは必ず。
情報を流すことについては、改めて考えよう。
人員や、攻城戦の準備については、
それこそ今から行うことだ。
この策を、―――つまり、偽の策の方だが、
それを聞いた者の悪感情は、
いっとき、私が引き受ければいい。
……ただ、次期は見極めないといけないだろうけれども。
ああ。私の方こそ、すっかり話し込んでしまったな。
邪魔をしてすまない。
武芸の方もよろしく頼む。
私も、剣の心得は多少あるのだが、
それが戦場で通用するかどうかは心許ないのだ。
一対一であれ、一対多であれ、戦えるように仕上げてくれ。
[改めて依頼をした後は、
軽く挨拶の言葉を告げて、立ち去ろうとした**]
了解した、ではこの策で王都よりリアンダール候の軍を炙り出しましょう。
王女の軍も対処せねばならぬ。頭がいたいですな。
では、明日から訓練と行きましょう。
今日はもうお休みになりなされ、明日から体力が持ちませぬぞ。
そうですな、ユーリエから一本取れれば戦場では通用しましょう。
では、今日はこれにて。
[そう言うと、ウェルシュを部屋から送り出した。
この国に戻ってきて、最も清清しい表情をテオドールは浮かべていた**]
―セルベシア城:古書国庫―
…――。
[表情は、変わらない、変えない。
>>37アイリの答えに血だまりを一度見て]
ああ、お前に訪問しにきていたな。
偵察に来ていたのか、
……侵入経路は、知らぬか。
一度洗わせよう。
この城には鼠の穴が多いようだ。
[>>39>>43カッツェの訴えを、
刺すような視線を、ジルは静かに受け止める。
こんな眼を、自分は何度も受けていた。
逸らさない。]
…―― 友人か。
[――喧嘩をしていた。もう二度と。
その言葉に一度静かに眼を閉じて]
……罪は、罪だよ。
彼はその報いを、受けたのだ。
カッツェ・ユン。
[>>53前へ進み出るアイリによって
カッツェの姿が少し、隠れる。]
…――よかろう、後ほど仔細報告せよ。
だが、
…――カッツェ、
先ほど彼の胸元から引きちぎったものを
渡してもらおうか。
[銀のきらめきを眼にしていた。
懐にしまったか、どうか。
静かな調子だったが
有無を言わさぬような、声色で。
>>63 唇噛むカッツェに向ける眼は複雑に。]
分かるのか、……
では、案内してもらおう。
休んでからでも、構わないが。
…――彼も何ぞ、吹き込まれたのやもしれん。
人も魔がさす事は、あるものだ。
[影のように広がる血、
今一度見下ろしながら。
かのペンダントは、カッツェより受け取ること、叶ったか。
それがイングリッドのものであるとはすぐ知れよう。]
―セルベシア城:エディと>>79―
[ことの収まった頃。
古書庫までいつの間にか様子を見にきていた
エディに、ひとつの事実を告げられる。]
…――村で?
成る程、あのダンテ家の者とか。
なればイングリッド王女の手のものというのは
其方の謂うとおり、間違いはなかろうな。
[カンティヨン関所のライナー。
その件に関しては、調べれば知れよう。]
…――単身乗り込み、
侵入経路を知っていたとはいえ杜撰だな。
城下にて扇動でも行っていたか…――
[兵士らを向かわせるべきか、既に彼らは出立した後かもしれないが遅れたものは押さえられよう。]
…――、アイリ?
[アイリが赤の剣士を見たときに
見せた表情が気にかかり、
一言、声をかけるが彼女はまた
眼を閉じ、伏せてしまったか。]
―セルベシア城:執務室―
[情報を元に、ライナーの近辺、
それから城下での動きについても
調べさせることとする。情報部は非常に優秀だ。]
――元セルベシアの軍人らに
声をかけて廻った男がいた か
[その序で。
ひとつ、引っかかることのとっかかりを見つけた。
今まで沈黙を保っていた者達の内
いくつかの家がエリオットを矢張り支持すると
そう告げてきた、という出来事ががあったのだが――
>>1:695 ]
[耐えろ、と。指示する書簡、を。見つけたという。]
…―― ふん、
[――基本として。
ジルは一部を除き貴族の言をほぼ信じていない。
信じたように振舞って、そうして出し抜いてきた。
貴族、陰謀、どろどろとしたものの渦巻く世界で
それを利用し、為すべきことのために積み上げてきたのだ。
泥を食らい咲くを選んだ毒花は
泥の味をよく知っている。
日和見するほか告げ口をする者もいるというわけだ]
静かにしていてもらわねばな。
[――そうしてまた、ジルは新たな手を打つ。
出征すれば此方の眼も届きにくくなるが
後を任せるは、利害の一致を見た
少なくとも己以外には転ばぬと思われる母の古馴染みの貴族。]
――、……
[そこで、ふと 視線を書類に落としたまま表情を曇らせる。
母、に。あれから顔を見せていないのだ。
見せても、己を己と判別してくれはしないのだが。
彼女は此処を見てはいない。
あいする男が、死んだことも恐らくは。]
/*
投票は置いといて。
ええとロヴィン以外で補完しようと思ってたのってなんだっけ…。何だかすごく忘れている。
/*
そうだヒースの事に付いて……。
とはいえ補完書く時間が 無 い
ごめんよ弟よ><。
休みの時に落とそう……。
―セルベシア城―
[――さて。
処刑を前にしてヒースクリフが獄死したという話。>>34
速やかにジルへと伝わろうか。]
…――なんだと?
[確かに頭の傷はじわじわと
致命傷となりうるものだった。だが、しかし。
眉を顰める。
このことは、やがて城のものも、そして外のものも
知ることとなろう。
――ヒースクリフの死は、かれの罪状と共に発表される。]
―セルベシア城:古書国庫―
はい、正確には弓騎兵隊前隊長へ面会しようとしていたようでしたが。
[>>145つまりは父が亡くなった事も知らない、その程度の情報しか持っていなかったのだろう、と暗に告げながら。見解と方針については口を挟まず耳にしていた。
>>146>>63友人が腕を叩き進み出ると、少し案じながらも道を譲る。
隠していたらしいものは応酬されただろうか。
取り出されでもしたなら、その紋章は目に残るだろうが。]
―――……は。
[>>150かけられた声には、既に表情戻し静かに応える。
もしどうかしたかと尋ねられても、何もないと応えるだろう。]
―少し先・弓騎兵隊厩舎―
[ヒースの動きを鈍らせたのも自分なら、エリクの動きを止めて死に至らしめたのも自分かと。
関わった二つの死に思う所が無いわけでないが、極力平時と変わらぬよう努めた。凪の森で既知と相対する可能性を示唆された時から、そんな覚悟は出来ていたはずなのだから――と。
それが少し崩れたのは、>>151後に、エリクの城下での足取りを追う際に応酬されたらしい、馬が弓騎兵隊まで連れてこられた時だった。>>2:1157
「エリク・ライナーの馬を押収したが、馬風から草原の馬だろう故処遇はこちらに任せる」と言われ引き渡されたそれを見て、一瞬固まる。
見間違えるはずがない。父が自ら育てた馬だとすぐにわかった。
受け取っていたんだと思うと、懐かしく、そして何も知らぬような馬の目に見つめられて眉が下がり。
伝令の姿が見えなくなった後に、その首にそっと顔を埋めた。]
………すまない。
お前の主人はもう。
[帰っては来ないと掠れる声で呟いて。
伝える機会のなかった言葉を、代わりに馬に告げた。]
/*
おはようございます
ヒースクリフの眼鏡があるのに眼鏡なしRPばかりまわしているほう、ヒースです
もうシリアス限界やねん……
1日目も2日目もずっとログよんでギャグしてえとぷるぷるしててん……
メリオールのことをずっとメリノールって書いていてん
ごめん、これ女子高の名前や!wwww
/*
今回カタカナ間違えひどいねん…
未遂で終わってるやつだったら
セルベシア→セルベジア
リアンダール候→リアルダーク候
クロイゼヴィッツ候→クライゼヴィッツ候
びっくりやねん…
― ボーレンス鉱山/麓村 ―
[神殿から北東までの直線距離をほとんど休息無しで駆け抜け、
麓の村の灯りが見えたのは第二の公布から数日ののち。
馬が大通りに駆け込むと同時、カンテラを掲げた男が走り出て此方を照らす。]
「ジェフロイさん!何してんだ遅いですよ。
家の方に居ないから国境近辺にまで派遣して探させたのに」
[急な灯りに目を窄め、語気強く急かす部下――エーヴァルトに向けて微かに笑みを向けた。
働き通しの馬を手厚く労って欲しいと厩の管理人に伝えながら。]
そんな処にまで足を伸ばせねえよ。ビーケン近隣を浚って来た。
手間かけさせて悪かった、が、その分収穫は色々だ。
ともかく、話は向こうで。
[揃っているか、と目で問う。
頷きを返す部下を伴って、足早に夜道をゆく。]
― ボーレンス鉱山麓村/酒場地下 ―
[酒場の地下はまさに「犇いている」という表現が的確で。
一歩踏み入れて、いくら広いとはいえ酒場ではなくて集会所を借りれば良かったかと後悔したほどだ。
かねてより声をかけてきた王国兵時代の部下をはじめ、鉱山の労働者、近隣の村々からの有志など、歴戦の者から年若い少年まで様々に――その数、約150。
会する者の顔ひとつひとつに視線を移してゆけば、波が引くように場に静寂が訪れた。]
― ボーレンス鉱山麓村/酒場地下 ―
[酒場の地下はまさに「犇いている」という表現が的確で。
いくら広いとはいえ酒場ではなくて集会所を借りれば良かったかと一歩踏み入れたところで後悔したほど。
かねてより声をかけてきた王国兵時代の部下をはじめ、鉱山の労働者、近隣の村々からの有志など、歴戦の者から年若い少年まで様々に――その数、約150。
鉱山を中心として凪の森の端までを半径とする半円形内の村々に鉱山の決起を密やかに伝え、有志を募る。
名乗りを挙げたもののうち腕の確かな者、頭の切れる者、先を見据えて戦う意志の強い者を中心に、エーヴァルトや部下の目で厳選した。
現段階でこの人数であれば、己の見込み以上というものだ。
会する者の顔ひとつひとつに視線を移してゆけば、波が引くように場に静寂が訪れた。]
―――待たせて済まない。
知っている者も多いだろうが改めて名乗ろう、ジェフロイ・ボーストレームだ。2年前までは軍属として王都に居た。
時折聞かれることがあるが、鉱山の名とは余り関係が無い。
ま、じいさんがここら出身だったという意味で、縁は強いがな。
[大した話じゃねえから割愛する、と笑んだ。]
[祖父はこの村の出身であった。
単身で王都へ向かい主に従い、時が立ち騎士の叙任を受けた彼は王都に居を移す。そしてどのような星回りか良家の息女を娶り、武功と運によって一代である程度の中流階級にまで伸し上がった。
長く貴族の血統を引き継ぐ上流階級に言わせれば、いわゆる"成り上がり"と形容される血だ。
ただ、今はもう祖父も両親も、家も無い。
家柄は、軍においても時として階級を左右する指標となり得る。
故に、無いよりは有る、低いよりは高いに越したことはないと教えられても特に頓着したことはなかったし、幼い時分より無いも同然であったから、何も問題はないと思っていた。]
[さて、と一拍の間を置いて]
周知のこととは思うが、国王の崩御と共にリアンダール候が全土布告を行い、数日前には軍事行動開始……ま、いよいよ動き出しますよってことだな。そういう表明が為された。
候の擁立するのはエリオット・フォン・リルヒェンフェルト……王家の血筋だがまだ幼い。
今、玉座を握るべく立ったのは、彼を含め三人。
ウェルシュ・エーレンフリート・クリスティン王子。
隣国留学中だったイングリッド・ラウラ・ブリュンヒルト王女も帰還されている。
当然、俺らは彼らの中から後押しをするに足る主を選ぶことになる。
ってわけで俺はまず、ウェルシュ王子に会ってきた。
[姿、立ち居振る舞い、民の血を流す事を頑なに厭うこと、投げ掛けた問いへ返った言葉、――森での邂逅や神殿近傍の演説で得た印象を、感想を織り交ぜながら伝える。
居並ぶ面々に静かな漣が広がった。
審議し始める声、訝しがる声、早くも賛同の声を上げる者…その漣が再び収まってから、再び口を開くことには]
……どうだろうか。
物腰柔らかく、心根優しい王子であることは保証する。
俺は王子に柔軟性と可能性とをみた。
何より、一目見れば分かると思うがなーんか光るものがあってなあ。
どうにも、微力でも手を貸そうという気になっちまった。
―――ただ、俺がお前さんたちを率いて王子の元に馳せ参ずるには、ちいと弱い。
正直なところ、個人的には相容れないと感じている部分もある。
ここに納得出来ないとなれば如何とも決断しづらい。
今を照らす太陽が、未来を照らす太陽と成り得るとは限らんからな。
デュ・ボック村でのイングリッド王女公演を聞いて来た者が居る。
―――前に出て説明してくれるか。
[年若い諜報員が緊張の面持ちで一歩進み出て、片手でばさりと紙を捲りながら、イングリッドの演説を解説する。
未だ興奮冷めやらぬのか、彼の大袈裟な身振り手振りやら、薔薇の唇が花開き優艶な声がどうこうなどの頭を抱えたくなるような言い回しはとりあえず差っ引いて聞き―――内容に、唸る。]
もう少し突っ込んで聞きたいところでもあるが…
なかなかどうして。
[強きセルベシア。
その響きは単なる武力を示すものではないと、引っ掛かりもなく胸に落ちる。
彼女の言葉から予想される体制は、先への不安を抱かせる隙なく端的で現実的なものだ。]
[出来事の保存が出来ればいいとタイガと話したが、
まさに同じ言葉をそっくりそのまま返したい気持ちだ。
臨場感は二の次に、視られるものならこの目で視たい。]
で……リアンダール候に関してだが。こっちは情報不足だ。
残念ながら立場上、王都に足を運ぶわけにはいかなくてなあ。
運んだところで、お目通り叶うとも限らない。
まあ、こういう縁も星回り……かも知れん。
[弱った、と軽く肩を竦める。
簡単に知ることは難しいのだろうが、もしも彼の思惑が他の王位継承者よりも民の立場に則したものであったなら、どうか。
一瞬胸を過ぎった想いは、考えたところで詮無きことと打ち消した。*]
― 祭の夜 ―
ぁぃたっ…
[うっかり口を滑らせたら、久しぶりに拳骨をもらってしまった。
予想通りなようにも、意外なようにも思えて、
そっとフィーの横顔を盗み見る。]
― 蝕の時 ―
……―――――!
[踊りの振り付けで抱きつくなんて、なんでもないと思っていた。
いつも荒くれどもを従えて、
威勢の良い声を張り上げているフィー。
男に混ざって喧嘩したり、さっきみたいにげんこつ落としたり、
そんなところばかりを見ていたものだから、
抱きしめた時の柔らかさに、少し、 ―――驚いた。
でも、そんなことを言うとまた怒られそうだ。
なんてことを考えながら、フィーの顔をちらり見る。]
[ ああ。―――やっぱり今日のフィーは綺麗だな。
今度は口には出さず心の中に留めて、その横顔を眺める。
暗がりの中、篝火の明かりだけに照らされて、
赤く染まって見えるのは、果たして炎の色を映しただけだろうか。]
フィー……
[視線の交錯。互いの名を呼ぶ声が重なる。
思わず口を噤んで、続く言葉を待った時、音楽が止まった。]
あっ… ………。
[回されていた腕がほどかれて、
体を離せば、そのまま何も言わずどこかへ去ってしまう。
そんなフィーの後ろ姿を見送って、
先程まで温もりを抱えていた両腕を見下ろして、
かり、とひとつ頭を掻いた**]
/*
ウェルシュの軍隊縮小計画の行き着く先は、
国民皆兵制である。(←
まだ、誰にも聞かれないから言ってないけど。
/*
まあまあ黒いよね。
決して、綺麗事だけで政治しようとはしてないよね。
そこはしかたない。中の人が中の人だから。
でも一応、性善説には立っているんだ、よ?
ビーケン神殿付近に拠点を構えられるのは
厄介だな。そう、…人質に取られたような形になる。
報告によれば民からの志願兵も募っているとか。
それはイングリッド王女の方も同じようだな。
……――デュ・ボック村も、だったか
[情報部、そしてエディから聞いた話を取りまとめる。
他国や傭兵を相手にするのとは違う。
正規軍の矛先も鈍らないとは限らない。
眉を寄せた。
ルートヴィヒの方をちらと見やる。]
――散らさねばなるまいな。
調査は行わせる予定で居た。
カッツェにも話を通していたが――自ら出向きたいと。
そう謂うのだな。
“影”のほうが地理も把握していよう。
[耳に、髪をかける仕草]
― 夜・テオドールの部屋 ―
ユーリエから一本…。
[無茶だ。
いや、やればできる。
そもそも、ユーリエの実力見てないけど…っ。
そんな単語が頭の中を飛び交うが、
それをさらりと笑みの奥に隠して、テオドールの部屋を出た。]
[睫毛が落とす月の影。
彼女は、命を奪ったのを語る。]
そうか。
…
…――――何故、
殺そうと思った?
[ごく静かに問う。
それは慈悲か。
それとも――――]
[宿屋の外に出た王太子を待っていたのは、
王都から布告(>>2:1079)が出された、という報せだった。
ついにリアンダール侯が軍を動かす。
皆が表情を険しくしたのはそちらだったが、
王太子が顔色を変えたのは、もう一つの布告だった。]
――――――っ!!
[何も言わず唇を噛んで、厩へ走り出す。
馬に馬具をつけようとするところを
驚いた皆に取り押さえられて、暴れた。]
離せっ!
私は友を助けに行くっ!
私はヒースに命を救われたんだ。
今、助けに行かずに、なにが友かっ!
[叫んで、暴れて、さんざんに周囲の者たちを手こずらせ、
諭され、宥められ、疲れ果ててその場に座り込む。
大人しくなった王太子を、皆は部屋に運び入れ、
王都から着いてきた供の二人が、寝ずの番に立った。
要は、軽く軟禁状態でもある。]
―セルベシア城:ナネッテと>>173>>121―
[――ジルの冬空の青が、
銀灰色を真っ直ぐ見つめる。]
……おぞましくはない。
貴女も、影も、此処にいる。
私は貴女も、影も、在ることを望む。
[はっきりと謂い切る。
長い睫毛を少し伏せた。]
ヒース―――
[椅子に腰を下ろし、ぼんやりと窓を眺める。
よく、窓を抜け出して二人で遊びに行った。
見つからないように、細いロープを調達して
窓から垂らして外に出て―――
……見回りの兵に見つかりそうになったときは、
ヒースが囮になってくれもしたっけ。
そうそう。その手で北の塔に入り込んだこともあった。
あの時は見つかって、死ぬほど叱られたっけ。
黙って腰掛けていると、
次から次と思い出が頭の中に溢れ出す。]
残念すぎるるがる5
うぇるしゅ「ひーす…」
[いろいろと思い出がぽろぽろとあふれだす…
(野に繰り出せば、子連れ兎をみて
うぇるしゅ「かわいい」ひーす「おいしそう」
街に繰り出せば、市場にて
うぇるしゅ「わーすてきな花」ひーす「揚げぱんうまーい」
厨房に忍び込めば
うぇるしゅ「わーい、おかしー」
ひーす「にく、にくはねーだかー」 ]
うぇるしゅ「あいついつも食ってばかりだったな…」
[剣聖になるといって飛び出して、
本当に剣聖になって帰ってきた。
その称号を得た時に授かったという『無垢なる腕』と
家を飛び出した時に持ち出したという宝剣を見せてくれながら、
いろんな国の話をしてくれたっけ。]
あんなに強かったのに。
どうして―――
[処刑、ということは、王都で捕らえられたのだ。
ヒースほどの使い手なら、攻囲を破って脱出することも
きっとできただろうに。
……なぜ。]
何故、帰ってきてくれなかった。
なぜ…っ!
[届かぬ問いを投げ、手で顔を覆う。]
―セルベシア城:ナネッテと>>177―
手を下したのは己ではなくとも、
処刑を進言した時点で殺したも同然ではあるしな。
[そして、自分の真意も
自分の歪みも、伝えることはなかった。
伝えてはならないと思っている。]
ヒースクリフから
何か聞いたか?
[―――答えはどうだったか]
ヒース、ヒースクリフ…
[空を、月を見上げてその名を呼ぶ。
王都までの距離が、今は恨めしい。
せめて、月の安らぎが彼の元にあって欲しい。
ただそう、 ―――祈った。]
―――……私は、
欺き続けることを選んだ。
願うもののため。
そのためならば
如何なる泥をも被り、汚れよう。
[高らかに理想を叫ぶ、
それは叶わないこと。
あの男を憎み、ウェルシュを傀儡とする術を切り捨てた。
体制を壊し尽くさねば、また、繰り返されるだけ。
―――終わらせて、
民に、太陽を選ばせる。]
―――私は、ずっと待っていたのだ、この時を―――**
/*
一人だったらひゃっはー!と無双で脱出できた
だが! 弱ってる親父がいるからできなかった!
いやあ、一人だったら何だ
映画の96時間ばりに殺りまくるね!
/*
…そういえば今更ながらに、半濁点じゃなく濁点なのだということに気付いた。
デュ・ボック村、地図だけで名前見てると半濁点に見えてな…うん。すまん。
英雄陣は時間軸調整お疲れ様です。ジルは特に。
今日やることは、ライナー追悼と母妹訪問、あと姫さんとヴェルナーに報告と伝言。
つかこっち兵が足りねぇよな。
…ふむ、メリオールから持ってくるか。
[ロヴィンとの会話が終わって、考える。
ひとまず武具の手配はした。どのくらいの量が納品されるかは解らないが無いよりマシだ。
…しかし。
現実として思う。自分たちは兵力が足りない。
ヴェルナーの進言で確かに傭兵や志願兵は増えた。
だがリアンダール候と戦うのであれば、兵力差は塵と岩程にある]
(俺たちの、利点は――…)
[タイガは琥珀の双眸を細め、低く囁く]
姫さん、後でお仕事だ。
メリオールで暮らす親王女派に宛てて、協力を請う書状を一筆書いて欲しい。
それを妹――ゾフィヤに持たせる。
使えるもんは使おう。
多くの兵は誰も動かせねぇだろうし、そも目立ちすぎるとメリオール王に睨まれちまうが、一有力者ごと十数程度であれば、あいつらもそれなりに狸だ。誤魔化しつつこっちに送るくらいは出来んだろ。
輸送は、関所だと目につくだろうから、姫さんが抑えたレフ湖からの渡河がいいだろう。
少しでも集まりゃ、足しにはなる。
今の俺らは、その少しだって欲しい。
― エーレンフリート村 ―
[王太子が落ち着いた頃、
王都から逃れてきたクラウゼヴィッツ侯との面会が行われた。
若干肉の削げたクラウゼヴィッツ侯の顔を見て、
ヒースが何を守ったのかを悟る。]
―――久しぶりだ。クレメンス卿。
[臣下の礼を受け、これまでの苦難を労う。
語られる言葉には、ひとつひとつ頷き、
全てを確かに心に書き留める。
それらの情報は、今まさに欲しているものだった。]
[そして、話がヒースクリフへと及ぶと、
王太子は肩を震わせて、視線をうつむけた。]
…わかっている。
………わかっている。
――――――…ああ。感謝する。
[深く頭を下げるクラウゼヴィッツ侯へ歩み寄り、
その手を取る。]
……クラウゼヴィッツ家の忠義には、
万金よりも重い価値がある。
これからも、よく支えて欲しい。
そして―――
ヒースクリフを救えない私の無力を、
どうか、許して欲しい。
[後日。
クラウゼヴィッツ家の長兄ナイジェルから伝言を受け取り、
間をおかず、ヒースが獄中で死したという報せがもたらされる。
その夜は部屋に誰も寄せ付けず、
ただ1人、葡萄酒の瓶を持って部屋にこもっていた。
扉越しに誰かと共に飲んでいたとも言われるが、
定かではない。]
― デュ・ボック村 ―
[武器の調達、その流れ。
傍らの腹心がそれらを探り、情報を引き出していくのに、>>129
イングリッドはじっと口を噤んで佇んだ。
いつもの通り。後ろをタイガへと任せてある。
これまでの貴族らから、王女に返る反応は主にふたつだ。
年若い娘と見て侮るもの、媚びへつらうもの。
侮られるは我慢がならないけれど、そこに出来る隙もある。
だからイングリッドは自らの容姿を知って微笑んでみせ、
後ろを護衛長たるタイガに託すのを常とした。
鋭い琥珀の目を逃れえるものは、そう多くない]
───タイガ。
[ロヴィンを見送って傍らに声を掛け、ヴェルナーへ視線を巡らせる。
会話を見守っていたらしき様子>>59に少し笑って、合図をした]
ヴェルナー。
タイガを交えて、少し今後の話をしたい。
どこか借りられると良いのだが……ああ、カスパル。
長に聞いてきてくれ。
[そこにいたタイガの副長へと声を掛ける。
やがて程なく用意された部屋の一室で、顔を合わせることとなった]
― デュ・ボック村:一室にて ―
…まず。先に届いた情報を知らせる。
[そこに示されたのは、ヒースクリフ処刑の報>>2:1079
既に処刑が執行された───否。
処刑前に獄中死したとの噂も入ってきている>>34
不自然な”獄中死”
それを口にしたとき、少しだけイングリッドの表情が翳った]
ヒースクリフ・フォン・クラウゼヴィッツ。
クラウゼヴィッツ侯爵家の子息で、ウェルシュの学友だな。
彼の処刑は、ウェルシュへの見せしめだろうが……
[ふと、言葉を切った。指が顎先に添えられる]
”処刑死”ではない不審死…か。
───…タイガ、思い出さないか。
[王国内にまつわる”影”
父の死の折も、その存在が疑われた影。
件の修道女は、そうした者だと言っていなかったか]
…。ウェルシュに”影”の警告を送って欲しい。
なるべく早急にだ。
[甘いだろうか。
それでも、闇の刃で命喪われるのは許しがたい。
紫水晶の瞳がつよい光をたたえて、ふたりを見つめた]
いよいよリアンダール候は、牙を隠すことをやめたようだ。
となれば、うかうかはしていられまい。
いつ、彼が軍を動かすかも分からぬからな。
ヴェルナー。
卿には傭兵隊…主に志願兵の訓練・指揮を任せる。
警備隊の仕込みもしてきたのだろう?
なるべく死なないための方法を、彼らに教えてやってくれ。
他に希望があれば聞く。特に指揮する部隊についてだ。
希望があれば申告をせよ。
卿の力を最大に活かせるものを言え。
[本領だと言った。だからこそ、本人に問う]
タイガ。
傭兵の中から元軍人を選抜して武器を支給し、編成を整えよ。
騎馬の扱いに慣れた者は、騎兵としても良い。
わたくしの兵にそなたの黒騎士隊、それに加えて騎兵隊を編成せよ。
併せて、他部隊の編成、武器の支給も進めてくれ。
それに…カスパル。
レフ湖の封鎖を解く。関所を封じぬ以上、意味はない。
但し、レフ湖沿岸の商人どもの船は借り上げよ。
メリオールからの物資を輸送してもらう。
食料、医療物資、それに医者。あと……、…。
[娼婦とは言いかねて、言葉を切った]
……。商売を行う者ら。
これらを入れれば警戒も必要となろうが、兵が潤う。
デュ・ボック村を始める近隣の村にも物資が滞らぬよう気をつけよ。
民を干上がらせては、本末転倒ぞ。
わたくしはこれより、メリオールへ向けて文を書く。
幾人かの有力者に向けてな。
タイガ。それで良いな?
[先に囁きを通して聞いた話の答えを、ヴェルナーの前で音にする。
紫水晶が、ちらりと笑んだ]
陣は村の外に置く。
この村に兵は収容しきれまい。
ここは、村人と商人たちのためものとしておくこととする。
村の防備は無用に固めすぎるな。却って敵の警戒を呼ぶ。
あくまで拠点としておき、陣はここ……
[つと、地図の上に指を置く。
デュ・ボックに程近い、川の傍だ]
この辺りに敷く。布陣の準備を急ぎ進めるよう。
───以上、質問は?
[珊瑚の唇を閉ざし、イングリッドは将らを見渡した*]
―デュ・ボック村 入り口―
馬ー、お待たせ。
ちょっと時間かかっちゃったけど目的の物は手に入ったよー。
そして、それ以上の収穫もね。
[預けていた荷馬を少しばかりの謝礼と共に引き取った。
そして購入してきた皮を乗せて跨り、優しく撫でた]
じゃあ、行くぞー!!
[夢が叶うと道程がはっきりしたロヴィンは吹っ切れた様子だった]
/*
あとはライナーの手紙受領(ここまで軍議)
ウェルシュ陣営と組むを言うべきだろうが、それはちょっと待つ。
タイガからの伝言も貰わねばなるまい。
後は何かなー。
― 鉱山麓の村/酒場地下 ―
[暫しの間口を噤み、自由討論の場を設けた。
真剣に飛び交う意見を耳に入れながら、適当な椅子を引き寄せて菓子の包みを開く。いつぞやの夜のアイリの土産だ。]
……… やっぱ甘い、な。
[でも、美味い。思えば一昼夜飲まず食わずだなあ、などと、仄かに広がる甘みを噛み締めたりもして。
それと同時に心にじわりと広がるこれは、苦味、だ。]
[―――二年と少し前の、不名誉な武勇伝の顛末を話そう。
とある酒の席でのことだ。
随分酔いの回ったその同僚は、呂律の回らぬ眠そうな声で興味深い言葉を漏らした。
曰く、「情報部の深部は、知らず踏み入った者を捉えて離さぬ魔窟だ」と。
その意味は今でも分からず仕舞いだが、どこか学者気質の彼は、ある意味で既に魅入られていたのかも知れぬ。]
[些細な、それも単なる好奇心から足を踏み入れた情報部。
人目を憚るうちに堆く書物が積まれた区域に迷い込み、
何気なく手を置いた机の上に一冊の紙束があった。
中身は、現在まで秘密裏に進められた陰謀と決定事項、結果の羅列。
暗号が織り込まれたり、一見意味の通じぬものも混ざっている。
危険なものだと直感するも、自然、手が紙を捲っていた。]
[比較的新しいインク跡の残る紙の上で目を留める。
そこに走り書きされていたのは、現国王ローゼンハイム即位を成すために弄された権謀術数の数々。
一体何故そのような重要機密事項が保存されていたのか。
情報部の奥に存在したその意味は。
否、問題は最早そんなことではなかった。
王国の暗部に欠片でも触れてしまったことが、己の命運を分けたと言ってよい。
紙束を元の場所に戻し立ち去ろうとするが、その途中で情報部の関係者に捕まった。]
[その場では一見“やや厳しいお咎め”程度で済んだのだが、上に伝わらぬはずはない。
数日後のある夜、凪の森での隊務を終えたその帰路を狙われた。
明らかに殺すつもりの動きだったことは、確信を持って言える。
鍛錬の賜物か装備のお陰か、幸いにも一命を取り留めはしたが、袈裟懸けに斬りつけられた大きな跡が未だ身体に残っている。]
[偶然出会った部下によれば、死んだものと判断されているらしい。
軍の記録からは抹消され、一度はありとあらゆるものを失った。
役職も、名も、重ねた重ねた武勲も、部下も、
ごく僅かを除いた多くの友も――過ごした八年の月日も。
何を恨むことも、憎むこともない。
懐かしさの中に、時折ごく僅かの寂寥が滲むだけのこと。
しかし、誇りと愛着は抱き続けている。
国を護る存在として、確かに己はその場所に立っていたのだと。]
[酒場をぐるりと一周し終えたらしいエーヴァルトが、
靴音を響かせながら近付いてくる。]
『どうしましょうね。俺としてはやっぱ姫がイチオシだと思いますけど…
って、なにひとりだけ菓子食ってんすか!』
[的確な突っ込みに感傷が吹き飛ばされそうになり、
どうにか踏みとどまろうと、眉を上げた。
放り込んでいた砂糖菓子がころりと口中を転がる。]
いいじゃねえか。
……飲み込ませろよ。
…………消化させろ。
[そこまで待ってる余裕は無いです、とばっさり一刀両断され、渋々思考を一度打ち切る。]
―凪の森・ロヴィンの工房―
[荷馬を飛ばした結果工房へは行きよりも大分早くたどり着く。
ロヴィンは、近くの木に結びつけて工房へと入る]
よし、打つぞ!!
実際に会ってイメージは十分だ!!
これで打てなきゃ、ただ単に僕の力不足だ!!
[意気込みと共に材料庫に入り、
鉱石と鉄塊を厳選し始める]
[厳選した鉄塊と鉱石を炉にかける。
いずれも、ジェフロイに調達してもらったもので、
質は、これ異常ないといっていい程に最高だった]
紋章が鷲だから鍔の部分を鷲で作ろう。
鷲が飛翔するような力強い剣を作るんだ。
強きセルベシアの為に!!
[紙に浮かんできた設計を書き写し、
鉄塊と鉱石を待った]
[せっかちな奴だなあとぼやけば、傍らから鋭い視線が頬に突き刺さる。意に介さずに笑ってみせて、席を立った。
椅子を引く音で、再び場は静まり返る。]
意見は山ほどあると思う。
だが、もう悠長に見極めていられる時期じゃあない。
初動をいかに展開するかで、陣営の優位性も戦局も大きく変わる。
『労働環境の改善と労働者の地位回復、危険を伴う作業への一定の保障を求めている。
だが、いかに困窮を訴えようとも、お偉方には届かない。
民意に耳を傾ける強き意志を持つ指導者を。』
この村の長から受け取った手紙の大約だ。
思いを共にする者であれば、という条件で、
この好機、今ここに集う皆の想いに力を貸すと約束した。
国の担い手は民だ。
お前さんたちは子や孫、その先の未来まで見据えておけ。
セルベシアに確かな平和と繁栄を齎すため、磐石の基礎を築く。
信じて……委ねてくれるか。
[王子や王女の演説のような熱狂は無い。
静かな首肯の音が150余、また、どこか挑むような眼光が集中して痛いほどだ。
信頼ではあるが心酔ではない。
主従でもなく、言わば契約関係。
彼らとは、このくらいの距離感が心地良い。]
ああ…――そうだな、姫さん。
[王国内の暗部。まことしやかに噂された“影”の存在。
先日遭遇した修道女の姿が、自然と脳裏によぎる。
彼女であれば。ルートヴィヒの…リアンダール候の命があれば、
何の感情の色もなく、死を紅い月に捧げるのではないか]
−フリート村 翌朝−
[朝起きると、王太子の周辺がにわかに騒がしい。
何事かと問い詰めると、どうも昨晩王太子が王都へ行くと暴れ軟禁状態になっているとの事。
王都にて、友人の粛清の報を聞いての行動だった様子]
成る程、血気盛んであられるな。
しかし報が届いてから王都に向かっても間に合わぬ。
もう少し冷静な判断を培って頂かないと困る。
[冷酷な言葉を呟く。
王太子のそのような気性を否定する気はない。そのような人物でなければこうはならなかったのだから。
だが暴走すれば軍が滅ぶ。すでに王太子の命は自身のものだけではないという事をしっかりと学んでもらわねばならない]
やれやれ、思ったよりも手間のかかる子守になりそうだ。
[兵の前から離れた後、誰にも聞かれないように小さく呟く。何処と無く口元は緩んでいたが]
[その日は朝から晩まで軍務に負われた。
昼過ぎにデュ・ポック村に滞在していた商人から兵が届く。
とりあえずは居場所も無く、村の集会所を開放してもらい軍議を開いた]
こんな状況下にこのテオドール・・・・・・否、王太子の元に集まって頂き感謝する。
挙兵したからには必ず勝利を収め、君たちに更なる富を支払えるよう計らうことを約束しよう。
[そう言いながらテーブルには少し大きめの紙を広げる]
神を奉じるのは退屈……か。
ならばやめれば良かろうに。
[更に物騒な口調で返して、息をつく>>=23]
神に仕えるならば、経だけ読んでいれば良いのだ。
[声が僅かに尖った]
俺は今一度王子を追う。待たせてばかりで悪いが、有志軍はエーヴァルトの指示を仰いで待機。
連絡用に一人連れて行くから、号令次第で直ぐにでも出立出来るよう、準備と鍛錬を怠ぬよう。
[それから、僅かの逡巡の後に]
……もう一つ。
王都への素材供給ラインを閉ざす。
村の周囲の守備はもう数段階固めるよう。
生活があるだろう、採掘は必ずしも止めなくていい。
ただし、掘るのであれば山間の洞にでも隠しておけよ。
[解散ののち、宿で部屋を取る。
今は少しでも疲労を癒すつもりで*]
急造軍の為、陣形は今回に合わせたものに絞る。しっかり頭に叩きこんで欲しい。
兵力が少なく、出来るだけ自軍損害を出さないことを優先する為基本的にはテルシオ陣形を用いる。
それに……、…何が言いたい?
[冗談めかした口調に、視線を流しやる>>=24
ふうんと言ってみせる、こちらも冗談だ。
リボンやレースや花よりも、剣や戦術や政治や馬を好んだ。
そんなことは、もう分かりきっていることだ]
[テルシオ陣形。
かなり近代的な陣形であり、長槍を装備した重装歩兵を中央前衛に配置し相手の前衛をその槍と大型楯で受け止め、左右に展開した弓兵・遊撃兵で撃破するいわば防御陣形。
メリットは無論その損害の低さであり難点は突破力の低さとなる]
こちらが攻める側であるにも係わらず防御陣形となってしまうが、その分弓兵と現在教育中の遊撃部隊に活躍して貰うことになる。
またバリスタやカタパルトも組む予定となっている。こちらが間に合えば援護に周り、擬似的なレギオー陣形の形になる。
遊撃兵および弓兵の攻撃タイミングは無論私が指揮する。
また突撃を開始する際はファランクス陣形を採用する。
古典的な陣形だが、今回の決戦の決戦は大橋を想定している。
となれば側面からの切り崩しは難しく、正面突破を想定すれば最も有効な陣形だと考えている。
但し通常のファランクス陣形を組むには兵士の数が足りない、今回は変則的だが大橋の左右の幅を考慮し8名8列・5方陣で構成する。
この際弓兵部隊は大橋の手前待機とし、援護射撃に徹してもらう事になる。
また正規兵の弓兵隊による待ち伏せへの憂慮がある。
これに対しテストゥド陣形も用意しておく。
[テストゥドはファランクスよりも大盾を最大利用した密集陣形となる。
突進力は劣るが、その分大盾を上に掲げての行軍となり弓矢や投石への防御力は格段に上がる]
基本、この3陣形・・・・・・テルシオ、変則ファランクス、テストゥドの適時対応で対処していく。
無論こうなれば遊撃への対処が課題になるが、テルシオ陣形を取りつつ遊撃兵でカバーするつもりだ。
あくまで君たちは”王国正規兵”を切り崩す事を念頭に入れておいて欲しい。
[気になるのは当然王女軍の構成と、そしてエディの動き。
特にエディは野戦好きの将。こちらの遊撃兵の出来栄え次第では大きく苦戦することになる。
しかし兵力に限界がある現在のウェルシュ軍ではこうするしか方法は無い。
野党と志願兵、そしてユーリエに期待せざるを得ない。
出来ればユーリエ並の傭兵があと数名欲しい所だが・・・・・・]
傭兵たちとの軍議が終わると、今度は志願兵や野党の訓練の時間となる。
鋤しか持ったことの無い若者に剣を教えるのは新鮮な気分だったが、そうも言っていられない。
戦力増強には越したことが無いが、”民衆が自由を獲得した”という感覚を持ち、ウェルシュ戴冠後も根強い信仰を持ってもらう事が大事である。傭兵団の後ろに配備し、うち漏らした兵の止めや陣形のサポートをしてもらう事を考えていた]
[次にロヴィンは鞘の構想に入る]
実際、鞘に入れている時間は決して短くないよねー。
だからちゃんとした物を作らなくてはいけないよね。
[思い出すのは王女の髪の色、
そして強き意志を持った眼の色だった]
うん、王女様の髪の色とあわせた感じにしよう。
そして丁度良く瞳の色と同じ色の宝石があるからそれで飾ろう。
[材料庫に飛び込み、宝石と新たな鉱石を取り出す。
鉱石は炉にかけて宝石を磨き始める]
[そして、野党達の教育が始まる]
さて、ではまずは一人ひとり手ほどきしてやろう。
好きな武器でかかってこい。
[テオドールは鎧を纏わずレイピアと鋼鉄製のカイトシールドで彼らと対峙した。
一人目。腕に自信がある巨体が自慢の斧を持って現れる。
その巨体は力まかせに斧を振るが、テオドールはただステップだけでそれを躱していく]
むやみに振るな馬鹿者、長物持ちが容易にリーチを悟られてどうする!
唯でさえモーションの大きい武器を振っているという自覚が足らん、今まで木偶しか斬ったことがないのか!
[そう言うと、斧を振る手元側へと回りこみ、振り切ったところを踏み込み、シールドでその斧を持つ腕を体重を掛け根元から押さえ込み、さらに踏ん張っている方の膝の裏に足刀を打ち込む。
斧を振る遠心力と自らの体躯に耐え切れずそのまま崩れ、喉元にレイピアが突きつけられる]
遅すぎる!扱えない武器など振るな!!
次!!
──…タイガ。
わたくしはヴェルナーを信じようと思う。
信じるに値すると思っている。
だから…、な。
[囁きを漏らしたこと。
それへ同意を求めるよう首を傾げて、声を微笑ませた]
[次はショートソードを両手に持った小兵。
左右に揺さぶりながら徐々にテオドールへ向けて距離を詰め、跳びかかる。
しかしテオドールは後ろに飛びながら地面を蹴り、その小兵の顔めがけて土をかける。
堪らず目を瞑るが、次の瞬間にはまたレイピアの切っ先が鼻元へと突きつけられていた]
野戦の仕方も知らんのか!
お前みたいな兵は使えるものなら何でも使え!障害物、道端に落ちている石、動物の死骸、場合によっては戦友の亡骸も武器にしろ!!
次!!
[次は、バスタードソードを構えた若者。
体格も絞れているが悪くなく、どうも野党の中では剣の達者な奴のようだ。
次の瞬間、テオドールの放ったシールドアタックでその若者は地面に転がっていた]
重装歩兵の盾持ちを、その剣でどうやって貫くかもう少し考えろ。
弾かれ、こうやって地面に転がされ死ぬつもりか。
お前が鎧を着ていたとしても、このレイピアならば貫かれるぞ。
それでも剣にこだわるならもっと精進しろ。
次!
[こうしてウェルシュが立ち直るまでの日々を、兵士の鍛錬に費やしていた]
よし、宝石はこれで良し!!
[磨いた宝石を机の上に置き、念の為布をかける]
じゃあ、そろそろ本番だー。
頼むよー、俺の腕!!
[炉から鉱石を取り出し剣の作成に入る]
/*
NPC使わないつもりが、使ってしまった。
見難くさせていなければいい。
あれです、独り言って辛くなって来ませんか… ( ノノ)
レオタード
先ずは骨子となる部分だ!!
何時だってここは手抜きできないよね。
王の剣なら、それは尚更だね。
[頭に手拭を巻きつけ、ハンマーを持ち。
鉄塊を力強く打つ、いつもの様に自分の全てを篭めていた]
― エルフリート村 ―
[ヒースクリフの処刑布告を聞いた日からしばらく、
王太子は一心に仕事や調練に打ち込んでいた。
周辺の村々の長や主立った者たちと話し合い、
集まった者たちの組織化、役割分担を決め、
自身も志願兵に混ざって訓練を行うなど、
息つく暇のない時間を過ごす。
周辺の村々からの支持は、じわりと増えてきていた。
だが、軍に志願する者は思ったよりも増えていかない。
神殿からの、"兵の招集に行かないように"という布告が
信仰に篤いこの地の民を縛ってもいるようだった。]
[組織がある程度形を成すのと比例して、
自身の体に生傷が増えた頃、
王太子は、主立った者たちを集めて、宣言した。
ボーレンス鉱山方面に行く、と。]
目的は二つ。
クラウゼヴィッツ侯の残したものを受け取りに行くこと、
そして、味方となりうる人に、会いに行くこと。
大勢で行けば目立つだけだ。
私を含む数名で行こうと思う。
[出発は今日の夜と伝えて、その日の集まりを終えた。**]
よーし、基本部分は出来たー!
後は鍔とか細部の詰めだ。
[剣は着々と完成されていき、
残すのは細かい調整と鷲に見立てた鍔部分の作成になっていた]
[暫くして日が経つと、王太子が訓練に進んで顔を出すようになった。
吹っ切れているかどうかは判らぬが、熱心に剣の鍛錬に打ち込む姿に何も言わなかった。
個別に王太子に剣の稽古をつける時間を設ける]
王太子に必要なのは前線で敵を薙ぎ払う殲滅力ではない。
あくまで誰かと斬り結んだ際に”敗北しない”戦い方です。
勝機あるまで振らず、相手の動きを見て交わすこと。
[ウェルシュの胸の前までレイピアの切っ先を突き出し]
この武器の間合いを出来るだけ少ない手数で見切る事。
そして、一撃を受けずに躱す技を見につけなされ。
良く見、躱すことに集中していれば剣筋を見きれないという事は殆どありませぬ。
それにどれだけの剣豪相手であっても、剣のリーチより外へは刃は届かぬもの。
おお振りの武器を持っている者相手であれば尚更のこと。
そして斬る時は隙を見せないようコンパクトに。
ではまず、私の剣筋を読めるようになって頂きましょう。
[模造刀に持ち替え斬りかかり、王太子は生傷が増えていく。
そして、ボーレンス鉱山へ王太子が赴く日へ]
── セルベシア城 ジルの執務室 ──
[古書庫への侵入者は、元セルベシア軍兵士でエリク・ライナーという男だという。
どこかで見た顔だと思っていたが、エディの説明で、デュ・ボック村の広場で、自分の演説に対して何か言いたげな視線を送ってきていた男だと思い出す。
結局、言葉を交わすことはなく──今に至った。]
―ある幕間―
[――――とさり]
[寝台に背中から倒れ込む。
蜂蜜色の髪が広がった。
天井を見上げて、
片手の甲を額に当てた。]
…―――、
[思考はめぐる。
声には、ならない]
[その後の調べで、いくつかの興味深い事実が判明する。
ライナーは上官を殴って軍を去った後、メリオール軍に再就職していた。
男が身につけていた印章はイングリッドのものであり、城下町で私兵を募っていたという。
城へ侵入した理由はわからない。
が、
イングリッドの手先として働いていたならば、ジルの暗殺だろう、とルートヴィヒは踏んでいる。]
[そんな男と旧知だと判明したアイリとカッツェに、裏切りの勧誘はなかったのか。
あったかもしれない。
あったと考える方が普通だ。
けれど、裏切りを承諾していたなら、古書庫でのあの捕獲は辻褄があわない。
ジルが駆けつける前に、ライナーはあの二人に取り押さえられていた。]
[裏切るつもりだったなら逃がしていたろう。
そうしなかったのは、彼女らが潔白な証拠である。
それにしては、それをアピールしないのは何故だ──と再び思い巡らし、ルートヴィヒは目を瞑った。]
[そこに謎などない。
彼女らにとって、彼が真に大切な友だったからだ。
友だから諌め、友だから庇い、友だから怒る。
友を貶めてまで潔白を主張することはしない。
それだけのこと。]
よし、これで出来た!!
[ロヴィンは声と共に剣を手に取り鞘に収める。
刀身、鍔、鞘、全てが問題なく重なりあい、
それは、王の剣として一つになった]
やっぱり、実際に会えたのは大きいや。
今まで沸いてこなかった発想がするっと出てきたもん!!
[完成した剣を見渡しながら満足げに笑う。
ロヴィンの胸の内は今までのどんなときも充実していた]
その恨みが、自分に向く分にはいい。
だが、おまえへの忠誠が揺らぐのは、避けたい。
どうすれば…
[それは、訊ねるというよりは悩むような声。]
[ライナーの行動を知ったジルは貴族たちの裏切りの伏流を探りあてる。
その表情に驚きはなく、また失望の色も伺えなかった。]
遠征前に──
[やっておくべきこと。
ただ、それだけのこと。]
ご母堂に挨拶を。
ああ、
私もゆかねばと思いながら、今日まで…
[足が遠のいていた。
神職にやられて都を出る前、最後に見た姿が脳裏にある。]
姫さんはそうするといい。
命を賭してもらうってのに、部下を信じなくて何が王だ。
俺はあいつと左程の時を共に過ごした訳じゃねぇが…
それでも端々に見聞きしてきたあいつの言動から、
ヴェルナーなら値するというのも、まあ解る。
でもそれでも……一度の油断が全てを浚うこともある。
── リアンダール邸宅 (1年前) ──
[ダンテ家の次男を殺した咎で王都からの追放が決まった後、ジルの生母に退去の挨拶をするために、屋敷へ立ち寄った。
家司から、レディ・セレスティーヌは中庭だと教えられ、足を向ける。
古い煉瓦に囲まれた小さな薔薇園に、尋ね人はいた。
子供を生んだことなどないような細い腰。
長い髪は自分で解いてしまうのか、ゆるやかに肩にかかり、ますます少女めいた印象を与えていた。
ややもすれば、ジルと姉弟にすら見える。
来訪を告げるルートヴィヒの声にも振り向かない瞳。
そこにたたえられた色はジルと同じ青だとルートヴィヒは知っている。]
よし、剣は完成したしちょっとだけ休憩しよう。
このまま、お届けに参りたいところだけども、
今の状態だと、きっと荷馬に振り回されちゃうよね。
[自分の状態を考えてベッドへと向かう。
そして、仮眠へと入る。]
[ バチリ… パチリ…
パチリ…
パチリ…
乾いた音とともに、セレスティーヌの手元から落ちるのは薔薇の花頭。
みれば、足下には幾十となく、首を打たれた薔薇の亡骸が散る。
かける言葉をなくす退廃的な光景だった。]
──刃物をお持たせするのは危ないのでは。
[小声で家司に苦言を呈す。
何かの弾みで自死を試みるおそれもあった。
「いや、ああして鋏を持たせないと、素手で薔薇を毟って、お怪我なさいますので」
困り果てている風情の家司の返答に、ルートヴィヒは壁に区切られた狭い空を仰いだ。
ジルも、感情が高ぶると時折、薔薇を握りつぶして手指を傷つける。
言葉を通わせることのない母子の、仕草の一致に、断ち切れぬものを感じた。]
[神殿に到着して、祈りの作法を教えられ、最初に祈ったのはジルと彼の母親のことだった。
── (回想・了) ──
ああ──…
[届く声に洩れる息。
あたたかなものが、伝う。]
私は私らしくおまえと共に在ろう。
初めにありしごとく──いつも、どこでも、いつまでも。
[そして、ヒースクリフの末期を聞く。
遺言には早すぎる、とヒースクリフは突っ込んだが、結局、あれが生きている彼にあう最後の機会になった。]
若き剣聖の名は歴史に残ろう。
あの才を愛でた神が若いままの彼を望んだのかもしれない。
[あるいはそれは神ではなかったかもしれないが。]
/*
>>243
ちょwwwww
思わず突っ込まざるを得ない。
私でさえ、灰で留めているのに。
wwwww
そうだね。
神でない者に愛されてるからね。
…ってこれ、
女神村知らない人にはわからないネタであろうよwww
ふぁぁぁ!! 大分寝れた気がする。
うん、疲れも取れたし、これなら移動もきっと大丈夫。
[ロヴィンは自分がどれぐらい寝ていたかは把握できていなかった。
だけど、今は疲れが取れていただけでも十分だったようだ]
よし、それじゃもう一つの約束を。
[仮眠の際も近くに置いていた完成した包装された剣を机に置く。
そして、ロヴィンは在庫の山へと向かう。
タイガとの約束を守るために]
ええっと、あの荷馬なら結構積めるよね。
これこれこれ、あとこれにこれ。
それに、これも頑張って持っていこう。
[荷馬と在庫の山を何度も往復した。
そして在庫の中でも特に自信がある武具を優先して積んでいった。
何往復化する頃には。荷馬にかなりの数の武具が積み込まれていた]
ヒースクリフの亡骸、私は返してやってよいと思う。
[それは謀略の示唆。]
ウェルシュ王子を暗殺するならば、これがギリギリの機会だろう。
戦が始まってからでは、常に臨戦態勢で警備も厳重になる。
早い方がいい。
けれど、おまえの戦略にそぐわないのであれば、私は暗殺にこだわらない。
おまえの描く絵図のとおりにしよう──
最後にこれをもって出発だ。
[ロヴィンは包装した王の剣を背中に背負う。
そして扉を開けて外へと向かった]
よーし、また頼むよ、馬ー。
[荷馬を撫でて気持ちばかりの間食を与える
そして、その背に跨り、再びデュ・ボック村へと向かった。]
― エーレンフリート村 ―
……ふにぇ?
何事、ですの?
[布告が届いた翌朝。
落ち着きを失した感のある様子に、口をついたのは、こんな惚けた声だった。
とりあえず、近場にいた者を捕まえて、布告も含めた事情を聞き]
……ヒースクリフ様、ですか。
[剣聖の名には覚えがあった。
薄紅が、悼む様に伏せられる。
英霊への祈りは、心の内に密かに。
異端と見なされる信仰は時に軋轢を生むと、身を持って知っているから]
[テオドールによる軍事教練が始まる、その一方。
こちらはこちらで、後方支援の準備に日々を費やしていた。
女の身でも何かできるなら、と集まった人数も決して少なくはない。
彼女らの抱える理由や想いもまた様々だったが、先のために何かしたい、という点では共通していた]
……一つ、忘れないでいただきたい事がありますの。
あなた方にお願いしたいのは、後ろを護る事。
傷の手当てとか、食事の準備とか、そういった事も勿論大事ですけれど。
戻る場所がある、というのは、気持ちの上で大きな支えになります。
戦いって言うと、前線で何かするものって、思われるかも知れませんけれど。
そうやって、『心の支え』になるのも、大事な戦いですわ。
[集まった女性たちに、最初に伝えたのはこんな事。
前線に立つ自分にはできぬ事を、託して。
その後の日々は、応急処置と護身術の指導や、薬草の加工などに当てられる。
本格的な医術の心得がある者は、そう多くない。
と、なれば、一人でも多く、手当ての基礎知識を身に着けておいて損はなかろう、と、処置の手解きは求められれば可能な限り応じていた。
包帯の類の数を補うのに余り物の布を裁断したり、集まって薬草を仕分けしたり。
雪色を中心としたその空間は、ある意味では華やいで見えたやも知れず*]
[――つよく、かたむけ、信を置いて、想う]
ああ。
……きっと、だから…… な。
[戦いが始まる。
失う恐れも、奥底に飲み込んで隠して]
[>>*11 示唆される策謀に、眼を少し伏せる]
…――そうだな。
嗚呼、あまりに戦いを
長引かせるわけにもいかない――が。
[少しばかり、考える風]
……民兵には手厚い対応をしているだろう彼に
暗殺の手を向けて……
噂は立つだろうな、だが――
残念すぎるるがる5 その2
いんぐりっど「村に姿を見せてこたびの戦の大義を示すわ」
ヴぇるなー「だがそんな貴族まるだしの恰好でいっても反感を買うだけだ。嬢ちゃん、これを着るといい」
つ【 パレオの水着 】
いんぐりっど「な、なんだこれは!?」
リアンダール候が…な。
[争いが二度と起きない世界を作りたい。とそういっていたという鍛冶屋の青年。
しかしそれを口にしないのはなぜなのか。それが解せないと思いながら、王様の剣を創ることを夢見る青年…ロヴィンとイングリッドとの会話を静かに聞き]
少し話してみるのもいいかもしれんな。
[王を剣で表現というのは興味がそそりつつ材料を買いにいくといって去るのを見送った]
ヴぇるなー「最近はやりの服だ」
いんぐりっど「布地がほとんどないではないか!?」
ヴぇるなー「ほら、着ないと民にとけこめないぞ」
いんぐりっど「うー…………」
(たいががやってきて)
(無言でわかりあえるふたりでした)
(一方そのころ、らいなーは王都で大変になことになっていた) //
[勇ましく力強い王。それもひとつの形。たしかに剣を捧げるならばそのほうがいいだろう。ただ飾られるだけの宝剣など彼は作りたいと思っているように見えなかった。
そんな感想を抱いていたらイングリッドより合図>>187を受けて傍により、これからのことの話をするために移動した。]
― デュ・ボック村:一室にて ―
獄中死…ヒースクリフが?
[あの剣聖が?という思いと、こうなるのをなんとなく予想していた自分がいる。]
惜しい剣士を亡くしたな。
[その腕を惜しむように目を細めながら、彼との約定の証
懐にしまってある、緑地の盾に描かれた、月を背負う梟の紋章が刻まれた短剣を軽く触れる。その後の"影"の話は知らなかったが、なんとなく察しを抱きつつ]
ま、後で時間があればいかせてもらうか。
[暗に示された、見に行く?という>>216タイガの言葉には、後ほど機会はあるだろうから特に慌てようとはしなかった]
了解した。できる限りのことはしよう。
それと、自警団の中に、教える側に立てる素質をもったやつが数名いる。参戦してるかどうかもわからんが、そいつらを指導役として一時的にでも雇うのを薦める。
そして指揮する兵の前にだが…既に村にも知られている以上隠す理由もないが、俺は昔将軍をしていた頃、『迅鬼』などと呼ばれていた。今は好き勝手生きているが、その名を知っているものもいるだろう。だから俺は最前線においてくれ、それは士気向上に繋がる
その中生き抜くために重槍兵。短弓兵の複合兵種がいい。それにめぼしいやつが時にいるから、そいつらを見つけたら色々なことをさせる兵として扱わせてほしい。
後できれば兵装に、先端が十字の槍と、もしくは戟。分厚い盾やスパイクシールドでもあるといいんだが、用意できなければ普通通りでいい。
それに…騎兵はあんたらがやったほうがよさそうだしな。
[訓練と指揮について了解しつつ、要望を>>191口にしつつ、細かいことは後ほどというようにしめる]
[質問>>194があったのか無かったのか。ともあれ布陣についての軍議がひと段落した後]
じゃ、次は俺から。
南に行ってウェルシュ陣営を視てきた。
決起直後だったんで、これから人集めって感じだったがな。
村にはそこそこ屈強な奴らも混じっていた。
寄せ集めの民兵だけってことはなさそうだ。
そうそう……マイユマート義賊団って単語も聞こえたな。
逃亡するウェルシュ王太子を救ったっつー義賊が、今なお、行動を共にしていると判断していいだろう。
[祭り…特に腕相撲に興じる傍ら、集まる人々を観察して得た情報を披露していく。
腕相撲というのは力自慢が、灯りに寄る虫のように集まるもの。
故にその場に居れば、ある程度の戦力は測れようというものだ。
更にご丁寧に、自分たちの所属もよく通る声で名乗って>>2:972いたしな、とタイガは低く笑う。
…よって、ジェフロイと腕相撲遊びをしすぎて、主の大事な演説に遅刻しかけた訳ではない。断じてない。うん。]
―とある幕間:セルベシア/リアンダール邸―
[出征の発表のあった後。
ジルは、久方ぶりに母――セレスティーヌに面会した。
整えられた薔薇園に、仄かな笑みを浮かべて立っている。]
…――、… 母上
[しゃきん]
[しゃきん]
[――ぱちり]
[規則正しく、時に乱れて鋏の音が聞こえる]
[足元には切り落とされた薔薇の花。]
[白い服を身に纏う、華奢な体、蜂蜜色の腰まで届く長い髪。]
[長い睫毛と青い瞳。
時を止めたような横顔は人形のように端正であり、
ジルの母とすぐわかるほどに似ている]
……母上 行ってまいります
[セレスティーヌは振り返らない]
…――もう こんなことにならないように
終わらせて、みせますから
[セレスティーヌは振り返らない]
…――、必ず……――
[セレスティーヌは呟いた。
たくさん薔薇の花があるわ
あの人に届けてあげなければ たくさん]
…――、っ
[手を伸ばしかけて 下ろし、踵を返す。
今度は ジルもまた、振り返らなかった**]
あとそれから、こっちが肝心なんだが……
ウェルシュ王太子と話す機会が持ててな。
戦局の模様によっては、打倒リアンダール候のため手を組もう、っつー縁繋ぎをしてきた。
[口の端に浮かぶは、愉しそうな笑みひとつ]
ま、とはいえ目指すものが同じ以上、
始終お手手つないでって訳にもいかねぇ。
こっちも蹴落としたいのが、あっちの本音だろう。
だがこの先の状況次第では、打ちうる一手になるかもしれん。
その準備としては、まぁ――悪くなかった。
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