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[空軍基地で、通されたのは一際立派なつくりの建物だ。
言われずとも、ここが本部なのだろうと悟られる。
通されたのはごく簡素な控えの部屋。
そこへ、最高司令官が姿を現したのはいくらも待たぬ頃合だった。>>458]
どうも、こんにちはー。
[にこりと向けたのは、常の挨拶。]
[空軍基地で案内されたのは、一際立派なつくりの建物だ。
言われずとも、ここが本部なのだろうと悟られる。
通されたのはごく簡素な控えの部屋。
そこへ最高司令官が姿を現したのは、
通されてからいくらも待たぬ頃合だった。>>458
郵便屋は、いつものように愛想の良い笑みを浮かべる。]
どうも、こんにちはー。
[にこりと笑んで向けたのは、常の挨拶。]
[魔は、ベルティルデの手紙にひとつ細工をした。
封筒を綺麗に開き、痕跡が残らぬよう細工を施す。
ごくささやかで危険な───毒の罠。
フェリクス本人が不用意に手紙を手にしたなら、
肌から沁みる危険な毒が、指につく手筈。]
[───けれど、罠は中途半端に痕跡を残している。
慣れた者ならば、それに気付くことも出来るだろう。
そう。 ・・・・・・・・・・・・・
あたかも素人が、間違ってしまったかのように、
毒は迂闊に、その姿を晒しているのだ。]
えーっと、まずは……
[けれど、最初に取り出すのは受取証。>>85
彼女自身が書いた、直筆のサインをフェリクスへと示す。]
お届けしましたので、そのご連絡に。
あと……
[ごそり。鞄から、もう一通の封書を取り出す。]
お返事、預かってきましたので。//
[いつもと同じように副官が書簡を受け取り、封を切る。
中に入っていた紙幣を見ても何も言わず、だが、書状にはひっかかりを覚えたように手を止めた。]
──どうした?
[問われ、副官は無言で指を広げてみせる。
白い革手袋の指先がわずかに変色していた。]
[即座に、副官に、書状を置いて手袋も外すよう指示すると、“ 郵便屋 ”を逃さぬよう、その背後を固めさせた。]
この書状の送り主の素性を聞かせてもらいたい。
わかりました。ではそのようにさせて頂きます。
>>*27
もう…そういうところは昔からお変わりありませんのね。
勘違いなさらないで。飛行船を時代遅れなどとは思っておりませんわ。
積載、火力、その美麗さ全てを以てシリーの象徴
シリーの女王。それはエアリアルを護りし側近たちも同じ。
オーロラもそうでした。
私が申しているのは、女王もまた代を重ねましょう?
サラマンドラからエアリエル、エアリアルから新しき女王へ
永遠に空の女王は君臨致します。
滑空機とて同じ。たとえかの国が、その技術で空を目指そうとも
シリーの、空の守り神たる滑空部隊が、飛行機なる存在に遅れを取ろう等
滑空気乗り誰一人として思ってもおりません。
[空の王者たらんはシリーの誇り。その自尊心は嘘偽りなき少女の本音]
[飛行機を撲滅と聞けば、ただ穏やかに微笑んでみせる。
兄の心は理解している。それがシリーの誇りなのだから
少女もまたその欠片を持ちし者…自国の技術に自信を持ってもいた。
ただ、兄と比べて新しい技術に対しては
些かの好奇心と、そしてやがて飛躍するであろうその潜在能力に
一縷の可能性をも見ていた。それもまた父ゆずりの気質で…
そりゃ父とはウマも会わなかったのだろうな。と
言えば、大好きな兄をまた困らせてしまうから何も語らず
少なくとも今はまだ…もう少し困っていない兄の顔を見ていたくて
だから、私はすぐ側まで赴けば
ただただ彼の目を見つめるのだった]
(…私が飛行機に乗りたいって言ったら
お兄様はどうなさるのかしら?)
[ちょっと意地悪な思いは胸の片隅にそっと隠しておいた]
………へ?
[きょとり。と、郵便屋が目を丸くする。
素早く背後に回った副官に、「へ?」などと
少し間の抜けた声を上げて、珍しく慌てたように
フェリクスを見返す。]
な……っ、どうしたんです??
何か爆弾でも…え、素性?
[無害な”郵便屋”の顔に、困惑の色が浮かんだ。]
えーと…司令官閣下も、ご存知なのでは…?
ベルティルデ・ハイデルベルクさん。独身。一人暮らし。
あとは、……ああ。ケルコム空軍の技術者さん。
[聞かれたことと、聞かれていない情報まで並べてみせる。]
意外な展開でちょい驚きつつw
>>461があるから気づいていいものととってみた。
トラップにかかった方がよかったのかなぁ。
しかし、副官が受け取るのも革手袋もデフォなんだよねぇ。
つい、>>459の時点でもう手紙出されたつもりでいたけど、渡されたの>>462だった。9秒の差。
しかも受領書が先か。
先走ったかなあああ。
そして、これ、フィオン拘束ルートだよ?
[ベルティルデの言葉へと静かに耳を傾ける。
式典途中、突然降下を始めた敵船。
シリー側の対応にも不可解な点は多々ある、が、
それが“人ならざる者”の力であるなどと思い至る筈も無い。]
飛行機の開発成功後、戦闘機の開発へと移行した背景には―――シリーへの反感があったことは否めないでしょうね。
けれど、純粋に空を求める気持ちがあったからこそ飛行機が生まれた、そうも思います。
[より早く、より強力に、より強靭に。
苦心して開発された機体が、人の命を奪うという“成果”を齎すということに、技術者の思いは複雑なのだろう。
彼女たちも同様に最前線で戦っていることを、この戦が始まってからより強く意識するようになっていた。]
だから、ベル。
ご自身の力を責めることはないのですよ。
貴方がたの開発した“空を翔る力”は、多くの国民に希望を与えたのですから。
[そしてまた、戦争に対する彼女の意志を汲み取れば。]
矜持はありますが、
それに固執して戦を続けようとしているわけではない。
……貴方が反戦を公言しているのは知っています。
逆に私からもひとつ。
貴方はこのままシリーの下に甘んじているべきだと?
数々の研究結果や環境・健康調査から、シリーが滅びに向かっているのは明らかです。
確かに今戦争を起さなければ、私達の世代は仮初の“平和”の中でその命を終えることが出来るかもしれない。
けれど、その先は?
ご自身の子孫に、温い毒の中での生活を強いる方が良いと?
………首を振る者は少なくない。
ですから切欠はどうあれ、いつかきっと戦は起きた。
あの大陸を打ち落とす以外に、手立てが無い以上は。
[そしてまた、戦争に対する彼女の意志を汲み取れば。]
矜持はありますが、
それに固執して戦を続けようとしているわけではない。
……貴方が反戦を公言しているのは知っています。
逆に私からもひとつ。
貴方はこのままシリーの下に甘んじているべきだと?
数々の研究結果や環境・健康調査から、この国が滅びに向かっているのは明らかです。
確かに今戦争を起さなければ、私達の世代は仮初の“平和”の中でその命を終えることが出来るかもしれない。
けれど、その先は?
ご自身の子孫に、温い毒の中での生活を強いる方が良いと?
………首を振る者は少なくない。
ですから切欠はどうあれ、いつかきっと戦は起きた。
あの大陸を打ち落とす以外に、手立てが無い以上は。
[不意に居住まいを正し、深緑を見つめる]
―――お嬢。
近いうちに、儂が軍を離れることを、お許しくだされ。
[ぴしりと、折り目の整った声を発し、
ベッドの上で、深く腰を折る]
ケルコム軍にいらっしゃいますから、軍籍ではないかと思いますけど。
あの〜〜…、なにか…?
[魔は表情を装い、恐る恐るといった風情で背後を振り返った**。]
>>470
い、いまさらおだてたって知りませんわ!
[恥ずかしさと、Special Oneと公言してはばからない彼の口から可愛いなどと言われて、
やっぱりなんだか恥ずかしくて
少女はぷいっと横を向くのだが…]
>>471
!!
[彼の願いに目を見開いて、横を向いた首がぎりぎりと
音を立てるように戻っていく]
理由は…聞かせていただけますの?
フィオン・ヴァルトトイフェル君、
申し訳ないが、この基地の責任者としての権限で、事実関係が明らかになるまで、君をここに留めおく。
調査への協力を願いたい。
協力期間中の業務に与えた損害は、軍の規定に従って補償する。
[事実上の拘束宣言だった。
取り調べの結果、調査員たちによって、書状の細工とフィオンが無関係だと結論づけられれば、釈放されるだろう。
それ以外の抜け出し方があることは、フェリクスの想定にない。]
[証拠品として袋に入れられる前に、テーブルの上に置かれた書状に綴られた短い文面を見やる。
「エルヴァスティ卿の伴をする」旨、書いてあった。
ベルティルデはもはや、一介の整備士でも、民間の軍協力者でもないのだろう。
政府にごく近い場所にいるのは確かだ。
彼女が渡航費を送り返し、アデルの伴として来るという方法を選んだ時点でもはや、彼女の立場は明白であった。]
父が飛行機の開発を始めたのは純粋に空への希望からでした。そして人々の文化生活の向上の為です。
私もその意志を継ぐために開発者の道を選びました。人を殺すためになったわけではありません。
私たちが与えた「希望」によって、人々が戦いに走ったのだとしたら、やはり私たちは考え方を改めなければならないと思うのです。
[しかし、これはあくまでも自分の考え方でしかないのは分かっている。事実カーチス室長はここ最近嬉々として開発に当たっている]
シリーの毒害はもちろん知っております。私の母は、その毒で私を産んですぐに亡くなりました。しかし、父は一度もシリーへの恨み言を言ったことはありませんでした。
私たち人民にとっては、戦争で死ぬのも、毒で死ぬのも、死ぬことには代わりはないのです。私は、これ以上戦争で人が死ぬのを見たくはない。何か、何か、他に方策はないか?本当に戦争しかないのか?それを考えてほしいのです。
…これは。
[と一旦区切って]
一市民の意見として汲み取ってください。ただ、それだけです。
お願いします。
[そう言って、頭を下げた]
[ぷい、と横を向いた顔が、ぎこちなくこちらに戻る。
その動作のひとつひとつが愛らしいと、
ふくり、口元に笑みを忍ばせつつ]
司令からお聞きになっておりましょうか、
儂が今、ジンマーマン少尉の事故原因を
調査していることを?
[一拍おいて。]
―――あの事故を引き起こしたのは、
儂が長年、追い続けてきたモノである、と
そう、確信致しましてな。
[先程は、シュテラに言わなかった言葉。
だが今は、躊躇うことなく口にする。]
[内燃機関の技術を父親から受けついだという彼女は、<風の精霊>号を地に這わせたあの新型機の開発にも関わったのだろう。
それは、技術者として能力を発揮することの純粋な喜びからなのか、あるいは、打倒シリーの思いによってなのか、知りはしない。]
[これまでも可能性は危惧していた。
いくつかの断片が示していた事実。
けれど、認めたくはなかった。
それでも、こうして並べ立てられた情報は──]
彼女がいなければ、この世に“ 飛行機 ”は存在していなかったかもしれない。
[ぽつり、呟く。]
――――、
立派なお父様であったと伺っています。
[彼女の話から浮かび上がる人物像にも、深く頷く。]
確実性が認められる方法でなければ、最早国民は納得しないでしょうけれど。
戦に代わる方法があるならば、模索することをお約束します。
[頭を下げたベルに、ふと微笑んで]
………頭を下げなくてはならないのは私もです。
危険な任と承知の上で、ベル、貴方を同伴しようというのですから。
[ふと時計を見て]
あ、もう良い時間のようです。
他にも何かあれば、伺いますけれど……お仕事があるのでしょう?
[大丈夫ですか?と彼女を見た。]
フィオンから軍事情報ゲットするはずが、どうしてこうなったw
まあ、普通に手紙渡されても、>>476〜>>482の反応は同じだったけど (←
身ひとつで頼ってくれれば優しくできたのになぁw
>>478
ジンマーマン? あの墜落事故の?
[兄から聞かされなかったというより、その件を話す暇がなかったと言うべきだろうか?
きょとんとした顔で、クレメンスと、そしてその場にいればシュテラを眺めながら、どういうことなのかと問いかけたことだろう]
あの事故が仕組まれたもの?
[かいつまんだ話を聞けばクレメンスの目をじっと見つめながら]
長年追い求めていたモノって一体なんなの?
奴って…じゃあおじさまはその奴ってヤツに襲われたの?
ねぇ、おじさま。どういうことなのか聞かせて?
[不安げに表情をこわばらせながら、クレメンスの元にぐいっと近づいた]//
[マリエッタの慰撫の言葉に頷く。
彼女の声はいつもこちらの求める言葉を与えてくれた。]
そうだな、
我々には新しい女王が必要だ──
それには、クレメンスの力を借りねば…
ありがとうございます。
[再度一礼する。その際に、そっと目尻をぬぐった]
いえ、アデルの護衛は私が希望したことですから。
え、ええ…そろそろ一旦失礼させていただきます。
では、後ほど、滑走路にてお待ちしております。
[そう言ってから、また改めて礼をして、アデルの部屋を辞した]
[兄の庇護の翼の下を離れ、いずれ新しい翼を求めるだろう妹の、未来を見つめる眩しい想いには気づかぬまま、その肩に手をおく。]
我々の新しい旗艦につける名前でも考えておきなさい、マイディア。
― シリー訪問当日(フェリクス誕生日)午前 空軍滑走路横格納庫 ―
[アデルの部屋を辞した後、久しぶりに第10格納庫に来た]
久しぶりね。
[声をかけたのは、旧型の複葉機。武装もされていない、ごくごく単純な機体である。これは、父が開発に当たったプロトタイプの複葉機であった。現在のカーチスDIIの元になった機体よりももっと古い。
元は、飛行機の先進国である南方の国、エルベルト国から輸入した複葉機を模倣して造ったものらしい。エンジンは父が開発したものを搭載している]
今日は久しぶりに飛ばせてあげるわよ。楽しもうね。
[そう、一言かけてから、一旦格納庫から出て開発室に向かった]
― シリー訪問当日(フェリクス誕生日)午前 開発研究室 ―
[格納庫から、開発研究室に向かう途中、廊下でばったりと室長に出会った]
「おお、ベル!待ってたぞ!機体が揃いそうなんだ!来てくれ!」
[室長はベルの手を取って走り出した]
きゃ!
[引っ張られるようにして、後をついて行った]
ど、どうしたんですか?
[ベルティルデの希望とはいえ、日々激化する戦の中で敵国に赴くという意味を噛み締めれば矢張り心は曇る。
元より引く気がないのだから、会談で得るものがあるかすら分からない。]
…………けれど、
[ぽすりと身を預ければ、ソファは緩く沈む。
双眸を伏せ、思案に耽ること暫し。
その時刻を迎えれば、そっと席を立ち、ずれたクッションを元の位置へと。
小さな荷物を手に執務室を後にして、滑走路へと赴いた。]
ええ。あの事故機に細工が施されていたと、
仕組まれた事故であった、と、確信しております。
その細工をしたのが、儂の仇であることも。
[自身では、そうとだけ答えて、鴇色の娘を見つめ返す。]
―――儂が追っているモノは、……
……今は、未だ申し上げられませぬ。
[言い淀んだ言葉は、結局口にはしなかった。
この純粋で優しい娘を、信じぬ訳ではない。
それでも、これまで人々から受けてきた仕打ちを思えば…]
[上半身を近づけてくる娘に、安心させる様な笑みを見せる。]
儂を襲ったモノは、奴と関係があるようでしたがな。
失敗したことを、もう一度繰り返すことはせんでしょうよ。
奴も、直接儂を殺そうとはせんでしょう。
心配には及びませぬ。
[その点に関しては、相手を信じてもいる。
奇妙な信頼関係が、そこに存在していた。]
― 執務室 ―
[カーチス室長に無線を入れた。]
俺だ。提案がある。できるかできないかは聞かない、全力を尽くせ。
今、操縦士の武器が手榴弾だが、あれを爆弾に変えて火力を上げて欲しい。
……それと、高射砲の配備を増やすように。攻め込まれても簡単に追い散らせるように。
[夕食のメニューを頼むように、気軽に注文した。さて、結果の程は。]
>>!19
野垂れ死には、しないだろう。
長き生命、そして、勝利を得る為に必要なモノは、執着だ。
生存への執着。自分自身への執着。──"何か"への、執着。
大した執着だ。
"死に執着している"とでも、言うように。
あれは、お前の落とし物ではなく──"お前を落とした者"だったかもしれない。
[ク。弾けるような、含み笑い。嘲笑のような。]
すぐに、お前を迎えに来るらしい。
― シリー訪問当日(フェリクス誕生日)午前 開発研究室 ―
[研究室に着くと、真ん中の大きな作業台の上に大きな図面が広げられていた]
「エルベルト国から、機体のみを100機購入できることになった」
[室長は嬉々として語った]
「こんな事もあろうかと、以前から交渉を進めていたんだ。エンジンは含めないということが条件だが、エンジンだけなら、こちらの方が性能は上だ。こちらとしても願ってもない条件だ。幸い先日崩壊した工場は組み立て工場でしかない。エンジンはほとんどが無事だ。明日には先発の10機が届く。早速組み立てを始める予定だ。早速忙しくなるぞ」
あ、あの、室長、実は…。
[と、口角泡を飛ばす室長に、おずおずと話しかける。今日アデルを連れてシリーに向かう旨を]
「なにー!?この忙しいのに!
…いや、待てよ」
[室長は腕組みしながら、考え込んだ]
「わかった。じゃあ、その会談をできるだけ引き延ばせ。ほんの数日あればいい。そうすれば、少なくとも量産型を先日と同じ機体数にもっていける。できれば、数日から一週間位延ばせるといいんだが、無理は言わない。
1日延びただけで全く違うからな」
[そう言って、室長は、ベルの両肩をしっかとつかんだ]
え、ええ…。わ、わかりました。できるだけ努力してはみます…。
[全くそのつもりはないが、今クドクド言うのも憚られそうな雰囲気だったので、即答した]
それより、どうやって、エルベルト国に渡りをつけたんですか?
「ドゴーワンだよ」
[それは、死の商人として知られる武器商人の団体のことだった。その正体はあまり知られていなく、陰に何かの存在が疑われている]
「背に腹は代えられんだろ?ちょっと、値は張ったが、統合本部は了解した」
そうですか…。
[そこまで進んでいる話であれば、ベルが口出しすることでもなかろう。しかし、悪魔に魂を売ったかのような室長の行動は、ベルの心に暗い影を落とした]
── シリー路上。ラルスとの別れの後──
[この女と、あの老人しか世界に存在しないように、静まり返っていた路上。その静寂は、この女が、向こうの路地の角を曲がれば、破られる──弾けたように現れる、市内の賑わい。それは異常ではない、シリーの日常。女と老人を包んだ"無人の空間"こそが、異常だったのだ。
振り返る。その老人は、曲がり角の向こうだから、見えない。]
執着か。
[風が走って、薄絹のスカートを、艶めく金髪を、靡かせた。
ポツリ唇から零した言葉は、空間に広がり、消えて行く。]
執着こそが、生命力。
──そう言う者と会ったのは、四十何年前だったかな。
[正面を向き、風の吹くほうへと歩き出す。何やら喚きながら走る子供が、傍を通り過ぎて行く。彼らは、"人ならざる者"など、知らない。まして、それと戦う者など。]
見せてくれ、ラルス・クレメンス。
人の執着。お前の言う、人の底力。
人の可能性を見せてくれ、ラルス・クレメンス。
憎たらしく哂い、人の世を荒す永遠の蝙蝠へ。
抗ってみせてくれ。狩ってみせてくれ。
― 空軍飛行場・滑走路 ―
[報復の爆撃の危機に見舞われながらも、難を逃れた>>176飛行場を見詰める。
遠くから演習を眺めていた日々がとても遠い。]
視界が、悪い………。
[この場所はまだ辛うじて視界が確保出来るものの、太陽の鏡が太陽光を反射しない今、昼時だというのに薄暗い。
常より薄暗い市街地を振り返れば、より深い闇に包まれている。]
― 滑走路 ―
[輸送船襲撃から時間は経っているから、ミヒャエルとリヒャルトも見送りに来ているだろうか。
アデルを見つければいつになく優しい目で見る。
これが最後の邂逅だなどと、予感さえしていないのに。]
よ、ちゃんと準備はできたか、替えの下着は多めに用意したか、いいか、向こうでは生水は飲むなよ。
[どこまで本気なのか、茶化すように言う。
幸い、辺りの暗さで顔色にはきづかれないだろう。]
>>491
仇?
[彼の言葉をそのまま反芻する。
その言葉ががどんな意味を持つのか
彼の真剣なまなざしと共にゆっくりと少女の中へ
その言葉はとけ込んでいく]
おじさま…教えて。私なら協力できる。
おじさまのために! だっておじさま怪我してるじゃないの!
[聞かなければならないと…
心がそう告げた。
仇と言ったのだ。追うと言ったのだ。
その怪我を押してまでも。
戦おうとしているのだ。
きっと…簡単な話ではない。
簡単な話ならばあの時のように…
ケルコムの友人を訪ねた時のような軽さもあってしかるべきだろう
けれど…わざわざ呼び出して
聞かなければ、彼はきっと…]
お疲れ様です、オースティン少佐。
え、準備ですか? あちらはどうか分かりませんけれど、私は長引かせる心算は無いので…えっ、と。
[手の中の荷物にちらと視線を走らせ、少々心許ないだろうか、などと真剣に悩んでいる。
部屋の光の元であれば気づく筈の顔色も、今は気づく事無く。]
大丈夫です、……たぶん。
それよりも地上を離れるのが初めてで、そちらの方が心配です。おっこちてしまったり、とか…しませんよね?
…おじさま
[されど。終に彼は語ることはなかった。
言い淀むまでに至り、葛藤もあったのだろうが
結局は、彼は少女に語ることを拒んだ。
今は言えないと…そう言われてしまえば
ただ何度も喉から出かける言葉を飲み込んで
彼の顔を見つめることしかできず…
目の前にそそり立つような壁を感じる
一つと思えた世界が急に隔絶されたような
それは…ある種の恐怖にも似た感覚だった。
なぜなら、少女は…]
近々ってことはすぐに出立するわけじゃないのね?
…約束して。出立する時私に顔を見せること。
何があっても時間は作るから。
…今はそれだけ。
[絞り出すようにそう告げてしばらくの間押し黙り
おそらくその時はもう彼に言葉をかけることはなかっただろう。
やがて無言のまま部屋を後にすれば]
……
[長い時間、空をただぼんやりと眺めていた]**
遅いな、ベルティルデ。女の準備は時間がかかるもんだが。
[呆れたようなため息。
アデルの肩に手を置く。]
小さい肩だな。アデルが総てを背負わずに済むようにがんばるから、こっちのことは心配するな。落っこちる危険があるのはそっちだろう。
―シリー市街・車中にて―
>>365
[マリエッタの言葉に、しばし考え。そして言葉を選びながら話し出す。]
…大陸の高度は確実に下がっている。
でもそれはとても緩やかで、計算の上では、シリーが陸地に落下する頃まで生きてる人は誰もいないわ。
「不要なことの可能性」を聞いてどうするの?
今、シリーに生きている多くの人々にとって、「シリーが移動すること」に価値はないのよ。
ベルは、残務処理があると仰っていました。
予定時間はもう少し先です、そう急かすことも。
[肩に手を置かれれば、何時もの癖で首元を引き上げる。仔兎がするりと鞄の上に降りた。]
少佐も、ミヒャエルさんもリヒャルトさんも居ますものね。
……あ、はは。
落ちないように、ベルティルデさんの言うことをきちんと聞いておかないと。
>>509続き)
だから、ローゼンハイム先生は、別の理由を示したの。
シリーが飛ぶことは、まずケルコムに恩恵をもたらす、と。
二国が共に歩むために、必要なことだと。
だから、「平和のための学問」として、真剣に考えようと仰ったのよ。
…でも駄目だった。
少なくとも、当時の「シリーの舵」を握っていた人たちにとって、ケルコムの状況は他人事だった。
だから、誰も相手にせず。
共感した者は無視され。
先生はケルコムへ、追い立てられるようにして帰された。
飛行大陸論を真剣に考えるには、シリーは平和に慣れすぎていたの。それは多分…今も変わっていない。
>>511続き)
マリエッタ。
私たちに示せるのは、理論による「可能性」だけよ。
ほんの数人で細々と活動してきた私たちには、「世界」を動かせるような証拠も理論も、まだ積み重ねられていない。圧倒的に足りないのよ。時間も、調査も、データも。
ただ…シリーが「この場を動くこと」を真剣に考えてくれるなら。
あなたの言うように、それは戦争を避けるための手段として、世界に示せるかも知れない。
少なくともケルコムには、それを無視する理由はないと思う。
[言いながら、少しだけ、悲しかった。]
>>512続き)
…でもそれは。
シリー側から、「今までごめん。考え直すから、これから仲良くしない?」って言うようなもの。
シリーが「ケルコムに先に殴られた」と思っているなら、その考えを受け入れるのは難しいことかも知れないわよ。
あなた自身が、プライドより平和を優先できたとしても。
シリーという国全体に、同じ判断ができる?
[最後の問いは、彼女一人に向けたものではなかったのかも知れない。]*
>>423
[マリエッタの提案に、「実現の困難さ」を答えた自分に対して。
記者の少年は「いいかもしれない」そう言って笑った。]
…我ながらイヤな大人だわ。私…
[その笑顔が、妙にまぶしくて。
そして自分が、少し恥ずかしかった。]
/*
うーん、どーしよーなー。
さすがに、その確定はきっついなぁ。
この子それ言われて素直にやる子じゃないですよーう。
しかし、俺一人に関わる事ではないのだよなぁ。
なので、確定返しするにしても、結果が決められない。
きぅ。
>>389
[大学まで送ってもらい、別れ際。友人の手を握る。]
…ごめんね。私、意地悪だった。
…でも、話してて、ちょっとマジになった。
真剣に話を聞いてもらえるって、すごく力が湧いてくる感じがする。
戦争に対して、物申すチャンスがあるなんて考えてもみなかったけど。考えてみる。考えてみるわ。
[言いながら、実は自分が思っていた以上に諦観に沈みかけていたことを、改めて痛感する。それを振り払うように、走り去る車に向かって、大袈裟に手を振った。]
うん、その兎。白くて怖いくらいちっちゃくて……兎はワンじゃないですよ。あれ、なんて鳴くのかな。
[兎よろしく頭の上で揺れる髪にけらけらと笑ったりしながら、腕を組む]
でも、うーん6年前、かァ 待って……うちに確か、ファイル、あるかも。あの人にも一度、ちゃんと話が出来たらなァって思うけど、こんな時じゃ難しいし。
[困り顔で眉を下げた]
へ? あァ うん、兄貴。調子のいい郵便屋。こんな[髪型作り]でェ こんな[目の端ぴーん]でェ いっつも人のことからかってる。いろんな所に出回ってるけど、いっつも油売って怠け者です。
[最大限似るように、髪型、目つき、仕草、真似てみる。名前は知っているけれど、呼んだことはないのだ、一度も。知っていれば伝わるかもしれない、そうしたら名字が違って血のつながりがないこともわかるだろう]
俺、兄貴がいなかった今頃こうしていないかも。
[たいした重さもない言葉、にこにこして音にした*]
[会議室に戻れば、作戦のあらましは出ていた。]
では、“ 飛行機 ”対策として、滑空機は編成を組んでの訓練を綿密に行うこと。
滑空機の静穏性を活かした暗闇での攻撃を中心に戦術をたててゆけ。
──ケルコムのパイロットに安眠の時を与えるな。
ええ。出立の際は、お嬢に見送って頂きますよ。
口付けも、期待して良いですかな。
[冗談めかして約束してから、
思い出したように、懐に手を入れた。]
そうそう。
これをお持ちくだされ。
[手渡したのは、あの六芒星のタリスマン。]
お守りですじゃ。
幾度も儂を守ってくれた、ラッキーアイテムでしてな。
お嬢が、危険な目に遭わぬ様に、お持ちくだされ。
―――なに。儂はもっと協力なお守りを持っておりますゆえ、
心配はご無用。
[自身に満ちた顔で言い、胸元に触れる。]
[鞄に降りた兎に視線を落とし、小さく笑う。]
ベルティルデがいたら大丈夫か。ああ見えて怖い女だしな。
[肩に置いていた手で、明るい色の髪をくしゃりと撫でる。髪が乱れたかもしれないが、どうせヘルメットを被っていくのだし。
ベルティルデがくれば、さすがに気安く触れたりはしないが案じる表情をしただろう。]
気をつけて。
[何度目になるかわからないけど言って。]
二人ともいってらっしゃい。俺にちゃんとただいまと言わせろよ。
[そう言って見送った。]
それでは。
[去っていく彼女を見送って、
ベッドに横たわり、静かに目を閉じた。
―――そんな技師が、医師の制止を振り切って、
さっさと退院したのは、それから*数日後のこと*]
―シリー大学―
>>434
[「見てもらいたいものがある」そう言って少年が持ってきたのは、封筒と苗。どちらもすぐにはわからなかったが、受け取って少し見るだけで。苗は馴染み深い薔薇のものであること。封筒にも、見慣れた薔薇の紋章があることが、見てとれた。]
あら、これって先生の…
[そこまで口にしたところで、少年の口から、事実が告げられる。恩師の訃報。]
え…?
[まず、理解に間を要し。]
…………!!
…そう……
[出てきたのは、意味為さない言葉。あの式典の日…脳裏に浮かんだ紅と、ひび割れた写真の笑顔が鮮明に思い出される。あれは…炎と血の赤だったのだろうか。]
── クレメンスの整備工場 ──
[クレメンスと整備士のひとりが暴漢に襲われ、前者は負傷、後者は死亡、その後、クレメンスが退院して仕事場に復帰したという情報は受けていた。
久しぶりに、その仕事場を訪ねてみる。]
仕事場にいた方が元気になる──君もそういう類の人間のようだな、クレメンス。
[アデルとギィが出立の挨拶を交わしていた頃]
よいしょ、よいしょ。
[ベルがハンドルを回す度に、ヴン、ヴンとエンジンの回る音がする。やがて、エンジンが起動すると、心地よいリズミカルなマシン音が響き渡る]
よし…と。
[操縦席に搭乗すると、計器類を一通り確認して]
オッケーオッケ。じゃぁ、行きますか。
[プロペラに動力を回し、スロットルを上げると、ゆっくりと前に動き出した。
やがて、アデルとギィにも、エンジンとプロペラの音が聞こえるだろう]
怖い、…のですか?
[意思の強い女性だとは思ったが。
何せ顔合わせすら最近だ、怒った顔も知らない。
髪を撫でられても、わ、と小さく声を漏らしただけで特に抵抗はしなかった。]
ええ、それでは行ってきます。
貴方たちがケルコムを守っていて下さるから、私も安心して出立出来るのです。ただ、
[一瞬言葉を切って。]
[しばらくは黙ってその仕事ぶりを眺める。
少し傷を庇っている節は見受けられたが、作業に支障はなさそうだった。
それを確認して、話を切り出す。]
私人として、君に頼みたいことがある。
近々、ケルコムからの客人が来る。
非公式の客だ、国境外の山脈地域で待ってもらい、そこまでこちらから迎えに行くことになっている。
軍の船を使う訳にはいかない。
そこで、君にあのロッペン号での送迎をお願いしたいのだ。
通行証は用意する。
わたしの家まで、客人をつれてきてもらいたい。
客人というのは、ケルコム長老代理アデル・エルヴァスティだ。
……あちらに居る間も、今も、依然交戦状態は続いています。
ケルコムの地で、また無事にお会いしましょう。
[ふと、駆動音が聞こえて顔を向けた。]
あ。いらっしゃいましたね。
[ベルティルデに向け、大きく手を振る。]
[一旦機を止めて、滑走路上に待機。機上から降りる]
お待たせ。
[と、アデルにも必要な物を渡して]
じゃあ、一応、注意事項を伝えておきますね。
[と、必要な注意事項を伝える。特に、上空は思った以上に寒いので、注意を促す]
お疲れ様です。
[やがてベルティルデの説明を受けたなら、手渡されたものを確認し、身に付けるべき物は身に付けて機体に乗り込む。
見送りの面々へといつかの手本のようなミヒャエルの敬礼の真似を試みたが、やっぱりへにゃりとしていたかも知れない。]
………それでは、行きましょうか。
お願いします、ベル。
[出発を促せば、離陸を始めた機体が地を離れる。
操縦席のベルティルデと、その先の空を見詰めた。]
/*
>メモ
会談が徐々におおごとになっている気配……w
ベルティルデさんを伴って、あちらの招致を受け入れるのが目的だったから何も言うこと考えられていないのですが、どきどき。
何とかなーれ……っ。
[仄暗い空に向かって飛び立つ。しばらくそのまま上昇を続ける。南に向けた進路が、やがて大滝の影響を抜けると、急に周りが明るくなる。
「明るくなるから、目、気をつけて」と、無線で注意する]
[シリーの飛行船は南方面からの侵入をするので、南方面の山脈地帯を指定した。つまり、大滝から見ても、風上となる方向である。シリーの大陸の影響を受けない場所に出ると、急激に太陽の日差しを浴びることになる。
普段から太陽に慣れていないケルコム人には苦手な光線がふんだんに注がれることになる。
アデルに渡したゴーグルにも、厚めのスモークグラスがかけられていた]
(大空だ…)
[曇りガラスの向こうにも、広がった大空が見えた。そして、その向こうに山岳地帯が見えた。その方向へ機体を向ける]
[ベルティルデの注意を聞き、
備えるように瞳を細める。]
[機体が方向を変え、ゴーグル越し、更には閉じた瞼越しにもはっきりと光を感じられるようになった頃。
もう大丈夫だろうか、薄く瞳を開く]
――――…っ
[抜けるような大空に、言葉を失った。]
…………
……………
! だ、大丈夫です。
[外気は仄寒さを感じるほどであった、けれど。
それよりも、目の前の空に感覚など吹き飛んでしまった。]
/*
ですよね<ミヒャエルメモ
ごめんなさい俺が本当だめなんだ。
最初からきれい事ブースター過ぎるんだよ俺がががっ
とりあえず、次は圧倒的希望がない限り、自吊りします。それがいい気がします。するよね? そうだよね?
/*
うん、なんというか。
……朝に見てたのに、そこ突っ込むの忘れてた俺も悪いですorz
時間ぎりぎりだったからなぁ、今朝方は。
色々ややこしくして申し訳なく。
/*
毎回思うけど、民間人の動きが自由すぎると難しいことになるよね。やっぱり戦争出来ないキャラというのはいかんなあ。
[プロペラ音の隙間から届く声には]
こんなに照りつけるなんて―――!
太陽の鏡と、全然違う………!
[幾度も頷きつつ、負けじと大声で返した。
瞳を瞬いたり、閉じたりする動作を繰り返す。]
[慣れない太陽光の下を二人はくぐりながら、なんとか約束の山脈地帯に近づいた。
山間に入ると、少し拾い平坦な場所が見えてきた。そこが落ち合う場所である。シリーの飛行船の姿はまだ見えない。少し早めの着いたためだろう]
着陸する時、ちょっと衝撃があるかもしれないから、舌噛まないようにね!
あ。ですが司令。ひとつだけ良いですかな。
[思い出したように、ひとつ付け加える。]
儂の愛機は、ロッヘン号ですぞ。
[にんまりと、他意のない笑顔。*]
/*
メモが乱舞しておるの。
民間線を襲撃したくないと言うなら、
ロールでやれば格好いいのにの。
なにしろ、ギィの命令は既に出ているのだから、
わざわざメモで聞かずとも。ww
[見えなくなった後も、空を見上げたまま。
依然として戦況は芳しくなく。せめて、輸送船襲撃が成功していれば少しは優位に立てたのだろうか、と思う。]
時間は有限なのにな。
[通信機から、アデルとベルティルデの声が聴こえる。少し、和みもするけど。]
結局、なんの役にも立ててないな、俺。滑稽だ。
まだ、まだ死ねない…
[その言葉を最後に、地面に倒れた。そして、病院に運ばれ…即入院の診断を受ける。]
/*
ミヒャエルとリヒャルトが反対するのは似合ってて素敵。
でも一方で、ケルコムが民間機攻撃で通商破壊に出るしかもう勝ち目が無いと踏んだのも素晴らしい戦略眼と思う。
受け入れるにしろ拒否するにしろ、その選択を通して若い2人の飛行機乗りが成長していくという、ストーリーに必要な場面なんじゃないかな。
ただその選択をサポートする師匠役っぽい立ち位置のキャラがいないのがケルコムの層の薄さだと思う。
ギィがもっと前線に出るタイプだったら良かったのだろうけど、後方指揮官っぽい立ち回りは決まってのだろうね。
アデルのCOが早ければそのへん立ち位置動かせればのかもしれない。
ケルコムはいろいろと不運が多かった。
分かってればアイアンマーズもケルコムで参加してたろうなぁ。
[照りつける光の元、木々の緑が眼下に広がる。
高度が徐々に下がるのを感じながら、]
はい……!
[ベルティルデに答え、上に横に下に広がる世界をもう一度確かめた。]
/*
問題は、攻撃したことになっているところだがな!
wwwwwww
いや、でもまだ確定と言わずともよかろうよ。
そのうち、この辺も呟いてみるとするか。
/*
どうでもいいが、ふと思った。
ケルコムの軍拡が唐突な印象に思えるのは、
伏線が無いからなんだろうなぁ。
いろいろ言われて、慌てての事だからしかたなかろうが。
── ケルコム市内 ──
[こつ。 靴音が、闇のケルコムに響いた。シリーで少しの時を過ごし、"地"へと降りてきたけれど、なんて暗いんだろう……暗闇の中、ぼんやりと空間に映る、柚子色の瞳。"空"を見上げれば、鏡は無く、ただ光を遮るモノがあるのみ。
精神そのものには本来、光は無い。闇とか光とか、そういった概念すら存在しない"私"にとっては、明るい光は邪魔者だった。不純物だった──だのに、何故だろう。今では光の喪失に、明確な不安を感じる。不快感を感じる。
鏡のあった場所を、暫く眺めた。]
(手が届きそうな場所に、あるというのに。)
[皆既月蝕であるかのように光るシリーの地を、掴み取るかのように手を伸ばし、握る。]
― 病室 ―
[診察とか応急処置は済んだが、...の意識はまだ混濁したまま。
初めて、飛行機で空を飛んだ時のことを夢に見ている。
体が震えていたのは、興奮の為か、恐怖の為か、両方か。
誰かが病室に来るまで、夢の空を飛び続ける。]
[高山地帯の、めずらしく開けた地。比較的平坦で下生えの草しか生えていない。しかし、空港の様には平らではないので、多少の衝撃はある。
それでも、できるだけ速度を落としつつ、滞空時間を長くしながらふわっと降りると、数回ガタガタとしながらも、ゆっくりと飛行機は止まった]
お疲れ様。
[エンジンを切ると、アデルに声をかけた]
どう?初めての空は?
[ゴーグルはかけたまま。まだ光には慣れそうにない]
― 大使出迎えの日 ―
[ロッヘン号の整備をすませ、使者を迎えに行くための
最終チェックを終える。
万が一のことがあってはならない任務故に、
整備には念入りに念入りを重ねた。]
よし。では行ってくるでの。
[地上スタッフに挨拶をして、シリーの軍港を飛び立つ。
そのまま、風を切り上がって、南の山脈へと向かった。
小さな平たい飛行船は、風の中をすいすいと泳ぎ、
合流地点へ舞い降りる。]
― 南の山脈/合流地点 ―
[指定された場所には、既に1機のプロペラ機が待っていた。
ケルコムの技術の結晶。
おのれもその誕生に関わった、新たな翼に、目を細める。
やがて、静かに着地させた飛行船から、
ロープを掴んで飛び降りた。
瞬間、傷の痛みに顔をしかめるが、極力平静を装う。]
お待たせしたかの。
シリーまでの送迎を承ったものだが…
そちらが、アデル・エルヴァスティ殿と―――
[使者の顔を確認し―――そこにベルティルデを見いだして、
暫し、絶句した。]
―ケルコム国境外 山脈着陸地点―
…………は、ぁ。
[少し足が震えたか。
ベルティルデとの機上タンデムを終えケルコム国境外山脈地帯の着地可能地点に降り立てば、確かめるように地面を爪先でなぞり、そっと胸を撫で下ろす。]
まだ足がふわふわしているみたいです。
あんなに、青くて、熱くて、何より……広い。
[初めて見る大空に、照りつける太陽。
ベルの問いに、半ば夢心地で答えた。]
ベルも、運転お疲れ様です。
ゴーグルはまだ外さないほうが良さそうですね。
[ベルティルデが装着したままであることを確認して、そのままに。]
[それは、暫く経った頃。
この人が軍部へ戻り、鉢植の陰に隠していた白衣に袖を通したところだった。
慌てた様子で、小走りにこの人の傍を通り抜けた青年軍人。この人はただ、ちらりと見やっただけで無視しようとしたけれど、彼は戻って、この人にこう告げたのだ。
──「少佐がお倒れになりました。」と。]
何だと、
[つい、"オクタヴィア"としての口調を忘れ、目を見開いた。]
[その後、クレメンスの仕事を眺めながら、対“ 飛行機 ”武装について雑談めいた話などする。]
先日、取り寄せてみた粘着質の液体──運良くかかればプロペラを止められるだろうが、あれだけの速度をもつ相手を狙うとなると、二階から目薬をさすようなものだな。
大量の紙片を撒いてエンジンに巻き込ませて故障を誘う策も、同じエリアを飛ぶ滑空機乗りたちに評判が悪いし、非効率的だ。
一応、飛行船に積み込ませてはあるがね。
― 合流地点 ―
[休息は十分だっただろうか。
やがて、迎えの飛行船から男性が降り立ったなら。]
………貴方は。
前に一度、お会いしましたね。
[式典開催地にシリー中尉たちを迎えに来ていたのはこの人だった筈だ。]
…お迎え、感謝致します。
アデル・エルヴァスティです。
[名乗り、彼に促されれば機内に乗り込む。
内心の不安はおくびにも出さない。]
…何故だ、いや──
──少佐はどこに運び込まれたのだ?おい!!
[更に声を荒げ、彼の襟に手をかけた。薄肉の手によるものとは思えない力で、彼は持ち上げられ、喉を苦しげに鳴らした。ヒュー、ヒュー、と、甲高い鼻息が、耳についた……彼は驚きに目を見開きながら、「軍病院、六番病室」とか細く言った。]
[放り棄てるように手を離し、この人は踵を返す。早足に、廊下を行く。]
[やがてこちらに向かってきた飛行船>>553を認めると]
…?
[どこかしら見たことのある船だと気がついた]
(あれは…シリーの船じゃない…クレメンス!?)
[先日、丘の上に降りてきたクレメンスの飛行船と確認できた。
そして、その船から下りてきたのは、確かにクレメンスその人である。
こちらは、ゴーグルをかけていたので、すぐには気がつかなかったかも知れない。
ゴーグルをゆっくりはずすと、クレメンスが絶句したのをはっきりと認識できた]
──そして今、病院──
[コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、……病院の床を鋭く鳴らす靴音が、短い間隔で何度も鳴って、貴方に徐々に近づく──
コツ、
最後に一つ、一際大きな音。そして、扉が乱暴に開かれ、女が飛び込む。]
ギィ、
[確かにそこに居る人は、あの人だった。張らない声を発して、横たわる貴方の傍に立ち、腰を曲げて顔を近づけた。わなわなと眼の光を震わせ、唇を何度か開閉させた。//]
ああ、これを忘れるところだった。
[筒に巻いた書類をクレメンスに渡す。]
飛行船の一隻を改造してもらいたい。
これが要望書だが、マリエッタが直接、追加で注文をつけに来るかもしれない。
次のケルコム攻撃は、マリエッタが指揮を取る。
<風の精霊>号を失った雪辱戦だ。
―――そうか。ベルが長老代理のお供だったか。
えらくなったな。
[皮肉ではなく、純粋に嬉しげな顔で呟いてから、
どうして、という問いには、小さく肩を竦めて視線を外す。
そうして、アデルの方を向いた。]
そうですなぁ。あの時は挨拶もせずに失礼しましたな。
ラルフ・クレメンス。
シリーで機体の開発・整備をしております。
今回は、空軍司令の依頼で、お迎えに。
小さい船なので多少揺れますが、
まあ、大船に乗ったつもりで居てくだされ。
[挨拶を済ませ、二人に乗船を促す。
僅かに浮かんだままの飛行船に、二人が安全に乗れるよう、
手を貸しもした。]
[クレメンスの言葉>>568で、彼が軍関係だとようやく気がつき、問いを躱されたことで、それ以上の質問は慎んだ。
そして、促されるまま、クレメンスの飛行船に乗り込んだ]
[自身が去った後、ケルコム民衆の投石が彼らに傷を負わせたことは知らない。]
いえ、あのような場でしたからね。
ラルフ・クレメンス殿。
短い間ですけれども、道中宜しくお願い致します。
………飛行船も、初めてです。
[クレメンスの手を借りて乗船した後、ぽつりと呟く。]
機体は、此処に?
[着陸地点を見やり、ベルティルデへとそっと問いかけた。]
/*
毎度まいど、俺が先に動いてぶち切れるのでは、芸がないからなぁ。
と、いうのは、さておき。
なんか、誤字神が出てはりますかー、さっきから。
[医師は今、出払っている。病室に居るのは貴方と──この、魔だけだ。
声をかけても動かない貴方>>569に、まるで絶望したような表情──眉間に皺を寄せ、目の端を痙攣させ、瞳を潤せ、下唇を噛む。]
ギィ、おい、ギィ、起きろ──ギィ!
何でも無いんだろう、平気なんだろう、……なあっ!!
[声を張り上げ。上半身を貴方に被せ、貴方の胸を掴んだ。]
ええ、ここにしか、置いておけないし。
離陸もここからじゃないと無理だしね。
[窓から、父の遺品でもある複葉機を見つめた]
― 飛行船/シリーへの途上 ―
[おそらく、ベルティルデには失望されたのだろうなと。
そんなことを思いながら、二人に続いて乗船する。
ケルコムで再開したあの時は、
結局身分を隠したままであったから。]
大陸を縦断するのに、こちらの風を利用した方が早いのですわ。
[南の山脈を飛び立ったロッヘン号は、
再びシリーの陰に入り、強い南風に乗って速力を上げていく。
小さな飛行船は、シリー大陸の下を潜り、
北端を回って、上昇する航路を取っていた。]++
分かりました。
山脈の中ですから、大丈夫ですよ…ね。
[国境の先である為、少し心配ではあったけれど。
彼女がそう言うのであれば、否やはない。
離れ行く複葉機に、小さく手を振った。]
[太陽の鏡が動きを停止し、完全に影となった領域を
飛行船はゆったりと進む。
揺れる、といっても、振動はほとんど無く、
少々波のある湖面を滑る様に、
ロッヘン号は風と闇の中を泳いでいった。
やがて、影が切れ、青空が再び頭上に広がる。]++
―回想・クレメンスの病室―
――――……。
[>>416 自分とぶつかって、
鼻を抑えて目に涙を浮かべる鴇色の娘の貴人の顔を、
失礼なくらいにまじまじと見つめた。
しばしの沈黙の後、堪えきれずに噴出したクレメンス>>430に翡翠が瞬いて]
………………失礼しました。
[ようやく我に帰り、思い出したように敬礼する]
[胸を掴まれて、ようやっと重い瞼が開いた。天井の明かりが眩しくて目を細める。]
色気の無い起こし方だな。
[まずは彼女にそう言って、現状の把握。白い部屋、消毒液の匂い。母が最期を迎えた場所と、同じ。]
……ああ、勿論平気だ。すぐにここを出よう、まだやることはある。
夜襲の指示とか。また卑怯と言われるかもしれないが、ケルコムは影の国。夜に飛ぶのは上の奴らより慣れている。
[身を起こそうとして、体に力が入らなくて失敗する。]
寝てる場合じゃないのに
[悔しそうに唇を噛んだ。]
― 執務室 ―
……民間機を攻撃せよ……ですか?
[リヒャルトと、ヴィレムと同時に呼び出されたギィの執務室>>421。
ようやく出撃命令が降りるのかと、鼻息も荒く部屋に飛びこんだが、待ち構えていたのは思いがけない命令。
まず呆気にとられて、次に沸いて出るものは――。]
……それは、俺に飛行機から降りろというご命令ですか?
R『しっかし、こうして見ると空暗いぜ。あの高さでどんくらいだ?』
[太陽の鏡を失った薄暗い空を呆然とロニィが見上げる。
地上と違い、空には見比べるものがないため距離感が掴みにくい――が、今ケルコムの地表から見える空は、シリーからのそれより明らかに狭かった。
突き抜ける青空だったのが、視界が行き届かない暗い世界。]
A『この暗さで高射砲当てるの大変ですね……だからこそ期待されているんでしょうけれどね。
……あなたの腕前にもね?』
S『は、はいっ!』
[至近距離を撃退する機銃砲座と違い、高射砲は個人で運用できるものではない。
敵機の方向や角度を割り出し、広い大空のどこに高射砲を向ければいいのか指示する管制役は必要不可欠である。
個の砲手としてよりもチームとしてそのまま起用してくれたのもそのためであろう]
[二人の間を流れる親密な空気に、邪魔をしないよう退出しようとすればクレメンスに促され>>432
マリエッタの傍らで彼の話を傾聴する]
『軍を離れてでも、追い詰めて仇を討ちたい相手がいる』
[躊躇いなく紡がれた言葉に、先日軍格納庫でクレメンスの眸を過ぎった瞑い炎>>2:307が何であったかを理解出来たように思えたが]
(――――それが、魔物?)
[マリエッタの協力の申し出を謝絶する横顔に探るような視線を向けても、そこに答えを見出すことは出来なかった]
―回想了―
[積まれていた水が排出され、身軽になった小さな飛行船は、
空に吸い込まれる様に上昇していった。
その途中、大陸の端に空いた洞窟が、
存在感を持って、風景の中に入り込む。
客人の視線がそちらへと向けば、
観光案内代わりに、軽く指さしてみせた。]++
あれが、「風抜きの穴」と呼んどる洞窟でしてな。
一節によると、あの洞窟の突き当たり、
その更に向こうに大陸の中心へ至る道があるとか、
失われた古代文明の遺産が隠されているとか。
……まぁ、御伽話ですわ。
[軽く笑い飛ばすうちに、洞窟の入り口は
遥か下へと消えていった。//]
民間機爆撃について
ギィは「手を汚す」主張していたので、されるのは別にOKだった。
メモで確認したのは、「出撃を命じる>>421」から「輸送船襲撃後>>501」に飛んだので、パイロットたちのロールなしで進んでいいんかな、とビビったので。
墓落ちまで時間ないのはわかる、よくわかる。
いきなりシリー上空に侵入されるのは、強化ロール>>346無効で「うちの防空網はザルですかww」と思ったけど、
「飛行機のスピードに砲撃手が追いつかない」「民間機誤爆が恐くて撃てない」という演出で、突破されるのも…ありかねと考えてた。
その一方で、ミヒャエルとリヒャルトの命令拒否ロールは見せ場だと思った。
[顔を、貴方の胸に沈める。肩を震わせたその時、聞こえた声。
はっとして顔を上げ、貴方の翠色の眼を、覗き込んだ。]
──ギィ!……。
[指摘されたのに、"装い"が剥げていることに気付かない。そもそも、今はそれを取繕っている暇は無い。貴方が起き上がろうとしたから、一旦離れたけれど……肘を突いただけで、背から崩れ落ちる貴方。また寄って、起き上がろうとする肘に触れた。]
無理をするな。
指示は人に任せて……貴方は、寝ているんだ。
……そんなに、無理をしていたのか。
キャラたてのために、ミヒャエルあたりが単機でシリー上空に突入して、お菓子バラ撒いて去るくらいなら、面白いから喜んで許可しようと思ってた (←
それで、シリーの子供たちが「飛行機すげぇ」とかはしゃいで、フェリクスが苦虫噛み潰すw
─ 車中・回想 ─
>>520
あら、資料あるの? 良かったらそれ見せていただいていいかしら?
[話がしたいと困り顔で眉を下げる様子を目にすれば
しばらく考え込みながら……小声で二人にだけ聞こえるように顔を近づける]
絶対決まるまで言っちゃだめだよ。内緒の話なんだから。
ダメだって言われたら、今の話はなかった。いいわね。
[と、じーっと睨み付けてから非公式ながら、アデルのシリー来訪を伝える。
かなり際どい行為をしていることくらい重々わかってはいたのだが
確か、大使としてケルコムに向かっていた最中に、兄が取材を受けたというのは聞いていた。
取材などまず受けない兄が、あえて受けたのだ。
少なくとも信頼はされているのだろう……と]
/*
風抜きの穴は、100年前に大陸が飛行してきた時の、
推進装置なんだよ、という提示。
そういえば、wikiでも抜けていたなぁと思い出したので、
敢えての遊覧飛行www
ケルコム側にやる気があるならば、
ここを占拠して、強制的にシリー大陸を動かす手もあるぞ、
……と。
というわけだから、私の一存ではどうにもしてあげられない。
先方さんの事情もあるしね。けれど、アデルさんに取材もしたことあるんでしょ?
大手の完全シリー寄りの記者よりかは、OKでる可能性高いわよ。
へ? リロ?
リロはうちのペットだからいーんじゃないかしら?
ほれ、うさちゃんお手。よしよーし。ご褒美にクッキーをあげるわ。ん〜かわい♪
[リーゼロッテに対しては途端に態度を豹変させるが、からかっている割には目は真剣で]
はい。日課のスキンシップ終わり!
……さっきの話、いろいろ耳が痛かったわ。そうね。貴方の言うとおり。すごく正論。
すごく現実的。てか、気にしてなかったけれどリロっていくつ? もしかして私より年上?
ま、まあいーけどさ。そう私は向こうのことをシリーの立場でしかしらない。
そしてやろうとしてることは私一人でどうこうできる問題でもない。
遙か未来の話なんて普通なら考える必要なんてないのだもの。
けれどね…ローゼンハイム卿が鼻で笑われた時と、今とで決定的に違うことがある。
そう……ケルコムは積年の恨みを行動に移した。戦争が一つの転機をもたらすわよね。
こちらからも経済制裁は発動するけれど、シリーが主に一次産業でケルコムに頼っているのも事実。
こちらに攻めてくることだってきっとある。本土は踏ませやしないけれど。
……確実にシリーの民の生活は変わる。
安穏とはしていられないの。だから…考えてくれる可能性は0じゃない。
知るべきなの。共栄という言葉の意味を。
両国の民も、私も、みんなで。
そして嫌でも考える。殺すのだもの。殺されるのだもの。
私だって死ぬかもしれないけどね。
ここで民間人を攻撃して、物資を止めたところで……。
俺達はシリーに勝てさえすればどうでもいいということになる。
だけどそうじゃない。
シリーの人間を全員滅ぼせても、あの大陸がなくならない限りは。
――光は手に入りません。
少佐……。
俺は、そんなことの為に、飛んでいるわけじゃない。
ここで見たい景色があるから。
自由になりたいから……飛ぶんです。
/*
ふと、自分の残りptを見て、びびった。
いつの間に4桁をはるかに割り込んでいたんだ?ww
発言回数70回、@667pt
アデルさんは、シリーにいたこともある。それも貴方と同じローゼンハイム卿の研究にも携わっていた。
聞く意義は多大よね。二人とも。
ともかくお兄様には私がなんとかお願いしてみる。シリーでやったじゃなくてどこかで独占インタビューしたって形とか言ったらいいかもだし。あとは向こうさん次第だから、それは着いてからの話になっちゃうけど、当日はあけておいて連絡するわ。
[やがて、数日を経て当事者間の了承が得られるならば、シェイとリーゼロッテには同室が許されたことだろう]**
[ぽふ、と頭を枕に預け、隣の愛しい人を見る。]
俺がやらないと駄目なんだ、汚いこと、悪いこと全部。綺麗事だけじゃ、ケルコムは勝てない。
俺にしか、できないし、誰にも背負わせるわけにはいかない。
[喋っているだけで疲れたという風に息を吐いた。]
[風を利用して北に向け進路を取る飛行船。
クレメンスの説明に頷きながら、物珍しげに外を見た。
眩い日差しの中から、再び影に潜る。
頭上を覗けるならば、浮遊大陸の底が間近に見えるのだろう。>>573>>574
再び上昇の気配を感じた頃、彼の指が示す先へと視線を向ける。]
これがそうなのですね。
…観測データから、暗い孔のようなものがシリー大陸の底に見えるとは聞いていたのですが。
地上からは、こう………
[両手で丸く円を作ってみながら]
洞窟でしたか。
「風抜きの穴」……古代文明の遺産だなんて、少し浪漫がありますね。
[シリー側でも未だ詳しい調査は成されていないのだろうかと、首を傾げた。
上昇前進、それに伴う振動に身を任せ、大陸の岩肌を目で追う。それすらも珍しいとでも言うように。]
―東部戦闘航空団基地―
「――これは良い機動訓練になりますね」
[眼下にケルコムの中央市街を眺めながら、部下のパイロットが愉しげに笑った。
ケルコム軍用飛行場襲撃作戦の前段階として、パイロットの疲労と機体の酷使による消耗を狙った滑空機による
『威嚇飛行作戦』――口の悪いパイロット曰く
"玄関扉をノックして、家人が出てきたら舌を出して逃げる子供の真似事"
という、ある意味嫌がらせにも等しい作戦が
ケルコム領内のあちこちで実行されていた]
これがそうなのですね。
ケルコムでの観測データから、暗い孔のようなものがシリー大陸の底に見えることは知っていたのですが。
地上からは、こう………
[両手で丸く円を作ってみながら]
薄暗い中からはこんな風に、黒い丸にしか見えないのです。
洞窟でしたか。「風抜きの穴」……古代文明の遺産だなんて、少し浪漫がありますね。
[シリー側でも未だ詳しい調査は成されていないのだろうかと、首を傾げた。
上昇前進、それに伴う振動に身を任せ、大陸の岩肌を目で追う。それすらも珍しいとでも言うように。]
ここで、あなたの言いなりになって、飛ぶことが出来ないわけじゃありません。
だけど、シリーは必ず、このことを非難するでしょう。
その時、俺は……顔をあげていられる自信がない。
顔を下げたままじゃ、もう光なんて手に入らないんだ!
[膝を折り、ベッド傍の床につける。両腕と顎をベッドに乗せ、貴方と視線が水平にぶつかるようにする。貴方の言葉を聞けば、深く、眉間に皺が刻まれる。]
貴方が、国を──ケルコムを、想うのは、分かる。
……だが、そんな調子で立ち上がれば、貴方は死ぬ。
──死ぬのだけは、許さない。
一度"オクタヴィア"を"殺し"て、貴方も死ぬ……
そのような、死に塗れた生を送り、罪が無いと思っているのか!
"殺し"た罪を滅ぼせると思っているのか!!
[叫び、]
私がやる、代わりにやってやる、私にやらせろっ!!
[サイレンで増幅させた風切り音を怪鳥音のように響かせ、
白く塗装された滑空機はケルコム市街上空に度々進入し、
市民の安寧を脅かす。
迎撃の飛行機が上がってくれば"嫌がらせ部隊"は戦闘を避け
光の消えた空から蜘蛛の子を散らしたように逃げ去った]
[彼女の言葉が嬉しくて、手を伸ばして彼女の頬に触れたあまり力が入らないけど。]
死なないさ、まだ。まだケルコムは暗闇の中だ。
光を…取り戻すまでは。
それが済めば、俺の魂は天国でも地獄でもなく…君の傍へ
[語られる言葉に、また、瞬いて。
戸惑う様子のヴィレムに向けて、肩を竦める]
……俺も、同じ考えです。
俺が望むのは、ただ、勝つ事じゃない。
空と、光。
それが当たり前にある世界。
[微かに記憶に留まるひとが、歌ってくれた世界]
それを、見たいんです。
でも、そのためになら何をしてもいい、とは、思えねぇ、から。
……バカなガキの、戯言って言われるかも知れない。
でも……それでも。
自分の気持ちに嘘つくのが利口だってんなら、俺は、一生バカのままで構いやしない。
……だから、この命令は、受けられません。
― 飛行船/フリーゲンベルク邸 ―
[やがて、小さな飛行船は強い向かい風を器用に切り上がり
シリーの高級邸宅地へと向かった。
フリーゲンベルク邸の脇にある私設の飛行場に到着すれば、
地上で待ちかまえていた作業員達が、
ロッヘン号の鼻先にある綱を掴んで、着陸作業を行う。]
遊覧船の旅はいかがでしたかな。
[船を下りるアデルへ手を貸して、
些か気取った風に声を掛ける。
ベルティルデには、微笑みだけを向けた。]
[彼女が激昂するのは、初めて見た。]
そうだな、俺は、罪深い。
[暫し瞑目する。
目を開ける。]
君になら、安心して後を任せて休めそうだ。
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