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やさしーから……?
あれ、そんなこと書かれてたんですか?へえ……
[照れるな。などと呟いて、片手で髪をぐしゃりと掻き回す。
続く言葉に相槌を打ちかけ、無意識に伸ばされたらしき手に目を留めた。]
……?お守りですか?少尉。
/*
まあ、シリーに本気出させるにはエアリエルぶっ潰すくらいはしてもいいんだけれどな。水素燃やせばいいんだろww
え?ああ。うん。何でもない。
[リヒャルトに問われれば>>359曖昧な返事。
話すとしても、ここでは話さない。]
ついでフィオンの言葉>>360に対しては、ちらりとリヒャルトの胸元を見て。]
(ああ……。あの癖のことか……。)
[そんなことを、ちらりと思う。]
[リヒャルト>>361にそっと返す。]
アナ……。
俺だって可愛がってやってるのに。
あーあ。お前のしつけが悪いから。
[完全に八つ当たりだった。]
三番目ですか。
へえ……じゃあ、今度からもっとお洒落していかないとなあ。
[くつくつと楽しげに、”郵便屋”の青年が笑う。
冗談めかした口調で返し、続く言葉には首を傾ぐ。>>361]
繋がりの証、ですか……?
[服の下の金は、ちらりとでも見えるのだろうか。
見えたとしても、今は”どうということのない事項”として、
魔の記憶の片隅へと捨て去られるのみ。
───その真の意味に気付くことなく、
魔は、”郵便屋”の顔のままでその場を辞した。*]
この★印なんだろーって思ってたら、個別フィルターでしたのね。雑談村を拝見したらわかりましたわ。国主様ありがとうございますの。雑談村へは少しご無沙汰ですし、終わったらまた遊びに行こうかな?
これはべんりですわね。ただ、プロはできないでしたっけ?
そう言えばプロで先に一旦村を出ていると、通常のフィルタもはずれちゃうのですわよね。私プロもおしゃべりさんだったから、折角別の方の言葉を拾おうとしても、私の顔ばかり出てきていやーん><でしたのw
出なきゃ良かったと思う反面、シュテラさんが考えてくださった肩書きで本戦を迎えることが出来たこと嬉しかったですわ。
― ローゼンハイム農園焼け跡 ―
…余計なことを、するからだよ。
[魔が、死者に向けて囁きかける。
ケルコムには稀少であった、薔薇の咲く園。
今は焦土の広がるのみ。
ひと気の失せたその場を、魔性が歩む。]
[既に、正体不明の飛行船は消えている。>>81
ケルコムには存在ない、その形状。>>62
だが、シリーの飛行場にその飛行船が帰還したとの、
・・・・・・・・・・
記録は一切存在しない。]
[ぐしゃり]
[足元で、焼け焦げた薔薇の残骸が惨めな音を立てた。
別に、直接手を下すまでもなかった。
「飛行大陸論」>>114
そのようなものをシェイから聞いた時に、少しの興味を覚えただけ。
───シリーが飛べたならば、この地は平和に──…]
…なってもらっちゃ、困るんだよ。
[ぐちゃり ばき]
[足元でまた、薔薇の苗木の残骸が音を立てた。
魔の口元が、笑みの形に歪む。]
ま…、運が悪かったんだと思うんだね。
[魔は、人の命になどさしたる注意を払わない。
”遊び”に少し目障りな生き物を、排除したのみ。
だから、魔は気付かなかった。
シェイが持ち出した、封筒に。>>120
彼の人が命がけで守った研究の成果は、魔の手を逃れる。
風が再び吹いた時、魔性の姿は消えうせていた。*]
― エアリエル号内 ―
…やれやれ、漸く分かった?
[エアリエルの整えられた通路を、郵便屋の青年が行く。
くるりと弄んだ封筒の、一方のあて先は、]
───ラルス・クレメンス。
[くるり。再び、封筒が郵便屋の手の中で回る。]
[かの墜落機に、細工を施したのは魔性自身。
人が細工したように、そう見せかけるよう、
細心の注意を払い、───罠を、仕掛けた。]
こんにちは、郵便でーす。
[そんな挨拶と共に、海鷲の巣亭の扉を開いた。
ゲオルグ───かの男の>>267、息子の店だ。
クレメンスへと向けたのは、常の愛想良い”郵便屋”の顔。
にこりと笑顔で封書を手渡す。]
もう一通は司令にですね、分かりました。
他にお預かりするものは…?ああ、いえ。
では、またの機会にはご贔屓に。
[会釈を残して、クレメンスの元を辞する。
フェリクスからの伝令がやってきたのは、
タイミング宜しくその直後。>>151]
ああ、はーい。すぐに向かいますね。
[得たりとばかりに、郵便屋の笑顔が深くなる。
やがて司令室に現れた郵便屋は、常の調子でにこやかな礼を、
シリー空軍の最高司令官へと*向けた。*]
/*
そうそう。国主様、フィルタの機能追加、お疲れさまです。
←IE使ってる人間。
いやぁ。他のブラウザを導入するのが面倒でw
助かります。
── フリーゲンベルク邸 / 朝 ──
おはよう、マイディア。
わたしよりも早起きとは珍しい。
[それを言うならば、マリエッタが家長のフェリクスよりも先に新聞を広げて読んでいるのも珍しいのだが。
家令が困ったような顔をしているのを見て、ようやく紙面の向うに覗く明るい色の髪が妹のものではないと気づく。]
失礼、
お客人でしたか──
…って、おまえか。
[相手を確認した瞬間に、語調が砕けた。
ずいぶんと童顔だが、実はリーゼロッテは同級生だ。
“ 科学的検証 ”と称した彼女の行動に振り回された思春期は、懐かしいような苦いような思い出に満ちている。]
まあ、おまえが何処にいようと、今更だがな。
「結婚しました」報告以外なら驚きもしないぞ?
さて、
好みはカモミールティだったな。
わたしは、いつものブレンドティー、ミルクはヘルフォード種で頼む。
[異論などないだろうと言わんばかりに形ばかりの確認をし、二人分の茶器を用意するよう家令に指示する。]
[間もなく、新しい新聞と茶器を銀盆に載せてきた家令は、「件の郵便屋が集荷に伺っております」と告げた。]
構わない、ここへ通してくれ。
直接、手渡すよう念を押したい。
執務室の机の上にある封書をここへ。
配送料は現金で用意しておくように。
なんかフィルタが変わったな、と思ったら、個別抜き出し機能がついたんだな!
素晴らしい!!!!!!
ありがとう、国主さま!
助かる。すごく助かります。
[わずかに寄せた眉のまま、リーゼロッテを見つめる。]
それはマリエッタの服か?
似合うとかサイズがどうこう以前に──
ホントにおまえ、学生で通じるぞ。
― 軍格納庫内 ―
[試作機の座席に収まり、操縦の感覚を確かめている
シュテラの翡翠が、生き生きと輝き出す。
より強い翼を求める、空の民の瞳。
その光を見ているうちに、別の人物の目を思い出し、
視線を横に向けた。
格納庫の暗がりの中で、いつでも飛べるよう整備され、
静かに主人の帰りを待っている、一機の滑空機。
その、シャークティースペイントと白い空迷彩の機体が
事故を起こしたのは、あの日のことが遠因だった。
そう。あの日、友が部屋に訪れた時のこと――*]
― フリーゲンベルク邸 ―
ははあ……立派なお宅で…。
[遠慮なくじろじろと見上げていたら、召使に睨まれた。
それに恐れ入るどころか、笑顔で手など振ってみる。
更に睨まれた。
やがて屋敷の主の呼び出しに応じて顔を見せた郵便屋は、
同じく平然とした顔をして、華麗なる貴族の食堂へ顔を現した。]
―――こいつには、魔の匂いがする。
[不快げに吐き捨てる言葉。
この友には、自分の真の目的を明かしていた。
故郷と家族を奪った魔を追い、滅ぼすこと。
もっとも、"現実を見ろ"と、笑われもしたのだが。]
これは人の手による技術じゃない。
奴が――もしくは別の魔が関わっている。
…ああ。ただの勘、だがな。
それでも、こいつを使うのは止めておいた方が良い。
[苦々しさを込めて、忠告する。
だが、既に走っているプロジェクトを、
一技師の、それも、非現実的と思われる言葉で、
止められるかは、甚だ心許なかった。]
おはようございます。
フェリクス・ヴェンダーヴァルト・フォン・フリーゲンベルク司令官。
それに……あれ?
[マリエッタと続けようとした青年の瞳が、ぱちりと瞬く。
見知らぬ顔に、薄緑の視線が向けられた。]
ええと……?
[物問いたげな視線が、軽く彷徨わされた。]
/*
正直なところ、天魔に(というかフィオンに)全ての悪役をやらせてしまっている現状が、心苦しくてたまらない。
相当の負担を強いている気がするのだよね。
ありがたい、ありがたい…
[フィオンの視線から、リーゼロッテとは知り合いではないらしいと察した。
フィオンの物問いたげな視線はあえて無視し、自分からは紹介しない。]
それが、依頼の品だ。
届け先は、ケルコム在住のベルティルデ・ハイデルベルク嬢。
君が直接、手渡ししてくれ。
届けたら、その旨、報告が欲しい。
万が一、彼女が死亡していた場合はこちらへ差し戻すように。
[銀の盆に乗った封書と、目下の状況を鑑みて心付けを弾んだ配送料を挟んだレザーケースを示す。]
― 回想/そして数年後 ―
[旧友には、ああ答えたものの、
持ち込まれた内燃機関の資料は、一技術者として、
非常に魅力的なものでもあった。
秘密裏に自らも研究を続け、
グライダーに積み込めるものを自分の手で作り上げる。
それを組み込んだのが、白い空迷彩の機体……
ホワイトファングの異名を持つ、ゲオルグの機体だった。]
[初の試験飛行の日。
訓練と称して飛行場のひとつを借り切りって、
やはり、秘密のうちに全てを始める。]
お前さんの父が残した技術が、ここには詰まっている。
[やってきたゲオルグに、そう告げる。
嘘ではない。だが、真実の全てではない。
友の子供に全てを語れない後ろめたさを押しても、
技術者としての心が勝る。
ゲオルグの背を叩き、いつものように幸運を祈り、
力強い音を立てて飛び上がる、白い翼を見守った。]
[―――結局。
舞い上がったプロペラ付きの滑空機は、
上空でバランスを失い、地面に激突した。
ゲオルグの腕でさえカバー出来ない欠陥があったのは、
明らかだった。]
すまない、…すまなかった。
儂の心に魔が差したばっかりに、
お前さんを、こんな目に遭わせてしまって―――
[涙ながらに謝罪し、その技術の封印を誓う。
中途半端に、不可思議な技術をまねするものではない、と。
白い機体は本来の滑空機の形に戻され、
事件は、訓練中の事故として記録されるに留まった。
そうして、技師は、誰に何も言わぬまま、
ケルコムへと発ったのだった*]
― 格納庫/現在 ―
[格納庫の片隅に眠る機体は、罪の記憶。
それを、飛べるように整備し続けるのは、
贖罪のつもりでもあったかもしれない。]
――――――、…。
{ひとつ首を振って感傷を追い出し、
シュテラの乗る試作機を、飛行場へと*運んでいった*]
― エアリエル艦内、カノン砲座 ―
[カノン砲、ではなく、その砲座がある空間を隅から隅まで見渡す。
カノンの点検と清掃をしている新兵には、隊長が何をしたいのか検討つかなかった。
隊長の様子をぼーっと見ていると殴られたので、作業に集中している……と、声を投げかけられた]
おい新入り、工具箱からハンマー取って来い。
S『は、はいっ』
[機銃やカノン砲の点検調整用にと最低限の工具は常備している。
もちろん本格的な整備ができるほどではないが、ハンマーぐらいはある。
新兵がハンマーを取って戻って来ると、隊長は廊下の壁に耳を当てている。]
おい、そいつで壁を叩いてみろ。
チッ……思ったほど分厚くねぇな。
よし新入り、てめぇは作業に戻れ。
俺は書き物してくる。
[新兵からハンマーを回収すると機銃座に戻っていった]
メカニック ベルティルデは、海鷲の巣亭 店主 ゲオルグ を投票先に選びました。
― オクタヴィアの家 ―
[一緒に寝ようと誘ったが断られ、一人で布団に入った。
───夢を、見ていた気がする。遠くから呼ぶ声。誰の声か知っている。けれど。]
…は、ぁ
[額から汗が落ちる感覚に目覚めた。
視界に見慣れた髪の色が映る。ほぼ無意識にその髪を撫でる。誰に触れるよりも優しく。]
俺の魂の行く先は、heavenでもhellでもない。
──魅入られてしまったから。
[明るい色の髪にくちづけを落とす。]
恋人、か。
でなければ、こんな風に触れることは叶わなかっただろう。
ベルティルデ・ハイデルベルク嬢…、ああ。
確かに承りました。
[答えの返らなかった無言の問いにそれ以上の追求はせず、
差し出された封書を丁寧に受け取って、にこりと微笑む。
付け加えられた注文に、目を細めた。]
配達の報告あり……ですか。
この状況で幾度も往復しろとは、司令官も無茶を仰る。
[だが、決して出来ないとは口にしない。]
俺を騙す為に隣で眠ってくれるんだろう?
それなら、騙された振りで、"恋人"にしていたように抱いてもいいのか。
[きっと、彼女は人形を抱いたようになんの反応も返さないのだろうと思う。それとも、騙す為に演技のひとつもするだろうか。]
なんの意味もないからしないけど。
俺が、欲しいのは───
───分かりました、承ります。
が、……ああ。
今後もシリー軍に出入り可能な許可証を頂けませんか?
出来れば閣下自身の署名入りで。
ほら、今って緊張してるでしょう?
出入り止められちゃったら、僕、困りますし。
[代価を確かめ、頷いた後の要求。
愛想良い笑顔の奥の浅緑は、もっと明るい緑の瞳を遠慮なく見据えていた。]
A『……また大仰な申請ですね、これ通るのいつになるやら。というよりこれって修理じゃないでしょう。』
あぁん?
今のカノン相手だと壁ぶっ壊れて役に立たんのと同じ状況だろ、だから修理でいいんだ。
とにかくあの厚さじゃ足りねぇんだよ。
さっさと書け、なんなら先にサインするぞコノヤロー。
[エイルマーが隊長の指示で書いているのは、壁の修理申請書。
とは言っても壊れているわけではなく……さらに厚くしろという改善要求である。
先日、新型のカノン砲が配備され、実際に実弾を発射する機会もあった……そして感じたことは、周囲の壁が薄いということだった。
弾薬の引火爆発の危険性を考慮し、カノン砲座の壁は分厚く設計されている……が、それは従来のカノン砲を想定した厚さであり、今の強力な新型カノンに使われる弾薬ならばもっと厚くしなければならない――と感じたのだ]
あとカノン砲座の弾薬保管箱ももっと離して置けるように申請しとけ。
[事の緊急性と重大性を察知でき、即応できる者は司令部にいなかった。*]
[宣戦布告から、開発室は目まぐるしく動き始めた。分室を含めた全体会議で室長より檄が飛ぶ。最優先課題を順に上げていき、担当を決める。
1 改良型を早期にラインに乗せる
機体の調整は時間がかかるので、現行の機体に新エンジンを積み込む
2 量産ラインの拡充
市中から鍛冶屋、組立工、蒸気機関等の動力関係の専門化を徴集。現在の10倍の生産量を目指す
3 現行の戦闘機−カーチスDII−のグレードアップ。
先日の実戦を踏まえて、一騎当千の機動力をつける。
4 戦闘機の空戦能力の向上
現在搭載されている機銃に加え、対戦艦対策として、手榴弾等の積み込みを行う
かつ、破壊力の高い武器の模索
以上を掲げ、即日中に全員が仕事にかかるよう命じた。
特に、最重要課題の1と3に、ベルが充てられた]
「今日から全員家に帰れないと思え!ケルコムの命運が我々にかかっているのだ!」
[室長が珍しく高揚しているのをベルは感じた。それとは正反対にベルの心は暗い方向へと流れていく。
しかし、次々と出てくる課題を処理していくうちに、それもいつしか心の片隅にいってしまうのだが]
戦争になっても、まだこの稼業を続けるつもりか?
軍は国民の私生活に口出しするものではないから、構わないがね。
なるべくならば、私信のみを扱うことだ、と助言はしておく。
機密を運んでいる時に捕まったりしたら、君も軍協力者と思われ、尋問を受けるだろう。
だから、軍への出入りは本来ならば差し止めたいところだが──
[逆に許可証を求められた。
フィオンの淡々とした態度は度胸なのか、自信なのか。]
[多分、眠っていたのは二〜三時間くらいだろうか。
今が昼か夜かなど関係なく、目覚めたから出かける支度をした。
もう一度、眠り続ける彼女を見て、肩まで布団をかけてぽふっと隙間がなくなるように軽く叩く。
彼女が寒さを感じているかは関係ない。]
気づいているか、あの日から。
俺が君を呼ぶ時にオクタヴィアと呼ばないようにしてること。
[間違えて呼んだ時もあったかもしれないし、他人に彼女の時を話す時にはオクタヴィアと称しているが。]
目的があって俺の傍にいるんだろう。
…………
君の為なら、俺は"どんなことでもする"
"生命を賭けて"
[彼女に聴こえているか、気にせずに彼女の家を出る。
外の空気はじっとりと湿気を伴って、重い。]
……100まで生きるとか、嘘つきだな。
[ぽつりと呟いて。けれど、嘘はそれだけでは無くなる。総てを欺いていくしかない。]
誰よりも、国よりも、君の為に。
兵にも手紙を出したい家族はいよう。
よろしい、許可する。
だが、その許可証を使う限り、君の出入りはすべてチェックされると覚えておいてほしい。
[家令に命じて証書一式を持ってこさせ、その場でサインをする。]
[対シリー戦争の初動についての判断を少佐に委ねられたという話>>164を聞き、カーチス室長は早々に少佐への面談を申し込んだ。さすがにベルのようにアポなしで乗り込むことはしない。
用件は、戦闘機の能力向上と増産のための最重要課題>>398に対する協力、特に人員の徴集の協力だった。特に民間人の徴集については、ある程度、いやかなりの程度で強制収用が必要なはず。もちろん期限を決めてではあるが、とにかく国民総動員が必要であることを強調するであろう。
また、戦闘機の攻撃力向上のために、陸軍の協力も仰ぐよう、提案するであろう。
ある意味、現在の空軍の中で最も過激な右派はこの室長であるかも知れない]
― ケルコム軍部:執務室 ―
[少しでも眠ったから、だいぶ楽にはなった。
執務室に着いてまずしたのは、オクタヴィアの移動の勅命書の作成だった。]
戦争だから、ラインオフィサー(戦闘部隊)だけが危険でテクノオフィサー(整備部隊)だけが安全ってこともないが。
[通信機になにか囁く。]
「それと…」
[と、室長は付け加えるだろう]
「リーヴィ氏も開発に加わりたい旨を仰っていたと聞いております。できれば、中心メンバーに誘いたいのですが。
本人がよければ、カーチスDIIのグレードアップに協力を願いたい。もちろん、少佐の機も含めた話です」
[全体会議>>398の後、ふと、ポケットに手をやると…出てきたのは、小型無線機。
そう言えば、少佐の部下が持ってきたものだ。
ふと、それを、耳にやると、ちょうど、少佐の声が聞こえた]
宝…ですか?
[一瞬なんのことか分からなかった]
リーヴィ…オクタヴィアさんのことですか?
[まだ室長からオクタヴィアについての知らせがきていないので、確証はなかったが、勘で言ってみた]
そりゃあ、まあ。お仕事ですから。
[けろりと言って、あっさり頷く。>>399
助言には首を傾げて、やがて笑った。]
それはご親切に。ですが───…
それはそれで、軍も都合は良いのでしょう?
[にこにこと愛想良く、そんな言葉を口にした。
やがて、浅緑の瞳が僅かに細められる。]
そのようですね。彼女の報告書読ませていただきましたわ。航空力学の第一人者でもこれだけの結果は出せないと、うちのスタッフも舌を巻いてました。
…変わったところ…?
[少佐のその物言いが少し気になった]
ところで、これって…無線機ですか?
少佐とのホットラインなんですか?別に少佐となら、いつでも話せますでしょうに…?
それとも、オクタヴィアさんもこれを?
ありがとうございます、フリーゲンベルク司令官。
これで僕も、安心して仕事が出来ます。
[にこやかに礼を述べ、釘を刺すかのような言葉には、
笑顔で目を眇めたのみ。]
お礼にといっては、なんですが…。
ケルコムの空軍。
あれは、あまり侮られない方が宜しいですよ。
この期に及んでも尚、空軍士官の間には余裕がある。
………ま。
戦力差を理解してないだけかも知れないですけど。
例の”飛行機”量産の動きもあるみたいですから…ね。
[何気ない様子で付け加える。]
ひとりで仕事をやるとか言い出したら、任せておけば大丈夫だ。
……少し、眠い時とかかな、人が変わったように見えることもあるが気にしないように。
これは、通信機の試作品らしい。
アデル卿とミヒャエルとリヒャルトしか持ってないが、やつらには筒抜けだ。
余裕がある…か。
それほどの国力がケルコムにあるとなると、こちらの対応はまだ甘いのかもしれないな。
妹は、あまり彼らを追い込むな、と言ったが──
[フィオンの言葉に一瞬、目を細め、だが、返すのは柔らかな笑み。]
結構。
わたしも、ティータイムは重視するタイプだ。
今度、向うの飛行隊指揮官に紅茶葉でも届けてもらうこととしよう。
それは、そうと。
アデルから聞いたんですけど、軍に、なにか取材の話>>319来てるみたいですねー。
俺は、アデルが受ければいいって、冗談でいってみたんですけど。そういう話は、少佐聞いてます?
わかりました。今は猫の手でも欲しいところですから、優秀な方であれば、大歓迎ですわ。
眠いとき…まあ、私も寝起きはヒドイって、室長にもよく言われますから。
[と、冗談めいて笑い]
何かあれば、便宜ははかりますから、何でも言ってください、と本人にもお伝えくださいな。
…まぁ、パイロットの方々と…アデル卿?なぜ長老代行が?
[アデルが少佐の幕下に加わったことは知らない]
みなさんにも聞こえるのですか?じゃあ、それなりに気配りしなければなりませんね。
[直前まで軽口が飛び交っていたのは知る由もない]
もっとも、あのうるさい”飛行機”の中で、落ち着いて飲めるとは思えないがね。
[着席したまま、カップを口に運び、郵便屋を見やる。]
量産化、か。
君は郵便物を届けてまわるから、どこに工場があるかも知っているのだろうね。
配達報告の折には、地図を広げて、ゆっくり話を聞きたいものだ。
[戸棚にある酒類のコレクションを示す。]
君は、酒はのめるクチかな。
よければ、好きなものをもっていくといい。
[若干ミヒャエルの話が混線したように聞こえたが]
(なるほど、こういう風に聞こえるわけですね)
[とは、心の中で]
「フェリクスさん、低速過ぎ本当に申し訳なく…!」>フィオンのメモ
いえいえいえいえ。
これくらいの方がありがたくw
ようやく、リアルタイムログ交換ができて嬉しいいいいい。
話せば話すほど、黒くなりますが (←
― 自宅/工房 ―
[シュテラの飛行を存分に見た翌日、
いつでも飛べるように、と試作機―――
開発コードSW-III・シュヴァルベと、PITなどの整備を終える。
その後、事故機の部品の解析に取りかかった。]
先ずは、あれが必要だな。
ついでにあちらも引き取りに行くとするか。
[ひとりごちて、青いトラックに乗って出かける。]
― シリー・辺境区 ―
[ナタリーの店に寄って、特別な銀粉を入手した後、
やってきたのは、辺境区の礼拝堂だった。]
おお。頼まれていたものを持って来たぞ。
[応対したのは、初老の女性。
彼女の案内で、礼拝堂に入り、
その中央に、持ってきたものを設置した。
それは、銀で出来た、大きな聖水盤。]
それでは、古い方は引きとるでな。
代金がわり、ということでかまわんから。
[感謝の言葉を言う女性に頭を下げつつ、
古く、やや小さな聖水盤を持ってトラックに戻る。
代金の変わり、というにはずいぶん足が出るが、
人々の祈りの声を受け止めてきた銀、
というところにこそ、価値があった。]
取材?いまんとこ聞いてないが。
推薦できるなら、ミヒャエルを押すかな。顔も性格も申し分ないし。…少し青いが、な。
[からかうように言った。]
― 自宅/工房 ―
[持って帰ってきた銀の細工は後回しにして、
事故機の部品を出してくる。
素焼きの皿に載せた部品の上に、慎重に、銀粉を撒いた。]
―――やはり、か。
[結果は、速やかに現れた。
振りかけた銀粉が、部品に触れたところだけ黒く変色している。
その変化こそ、魔が触れたという証。
それを観察してから、先日受け取った封書に手を伸ばした。]
どこかの時点で、魔が関与していたのは確かだが、
いったい―――
[呟きが、途中で消える。]
/*
上下差からシリー優勢は理解ではある。
wiki見てると、枠組みは金属製だけど、外皮の中に気嚢収納ってあるから、そこを爆撃できれば普通に落とせそうなんだけどなぁ。
リアリティを求めるなら、外皮の強度ってどれくらい?
とどれくらいの火力があれば破れるなのかなぁ。
まあ、その前にシリーの上を取らなきゃならないという難問ががが。
[手に付いていた銀粉が、封筒に触れると同時に
うっすらと黒ずんでいく。
僅かな変化ではあったが、それは見間違えようのない印。]
まさか……これも、か…?
[信じがたい思いで封筒をひっくり返し、
灯りに透かして眺める。]
あの整備工場に、奴が紛れ込んでいるとでも?
ならば、この報告書の中身も怪しい、ということに?
…いや、まさか。整備工場の連中は昔からよく知っている。
途中で奴が手を出したのか、それとも―――
[黒く変色していく封筒を睨みつけながら、
可能性をひとつひとつ考えていく。
だが、この封筒を持ってきた郵便屋の、
どこにでもいそうな、愛想の良い笑顔には、
今はまだ、思い至らなかった。*]
へえ、あの妹さんが……?
[フェリクスの言葉、その最後の単語に冷たく瞳が細められる。
だが、それも一瞬のこと。
すぐに、にこりと笑ったのは”郵便屋”の顔。]
マリエッタ様は、優しいひとみたいですからね。
分かりますが……注意は、なさるといい。
大事なものをなくす羽目にならないように──、ね?
[やがて、続く言葉には肩を竦めた。]
ケルコムの水じゃ、シリーの紅茶葉も台無しですけど。
ご用命の際には承ります。
あ…料金はちょっと割り増しで。
[冗談に紛らわせて笑った。]
[ギィとの面談で概ね要求が通ったので、室長はルンルンで開発室に戻ってきた。
室長は概要をベルに伝えた後、早速量産工場関係の手配に出た。
ベルは自分の仕事に集中し始める。
オクタヴィアが来れば、現行機−カーチスDII−の翼について、比較的簡単でにできる機能性向上の方策について相談することだろう**]
はあ?
[上司に対してとも思えない反応を取る。]
あのですね。どんな取材かわかりませんけど、俺は一パイロットですよ?その俺が取材受けてどうするんですか……。
[容姿や性格を褒められたところで、さほど動揺はしない。]
大体、青いって……。
リヒャルトほどじゃありませんよ。
そりゃあ、”エアリエル”みたいなわけには行かないでしょう。
あれはもう、別格ですから。
[優雅にカップを口元に運ぶ司令官を見下ろし、肩を竦める。
続く言葉には、浅緑の瞳に笑みを深めて、]
ああ。そりゃあね、────知っていますよ。
では、次の機会には……ああ!
[戸棚に歩み寄り、指紋ひとつないほど磨き上げられた
硝子の扉に、無遠慮に手を掛ける。
その中ほど、手に取ったのは棚の中でも最高級に位置するだろう一瓶。]
では、これを頂こうかな。
ありがとうございます、フリーゲンベルク司令官。
[家令が、盛大に顔を顰める。
郵便屋は気にせず、満面の笑みを浮かべてみせた。]
未来の英雄としてとか。ファンとかつくかもしれないぞ?そのなかに、将来の嫁さんがいるかも。
俺に言わせりゃ、どっちもどっちだがな。
[室長が退室した後。]
シリーへの悪感情は元々あった。
命の危険は充分認識しただろう。一押しで、ケルコム民は起つ筈だ。
……死地へ赴く決意を胸に。
嫁……ですかぁ?
そりゃあ。写真でも載ればファンはつくでしょうけどね。
[そこについては、特に否定しない。]
しっかし。少佐。そういう話お好きなんですね……。
[式典前の件も思い出し、苦笑いする。
どっちもどっちという言葉には、沈黙を保つ。]
民間人(?)を思いっきり軍事利用してますが…
狼だからいいよね (違
こっちの情報も向うに洩らされているんだろうな、とはフェリクスもわかっている。
もらう情報も、軍の諜報機関からの情報の検証くらいに考えてる。
そんなことよりなにより、煽(おだ)て煽(あお)り含みしまくりの黒い会話が楽しい (←
喉? まだ2000ptもあるから気にしないw
フィオン、らああああぶ
クレメンスがものすごくファンタジー世界の住人です。
技師と錬金術師の境目は薄いのかいね。
「オイルにコウモリの糞をいれると性能がUPするのだよ!」とか言われたらどうしようw
─ 夢の街角 ─
[思いも寄らぬ宣戦布告、そして撤回を促すとは名ばかりの脅迫的な降伏勧告を携えての渡航……
めまぐるしい状況の変遷は、想像以上に少女を疲弊させ
そのせいだっただろうか? いつもより少し長く
甘美な睡魔の誘惑にを受け入れ、しばしの微睡みの中にいた。
微睡みが与えしは夢。
数年前、けれど遠い昔のようにも、つい昨日のようにも
そんな夢]
>>47
君、読書好きなの? そんなに本持ち歩いて。
[そういう風には見えないけれどと小首を傾げる。
着衣を隔てても容易に見て取れる、その鍛え上げられた身体
本の虫というよりも、運動の虫と称した方がよっぽど似合うその佇まい
そんな彼が大量の書物を携える様は、
なんだか少し滑稽で、そんな微かな興味から夢は始まる。]
飛行技術検定試験? 飛行機乗りの学生さんなの?
[飛行機乗りと聞けば、興味は高まり、
気になる様子を隠すこともせず、
傍らの彼にくっつくように取り出された本を覗き込む。
肩口で揃えられた鳶色の髪が本を持った彼の手に微かに触れた。]
そうね。君なら実技得意そうね。
目を見ればわかるわ。向いているのかいないのかとかね。
[本から目を外し、そのまま涼しげに彼の顔を、眼を見上げる。
目の前の小さな青い空は、霧がかった薄暗いこの世界でも
キラキラと輝くような光を纏っていた。]
なんてね、うそ。ただの直感。
運動神経は良さそうだなって思っただけよ。
[彼の周りをくるりと回りながら笑えば、
ステップを踏むように二、三歩前へ歩み薄暗い空を眺める。
フリルで幾層にも膨らんだ漆黒のドレスが、
大地を染める仄暗く鈍い反射鏡の光を包み込みながら
宵闇のベールのように靡いていた]
空はいいわ。ここと向こうでは見える空は違うけれど……
繋がってる、解き放たれている。
霧の向こうも空。霧の中も空。
蒼い空を超えれば、そこにも無限の空
すべての柵から。そのに縛る鎖はないの。
だから自由…空は自由
自由に踊れる……
[手を翳し詠うように……]
私のお父さんね。空を飛んで空の向こうへ行ったの。
『あの空の向こうに新しい世界があるんだ』ってね。
[それは、かのローゼンハイム卿が残した論文の序章
『かつて浮遊大陸は果ての彼方にあった──
空を超える果ての向こう。影を、空を包む空の果て
どこから来て、どこへ行くのか?
その謎の先には
両国の新たな世界もまた始まろう
真の平和を
あの空の向こうの新しい世界への階が
この研究が架け橋とならんことを切に願う』]
いつか私は空を越えたい。高い高い空を。
超えた先の新しい世界を見たいの。
お父さんが目指した世界を……ね?
[仄暗い空を裂き、少女の指先は天を示す]
ねぇ君の空は? どうして空を飛びたいの?
[胸に下げたロザリオに大切そうに触れながら語る彼の話>>48
柄ではないと言っていたけれど
私はとてもお似合いだと思った。
だって、彼のその瞳は
この霧の先の先
私が慣れ親しんだあの蒼穹を映し
その先の……私もまだ見たことがない空もまた
湛えていたのだから]
もっと二つの国が仲良くなって…
一つになれたら、この霧も晴れるかもね。
ううん、霧の空も一つの空。
シリーはそれを知るべきなんだわ。空の民を名乗るなら。
空を知らなきゃならない。ケルコムも…シリーも
[やがて、目的を果たした少女は、しばしの夢のような
世界に別れを告げる]
ありがとう。とっても助かったわ。
声かけてきたときはナンパ? とか思ったけど。親切にしてくれて。
あれ? もしかして少しは期待してた?
[別れ際に、お礼と共に駆け寄れば軽く舌を覗かせる]
君の『あおいそら』きっと見つけてね……
そしていつか空で逢いましょう?
ええ、『あおいそら』がきっと導いてくれる。
その時は……
[一陣の風が吹き抜ける
風の音に少女の言葉はかき消されて……
ただ、少しだけ寂しさを滲ませた眼差しを、彼は目にしたことだろう]
「優しいひとみたい」ではなく、「優しい」のだよ。
[臆面もなく訂正し、テーブルの上に指で、す…っと線を引く。]
わたしからマリエッタを取り上げようとする者は、生まれてきたことを後悔するだろう。
[微睡みの刻は終わり、覚醒へ向かう
窓から流れ込む木漏れ日に、眩しそうに瞳を細め
少女のため息混じりの吐息が、
きらきらと揺れる陽光の中へと消えていく]
いつか……空で…か。
……。
わかりました。肝に銘じます。
別に、俺も結婚に憧れてるわけでもないんですけどね。
[夫とか。父親とか。
知らないで育った自分が、そうなりたいと望むはずもなく。]
― 翌朝・自室 ―
[食事のあとは、自室に戻ることにした。]
寝られるうちに寝るのも仕事だもんな。
[実際、疲れていたのだろう。
ベッドに入ると死んだように眠り込んでいた。]
[諾々として軍事協力を是とした“ 郵便屋 ”は、裏返せばケルコムに対しても同様につき合っているのだろうと考慮しないほど単純でもない。
それでも、フィオンが、彼の選んだ銘酒の、醸造所が出来るずっと前から生きているということまではさすがに予想もしていなかった。
この男、信心深い妹とは異なり、司令官室にも御護りの類はいっさい置かず、ただ、マリエッタの肖像画を飾っているだけである。]
/*
大空ロマンではあるけど大空ロマンスではないと思うんだ、と、強く主張しつつ…
wwwww(芝)
もう、るがるシリーズにおけるギィ様=チャームが掛かっている人、にしか見えなくなってしまいそう…。
ああ、それは失礼。
[わざわざ訂正をする司令官には逆らわず、
僅かに目線を下げて礼とする。
冷たい迫力を増したフェリクスの言葉には、反応を返さぬまま。
手にした瓶の重さを確かめるように、微笑んで視線を落とした。]
/*
ずっと悩んでいること。
エンジンってどうやってかけるの?
まさかプロペラまわすの?
そうじゃなくて、もうエンジンかけるようなところあるの?
プロ初日から未だに解決できない疑問である。
― 空軍基地 ―
[基地に出向くと、真っ先に向かうのは自分の機体のご機嫌伺い。
今の状況を考えると、生憎飛ぶことは出来ない。
それでも落ち着かないのか。機首の前に立つと、プロペラを手でからからと回す。]
/*
交渉にまで話を進めて下さっていたのに、時間的にきっちり受け取ることが出来ず申し訳ないです。
そこから話を膨らませることも出来ようものを、いかんせん余裕が…夜まで表に出られない。
ミヒャエルさんに本当大感謝、ごめんねありがとう。すごく頼りにしてる。
さて…と。
それじゃあ、宜しければ僕は仕事に戻りますけど。
っと…、ああ。
[くるり。
リーゼロッテへと向き直り、胸元に手を当てて些か大仰に礼。
そうして、にこりと悪戯めいた笑みを浮かべた。]
フィオン・ヴァルトトイフェルです。
以後、郵便ご利用の際はご贔屓に。
[浅緑の瞳が、リーゼロッテの瞳を射抜く。
視線を絡めたのはほんの短い間、やがて笑みに気配を紛らわせる。]
では、フリーゲンベルク司令官。
僕はこれで。
[フェリクスへと礼を向け、にこりと笑う。
この男が、純粋に自分を信じるなどと思いもしない。
だが、別にそれで構わない。]
[引き止められなければ、そのまま屋敷を辞するだろう。
向かう先は、ケルコムの大地。
魔は、いまだ己を追うものの辿りついた先>>417を知らない。*]
海鷲の巣亭 店主 ゲオルグは、東部戦闘航空団指令 マリエッタ を投票先に選びました。
─ 軍港 ─
[形式ばかりの勧告大使に重きを置けるはずがないのは少女とてわかっていた。
本筋である戦争準備の方面に軍の余力は割かれ、
師団船運用に決められたエアリエルの軍備拡張はひとまず置かれている。
本来なら少女がその辺りに手を回すはずだったのだが
当の少女も、打ち合わせなどに奔走してそれどころではなかった
そんな折に出されたアイアン・マーズからの改善要求>>397は、
やはりいかんともしがたく
いや、したくてもこの僅かな期間では叶えられそうになかった]
弾頭の搬入急ぎなさい。え?PIT?
……お兄様からこの旗艦を預かる以上、交渉以外でブリッジから離れるわけにはいきませんわ。
それに、大使役が機体持って行ったら、もうはなっから説得する気ないみたいに思われるだろうし。
ええ、メンテと…あと例のアレつけておいてっておじさまに伝えてくださる?
多分、近いうちに必要になるから。
あ、PITはともかくもしものためにグライダー部隊は準備しておいて。
ないとは思うけれど、過激派は何してくるかわからないから。
再編中の第7が浮いているから、それを暫定的に。ええ、どうせ貴族連中は駐留しがってるんでしょ?
そんな子たち連れていけないわ。
[行き交う者達に指示を飛ばしながら闊歩する]
想像以上に人員が割けない形ね。そこまで中途半端に形に拘るくらいなら、そんなことしなければいいのに……
あの人たちケルコムを馬鹿にしすぎじゃないかしら。
……とはいっても、第7だけじゃ負担が大きすぎる。護衛船も中型を数機がせいぜいよね。
だれか、統制を……私の背を任せられる人材
[ふと、閑散とした竜の巣を眺めれば、そこに彼の姿はあっただろうか?]
ゲオルグさん……
[兄や他の面々と共にいれば、普段取りのゆるやかなお辞儀もしただろう。
食事を所望もしたかもしれない。
けれど……]
……
[二人で相対すれば様々な葛藤がこみ上げる。
臆病などと思ったことはない。
事故の後遺症のことは知っている。
退役した後もこうやって旗艦にいることを思えば
彼がどれほど兄や軍を……そして彼の父親が築いたこの
シリー空軍ひいてはシリーの未来を担ったこのエアリエルのへ
並々ならぬ愛情を持ち
それ故に苦しみを抱いて今を生きているのか
想像することはできるだろう。
すべては……少女の幼い記憶が作った幻像を
彼に求めているに他ならないのだ
あの日彼を責めた気持ちは未だ燻ってもいた。
きっとそれは少女の“甘え”なのだろう
けれど、それでもファングなら……
それはきっとエゴなのだけれど……]
ゲオルグさん……ううん、ゲオルグ・ファウスト元第9滑空機中隊隊長。
[口を真一文字に引き締めると、少女は彼を睨み付けるように見上げる]
今の貴方にこれをつける勇気はありますか?
[あの日東部戦闘航空団指令の証を突きつけたように
少女は、彼の眼前へそれを翳した
元第9滑空機中隊隊長証…かつてホワイトファングがつけていたその証を
あの日以来…密かにずっと忍ばせていたその証を
少女は、もう一度彼に……ホワイトファングに委ねようとしていた]
ゲオルグ・ファウスト元第9滑空機中隊隊長。
いえ、ゲオルグ・ファウスト第9滑空機中隊隊長。
事態の深刻さは把握していましょう?
貴官に軍務復帰を、そして旗艦エアリ"ア"ルの護衛及び司令代理マリエッタ・ヴェンダーヴァルト・フォン・フリーゲンベルクの護衛を命じます。
お願い……
本当はこんなことお願いしたくなかった。
貴方を傷つけたくはなかった。けれど……
私に……ファングを
貴方の牙を貸して。
―シリー国軍飛行場/機動実験(回想)―
[友人のクレメンスを訪れた数日後、
戦艦に搭載されての機動実験が開始された。
仕官学校を卒業し入隊を間近に控えたゲオルグも
その実験に立ち会っていた。]
父さん…いよいよだね…
「あぁ…ついに…ついに新型戦艦が…
この機動実験で完成を迎える…」
父さん…俺もこの実験を見させてもらう事になった。
「そうか…この戦艦が完成したあかつきには、
各隊の精鋭部隊が乗艦する事にもなるだろうからな…
(俺の作った船に息子が乗る…
これ以上うれしい事はないな…)」
「機動実験開始いたします。」
「1番から5番までの機動を!」
「1番から5番のオールグリーン。
出力安定しています。」
「よし!では…出力最大!
戦艦発進準備。」
[機動実験は概ね順調であった。
遠くから見守る政府高官達。
そこには件の郵便屋の姿もあっただろう。
次々と感嘆の声が上がる。]
実験は成功したか…
『あれには…魔の力が…』
[ゲオルグの父の脳裏に、
友人の言葉がよぎった…]
「出力…80…90……………
ダメです!!
どんどん上昇していきます!」
な、何だって!?
どういうことだ!?
「判りません……」
(各機関が共鳴を起こして出力が
オーバーしているという事か!?)
「出力……120!!!」
「ダメです!このままでは………」
出力オーバーしている機関を取り外せ!
[書状を託してフィオンを送り出すと、家令が食堂に朝食の支度ができたと伝えにくる。]
リロ、
朝食を済ませたら、わたしは軍に出仕だ。
ゆっくり相手ができなくてすまないな。
この分だと、わたしの誕生日も空でということになるかもしれないが、よければ一緒に祝ってくれ。
同い年としてな。
[現場の混乱はすぐに実験場の皆にも判って取れた。
ざわめく政府高官、うろたえる新兵達。
その中に一人だけほくそ笑んでいるモノの姿…]
(なんだ。シリーなら
うまく行くと思ったんだけどなぁ…)
[ゲオルグの父はオーソニプターに乗り
機関が設置されている旗艦の背後に近づいた。]
もはや、手動による切り離しかあるまいっ!
[旗艦の後部に取り付けられている、
機関の固定ロックを一つ一つ解除していく。]
あ、あと…一つ!
[船体は轟音と軋む音と共に
ゆっくりと浮上を始めている。]
は、外れろーーーーーー!!!!!
[ガキンっという金属音と共に戦艦が急浮上を始める。]
や、やった…これで…これで完成だ!!
[体勢を崩しながらも、空へ急速に浮上する戦艦を
見上げるゲオルグの父。]
ゲオルグ…空へ…空へ行くんだ…
[体勢を崩したまま落下していく
父の上に先ほど外した機関が重なっていく。]
と、父さーん!!!!!
[羽風新聞社へ、シリー軍より回答。]
「羽風新聞社御中
○日○時より、シリー空軍港軍務局にて取材に応じます。
第三ゲートからお入りください。
案内の者がお待ちしております。
カメラの持ち込みは可能ですが、撮影には許可が必要となります。
なお、緊急会議等により、予定時間が変更になる場合もございます。
あらかじめ、ご了承ください。
シリー軍広報課」
文面はそれだけであったが、フェイが到着すれば、フェリクスのところへ通される手はずとなっている。]
/*
どうなってるし……
ゲオルグからの無茶振り辛過ぎるだろwwww
wwwwフィオン、どういうつもりで運んできたしww
さっぱりわからねえwww
[機動実験は成功し、
その後幾つかの改良が加わり、
新造戦艦、後のシリー国軍旗艦エアリエル号
は完成した。
残念ながらただ一人、開発責任者だけは
その完成した姿を見ることは出来なかった。]
(回想、了
「てんちょ!てんちょ!!」
「終わりました。」
んっ!?
[いつの間にか眠っていた様だ…
グラスの氷はほとんど溶け掛けていた。]
―― シリー空軍基地 / 司令官執務室 ──
[議会の方針が広く国民に広報された翌日からシリーは戦争と降伏勧告の両方を睨んだ非常時準備に邁進することとなった。
兵員の欠損した隊の再編成や滑空艇の配備、志願兵の受け付けや避難要綱の作成にとやることはいくらでもある。
瑣末なことまでは上がってこないとはいえ、自ら裁可しなければならない案件も多く、フェリクスもデスクワークに謀殺されていた。]
[ケルコムの人事情報に目を留める。]
空軍飛行隊の指揮権が──元パイロットのギルバート・オースティン少佐…に、か。
[デスクの端に置かれたメモ押さえ代わりのチェスの駒に一瞥を走らせる。]
[かつて霧の町で知遇を得た主戦派の若者は、純情といってもよい程、まっすぐな性格だった。
戦争を任されたとなれば、寝食を惜しんでケルコムのために働くのだろう。
そして、おそらく──]
わたしを憎んでいような。
[ “ 空を奪ったシリー ” そのもののごとく。]
さて…と…
グラスを持って来い…
[アベルにそう言うと、
ゲオルグはぶどう酒の瓶を開け始めた]
『都合により不在にする。
好きに店内に入って飲み食いしやがれ
店主』
[ユリアーネはゲオルグが紙に
走り書きしたものを扉の外に貼っていた。]
「てんちょ!てんちょ!貼ってきましたよぉ。」
[4つのグラスにぶどう酒を中ほどまで注ぐ]
俺が…俺が退官した際…
皆も着いてきてくれた…
本当にその事には、
「そこまでっす!急に何言ってるんすっか?」
「そうですよ。
私達は軍ではなく…
ゲオルグ中佐あなたに着いていたのです。」
「てんちょがそう言うの何か似合わないよねぇ。」
ジンマーマン機についての重要報告?
[下読みの部署から報告書が回って来る。
付箋をつけられた箇所を手早く読んだ。]
シリー製品に見せかけたケルコムの部品による人為的な故障の可能性――か。
クレメンス技師が再調査中、と。
わかった、彼のところに行ってくる。
…アレの進捗状況も聞いておきたいしな。
―― シリー空軍基地 / 格納庫 ──
[書類の表書きを見せれば、用件は伝わったろう。]
クレメンス、
少し、時間をとらせてもらっていいか。
事故に見せかけた人為的な工作が可能だということは承知している。
[かつて、自分自身も、その手法を勧められたことがあったから。]
誰がなんのためにやったか、それはジンマーマン少尉の個人的な事情も含めて調べなければならない。
技師としての君に聞きたいことはひとつだ。
<極光>号の墜落も、同じ手法が使われたと思うか?
そうであれば、全艦の緊急チェックが必要だ。
こうなると、皮肉にも「降伏勧告」で時間が稼げることを願いたくなるな。
(み、みんな…)
[ゲオルグは面々が各々の表情を見渡す。]
第9滑空中隊ホワイトファング部隊
テオバルト少佐…ユリアーネ中尉…
アベル少尉…
貴校らの善戦に期待する…
イッヒ ヴュンシェ ディア アレス グーテ、
ゲズントハイト、グリュック ウント エアフォルク!
(君の幸せと健康と幸運と…成功を祈る!)
[皆はグラスに注がれたぶどう酒を一気に飲み干し、
床にグラスを叩きつけた**]
/*
例のアレ…ってなんだろうな?www
なんでもお取り付け致しますぞ。メカニックとしては。
おそらくは、兵器の類ではないと思うが…
風抜きの調査用、かと。
これは、司令。
わざわざお運び頂くとは。
[出迎えた場所は、格納庫内の作業台近辺で、
お世辞にも、綺麗な場所とは言えない。
とはいえ、それで臆することもなかった。]
ええ。なんでしょう?
[作業用の手袋を脱いで、脇に置く。]
―軍港―
[軍港に移動する4人。
そこには風に吹かれ、立っているマリエッタ。]
(マリエッタ…)
[彼女の姿を見つけると他の3人は後ろに下がる]
>>444
[マリエッタからの話を目を閉じながら聞く]
「私に……ファングを…貴方の牙を貸して。」
[そう言いながら目の前に証を差し出された]
イエス マイ ハイネス。
[ゲオルグは彼女の元に片膝をつき、
その証を受け取った**]
事故の件、おそらく何者かが細工した、
ということで、間違いはありませんな。
誰が、ということとなると、儂の口からはなんとも。
[フェリクスの言葉に頷いて、続く問いに、一度、瞬く。]
―――可能性は、ございますな。
あのタイプの飛行船で、急激に浮力を失うほどにガス圧が下がることなど、まずあり得んことです。
細工するとしても、高度な技術が必要になりますが、
少尉の機に細工を施した者なら、可能でしょうな。
/*
………………。
仮眠して戻ってきて、ログ見た、ら。
[ねこ、回想ログにころげた(まずそこか]
あああああ、時間足りないってわかってるのに、コトバ編みしたくなるううううう。
じ、自重……orz
シリーに敵対心を持つ者か、
あるいは、開戦を望むものか――
[慎重に紡ぐ言葉。
その最後の一節で、琥珀の瞳の奥に、熾火がちらついた。]
>>466
[仰々しくも凛々しく、少女の前に片膝をつく彼の姿を眺めれば少し驚いたように目を見開き、やがてそれがすっと細くなる]
殿下だなんて…大げさすぎますわ。
けれど……頼りにしてますわ。私のヒーローマン様
[ヒーローマンは、少女の幼き時に、子供の間で流行った児童向け英雄譚である。
無論貴族のお坊ちゃんおには縁もゆかりもないものだったのだが
どういうわけか少女はその英雄譚が大好きで
良く模型グライダーを持って走り回っていたことは
……兄なら知っていただろう]
テオバルト少佐、ユリアーネ中尉、アベル少尉
以上三名! 貴官の軍務復帰を命じます。
……もう既に軍人の顔に戻っていますわね。
ホワイトファングに命ずる!
影が、我が空に無法を以て踏み入ろうならば
突き立てておやりなさい。
空の……その白き疾風たる
牙を! やつらの顎に!
─ 軍港・東部戦闘航空団指令 ─
飛んでるところ見たわ。SW-III・シュヴァルベ良い機体よね。
ふふ、前眼の色が全然違うわ。相当気に入ってるみたいね。
すごくいい目してるわよ。
[シュテラが翼を手に入れた少し後、少女は自室に彼女を招いていた。
例の一時配置転換と、此度の随行の有無を確認するのもあったが
先の身を挺しての労を労うという約束もしていた。]
でも、良かったの? あんな所から落下したんだから、私としてはちゃんと検査して欲しいのもあるんだけれど
[少佐を通して、合流は勧告後で構わないと伝えてはいた。
無論、有能な彼女が随行を選んでくれたことに不満などあるはずもないのだが…]
私付きになるに際して、まずは旗艦の方にも貴方の部屋を用意するわ。それと貴方に一つ小隊を任せたいと思うの。
私の直轄だけど、いつも出てるわけじゃないから宙ぶらりんでね。
経験豊かな人材も欲しかったの。
まぁ、見てるだけにウイングマンにならないくらいの腕はあるけど第7程ではないから、上手く育ててくれると嬉しいわ。
ええ戦歴は逐次チェックしてるわ。早すぎることはないと思うの。
だめ……かしら?
/*
し、しかし、だ。
実は、リストを見るタイミングに、悩んでいる……っ!
取りあえず、今日の内は、避けとこうかにゃー。
今回は第7も護衛として旗艦に乗せようと思うから、そっちに付いて貰っても構わないわ。
あと、一小隊腕利き>>463が随行するから、もしそういう事態になっちゃったら機体慣らしも兼ねて上手く連携を取って。
今回私は飛べないから。
機体の性能もおさらいしてた方がいいわね。ええ、私もも機体の性能は把握しておきたいわね。いずれ組むこともあるだろうし。
私のは上昇率と速度はいいのだけれど、小回りはそれほど効かない。翼が大きいからね。
どちらかと言えば巴戦より一撃離脱戦に向いている。ん? 見りゃわかる? そうね。ごめんなさい。
[諸所の話が終われば]
細かいことは聞いて。私も聞くと思うし……
っと、大事なこと忘れてた。
[ゆっくりと立ち上がって彼女の元へ寄れば]
第7中隊のみんなのためにも……ええ未だ見つからないあの人たちのためにも
生きなきゃだよ。貴方の中に英雄カレルを見てる子達いるんでしょ?
私にできるのはその機会をあげることだけ。掴めるかは貴方次第。
[身分が違えば見える世界は異なるのは当たり前で
どう気遣っても、きっと彼女には複雑を残してしまうのだろうけれど
けれど…]
期待しています。シュテラ・カフコヴァ"大尉"
[そっと抱き寄せて、彼女の手にひとつの証を握らせた]
わかった。
全艦検査に技師を派遣するよう指示しよう。
[ファイルを閉じ、小脇に抱える。
乱雑に見えても、プロの仕事場だ。ネジひとつ動かさない方がいい。
クレメンスの目の奥にともる意志の光を、技師としてのそれと思い、ひとつ頷く。]
ケルコムとの戦争は避けられまい。
あのプロペラ機――ケルコムの新型機の特性を簡単に教えてくれないか?
スピード、航行持続時間、積み込み重量──
戦闘に関することだけでいい。
─ そしてそれからしばらくして ─
では、お兄様行って参ります。
[甲板から兄や、残る面々に敬礼をし、エアリエルは空の大海へ]**
[郵便屋を見送った後、途中になっていた食事を済ませる。
碧は時折り思案する様子で伏せられる、けれど。
結局、その時はリストは開かずじまいだった]
……大丈夫だって、思ってりゃ。
きっと、大丈夫。
[自室に戻った後、小さく呟きながら、ハーモニカの傷を撫でて。
ふる、と軽く頭を振ると、そのまま、眠りに落ちた]
それが良いでしょうな。
儂も、出来るだけ早く検査に回りましょう。
[司令の判断に頷いて賛意を示す。
ケルコムの新型機の性能を問われれば、
軽く腕を組んだ。]
儂の知る限りで、という話になりますが…
上昇速度の安定性と自由度は此の方の滑空機より上。
積み込める重量も、あちらに分がありましょう。
航続距離の点では、巡航速度ならおそらく、
下とこちらを往復する程度……であれど、
高速戦闘となれば、すぐに燃料が尽きましょうな。
[ケルコムにいた間に得た知識を、事細かに披露する。
が、最後に、付け加えることも忘れなかった。]
―――以上は、儂があちらにいた頃の話で、
今は、性能が向上していると思われますゆえ、
正確なデータは、鹵獲機を調査してから、ですな。
[表面上は、なるべく普通に振る舞ってはいたものの。
しかし、どこか、余裕は欠けていたのか。
通信機越しのやり取りに、何か口を挟む事はしなかった。
ただ、スイッチを切る事はなかったから、話自体は届いていたし]
……らしくねぇ……。
[眠りに落ちる直前、無意識に紡いだ一言もまた、同じように広がっていたわけだが。
それに、気づく事はなかった]
― 空軍基地 ―
[気が滅入ろうがなんだろうが、朝が来れば身体は自然と動き出す。
この辺りは、日常的に積み重ねられた習慣ともいえた。
日課と食事を済ませたなら、向かう先は蒼の所で]
……さて、と。
今日も、上機嫌でいてくれるかね、『相棒』。
[蒼隼のエンブレムを軽く、撫でて。
小さく呟いた]
そうか…
[滑空機と比較して随所に利がある、と言われれば不満げに呻く。]
あれと実際に対峙した者は非常に少ない。
その経験の差がこちらの弱点とならないよう、今、聞いたことだけでもパイロット連中に知らせておこう。
コツさえ掴めば、すぐに撃墜の戦術ができるはずだ。
― 勧告:ケルコム上空 ―
R『勧告ねー……かったりぃーなぁ、敵でも攻めて来ねーかなぁ』
A『いけませんよ、ロニィくんの悪い予感はよく当たるんですから。
今回はこちらも充分な戦力とは言えないんですし、本当に来られたら困ります』
R『いーじゃん、いっぱいドンパチ出来るじゃん。なぁ新入り、おまえもそう思うだろ?』
S『え、えぇ……(あれ? 隊長どこ行ったんだろう?)』
[話の内容はともかく、危機感はあまり無かった。
式典の成り行き、現在の両国の関係を考えれば最悪の事態も考えるべきなのかもしれないが、旗艦エアリエルへの信頼感もあってどこか安心感があった。
何事もなければ着陸し、マリエッタは交渉の場に赴くだろう……いまごろもう艦橋から離れて着替えている頃だろうか]
それと、もうひとつ率直に聞く。
製造中の「彼女」で“ 飛行機 ”に対抗することは可能か。
修正を加える点があるなら、予算がオーバーしても構わない、実装するように。
シリーは、空に君臨する鋼鉄の乙女を花嫁に迎えたい。
ああ、「彼女」ですか。
[新しく開発中のモノに話が及べば、顔が生き生きと輝く。]
お任せくだされ。
従来のものより性能を上げておりますゆえ、
十分に対抗出来ましょうな。
今後の戦闘の被害状況を見て、
変更を加えることもありましょうが、
今のままでも十分でしょうぞ。
[そこにあるのは、技師としての自負。]
じきにお目に掛けられましょう。
期待しているぞ──!
[クレメンスの自負を聞けば愁眉も開く。]
あとひとつだけ──…
この先は、軍とはまったく無関係の個人的な質問だと思ってくれ。
ベルティルデ・ハイデルベルク嬢は内燃機関の開発に関わっているのか?
[あまりに唐突すぎる問いだったかと、早口に付け加える。
その様は、いつもの司令官像とはいささか趣を異にしていた。]
妹がかつてケルコムにおりたときに会った「内燃機関の開発に関わる女性技師」は君の知人の娘だと、先日、マリエッタが教えてくれた。
そして、わたしがケルコムの女性技師で唯一、知っている名がベルティルデ・ハイデルベルクだ。
同一人物かどうか、知りたくてね。
/*
勝手に飛び出すなら、リスト見ておいた方が良かったんだよなあ。
その辺りで悩んでいたのであった。
うきゅう。
ま、飛び出す場合は、NPC駆使しよう。
お任せを。
[軽く頭を下げてから、新たな問いには幾度か目を瞬いた。
早口で語られる言葉に頷き返しつつ、
自然、口元が綻んでいく。]
はて、そうまで気に掛けられるとは、
お見初めでもされましたかな。
[軽口の口調で言ってから、表情を改めた。]
儂の知っているベルティルデ・ハイデルベルクは、
確かに、儂の友人の娘ですな。
ケルコムにいた時に会いましたが、
しっかり内燃機関の研究を受け継いでいるようでしたぞ。
それはもう、たいそう美しい娘になっておりましたが。
[最後に付け加えたのは、茶目っ気の産物。]
― 少佐執務室 ―
[アデルに足労願い、シリーの「降伏勧告」の件で話している。]
降伏などと上から目線で腹立たしい。
無論、ディルドレ様は蹴るつもりと理解している。
降伏しても、戦争に負けても、奴隷として生きるしかなくなる。
ケルコムは勝たねばならない。
席上には、シリーの司令官の妹が来ると聞いた。
[司令官、フェリクスの顔を思い浮かべ、複雑そうな表情が浮かぶ。振り切るように首を振る。赤い髪が揺れた。]
アデル、俺は……マリエッタ嬢を人質に取るのを提案する。シリーの司令官は、妹を大切にしていると聞く。マリエッタ嬢は、民間人ではなく軍籍に身を置いている。覚悟はしているだろう。
大切なものを奪われる痛み、あの苦労知らずのボンボンにも思い知らせてやりたい。
[フェリクスが怒って本気になるのは目に見えているが。
提案に対するアデルの返答を待った**]
[俺……そういえば、どうしてパイロットになろうと思ったんだろう。
パイロットになりたいと言う、リヒャルトの影響もあったのかも知れない。
母親から逃げたいという気持ちも、なかったとは言えない。
それでも一番は。あの日マーティンと一緒に見た空。
あんな綺麗な光景を見たのは生まれて初めてだった。
また見ようと約束した、あの光景が見たい。
この霧が晴れれば――「此処」で。見られるかもしれない。]
見初める、などというのは下世話な描写だろう、
わたしは──
[身を乗り出しかけ、ファイルを取り落とす。
慌てて拾い上げると、手の甲で汚れを払った。]
──…手紙を出して、ベルに、こちらへ来るよう依願してみた。
到着したら、君にも知らせよう。
彼女がシリーを…わたしの、故郷を…、好きになってくれればいいな、と思っている。
[ふと、目を逸らしたときに格納庫の端に鎮座している白い機体を見つけた。]
ホワイト・ファング――…
[過去にゲオルグが乗っていた機体だ。
あの“ 事故 ”で除籍処分になっていたと思っていた。
それが、新品同様でここにある。]
ゲオルグの依頼なのか…?
[ゲオルグの処遇も、決断しなければならないことのひとつだった。
戦争が予想される今、退役軍人とはいえ、民間人を乗せての出撃は好ましいことではない。]
軍にカムバックしてもらうか、あるいは船をおりてもらうか──
[<風の精霊>号を設計したのが、ゲオルグの亡き父であること、
そのせいもあってゲオルグが旗艦に抱いている愛着を思えば、船から降りろというのは、しのびない。
彼の作る食事もまた手放すには惜しい。]
…後で彼自身の意向を聞くか。
[既に、彼の心は決まっていると、フェリクスはまだ知らない。*]
[全軍に告知。]
パイロットは全員、技師の助言(>>478)を覚えておくこと。
シリーの名誉にかけて、“ 飛行機 ”に遅れをとってはならない。
あの異端を空から駆逐するため、編隊、戦術に工夫をこらし、その技術を共有すること。
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