情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 9日目 エピローグ 終了 / 最新
From:エリザ
To:ギル
Sub:おやすみ
本文:
サンドバッグはサンドバッグよ。
それとも玩具って言ってあげた方がいいのかしら?
そうね、じゃあ今度また行きましょ。
あんたもいた方がきっと楽しいもの。
それじゃあそろそろ寝るわ、おやすみ。
------END------
[送信完了の文字が画面に出るのを確認して、私はベッドに横になった。
その今度が二度と来ないなんて、その時は、微塵も思ってなかったの。]*
―回想・ラン戦後・コックピット―
いきたい、いきたくない、いきたい、いきたくない……
……?
[声をかけられて>>63、ぼんやりと顔を上げる。
可愛い女の子。誰だったかしら、えぇと、そうだ、リヒちゃん。リヒちゃんだわ。]
……大丈夫よ、私は。ちゃんと戦えるわ。
本当に大丈夫だから、心配しないで。
[心配そうに覗き込む彼女に、貼り付けた笑みを返しながらそう答えた。]
だってもう、全然辛くなんて、ないのよ。
[つらいと感じる心が、もうないから。]
甘いもの……いいわね、行きましょ。おなかすいてるの。
[これは嘘。
食欲なんてない。だって、生きる意志がないから。
でも、心配させちゃいけないと思ったの。だから、それを承諾した。]*
[これがダンの父親なのか、と
何となく親近感を覚えながら眺めていると、突然。
ガン、とダンが拳をテーブルに打ちつけた。]
おめ…ッ、何してんべっ!
[静かな図書館内でその音は予想外に響いたらしく、
何人かがこちらを怪訝そうに見ていた。
声を落として彼を諌める。
しかし、ダンは頭に血が昇っているのか
構わず手帳に何か書き込むと、]
…………。……は?
っちょ、おめ、こっからそこまで一体何時間かかると思っ……、
― 回想・去年の夏、秋 ―
[去年の夏。
合宿から帰って来たベールが、突然、倒れた。
それまでゴールを守っていた守護神は、もうそこには居なかった。
夏休みが終わり、長期入院が決まったベールのポストに入った
新しいゴールキーパーになった奴に、
ダンが掴みかかった事もあった。
――気持ちは、苦しいほど分かる。
でも、それは理不尽な怒りであることくらい分かっている筈だった。
だから、
パ ァ ン
涙が滲むくらいに顔をくしゃくしゃにしかながら、
あんこの頬をはったおしたんだ。]
[ベールが入院してから暫くした頃、イースと…とダン、
3人で見舞いに行った時だった。
病室に入ると、胸を押さえて苦しそうにしているベール>>4:+30。]
……!!
ベール…っ!
[慌てて駆け寄るが、彼は「大丈夫」と繰り返すだけだった。
その様子を見ながら、ダンがぽつりと呟いた>>4:*7のだ。
その瞬間、ベールが立ち上がり、ダンに殴りかかっていた。
突然の事に、近くに居たのに止める隙も無かった。
殴られたダンも、一瞬呆けていたが、
すぐに売られた喧嘩は買いますとばかりに殴り返した。
ああもう、この喧嘩っ早いあんこらはどうにかならねぇのけ!]
イース!ナースコール押せッ!!
あんこもベールも頭冷やせこの馬鹿共が!
[こんなに頭に血を昇らせては心臓にも負担だろう。
必死にベールの身体を抑えようと試みたが、
体格のいい彼と自分とでは、
病気の分を差し引いても力の差は歴然だった。
騒ぎを聞きつけてか、ナースコールに呼ばれてか。
看護師達にも手がつけられなかったのだろう。
誰かが呼んだ警察に鎮静されるまで、二人の殴り合いは続いた*]
追うほどの回想はないんだよね、帰宅部最高
携帯買ったはいいけどメールも電話もまだしてないっていう
これだからボッチなんだよ僕
いつか携帯使いたい(まがお
生命力が長く残っている契約者の方が、
動力源も大きいし、強い。エネルギーに満ちているから。
志願するって、軍の人間――…つまり大人って事だろう?
相手方が子供で、此方が大人のパイロットなら、
不利な状況で戦う事になるじゃないか。
トニー…、ええとザワールド? が強い理由は、
ザワールド自体のポテンシャルが高いだけじゃない。
―――キミたちが強いから、此処まで勝ち進めた。
1勝もせずに滅びた平行世界だってあるんだぞ。
俺は神様の意向なんて知らないけど、勝利鉄則なら解る。
こう見えても、キミたちのサポート役だしね。
・・・教えてあげるよ。
数多にひとつの並行世界が勝利するための、前提条件。
― 日曜日・バルサミコスタジアム ―
[ダンが呼ばれたと言う日から、いつも気が気でなかった。
イースや寮母には何か勘付かれていただろうか?
でも、秋大会…3年生にとっては、中学最後の試合…
恐らく、これが彼の最期の試合となるだろう、この大会で。
ベストを尽くして、最高の結果を届けよう、と。
そう思って、…は一層練習に励んでいた。
こうして、無事にダン達と共にこの決戦の日まで来る事ができた。
ベールもイースも見てくれている。
…ランは、見てくれてっかな……。
試合前の整列の間に、様々な思いが湧きあがって来た。]
あ、俺も。
[試合前の打ちあわせでリヒテンが持って来てくれた
レモンの砂糖漬けを一切れ口に放り込む。
そして、ベンチに居るベールを見る。]
……じゃあ、行ってくんべ。
[コツ、と軽く拳を合わせた。]
[キックオフ。
審判の笛が鳴ってからは、全神経を試合に集中させた。
冷静にコート全体の仲間、相手選手の位置と動きを把握する。
ボールはダンがドリブルで運んでいた。
左側から相手チームの選手が向かっているのを見て、
ボールが零れるだろう位置に着く。
予想通り。
タックルを受けて浮いたボールを身体で庇いながら拾って
相手ゴールとの距離を詰める。
ちら、と目線だけ動かして仲間の位置を確認すると、
丁度いい場所にダンが陣取っていた。
――いける。]
― とある施設の長男決定戦 ―
[普段、脳天気で、楽天家な性分なせいか、
チームメイトに怒りをぶつけたり暴力を振るう事はない。
有るとすれば、ベールヴァルドと喧嘩をする位。
ダニエルとベールヴァルドは同じ日に施設の土を踏んだ。
どっちが先に入った、どっちが先に登録した。
さて――どうだっただろう。どちらでも大した問題じゃない。
それから数日後。同じ白人の子供たちが施設に来た。
その子達が一緒に居ると、まるで兄弟のようだと、寮母が笑う。]
[―――…じゃあどっちが、
白人の子供たちの中で、長男か――?
くだらない理由が発端の、稚拙すぎる子供の喧嘩。
驚く事に中学生に上がる前まで、度々やっていた。
より長男らしいという証拠を突きつけ合っても、
拳で殴りあっても、一向に決着がつかなかった。
そのどうでも良い理由の喧嘩を、
後から施設にやって来たノルやイース、それにラン。
時には不安そうに、時にはまたかという呆れ顔で。
彼らは、長男申告者の二人を見守っていた――*]
― 回想/去年(処暑)・部室 ―
おめが1番を付けるのなんか、ぜってえ許さね!
1番はベールヴァルドのもんだ、―…あいつの居場所をなくさないで
てめぇが触るな、奪うな、我が物顔で居座るな!
ベールヴァルド以外が、あすこに立つんでねぇ……!
[だからそれは、まずありえない光景。
ベールヴァルド以外に対し、ダニエルが暴力を振るうことも、
逆上したり、怒りを露にすることは滅多に無かった。
だから周りは、あたふたと混乱するが、
長い付き合いの『弟分』の反応は動揺では無く――、理解。>>+42
しかし、このままにしておいてもどうにもならない。
何処へぶつけても理不尽でしかない怒りが暴発しても、
悲しい結果にしかならない事は目に見えている。]
[此方に近寄るノルの、歪んだ顔。
普段クールなノルが、こんな顔をする事もまた、
チームメイトの目からすれば、―――ありえない事で。
その手が制するように肩へ触れれば、
なんだ、邪魔すんでね、
――こんのでれすけ。言って解らないなら拳で解らせてやる。
絶対に渡さない、居場所を奪わないで。
口元には、歪んだ笑みを浮かべて。
――しかし眉間に刻んだ皺によって、苛立ちを示し、振り返る。]
[―――強く張られた頬がじんじんと痛む。
一瞬、何をされたのか解らなかった。
大体の場合はノルに後ろから殴られても、不憫な事に気付かない。
だが、流石に真正面から平手打ちを食らえば気付く。]
てめ、なにすんだノル!!
[ノルの首ぐりへ手を伸ばし、
彼の着ていたウインドブレイカーの襟元をつかんで引き寄せる。
ダニエルは、完全に頭へ血が昇っており、冷静では無い。
没義道な蛮行をしている事に、気付いてるくせに。
そうして、『仲間』に怪我を負わせたら、
自分が一番後悔することも、解っているのに。
――今にも殴り返しそうな形相で、ノルを睨みつけた。**]
/* 頬ぱぁんー――(゚∀゚)――!!
ある種ロマンですよねと思いつつ本当に頬ぱぁん
する人はこの世の中で何人いるんでしょう*/
ー回想・ラン戦後ー
そうですか…なら相手のロボットのパイロットも、
私達と同じ年くらいの方という可能性も高いわけですね。
理論自体は大体理解できましたの。
[コメムシの話>>82>>83>>84を聞けば、
感情としてはともかく、仕組みとしては、
納得したように頷く。]
ですが…以前本田さんが言ってたみたいに、
これをゲームと例えるなら、コメムシさんは、
「開発者の意向は知らないけど、ルールと戦略は、
よくやり込んだプレイヤー」の如く、ご存知なのですね。
[そう聞こえるか聞こえないかの声で、
ポツリと呟けば、今は何もそれ以上聞くことはなかっただろう。]
そう、ですね。
せっかくだしこちらでいただきましょうか。
[迷子から現在地不明にステータス変更しようと
思ったのだけれど、こんなにも雰囲気のいいカフェだ。
しかもオーナーも人が良さそうな気がする>>+21
ちょっとぐらいはお邪魔してもいいですよね?]
手作りなのですか、それは楽しみです。
何かお勧めとかはあるのですか?
[店内に並ぶどれもおいしそうなお菓子たちを眺めながら尋ねた
後で電話する人の為にも何個かテイクアウトもするべきですね…。]
― 回想・トマティーナ ―
ふふ、いい気味ですよ!
[笑っているが、明らかに服の中に入ったトマトに
気持ち悪がったのが見えて、気分が高揚する。
ギルベルトが違う筋に入って身を隠したので
自分も違う筋に入って、隙を窺うことにした>>+15
どこか近くでがさがさと何かが動く音がし
ローデリヒもトマトを右手でもち、それに構える]
くるならきなさいっー!!
[するとトマトが茂みの中からでてきて自分もそちらへ投げる。
トマトが茂みの中をいったりきたり。
いきなり騒がしくなった農園に、持ち主は気づいただろうか―?]
― 回想・遊園地 ―
[お化け屋敷の前にたどり着くと、少し立ち止まる>*4
けれど、また再度動き出していった。]
なかなかにこわ、そうで、すね
[変なところで区切りをつけた気がするけれど知らないふり
お化け屋敷の中からきゃーきゃーと他の人の叫ぶ声がする。
外装から既におどろおどろしい雰囲気が手にとって分かる
どうやら不幸な死を迎えた女の子の霊が遊び相手を求めている、とか
女性の前で怖がるなんて駄目です、駄目ですから
と頭の中で唱えながらお化け屋敷の中へと入っていった。]
っー!!!!さ、最近のお化け屋敷はすごいですね
[まだ機械の首がびくんと
はねただけなのに最初の感想がそれだった。]
[よくやり込んだプレイヤーの如く。
小声で呟かれた彼女の言葉には、少し複雑そうに目を細め閉口した。
所詮は謎の生命体。その表情の変化など微々たるもの。
リヒテンがコメムシの変化に気付ける可能性は、30%。]
ふ。 ――そうだね。
キミ達の辞書になりえなければ、
俺のやる事がなくなるから。
まあ、その方が楽でいいんだけどね。
[それ以上何も尋ねて来ないリヒテンから、視線を外す**]
―回想・ラン戦後―
大丈夫よ、ありがとう。
[リヒちゃんの手を握って>>86、ゆっくりロッキンチェアから立ち上がる。
心配をかけないように、足にしっかり力を込めて。
転送された先は、見覚えのあるカフェだったの。
前に見たような気がするけれど、来た事あったかしら……。]*
[>>+49ノルの手と自分の手を合わせた瞬間、
乾いた音がフィールドに響き、
そして、わっと響く歓声の中にはイースの声>>+45も。]
見ろ、ノル。
あいづ、皆と一緒にあんなはしゃいでよ。
はは、めんげぇなあ。
[ぶんぶか手を振ってやり、ノルの手を取ると、
無理やりブイの形にさせた。
その手の隣で指を二本立て、2つのVictoryを示すように―
中指をノルの人差し指と、連なる形で合わせた。]
[再びポジション位置へ戻りながら、
ノルだけに聞こえるように、小声で話す。]
……なあ、ノルよ。 俺がいなぐなっても、
高等部で、ベールとサッカー続けてくんろ。
俺の穴は、おめが埋められんべな。
――ずっと、俺のプレイ見てたっぺ。
[暗に、高校に上がったらFWをやれと示す。
そして、笑顔で手を振っているイースを見ながら。]
/* エリザベータさんSAN値大丈夫ですかぁあああああ!
…思えば私そんな狂ったRPした、ことない…?
眉毛のときも、アルとマシューまもらねぇとでつっぱしてたし… */
おめのポジションは、イースに継がせてやれ。
あいづ――…本当は、兄ちゃんと同じ遊びがしてえ筈だべ。
[ふ、と笑みを作ると横目でノルを見る。]
イースはどんくせえし、今は体力もねえけんど、
きっと、おめの弟だから、努力で育つにちげぇね。
[――哀しいのは、兄弟二人が並んでフィールドに立つ所を、
自分は決して見れないこと、だけれど。
一度だけ哀しそうに瞳を曇らせたが、
ああ、――…違う。
俺は、その未来を見ることが出来るじゃないか。]
…ベールの中で、おめらを見てるよ。
ちゃんと、見てる。
[彼の心臓として、この世界に残ることが出来る。
だから、寂しくなんかない。
ベールヴァルドと一緒に、生きよう。]
ベールヴァルドと俺は、長男とすで、
ずっど、おめらのゴール守っから。
[10から0を取れば1。
――ベールヴァルドと二人で、いちばんに、なる。]
― 現在軸より少し前・バルサミコスタジアム ―
[ 日曜日、晴れた青空で、三年最後の秋大会が始まる。
…は、ベンチに座り、ゴールキーパーの一番のユニフォームを着ていた。
監督に頼み込んだのであろう。…も選手登録され、今ここにいる。1年ぶりのユニフォーム。…自身も、チームに加えられている。そして参加している自覚が高まり、気が引き締まった。
そして、入院生活で、あまり面識がなく、時々学校に行けば、陰ながらチームを支えるマネージャーのリヒテンとも改めて、顔を合わせたであろう。]
ま、高校に上がってからの事考えんのは、
流石に先がはええべな。
[>>92おそらく、ほぼ休学してしまっているベールヴァルドは、
もう一年、三年生をやらねばなるまい――…。]
中等部の間、イースさ勧誘しどかねと。
でねえとあいづ、文化部入っちまうべ。
[スパイクの紐を締め直し、そこで雑談を切り上げた。*]
ま、高校に上がってからの事考えんのは、
流石に先がはええべな。
[>>92おそらく、ほぼ休学してしまっているベールヴァルドは、
もう一年、三年生をやらねばなるまい――…。]
中等部の間に、イースさ勧誘しどかねと。
んで、今のうちからみっちり鍛えでやれ。
でねえとあいづ、高校でも本の虫になっちまうべ。
[スパイクの紐を締め直し、そこで雑談を切り上げた。*]
[試合が始まろうとしていた。
コートに向かう選手達。
そして、ノルが拳を差し出してきたので、拳をコツっと合わせる。>>+47]
ん、行ってごい。
[…もチームの一員として、応える。
そこでダンも拳を差し出せば、それに応えただろう。
キックオフーーー試合が始まった**]
[そして、試合の後――…。]
勝てた勝てた! やったっぺ!
[チームメイトと抱き合う。
ベンチへ行きベールヴァルドやリヒテン、
そして、此処まで自分を育ててくれた監督とも、抱擁し喜び合った。
見に来てくれた仲間たちに礼を言いに観客席を見る。
彼らに手を振り、礼を言うべく階段を上がりかけた所で、気づいた。]
――あ。
[父親は、彼のチームの選手も連れてきていたようだ。
彼の手に握られたフラッグ。
Dannebrogを意味する赤地の布。
そして、Scandinavian Cross。、横長の十字架。
――あれは俺の、旗だ。]
―回想・ギルベルト葬儀翌日・自宅―
[…は結局ギルベルトの葬儀に出ることはなかった。葬儀場の前に佇んでただ見つめるだけに終わった。その時のことを思い出しながらソファに体を沈ませ、物思いに耽っていた]
ギルちゃんのあほぉ…っ行ったら次怒るでって言ったのになぁ…なぁんで行ったんやろか…そもそも…
[そこで、ガチャという扉の開く音で思考が遮断される。ロヴィーノが玄関先で…を呼ぶ声がする。その声に従って、…はノロノロと足を玄関の方へと進めた]
どないしたん、ロヴィ…!!?
何でここにエリザちゃんがおるん!!!?
[玄関先にはロヴィーノがエリザベータを抱えるようにして立っており、『声を掛けたらぶっ倒れたんだ』とあわてた声音で一言]
とりあえず、まずはソファに寝かせるで!!
―回想・土曜日―
[土曜日は素敵。
ふらふらしていても、誰も変に思わないから。
人気のない道を選ぶ。
こういうところで、よく鬼ごっこやかくれんぼをしたのよね。
……あら、誰としたんだったかしら。]
『おせぇよ、もっと早く見つけに来いっての。』
[あぁ、見つけて貰えなくって拗ねてるわ、小さい頃の私。
誰に見つけて欲しかったんだっけ、忘れちゃった。]
……くしゅっ。
[けれど、そんなささやかな幸せは秋の風が掻き消してしまった。
私、ここで何してるんだろう。
お母さんが大変なんだから、家のお手伝いをしなきゃいけないのに。
そうだわ、ルート君の面倒も見てあげなきゃ。
あいつはもういないんだから、せめて私がいる間はルート君の世話を―――
――――――あら?]
「……フゥーーーッ……」
[雑踏じゃない、自分以外の何かの声が聞こえて、私は振り返ったの。]
……あら、かわいい…。
[唸り声を上げていたのは、ちょっと薄汚れて灰色っぽくなった白猫。赤い目で、右目に傷のある猫。
リボンも何も見当たらないから、きっと野良の子なのね。]
「に゛ゃっ!」
痛っ…
[撫でようと思って手を伸ばすと、爪で引っかかれた。
指先に赤い線が三本ほど走ってる。じくじくと痛い。血が滲んでる。]
……あははっ。
[生きてる。
あぁ、私は生きてるんだわ。はやく死にたいなぁ、
少しの間、疵口を眺めていたの。
痛い、そして、アカイ。この赤は、私が生きてる証拠。
ほら、大丈夫よ。心配しないで、私は生きてるから。]
[だが、横に居た彼の教え子である選手もまた、
異なる旗を持っていた。――連なるScandinavian Cross]
ノルと、ベールヴァルドのもあるでねか……。
はは、親父のやろ。
最後の最後まで、憎らしいヤツだべ。
―――――でも、ありがどな。
[同じ模様の入った三枚の北欧国旗。
くすりと微笑む。
ああ、――…旗まで、まるで家族みてえだな。]
……あははっ。
[生きてる。
あぁ、私は生きてるんだわ。はやく死にたいなぁ、
少しの間、疵口を眺めていたの。
痛い、そして、アカイ。この赤は、私が生きてる証拠。
ほら、大丈夫よ、░▓▒▓█▓░░▓。心配しないで、私は生きてるから。
ちゃんと、ちゃんと生きてるから。
みんなを守って、それから死ぬから。]
「…なぁぅ…」
[その時、別の猫の鳴き声が聞こえたの。
ふてぶてしい白猫の声じゃない。もっと弱弱しい声。
私はその声のする方へ近づいた。白猫は私を威嚇するような声をあげて、足を引っ掻いたりしてきたけれど、構わなかった。]
……子猫?
[物陰に隠れるようにいたのは、小さな黒猫だったわ。
寒いのかしら、小さく震えていたの。]
[今日の決勝試合は、熾烈な点取合戦になった。
延長――…それも同点のまま動かず。
やがてPK戦となり、その末にW学園のキーパーが負傷した。
ベールヴァルドが監督に対し、
試合へ出させてくれと申告した。選手登録もされているのだから。
監督が迷うのを振り切るように、ダニエルも頼み込む。
たとえ点を入れられても、此方のキックの時に取り返せば良い。
ゴーサインの後。
正GKを示す1番のユニフォームを着たベールヴァルドは、
ゴールの前で仁王立ちになり、構えを取る。
一時的に復活を遂げた『阿修羅顔の守護神』は、
相手チームのキッカーを震え上がらせた。]
……あげるわ、これ。
[私は上着に来ていたカーディガンを脱ぐと、黒猫の前に置いたの。毛布とまではいかないけれど、これにくるまれば、きっとないよりはマシだと思って。
黒猫は私を見上げていた。
白猫は警戒しながらも、私が置いたカーディガンをちらちら気にしていた。
本当は食べ物なんかがあればよかったんだけれど、あいにくそういうものは持っていなかったの。
だから、カーディガンだけを置いて、私は踵を返したわ。]
くしゅんっ……寒い。
[腕をさすりながら、買い物を済ませて家へ帰ったの。
……明日は、日曜日だったっけ。
何か…何か、用事があった気がするんだけれど……。]*
[…とロヴィーノがエリザベータをソファに寝かせてからしばらくのちに彼女が目を覚ました]
…エリザちゃん!!?いきなり倒れたって聞いたから驚いたで!!体どっこも悪ぅない?大じょ…あたっ
[目覚めて体を起こしたエリザベータに気が付いた…はソファの近くにしゃがんで彼女の顔を覗き込んだ。そして、そのまま矢継ぎ早に質問をしているとロヴィーノに後ろから張り倒されて横にべしゃりと倒れる。
『矢継ぎ早に質問すんじゃねぇっ!!!こんのケ・バッレ!!!』とか言いながら、彼女の背にクッションを宛がう]
あ、そうや。エリザちゃんお腹空いてへん?空いてんなら、親分たちと食べへん?
[床と友達になっていた…がバッと跳ね起きてへにゃりと笑みを浮かべながら尋ねたが、エリザはいらないと答え、家に帰ると言った]
/* いたって大丈夫じゃなかった…!
つ【毛布】寒くしていたら風邪を引いてしまいますよ…
といっても渡せないのですがね。 */
一人で大丈夫なん?なんだったら、ロヴィに送ってもらい?
[女の子の扱いは自分よりもロヴィーノの方が上手いことは分かっていたので、ロヴィーノに送らせようとしたが断られ仕方なく玄関まで送ることにした]
…なんかあったら、また遊びにおいでな?
[ふらふらと去っていくエリザベータを見送る…の服をついっと引っ張ったロヴィーノが『ちぎっ。あの子大丈夫か?』と尋ねる]
今の俺にはあれくらいしか出来ひん。そもそも…。
なんで、こんな短期間で大勢の学生が死んでるんや?まさか、なんかの事件に巻き込まれてるんやないんか…?
[途中で途切れた言葉は…の脳内で続けられ、ロヴィーノに伝わることはなかった*]
[――その旗を車椅子から見上げるベールヴァルド。
その横顔を見ながら、ふと誰かを思い出す。]
おめ、……ん、や。
やっぱ
[正面に回りこみ、いつかの時のようにベールヴァルドの眼鏡を外す。
髪の色や体や顔つきは大分異なるし、
あいつが真面目な顔をしていた試しは、
ダニエルの記憶の中で、ほぼない。
なので、今まではっきりとは気づかなかったが――。]
……ギルベルトに、ちっど似てんなおめ。
[ギルベルトは眼鏡かけたら、ベールヴァルドに似ている。
そういう噂を二年の時に聞いた気がしたが、
その時はギルベルトと同じクラスでは無いので、解らなかった。]
―日曜日―
[今日の目覚めは、いつもよりも悪かった。
ここしばらくの悪夢による浅い眠りとはまた違って、何て言えばいいのかしら…こう、だるかったの。
それから、寒気。
ゆっくり階段を下りて行けば、お母さんやお父さんはいなかった。
病院に行ってきますって書置きと、それから用意してくれたらしい朝ご飯が残されてたの。
私はシチューをほんの少しだけお皿によそって食べた。
それから、カーディガンを着て出かけようと思って―――]
……あら、
[そう言えば、カーディガンは猫ちゃんにあげたんだったわね。
じゃあ、いいか。
そう思って、薄着のまま私は家を出たの。]
……そうだ、応援に行かなきゃ……
[ふらり、ふらり。
幼い私と、一緒に遊んでる誰か二人の影を追いかけていたけれど、ふと思い出したの。
誰かが、日曜日に、来て欲しいって。
どこだったかしら、あれはたしか―――]
バルサミコスタジアム…
[そうだわ、思い出した。
ダン君が、応援に来て欲しいって言ってたんだった。
ふらふらと会場を目指して歩く。
私が会場に着いたのは、ちょうど試合が始まる頃だった。]*
―回想・ギルベルト病室―
[目の前には涙目で両頬を真っ赤にしたギルベルト>>4:+18。…は少々やりすぎたかと思うが、怒れと言われて怒ったのだからまぁいいかと考える]
ん。わかったんなら、もうええわ。ギルちゃんもちゃぁんと謝ってくれたしな!
[先ほどの苦しそうな表情から一転いつもの笑顔に戻った…はわしゃわしゃ〜っと両手を使ってギルベルトの頭を混ぜっ返す。ギルベルトがやめろなど言っているが本気で嫌がってるようには見えない]
ほんじゃ、親分今日はもう帰るで!今度来たときはトマトとかたくさん持ってきたる!あと、農園にエリザちゃんと来るとええで。じゃな!
[ぴ、と片手を上げ、ギルベルトの返事を聞くことなく爽やかに…は病室を去って行った。途中、ちょっと速足過ぎたのか看護師さんに怒られる*]
―回想・ギル葬儀の翌日―
……?
[目を開けると、見知らぬ天井。
ゆっくりと体を起こして辺りを見回すと、見覚えのある顔>>+56。]
……アントーニョさん?
[ぱちぱちと何度か瞬きする。どうして私、ここにいるんだったかしら。
次から次へと繰り出される質問にどこから答えようかしら、なんてぼんやり考えていると、後ろから男の子が出てきたの。
……どこかで見たような気がするんだけれど、思い出せない。]
……ありがとうございます。でも、今はちょっとお腹がいっぱいなので。
それに、ちょっと用事があるんです。家に帰って、お母さんのお手伝いをしなくちゃ。
[食事のお誘いは、角が立たないようにやんわり断ったわ。
用事だって、これといって何かがある訳じゃあないの。けれど、一人が良かった。だから、断った。]
……えぇ、また今度。お邪魔させてもらいますね。
[貼りつけた笑みを浮かべながら、私はアントーニョさんの所を後にしたの。]*
[アーサー、ギルベルト、ダニエル。
彼らはW学園中等部の三大不憫と呼ばれて居るから、
ギルベルトが存命であったのなら、
ベールヴァルドを不機嫌にさせたかもしれない。
だが、その二人はもう亡くなっている。
その話は彼の耳にも及んでいて―――…そして。]
[――…俺は、 死んだ こどになりたぐね。]
[だって、これからも生きるから。]
…皆に話さあんだ、
俺よ。
近いうち、親父と故郷にけえるこどにした。
[試合を見に来てくれていた者や、仲間達を集めて話を始める。]
―回想・アーサー死亡日正午・カフェ―
[開けてもらった先にはこちらをじろりと睨むフランシス。…は一瞬う、と思ったが後ろ手に隠していた湿布を勢いよく前へ出す]
ホンマすまん!!!お前だって、あいつが死んでショックやったやろうにあんなことしてホンマすまんかった!!…あんなっ腕強う掴んでしもったと思って湿布買ってきたんや!
別にお前に許してほしいとか思ってへんし、あかんと思うけどせめて湿布は受け取ってくれ!!
[…は湿布を捧げ持ったまま、バッと頭を下げて謝った。その間、フランシスはずっと黙ったままだった。]
― 幕間 ―
[部活の帰りにリヒテンへと声を掛ける。
手紙を送るとき、どういう便箋を選べばいいのか?
どういう封筒を使うと、貰った相手が喜びそうなのか。]
んーと、…じゃあ。
おめのよぐ買いに行ってるとごに案内してくんろ。
いまから死ぬまでに、
―――…いっぱい手紙こさえとかねぇとなんねぇんだ。
― 幕間 ―
>>+30ちっこいラン、まじかわええなぁ〜。…ん?おっきいランもツーンてしとるけど、かわええで?あ、ロヴィもかわええよ!!!
南伊『うぜぇ』
だからよ、
これが俺にとっで、JAPANで最後の試合だべ。
皆に出会えて、一緒に遊べて、
いっしょに、勝てで――…嬉しかった。
……あんがとなあ。
[突然の告白に唖然とする視線を受ける。
だが、同じザワールドの契約者達、
それに、事情をすべて知っているノルは。
これが――、ダニエルの嘘だと理解出来るはずだ。
此処に居る時だけは笑顔で居たい、だから泣くまい。
そう思っていた心が折れて、涙が頬を伝ってこぼれ落ちた。]
―ラン戦闘から一週間後・自宅前―
[未だランの行方は杳として知れず、…は暇さえあればランの行方を捜していた。今日もトマトの世話を終えて、捜しに行こうとしていた。そんな…の前に見覚えのある少女>>+31が横切ろうとしていた]
…ベルちゃん?
[…がポツリと呟いた言葉は少女、ベルに届いたらしく首を傾げながら『トーニョ兄ちゃん?』と言った。彼女の言葉にはっとした…は彼女にそこにいるように頼んで家の中へと慌てて戻る。
その間にベルは友達に…のことを聞かれ、返答していた]
ベルちゃんっ!これな、ランから一週間前に預かったんや!!ベルちゃんにって!
[慌てて戻ってきた…の手には一週間前にランから預かった小さな紙袋である。『うちに?』と言いながら、ベルは受け取り『開けてええ?』と尋ねる]
俺のもんやなくて、ベルちゃんのもんや。
[その言葉にこくりとうなずき、紙袋を開く*]
― 回想・メール>>3:*39送信翌日早朝・農園―
[『ちぎっ』と言いながら、逃げてくるロヴィーノ>>4:+35を眺めながら、手元を見ずに青いトマトをぶちりともぎ取って振りかぶる。
ドゴォッ
という鈍い打撲音を聞きつつ、アーサーに走り寄り右耳を思い切りつまみ上げる]
紅茶なんてもん用意しとらんわ、眉毛。これから俺がトマトの選別についてみっちり叩き込んだるから、寝たらあかんで?
[痛みに呻くアーサーを右耳を引っ張りながらそのまま家の中へと連れ込んだ**]
―――今日か。
はっはっは、 来んのが決勝試合の後で、えがったべ。
[これから俺は、ヒトゴロシにならなくちゃならない。
だからもう、この神聖なフィールドで戦うような資格などない。
スタジアムから、敵を引き連れて離れなければ。
幸いな事にこの地区は海に面しているので、そちらへ向かうつもり。]
…ノル。
ベールヴァルドとイースと一緒に、あのひどんとこ行け。
[ダニエルが指で示したのは黒いスーツの男。
避難車とは別で国防病院まで行く為の車を手配してくれていた。
今までの傾向。
パイロットになった子供達の居場所に、怪獣が出ると推測できる。
なので、施設で生活している間や学園で授業を受けている間も、
敵が現れる事を見越し、監視してくれていたそうだ。]
―回想・遊園地―
そうですか?
[怖そうですねと言われても>>+52、私はそんなに怖そうだとは思わなかった。
どちらかと言うと、面白そうだと思う。
どれだけ精巧な作りなのかしら、なんてわくわくしながら中へ入ったの。]
……ローデリヒさん、こんなのまだ序の口ですよ。
大丈夫ですか?
[機械の首が跳ねるのに驚いた様子のローデリヒさんを見て、私はくすくすと笑いながら尋ねたわ。]
……絶対、手術を成功させでくれ。
[黒スーツへそう告げて、ノルの横髪に手を伸ばす。
十字架の髪留めを奪い、自分の顳かみの辺りに付けた。]
ノルすまねーけんど、こいづ借りとぐわ。
…戦いと、移植手術の後に、返すかんな。
あーあど、ロッカールームにある俺のカバンさ、回収しどいてくれ。
[――あれは、二年前の冬。施設に寄付金が多く集まった時のこと。
他の施設の子供達と一緒に、スキー教室へ行った。
5人でお揃いの何かを、お土産に買いませんか?
それは、施設出身であり、学園の教育実習生であり、
スキー教室の引率役を引き受けた、ティノが言い出した事だった。
その時買った揃いの十字架キーホルダーをカバンにつけているが、
今から控え室に戻り、のんきにカバンを回収する暇はない。]
/*
真面目に原稿真っ白でやばいからそろそろ落として貰いたいのよね……
メモでちょっと言ってみようかしら。
他に希望者がいなければ次に落として貰えると助かる、って。
なぁベールヴァルド、これから手術するんだって?
[急遽ドナーが見つかったので、軍の病院施設まで向かいます――。
そういう形で黒スーツに説明を受けたベールヴァルドへ歩み寄り。]
手術、おっかなぐねえよ、きっと。
ノルとイースが、ついでてくれるんだがんな。
俺も今日シュート(03)本決めたんだから、
おめも、手術一本ぐれえびしっと決めでこい。
[ダニエルは行けないのか?と尋ねられるようであれば。]
いんや、行げね。
――…この後飛行機で故郷さ、けえんなきゃなんね。
おめら一人ひとりに、毎月手紙書くから、忘れんでねぇぞ?
[いくら空港のある地域から此処が離れていると言えど、
緊急事態に飛行機が飛ぶ事はありえない。
それはベールヴァルドだって解るはず。
しかし、何を言われてもへらへらと笑っておく。]
おめのこど、―――応援すでるかんな。
どんな遠くに居ても、ぜってえ忘れねえべ。
遠く離れても、『ハート』はずっと傍に居る。
[上体を屈め、ベールヴァルドの額に唇を落とす。
―――どうか、彼の手術が成功しますようにという願いを篭めて。
彼の掌に、1クローネコイン>>1:230を置いた。
ハートマーク、波、王冠の描かれた、母親の形見。
ハートはちゃんと、此処に。
指へ触れ、コインをしっかりと握らせれば満足気に笑った。
それ以上留まるのは、厳しいと判断した。
彼らと別れると急いで物陰へ潜み、転送を受ける。
――――――――――ホワイトアウト。**]
― 回想・続【過去編1】 ―
[フランシスからメールが帰って来ると>>+35{1}分もしないうちに返信を打っていた]
From:アーサー
To:髭
Subject:てめぇ、この腐れワイン野郎!
本文:
別にお前の為に送ってるわけじゃねーよ
俺の為だからな!俺が必要な情報を得る為に
お前にメールしてやってんだ
料理教室の時間とか、たまにはそっちからメールしろよ
P.S.バ、バカ!メール送る友達なら一杯いるよ!
お、おまえがそれ以上に送ってくるから履歴から消えたんだよこのスットコバーカ![怒り顔の絵文字]←(絵文字これでいいのか?ちゃんと貼れてるか?)
[フランシスから料理教室のメールが届く前に自分が送っている事や、文句を言い返しているつもりでそれがいつもメールを長引かせている原因だとは自分では気づいていない]
とりあえず、明日からちょっとクラスの奴に話しかけてみるか…*
― 回想・【過去編2】 ―
【メール>>+62から1週間、俺にも遂に友達が出来た!
名前はランと言って隣の席だったんで、ちょっと声をかけてみたんだ】
お…おまえと友達になってやってもいいぞ
【初めはなんだか微妙な顔をされた気もしたが
こいつが見た目はおっかねぇ感じだが意外と優しい奴で、今じゃ昼飯を一緒に食べる仲にまでなっている
そして俺のクラスにはもう一人…なんだかぼっちだけど楽しそうな奴がいた…】
はは、おまえまだ友達いねーのかよ
まぁ俺が友達になってやってもいいけど
か…勘違いすんなよっ!お…お前の為なんかじゃないんだからな!!
【だが、あっさり断られた。………気にくわねぇ…。
俺ももっと素直な奴だったら違った形でこいつと友人になれてたのかもしれない。
でも俺の選んだ道はそれとは全く逆の方だった―――*】
「はい二人組になってー」
「がやがや」
「あ?お前組むやついねーの?」
「・・・うん」
「しゃーね、なぁ、こいつと組んでやれよ」
「ん?まぁいいけど」
「そんな、いいよ!いいよ!ギルベルト君がひとりになっちゃうじゃない!」
「ふ、一人・・・・楽しすぎるぜ。」
― 回想・去年の秋 ―
[表情を歪ませて、渾身のビンタをダンの頬に見舞う。
激昂している彼が…の襟元を掴んで叫ぶ>>*25。
この拳が、…に向けて振られた事は全くと言っていい程無かった。
それでも、…は退くことなく
怒りや悲しみや、入り混ざった表情で正面から彼を見据えていた。]
殴りてぇなら殴れ。
俺が先に手ぇ出したんだ。
でもよ、こいつが何したってんだ。あ?
そりゃ、俺だって、…ベールのいねぇ背中は不安で仕方ねぇべ…
[周りの部員達は皆一様に戸惑いおろおろとしていた。
呼ばれて駆けつけた教師達に無理やり引き離されて、
この件は一旦の終息を見せたのだった*]
俺は俺、あんこはあんこだ。
誰にもあんこの代わりなんてできっこねーよ。
イースもそうだな。
サッカーやりてぇなら、いつか自分から言ってくれんだろ。
[そこで一旦言葉を切って、]
…あー、でもそういや俺、本当はFWがやりたかったんだー。
でも中学あがったらもうおめがスタメンだろー?
あんこと同じポジションとか嫌でMFやってたの思いだしたべ。
高校上がったらFW希望すっかなー。
[白々しく付け加えた。]
[そして、試合は熾烈な接戦となり、PK戦勝負にもつれこんだ。
味方チームのGKが負傷し、ベールが名乗りをあげた。
目を瞬いたが、彼の真剣な目を見てか。
監督が折れて、ゴーサインを出した。
――1年ぶりの、守護神の復活だった。
ピ――――――ッ
再び鳴り響く審判のホイッスルが試合の終了を告げる。]
や…やった……ッ!
やったな、皆……!!
[目に感涙を滲ませて、チーム全員と喜び合った。]
[それからあまり時間が経たない頃だろうか
地鳴りのような重々しい地響きが聞こえたのは。
またか、ともう騒ぐこともなくなってしまったが、どうやら近くらしい。
逃げないと危険である事は分かる。ノル達と共に行動した方が良いのだろうか。
人を掻き分け掻き分け、コートの方へ―姿が見えているノルを目指して―走る。]
― 回想・去年の秋 ―
[>>+64臆す事も逃れる事もせず、
真正面から此方を見上げて、殴れと言うノルに、
ぴくりと眉を動かすが、自分の行動を咎められれば。]
――だが、…こいつが、
[こいつが、ベールヴァルドの居場所を奪ってしまったら。
言葉は続かず、下唇を噛み締めるだけ。
それこそ、言うだけで虚しくなるような懸念。]
…………ノル。
[掠れた呟きと、筆舌し難い表情を浮かべ涙を浮かべるノルに、
教師に引き剥がされるまで、振り上げかけた拳を、
ただ、握って。手のひらに爪を食い込ませていた。*]
― 試合中・回想 ―
[>>+66ノルの呟きに、あれ?と首を傾げさせ。]
俺『ら』の?
[いつもダニエルがお前らは弟、俺が長男と主張する度、
勝手に人の弟を、と不満そうにするノルが、
珍しく、イースの『兄貴』が一人では無い事を示した。
例え血のつながりは無くとも――俺たちは皆。
イースは、ぼくらの弟。]
そう、ウィナーのダブリューだべ。
[――気の早い、勝利宣言。ウィナー。]
そんで、イースもおめも。 俺のめんげえ弟だっぺ。
[Wサインを止め、ノルのストレートの髪をぐちゃぐちゃに撫で回す*]
― 試合中・回想 ―
[>>+66暫しの無言の間の後に。
ばっさりと拒否を受けた。]
な、なしてだべ!
ぜってぇイースはおめとサッカーしてぇって思っでるにちげぇねえのに!
[>>+68きらきら輝いたイースの顔を見て、不思議そうに眉根を寄せ。]
…そーけ!
[>>+67自分の代わりにはなれないとはっきり告げるノルに、
少しばかり嬉しいような、寂しいような気持ちを覚える。
だが、FWは希望しようかと言い出されると。]
なぁんだ、そんなら素直にFWやりてぇって言やあえがったのによ。
おめがFWなら、俺はMFでもえがったんだべ。
[ノルが言ってくれれば、いつでもポジションを譲ったのに。
彼の思惑など読めずに、こんな時ばかり兄貴風を吹かせる*]
……わかった。
………かえ、って…こい、よ。ぜった、い……っ。
[涙が一本の筋を作るが、すぐにごしごしと擦って、
少し赤くなった顔をあげる。]
ベール、ドナー見つかってよがったな。
これで、また、…みんなで、サ、 カーでき……っ。
[声が震えて、これ以上言葉にならなかった。
誰かが何か尋ねても、ふるふると首を振るだけだろう。
人によっては、感涙とも捉えられただろうか**]
― ザワールド・コックピット ―
[次に視界が開いた時は、――車椅子の上。
車椅子の側面に刻まれた、施設の名前。
北欧神話に登場する1本の架空の木。
――――和訳するのであれば、それは、世界樹
世界中の子供達が、一本の樹の下で幸せに暮らせますように。
そんな願いが込められて、付けられた名前なのだという。]
[ノルの隣に立ったところで聞かされる、ダンの帰国。
突然の報告に目を見開くが、親の元へ行けるのだ、祝ってあげないと。]
……手紙忘れたら、ダンの家に乗り込むから。
[冗談めかして言う…の目にうっすらと浮かぶ涙に気づいた者はいるだろうか。
ダンにスーツの男のところに行けと言われると、ノルに手を引かれる。
帰ってこいよと涙を流す兄は、いつもとどこか雰囲気が違う。
感涙…では、ない。何の涙なのか、…には判断が出来なかったが
ノルが落ち着くまで背中を擦ったりと、傍を離れないだろう。]
――幸せ、だったべ。
いんや、ずっと幸せだ。 ……皆あんがとな。
[偽りは無い。
――血が流れるような喧嘩もした。
哀しい時に涙を流して、嬉しい時には抱き合って喜んだ。
偽りなどなく、施設で得たものは、幸せだった。]
…この幸せを、壊すわけにゃいがねえッ!
あの赤い国旗にかけて、そう誓うべ!
[誓った。あの国旗>>97を見て、連なった旗を守らねばと誓った。
―――動け。 動け 動け 動け!]
[念じれば、前に進む。
海の方へ進み、ちらりと後ろを振り返る。]
―回想・バルサミコスタジアム―
[>>+74イースの呟きと、目に浮かぶ涙を目に留めて。]
――忘れねぇよ。
こんなめんげえ弟のこども、手紙も忘れやしねえ。
[多量に、膨大に。
何年分も書いた手紙>>+74。
それを父親に、住所は書かずに丁国から投函してくれと頼んだ。
消印には、丁国の判子がくっきりと押されて、
彼らの元に、毎月届く――…『兄貴』からの手紙。]
だからイース、いっぺんだけでいいからよ。
俺のこどもお兄ちゃんつってくんろ。
[ほんのごくたま、哀しい事がある時にノルに対し、
そう呼んでいる事を、ダニエルは知っていた。
どうだ?と確認するようにイースを見つめて首を傾げた*]
[振り返った先には、黙って後をついてくる人型のモンストゥルム。]
…なんだあ…? あいづ攻撃すでこねえ。
[それどころか、なるべく建物をや退路を踏まないように、
ゆっくり注意して進んでいるように見えた。]
…なあコメムシ。
『なんだい?』
俺らと同じ条件で戦ってんなら、あの中にも、人がいんのけ?
『……そういう事になるね。』
[―――――会ってみたい。
自分が戦う相手を、これから奪う命を、胸に刻みたい。]
― ラン戦の夜 ―
[『コメムシ』に頼んだ転送先は、W学園の屋上だった。
子どもたちは核心に近づいている。
それが、吉と出るか凶と出るかはわからない。
それでも、まだ隠さなければならないことがある。
彼らを信じていないわけではない、だけれど・・・]
・・・イヴァン・ブラギンスキ
[あの男の氷の大地のように冷たく光る瞳を思い出す>>18
『コメムシ』の秘密だけは守らなければ、
パイロットやロボットを利用しようと企む大人は大勢いるだろう。
せめて最終戦までいけば、本田菊が再びやってくる
そうなれば、もう普通の人間には手出しできない次元になるはずだ]
[――そうして海へと、ザワールドの二本の足を置く。
それを見据えながら、コメムシに頼むことにした。]
…俺の声って、あいつらに転送できんのけ?
[その答えはノーだった。
ただし、コメムシ自身があちらのコックピットへ
転送して向かう事は出来るらしい。]
じゃあ、死合の前に挨拶させでくれって伝えてくれ。
[さすがにコレはコメムシに渋られた。
相手方もパイロットのメンタル面の低下を気にするからだ。
だが、向こうのモチに相談してみる、そう了承して消えるコメムシ。
そしてその91分後――]
― 回想 ―
From:ギルベルド
To:エリザ
Sub:Re:おやすみ
本文:
おもちゃってゆーな!
おやすみ、どうでもいい夢みろよ!
[簡単にメールを返して。
3人で遊びに行くイメージを膨らませる。
ローデリヒがパイロットに選ばれたことを知らないまま、3人で遊ぶことなんてもうこないことを、このときの俺はまだ知らない*]
★
★
★
★
[ペガススの大四辺形、秋の夜空に輝き始めた秋の四角形。
この世界の神話では、神が地上を覗く窓だとされているらしい。
上から見下ろすだけの神にはきっとわからないだろう。
ぼくらが、生きとし生けるものたちが。
どんな思いで、終わることが決まっている命を燃やしていくのかを]
ああ、返事待ってんべな。
[>>+75一方的に書き連ねた何年分もの手紙。
それは一方的なものだから、返事の手紙に見合った事など書けない。
丁国で暮らしている自分を想像して、近況を報告するもの。
家族への愛を、一枚一枚たくさん綴ったもの。
だけど返事を書く事はできないから、宛先は書かない。
そうしてそれが全て尽きた頃、父親にこの一通を送れと頼んだ。
――不治の病に侵されてるから、もう手紙は書けない。
そう書いた手紙が、最後に送る用の一通。]
[そうして暫くの間の後に――
おにい、ちゃん
イースの消え入るような声は耳に――
{2}
奇数/聞こえてるけど、聞こえてないふり
偶数/聞こえてるけど、もう一回聞きたい。]
へへ、聞こえねがったな。
な、もう一回聞かせでくんろ。
[一回だけじゃなくて、本当は何回でも聞きたい。*]
[どれくらい、秋の夜空を眺めていたころだろうか]
PiPiPiPiPiPi・・・
[ポケットにしまっていた携帯電話が短く鳴る。
取り出した携帯電話についているクマのぬいぐるみは、
もうだいぶ、くたびれてきてしまっていた]
・・・クマ次郎さんも、そろそろ疲れてきちゃった?
おっせぇべ!!
[まさか、1時間以上も待たされるとは思わなかった。
そうして漸く現れたコメムシがめんどくさそうにしている。]
『全く…もち使いの荒い子供なんだぞ。OKを貰ったけど?』
んじゃ、俺をコメムシの手のひらに転送すでくれ。
それなら、挨拶もできんべ?
[そう頼み込むと、ダニエルの姿は転送されて消える。
モニターには、掌の上に立つダニエルと、
相手方が、交互に映されるだろう。*]
[ぬいぐるみに笑いかけながら確認すると、
シンロからのメールだった>>79]
< 何故 俺たちをあの洞窟に導いた? >
[なぜ自分たちを選んだのか、という問いならば、
『適性だった』としか言いようがない。
現に、血みどろなことにもならず、
いくつかの国が、大地が荒野にされることもなく。
最小限の犠牲を目標に、勝ち進められてきている。
本田菊No.8211602の事前調査と、
彼ら自身の運命力とでもいえるものによるものだろう]
・・・洞窟に、導いた理由・・・
[ごまかすな、と怒られるだろうか。
だけど、きっとマシューならこう答えたはずだから]
From:マシュー
To:シンロくん
Subject:Re:何故
Message:
空が、綺麗だったんです
[クマ次郎が、わらった気がした*]
もう一回、って、聞こえてるじゃん…!
[先程よりも頬を膨らませる。
もっと聞きたいのだと思ってる事くらい、用意に推察できた。
もしかしたら、もう会えないのかもしれない。遠くの国に行ってしまう。
そう考えると、目頭が急に熱くなってくる。
喉に何かがつっかえるようで、上手く声が出てこない。
…はダン>>*36の服の裾を掴んで]
……お兄ちゃん…お兄ちゃん、元気でね…、
絶対、忘れないで…僕もサッカーするから、いつか…っ
[同じコートに立ちたい
それを言葉にする事は出来ず、熱を含んだ息と嗚咽が溢れるばかり。
涙を拭う事もせずに、ダンが促すまで裾を離そうとはしなかった。*]
― ザワールドの掌の上 ―
――やっぱ海の上は気持ちえがっぺなぁ!!
[…まさに、海賊キングになった気分だ。
やがて、相手方のロボットが一歩近づき、
手が差し伸べられると――同じく掌の上。
其処へ現れたパイロットの顔を見て、目をひん剥く事になる。]
………ノル………?
おめ、なしで此処にいんだべ…?
[其処に立っていたのは、
先ほど、帰って来い>>+73と涙声で訴えたノルそのものだった。]
[>>+77イースの目に光るものは糸になり、瞼を伝う。
泣くべ、すぐ泣くべ、絶対泣くべ ほれ泣くべ――、
普段ならそう茶化して泣き止ませる所ではあったが、
今はダニエルの目にも涙が浮かんでる為、
イースの涙を引っ込ませるような事を言える余裕は無かった。]
――おう、……おめは俺らの弟だかんな。
忘れやしねえ、ずっど一緒にいっからよ……。
同じ世界で
[――ああ、もうこの地上で]
サッカーやってりゃ
[俺は、サッカーをする事ができない。]
ぜってぇ会えるかんな………。
[もう二度と、この目でイースを見れない。]
そんとぎは、またこうやって抱きしめてやんべ…!
[もう二度と、イースを抱きしめてやる事は――]
兄ちゃんは、何処にいでもおめの兄ちゃんだべ…!
[――本当は、何処にも行きたくない―――――]
[そうして、暫く強く抱きしめた後に、イースの身体を離す。
イースの頭を優しく撫でた後。]
さ、ノルと一緒にベールヴァルドを国防病院に送っでやれ。
[泣き顔のまま、イースの背中を押す。
彼の細い身体を、ノルが受け止めるのを目に留めると――
ブイサインを向けて。]
…――絶対に勝つから。
[小声で何かを呟いた後、背番号10は遠くへ駆け出した――*]
将来的にピーターがアーサーを殺したやつの弟っていってルッツをいじめないか心配だぜ・・・・。
mkmkだから心配はないとは思うがあいつは優しくていいやつに育つからな・・・。
[しかし、目の前に居るノルの衣類は民族衣装のようなもの。
因みにこちらはサッカーのユニフォーム姿のままだ。
ザワールドへ戻ったら、
移植手術がある為衣類を着替え、
リヒテン達の作ってくれた衣服へ身を包むつもりだが。]
――おめ、一体なしてこんなもんに乗って……
[そうすると、理解出来ない言語で返って来た。
代わりに、ノルの肩に居たモチが翻訳してくれた。]
―――家族を守る為だ。
[そこで思い出した。
敵の世界は、―――…もしもの世界。……並行世界だと。]
/*初誤爆…すみません…すみません…(ぷるぷる
誤爆に気づけないというね、どうしようもない。
プレビューを見た記憶がないんだけど大丈夫か私。
―――心臓を患った兄や、弟たちの為に戦っている。
―――そーけ………。
[――俺が勝てば、このノルの世界は―――――――
こ
ん こ
な ん
事 な 現
っ 哀 実
て し
い
・
・
・
ああ、なんて。
俺たちはなんておぞましい戦いをしているんだ。]
エリザベータさん・・・エリザベータさんっ
[ラン戦のあたりから様子がおかしかった彼女を見失わないように
必死で観客席をかき分けてすすむ。
彼女の状態については『コメムシ』は把握しているだろうが
マシューには報告がきていない。
まるで、関わるなといわんばかりだった]
エリザベータさん・・・見にきていたんですね。
・・・リヒテンさんはマネージャーだから、ベンチに、
[おそらくシンロは観客席にいるだろう。まだ見つけられてはいない。
名を呼び続けるマシューに、彼女は反応してくれただろうか。
ふと、彼女が薄着であることに気が付く]
─ 回想・カフェ・対モナ ─
[わ、と声を上げて泣き出すモナ>>65をぎゅっと抱きしめる。
普段は大人びた振る舞いを見せても、やはりまだ子供なのだ。
精神も体も、…から見れば幼いただの少女である]
うん、うん、怖いね。
まだ沢山やりたいことあるだろうに。
逃げたいよなぁ。
[あの敵に立ち向かえるのがモナたちしか居ないといわれても、
こんな少女に逃げるな、戦えなどと言えるわけがない。
ましてや勝っても負けても死ぬなんて酷すぎる]
……お兄さんが代わってあげることは出来ないのかな?
[呟きは誰かに聞こえただろうか。
モナの声にかき消されたかもしれない。]
―回想・アーサー死亡日正午・カフェ―
[アントーニョが…の顔を見るなり早口でまくし立てられるが>>+59
右耳から左耳に流すように聞き流し、最後まで聞いて深く溜息]
…………はぁ。いや、いい。
お前が向こう見ずで一直線バカなのはよく知ってるよ。
だからな、
[──ゴッ
湿布を受け取る代わりにアントーニョが下げた頭に拳骨を落とした]
これでチャラにしてやろうじゃないの。
あー、もう、石頭殴った所為でお兄さんの手が痛いなぁ。
今日はもう店開けられないわこれ。
そんなわけで、お前も付き合わない?これ。
[手に持っているのは、ワインの瓶。追悼の酒を飲もうと誘った]
[でも、―――俺には、俺の世界の家族を守る使命があるから]
――今日は良い試合にすんべな。
[死合の前だから、同じ言葉をノルへ掛ける>>51。
手を差し伸べ、――開いた掌を向ける。
暫しの沈黙の末――…それを、挨拶と捉えてくれたらしい。
しっかりと組み交わされる、握手。]
[でも、―――俺には、俺の世界の家族を守る使命があるから]
――今日は良い仕合いにすんべな。
[死合の前だから、同じ言葉をノルへ掛ける>>51。
手を差し伸べ、――開いた掌を向ける。
暫しの沈黙の末――…それを、挨拶と捉えてくれたらしい。
しっかりと組み交わされる、握手。]
ここのケーキ、すごく美味しいんですよ。
エリザさんはどういうのがお好きでしょうか?
[エリザを少しでも元気づけようと、
楽しそうに会話しながら。]
…そういえばローデリヒさんやギルベルトさんはどういう人だったんですか?
私…お二人のこと、合宿で同じになっただけで、
実はあまりよく知らないんです。
[ふと、二人の話を切り出せば、エリザはどう反応しただろうか―。]
でも、彼らのことを少しずつでもどういう人だったかを知って、
私が生きてる間は思い出せたらなって。
それが残される私達の為に戦っていった彼らにしてやれることだと思うんです。
そうすれば…私達と共に生き続けれるから―。
だから…できればお二人の話、聞きたいんです。
もちろん…無理に、とは言いませんが。
[この話題を続けて彼女が苦しそうにするなら、話はそこまでにして、
話題を美味しいケーキに戻しただろう。]
―――――…俺たちが、勝たせて貰うっぺ。
[この闘いも、一歩も退けない>>52。
決意を込めて、彼の目をしっかり見据える。
また、彼も同じように此方を見据えていた。
――決意の篭った眼差しで。
それを見て、ふと一年前にノルに平手を食らった事を思い出した。
しっかり握り交わした手に力を一度籠め、離す。
目の前に居る並行世界のノルの、前髪を留めた十字架の髪留め。
そして、ダニエルの顳かみに差し込まれた十字架の髪留め。
二つの髪留めに夕暮れの日差しが反射し、
――――互いの国旗の色、赤が生えた*]
―回想・ギルベルト戦後(家庭科室)―
[無理そうなら))66は
自分が無理そうなら、の意だったのだが、
向かい合うリヒテンへの心配ととられれば、
内心苦笑しつつも、追求はしない。
そう取り違えるということは、
心配されるような心当たりがあるということ。
だが、きっと・・・がそれを聞いても
彼女は隠そうとするだろうから。
))76残されるものには生きて
幸せになってほしいという願いには無言で頷いた。]
[))77ゲームを操作する練習がしたいと、
ゲームセンターに誘われれば、少し困ったような顔をして]
この時間からだと柄の悪い連中も
たむろしている気がするのだよ。
女二人で行くにはちと危ないのではないかね。
それに、私は今日学校を休んでいるのだよ。
クラスメイトや先生に見つかったら
しゃれにならないと思わんかね?
…だから、明日ではだめかね?
[にこりと首を傾げて見せた。*]
(b)―回想・コメムシと))78―
[小ばかにしたからかいの言葉が返ってくるかと思ったが
思いのほかまっすぐな否定に面食らう。
何かを問いかけようとしていたが、
彼がリヒテンとの会話に移ってしまったため、
言葉の方向を見失う。]
一人のせいで
…ちきゅうがほろぶ…
[どこかリアリティを感じるコメムシの言葉を
思わず繰り返した*]
/*
NL脳の俺に真剣にホモォ…が出来るのかというのが
非常に問題だ…
てか最初ギャグのつもりで女子じゃなく野郎ストーカーにしようとしたはずなのになんでこんなに真剣にホモォ…してんだろうな俺;
墓落ちしてからずっとホモォ…心理について考えててロール全然回せてない;;;
― ザワールド・コックピット内 ―
……すまね、女子はちっと目ぇ逸らしてでくれ。
[再びコックピットへと転送される。
サッカーのユニフォームを脱ぎ、
国防軍に渡された院内服へと着替え始める。
その左胸から腹部にかけて刻まれているのは――
民族が記すタトゥーのような、操縦者の痣。
院内服を着込み、その上から揃いの衣服を羽織る。]
[車椅子へ腰掛ける。
――皮肉なことだ。
ベールと揃いの院内服を着てこの車椅子に座る事になるなんて。]
よっしゃ、……―――行こうか。
[――――戦闘、開始。]
(できないことはない)
(do the impossible)
(見えないものはない)
(see the invisible)
― 現在軸・国防病院 ―
[試合の後、黒服の案内に従い、ノルとイースと共に国防病院へと移される。
ドナーが本日届くという。…の移植手術をするのだ。
ダンは行けないといった。
故郷に帰ると言っていた。
本人の自覚なしに、
無表情の顔に涙がーーー、一粒こめかみを伝った。
彼が故郷に帰る理由だけじゃない。
もっと別のーーーーー何か、
…は無意識に感じ取ったかもしれない。
手術室へと運ばれ、そして酸素マスクを施された。…の移植の手術準備を、看護師がする中、全身麻酔を受け、
彼は静かに眠りについた。*]
(おうおう!)
(raw! raw!)
――――うぉおおおおおおお!!
(それが戦う力だ!)
(fight the power!)
[――ザワールドを前進させ、
正面から此方より大きな体躯へと突っ込んでゆく。
その闘い方は、無鉄砲で後ろを顧みない動き。
目の前の敵は、――まるで、大きな門。]
[『コメムシ』がだいぶ渋ったあと、相談してくると言い残し消える]
・・・っ、あ、ア・・・っ
[思わず声が出る。
つまりそれは向こうのロボットに単身乗り込むということだ。
何かあるわけはない。
そう知っているのに、顔色がさっと青くなる。
『コメムシ』が戻ってくる91分間の間、何かをしゃべっただろうか。
ひたすら、祈るように自分の手を握りしめていた]
[一度も手を上げた事の無いノルと今、殴り合っている。
互いに拳を振りかざし――本気で殴り合っている。]
―――鈍いッ!!
[顔を、殴る。
――かなり堅い。
頑丈な図体は、ベールヴァルドが仁王立ちしているようにも見える。
装甲は厚く、中々崩せるような代物では無い。]
[頭部から光線を撃ちだし、その光の道は直進してゆくが――…]
っ、
―――こいづ、
[『門』も同じように頭部から光線を放つ。
二つの光線が、互いに撃ち抜こうと空中でせめぎ合う。]
同じタイプの戦闘型……!
[今までの敵で、こうまで似た戦術を押してくるタイプは居なかった。]
まてよ。 …闘い方がこうまで似てるっで事は、
―――急所も同じでねか?
[ふと気づく。
ザワールドの急所は、――…胸部。
ならば、相手の急所も?]
――おぉおおおおおおおおおっ!!
[胸部へ拳を打ち込めば、装甲が崩れて―――
崩れて、――変形し、目まぐるしく装甲が組み変わる。]
なっ、――なんだべこれ?!
『急所はあってるみたいだけど、隠せるみたいだね。』
はは、――…こっちは同じごどできんのけ?
[静かに首を横に振るコメムシに、不敵に笑った。
完全なる同条件の戦闘型では、無いらしい。]
じゃあ、殴って殴って、殴りまくるしかねぇべ!!
[互いに急所を打ち抜こうと殴り合う。
まさにそれは、――純粋な死闘だった。
装甲は互いに剥がれてゆき、パイプ部が互いに露出してゆく。]
――このままじゃキリがねぇっ!
[むしろ、戦況はこちらの方が悪い。
なにせ装甲は向こうの方が多く、厚い。
拳では――打ち抜ける気がしない。
ならばどうする?
ザワールドが相手に優っているものは、一体何?]
―バルサミコスタジアム―
[ボールが忙しなく動いてる。
人もそれを追いかけてる。
そういえば子供の頃、誰かとあんな遊びをしたような気がするけれど、誰としたんだったかしら。]
けほ、けほっ……?
[時々でる咳をこらえつつぼんやり様子を眺めていると、誰かに呼ばれたような気がした。
辺りを見回すと、私の方へ向かってきている人影>>136が見えたの。
見たことがあるのに、思い出せない。
どこで見たんだったかしら。誰だったかしら。
私はにこにこと顔に笑みを張り付けたまま、彼に会釈をしたわ。]
[――…俺が優っているものは、一体何?]
――ずっと、サッカーやっでたんだ、
ガキの頃からずっと、サッカーやってたんだ!!
[軸足は海水の深く、水底を踏ん張る。
ならば相手はどうか?
水にとられているからこそ、
踏ん張る力が足りないからこそ、
――足場に気を取られていて、動きが重いッ!]
あ゛
ァ、
うぉおおお――!!
[軸足は踏ん張ったまま、――足元を蹴りで打ち抜く。]
大丈夫よ、私は暑がりだから。これでいいの……くしゅっ。
[彼はパーカーを脱いで私に着せようとしてくれた>>137けれど、それは拒んだ。
名前を思い出せないような相手にそんな事をしてもらうのは申し訳なかったから。
けれど、くしゃみを指摘されれば、私はしぶしぶパーカーを借りて羽織ったの。]
…………ぎ、る、
[促されるまま近くの席に座ってゲームを見ていた>>143けれど、途中で出てきた選手>>104を見て、私は無意識に呟いていた。]
ぎる……ぎる、ギル、
[違う。違う。
ギルはいない、もう二度と会えない。
だって、私はもう泣けない。ただ、痛いだけ。
違う、あれはギルじゃない。ギルは眼鏡なんてかけてなかった。
違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、]
……ギル、
[爪が手の平に食い込むほど握りしめた。
ギルはいない、もういない。だからあれはギルじゃない。
そもそもギルはあんなにかっこよくもないしもっと不憫オーラ全開だったじゃないの
何度も自分に言い聞かせているうちに、気が付いた時には、試合は終わっていたの。
何か話しかけられていた>>145ようだけれど、私はそれをきちんと認識できなかった。]
……え―――
[「転送されますっ。」その言葉>>145の意味をきちんと脳が理解する前に、視界が真っ白になったわ。]*
―回想・ラン戦後・カフェ―
[私はリヒちゃんに手をひかれるまま、カフェへ入ったの。
席に座れば、メニューを広げてくれる>>139。
どういうのが好きなのかを尋ねられて>>140、私は目を閉じた。
私の好きなもの。好きなケーキ。]
…………ザッハトルテ。それから、ホットケーキ。メイプルシロップのたっぷりかかったやつ。
[でも、私が好きなザッハトルテは、もう食べる事ができない。ホットケーキも。
私が食べたいものはもう、作ってくれるひとがいない。]
……ローデリヒさん、は。
優しくて……素敵な人、よ。
いつも優雅で、気品があって……憧れだった。
……ギルは、馬鹿よ。
史上最悪の、馬鹿。
[二人の話を聞きたいと言われれば>>140>>141、私は笑みを張り付けたまま少しずつ口を開いた。
ひとつ、またひとつ、昔の事を思いだすたびに何かがぱきん、ぱきんと壊れていくような気がした。
だって、ほら。
もう二人には二度と会えないのに、全然辛いって思えないんだもの。]*
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 9日目 エピローグ 終了 / 最新