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[ゲルトとは士官学校で出会い、共に学び、語り合った。
立場はまるで違うけど、他からは一歩引かれた似たもの同士。
初めて出会ったときは色々と驚かされもしたものだ。
けれど、いつしか惹かれた。
その緩さも、明るい…今まで思ってもみなかった彼の思考も。
王国の貴族社会にあって、あれだけの目に合っても、
父にあったのは反発ではなく諦めだった。
身分に縛られた絶対的社会。
それとは別の世界の姿を、水色の瞳の友の中に見出してから、
ここで生きていこうと強く思った。
類友というのは正しくて、少し違う。
それは実のところ、自分が彼に憧れ真似てきたゆえだ。そう思ってる]
[だから、実のところ類友扱いは少し照れくさい。
困ったといい、憮然ともしてみせながらも嬉しくもある。
…あそこまでのサボり魔ではないとの思いも、少しはある。
そこを思うと、やはり否定して良いのではとも思えてくる。
正直、色々と複雑な心中ではあるのだが]
それよりも中尉も、これをどう?
君もこういうのは嫌いじゃないだろう?
[アップルタルトを差し出した。
それから暫くの和やかなときの後、フランツもまた動くことになる。
ゲルトの希望を叶え、身の安全を担保するための手配、
その物資や人員の手配と打ち合わせ。
合わせて行われる、この先の大規模な行動への下準備……]
寝てたら全部終わったりしないかなあ…。
[紅茶を片手に、
宙域図やら書類やらを広げながら、意識せずに小声でぼやく。
その姿はどこか、親しき友の姿にも良く*似ていた*]
― 王国総旗艦 Willem-Iへ向かうシャトル ―
[レントゥスからWillem-Iへ向かうシャトルの中で、読み解いた分の暗号に再度目を通す。
得られたのは連邦軍の主だった将官・佐官の名前と経歴、彼から見た印象など。
その中で一つ、佐官の中に気になる記述があった]
── ラートリー・イクリプス…。
[備考の部分には『女王に激似』の文字。
特筆するくらいなのだから相当なものなのだろうと思うが、どれ程似ているのかまでは文字だけでは判別が付かなかった]
こっちは男か。
他人の空似、なのかね。
[何か関係があるのか、無いのか。
それはこの伝書からは読み取れない。
情報はひとまず頭の中に入れておくだけに留めておいた。
移動の間も暗号の解読を続けて。
程なくしてシャトルはWillem-Iへと辿り着く**]
/*
>シロウメモ
フランツ>リアルタイムで覗いてにやにやしてた。受け取り感謝。
!!!!はずかしい!!!!!
連投待ってくれてありがとうwwwwww
― イーゼル基地 ―
[旗艦でのささやかな集まりからさほど間を置かず、
―――或いは平行して、イーゼルの基地に
地上部隊が派遣される。
護衛部隊と技術者が、揚陸艇ではなく輸送船で
基地の港へと降り立った。]
[地上部隊は基地内の安全を確認したあと、
基地内の物資とデータの接収にとりかかった。
無論、ここで取り扱われていたデータは、
機密保持のために全て破棄されているだろう。
しかし、残された僅かな痕跡から
輪郭なりとも再構築しようと、技術者たちが格闘する。
その一方で、積み残されていた稀少な鉱石を
輸送艦へ次々と運び込む。
貴重な戦略物資を、いまのうちに確保しておこう、
とでも言うように、作業は急ピッチで進められた。]
[輸送船への積み込み作業が終われば、
全員を乗せて、速やかに撤収が行われる。
残されたイーゼル基地は、港湾施設を中心に
数カ所が巧妙に破壊されていた。
今後数年に渡って基地の使用ができなくなるものであり、
連邦がイーゼルを占領し続ける意志のないことが
窺えるような行動でもあった。
破壊行動自体は隠匿されたが、調べればわかる程度でもあった。]
― 回想 ―
[輸送船の中でのかくれんぼは熱い。
なにせ、隠れるところはたんまりある。
――ある日の事。
父の船の中で、私は2人の人物に会った]
**
[美しい女性と、幼い少年。
輸送船の大きめの座席に座っていた二人は、こちらを見ると立ち上がり、頭を下げた。
女性はとても綺麗だったが、ひどく疲れた顔をしていた。その両足は、抱えるべきものをぎりぎりに支え、ようやく立っているように見えた。
どうしたのだろう、と不思議に思った。
具合が悪いのだろうか。
どうして立ってるの、と、思わず口にする。
どうして椅子を勧めてあげないの?という目で父を見ると、父はひとつ頷いて、母子に座るように促すと、母親は軽く首を振った。
亡命に至るまでの手助けを、父が行った恩を感じていたのだろうか。当時の私には、そのあたりの事がよくわからなかった]
[息子の、リエヴルです。
父がそう口にし、私は少しだけ前に出た。
ちいさな少年のまなざしがじっとこちらに向けられた。
ガラス細工のようにきらきらしたそれと、目が合う。
好奇心いっぱいの瞳。
……なんだか嬉しくなって、にこっと笑うと。
あどけない笑みが返ってきた。とても可愛らしい笑顔。
仲良くするんだよ、と父は言った。
その言葉を待たずに、彼と私は友達になっていた。
きっと何か、合うものがあったのだろう]
[ヒューグに着くまでの間。
私と彼……ラートリーは、輸送船の中で遊んだ。
輸送船でのかくれんぼは熱い。
なにせ、隠れるところは沢山ある。
軽い荷物が積まれた一角で、私と彼はかわりばんこに隠れては、互いを見つける事を繰り返した。
入ってはいけない区域はよく知っていたから、私はそれを良く守ったし、彼にもそれを守らせた。
彼はなかなか、かくれんぼが上手で。
10歳年が離れているにも関わらず、私は必死で彼を探したものだった]
[ラートリーの抱えている'事情'についても、父は後ほど話してくれた。
亡命を余儀なくされた経緯を。
彼の母親があれほどに疲れた顔をしていたのは、そういう訳だったのだ。
ラートリーはとても綺麗な子だったから、女の子なのかと思っていた。兄弟のいない私に、ちいさな妹ができたみたいで、とても嬉しかったことを覚えている。
ラティ、可愛いラティ。
私は彼をそう呼んで、とても可愛がった。
……子供の時の事とはいえ、ちょっと冷や汗をかきそうになる。悪気がなかったことは事実だが、色々と失礼があったかもしれない。
無知というのは恐ろしいものだ]
[無事に母子をヒューグに送り届けた後も、ラートリーとはしばしば時間を共にした。
私たちは友達だった。
彼はとても私に懐いてくれて、私もそれを喜んだ。
父が輸送船の事故で急死するまで、その交友は続いていたのだ。
……彼は今、どうしているのだろう。
風のうわさでは、彼も軍にいると聞いているが]
[懐かしい光景に思いを馳せていると、目の端にちかちかと受信のランプが点滅するのが映った。
滞りなく商品が届けられたことを知らせるメッセージだろう。
ふと。
脳裏の端に、何かが過ぎったような気がする。
――……何か。
何か、忘れているような………。
その違和感の正体を探り当てる前に、ぴりん、と回線が開かれる音が聞こえた。
ウィンザー艦からの直接通信だ。
溜息をひとつ吐くと、端末にタッチし、普段どおりの顔で口を開いた**]
[軍人という職業に惹かれたわけではない。
けれど、ゲルトと出会い友に学び語らった日々は、
夢をなくした少年に再び夢を与えた。
───ゲルトと共に
それがいつしか、フランツの夢になっていたのだ───]
友人としては、追われる相手を選ぶことを勧めるけどな、色男。
[王国の人々に聞かれたら、怒られるような軽口を叩く。
目は、真剣に広げられた宙域図に向けられていた]
そうだな…。
あの地は、平和が保障されるなら王国につくのじゃないかな。
出来ればあそこには、中立を保っていて欲しいからなあ。
その方が、ずっと楽だし。
[立地上、王国は注意を分散せざるを得ない。
他にも理由のあるといえばあるのだが、些細なものだ]
[遊撃を担う彼の名を挙げつつ、友と目を見交わす。
会話がすばやく交わされ、間違いなく意思が伝達される。
作戦が立案され、修正されて形を成していく。
心が通い合う実感。
真剣に作戦の話をしているというのに、どこか楽しい。
士官学校時代に戻ったかのような感覚に、自然とフランツの頬も緩んだ]
戻ってこなかったら、
最上級のコニャックが空くと思ってくれ。
[嘯いて笑う。
敢えて笑みを浮かべる友に己の心の中の不安をねじ伏せ、
フランツも笑みを浮かべて、軽口を叩き*返した*]
[総司令が時折サボりつつも作戦立案をこなし、
特務補佐官がぼやきながら着々と準備を進めて、
連邦軍は来たる戦いへ向けて動き出していた。
一方で水面下の交渉チャンネルが開かれ、
今まさに戦端を開こうとしている両軍の
トップ会談という非常識な事態の実現に向けて、
(主に補佐官の)努力が続けられていた。]
[やがて、一通の通信文が
王国軍総旗艦たる"Willem-I"へ届けられる。]
ヒューグ連邦共和国軍総司令官ゲルト・マサリクより
ヴァレール王国女王アプサラス陛下へ
歴史的な戦いが、引き返せぬところへ至るより前に
一度、あなたにお会いしたい。
受けて頂けることを、切に願う。
[交渉の場所は、両軍の境界となる宙域か、
或いは王国軍総旗艦でさえ良い、と
事前の交渉で確認済みであった。]
/*
(メモを更新しようとして止めておいた)
これくらいなら書かなくていいかな…。
あまりメモ貼りすると色々剥がれてくる(調子のってくる)から自重自重。
― 《ヴィーゼル》艦橋 ―
[ふと思い出したように通信士に命じる。
1本目は、イーゼルの守備隊長へ。
彼が素早く動いてくれなければ、
このたびの任務はより困難になっていたのだ。
改めて謝辞を述べる]
/*
や、フランツさんとゲルトさんに話したいだけです><
リアルタイムの会話は諦めてるしいいか…。
夜まで鳩っ。
妹ができた。
……妹ではないが。
本隊等との物理的な距離があるからねぇ……。かといって、俺が自分で回想してると一人遊びになりがちなので、嬉しかったです。
とかクールぶって書いてみたけど連投ですべてばればれです。(゚∀゚)=3 うれしいね!やったね!我ながらはしゃぎっぷりがすごいね!!
縁故振られるとうっひょおおお!ってなってしまうyooooo
グレートヒェンにもなんか書きたいなー
メニューとメールだな!
……ん。ロー・シェン・フェン少佐…?
[書類を繰る手が、ひとつの名前で止まった。
ロー・シェン・フェン、王国からの亡命軍人だ。
亡命者など、己の身を省みればそう珍しいものでもない。
だが、この男には引っ掛かりがあった]
『王国軍の動きを予測したかのように動く』>>0:119
『王国軍と連携をしていると思われる恐れあり』
『通信に疑わしき痕跡あり、監視を強化』
[伝えられる幾つかの噂。
それらはちょうど、少佐の行動が規制される程ではなく、
さりとて上官からは無視されぬほどの頻度をもって届けられた。
自然とフランツの目も、彼へ向けられたことがある。
…いや。さり気なく向けられ続けていると言っていい。
ゆえに、彼には嫌われることになったようだが>>1:362]
なるほど……。
[考える時は少しの間。
やがて、ゲルトへと短い通信が送られた]
『ロー・シェン・フェン少佐の配属の件。
彼をこちらに貰えないかな』
[これが受理されれば恐らく、
少佐には監視の意図とでも捉えられることとなろうか。
短いメールを送信したライトグリーンに、今は常の笑みの気配は*ない*]
[そして2本目は]
スペルブーケ小艦隊の
ローズマリー・リク・アルディヴァーグ中尉につないでくれ
[その頃には、彼の手元にも報告書が届いていて、
守備隊撤退の際に彼女が有用な働きをしてくれたことも知っていた]
アルディヴァーグ中尉
ご苦労さまだった。
撤退の際に通信を寄越したのは君だそうだな。>>0:152
そうと知っていたら、もっと早く返信していたのに。
……。
[あまり自分には似合わない言葉を口にした気分になって、
少し照れながら、本題に入る]
いや。
私からも礼を言おうとね。
本当に助かった。感謝している。
─ Willem-I ─
きたか……
[ヒューグ連邦より一通の通信文が通信室へと届く。
水面下での非公式の交渉を経ての公式文。
ここまでくるともはや形式的な物でしかない。
既に概要は女王の耳にも届けていたので、これを受けて女王御自らの返答を送れば、この交渉はひとまずは完了することになる。
ひとまずは…であるが]
しかし…開戦直後、今まさにというこの段階で交渉とは…
[よもや降伏などあろうはずもなく、首相の子とあらば政治方面へも精通していることも伺える]
落としどころを模索するつもりか? ゲルト・マサリク…
/*
特に卑猥でもなく、
でもなんか微妙にイヤンな感じで、
お送りする商品に合う
てきとーなスパムメールの題名
これを考えるのに2時間くらいかけてるとか
言えない。言えない。
もう、かもみーるのんでみーる とかで良いじゃないとか昨日は思いそうになった。
そっちはもっと年齢層が上の……OYAJI的な何かだかららめぇえええ!!と踏みとどまった。よかった。
かといって。貴方のお熱いの(カモミールティーです)をあたしのおくちに……、みたいなのは、なんか違うんだ。なんか方向そっちじゃない。ニュアンスがちがう。
何が違うか、というのは説明しにくい。
レーティングどうこうってのは前提としてあって。
その辺にはまったく問題がないように考えてるんだけど、その先の話として。
[最初に通信を受けた時は我が目を疑った。
イーゼル周辺で既に一戦を終えた後のあまりに不可思議なタイミング、偽情報や女王を誘い出す罠も疑ったが、自らを落としてまでの作戦がこの段階であろうはずもないと…考えは至る。
一旦箝口令を敷き、例のマロングラッセを運ぶ際にその内容は女王陛下とシロウへは伝えてある。
いかような返答を得たかはともかく、水面下の交渉を進めるのは自身の役目となっただろう]
フランツ・フォン・バルテン少将……亡命者か?
[連邦の交渉窓口に立つは特務補佐官自身だっただろうか?>>16
集めた資料から亡命者であることを知れば苦々しく顔を歪めもしたが、本人が直接的にという類ではないことを知れば、まだ少し冷静さを保ってはいられた。]
― 会議室/ゲルトと ―
こちらこそ大事な中央の先鋒を預かりながら、
大した戦果一つ上げることもできず。
[敬礼の構えを崩さずに、ゲルト>>91に答える。]
新造艦でありますか。それは心躍りますな。
ありがとうございます。
小官、硬く速い船は大好きであります。
[戦い方について触れられれば、控えめに口元に笑みを浮かばせるようにしながら感謝の言葉を述べた。口調ほど、目は打ち解けてはいなかったが。良く言えば豪放磊落に悪く言えば粗野粗暴な素振りは注目の集まるこの場では見せなかった。]
― 会議室/フランツと ―
少将の仰られる通りですな。
[有りもしない仮定を持ち出した事を謝罪するように声を落しつつ]
ただこちらがそうでも、どうでしょうね。
女王などという存在を擁く狂信者の群れに向かうのですから、
我が身と引き換えにしてでも敵大将の首を――などという輩があちらにいないと良いのですが。
[遠回しに、開戦前に女王と話をしに行くという下手外交同様の行動に取られかねないゲルトの意を危惧するような表情を作った。彼が思うには宣戦布告と共に軍を率いる女王は、今まさに獲物に対して飛び掛らんとする猛犬だ。お手を強要したところで、どこまで聞き分けるものか。相手から舐められるだけならば構わないが、もし他に目的>>1:451がありそれを知っているのならばと、少将の表情を軽く探る。深く知る気まではなかったが。]
せいぜい、あちらさんがよく躾が行き届いた犬達であることを願いましょうかね。
[そんな思いを抱えたままだったせいで、つい敵側の喩えまで犬になってしまったが。]
バルテン家……
18年前の煽動工作が原因、アマツキ家縁の貴族か……
[情報室を漁り得られた資料に真相など記されているわけがなく、公式の処罰と罪状、そして亡命への顛末が記されているだけだった。>>1:417
当時はスキャンダルとして公にもなってもいたのだろうか? 当時6歳の我が身ではまるで記憶にないのも致し方はないことだが……]
額面通りという訳ではないのだろう。
[言葉は喉元に押しとどめる。
政戦の場では往々にして起こることぐらいはわかっていたし、ミツルギ家といえど叩いて埃がでないわけではない。
だが、全ては過去に起こった事件で推測はあくまで憶測の域だ。当事者でない自身があれこれ考えたところで何の意味もないだろう。]
だが…連邦の将官とは……意趣返しのつもりか?
[顔も見たことがない相手では、その考えも思いもわからず……私は小さく溜息を零す]
― 王国総旗艦 Willem-I ―
……ほぅ、余に会いたいと。
連邦の総司令官はなかなか面白い男のようじゃな。
だが……その場所がこの艦、余の膝下でも良いとは気に障る。
[グレーテを通して受けた、連邦軍司令官からの打診。(>>150)
会談やら交渉ではなく、目的を伏せたまま『会いたい』とよこした点は高く評価した。
しかしその一方でその場所を旗艦Willem-Iでさえ良いという条件には不機嫌な表情を露わにした。
連邦側にとっては譲歩のつもりだったかもしれないが――リスクを恐れぬという意思表示が、相手をよく知らぬ女王にとっては軽く見られていると感じたからであった。
理不尽な反応であったが、専制君主の言動や感情が理に適うことのほうが稀かもしれない]
/*
無理は今日まで。
連日、御免なさい続きは聞く方も嫌でしょうし。
王国のログは村終わった頃には読めると思うんだ。
この艦であれば余は安全であろう、連中を死地に追い落とすのも簡単な話であろう。
……じゃが、余に至るには足りない者をこの覇王の艦に上がらせるつもりはない。
グレーテ。
付近を航行する民間の船を一時調達し、両軍の中間点に停船させよ。
調達と食事の費用はこちらが払っても良い。
そこに我らと奴らが乗り込み、会談の場所としよう。
[罠の可能性は低くない。
むしろ、まだ自分に至るほどではない敵が覇道を止めるなら暗殺しか無いと考えるほうが普通である――が。]
[政界の権謀術数渦巻く魑魅魍魎の家に生まれたにしては、
総司令は、驚くほどに策謀―――いわゆる諜報や暗殺
―――に疎い。
或いはそれは、間近で見てきた故の忌避かもしれないが。]
ロー・シェン・フェン少佐?
何年か前の、亡命士官か。
…? なにか思うところでもあるのかな。
[だから、少佐を麾下に、と望む友の意図も、
さして深く考えはしなかった。
メールでは、声音も、瞳に浮かぶ色も知り得ない。
ただ、彼が必要と判断したのならと、信だけを置く。]
恨みはあるだろう…だがそれは王家への恨みか?
争いがない社会が世にあるのか? 次に追われればどこで牙をむく?
生を受け、一時は王家の寵愛を受けながら走狗に成り下がる…私にはわからぬよ。
[女王への信心が強い自身では、亡命はともかく軍人となって、王家へ刃を向ける心理は理解しがたいものであった]
ロー・シェン・フェン…お前もそうなのか?
お前は何処で何をしている?
お前はあの宇宙で何を見た?
[その名が口に付けば、眉間に皺が寄り口がへの字に曲がる。
18年前の知らぬ存在より、かの名の方がよほど私にはリアルで……そしてこみ上げる思いも段違いだ。
絶望の淵に立ち、それでも一縷の望みを…微かな希望を持って待っていたあの日
待っていた。ただ待つしかなかった。
そんな私の耳に届いたのは最悪の知らせだった。
目の前が真っ白になって、記憶の欠片が崩れ落ちた後で──
芽生え描いた情景は赤く暗く……]
/*
えーと、>>1:532はマストだけど、もうちょい後で。
フランツへ返したいのと、王国内部の話にうまくのれれば……(後者は願望)
/*
母星のことをどこかでテラなどと呼んでいた気がして、違和感拭えなくて出先でそわそわしておりましたの。
大丈夫、ちゃんとルーと表記していましたわね。
独り言の方では一箇所間違ってますけど、灰なのでまあ………orz
ルーですのよ、ルーですのよ、ルーですのよ。(いいきかせた)
その民間船と保険契約を結べ。
保険の対象は、余の生命と、正当な時間での帰還。
保険金の受取人は、民間船を所持する業者――取立能力が無いならばフローリスの全財界。
その保険金の支払人は、ヒューグ連邦政府
その金額は……余の寿命が100歳として、ヴァレール王国国家予算75年分と同額。
急な話だが、この規模の契約を受けられる強欲な業者ぐらいいるであろう。
余が失われば、連邦は天文学的な金銭の支払い義務を負うことになる――手出しはできまい。
ゆえに供も要らぬ……が、ついて来たい者は勝手にするが良い。
余の覇道が理解できぬ民主主義者たちでも、金に置き換えたならば価値がわかろう?
[警護をいくら厚くしようとも護りきれるとは限らない。
代わりに、中立の維持するフローリスを敵に回すリスクを負わすことで封じ込めを狙い……同時に支持を取り付けることにも繋がる、豪腕極まりない外交施策でもあった。
ただ、一抹の不安はあったらしい――安すぎたかも、と]
御意。
[女王の命を受ければ>>162、迅速に手配を開始する。
中間地点での民間船。段取りを整えると同時に接見に際する前の検分。
望むなら両軍立ち会いの元でセッティングをしてもいいだろう。
その他武器の不携帯、及びそれの検査規約、同伴者のリストの送付身分照合…
子細を詰めていく]
……無論、この契約を連邦が承認せねば成立しない。
国家首班ではない総司令官が、主星に話を振るのか独断で受けるのか、あるいは拒絶するのか――どう対応するかで相手も測れよう。
グレーテ、シロウ、敵司令官がどう出てくるか賭けぬか?
当てた者が次は(大)をもらうというのはどうじゃ?
[女王は、覇気だけは宇宙に轟くのは間違いない。
一方で王としての才についてもまた尋常ならざるものがあった――全てが覇道を土台にしているためありとあらゆる面で型破りであったが]
あ。向こうからのお返事来た?
[王国側から会談に関しての返答があったと聞いて、
ひょいと通信文を覗き込む。
その内容に、きょとんと目を丸くした。]
女王さんの、生命保険〜〜〜〜〜〜?!
で、女王さんが死んだら、うちが保険金払えって?
[ぽかーん、と、しばらく目どころか口も丸くして、
通信文を読んでいたが、]
フローリスの……では……エティゴナ総合保険商会を介し契約締結を急がせます。
[流石に身じろぎしそうになるのを寸でで留め、記憶を漁る……
までもなく、そこしかないだろう会社へ半強制的に推し進めるようにする。
フローリス界隈どころか、そんな酔狂な契約を結ぼうとする所はそこを置いてまずないだろう]
えと……いえ、同伴の連絡はまだ頂いておりませんが。
[単独で行くと言っても普通誰かが止めるんじゃないか? と常識に囚われる方の性分としては]
護衛は…つけてくるんじゃないでしょうか?
賭けとかえっと……その
[賭はいいのだが大きい方を貰っても食べきれる自信もなくて、そちらの方で思案顔]
そんな保険契約、受ける人いるのかな。
いや、いるか。どっちに話が転んでも損にはならないし、
王国に顔繋いでおきたい商人は、
喜んで飛びつくだろうしなぁ。
[うんうんと頷いて、ふっと真面目な表情になる。]
ということはなんだ。
うちがしっかり女王さんの安全も守らないといけないのか。
うっかりうちと無関係の暗殺者とか来たら、大変だぞ。
[かなり真顔で、そんな心配までする。
つまりは、一応受けるつもりではあった。]
ともあれ、向こうがそう返してきたってことは、
王国側が罠を張る危険性はかなり減ったと見て良いね。
影武者立ててきて、会談中に殺して、
保険金払え………って可能性は、少しはあるけど、
そんなめんどうなことするなら、
直接私をどうこうしたほうが早いだろうし。
[そこまで自分が重要視されていない場合は、
保険金払えの可能性もあるけれど、とは心の中だけに。]
というわけで、受けるって返しておいて。
え?
現場まで行く船の選定も、書類仕事も、
あれやそれやは特務補佐官の仕事だから
私は知らないよ。
[あっさり丸投げ続行したのち、主星まで超光速通信を飛ばす。]
─ しばらくして ─
通信届きました。
連邦はその条件で構わないとのことです。
[届いた書類を持って二人を眺める。あっさり受けたことに驚きは禁じ得なかったが、それだけ罠の危険性は薄く考えて良いか]
― 超光速通信中 ―
あ、父さ……首相。
実は今度女王が生命保険掛けるんで、
いざというときはうちが保険金払うことになったから。
うん。うちの国家予算の―――ええと、75年分?
――――――っ!
そんな、声出さなくても聞こえてるって。
大丈夫。ちょっと直接会って話す間の
数時間限定契約だから。
うん。うん。そこはちゃんと契約書確認しておく。
だってほら、僕に全権――――――っ
わかった。わかったからうん。
……………あー…。うん。ちゃんと帰るよ。
それじゃ、あとはよろしく。
業者選定は任せる。
迅速が必要な状況じゃ、入札などなしに指名して良い。
中間地点ではあるが、艦隊の行軍は止めぬ。
どういう内容の話になるかは知らぬが、決裂したならばすぐさま戦闘に移らねばならぬしな。
……あと、会談が始まったらアザーシュリング艦隊を動かさせよ。
敵総司令官が艦隊を離れておるなら対応も遅れよう。
意外か?
『何か起こる』が会談の場に限定して考えるようでは視野が狭いぞ?
[破天荒な契約まで持ちだした会談そのものを陽動とした作戦を近臣に密かに伝えた]
[そんなこんながあって、会談の準備は滞りなく進められた。
降って湧いた保険話に、本星の方では相当な一悶着があった
……との話も聞こえたり聞こえなかったり。
ともあれ、正式な書類が交わされ、
ラートリー・イクリプス中佐と
レオンハルト・ヴィンターニッツ准将、
並びに、会談地点へ向かう船の名前、乗員などが
リストとして王国側に送られる。]
……シロウ、意外と可愛げのある顔をするのう。
賭けであるから残すこと罷りならんぞ?
[その夜、ミルフイユ・オー・フレーズ(大)を食べるシロウの顔を眺めるのが何よりの甘みとなった女王であった。]
ほほぅ、受けたか。
国家の責務を背負えぬ司令官というわけではないやも知れぬな。
[連邦側の承諾と業者との契約完了を受けて、王国側も会談場所へ赴くこととなった。*]
― 王国総旗艦 Willem-I(回想)―
[グレートヒェン>>569の言葉に、僅かに不可解そうな顔をする。
自分は今、謝罪をされているのだろうが……。ならば]
『私の要らぬ気で指揮に影響を及ぼしてしまったやもと思ってな。』
[などというフレーズは閉じ込めておいてくれたほうが良い]
そう……だな。
あなたはいらない言葉を重ねるようだが。
あまり器用ではないのかな?
[だが怒るのも大人気ないし、真面目な人柄だから。
で済ませられる程度だったから。
軽く笑いながら答えた。
彼女の言葉遣いは気には止めない。
彼女が補佐官でなかったら、
恐らく自身と同階級なのではと推測していた]
それより……。
新作の甘味について語る機会があれば是非。
[グレートヒェンもどうやら甘いものが好きらしいと聞き及んでいたから。
小声でそう告げて。
最後にもう一度敬礼をして総旗艦を後にした*]
―回想・了―
……想像以上にでかいんだが?
甘ったるくて食い切れねぇよ…。
[(大)は(中)より一回りほど大きくて。
元々甘味好きと言うわけではないシロウにとって、若干苦行染みたティータイムとなった。
ミルフィユ・オー・フレーズ(大)は紅茶を何度もお代わりしながらきちんと全て頂きました]
[会談まで総司令を運ぶ艦として特務補佐官が選んだのは
小型の駆逐艦2隻だった。
相手をできるだけ刺激せず、同時に安全を担保できる
ぎりぎりのラインでの選択。
武装は外し、推力とバリアだけに全能力を注ぎ込んだ
特別仕様の二艦へと乗り込む直前、
タラップに足をかけて、友を振り返った。]
それじゃあ行ってくる。
私が帰ってくるまでのこと、全て任せたよ。
[全権を一時的に預ける。友へとそれだけを伝え、
イクリプス中佐とヴィンターニッツ准将を従えて
駆逐艦へと乗り込んでいった。*]
連邦側同伴者2名とのことです。
[正式書類が届けば>>190同伴者氏名と船舶諸々を伝達する。]
こちらも同数が望ましくも思いますが……
[職務上自身が随行するのは妥当とも思っていたが、結局何人が同伴することとなったであろうか?]*
そうだな……。
[どちらが良いかしばし悩む。
艦隊の移動は他の将にも出来るし、リエヴルへの連絡も事前に行っておけば問題無い。
シロウにとって最重要となるのはやはり女王のことだった]
親父さんも、あとのこと、よろしく頼みます。
[いつの間にやらザトゥルン代将への呼びかけには友の癖がうつり、
軍隊仕様の口調も取れていた。]
なるべく早く帰ってきます。
[通信機越し、かつりと踵を鳴らす敬礼の気配を響かせる。]
[女王が会談場所まで赴くのに選んだのは、
敵艦へ突っ込むだけの耐久力と瞬発力を買った格好になった。
わざわざ衝角付きなものを選んだというと、同じ揚陸艦だとしても女王の威厳に相応しいものでなければならないからだ。
それで不安があれば、中途に宇宙空母を浮かせて帰還への支援とする旨を提案しただろう]
― 会談場所、接舷乗艦中 ―
…――理由は上手く言えぬが不愉快じゃ。
艦船使用料は1割差し引いておけ。
[緊急調達のため仕方がない話であるが、その民間船の側面にでかでかと描かれた、赤色矮星のようなシンボルマークを快くは思わなかったらしい。
これが創業者の顔がモチーフだとは夢にも思わなかったろう。
とはいえ、会談の席にまで不機嫌を持ち込むことはなかったが]
フィルターをかけずに全部読む事。
読みながらエクセルにまとめること。
白ログで判別できない事は捨てていい。
俺の感知するところじゃねえ。
戦況と、あと人物同士のつながりも再チェック。
[2隻の駆逐艦は、会談の時間に合わせてゆるゆると進む。
会場たる民間船が視認距離に入れば一隻は停止し、
総司令を乗せた艦だけがゆるゆると近づいていく。
同じ視界に王国の衝角つき揚陸艦が見えて、
総司令は軽く口笛を吹いた。]
いよいよか。
[やや興奮気味に呟いたあとは、
心の中にそっと猫を被せておく。
乗艦は滞りなくすまされ、武装チェックなどを経たあと、
二人の部下と共に会談の場書へと案内されていった。]
/*
もう一個いっとくべきかなぁ……。
まあ、他の人が投げるよな。
飴も限られたリソースなので、
他にも喋り足らない人が食えないってのは避けたい。
[次のメールは、甘味の発注完了を告げるもの>1:566]
戦闘領域までは届かないだろうから、それまでおあずけだな。
[少しだけ残念そうな顔をした。
特に今回の新作のリストは、自身の好みのものが多く載っていたのだ。
そもそもこの交流が始まったのは、いつ頃だっただろうか。
マールスの士官用の食堂で、バウムクーヘンを頬張っていると
リエヴルから甘いものが好きなんですか?と声を掛けられたのだった。
彼が依頼すれば嗜好品を扱っているという話は知っていたから、
マールスでは手に入らないようなものも?と尋ねて、
そこから、メールが届くようになったのだ。
当初こそ、新作スイーツの外れ率は高かったが、
注文から嗜好を読まれたのだろうか。
今では当たり率のほうが高く、負けを認めざるを得なかった。
もっともこの戦いは、負けて嬉しい部類のものでもあったが。
それでも今でも一番よく頼むのは定番のアップルタルトだった――]
― 会談場所 ―
[さほど広くはない部屋。
ランチは予め用意され、会談中に運び込んで来ることのないようにセッティングされている]
待たせたな。
余が女王アプサラスである。
[部屋に入り席につくのは最後。
何故ならば、女王だからである]
― 会談場所 ―
[ほどよい大きさの部屋にはランチが並べられ、
今すぐ食べて欲しいとばかりに主張している。
部屋の調度は落ち着いたもので、
ここに来るまでの船内で散々目にしたロゴマークは
さすがにここにはなかった。]
エティゴナさんも、商売熱心だなぁ。
[そんな感想を呟いている間に、反対側の扉が開く。
三人の人物が入ってくるのを、立ち上がって出迎えた。]
初めてお目に掛かります。
連邦共和国軍総司令官の、ゲルト・マサリクです。
[握手を求める代わりに一礼し、
同行ふたりの名も軽く紹介する。]
今日は、会談に応じて頂き、ありがとうございました。
― 会談中 ―
うむ、堅苦しい挨拶は無用じゃ。
礼を守った物腰であろうと、余に響き至るに有利というわけではない。
こうして会うからには遠慮忌憚無く話そうぞ。
[話については、料理にあまり手を付けず熱心に応対したであろう。
食事量についてあ、ここのところ夜に甘味を食べる習慣がついてしまったので軽めにしているだけであるが]
……して、何用じゃ?
そうですか。
それでは、遠慮無く。
[女王の言葉に、にこりと頷いて、単刀直入に切り出す。]
軍を退いていただけませんか?
― 会談場所 ―
[女王に同伴し、会談が行われる部屋へと入る。
席に着くのを確認すると、その斜め後ろに待機の姿勢で立った。
尚、流石にネクタイを締めきちんとした身形で同伴している]
(これが連邦軍総司令か)
[まず目に付くのは相手方の中心人物。
女王を前にしても臆さぬ態度。
肝は据わっているな、と視線を向ける]
[次いで目に入ったのは、女王と瓜二つと言うラートリーの姿。
事前情報があったため、驚きは少なかったものの、想像以上に似ていたために数秒凝視することとなった]
[最後に目が向いたのは、屈強な体格をしたレオンハルト。
白兵戦で慣らしていると言うのが良く分かる。
総司令の護衛としては適任と言ったところか]
[相手方の観察を終えると会談の内容にも耳を傾ける。
余程の事がなければ口出しはしない。
勿論、万一の警戒も怠らなかった]
それは余の知るところではない。
こちらに頼むが良い。
[ピッと人差し指だけを隣のシロウに向けて見せた]
余の軍は進んだり退いたりするものではない。
余の覇道に追従するものである。
ゆえに我が軍の統括は余ではない。
[屁理屈である。
王国法においても王が最高司令官を兼務することは定められている。
ただ、誤魔化して逸らしているのではなく、覇王として回答するならこう答えたというだけであった]
……そういう切り口は嫌いではないがな。
声は気に入った。
[単刀直入な喋りも笑顔も、好感ではあった。
声については何故か無条件で受け入れられる何かがあった]
― 会談前 ―
……御待たせしました。
[会談に同席する為に乗り込む際には珍しく制服のシャツのボタンも最後まで締め、ネクタイも結ばれていた。腰のホルスターには支給の小型銃も所持していたが、どうせ預けられるだろうと思い、エネルギーは入っていなかった。その代わり閃光弾になるカフスボタンなどの小道具は念の為に用意はしたが。]
総司令は独身でしたな。
どうせなら女王殿に求愛の一つでもしてみては如何ですか。
口説き文句一つで宇宙が平和になりますぜ。
[口笛を吹くゲルト>>206に興奮の色を見れば、軽く冗談を飛ばしたりもしただろう。]
― 回想 ―
よく、アイツと一緒に食べたよな……。
[思い出すのは、茶色い頭をした一つ年下の
甘いものが好きで、よく一緒に食べていたが、
今にして思うと、あれはフランツが好きなわけじゃなくて、
自分に合わせてくれていたのだろう。
卑屈な父と、それに呆れたように無視を決め込む母という家庭は
少年時の自分には居心地が悪く、
彼と遊んでいる時間は救いだったのだ。
フランツもフランツの母もそれは紅茶を美味しく淹れて、
とても優しい時間を過ごした]
『おれ、ここの家の子になりたい。』
[なんていって、彼の両親を困らせたこともあった]
『なんで?なんでフランツと遊んじゃダメなんだよ!』
[ある日を境に、バルテン家への出入りを父親から固く禁じられて、
それでも遊びに行こうとする自分は、狭い納戸に閉じ込められた。
程なく、解放されて急いでフランツの家に向かった時は、
そこはもう藻抜けの殻だった。
以来、アレクシスは紅茶を飲むことをやめた]
[大人になるにつれて、わかったことがある。
野心家のバルテン家は対立派閥との抗争に敗れて、
亡命せざるを得なくなったこと。
父は巻き込まれるのを恐れて、バルテン家への出入りを禁じたこと。
その事実は彼に派閥というものを憎ませる結果になった。
大体、なぜ派閥なんてものが必要なのだろう。
権力を握りたい奴らが多すぎるからだ。
権力が一極に集中していれば、
そのようなことは起こらないのではないか。
連邦にしたって同じことだろう。
絶対的な存在がない限り、いつまでたっても権力争いは起こるのだ]
― 会談場所 ―
[ゲルトを挟んで立っているラートリーに対して王国側の反応はどうだったか。アプサラスが最後にやってきた後、互いの挨拶を終えた辺りで紹介されれば、無言で一礼。そのまま脱出口を確保するようにやや後ろに下がりつつ立つ。相手の同行者の中で自分の役割は彼かとシロウに一度視線を向けたが、その役職と女王の態度からそれだけではないと内心で否定する。]
そうですか。
それは困ったな。
[女王の否定に眉を下げ、示されたアマツキ将軍を見る。
とはいえ、彼に頼んでも無駄なのはわかっているから、
視線が合えば、にこりと笑うに留めた。]
母が歌手だったもので。
声は母親譲りです。
[ありがとうございます、と付け加えてから、
それで、と話を変える。]
[ゲルトの問(>>223)には、王錫を肩口で遊ばせていた右手が少し動き、自分の肩を軽く叩いた音を立てさせて]
余の気まぐれで何もかもを踏み潰し、地ならし、一つとすること――とでも言えば、そなたらは納得するか?
征服される側は余を恐れるあまりそう勝手に思い込むのであろうが、その心理は分からぬでもない。
じゃが……
覇道とは、覇王が
余の前に道は無い、余の後に道ができる。
余の覇道が何であるかは、余の家臣、将兵――そして征服されるそなたらが感じとって決めることである。
覇道に善悪など無い。
余と話し、余を知り、世界により良い結果を求めるならば――余に従え。
余と共に宇宙の果てまで駆け、思い描く未来を創るが良い。
/*
提出したキャラ設定とはちょっとずれてるんだよな。
(大事なところはかわってないけど)
申し訳ない。
美味しそうなネタに行動原理を絡めたらつい
(孫の手かよ……。)
[女王達の話を聞き流しながら、その王錫の動きに内心そんな事を考えつつも、表情だけは変えず彼女の同行者達の所作に気を向けていた。]
― 現在、会談場所 ―
[そのとき、何が返って来たのだろうか。
王女は、軍学の師と学友を得て、覇道という己に目覚めて、何もかも変わってしまった。
封じた記憶の奥底に眠るその光景のその後が、斜め向かいの席にあるとはまだ認識しなかった]
ほぅ、これは麗しく美しい顔立ちであるな。
[反応ももちろん違うもので。
覇王となり、自分と同じものなど何もないと自負する身には、(瓜二つなのを知った上で)容姿を讃える以外に考えられなかった]
/*
戻りましたのー…
会談がじわじわ進んでいますのね。
落としどころをははんと感じ取りつつ、わたしはお返事に勤しむのですわ…!
/*
というか美味しそうな甘味があれこれ出てくるものですから、うっかり杏仁豆腐を買ってしまいました。
うまうま。
― イーゼル付近 少し前 ―
[――イーゼル基地。
慌しく調査隊が立ち去った際に、既存のデータは破棄されている。しかし、設備そのものを破壊しつくして逃げたわけではない。
部分的ではあるが、生きている計器はあった。
画像、音、温度。……断片的に入る情報を繋ぎ合わせながら、イーゼル基地の状況を探る。
――最後まで残った情報は、音だった]
………皆からの意見を合わせると。
基地はもう、その機能の多くを保持していないかもしれない、ということだな。
後日降りられる状況が来ない限り、はっきりとした事はわからないが。
しかし、奇妙だな。もうあそこを使う必要はない、と言わんばかりだ。戦術拠点として用いるには小さいが、破壊してしまっては使えまい。
資源惑星としての価値も高いはずなのに。
……使われるくらいなら破壊した方がマシだと?
[何故だろう。
疑問は口にされて、皆がめいめいに口を開く。
奇襲をかけ、資源を占拠とした拠点を、何故みすみす破壊する。彼らは――今この時点では、勝っているのに、だ]
……周辺に別の拠点があるのか。
それとも、鉱石に、あまり価値を見ていないのか。
なんらかの新技術?……いや……。
[最後のそれはただの思い付きであって、特段の根拠はなかった。だから言葉は、口の中だけで呟かれる。
――得られた情報は、速やかに中央に伝えられた。
予測の域を超えないものばかりではあったが。
周辺宙域に拠点になるような場所はないか、再度探索を極秘に行う指示が、改めて皆に伝えられる]
― 会談場所後方宙域・航宙母艦ヴァルフィッシュ ―
……しかーし、まぁ。
予想外がころころ起きるよなぁ。
[いつでも飛べる状態を整えた愛機の中、口をつくのはこんな呟き]
『……まったくだな。
だが、そのおかげで、こうして栄えある任を仰せつかったんだから、それでよしとしておけ』
その理由でよし、って言えるのはお前だけだよ
[開いたままの通信回線越しの返答に、さらっと突っ込む]
『言えないお前がどうかしている、
[平行線のやり取りは、常のこと。
だから、周囲も口を挟むことはない]
[その辞令が、どう巡りめぐってここに来たのかは想像する気にもならないが。
航宙母艦ヴァルフィッシュは、女王と総司令の会談の行われている場所の後方にて待機していた。
与えられた任務は、会談終了後の帰還支援── 一時的な、ロイヤル・ガード。
それが必要とされた経緯>>203もまた、知るよしはないが]
……しかしほんと、なんっていうか。
申し込むほうも申し込むほうだが。
[受けるほうも、半端ない、とは。
口にするとまた平行線が勃発するので、心の奥にひそりと止める]
(ま、何事もなきゃあいいんだけどな、ほんとに)
[ふと、思うのはこんなこと。
状況とか色々と、現実的なものもある──というか、それが大半ではあるのだが。
三代前の当主が王家に受けた恩義と、それに纏わるとある曲。
それに引き摺られる部分も、少なからずあるのは否めない]
[そう思いながら航路図を動く点を目で追っていると、ウィンザー艦から通信が入る。
彼らのまん前を通っているのだから、無理もない。
『みすみす希少な鉱石を持たせて、逃すのですか。
我らのこの、目の前で!』
苛立ちを含んだ声が耳を叩く。
おそらく、調査団の労苦が彼を苛立たせているのだろう。
彼らの努力を盗むのか、盗ませるのか、という、気持ち]
/*
愛称探してくるのに時間かかったとかね……!
いやあ、なんだ。
グレーテの『コニー君』はかわええんだが、野郎には呼ばせたくないし。
しかし、『クーノ』はちょっと抵抗があってな……!
てわけで、違うのを探してきたのでありました。まる。
………まあ確かに、俺だって腹は立つさ。
火事場泥棒かよ、と思うからな。
[意識的に口調を砕き、男は端末の前で語りはじめる]
だがな。発掘というのは、一朝一夕で出来るような簡単なものじゃない。
調査用の鉱石の余りなんざ、戦況を左右するほどのものではないだろう。
調査団が得たものは、我らの手に戻っている。
大事なものを、間違えるな。
――どうせ、そう長く待つことはない。
多分な。
[しぶしぶであったが、相手が頷くのを確認してから、回線を切った]
なるほど。
あなたが覇王だから、自ずから覇道をなす、と。
[納得云々も善悪云々も、さらりと流して頷く。]
お考えはわかりましたが、
その覇道がなぜ、征服という行為に向かうのですか?
人類を統一して、なにがしたいのです?
― 《ヴィーゼル》艦橋・航行中 ―
[失われたもの、また航行不能の艦をのぞいた9200艦は、
補給を終え、再びイーゼルを目指していた。
連戦にもかかわらず士気は下がっていず、
むしろ今度こそという空気があった]
[――打電]
[開いたそれは王勅だった]
[王勅ともなればオペレーターに読ませるわけにはいかない。
瞠目して自身でそれを読み上げると、艦橋がざわついた]
……静かに。
[興奮気味の彼らを鎮めると、全艦隊への通信を開く]
[ハイツマン少将より入電あり、と通信士が伝えて来た。
急ぎ、端末を見詰めていた資料から通信画面へと切り替える。>>152]
ハイツマン少将。
少将殿は此度の戦、ご無事のご帰還なによりです。
[まずは敬礼をとった。
消耗は無いか、疲労の色が見られぬかを真っ先に気にして見てしまうのは昔の癖だ。]
[少し照れたような様子に、くす、と微笑を洩らした。]
いいえ、お礼など。
わたし自身、少将が向かっているとの報を受けた時にはとってもほっとしましたの。これなら大丈夫だと。
…なにぶんあのような事態の真っ只中でしたので、通信も簡単なものになってしまいましたのに、まさかこうして直接ご連絡をいただけるとは思いませんでしたわ。
労いまで……光栄です。こちらはこの通りぴんぴんしておりますから、ご安心ください。
[かつて――士官学校を卒業し王国軍兵として任官されて直ぐのこと。
一番最初に配属された部署で、ハイツマン少将には色々とお世話になったのだった。当時の階位より随分と出世を重ねたらしく、今や過去以上に緊張を覚えてしまうこともあるのだけれど。]
――大分前・集会室――
トップ同士で早くもご対面ってのか?ふーん…
[取り囲む人の合間から、総司令をまじまじと見た。
同時に、自身が出ずとも、彼の真意を問う者には事欠かないと見て、そっと耳を澄ます。]
[ラートリーの少し高めの声は、心地良く、聞き取り易かった。]
…うんうん、愛してるぜラートリー♪
准将が用心棒ね…
ま、適役っちゃ適役だが…
で、オヤジに…アイツか。フランツ・バルテン…
目立っておくチャンスだが…
ここで出てってもあからさまに取り入りか擦り寄りだよな。
マイナスの方がでかそうだ。
[シャンパンのお代わりを注ぎ。]
>>7
お?
愛しの天使ズはっけーん♪
[にこやかに近付こうとしたところで、向こうでもこちらに気付いたらしく。]
『ローさんもお疲れ様っ!』>>26
[元気に叫ぶと、それまでユーリエの背中に隠れるようにしていたローレルが、場の中心に向かってパッと駆け出す。その先には…]
…オヤジ、か…
[鉄拳艦長の顔がふにゃける。
どちらも嬉しそうな父と娘を見ると…ふと、胸の奥がズキリと痛んだ。
邪魔をする気は、とても起きない。]
[しばし父娘を見つめつつ。]
それにしても…
>>67
あの顔を撮影して、軍日報へ投稿してやろうか?
くっく…♪
[思わず、そんなつぶやきが漏れ。]*
― イーゼル宙域 ―
[驚くべき会談の実現と、その行方について伝達を受けながら。男は指示通り、艦隊を静かに移動させている。
イーゼル宙域に逗留している連邦軍の背後。
数は7,000。
正確な数はわからないが、おそらく連邦軍の半分に満たないだろう。かく乱できれば上出来、といった所だろうか。
連邦にいるであろう、数名の知人を思い出す。
彼らもあの中にいるのだろうか?
懐かしい思い出に戻ってゆく前に、指先は回線のボタンを押している。
滑らかに動く指。頭のどこかで声がする。
……どうか――……]
[睦まじい親子を見ながら近付くと、ツインテールが敬礼する。]
『お久しぶりです』>>14
…おや?甘美なるこのエンジェルヴォイスは?
[わざと芝居がかって。]
ユーリエー!会いたかったぜー!
キミにかかっちゃ戦闘機も天使の翼さ!
怪我してねーか?
…怪我してるじゃん!?
[反射的におデコの周りをそそそそとなでた。]*
[通信が開かれた時には。
そうしたためらいなど、微塵も感じさせない表情で。男は口を開いた]
――…さて、諸君。
お待ちかねのパーティーの時間だ。
我らが背後にいる事を教えてやる頃合だろう。
兵力差はあるが、霍乱するには十分だ。
奴らの尻に火をつけてやろう。
……オーエン艦、ウィンザー艦、準備は良いな。
微調整は任せる。
[――……目標ポイント、260.205.
オペレーターの声が響き、無造作に振り上げた手を、振り下ろす]
[女王からの勅命>>532を
一語一句違わぬまま読み上げると、やや間をおいて]
諸君。
勅命の通り我々は、
次の会戦で前列中央に配置されることになった。
次の戦いは更に苛烈になり、我々の配置場所は
過酷な状況におかれることになる。
……この抜擢は先の戦いでの諸君の善戦が、
十分に認められたということだ。
二度もの栄誉を与えてくださった陛下に報いるためにも、
お言葉通りよく戦ってよく守って、
陛下の覇業の礎とならんことを。
……以上。
/*
無 理 ('A`)
やだもう無理だってばあああ!!!
かっこいい指揮とか俺がやるとか無理に決まってんでしょ????
ぎゃあああああいやああああやだやだごめんなさいいやああああああああああああ(ごろごろごろごろごろ)
_(3 」∠)_ パタリ
[通信を終えると、黙って宇宙を見つめて
ほぼ私信のようだった追伸を、頭の中で繰り返す。
直接であれば、『身に余るお言葉』と返答するだろう。
だが通信ごしであれば、そのような仰々しい言葉が
却って軽いような気がして。
しばらく宇宙を見つめていた]
[ローズマリーの笑み>>244に、釣られて彼も微笑みが浮かぶ]
ああ、どうやらまだ死神に目をつけられてはいなかったようだな。
[自身の帰還についてそう返して、次の言葉には]
君に随分と信頼されていたようで、そいつは嬉しいね。
[彼女相手だと、多少口調が変わるようだった。
彼女と知り合った頃はまだ少佐で気楽でもあったから、
自然とその名残りが出るのだろう]
おれに気に掛けられたても、光栄なんてものじゃない。
偉くなれば、そのぶん下の人間を気に掛けないと
誰もついてこなくなる。そういうことさ。
……というのは公の立場で、
知っている名前だと、より気に掛けてしまうのだけどね。
うん。とにかくぴんぴんしているのなら良かった。
……なにか、不都合なことはないか?
― 出向前の航宙母艦にて ―
……お? 全艦通信?
[それが始まったのは、諸々の雑事が納まった後だったか。
少将により、読み上げられる勅命と、その後の言葉>>257に、碧が僅かに細められた]
……これはまた……中々に。
[通信が切れた後の格納庫を包むのは、熱気。
その中心が誰か何かは、言うまでもない。
なので、そちらには、ちょっとなまあたたかい視線だけを投げて、こちらはこちらで部隊への回線を開く]
……ヒルシュケーファ・リーダーより、各員へ。
話は、聞いたな?
俺たちのやった事は、確実に次に繋がっている。
そいつを、今聞いた言葉のひとつひとつと共に、刻んどけ。
俺たちの成すべき事──見誤るな。
[短い言葉に返る了解、の合唱を聞きながら、ひとつ息を吐く]
勅命……か。
重ったいんだよなあ、そうつくだけで。
[愛機のシートに埋もれるようにしつつ、浮かべるのは苦笑。
王勅、勅命。
そう名づくものには、色々と思うところがあるから]
[今でこそ、上級貴族としてそれなりの地位を占めるロートヴィルガー家だが。
三代前の頃は、さほど目立った存在ではなかった。
けれど、音楽家としての技量を王家によって評価され、それを契機に表舞台へと誘われ。
知られぬままに埋もれかねなかった幾多の曲も広く広まり、国境の先でも評価を得る>>1:432に至るまでとなった。
それだけといえば、それだけの切欠。
けれど、その切欠がロートヴィルガー家に齎したものは大きく。
王家への忠誠を貫くことは家訓と位置づけられ。
その誓いの印として密やかに曲がひとつ、編まれた。
ピアノの独奏曲。シンプルだが、弾きこなすには技量と修練を要求されるもの。
その譜面は、王家への忠誠とともに代々の当主へと引き継がれるものとなり。
一族のものは、自身の才覚に応じた在り方で、忠誠を示すことが定められた。
けれど]
……何をどー解釈すれば、それがあーなるんだよ。
[二代前と先代──曽祖父と祖父は、その家訓を忠実に守っていた。
叔父もまたそれに従って軍属となり、今は将官に名を連ねている。
けれど父は、その家訓を己が地位を固める道具のひとつと用いていた。
その事実に抱いたのは、反発。
楽才に恵まれなかった父は、件の譜面を開くことはなかった。
それを聴かせてくれたのは、奏者として名高かった母だった。
その澄んだ音色に聴き入り、そこに込められた想いを感じて。
それが、大人しかった音楽少年の反抗期の引鉄をひいた]
[『今』であれば、わかることも多少なりとはある。
想いだけでは、人は生きていかれない。
人を従えるものは、示せるものを持たねばならない。
小隊長を経て、中隊長となり、多くの命を預かる身となって気づいた現実。
それと認識しても──けれど、父の在り方と相容れる道は自身には選べない。
あの澄んだ旋律を、そこにある想いを穢したくない。
そんな思いがあるから、今の在り方を変えることはなく。
『ロートヴィルガー』の名を捨てることはせず、けれど、正式な名である『コンラート・フォン・ロートヴィルガー』を名乗ることはしないまま──今に至る。*]
― 会議後、会食前/ローレル ―
ザトゥルン兵長。少しいいか?
私用だから、用事があればそちらを優先して構わないが。
[どこかでその小柄な姿を見かければ、呼び止めた。移動中、自分が以前トーマスに対して面倒を見て貰ったという事を簡単に説明して、自販機のある場所へと誘う。]
トーマスの旦那に娘さんが居た事はその時に聞いていたが、今こうして軍にいた事は知らなかった。
親父さんは軍人としては誠実故に苦労した経歴の持ち主だが、家族の生活に困るような事まではなかった筈だ。
[飲料を奢りつつ、自分の分を持ったままその場に腰を下ろす。その際、軽く息を吐く仕草は中年臭かったかも知れない。]
こういう聞き方だと気を悪くさせてしまったらすまないが、軍に入りたくて入ったのか?
その時、親父さんからはどうだったんだ。
あ、いや、俺にも娘が一人居てな。
[母親はその時に亡くして以来だと付け加えつつ、上手い話し方じゃないなと自覚しつつ相手の様子を窺っていた。他愛もない部分以外の、他人のプライベートに関する質問は長い間した記憶がない。お見合いでは決まりきった会話しかなかったせいで、あまり相手に踏み込んだ経験がなかった。]
まあまだ十年以上先の話ではあるが、父親として娘が安全とは言い難い職場を選んだ訳とかその辺の事を聞いてみたくなったんだ。もし障りがなければ、だが。
[だからか少し恥ずかしそうに頬を掻きつつ、子供じみた表情でイマイチだらしのない父親の話を始めた。]
― 会談前 ―
[作戦会議室に篭もって書類と格闘している間、
味気ない紅茶のプラカップが幾つもデスクに並ぶ。
思えば、自分が紅茶党になったのは、友の影響だった。]
待機中や休憩時間に絵を良く描いているとも聞いたが、何かそっちの方の道を、とかはなかったのかとかな。
[そこでノーズアートの話題>>1:497も出たか。思わぬ飛び火を受けた話を聞かされれば謝りながらも話を続ける。]
俺に絵心はねえし、絵を見て感じるものとかは人並みかそれ以下だろうなって自覚はある。
ああ、でもリーザ。
ウチの娘は何かそういうものはあるかも知れない。
まあ親の贔屓目だが。
[彼の手で淹れられた紅茶は、
今まで飲んだこともないようなものだった。
鮮やかに澄んだ湯色と、華やかに立ちのぼる香気。
口に含めば喉の奥まで香りが広がり、
すっきりと舌に触れる爽やかさに、雑味は一切無い。
彼が淹れてくれた紅茶の茶葉が、
実家で使っているのと同じフローリス産のものだと知った時は、
我が耳を疑ったものだった。
以来、友が淹れてくれるのものが"紅茶"で、
それ以外のものは、また別の飲み物と認識している。
友が側にいない時は、それでも我慢しているけれども。]
[だが、そうして彼が淹れてくれる紅茶を飲むたびに、
その出自に思いを馳せもするのだった。
王国の貴族という文化に生きてきた友。
―――あでやかな湯色の上に、彼の国の時間が浮かぶ。]
昔、前フローリスのリサイクルショップの店先に立て掛けてあった、かなりでっかい絵に見入って動かない事があってな。
[休暇を利用して娘とフローリスに来ていた時の事だった。慣れぬ手つきで娘を抱き上げていたが、久しぶりの父親に怯えたのか、抱き心地の悪さに閉口したのか、どうしても泣き止まないでいた彼女が突然泣き止んだ事があった。その視線の先に、一枚の絵>>1:351が飾られていた――というよりも売られていた。持て余し気味に。]
神秘的ってより俺には少し寒々とした色合いに思ったんだが、宇宙区間に浮かぶ星を描いた絵を見たまま、吸い寄せられたように動かねえ。
落ち着いたから移動しようとすると、ぐずりだしてどうしようもないから店に入って聞いてみたんだが、作者も題名もわからねえ上、なまじ大きいもんだからなかなか買い手がつかないってんでな。
[結局その日予定していた買い物も止めてその絵を安く買い、応接間一杯にその絵が飾ってある事や、物心ついた今でも眺めているらしいという娘自慢のような話に脱線していた。]
[多くの人の上に立ち、
多くの人の羨望を、妬みを、思惑を浴びる立場になっても、
友は、変わらぬ友として、自分の側にいてくれる。
同様に、自分もまた彼の拠り所であろうとした。
彼に頼り、なにかと問題を押し付けるのも、
そうすることで友の居場所を作りたいと願うからだ。
―――多分。]
[この戦いで、その関係が崩れてしまうのではないか。
恐れは、開戦した当初からつきまとっている。
極限状態が友の心に何かをもたらしたら。
なにより、どちらかが欠けてしまったら―――
―――残された者は、どう自らを支えていけばいいのか。]
[浮かんだ想像に身体を震わせ、
頭を振って追い払ったあとは、
なにも考えず、ただ宙域図や資料に自分を没頭させていった。*]
リーザが言ったんだよ。
あの日から「その星とお友達になった」んだとさ。
[それ以来、ヴィンターニッツ家には、人類発祥の地とされた惑星を描いた作者不明の大きな一枚の絵があるという顛末。それがどこまで明らかになったかどうか。**]
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よーやっと、名前に『フォン』が入ってない理由と、親子喧嘩の根っこが説明できた……!
[※入れ忘れてたわけじゃないのよ、一応]
さてて。
投票……どーおすっか、なぁ。
これで三度目だが、ほんとに初回は毎度悩む……。
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