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>>107 ハンス
…ほう、指揮官に無断で船を出たのか。
オレの船だったなら、問答無用で拳が飛んでいたぞ。
[いつ現れたのか、不意に少年の背後から低い声がかかり、巨大な影が落ちる。見下ろす目に、剣呑な光があった。]//
★了解!
[カークが自分を信頼して任せてくれた。それが嬉しくて、青年も照れながらも、しっかりした返事をする]
子供は宝だ。大人は全力で守らないとって、オレ父さんから教わってる!
約束するよ。絶対油断しないって。どんな陰謀が待っていても、オレは決してへこたれない。
カークさんの忠告に従って、ルシエちゃんを護衛する役目を果すから。
[胸に手を当てて、誓いの言葉を述べる。
すると膝に乗っていた黒猫が、にゃーと抗議の声を上げた]
分かった分かった。お前も守るよ、コーレ。
それにオレ…カークさんが知合ったばかりなのに、俺を部下だって…仲間だって認めてくれて、本当に嬉しいんだ。オレには、もう二度とそう言ってくれる人はいないって、思い込んでいたから。その、ありがとう。
オレもカークさんを…ううん、それだけじゃない。ディークさんや他の船員の人達も、皆信頼している。//
バルタザールさん、リアルでトラブルでないか心配ですが。
絡みが少なすぎて発言出来ないとしたら、申し訳ないです。
僕…、ずーっと海賊王がルシエを連れ去った…、って思ってたんです。
でもルシエのうちに、いつもきていた男の事を思い出して…。
身分を隠してそうな男。そしてこういってました。
「ルシエがいないと航海できない」って…。
確かに親方はルシエに航海について、聞いていたようなのです。いつも
「ここは行かないほうがいいってルシエがいっていた」ってうれしそうに話すんです。親方は…。
[親方は僕になんか隠し事を、していたのだろうか…]
[...は「両方」の部分だけしっかと聞いた!]
きゃー♪
ちょっとみんな聞いて聞いて!!
ゾフィヤさんがデート中ですってよ!!んまぁ〜♪
すごく…叫びたいわ!いっそ誤爆(ry
>>115
ヴィクトリア!
[ヴィクトリアの言葉にびくっとしたハンス。ヴィクトリアにはよく「お前は辛抱がたりない。船乗りはいつでも冷静でないとだめだ」っと怒られていたからだ。]
ご、ごめんよ。僕どうしても、辛くって!
[ポールの照れながらも決意に満ちた眼差しを見れば、手を差し出す]
人生だからな、辛ぇこともあっただろうよ。
でもよ寂しいこと思いこんでんじゃねぇよ。
お前の新しい人生、この船で始めようぜ。そりゃこれからも辛ぇ時もあるだろうさ。けどよ、楽しいことも絶対あるぜ。
ディークも他の船員達も、お前のこと大事に思ってる。
もちろん俺もな。
よろしく頼む!
[拒まなければそのままポールの手をしっかりと握りしめる]
>>123
!?
[こういう所は親方よりも、ヴィクトリアのほうが厳しかったのかもしれない。
ヴィクトリアの鉄拳で、自分の精神的弱さを痛感していた]
■業務連絡
集計の結果、最多票は【バルタザール】となりました。
当人いないので難ですが、墓落ちのタイミングは、「24誌時間後の更新時」、あるいは「72時間後の更新時」を選択できます。
物語の進行を見つつ、更新1時間前の23時くらいまでに宣言していただければ大丈夫のはずです。
(72時間後の場合、誰が一緒に行くかは、次回の投票により決定。)
24時間後退場予定の場合は、バルタザールさんのコアタイムである昼の時点で退場描写までしてしまって、更新を待ってもOKです。そこはバルタザールさんのやりやすいようにしてください。
退場の際は、襲撃で対応の予定ですので、首無し騎士両名はとりあえず ▲襲撃=おまかせ で仮セットお願いします。
あわせて、▼投票=ゲオルグ にセットもお願いします。(こちらは全員)
>>125
…いるはずの者がいないために、他の誰かが危険な目に合うかも知れない。「船」とはそういうものだ。
ゾフィヤの船に乗った以上、彼女を信じて、行動しろ。
それが船に乗る者のルールだ。
神の子 シメオンは、海賊王 ゲオルグ を投票先に選びました。
…ルシエの身を案じているのも…
そのために行動しているのも、お前一人じゃない。
[そう言うと、...は握っていた拳を開き、少年の背中をぽんと叩いた。]//
[銃を除けば不審なものは見つからないはずだから、検査されるのには逆らわなかった。]
……。
[この男、商船の乗組員ではなさそうだな、と思う。
気配の鋭さ、それと腰に剣――屈んだ時に甲板に当たった音からして、ナイフの長さではない――を帯びているから。]
>>127
そうだね!ヴィクトリア!僕一人でコルトに来た時、そしてゾフィヤの船でアリサカに来た時、思った。
己を信じ、船の仲間を信じる――
親方もいつも半人前の僕を、信じてくれた。
ヴィクトリア!僕、信じる。自分をゾフィヤを!!
[ヴィクトリアを見つめるハンス。その目には決意がみなぎっている]
>>128
[今度はゾフィヤに向かって、ハンスは話した]
ゾフィヤ!お願いします!
改めて僕を船に乗せてください!!
もう決して逃げない。お願いします。
[ゾフィヤに向かってお辞儀をした。ゾフィヤに心配させてしまった事を後悔しながら…]
うん!わかった!!ありがとうゾフィヤ!!
>>134
ルシエは海がいやだといっていたからな…。どうなんだろう…。航海術勉強していたのかな…。そんな風にはみえなかったけど…。
特別な力――
そういえば、天候とかどんぴしゃりで当たってたっけ!?ルシエは
「そんなの偶然だよ。」っていってたけど…。
>126
[握り替えされた手には力強さが漲り……]
おぅ!
さてと、あんまり騒がしくしてちゃルシエちゃんに悪いしな。
俺はちっと回ってくるが、お前どうする?
ここで付いていてやってくれてもいいけど、少し外の空気でも吸ってきた方がいいんじゃないか?
[そう言いながら部屋を後にする。甲板の方まで来ると漂流船の話を聞くだろう]
>>131
…ゾフィヤはお前を信じた。
それを裏切っては、船乗り以前に男がすたるぞ。
しっかりやれ、こいつめ!!
[...は、ゾフィヤに頭を下げるハンスの背中を、今度はばしんと叩いた。]*
[リヒャルトの背中のを探るとそこだけ妙に膨らんでいる。防水マントを脱がせてみると違和感のあったそこには長いケースが背負われていた。]
なんだ?これ。
[ケースごと背中から下ろそうと肩の紐に手をかけた]
今回はいろいろ拾うねぇ。財宝もこんくらい拾えれば言うことねぇんだけどな。
で、今度はゴードン爺んとこかい。随分面白いモン見つけたな
[ゴードンに歩み寄り]
よ、手間省けたぜ。アリサカ行ったらアンタんとこ寄ろうと思ってたんでな。
漂流してたんだって? はは、昔を思い出したんじゃねぇか。
ま、無事で何よりだ。肩貸した方がいいかい? え? 年寄り扱いするな?
はっはっは、そいつぁ失礼した。
そんだけ元気なら心配ねぇだろ。
おい! 誰か暖かいもん持ってきてやれ。
/*
そういや独り言全くつかってねぇのに気付いた。
入村時は多忙エリアで四苦八苦してまして遅れましたことお詫び致します。
SNSでお呼び出しまでしていただいてすんませんでした。
★[カークの手は、大きくて暖かかった。
だから余計に、難破してから今まで、ずっと失っていた握手の習慣を取り戻せて嬉しかった]
ううん。オレはここに残る。
[しかし、カークの親切な申し出>>136には、首を縦に振る]
ルシエちゃんがもう少しで起きそうだし、一刻も早く喉の手掛りを得たいしね。
それに…。
[膝の上に鎮座している黒猫の頭を、そっと撫でてから苦笑した]
コーレがいるもん。オレ、動けないよ。
[黒猫が当然だ、と言うように、にゃおと応じた]
でも、カークがオレを心配して言ってくれたのは分かってる。本当にありがとう。
またあとでね。何かあったら、後でも構わないんで、ちゃんと知らせてくれよ。
[まさかディークが、漂流船を発見したとは思わず、部屋を出るカークへのん気に手を振った]
[この一幕の騒ぎを、他の船員も覗き込んでいる気配がする。
ガンケースが開けられれば「目が見えないのに、銃なんか持ち歩いてどうする」と揶揄の声があがった。
“父の形見だ”とでも言えば、いいのかもしれない。だが、まだ存命中の父親を欺瞞に利用するのは厭だ。
それに――持ち前の強気が、リヒャルトを唆す。]
それは、おれの愛銃だから。
++
中身さんだけど、ヴィッキーはshuさんだな。actでバンプとるんは奴の萌えポイントだ。
ディークはしゃるさん……だと思う。真面目だしw
ユーリエがめっさ可愛いんだけどだれだろw
同村したことはありそうなんだけどな。
[冗談だと思った幾人かが笑う声に、リヒャルトも微笑み返した。]
20歩離れて、酒樽を撃ってみせてもいい。
ただし――「賭け」に乗ってくれれば。
[海賊たちには、こっちの方がいい余興になるだろう。]//
>>137
うん!
[ヴィクトリアに背中を押され、勇気が出てきた。そうだよね。こんな僕をルシエに見せるのは、嫌だしな。]
ルシエ!君のために僕は負けない!!
[ルシエを助けるまで、涙は見せないと心に誓っていた]**
[...は三人前をたいらげると、リンゴジュースで喉を潤して一息ついた。]
海に詳しくない商売人などならともかくだ。海賊王とも言われる男が、小さな子をさらって鞭打って、その日の天候を聞いてどうする?
そんなことせずとも、海賊には優秀な風読みがいくらでもいよう。
それに、本当に海賊王の一味がキャリコに現れたのなら…奴らはこれから商船団を襲おうという時に、遠く離れた都市へわざわざ子供を誘拐に来たことになる。
辻褄の合う理由が見つからん。そして…
…オレが殴…聞いてまわった限り、海賊王配下の船を「アリサカで見た」という情報はあった。
が、「キャリコで見た」「キャリコへ向かった」という話はどこからも出て来ない。仮に海賊王が口止めしたとしてもだ…全てのチンピラの口に戸を立てることは不可能だろう。
[老体のゴードンを座れるところに連れて行って、戻ってきてみればなにやら騒がしい]
ん? 何やってんだ。
[騒ぎの中心にいる男に目が行けば]
船に乗ってた奴か?
[ディークに目を向けた後、銃が晒されているのならば、それをつぶさに観察する]
― 妄想幽霊 マドレーヌお嬢編 ―
あるところに、マドレーヌという名の船が在りました。帆の色は青く、まるで手の届くところに空が降りてきたようでした。
「違うのよ」
マドレーヌは笑います。
この色はね、最初の船主の奥さんが好きだった色なのよ、と。
「蒼いドレス、初デートの時に来てたらしいわ」
全く恥ずかしいと思わない?
くすりと笑うのは、少し照れくさそう。
「お前といつも一緒だ、とかね。次の船主が表札外しちゃったの、わかる気がするわ」
まったく、とわざとらしいため息を。
「え、なんでそんな船を譲ったのかって?」
奥さんと同じ名前の船、何故手放してしまったのか。
確かに不思議な話です。マドレーヌは、視線を宙に漂わせました。
「それはね、表札外しちゃったのと関係が在るんだけれど……ね、いいじゃない。それは内緒よ」
そうやって、柔らかい口調で言うのでした。(おわり)
[リヒャルトは指をあげて、自分に声をかけてきた青年を示す。]
3発のうち1発でも見事命中させたら、神の島につくまで、君におれの目の代わりをしてもらおう。
「ルシエがキャリコで海賊王にさらわれた」という事実と、「海賊王はアリサカからルワージュ船団のもとへ向かった」という事実が…オレの中でどうしても繋がらない。
何か、見落としている事柄があるような…そんな気がしてならないんだ。
[そこまで言うと、...は四皿目のパエリアに*手をつけた。*]
でも、ルシエが生きている可能性は高くなった。
その攫った奴らの目当ては分からないけれども、わざわざ攫ったのなら、死なせるようなことはしないはず。
望みはまだある。
いつまでも部屋に籠もってたらカビが生えちまうぜ。
で、来てみりゃまた珍妙な客がいるしよ。
ガンナーってことは……軍人かね?
>>147
うむ。「ルシエのために」か。
「大切な者のために」そう思えばこそ、人は強い心…勇気を持てる。それでこそ、海の男だ!
[...は、ハンスの首にがっきと片腕を回して、抱きしめた。]
あらやだ!
ガセをつかまされたかしらん。
まあ、キャリコから遠いってことではアリサカも狼島も同じよ。きっと。ほほほ♪
[...は笑って誤魔化した。]
…まあ、オレの集めた情報もどこまで信憑性があるかわからんしな。ちょっとやり過ぎて顎がガタガタだった奴も…いや、何でもない。
[...は飲み物の追加を頼んだ。]
/*
ディークだめ。
一緒に行ったら私……あなたとフラグ建てられない(違います)
うーん、寝よう。ゲオルグ発見したかったのだけれど……力尽きた(独り言で遊びすぎただけですすみません)
おれの目のことは、ゴードン船長やギリアンに聞いてもらってもいいけど。
見えているんじゃないかと思うなら、目隠しして撃ってもいいよ?
ん、あんた神の島に行きたいのか?
なら、なんでまたゴードンの船になんか乗ってるんだ?
巡礼船ならコルトでもキャスコでもでてるだろうに。
>>156
殺…命を奪うのが目的ならその場で行動しているだろうし、人質にするつもりなら、そもそも親方に重傷を負わせてしまっては意味があるまい。
敵意がねぇなら、別に尋問はしなくていいけどよ。
ま、密偵やらなんやらならこうも目立った奴は使わねぇだろう。盲目のガンマンたぁまた不思議な男だぜ。
ああ、とは言っても一応用心しておいてくれ。
[ヴィクトリアが4枚目のパエリアを片づけるのをぼんやりと眺めながら、不意に小さく祈りの言葉を呟く。
それから、ぽつりと。]
もっと……力があればいいのに。
…何にせよゾフィヤ。
ルシエのことに関しては、あの子が「無事である」ことは大前提だよ。少なくともオレたちは、そのことに疑問を挟んではいけない。そう思う。
[そう言うと、...は水を汲みに行った少年の背中をそっと見た。]
/*
ん、なんか違う。
ゲオルグ発見したらだめ。ゲオルグの船を見かけたい、だな。
でも船にしか行けない……大破した船は船扱いだろうかどうなんだろうか(自問自答でねるよ
ああ、そうか。密偵じゃねーだろうな、さすがにあれは。
わざわざ自分から騒ぎを起こしたようなもんだからな。
[リヒャルトが銃に触れてほしくなさそうだったことを話す]
まあ、ガンナーにとって銃は俺らにとっての船みてぇなもんだからな。知らねぇ奴に触られたくはねぇんだろう。
怪しいっちゃ怪しいが……危険な意味での怪しいとはちょっと違うな。
なにやら訳ありか?
>>165
焦らずに、手掛かりを追って行こう。
相手が海賊なら、オレたちが進む先にきっとルシエはいる。
キミにはルシエのこと以外にも、考えねばいけないことがあるだろう。情報は、オレが可能な限り拾ってみる。つらいだろうが…頑張ってくれ。
賭けを受けないつもり?
存外、気概がないんだな…
君にとって得るものがない、ということかな。
だったら、そっちの条件を出してもいいよ。
あるいは――
[カークの方へ挑発的な笑みを浮かべて。]
彼じゃなく、君が賭ける?
それもあるけど……ちょっと、戦わなきゃいけない相手を見失ってて…ね。
何で戦ってるんだろうとか、一瞬考えちゃって。
[気概という言葉にはさすがにむっとする。
だが感情の赴くままに行動するのではいい船乗りになれない――
カークがどう判断するか。そう思いカークを見た]
>>173
…励ますなんてとんでもない。
オレがただ、余計な気を回しただけだよ。
この後は…確かルワージュの船団を護衛に向かうよう、指令書には書いてあったよな?
でも、いいわ。
もう吹っ切れた。
単純に考えるべきだったのよね。
私はこの海を守る。
この海で、不幸になる人を無くす。
そのために、海軍にいるんだから。
私たちは海軍。だから戦う相手は、海賊でいいのよ。
ルシエの手掛かりを追うなら、海賊をとっ捕まえてお話するのが一番早いわ。船団の護衛だって、民人を護る立派な行為よ。どれを行ったとしても、誰に恥じるようなものでもないわ。
こういう会話、表でした方が良いのかしら?(くす)
そう。海賊からなら、なにか情報も出てくるわね。
まずは、第一艦隊が撃破したゲオルグの艦隊の残党を見つけて捕らえるのがいいと思うの。
逃げてくるなら、こちらか狼島の方面だし、情報を持ってる可能性は高いわ。
巡礼船の護衛には、艦隊から数隻割いておけばいいでしょう。
海賊を追うのは、今しかない。
…第一艦隊に蹴散らされた海賊王の船団に、もしかろうじて逃げ延びた者がいたならば…一番近くで逃げ込めそうな港は、このアリサカじゃないかと思うんだ。どうだろう?
…今回、補給に手間取って、すこーし出発が遅れてしまう。そんな気はしないかい?
[そう言うと、...は微笑して片目をつぶってみせた。]**
わざと聞こえるように言ってみたわ。
他の動きが伝わって来たなら、それに合わせればいいでしょ。
ゾフィの言う通り、残党が現れるとしたらアリサカかシグ。どっちだとしても、対応出来ると思うわ♪
>>177
やけに素直だな。じゃあ正直者には正直に答えてやるよ。海賊船、“蒼き乙女”マドレーヌ号船長のカーク。フェルナンド・カークだ。
[誇らしげに告げる。何しろ船名を告げての紹介は初めてだ。実はとても嬉しかったりするのだが、果たして不可解な揺れなど起こったりしただろうか?]
賭が成立してもしなくても、アンタをアリサカまで送るのは約束しよう。
一応身元は改めさせて貰うが、手荒なまねもする気はない。
アンタが妙なことさえしなければな。
でだ、もう一度聞くぜ。今の話を聞いてそれでも賭るなら俺も乗ろう。
アンタが勝ったら約束通り送ってやるし、ここでの厚遇を保証する。
負けたら、そうだな……アンタの休暇中はここで働くってのはどうだ? その後戻りたければ好きにすればいいさ。
な、軍人が海賊の元で働けるなんて滅多にない機会だろ。ま、それはこっちも同じだけどよ。
[言うなれば興味本位。危ない橋を渡り続ける身だ。これくらいの伊達と酔狂があるのも楽しいだろう。
もっとも、彼にとってはそうもいくまい。知れれば軍属でいられるか、まあ普通に考えれば分かりそうなものだが……]
そんなこと心配してたの?
大丈夫。気にしないで、どんどんやっちゃって。
むしろ、私がこう言うべきなのよ。
「責任は全て私が取る。存分にやってこい」
――って。
―――なーんて、かっこつけすぎな台詞だね。
ふふ。ヴィカは信じてるから、心配してないよ。
だから、もっと私を信じて、任せて。
ヴィカの後ろは、私が守るから。
それと…私、「海賊と戦う」のは、「海賊を殺す」ことではないと思うの。海賊の中にだって、「犯罪者になってでも、海や大切なものを護りたい」って思う人が、きっといると思う。
だから私、たとえ相手が海賊でも、可能な限り殺したくないし、今までもホントにどうしようもない奴以外は、こっぴどい目に合わせても、実際に命を奪ったことはないわ。
捕まえて、自分の間違いに気付いて罪を償って、今度こそ堂々と海を護るために働いて欲しい。
少なくとも私は、そう思って船に乗っているわ。
寝首を掻きたいのならそれでもいいさ。
てめぇでテメェのケツもふけねぇなら、海賊王なんか夢のまた夢だしな。
ま、こいつがそんな辛気くさいことするかって考えると、あんまそんな気はしねぇんだけどよ。
もし働くってなら、お前の言うとおりこいつは戦力だぜ
ふふふ、背中と後始末は任せちゃってもいいのね♪
さてさて、これは期待に沿えるように暴れないと。
…私がガセネタばっかりつかまされて、ゾフィが単なるツッコミ役になっちゃったりして(苦笑)
………犯罪を犯すことは、たとえどんな理由があったとしても許されるものではないと思う。
だから私、海賊に容赦するつもりはない。
許すのは神。裁くのも神。
――私は、罪を犯したものを、神の御許に送る剣。
あ、それともう一つ。
それじゃ俺が話のわからないヤツみたいじゃないか。
[ふざけて拗ねて見せた]
なんつーか……強制的になにかさせられるかもしれないってのがだめなんだわ。
自由意志で面白そうだからついていく分には構わねーんだけどな。
[そういうと笑って見せる]
――でも、ヴィカの考えを否定する気はないわ。
海賊にも、信念を持っているものはいる。
それは、分かる。
……そうね。もしも彼らが、心から罪を悔いるなら…。
ゾフィにはゾフィの気持ちがあって良いのよ。
悩んでそうだったから…参考にね。
あ、表では絶対言わないでね?(くす)
[海賊船の船長、と名乗った男はとても真っすぐで、それも、自分には真似のできない包容力がある。
海賊に偽装した海軍士官ではないのか、と一瞬思ったが、この際、問題ではない。名乗ったとおりに受け止めればいい。]
船長ならば、どう低くみつもっても、おれの上官だな。
あは、元気になった?(ぎゅー)
それじゃ、海賊どもを見つけてびしびしお仕置きしちゃいましょ♪
多分だけど…海賊王がやられたとなれば、仲間の海賊は必ず動くはずよ。このアリサカか、南下する洋上辺りなら、きっと海賊王に関係ある船を発見出来ると思う。
[ふたりを前に、《サイクロプス》を手に取る。
軍人と海賊の呉越同舟。
陸についたら殺す、と言われても不思議ではなかった。]
アリサカについた後のことは、その時になったら考えよう。
今決めても、どうせ、その時にまた悩むから。
少なくとも――悩ませる魅力があると思うよ。
おれには。
[とにかく――銃を撃ちたい。
今はその気持ちの方が強くて。]
条件は、飲む。
いかん、テンションが徴発散弾銃モード (爆
対話楽しい。
ホントは3発で演出予定してたけど、ヤバい時間なので端折ろう。
[酒樽をひとつ、甲板に据えてもらう。]
誰か、その樽の後ろに立って、声を出してほしい。
[その声から、的の位置を推測する。
風の強さ、船の揺れは身体で読む。]
――ありがとう。
もう戻っていい。
下手をすると、銃弾が樽板ブチ抜くから。
…撃ちます。
離れて。
[その声に、見物人がリヒャルトのずっと後方にまで下がったのは、何処に弾が飛んでくるかわかったものではない、という判断からだろう。]
[弾丸の軌跡、その速度。
命中のイメージを強く心に描く。]
――ガゥン!
[銃声の余韻。
リヒャルトは、判定を待つように、背後を*振り返った*。]
リヒャルト…最初に宣言してたように、すごく動きがトリッキーだ。何をするか読めないw
ステファンのフラグは回収するつもりなのかな?どきどき。
バルタザールの現在位置って、神の島なのか!?
うーん、さすがに現状で直接遭遇は無理だなぁ。
何だか寡黙吊りみたいでホントに申し訳ない。
[海賊が去り、王国軍が去った海上に、静けさが訪れる。
波間に揺れるのは、無数の残骸。
いずれは沈んでいくのだろう大小さまざまなものの間に、ぷかりとひとつ、ラム酒の瓶が浮かんでいた。]
[どよめく部下達を空いているもう片方の手で制し、男を涼しげに凝視する。
男から感じた形容しがたい自信。それも四面楚歌のこの状況下でだ。
ほんの少し横にずらせば鉛の弾丸は樽ではなく...を打ち抜くだろう。意図しようがしまいがだ。
これから起こるであろう海軍との一戦。これくらいの危険などいくらでも降りかかってくるだろう。
ゲオルグの遺志かは知るよしもない。たまたまアリサカへ向かうあのタイミングでゲオルグの敗北を知ったにすぎない。
だが、運命の神様とやらは俺とディークそしてマドレーヌににシグを……あの雄々しき地に住まう者達の……未来を預けようとしている。後手に回ることなく反撃の機会を与えられたのま、まさしく運命のいたずらなのだろう。
俺達は初手で大きな敗北を喫している。連敗は沽券に関わる。しくじれば待っているのは崩壊の二文字。ならば……
天命を知るにはいい頃合いだ]
こんなところで、そっぽ向かれるようじゃ、所詮その程度の器だろうよ。
なぁに、運命の女神様が俺にそっぽを向くようなら、そいつは女神様がロンゲ好きの面食いだったって話だろうよ。それならそれでもかまわねぇさ。地獄の業火で男でも磨いてくるだけの話だろ? なぁじっちゃん。
[ディークと男が握手を交わすのを眺めながら、....は呟く]
[刹那に響くは乾いた銃声。一瞬にして迫る波動が肌を振るわせた]
……
[液体があふれ出る音と潮風に混じり鼻孔をくすぐる芳醇な香り。確認するまでもないだろう]
なんだよ、使うならカラの樽使えよ。おい、もったいねぇから塞ぐのもってこいや。
直にアリサカに着く。そしたら山分けしてよろしくやりな。
[手をひらひらさせながら、銃を持った男へ歩み寄り]
そんじゃ、銃弾雨霰の豪華特典付きアリサカ経由神の島行き、VIPルームで過ごしてくれ。
甲板と部屋は好きに動いてくれていいぜ。近くに一人はいるようにさせる。好きに呼んでくれ。不便なことはねぇだろ? えっと……
[無論監視の意味もあるのだが、まあその辺はそれほど気にもとめた様子はない。名前を聞かせて貰えるならば、周りに哨戒がてら事情を言って回る。余計な仕事を増やしたことで呆れた視線も飛ぶかも知れないが]
わりぃわりぃ。ま、こまけぇこたぁいいじゃねぇか。久しぶりに客室も埋まってよ。
それに大所帯の方が何かと楽しいぜ!
……わぁったわぁった! 便所掃除はやってやるよ!
[……流石に多少は悪い気はしていたようだ]
[その後、男を客室に案内し、世間話がてら所属くらいは聞くだろう。答えても答えなくともそれで対応を変える気も毛頭ない。
また、近くの部屋にいたポールにも話をしておく。ルシエはもう目を覚ましただろうか?
覚ましていたなら、これからの予定……アリサカの安全なところへ連れて行く旨を伝える]
そこのお兄ちゃんとにゃんこも一緒だ。寂しくないだろ?
ま、こいつは何でも言うこと聞いてくれるだろうからよ、沢山甘えるといいぜ。
[笑いかけ頭を撫でる]
[次いでディークを伴ってゴードンの部屋に赴き諸々の情報を得る]
へぇ……第一艦隊の出航の情報ははあんたんとこにも入ってなかったのか?
で、コルトからは他の護衛艦もでてんのか?
そいつぁ……まためんどくせぇ話だな。
[情報を整理し、残りの行程でディークとしばらく話をすれば、いよいよアリサカが見えてくる]
あー、確かに軍艦らしいのは止まってるな。ありゃ見たことない船だが、率いてるのは誰だっけ?
おっと、俺等はいつものところだ。左から寄せてくれ。
[小さく光る灯を頼りにマドレーヌ号がアリサカの隠港に着いたのは、暁を迎える前のことであった。]
>>203
[第一艦隊のと聞けばゴードンは訝しげに首を傾げるだろうが]
ん? 他にそんなことできる艦隊あるのかい?
[ゴードンの様子を注視し、内海に回せそうな他の大艦隊はまあないだろうと推測は得た]
−アリサカ・隠港−
[迎える者達の表情は不安に駆られているように見えた。軍関係と街の有力どころだけだろうが、十中八九ゲオルグ敗北の報は届いているのだろう]
ま……そりゃそうだろう。
おーい、どうしたよ。しけた面してよ!
[陸の者には見えないように、軽く唇を噛み気合いを入れると、すぐにいつものように軽い挨拶を飛ばした。……そう何も知らないでここに来たといった具合で。
聞けば、まさしくその通りで……]
なんだと……
[絶句してみせる]
おい! 冗談はなしだぜ! どういうことだよ!
[ひとしきり取り乱したり、哀しみにくれてみたり……]
シグへは? あぁ?まだだぁ?
馬鹿野郎! なんでとっとと快速艇をだしやがらねぇ。
は? ガセかもしれねぇだぁ?
多方から流れてくるもんかよ!? それにそんなしょうもないガセ流したって、せせら笑われるだけじゃねぇか。
すぐに連絡船の手配をしろ!
畜生! 畜生! ふざけやがって!
[胸ぐらを掴みながらまくしたてた]
−アリサカ・港−
[朝日が昇り始める頃、一隻の快速艇が慌てたように港を後にする。行き先は……予測するまでもないことは、知る人間が見ればわかるだろう。
その日を境に、一部の者に留めてあったゲオルグ敗北の報がアリサカの街に広がっていく。
だが広がった噂は少々湾曲したもので……
『海賊王がだまし討ちにあったらしいぞ』
『第一艦隊が威信をかけてって話だが、だまし討ちなんかしねぇと勝負にならなかったみたいだ』
『艦長のルーサーは小便ちびりながら喚いてたらしいな。貴族出のぼんぼんらしいぜ』
『海賊王はなんとか逃げおおせて、シグに戻ったらしい』
『え? 死んだって話も出てるけど……』
『わからねぇがあの海賊王が簡単にやられていまうってのもなぁ……』
『生きてたらそうとうお冠だろうな。こりゃ、大軍率いてくるに違いないだろう』
虚実入り交じった噂。
海賊とはいえ孤高の士として、大衆感情から庶民の一部から英傑とまで言われた海賊王ゲオルグ。
甚だしい貧富の差という色眼鏡は、彼の威光をどちらに向けるのか
朝日か
夕日か……**
―船内―
★[カークとの会話を終えて間もなく、ルシエがごそごそと身動きを始めるのに青年は気付いた]
コーレ、悪いな。ちょっといい?
[膝にいる黒猫にお伺いすると、猫は”仕方ない、だが貸し一つだぞ?”と言った風情で、優雅に床へ降りる。それを確認してから、青年はルシエに近寄った]
おはよう。どう? 少しは疲れが取れた?
[目をこすっていたルシエが、声をかけた途端、安堵した表情を浮かべる。やはり一人にしなくて良かったと、青年は思った]
ところで、起きたばかりのところ悪いんだけどサ。キャリコで離れ離れになったっていう、君の知合いの少年。あと、お父さんの顔を描いて貰えるかな?
…や、凄く上手い絵じゃなくてもいい。まだキャリコには行けないし、雰囲気が分かる程度で。船乗りなら、今からオレ達が行くアリサカにも行った事あるかもしれないジャン? だから、そこで情報を集めようと思うんだ。君がその子に、1日でも早く会えるようにね。
[するとルシエが、ぱっと顔を輝かせ、嬉しそうに頷く。
それを見て、二人はとても仲良く、お互いを大切に思っていたんだろうなと青年は微笑ましく思った]
★[二人と一匹分の飲み物を用意し、本の代わりに紙を広げる。
短髪の少年の絵が半分ほど進んだところで、カークがひょっこり顔を出した>>202。
漂流船を拾ったとの説明には、自分の事のように喜んだ]
発見されて良かったね。
勿論その船に乗っていた人が、助かろうと必死に頑張ったのもあるだろうけどサ。運がなかったら、人間の手には負えない話だって、世の中には沢山転がってるもん。
[しかし、その中の一人―リヒャルトが神の島を目指していると聞いた時は、一瞬動揺するのを抑えられなかった。すぐに目が見えないと分かったから、多分表情には出ていない…と思う。
万が一神の子に会ったとしても、自分の顔は分からないままだから、似ているとは気付かないか、と考えた]
★何でも言う事聞くって…カークさん、オレの立場をどう思ってるのサー。
[カークがルシエに話しかけた言葉に、ぶうと頬を膨らませる。それを見て猫がにゃーと笑い、ルシエも笑顔で手を叩いた]
★[だがそこで、神の島を目指してる軍人リヒャルトからの連想で、監禁されていた頃に教えられた話を思い出し、カークへ告げた]
今回は会えるかどうか分からない。
でも、ゾフィヤ・オレンハウアー・コルネリウスという名前の女の人には、十分注意した方がいいよ。カークさんは名前知ってるかもだけど、第三独立遊撃艦隊の指揮官をしている人。
[因みに、以前カークがゾフィアから痛い目に遭わされたとは流石に予想出来ない]
あの女の人、昔神の子候補として、島で教育を受けたんだって。だから、自身の戦闘能力は凄く高いのは勿論、指揮官としての資質にも、警戒してし過ぎる事はないと思う。今更こんな話題出しても、余計なお節介だろうけどね。
[軽く肩をすくめたあと、真剣な色を目に宿して、続けた]
神の子、そして神の子の資質を見出された者は、他の神官とは違うんだ。
舞うように敵を倒す。実際に見れば、すぐ分かると思うよ。
[自分が神の子として振舞えるよう、教育を施されたからこそ実感した事実。
青年は大きく息を吐いた。いつの間にか、緊張で身体を固くなっていたのだった]
―アリサカ・船上―
[街で二人と別れた後、旗艦に戻って雑務をこなす。
今後の進路を決めること、補給物資の報告を聞くこと、巡礼船の船長と会い、今後について話すこと。
もろもろの仕事を片づけた後、1人、甲板に出た。]
[デッキの上では、掃除や点検などで水夫が忙しく立ち働いている。その邪魔をしないように注意はしながら、甲板中央の広いスペースに陣取った。
鋼の鳴く音をさせて、二本の刀を抜く。
たんっ
強い踏み込みの音が響き、きらりきらりと鋼が舞う。
誰に見せるわけでもない。それでも毎日欠かさない、戦いの舞い。]
たんっ、たたん。
[リズムを刻み、型を踏んで軍靴を鳴らす。
両腕に握ったシミターをゆっくりとした動きで振り、薙ぐ。
その切っ先は決してぶれず、揺らがない。
前を見据えたまま、小さな声で呟く。]
善き人々を守ること。
命を脅かすものを、打ち払うこと。
神に仇なすものを倒すこと。
この海から無法を無くすこと。
[聖騎士となったときに、あるいは海軍に入ったときに誓った言葉を繰り返す。
もういちど、誓いを新たにするために。]
だから、海賊と戦う。
海を守るために。
少々不本意な作戦だったとしても、作戦は作戦。結果は結果。
私は、やるべきことをやるだけ。
[微苦笑とともに曲刀を鞘に収め、汗を拭う。
それから、麾下の艦長たちを呼び集めた。
アリサカの街から、海賊王に関する噂が流れてきたのは、ちょうどそんなころ]
-神の島・神殿内ゾルゲの執務室-
[ ゾルゲは今回の事で、ますます「神の子」を敵視するようになった。ゾルゲ自身気がついていたのだ……「神の子」を憎む一方、その存在に対して、一種の信仰のようなものが芽生えつつ有る事を……そんな自身の考えを根本から覆すような存在、それが許せなかったのだ。 ]
「……ダビドフはいるか」
「は〜い、私ならここにいつでも控えておりますよ〜」
[ ゾルゲの呼びかけに、部屋の隅から法衣姿に顔を隠すように表情の無い仮面をかぶった男が現れる。 ]
「ついに、邪魔な神の子をやる決心がついたんですね〜」
「……そうだ、あの者はやはり存在してはならないのだ!」
「で、いつやればいいんですか〜〜」
「神の子は近いうちに、一人の騎士と会う。何やらわけありの存在のようだから、多分2人で会うのであろう。そうなれば、犯人をその騎士にしたてられる」
「でも、僕は騎士の相手なんて、とても怖くて出来ないなあ〜」
[ ダビドフと言われた男は、そう言っておどけた仕草をするが、その身体から発する異様な雰囲気は、明らかに暗殺者を生業としている者のそれであった ]
/*
さんざん描写している戦闘スタイルだけれども、実は弱点があってねー。
型にはまらない動きをしてくる相手には、意外と弱いのだ!
(どーん)
だから、海賊なんかと戦うのは結構苦手なんじゃないかと思うけど、そこは技量と速さでカバーしてるってことで。
「神の子に会うのだ。当然その騎士は武器の携帯はせずに会う事となる。そうなれば貴様の腕なら敵ではないであろう。後は貴様の得意な隠し武器で仕留めた後に、騎士も後追い自殺をしたように見せればよい」
「聖職者が自殺ですか〜普通はやらないですよね〜」
「なに、その者はかつて異端者と呼ばれた者らしい。それくらいは何とでもなるであろう」
「なんで異端者と言われた人が、神の子に会うのか興味はありますけどね〜まあ僕には関係ないか。じゃあ、その騎士様が来るまで待機していますね」
[ そう言うと、ダビドフはスーっと消えた ]
「これで良い……私こそが、唯一の神の使いなのだ……」
[ ゾルゲは自分に言い聞かせるように……そして何かを心から追い出すように、何度もそうつぶやいた。 ]
―神の島・神殿の奥―
「あの、大変僭越とは存じますが。ゾルゲの処分は、あれでよろしかったので御座いましょうか?」
[ゾルゲが退出してから、神官長は不安げな口調で...に問いかけた。
神官長から見ると、ゾルゲは神の島でもトップレベルの優秀さを誇るとはいえ、ある意味狂ってる。自尊心が強いと言えば聞こえは良いが、裏を返せば自分の価値観以外認めようとしない。
それだけではない。...の指示にも良く反発している。
だから神官長は、もしかしたらバレンチーノを裏からそそのかして、神の子を追放させようとしたのはゾルゲではないかと、密かに疑っていた。具体的な証拠は何もないけれども]
……。
[...は、微笑んだだけだった。ええ、あれで十分ですと念を押すように。神官長は、納得せざるを得なかった]
「…(はぁ)」
[口の中でため息をついたあと、...へ複雑な視線を向ける。
全く喋らないだけでなく、表情もほとんど変えないので、...の考えを読み取るのは至難の技だ。
尤も自ら説明が必要だと判断した場合、細やかな配慮をするが。基本的には各自の自由判断に任せてくれる。それ故、...に対する評価は、神官や信者によって凄く差があった]
[因みに神官長は、...を一見優しく寛容ではあるが、実は頑固で信念が強いと思っている。
10年前騒動を抑え、修羅場を経験した為か、意外と強かで策士だ。
大切な、三月に一度ある礼拝の直前。どういう事情かまでは知らないが、神殿に現れた少女の霊を助けたと聞いた瞬間、神官長は心臓が止まりそうになるくらい驚愕したものだ。
幸い他の誰かが知る前に、自分が固く当事者に口止めしたので良かったようなものの…ゾルゲ当たりに情報を握られたらと考えたら、ぞっとした。
そこで流石にたまらず、礼拝の儀式が終了した後で、...の所に説明を求めて駆け込んだ。と言っても、助けた理由を問うつもりはない。
”シメオン様なら、余程の事がない限り、手を差し伸べるに決まってる”と直感していた。
...は、いつもと変わりない様子で神官長を迎えると、次のように答えた]
”潔斎中といえども、見知らぬ人物に会った程度で心を乱しません。それでは、今まで修行をしてきた意味がありませんから。
神官長が心配されるのは分かりますが、私の舞いはどうでしたか? 前回と比べても遜色はなかったと、自分では思ってます”
[その場では、納得した神官長だった。...の舞いが、普段と全然変わりないのは、見ていて明らかだったのも理由の一つである。
だがしかし、頭を冷してよーく考えると、自分が聞きたかった内容―少女の正体とその目的とか、相手とどんな会話をしたとか―には触れられてないと分かった。
でも、再度聞きに言った所で、再びはぐらかされるのが落ちで、真実を教えてはくれないだろう。
”シメオン様は、一筋縄ではいかないお方だ”
それを思い出しつつ、神官長は再度ため息を漏らした]
― 神の島・神殿前 ―
「……私は、ついに戻って来たのか、この場所に……」
[ かつての聖騎士は、ついに元いた場所へと戻って来た。ここに戻って来るつもりはなかったが、いざ戻って来てみれば長い道のりであった。その長い道のりの中、自分なりの真理に近いものは考えに至った……しかし、ある時点で壁にぶつかった。それを解消してくれる可能性があるのが「神の子」であるかはわからない……しかし、なんとなく答えはそこにあるような気がした。(いや、先日の港での「もう一人の神の子」の出会いからそう考えるようになった)危険を犯してまで来たが、どうしてもその答えが欲しかったのだ……本当の悟りへの旅の答えを見つける為に。 ]
「失礼ですが、聖騎士ルーザ殿ですか?」
[ 一瞬、緊張が走った。今は粗末なフードを身に纏い、武器はおろか、鎧すら着用はしていない。(神殿に襲撃に来たわけではないので当然であるが)それでも昔からいる者は当然自分の顔をしっている……身なりを変えたからといっても、変装というには分かる者が見れば簡単にわかってしまう程のお粗末なものであった。しかし、次の言葉は予想していないものであった ]
「シメオン様がお待ちしています。どうぞこちらの方から……」
[ そう言って、その神官らしき男は神殿の裏口とも言える場所から、中へと案内するそぶりを見せた。これは何かの罠かとも考えなくも無かったが、それなら(港町の時のように)堂々と聖騎士団で囲めば良い事である。 ]
「……あるいは、神の子には全てが見えていたという事か……」
[ ゆっくりと、うなずきながら、その男の後を追って神殿へと入って行くのであった……** ]
―銀嶺号・船内―
[銀嶺号の食堂に各船の船長が集まっていた。
大きなテーブルに並んで席に着き、艦隊提督の入室を待つ。
食堂は、臨時の司令室と化していた。
程なくして現れた司令官は、椅子に座るなり、低くきっぱりとした声音で告げる。]
海賊王などと僭称するゲオルグは、倒れた。
第一艦隊がゲオルグの賊軍を破り、壊滅に追い込んだ。
商船団に偽装しての不意打ち、と言えば聞こえは良いが、実質、騙し討ちにしたわけだ。
第一艦隊は我々を囮にして、全ての情報を隠匿して、ゲオルグを罠に嵌めた。
街の噂は、その点では正確だな。
[ざわり、と動揺する船長たちを強い視線で見回す]
だが、作戦は作戦。戦果は戦果。
そして、好機は好機だ。
我々は、この機に海賊を叩く。
[声は大きくなくとも、良く通る。
司令官の宣言に、船長たちが押し黙った。]
首魁を失って、海賊共は浮き足立っている。
この機に叩かずして、いつ我らの役目を果たすのか。
今こそ海賊を根絶やしにする好機。
[声の底に、意志を込めて告げる]
我が《白海豹艦隊》は、アリサカ出航後、本格的に海賊との戦闘を開始する。
我々は第一艦隊とは違う。小細工など弄せず、正面から戦い海賊を撃破して、実力の差を見せつけてやれ。
[海賊に。そして、第一艦隊に。
口に出されない言葉に、おう、といくつもの太い声が応える。
いずれ劣らぬ海の猛者揃い。戦いとなれば躊躇おうはずもなかった。]
出航は明朝。詳しい作戦は追って伝える。
我らに光の加護あらんことを。
[何人かが司令官に付き合って聖印を切り、皆が立ち上がって解散となる。
それを見送ったのち、若い指揮官もまた立ち上がった。
――出航前にもう一度、街に出てみようか。
そんなことを思いながら。]
[銃口が向けられていても狼狽えることなく見届けた男がいたと知って、リヒャルトの口許は引き結ばれる。]
危ない…ですよ、そんな真似をすると。
―シグ・どこかの倉庫―
★[マドレーヌ号がアリサカの陰港に到着した日のお昼近くになって、久しぶりに倉庫の中へ入った人物が青年の逃亡を発見した。
実は少し前から、青年が出された食事に手をつけないと分かっていたのに。見張りの男が全く疑問に思わず、漫然と放置していたのである。
当たり前だが、その男は厳しく処罰を受ける羽目になった]
「しかし…これから先どうしよう?」
[数名が集まって、真っ青な顔で相談を始める。
逃がした直接の原因が監視役にあるのは間違いないが、上に知られたら、自分達も無事ではいられない。おまけに厳重に言い渡されていた筈の見回りを、最近手抜きしていた。怠惰と叱責されるのは免れない状況だった]
★[責任を取らされる恐怖を抱えている状況下にあると、人は失敗し易いものである。
この男達もその例に漏れず、最初の選択を間違えた]
「いや、焦らずとも大丈夫だ。このシグから出られる筈がない。今からでも急いで探せば、きっと見付けられるに決まってる」
「…そうだ。我々が逃がしたと知られる前に、奴を連れ戻せば、何も問題ない」
[即ち上へ報告せずに、自分達だけで処理しようとしたのである。
そのせいで、悪影響が却って大きくなってしまう事も多々あるというのに。
極秘指令を受けて、”銀髪紅眼・身長170センチ前後・20前の青年”を探す、怪しげな男がシグ中を走り回り始めた]
[賭けというより、一方的な報奨要求だったにも関わらず、カークは太っ腹なところを見せて、部屋を宛てがってくれた。
リヒャルトは素直に厚遇に礼を言う。]
《海亀の枕》号の皆にも――休息を。
あと、おれの釣った魚は皆で食べてもらっていいですよ。
[リヒャルトは手探りで椅子兼ベッドになっている横板に腰をおろし、カークのいるあたりを見上げた。]
おれからも、聞いていいかな。
これまで海賊の知り合いがいなかったから、生の声を知る機会がなくてね。
――君は、何のために海賊をやっているんだ?
……良い子だった? がんばりやさんだった? 明るくて素敵な子だった? 誰よりも鋭い子だった? 勇気があった信念があった真面目で丈夫で誇り高い子だった!?
[虚ろだった声は、次第に大きく早口に、最後は悲鳴じみて。船霊はぎゅ、と頭を抱える]
そんなの、残された方にはつらいだけじゃない。いっそ、死んでせいせいするほど憎かったら良かったのに。
[シュバルツルックス。その名の通り黒を纏う船は、夜の闇に紛れたのか、とうに海に沈んだのか、船霊には見つけることが出来なかった]
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