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[次に見えた窓には、ゾフィヤさんと、ディルおばさん。
私は、彼女が、ゾフィヤさんを占うと知っていたのに。]
や やだ
なん で …
―― ああ…
また、なんにも できてない
ごめ ん … ごめん なさい
[思い出すのは優しい言葉ばかり。
やっぱり私は、貰ってばかりだった。]
…
[そうしてまた、歩き出す。]
……っ
[表情が歪んで、]
…うー…
[涙がこぼれる。]
ううー…
[泣きながら歩く。
*両手で拭いながら*]
[最期まで見なかった。だから居ないかもしれない。
そんな薄く都合良い可能性も片隅に置きながら、靄の中を捜し歩いた。時折足を早めながら。
あちこち歩いた為に、糸が所々でぐるりぐるりと輪を描いていた。
だからようやくその小さな背を見つけた時、悲しい事に心の底から安堵したのだ。
殆んど泣いてばかりだった弟子は、死んでからもまだ泣いて歩いて。
迷子の子を見つけた時のように、走りだして―――]
エレオ!
[名を呼びその体を後ろから、何時もより強い力で抱きしめた**]
――泣くな、お前は何も悪くない。悪くないんだ。
恨むなら、知りながら何も出来ずに先に死んだ、不甲斐ない師を恨め……
[…… 血?]
[なんで どこ、から]
[痛みは感じなかった]
[なに]
[胸、に、なに か]
[だから、理解には時間が掛かった]
[――あ 、]
[あいつだ]
[あいつの、せいだ]
[霞む視界の中で、持てる限りの憎悪を彼女に向けた。
きっと相当醜い顔をしていたのだろう。
悲鳴を遠くに聴きながら、それでも尽きない憎悪を抱いて――]
[――ああ、そうだ]
[思い出した]
[最期の一滴が尽きる間際に、一つだけ違うものが混じった]
―藍の世界―
[消えたのとは違う場所で、少年は目を開く。
姿形は幼いまま変わらず、首の糸も消えてはいない。
違うのは、周囲を取り巻いていた黒い霧が無いことと]
……あ、
[向こう側を見ていた時以外は無表情だった顔に、驚きの色を浮かべた。
その先にいた人の死を、少年は未だ知らなかった為に**]
[見上げ、その顔が見えるても、]
し ししょおぉお…
[涙は止まることなくおちる。
>>+66続く言葉に、一度瞑目したけれど、
ふる、ふるふる、首を振る。]
うう ん
ううん
わたしも わるいん です、わたしも
わたしの せいじゃない、なんて
…いわないで……
[ふと、抱きしめる師匠の腕の片方が、
黒く染まっているのに気付く。
こちらの腕は、たしか。 ――そう思うと、
目を伏せて、ぎゅ、っと、その腕に手を添えた。]
ごめんな … さい…
どれだけ走ったのかしら?
息があがってもう走れない。
景色は……、
相変わらず藍で満たされてて、何処行っても同じ、ね。
[嵐の日、落雷の音を聞いた時に。
結局はこうなる運命だったのかと思った。
逃げられないのなら、従うしかないと。でも]
『運命』は嫌い、ですか。
[その一言に感じたのは否定の意思。
そんな言葉だけで全てを諦められるものかという強い意志。
何かを諦めながら生きてきた心を揺さぶるような一言だった]
…………。
[フィオンにもまだ痛みはあるようで。
二人揃ってゆっくりと階段を降りてゆく間は殆ど無言のまま。
過去と現在、二つの声が頭の中で鬩ぎあっていた]
─ 庭園 ─
人でも、狼でも。
俺が知ってるゾーイに変わりは無いだろ?
[泣き顔は見たくなくて、泣き止んで欲しいのに。
泣かせてしまっているのは自分だと解っていて、それでも撫でる手を止めたくはなくて。
>>54馬鹿だと繰り返し言う彼女に、そうだよな、と。
苦笑しながら、それでも傍に居たいという気持ちに嘘はなかった。
それが叶わないことだと、解っていたけれど。]
[差し伸べた手を、彼女は握り返してくれた。
血も落とさなきゃ、という言葉には頷いて。]
そうだな。
身体も濡れてるし、風呂入って温まってきた方が良い。
…ほら、立てるか?
[>>55彼女の手を引き、立てないようなら抱き上げてでもその場から離れて。
そのまま、邸へと向かった。]
─ 庭園→邸 玄関 ─
/*
あ、ちなみに予想では、
セルウィン一人生き残り(システム的に無理)とか
思ってたけど、
はずれるだろうね だろうな
ゾフィヤだけ死ぬ方向かもなぁ
―藍の世界―
[糸があるから動けないことくらい、なんとなくわかってしまっていた。
時間の経過は曖昧だ。色がかわらないのだから。
ふと、小さな声が届いた気がした。
そちらへと視線を向ける。]
なんだい、イェンス坊や。
ずいぶん可愛い格好になってるじゃないか。
[わずか、からかうように声は踊った。]
― 階段→一階・エントランスホール ―
ああ。
そんな短い言葉、ただ一つで。
……なくしたり、奪ったり、奪われたり。
起きた色々な事、正当化されちゃ、たまんないからな。
[ゆっくりと階段を降りながら、紡ぐ言葉はどこか独り言めいたもの]
……ここに来てから、何度かそれ、言われて。
強引に納得させられそうになった事が多かったから、っていうのも、あるけど。
[遠い日を思い返し、浮かぶのは苦笑。
それを自分に求めていた者は、既にいない、けれど]
ま、アデルが特別なのは当然だけどな。
[少々鼻を鳴らしながら言うが、人の姿だったら間違いなくドヤ顔だっただろう。]
何か、素敵なもの……、か、大事なものが消えてなくなってしまったような。
そんな感じだけはあるけれど、それが何だか思い出せなくて……。
[人でも狼でも自分に変わりは無い]
[本来なら二つの人格が統合されたことで別の人格が出来るはずだった。
けれど、彼の存在が、彼の言葉が、ゾフィヤの部分を引き戻した。
変わらないようにしてくれたのは、彼のお陰]
お父様のとこへ向かってゆっくりと歩を進めてると、左手の遠くに細身の青年が歩いてるのが見えたの。
なんだか恐る恐るって見えて……。
そら、お前を思ってる男が二人もそばにいるんだから、な。
[アデルの体に触れるか触れないかの位置に座り、伏せの格好になる。
近くにいるっぽいトールには尻を向け、ついでに尻尾も乗せた。
もし誰か来たら起き上がるつもり。]
― →エントランスホール ―
そっか、でも無理はするなよ?
[あくまで自分の足で歩けるといわれれば無理強いはしないけれど、やっぱりこんな時でも過保護めいていて。
抱き上げはしなかったけれど、握った手は離さないまま邸の前まで引いていった。
玄関から中に入ろうとしたところで、エントランスホールにある人影に気付き。]
シュテラさんに、兄さん。
───…おはよう。
[穏やかに、困ったように笑いながら、声をかけた。]
糸を追って歩いているんだわ。
ということは、やっぱり……お客様のだれかで
あそこで、
命、落とされたわけよね?
― エントランスホール ―
[エントランスに降り、ふと見やったのは人形の置かれた棚の方]
……なるほど、ね。
[先に上で聞いた事を思い出して、小さく呟く。
若草色には僅か、険しいいろが覗くが]
だれ……かしら?
男の方に見えるけど、
先生はもちろん違うし、フィオンさまも、トールにぃだって
……あれ?
男の方、だれも当てはまらない?
その声で視線の先の人影がこちらを向いたように見えて……。
わたくし、バツの悪さをごまかそうと小走りで青年へ近づいていって、おそるおそる訊ねてみみたの。
― エントランスホール ―
──あぁ。
庭園から戻ってきたところ。
[フィオンの問いには、さらと返して。]
…ほら、ゾーイ。
風呂、行きたいんだろ?
行っておいで。
[視線を床に落として口を噤むゾーイに声をかけ、促した。]
― エントランスホール ―
[階段傍の棚にある人形。
無事なのは『月のいとし子』の人形だけ。
自分を示すそれに瞳を向け、瞳を細める。
物語の中だけの話なら良かったのに。
『幻燈歌』の中だけの話なら良かったのに]
[別たれた人格が残した『月のいとし子』の人形。
どうせなら全て壊してくれれば良かったのにと、知れず、嘆息した]
― エントランスホール ―
[床に視線を落とすゾフィヤの様子に、僅かに若草色を細めるものの、言葉を紡ぐ事はしない。
否、正確にはできなかった。
彼女に見える紅、その源が何かがわかるから。
内でざわめくものを押さえ込むのに、意識は取られていて]
……庭園、か。
そういや、結局まだ見てないんだよなあ、薔薇。
[セルウィンの返しに、ふと思い出してぽつりと呟く。
ここに来てから、色々とおきすぎて。
そんな余裕は、なくなっていた]
― エントランスホール ―
[正当化。ああ。確かにそれを理由として動いてきた。
約束というのを支えにして画策をして。偽りを伝えて。
けれどそれを為してきたのは。
誰でもない。自分だ]
……あ。
[セルウィンの挨拶に顔をあげ、紅を纏ったゾフィヤの表情を見て。コクリと息を飲み込むと会釈だけを返し]
[ 手繰っても手繰っても、糸の先は杳として知れない。
段々思考することすら面倒になり、ただの作業と化していった。歩む速度も遅々としたものになる。]
……果てなんてないんじゃないか?
[ 溜息混じりの呟きに重なるように聞こえたのは、少女の声。
足を止めて振り返り、近寄ってくる人影を極限にまで目を細めて見つめる。
誰かと思い出すまでに少々時間がかかったのは、死して記憶があやふやになっていたのかもしれない。]
お風呂?
うん。分かった。
[その主張は、年頃の女性としては至極真っ当なもので。
ゾフィヤは「いつものゾフィヤ」そのままに見えて。
深くは何も考えず、考えられず、承諾してそちらに動いた]
……悪くないんだ。
[弟子に泣いたまま言うなと告げられようと、悪くない、と言うのを止めず。
胸の方へ頭を寄せさせ、右手でゆるゆると慰めるように撫でた。]
悪いのは俺だ。
場が作られる可能性を、少しでもあると知りながら朱花を連れてきた。
………もっと前にも原因がある。
お前の肩の朱花に気付いた時、お前を突き放しておけば――蒼花と朱花を揃えなければ、お前は嘆くこともなかっただろう。
だが俺は……お前を弟子にしない方が良かった、とは言えない。
お前が居てくれた事が、どれだけ俺の救いになったか。
こんな結末になってしまったが、そうなると解っていたとしても、お前を手元においていただろう。
だから、そうしなかった俺の方が悪いんだ。
[黒ずんだ左腕に触れられると、少し痛んだが態度には出さない。
それでもまだ弟子が悪いと言うようなら、少し呆れたように苦笑して、彼女の気が済むようにしただろうか**]
― エントランスホール ―
…そうだな。
俺じゃ風呂までは手伝ってやれないし。
シュテラさん、お願いできるかな。
[ゾーイがシュテラを誘うのをみて一瞬過ぎった想いは、けれど表には出さず。
代わりに冗談めかして頼みを重ね。
フィオンの呟きには、そういえば、と気付いたことがあった。]
俺、行ったけど。
ちゃんと、薔薇見てこなかったよ。
…もったいないことしたなぁ。
― エントランスホール ―
[女性二人の様子に、思う所なくはないが、表には出さず。
大浴場へ向かうのを、そのまま見送った]
……のんびり見てくる余裕があったようには。
見えないぜ?
[それから、見てこなかった、というセルウィンに向け、こんな言葉を投げかけて。
幾度目か苛んできた痛みに、は、と息を吐いて近くの壁にもたれかかった]
― →大浴場 ―
[シュテラと共に大浴場内へと入り。
備え付けのタオルを手にしてから紅に濡れた服を脱ぎ始めた]
服についたの、取れると良いんだけどな…。
一つ、もうダメにしてるし。
[口にしたのは当たり障りの無い話題。
自覚なきままでも行ったであろうこと]
[かけ流しの温泉はいつでも温かい。
お湯を沸かす必要がないため、直ぐに湯に浸かれるのはありがたかった。
シュテラに手伝いを頼んでおきながら、汚れを落とすのは手早く自分で済ませてしまう。
頼んだのは、お風呂から上がってから髪の水分を拭き取ることくらいだった]
……ねぇ、シュテラ。
私のこと、護ってくれるのよね?
[髪の水分を取ってもらいながら、不意に口を開く。
表情は下ろした髪とタオルに隠したまま。
問うたのは自覚なき時にシュテラに何度か言われた言葉について。
それを聞いても、未だいつものゾフィヤには見えたことだろう]
― エントランスホール ―
………まぁ、ね。
[ゾーイがシュテラと共に風呂へと向かっていくのを見送って。
フィオンから言われた言葉に頷いてから、息を吐き。]
……兄さんも、もう解ってるだろ。
ディルドレさんが、ゾーイに殺された。
ゾーイは、…人狼だ。
――…
[>>+101それでも悪くないという師匠の声に、
目を閉じるとまた涙がこぼれた。
頭を引き寄せられる、抱きしめられる感覚。
握り締めても、握り返してもらえなかった、
あの手を思い出して。
態度に出なかったから、気づく事は出来なくて。
ぎゅううと、師匠の腕にしがみつくように。]
…
[そうして、悪いのは俺だ、と言う師匠の。
>>+102話をそのまま、じっと聞いていた。]
……
[聞き終えると、ふるふるとまた首を振る。]
たしかにそこ は
師匠のせいかもしれない
でも …あの時、私に 師匠がいて くれなかったら
つきはな されて たら
結局私は、嘆いて、たと おもい ます …
… ししょう、わたしは、
私がわるいって 思うことは、多分、まげられない
でも……
それでも、そんな私でも、誰かのためになれてたなら
師匠の救いに、なれてたのなら…
― エントランスホール ―
……ああ。
[解ってるだろ、という問いに返したのは、短い肯定]
そして、今、生き残っているのはここにいる四人だけ。
……終わるための条件は、限られているのも、な。
[頭を師匠の胸につけて、目を伏せたまま、
涙はやっぱり、とまらないけれど。
少しだけ、表情に笑みを浮かべる事が出来た。]
それだけで うれしい …
[壁に凭れかかるフィオンを、まっすぐに見つめて。]
俺さ、ゾーイに好きだって言ったんだ。
許されるなら、ずっと一緒に居たいって。
…ま、ゾーイからは馬鹿って言われたけど、さ。
[苦笑を浮かべ、頭を振る。
そう、許されるなら、ずっと共にと。
その想いに嘘は無い。
けれど、それ以上に、願うのは。]
何でって……。
そりゃ、死んだからだろう。
お前がいるってことは、此処は死後の世界ってやつなんだろ?
[イェンスへの答えは、少年の戸惑いも気にせず、笑みさえ浮かべる。]
ちゃんと、話してきたかい?
俺は、ゾーイにこれ以上、誰も殺させたくはない。
だから…兄さん。
[目を伏せた後、その目を見据えて。]
俺が、ゾーイを止める。
― 大浴場 ―
染み抜きのお手伝いもするわ。
[どこまで触れていいのか分からなかったから、こちらも当たり障りのない返事をしつつ。
浴場内でしたのはお湯を汲んで渡すことくらい。自分は洗う必要がなかったから、後はなんとなくゾフィヤの一挙一動を眺めているだけだった]
え……う、うん。
[脱衣所へ戻るとゾフィヤの髪を丁寧に拭ってゆく。
投げられた問いに、戸惑いながら肯定を返した。
今のゾフィヤにはまだ狼の性が見えない。だからいとし子への回答ではないと考えようとして。
友人としてのゾフィヤならどうかと自らに問えば、その答えは素直にJa.で。
動揺を示すかのように手が震え、黒髪が一房、まだ水分を含んだままタオルの間から落ちていった]
だから、それが何でって。
[彼女の死の光景は見ていない。
見ていたら他の時と同じように悦んだのか、それも判らない。
死後の世界であることは、頷くことで肯定した]
話して、……
[誰のことか考えるのに、少し間が空いて]
……まだ。
会いは、したけど。
[目を逸らしたまま答えた]
― エントランスホール ―
……お前って。
[真っ直ぐな眼差しと共に向けられた言葉。
は、と一つ息を吐く]
昔から、思ってたけど。
本当に。
どうしようもなくお人よしで。
どこまでも真っ直ぐで。
本当に……なんていうか。
そう、じゃあ。
[濡れた髪をタオルから抜くようにしながらシュテラへと振り向き]
────フィオンを殺して?
[静かに、望みを口にした。
瞳には深緋が宿り、冷ややかな笑みが浮かぶ]
そう、じゃあ。
[濡れた髪をタオルから抜くようにしながらシュテラへと振り向き]
────フィオンを、殺してくれない?
[静かに、望みを口にした。
瞳には深緋が宿り、冷ややかな笑みが浮かぶ]
…違うよ。
俺は強くない。
弱いんだよ。
[フィオンの言葉に、弱く笑って。]
…弱いから、止めたいんだ。
ここから逃げて、ゾーイと一緒に生き延びて。
その先、俺がゾーイを怖がらないでいられるって、言い切れる自信が無いから。
───月巡り、刻巡り、『場』が築かれしとき。
選びうるは、生か死か。
生の望みは、他者の死を持ってのみ叶うもの───
[幻燈歌の一節を口ずさんで、息をついて。]
…場を崩すには、誰かを殺さなきゃいけない。
俺もシュテラさんも、ゾーイにとっては味方、だから。
だからきっとゾーイは、兄さんを殺そうとする。
…それが、ゾーイの生き残る術だから。
人狼を見つけたから。
本人に確かめにいったらね。
[驚いているようなのに、逆におかしくなってしまうよう。
くすくすと笑みを漏らす。]
なんだ、坊主。会ってはいるんじゃないか。
じゃあもう少しだね。
それともまだ、逃げたいのかい?
― 大浴場 ―
[振り向いたゾフィヤ。
深緋の眸に貫かれて硬直する]
……や……
[手からタオルが滑り、残っていた黒絹も共に落ちてゆく。
嫌という声が喉に張り付き掠れる]
/*
イェンスくんにも会いに行きたかったけど
時間ないかな
あとディルおばさんで全てが解決しそうなので
見守る方がいいかしら
と、眺めながらほのぼのしてまs
…解ってる。
月のいとし子にとっては、それが当然なんだって。
ゾーイだけが、悪いんじゃないってことは。
でも。
もう、嫌なんだ。
ゾーイが、人を殺すのは。
そう思うのは俺がただの人間だからって、解ってるけど。
だから───…
せめて、俺の手で。
─────…あいつを、止めたい。
だから兄さん、手、出さないでくれるか?
[風呂の中で交わされている会話はまだ知らぬまま。
穏やかに、笑ってから、一旦言葉を切って。]
───万一、俺が死ぬことになっても。
……は?
確かめにって…… 馬鹿じゃないの。
それ、死にに行ってるようなものじゃ。
[答えに目を円くした。
彼女の持っていた望みなど知らないから。
笑う顔を見つめたけれども、話が移ればまた目を逸らして]
わから、ない。
しかし、君は確か……。
[ 不躾とも言える視線で少女を上から下まで眺めた後、顎に手を添えて小さく唸る。辿る記憶はつい最近の事なのに、ずっと昔の出来事に思えた。]
やはりここは、死後の世界……というには、些か奇妙な感じがするが。
君がいるということは、他の皆もいるということ――…かな。
[ 相手の返事に構わず、一人納得したように頷くと、再び糸を辿って宛てなく歩み始める。彼女が付いて来ようと来るまいと、構わないと言った風に。]
ぎゃぁっ。
[嫌がらせ込みで乗せた尻尾をぎゅぅ、と握られれば、思い切り驚いて。
ネコほどではないが少々毛並みは膨らんだ。]
……理由はともかく……そこで、そう言いきれるなら、十分だろ。
俺みたいに、可能性に怯えて、無為な死を積み上げてるよりは……遥かに上だ。
[自嘲を込めた言葉を一つ、吐き出して。
諳んじられる幻燈歌と、続く予測に若草色を細めた]
確かに。
『神の加護』と称される力持つ者は、俺しか残っていない。
俺が欠ければ……と考えるのは、自然な事。
[それが月の性と知ってはいるから、そこを咎めるつもりはなく。
紡がれる声は、淡々としたもの]
[後に付け加えた言葉は、内心とは少し違うけれど。
内心のままに言えば、きっと止められてしまうだろう。
ゾーイを一人で逝かせる気はないのだと。]
……俺は、ただ、死なせたくなかった。
そのために自分が死ぬなら、それはそれで構わないって、ずっと思っていた。
けれど、生きるのを、望まれたから。
だから、抗うつもりで、ここに来た。
[ぽつり、と紡ぐのは上で固めた意志]
それが、お前の意志なら。
何としても、通したい想いだっていうなら。
……手の出しようなんて、ない、さ。
[穏やかな笑みと共に向けられる言葉に、返す言葉は静かに。
それから、一つ、息を吐いて]
大体、お前。
……やる、って決めたら、引かないだろ?
そんな連中に挟まれて、苦労したのは、忘れてないぜ、俺?
[ふ、と表情を緩めて。
紡いだ言葉は、冗談めかしたもの]
― 大浴場 ―
どうなの? 嫌なの?
シュテラは、私の味方なんでしょ?
だったら、私のために、私が生き残るために手を貸して。
[シュテラとフィオンの仲は知っている。
だからこそ、殺せと言った。
彼女が人狼である自分の意に副うのかを確かめるために]
後はフィオンだけ……『見出す者』の一人の彼だけなのよ。
そうすれば、私はまた『場』から生きて解放される。
あと一人なの。
[シュテラと相対するように立ち、相手を見据える。
濡れた髪に残る水滴が一つ、また一つと床へと落ち、床を滲ませて行った]
/*
しりあすの合間に、なんですが。
なんだろうね、なんだろうね、もう、これ!
村人Cの、企画時点こーどねーむに違わぬ動きですね!
って、思わず背筋をピンと伸ばして答えちゃったわ。
続いての、お父様の子供かって質問には、普通に肯定を返したけれど。
[暫くして、気持ちが落ち着くだろうか、
それとも何か切欠があっただろうか。
ふと首を回すと、師匠の肩から糸のようなものが見える。]
これ は?
[よく見ると、自分の肩からもでているそれは、
なんだか見ていて、あまり気持ちのよいものではなかった。]
…
[糸の先は、同じ方向。その奥を見るように、遠くを見る。]
繋がってる…?
師匠、他の人も いるん だよね
…… ――…
[会いたい人が居る。でも、会って何を話せばいいか、
きっと私は解らない。]
そうだねぇ、馬鹿なんだろう。
まぁ、お前にゃ、言われたくないよ。
[否定などするはずもなく、おかしそうに笑うばかり。
死にに行った。
そんなこと言うわけもなく、少年の姿を見詰める。]
……わからないんなら、話しておいで。
もう怖いことはなにもないだろ?
なに、ちゃんと話せなかったんなら、愚痴でも言いにくればいいよ。ちゃんと聞いてあげよう。
[無為な死という言葉に、軽く目を伏せる。
あの水音を聴いてフィオン達は下りてきたのだろう。
にも関わらず、エレオノーレはいまだに下りてこない。
ならば、恐らく彼女はもう───…
浮かんだ光景に、緩く顔を伏せた。
けれど、自分の頼みに承諾の意を返してくれたのを聴けば顔を上げて。]
…ありがとう、フィー兄。
――ッ。
[遠慮なく思い切り腕にすがられたら、流石に軽く息を飲んだ。
声は極力抑えていたが、この距離では隠しきれないかもしれない。
それでも曲げられない、と言う弟子には、少しだけ苦笑する。]
頑固なのは誰に似たんだかな……。
[自分の事は見ないようにしつつ、呆れたように。それでも彼女が、微かに笑っているよう見えれば、ぽんぽんと背中をあやすように叩いて、涙を止めようと努力してみた。]
[ 何か叫び声というか鳴き声というか、が聞こえた気もしたが、まだ眠りの中にいる男には届かない ]
[ 届いていたとしても、たぶんガン無視だ ]
[ それほど、眠りは心地よく、安らかだった ]
[ 生有る間には、決して訪れなかった安息…それを簡単に手放す気はないらしい ]
― 大浴場 ―
あ……。
[強い意志を宿した深緋の色が視界いっぱいに広がる]
そう……。
『場』を開放するには、因子を、取り除かなければ。
[若葉色が褪せてゆく。
深緋をじっと見つめたまま、ゆっくりと頷いた]
Ich schütze es vor einem Schatten und helfe ihm.
ジャネットおば……お姉?さまは、ご自分のことをジャンと名乗って、わたくしの事をじぃっと見つめたの。
ところで……、つまるところは、ジャネット……、って舞台名か何かなのかな? なんて、その間に考えたりして、続く問い(>>+111)には、
/*
お前断れよwwwwwwwww
仕方ない、フィオンにシュテラ押さえて貰ってる間にウィニーに殺されに行けば良いのかな。
/*
墓に入った途端、ネタに走りたくなる癖は何とかしようぜじぶんww
でも、もふっこのままのディークも悪いと思うんだww
[ 会話の内容を理解していた訳ではないが、少年を窘める女性の様子>>++117 は馴染みのあるものだった。
一瞬 視界がぶれて、懐かしい景色が重なる。
好き嫌いをして叱られている子供と、よく似た面差しの女性の姿。]
……変わらないな、母さんは。
[ ゆっくりと歩みを近づけながら、独り言のように口にした。]
…………本当は、弟子は取らんつもりだったのにな。
[あやしながら、ぽつりと溢す。理由は今は曖昧に濁した。そのうちに、語らなかった昔を話すこともあるだろう。
糸に気付くと、自分も先はまだ知らない為に緩く首をふり。他の人と問われれば頷いた。]
イェンスとユルゲン、タチアナとは会ったな。
他はまだだが、おそらくは居るだろう。
……行ってみるか?
[気にならないはずがないだろうと促してみた。]
……ったく。
起きたら文句言ってやる。
[ぶつぶつ文句を言いながら再び伏せの形になる。
尻尾を振ってやろうかとも思うが、
握られているのでは効果のほどは期待できないだろう。]
……別に、礼を言われる事じゃないと思うが。
[告げられた礼に一つ、息を吐いて。
瞬きの後に言われた言葉に、がじ、と頭を掻いた]
……るせぇ。
大きなお世話だ。
[軽く睨むような視線を向けた後、若草色を虚空へ彷徨わせる。
ここに来てから、そう言われたのは何度目だったか。
ふと、そんな事を考えていた]
と、答えて……ジャンさまと進む方向が同じだったこともあって、彼……の後を付いて歩いていったの。
そしたら……、あれは……。
お兄様とディルドレおばあさま!?
黒い霧……きえ、てる。
ジャンさまが立ち止まったこともあり、わたくしもお話の邪魔をしないように傍らで止まってね、二人の様子を窺ったの。
師匠?
[>>+118息を飲むのに気付くと、見上げる。]
い 痛いん ですか?
[おたおたと慌てると腕からそっと、手を離した。
また掴んでしまいそうだったから、自分の両手を組む。]
…
そんなの、師匠に決まってます
[誰に、といわれると、そう笑って。
あやすような手に、段々と、涙は落ち着いてくるだろう。
>>+125ぽつりとこぼれた言葉に、え?と見上げる。
けれどすぐに続いた言葉に、その理由は曖昧になる。]
…イェンス くん
ローゼンハイムさん、 と タチアナちゃん も
[薔薇をとった帰りに会った彼女。
その後にいなくなったなんて、
あの時は現実味がなかったけれど。
落とした香水の香りは、三階に広がって、
依頼主や、彼女の部屋までちゃんと届いていただろうか。
促されると、師匠を見上げた後に、一つ、頷いた。
共に、少しずつ、歩き出す。]
意地っ張りで、うまく話せなかった。
って今ではわかってるだろ。
[おかしそうに笑って、手を伸ばす。
下を向いているのだから、頭を撫でるのはたやすい。
くしゃくしゃと、かき混ぜて。]
そういうことを言うんじゃないよ。
まぁ、三人目の息子ってのも悪くはないけどね。
[笑みは変わらず。
だけれど、その視線を追っていくと、手は止まった。]
いいんだよ、こっちが言いたいだけなんだから。
[礼を言うことじゃないと言われても、そう返し。
睨まれても軽く笑うだけで、ふと。]
……にしても、長いな。
[風呂の方に視線を向けて、呟いた。]
……ジャン。
[誰、とかイェンスが言うのも聞こえたけれど。
別に答えではなかった。
色々かわってしまったけれど、間違えるはずもない。
言葉は一度宙に浮いて、それから、困ったように、笑った。]
そういう格好が出来るなら、ずっとしてれば良いのに。
変なところは、父親に似たね。
― 大浴場→エントランス ―
[意識はその場に在って、無かった。
―月のいとし子。まもるべきもの。
―光輝かせるための、必要悪。
―時が来れば滅ぼすべき闇のもの。
――いいえ、そんなの認めない。
――どちらもいとし子。可愛い我が子。
―――『運命』なんて言葉は……嫌い、だから。
―――起きた色々な事、正当化されちゃ、たまんないからな。
縮こまってしまった意識を取り巻く幾つもの声]
投票を委任します。
元旅楽師 シュテラは、人形使い ゾフィヤ に投票を委任しました。
んじゃ、そういう事にしとくか。
[これもこれで平行線だな、と思いながらこう言って。
長い、という言葉に、若草色を虚空から廊下へと向ける]
まあ、だからって、様子見に行くわけにはいかんし、な。
さすがに、こればかりは待つしかないだろ。
― →エントランスホール ―
[シュテラを連れてエントランスホールへと戻る]
あれ、待ってたの?
[解いたままの黒緑の髪を揺らし、小さく首を傾げた。
二人揃ってエントランスホールに残っていたのを見て、意外そうに声を漏らす。
勿論、演技が混ざっていたのだけれど]
[ もふもふが、逃げるように動いた気もするが、しっかり握った手は緩まなかった ]
[ ああ、生きてる間に、こうすればよかったのか?と、眠りの底の意識が少し浮かんだりもしたけれど、まだ目覚めない ]
[ 或いは目覚めることが怖いのかもしれなかった ]
ん…まぁ、そうなんだけど、さ。
[フィオンの言葉に、歯切れ悪く頷いた。
見に行けば違う意味で命が無いだろう。
こんな状況で下心なんかあるわけもないのに理不尽だ、とは頭の片隅でだけ思ったことだけど。]
───…あぁ。
温まったか?
[髪を下ろしたゾーイと、シュテラが戻ってきて。
向けた笑顔は、穏やかだった。]
[口に出しこそしないものの、理不尽云々の論は何気にこちらも考えていたとか。
もっとも、それは戻ってきた二人の姿に隅の方に追いやられたが]
まあ、慌てていくべき所があるわけでもなしですし、ね。
[意外そうな問いには、さらり、と返して。
若草色が向かうのは、シュテラの方]
……シュテラ?
[頭を下げる様子に、何か、違和感を覚えて。
短く、名を呼んだ]
……みんなボタンを掛け違っちゃったんだよ。
あんたも、親も、みんなね。
[再度、そっと撫でてやって。
それから手を離す。
向き直るのは、実の子供の方。
イェンスが逃げ腰なので、おかしそうに笑うと、少し影に入れてあげるのだった。]
いきなりそんな拘り持って帰ってこられても、迎えてあげられるわけがないでしょう。
――いいんだよ、別に。
あれもどこかで自由にやってるだろうし。
本当は会いたかった?
…………それなら、すまなかったね。
[ただ、少し困ったような表情で、謝罪のことばを口にした。]
人形使い ゾフィヤが「時間を進める」を選択しました
ちゃんと、出来るじゃないかい。
[逃げてゆく少年へ視線をやって、笑う。
それからタチアナを見ると、イェンスのかけていったほうを指差した。]
追いかけていって、しっかり話しておいで。
家族なんだろう。
………こいつ、蹴っていい?
[そろそろ焦れてきたらしい。
と言っても腹見せスタイルになってしまわない限り、
今の体勢では蹴れないのだが。
とりあえず、本気でじれたらそうしよう、と思った。]
踵を返して走り去るお兄様を呼び止めようと声を上げかけたけど、思いとどまって……、伸ばしかけた手首を胸の前でつかんだまま
彼の去っていった方向を見つめたの。
そうか、良かったな。
[ゾーイの笑顔に、こちらも笑顔で答えて。
す、と息を吸って。]
ごめんな。
折角綺麗にしたのに、また、汚しちまう。
そう、元気よく返事をしてからディルドレおばぁさまを振り返って……、深く礼を返して、わたくし駆け出したわ。
[タチアナの良い笑顔に、こちらもゆるく笑みを浮かべる。
だけれど、あの少年は難しいから。
一つだけ去る前に忠告を渡しておく。]
あんまり追い詰めすぎると、逃げるからね。
あの子は難しい子だから、一緒にずっといるだけじゃ、話すのにまだまだ時間がかかるよ。
気をつけるんだよ。
― エントランスホール ―
服もね、シュテラが染み抜きしてくれたのよ。
[元々黒い服なため、付着した紅は目立たなかったけれど。
こびり付いて固まると厄介だったため、取ってもらったことには嬉しげに笑う]
……シュテラ? どうした?
[ゆっくりと、こちらへ向けられる視線に、軽く、眉を寄せる。
言葉が返らないのも、違和感を感じさせる要因で。
とにかく、そちらへ向かうかと、壁からゆっくり身を離した]
………お前が悪いんじゃない。
誰か殺さなきゃ、ここから出ることは出来ないんだから。
でも、兄さんを殺すのは、やめろ。
[上着の裾の下、腰のベルトに据えたナイフに手をかけて。]
────…殺すなら、俺にしとけ。
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