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エレオノーレは、もうあの手紙を読んでいるころでしょうか。
[トールに託した、手紙。
書いたのは、たった数行。
戦争の後の為にしばらく敵地に赴くこと。
しばし離れるけれど、すべてはエレオノーレのためであること。
最後の一文はこう結ばれていた。]
『たとえ離れていても、こころはいつも傍に。
貴女だけが私の居場所です。愛するエレオノーレ』
[潜伏中、駆けて行く一団にアデルの姿を認める]
…今のは敵の参謀ではないか?
[自分も確認した、と部下から聞き]
……自ら兵を率いているとは。 とすると、真っ向にぶつかれば此方が寡兵でも落とせたかもしれんな。
向こうに戦う気が有れば、だが。
まあ良い、もう遅い。
伝令が届いておれば本体から少数の援軍が有る。
その程度ならば敵本隊も睨み合いを続けるだろう。
それを含めた先の300人が塞ぐ間先の部隊を挟撃し蹴散らす。
良し……行くぞ、馬が無いからと言って不平を垂れるなよ!
[文字通り駆けてゆく]
……きっと、怒られるのでしょうね、戻ったら。
嫌われて、しまうかもしれませんね。
[不意に、泣きそうな顔になり。]
それでも。
貴女が心安らかに暮らせる未来のために。
それを早めるために。
今しばらくの、嘘を。
誓いを破ることを、許してくれ、エレオノーレ……
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しかしまあご都合主義と言うかなんというか。
死ねんのだから仕方ないとはいえ。
この猪め!とあっさり足元すくわれて殺されたい。
[突撃。
だが、なにかがおかしい。
相手の数の少なさ、空馬の多さに、背筋を寒気が走る。]
しまった、潜伏されましたか……!
[とすれば、後ろから、来る]
総員散れ!野に隠れよ!
副官、あとはまかせた、私は手はずどおりに。
[いうなり馬首をめぐらせ。
――そのときには後ろから迫る数百の敵兵]
……くっ、間に合わない、か?
今頃、なにをしているのかな、アデル。
[今日、何度目かの夢想。]
アデルも私を想ってくれてると思う。
[それだけは、夢想では無く真実。]
私があなたを想う時には、いつでも想ってくれているよね。
愛してるわ、アデル。
[策に嵌める事はどうやらできたようだが…]
気を抜くな! 我らが急ぎ追い付き仕留めねば敵本隊が此方の混乱に気づく!
[走りに走り、アデルの部隊を臨むと、剣を振り下ろす]
行け! 息を着くなら終えてからにしろ!
[馬を駆り、剣を振るい、単身。]
死ねません。殺されません。
エレオノーレの笑顔を、もう一度。
この手に抱くまで、そんなわけには行かないのです――!
[果たして、その身が落ち行くのは、生か死か――]
ああ、今頃エレオノーレはなにをしているのでしょう。
[生死の狭間の戦場で想うのは、最愛の妻のことで]
私のことを想っていて、くれていれば。
それだけで生き延びられる。死線も越えられる。
[その気持ちは、疑いようのない真実。]
愛していますよ、エレオノーレ……
矢張り戦う気はない…が、おめおめと見逃すわけにはいかん、1人でも多く無力化、捕縛しろ!
敵は逃げるのが目的だ、かかれ!
[散る敵と追う味方。混戦の中に身を置く。
38が70以上ならばアデルを目に留めるか]
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