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………………、ユリア?
[呟きが聞こえたような気がして、小さく一度だけ、名を呼んだ]
―――――――…。
[そして彼女が兄を殺したという経緯を静かに聞いた。当時のユリアの苦しみ、其れを思い出してしまった後の悲しみを思うと、自然と視線が下がった]
「おにいちゃん」は、それでも、君と一緒に居ることを選んでくれたのだろう?
そして最期の時を、大切な妹と共に過ごせた。
だから、きっと、………。
[言葉は続かなかった。
だから、後は思ったことをそのまま言った]
……あまり、苦しまないで。
クローディア……。
[瞬間、瞬間に降り掛かる疑問、不安、恐怖、安堵、それらの中でもがきながら、彼女の告げた名を繰り返す。
そう、何も恐れることは無い…。悲しむことはないのだ。
この島で自分が触れたこと、聞いたこと、それが彼女の身に起きぬとは限らなかったことに、今気付く。
それをもたらしたのは、イェンス、いやアデルの持つ資質であったことは間違い無い。
クローディア…。それはユーリエールであれば忘れようも無い、その名前。しかし、現状その名に感じ取れる物は無かった]
す、すまない…驚かせるつもりでは…。
[そう呟いて…。戸惑いと悲しみの眼差しで彼女を見つめた]
御曹司 ステファンは、見習い旅芸人 サシャ を投票先に選びました。
そう、だな。
すまない、もっと早くに皆に伝えるべきだった…。
俺は判断を間違えたのかもしれない。
[エーヴァルトの言葉に同意の意思を伝えた後、数日前の自分の過ちへの謝罪を口にした。
それはおそらく、その時シェイであった彼には伝わらない事であっただろう。しかし…エーヴァルトだけでなく、皆に自らの悔いを知って欲しかった。謝罪したかった。]
[撫でられて顔を上げる。]
ありがとう、アデル。
[小さな声でお礼を言って、アデルの頭を撫でようと、背伸びしたけどポンと触れるだけで精一杯。]
―霊廟―
[エーヴァルトを送り出してすぐ、再び壁にもたれかかり、うとうとまどろむ。霊廟を調べたがっていたヴェルナーが、そっと場を離れ、進行方向を示す奥へと進んでいったことには未だ気づいていなかった。傍の床には、移動している方向を示す模様がはっきりと残されている。]
/*
ナネッテお帰りお帰り。
ああっ、アンカーミスが見られた……!
[げしげしされても男は笑顔だ。
中身はもふもふされてもふもふ返し。もふもふ。]
アデルのせいでもないよ。
おにいちゃんが言ってた。敵が攻め落とす要所を知りすぎてるって。
…裏切り者がいるかも知れないって。
[それが事実か知らない。けど、兄の言葉は絶対と思っているから。]
[彼女の指先が触れた場所を、そっと手で押さえた]
こちらこそ、ありがとう。
――――…君のおまじないの御蔭で、
久しぶりに心地良い夢が見れた。
……。
沢山の方の中でお話をするということに、慣れていないわたしが悪いのです。
どうかお気になさらず。
[複雑な色を乗せた瞳が真直ぐ向けられれば、一度見つめ返して。
心はざわめくけれど、今何かを口にしても、困惑は増すばかりだろうから。
両手を身体の横でぎゅっと握って、辛うじて微笑を返した。
責任の所在について話が及べば、黙って聴いているだろう。]
[声も姿も違うのだが、理解は一瞬だった。
畏まる必要はないと諭されれば、一瞬押し黙るが]
アデル様………。
……っ、いいえ、………いいえ。
[ぶんぶんと頭を振って、唇を引き結んで。]
再びお会い出来たこと、クローディアはとても嬉しく思います
けれど、わたしはアデル様に労わりの言葉を頂くような働きは。
いえ、それどころか、とても顔向け出来ぬ罪を犯しました。
[優しい微笑に、泣きそうな表情で返すのも礼を欠いているだろうか。
そこまで口にして、周囲の話の変化に気付く。
深い一礼のみに留め、口を噤んだ]
成程…。
エーヴァルトがシェイとなった事とは…違う、というわけかい。
[>>88の返答で十分だった。いや彼はそれをわかっていていつもの調子で返したのだろうか。
少しずつ感じていた疑問と想像とが僅かに繋がり始める]
…待てよ。
だとするなら… エーヴァルトは…シェイの…。
[相手の沈黙の意味には気付けるはずも無く。
口をついて出てきたのは限り無く回答に近づいた小さな疑問。
単に、此処のかつての住人が、姿を現したのでは無く…エーヴァルトにしかシェイは現れないという回答。
それは現在を生きるイェンスと、かつてのアデルとが共存している彼の存在から導き出された回答]
おにいちゃんが幸せだったかはわからないけど。あたしは幸せだった、自らの命を断つその瞬間まで。
罪の罰は何れ受けるわ。
[おまじないのお礼を言われてまばたきする。]
じゃあ、一緒にいる間は毎日してあげる。
嬉しくはないだろうけど、膝枕も。
その代わりっていうんじゃないけど、霊廟の中では手を繋いでいてくれる?
[厭なら無理強いはしないけど**]
/*
前世メモがまとまらないー[トールをげしげししながら]
名前エリアス。性別おとこ。性格おかしい。
政治補佐(天候を予測したり、治水管理など)担当。
効率を求めたシステムを作るのが好き。
人間に興味を持てない。どちらかと言えば嫌い。
[『裏切り者』『この場が壊れるのを、望んでいた者』
自身の中に何か響くものはあったかもしれない。
しかしそれは現在、深い深い所に沈んだ記憶。
カサンドラとエーヴァルトの言葉にちらりと眼をやるだけに留まった]
そう、ですか。
中にまだお二人……。
[つい深部の方向へと視線を向けてしまうが、アデルがそれを特に問題にせぬようなので。一度瞳を閉じ、失礼致しましたと一礼するのみに留めた。
そもに、この時代、最早自分の役目は終わっている。
裏切り、破壊。そんな単語を聞けば、戦禍から間もない身、小さく肩が震えるが。平和だったこの島に突然降りかかった災いの理由と聞けば、当然知りたいこと。耳を傾けている。
先の行動をエーヴァルト>>86に問われれば、首を傾げた。]
どう、なのでしょう。
居るべき世界でないのは分かった以上、行動を共にするわけにもいかないとも思うのです。
でも………その、どう身体をお返ししたら良いか。
未練があるから取り憑く、というのとはまた違う気がするのです。
……勝手な行動を取らぬほうが良ろしいでしょうか。
もしご入用なら、わたし、アデル様に鍵をお返ししたいと思うのですが。
―???―
[暗闇に閉ざされた霊廟…
松明の火を翳すと、その場所だけは、夕方の空のように薄明るい光と人々の濃い影を映し出した。
奥へ…ひたすら奥へ…葬礼の儀式の時のように、人々が並び進んでいく。
視界が時折白く霞む。頭痛は止まったが、代わりに痛みを感じる感覚も消えていた。]
[暫しの休息。慌ただしい物音。]
― ??? ―
[移動が始まる。誰かが手を引く。体は石になったように動かない。
背負わなくていいよ。重いし…動けなくなる。
早く進まないと、皆に置いていかれちゃう。
何度も、何度も、声が出ないから、身振りで先に行くように伝えたけど、全然わかってくれない。
…絶対わざと無視してる。
シェイは変なところで頑固だ。]
[遠ざかる皆の足音。離れない気配。薄れていく意識。
川を渡るときが近づいてきた。
最期に覚えていたのは、私を支えてくれる父様の腕の温かさ。それから……]
[暗い中、目を凝らすが自分以外の姿は見当たらない]
……エーヴァルトと一緒に出て行ったのかな…
外への道は……
…?
[足元にこつんと、小石が当たる感覚。ヴェルナーの残した奥へ進むことを示す記号。]
……………。
[導かれるように霊廟へ集まったのだという者たち。そして、既にその内部へ足を踏み入れている人間もいるという。そのことに思う所がなかったわけではないが、今は何も行動を起こすことはなく]
クローディアの自由にして構わない。
この街の景色を見て回るのは、―――…少し辛いかもしれないが。
[霊廟へ向かうも、街を見て回るも、彼女のしたいようにすれば良いと。おそらくは、クローディアへ残された時間は、後残り僅かだろうから]
ああ。鍵は返して貰おうか。
それで貴女の仕事も、無事終わりだ。
[先に進む事に妙に気が急くのは、霊廟内部の話を聞いたためか。
或いは無意識下の漣が、気を逸らせているからか]
……我ながら、過保護にも程がある。
[伯父でもある家令から、幾度となくされた注意がふと蘇り、浮かぶのは苦笑い。
ともあれ、先ほど出てきた霊廟内へ、再び足を踏み入れたなら]
……ん。
人の気配が……。
[先より、少ない]
……外に出られた様子はなかったはず……だが。
ステファン様? ヴェルナー殿?
おられますか?
[訝るように呟き、名を呼びながら、先に休んでいた辺りへと]
時間が立てば…そうですか。
[拍子抜けしたように繰り返して、教えてくださってありがとうございますと礼を言う。
この世界の自分――と表現するのは正しくないだろうか――に迷惑を掛けずに済むと安堵する。また一方で、残り僅かな時間と知ると離れ難くもある。愛した故郷の風景を瞳に焼き付けようと、周囲を見回した]
はい。隠した鍵を取りに。
あ、え!? で、でも、会いたい方がいるって…
中の方々は、大事なお友達なのでしょう?
[わたわたと慌てて、気を使わせてしまうのは、と首を振る]
…でも……ヴェルナーさん、奥へ探検にいっちゃった…みたい。
目印、おいてある。
[床の模様を指し、ヴェルナーの不在を告げる]
密売人 イェンスは、見習い旅芸人 サシャ を投票先に選びました。
おいおい…。
[慌てた様子と首を振る仕草に、やれやれと苦笑する。
と、同時に脳裏に浮かんだのは…。そうあれはつい数日前の事。船内食堂で…。
イングリッドが見せたあの姿。わたわたと食堂を出ていったあの時の…]
勿論、中の二人も大事な友人さ。
でもね、ん… 参ったな。どう言うのが正しいんだ。
君が今そうしている、その姿をした彼女も大切な人なんで、ね。
それに、女性をこんな中一人にしておけないだろう?
[現状を理解している彼女にとはいえ、説明をするのはとても難しくて。
乗り移った…憑いた…では可哀想かと必死に言葉を探したけれど、上手く言葉は出てこず。苦笑しながら、そう伝えて]
旅人 カークは、見習い旅芸人 サシャ を投票先に選びました。
執事 エーヴァルトは、見習い旅芸人 サシャ を投票先に選びました。
/*
……ねこのネタココロが反応せずにおれなかったようです。
[にゃはり(ぉぃ。
いやあ、ああいうネタを投げられたら、返すのは基本(何の]
に、しても、サシャ嬢は本当に。
何事もなくばよいのですが。
>>116
えぇっ!?危険地帯…!!
危ないの!?本当に…何か出るの??
[さらりと告げられた言葉に動揺しながら、エーヴァルトの傍にぴたりと立つ。]
……わかった。変に動くと却って足手まといになるし…ちゃんと、離れずに居るね。
でも、何か大変なことが起こったら…主人を守らないと、とか、そういう事に縛られるのは無し。
エーヴァルトは、自分のことを…一番に考えて動いていいから、ね?
[今まで心の中で思ってはいても、「大変なことが起こった時」助けてもらえない事が怖くて言い出せなかった一言。初めて、はっきりと宣言する。
何故だか自然に迷うことなく*伝えることができた*。]
[何故苦笑されたのか分からなくて、瞳を一、二度瞬いた。
大事な友人の一人と言われれば、成程と小さく頷いて]
そう、なのですか。
[狼狽えたのは、ユリアの言葉の為でもあって。
心のざわめきが止まぬ儘、整理が付かぬ儘に同行するのは落ち着かぬ気がした。
否、厚意で提案して下さっているのだから…などと内心で幾らか葛藤した末に]
………ありがとうございます。
それでは、お言葉に甘えて。
[小さく頷いて、微笑んだ]
[鍵の行方は果たしてどうなっただろうか。
いずれにせよ、私がすべきことは一つしかない]
――――…では、行こうか。ユリア。
[振りかえると、カサンドラへと腕を差し伸ばした。彼女の手をとって、霊廟の中へと**]
………。
[咎める心算は無いというアデルの穏やかな言葉に、
それ以上は何も口に出来ず、深く頭を下げるのみで]
……はい。街は、何となく想像が……
何百年、それ以上の時間が経てば、きっと。
…ですから、変わらぬ物だけ焼き付けて、もう一度逝くことが出来ればと。そう、思います。
[アデルへと微笑して]
では、出来るだけ早く戻ってまいります。
暫くお時間いただきます…その間、ユリア、アデル様をお願いします、ね。
[そうして、その場の面々に一礼して場を辞した。]
[けれど、思う。
償いを繰り返したとしても、自身の罪はきっと消えない]
―― レテの岸辺 ――
[固く閉じられた瞼をゆっくりと開けば、そこは見慣れた景色、もう幾度目かの場所。
一度だけゆらりと視線を巡らせ、乾いた大地を進んで行く。
黒の大河。
鮮やかな海を渡ってきた男にはそれが酷く混濁したものに見える。]
……………………。
今生でも会えねえまま、また此処に来ちまったか……。
[悲しみと疲れが織り交ざった瞳でそれを見下ろす。]
[代償として支払う度に遠い記憶は少しずつ縁を失い、おぼろげになっていく。
無くなっていいものじゃない。
どの記憶だって大切なもの。
いつも苦しんで苦しんで、それでもレテの水を飲まないことを決意する。
男はあの子の父である自分で居たかったから。
次は何を失うのだろう――――――。]
―― 死者の街 ――
[虚ろな紺碧の壁と重々しい門。
永久の時を過ごしているような老木はいつも静かに橙の灯を垂らしている。]
よう。また会ったな、爺さん。
[まあお婆さんかもしれないが。
何度も会う内に自然と親しみが沸いて、男はこうして挨拶をしている。]
街は今日も人で一杯か?
岸辺で迷う奴がでねえように照らしてくれよ。
[んじゃあな、と軽く老木に手を触れると
古めかしい扉を軋ませて白い影が行進する街の中へ。
幽かに形作られた人影は、こちらに見向きもせず彷徨っていた。
それを横目で見ながら手頃な場所に腰掛ける。
多くの人にとっては息をのむような古代の建築様式。
それさえも気にかけることなく、じっと彷徨う魂たちを見つめていた。**]
ははっ、良かった。
ま、拒否されても付いて行くつもりだったけど、ね。
[冗談っぽくそう笑いかけ。
彼女の葛藤が幾らか感じられただろうか、部外者である自分が口を挟むことに多少躊躇いはあったが]
さっきの話だけれど、ね。あー、その「裏切り者」とか、さ。
俺が思うに、きっとそれはどこかに行き違いがあったんじゃないかな。
俺はこの数日、島を、街を見させてもらったんだが。
こんなに平和な場所を、こんなに良い風の吹く時を壊してしまいたいなんて…。
もし裏切った者がいたとしても、それは本意では無かったと思う、な。少なくともそう、信じたいよ。
それから…。そんなに硬くならずに。雰囲気からして…まだそんな齢でも無いだろう。俺が君くらいの時には友人と遊びまわってたもんさ。君は遊んだりしないのかい?
[自然と口数が多くなるのは、安堵した為だろうか、それともクローディアの事を案じてだっただろうか]
/*
あと過去ドロシーが敵兵士に追われてる時に遭遇してみたいな。
過去リーゼと一緒に遭遇でも、違うタイミングでもどちらでもいいので。
……と無茶振りしておやすみなさい。
―霊廟から海辺へ―
[指し示したのは、海の方向。
霊廟から丘へ、丘から海辺へと歩きながら、カークと呼ばれた青年が話す言葉に耳を傾けていた。
行き違い、ちょっとした誤解。確かに、信仰が大きな影響力を持つこの島には付き物だと思う。
が、大船団を呼び寄せて島を破壊し尽くしてしまうほど強い憎しみを抱いていたのなら哀しい、と、そんな事を俯きがちに話す]
[哀しいが、許せぬ事だとも。
故郷を褒める言葉には、少し首を傾げて]
……この街が、お気に召しましたか?
それは、素直に嬉しいです。わたしも、この島の風も、空も、海も全て大好きでした。
―― 廃墟の街・ネストル家 ――
[冷たくなった男の手を握り締めるイェンス。>>*7
震えた声はもう耳に届かない。
奇跡が起こるなら―――――もし起こるなら―――。
泣きそうなイェンスの頭を撫で
瞳を覗き込み『泣いてるのか?』なんて微笑しながらからかうのだろう。
そしてその言いかけた言葉を聞こうと――――
…………けれど、奇跡は起きない。
神は残酷で気紛れだった。]
…………、
[カークと呼ばれたこの人は快活な人なのだろうか、それとも、気遣ってくれているのだろうか。時々見上げつつ、数歩後ろを歩く]
年齢、は。次の月で二十歳に……あ、いえ…、十九です。
ふふ。子供だとお思いですか?
[少し、笑った]
神殿に暮らす身、自由に出来る時間は余り許されていないのです。日々、お祈りとお掃除と、果樹園のお仕事と、お使いと…
でも、働き尽くめでもないので、時々は息抜きもしています。
口調は……すみません、いつもこうなのです。
[幼いころから神殿に暮らしていたために、砕いた口調は使えなかったのだと]
[海辺へと向かう中、彼女の話には何度も頷いてしまう。
この島を守りたいという想い、それは誰もが持っているもので…。殊更彼女は立場上一段とその想いは強かっただろうから]
あぁ、気に入った。
…いや、ひょっとしたらずっと前からそうだったのかもしれない、な。
[ずっと考えていた事。
エーヴァルトがシェイであったように、そしてイングリッドがクローディアであったように…。それは自身にも、この地で暮らした記憶があるのかもしれないと感じている事を打ち明ける]
19!?
あ、いや失礼。なんだか、その…
イングリッドの印象が抜けないから、かな。
あぁっ、別にイングリッドがそんな齢だって言っているわけじゃぁないからな。
[イングリッドより年下だからそう感じるのだ、と言いたかったのだが、慌てて注釈入れる自分になんだか笑いがこみあげてきて、笑顔でそう伝える]
そうか… そりゃぁ大変だ。
しかし、たいしたもんだ。俺なんて、いい歳してなーんにもしちゃいないのに。
[そういって振り返れば、苦笑いを見せる。
口調については『好きに話せばいい』と微笑んだ]
[やがて空になった小瓶。
傍らに置かれた音に男は振り向きもせず抗議の声も上げない。
最後に呟いたイェンスの言葉には
ただ無言で問いかける。
それがお前の本音か、と――――――。**]
……深部で行われた転生秘術は、島の為に行われたものでした。
街の為、民衆の為――長い長い時間をかけて。
ですから、それに相応しい方が選ばれたのです。
[アデルに、ユリアに会うまでは失っていた記憶。
それ以上は思い出せないので、語ることは出来ないのだけど、と付け加える]
皆で生まれ変わって、皆でまたこの島へと―――
だから、わたしの今居るこの身体も、皆さんも…此処に集まったのは、偶然ではないのだと思います、きっと。
おひとりおひとり、ここで暮らしていた方なのでしょう。
私は勿論、アデル様も、ユリアも、そして――
[僅か、声が揺れた。
途切れた言葉を飲み込んで、月を映す海面へと視線を投げる]
………鍵、もうすぐそこです。
成程…。
[『選ばれた人間が』それはイェンス達を見ていれば、素直に頷ける物で。
更に続けられた彼女の考えには嬉しそうに小さく笑って]
実は俺もそう思ってた。
きっと偶然じゃぁないってさ。
皆、帰って来たかったんだ。皆好きだったんだよ、此の街、此の島が…。
[そして…?途切れた言葉に問いかけようと振り返れば、彼女の視線は海へと。改めて口にすることもできず、彼女にしたがって歩を進める]
[首を傾げた]
わたしには、わたしはわたしに見えているのですけれど、
…生まれ変わった姿がどのような姿か、見られないのは残念です。結構お年を召した方なのですか?
[海面を覗き込んでも、「クローディア」である自分の顔しか映らない。]
なんにも………。
[少し驚いたように見上げて、けれど微笑んだ]
したいこと、夢、……おありですか。
………中には、沢山ありすぎて困る、なんて方もいらっしゃいますけれど。
[海岸線の行き止まり。
奇しくも、「イングリッド」が立ち止まり引き返したその場所で足を止める。
少し足を見詰めた後、靴を脱いで揃えて置いて]
―海辺―
……この先です。少し待っていてください。
濡れてしまいますから。
[波間に揺れる、天満月。
揺蕩う光の階段を踏むように、真直ぐ足を進める。
膝が浸かる辺りで、数歩崖方面へ。
削れた岩肌を丹念に探り、小さな皮袋を引き出す。
中身を確認した後、ほっとしたよう頷いて]
ありました……!
[ほっとしたように笑顔を広げ、砂浜へと戻る。
靴は揃えたまま片手で持つだろう、汚れてしまうから。]
ありがとうございます。
アデル様の元に戻って、そうして―――お別れです。
そう、なのか…。
彼女はね。 とても、美しい人だよ。
[海面を覗き込む姿にそう呟いたが、ふと笑みが零れてしまう。彼女には見えていなくとも、イングリッドがそうしている様に思えて。
年齢について問われれば、はて…いくつだったか…。『君よりは年上だと思う』思案を巡らせる素振りを見せながら言った後『今度聞いてみるか』と付け加えた]
夢、か…。
なんだか似たような事で最近悩んだ気がするよ。
…そうだな…
皆が幸せに、穏やかに暮らせる、そんな島で、気楽に暮らしたい、かな。
[彼女の行動を目で追いながら、思いつくままを口にして]
あぁ、俺が…。
[『俺が取ろうか?』そう言いかけて口を噤んだ。
何故なら彼女がすでに海へと足を浸していたから…。
海に映った円い月を舞台にした、常と同じ彼女の笑顔を消したくなかったから]
うん。
良かった。
[感謝の言葉のその先に、返す言葉は見つからなくて…。どこか居た堪れない心持になれば、自然と問い掛けていた]
クローディアがしたいことは、無いのかい?
何度生まれ変わっても、この島に戻って来る。
……素敵ですよね。
―――…っ。
[一瞬ぴたりと動きを止めて、瞳を瞬いた後。
頬が染まるのを感じて、思わず両手を顔に当てて隠した]
………あ、……え、そ、そう…そうなのですか。
[何を焦っているのだろう。自分の事ではないのに。
一瞬だけ、目の前のひとが、あのひとと重なって。
年齢の話は、碌に頭に入らぬままにこくこくと頷いた]
幸せで、穏やかで。
きっと見つけて下さい。そんな時間を過ごせる場所。
―海辺→丘―
[徐々に明けて行く空に、淡さを増す海の色を、瞳を細めて見詰めている。
不意の問いかけには、驚いたように振り返り、暫し考える]
……したい事………。
………………、いえ、もう、十分です……。
空の色も、風の音も、水の温度も感じることが出来ました。
一緒に歩いて下さったお陰です。
[視界が、急激に曇る]
本当に……十分過ぎる位です。
[何故だか、涙が溢れてきて。
きっと、久方ぶりの潮風の所為だろうと自分を誤魔化した。
顔を見られぬように、丘への道へ。今度は前を先導する。
海水を含み僅かに濃くなった花色が、ぱたり、浜辺に水滴を刻んでいた**]
……変わらない物、か。
[幾度と無く転生を繰り返したとしても、この場所を求める魂。それは永久不変と言える物なのかもしれない。
彼女に同意の頷きを返す]
ん――
[彼女の仕草に首を傾げる。何だか様子がおかしい。
こちらの話も途中からうわの空のように感じたけれど]
あぁ、見つけるさ。きっと。
見つからなかったとしても大丈夫。
その時は… 自分達で 作ればいいだけの事さ。
[どこか遠くを見つめる彼女をぼんやりと眺めながら想う。今こうしている時間は誰の者なのだろうか…。
俺は彼女を知らない。
だが俺の知っている彼女は確かにそこに居て。
彼女は俺を知らない。
しかし彼女だけが知っている俺も存在するのかもしれない]
[震えるような声に我に返る。声をかけようとした時、彼女はまた、すでに歩き出していて――]
―― 愛しいクローディア
ありがとう。そしてさようなら
また、きっと、逢える。その時まで――
[歩みを止めず、丘の上へと向かう彼女の後姿に、そっと呟いたのは…誰だったか。
先ほどは遥か遠く感じた霊廟
彼女と歩むには、余りに近すぎた**]
未亡人 カサンドラは、見習い旅芸人 サシャ を投票先に選びました。
[クローディアが戻るまでの間、霊廟の側でアデルとふたり、待っている。
かつて、ここで兄を待っていた時は、ひとりだったなと思う。
ちらりとアデルの横顔を見上げる。
記憶の中のアデルの姿を思い出す。
ほとんど遠巻きに見ていただけの。]
思い出したわ。アデルのこと。
よくおにいちゃんから話を聞いて…ヤキモチを焼いてた。
おにいちゃんが女性の話をするのは、滅多になかったから。
でも、今は好きよ、アデル。
あたしたち、友達になれるよね。
―???―
[辺りからは建物を打ち壊す音や、剣戟の音、
そして時折誰かの断末魔が聞こえていた。]
はぁっ、はぁっ……何でこいつらこんなにしつこいんだっ……
[しかし、敵に追われる女は辺りの様子を考える余裕もなく、
悪態をつきながら霊廟へと向かって駆け続けた。
何とか追手を撒ききり、霊廟の近くへと辿り着くと
一息ついて辺りを見回し]
あそこに入れてもらえばもう大丈夫だよね。
街のみんなもいるだろうし、
霊廟には誰も攻め入られないだろうから。
それじゃ、行こうか。" "。
[後ろに居るはずの" "に手を伸ばそうとした。]
[しかし、そこに" "の姿はなく]
え。うそっ。
なんで居ないんだよ。さっきまでは確かに……
探しに、行かなくちゃ。
[焦った様子で今逃げてきた街の方を見やり、踵を返す。
誰かに止められたとしても、女はその手を振り払っただろう。
そして、" "の名を呼びながら街を駆け――**]
―死者の街―
[街中を中心へと向かって歩いている途中、
何かを思い出した気がして足が止まった。
手を繋いでいるリーゼロッテには不思議がられたかもしれない。もし、何か聞かれたら]
ずっとずっと昔にも、大事な子とはぐれた事があった……気がしたの。
[と、小さな声で答えただろう**]
[きっと、時間はそんなに残されていない。
…だから、それでいい。
戻って来たのはクローディアでは無くイングリッドかもしれないけど。
待っていたふたりが戻ってくれば、此処に留まる理由も無い。
差し出されたアデルの手を握り返し霊廟の中へ。
この手のぬくもりは、船の上で部屋へ送ってもらった時と同じ。
忘れたくは無いから
忘れても生きていけるだけの強さが欲しい。]
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