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……見る、ねえ。
二度と目にできないシロモノだろうし、悪くはないだろうな。
[三人で、という幼馴染には曖昧に返した。
はっきり賛成できないのは、不安と、そして、]
お、気に入ってくれて何よりだ。
いいだろ?俺はこっち派なんだよ。
[笑いかけたユーリエに、険しい表情は直ぐ元に戻る。
普段より、食の進みが遅いことを自覚していた。]
えー、なんだそれー。
やっぱそうだったのかよ……おおお……
[しばらくして。
すっかり酔ってしまったカシムの口から漏れ聞こえる衝撃の事実に驚いたり。
大げさにけらけら笑ったり。]
あー、だめだな。こうなっちまうと駄目だ。
そこらへんに放っとくしかねえよー。ノーラ姐さんも言ってたしなあ。
[少しだけ、声が上滑りしている。
場がお開きになるまで、話の合間にも、何度かこめかみを押さえて瞬いていた。**]
小さい頃からの付き合い、ってやつか?
そういうの、いいよな。
[多分、これは自分自身の感情。
平坦な声に、少しだけ嬉しそうな色が混ざる。]
変な付き合いになっちまったが、上手くやってこうぜ。
俺はオズワルドだ。研ぎ師やってる。――あんたは?
[ざわめきの中で、異質に響く声。
彼女の正体を確かめようと、問いかけた。]
……ステファン、お帰り。
何か、言いたいことは、無いかな?
[表情は笑顔のまま。
けれどそれが怒りを表しているのは誰にでも分かったことだろう。
呼び名も愛称からフルネームになっている。
ヤバいと言う表情をする弟に、笑みが深まった]
……ステーフ、貴方、どこ行ってたのかなぁ?
ドロシーをお願い、って行ったでしょう?
あ、こら逃げるな!
[後退って逃げようとしたステファンを、玄関の扉前で捕まえる。
両手で拳を作ると、弟の蟀谷に当ててぐりぐりと力を込めた。
弟は痛みに喚きながら自分の腕を叩いてくる]
反省した? 反省したなら離してあげる。
[そう言うと、ステファンは反省してると言いながら自分の腕を叩くのを続けた]
……あんまり心配かけないで。
ただでさえ、今は大変なことが起きてるんだから。
[弟を解放して視線を合わせると、眉尻を下げて諭すように言葉を紡ぐ。
ドロシーをステファンに頼んだのは、弟の身を案じてのことでもあった。
その想いが通じたのか、弟は素直に、…ごめんなさい、と謝ってくる。
それを聞くとようやく表情に穏やかな笑みを浮かべた]
分かったならよろしい。
よし、それじゃあ一緒にケーキ食べよ。
ドロシーも待ってるし。
[ね、と声をかけると嬉しげな声が返って来た。
ステファンを伴い台所に戻ると、ドロシーへと声をかける]
お待たせ、それじゃあ食べようか。
改めて、頂きまーす。
[再度食事の挨拶をかけてから、弟妹と共にちょっとしたお茶会を再開する。
『絵筆』の話をどう切り出すか、考えながらケーキを食し。
悩んでいるうちに父達も帰って来るだろうか。
長が『絵筆』によって心を封じられたと言う、あまりよろしくない情報を*携えて*]
― 『月のアトリエ』・地下 ―
[垣間見えた先達の絵姿を求めたのは、鎮めるための手掛かりないし、その媒介になるか、という考えから。
ある意味では、兄貴分と似たような発想で]
……ええと、ここらだったか……いや、これよりも古い……かな?
[呟きながら、棚に納められたキャンバスを一つひとつ出して確かめていく。
そんな地味な作業を繰り返して。
何枚目かの『絵』を棚から引き出した、その時]
…………っ!
[不意に、感じたのは衝撃めいたもの。
思わず手にした『絵』を取り落としかけるが、それは堪えて。
それでも、立っているのがきつくなって、その場に座り込んだ]
今の……は。
……『絵筆』……使った……つか、われた?
…………けど…………。
[感覚としては、封じの『絵』を仕上げる時の痛みに近い。
けれど、常のそれよりはやや軽いような気もした]
嫌な予感、当たったかな……『絵筆』行使の対価負担、俺だけにかかっている訳じゃない……のか?
[いつもより軽く感じたのが気のせいでなければ、恐らくはそういう事で。
負荷が軽くなっている──関わりが弱くなっている、という事は、自身にその力が向けられたなら耐える事はできない、という可能性も考えられた]
しかし、なぁ……。
手元を離れて、所在を教える気はなくとも。
対価だけは、きっちり巻き上げる……か。
は……ほんとに、出来のいい呪い……体のいい生贄だな、『絵師』は。
[低く吐き捨てて、滲んだ汗を拭う]
ま、わかってて……それでも、引き継いだんだから。
俺も大概、物好きと言うべきか……。
[選択の余地がなかった、という側面もあるものの、最終的に受け入れたのは自分自身の意志。
だからこそ、その事で他者を恨む事はない。
己が代で終わるにせよ終わらぬにせよ、その先に待ち受けるもの──消滅の定めを受け入れる覚悟も出来ている。
それに対して、苦しさがないか──と問われれば。
完全に否定する事は、できない、けれど]
ま、何はともあれ……ヴェル兄やシメオンがいなくて、よかった。
こんなザマ見せたら、何言われるか。
……余計な心配、かけたくはないし、な……。
[心配をかけたくないのは本心。
けれど、口にするそれはどこか上滑りしている気がする。
その理由は、わかっているけれど、押し込めて。
ちょうど抱え込む形になった先達の絵姿を確かめる。
手にしていたのは、金色の髪の、ちょっと惚けた笑みを浮かべた若い『絵師』の『絵』]
……これよりも前だっけ、後だっけ……。
ま、なんにせよ、ゆっくり探してるヒマはない……か?
[『絵筆』の力が行使されたのであれば、遠くなく呼び出されるか、来訪者があるだろう。
それまでに、少しでも体調を整えておかなくては、と。
手にした『絵』は棚に戻して上へと戻り。
仮眠用のベッドに寝転び、目を閉じた。**]
/*
確定してから。
「あれ、えりりん享年何歳だっけ?」
と、ちょっと考えたが。
まあ、細かい事は気にするな! ってことでひとつ。
オズ、具合悪かったりする?
あんまり食べてないみたいだけど。
[料理の入った皿とオズワルドを見比べ
案じるように問い掛けて。
完全に酔ってしまったらしいカシムへの対処法が無いとしれば
へなりと眉尻を下げて困った様子]
ほっとくって……
[酒癖の悪い幼馴染の言動にころころ表情を変えながら
暫く過ごしていれば皿も空になりお開きの空気。
空いた皿やグラスを洗い片付けて――とは言っても
仕舞う場所が分からずに水気をふき取りキッチンのテーブルに
重ねて置くまで、なのだけど]
[時折こめかみを押さえるオズワルドの顔を覗き込み
自分の前髪を掻きあげてこつんと額と額をあわせる]
んー……、熱はない……?
[酒気のせいで自身の体温も上がっていたから
熱があるかどうかはわからなかった。
どうやら風邪で頭が痛いのかと思ったらしい]
オズ、ちゃんと休んでる?
無理して倒れたら私もカシムも心配するんだからね。
[ろれつが怪しいながらも真剣な様子でじっと見つめた]
うん、お兄ちゃんも一緒に食べよう。
[お兄ちゃんとお姉ちゃんが戻ってきて笑顔。3人でケーキと香草茶のお茶会。
お兄ちゃんはちょっとバツの悪そうな顔してた]
お兄ちゃん大丈夫…?
[心配そうに隣に座るお兄ちゃんの方を見ると頭を一回撫でられる。
お兄ちゃんもお姉ちゃん大好き。だから二人がいるなら大丈夫。
お姉ちゃんが何か考え事してるように見える。何かな?
お父さんたちが帰ってきた。余り明るくない顔]
おかえり。
お父さんたちもケーキ一緒に食べよう。
[お父さんたちのことも誘ったけど、大事な用事があるみたい。
最初はお姉ちゃんにだけ話があるって、何の話か分からないけどさっきの絵師様のことでかな?]
何の話してるんだろうね?
[お兄ちゃんに聞くと、お兄ちゃんはちょっと暗い顔してた。
お兄ちゃんも外行ったときに何か知ったみたい。知らないのは自分だけ。
なんかちょっとだけ悔しい。だからケーキをぷすぷすとフォークで刺していく。
ちょっとだけむくれてケーキを大口でほお張る。お兄ちゃんが苦笑して頭を撫でてくれた]
いいもん…
[拗ねているとしばらくしてお姉ちゃんたちが帰ってきたみたい。
さっきの絵師様の話があるのかな?お兄ちゃんが最初に話*切り出したかも*]
[顔が赤い以外はいつもとあまり変わらぬ様子だったが
酔いはかなりまわっていたらしい。
次第に瞼が重くなってきたようで目を擦っていたが
話しているうちに女は何時しかテーブルに伏せて*眠ってしまう*]
― 長の部屋 ―
あんたにも分んないって…ああもう、何なのさ一体。
[絵筆といい、幼馴染のどうかしたんではないかという挙動。
気でもおかしくなったというわけでもなさそうだし、口から出た言葉は絵筆に関係している事で。]
でもさっきあんたが言ってた言葉が間違ってなければ絵筆が使われて、長がこんな状態って事、よねぇ…。
[手首の冷たさ>>124含めて長の状態>>126を聞くと、何だか頭が痛くなる思いだった。
ヴェルナーたちが長を運ぶのを見ている間、ふいに家人の一人、常連の女性が右手を震えながら掴んできた。
脅えている様子に、大丈夫だよと宥めて肩を叩く。それでも暫く、痛いくらいに右手を握られていた。
その感覚は初めてではない。前にも、どこかで強く手を握られた覚えがある。
何だっけとぼんやり考えながら、アレクが処置を終わるまで暫くそこで待っていた。]
[家人を落ち着け、別な部屋で休ませてから、握られていた右手を摩りながら戻って>>127を聞く。]
……絵師様の所、あたしも行く。
さすがにここまでされといて、家でじっとしてるって気にはならないわよ。
[ぞろぞろ行くのはと思ったが、報告だけ待つ気にもならなかった。]
ヴェルも行くでしょ?
[絵師に関係する事だから行くんじゃなかろうかと思ったが、それでも一応尋ね返した。]
ごちそうさま。
先にケーキ食べちゃったから。
[残した料理に関してはノーコメントを貫いた。
単に美味しい美味しくないの領域を超えていたので]
お茶のおかわり淹れるね。
[ポットの中身も入れ代えて、フィーの前にカップを出した]
それはそうと。
どうせまた写本で根詰めてたんでしょ。
[フィーの空元気に合わせるように軽く笑い、話題を変える]
良かったら、たまには奥でも休んできなよ。
部屋はそのまま掃除だけしてあるから。
[掃除の度に哀しさを感じても粗毎日欠かしたことはない。
両親の部屋も当時のままなのは感傷の産物でしかないけれど]
僕はちょっと出かけてくる。
オズワルドさんの所と長様の所回ったらすぐに戻るから。
[仕事道具の入った鞄を取り上げて言った。
残る気が無いのなら少しだけ寂しそうにしつつも、そう、と言って、これまた強く引きとめはしなかっただろう**]
/*
相変わらずなメモでごめんなさい…!
もっとスマートに動けたら良いのに。
でもって、どこぞの見習い修道士と同じ失敗をしてる気がヒシヒシとしてきました…占の弟だから?(汗
二の舞まではならないように気をつけないと。
― セルリアン宅 ―
ううん、こちらこそ。
ごちそうになるね。
[>>86シェイが嬉しそうな顔をしたから、こちらも嬉しくなって笑顔で勧めてくれた席についた。
家族を失った記憶のない自分にはシェイたちの胸の内を察することもできなくて。
自分のあげたお茶を淹れてくれているのに気付くと、尚更嬉しそうに微笑んだ。
気に入ってくれているなら何よりだと思うし、喜んでくれているなら嬉しいと。
そのお茶を飲もうとする前に>>93シェイから問われ絵筆が消えた件を話したのはフィーか、自分か、または二人でか。
自分が通達された事柄はすべてシェイに話した。
盆の影に視線を向けるのも、きっと告げられた事実に戸惑っているのだろうと思って、深く考えることはなかった。
だからその影に何が隠されているのかも、少女は結局しらないまま此処を離れることになっただろう。]
[カップも空になり、そろそろ帰ろうとして。
送っていこうかとシェイに言われると少し迷った。
気持ちは嬉しいし、一人で帰るのは正直不安でもあるのだけれど、そうすると今度はシェイが一人で帰らなきゃいけなくて。
それを告げればフィーも一緒に来てくれたろうか。
フィーが来なくても、シェイからもう一度送ると言ってもらえば家まで送ってくれるかとお願いする形になっただろう。]
ううん、私が好きで作ってるんだもん。
喜んでくれるならそれで良いよ?
[お礼を、と言われると笑顔でそう返した。
その気持ちが嬉しいから、強く断ることはしないけれど。
そして、一人でか、もしくはシェイと、はたまたシェイとフィーの三人で自宅への帰路についた途中のこと。]
………っ …!?
[くらり。
眩暈を感じて、しゃがみこんだ。
一人でいたならその場にしばらくしゃがみこんだまま。
一緒に誰かがいるなら、大丈夫だから、とだけ言うもののやはり少しの間立ち上がることは出来ずにいた。]
うん、ちっちゃな頃はよく遊んでもらってたんだ。
皆もいっしょに。
[絵師の恋人だった人も一緒に遊んでくれていたろうか。
懐かしさに目を細める。
上手くやっていこうという男性の声と名を聞いて、ぱちり、瞬き。
こちらも名を返そうとして。]
………っ …!?
[体から何かが吸い上げられるような、抜き取られるような感覚に、強い眩暈を感じて。
その場にしゃがみこんだ。]
―自宅―
[目覚めたのは意識が飛んでから何時間後のことだったか。
その間に起こっていたことなど知る由もない]
…… えっと。
[最初に認識したのは、腕の中に大事そうに抱えられていた空き瓶。
卓の上は綺麗に片付いていたが、同時に元々何本かあったはずの酒も昨日手に入れたばかりの小瓶も姿を消していた。
宙を見ながら必死に記憶を手繰り寄せて]
ダメだ。思い出せない。
[頭を抱えた]
………今の…何…?
[しばらく動けずにいた少女の口から出たのは、そんな疑問。
おそらくは絵筆からの作用だろうけれど、まさか暴走して長の心を封じたとは思いもせず。]
[ようやく立ち上がったのはどれくらい時間が経ってからだろう。
シェイ達が傍にいるなら、ごめんという謝罪と、大丈夫だからという言葉を向けて。
そして帰り着いて、出迎えてくれた両親から長の心が封じられた話を聞かされるだろうか。**]
―自宅/キッチン―
[そんな風だったから、年上の幼馴染が見せていた不審な仕種も覚えていなかったし、最中も多分気づいていなかったのだろう。
ただ]
あれ、思ったより多いな。
[とりあえず顔を洗った後で、キッチンに置いてあった余り物を見て瞬いた。
彼がいるならもっと減っていると思ったから]
食欲あんまりなかったのかな。
それとも口に合わなかった?
[余った分は弁当代わりに持たせてやろうかと思っていたけれど、後者なら無理に持たせるわけにもいくまい。
悩んだけれど、とりあえず二人分容器に詰めておいた。帰っていたなら、仕事の前にでも届けに行くつもり]
…あ…、えっと、オズワルドさん?
今の、オズワルドさんも、感じた?大丈夫?
[家に戻りつく前。
動けるようになって、繋がっている声の主も自分と同じようになったのではないかと思い、声をかけ。
自分がまだ名乗っていなかったことを思い出した。]
あの、私、オクタヴィアです。
畑守の家の…あ、blauにキノコ届けにいってるって言った方がわかりやすいかな。
わ?
……な、何すんだよ。だいじょーぶだって。
[こつんと合わせられた額に、柄になく狼狽した。
真剣なまなざしと、呂律の回らない舌。
どうしたものか。]
んー、仕事明けだし、確かにちいっと疲れてるのかもな。
風邪は引いてねえからよ、心配すんな。
[見据えてくる瞳を、真正面から見返して。
やがてユーリエが机の上に突っ伏したので、やれやれと肩を竦めた。
それから、
カシムが目覚めるまで、椅子の背もたれに寄りかかっていた。
時折、額に手を置いて。
僅かに呻くような声を上げた。]
……っくしょ、
なんだ、こいつ。
[痛みとも、何ともつかない何か。とにかく不快だった。
別の声も、それを感じ取っていたようで。]
大丈夫――って、言えりゃいいんだが。
これは……
お前さん、どうだ。
[まさか他人の心を封じるために、己の魂が使われているとは想像もつかない。
娘の様子を案じ、問い返した。]
オクタヴィアさん、か。
……あ、知ってるかもしれねえ。
今日、blauに顔出してなかったか?
[キノコを届けに、と言われて思い当たる部分があった。]
俺、あそこの常連なんだ。働いてる奴が、俺の馴染みでさ。
それにしても、
この『絵筆』、勝手に出ていきやがって、何するつもりなんだ……?
[忌々しそうに呟く。
彼女の『望み』という、言葉。
囚われてしまったと朧気に自覚していたからこそ、余計に不安だった。**]
私…
私も、よくわかんない。
なんか、急に力が抜けちゃったとしか。
[微かに声が震えるのは、怖さのせいもあるが。
絵筆の声に魅入られて、もう離れられないという予感のせいもあった。
どちらにしても、どうすることは出来なくて。
緩く息を吐いた。**]
よー、カシム君。
昨夜は楽しかったぜ。おはよう。
[時間の経過はよく解っていなかったが、とりあえず。
目覚めたカシムに、ひらりと片手を上げて笑う。]
んー、流石に食い過ぎたかもしんね。喫茶店の分も含めてな。
いや、俺の分はいいよ。ユーリエの分は知らねえけど。
美味しかったぜ、ごっそさん。
仕事のこともあるし、俺、先帰るわ。
[後片付けがあるなら手伝って、
ユーリエが目覚める前に、カシムの家を辞そうと。]
―自宅―
[カシムの家が見えなくなったところで、徐々に足を引きずり出す。
力が入らない。目眩のようなものを感じる。]
……ったく、
意味分かんねーっつーの……
[自室の壁に、一瞬視線が引き寄せられて。
瞬間、どっと疲れを感じた。
部屋を辞し、工房に身を移したところで力尽きた。
壁にもたれかかるようにして座り込み、深い眠りに落ちる。**]
……なにそれこわい。
[年上の幼馴染の言葉はとても不安を煽るものだった。
問い詰めても多分答えてくれないのはわかってるから、じぃっと見るに止めたが。
ひとまず片付けに入る。とはいっても、重なった食器を所定の位置に戻す程度だった]
ああ、そう。ならよかったけど……
うん、またね。
[気分が悪いとか口に合わないなどとは言われなかったので、ひとまず安堵する。嘘の可能性は考えていない。
彼用に詰めた余り物は自分用にすることにして、帰るという人を玄関まで出て見送った]
―自宅/キッチン―
さて、と。
まだ時間はあるな。
[見送った後にはキッチンに戻る。
目覚まし代わりに何か作ろうと貰った林檎を一つ手に取り]
ご飯と、ついでに店に持ってくものでも……
[いつか写してもらった料理本を取ってきて睨み合い。
暫く後に半分を使って林檎蜂蜜トースト、残りの半分でパイを作ることに決める。
知らない材料は何かで代用するか割愛して。
平和な空間に事件の報せがもたらされるのは、甘い香りが漂う頃のこと**]
−自室−
…なんでこんな事になったんだろ。
[弟が居なければ家には自分だけ。
一人自室で、静かに泣いた。]
よくわかんない力なんて要らないよ。
いつもみたいに本整理して、
たまに喫茶行ってご飯食べて…
[どこかおかしくなってしまった日常。
それが何か怖くて、一人で泣いた。**]
[伏せていた女がむくりと顔を上げたのは
オズワルドがカシムに見送られてから少し後の事。
妙な夢をみていた気がする]
――…ん、何の夢、だっけ。
[内容はすでに朧でろくに覚えてはいなかった]
あ、れ ……
[テーブルについていた手にぽたりぽたりと水滴が落ちてくる。
頬から目許へと手のひらを沿わせれば
自覚なき胸の痛みに苛まれ零れた涙が指に触れた]
[ごしごしと目を擦る。
目許は少し赤くなったが涙は拭えた。
寝ている間に乱れた髪を手櫛で整え席を立つ。
カシムの姿が見えればはにかむような表情]
おはよ、カシム。
昨日はごちそうさま。
えーっと、あんまり飲みすぎない方が、いい、かも。
[お酒の事に触れれば何か思い出したようで
つつ、と視線を逸らし羞恥に頬を染める風]
………。
お邪魔しました! またね!
[何やら慌しく幼馴染の家から退散した。
その後用意されたであろう林檎蜂蜜トーストの存在を知れば
甘いものが好きな女はちょっぴり後悔する事だろう]
あ…うん。
blauには大体毎日行くけど…
あ。
オズワルドさんって、カシムさんのお友達の人?
たまにノーラさんやアレクさんからご飯抜くなって怒られてるよね。
[余計なことまで思い出した。]
[が、絵筆が何をするつもりなのかという疑問に、また目を伏せる。
その疑問に対する答えは持っていない。今は、まだ。
ただ。]
………何をしようとしているのかはわかんない、けど。
きっと、すごく、叶えたいんだよ。
誰かと、同じ空へ行くことを。
[その願いは、大切なものを失った記憶がない自分にはよくわからなくて。
だからこそ、叶えてあげたいと。
何かを犠牲にしても…それが自分自身でも、かまわないとすら、思い始めていた。**]
― 都市内通路 ―
[歩きながら小さく首を傾げる。
眸を軽く伏せて胸元へと手を遣った]
………。
[目覚めると同時に霧散した夢の内容。
けれど覚えている事は少しある。
それを思えば痛みに耐えるように柳眉が顰められた]
お帰り、父さん、母さん。
[ドロシーが両親もお茶会に誘うけど、その前に、と自分をリビングの方へと呼んだ。
何となく嫌な予感がして、眉尻を下げたままそちらへと向かう]
……何か、あったの?
[問いに返ったのは、短い沈黙と、長が『絵筆』により心を封じられたと言うこと。
『絵筆』が消えたのみならず、使用されたと知って瞳が丸く見開いた]
そんなっ……長は、長はどうなったの?
[脈はあるが意識はなく、所謂仮死状態であることを告げられ、予断を許さない状況であると知る]
身体は生きたまま…心を封じられた…。
『絵筆』が、暴走してるんだ…。
[思わずポツリと漏らすと、どうして知っているのかと父に問われた。
コンラートから聞いたと答えると、どうやら納得してくれたようで、それ以上の問いは無く。
父はどうしたものか、と頭を抱えていた]
……とにかく、ステフとドロシーにも話しておかないと。
『絵筆』の暴走が、この後も続かないとも限らないよ。
それが起きた時、何も知らないままで居たら、別のパニックが起きちゃう。
[知らぬ故の恐怖。
人は、得体の知れぬものに酷く恐怖を覚えると言う。
そんな状況に、二人を陥らせたく無かった]
…二人には私から伝えるから。
[焦燥しているような両親にそう告げて、台所に戻ろうと促した。
母から、大丈夫?と問われたけれど、平気と言うように頷くのみに留める。
両親だけに、負担をかけたくは無かった]
[台所に戻ると、両親も共にテーブルの席へと着き、自分は二人の分の香草茶を先に淹れる。
それを飲んで落ち着いてもらいながら、弟妹にさっきの話をすることにした。
改めて席に着くと、ステファンが先んじて、絵師様のこと?と問うて来る]
…うん。
『絵筆』が無くなったって話は、聞いてる?
実はクーノ兄の……『絵師』様の所持していた『絵筆』が、急に消えちゃったんだ。
誰かに盗られたとかじゃなく、『絵筆』自身が意思を持って消えちゃったんだって。
[そう話を続けて、コンラートから聞いた話を口に出していく。
先達たる『絵師』の思念が『絵筆』を暴走させていること、所在不明であること。
暴走が可能性の枠から出て確定しているのは、長の話を聞いたからだ]
……それでね。
その『絵筆』が、長の心を封じちゃったみたいなんだ。
でもね、生きてる人の心を封じちゃうと、その人は死んじゃう可能性が出て来る。
だから、私達は一刻も早く『絵筆』を探して、暴走を止めなきゃいけないんだ。
『絵筆』はね、鳥と魚の彫り物がついてるんだって。
もしそう言うものを見つけたら……私か『絵師』様に教えて。
それと、親しい人が『絵筆』を持ってて、使ってるようだったら……。
───……止めてあげて、ね。
[語る言葉がドロシー向けになったのは仕方の無いこと。
彼女が理解出来るように話せば、弟も理解出来ると解っているからだ。
話し終えると両親に視線を向けて、これで良いかな?とアイコンタクトする。
ドロシー達で疑問があるようなら、解る範囲で答えることになるだろう]
[胸を押さえ耳朶に触れる。
思考が優先されたのか歩みは遅くなっていた。
不意に呼ぶ声が聞こえぴくりと肩を揺らす。
振り向けば隣人の姿がそこにあった]
「何度も呼んでたんだよ。
……どうかしたの?」
[問い掛けに女はふるふる首を振った]
如何もしないよ。
ちょっとぼーっとしてただけ。
[隣を歩き出した隣人の口から
予期せぬ知らせを聞くのは其れから少し後の事だった**]
[「『絵師』はそらへ向かえない」。
信じたくは無いけれど、事実かも知れないこと]
[もし、『絵筆』を使うことでそうなるのだとしたら]
[それこそ、今『絵筆』を所持している人を止めなければいけないと。
そう考えて、『絵筆』を所持している人に気付いたら止めて欲しいと、言葉を紡いだ。
自分に出来ることは少ないから、出来ることは、出来得ることはしようと。
そう心に誓うような形にもなった]
/*
まあ、使っただけ、ならさほど響きはしないんじゃないかなー、とは。
ちろりと思っているのだが。
あくまで、『犠牲』は『絵師』だけだからなぁ。
……あ、その基礎設定が酷い?
まあ、あれですよ、ほら。
あくまでダーク系FT(←こことっても重要)ですからっ!
絵師様の絵筆…家出しちゃったの?
[絵筆がひとりでに動いたみたい。足もないのに?
先達ってなんだろうって思いながら、とりあえず絵師の力とかで暴走しているみたいなことは理解できた]
悪い人がいるの?
[絵筆を見つけて悪用してる人がいるみたい。長様の心を封じた悪い人。
ちょっと悲しい。しかも死んじゃうって、もっと悲しい]
長様殺されちゃうの…?
[ちょっとだけ泣きそうになるのをぐっと堪える]
[親しい人、自分にとって好きな人の顔を浮かべていく]
オクタヴィアさんも、ゾフィヤさんも悪い人じゃないよ。
[お姉ちゃんの幼馴染二人の名前。シェイさんはちょっとだけ苦手。男の人だし]
それに、オズワルドさんも、とってもいい人だもん。
[ちょっとだけ照れくさくて、嬉しくて、でもとってもいい人。だから好き]
だから、そんな悪いことする人いないよ?
― 『月のアトリエ』 ―
[夢の内に沈んでいた意識がふ、と浮上する。
夢の中で見ていたのは、あおい空を羽ばたいてゆく鳥の姿。
遠い、とおい──『始まりの絵師』の記憶]
……空……か。
[小さく呟いて、身体を起こす。
どのくらい眠っていたのかはわからないが、それなりにマシになっているのは感じられた]
そういや……歴代が、どんな気持ちでいたのか……なんて。
今まで、考えた事もなかったな。
先代も、自分の考えは教えちゃくれなかったし……。
[小さく呟いて、右手首の水晶の腕輪をつ、と撫でる]
[『絵師』の全てが悟りきっていたわけじゃない。
今回、思念を暴走させた者のように、定めに憂いていた者もいれば。
愛しい人の喪失に耐えられなかった者もいる。
自身の子や、弟妹に定めを継がせる事に苦悩した者もいた。
それでも、彼らは『絵』を描き、自らの命の焔を力と変えて、先へ、先へと願いを託し続けて来た。
そこに、どんな想いがあったのか。
それは、今まで考えた事もなかった──否。
考えるのを、拒否していた、というべきかも知れない、けれど]
[しばしの、まとまらない物思い。
『記憶』は引き継げても、『想い』の全てまでは受け継げない。
だから、『同じそらへ』と望んだ先達の気持ちも、推測するしかできない]
それでも。
全く共感できないわけじゃないけど、な……。
[同じ事を望んだ事があるから。
それ故の共感と──そして、反発の念がある、というのが、現状]
/*
二人とも遅いし、少し動かすかねぇ。
そして守護獣の設定をがらっと変えてやろうか考え中。
あした生きてたらね!(
/*
物凄い勢いで今の時間軸がどこになりそうなのかが分かりません。よくある話かもしれないけど(苦笑
一応、朝まで進めてはしまわず、でも進んでもいいようにしたつもりなのだけど…絵師様のところにまだ動きありそうなことを考えると失敗したかな。難しい。
― 『月のアトリエ』 ―
……しかし、真面目な話。
どうするか、だなぁ……。
『新たな月』がいない状況で、『絵筆』が二本とも行方知れず……か。
これ、最悪の状況も想定するべき、か?
[口調は軽いが、紡ぐ内容は明るくない。
考えたくない事だが、考えないわけにはいかない事態に、は、と一つ息を吐いた]
― →絵師のアトリエ ―
[結局3人で絵師のアトリエに行く最中、握られた手の甲を見ると赤い痣になっていた。そんなに強く掴まれていたのかと思うと驚いたが、触れても特に痛みは感じない。
幼馴染に見咎められたら何か言われたかもしれないが、問題ないと言い先に絵師のアトリエへと向かう。
ヴェルが初め、控えめに扉を叩いても中から反応は無かった。
声が届かなかったのか、絵師がまだ眠っていたか、それとも。]
いない?けっこういい時間だから寝てるかね。
あ、ヴェル。
[どうしようかと言いかけたら、ヴェルナーが名を呼びながら、勝手に中へと入っていった。
大丈夫かねと思いながらも、アレクと二人その後をついていく。
中に入れば、絵師が寝台に座っている所だったか。
ヴェルナーとアレクが絵師に近づき、じっくり体調の事を聞き尋ねているのを、少し離れて見ていた。]
男二人に詰め寄られる図、ってちょっとアレね……まぁそれは置いといて。
絵師様、長が生きたまま絵筆に心を封じ込められたらしいのよ。
何とか元に戻す方法はない?
[先ほど>>117>>126>>127長の家であった事を告げながら、対処法は無いかと問いかけた。]
/*
時間軸ぼかしたままやってたけど、ちょっとミスったかなー。
いやまぁ現在軸夜中でも良いんだけど。
そもそも時間の概念ってどうなってるんだk
長は……まだ解らない。
アレク先生が指示を出して対処してくれてるみたいだけど…。
…ううん、そんなことにはならないよ、きっと。
『絵筆』を見つけられれば、きっと───。
[解らないと一度首を緩く横に振ったけど、思い直すように言葉を発す。
どうすれば良いのかは解らないけど、まずは『絵筆』を見つけることが先決だろうから]
― 『月のアトリエ』 ―
[そんな、諸々の物思いを打ち破ったのは、唐突な来訪者たち。>>190
最初のノックに気づかなかったのは、丁度、物思いに沈んでいたがためか]
あー……うん、ちゃんと、寝てた、よ?
まあ、どうやら考えたくない事態があったみたいだから……万全、とは、言えないけど。
[二人からの質問攻めに対し、その辺りは隠しても仕方ない事なのでさらりと告げて。
ノーラからの問いかけ>>191に、表情を引き締めた]
……そう……か。
『封じ』を受けたのは、長か……。
元に戻す方法はあるんだが……それには、『絵筆』が俺の手元に戻らないとならない。
『絵筆』を媒介に、『解放の呪』を唱える事で、不自然な封じからの解放はできるん……だけど。
[ここまで話して、直後、零れ落ちるのは、ため息]
問題になるのは、肝心の『絵筆』がどこにあるかわからない事。
それから……『絵筆』が暴走しているなら、俺自身も封じられる可能性がある事。
ここが厄介、かな?
そうそう。カシム。
あいつ、酒癖は悪いけどイイヤツなんだよ。
……そう、飯抜きの常連。
そういう事はばっちり伝わってるのね……。
[響く声とは関係なしに頭が少し痛くなった。]
―自宅―
[幼馴染が意味ありげな態度を残して立ち去ったその(02)分後]
なんだ、セルウィンか……え?
いや、ユゥならついさっき帰ったけど。
[扉を開けた先にいたのは幼馴染の隣人。
何故わざわざここに来たのか、彼女がここにいると話でもしたのだろうか、と考える間もなく]
いや何かって何だよ。
心配するなって、変なことは……
[切羽詰まって聞いてくるので落ち着かせようとしたが、ふと過る言葉と表情>>171]
してない、よ。……多分。
[そのはずだが、ならさっきのあれは何だったのか。
否定は弱く、ちょっと目が泳いだ。自分で自分が怖い]
叶えたいこと、か。
空――洞窟の向こう……
[死んだ人間にもたらされる最後の希望。
でも、それは都市の住人全てに与えられるものだと思っていたから。
わざわざ、切に願うのは何故なのだろう?
少し、迷った。
だが、伝えなければならないと思った。彼女が、気がついていないなら。]
さっき、長が倒れたって話を聞いた。
絵筆に、心を封じられちまったらしい。
― 長の家 → 絵師のアトリエ ―
そうですね。
私ひとりで伺うより、二人が一緒の方が絵師様も落ち着いて話が出来るでしょうし。
[警戒というか、苦手意識らしきものを向けられている自覚はあるので、同行するというノーラ>>152にはそう頷いた。
連れ立って絵師の所を訪れ、勝手知ったる何とやらというカンジにヴェルナーが中に入っていけば、ノーラと顔を見合わせてからついて行く。
あまり調子の良くなさそうな様子に、ヴェルナーと二人で体調について訊ねたりもしたが。ノーラ>>191に、もともとの用事を思い出した]
絵筆を見つけるのが、何より最優先…ですか。
とはいえ、どうすれば見つけられるのか…………
[もしも絵師が封じられた場合、打つ手はなくなるのだろう。
その場合の事はあまり考えたくなかった]
………………そういえばあの耳鳴りって、何だったんでしょう。
[倒れている長に触れた直後に襲われた眩暈と、耳鳴りのような“声”についても、一応絵師に相談してみようか?**]
― →自宅 ―
[シェイに送ってもらう途中で感じた強い目眩。
それがなんなのか解らない不安はあるも、背中を支えてくれるシェイの手の温もりが優しくて安堵を感じた。
立ち上がる時、シェイから気遣う言葉に感謝しながら頷いて。]
うん、ありがとう。
シェイがいてくれて、良かった。
…でも、心配かけちゃってごめんね。
[そう謝った後、家に戻るためにまたシェイと歩き始めて。
自宅に着くと待っていたらしい両親が出迎えてくれて。
送り届けてくれたシェイに両親ともにお礼を言って見送った後、家の中に入った。]
― 絵師のアトリエ ―
[絵師の万全じゃない発言>>195に、に男幼馴染二人がどう返したか。
少なくとも片方は人の事言えない状態なのだがさておいて。
戻す方法がある事を聞けば>>196、安堵の表情を浮かべるのだが。]
よかった、あのままもう戻らなかったらどうしようかと。
でもどのみち、絵筆を探さないと駄目なのね……
って、絵師様まで封じられる可能性があるの?それは……困ったわねぇ。
[困ったどころの騒ぎではないが、他に言いようがない。]
うちの店にも、絵筆を探してる人らは来てたから、けっこう総出で探してるはずなのに見つからないみたいなのよね。
てことは、やっぱり隠し持ってる可能性が高い気がするのよ。
どうしてなのかしらねぇ…。
あんなもん…って言っちゃあれだけど、絵筆手に入れて人を封じて喜ぶような奴がいるとは思えないし。
手放せない理由でもあるのかしら。
ああ、もしくは、持ってる事自体を自覚してないとか…?
さっきのアレクみたいにさ。
[思い出すのは突っ込み入れたアレ>>117
話題になれば、アレクも絵師にその件を相談する事になるだろうか。
その際見聞きした事を覚えている限りは、ヴェルと二人で伝える事になる。]
― 自宅 ―
ただいま、遅くなってごめ……え…?
長、が…?
[家の中に入ると、父も母も困惑したような怒っているような顔をしていて。
どうしたの、と問おうとしたところで父から告げられたのは長が心を封じ込められたという事実で。
無意識のうちにエプロンの裾を握った手が、震えた。]
う、ん。
聞い、た…
[長のことを告げる声に、かすれた声を返す。
どこか現実味のない、声で。]
あの、目眩の時、かな。
長を、封じたの。
なんで、長を。
[他にも疑問はあるけれど、今一番の疑問を口にした。]
― 自宅前 ―
[隣人が口にしたのは長のこと。
暫し唖然とするも状況を飲み込めば困惑の色]
セルウィン、長さまの所にいなくていいの?
[彼は長と親戚と言っていたから
心配だろうと思ってそう言ったのだけど]
ああ、今まで長さまのお屋敷に居たんだ……?
色気のない朝帰りだね。
――…ん、冗談。
はやく、目覚めるといいね。
[情けない顔をする隣人の頭を撫でてあやす素振りをみせた]
― 『月のアトリエ』 ―
結局は、そこに行き着くかな。
せめて、番の一本でも、俺の手元に戻ってくれれば、なんとかなるんだが。
封じられる可能性に関しては……ね。
こればかりは、俺にもどうにもできないから。
[薬師>>199とノーラ>>201の言葉に浮かべるのは苦笑]
過去には空へ向かうために『絵筆』を盗み出した、という者もいたようだけれど……今回は、『絵筆』そのものの暴走が発端だからなぁ。
手放さないのか、それとも手放せないのか。その辺りは、当人のみぞ知る……という所かな。
わからない。
でも――やったんだろう、こいつらが。
[身から引き離しても、意味が無い。
拒絶しても、囚われている以上許されない。]
絵師様のところに、相談に行くか?
絵筆さし出して、何とかしてもらうか?
[現実味のない提案だとは、思っている。
自分には、そうする気はさらさら起きなかったから。]
でも、そうしたら。
絵筆の願いは、叶えられない、な。
ただ、いずれにしても、早く『絵筆』から引き離さないとならない。
あれは、俺以外が……『絵師』以外が使うべきものじゃない。
あれに振り回されるのは、俺だけで十分なはずなんだ……。
[小さく小さく呟く表情は、いつになく真面目で。
らしからぬ悲壮さも、そこには垣間見えたやも]
― 自宅 ―
[震えている娘に気付いた両親は、長の心が封じられたという事実に怖がっているのだろうと思いもう休むようにと勧めてきた。]
…う、ん。
そうだね、今日はもう寝ることにする。
[そう頷くと、母からお兄ちゃんにいつも通り挨拶しなさいねと言われ。
それにも頷いてみせると、飾り棚の上の小さな男の子の木彫りにキスをして。]
お休みなさい、兄さん。
父さんと母さんも、お休み。
…また明日、ね。
[そう言って、自室に入って。
早々にベッドの中にもぐりこんだ。]
[呟きの後、一つ息を吐いて。
新たに持ちかけられた相談に、きょとり、と瞬いた]
……は?
耳鳴り……って?
[戸惑いながらも、話>>202を聞いて。しばし、思案の素振り]
……ん。ごく稀に、だけど。
『絵師』や『新たな月』とは違う関わり方で、『絵筆』の力に影響される……という事もあるらしい。
実際、過去にはそれで護りの力を発揮したとか、そういう事もあったようだしね。
その辺りは、記録もたどってみた方がいい……かな。
一応、『記憶』も辿ってはみるけど。
―自宅―
[勝手に動いてるとか、先達とかいう絵師の意思とか難しいことはよくわからない。
でも、絵師が絵筆を使って心を封じるんだって話は聞いたことがある。それは死んだ人にすることだって。
生きている人にしたら、確かに死んじゃうのかもしれない。]
絵筆に操られてるの?
[前にそんな本を読んだことがある。
すごい綺麗な剣なんだけど、それを持つと操られて人を斬っていっちゃうってお話。
作った人の思いがたくさん篭ってたからそうなったって。
怖くてその本は半分までしか読めなかったけど]
助けあげないといけないんだね。
[絵筆に操られてる人がいるらしい、皆で見つけて助けてあげないといけないらしい]
― 自宅前 ―
[暫し考えるような素振りを見せ]
……もしかして、セルウィンかカシムが好きなの?
うーん、どっちかというとオズの方が見込みあると思うよ。
セルウィンの事、いい人だって言ってたし。
[真顔で言えばセルウィンは複雑そうな顔をした]
……なんでそんな顔するの。
えー、違うの?
だって、昨日の夕方もカシムの家に来てたのに
さっきも会ってきたとかそうとしか思えな……
「そうじゃないんだって!」
[珍しく声を張り上げるセルウィンに驚き声を失う]
/*
例えに出してからいうのもなんだが。
それでよかったんだよ、な、ゆりりん!
間違ってたら、コンラートの記憶の読み違いという事で一つ(こら。
― 夜・長の家 ―
[ 到着した途端に、必死の様子の家人に薬師が引っ張っていかれ、何事かと後を追えば、意識を喪った長の姿。続いて尋常ではない様子の薬師の言葉を耳にして瞠目する。その後の言葉>>118を聞けば ]
こっちが聞きたいっての。
[ ノーラとほぼ同時に、同じような言葉を紡いだ>>120が、その口調はいささか疲れたものだった ]
まあつまり、絵筆は確実に誰かの手に渡って、その誰かが長の絵を描いたってことだろうな。
[ 過去に起きた絵筆の盗難事件でも、絵を描かれた生者は心を封じられ意識を喪ったという。彼らが亡くなったという記録は無かったから、戻す方法はあったのだろうと予測はついたが ]
そうだな…こうなったら、コンラートに聞くのが一番早い。
[ 長を診察した後、絵師に話を聞きに行く、というアレクの言葉に頷いて、やはりついてくるというノーラと三人で月のアトリエに向かった ]
ノーラ、その腕、どうした?
[ 道中、先刻までは確かに無かった痣をノーラの腕に見つけると、眉を顰めて問いかけたが、なんでもないと返される ]
…皆、気が立っているみたいだから、無理も無いかもしれないが、お前、一応、女なんだから、何かあったら、ちゃんと俺かアレクを呼べよ。
[ 先刻の長の家の様子を顧みれば、家人の誰かがぱにくっての結果ではないかと予測はついたので、そう釘だけは差しておいた。微妙に内容が失礼なのは、幼馴染ゆえの気安さだろう ]
クーノ兄のところに…
[オズワルドの言葉に、少しの間、黙りこくる。
ふる、と弱く頭を振って。]
………出来ない。
私、叶えたい。
空に、いかせてあげたい。
[そのためにどうすれば良いのかはわからないし、返さないことが良くないことだとも分かっていたけれど。]
―水晶花の花畑―
[騒然とする都市の住人たちを尻目に、足を進めたのは畑の向こう。
工房には直ぐに戻りますと看板を下げてきた。]
勝手に入られると困るしな……。
[そう呟いて見上げるのは、音を立てて落ちる滝。
足元の花を踏み潰さないように注意を払いながら、そびえ立つ壁を見ていた。]
……分からないよ、セルウィン。
言葉にしなきゃ、伝わらない事もあるんだよ。
[両親からの受け売りを口にしてぷいとそっぽを向く。
何か言いたげな気配を背に感じるが
何かを伝えられることはなくただ時間だけが過ぎてゆく。
待ちくたびれて、隣人へと視線を戻せば思いつめた顔。
何かを秘めたその表情が自分と重なる]
無理しないでいいよ。
言いたくないこともあるもんね。
もし言いたくなったら何時でもきくから。
私だって相談にのるくらい出来るんだから!
[勘違いしたまま女はにっこり笑い隣人の頭を撫でた]
長様、無事だといいね。
[長様だけじゃなくて、他の皆も封じられちゃうかもしれない。好きな人も皆。
ぎゅっと兎を抱きしめる。悲しい。怖い]
どこにあるんだろう。
[お兄ちゃんの方を見る。探検ってよくいろんなところいってるから知ってるかも。
お兄ちゃんはこっちに気づくと首を横に振ってた]
[自分には大切な人を失った記憶がない。
シェイやフィーのように親を亡くしたことも、
クーノ兄みたいに愛した人を失ったことも、
シオンみたいに人の死の時に常に触れることもない。
経験でなく記憶としたのは、本来双子として生まれるはずだった兄を亡くしているから。
それはシオンたち幼馴染もしらないはずのこと。
知っているのは恐らく両親と薬師くらいだろう。]
ああ。
俺も、そう思うよ。
長には申し訳ないが。
[とても冷淡に響いた声に、意識が驚く。
長の心を封じようとしたのは、自分ではない。彼女でもない。
この筆が、勝手にやったことだ。
割りきってしまっているのか、それとも、絵筆の念に呑まれているのか。
おそらく、その両方。]
いくら戻りたくないからって、
流石に、絵師様の心を封じたりは、ない、よな……?
[自分が制御出来れば、また違うのだろうが。どうもそうではないようで。
目下の、最大の不安だった。]
[暫く泣いたら泣き疲れてしまった。
いくら怖くても不安でも、
いつまでも泣き続けるなんてできなくて]
…明日、絵師様に聞きに行こうかなぁ。
[今日は行く気がしないので、
そんな事を思いベッドへ潜った。]
[だから、大切なものを失った痛みはわからない。
大切なものが全て此処にあるから、そらに焦がれる気持ちもきっと人よりも薄くて。
だからこそ、叶えてあげたいと望んでしまう。
私よりも、よほど強く空に焦がれるその想いを。
それがどれだけ罪深いのか、今はまだ、知らないけれど。**]
― 自宅 ―
そう、かも知れない、ね。
クーノ兄よりも前の『絵師』様の想いが、『絵筆』に宿っちゃったみたいなんだ。
その想いが強ければ、操られてることにもなるかも知れない…。
[操られているのかと訊ねられて>>211、それもありそうだと考えた。
実際どうなっているのかは、自分に知る術が無い。
どれもこれも推測の域は出ないが、いくつかパターンを考えておくのは悪くないはずだ]
そうだね、助けてあげないと。
そのままにしておくと、もっと大変なことになるかも知れないから──。
[誰を封じてしまうか、誰が封じられてしまうのか。
暴走した『絵筆』がどう動くかなんて、予想がつくはずが無かった]
[だが、もしも絵筆がそれを望んだら。
悲しむことはあれど、止めることはしないだろう。
絵筆の願いを叶えたいという気持ちが、
今は何よりも強いのだから。]
― 『月のアトリエ』 ―
……そんなつもりはないんだれど。
『絵師』になるっていうのは……そういう事、だから。
[憮然とした兄貴分の言葉>>218に返したのは静かな言葉。
微か、こもる拒絶の意志は伝わるか。
唯一受け入れた者を亡くしてから、緩やかに張り巡らせている壁は、覚られていそうだけれど]
そっちの方の確信は、ないよ。
ただ、可能性として考えられるのは、それだって話。
[絵筆の影響に関しては、こう言って、肩を竦めるしかできなかったが]
― 絵師のアトリエ ―
あら盗まれたこともあったの?
絵筆だけで空にいけるなら、誰も苦労はしないのにねぇ。
[その話>>206は初耳だったので、少し驚いた。
ともあれ結局結論は絵筆を見つけて絵師に返す、そこに戻るのだが。
絵師のどこか悲壮にも見える真面目な顔に>>207は、先代の絵師の顔と少し重なって見えた気がした。
一番その様子に反応したのはやはりヴェルナーか>>218。]
みんな気にかけてはいるんだし、あんま考え込まないようにね?
[ヴェルに続くように一言言っておいた。アレクも何か言ったかもしれない。
続いて絵筆に影響される話も聞くとへぇと驚いたように。]
んじゃアレクがちょっとおかしいのも絵筆のせいってこと?
はぁ…なんつーか、まぁこっちはちょっとアレなだけでそう酷いことにはならなさそうだけど…。
[とはいえあの状態が起こるたびに、顔色悪くなるのも問題だろうが。]
― 自宅 ―
[隣人が落ち着きを取り戻すのを待ってから
別れ、自宅に戻り身支度を整えた]
…………。
[伝う、声。
伝う、想い。
は、と零される吐息には切なさが混じる]
長さまが目を覚まさないのは『絵筆』のせい?
『絵筆』がなければ『絵師』さまも、困る?
――…それとも、『絵』を描く事態じゃなければ
困りはしないの、かな。
[両親の『絵』を描いてくれた『絵師』。
少なからず恩を感じ感謝もしていた。
『絵師』と『絵筆』の事を気にして思案げな相貌]
/*
……えーと。オクティとフィーがそう動くとなると。
僕も下手に夜中感覚の所で動かないほうがいい、かな。
本当に失敗したなあ。表現は曖昧でもいいから、他の人と歩調合せられるタイミングを作りたい……。
とりあえず、ごそりと時間誤魔化してactタイミングが所謂朝ぽく動いてみよか。
/*
ねこばんげっと(
というか、なんだ、うん。
わかってぶん投げてきてるとは思うんだが。
ひどい弟分で、すまぬ。
― 『月のアトリエ』 ―
ええ……その時は、無事に解決したようですが。
[過去の話題>>223には、こう言って頷いて。
兄貴分に続くよな一言には、はい、と頷いた。
先代に重ねられているとは、知る由もなく]
『絵筆』が本来の在り方を外れた事で、感化された……というのも考えられるかな。
そうだとしたら、事が落ち着けば鎮静化するんじゃないかな、とは思いますけど。
― 自宅 ―
[机での転寝では回復量もたかが知れているから。
ある程度のところでちゃんと休んで。目が覚めてから新旧の道具を並べて使い勝手を確認した]
絵筆探しとかあると、集中して潜るのも難しいか?
なら早いうちに頼もう。
[都市中がバタつくならすれ違い続けることもあるかもしれない。オズワルドへの依頼をメモにして新しい道具と袋の中へ。
いつもの鞄には一回り小さな道具を入れた]
今日はフィーの分も用意しないとだ。
[昨日は…成果はどうであれ…作ってもらったのだから。
朝食は用意しようかと部屋を出て台所に向かった]
― 『月のアトリエ』 ―
[ あくまで「絵師」としての壁を保ち続ける相手>>222に、男はそれを無視して言葉を続ける ]
俺は納得いかん。
[ 子供が駄々をこねているようなものだとは判っている。けれど、男にはそんな言い方しか出来なかったし、他の言い方をする気もなかった。大切な者に嘘だけはつかない。それが男が自分に課した、たったひとつの決まりだったから ]
可能性があるってんなら、アレクも、絵筆が使われ続ければ危ないってことだろう?
[ 護りの力、と言われても、それが絵筆に起因する力なのだと思えば、男にとっては絵筆に命を吸われる身内が二人に増えたと聞かされたも同然で、歓迎する気には到底なれず ]
いっそ、都市の全員の家を家捜しってわけにはいかないのかな。
[ 半ば本気で呟いた ]
私も行く。
[お姉ちゃんが席を立つと、自分も立ってじっとお姉ちゃんを見る。
怖いけども、探さないともっと悲しいから]
お姉ちゃん、いいでしょ?
[普段から心配とかさせてるから、あまりわがままは言いたくない。
それでも自分に出来ることがあるなら何かしたい。いつまでも子供扱いされるのもちょっとだけ嫌だった]
/*
だーかーらー。
うっかり、そこで朝食と書くなというのにorz
泥沼になってる。本当に申し訳ない…。
ちょっと頭冷やしながら参加します……。
― 『月のアトリエ』 ―
そう言われても……ね。
ヴェル兄が納得できなくても、そういうもの、なんだから。
[頑なとも言える兄貴分の態度>>227に、やれやれ、と息を吐く]
その辺りがどう作用するかは、わからないから、急いで『絵筆』を探して鎮めないとならないのは、確かだけど。
……それはさすがに、無理だろ……。
家以外の場所に隠されたら、見落としそうだし。
[家捜し案には、さすがに突っ込んだ]
…分かった、じゃあ、一緒に行こっか。
[妹の身体の心配はあれど、あれこれ制限もあまりしたくなかった。
そんな抑圧された環境が妹のためになるとは思えなかったために]
それじゃあ、私達ちょっと行って来るね。
何か分かったら戻って来るよ。
[ドロシーには手を差し伸べて。
他の家族にそう告げると、自宅を後にするのだった]
― 絵師のアトリエ ―
その時無事なら今回も…っていきたいところね。
全部治まるなら尚の事。
[沈静化云々に>>225やっぱり結論絵筆を探すに戻った所で>>227ヴェルの声が。
可能性の事には眉根を寄せた。
ヴェルほどではないが、眉間に皺が寄る事態がここの所多いのは仕方ないとも思いつつ。]
家捜しねぇ…嫌だっていう家も多そう。
無理に探して後々禍根残すハメになるのもどうかと思うわよ。
[ついでに絵師がいう事ももっとも>>229なので反対しておいた。]
……探すにしても、時間だし明日にしない?
こんな時間だと皆協力もしてくれないわよ。
― アトリエ ―
空へ向かう為に、ですか……
その発想はなかったですね。
[絵師の言葉>>206には、ノーラ>>223の反応に同意するように頷いた。
絵筆を盗んだ者が空に行けるなら、歴代の絵師の誰かがとっくに自分で空へ向かっていただろうに。
振り回されるのは自分だけで、という絵師の様子には眉間に皺を寄せた]
貴方が、絵筆に振り回されるのを面白く想わない者も居る事も、忘れないで欲しいですね。
[ヴェルナーと違い、それほど親しいわけではないけれど。
空に憧れる気持ちは、自分にも確かにあるけれど。
それでも。他人を癒す事を生業とする薬師には、他の誰かの命を僅かにでも犠牲にしてまでそれを叶えたいとは思えない]
ありがとう、お姉ちゃん。
[ぎゅって手を握り返す。暖かくて優しい手。大好きなお姉ちゃんの手。
自宅を出てから、お姉ちゃんの隣を一緒に歩く]
オズワルドさんは、大丈夫かな?
[片方の手で兎さんをぎゅっと抱きしめる。好きな人の作ってくれた兎さん。優しくて、いい人]
読書家 ゾフィヤは、一応挟んどこう
― アトリエ ―
[絵筆の影響、という可能性の話をされれば、さすがに驚いた]
あれって、そういう代物なんですかね?
だとしたら、絵筆探しの役に立つんでしょうか?
[少し考えるが、今のところそれらしい症状が起きたのは、絵筆が消えたと思われる頃の一度と、心を封じられた長に接触した時だけ。
一度目の眩暈の後、他の住人を診ていたときも、まったく起きなかった事を考えると……二度とあの声を聞く機会が無い事を祈りたい。
家捜し云々というヴェルナー>>227には、絵師>>229とノーラ>>232の言葉に同意して頷いておいた]
家捜しについては、他に実行に移してる住人がいるかもしれませんけど。
[長の心を封じられた事で、パニックに陥ってた長の家の面々とか、絵筆とは別の意味で暴走しそうな気もしますし…という呟きは胸の内に留める]
― 自宅 ―
絵筆。フィーなら見つけられるかもしれないけど。
好きに使える力ではないんじゃ、探すって言ってもなあ。
でも絵師様は頼ってる人多いだろうし。
[用意をしながらぼんやりと考える]
……クーノ兄も、無理するからなあ……。
[ポロリと昔の呼び方が零れた]
― 『月のアトリエ』 ―
ちゃんと、落ち着いてくれないと。
……俺が、後々先達に怒られますよ。
[今回も、という言葉>>232に、冗談めかした口調で笑う。
その先達の一人が原因と考えると、色々と複雑なものがあるが]
それに、長が封じられたなら、そういう強攻策はとり難いだろうし。
……こういう状況だと、神経質になる人もでるだろうし、ね……。
/*
いや、うん。
わかってやってんだけど、だけど!
お前ら、俺を何だとおもっとるかwwwwwwwwwwww
― 自室 ―
[ふるふる。
今までの考えを振り払うように首を振った]
私、如何したらいいのかな。
何も出来ない?
何も、しない方がいい?
……これまで通り目を瞑っていれば、いいの ?
[答えは出ない。
答えを呉れる誰かもいないのだから]
― 『月のアトリエ』 ―
役に立つかどうか、までは……なんとも。
そうであればいい、とは、思いますが。
[薬師の疑問>>235には、これしか返せず]
ああ、うん。
報せられる事は、報せておいた方がいいと思う。
余計な混乱は、避けたいから。
[堪えられた言葉>>236は知らぬまま。
皆に、という言葉に同意して、頷いた]
― 自宅 ―
シオンに相談……。
心配させるだけかなあ。
[幼馴染達以外に心を開くことは少ない。
元からそういう性格で、親を亡くしたことで拍車がかかり。今では外面こそ良くなったけど、誰かに頼るというのが下手で。
そのまま鏡のようにドロシーとも距離が開いてしまった]
うん、兎さん作ってくれたの。とってもいい人だよ。
[笑顔が浮かぶ。嬉しい。いい人。好きな人。
お姉ちゃんはよく知らないみたいだけど。
お姉ちゃんに聞かれて大きく頷く]
うん、最初はオズワルドさん探し。
[オズワルドさんに会えると思うと、嬉しい。とっても楽しい。
自然と足取りも少し軽い]
― 絵師のアトリエ ―
あー…そうならないといいわねほんと。
[アレクの弁>>235に微妙な顔をする。
身内を仮死状態にでもされたら強行する連中も出てくるかもしれない。まぁ気持ちは分からなくないが。
絵師のいう事>>238ももっともで、苦笑に近い表情に。
ヴェルナーが逆に慌てる>>240のをおいおいと思いつつも]
様子見て回って帰るぐらいなら付き合うわ。
今日はもう帰って休むだけだし。
[する事もなければ事態も事態であるわけだし、付き合う旨を口にした。]
―水晶花の花畑―
空、か……。
[流れる滝を眺めながら、ぼんやりと呟く。
想いを寄せるのは、絵筆が消える直前に響いた声のこと。
見ることは出来ないし、普段は考えもしないけれど。]
あの滝は、壁の中から流れてくるんだよな……。
[洞窟の外には、何があるのだろう。
改めて、思った。]
― 自宅 ―
[翌朝。
母親からそろそろ起きなさいと声をかけられるまでベッドの中にいた。]
…あ…、うん、起き、る。
ごめん母さん、起きるの遅くなっちゃった。
[服を着替えて、いつものようにエプロンをつけ。
部屋から出て母親に謝って、朝ご飯の支度を始めた。
けれど普段よりも上の空なのは、やはり昨日のことが気にかかるから。]
―自宅→―
[幼馴染による妙な誤解>>212を耳にしていたら、多分全力で否定したことだろう。彼自身が言いそびれた想いを、勢い余って代わりに口にすらしたかもしれない。
そうならなかったのは隣人にとって幸だったのか不幸だったのか。
そんなこととは知らずに支度を整える。酒が入っていないのは昨日の今日だからということもあるが、そもそも全て空にしてしまったせいだ。
いつもの肩掛け鞄に頼まれた林檎と、差し入れ用のパイも忘れずに包んで]
そういえば、父さんたちどうしてるかな。
[家を出る間際に思い立って、図書館に行くついでに立ち寄ってみることにした]
―実家―
[実家を訪れるのは久しぶりだったのだが]
…… うん?
[扉をノックしようとして、妙な空気を感じた。
手を止めて薄く開いてみる。
玄関先に正座している父親と、仁王立ちしている母親がいた]
また酒場梯子して朝帰りか。
[割といつもの光景だった]
[くどくどと母親の声で説教が続く。
あれ程飲みすぎるなと言っているのに、とか。
約束通り家の瓶は全部処分させてもらいます、とか。
あなたがそんな風だからカシムまで、とか聞こえた辺りでそっと扉を閉め]
……うん。元気そうで何よりだ。
[一人頷く。
そして自分は紛れもなくこの人たちの息子だ。そんな再認識と共に、実家を後にした]
― 『月のアトリエ』 ―
[ 付き合う>>246、というノーラには、少し考えて、一人で帰らせるよりは、一緒に見回ってから家まで送る方がいいと思い至って、ああ、と頷いた ]
呑むのはいいが、お前…いや、まあ、身体の調子も微妙なんだから呑みすぎるなよ?
[ アレクの提案>>242への返答には、前に呑み過ぎた時の記憶が過ったらしく苦笑が混じる ]
じゃあ、見回りした後で寄るから、お前は先に戻ってろ。
[ 一緒に見回りもすると言われたら、とりあえず帰って休めと睨んだだろう ]
コンラート、お前も、本当にちゃんと休めよ?
[ アトリエを出る前に、もう一度釘を刺すように言って、まだ持っていた布袋から、林檎を二個ばかり、机の上に置いた ]
それと、ちゃんと食うこと。
…ねぇ、母さん。
空にいきたいって、母さんも思う?
[朝食の準備をしながら、ふと昨日聞こえた声のことを問う。
母からの返答は、当たり前だというもの。
空に行けば、産めるはずだった兄に会えるから、と。
その言葉に、自分から聞いたことなのに返せるものがなく。
ただ黙って朝食の準備をすすめるしかなかった。]
/*
今、気付いたんですが…wwもふるなよ、アレクwww
つーか、多分、この幼馴染s、全員自分では気付いてない三角関係だなあww
― 絵師のアトリエ ―
呑み?まぁあたしは構わない……けど、ヴェルが一緒ならね。
[酒癖についてはカシムとちょーっと似たりよったりなアレクを一人で相手するのは骨が折れるのだ。
ちなみに自分は殆ど飲まない。弱いわけではなく、むしろザルだったため飲んでも意味がなかった。
ヴェルが同意するのなら飲むのも久しぶりねぇとか思いつつ。]
じゃあ押しかけっぱなしもあれだし帰りましょ。
絵師様、遅くまで悪かったわね。
[概ね明日の賛同を得られたのなら、アトリエを出ようとする。絵師に休息が必要なら尚の事早く出るべきだろうとも思っての事だった。
幼馴染が>>253絵師に声をかけるのを待つ間、アレクに痣の事を言われて肩を竦める。
手の甲に残った痣は、やっぱり見咎められていたらしい。>>242
まぁさっきヴェルと言い合いもした>>214ので当然といえば当然だが。
なおその時は「はいはい、その時はそーさせてもらうわよ。一言余計だけど。」程度笑って軽く言ってそのままだった。
実際痛みは感じない。ただ赤い痣なだけだったが。]
―都市内通路―
うん、普段はとぎしのお仕事してるんだって。
[前に聞いたら包丁とかを研いだり作ったりしてるって教えてもらっていた。
オズワルドさんの話をしていると楽しい。嬉しい。うきうきとした気分になる]
オズワルドさんの行きそうなところ……
[うーんって考えてから]
お仕事してるなら、お家にいるかな?
― 『月のアトリエ』 ―
わかってるって……ったく、ヴェル兄は過保護なんだから……。
[釘刺し>>253と、置かれた林檎に滲むのは苦笑。
気遣われる事に対しては、どうしても、複雑な思いが先に立つけれど、それは表に出す事はせず]
いえ、こんな時ですから、お気になさらずに。
[悪かった、というノーラ>>255には、軽く首を横に振り。
アトリエに、他の誰もいなくなると、はあ、と大きくため息をついた]
/*
そして、修正、と。
オズワルド=狼
オクタヴィア=狼
ユーリエ=夜兎
ノーラ=守護獣
ゾフィヤ=占い師
アレクシス=霊媒師
で、確定、かな?
ユーリエの動きは、狂ぽいけど、赤側へのパワーバランス考慮かなあ?まあランダムなんだけどw
絵師封じられると、ほんとーに落としどころが判りませんwwわーいwww
― 自宅 ―
フィーはまだ寝てるかな。
出てったならメモくらいはありそうだし。
[すぐ戻るつもりで残さなかった可能性はあるが]
……本開いてるってオチはないよね。
[それだと直接部屋に踏み入って手を出さないと戻ってこない。現実逃避のためにそれをする可能性も捨てきれなかったりした]
― 自宅 ―
[慌しいノックの音。
パンだけを机に運んだ状態で玄関に出る]
何ですか。
……はあ?
[家内で絵筆を探させろと言われて眉を寄せた。
自分が起きてから確認していないけれど、中ではまだフィーは休んでいるかもしれず]
勝手なこと言わないで下さい。
何か疑われるようなことしましたか。
[穏やかな口調も表面上だけ。
苛立っているらしい相手の気に障ったらしい]
「いいから確認させろ!」
嫌です!
[ドン、と反射的に相手を突き飛ばす。
けれど小柄でまだ成長しきってもいないから。よろけただけの相手に首を掴まれ、逆に家の外壁に押し付けられた]
く、ぅ。
[息を止めるのには慣れてるけれど、これは苦しかった。
相手の腕を攫んで抵抗するが徐々に力は抜けてゆく]
[自宅から図書館へと向かう。
途中、中央広場で立ち止まりそらを仰いだ]
――…。
[白き雲のたゆたう蒼穹。
本の中の空を示す一文を思い浮かべ目を細める。
眩しいものなのだと知識の中にあったから
本の主人公と同じ行動をとってみるが
やはり実感なんてわかなかった]
―→図書館―
えっと……
[それから辿り着いた図書館。
欲しい本は大体幼馴染や司書に頼んで写してもらっていたから、自分ではあまり来たことがない。
来ても大体が料理本目当てだったもので、どこに何があるかはさっぱり分からない。
暫くの間うろうろと本棚の間を探し回って]
……おー、この兎凄いなぁ。
[途中で脱線してしまったりもした]
― 『月のアトリエ』 ―
……ほん、とに。
昔から、だけど。
……過保護すぎるんだよ、ヴェル兄は。
[呟きながら、残された林檎を、軽く、つつく]
正直。
重いんだけど、ね……。
[零れ落ちるのは、他者には見せぬ領域の一端]
踏み込まれるのは……きつい……よ。
―→居住区―
うん、お家の方に行ってみよ。
[笑顔。オズワルドさんの家に行くの楽しみ。
お姉ちゃんに手を引かれて居住区へ向かう。
一人だとあまりこないところ。ちょっと探検気分でどきどき]
―→都市通路―
[踵を返し、再び雑踏へと戻る。
騒然とする中を、一人静に歩いていた。
知り合いの少女と、その姉。二人と出くわすことはあるだろうか。]
― 図書館 ―
[定位置ともいえる図書室の一角。
テーブルの上に写字の為の道具を広げる。
それから本棚へと向かい本を探す。
手に取ったのは二冊。
一冊はおいしそうな料理の作り方が記された料理本]
昨日はたくさん食べたし
二冊写し終わるくらいはもつかも。
[真面目な顔でそう独り言ちて
机に向かうと本を広げペンを手にとった。
さらさらと流れるように白紙に文字が記されてゆく]
ま、言っても仕方ない……か。
ある意味、あれが『らしさ』みたいなもんだし。
[別れ際の言葉>>264を思い出しながら零すのは、酷いともいえそうな評価。
ともあれ、身体が休息を欲しているのは事実だから。
程なく、忍び寄ってきた睡魔に身を委ねる事となり。
目覚めの後、置いていかれた林檎を一つ、齧ってから、アトリエを出た]
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