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(しかしなんというか、不思議なものだ)
[学園がすっぽり消えているとか。冬の世界とか]
(なんでこうなってるんだろうな)
[そんなちゃちなものじゃない!!]
[声をかけたらやってきた母親は、当然のように、
娘の格好と、隣に居る人、とペンギンに、目を丸くした。]
ええと、この耳は学校の仮装……
で、ちょっと怪我したりしたから一旦帰ってきたの。
借り物のコートとか駄目にしちゃったから、ごめん後で弁償してくる。
[怪異の事は説明できないので適当にいい訳しておいた。
概ね納得してくれる母親はおおらかだ。
「ところでこちらは何方?」と尋ねられて、一瞬言葉に詰まるが]
学校の大学部の人で
…………つ、つきあってる人………。
[と頬を染めて言葉尻小さくなりながら言うと、そりゃあもう母は驚いた。]
―公園・小高い丘付近―
[ふらふらとあっちの世界で異変があったらしいというのでまた学園方面を歩いていたらいつのまにか、学園近くの公園に着くと、そこには若い男女が二名。この寒々しい日に抱き合って寝ていた。
先に起き上がった男性のほう。その後女性のほうも起き上がり、とりあえず無事意識が戻ったことを喜ぶべきか。
こちらに気づかず、なんとなく漂う甘い空気に追いやられるわけでもないが、寡黙でセオと一緒に、なぜ自分がこの場にいるのか自問自答を繰り返しながら、そんな不可思議な現象の中を過ごす。
まだこっちには気づいてないようだし、そのまま気づかれないかもしれない。
とりあえず空気を壊さないように黙りながら、ベルからのメール>>14やジェフロイからのメール>>+64を*見ていた*]
[驚いた後はジェフロイの方を上から下まで見て「かっこいい人連れて来たね」とか「アイリが男の子連れてくるのタイガくん以来じゃない」とか、「お父さんたち帰ってきたら報告しないと」などなど、よく喋る、喋る。母親と言うのは得てしておしゃべりである法則はここでも発動していた。
勢いにちょっとくらりとしながらも]
あのええと、とりあえず部屋にいるから、暖房つけるね。
ジェフロイさんこっち……
[と階段を上がって手招く。
そういえば母親の前だと気恥ずかしくて手は離れてしまっていた。
案内したのは二階の端にある日当たり良い部屋。
今日は生憎の天気で恩恵は与れないだろうが。
待たせずそのまま中に通して暖房を入れて、床にクッションを置いて椅子代わりにしてから、ジェフロイにはそこを進めておいた。
なおペンギンは暖房が入るのを見ると、廊下に逃げた。賢いペンギンである。]
[今は寮住まいの為にあまり帰らない部屋は
どちらかといえば機能的で整頓されていて、可愛らしさよりは実用的な感じではあった。
それでも部屋にある机の上にある筆記用具や、ベッドにかけられた布団の色は、女の子らしい色合いが見え隠れする。
ぬいぐるみやマスコットの類は殆どなかったが
一つだけ、馬のぬいぐるみがベッドの上に置いてあった。
ふと途中で思い出したように、慌てて――だがごくさり気無く、机の上の写真立てを倒す。
倒された写真には、馬術部の貴公子がその勇士を遺憾なく発揮している姿(つまりは馬に乗って走っている姿だ)があった。
撮影者の腕は良く、移り栄えのするその一枚は、親友から貰ったもので、飾りっぱなしだったのを忘れていたのだった。]
あの、何か飲む物持ってきますね
[と案内した後、一度部屋をでた。
自分の部屋に二人きりという状況は、ちょっと心臓に悪い。
落ち着こうと一度部屋を出て台所へと向かって
母親に質問攻めにあったので、上に戻るのには少し時間がかかっただろう。]
はは。親父さんや兄さんたちに見付かったら拙いか、やっぱ。
大事な一人娘、たった一人の妹だもんな。
どっちみちお袋さんに挨拶必須……となりゃ、何か考えておかなきゃならんな。
[財布。その意味するところを知れば、律儀だなあと和んだりも。
年齢も多少は違うのだし、此方に任せておけばいいのに。
そんな擦れていない所がまた、可愛いのだが。
他愛も無い言葉を交わしつつ、アイリに手を引かれて歩き出す。
時々、ペンギンがちゃんと付いてきているか振り返ったりもしながら。]
― →アンダーウッド家 ―
[広い玄関先でアイリに紹介を受け、頭を下げる。
初顔合わせで関係まで濁さず伝えられるとは若干予想外だったので、組み立てていた定型分が先刻の爆発よろしく吹っ飛んだ。が。]
――アイリさんのお母さん、ですか。
初めまして、ジェフロイ・ボーストレームです。
アイリさんとは数年前に学園の部活動を通じて知り合って… ええ、とても可愛らしくて素敵なお嬢さんで。とても、大事に想っています。
こちらは大学部3年ということもあって学園生活は残り少ないのですが、出来れば卒業後も長く、 ……いや、お母さんにそう言って頂けるとは嬉しいです。有難うございます。
[一見全く動じず、紡がれる挨拶はやたらと流暢であった。
容姿を褒められれば、アイリの母親をそれとなく褒めたり、
おしゃべりに付き合ったりと、相槌や対応は手馴れたもの。]
では、少しの間お邪魔します。
[そう言って、アイリについて階段を上がった。]
>>32
[アイスゴーレムは {4}
1.素直にいうことをきいた
2. より強固に通路を封鎖した
3.魔力UP状態のままライナーに攻撃をしかけた
4.その場でロケット噴射して真上に飛んでいった
5.その場で自爆した
6.ライナーが壊したくなさげーな人物の形をとってとうせんぼした!]
[魔王とは何だったのか。
英雄とは何だったのか。
そして、新たな神の荒ぶりに
アイスゴーレムとは何だったのか、が追加された]
[きらーん、とゴーレムは暴走する魔力を真上に噴出して、冬の国の星になった]*
『
To:ヒースクリフ
From:ウェルシュ
Sub:おでん
美味しいよ。おでん。
ネカフェ:デュ・ポックのおでんもレベルが上がってる。
大根なんかは、芯の芯まで味が染みこんで、
口の中でとろりと解けるほどなのに、
しっかりとした重さと食べ応えを感じさせる、
芸術品の域に達しているよ。
ところで、古文のサ行変格活用はもうばっちりになったの?
』
[やりきった顔で送信ボタンを押してから、
熱々の白滝をほおばりつつ画面を眺める。
このところ、ネットを渡り歩いているけれども、
ルーガルー学園が消滅した、というニュースは、
どこを探しても見あたらなかった。
まるで、最初から存在しなかったといわんばかりに、
綺麗さっぱり消えている。]
一体全体、なにがどうなったんだろうな。
[少なくとも、こうしてメールが通じる以上、
中にいる人達は無事なのだろうけれども、
こちらから手を伸ばせないのは、やはりもどかしい。]
[ペンギンの行き先を目で追う。
邪魔にならないように席を外すという気遣いをするはずもなかろうし、暖房から逃げたのだろう。
アイリを待つ間、胡坐組んだまま部屋をゆるりと見回していた。
幼い頃から今の今まで育ってきた場所。
机、並べられた小物、箪笥――
所々に息づき見え隠れする彼女の影に心ときめかせる、そんな愉しみを存分に享受する。]
みんな、無事に帰って来るといい。
でないと―――
[路頭に迷いそう。
今のところ、寮以外に帰るところを持たない学生は、
軽くなってきたお財布をポケットの中で握りしめて、
ネットカフェの天井を見上げるのだった。*]
[天井をぶち破り、遠いお空の星になった>>33
アイスゴーレムをぽかーんと見守るしか出来なかった。
穴が開いた城から、氷の結晶がきらきらと舞い落ちる]
あー、えーと。
[所在なげに槍を下ろすと]
ま、まあ。ベルティルデが無事でよかった。
お前がどうやってここに来たのかも知りたいけど、
まずは先にエリオットを探さないとな。
何か、手がかりでもありゃいいんだけど。
[ベルティルデの様子もみつつ、ゆっくりと動き始める]
[彼氏関係隠さなかったのは、言わずにいた後にバレた時が恐ろしいからだ。下手すると家から出してもらえない可能性があるので、先に行っておいた方が傷が浅い。後は説明という懐柔方法を失敗しなければ大丈夫、なはず。
タイガの時は上手く行った―こちらは友人としての紹介だったからかもしれないが、それはそれ―からきっと何とかなる。そう信じている。
母親と一見和やかに話すジェフロイの様子は、場慣れしているようにも単に丁寧な風にも見えた。
どちらにせよとりあえず母親受けは良い。
それにほっとしながら部屋まで連れていって
やっと、といったような声にきょとりと>>+82]
緊張、してましたか?
普通に喋ってたように見えましたけど…
[部屋を出る前、そんな風に返して首を傾げたり。]
>>+65
あ、くぐもってるけれど聞こえた!
ジェフロイさーん!きこえてますかー!
ヒースです。
ペレ先輩は無事に呪いが解けて人間に戻りました
今、氷の城に、今残っている解決組みんなが揃おうとしてます
あともうちょっとですよ!
むしろ、そっちは一体何があったんです?
気がつけばライナー先輩しかいない、みたいなすごいことになってたんですけれど!?
[そして。
こちら側では、元の世界へ返ってしまったヒトの声は、携帯を使ったり、向こうが伝えよう、としない限りは届かないようだ。
なので、自分ちに姉が彼氏を連れてきたとかそんなことになっているなんて、少年は知らない。
知ったら、指さす勢いで笑うだろう。
つり橋効果かと。]
[ふと、本棚にアルバムらしきものを見つければ、お、という顔をした。まあお約束である。
自分の知らない彼女の写真が詰まったアルバム、見たくない男など何処に居ようか。
興味の赴くまま腕を伸ばして、座ったままその分厚い本を手に取ろうとした。立ち上がればスムーズであったものを、横着をしたわけだ。]
――…って、 あ、
[―――まあ、横着をしようとすれば相応の何かが跳ね返って来る物で、手が滑ってアルバムは机に落下し、机の上のあれやこれやを倒してしまった。
幸い綺麗に整頓されていたため、落ちる物は筆記具と何故か伏せておかれていた写真立てくらいのものであったが。]
―魔王の部屋の控え室(=勉強部屋)―
[エリオットのところに行くために絶対に通らなければならない前室的なところで、少年は勉強していた。
今は残る、最後のおさらい。
この間の試験用紙の問題を実際に参考書や教科書なしで解いてみる、というのをやっているのであった。
今のところシャーペンが動きを止めることはない。
すらすらすら、っと集中して問題を解いていた]
[テーブルの反対側には、いつライナーが来てもいいように、冷たいお茶の用意とパンが置いてあり]
[自分の腰かける椅子には、不釣合いな長剣がいつでも手に取れるように立てかけられていた]
やべ……っ
[音は然程大きくなかったから、壊してはいないだろう。
慎重に点検しつつ元に戻そうとして―――手が、止まった。]
――――
[暫く、手に取った“それ”をじっと見詰めているだろう。
時が止まったかのように。*]
―ちょっと前の休憩タイムにて―
[着信が来ているのに気付く]
ぶっ まだ、聞こえっ
僕にプライバシーはないんだろうか
僕にプライバシーはないんだろうか
[大事なことなんで2回いいました。
でも姉の無事が確認できたことにほっと表情を綻ばせ]
[もう一通のメール>>+83には、このやろう、と痛いところを突かれた顔をして]
お、聴こえた。
何があったかは知らんが、ベルティルデが元に戻ったなら良かった。蛙のままじゃあ乙女としてはアレだろうし。
……ライナーは無事に辿り着けたんだな、安心したぜ。
なら、学園に戻れるのもそう遠くはないってことだなあ。
[アイリを待つ間に受信した思念派>>*18に返答する。
ヒースの目的は未だ知らぬままだが。]
こっちか?こっちは何つうか、広場でペンギンが爆発して、
場の面々諸共に吹き飛ばされた……
こんな説明で分かるか!って感じだろうけど、そのまんまなんだわ。
だもんで、解決は任せた。
悪いな、頼んだぜ。
[携帯には着信が来ているが、返信をすることはない]
[もうすぐあえる。すぐあえる。そう。
これで80点取れるくらいに。]
[回答用紙に
せ し す する すれ せよ
と書き込んで、くす、と笑った]
(俺は学園跡地を目指してたはずだが…)
[でもなんでか公園にいる]
(覗きをするつもりもないんだが…)
[でも声もでないし足も動かない。まあしばらくしたら治るだろう。と思いつつ携帯をぽちぽち]
『
To:ジェフロイ
From:ヴェルナー
Sub:Re:大丈夫だったか?
先輩も出たのですね。脱出おめでとう…といっていいのかどうか今の段階じゃよくわからないですが、アイリとともに無事で何より。
徐々に戻ってきてる人もいるみたいですしそろそろ学園ごと元に戻ってくると思って待つことにします。
』
[と、ジェフロイ>>+64に返信した]
[なんかすごい歌が聞こえた。
なんか背後霊が涙目になった気がした。]
ふふ、ありがと、ヒース君
[気のせいだと思って、泪声のまま礼をつげた]
[>>+65 電波の悪い携帯通話のような声をどうにか聞き取る。]
そのようですね。
蛙はもう治りました、ありがとうございます。
……治りましたが…
[ヴェルナーがいなくなってから抑制を失ったように事件てんこ盛りである。]
[>>32 ライナーが現れ、後ろに庇うように前に立つ。]
あ…ライナー先輩、すみません。
なんだか、この子たち私の魔力っぽいものに反応してるみたいで…っ
[たどたどしく応える声は、不安を帯びていた。
状況というよりは、内面に蘇る記憶による揺さぶりが制御できていないことに起因しているようだ。
どうしたものかと思っていたら>>34]
……あ、天井…
[見事に魔王城の天井を突き破り空の星になったゴーレムを見送る。
一瞬茫然とそれを見送った…が]
……っ、ライナー先輩、離れてくださいっ!
[頭痛と共に、両手で頭を押さえ、悲鳴じみた声を上げる。
一際大きなブリザードが彼女の前に数個渦を巻いて現れた!]
>>+91
えー、僕がぁ!?っていいたいところなんですけれど……
[どんどん減っていくひと。
終わらせることがそもそも可能な人物がいなくなってきているのだ。仕方がない]
やるしか、ないかもしれませんね。
わかりました。――時がくれば、やります。
[時=勉強終了時 のつもりではある]
ああ、ペンギンさん……。俺Tueee先輩の差し金ですかね?
何か他にも雪かきとかしていた高校生がいたみたいなんですけれど、その人たちもそちらに戻ったのかなぁ
[長いスカートの女子生徒が率いる不良たちのことである]
何にせよ、無事なら何よりです。
今も姉さんと一緒なんですか?
[階下での母親の質問攻めにたじろぎつつも話半分、説明はあとでと(なにせ大事な人を待たせているのだ)言いながら、暖かいお茶と、何か食べるものを用意していたら夕飯食べて行けば?と母親に薦められた。
そういえばと、うさ耳が拾った空腹の声を思い出し、ここは母親の恩恵に与ることにする。
なお母親は(1:水炊き 2:チゲ鍋 3:キムチ鍋 4:すき焼き 5:おでん鍋 6:闇鍋 →{5})を用意するようだ。]
[緑茶と、買い置きのお饅頭(つぶ餡)をトレイに乗せて上がる。廊下でこっくりしているペンギンの前には、生魚を一匹置いておいた。なでり。]
ジェフロイさん、母さんがご飯食べて行きなさいって
お鍋用意してくれるって言うから、良かったら食べて行って――
[下さいと、言いかけてはたと動きが止まる。
出て行った時と、何だか部屋の様子が少し違う。
ジェフロイの動きは止まっているし、
何か手に持って…………]
[更にぽちぽち]
『To:ベル
From:ヴェルナー
魔王ってやつ俺一度も見てないし話しか聞いてないから本当にいたの実はよくわからん。
>悪さなんかしてないですよう。
そうか…先程電話の最後のときかなり不穏な声が聞こえたんだがな…。
ああ、任せた。ベルが戻ってきたら一緒に材料でも買いに行くか?
勉強や知識とはちがって、テストの点をとるってのは一種の技術だからな。せっかくだから時間のある間しっかり見てやれ。』
[と、ベル>>14に返信した』
ってわああああああ!!!!
何見てるんですか!!?
[手にしたトレイを床に置いて、慌ててジェフロイが持ってる写真立てを取り替えそうと駆け寄って手を伸ばしたが、
慌てていたのかつんのめって、どーん、とタックルするようにぶつかっていった。]
>>*21
ペレ先輩には、いっぱい励ましてもらったから。
それに、――うん、僕も、ふりまわされて、姉さんに怪我させちゃったから。
[携帯が制服のポケットで鳴動するが、それに気が付く余裕はない。
悪さはしてないけれど、中ボス頑張ってます。
余裕があれば、そんな冗談を飛ばすところなのだが。]
きっついですねー、コレ…
[なるほどヒースが参るわけだ、と苦笑した。
こんな覚悟と気持ちは、一介の女子高生が受けるには随分と重い。]
馬鹿っ!
この状況で、離れられるかっ!
[少し、歩いた時だった。
ベルティルデ>>38の悲鳴じみた声と、
巻き上がるブリザード。
なるべく巻き込まれないように庇おうと、
ベルティルデの側に向かって駆けた]
>>*25
もっと映画みたいに気楽に見られるものだったらよかったんですけれどもね。
ペレ先輩が、何を見ているのかはわからないけれど――
でも、これだけはいえるよ。
明日があるのは、僕たちなんだって。
激動の時代を駆け抜けた彼ら彼女らじゃなくって、今は僕らが主役なんだから。
たとえ前世とかが、平行世界を駆け巡ったりとか、天下一武道会で優勝したりとかしてても、今この世の中じゃ邪気眼っていわれる種類のひとのたわごとだから。
だから、おでんを心の支えにすればきっといいよ。
大根が食べたいですね。
芯の芯まで味が染みこんで、
口の中でとろりと解けるほどなのに、
しっかりとした重さと食べ応えを感じさせる、
芸術品の域に達している大根
[誰かのメールの文面をそのままヨダレ垂らす勢いで読み上げた]
だから、自分らが、どんだけ彼氏彼女らに比べて、歴史を動かす力もないかもしれない。脆弱なちっぽけな存在でしかないとしても。
けっきょく、僕らの未来を選択するのは、彼氏彼女らじゃない。僕らだもの。
[>>39庇おうと駆けてくるライナーを阻むように氷華渦が刃を剥く!]
だめですっ 危なっ…
[叫んだと同時、氷狼が{6}体部屋に出現した!
それはすべてライナーへと唸りをあげている。]
な、なにこれ…
[狩りをするがごとく、氷狼たちはいっせいにライナーへと襲い掛かった!]
/*
だが中の人はおでんそんなに好きじゃなかったのだった…(´・ω・`)
小さい時に食べた(おうちのおでん)が美味しくなかったんだ…
それから何となく食べなくなっていったという
や、コンビニおでんとか美味しいの知ってるのだけどね……
何となく食べないんだ……
[ヒースの声にも、今は弱弱しい微笑みを返すことしかできない。
制御の効かない、荒れ狂う自分の内面に呼応するように、実体化して罪のない人に刃を振るう力にさらに心がかき乱される。]
―――っ
……ヴェルナーさん…っ
……ヴェルナー様……
[絞り出すように、呼ぶのは自分か、彼女か。
―――否、声に出したのはきっと自分だ。
彼女は、たとえ死に瀕しようと、危険な場所にあの人を呼ぼうとはしないだろうから。]
/*
なんか水っぽいし、練り物が大量で
大根は(お子様だったから)あんま好きくないし
こんにゃくはこんにゃくだし←
牛スジは噛めないし
たまごも塩振ってないと食べれないし
もちきんちゃくなんて入ってないし
あつあげしか食べなかった なー…
時が来れば……?
ま……お前の調子が少しでも戻ったようで、何よりだ。
[雑音交じりに聴こえて来たのは、ベルティルデを励ますヒースの声。
ベルティルデが何を見たのかは分からないが、
己の見たものから何事かを推し量って、そこには触れずに。]
ああ、アイリも無事だぜ。
今も一緒に居て。その、
えーと…あー………お前の家にお邪魔している。
[アイリも聴こえているらしいので、言葉少な。
詳しいことは後で説明すればいいだろう、と。
そんな会話が、待っている間に行われていた。
写真立ての一件から、思念派は途絶えてしまうのだが。]
[正直に言おう。
はじめは噂のマドンナだとは気づいていなかった。
はじめは王女だと知った上で、近づいた。
ある日、急に年上のおねーさま方の軍団が高等部に押し寄せてきたのだ。
曰く、自分の顔を見にきたとかで。
――その原因は、ライナーが有料配信している写真>>1:42が、初めて大学部に漏れたせいで、ミーハーなおねーさま方がきゃあきゃあと遊びにきた…というものだったのだが、まあタイガはそんなこと知る由もない。
ともあれ、大学部のお化粧ばっちりなおねーさま方のおっかけっぷりには流石に恐れをなし、何処かに隠れて遣り過ごそうと思った訳だ。
そんな時に、たまたまばったり出くわしたのがイングリッドである]
[階下から上がってくる音は聞こえていた。
夕食の誘いを告げる声も、
焦ったように叫んでトレイを置くのも。
写真立てを、座している場所の隣に伏せて置く。
取り返さんと慌てたのか、体勢を崩してぶつかってくるアイリに手を伸ばして―――
両腕で強く抱き締めた。
己に埋めてしまうくらいに、強く。]
[携帯を閉ざして、白い息をはく。
記憶に生きる己の故郷はここよりも暗く、そして凍てついた大地であり、冬ともなればその過酷さは厳寒であり非情。その中自分は幾人かに別れを告げ、唯一旅を供にする待ち人の元へとむかっていた。
強者が生き残り弱者が貪られる。
戦争に、大義や願いを掲げながらも、奥底にあるのは奪い合いという面も強くあった国で生きていくのも、その故郷を捨てるのも、理解まででき否定もできない。]
[襲い掛かる氷狼達>>40に、ちっ、と軽く舌打ちをして、
素早く槍を横に構えると、そのまま前に押し出し
一斉に襲い掛かった狼達を押し留めた。
そのままの大勢で耐えながら]
ベルティルデ!
ここは俺がなんとかする!
だから、エリオットと太陽の石を!
早く!
[だって耐えられない。
あいつらが側にいないことに――]
[「あーー、悪ぃ、ちょっと其処隠れるけどさ俺。この後行方聞かれても、誤魔化しておいてくんない?」
両手をぱちんと合わせて拝み倒して、そのまま物陰に隠れた。
やがて、ざわざわと甲高い声の集団が近づいてきて――彼女が上手く対応してくれたのだろう、声は自分とは逆方向に消えていった。
「さんきゅ! 助かったー。あ、お礼にさ、今度街で噂のスイーツでも奢るぜ」
と、軽い口調を装って誘いをかけた。
このまま別れたくない――心の何処かで、そう、ちりりと訴える何かがあった。だから勢いのまま多少強引に、最初のデートを取り付けた。
それが、はじまり。
…――ちなみにその一連のやりとりの場に、ヴェルナーが寡黙に立ち合わせていた>>2:192とは、勿論全然気づいておらず。
後日聞いて、とてもとても…驚き慌てたのを、よく覚えている]
[だが不幸にも俺の麾下に入った以上、不幸にも俺と共に歩むと決めた以上。俺がそうありたいとおもう俺のために、苦労もかければ死んで貰うときもでてくる。
それに「ついていけない」「いらない」「死ね」とそう思えば傍から居なくなればいいし、殺しにくればいい。
だが己が己である以上、その生を謳歌する限り、俺が殺してきたものや俺を信じたもの、頼ったものたちのために、俺は俺として俺のままで生きていくことを貫く。
例えその為に命を落とす事になろうとも、誇りを持って死んでいける。俺らしく、俺の生を精一杯に生ききった。そう自信を持って――――――]
[―――――なあ?言えるのか?
そう在る自分を理解し枷にならぬように、涙を自分に見せぬようにして祈るように待つ人がいて
――本当にそういえるのか?
現代を生きる俺には理解できない。はたして記憶の俺はどうなのだろうか。僅かなりにも、後悔をもっているのかどうか。まだすべての記憶を見れるわけではない...にはわからない]
[スピーカーONにする。
話が聞こえるように]
『To:ヴェルナー
From:ヒースクリフ
通常通話 発信中』
[ Tu ru ru ]
・・・・・・
[白昼夢のような映像。こちらを呼んだような声はどっちのものか。携帯音>>*32に意識を戻し、開きぼたんをぽちっ]
なんだ?
[なお部屋に入る前に
>>*20残念ながら無いみたいだよ…
と、聞こえた声には胸中でだけ返事しておいた。
届かないのは分かっている、が。]
― 自室 ―
[>>+100倒れる、と思った瞬間に
重力とは違う方向に体が引き寄せられた。
一瞬の出来事だった為に、
自分の居場所を理解するのには少し時間がかかる
強引に引き寄せられたため、少しだけ痛くて
だけどとても暖かい、ここは
腕の中にいるんだと気づくと、途端に心臓は跳ねあがる。
そして>>+103顔の見えない所から落とされる声に
びくっ、と体は強張った。]
[>>41 一閃の元、その覇気に圧されるように押し留められる氷狼たち。
強かに壁へと打ちつけられ沈黙するもの、ひらりと着地して低く唸るもの]
……だめ、だめなんです。
私じゃ、駄目なの。表舞台に立つのは私じゃあ、ない。
ライナー様…、先輩、それは、貴方”方”の、役目…!
[戦場に立ち、華やかな栄光と敗北を直接その身で決する人々のもの。
己の付き従った、
己が手を汚して栄光を勝ち取る者たちのもの。
早く、というライナーに何度も頭を振る]
ああ、どうして…っこんなこと、したくないのに。
[きっと、彼女の。
戦い散りゆく人を止めることができないのなら、全てを凍らせることができたなら、などと。
そんな馬鹿げた妄想の、産物。
部屋を取り巻くブリザードが強さを増し、室温は着実に下がっていく]
………………
ぅー………
[何を言えばいいのか分からない
とにかくばれて、恥ずかしくて
じたりと身じろぐように腕の中でもがいた。]
― 公園 ―
[結局、ジェフロイたちとは擦れ違う形となった。
だから、公園というオープンスペースでも関係なく
二人の世界を作り上げていたのだが]
……、…?
[ひっそりと佇む気配がある>>+76 寡黙だ。
懐かしき双黒の一、寡黙にして最も傍らにあった者。
きっと、そのままならば気がつかなかった。
セオトコスが吠えるとか、
携帯電話が鳴るとかいうことがなかったならば、だ>>+106]
[時々見せる女子特有の我侭に、やれやれと肩を竦めたこともある。
気位の高い王族の言動に、小生意気だと思ったこともしばしばある。
けれど何時しか、それは強がりだと知った。
周りに負けまいと何重にも張った殻の中身は、
凛々しくも心優しい魂が、天を真っ直ぐ仰いで息づいていた。
紫水晶の瞳で全てを見つめ、目を逸らすことなく受け止める。
その心の強さに惹かれて――…ずっと彼女の飛翔する姿を護ると、決めた]
[頬にやわらかく触れる熱。
其処に篭る想いの強さ]
…――――うん。
[だから嬉しそうに、その感触の名残を追うように。
そっと緩く瞼を閉じた*]
たいがこのやろうwww
wwwwwくそーー。レスが嬉しい。
良し分かった、ちょっと待つ!
て、書いてるうちにおわった!
>>+106
『なんだ?』
もしもし、ヒースクリフです。たびたびすみません、先輩。
ペレ先輩が、大変なんです。
膨大な、いろいろな、"アレ"のせいで、ちょっと不安定になってて、それで吹雪が起こったりとか暴走してて。
ああ、もう何ていったら。
[固い声で、挨拶して。
――そして、意図的に、シャットアウトしてきた念話のリミットを切る。
それは、心の中だったりとか、今実際に聞こえている音だったりとかそういうものだ。
うまくいけば、今耳にしているヴェルナーの声が、ベルティルデに伝わるだろう]
[寡黙腹心が本領を発揮しはじめたり(要するに単なる覗き)する横で携帯で話す]
……なんで俺が居なくなったとたんそんなにいろんなことが起きてるんだ?
[さすがに色々と予想外すぎた。確か必要な物品集まったから後はいくだけだったよな?それだけだったよな?思わずそんなことぼやいたところで現状も変わるまい]
膨大な色々なアレってのは…アレだよな。
[おそらくもなにも自分の記憶のところからちらほらと出てくるアレである]
……、ばか。
[寝顔をからかわれて、小さく唇を尖らせる>>+111
こつん。と胸元に額を預けた。
嫌じゃないけど、恥ずかしいものは恥ずかしい]
みんな、大丈夫かな。
ジェフロイ先輩もアイリ先輩もライナーも、
ウェルシュもヴェルナーも……みんな。
[無事を聞いているエドナの名前は入れていない。
ウェルシュのことは、連絡が取れたときいても気になっていた。
携帯が震えた。メールが届いている>>+64]
はっ、お前なにいってるんだ。
表舞台とか、そういうこといってる場合じゃ……。
[わけもわからず彼女の言葉を否定して>>43
ベルティルデの涙に気づくと、はっ、とした。
彼女もまた――何かの記憶を持っているのだろうか。
それはわからなくても、逆らってはいけない気がした]
……ここ、任せて構わないか。
[寒気がする。
この城の冷気なのか、
彼女をおいてこう、としている不安なのか]
必ず、助けるから。
[ベルティルデの意思を確認するために、
強く見返した]
>>+113
『……なんで俺が居なくなったとたんそんなにいろんなことが起きてるんだ?』
そんなこと僕にいわれても!?
『膨大な色々なアレってのは…アレだよな』
ええ、アレです。何か魔王が出てきたときから入り込んでくる、いろんな記憶とかそういうのっ
ペレ先輩、思念波でも泣いてるし、
あ、今のこの通話も、ペレ先輩に聞こえるはず、なので!
[
会いたい…
「―――私は大丈夫です、ご心配なく」
嘘ばっかり…
「ヴェルナー様は、生きて帰ってくることだけを―――」
]
To:ジェフロイ先輩、ヴェルナー先輩、タイガ先輩、ライナー先輩、ウェルシュ、アバァウンテイン先輩
From:イングリッド
Sub:大丈夫
-------------------------------------
やっぱり、ジェフロイ先輩も巻き込まれたのですね。
わたくしもタイガ先輩と一緒に巻き込まれましたけど、無事です。ライナー先輩は巻き込まれなかった気もするけど、どうなのかな。大丈夫でしたか?
外ならこのメール、ウェルシュにも届くかな。
どう?大丈夫?怪我はしてない?
こちらに来たら、本当に学園がなくて驚きました。
早く戻れないと本当に春が来ないのかしら。
…まさかないとは思うけれども。
--------------------------------------
[従弟が気がかりで、つい途中は私信のようになってしまった。
取りあえず、状況の確認を兼ねて返信しておく]
いや、お前のせいじゃないんだろう…?だからかわま…ない?
[ヒース>>*34が悪くないといおうとして、そういえば不穏な会話をしていたのを思い出して最後に疑問形になりつつ、ベルが泣いているというのに目を細める]
ベル…聞こえるか?
[二人がこちらに気づいたらしいことを察しつつも、ベルに呼びかける]
高等部2年 ベルティルデは、成績ピンチなヒース クリフ を投票先に選びました。
[何となく。
気付いてしまえば、逆もまた然りとは言わないだろうか>>+117
寡黙腹心が寡黙を破って何やらはじめた様子を、
黙って見ているならば、こちらも寡黙英雄(?)だ。
平たく言えば、横からも聞こえる]
[身動ぎするが、抵抗は強くない。
押し黙ってしまったままなので、ひょいとその身体を持ち上げると、膝に乗せて向かい合った。]
……随分前の写真だ。
ずっと、って、アイリは言っていたが。
こんなに前からだったとは、思わなかった。
もっと早く気付いていれば、そうしたら……
[よりしっかりと抱き合える位置。
互いの体温を感じられる位置。
彼女とこうするのは、不思議と初めてではないような気さえした。]
/*
墓wwwww
2000ptあってマジよかったね。
リア充陣営喋りすぎだね。ジェフロイ先輩1000切ってるね。
みんなやりたい放題喋ってる素晴らしい!!ww
『聞こえません!
だって私は――ベルちゃんじゃないから!!』
[たまたま偶然自宅のTVで流れるそんなドラマの声を背景にしつつ、多くの学生達が自分達同様に学園の外に出ている事を連絡で聞いていた]
[>>45 こくこくと、精いっぱいの挙動で頷く。]
はい…ライナー先輩は、早く、エリオット君を…っ
[必ず助ける、という強い瞳に、目を細めて泣き顔のまま微笑んだ]
ありがとう、ございます。
待って、ますね。
[そうして、頭痛に耐えて毅然と立ち上がると、氷狼たちを制するように声を上げる]
止まりなさい!!!!私の、声を…聞いて…!
[一瞬だけ、何かに気付いたように氷狼たちも、ブリザードも止んだ。
今のうちに、と目線だけでライナーを促し、その背を見送った。]
何故だろうな。
ずっと前…… 気が遠くなるくらい昔、
お前とこうしていたような気がする。
[変なことを言うようだけど、と前置いてそう漏らす。
先刻から染まったまままの頬が可愛くて、くつりと笑って腕を強めた。]
―――恥ずかしい?
逃げるなよ。
[囁いて、更なる羞恥を煽る。
ふわりと頬を擽る榛に、指を差し入れた。]
え…ヴェルナーさんの、声…?
[頑張ってるうちにいろいろヒースが奔走してくれたとは知らず、聞こえてきた声に目を見開いた。
冷気が、少し弱まる]
『え…ヴェルナーさんの、声…?』
[今度は、自分が聞いたベルティルデの思念が、"音"になって携帯電話を伝わって、ヴェルナーの元へ届くだろう]
[もはや気分は自分が生ける電波塔とか中継アンテナである]
[寡黙英雄>>+118まで現れ出したの中、袋をセオトコスに渡す。
器用に袋を銜えながら、黒のラブラドールがイングリッドとタイガのもとに袋を運んでいけば、いくつかの種類のホット缶が入っている。寒いだろうから飲めってことである]
― 更地の上空 ―
[こんなところに人がいるとは誰が予想できようか。
ましてや何も無い(ように見える)空間に、上半身だけ生やして浮いている、と表現するのが正しいだろう。
すべての元凶とも言える人物は、世界を繋いだ代償に半分だけ叩き出されたのだ]
うぉ〜〜〜いっ
[この高さ、そうそう目に留まるものではない。
どうしても更地になった地面に目が向いてしまうから、そのずっと上空などそう視界に入るものではない。
加えて、更地から見上げても彼の輪切りになった胴体が見えるわけではなく……
つまり学園のあった空間を透過して見えないのだ。
情けない声で大きく喚いても、救助など来るわけもなく。]
[ベルティルデは問いかけに頷いて、
泣き笑いの表情を見せた>>46
これは、彼女の戦いでもあるのかもしれない]
ああ、すぐに戻るから。
……頑張れよ。
[勇気を与えるために笑顔で告げると、
ベルティルデが作ってくれたスキをついて、
走り出した]
あ…、セオトコス…?
[とことこと黒のラブラドールがやって来た>>+124
その意味するところ=寡黙腹心が何やら見ていたのだと思うと
恥ずかしいどころの騒ぎじゃないが、犬であれば羞恥も和らぐ。
本来、この犬の名前など知らないはずだ。
知らないはず…なのに、するりと名が口をついた。
暖かい缶を差し出されて、顔が綻ぶ]
ありがとう。あとでお前のご主人様にも礼を言わねばな。
でも今は───…
[し。と、口元に人差し指を立てて微笑う]
[氷の城はやたらと広くて、
どこをどう探せばいいのか、普通なら迷うところだ。
なのに、どこに向かえばいいのか知っている気がした。
「梟の紋章の短剣」に導かれるようにして、その場所を目指す。
まだ誰が待っているとも知らない、その部屋に]
届いたか。
[ベルの声>>*37>>*38が聞こえる。
生ける電波塔のもとで話すのもなんとなく気がひけるところはあるが]
ベル…何をやっているんだ?
説明をよこせ
[あちらで何がおこっているか、ヒースの説明だけでは要領を得ない。暴れているということだけは聞いたが]
―――ベルは枷になることを嫌い己の欲を胸にしまうやつだからな。
―魔王の控え室という名の勉強部屋―
[足音が聞こえる。誰かはわかる]
[今は、じっと、携帯に耳をそばたてて。
来訪者を待った]
― 鳥篭の中 ―
[ふわり ふわり
鳥篭の中、囚われの天使は羽ばたいて、
胸に抱きしめた太陽の意志は、仄かに暖かく淡く光る。
城のどこか遠くで、騒がしい音が聞こえるけれど、
ここはまだ、凍り付いたように静かなまま。
変化といえば、天に昇っていった魔力の奔流が、
一瞬、部屋の中を照らしたくらい。]
おい、なんとかしろぉっ!
[幸いにも鞭は学園側の空間内にあったものだから、鞭の先を動かして助けるよう氷の城にサインを送る。
ただ、次元のねじれを解消する魔力をもった魔物などそういるわけではなく――]
いだだだだだだだっ!!
無理に引っ張るな!
[侵入者と対峙中だったアイスゴーレムたちが、鞭が喚ぶサインに呼応して動いた。
城の防衛よりも優先と判断したのか、急に飛び上がって上空まで駆けつけたのである。
――そこまではよかったのだが、そこからの手法がなんともゴーレムらしいと言えるかもしれない。
これは呼びつけた彼が、学園側の状況がどうなっているのか感知できないため鞭を通して出す命令も曖昧なものにならざるを得なかったのが大きい。
学園側にある彼の肉体、つまり下半身を引っ張って次元の狭間から抜き出そうとしたため、外側にある上半身から悲鳴が発せられることになった――が、その声は世界を隔てたアイスゴーレムたちに聞こえるわけもなく。]
[微笑みを浮かべて戦いゆく人の背を見送る。
何時ものように―――?]
……はいっ!
[否、違う。
これは、今を生きるための、己の戦いだ。
精一杯返事をして。そうして、そっと目を伏せた。]
― 魔王の部屋の控え室 ―
[バタンと勢いよく扉を開けた]
エリオット!
[開口一番、探し人の名前を呼ぶが
目の前にいた人物は、金髪ならぬ翠髪の天使だった>>36]
ヒース?
お前なんでここに……
[この城に入ってから驚かされることばかりだ]
[二人が何をしているのかをわかっているのかいないのか。暖かい飲み物を渡すという任務を終えたセオトコスは名前>>+127を呼ばれて尻尾を左右にしたぱたと振り、静かにとジェスチャーで示すイングリッドに、えへらっと口元を緩めた]
『しかしまあ、所変われど世界変われど――なんともはや、だ』
[ジェフロイらを見、ヴェルナーらを見、呆れたような溜息を漏らす。その姿は人ならざる身の上であるが故、こちらも余人から見咎められる術はない。それは近くのツェーザルも同様であったか]
『雇い主。どうやらそなたの目論みも破綻しておるようだ。相手が悪かったのか運がなかったのか――まあ、些細な事よ。そなたが尚、世を恨み、人を僻み、生を嘆くならば余としてももう少し付き合ってもいいのであるが……さほどの事もなさそうだ』
[アイスゴーレムらと戯れる彼の姿>>+129を少し可笑しそうに眺めつつ]
>>52
[携帯を耳元にあてたまま、あぁ、ごめんなさい、とばかりに小さく頭をさげる。
机の上に広げられている、途中でやりっぱなしになっている国語のテストと回答用紙]
[まぁそれでも食べてください、とばかりに、用意してあった、甘いクリームパンとお茶を手で示した]
〜〜〜〜…っ
[分が悪い。頬を膨らませかけて、頬に手を当てた>>+122
これでは思う壺だとばかり、紫水晶が琥珀を見上げた]
うん。でも…良かった……。
[力づけるようなタイガの言葉を、裏付けてくれたメールの着信。
ほっとした表情で、顔が綻ぶ。
ジェフロイは馬術部の先輩であり、それだけでなく、
存在はしない”兄”のような存在だ。
──…出来ればタイガを紹介したいとも思っている。
そんな相手だから、無事が確認出来たのには心から安心をした]
わ、っ
[暫くもがいていたが、本気で抜け出せれるほど腕の中の居心地は悪くない。]
………
[いつからだろう、気づいたら目で追っていたのは
声をかけてもらえるのが嬉しくて
遠巻きに馬術部を見て、姿が見えたときは必ず顔を出すようになったのは。
>>+119そのうち急に体が浮いて、抱えなおされて
顔が近くて、目を合わせていられず視線は逸らす。
縫い止められたように物言えず、胸の辺りの服をぎゅっと掴んだ。――あの時と同じように
もっと早かったらどうだったんだろう?
声に疑問が霞めて、一瞬だけ金を見るが
やはりまたすぐに、恥ずかしそうに逸らしてしまって]
[逸らしたまま、>>+120届く声に榛は瞬く。
ちらり、ちらりと時折見えるものは自分にもある
その時の自分も同じように、そして少し違ったように
同じ位置で動けなかった、ような
過去の残滓は、現実の熱に浮かび上がっては消えてゆく。
強まる腕に、ますます視線が合わせられない
恥ずかしいのだと全身で訴えているのに
羞恥煽る声に、耳が熟れた果実のように赤くなって]
……うふふっ
[ぱたぱたと尻尾を振るラブラドールは愛らしくて、
つい笑みが零れてしまう>>+130
労うように首筋を撫で、ぽふと優しく頭に手を置いた]
賢い子だ。
[>>+128 説明しろと、変な気遣いを見せるでもなく何時もの調子で言うヴェルナーに、今はほっとする。
それで、少しだけ、ほんの少しだけ余裕が生まれた。]
ええ、ちょっと…昔の人の欲求不満が暴れてまして。
魔王城の一室を借りて発散しているところ、です。
[悪戯めいた言い方をするが、声は涙声のまま]
……ねえ、ヴェルナーさん。
………あの人は、
あの人たちは、結局どうなったのでしょうか。
[あの人たちが指す言葉が、自分たちに流れ込んだ記憶のものたちであることは、伝わるだろうか。]
―――彼女の思いは、あの人の自分の幸せを望まぬ生き方に、何かを投げかけることが、できたのでしょうか。
[かじかんだ手を、一人さすりながら、尋ねる。記憶のすべては見えないから。見えたとしても、ヴェルナーのココロまでは、見えないから]
[こんなときでなければ。
ラスボス登場ー、とかふざけたのだろうか。
あと30分、問題を解くのと採点する時間をくれ、といっただろうか]
[携帯にイヤホンをつけてキーロック。話は聞こえっぱなし。そんな状態にして、片耳をあける。
ずいぶん、オープンマイマインド状態にもなれたもんだとは思う]
おまたせしました、ライナーさん。
立て込んでまして。
[席を立つ。―― 惹き合う、短剣と、長剣。
どちらも、嘗てどこにあったのかよく知っているのだろう。
最初は、剣聖の手に。それから、その友人の手に]
『想いが重ければこそ、またの機会もあるであろうよ。またこれきりになる事も、ありえるかも知れぬ。力ある限り人は生き、志果てる時、人は死ぬ。僅かな縁であったが、堅固でな』
[一方的に言葉を掛けつつ、視界に飛び込んでくるのは黒塗りの車。どうやら戻ってきたようだ。だがもう彼女とは――関わる事もない。記憶も何も残らない逢瀬も済んでいる]
『もう少し――心に見合った力を持て。とは言え、この世界では野暮な話、か』
[そう呟くと、それ以上の感情も見せず、そのまま溶けるように消えていった**]
───ね。暖かい。
[二人きりじゃないと分かったから、少しだけ距離は離れた。
けれども見交わす視線の甘さは変わるはずもなく、
ホットコーヒーの缶を手にしてくすりと首を傾ける。
外の風は寒いのに、心も指先も暖かかった>>+134]
うるさいっ!
リア充が爆発しないならこの世界ごと爆発したほうがマシだっ!
[姿がどこにあるかは分からないが、聞こえる声(>>+132)にがなりたてた。
とは言うものの、このままどちら側にも出られなくなっているのは如何ともし難い。
しかしそれでも彼は大志のために戦うのであった。
アイスゴーレムによる救助も拒否すると、どちらの世界に出ようともせず、そのまま半身ずつ出した状態で次元の狭間――学園を覆う空間のドーム――を泳ぐように移動し始めた]
リア充を爆発させたいのが心なら、
リア充を爆発させるのが力だ!
絶対に爆発させてやる!
[狭間を渡り、更地の上空の隅のほうへ。向かう先は――]
……もう。見てはダメ。
[からかう色を乗せてきらきらと輝く琥珀の双眸に、
片手を伸ばして視界を遮るように手を添えてやる>>+140
少しの間そうしておいて、ちらと下から様子を見た]
[ヒースの目線の先をみると、
甘いクリームパンとお茶>>53が出されていた
途端、腹の虫が鳴り始め、
自分が空腹だったことに気づいた。
が、手をつけることはしない。
ベルティルデの一件がなければ、
少しだけなら、ゆっくりしたかもしれないが、
あそこに残してきた以上、少しでも早く
この誘拐劇を終わらせたかった]
― ネットカフェ ―
[虫の羽音のような微かな音に気が付いて、
ハンカチと一緒に脇に避けてあった携帯を取る。
ずっとマナーモードで放置していたせいか、
随分とメールがたまっていた。]
謎解き、ずいぶん進んだんだ。
もうすぐ、全部解けるのかな。
あ……。学園から外に出ちゃったひとも、結構いるのか。
[しばらく何ごとか考えてから、返信を打ち始める。]
エリオット君は、あちらです。
案内します。
[やんわり笑んで、『無垢なる腕』を、何年も連れ添った愛剣のようにひょい、と担いで奥の部屋の扉を開けた]
エリオット君、お待たせしました。
[相変わらず、春の天使は太陽の石とともに、頑丈な鳥籠の中に。
その鍵は、どこにもない。
魔王が壁の中へと持ち去ってしまったのだろうか]
開けられますか、ライナー先輩。
学園から出た者で、まだ学園の記憶を残っている者に連絡を取れ。
どこぞで乳繰りあっていようが、遊んでいようがな。
[車内で、学園から出た者相手に一斉に連絡を取るように執事に命じる]
明日の冬至祭りは、全員参加の学園行事である。
病欠以外の不参加は、進学させぬぞ――とな。
[ヒースの采配により、思念を通しての対話が始まる。
―――同時に、ブリザードは徐々に落ち着きはじめ、氷狼たちが彼女の傍へと歩み寄り、寄り添うように座った。]
……良い子…ごめんなさいね…
[壁にぶつかりのびていた氷狼も気が付いたようで、合計六匹の白銀の狼たちがきゅうん、と啼いた。]
しっかり、しなくちゃ…
ヒース君にあんなこと言ったのに、不甲斐ないですね、私ったら…
[身を摺り寄せる一匹の白銀の毛を撫でても、残念ながらひんやりとした感触した得られなかったわけだが。]
[魔王城の一室で暴れていると聞くがどうなっているのか、吹雪がとはいっているが、無事を確認しつつ涙声のベルに]
あいつは、相当待たせていたからな。
[今の自分とは違うのに、どこか申し訳なさそうに呟く]
……わからん。
男のほうが死んだのかもしれないし、生き残りながら止まるしかなくなるまで進み続けたのかもしれない。
でもな……
[「ああ、しばらくは南でのんびりとしようか>>5:*7」なんて]
あいつも、彼女がいてよかったんだと思っている。
例え刹那的なものだと了承して始まったものだとしても、それを続けたいと思う気持ちが帰るための力になっていただろうからな。
―――さっさと戻ってこい。俺が人としている場所なのだろう?俺をずっと鬼のままにするつもりか?
[言わないだろう]
いや、そんなには待ってない。
[ヒースの言葉はあっさりと否定する>>54]
お前……。ずっとここに?
みんなに心配されてたぞ……。
[そのみんながヒースと連絡を取れるとは知らず]
でもまあ、そいつは後回しでいい。
本題だ。お前、エリオットの居場所……
[そう言い掛けた先の、ヒースの言葉>>56
黙ってついてゆくと、
鳥籠の中に閉じ込められた天使が居た]
北風と太陽――か。
[後部座席に寄りかかりながら呟く。あの魔王とやらの存在から始まった出来事は、自分達に何を齎したのだろうか、と]
『
To:ジェフロイ、ヴェルナー、タイガ、ライナー、イングリッド、エドナ、ヒース
From:ウェルシュ、
Sub:ようこそ?
外に出てきた人達は、おつかれさま。
もう見たとは思いますが、
学園の跡地はすっかり綺麗になっています。
それで騒いでいるひともほとんど無し。
まるで、元から無かったとでもいうかのようです。
なにが起こっても、もう驚かないけれど、
学園が消えて無くなって、忘れ去られてしまうのは困るな。
こちらからなにかできればいいけれども、
まだ中にいる人達を応援するくらいしか
手の出しようはなさそうです。
あとは、誰が残っているのかな。
』
[鳥籠の鍵は魔王の手の中か、あるいはなんらかの
いずれにせよ、いまなお封じられたまま。
あと四半刻か、それ以上か──]
[タイガ>>+131に褒められ頭をわしわしと撫でられたセオトコスはやっぱり尻尾をしたぱた振ったが、なでるのをやめたところで、前足をだして、第一関節を前後に誘うように揺らしてもっと撫でれ。と要求。
ちなみに、飼い主のことを褒めら>>+134れれば誇らしそうにする。
イングリッド>>+139に首筋を撫でられて、心地よさそうに目を細め、舌をだして、二人や、飼い主を慈母のように優しい眼差しで交互に見守っていた。]
[イヤホンを通して聞こえてくる会話に、うんうんと頷いて。
イヤホンを引っこ抜くことなく、通話中の携帯をポケットから出して]
えいっ
[そろそろ、ちゃんと、これも制御できるはず。
携帯は、はたして狙ったように、ベルティルデの手元に転移しただろうか。
2人の話を聞きっぱなしなのも、すごく悪い気がしたのだった]
>>58
はい、ライナー先輩。
まぁ、いろいろありまして。皆さんにご心配をかけたことは、ほんと悪かったとしか。
[頬をかく。何故、かは言及しない。――ベルティルデの暴走は、自分にとっては他人事ではないのだ]
[ライナーが、無理だと匙を投げた時。
――ひどく、気が進まない方法で、これをこじ開ける必要があった]
[なので、期待する。方法がある、という言葉を]
[送られてきたメールに、そのまま全員返信したので、
知らないアドレスも混ざっていたけれども、気にしない。
ついで、もうひとつメールを打つ。]
『
To:イングリッド
From:ウェルシュ
Sub:大丈夫?
爆発、とか聞こえてきたけれども、大丈夫?
私は怪我もなにも無いです。大丈夫。
ネットカフェの、デュ・ポックでゆっくりしてるよ。
ほら、あのおでんの美味しいところ。
学園が元に戻ったら、またみんなで行こうよ。
』
[送信して、携帯をまた脇に置いて、
椅子の上で思いっきり伸びをする。]
開けられるかって急に言われても。
鍵はないのか?
[鍵穴はあるのだが、鍵がなければ意味を成さない]
エリオット。
ちょっと我慢してくれ。
[鳥籠を軽くがたがたと揺すってみるが、
いかにも頑丈そうな鳥籠だ、ということがわかっただけだった。]
困ったな……。
いっそ、これで籠を切ってみたらどうだ。
[槍の先端を籠に押し当てて、引いてみた]
なぁ、ベル。
人は完全じゃない。間違い迷うものだ。
[だから足りなければ足していけばいい教えた鮮紅の主がいた]
誰だってどこかが不足してるんだ。だから誰かと一緒に生きていくんだよ。
お互いの不足しているところを補い合うように。それが自然なことだ。
[黒の護衛長や、未来を夢見る鍛冶屋に、共に轡を並べれなかった隊長もいて、弓を担い馬を駆らせる族長がいた]
だから頼れ
だから頼れ
そっちでどんなことになっているかしらんが、どんだけ暴れて、それで難癖付けられようと、俺が守ってやる。どんなことをしてでもな
はぁ…はぁ……
まだだ……まだ、リア充を真に爆発させるまで…死ねん!
[世界を隔てる河、次元の狭間に沿って泳ぐことがいかほどの労力を要するのか、正確に想像できる者はおそらく誰もいないだろう。
驚異的身体能力と不動の一念を持っているはずの彼ですら、更地を横断するだけの相当な消耗を強いられていた。
魔王から力を受けてここまでやってきたが、現状もはやリア充を爆発させ(恋愛の意味で)春が訪れぬ冬の時代に閉じ込める野望は潰えた。
しかし、それでも夢を諦めるつもりはなかった]
鍵は探してみたんだけれど見当たらなくて。
それに、生半可の武器とかでガンガンやっても――、僕、じゃないな。
"誰か"の見立てじゃまず無理と。
心技一体
英霊の技とかそういうのじゃないと開けられないようです。
[だから、なのだ]
[――ひどく気が進まない、という理由はそこにある]
― 鳥篭の中 ―
[ずっと閉まったままだった扉が開いて、人が入ってくる。
ひとりは、美味しいお茶をくれたタケノコ派のひと。
もう1人には見覚えは無いけれど、
槍を持ってるかっこいいひと。]
出してくれるの?
[こてりと首を傾げて、二人の挙動を見つめる。]
[セオトコスはどうやら、撫でられるのが好きらしい。
ぽふぽふと撫でてみたり耳を指先で擽ってみたりなどする。
真っ黒な瞳は優しくて、何となく名の由来を思ったりなどした。
ちらりと見遣れば、今なお電話は続いている。
覗き見状態というのも、案外気を使うもののようであった]
[大人しく鳥篭の隅に寄って、二人が相談するのを見ている。
英霊の技とか、武器で切るとか、出てくる単語の数々に、
不安げな表情をしながらも、目はきらきら輝いていた。]
[>>+149 話すことで、酷く絡まった記憶と感情が紐解かれてゆく。
>>59 そこへ携帯がきたので、すかさず受け取り直接話す]
死んでたら…哀しいですね。
彼女、すごく泣くと思います。
[―――南を選んだのは、比較的情勢が安定していて、戦乱の予兆がないから。それも、その意図もきっと、ヴェルナーは気づいていたはずで。
「良いんですか!?…嬉しい」]
ええ、そうですね、最初は、互いにいつ死に別れても良い位の距離をおいていたはずでしたのに。
いつの間にか…どうしようもなく大切になって
―――ヴェルナー様…私は、……貴方に、幸せになって欲しいのです。だから…ずっと鬼のままでは、駄目
[帰ってこい、そう告げる声に、結果的に彼が彼女を必要としてくれていたことを感じ取る]
心技一体?
[英霊のほうに引っ掛からないのは、
とうにその自覚があるからかも知れない。
生半可な武器では、という言葉>>62に
動きを止めて、槍を見る。
そういえば、出所が未だに不明のこれは
生半可な武器なのだろうか。
逆にフィルマメントは、
明らかに生半可な武器でないが、これは自分では扱えない武器だ]
ちくしょう。俺に面倒ごと押し付けやがって。
[忽然と消えた主君に恨み言をいいながらも、
なんとかする気ではいる]
[―――多分、彼女は知らぬこと。
偶々立ち寄った弓道場で、ふと目を引かれる光景があった。
先輩に混じって矢番える一人の娘。
凛としたその居ずまいに、真直ぐに的を見据える瞳に、暫し見惚れた。
その時は名を問うこともせず、練習終了の喧騒に混ざるように弓道場を後にした。部員達の群れに紛れてしまった彼女を探すよう、幾度か振り返りながら。
だから、アイリの存在が己の心に強く焼きついたのは、初めて言葉交わした馬術部の厩舎ではなく。
恐らくは、あの春の日のことだったのだ。
―――己も、気付いていないこと。]
[問うような視線に、答えを探すように心の内と向き合う。
そうして、少しののちに首を振った。]
…… …いや、たられば話、だな。
それ以上の時間を、これから一緒に過ごせばいい。
[己の内に浮かんでは弾け消えるセピア色の光景。
似た物が彼女の内に息づいているとは知らず。
視線逸らし羞恥に震える身体が、只愛しくて。]
[榛の髪に通した指をするりと撫で梳くように抜き、そのまま頬に添える。
声に応じ見上げる顔に、ゆっくりと顔を近づけて―――]
……好きだよ、アイリ。
[言葉にしていなかった想いを、耳元を擽るように囁きながら。
柔らかな花弁に、己の唇を静かに重ねた。
過去とは違う、現在を重ねるように。]
[携帯が軽やかにメールの着信を知らせた>>+151>>+154
二通目のメールに、朱唇が華やかに綻ぶ]
ウェルシュ……!
[ほうっと息をついて、個別の返信を打った]
To:ウェルシュ
From:イングリッド
Sub:ありがとう
------------------------------------
こちらは大丈夫。元気にしています。
ウェルシュが雪崩に巻き込まれるのを見て、心配だったの。
良かった…無茶するんだから。
デュ・ポックにいるの?
わたくしも、久しぶりにデュ・ポックのだいこん食べたいな。
そういえば、魔王の弱点がおでんなんて言っていたっけ。
インタビュー出来たら良かったのにね。
------------------------------------
[ウェルシュに宛てる文面の最後には、軽い冗談が乗った。
───従弟ならやりかねないところが、恐ろしいが]
― 更地北東部 ―
……。
…………うりゃあぁあぁ!
[隅まで来て。
用件はここの真下――天頂を泳いできた彼にとって、ここから地面まで降りるという問題があって。
――彼は迷うことなく翔んだ。]
[変身のスクロールを読み上げる]
女神の吐息は風となり、万物の心吹き抜ける。
その風優しく激しくすさむけれど、消して消え去る事はない。
海を見よ、空を見よ、森にも山にも我とあれ。
望みは癒しか挑発か、解けし時こそ進化を遂げよ。
[翠の風が、少年を包み込む。
長剣を自在に扱えるほどに、背は伸びて。
その瞳には、臆病を隠すための、薄皮一枚。度の入っていないメガネがかぶさり。
嘗て、翠の剣聖という、世界で讃えられるほどの腕前を持ちながら短くして、戦場にて名誉ある死を得られず、獄中にて生涯を閉じた悲劇の剣士がいたという]
[それは、夢か幻か。
疾風にも喩えられた芸術]
――――ィィン、―――――ン!
[剣線は2度走り、納剣とともに、籠を構成せし1/4のポールが斜めに滑り落ちるようにして切捨てられる。簡単に跨いで出てこられるように]
[そして、今世にて役目を果たした英霊の姿は、消えて――ただの、テスト再試に苦しむ中学生だけが残った]
…からかわないなら、見せてあげる。
[くすりと笑みを含んだ声が返る>>+158
添える程度の手はすぐに外せるもの、それを挟んだやり取りはいつもの戯れ]
───…外して欲しい?
[二人から頼もしい言葉をもらって、安心した顔になる。
抱きしめた石もまた、暖かな光で明滅した。
二人の邪魔にならないよう、隅っこに下がって見つめる。]
一人でやるよりも、二人のほうがいいこと、ってありますから。
[でも、本来なら――この、背格好ではこの長剣は扱えない。振り回されるのがオチだ。
でも、今はそれを解決する手段が、ここに]
[>>+155 人は完全じゃない、一人じゃ生きていけない、だから頼れと。
そして、―――守ってやると。]
…はい…
私にも…ヴェルナーさんの傍で、貴方の、不足を補うことができるでしょうか…
[一度収まっていた筈の涙が、またはらりと落ちる。
それは、多分”彼女”が混ざっているせいも多分にあるし、それを除いても
ストレートに伝えてくれる言葉が嬉しくて、酷く安心できるもので。]
私、貴方を好きでよかった。
―――貴方と共に歩いてきて、良かった
[電話越し、そう伝えるのが精いっぱいだった。]
……ん。
[学園の中で起こっていることは知りえない>>66
感知しようのあるはずがない。
けれども先に宛先不明で帰ってきた一通のメールは、
未だライナーが中に取り残されていることを示していた]
───…お前ならやれるであろう?
[胸の内に笑うのは、自分に良く似たかつての
[絆は何度も掠れるように触れ合って
いつか交わる時を待っていたのだろうか。
傍に居る人の心の情景を
一度だけ兎が拾ってくれた。
だけど過去を振り返るよりは
今目の前の人を見ていたくて。
見上げて見つめる金が告げてくれた言葉に
震える唇が「わたしも好きです」と形作ったが音にはならず
言葉で答える代わりにぎゅう、と
強く強く服を掴んで
目を閉じて
息さえも閉じた。
上手く呼吸なんて、出来なかった。]
[冬の領域に侵食された学園側の世界と、外の世界が隔てるのは上空だけでなく、更地に見える端の部分は狭間は垂直になっており ――ここを伝えば地面に降りられるはずだと]
……3…2…1……そこだっ!!
[上半身は学園内を見ることができない。
その状態で――鞭を伸ばして引っ掛ける場所を見切った、神業である。
実はついて来たアイスゴーレムだったりするのはさておくとして――彼の足は学園の敷地に降り立った]
あとは……中に入るだけか。
[それはそれで難問なのだが、それ以前に重要なことが発生することになった。*]
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