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― 診療所 ―
…ん?
[目が覚めて天井を見上げた。ゆっくり辺りを見渡した]
何やっているのかしら、わたくし…
またリヒャルトに、怒られてしまうじゃないですか?
[ここは病室だったのか、処置室なのかはわからない。
しかし誰もいないのをいいことに、ベットからそっと抜け出して何処はへ。
逃げた]
[更衣室で見ていた夢のことを思い出しながら、帰路につく。
夢でも前世でも、今起きていることではないのだから自分が何か出来るわけでもない、が。]
……母星が消えたって、言ってたな。
[自分に例えるなら、海外旅行中に日本が消える、みたいなものだろうか。
考えてみてもピンとはこない、が。
家族や大切な人が消えてしまったらと考えれば、怖くなった。]
…あぁ、だから。
[カサンドラは、ベリアンさんに会いたいんだ、と。
腑に落ちて、会えると良いな、と思いながら家に帰っていった。]
― 自宅 ―
[家に帰り、食事や入浴などを済ませてから自室に戻ると机の上に置きっぱなしだった携帯が目に入って。
そういえば今日静かだったな、と今更気がついて手を取ると、友人達から今日サボった理由を心配するメールが何通か届いていた。]
心配かけちゃったなぁ…明日謝らなくちゃ。
…あれ?
[届いたメールに一つづつ返信をしていくと、内一通だけ毛色が違う内容が書かれていることに気付いて首を傾げた。]
[人の気配に薄目を開けた。目が合った]
どこかで見かけたような。
怪我人です、としか言いようはありませんが、なにかご用ですか、お嬢さん。
そーお?
廓人の大丈夫は、大丈夫じゃないような…
[大丈夫じゃなさそうで「怪しいな」と言いながら、じっと廓人を見つめる]
まあ私じゃ頼りに、ならないんだろうけど?
[そう言いながら運ばれてきた、スパゲティをくるくるしてぱくついた]
[今日デートだったんだね、とか。
彼氏できたんならちゃんと教えなさい、とか。
心当たりがないそれに送信先を間違えてるのだろうと思い、その旨をメールで打ったらすぐに返信があった。]
早っ
…って…あぁ、巽さんと一緒のとこ見てたのか。
[やけに早い返信に驚きながらメールを開くと、コンビニで一緒だったの彼氏でしょ?という文面が目に入り。
誤解だとメールで送って、溜息をついた。]
もう、早とちりなんだから。
["いいお兄さん">>74、意外そうに目を瞬かせて]
……そうなの。
確かに言われてみれば、そうやって慕われていそうね。
[優しいし茶目っ気もあるし、と]
私はそういう風に感じたこと、なかったけど。
[そうあっさりと付け加えて。
笑顔に対しては、そんなの言われたの初めてよと、
ほんのわずかに頬を染めただろう]
……私、振り回すタイプかもよ?
[くすりと笑って]
それでも良いのなら、いくらでもお付き合いするわ。
[吹っ切れたように、微笑む。
メールアドレス>>75も交換しただろうか**]
[話しかけられて]
ああ、すいませんわ。
何処かで、お見かけしたような…
[じーっと見てから、はっとして]
ああ、急で申し訳ないんですが、少しここにいてよろしいかしら?
急いで部屋を出てきたものですから、体がふらふらで…
[ベリアンがいいといったなら、彼の病室に入って。
部屋から誰か追ってこないか、ちらっと見ていた]
話し相手は出来ませんが、別にいてもかまいませんよ。
[こちらから話しかけはしないが、話しかけられたら受け答えはする。
表を窺っている様子が不審だと思った。万一彼女が刺客なら、油断しては危ないだろうが腕力で負ける気はしなかったので放置する]
…まだ何かあるの?
[また届いたメールを、若干辟易しながら開く。
良い感じだったりしないの?と書かれているのを目にして、微妙な表情を浮かべた。
巽には最初に怪我をさせたところから始まって、会話はいつも彼を呆れさせたり気遣わせたりしてばかりで。]
…どう考えても嫌われる要素しかないなぁ。
[深い溜息しか出なかった。
気だるげに指を動かして、無い、と一言だけ書いたメールを送信すると、電源を切ってベッドにふて寝した。]
ありがとうございますわ。
[誰も追ってきてなさそうなので安心して、ベリアンの方を向くとにこりと微笑んだ。
息は上がってぜいぜいいっているのかもしれない]
怖いドクターがいましてね。
見つかったら、お仕置きされてしまいますのよ。
[そう軽く冗談を交えて、話して]
お怪我は大丈夫ですの?
この母星消滅の混乱で、お怪我をされたんですの?
[僅かな沈黙があれば、男は藍里に尋ねた。]
なぁ。この後、時間でもあるか?
俺のこと、知りたいって言ったよな。
だったらちーっとばかし付き合え。
[視線は合わさず、そのまま残りのハンバーグを食べただろう。]
むー。そうはっきり言われるとショックだな。
[頬をぷくーっと、膨らませて]
うん。時間あるから付き合うよ。
どこ行くの?
[内心不安だったが、廓人の様子が心配だったので付き合うことにした]
怖いドクター………
[思い浮かんだのは一人だけだった]
…怪我と消滅を関連付ける理由がわかりませんが。
暴動はいつか起きるかも知れませんが、深い絶望が最初にもたらすのは絶望による無気力でしょう。
私のは、転んだだけです。
[未だ腹には包帯があるが、服を着てるし布団を被ってるし見えない]
いいよ、振り回しても。
[ ニコリと笑う ]
俺のほうが我儘だからな。
[ と言ってからメールアドレスを交換すると>>85 ]
そろそろ、行くか?
[ 舞い上がるってこういうことかと思いつつ、代金を支払い、ファミレスを出た ]
みつ、けた。
[男の存在を感じ、目を開く。
場所が場所だけに、恐らくは怪我か何かしているのだろう。
が、逆に言えばちゃんと手当てや看病を受けているということでもあり。]
………馬鹿。
心配させないでよ。
[その場にしゃがみ込みながら小さく呟いて、疲れきった体を壁に預けた。
動けるようになったら、すぐに押しかけようと思いながら。**]
いえ、だいぶこのコロニーも、混乱しているようなのでね。
貴方のお怪我は、そうなのかなと勝手に思っていまいましたわ。
[ベットをじっと見たが、怪我の様子はわからなかった]
お詳しいのですわね。
そしてとても冷静なお方。
貴方は母星が消滅しても、特に何も感じてないんですの?
― 車 ―
じゃ、家までの道案内よろしく。
[ と言うと車を走らせる ]
あんまり遅くまで引っ張りまわすと親に心配かけるしな。
[ 隣に座る紗恵を見て、微笑んだ ]
今まで母星になんの貢献もしなかったのに、嘆く権利も暴れる資格もないと思いますので。
こちらだけでライフラインは確保できるのですから、当面は心配はないでしょうし。
[敵星が無事なら、コロニーにも攻撃をしかけてくる可能性があるが、口にだすつもりはない]
もー、急かせないでよ。
[店員にパフェを持ってきてもらうように頼むと、スパゲティをガツガツと食べた。
廓人に見つめられているのに、気が付いて恥ずかしくなって、食べる速度を緩めただろう]
[スパゲティを食べ終わる頃。
パフェもきたので、食べているとやっぱり恥ずかしくって]
…そんなじっと見られてると、恥ずかしいよ。
[っと正直に言いながら、パフェを平らげようと必死になっていただろう]
まあ!本当にしっかりした方!
ご職業はなんですの!!
[すごく関心しながら]
申し遅れましたわ。わたくし…
リリウム=ルベルム=シ=ルキーと申します。
生物学者を職業としてますの。
よろしくですわ。
[にこりと微笑んで、ベリアンを見つめていただろう]
[駐輪場にたどり着くとヘルメットを手渡し、エンジンをかける。
彼女が後ろに乗ったのを確認すれば、そのまま走り出した。
車と車の間をすり抜ける。途中で隆斗の車を追い抜かしただろうか。]
いや、たいしたものではありませんよ。
[自嘲気味に笑って]
べリアンとお呼びください。
フルネームと職業は診療所以外でお会い出来きたらお教えします。
堅苦しいのは苦手ですのですみませんが。
ちょっと!待ってよ!
[自分が食べ終えると席を立つ、廓人を追った。
お金を出そうとするも、全部払われてしまって前を行ってしまうんで、急いで追いかける
ヘルメットを渡されて、やり方がまだよくわかないのでわたわたしてしまい廓人を困らせてしまうかもしれない。
でもちゃんと待っててくれる、優しい廓人に胸を熱くさせながらバイクを走らせる彼の背中を、ぎゅっと抱きしめた。
余りにも必死に掴んでいたので、隆斗たちには気付かないかもしれない]
[ 車を走らせているとバイクが横をすり抜けていく ]
うぉ、っぶな。
[ よく見ると見覚えのあるバイク、しかも二人乗りである ]
んだよ、廓人か…二人乗りであの運転じゃ後ろ怖くないのか?
[ ファミレスで見かけたということは後ろは藍里だろうかとぼんやり考えつつ ]
まあ!そんな事おっしゃって…
ベリアンですのね。よろしくですわ。
[ものの言い方が、なんだか気になって]
もしかして有名人のお方?
その物の言い方は、そんな感じにお見受けいたしますわ。
わたくし、そんな言ったりしませんから、ご安心くださいませ。
[くすくすと笑ってから]
ベリアンとこうしてお話しているのは、楽しいけれどご迷惑じゃなくって?
お怪我に触ったらと思うと、心配ですわ。
[といいつつも、あんまり具合はよいわけではなかった。
ベリアンを気遣いつつ、部屋の外の様子を伺いながら]
ご迷惑でなかったら、ここにもう少しいてもよろしいかしら?
[と言いながら胸を押さえて、苦しそうにしていた]
ここだけの話、実は国家元首です。
入院しているのは暗殺避けでして。
………すみません、少し疲れたので休みます。ここにいてもかまいませんので、なるべく静かにしていてください。
[目を閉じてしばらく後寝息を立てた**]
[藍里がヘルメットに手間取っていれば、それを手伝った。
赤信号でバイクが止まる。横には先程抜かした隆斗の車。横に座るのは紗恵だった。男はヘルメットのガードフェンスを一瞬あげて二人の光景をにやりと見つめただろう。
声を出す前に信号は青へと変わる。
男はガードフェンスを下げ、ひらりと手を振るとそのまま去って行った。]
ふふ、大丈夫よ。私これでも22なのよ?
[こういうところが兄要素なのね、と思いつつ]
それに親は今、私に関心なんてないの。
[口の端を上げそれだけを返して。
少しの間ぼんやりしていたが、隆斗>>100の声に我に返り]
ほんと、佐伯さんと藍里ね。
さっきファミレスで食事してたもの。
[そういえばファミレスで巽>>76も見掛けた。
忙しそうに仕事をしていたから、会釈をしたのみだが]
(きゃー、ちょっとー)
[しがみついていて、声が出せない。
照れも外聞もなく、廓人にしがみついた。
信号で止まると、ほっと一息。隣の車がちらっと見えて紗恵と隆斗だったので、顔が真っ赤に染まった。
ほっとしたのはつかの間。
青信号で走り出すと、再び廓人にしがみついて内心悲鳴をあげていただろう]
― 公園 ―
[男はとある公園にやってきた。
小さな公園。遊具はブランコと滑り台…
そして砂場とベンチ。それしかなかった。]
……懐かしいな。
[男はバイクから降りるとヘルメットを外した。藍里が再び外すのに手間取っていれば手伝っただろう。
男は小さなブランコへ腰をかけた。]
[キィ…とブランコは音を立てて男を受け入れる。]
ここはな、小さい時に親父とよく来たんだ。
そしてこのブランコで遊んだ。
背中を押してもらいながら…さ。
[突然男は幼い頃の話をした。
それはとりとめが無く、藍里からすれば何の話だと思うだろう。
そこまで言うとブランコを僅かに漕いだ。
視線は下を向いているだろう。]
ええ、静かにしていますわね。
どうぞ、おやすみになって。
[口に人差し指を当てると、ベリアンに申し訳なさそうな顔をした。
ベリアンが寝てしまうと、笑顔は消えて苦しそうにしながら座っていただろう]
― 公園 ―
[バイクが止まると、辺りを見渡した。
公園?っと想いながら、ヘルメットを脱ぐのを廓人が手伝ってくれたので、ぷはっとしながら脱いだだろう。
廓人がブランコにいったので、隣のブランコへ腰掛て]
お父さん?
[話された話は、じっと耳を傾けて聞いていたのだった。
ブランコは揺らさず。廓人をじっと見つめながら]
[赤信号で止まるバイク。廓人>>101の笑みに]
これは誤解されたかしら。
[隆斗さんに悪いんだけどなと呟き]
……あのふたり、ちゃんと話せるといいんだけど。
って、私が心配することでもないか。
[廓人と真っ赤な藍里>>103に、ひらひらと手を振り返した]
[彼女の返事に口角だけあげて、僕は無言で先程のローズティーを喉に通した。
ローズティーは既に冷めていた。
シルキーのことを聞かれれば、持っていたカップを置いて。]
さぁ?
[それだけ言った。
僕と彼女は特別な関係性であっても、全てを把握しているわけではない。だから聞かれてもわからないのだ。]
僕は星が消滅した時に彼女に「今出来ることを…」と話をしました。
………大方、研究所にでも籠もっているのではないですかね。
[僕は思っていたことをそのまま伝えた。
僕には診療所があるように彼女には研究所があるのだ。この考えは当たっているかはわからない。だけど間違ってはいない自信はあった。]
…そろそろ診療所に行かないと行けませんね。
貴女も行きますか?
[時間も良い頃合いになった。今行けば時間も丁度良いだろう。僕は食器を片づけ、席を立った。]
……あ!!
ごめんなさい、さっきの角、右…いや左だった!!
[もう遅い]
植嶋さん明日も早いんでしょう?
こちらこそ、遅くまで付き合わせてしまって……。
[しかも家まで送ってもらうなんて。
年上の彼に対し、珍しく殊勝に頭を下げた]
[ 自分は22だという紗恵に>>102 ]
まぁ、そうだけど…さ。
[ バイクに再び並び、廓人がこちらを見る。
その後の紗恵の言葉に ]
誤解…されちゃダメか?
なんで…悪いと思うんだ?
[ 言葉の意味が分からなかった ]
え?え?
…あぁじゃ、次の角を左でもいけるかな。
[ 頭を下げる紗恵に>>108 ]
引っ張ってるのは俺なんだから気にしないで。
[ 一瞬だけ紗恵の頭をくしゃりと撫でて笑う ]
[風が二人の間をすり抜ける。
男は何かを考えるように困惑した表情をした。]
親父が倒れたんだとよ。
何が原因かわからねぇけど意識はねぇみたいだ。
……あんな親父。俺は嫌いだった。
死ねって何度も思ってた…
でもな、あんな親父でも俺の親父だ。
いざ倒れちまうとどうして良いかわかんねぇ。
[真っ直ぐ向いた顔は苦痛に歪み、頭を抱えた。
そして僅かにすすり泣く声が聞こえただろうか。]
……え、あ、もう、そんな時間……!?
[慌てて時計を見ると]
はい、わたしも行きます。
[そうしてリヒャルトとともに診療所へ向かうだろうか。
リリウムが運び込まれる前のこと*]
[頭に触れた手と、笑顔>>109。
それだけのことなのに、どきりと心臓が跳ねた。
そんな自分に自分が驚いてしまう]
……隆斗さんって、魔性?
[その言い方もかなりズレていそうだが]
あ、そうか、明日は休日だったわね。
でもエンジニアって休みも出勤ってイメージがあるかも。
セルウィンも忙しそうだし。
[ごく自然に、世間話のように前世のことを口に出す。
アメリアが消滅したことには触れずに]
確かに貴女の言う通りですね。
心配をかけて申し訳ありません。
[何故僕は謝ったのだろう。でも自然と口から出ていた。
他人から心配されるということは、気にかけてもらっているということだから良いことなのだろうけど。]
[彼女が共に診療所へ向かえば、道中で様々な話をした。
同僚と言えどもここまで話す機会もなく、貴重な体験をしたことを僕は喜ばしく思った。
そして診療所へ戻ればシルキーが運ばれて来た。
僕は毎度のようなその光景に呆れつつもやはり彼女の容態に心配してしまったんだ。*]
魔性ってなんだよ、魔性って
[ 意味分かんないよと笑う ]
あいつは労基法に守られてないからな。
…という俺もあんまり守られてる気はしないがな。
あいつほど重責を負わされてるわけじゃないし。
[ まるで親友の話をするようにセルウィンの話に乗る ]
廓人…
[彼の話に耳を傾けて黙って聞いた。
頭を抱える廓人を見て立ち上がると、廓人の前に行きそっと抱きしめて]
お父さんに会いに行こうよ。
どんな親だって、やっぱり自分の親なんだから。
お父さんだって、きっと喜ぶよ。
[優しくそういうと、落ち着かせようと頭をそっと撫でた]
/*
リヒャルトさん、いいキャラだなぁ。
こういう毒舌なんだけど……みたいな感じにとても萌えます。
シルキーさんとの組み合わせだから、特に良い(ぐっ
― 診療所 ―
[僕はシルキーが運ばれてきたと院長から聞いた。
眠っている彼女の居場所も聞いた。
僕は急いでその場所へと向かい、扉に手をかける。]
いない――…。
[ベッドには人が居たであろう気配が残る。]
あの馬鹿。
[小さな診療所。
捜せばすぐに見つかりそうなのだが、僕はそのまま彼女を捜すことにした。]
うーん、そうね。
その気がないのに優しくして惚れさせるタイプって感じ?
兄のよう、と言いつつ皆好きだったのよきっと。
[最初は真面目だったが、最後は茶化した。
微妙に本心が入っているのを悟られたくなくて]
労基法かぁ。
植嶋さんも身体を強くするのに、栄養ドリンクでも飲んだら?
私はユーリエのように優しくないわよ。
まぁ、そういう彼女を作ればいい訳だけど、ね。
[そうして家が見えてくるだろうか。
この辺で良いから、と少し離れた場所で降ろして貰おうと]
[僕は見回りと称して部屋をくまなく捜した。
怒りを抑えるので大変だったが、僕のことだ。表情に出てしまっていたかもしれない。
最後の病室の扉に手をかける。
そこは先日運ばれてきた革命家の部屋。]
………………。
[そしてその男の横に座っている彼女を発見した。
言葉にならない。
彼女を見つけた途端に、僕は怒りと安堵が込み上げてきた。]
く、くるしい…
[リヒャルトを心配させまいと、この母星が消滅で混乱している中倒れている場合でないと、診療所を後にしようとしていたのに抜け出せず、ベリアンの部屋で苦しんでいるとリヒャルトに、見つかってしまった]
…リヒャルト。ごめんさい。
[そう小さく言うと、息をはぁはぁとしながら苦痛を滲ませて彼を見つめていた]
[ このあたりでいいと言うところで車を停める ]
…その気がないって…なんだ、それ。
俺は少なくとも、好きでもない人をお茶に誘う趣味ないけどな。
まぁいいや。またな。
[ 車を降りる紗恵を笑顔で見送った。 ]
廓人。だって苦しんでいるじゃない。
本当に嫌いで、本当に憎んでいるんだったら、こうやってお父さんとの思い出の場所なんて、こないと思うよ。
[声を荒げてても、抱きしめている手は緩めずに、いつにも増して冷静に。語りかけるように廓人と話している]
繕って会う必要もないと、思うけれどな。
親ってそういうものじゃない?
[彼の言い様>>118に何度翻弄されていることだろう。
これは本気にしていいの?
でも、それを聞く勇気が未だ出てこなくて]
……。おやすみなさい。
[小さく手を振った。
門の前から、車が見えなくなるまで、ずっと**]
[彼女の性格上、見つかる前に逃げだそうとしてるのはわかっていた。
責任感も強いから研究所にも戻ろうとしたのだろう。]
この診療所に来て僕に知られずに逃げれると思ってるのですか?
[僕は珍しく声を荒げてしまった。病人である男が寝ていたが、抑えられなかった。
逃げ出したことにも腹を立ててたが、何より彼女が別の男といるのが嫌だったんだ。]
[謝る彼女に僕の怒りは収まらなかったが、どうも様子がおかしい。
逃げ出したりするからだ。]
…………部屋に帰りますよ。
[彼女を男の部屋から出し、扉を閉めると問答無用で彼女を抱きかかえた。
彼女に拒否権はないし、与えるつもりも毛頭ない。]
そうですわよね…
[苦しいからこの部屋から出られなかった。
とは彼が心配すると思って言えなかった。
怒りに震える彼を前にして、強がって微笑を浮かべようとしていただろう]
― 自宅 ―
[ 帰ってきてから、ずっと紗恵の事が頭から離れない。 ]
ダメだな…俺…。
[ どうしても最後の勇気がでない自分が情けない。 ]
…はい。
[戻るという彼に従い、共に部屋を出た。
眠るベリアンをちらっと、見ていたのかも知れない]
!!――
[彼に抱きかかえられると周りを気にして照れてしまったが、安堵もしたのだろう。
苦しいのもあり、彼の胸にもたれかかって目を閉じた]
(廓人!)
[突然抱きしめられてびっくりしたけれど、微かに震える彼の腕に気が付いて]
…苦しかったね。
[っと一言だけいい、しっかりと抱きしめ返して、背中を撫でていただろう。
まるでシルキーがリヒャルトの看病の時にしていたように――]
[しばらく抱きしめていると沈黙をしていた男の口が開いた。]
…こんな俺でも会えるか?
散々罵倒して、避けて近寄らなかった俺が今更、息子面して…
[顔は見せずに静かな声で藍里に聞くのだった。]
[抱きかかえた彼女は僕にとっては軽かった。
もたれ掛かる彼女をそのまま病室まで運んでいく。
部屋に入ると静かに彼女をベッドへと降ろし、布団を掛けた。]
あまり心配をかけさせないでください…
[それだけ言うと彼女の頭を一撫でし、僕は彼女が寝つくまでその場に留まった。
今回の説教は彼女が目を覚ましたら*]
[しばらく沈黙が続く。
こんなにも苦しんでいる、廓人の力になりたい。
彼のために必死に、慰める方法を考えていた。
そして口を開く、廓人に]
…会えるよ。
だって廓人は紛れもなく息子なんだし、お父さんは紛れもなくお父さんなんだから…
今までの態度なんて、関係ないよ。
[そう言って抱きしめる手に、力を込めていただろう]
[ 元々それほどユーリエと紗恵を重ねていたつもりはなく、
紗恵が時折見せる看護学生としての顔が
ユーリエと重なっていたにすぎない ]
(やっぱり、“紗恵”が好きなんだな)
[ 足を怪我しているので、サークルには来ないかもしれない。
男は携帯を取り出し、メールを打つ ]
…ほんとうに、ごめんなさい。
[彼は一見冷たく見えそうだけれど、本当に優しい人なのだというのは、わかっていた。
寝かされたベットから愛しいリヒャルトに撫でられて、そのまま見つめていたら落ち着いて、ゆっくり眠りに落ちていった*]
そっか…
[藍里の言葉に納得したのか、男はそれだけ呟いた。
次に抱きしめた腕を僅かに緩め、藍里の顔を無言で見つめた。
そして徐に男は顔を近づけて―――…]
TO:悠木紗恵
Sub:明日時間があったら
――――――――
植嶋です。
今日はありがとう。
明日、時間があったら、
もう一度会ってもらえますか?
どうしても話したいことがあります。
[僅かな時間が経過した時、顔が離れた男の眼から涙は消えていた。]
遅くなっちまったな。送るわ。
[座っていたブランコから立ち上がり、
停めていたバイクへと歩を進めた。
自分のヘルメットを付けてから次に藍里にヘルメットを付ける。
エンジンをかけると公園を後にした。]
[一度行った場所はわかる。
前回と同様の場所まで男は彼女を送った。]
付き合わせて悪かったな。
んじゃ、また明日。
[藍里からヘルメットを受け取ると、
重低音を響かせて男はその場を去った。]
TO:ユーリエ
Sub:会いたい
――――――――
今すぐここを飛び出して会いにいきたい。
それができないのがすごく悔しい。
/*
実にフリーダムですね。
まぁ序盤からそう思ってましたけど。
さて、明日にEPになりますね。
僕も回収しなければなりません。
上手く行くといいですが…今日はもう消えましょう。
では**
エンジニア ウェルシュは、栞を挟んだ。
技師 セルウィンは、栞を挟んだ。
…廓人。
[さらっと二人の間を、気持ちいい風が吹いた。
廓人と見つめ合うと、鼓動は自然と高まり。
好きな人の瞳に吸いこまれるように、そっと瞳を閉じた。
永遠の
[後の事はぼーっとしてしまって、よく覚えていない。
とにかく廓人に謝られたり、家まで送ってもらったのは微かに覚えていた]
― 自室 ―
………。
[とにかくなんだか、ふわふわした気持ちでいっぱいだった。
手を唇に当てると、事の次第がようやくわかってきて]
…廓人とキスしちゃった。
キャー!
[ばーんっと寝っ転がるとうつぶせになって、枕に顔を埋めて、ゆでたこのようになっていたのかもしれない]**
あと半日…あと半日が長く感じるよ…ユーリエ
/*
ここ、ホントはママンって言いたいところなんだけどね…
セルウィン的にはユーリエだろうと
/*
ここんところ、ようやく灰でも嫌がることは書かない
ってのができつつあるのかな?という感じがしなくもなく…
/*
かといって灰に何も書かないのも折角独り言なんていう
楽しいシステムがある以上(ぇ
というわけで、一人乗りツッコミしてみました。
単に暇だったからなんてそんなこと…
/*
ぼく○まのシオン状態なんだよ。
この状況を美味しいと思える人じゃないと
やっぱりこういう役は難しいや。
他の皆は下にいるのにって考えちゃってね。
/*
というわけで、一人でやる分には楽なソロールですが、
相手がいると難しいと思ってしまう中の人の一人漫才でございました。
お粗末さまです。
― 自宅 ―
[ 紗恵からの返事はきておらず、珍しい事に会社からの緊急の呼び出しもない ]
やっぱりなぁ〜どうするかな。
[ 久々の休日なのに情けない限りと心のなかで独りごちる ]
― 病室 ―
[慌てて部屋に入るなり、意識がないと聞いていた父親は起きていた。]
は?
[どうもただの過労らしい。男はその光景に目を丸くさせたまま、固まった。
久しぶりに会った父親は昔の面影を残したまま、痩せていた。
「気まずい」男の脳内ではその言葉が木霊する。]
[父親は謝って来た。そして知らされる昔の真相。
父親は金なんかに溺れてなんていなかった。
母親の病気は特別な物で治らないことは、母親も承知していた。]
『治らない私より、他の人を治して。』
[母親は父親に言った。手術を自らの意思で拒否をしたのだ。
もちろん父親はそんな母親を止めたが、聞き入れることはしなかった。
「あいつを殺したのは自分も同然」父親はそう告げた。
だから―――――…。]
[謝って来る親父に、数年分の想いも込めて俺も謝った。
なんだか蟠りが解けた気がした。
しばらくすると面会の時間も迫ってきて、俺は帰宅の準備を始める。]
また来るわ。
……あまり無理すんなよクソ親父。
[照れ隠しだな。
照れや気まずさはまだ残っていたが、俺は親父と話せたことが嬉しく思う。
病室を出ると俺はそのまま病院を後にしてバイクで街を駆けた。気が付いたら来た時の不安な気持ちは全て何処かに吹き飛んでいた。*]
― 自室 ―
[夜遅くに男は病院から帰宅した。
帰ってくるなり風呂に入り、濡れた頭のままで寝たので寝癖がひどかった。
どうにもこうにも直らない寝癖を直す為、寝ぼけ眼のままでシャワーを浴びる。]
あぁ〜藍里に礼を言わなきゃいけねぇな。
[髪の毛を乾かしながら思い出した様に言った。
昨日のうちに仕事場には休むことを伝えた。
というより「父親が倒れた。」と言ったら強制的に休まされた。
手持無沙汰な男は支度が出来ると少し早いがサークルへと向かった。]
― 喫煙所 ―
[この一本がないと始まらない。
男はサークルに着くなり真っ先にここへ来た。
部屋には行っていない為、誰が来ているのかはわからない。
泣いた眼は昨日のうちに冷やしたから腫れてはいないと思うけど。**]
― 自室 ―
あ。
[やっぱり廓人と別れて帰ったまま。そのまま眠ってしまった。
シルキーは何度も
そしてボーっとしながら、シャワーを浴びて出かけていった]
― サークルへ向かう道 ―
…………。
[いつものように車で、サークルへ向かおうと車に乗り込もうとぼけーっとしながら歩いている。
ふと廓人とのキスシーンが蘇った――]
――!!
[藍里は足がもつれて思いっきり前へこけた。
しかもまずいことにこけた先は花壇でぬかるんでいた。
思いっきりどろどろになった藍里]
もー!何やっているのよー!
私はー!!
[朝から廓人のことしか考えてなかった。
しかも初めてのキスだった藍里にとっては、もう頭がパニクッテいて照れてしまって、どうにもならなかった。
藍里はまた自宅に戻って着替えると、再びサークルへと向かった]
― サークル部屋 ―
こんにちわ。
あー。あの服気にいっていたのにな。
[そうぶつくさ言いながら、部屋へと入った。
誰かいただろうか。
まだふわふわしていた気持ちは抜けなくって。
ローズティを買ってきてから、ぼけーっと窓の外を見ていただろう]**
TO:ユーリエ
Sub:
――――――――
ユーリエ
コロニーの維持装置の最深部でトラブルがありました。
僕が実際に現地に行くことになりました。
万が一の時は即死を覚悟しなくてはいけません。
僕に万が一のことがあったときは、
同僚のジークから連絡を入れてもらうようにしてあります。
でも、ユーリエに会うために、
ここで死ぬわけにはいきません。
無事を祈ってください。
いってきます。
― 研究所 ―
[ トラブルを告げるアラームが鳴り響く ]
これは…誰かが行かないと。
[ しかし、そこへ行くのは原子炉建屋の内部に行くのと変わらない危険がある ]
僕が行きましょう。
[ 男自身が申し出る。コロニーのシステム設計は男の父が中心で手がけたもの。男もその設計は知っていた。 ]
僕が行かなくて誰が行くんですか?
[ これほどの適任はない、しかし命の危険もある。
しかし、母星がなくなった今、ここを守るための手段はもはやここに残る研究者のみ ]
それに、アラームの誤作動かもしれません。
とにかく、確かめないと。
[ 険しい表情は一変、いつもの穏やかな男の顔 ]
[ 万一の事態はユーリエに伝えた
簡単に済めばそれはそれでいいはずなのだ ]
僕が心配性なのはユーリエが一番良く知ってる。
[ いつもそれで怒られる。しかし、そう言う性質は直らないもので。
ユーリエからもらった栄養ドリンクをお守りに。
最深部へのエレベーターに乗り込んだ ]
― リヒャルトの部屋 ―
ふふ。リヒャルトきてしまいましたわ。
[母星消滅からしばらくたった日だったろうか。
連絡しないまま。リヒャルトの部屋を訪れるシルキー]
今日は何も持ってきていませんの。
純真に貴方に会いにきましたのよ。
[リヒャルトの側に行き、にこりと微笑む]
リヒャルト――
貴方と一緒に過ごすのは、とても楽しいけれど純真に会いたい≠ニ貴方にはいっておりませんでしたの。
素直じゃなかったんですわ。
でも今回色々あってわかったんですの。
リヒャルトがわたくしにとってかけがえのない存在だという事を――
[リヒャルトを一身に、見つめて]
― 最深部 ―
[ 最深部につくと、アラームが鳴り響いている。
パネルを見ると配管の一部の圧力が下がっているようで ]
…これは…なるほどね。
『司令室、部品の一部が劣化したことによる圧力低下と思われます。1時間ほどのシステム遮断で済むと思います。』
[ 司令室とのやりとりは和やかだった。すぐ応援部隊がかけつけ、部品の取替えが行われ、再度総点検が行われる。
結果は異常なし ]
よかった…
[ 深刻そうなメールを送ってまたユーリエに怒られるなと苦笑い ]
/* なんかこっちもイベント起こさないとと思って
先にメール打ったらラ神が大したことないことにされたんだもーんwww */
TO:ユーリエ
Sub:
――――――――
最深部のトラブルは解決しました。
簡単な修理で終わりました。
心配かけてごめんなさい。
いつもそれで迷惑かけているのに。
もう大丈夫だからね。
(意訳)
深刻にしようとしたらラ神に阻止された
― 自宅 ―
[ 気づくとまた寝ていたようで、起きると同時に笑いがこみ上げる ]
あいつ…バカだ…
あれはそうとう苦労かけたなユーリエに。
[ いらない心配をさせるという意味で ]
― 自室 ―
[突然の訪問者だ。
ここの鍵など一人にしか渡していないから、誰が来たのか僕はすぐにわかった。]
突然来てなんですか。
[読書をしていた僕は眉間に皺を寄せて、彼女に尋ねる。
来るタイミングも悪い。なにも今、来なくても良いのに。
僕は隣に来る彼女に視線も合わさなかった。]
[「素直じゃなかった」なんて彼女は言った。
彼女は今のままでも充分素直だと思うけど。むしろ素直じゃないのは僕の方だ。]
それだけですか?
[隣で視線を感じる。だけど僕は本から視線は外さない。
恐らく僕の言葉で素直な彼女は悲しそうな表情をするだろう。
いい加減、僕の言葉に慣れてくれ。
でもそれは僕の勝手な我儘であり、彼女が隣にいてくれるだけで安心していた。]
そのまま隣にいても良いですけど…
読書の邪魔はしないでください。
[もう少しで読み終わるから。
だけどそれは口には出さない。
僕は一瞬だけ彼女を見るとぽんぽんと頭を撫でた。
後で可愛がってあげるからさ――。]
エンジニア ウェルシュは、栞を挟んだ。
技師 セルウィンは、栞を挟んだ。
― サークル部屋 ―
[ずっと気にかけていた物が降りたのか、心は軽かった。
男は来る途中で缶珈琲を買った。微糖入りの缶珈琲。
部屋入れば藍里がいただろうか。男は何事もなかったかのように挨拶をした。]
よぉ。昨日はさんきゅ。
あの後、親父の病院に行ったんだ。
大分痩せてたけどな。
でもずっと話せなかったことも話した。
………行って良かったよ。
お前が言ってくれなかったら俺は行ってなかっただろうからな。
[いつもの場所に腰を降ろして珈琲の蓋を開ける。
そして足を組んで珈琲を喉に通した。**]
…………。
………いま、なんじ……って昼過ぎてる!!?
[カーテンの向こうはそれはもう明るく。
大きなため息をつきながら、緩慢な動きで起き上がる。
ああもう、夜中までの考え事と夢のせいだ]
……。
[そこでやっと、片手に握り締めた携帯に気がつく。
あれ、なんでここに、これが――]
ええ、それだけですわ。
[彼の言葉に目をあわさない彼に少し悲しくなって、しゅんとするも]
わかりましたわ。
[そう一言だけいって、彼の隣にいてずっと彼だけを見つめていた。
心の中で何度も愛しい≠ニ想いながら――]
[そして隆斗の元に、こんなメールが届いただろう]
TO:植嶋さん
――――――
おはようございます、悠木です。
昨日は送ってくれてありがとう。
そして、ごめんなさい!
今まで寝てしまっていて返信が出来なかったの。
どこに向かえば会えるかしら。
本当に遅くなって申し訳ないけど……。
[あれほど返信文面に迷っていたのに、
今慌ててほぼ素のまま送信したのだから、自分は馬鹿だ]
うんうん、そうなんだ。
よかったね。
私は大したことしてないから。
[廓人に普通に対応していると自分で思っていたが、キスの事がちらついて終始頬は熱くって赤くなりながら、廓人と話しているのかもしれない]**
― 車の中 ―
[ 気晴らしにドライブにでも行こうかと車に乗ったところで紗恵からのメールが届く>>151 ]
ちょうどいいか…
[ 返信文を打ち込んだ ]
TO:悠木紗恵
Sub:Re:
――――――――
家にいます。
よかったらドライブにでも行きませんか?
時間指定してくれれば迎えに行きます。
― 診療所 ―
えっ、リリウムさんが、部屋にいらっしゃらない?
[リヒャルトとともに診療所に着く。
道中の会話は他愛もないものだったが、新鮮で楽しかった。
自分はセルウィンのことも話題に出したが、
彼のことだ、シルキーのことは語らなかったかもしれない。
そしてそのシルキーが運び込まれたと聞く。
しかも部屋から抜け出してしまったらしいのだ]
……。
[自分も探そうかと思ったが、既に険しい―怖いとも言う―
表情のリヒャルト>>+68を見かけて。
その直後、その腕の中にシルキーがいる場面>>+73にも鉢合わせ。
静かに微笑んで、ふたりを見送ったのだった]
[どうやら本当にそれだけだったらしい。
僕は僅かに呆れながらも、素直に言葉にする彼女が羨ましかった。
ほら、また悲しげな顔をした。僕はその表情は好きだけど。]
……………。
[僕はそのまま本を読み続けた。
だけど隣の視線が気になる。今日の彼女は何かおかしいかった。
彼女が視線を送ってくることはよくあったが、今日は特にだ。]
……………はぁ。
[気になりすぎて本の内容が頭に入って来ない。
深く溜息をついて、僕は本に栞を挟んで机に置いた。]
[メールの着信音に、慌てて携帯を手に取る]
TO:植嶋さん
Sub:Re:Re
――――――――
頑張って急ぐわ。
30分もあれば用意出来ると思います。
昨日別れた場所で、いい?
[メールだと、頬の赤みが伝わらなくて助かる。
文面だけは冷静を装えていることだろう]
お仕置きですね。
[突然それだけ告げて、彼女をベッドまで抱きかかえた。
お仕置き内容?僕に読書を中断させた挙句に最後まで読ませなかったからだ。]
こうなることを望んでたんですよね?
[ベッドの上で仰向けになった彼女を見降ろし、意地悪そうに僕は言った。
良い所で中断されて僅かに僕は怒っていたのも原因だけど。
さぁ…君はどう答えるんだろうね。。。]
[そんなふたりを見ていて、湧き上がる想い]
…………。
[セルウィンに会いたい。
ぎゅ、と手を握り締め、首を振り、仕事に戻った*]
― 自宅近く ―
[しかし用意するとなると意外と時間が足りないもの。
だが30分などと書いてしまったのは自分、
最低限の薄い化粧に、最低限の荷物を鞄に詰め込む]
はぁ、……ま、間に合った?
[ざっくり編まれたグレーのセーターに、黒のショートパンツ。
足首の湿布はブーツで隠して。
少しきごちない歩きで、待ち合わせ場所に到着した]
[ 一旦家に引き返すと、メール着信に気づく。
「30分くらいしたら昨日別れた場所で待ってます。」
と返信した ]
……
[ 勢いでもう一度誘ったが、誘いに乗ってもらえただけ
僥倖というところか、
そんなことをぼんやり考えつつ、
待ち合わせ場所に間に合う時間に家を出た ]
[そして、その日の夜に届いたメール>>*8]
TO:セルウィン
FROM:ユーリエ
―――――――
わたしも会いたいよ。すごく、会いたい。
だからいつまでも、待ってるから。
[端末機にぽつりと水滴が落ちる。
メールだと、涙が彼に伝わらなくて助かった**]
― 待ち合わせ場所 ―
[ 昨日別れた場所に着くと、紗恵が待っていた>>156 ]
ごめん、待たせた?
[ 車に乗り込む紗恵に謝る ]
行きたいところある?
[ 平静を装うが内心はドキドキしっぱなしである ]
負けないように、全速力で用意したのよ。
[にこりと笑って]
行きたいところ……。
うーん、私は、植嶋さんの行きたいところがいいかな。
[高校時代、年上の人と付き合ったこともあり、
ドライブもよく連れて行って貰った。
だから良い場所と言われれば幾つかは思いつく。
でもそれを彼の前では出したくなかった。
なにより、隆斗の好きな場所に自分も行きたかった]
そうか、天気もいいし、
ちょっと山のほう行こうか。
あ、もちろん山道を歩かせるわけじゃないから。
[ 紗恵の足を考えてのことである。
1時間ほど走ればわりと景色のいい場所があるから
と告げて車を走らせる ]
― とある日/診療所 ―
[お昼休み。
裏庭のベンチに座り、ひとり足を揺らしていた]
……はぁ、
[半分食べ切れなかったサンドイッチを仕舞う。
最近食欲が湧かない。少しだけ、痩せた。
これでは駄目と分かっているのに。
自分が倒れてはこれから彼を叱れなくなってしまう]
――、だめだめ。
こんなところでへこたれてる場合じゃ、ない!!
[すくっと立ち上がる。そこへ鳴り響く端末機の音。
セルウィンからのメールだ。
顔を綻ばせ、いそいそと画面を覗き込んで――]
[藍里は深くは聞いて来なかったが、それが男には逆に有難かった。]
いや、お前からしたら大したことないことかもしんねぇけどよ。
俺は助かったんだよ。
[男は穏やかな表情で話していたが、
藍里の顔が赤くなっているのに気が付くと
なんか顔、赤くねぇ?
熱でもあんじゃねぇの?大丈夫か?
[心配をした声をあげた**]
(リヒャルト。ああ、どうしましょう。今日は特に貴方が愛しいわ…)
[今日はいくら待っていても、大丈夫な気がしていた。
愛しい°C持ちが自分でとても押さえられないくらい――
時間を忘れて本を読む、彼を見つめている]
[ 道中は他愛もない話しかしない。途中コンビニに寄って飲み物とちょっとした軽食でも買ったか。
目的の場所は駐車場からでも見晴らしのいい場所で、
町を見下ろせる高台といったところ ]
そこにベンチがあるからさ、ちょっと外出よう。
[ 車を下りてすぐのところにあるベンチに座る]
ここは夜景が綺麗なんだ。
[ しばしの沈黙の後、思い切って口を開いた ]
……せる、うぃん……?
["コロニーの維持装置の最深部でトラブル"]
["僕に万が一のことがあったときは"]
万が一って、なに……? そんなの、そんな……。
["即死を覚悟しなくては――"]
昨日話してて確信したんだ。
俺は悠木紗恵が好きだって。
紗恵の記憶にいるユーリエじゃなくて。
[ 紗恵の方を見て真顔で言う ]
だから、真剣に付き合ってほしい。
これが俺の願い。
[ いつもは茶化すのだが、今回だけはずっと真顔で。 ]
わぁ……こんなところがあったのね。すごい!
[車を降りた瞬間、自然と歓声が上がった。
初めての場所。
両腕を大きく上げて伸びをしてから、少し恥ずかしげに]
夜景も?
それなら、日が暮れるのを待つのも良いわね。
[隆斗の隣、ベンチに座る。
ひとり分まで広くはない、でも未だ距離はあるまま]
きゃ!
[突然抱きかかえられて、ベットへ。
「こうなるのを望んでいたのか」という問いに、赤面。
でも愛しさは胸の中で駆け巡って。
愛しき彼に両手を上げて彼を引き寄せて]
そうですわ。リヒャルト――
抱いて。
貴方の手で、温もりで、わたくしをもっと幸せにしてくださいな。
それだけが、わたくしの望み――
[そう彼の耳元で、甘く囁く]**
[しばらく無言で、景色を眺めていた。
冷たさを増した風も火照った頬には心地よかったから]
[そして告げられた言葉]
[わずかに見開かれた瞳が、少しずつ潤みを増す。
ただただ目を逸らせず彼を見つめて。
どれほどの時が経ったか、やっとひとつ、言葉が零れた]
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