情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
― あずまや ―
うろこの、はねもちし、くーきょなる……はなのようかい?
……ちょうちょと遊んでたんじゃ、なかったの?
[>>116金色の瞳が見上げる彼方には、ひらめく影は見えず。
……ああ、そう言えば鱗粉って顕微鏡で見たら鱗みたいになってるんだっけ……と。遊んでたのではなく、狩りをしていたのかと、認識を改める。]
詫び?
……えっ、撫でていいの?
[赤い組紐の付いた首へ、恐る恐る指を伸ばす。]
……ふわふわだー……。
[ふわふわとした毛並。喉の下を撫でるたび、幸せそうに少女の頬は緩む。
……あ、でも。まず、下ろした方がいいのか? と。時折、猫の手足へと、視線を向けつつ。]
― 花畑 ―
はい。
でも……本当はどうなのかは多分、シグルドさんだけが、解るんじゃないか……なんて。
[一つ頷けば、微笑みを返し>>109。]
……シグルドさんって、もしかして……。
[ふと。人間を肯定して、人間を知りたがる様子に、一つの言葉が浮かび上がったが。
……気持ち、について考えると言った中で、無責任に掛ける言葉ではない気がして。すっと飲み込んで。]
はい! じゃあ、一緒に作りましょう!
[>>111>>114興味津々、と言った様子で掛けられた声に、満面の笑みを浮かべ。]
ええと……卵にお砂糖に、小麦粉に……牛乳とバター、それに、ベーキングパウダーですね。
後、揚げ菓子だから油とコンロと、揚げた後でまぶす粉砂糖……かな。
[でもここって、ベーキングパウダーあるのかなぁ。そう思ったのもつかの間。]
……じゃあ、わたしはもう少し、この辺りで誰かを探してみますね。
[そうして。材料を探してくる、と、彼が足を向けた先は。]
……あれっ。
あんな所に、建物があるんだ……。
[>>118宮殿らしき建物へ向かう姿を見送って。
もしかして、あまり慌てた様子ではなかったのは、あの建物の存在を知っていたからなのだろうか、と。今更ながらに思い至り。
何か困った事があれば行ってみよう、と、位置を心に刻んだ。]
いえ、呪いの影響を心配するのは人として当然ですわ。
[セルウィンに清い心>>119と言われて、ふるふると首を振った。]
あなたにそう褒められるのは嬉しいですけど、でもどうか必要以上に自分を責めないでください。
まずは自分の国の繁栄を考えるのが、自然な考えですもの。
だけど、セルウィンさんが素直で優しい方だって分かって嬉しいです。
[セルウィンに必要以上に気を使わせないよう、言葉を選んで笑いかけた。]
そうですね。歩く動作はよく考えれば、神様が私達にくださった、素敵な動きだと思います。
[優雅との言葉をそう肯定した。]
こちらでは海の底とは違う風景が見られます。楽しみにしていてくださいね、きっとよいお土産話ができるでしょう。
さ、こちらへ。焦る必要はありません。まずは慣れるのが先、ですから。
[重ねられた手に、少しどきりとしつつも。
セルウィンを気遣って、慎重にその様子を見守る。]
・・・危ないっ!
[体を傾けたセルウィンにいち早く反応できたのは幸いだった。
傾いた体を支えようと腕を差し伸べる。]
[崩れたバランス。
重ねた指先からシルキーの反応がすぐに伝わる。
わずかに高く響いた声。]
──っ!
[近くの樹木に手をついて、かろうじてシルキーを巻き込んでの転倒は避けた。
息で髪が揺れるほど急接近してしまったけれど。]
し、失礼しました。
ヒーラールーが咲くまでには、僕もあなたに並んで歩けるよう稽古を積みます。
ただ、花園に滞在している間の宿泊は、差し支えなければ宮殿よりこの泉の方が好ましいですね。
あなたに初めて会えた場所でもありますし。**
/*
あっ。
ベリアン寝ちゃった。ゴメンなさい……もうちょっとこう、ヘルプ! な感じにすれば、一緒にお話できたよな……!
[大きく息をつく。セルウィンが手をついてくれたお陰で転等しなかった。
とっさだったし、自分は女性としては普通の体格だから、そのままだったら支えられなかった可能性が高い。良かったと思っている。
セルウィンをひときわ丸く大きな瞳でじっと見つめて、心配そうに声をかける。]
大丈夫ですか?
私でしたら平気ですから、安心してください。
[セルウィンの様子をうががう方を優先しているのと気が動転している影響で、まだ急接近している事実まで頭が回らない。]
/*
>>129
おい待てこらソコの猫ーーーーーー!!!!!wwwwwwww
くっ。なんという猫ハプニング……人間形態になったらまず間違いなくひっぱたきそうな悪寒がする!!(中の人は楽しそう、らしい
[>>129なんという俺様。いや、猫様。
それでも、すぐに喉をころころと鳴らし始める様子に、少女も目を細める
……が。]
ふにゃ!?
あ、あの、ちょっと、アデル君……。
なでるから、いっぱいなでなでするから……そ、そこから、足、どけよっか……?
[もにゅもにゅ。ささやかに主張する胸元に当たる、もこもこの手。]
……全くもう。猫だからとはいえ、人間だったら、ちょっとしたセクハラだよ?
[足はどけられただろうか。喉をなでなでしながら睨み付けはするものの、あまり迫力はなく。]
セルウィンさんと一緒に並んで歩けるときを楽しみにしています。
決して無理はしないで欲しいですけど。
[セルウィンがそう言ってくれたのが嬉しくて笑いかけたところで、思いがけず急接近していた事実に驚き、顔を赤らめた。
セルウィンが自分で体を支えられるまで、手を貸すのはやめないが、大丈夫と判断すると、ぱっと離れて盛大にうつむくだろう。
顔を両手で隠したまま、こくんと頷く。]
わわわかりました。ででは、セルウィンさんが到着されたと宮殿に伝えてきます。
こちらで過ごしたいと言われたこと、そして靴の手配も。わ、私にお任せください。
[あなたに初めて会えたとの言葉も、非常に恥ずかしくて。]
わ、わ、わたしもこの場所が、あなたと同じ理由でとても思い出深い地になると、思います・・・。
[消え入るような声で答えて、セルウィンと別れを告げると珍しく急ぎ足でその場を立ち去る。
やがて、用件を告げられた使用人がセルウィンの元にやってくるだろう。]
む?
[目を細めたまま、ひとまず右前足を上げて見る。
ぴんくの肉球ちらりずむ]
ふん。
おれさまをただの猫などと、思わない方が良い。
おれさまこそ、極東の地ではその名を聞けば泣く子も黙る凶悪な魔物、猫又のあでるだぞ。
[えへん、と猫胸を張りつつ、ひとまずで上げていた前足を一歩前へ。
人間の頬を、ざらざらした暖かい舌でペロリと舐めて]
おれさまが本気になったら、おまえのような人間風情、頭からひとかじりだぞ。
/*
……あれ。
ところで、着地点胸元で、クッション云々のメモ会話もあったから、胸ふにふにかと思ったのですが。違ったらどうしよう。逆セクハラか?
さて、どう動こうかなぁ。
まだ会えてないのが、ロスリンにジャンに、ベリアンにセルウィンにマーティン。
……村開始までには、全員に会っておきたいんだ……。
― 宮殿前 ―
・・・。
[運動は苦手ではないが、勢い良く歩いたら少し疲れた。
使用人に声をかけて、セルウィンが泉に到着している等事情を説明すると、息をつく。
それから、ふと目に入ったベンチに腰を下ろした。]
[>>135肉球が! ……と、ふにふにの衝動と戦いつつも。]
猫又……あっ、だから尻尾が二本あるんだね。
[猫又。本で読んだ事がある。
確かに人食いの伝説だとか、化かすだとかとは、書いてあったが……。
今自分の上で胸張ってる、この子が?]
……なんかピンと来ないなぁ。あでる君、可愛いんだもん。
って、わっ。
[と。持ち上げられた足が別の場所に下ろされるが。]
……ひとかじり?
[ぺろり、と。暖かな感覚が離れ、物騒な言葉が聞こえたが。
……この口で一飲み、と言うのが想像できないのも相まって。つい、目の前にある鼻の頭に、ゆっくりと指を伸ばしたが。]
あ、はい!
いえ、だ、大丈夫です。珍しく遠くまで歩いたら、少し疲れてしまっただけで。
休めばすぐ回復するでしょうから。
[突然整った顔の男性に声をかけられて、慌てて返事をする。
心配そうに話しかけられて親切な人と思ったが、あまり迷惑をかけられない。
ぺこりと頭を下げて視線を合わせたところで、初対面の人だと気づいた。]
あ、こちらで初めてお目にかかる方ですね。
こんにちは。私はシルキー=エーデルシュタインと申します。
本日聖乙女としてこの地に招かれました。どうぞお見知りおきを。
[ベンチから立ち上がると、笑顔を向けて丁寧にお辞儀をした。]
あなたのお名前を教えてもらえますか?
その通り!
[毎日せっせと毛繕いしている、自慢の尻尾をふさふさり、と揺らして]
む。
可愛いとは何事だ。おまえはおれさまをナメているのか?
[目をまんまるに開いて、ヒゲをピンと伸ばしたが。
伸ばされた指を見ると、ついつい頬を擦り寄せた。
ナメられても仕方がない]
大丈夫ならよかった。
私も慣れない体に、少し疲れてしまった。
隣よろしいかな?
[シルキーがいいといったら、隣に座って]
ご丁寧にありがとう。
聖なる乙女よ――
私はシグルド・カスティエル
天界からやってきたものだ。
[シルキーを真似て、お辞儀をした]
[ひらり、と。視界の端で尻尾が揺れる。]
ナメて……るワケじゃないけど。でも、可愛いんだもん。
[伸ばした指に、寄せられた頬。
ふわふわとした感触に、目を細めて。]
ね、そういえば。
あでる君は、ヒーラールーって花、聞いた事……ある?
[不意に思い出したのは、シグルド>>45から聞いた、不思議な花の名前。その花がこの世界でどんな意味を持つのかもよく理解しないまま、首を傾げて問いかけてみた。]
[耳をぺたんとして、撫でられるに任せていたが、ヒーラールー、という言葉を聞いた途端、ぱちっと目を開けた]
ひーらーるう?
おまえ、ひーらーるうを持っているのか?!
おれさまに寄こせ!
[金灰の体毛と、尻尾をポンポンに膨らませ、カッと口を威嚇の形に開いた。とがった猫歯が上下で、鋭く白い]
構いません。どうぞ。
[慣れない体と聞いて一瞬首を傾げるものの、すぐさまシグルドにベンチを勧める。
きっと何か複雑な事情があるのだろうと、少ない言葉から察しようと注意を払う。]
えっと、ま、まだなりたてほやほやですから!
[聖なる乙女と呼び、自分を真似てお辞儀をするシグルドに慌てたが、しっかり天界という単語は聞き漏らさなかった。]
え、天界からいらっしゃったんですか?
じゃ、じゃあ、シグルド様とお呼びすればいいのでしょうか?
[いろんな地から助けを求めてやってくると事前に聞いていたけれど、スケールの大きな話に驚いた。]
ああ、私は人でいう所の天使≠ニいうものだからね。
いつもは天界にいるのだが、人間界に降りて同じ天使の動向を見張る仕事を普段はしている。
いつもは霊体で、今は体を借りている身ではあるのだが。
[さらっと説明すると、苦笑いで]
様はつけなくってよい。
シグルドと呼んで欲しい。
私は知りたいのだ。運命を変えれるのかどうか――
そして聖なる者、君の事もだ。
シルキー
[じーっと目の前の乙女を、見つめた]
え!?
う、ううん、持ってないよ! 持ってない以前に、どんな花なのかも知らないんだもん!
[>>144それまで大人しく撫でられていたあでるが、全身で威嚇してくるのに慌てて。
大きく開いた口から覗く、鋭い歯。確かに今なら、そのまま丸呑みにされても、驚きはしない。]
ここに来て、一番最初に会った人がね。「運命に選ばれた人しか咲かせられない」って言ってて……どんな花なのかなぁ、って。
……あでる君も、探してるの?
[花束を一度横に置けば。空の両手を開いて、手のひらを見せる。]
わたし、気が付いたら突然ここに居て……帰り道が解らなくて。その、ヒーラールーって花を探せば……何か解るかも? って、思って。
[自分に、花を咲かせる力があるのかはともかく。花を探す事は、何かの手掛かりに繋がるかもしれない。あでるの金の瞳を、じっと見つめて。]
てて天使?!
[さらっと説明された>>147が、どう考えてもすごい話に一瞬反応が遅れた。
嗚呼だから慣れない体に疲れていたのかと思うものの、肝心の言葉が出てこない。瞳が一層丸くなる。
しばし無言でいたが、かろうじてお願いに反応した。]
は、はい。分かりました。で、ではシグルドとお呼びします。
[そう願われるならば、無下に断るのは却って失礼に当たると素直に頷く。
だが運命を変えると聞くと、真っ直ぐ視線を向けた。]
自分で運命を変えるのではなく、変わるかどうか見極めに来たのですか?
[それは素直な疑問だった。運命がどんな種類のものであるかまでは分からないが、おそらく天界を襲う呪いだろうと見当はついている。
だからこそ、シグルドの言い回しが気になったのだ。]
私のこと・・・?
[だが、自分を知りたいと言われると不思議そうに首を傾げた。]
本当か?
隠すと為にならないぞ。
嘘をつくと、恐ろしいぞ。
[縦長の瞳孔の目で、じっと見ていたが、ふいに身体を離すと。
たむっとクッションを蹴りつけて後方空中一回転。りん、と鈴の音がなった。
すたっ、と人間の脚元に後足から着地した時には、もう「後足」ではなくて]
ひーらーるうがどんな花なのかは、おれさまも知らない。
でも、それを持ち帰らないことには、この忌々しい鈴を外すことが出来ないのだ。
[そこに居たのは、極東の衣装である狩衣と袴を身にまとった、十代半ばくらいの少年だった。
くすんだ灰金の毛並みは、同じ色の髪になり。金の瞳はやっぱり縦長の猫の眼。上着の裾からは2本の裾がちょろりと覗き……頭の上には三角の耳が]
おまえの事情なんか知らない。
いいか。ひーらーるうを見つけたら、真っ先におれさまに寄こすんだぞ。
約束だぞ。破ったら針千本飲ませるぞ。
[猫だった時と同じなのはもうひとつ。首に巻かれた赤い組紐と、そこにつながる金の鈴]
ホントだよ、ホント!
[>>151じい、っと。縦長の瞳と、しばしの間見つめ合って。]
……った! ち、ちょっと、あでる……く……
[不意の衝撃。抗議の為身を起こし、脚元へ向けた視線は。
……そのまま、上へ。]
……す、ず?
て事は。まさか……あでる、くん?
[いきなり現れた姿>>152は、あでると同じ赤い組紐を身に付けていて。
毛並と同じ色の髪に、同じ瞳。なにより……頭の上の、猫耳。]
約束……ハリセンボン、って……。
[そして。
よく、見えていないが。今は人のそれと同じ形をしているのであろう……《前足》。]
……。…………。
…………い。
……いきなり人の体を発着場にしといて、約束も何もないでしょ!?!? そんな事言われたって、知らないもんっ!!!
[あでるの背>>153に、思わず、持っていたねこじゃらしを投げつけて。
ぐるぐると混乱する、思考。もっと何か、言うべき事、聴くべき事があったような気もするのだが。
錯乱のあまり、何を口走っているのか、自分でもよく分からないまま。
あでるに背を向けて、行先も良く解らないまま*走り出した*]
[樹から飛び立ち、黒い羽根は低く地上すれすれを切り裂く。
走り出した人物の後ろにつけ、距離を縮めていく。
羽ばたく音を消し、広げたまま滑空しすぐ傍へ]
カー
[大鴉のままだと他種族には言葉が伝わらないことに気がついたのは、声を出した直後。
相手には急に耳元でカラスの鳴き声が聞こえただろう]
やっべ……
っておい、止まれって!
[慌てて人間の姿に変身しつつ着地。
そのまま前進の勢いのままに数歩駆ける……が、人間の姿で走るのには慣れていないので、競争になればすぐに引き離されることになるだろう。
もしもこの人物がカラス声でも静止の声でも止まる気配がなければ無理やり引き留めるために手を伸ばしたろう]
[>>84>>157上空から観察されていた、とは、知らぬまま。
勢いで駆け出し、暫く走った後……耳元で突然、何かの鳴き声>>158が聞こえて。]
!? わっ!?
[慌てて振り返ろうとはするが、急には止まれずに。
どうにか方向を変え、顔を向けた先には……>>159男性の姿。]
…………あれ?
[……今、カラスの鳴き声が聞こえた気がしたのに、と。目の前の男の姿に、*首を傾げて*]
[変身と着地のせいでずれた眼鏡。
中央のブリッジを中指でくいっと押し上げて直す。
どうやらカラス姿は見られていないと軽く安堵]
よっ。
慌てて走りだしたの見てたぜ。
獲物を見つけたわけでも天敵に追い回されているようでもなかったけど、何かあったのか?
上から襲われた何かに花を奪われそうになったとか、花の隠し場所を無理やり聞き出されそうになっていたとかなら、オレが匿ってやろう。
[要は花目的で近付いたわけなのだが……初見でそこまで言ったのは少女の内面に気がついたせい。
その勢いは花だけで留まらず、言葉を続ける]
人間に見えるが……普通の人間じゃないよな?
他の人間とは違う――そう、魂が。
オレはベリアン。
その
花も手に入れなきゃならんが……それと同じぐらいにお前をもっと見たい、欲しい。
[鴉は死者の魂を送り届けるのが仕事。
この少女の内に見える魂魄は、今まで見てきたものとは異なった。
それが異世界から来たせいだとはさすがに想像できなかったが――もともと好奇心と収集欲が強い種族なせいもあってか、強烈な興味を覚えた。
もう一度眼鏡を直し、より近くで見ようと首を傾げている少女を覗きこんだ]
/* シルキーの言動をシミュレーションしたら、普通に超がつくくらいポジティブになった。
さすがガーベラ。
さすが花言葉が「常に前進」。 */
[声をかけられてそちらを見ると、気品がありそうな優しげな女性が微笑んでいた>>77
きちんと結い上げた髪、美しいサファイア色の瞳。どこかで会ったような懐かしい気持ちと胸の高鳴りを覚えた。
挨拶と名乗りに対し無礼にならないよう、形式通りに礼をする]
初めましてシルキー様。これから聖乙女様たちのお世話をさせていただきます。
[言わなければならないこと、言いたいことはたくさんあるのに胸の高鳴りが邪魔をして考えがまとまらない。名前を聞かれ、舞い上がった]
ロスリンといいます。あの、お部屋のシーツを変えたりとかちゃんとやりましたので、ごゆっくりお寛ぎください。
[お礼を言われ、ふと我に返る。して当然なことで感謝されていいものか、と]
いえいえいえ、感謝の言葉をいただけるのは大変な誉れですが、ジャンさんもいつも言っているんですけど、お客様に気付かれずにさりげなくお世話できた時こそ誇れ、って。
つまり、でしゃばらないのが召使いの本懐だと…
でも、行き届かないことは多いですからなにかあれば遠慮なさらないで申し付けてくださいね。
[そこまで言ってからまた顔が上気した]
あ、ジャンさんっていうのは僕の上司で召使いたちの仕事の総括とかいろいろやっている方です。厳しいですけど、頼りになる兄みたいっていうか、ちゃんと僕達のことを考えてくれている素晴らしい方です。
[ジャンを持ち上げて誉めちぎった後]
そろそろ用事に戻ります。声をかけてくださって有難うございました。
[小走りにシルキーの傍を離れた]
[シルキーから見えないところまで離れてから、胸の上にてのひらをあてる]
うわ、すっごいドキドキしてる。
あれが、…あの方が聖乙女…
[あの細い指で髪を撫でてもらえたら心臓が壊れそうな気がする]
[その後またシルキーに会った。説明を聞いて、セルウィンという人は聖乙女のお手伝いをする役目を負った男性なのだろうと予想がついた]
靴、ですか。はい、わかりました、泉の方へお届けします。
[でも、まずは行って足のサイズを測ってからにしようと思った]
― 宮殿内部・回想 ―
[名乗り出>>163を耳にして、微笑を浮かべたままゆっくりと頷く。
胸を高鳴らせるロスリンには気づいてないが、きちんと礼をする姿に召使としての仕事をきちんと勉強しつつ日々研鑽しているのだろうと推測した。
様つけで呼ばれるのは慣れているけど、ロスリンに言われると何故かくすぐったくも嬉しい気がする。]
ロスリンですか。分かりました。
気遣いありがとうございます。こちらの宮殿は、調度品や装飾が素晴らしいだけでなく、大変綺麗に掃除されていますね。
とても快適に過ごせそうだと安堵しています。
ベッドを整えたのはあなたでしたか。ありがとう。こちらはとても素敵なところですね。
旅で疲れていましたから、ゆっくり休めるのは嬉しいですわ。
[言おうと思っていたお礼を無事告げる。
そのあとロスリンからの返事>>164に一瞬目を丸くするが、最後まで黙って聞いたあと真面目な表情でひとつ頷いた。]
ええ、私もそう思います。
気遣いとは、相手が意識してない部分もカバーするもの。さりげなく世話するとの言い方に、あなたが仕事に対して意識を高く持っているのが良く分かりました。
・・これからも頑張ってください、ね?何かお願いがありましたら、必ずお伝えします。そのときはどうぞよろしく。
[滑らかな口調で心得を口にする様子に、身の回りの世話を任せられそうだと信頼の気持ちが芽生えた。]
[シルキーと別れた後]
お手伝いをする男性、か。
[そう考えると胸がもやっとした]
いや、形は違うけど…
僕の職務だって聖乙女様たちのお手伝いには違いないし、比べたって意味はない
けど
[とぼとぼと泉の方へ歩いて行く]
[ジャンについてロスリンの口から語られると、褒めちぎる様子に再び笑みが浮かぶ。]
ふふ。あなたがジャンさんをとても尊敬しているのがよく分かりました。
そのような方を上司としてもてるなんて、とても幸せだと思います。
[用事に戻るとその場を離れたロスリンの背中を見送った。]
― 泉 ―
[セルウィンはすぐ分かる場所に居るだろうか。姿が見えないようなら大声を出して呼び出す。
姿を見せてくれたなら、聖乙女に対するのと変わらない礼を尽くす]
初めまして、セルウィン様。ロスリンといいます、人間の召使いです。聖乙女様の使命が終わるまではセルウィン様のお手伝いもさせていただくことになります。どうか、よろしくお願いします。
早速ですみませんが、お御足のサイズを測らせていただきたいのですが、よろしいですか。
[許可を得られたなら足のサイズを測らせてもらい、必要な物を聞いて一旦宮殿に戻って靴と頼まれたものを持ってくるつもり]
シルキー――
君も人間だろう。
そして聖なる乙女ならば、天界の滅びの運命も変えられるのではないかと…
考えがまとまらないな。すまない。
[自分の気持ちなど考えた事なかった、シグルドにとってはここへきて迷う事ばかりだっただろう]
[それらの用事を終えればジャンの元に赴く]
聖乙女様の手伝いをする男性と思しき方をひとり発見しました。
[セルウィンについて理解できているだけのことを報告した**]
見て……?
えと。あ、ありがとうございます。
でも 一度に色んな事があって、ちょっと混乱しちゃっただけで……もう、大丈夫。
[眼鏡を直す仕草>>161に、わざわざ追いかけてきてくれたのかと解釈して。]
……花? えと、ヒーラールーって花の事……?
選ばれた人が咲かせる事ができるとは聞いたけど……
[と、初めて顔を合わせた相手が、花について触れた意味を察して。]
貴方も、花を探してるの?
……わたしも、元のせか、……街に帰る手掛かりになるのかなって、話を聞きたかったところで……
[恐らく、あでるとの会話も聴かれていたのだろう。安堵の笑みを浮かべ、尋ね掛けたところで、]
― 泉からの帰り道・回想 ―
[セルウィンについて、誰に頼もうかと考え考え歩いていると、ロスリンに再び会った>>168。
先ほど遠慮しないで申し付けてくださいと言われたのを思い出し、声をかける。]
ちょうどよかったです。実は頼みたい用件がありまして。
[ロスリンの初対面の様子から、頼りになると判断しているから、泉で会ったセルウィンについて、容貌も含めて詳しく説明をすると靴などの世話を依頼した。]
嗚呼、あなたにお会いできてよかったです。助かりましたわ。
[了承したロスリンに満面の笑みを向けると、泉に行くロスリンと判れた。]
……こころ?
[一拍間を置いて。掛けられた言葉>>162の中身に気が付いて。]
え!?
う、ううん、わたしは普通の人間だよ!?
気が付いたら突然、ここに居て……普通と違うなんて言われても、何でこんな事になったかも全然解んないし……
[言われ慣れる事など早々無いであろう言葉を表面通りに解釈して、赤面しつつも。]
……心は、誰かにあげたりするものじゃ、ないもん……。
[恋を知らない少女なりに、思う言葉は紡ぎ出し。
じっと覗きこむ青年を、赤い頬のまま、*見つめ返して*]
運命は変えられない。それが天使の掟?
[思ってもみないシグルドの返答>>174に目を白黒させる。どうやら天界と天使の暮らしは自分の予想以上に違うようだ。
運命が変えられるのではと思ったと告げるシグルドをじっと見つめる。そこにどんな思いが込められているのか、何故そう考えるに至ったのかを読み取るように。
運命は自分の意思で変えられると聞くと、大きく頷いた。]
はい。私はそう思っています。
運命があると考える人も、運命という言葉も否定する気はありません。だけど、運命は努力によって変えられるのだと。
仰る通り私は人間です>>175。
でも人間だからこそできることがあります。
もしも私が聖なる乙女として天界を救うほどの力を有しているならば、私は滅びの運命に立ち向かいます。
[両手を胸の前で組み、熱心につげたあと。迷っている様子のシグルドの顔を覗き込んで、安心させるように微笑んだ。]
大丈夫です。謝らなくてもいいのですよ。
まとまらないときに無理矢理言葉にしても、それは本心とは違ってしまうかもしれません。
ゆっくりでいいですから、シグルド。あなたの本当の思いを教えてください。
シルキー…
君にそう言ってもらえると心強い――
ありがとう…
[考えないで自然と出た言葉だった。自分でもびっくりして]
人間とは優しいものなのだな。
相手のことを考えて行動する。
我々にはそういうことがないから…
[少し困惑しながらも、言葉を選んで]
私もシルキー――
君のために、何かわからいが役に立ちたい。
何がいいだろう。
シルキーの好きなことは、なんだ?
― 執務室 ―
[男は眉根を寄せたまま、招待されたお客様たちについてまとめられた書類へ視線を落としていた]
……むむっ。
ここまで多岐多様だとは。
困ったな。
[思わずこぼしてしまう弱音。
これほどさまざまな種族が集うのならば、食事一つとっても違うものを用意しなくてはならないだろう]
― 回想、天界 ―
[天界にいた時の事――
上官に呼び出されて、部屋へと向かうシグルド]
失礼いたします。
何かご用事ですか?
「おかしな事例がでたのだ。キューピットの自ら矢を打った。困ったものだ…」
そんなことが、あってはならぬことでは!?
「矢によっての効力は運命にかかわらないが、見てくれないか?」
承知しました。
[上官に命じられて、シグルドは天界から人間界を目指す]
大鴉は雑食だったな。猫又は……魚でいいか。
いや、確か魚人がいたな……。彼の前で魚を出すわけにはいかん。
……高級猫缶を用意させよう。
魚人は……海藻のサラダとか、そのへんか?
魔物は……山羊の頭の丸焼だな。悪魔といえばヤギだ。
[ぶつぶつと呟きながら、書類をめくる]
― 回想、人間界 ―
[上司に命ずるまま。キューピットを見張りに人間界に降りていくシグルド]
なるほどな。
[キューピットの器を持つ男を見ると上官が言うように、確かに運命には関係ないようだ。
堕天使の血はかなり薄くなっていて、話を聞いてみると男本人すらキューピットの自覚はないようだった]
どうせこの男には何もできまい。
運命は変えられぬのだ。
[そうは思ってもなんだか気になって、その男の様子をじっとみていたシグルドであった。
が、しばらく男の側にいると、必死で愛する女性に自分の思いを投げかける男の姿ががあった。
私は冷たい目でみつめていた。「どうせ変わらぬのに」
そう思ってた裏腹に、男の言葉に心を動かされていく女性]
こんなことがあるのか…!?
[運命は他の女性と繋がっているのに、男は運命を自らの手で変えてしまったことに驚愕を覚え]
人間とは面白いものだな。そしてすごい!!
運命すらも変える――
[天界への報告は「問題なし」とだけ書いて提出した。
シグルドは運命≠ニいうのはなんなのか。
主の思うどうりに動いているだけでいいのか、自分の中で疑惑が渦巻いていた]
天使……?
[目にとまった文字に、ますます眉間に皺が一つ刻まれる]
天使は何を食べるんだ?
神性のものは……確か、純粋な信仰心を好むと聞いたが……。
[うむり、と一つ唸り]
宗教家を10人ほど用意させよう。
彼の部屋の隣に祈祷部屋を用意させて、祭の間ずっと祈祷させておけばよいか。
[一人勝手に頷くと、羽ペンを取り真っ白な紙へさらさらと文字を綴る]
[食事のリスト――
・聖乙女……最高級の人間の食事
・大 鴉……雑食性であるため、とくにこだわる必要はなし。
彼らの性質から、きらきらした食器を使用
・猫 又……高級猫缶
・魚 人……海藻サラダ等
・魔侯爵……ヤギの頭の丸焼
・大天使……隣室に宗教家を集めて祈祷]
これで良いか。
[やれやれと立ち上がり、肩を軽くまわす。
すっかり凝り固まった肩はそれだけではほぐされるはずもなく、空いた手で一つ撫ぜた]
あとはこれを召使いたちへと渡して……。
[ぶつぶつと呟き、次の仕事の算段に思考を巡らせながら。
男は執務室を後にするのだった**]
[シグルドにお礼を言われて>>184、少し照れつつも嬉しそうに笑う。
それはシグルドが天使だからではなく、目の前で迷っている様子を見て何とか力づけたいと思ったのがどうやら成功したらしいとほっとしたからだった。]
どういたしまして。
言葉には力があります。それもまた、しゃべれる者が使える能力のひとつ。私の言葉がお役に立てるなら、これほど嬉しいことはありません。
えっと、その。相手のことを思って行動するとき、人間の目には見えない神様や天使が微笑んでくださるのだと私は教わってきました。
だから、シグルドが優しいと仰ってくださるこの気持ちは、天界に通じているのだと思っています。
[困惑しているシグルドを真っ直ぐ見て告げる。]
シグルドからそう言われただけで、私は気持ちが満たされます。
役に立ちたいと、好きなことはなんだと問われると、私のことを考えてくださっているのだと嬉しく思います。
「我々にはそういうことがない。」とは私には思えません。
本当に、ありがとうございます。
[困惑しているシグルドを真っ直ぐ見て告げる。]
あなたから役に立ちたいと、好きなことはなんだと問われると、それだけで私は気持ちが満たされます。私のことを考えてくださっているのだと嬉しく思います。
「我々にはそういうことがない。」とは私には思えません。
本当に、ありがとうございます。
― 執務室を出る少しだけ前の事・宮殿内 ―
[こんこん、と規則正しく鳴る音に、男は顔を上げぬまま]
空いている。入りなさい。
[と、声をかけた。
これから訪れるだろう客人たちの部屋割りや清掃、準備などすることはまだまだ山のようにある。
何事だろうかと、思いつつ返事とともに室内に姿を見せた少年へ、その薄いアイスブルーを映して]
ああ、君か。
[先ほど注意を促した召使いたちの中にいた顔――ロスリンにふん、と鼻を鳴らした]
[そしてロスリンからの報告を聞けば、一つ頷き]
そうですか。
きっとその青年は魚人の王子でしょう。
報告、ごくろう。
[召使いたちの仕事の基本、
ほうれんそうを忠実に守るロスリンへ、労いの言葉をかけた]
[報告を終える少年へ、ああそうそうと言葉を一つ付け足し]
あとで客人たちの食事のリストを持っていきます。
たくさんの食事を作るのは大変ですが、
これも大事なお役目のため。
みなには面倒をかけると伝えおいてください。
[と、声をかけて。
また書類作成の仕事へと戻るのだった**]
― 再び、宮殿前 ―
こういうことでいいのか…
[やったことない、思ったことない。ことに困惑しつつも、シルキーの嬉しそうな笑顔に胸が高鳴りつつ。
シルキーの主や天使に対しての考えは、夢を壊すようで突っ込みはいれなかった。
確かに愛を解く天使もいることは、確かだったから]
あ。なんだか、この体のせいなのか…!?
心がぽかぽかするな。
[「ありがとう」と言われて今までにない、思いの温かさを感じて心地よくなった。
照れた顔で俯いていた]
はいっ。そうです。
[シグルドの困惑に気づくまでの洞察力はないが、いいのかと問われる>>198と、真っ直ぐ視線を向けて力強く肯定する。
夢を壊すと突っ込みを入れないとは予想だにしない。だが例え気づいても、それは私を思いやってのことでしょう?と感謝はするだろうが、気を悪くはしないだろう。]
もしわからない点がありましたら、こうやって聞いてください。
私も力になると仰ってくださったシグルドを頼りにしますから。
力を合わせれば、きっと良い運命が巡ってきますよ。
[俯くシグルド>>199に、優しく笑みを浮かべた。]
私も同じ気持ちです。
あなたの思いやりが伝わって、胸がとても温かいです。
[シグルドの照れが伝わったのか、自然と頬が上気してきた。]
では一つ聞いていいていいかな?
柔らかそうな髪だね。
触ってもいいかな?
[シルキーがよければ、綺麗な金髪をそっとすくって感触のよさに、指を絡ませたりしただろうか]
なんだか熱くなってきたな。
変な感じだ。
[自分で照れているのは気がつかないで、頬を染めた]
私なりにシルキーが喜ぶことを、考えて君の役に立てるようにがんばろう。
話を聞いてくれて、ありがとう。
熱くもなったけど、すっきりもした。
気持ちがね。
また会おう、シルキー
[そういってベンチからすっと立つと、お辞儀をして宮殿へと歩いていった*]
まぁお前が普通のつもりならそれでもいい。
オレにも外面は特に力があるようには見えんしな。
でもな、ここに
まずそれを自覚するところから始めてみたらどうだ?
自分で信じられないなら――オレを信じろ。
[少女の胸元に向けていた人差し指は、今度は自分の胸を叩いた……信じろと。
この言葉自体は打算から来るものである、信じて自覚してもらわなければ花が咲かないのだから。
しかし狡猾に頭を働かせるその一方で、この稀有な光物の魂に好奇の視線を外せない自分もいる。]
[シルキーは新米の聖乙女で、ヒーラールーを咲かせる方法を知らないと言っていた。]
他に聖乙女がいらっしゃるなら会いたいですね。
図書室で調べるのも手かもしれません。
[とりあえず、シルキーが靴を手配してくれるというので、それまで泉に戻って待つことにした。]
[魚たちの情報によると、人間でも歩くのが困難な者は支えとして杖を使っているという。
携帯用の木ということらしい。]
なるほど、それは使えそうです。
靴と一緒に手に入れたいものですね。
魂……色?
って事は。ベリアンは、死神さん……なの?
[天界、冥界、魔界。
唐突に突き付けられた指>>204に混乱する思考の整理に追われつつも、>>177説明を省いた部分を、的確に言い当てられて。]
!!! どうして、それを……。
うん……多分、凄く遠い所……なんだと、思う。でもわたし、力なんて……。
…………。
[花を咲かせる力の話に。>>205外面では感じない、という言葉に、俯き頷いて。]
……
でも、話が唐突すぎて……。
[けれども。自分を信じろ>>205、という言葉に。顔を上げ、目を瞬かせて。]
…………。
う、ん。
……ベリアンは、見ただけでわたしの事を当てた人だもの。ベリアンの眼を……信じてみる。
[彼の真意までは解らない。
それでも。……肯定して貰えた事や、その眼力には、変わりはない。
安堵の笑みを浮かべれば、頷いて。]
う、ば……そ、それも何だか違うような気がする、けど……。
[じゃあ何だ、と問われると、言葉が見つからないが。
>>206今日はいい、と言われ。続く言葉と、口元近くに突き付けられた指とに、目を瞬かせて。]
……エレオノーレ、だよ。
ありがとう、ベリアン。……見誤ったって、思われないように……頑張る、ね。
[満面の笑みを浮かべ、答えた。]
じゃあ、えっと……さっき花の事を教えてくれた人が、あっちの建物へ向かってったんだけど……あの建物へ向かえば、詳しく知ってる人が居る……って事で、合ってる?
[そうして指さした方向は、白亜の宮殿。問いかけるよう、首を傾げたが。]
……よしっ。
何はともあれ、ダメ元で行ってみて聞いてみよっと……ベリアン、ありがとう!
[……沸き立つ
― 花園の小径 ―
[目指すは、白亜の建物。
あの建物へ行けば、何か解るかもしれない。走る心は速く、自分すら追い越して、つまる所は前方不注意。]
わ、!?
[まともに前を見ずに走っていた少女は、前方の先客に気付かぬまま。]
えと。ごめんなさい! 前、よく見ないで走ってて……
[ぶつかって、ようやく前を見れば。]
はい、構いません。何でもどうぞ。
[シグルドの問いかけ>>202に内容も知らず反射的に了承してしまったが、柔らかな髪と聞いて、一瞬首を傾げる。]
えっ?さ、さわ・・・?
[だが触ってもいいかと言われると、ちょっと驚いた。
シグルドからそんな台詞を告げられるとは思わなかったし。]
・・あ、あの。い、いいですよ。どどどうぞ。
[最初にいいですと返事した手前、照れつつも頷く。髪を触られている間、恥ずかしくて目を伏せてしまったが。
熱くなってきたと言うシグルドに、私もですと同意すらできずにもじもじしている。]
………………。
……モウシワケ、ゴザイマセン、デシタ…………。
[>>115……狼? 鳥?? 人間??? そしてそれは何の尻尾!?
あでるの変化もそうだったが、もう夢や妄想じゃ絶対に片付けられそうにない姿を目の当たりにして。固まる喉をどうにか切り開けば、ぎこちなく謝罪の言葉を伸べたが。相手の表情は、読み取れないまま*]
[それでも、シグルド>>203が告げた内容に、ぱっと顔を輝かせた。]
ありがとうございます。
まだお体に慣れてないとのお話ですから、決して無理はしないで欲しいですけど、何かありましたら是非お願いします。
私も、こうしてお話してシグルドが分かって、大変貴重な時間を過ごせました。
またお会いしましょう。お待ちしています。
[自分もシグルドと同じようにベンチから立ち上がるとぺこりと頭を下げて、去っていく背中を見送った。]
― 泉 ―
[やがて。目の前、白亜の建物が現れれば。]
っは、は……着いたー!!
[ようやく目の前に現れた目的地に、ガッツポーズ。]
……遠目に見ても、何かのセットみたいだったけど。
近くで見ると……。……わー……わー……。
[歴史の教科書やガイドブックに写真が載っていそうな、荘厳な建物に。しばし気圧されて、遠目の位置からあちこちぐるりと回ってみて。]
どこが入口なのかな……って、あれ……?
[ふと。一面の花畑の奥に、開けた場所が見えた気がして。
宮殿に向けた足を見つめ……そのまま、花畑の奥に向きを変えて。]
湖……泉? わー……綺麗な水……!
[やがてその全容が明らかになれば。青い水面に、感嘆の声。]
…………。
ここに来た時みたいに、水に触ったら……もしかして……?
[この世界にやってきた時>>15の状況を思い出せば。水に触れてみようと、身を屈めて*]
それでは、失礼します。
[セルウィンの足を持ち上げたりしながら定規やメジャーでサイズを測る。そうしてる間に聞かれたこと>>210に、ぱちくりと目を瞬いた]
シルキー様と僕が、似ている…?
[言われるまでそんな考えは浮かばなかったし、言われてもあまりピンと来なかったが]
あ。そういえば、シルキー様は僕の母と似ている気がします。訳あって一緒に暮らせませんが。
[シルキーに出会った時のあの懐かしい気持ちはそのせいだったのか、と気づいた。けれど、母相手に胸の高鳴りを感じたことはない]
…サイズは測れました。ここから移動できないのは不便でしょうから、すぐに靴と杖を持ってきますね。
[ぺこりと一礼して泉から立ち去り、それほど時間を開けずに靴と杖を届けた]
行き先は合ってる。
おまけに、エレオノーレにとってオレの次ぐらいに嬉しい出会いがあるだろうぜ。
もしそいつに会ったら、オレの手引きだって言っといてくれ、よ……行っちまった。
[このエレオノーレがシルキーに出会ったら、どんな反応があるのだろうなと思い描いているうちに駆け出して行ったエレオノーレ。
その勢いに圧倒され、手を振りながら見送った]
……ありがとう、も次に言うか。
[自信をもらったのはむしろ自分かもしれない。
エレオノーレの姿が見えなくなってからカラスに戻り、また宮殿傍の樹に止まりに行った。*]
[シグルドが去ったのちもしばらく休憩して疲れをとったのち、もう少し花園の様子を把握しておこうと歩き出す。]
こちらの方にはまだ行ってなかったはず。
[ひとりごちて足を向けた先はあまずや。
タイミング悪くもう一人の聖乙女とはすれ違いになってしまうのだが、残念ながら気付いてない。]
・・・素敵なあまずやね。
こんな場所もあるなんて。
[思わず嬉しそうな声をあげてしまった。
そこにあでるはまだいるだろうか?]
― 宮殿・入口付近 ―
それにしても。……おっきな建物……。
[やっとの事で入口を探し出して、上を見上げて。]
……いきなり入っちゃうのは……ダメだよ、ね。
[ベリアンからは先ほど、>>226嬉しい出会いがあるとは聞いていたが……来てみた所で。さて、誰にどうやって事情を説明すればいいのだろう?
きょろきょろと、不安を隠せぬ眼差しは、周囲を彷徨って。人の影を探す*]
― 宮殿の入口近く ―
あら、あの方は?
[あでるに会えたか会えないかはさておき、何か予感を感じて、再び宮殿へと足を向けた。
そこにエレオノーレの姿を見つけて近寄る。]
こんにちは。
初めてお会いする方ね?
私はシルキー=エーデルシュタインと申します。
可愛い妖精さん。あなたのお名前を教えてくださる?
[ためらいなく声をかけたのは、お互いに宿る聖乙女の力が引き合ったゆえか。
まだ距離があるせいか付け耳とは思わず、ふわりとした衣装もあいまって、エレオノーレを妖精と勘違いしている。]
/* エレオノーレに接触しよと考えて、「可愛い妖精さん。」ってのが真っ先に浮かんだんやけど、なんや聖乙女同士で言う台詞やないって気もしたし、ト書きに勘違いしてると追加。
予めゆっとくと、全っ然口説いてないで。
これくらいただの挨拶やもの。大げさやなあ。 */
へ? え、えとっ……。
[突然、声を掛けられ、振り返れば。そこには、>>229物語に出てきそうな、【お姫様】の姿。
一瞬どきりとするが……何故だろう。彼女の笑みは、初めて会ったとは思えない、安心感があって。]
エレオノーレ、です。エレオノーレ=トロイ。
……妖精さん? えっ、あの……ううん、違うの。わたし、ただの人間だよ。ただ、その……気が付いたら突然、この花園に居て……
[付け耳の存在で、勘違いされている事には、思い至らぬまま。]
……ってワケでね。ここに来た事と何か関係があるのかな、って……ヒーラールーって花の事に付いて、知りたくて……。
[花を咲かせるかもと言われた事や、異世界から召喚されたらしい事。
ここに来た後の一部始終を語り、首を傾げて。]
……もしかして。シルキーは、花を咲かせる力を持ってる……人、なの?
[聖乙女、という、具体的な名称は知らぬまま。不思議と感じる《何か》を信じ、問いかけて。]
/*
うむ、エルるん学んだぞ。
・出会いイベントは1対1で
・場面単位の多角しないときっと全員とはお話できません
・乙女戒律、絶対。
・シルキー可愛い。
これだけ、乙女の心得として身に刻み込んでおけば、明日以降もどうにかなる気がした!
そう?こんなに素敵な耳がついていらっしゃるのに?
エレオノーレってお呼びすればいいかしら。
[すべるような足取りで近づき、エレオノーレの否定>>230に首を傾げつつも、にこりと視線を合わせる。何も言わなくとも、同じように安心感を覚えていた。
しかしそも付け耳の存在を知らないから、至近距離で見ても妖精の耳とはこのような感じなのかと考えていた。]
気がついたら、ここの花園に?
[しかしエレオノーレが話し始めると、目を丸くして興味深々の表情で一部始終に耳を傾ける。最後まで黙って聞いてから、問いかけにぱっと顔を輝かせた。]
まあ!でしたら、あなたも選ばれし聖乙女なのね。
そう、私も聖乙女。世界を救うと呼ばれるヒーラールーを咲かせる能力を持っているらしいの。
[逃げられなければエレオノーレの右手を両手で握り締めて、顔の前に掲げた。]
まだ具体的にどうすればヒーラールーを咲かせられるか分からないけど、きっとこの宮殿には私達の道しるべが存在しているはずよ。
よろしくお願いするわね、エレオノーレ。
[だが次の瞬間、ふと心配そうな表情を浮かべた。]
ところで、異世界から来たらしいってお話だけど。
突然呼ばれて、不安に思ったり困ったりしてない?私でよければ力になるわ。
― 宮殿 ―
[人間の姿になった猫は、しばらく二本足で花畑をうろついた後、大きな建物にやってきた。
宮殿というらしいが、猫には関係ない。
履物を脱がずに入っていいらしいが、元から履いていないので関係ない]
おい、人間。
おれさまは腹が減ったのだ。
食べ物を寄こすのだ。
[宮殿で誰かに会えば、それが誰だろうと食べ物を催促した]
腹が減ったのだ。
減ったのだ。
今食べたいのだ。
今食べないと死んでしまうのだ。
おまえは、おれさまが死んでもいいのか?
いいか、おれさまが死んだら、おまえ困るぞ。8代先まで祟られちゃうぞ。
にゃあ、にゃあ。
えっと……? あ。そっか!
あの、これ、付け耳なの。舞台の衣装のまま、ここに来ちゃったから……役は確かに妖精の役だったんだけどね。
[>>233至近距離で見つめられ、慌てて耳に手を掛けて、外してみせる。]
うん! 友達には、エルって呼ばれたりもするけどね。……わたしも、シルキーって呼んでいい?
[にこりとかち合う視線。元々物怖じはしない方だが、彼女相手には、不思議と。何でも話せるような気が、して。]
[目を丸くした後、顔を輝かせた少女に、慌てて。]
え!? あ、えと、その。よくわかんないというか、わかんなかったからここに来たんだけど……。
そっか、シルキーが……聖乙女、なんだね。
[聖乙女、という単語を、口中で繰り返し。シルキーに手を取られ、見つめ合うと。]
ホントにわたしが、なのかは……まだ、よくわかんない、けど。
でも、何となくだけど……シルキーには、不思議な何かを感じるの。
こちらこそよろしくね、シルキー。
[と、笑みを浮かべたのは、束の間。]
……でも、その。
まさに、困ってるというか、何と言うか。
…………ゴメン。実は、わたし。ヒーラールーが何なのか、が、まだ良く解ってなくて……。
[道中出会った皆が求めていた事や、それが無いと世界が滅びる者も居る事。それは理解していたが、基本知識が乏しすぎて。]
そもそも、今初めて【聖乙女】って言葉を聞いたんだよね……シルキーの知ってる範囲でいいから、教えてくれる?
それと、その……突然来たから、泊まる場所も無くて……
[おずおずと、>>235彼女の言葉に甘えて問いかければ。この花園への滞在で必須の知識は、ひとしきり得られただろうか?]
/*
>>236>>237>>241
オレサマ オマエ マルカジリ!
……えと、あの。ごめんな、さ……(*ノノ)
いやでもあでるん可愛い、なぁ。くっ、猫じゃらしで遊びたかったのに……。
あれところで私花束どこやった。持ってるって事でいいのか、な……(目逸らし
― 宮殿そばの樹の上 ―
[見渡していれば、一人の男と目が合った。
上手く変身しているが、魂は天界の者であると告げている]
……ったく。
なんだよ、"上"の連中まで来てるのかよ。
人間ウケするヤツが出て来るとやりづらいんだがな。
……カー。
[不機嫌そうに鳴いてやった。]
/*
さて。
シルキーがお嬢様おっとりタイプ、とは聞いてたので、動きとしてはこんな感じで大丈夫かな? と、思いつつ。
……外見エレオノーレなのにやたらお転婆気味だけど。大丈夫か、私。
いちお、この後イベントとか花咲かせとかあれやこれやそれやだろうから……どっかで認識擦り合わせたかったので、拾って頂けて大感謝なのでした。
すっかり波縫い形式にログ綴ってるけど。大丈夫なんだろうか、このブツブツ感……(しくしく
/*
後はこちらはほぼ、マーティンとセルウィン待ちかな?
ちょっと無理やりで申し訳ないけど、ロスリンを宮殿内のどっかで見つけて、部屋を間違えるボケかましてジャンとも面識作ってしまえれば……とか、思ってたり。
乙女村の乙女なら、出会いに関しては、いつもよりやや貪欲でもいいような気がしてるの!(きりっ
舞台?そうだったの、勘違いしてしまって。でも楽しそう。
その衣装、とても似合ってるわ。きっと舞台の上で、素晴らしく映えたでしょうね。
見てみたかったわ、私も。
[エレオノーレが外してみせてくれた付け耳>>238にも興味を示して、ころころと楽しそうに笑う。]
じゃあ、私は友達と同じようにエル、って呼ばせてもらうわね。なんだかあなたとは、とても初対面とは思えないもの。
もちろんシルキーって呼んでくれて構わないわ。
[エレオノーレが何でも話せると思ってくれていたとは知らないが、会話しているだけで心が温まるような。そんな気持ちを抱いていた。]
まだ実感は沸かないかもしれないけど、あなたが花園に召喚されたのには必ず意味があるわ。
今まで何度も人間じゃない存在には遭遇してきたけど、異世界の方と会うのは初めてだもの。だからね、あなたは世界に必要とされたから呼ばれたって思ってる。
そしてあなたと同じように、私もあなたには不思議な何かを感じてる。もしかすると、聖乙女同士何か通じるものがあるんじゃないかって気がするわ。
[真剣な顔で告げると、エレオノーレの問いかけにこくりと頷いた。]
私が知っている範囲でよければ、全て教えるわ。
[この世界には、人間界の他に魔物や天界が存在していて、今呪いのせいで危機が訪れていること。
そんな折には、この《秘密の花園》から、世界を救う能力、即ちヒーラールーを咲かせられる聖乙女が選ばれること。
種族ごとにそれぞれ代表が助けを請いに花園を訪れ、聖乙女がヒーラールーを咲かせるのに力を貸してくれること。
花園に滞在する間は、この宮殿で過ごせばいいし、世話してくれる使用人もいること。
等々、必要と思われる知識を全て伝えた。]
私もヒーラールーはまだ見てなくて、どんな花なのかまではまだ分からないの。これから宮殿の関係者に教えてもらう予定よ。
他に聞きたいことはあるかしら?
― 宮殿内部 ―
[用意された部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、あでるが鳴いている声が聞こえてきた>>>>241。]
おなかが減っているのね?それは大変。
・・ところで何を食べるのかしら?
欲しいものを用意させるわ。
[困っている人は見過ごせないと近寄ったが、頭の耳と服からはみでた尻尾を見て、人間でないと判断し、まずはそう問いかけた。]
― 泉 ―
[……ふ、と。
湖面の青とはまた異なる色合いの青>>244が、浮かび上がってきて。]
えっ!? わ!?
……う、ううん、なんでもないの! ただ、その……ここに来た時に、水に触れてたから……もしかして、同じようにすれば、帰れるのかなって思っただけで。
でも、多分ダメだよね……向こうは夜だったし。
[と、呟けば。]
……お邪魔して、ゴメンなさい。わたしは、エレオノーレ=トロイって言います。
海の王国、って事は……人魚さん、ですか?
[水面を乱そうとした事を謝罪して。水底揺らぐ中、彼の尾までは見通せなかったが、その言葉から推測して問いかける。]
[……ではなく、青い髪の妖精―――と見えた
―――を、たっぷり十数秒は眺めたあと、]
うむ。そこの。
許すゆえ、余の花嫁になるがよい。
[求婚した。]
/*
いきなり求婚とか、某ドラゴンと被る気もしたけど、
別に過去村だから気にしない〜。
エレオは妖精と誤認しているようす。
ううん、こっちこそゴメンね。
ふふっ。シルキーにも、見て欲しかったなぁ。人間の騎士に恋をする、湖の精でね。
あ、でも。悲劇のお話だから、そういうのが苦手だったら、辛いかも。
[ころころと楽しそうに笑う彼女>>245に、言葉を返し。エルと呼ばれれば、破顔一笑。]
シルキーも? そ、っか。そうなの、かな。
……ううん。もし、そうじゃなかったとしても。わたしは、シルキーと一緒に、頑張りたい。
[>>246真剣なまなざしに。もし、何かの手違いだったとしても、彼女の事を支えたいと。同じように頷いて。
あ、シルキー様。お手数おかけしてすみません。
[ここで、ふと、目の前の男性が聖乙女の協力者の可能性を思い出して、ジャンが用意した書類>>191(飴玉を乗せていない手に持っていた)に視線を落とした]
大鴉、じゃない。これ、かな。
[猫又の項目に注目する]
…猫缶?
[視線を彷徨わせた]
ジャンさんの言いつけなんだからきっと深遠な理由があるんだろう。そうに違いない。
[猫又と思しき男性の方を向く]
ええと、食堂へご案内します。シルキー様もよろしければ御一緒に軽食かお茶など如何ですか。
[シルキーの方へも視線をやって、食堂へ案内しようとした]
ああ、じゃあいきなり野宿とか、そんな事はないんだ……よかったー!
[>>247実は一番切実な部分が解消され、安堵の笑みを浮かべて。]
……だからみんな、必死に花を探してたんだね……。
じゃあ、聖乙女は、みんなの力を借りて……花を咲かせるの?
……って、そっか。「道しるべが」って、言ってたよね。
[関係者に教えてもらう予定、と聞けば、納得して。]
ううん、大丈夫。
……じゃあ、えっと……誰か、宮殿の人に……声、掛けてみようかな……。
シルキー、本当にありがとう!
[聖乙女かもしれない、と言えば、眠る場所を提供してもらえるのだろうか?
彼女はこれからどうするのだろうか。いずれにせよ自分は、部屋の事を問いかけてみた方が良いだろうと、それらしい姿を探し。視線は揺れる*]
[どこかとまどいがちなエレオノーレの受け答えはロスリンのような従者とは違う雰囲気だった。]
ええ、僕は人魚族です。
このままで話しにくいようなら、陸へあがりましょうか?
[交わされた言葉から、エレオノーレが故郷に帰りたいらしいことは把握した。]
戻りたいということは、もうヒーラールーは見出したのでしょうか。
ヒーラールーの在処を教えてください。
あなたの花を奪うつもりはありませんから。
[敵意のないことを示すように、水上に両手と魚尾をあげてみせた。]
― 花園の小径 ―
[ぐるり、と。向きを変え、相手の視線が下に向けられ>>251。]
……オトウサン、オカアサン。サキダツフコウヲ、オユルシクダサイ……
[認めざるを得まい。紛れもなく、ここは異世界なのだ。
家に帰る事も叶わず、まさかこんな所で命を落とす事になろうとは、思わなかったが……せめて一飲みにして貰えればいいなぁ、等と。たっぷりとした沈黙>>252の合間、走馬灯がよぎったが。]
……花嫁って。
それ、つまり、
[唐突な言葉>>253をかみ砕くのには、随分な時間を要したが。
どうやら、敵意というワケではないのだろうか? と、恐る恐る様子を伺いつつ。]
え、えと。
花嫁、は……出会ったばかりだし、さすがに「はい」とは言えない、ですけど。
本当に、ごめんなさい。
わたし、あの建物に向かう所だったんです。突然この世界に来て、花を咲かせる力とか言われて……ちょっと、詳しく話を聞いてみたくて。
[ひとまずは、ぶつかってしまった理由を打ち明け、素直に謝ろうと。相手を見上げ、深々と礼をして。]
……。
[思い出したが、それがどうした。
そんなことで彼女に思いが届くと思ったとすれば、それはカラスの中だけの常識だったに違いない。]
……カァ。
[徒労に終わって小さく鳴いた。
でもめげずにエレオノーレのこころも思い返した。]
ロマンスストーリーね。素敵じゃない。悲劇も思い切り泣けるから好きよ。よく友達と本の感想を言い合ったりするわ。
[エレオノーレが劇で演じた役割を聞けば、年頃の少女らしく目を輝かせる。]
[だが一緒に頑張りたいと聞けば、一転顔を引き締めて力づけるように告げた。]
ありがとう。あなたにそう言ってもらえて、とても心強いわ。
だから無事試練が終わって、あなたが元の世界に戻りたいと願うならば、私は全力で助けるわね。どうか覚えていて。
[自分にとっては聖乙女も異世界も、幼い頃から聞かされた馴染み深い話であっても、エレオノーレにとっては違うと段々実感が沸いてきて。
不安を溶かすように、優しく言葉を紡ぐ。]
当たり前じゃない。・・・まあ、エルほど可愛ければ、きっと誰かが助けてくれるでしょうから、野宿する心配、ないと思うけど?
[安堵の笑みをエレオノーレをからかうように、くすくすと笑った>>256。素直でいい子だ、お互い聖乙女というのを抜きにしても友人になれる気がする。]
私達聖乙女の世話をしてくれる人は、ロスリンって名前なの。もし会えたら、世話を頼めばいいわよ。
他にも手助けしてくれる親切な人はいるから、安心して。
[エレオノーレにロスリンの容姿を伝えると、どういたしましてと答えて、その場を後にした。]
― 泉 ―
う、ううん、大丈夫です! お邪魔してるのは、わたしの方ですし……。
[>>257陸に上がるかと問われれば、慌てて頭を横に振って。
そうして、ヒーラールーの事を問われれば、翡翠と瑠璃の輝きが陽を纏うのに、一瞬目を奪われて。]
……セルウィンさんも、ヒーラールーを探してるんですね。
ごめんなさい。そもそも、花を咲かせる人の話は聞いたんですけど……それがわたしなのかどうかまでは、解らなくて。
ただ、そうなのかどうか、聴きに行く前に、もしかして……って。
[こちらも、その手には何もないと示すよう。花束を脇に抱えれば、両手を開いて上げて。]
……いきなり、家族や友達にも何も言えないまま、こんな事になっちゃったから。どうしても……気になって。
[切実な様子に、若干の申し訳なさを感じつつ、項垂れて。]
[初対面でまとわりつくあでる>>260に驚きつつも、弟も”おねーちゃん。”とくっついてくるから他の男性とは違い多少免疫もあって。]
魚ね?分かったわ、すぐ用意してもらえるようお願いしてみる。
[逃げられないならば、頭をそっと撫でて言い聞かせるだろう。
同時にロスリンからの呼びかけ>>255にも気づいた。]
いいえ、この方が困っていらっしゃるようだったから、つい放っておけなかっただけなの。
猫缶・・・ってことは、もう準備ができているのかしら。用意がいいわね。
[ロスリンに微笑を浮かべて答えてから、あでるに向き直った。]
食堂にご飯があるから、この方が案内してくれるって。
どう?私と一緒に行かない?
― 宮殿入口・補完 ―
そうなの?
それなら、もし時間があったら……って、相手役が居ないから劇ってよりも朗読になっちゃうかもしれないけど。……素敵なお友達だね。
[>>265垣間見えるシルキーの《日常》は、こちらの世界のそれとあまり変わらないのかもしれない。]
……ありがとう……!
うん、わたしにできる事があるなら、何だってするよ。帰るとか帰らないとか、それ以上に、シルキーの助けになりたいの。
だから……わたし、ここに居ても、いい?
[優しい言葉>>267に、瞳を薄い涙が覆う。不安だった心が、少しずつ、溶かされていくようで。
やがて、彼女から宮殿に居る世話役の容姿を聴けば。にこりと笑って、意を決し、宮殿の扉をくぐって*]
[エレオノーレに水しぶきが飛ばないようゆるとり首を振る。]
いえ、邪魔ではありませんよ。
僕も靴と杖が届くのを待っているところでして。
そうだ、
先ほど、やはり「今日到着した」と言っていた女性が「宮殿」に行くと言っていました。
会って話せばなにかわかるかもしれませんね。
[それとなくシルキーのことを伝えておく。]
それと、訪問者に便宜をはかってくれる宮仕えの方たちもいるようです。
相談してみてはいかがでしょう。
あそこへ行くのか?
―――花を咲かせる…?
[深々頭を下げた娘を見下ろして、ぽふり手を打ち、深く頷く。]
なるほど。
そちが聖乙女とやらであったか。
余と魔界のためにヒーラールーを咲かせようとは、
愛い嫁である。
―――いや、未来の嫁である。
[一応、言い換えた。]
[家族や友達のことを心配しているらしいエレオノーレの様子を見れば、手を差し伸べた。]
僕は水の門をとおってここへ来ました。
エレオノーレもそうだというなら、元の世界へ戻してあげられるかもしれません。
ただ、あなたがここで果たすべきことがあるなら、門は開かないかも。
試してみますか?
水の底まで連れて行かなくてはならないけれど、しっかりと支えていてあげます。
[至極真面目に、姫抱きにする形に腕を構える。]
それではご案内しますね。
[しばらく歩いた先の大きな扉を開けると、大きなテーブルとたくさんの椅子がある広い部屋についた]
さ、どうぞ、シルキー様。
[シルキーの椅子だけ引いて座るように促した後]
しばらくお待ち下さい。
[やがて、ガラスの器に盛った猫缶とまたたびの袋と皿に入った水をアデルの前へ、
ハムのサンドイッチとキュウリのサンドイッチが載った皿とアイスティーとガムシロップとレモンとミルクをシルキーの前に置いた]
それではごゆっくりお過ごし下さい。
[一礼して食堂を後にした**]
― 宮殿 ―
[白亜の宮殿。
セットとは当然異なる、細部まで意匠を凝らした作りに。静かに、慎重に、歩みを進めて。]
……あ、あの。すみません。
[《ロスリン》の容姿とは、少し異なる物でも。伝え聞いた服装に近い物があれば、その人たちが世話役なのだろうと当たりを付けて、声を掛けて行く。]
ええと……シルキーから、話を聞いたんですけど。実は、気が付いたらいきなりこの《花園》に居て……。
出会った人からは、もしかしたら【聖乙女】かもしれないって言われて……。
[しどろもどろ。実際にロスリンに会えたなら、もう少し込み入った話もしてみただろうか。
……主に、宿事情とか。]
ロスリン、案内をお願いするわ。
[肯定の返事を聞くと、飴を拾って肩をすくめるロスリン>>266を慰めるように、優しい口調でお願いした。]
もうちょっとだけ我慢してね。
・・・えっと。
[ぴーんと耳を立てるあでるに笑みを向けるが、ふと相手の名前を聞いてなかったのを思い出して尋ねた。]
私はシルキーって言うの。あなたのお名前は何かしら。聞かせてもらってもいい?
[くっつくあでるに好きなようにさせつつ、廊下を歩く。耳と尻尾から猫だろうと見当はついているから。
食堂に向かう途中、窓の外から木に止まった鴉が見えた。
その容姿からベリアンを発想して、そういえばあのあと何処に行ったのだろうかと首を傾げた。]
― 泉 ―
靴と杖……。
[>>273じゃあ、外に出る事ができるのだろうか、と。視線は水面の底。]
今日到着した女性が……。
……そう、ですか。
[今まで出会ったのが、男性ばかりだったからだろうか。女性と聞いて無意識に、花を咲かせるという人を連想して。]
……ありがとうございます。うん、やっぱり、宮殿で聞いてみるのが一番良さそうですね。
[……自分は違うのかもしれない、という不安を抱えたまま。それでも、笑みを浮かべて。]
ううん、水の門じゃなくて……噴水に映ってた月に触れたら、釣鐘草が光って……。
[そうなると。水がどうこう以前の問題、かもしれない。
それでも。『果たすべき事>>277』という言葉が、心に沈み込んで。]
…………。
……ありがとう、セルウィンさん。
でも……まだ、試しません。どうせ試すなら、必要とされて呼ばれたんだって事を、試してみたい。
……必要だったんだって、信じたい、から。
[そうではない、と、否定されるのが怖くて。つい、脚が向いてしまったのかもしれない。
一瞬だけ、俯いて。けれども。セルウィンの瞳を真っ直ぐ見つめて、きっぱりと述べた。]
……でも。水の底、かぁ。
これだけ綺麗な水だったら……上を見上げたら、綺麗なんだろうなぁ……。
[水の門、よりも。
水中から見る世界に、漠然とした興味を覚えて。不意に、呟いた。]
おいおい、「ルサールカ」をぐぐってみたら人魚じゃなくて水死霊とか水の精だと出たぞ (←
複数根拠にあたりましょう。
調査の鉄則。
― 花園の小径 ―
[あっ。もしかして、もしかしなくても。領地>>274って事は、こっちの世界では、偉い人なのかもしれない……多分《魔界》って所に関係してそうだけど。
目の前で唸る男性を、恐る恐る見つめて。]
セイ、オト……?
う、ううん。そう言われただけで、そうなのかまでは……
[>>275あれっ。お嫁さんっていうのは変わってない……?
どうしよう、まずどこから伝えればいいのだろう。そう、考え込んだ少女だが。]
― 宮殿の木の前 ―
文句をつけるつもりはないんだが…
[人間の姿では羽を出す事は困難で、飛ぶ事はできない。
どうしたものかと上を見上げる。
打開策が見つからなかったので、木の下から]
どうしてレイヴンがここにいる。
他の種族もいるようだが、なぜなのだ。
[滅びの危機が深刻なのは天界だけだと思っているし、他に情報がないので木の上の者にそう淡々と訪ねた]
村の設定が変更されました。
はい、なにか御用ですか?
[>>279声をかけられ振り返ると可憐な方が居た。66秒ほどぼーっと見惚れる。沈黙は彼女を不安にさせてしまわなかっただろうか]
あ、はい、シルキー様から。
そうですか、貴女がもう一人の聖乙女様。大丈夫です、お部屋はご用意しております。どうぞこちらへ。
[シルキーに用意された部屋の隣へ案内する。シルキーの部屋と同じ程度の格調で、違うところといえば色と、ふたつの部屋が左右対称になっていること。
シルキーの部屋が右側にベッド、こちらの部屋は左側にベッドというように、テーブルと椅子の位置も反対だけど、互いの部屋を尋ねない限り彼女たちは気付かないだろう]
荷物は持ってこられていないんですよね。ここの向かいの部屋がクローゼットになっていますのでお好きな服を着て下さい。古今東西、異世界のものまで幅広く用意しております。
使うであろう日用品はこの部屋の中にありますが、なにか足りない物があれば遠慮なくお申し付けください。僕でなくても使用人なら誰に申し付けてくださってもかまいませんから。
他になにか質問はございますか?
[ひと通り部屋の中を案内して、使い方がわからないものがあれば説明する]
部屋にシャワーが備え付けてありますが、大浴場もありますのでご自由にご利用下さい。
[ぺこりと頭を下げた]
[不安の中にも覚悟の芯をもったエレオノーレの言葉にうなずく。]
「どうせ試すなら、必要とされて呼ばれたんだって事を、試してみたい」──ですか。
では、僕に見届けさせてください。
僕には、もう答えはわかっていますけどね。
あなたが無意識に求めたのは触れられない月のかげではありません。
…あなたは──かけがえのない人ですよ。
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新