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歴史のうねりが奔流となり、時代が戦乱へ押し流される。
避けえぬ戦火が人々を呑み込み始める。
大きな時の流れに巻きこまれ、翻弄されるものたち。
その中にあって、なお歴史を作る力と意思を持つもの。
激流の世に生きる人間達の物語が、始まる。
1人目、語り手 が参加しました。
語り手 は、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
村の設定が変更されました。
2人目、後世の歴史家 ベネディクト が参加しました。
後世の歴史家 ベネディクトは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
ふたつの大国に挟まれた国、ブリュノー王国。
小国ながら地形と富に護られたこの国は、
大国同士が直接衝突するのを防ぐ緩衝帯としても機能していた。
だがこの年、ブリュノーの王が突如病に倒れ、帰らぬ人となる。
残されたのは王妃と赤子、そして前王妃が遺した年若い王子だった。
ブリュノーは大いに乱れ、宮廷内には陰謀と血と裏切りが渦巻いた。
混沌とする状況の中、身の危険を感じた王家の者たちは国を脱出する。
王妃と赤子は西の大国マルールへと逃れて庇護を求め、
王子と側近らは東の大国ティルカンへ助けを求めたのだ。
かくして、ブリュノーの混乱を納めるという大義名分を掲げ、
マルール王国とティルカン連邦はそれぞれに軍を発した。
ブリュノーの地を舞台として
ついに、ふたつの大国が直接矛を交えようとしていた。
─── Benedikt Selvidge 『ブリュノーの戦い』 序章
ひとつの国を巡って、いくつもの思惑が絡み合う。
戦いの果て、いったい誰がなにを手に入ようというのか。
「 運命は、この手で引寄せる 」
─ ルー・ガルー戦記 第十次戦役 開幕 ─
/*
使っているブラウザとフォントによって、全角と半角って判別つけづらい時がありますよね。
(コピペでミスったあれそれ。)
3人目、王国軍司令官 タイガ が参加しました。
王国軍司令官 タイガは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
― マルール王国軍野営地 ―
[ 「ユリハルシラ司令、後続部隊が到着します」
伝令の報告に、予定通りだなと答え、西の──
砂埃がたち、大勢が移動しているのが見て取れる。
その手前、街道脇の一画では、マルール軍の兵らが森を切り開いて野営拠点を築いていた。
伐採された樹木は兵舎や浮橋の資材となってゆく。
加工の途中で出た端材は煮炊きや鍛冶場の燃料になる。灰も洗濯や目潰し用に使うらしい。無駄がないのはいいことだ。
もっとも、出兵そのものが無駄になっては元も子もない。]
[ タイガ・メイズリーク・ユリハルシラが弱冠28歳で遠征軍の総司令官に任じられたのは、やる気を買われたから──ではない。
妻の父親でマルールの要職にある公爵が後押ししたからだ。
むろん、これまでの経歴も判断材料となってはいるだろう。
政治の分野でも軍事方面でも、タイガは華のある活躍をみせてきた。
《華冑公婿》── そんな呼び名も膾炙している。**]
4人目、元農家の王様 メレディス が参加しました。
元農家の王様 メレディスは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― 開戦前:リンデマンス城 ―
[乾いた土に這わせた指に、萎れた茎を引っ掛けて静かに引き上げる。
そのまま軽く揺らし、自重で零れる土を払い落とす。
指先に加わるのは実りの重み。]
やぁやぁ、これは食べるのが楽しみだねぇ。
[顔を覗かせている丸く育ったジャガイモに、男の口元が自然と綻ぶ。
栽培は全工程が楽しいが収穫の時期はまた格別だ。
更にもう片方の手を土中に潜らせ、大地に残った方も掘り当ててゆく。
掌に収まる程よい大きさのものが幾つも。我ながら良い出来栄えだ。]
[夕日が城壁を茜色に染め上げる。
男は大きく伸びをひとつ。畑仕事のあとの心地よい疲れは、
執務室で書類と格闘した後だと余計に染みる。]
息抜きは誰しも大事だから、ねぇ。
[ジャガイモで重くなった麻袋を担いだ男は、
城内の一角に造らせてもらった家庭菜園を見渡した。
昔持っていた畑に比べたら実にささやかな規模だが、
3年前から────今は此処が男にとっての憩いの場になっている。]
[──農業小国リンデマンス。
東西の大国の間に位置する緩衝帯国家であるブリュノーの、
東側に隣接する小国家である。
つまりティルカン連邦にとっては、領地の最西端にあたる。
同じ小国といってもブリュノーと異なり海に面してないため、
流通は陸路に頼らざるを得ない。
よって陸上交易路の玄関口だったティルカン連邦に属するという選択が、もう何代も前の王の時代に為されていた。
以来、連邦の一員として安定した農作物の供給を続けている。
だが3年前、不幸が起きた。
当時の王と其の跡継ぎが、流行り病で相次いで亡くなったのだ。
リンデマンス人は血筋を尊ぶ気質のため、国全体が混乱した。
側近たちは慌てて、事態の収束を目指し王家の血縁者を捜索した。
そうして────…
片田舎で農業を営んでいた遠縁のメレディス・ソラーニーに
白羽の矢が立ったという訳である。]
まさか農家から王様に転職するとは、思わなかったよねぇ。
人生って…何が起こるか、分からないもんだなぁ。
[まったく畑違いの仕事──しかも住んでいた国の王様──を
いきなり任され、当然最初は物凄く戸惑った。
他に該当者はいないのかと尋ねてみたりもした。
……とはいえ最終的には、腹を括るしかないと開き直って今に至る。
側近の手厚いサポートのもと慣れない政務をこなし、
有事に備えて鍛錬に励み、息抜きに家庭菜園を弄り、
早く嫁をとって跡継ぎをつくれとせっつかれる日々を送る───…
それがこの男の…
今日までの日常であった。]
[不意に男が鼻を小刻みにひくつかせる。]
… ……── んー?
[大気が僅かに湿気っている。
夕焼けの空を見上げる。
今はまだ雲もそう多くない、が。]
これはぁ… ひと雨来そうだ、ねぇ。
[西の方角で、色の濃い雲が低く垂れ込み始めている。
風の向きから考えるに、夜半には此方にも到着するだろう。
天候には気を払う──農家だった頃の癖だ。]
今、収穫しといてよーかったねぇ。
[ジャガイモは土が乾いていないと収穫に適さない。
担いだ麻袋をぽんとひとつ叩いてから、男は城の中へと入っていった。]
[その日の夜半のことである。]
『 メレディス様!! ブリュノーの…第一王子が!今!!! 』
[大声自慢の部下の報告に叩き起こされた男は、大欠伸をしたあと溜息交じりに呟いた。]
はぁ、ははぁ。ブリュノーの第一王子様が、ねぇ……。
[隣国ブリュノーの王が病に倒れ、帰らぬ人となったのは少し前の話だ。
その後の世継ぎを巡る混乱の噂は聞き及んでいる。
形は違えどリンデマンスも世継ぎ問題には苦労したので同情する部分はあったが……きな臭い展開も視野にいれて警戒はしていた。]
『ティルカン連邦に助力を求めております!!
騎士団領領主のクリフ様にお会いしたいと…!』
[窓を叩く雨音を掻き消さんばかりの勢いで部下は報告を続ける。]
…やぁれやれ、嬉しくない予想が当たっちゃったかぁ。
[椅子に掛けてあったガウンを掴み取って羽織りながら、男は寝室の出入り口に向かう。]
クリフ殿へ早馬を。
第一王子殿には今晩はこちらでお休みいただき、明日出立としよう。
此処まで来るのにお疲れだろうし、朝には雨も止むだろうからねぇ。
[手早く部下に指示を出し、
自らも賓客に挨拶すべく、彼らの待つ部屋へと歩き出す。]
さぁて……我らが国家元首殿は、どのような判断を下すのやら。
[恵まれた立地を誇るブリュノーの交易的価値は大きい。
今回の件を好機と見る風潮も多かろう。
もし戦となれば────…
騎士団領が主力となるとはいえ、補給のしやすさを鑑みて
隣接しているリンデマンスも兵や後方支援を多く揃える必要がある。]
[翌朝。
雨上がりの快晴の中、出立準備が慌しく進められた。]
『兄様、クリフ様のところにお出掛けなの?』
[白銀の長い髪を結ばすに背に下ろし、
淡い薄紫のドレスを纏った小柄な娘が近づいてくる。
見送りに来たのは、年の離れた妹のユーリエだった。
両親は既に他界しているため、王様をやると決めた時に
7歳下の妹も一緒に王城へ連れてきた。
ちなみに男には子供がいないので、もし彼に何かあった場合は
妹が跡継ぎの第一候補である。
実は妻は、農家をやっていた5年前にはいたのだが……
畑仕事優先の態度その他に愛想をつかされて、出ていってしまった。
以来ずっと独り身である。
そんな兄を心配してか、適齢期なのに一向に嫁にいこうとせず
『兄様が先に片付いてもらわないと駄目です!』と見合い話を持ってくるのが妹だった。]
/*
妹は完全に、自分が死んだ後に国を託す要員だねぇ。ははは。
今回、初回落ちが決定しているので、
死を想定した仕込みをあれそれしている感がある。
[妹の問いかけに男は首肯し、]
でも今日は大事なお仕事だからねぇ、おまえはお留守番だよ。
『まぁ、残念だわ』
[頬に手を当てながら、妹は深々と溜息をつく。
3年前に男が王様に就職した際、急なぽっと出の元農家を
胡散臭く思われないように……と、妹を連れて、
挨拶回りに騎士団領を始めとする連邦の主要領地へ赴いたことがあった。
その時に偶然、騎士団領領主の御子息にお目にかかる機会があった妹は──…
以降、何かと理由をつけて騎士団領に行きたがるようになり、
男も巻き添えを食ったというエピソードがある。
その御子息──クリフ殿は、1年前の領主就任の際には、ご丁寧にリンデマンスまで訪問くださった。
妹の我侭に付き合っていただいた心地がして男はひたすら恐縮したものだ。]
[…というように、ちょっぴり我侭なところもある妹だが、
口ではなんのと言いつつ、兄の元へ来る前にブリュノーの第一王子に
挨拶していたし、ことの重大さは彼女も把握しているだろう。
残念という言葉とは裏腹に、顔つきは最初から出立を見送る側の物だ。]
『────いってらっしゃい兄様。…。お気をつけて』
あぁうん、分かってるよぉ。
[男はいつも通りの緩い調子で返す。 が────…]
『気をつけて──には、
馬に振り落とされないように! というのも入りますからね』
[妹が添えた注釈に、がくっと肩を大きく滑らせた。]
はっ… はははぁっ。いやぁ、…最初の頃に比べたら
マシになったと思うんだけど、なぁ。
[情けない顔つきで、眉を下げて苦笑する。]
[…────乗馬は、男の苦手なもののひとつだった。
農家であれば特に必要のない技能なので、昔は良かったのだが…。
ティルカン連邦は騎士団領が最大勢力なので、
やはり馬くらいは乗れないと…という風潮がある。
それに移動に便利なので、乗馬スキルは取得する方が望ましかった。
訓練しないとなぁ…と頭を抱えつつ王様就任の挨拶回りをしていた折。
騎士団領のローランドに出会う機会があった。
農家をやっていた頃の近所のパン屋の主人に顔が良く似ていたものだから、最初はうっかり間違えてしまい、]
おやぁ、パン屋の御主人。あなたも異業種への転職組ですかぁ?
[と訊ねてしまって笑われた。]
あーーー、………
…はっははぁ、これは失礼。
いや、ちょっと知り合いのパン屋に似ていたものでして──…
[慌てて言い訳した後に。
こうなったら恥のひとつもふたつも同じと思って質問したのだった。]
これも御縁と思ってお尋ねしますが…
騎士団領のおひとは、やっぱりみんな乗馬が得意なんですかね?
もしそうなら──…ひとつ、コツみたいなものを
教えちゃくれませんかねぇ?
[ローランドの返事はどうだったか。
ともあれ最後には乗馬を教えて貰えることになり、男の乗馬スキルも少しは向上したのだった。
────なお後日、御礼にとローランドの家にはリンデマンス産の野菜が大量に届けられた。]
[心配する妹の頭をひと撫でし、]
まぁともあれ──… 行ってくるさぁ。
[若干覚束無い手際だったのは目を瞑りつつ馬に跨り、
男は、ブリュノーの第一王子を連れて騎士団領へ向かった。]
― 開戦前:騎士団領 ―
[騎士団領でクリフに面会してブリュノーの件を伝え……
王子が同席しない時間を少しだけ設けて貰った。]
すみませんねぇ、お忙しいところ。
[クリフへ形ばかりの謝罪を口にしてから本題に入る。]
…───── ブリュノーへ手を出すおつもりで?
[歓迎も非難も含まない意図的に平坦な声。]
あぁ、いえ。
まだ新米の王様の俺だって、分かっているんですよぉ。
ブリュノーの交易面での魅力も、連邦にもたらされる利益も。
クリフ殿はブリュノーの王子とお知り合いですし、
想うところは尚更色々あるんでしょう。
ただ──…
マルール王国が、このまま黙っているとも思えませんし、ねぇ。
そうなりゃ、争いは避けられない。
[長年両国が本格的な争いにならなかった一因はブリュノーに在る。
だからこそ、其処が失われれば戦乱に繋がるのは必然なのだろう。
けれど、]
戦が起これば、兵は死にます。
これ以上を求めずとも
今だって、ティルカン連邦は豊かな大国です。
俺は、……元農家の元一般市民だから、
ちっと視野が狭いのかもしれねぇです。
国益は大事だってわかっているのに、
平和な今の暮らしを、民の命を、失いたくないとも思ってしまう。
[未熟ですみませんねぇ、と男は悪気無く笑った。]
俺はこういう庶民思考なもんで、
ちょーっと、聞いておきたかったんですよぉ。
クリフ殿の考えを。参考までに。
何のために戦うのか────… ってやつを。
[相手の双眸を真っ直ぐに捉えて問いかける。]
[クリフはどのような反応だっただろうか。
ともあれ会話がひと段落すれば、早々に場を辞する。
ブリュノーへの助力が決定事項になるならば、
目的地に隣接している連邦属国の王様としては
急ぎ準備に取り掛からねばならなかった。**]
5人目、連邦軍司令官 クリフ が参加しました。
連邦軍司令官 クリフは、共鳴者 を希望しました(他の人には見えません)。
― ティルカン連邦軍野営地 ―
[ブリュノー東にある丘陵地。
その川向こうにある平原に続々と設置される天幕。
数多の兵と後方支援要員が忙しなく設営の準備を進めている。
その天幕の一つで、クリフは一時の休息を取っていた]
全軍が揃ったら軍議をして、それから ────
[休息と言っても考えることは多い。
長時間の騎乗による疲労を取る傍ら、思考は常に巡っていた]
[野営地では食糧を始め、工器や治療物資等の運搬や、大型工器の組み立てなどが行われている。
慌しいながらも準備は着々と進められていた。
連邦各地からそれぞれ兵が移動してきているため、未だ全軍は揃っていない。
一両日中には到着すると連絡が届いているため、行軍自体は滞りなく進んでいるのだろう]
[外の喧騒を耳にしながら、クリフは小さく息を吐く。
思い出すのは、ブリュノーが世継ぎ問題で紛糾し始めた頃の記憶*]
6人目、華冑の影 レト が参加しました。
華冑の影 レトは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
/*
どう足掻いても英雄設定しか思い浮かばなくて、えいゆうもういい、とか言ってたのにまた英雄希望した龍猫です。
何かもう早速メレディスからぶっ込まれてて「こんちくしょううううwww」ってなってます。
ひとあし先に現地見てくるねー。
[王国軍司令官を仰せつかった兄にひとこと告げて、
出自も経歴も様々なこの一団がいなくなって安堵している正規兵らも多いことだろう。なにしろ、怪しさとうさん臭さを「謎めいた」という麗句でくるんだような集団である。
一方で、戦いやそのほかの場面での《猿》らの働きは、多くの者が認めるところだった。《華冑公婿》の影にして手足、とはヴァナラを率いる弟をも含めて呼ばれる呼称だった。]
― ロンジ―・歓楽街 ―
[そんなわけで、猿の親玉は女の子らと遊んでいた。]
いいねー。キミ可愛いねー。
踊る? いいよ、踊ろうか。
[猿の仲間が鳴らす太鼓のリズムに乗せて腰を振って踊り出す。集まっていた女の子たちも巻き込んで、思い思いに身体を動かす。
ロンジ―の一角はここ数日、こんなふうに華やいでいた。**]
/*
ところでこれ>>19
>ティルカン連邦は騎士団領が最大勢力
ええええええwwwww
そんな心算なかったんだけどwwwwwwwwww
国家元首輩出してるもっとでっかい国あると思ってたよ!!
/*
レトやこっちに来るかえ?w
タイガがねこみちさんで、レトがえんじゅさんに見えてるのよな。
だとしたら英雄がるがる9再びなわけでwww
なんてこったい(変顔)ってなってる背後であるよ。
時にノーラはくろねこさんだろあの設定。
7人目、王国軍弓騎士 ノーラ が参加しました。
王国軍弓騎士 ノーラは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― マルール王国軍野営地 ―
……おーおー、賑やか賑やか。
[野営地にたどり着き、最初に口を突いたのはそんな一言]
いーねぇ、やる気がある陣地ってのは。
こっちのやる気も、一緒に跳ね上がる。
[そう思わん? と軽口飛ばした先、副官ははいはい、とそれを受け流してきた。
そんなやり取りはいつもの事なので、こちらも特には気にしない]
さて、点呼終わったら、速やかに設営作業開始!
自分の寝床は自分で確保、な!
[率いてきた手勢に大雑把な指示を出した後、また、副官の方を見て]
あ、そうそう、忘れない内に。
『リンザール家当主レオノラ、只今到着しました』ってな感じで本陣に伝令頼むわ。
[軽い口調で指示を出した後。
愛馬を労うように、その鬣をそう、と手で梳いた。**]
― 開戦前:騎士団領 ―
[ブリュノー王没後、世継ぎ問題によるブリュノー混迷の噂はクリフの耳にも届いていた。
王子の身を案じるも、領主の身ではおいそれと動けはしない。
故にその報せ>>13を聞いた時は、直ぐに受け入れ態勢を取った]
追っ手がここまで来るとは考えにくいが……万一に備えて王子の身柄は教会本部へ。
教会での武力行使はご法度。
簡単に手出しは出来まい。
[慌しく部下が動く中、クリフは連邦議会にも緊急会議の要請をする]
均衡が崩れるな……。
[ブリュノーが二分されるのは時間の問題、そう考えていたために驚きは少ない。
頭が痛いのは、
[その後、メレディスとともに王子が到着し、一度自分の屋敷へと招き入れる]
王子、お久し振りです。
ご無事で何より。
あれから剣の鍛錬は続けていますか?
[対面直後の会話は取りとめのないもの。
引き合いに出したのは、3年前ブリュノーに滞在していた時に教えた剣について。
あの1年間は本来、兄の仕事の手伝いをするはずだったのだが、兄の仲介で王子と対面し、流れで剣を教えることになったのだ。
放浪画家だった兄が一国の王子の肖像画を描く機会を得たというのも驚きだったが、思った以上に王子が外の人間であるクリフを受け入れてくれたことにも驚きだった。
王子の人柄もあろうが、もしかするとあの時既に宮中では水面下の争いがあったのかもしれない]
[メレディスも交えブリュノーの件を改めて聞き>>22、王子には教会にて保護をする旨を伝える。
そちらの方が安全だからという理由も添えた]
今はゆるりと休息を。
後程またお話しましょう。
[ひとまず休むよう伝え、王子の側近と視線を交わしてから部屋を辞す。
メレディスを連れ、別の客室へと場所を移した]
───……出さざるを得ないだろうね。
元首は利を求めるお人だ。
放ってはおかないだろう。
[口にしたのは国益に関するもの。
近日開催される緊急会議では恐らくその方向で話が進むはずだ]
[メレディスの懸念>>23や思考>>24を聞き、投げられる問い>>25にしばし思考の間が空く]
……何のために戦うのか、か。
[ふ、と短く息を吐く唇は苦笑を象った]
メレディス殿の言いたいことが分からないわけではないよ。
民を護るのも王や領主の務めだ。
─── だけど、ブリュノーは今、緩衝地帯になり得ない。
このまま動かず放っておいても、結局は争いに発展する可能性だってある。
その時の防衛線は……メレディス殿、君の領地だ。
[悪気無く笑うメレディス>>25をじっと見詰める]
それを防ぐためにも、俺は国防の観点からブリュノーを確保する必要があると思っている。
ブリュノーを確保し、王子に明け渡し、再び緩衝地帯として機能してもらう。
俺にとって国益は二の次、戦勝の副産物だ。
第一に求めるのは、連邦を護り、安寧を継続させること。
それが騎士としての俺の矜持だ。
多分、王子は今、一緒に来た側近くらいしか味方がいないからさ。
俺くらいは味方でいてやりたいんだよね。
だから、さ。
俺が動かない選択肢なんて、どこにもないんだ。
[騎士団領領主として、クリフという個として。
思うことをメレディスへとぶつけた*]
[世間の評判はそれとして、タイガ自身はいたって実直に任務を遂行しているつもりであった。
酔狂な手本はわりと身辺に事欠かなかったゆえ。
たとえば、実父。
若い頃にあちこちの植民地に査察官として赴いた体験から、自領に様々なものを導入した。
それは時計塔であったり、水利システムであったり、放浪の民に開放されたキャンプ地であったりする。 ]
[ 古いものの修繕もおろそかにはしなかったとはいえ、父の業績で人目につくのは、やはりそういった新しもの好きな路線であった。
家臣のうちには、「建国の功臣を先祖に持ちながら伝統の破壊者となっている」と嘆く声もあったが、領地経営という面では一定の効果をあげていたのは認められていい。
常に土木工事を行なっているから人も物も出入りが多く、経済が回れば街は賑やかになった。
領地で腕をみがいた職人の何人かは技術指導者としてこの遠征にも同行している。
父は、「職人が戦場に行くなんて」と、もったいなさそうな顔をしていたが、立候補であるからには止めだてはしなかった。
冒険好きな性格は海洋貿易で発展してきたマルール人の血筋ともいえるのだ。 ]
[ そして、この異国のどこかにいるだろう異母弟に、タイガは想いを馳せる。
父がもたらした、もうひとつの
まだ幼い時分のことで、タイガ自身はあまり覚えていないのだが、異母弟の生まれる前から、タイガは「こっちにおいで」と見えない誰かに話しかけていたそうである。
この世界には、顔をあわせずに呼び合うことができる者たちが一定数いるが、さすがに生まれる前から相通じていたというのは寡聞にして知らない。
ともあれ、父が作り出したのは建築物ばかりではなかったという証拠に、タイガには酔狂のもうひとつのサンプルたる異母弟レト・ベン・シャイマことラーシュがいる。 ]
[ まつろわぬ民の母と名をもつ異母弟は、タイガが総司令官を拝命したと聞いて、自分も行くと宣言してくれた。
《猿》と呼ぶ手勢にも戦支度をさせていたから、物見遊山のつもりではないのは確かだ。
ひとあし先に現地へゆくと言っていたが、いまだに合流はできていない。 ]
する気があるのかもわからないが。
おまえの場所はいつでもあけておく。
[ ひとりごちて、到着した後続部隊の慰労に向かうべく、足を運ぶ。*]
― ロンジ― ―
[日がな一日歌って騒いでいるように見えても、おしごとはしている。つもり。]
それで?
へー。お妃様も王子様も逃げ出したって?
じゃあ今、お城ん中、誰がいるんだろうねー。
[おっちゃんらと酒酌み交わしながら、話すのは国の噂話。]
だよねー。
連邦も隣の王国も、そりゃ来るよねー。
んー。わかるよ。迷惑迷惑。
早く落ち着いてくんないと、商売あがったりだよねー。
へえ。あっち、連邦の軍隊、もう来てるんだ?
川向こうの?あのへんで? へー。
そうだねー。マルールが来てるのは見たよ。
そう。あっちの方から来たからさあ。
あんまりいなかったけど、まだ増えるのかな。
[聞きたいだけの情報は聞き出して、後は飲んで歌って騒ぎまくる。
抱えたウードをかき鳴らして歌えば、誰かが合いの手を入れて、気づけば誰かが踊りだしている。それは《猿》の仲間の誰かだったり、店の女の子だったりした。]
[腹違いの兄と、いつからこうして話をしていたかは覚えてない。
だって、生まれる前の記憶があるなんておかしいだろう?
だから、覚えてないことにしている。
空の高いところから、なんてベタなことは言わない。]
連邦も、もう来てるって。
大将はガルニエの騎士さんらしいよ。
[噂の収集と諜報と偵察とでわかるのはそんなところだ。]
俺、ちょっと行って会ってくるよ。
何か伝言ある?
[ちょっとお散歩、の口調でお気楽に言ってのけた。]
[ガルニエ騎士団といって思い浮かぶのは、勇壮な騎士団の様子、ではない。
絵をかいてもらったなー、という記憶だった。
あれはどこだっただろう。
焚火の明かりで母が踊り、自分がレクを叩いて歌う姿を絵に描いてくれた人がいた。
もらった絵は今でも大切にしている。母を思い起こす数少ないよすがだ。
あの時、自分とさほど年の変わらない少年がいたのも覚えている。
踊ろう、なんて誘ったっけな。*]
[ まだ旅塵もおさまらぬ中、伝令が駆けてきて『リンザール家当主レオノラ、只今到着しました』と報告する。]
さすが、疾風迅雷のリンザール騎兵だ。
[ 当主のレオノラはタイガと同年輩の青年だ。
次男坊の身軽さでレオノラが放浪していた頃から、彼の生真面目な兄ジャンには軍馬の目利きを教えてもらったりと家柄を超えた付き合いがあった。
ジャン亡き後は、いくらかでも兄の代わりがしてやれたらと折に触れて目配りをしている。
贔屓と思われても構わない、とは思っていた。
周囲の羨望くらい跳ね除けるのも才のうちであろう。]
[ 伝令にそのままレオノラのところまで案内させる。
愛馬の世話を焼く姿を、どこか懐かしげに見やってから声をかけた。]
リンザール隊長。
遠路、ご苦労だった。
さっそくだが、君に頼みたい任務がある。
行軍速度に合わせず動ける仕事だ。
[ 走り足りないだろう、と言わんばかりに持ちかけた。
好意である。間違いなく。* ]
/*
ヴァナラは、インド神話の猿族から。ハヌマーンとかが有名。
放浪の民ルーリーは、イランあたりのジプシーの自称。
ウードやレクはアラブの民族楽器。
双頭双槍は中国の武術から。
いろいろ文化圏ごたまぜだけど、いいかなって。
/*
ウードとレクで検索すると星野源さんの「恋」をカバーしたとかいうのが出てきて面白かった。
これね→ https://youtu.be/pR1Tg1cZWSs
でもレクの演奏はこっちのがかっこいい。
https://youtu.be/5bHo2YKDWZ0
[代々続く軍人一族。
父も兄も、そんな気質を体現するかのような軍人だった。
その反動か、次男坊は自由を愛する気ままな気質を持って生まれ落ち。
結果、十代半ばに『見聞を広めて来る』という名目で国を離れ、各地を放浪する暮らしを選んでいた]
まー、そのまま根無し草でいたかったんだけどねぇ。
[そんなぼやきを漏らしたのは、副官相手の愚痴酒の時。
3年前、任務中の負傷を『ちょっとだけ』隠していたら大事に至り、命を落とした兄。
弟もいたが、こちらは既に文官として身を立てている。
そして、兄の忘れ形見は当時まだ5歳。
そんな状況で、家督を継ぐ白羽の矢が立つのは避けられない事だった]
[家に戻る事自体が嫌だったわけでもないから、帰国して家名を継いだ。
姪が成人して婿を取ったら、そっちに返す気満々ではあるが、そこには今の所触れていない……というのはさておいて。
長く放浪していた分、風当たりが強い部分もあったが。
亡き兄と付き合いのあった名家の御曹司が何かと目配りしてくれるおかげで、そこまで息苦しさを感じる事はなく。
それ故に、今回の出征で彼が総司令官を務めると聞いた時、迷わず参戦を決めていた]
兄者もそーとー入れ込んでたようだしね、彼の御仁には。
なら、俺もちゃんとそれに応えないとねー。
[どこまでも軽い調子で、そう言って。
気を付けてね、と見送る姪と義理の姉に、はいはーい、と軽い調子で返しながら出立し──今に、至る]
― マルール王国軍野営地 ―
っと、これは総司令官殿。
わざわざご足労頂くとは……雑務終わったら、こちらからご挨拶に出向きましたのに。
[愛馬の世話の途中にかかる声。>>52
向き直り、居住まい正して礼をした所に持ち掛けられた話に瞬いた]
任務、ですか?
司令官殿直々のご指名とあっては、お受けしないわけにはいきませんね。
……我らの『脚』がお役に立てるというなら、なんなりと。
[行軍速度云々、とわざわざ付け足すという事は、機動力が物を言うと、言う事なのだろう、と。
予想付けつつ返す言葉は、軽い調子の崩れぬもの。*]
そう、指名だ。
[ 礼をとりつつも軽い調子を崩さないレオノラに、直裁に期待を伝えた。]
野営地はこことしても、戦場は川向こうになる。
簡単な出城を構築したい。
今から、偵察にゆく。護衛についてくれ。
[ 実際に、土地を見ての戦術的意見が聞きたい。
そして仮に、敵の斥候が出ていれば威力偵察になる。その際に、レオノラの観察眼と警戒心を刺激しない言動と機動力は頼りになると、言わずとも伝わるだろうと思っている。*]
[ レオノラの反応を待つわずかな間に、頭の中に、どこか悠長な感じのする異母弟の声が届いた。
大事があるとは感じていなかったが、それでも、変わりない様子にほっとする。]
いい頃合いに連絡してきたな。
[ 短い言葉で伝わるかわからなかったが、実際に以心伝心のようなタイミングだと言えた。
こんなことがもう何度もある。兄弟だからというだけでないだろう。]
[ レトは、ブリュノーの民とよろしくやっているようだ。
敵情収集もしているらしい。
もっとも、相手の大将すら「ガルニエの騎士さんらしい」というのでは甚だ心もとない。噂話の類だろうと推察したところで、「何か伝言ある?」と投げられた。]
ある。
[ 即答したのは、タイガもまたティルカン拠点への訪問と面会の必要性を感じていたからだ。
それをレトにやらせるというのは選択肢のひとつである。]
こちらの提言としては、国王の死後に国をまとめられなかった第一王子に国政を摂るのは難しかろう、しばらくティルカンに留学して帝王学を学んで来られるがよい──といったところだ。
後は、相手を見て、おまえが言うべきと思ったことをぶつけてくるといい。
[ 戦闘をせずとも解決できる道を示しておきたかった。
これについては王子が同行していようといまいと関係ないと思っている。]
マルールの使者としての肩書きが必要であれば、「将佐」と名乗れ。
[ 将を
それ以上、細かな指示はしなかった。
レトと自分では与える印象も得意な手法も異なる。レトらしさを縛るつもりはない。]
[放浪の民にもいくつかの部族があるけれども、ルーリーの一族は中でも享楽的でより流浪の度合いが高い民だった。
女たちが歌や踊りで稼ぐ一方、男たちは冶金や宝飾品加工を行っている――のは一部だけで、基本的には女の稼ぎで暮らしている。
その分、一族に危機が迫れば男たちは武器を取って戦う勇猛な戦士となった。
[土地に根付くことをしないルーリーの母が父と結ばれたのは、奇蹟の類だと思う。
放浪民に解放されたキャンプ地で、夜、同胞たちと踊っていたら、いつのまにか一緒になって手を叩いていた男がいた。それが父だった、と聞かされているけれども、本当かどうかは知らない。
ともあれ、父と母は恋に落ち、一夜を共にして、自分が生まれた。
身重であっても旅をするのがルーリーとして当然だったから、母は共に暮らそうという父の誘いを断って旅の途に戻り、自分もまた母と共に世界を旅した。
それでも母と父は愛し合っていたようで、会いに行けば仲睦まじくしていたし、自分も父に可愛がってもらっていた。
5つ離れた兄とは、それこそ毎日のように会話していたから、離れて暮らしていたという実感が無い。でもやっぱり直接会うのは格別だった。]
[母が病で身を儚くした後も、ルーリーとして旅を続けても良かった。
父や兄の元に戻ったのは、"呼ばれた"からだろう。
居場所はいつもここにあると、言葉で、態度で示してくれる人がいたからだ。
旅の間に、一芸に優れた人間を見つけては仲間として集めていたのも、いつかそれで役に立ちたいと思っていたからだろう。
こっちへおいでと呼ぶ声は、今も魂の奥底にある。
それは何よりも強い帰属意識になっていた。*]
― マルール王国軍野営地 ―
ああ、確かに。
実地見分は重要、自身で確かめたい、というのはわかります。
[戦場を知れれば、対応した策も立てやすいというもの。
上がって来る情報だけではなく、自身の目で確かめたい、というのは、自分としては好ましい選択だった]
了解、偵察護衛の任、謹んでお受けいたします。
[内心でどこまで買われているか、その全てを察せているかと言えば、否。
とはいえ、まだまだ実績不足の部隊長に直の指名をしてくるのだからこちらもそれに応えるべし、となるのは自然な思考で。
了承を返す声に躊躇いの響きはない。
まあ、気後れがあっても表に出すような質ではないが。*]
― ロンジ― ―
[兄の声が返ってくる。
頭の中にというよりは、身体全体に響く感じだ。
短い言葉はリズムがいい。踊りたくなる。
長い言葉は歌のようで、いつまでも聞いていたい。]
おーけー、りょうかい。
伝言覚えた。だいじょーぶ。
戦争しなくて済むならいいよね。
[兄の意図がどこにあるか分かったから、後は問題ない。
好き放題していいって、素敵。]
[ 偵察に納得と同意を示したレオノラに頷く。
部隊長ともなれば、単に命令だから反射的に従う、というだけではいけない。]
よろしい、
支度ができたら幕舎へ来てくれ。
[ 躊躇いのない受諾を返したレオノラに告げ、他の到着隊への挨拶に回ることにした。
彼がどれだけ兵を連れてくるかは一任する。それもまた経験だ。 ]
[おまけに肩書までもらった。
無位無官でも困らないけれど、あったらあったで便利なのは知っている。]
将佐かー。
かっこいいね。
マルール王国軍将佐のレトって名乗ればいいかな。
それともここはラーシュ・ユリハルシラ将佐だ!って格好良く決めるところかな。
[将佐、と音にするたび心が弾むのは、兄が自分に特別に用意してくれた言葉だからだろう。]
[ 出立の前に、自分は、指揮官が留守にする間のことも決めておかなければならない。
自分がレトを送り込んだように、ティルカンの使者が訪れる可能性もあった。
まあ、留守を託す相手は決まっているのだが── *]
/*
連邦軍の皆さんがまだ動きが無いねー。
と思ってフィルタの発言回数を見てみたら、メレディスの22回が燦然と輝いてた。他の二倍。
あの大連投すごかったもんねー。
白い……ってなった。
/*
今回、キャラクター予約時点で誰が誰って全員予測ついたんだけれども、どうかな。
サービス問題は何人かいた。ここは確実。
間違うと恥ずかしいから書かない!けど!
[ レトの返事は、それ自体が音楽だった。
彼の一族は生活の大半を歌と踊りで過ごすという。
レトも母親の胎内にいる時からその洗礼を受けてきたのだから、生来、しみついたものなのだろう。
新しい肩書きに、贈り物をもらったように喜ぶ様も、容易に踊っている姿が想像できる。
軍中にあっては浮くこと間違いないが、微笑ましいと思ってしまう。
それは、レトが心から喜んでいるのが温もりとして伝わるからだろう。
飛んで帰ると言ったって、《猿》を親身になって世話する彼のこと、なんやかやと寄り道するに違いない。]
それでいい。
[ すべてをひっくるめて、
― マルール王国軍野営地 ―
了解しました。
[頷く司令官>>66に、改めての礼の姿勢を取り、他の部隊の所へ回る背を見送る]
さて、偵察の護衛、ねぇ。
多すぎても少なすぎても厄介なお仕事です事。
[面倒そうな物言いだが、表情や声音はどこか楽し気だった]
……ま、ぞろぞろ行っても機動力落ちるし……こういうの慣れてんのは、ナサのとこに多かったよな。
あいつの班に、準備させといて。
[その軽い口調のまま指示を出し、自身は出立の準備に取り掛かる。
小回りを重視して、弓は短弓。愛用の双剣も忘れる事はなく。
司令官が挨拶周りから戻る頃には、短弓と小剣を携えた騎馬弓兵10騎を従え、幕舎を訪れる事となる。**]
8人目、老騎士 ナネッテ が参加しました。
老騎士 ナネッテは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[連邦国最西端の国リンデマンスより、世継ぎ問題を発端とした騒乱の後、ブリュノーの王子を保護したことは、騎士団領へ、そして連邦に連なる国へと伝わっていった。
それは連邦所属国のドゥーハンでも同じこと。その一室にて、一人の男と女が話をしていた]
自国の問題に他国の力を要請するとは、もうどうしょうもないね。
『一応、ティルカン連邦内王家の血縁ではあるのだが』
建前ではね。実際としては刈り取り場を自ら提供しにきたようなもんだ。そうだろ?
[建前というのは大事なんだがな。と困ったように笑う、王というよりは商人風の男にふんっと笑うのは白髪交じり女であった]
[ブリュノーが健在であればそれでよかった。大国二つに挟まれたブリュノーはその優位性と窮屈さを器用にこなし続けていれば、人の流れも物の流れも今のままなら、人が生活するうえで慰めになる程度に真っ当な日々をおくれただろう。
でも兵を出せる口実をもらってしまった。どうせなら自分で海を確保したいという欲と、今後の国の行く末を守る。その二つが重なった以上、元首は兵を出す。
元首が連邦のためか欲をかいたかは知らないが、出さざるを得ないというのが現状だろう。それが彼ら彼女らの見解であった]
やらざるを得ないからやるなんて、危ういことだねぇ
[だいたいそういうときの思考は追い詰められたものの思考であり...は好ましく思わないものだ。]
それとは別にしても、旦那も、海を使い東西を跨いで商売をしたい。とはいってたものね。
[商売人であった故人を思い出し少しだけ遠い目をしたあと聞く]
で…アタシを呼んだってのは、いけってことかい?
『そうです。連邦はいわば寄せ集め、少しでもまとめられる力を、それに寄与できる者がいくべきでしょう』
[それは彼女の名声であったり、騎士団領との軍事的交流であったり、リンデマンス国王との個人的な友誼であったり、他にも連邦国内にて顔が知られている存在ということで白羽の矢がたったのだ]
……ま、旦那の夢でもあるし、若いものだけに任せるのも無責任か。
[海が欲しい。と願うジェネレーションギャップというのは、息子やらからも少々感じている。仕方ないか。という態で承諾して]
『兵の選出を―――』
30秒で支度しな。
[こうしてブリュノー行きの軍を率いるということを決まったのであった*]
[ロンジ―を出たところで、手筈通りに
漁村へ行っていた組や東の丘に偵察に行っていた組なども揃っていた。]
向こうの陣地まで行くのは6人くらいでいいや。
ペテルとヴィルケ、アラム、エリク、ニマーとアーザード、で6人かな。
一緒に来て。
フイヤムとザンドは丘の上からこっそりついて来る役ね。
なにかあったら犬笛吹くから、連絡よろしく。
あとは何かあるまで待機。暇してていいよ。
[役割を決めるのは早かった。
あとは動くだけだ。**]
― 旅路の邂逅 ―
[故郷を離れての気ままな放浪。
その頃の主な収入源と言えば、農作業を手伝っての現物支給や日雇い人足など、凡そ国にいたままだったら知り得ないようなものが大半だった。
そんな中でもっとも実入りが良かったのが、いわゆる賞金首を狩る事。
その対象は旅人を襲う野盗や畑を荒らす害獣などが大半だったが、特に前者は危険度が高い分、実入りが良く。
その時も、宿場を目指す旅人や行商人を狙う野党団を狙って街道近くで張り込みをしていたのだが]
……あーらま。
これまた随分、多勢に無勢だねぇ。
[見つけた標的は、『お仕事』の真っ最中で、旅の途中とわかる商人を取り囲んでいた。
数は10人前後、腕に覚えがあってもちょっと厄介な数だ]
ま、この状況なら、なんとか……。
[こちらの位置は、街道を見下ろす崖の上。
そして、獲物に夢中の野盗には気づかれていない。
ならば、やるべきは簡単明瞭。
愛用の長弓を構え、矢を番える。
引いて、射る。
動きを封じ、相手の戦闘力を確実に削げるよう、狙うのは足回り。
迫る夕闇を物ともせず、放つ一撃は的確なもの。
突然の射撃に野盗たちが色めき立つ様子に口の端をあげながら矢を放ち、半数ほどが膝を突いたタイミングで弓を置き、崖から街道に飛び降りた]
はいはい、そこまでそこまで!
逢魔が時のバケモノ気取りの物取りさん、わりぃが、邪魔させてもらうよ!
[軽い口調で言いながら、抜き放つのは二本一対の双剣。
思わぬ奇襲に野盗たちはやや怯んでいたものの、相手がまだ若い男一人と認識すると、罵声と共に襲い掛かって来る]
……は……単純明快、ってなぁ!
[に、と上がる口の端にあるのは余裕の色。
手にした剣が、夕暮れの光を弾くのを合図に始まったのは、まだどこか粗削りさを残した剣の舞。**]
― 開戦前:騎士団領 ―
[あるいは無遠慮に見えたかもしれない男の問いかけに対し、
クリフ>>39は真摯に自らの想いを綴ってくれた。]
…────、なるほどぉ。
利益のためでなく、安寧のためと。
[顎に手を当てて、男は神妙に深々と頷く。
国防のための戦いだと、クリフは言った。
その護りの姿勢は──若くして騎士団領領主に抜擢されるだけの誠実な人柄を改めて感じさせる。
だからこそ彼を領主と仰ぎついてゆく者が多いのだろうし、大小多くの国家や領地を束ねるティルカン連邦が一枚岩となるための中心的な存在として、連邦内で一際輝いているのだろう。]
次の防衛線については……まぁ、そうですねぇ。
あちらさんが、どこまで貪欲なのかにも寄りますけれどぉ。
[自らの領地に言及されれば、困ったように頬を掻いた。
リンデマンスにとっては、ブリュノーが居てくれた方が都合がいい。
今指摘があったように、それは自国の利の話だ。
国の王としては──…
考えなければいけないことだった。
目先の犠牲よりも、大局を見なければならなかった。
…それがなかなかに難しいから、
こうして、時間を作ってもらい話を聞かせてもらっている。]
[もうひとつの…
王子に助力したいという個人としての理由>>40も明かしてくれたクリフの、実直さがまた微笑ましい。
二重の意味で護りたい>>41と──はっきり告げる其の態度の眩しさに男は目を細めた。]
…、はっははぁ。いやぁ、尋ねてよかったぁ。
クリフ殿の真っ直ぐな言葉で、
こう、喉のつかえが取れた気分ですよぉ。
[嘘ではない。
…想うところは色々あるが、それでも避けられぬ戦いならば…
護るため──という観点は、心にすっと受け取りやすいものだった。]
そうですねぇ。
なら俺も、民を護るために、 それとぉ……
[3年前に初めて出会って以降、年々頼もしくなる若き騎士団領領主の顔を仰ぐ。
彼が描く未来図。護りのための戦い。
その実現を──共に願いたいという気持ちが強く胸に去来した、から。]
クリフ殿の力になるために頑張りますか、ねぇ。
[クリフの顔を見ていたら不意に湧き上がった気持ちを素直に口にしたあと、照れくさそうに笑った。*]
/*
やぁやぁ、クリフ殿からいいものをいただいたなあ! ほくほく。
この辺りの連邦側の起点は明らかにしておきたかったし、良かったよかった。
あと英雄と喋れたのも嬉しいね。
るがる9は、英雄と邂逅できぬまま落ちちゃったからね…(
だからこそ今回、初手で英雄と出会う用事をwikiの時点で確保したというのがあります。
9人目、王国軍軍団長 ナイジェル が参加しました。
王国軍軍団長 ナイジェルは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― 野営地 ―
『団長、兵糧の現地調達分の件ですが、ハルト士長が請け負うとのことです。』
そうか、馬の飼料もだな?
『むしろそっちを優先するって言ってましたよ。』
だろうな。それなら問題ない。資金はなんとかするから下手に値切るなと伝えておけ。
『了解です。しかし、間に合いますかね?開戦前に届かなきゃ面倒ですが...』
他国の領土での戦だ、ティルカン側も即時開戦は考えていないだろう。
[ 副官に答えながら、男は川向こうに視線を向けた。馬上から見渡せるのは緑の牧草地帯だ。 ]
[ のどかな光景は、この先降りかかるであろう戦火も知らぬげだが、本来放牧されているはずの家畜の姿が皆無であるところを見ると、農民達も身を潜め、災禍を避けようとしているのだろう。 ]
出来るなら、あまり国土を荒らすことなく決着してくれればいいがな。
『華冑公婿殿を頂いてでは、平穏無事ってのは無理じゃないですか?』
馬鹿を言え。司令官殿は蛮勇の徒ではない。
[ 冗談めかした副官の言葉に、男は眉を顰め、思わず鋭い声をあげた。 ]
私は、以前にも戦場を共にしたから知っている。
世間の言う華やかな戦果は、司令官殿の本当の強さの表面にしか過ぎん。
[ この戦に、兄達ではなく、ナイジェルが駆り出されたのは、単に国境警備の騎士団に所属していたからという理由だけではない。
恐らくは、マルール王国が保護した王妃に、僅かながらでも縁があると言う事実を、この軍事介入の正当性の補強として利用する目的があるのだろう。 ]
(あの方が国を追われたという事実は、確かに看過出来ないが...)
[ それでも、彼...タイガ・メイズリーク・ユリハルシラが司令官として抜擢されたのだと聞かなければ、軍団長までも引き受ける決心はつかなかったかもしれない。 ]
司令官殿の下で戦うのであれば、我々は国を追われた王妃殿下と幼子を守るという騎士としての意義を失うことは最後までない。
[ 例え、王国の内部に、どんな思惑があろうとも。 ]
少なくとも、私は、そう信じている。
[ 柔らかく微笑んだ蜂蜜色の瞳には、優しげな表情を裏切る、強い光が潜んでいる。** ]
― ティルカン連邦軍野営地 ―
[此度の戦争のために揃えた自国兵は1000。
歩兵や弓兵を中心とした部隊だ。
それとは別に、後方支援を行うための人員や物資も準備してある。]
やぁやぁ、壮観だねぇ。
[到着した野営地>>27には既に幾つもの天幕が張られていた。
戦場よりも畑が似つかわしい男は、今まで目にした経験のない兵の数に目を細める。
まだ農家だった頃の自分が、『おまえは3年後には大勢の兵を連れて戦地に赴くぞ』──なんて言われたら、きっと腹の底から笑い飛ばしていただろう。
なのに現実はこれだ。
…───ふ、と。
4年前にひとりの男を助けた出来事が思い出された。]
─ 回想:4年前の農場 ─
[あれは、食後に淹れた一杯のお茶を啜っている時のことだった。]
『兄様たいへん! 家の前にひとが…!!』
ぇへ? なぁんだってぇ?
[妹が驚く声に、慌てて表へ出てみると…
畑で倒れ込んでいる人影を発見する。]
これは…… 行き倒れっていうやつ、かなぁ。
[見捨ててはおけないので、とりあえず自宅へ運ぶことにした。]
[見知らぬ相手だとしても、恩は巡り巡るものだ。
今自分が出来ることをする──だからひと助けに躊躇は無かった。
事情は分からないし詮索する気もない。
しばらくして身体を起こした相手を安心させるよう、
男は親しげに声を掛ける。]
やぁやぁ。目が覚めたかい?
君は、俺の家の前で倒れていたんだ。
とりあえずゆっくりしていくといいよぉ。
腹が減っているならご飯もあるし。
うちの野菜は美味いからさぁ、ぜひ食べてってよぉ。
[最後、ついつい強調したい気持ちが表に出た。]
…──── まぁ…、
[頭を半分捩り、台所に立つ妹を視界に捉える。]
料理を作るのは俺じゃなくて妹だけどぉ。
『だって兄様に任せると、生野菜しか出てこないでしょ』
ひどいなぁ。
生の野菜が一番美味いんだよぉ?
[本心からの言葉だが、料理を作ると壊滅的なのは棚に上げておく。]
[ノーラと名乗った男は、その後どのくらい滞在していたのだったか。
もし行き倒れを助けた恩を返したいと言うならば、
畑仕事を手伝ってもらったことだろう。
「この品種はねぇ、こまめに手入れしないと駄目なお嬢様でさぁ…」
などと嬉々として解説する男というおまけつきで。]
いやぁ元気になってよーかったよぉ。
まーた、どこかで会えたら楽しいねぇ。
それじゃぁ。
[諸国を回っているという──地に足をつけた生活を送る自分とは間逆の青年の、旅の無事を祈って別れたのだった。*]
― ティルカン連邦軍野営地 ―
[あの時助けたのは、ひとりだった。]
……、ほーんと立場変わったよねぇ。
[今は多くを護るために… そして
ティルカン連邦の一員として、兵を連れて戦いに赴いた。
介抱して野菜を振舞えばよかった呑気な生活は、もう遠い。]
…。分かっていたことだけど、さぁ。
[感傷を振り切り、自分たちの野営の準備を進めるべく兵に指示を出した。**]
10人目、連邦軍騎士 ローランド が参加しました。
連邦軍騎士 ローランドは、共鳴者 を希望しました(他の人には見えません)。
― 開戦前 ―
[やはり来たか。
それがブリュノー王子の到着の知らせに抱いた感想だった。意外ではなかった。むしろ当然とすら思ったものだ。
ブリュノー、大国の間の緩衝地帯。その立場に同情は覚えど、此度の状況には迂闊なとの苛立ちも僅かに覚える。
迂闊だろう。
危うい立場ならなおのこと、常に後継者は定めておくべきだった。それを為さずに若くして死んだ前王には、同情よりも苛立ちが勝る。
他人事であるにせよ、だ。…これで、ブリュノーは間違いなく荒れる。]
海があれば助かるのは事実だけど。
[ぽつ、と思考が音となって落ちる。
海が欲しい、と。
それはかつて世話になった老商人も良く口にしていたことだ。
ローランドが商人としてフラフラとあちこちに出歩いていた頃、あれこれと世話を焼いてくれ、商人としての手ほどきをしてくれた人がいた。その人、クレメンス・マドゥーラが口癖のように語っていたものだ。
海が欲しい。海路が欲しい。
自分たちの手に海があれば、陸上交易路を行き来してきた商売人たちの商いは一層、広く華やかに拡がるだろう。それは往年の商売人たちの夢だった。]
……どうせもう海を持ってるんだし、くれないかなあ…
[地図を眺めながらボヤいた相手は、今や軍司令官だ。
マルール王国は海洋交易国家だ。もう存分に海を持っているのだから、こっちにも海をくれても良いのじゃないか───…
そんな虫のいい願望は、しかし彼の返事を聞くより前にため息と共に振り落とした。
ない。かの国がこの好機とブリュノーを見逃すはずがなかったし、どうせ王国に連なる王妃とやらはマルール王国に援けを求めてしまうのだろう。そんな諦めにも似た予想は、すぐに当たることとなる。]
― ティルカン連邦軍野営地 ―
[野営地に着いて程なく、見知った旗を掲げた野営地を訪れた。
のんびりとした顔で訪れたものだから兵の一人には伝令と間違われ、ついでに兵糧集積場所を聞かれるなどした。兵糧係にでも見えたのかも知れない。]
リンデマンス卿は……、ああ。
ご無沙汰をしております、陛下。
────やあ。
元気にしていたかい、メレディスさん。
[リンデマンス兵の前では鄭重な礼を見せ。
やがて顔を上げれば、にこやかな笑みが騎士らしからぬ顔の全面に浮かんだ。互いに服装と場所を変えれば、どちらも王にも騎士にも見えはすまい。]
移動は大丈夫でしたか。
……ははっ、流石に平気か。
馬には乗ってるかい?
ああ、そうそう。この間頂いた野菜が美味しくてさ。
ちょっと珍しい葉っぱだっただろう?
だからどう食べるんだって、炒めるの茹でるのって厨房がそりゃ賑やかに──…おっと。失礼。
あれはブリュノー原産の野菜だったよね。
[つい戦とは関係のない話を賑やかにしかけて、視線を流す。
どうにも戦場に似つかわしくは見えない彼を、自分の見た目は棚の上に上げて労わるように見遣って目を細めた。]
[かつてローランドは、彼に乗馬を指南したことがある。
きっかけはメレディスの盛大なる勘違い>>19からだった。
パン屋の御主人と声を掛けられてきょとんと振り返れば、周囲から吹き出すような笑い声が聞こえてきたのも懐かしい。]
はあ。パン…を売ったことはあったかなあ??
[とぼけたような返答を真面目に返して、あれっという顔を互いに見交わして、やがて笑った。]
いやあ、それはそれは。
そのパンは美味しいんですか? 食べてみたいな。
[言い訳には笑って返して、続く願い>>20に快く頷いた。]
おや、僕でいいなら喜んで。
パン屋よりは多少は慣れているとは思いますから。
縁は大切にしないとね。
[彼に乗馬を教えて、更には色んな余計な話もした。
以前は商人の真似事をしていたこと、その折に歩いた村や国の話。野盗に襲われて、あわやのところで助けられた話もした。
そうして仲良くなって、彼を名前で呼ぶようになった。
その彼と今は、戦場にて肩を並べる。]
お疲れさま。
リンデマンスには、随分と平坦の便宜を担って貰っていると聞いたけど。リンデマンスご自慢の野菜は兵たちの腹を満たすだろうね。
僕らはその労に報いなければなあ…。
[語りながら目を向けるのはブリュノー側の平原だ。
今はまだ、平和に見える景色の向こうを眺めやってから視線を返した。]
僕はこれからクリフのところへ行くけど、どうする?
別に召集ってわけじゃないから、後でも構わないけど。
[顔でも見に行かないかという程度の軽い口調で誘いを置き。
真剣さと柔らかさを綯い混ぜた顔で、淡く*笑った。*]
― 開戦前:騎士団領 ―
[思うままにぶつけた言葉は、メレディスの心にも届いたらしい>>83]
それは良かった。
[喉の痞えが取れたと聞けば、表情に笑みを浮かべた]
……ははっ、
そんな風に思ってもらえるとは。
嬉しいよ、メレディス殿。
[照れくさそうに笑うメレディスに、言葉通りに嬉しそうな笑みを浮かべた**]
― ロンジ―東側 ―
よーし。
それじゃあ、行こうかー。
[掛け声とともに馬が歩き出し、ロープが張った。
漁村から調達してきた小舟の舳先にロープをかけ、両岸に伸ばして馬に繋ぎ、引っ張らせているのだ。
これなら馬車を用意しなくても重い荷物を運べる。
小舟にはレトと仲間がふたり、そして大きな樽がひとつ乗っていた。
両岸には人数分の馬と、それを操る人間も二人ずつ。
川沿いに遡る、のんきな旅だった。]
[船に乗っている間は暇なので、ウードを抱えて爪弾いていた。
まったくもって隠密ではないが、武器も各々短刀一本くらいしか携帯していないので、単なる放浪の民と見えないこともない。
ウードに合わせて陽気に歌っていたら、岸の愛馬も嘶き足踏み鳴らし始めた。
あの馬は良く歌う。
乗り手に似たのだと思う。]
[馬は、リンザールの領で産したものだった。
ユリハルシラ家に戻った頃、お使いでリンザール領を訪れたことがある。
慣れぬ世界に入った弟を、友好的な家に紹介しようという思惑があったのかもしれないし、リンザール家の当主も放浪生活が長かったから、気が合うと思われたのかもしれない。
そんな父や兄の思惑はともかく、リンザール家の騎馬弓兵はすごい、という話だけを聞いて、わくわくしながら訪れたのだった。
手土産は、新しい揚水機構の図面と、季節の果物だった。]
― 開戦前 ―
素直にくれたら苦労はしないんだけどね。
[友のぼやき>>99に返したのはそんな言葉。
零れた溜息よりも後のタイミング]
そう簡単には行かないだろうし、何よりこちらが動けばあちらも動くだろうさ。
[逆に、あちらが動いてもこちらが動く。
ブリュノーはそれだけ重要な地なのだ]
争わずに済む方法があれば、良いのだろうけど。
[ブリュノーの分裂然り、マルールとティルカンの敵対関係然り。
現時点では対立の可能性が極めて高いことは、クリフとて理解している*]
― 開戦前 ―
[要請した緊急会議の日。
国家元首を始めとした要職が居並ぶその場所に、国防に関わり、ブリュノーの第一王子を保護したクリフもまた同席していた]
─── 以上が第一王子から伝えられたブリュノーの状況です。
[報告を終え、各人の顔を見回す。
議論こそ真面目に交わされるが、内容を掻い摘めば、機会が巡って来た、というようなものだ。
結果、国家元首は兵を出すことに決める]
では、この件は私にお任せ頂きたく。
兵の指揮は勿論、交渉事に関する一切の権限を頂きたい。
[その言葉に、会議に参加する者達がざわめいた。
「若造が何を」、と嘲る者すらいる]
では ──── 貴方方が前線へ赴きますか。
私はそれでも一向に構いません。
[そう声を向けると、今度はシンと静かになる]
若輩の私の判断を不安に思う方もいらっしゃるでしょうが……
判断を一々こちらに持って来るのも非効率でしょう。
予め貴方方の考えを聞き、現場で私が判断する方が効率が良い。
第一王子も知己である私の方が話しやすいでしょうしね。
[そう主張すると、しばし相談の間が空き、国家元首が条件付きで是を返してきた。
曰く、「必ず益を持ち帰ること」]
……心得ました。
[それは勝つことを条件としたもの。
ここで曖昧な返事をしては権限は剥奪されるだろう。
故にクリフは是とする言葉を返した]
(益、ね)
[上層部の興味はやはりそちらにあるらしい*]
[長生きしているというのもあるが、夫や息子が商人であることや、騎士としての立場から、それなりに顔が広い。
それは知る限りでも。演習を一緒にした若き騎士団領領主であったり。
商人として大きな力をもっていた夫のもとで修行していた一人。息子とも年齢が近い血のつながらない息子の一人であったり。
奇縁により最初は、雨宿りの宿を求めて、その次にあったときは王様になっていた青年であったりと
そんな見知った者たちがいるのだろう。――野営地が見えてきた。
先触れをだした後、弓騎兵と重歩兵からなる部隊は駐屯地を目指して進んでいく]
― ティルカン軍駐屯地 ―
ドゥーハンのナネッテ・マドゥーラ。着任したよ。
[駐屯地にて先触れを出し、そして駐屯地へと到着して取次のものへと告げる。
]
司令官殿の報告はすぐではなくてもいいからさ、あいつらのために野営地の案内を頼むよ。
キリキリ働かせないと夜に休むこともできないからね。
『えー、ママー。もうくたくただよー。』
男が情けないこといってんじゃないよ。まったく。
[そんなよくある光景に戸惑わせながら合流をした]
/*
>>119『えー、ママー。もうくたくただよー。』
もうだめwwwww
つか、マドゥーラってそういうことかwwww
[ 挨拶回りの途中で、ナイジェルの姿を見つけた。
下士官たちが行き来していることからも、細やかで実務的な差配がいろいろとなされていることだろうと思う。
今回の遠征においてナイジェルの地位は軍団長だ。
その立場に求められるよりずっと苦労人の役割を果たしているように見える。
伯爵家の三男でありながら、浮いた噂のひとつもない青年だった。]
整然として美しい。
[ 何が、とは言わずに賛辞を送り、近くまで歩いてゆく。]
君の力量では、まだ余裕だろう。
[ 少しばかり児戯めいた色を浮かべたのは、ナイジェルとは駒を並べたことのある仲ゆえに。
口にした頼みごとは遠慮がなかったが。]
風に当たってくる。
リンザール隊長も一緒だ。
留守の間、皆を退屈をさせないように裁量を頼む。
[ 来客があればそれの対応も含めてだ。*]
― 回想・ある農業国の王様との出会い ―
すまない。誰かいるかい?
[旦那や息子の行商に付き合うことがあるが、途中で、騎士としての仕事を全うするために別行動をするときがある。その日もそんな日であった。
二人と合流するために馬を走らせたかったが、あいにくの大雨にて、予定の半分ぐらいしか進めなかった。そのせいであいにく宿をとってもおらず、その雨のせいで同じく足止めを食らったものたちのせいで宿の空きもなく、結局尋ねたのは農村の民家の一つ。青年とその妹が住まう家であった]
私はナネッテ。初めまして。急にすまないね。ただ女一人旅で泊る場所がなくて困ってるんだ。せめてこの子を休ませてあげたいんだが、軒先でいいから貸してもらえないかい?何か力仕事でもできることならするから頼めないかい?
[この子といって乗ってきた馬を示しつつ会ったのが最初の出会いであった]
― 12年前:騎士団領都市内 ―
[その親子は屋敷のある都市の片隅で音楽を奏でていた。
同じ年頃の少年が楽器を奏でて歌い、その母親が音楽に合わせて踊る。
焚かれた火も相まって、どこか幻想的な光景に見えた。
クリフがその場所を訪れたのは、画家を目指す兄を探していたため。
兄は焚火の傍でその親子を描いていた]
わぁ……
[兄を探しに来たことも忘れ、絵を描く兄の傍らで音を聞き、踊る動きをキラキラした表情で見る。
この頃から既に、芸術と括られるものに対して心奪われる節があった。
そうして親子を見詰めていると、クリフに気付いた少年が「踊ろう」>>50と誘ってくる]
え、えぇ!? 俺も!?
[驚いていると、兄からも「行って来い!」と背中を叩かれた。
背を叩かれた反動で少年の方へと近づくことになり、誘われるままに、ぎこちない動きで踊りだす]
……へへへ、
[教えてもらいながら、徐々に動きは様になっていって]
あはは!
[段々と楽しくなってきて、少年と顔を見合わせながら楽しげに笑ったりもした]
俺クリフ! 君の名前は?
旅してるのか?
今日どこに泊まるんだ?
うちに泊まっていきなよ。
[矢継ぎ早の問いかけに少年はどう答えたか。
宿泊に関して「良いだろ?」と兄に問えば、「親父を説得しろよ」、と返って来た。
親子が世話になると言うなら、必死になって父を説得するクリフを見ることが出来ただろう*]
― ある農業国の王様との出会い ―
[その後、行商人の一人が、ナネッテからお礼の品です。などといって、農具を届けたりなどがあったし、用事があるときに立ち寄ることもあっただろう。ただそのしばらくの後、息子が、新しい王への就任祝いをするというのについていった時のことで]
あ、メレディスの坊主じゃないかい。こんなところでどうしたんだい?城仕えでもすることになったのかい?
……ん??
[見知った青年にあって、今までのように接したはいいものの、周囲の様子が、少しおかしい。そして――]
……え、あの時の坊主が王様!?
それでユーリエちゃんは妹姫かい。こりゃ驚いたね。
[息子の何で知ってるんだよ。とかいう視線を含む周囲の視線を受けながら、まいったまいったとばかりにひとまず誤魔化すように笑った後、人が変わったように挨拶をする...であった*]
/*
wwwwwwww
打ち合わせから全裸!とかめそめそしていたけど、なんかもう。
みなさんお元気ですね。毎度さまです!
[案内に従って、率いていた兵が駐屯地に、あるいは野営地作りへといく。
なお、ママ呼びされているが、実の息子ではない。
実の息子は、今回の軍事遠征にたいし物資を運んだりとでローランドとやり取りはしていただろうが、戦場にでられるタイプではない]
さて、あの子がどんな顔してるか、見に行こうか。
[ローランドについては、さほど心配はしていない。のんびりした。人を安心させる表情をしながらも強かさを兼ねながら商人にならなかった親不孝者だ。それよりも、今回司令となる青年のほうが気にかかった。
着任の挨拶をしたい。と取次を頼んだ。]
― 連邦軍野営地 ―
[天幕のテーブルで近隣の地図を広げる。
連邦軍の野営地は川を挟んで丘陵の影になるような位置に設営されており、その場所に野営地を示すマークを書き込んだ]
確か、この辺りに砦があったな。
[川にかかる橋の直ぐ先。
街道沿いにブリュノーが所持する砦がある。
何でも鉱山町の跡地を砦に改修したものらしく、近くには廃坑も残っているらしい]
ここ使えたら良いんだけどなぁ。
[川向こう、中央平原側に駐屯出来る場所があれば何かと便利だ。
丘陵傍に中継地を作るのも手だろう。
しかし砦を使えるなら、その手間も省ける。
王子から使用許可は貰っているものの、その砦がどう言う状態かは斥候を出してみないことには分からない]
砦と、北の山道もチェックしておいた方が良いか。
それから丘陵とその先の街道沿い。
後は ───
[斥候先をピックアップしつつ、後でローランドにも意見を聞こうと考えた辺りで、天幕の外から声がかかった]
― 連邦軍野営地 ―
[この男がパン屋の主人、などと呼ばれるようになったのは、実のところこの傍らにいる友人───農家上がりの王様のせいである。
それまでも商人呼ばわりされることは多かったが、初対面のあまりにもインパクトの大きな勘違いが流布した結果、ローランドのあだ名はパン屋の主人になってしまった。陰口のようなものだが、本人が笑って否定しないでいる結果、どうも愛称のような皮肉のような、良く分からないあだ名に落ち着きつつある。
彼を総司令の元へ誘いながら、ふと先に見た戦場へと思いは飛んだ。正確にはその先、目には映らぬ港町へと。]
ない、だろうね。
[あの日、友から返った応え>>112にローランドは明確に頷いた。
友人の予測を首肯し、続く希望に苦く笑う。]
そうだなあ…。
もし、かの国がブリュノーの完全な独立を認めて手出しをしないと誓うなら…、いや。それでは駄目だな。ブリュノーの独立並びに、ロンジー周辺の割譲をティルカンに認めるなら……。租借という手もあるかな。
まあどちらにせよ、現実的な話じゃない。
──── 攻め取ってしまえばこちらのものだ。
と、これがどちらの軍人にとっても大勢だろう?
いや、政治家にとってもかな。
自らの益を捨て、何もせず相手に利するなどあり得ない。
…どちらにせよ、自らの国土に戦乱を呼んだのはブリュノー王の失態だ。争いは避けられやしないさ。
[当事国の亡王へ向ける音はやや辛辣に、肩竦める調子で音にならない溜息をもう一つ。状況を口にする男の表情は、ごく短い間、常にはない厳しさを孕んだ。]
交易は平和あってこそ、なんだけれどねえ。
[商人にとり、戦乱ともなれば特需もあるが、それはそれ。
基本的にはあまり有難くないけど、と。常の表情に戻った「パン屋の主人」は困った顔に柔らかな苦笑を浮かべた。*]
― 連邦軍野営地・天幕 ―
[天幕へとやってきたナネッテ>>132は、歳を感じさせない凛とした様子で現れた。
その姿に思わずクリフも背筋が伸びる]
遠路の行軍、ご苦労様でした。
ナネッテ殿に参戦頂けて心強いです。
直、各国の兵が集まります。
それまでしっかりと休息を取ってください。
[柔らかい笑みと共に向けるのは労いの言葉]
[ローランドから紹介してもらったこの騎士との付き合いはそう長くはない。
しかしその短い付き合いの中で、用兵や実力については合同訓練の中で身を持って知った。
小手先の技では彼女を抜くことなど到底難しい]
頼りにしてます。
[それを知るが故に、朗らかに笑って言った*]
はは、何、これぐらいの進軍で根をあげるほど軟な進軍の仕方はしてはおりませんよ。しかしそのお言葉嬉しく思います。
[地理によるものもあったが、着任は比較的遅かった...らの軍。だがそれは体力なども考えてのことだ。急いで進軍することも大事だが、進軍先で戦となったならば、体力がなくなった兵など役に立たない。
先んじて騎士団たちが抑えていることを知っているからこそ...らはゆっくりめの進軍をしていた]
― 連邦軍野営地 ―
[さて、メレディスの返答はどうだったか。共に来るにせよ来ないにせよ、ローランドは司令天幕へと足を向けた。
途中、ナネッテ・マドゥーラ着任の報を聞く。
顔を見に行こうかと少しだけ迷って、止めにした。多分探すまでもなく、すぐに会いるであろうから。]
司令官閣下に取次ぎを頼む。
[流石に騎士団領の人間の多いところで、伝令と間違われるようなことはない。顔を出せば、取次は速やかに通った。]
/*
あ、あんまり密集すると!王国側が!!
ってなっている よ、な。とは思うが…思うが!!w
割となんかこう……こう。
ごめんよ……
― 連邦軍野営地・天幕 ―
失礼。ラルフ・ローランド入ります。
[取次ぎを頼んでいるから、既に名は通っているだろうけど名乗りを一つ。そうして天幕に入れば、そこには先客>>132がいた。]
あれ、ナネッテさん。早いですね。
さっき着いたと伺ったんですが。
[その先客に頭を下げて、総司令たる友人へと顔を向ける。]
話の途中だったかな、すまない。
これからの動きの確認をと思ったんだけど──…
[邪魔なら出直そうか。という態で両者を見遣った。*]
[小舟は馬たちの歩く速度で川をゆっくりと上っている。
歌うのにも飽きて、今はごろごろしていた。
寝るでもなく作業するでもない。ルーリーの男としては正しい態度だ。]
あー。ガルニエってあそこだ。
[いきなり上がった声に、一緒に乗っているペテルが不審の目を向けてくる。
起き上がって胡坐をかいて、ペテルに向かって言葉を継いだ。]
どこかで聞いたなあって思ってたんだよ。
やっと思い出した。
昔、絵描きさんがいたところ。
なんかデカい屋敷があってさあ。
あそこで食べた菓子、美味しかったなあ。
[ペテルからは既に興味なさげな適当な相槌が返ってくるが、しばらくは構わず勝手に話していた。*]
― 4年前・旅路にて ―
[その時の状況はかなり切迫していた。
路銀はぎりぎり、食料なし。
どうにかして稼がないとヤバいという状況で、慣れない土地に踏み込んで]
……ひ、人里、発見……!
[広がる畑と、その向こうに建物を見つけた所で──力尽きた。
やべぇ、こんなとこで倒れたら……と思うものの、力が入らず。
せめて作物は潰しませんように、と念じながら意識を手放した]
[途切れた意識が戻ったら、周囲の光景は一変していた。
目覚めた自分に話しかけてくる男の親し気な態度>>93は、余裕のない現状を差し引いても警戒心を抱かせぬもの]
あー……ええと、ありがとうございます。
実は、旅の途中で食料が底ついちまいまして……何か、食べさせてもらえるなら、ありがたいです。
[とにもかくにも腹ペコだったから、申し出>>93は願ってもないもの。
野菜を強く推す様子にはきょとん、と瞬いたりもしたのだが]
あ、生の野菜が美味い、ってのは、同意です。
料理された奴も勿論いいですけど、採れたての人参とか、生で齧ると美味いですよねー。
[兄妹のやり取り>>94に何ともほっこりしながら、こんな同意を投げて]
あ、俺はノーラっていいます。
[告げた名前は、愛称の方。
今は家を離れている身だから、家名も本名も表に出す心算はなかった]
[それからしばらくの間は、兄妹の所に滞在した。
形はどうあれ命を救われた、その恩義は返したかったから。
畑仕事の手伝いは今までもやっていたが、解説者付きというのはさすがに経験はなく。
けれど、それもそれで楽しいもの、と思いながら]
や、こちらこそ、お世話になりまして!
面白い話も聞けたし、美味い野菜も味わえたし、感謝しかないですよ。
[それでも、そのまま居つく訳にはいかないから、と。
畑仕事の区切りのいいタイミングで、旅を再開する事にした]
ええ、気が向いたらまた、寄らせてもらいますよ。
んじゃ、メレディスさんもユーリエちゃんも、お元気で!
[別れ挨拶は、今まで立ち寄って来た場所でのそれと変わらない。
気紛れな放浪は、文字通り風の向くまま気の向くままだったから。
それでも、またいつか会えるだろう、なんて予感はあった。
その場所と状況がどうなるか、までは。
全く予想もできていなかったけれど。**]
/*
ふかふかしたなまもの惨状(キリ)
ほんと毎度遅くて申し訳次第もありません。
それにしても、今回はさすがに中の人、ほぼ全裸だなあ...(
― 連邦軍野営地・天幕 ―
[一つ伺いたい、と前置いて>>140紡がれる言葉。
笑みを消し、こちらを見据えるナネッテを見返した]
最終目標はブリュノー王都・アマンドの解放。
それに対する妨害があるならばその排除。
主な目的はこの2つになります。
アマンドを解放する際には、騎士団領で保護・待機しているブリュノーの第一王子を呼び寄せた上で、と考えています。
[後に全軍へ発布する予定でいる内容を先んじてナネッテへと伝える]
[そうした会話をしていた辺りか、追加の取次ぎ願い>>141がクリフの下へと届く]
通してくれ。
[先客がいるからと待たせなかったのは、相手がローランドであるため。
元よりナネッテと既知である彼ならば、同席しても問題無いと考えたためだ]
ラルス、良いところに来たね。
[出直そうとするローランド>>142に引き止める心算で言葉を向ける。
ナネッテからの視線>>143にも、同意の首肯を向けた]
良ければナネッテ殿の意見も聞きたいです。
[メレディスが同行していたなら、同様に意見を求める旨を伝えた*]
/*
うむ、ナネッテはやっぱS.Kさんだな。
メレディスはるなうぇいさんかこれ…?
いやでもでぃあさん感もある。
ふかさんはラルス?ナイジェル?どっちだろw
ダメだな、中身当て精度は相変わらずよろしくない。
少し失礼するよ。
[そういって不躾にクリフの元まで近づくと、ぱしっ。と両頬を挟むように手をあてた]
しゃんとしなよ。
権力も妄執も人を狂わせる。そんなものの言葉なんてのはただの老害だからね。
[若い者への激励は、臨時会議で嫌な思いをさせたものと同年代の自分がすべきだろう。]
[ぐにぐにとちょっとほっぺを掌でいじったあと手放す]
ああ、一応さっき言ったのは本心だよ。マルール王国との全面戦争なんて10年はかかる。そんなのやってられないし、やれっていうなら、もう五倍は兵が欲しいもんだしね。
基本的な目的は司令官殿がいったやつでいいさ。ただ王国側のメンツに関わりそうな人物を殺さない。あっちはうちと違って、実利ではなく名誉をとらなくてはならないことがあるからね。
ただし劣勢になってもいけない。ブリュノーはブリュノーであり続けてもらうのが最低限。そしてそこから利を得るなら、商売の優遇だろうね。ブリュノーと。あと、マルール王国とでね。難しい舵取りだよ。と、うちの上の人間がぼやいてた。
だから、はい、これ。胃薬。そいつからの贈り物。
[上=ドゥーハンの王様をそいつ呼ばわりしながら、司令官に贈るにははだはだ疑問な手土産を机の上に置くのであった*]
― 連邦軍野営地 ―
[野営の準備を行っていたところに、
顔馴染みの来訪を伝える声>>100が届いた。]
おやぁ、────…
これはこれはローランドの旦那。
[此処が戦地だと忘れるくらい穏やかな雰囲気を纏った男性が、軍服に身を包み佇んでいる。
既知の友の登場に、男の頬が自然と緩む。
初対面でパン屋の主人と勘違いした相手だが、こうしてみると──戦場のパン屋でもいけなくもない。ないが、彼の柔らかな物腰の奥に、ずば抜けた用兵の技が潜んでいることを今は知っている。
乗馬を教えてもらった時から始まった、彼との交流。
興味深い商売や旅の話>>103。時にはゲーム感覚で用兵の技を教えてもらうこともあった。旅にも戦にも縁遠い半生を送ってきたメレディスにとって、そのすべては興味深く、学ぶことも多かった。
そういう意味では──ローランドは、友人であると同時に先生と呼べる存在かもしれない。]
はっ…はははぁ。
旦那に教えてもらいましたから、移動くらいでしたら一応、ねぇ。
馬上戦闘なんぞの上級スキルは専門家にまるっとお任せしますよぉ。
[ブリュノーは肥沃な平原が国土の多くを占める。
馬の優位性は、地図を見ただけで明らかだった。]
あぁ。あの野菜は炒めても茹でても美味いけど、
実は蒸すと葉っぱの甘みが増して一番美味いんですよぉ。
戻ったらぁ、ぜひ厨房に教えてやってください。
[野菜の話になるとスイッチが入ってしまい、ついいつもの調子で返答する。]
[だが産地>>101のことを言われ、今直面している現実を思い出す。]
えぇ、───…
ブリュノーにも美味い野菜が沢山ありますから、ねぇ。
なるべく国土を荒らさずに、ことを収めたいもんです。
[ブリュノーの平原に向ける視線>>104が重なる。
この平和な光景が、なるべく傷浅い状態で残るといい────。
戦で泣くのは力の弱い民たちなのだから。]
なら俺も一緒に行きます。
丁度、このあと挨拶にと思っていたんでねぇ。
[ローランドの誘い>>104に、穏やかな声のまま頷いた。*]
― 野営地 ―
[ リンザール領主が、手勢を連れて到着したとの伝令は、司令官への報告>>51から少し遅れて齎された。
遅れた理由は、ナイジェルが野営地を一回りして兵の様子や設営の進捗を確かめていたせいだから、伝令を責めるわけにはいかない。 ]
そうか、ノーラが来たか。
[ 若き領主の愛称が口をついて出たのは、遠き日の思い出故だ。 ]
― 十数年前 ―
[ 父に連れられて、リンザール領を訪ねたのは、まだ10歳を少し過ぎたばかりの頃、何かの祝い事があったのだろう、領内は祭りのような雰囲気だった。
そんな中、父と同席してリンザールの騎士達が武芸を披露する競技会を見学した折の事だ ]
...凄い!
[ 大人の騎兵に混じって、自分と幾らも違わぬ年に見える少年が、馬上から次々と的を射抜いて行く様に目を瞠った。
多分、ぽかんと口も開いていたと思う。 ]
あのっ!私に、弓を教えて下さい!
[ 催しの後、領主の子息同士として引き合わされたレオノラに、どう話しかけていいか逡巡した挙句、口にしたのがそんな唐突な申し出だったのは、偏に同じ年頃の子供との付き合いが皆無に近かった弊害だったと、今なら判る。
本当は、素直に友達になってくれ、と、言えば良かったのだ。* ]
― 野営地 ―
[ 懐かしい名に、思いを馳せたのは僅かな時間。いずれ軍議の席ででも顔を合わせる機会もあろうと、実務に頭を切り替える。
その視線の先、凛と背筋を伸ばした司令官が近づく姿が見えた。>>120 ]
司令官殿。
[ 流れるような動作で騎士の礼を贈り、さて現状報告でも求められるか、と副官に視線を投げようとして ]
余裕、ですか?
それはもちろん...
[ 今、余裕を無くす程では戦どころではないだろう、と、向けられた笑みと言葉に、軽く首を傾げてから、ナイジェルは目を細めた。
この物言いには覚えがある。そんな表情だ。 ]
確かに川向こうには良い風が吹いていそうですが。
[ 続いた言葉に、やはりと言わぬばかりの苦笑が浮かぶ。
普通は、風に当たりに行けと命ずるのがあなたの役目です、と、口にするのは簡単だったが、言っても詮無いだろう。
彼が自分の目で確かめようとする先には彼にしか見えぬ道が拓けていくのだから。 ]
了解しました。
退屈している暇も、させている暇もありませんから御心配には及びません。
[ 浮かんだ苦笑は、すぐに引っ込め、唐突に投げられたと見える役割にも、驚きも戸惑いも見せる事なく、すんなりと請け負う。
軍団長の中でも、ナイジェルは最年少であったが、ここまでの行軍の途中、他の軍団長とは十分に意思を通じ合っているという自負がある。
タイガが留守を任せると、自分を選んだのであれば、全軍がその意に一分の隙なく従う筈だ。 ]
リンザール卿が御一緒であれば安心とは思いますが、くれぐれも、お気をつけて。
[ 静かな笑みと共に告げる声音に、ひそりと滲む同行者への信頼の色は、タイガにも伝わっただろうか。* ]
― マルール王国軍野営地 ―
[偵察護衛のために選んだ班は、自分と同じように所領を出ての旅暮らしを選び、それからそれぞれの事情で戻った者が多い。
現場での適応力が高いメンバーで構成されており、偵察などは大体任せている面々だった]
ま、全員で固まって動く必要はないだろ。
適宜散会、色んな角度で情報集める方が、色々見えてくるだろうし。
[そんな話をしながら、馬の様子を見て。
ふと、思い出したのはいつかの来訪者]
― リンザール領にて ―
ユリハルシラ家から、使者が?
[齎された報せに、書類整理の手を止める]
やれ、兄者の誼とはいえ、マメな御仁だねぇ。
[とはいえ、その小まめな気配りによって、慣れない当主業もそれなりに様になっているのが実情だから、厭うような感情はない]
んじゃ、お出迎えにでますかっと。
お茶の準備、よろしく。
[そんな軽い調子で体よく事務仕事からは抜け出したものの]
『ノーラ叔父様! お客様? お客様よね? ミーネも一緒にお出迎えする!』
[執務室を出て三歩も行かない内に、姪に捕まった]
あー……まあ、いいか。
兄者の御友人からのお使いだから、失礼ないようになー。
『それは叔父様こそ、なのだわ!』
……はいはい。
[そんなやり取りをしつつ、出迎えた使者は予想していたよりも歳若い青年。>>110
見るからにわくわくとした様子に、旅暮らしをしていた頃の自分がちょっと被ったりもしたのだが]
ようこそ、リンザールへ。
遠路遥々、ご苦労様です。
俺は、当主のレオノラ、こっちは、姪のミーネ。
ま、立ち話もなんですし、まずはこちらへ。
難しい話は、休んでからの方が効率いいですからねぇ。
[当主と言うにはやや砕けた態度は青年の目にどう映ったか。
一緒に出迎えた姪はちょっと呆れたような空気を醸しだしつつ、それでもすぐにそれを飲み込んで可愛らしく挨拶をしていた]
[齎された二つの手土産、一方は領地の治水関連問題の解決に役立つもので、もう一方は家の女性陣に大変評判が良かった。
何より、青年の気質は自身としては好ましいものだったから。
騎馬弓兵の鍛練や演習が見たい、と請われたならば快く応じたりして]
馬?
あー……そういや、まだ引き取り先が決まってない仔がいたな。
正式な訓練は始めたばっかりだが、ウチでも屈指の名馬の初仔。
相性が悪くなさそうなら、連れてくかい?
[そろそろ出立するか、という頃合いのお強請り>>111も、さらり、とこんな調子で受け入れていた。
ちょっと渋い顔をしていた者もいなくはなかったが、そちらは滞在中にすっかり懐いた姪が笑顔で押し切ったという説もあるとかないとか]
― マルール王国軍野営地 ―
……そういや、あっちの若様はどうしてんのかね。
[ふと思い出した彼は今、どうしているのか。
そんな事を考えながら、支度を整えて幕舎へと向かう]
レオノラ・リンザール、参りました。
いつでも出立可能です。
[それでも、幕舎に着けば自然と意識は切り替わり。
向けるのは騎士としての、礼。**]
― 連邦軍野営地・天幕 ―
目的はあくまでブリュノーの事態収拾ですから。
戦火を広げる心算はありません。
その途中にマルール軍が立ちはだかるのであれば、退去頂く。
ただ、それは穏便に、とは行かないでしょう。
[そのための武力行使は辞さない、と言外に言う]
”落としどころ”は……必要でしょうね。
その決定が出来るよう、今回に限りの指揮・交渉の権限は委譲してもらっています。
『必ず益を持ち帰る』という条件付きですけれどね。
[この辺りの話はナネッテ>>151らにも伝えても良いだろう、と口にする。
ローランドには会議直後に伝達済みだ]
はい?
[失礼するよ、と近付いて来たナネッテ>152に目を円くしていると、突然両手で頬を挟まれた。
パシッと軽妙な音が耳に届く。
その行動に驚いて、円くした目を何度か瞬いた]
[向けられた激励は忠告としても心に響く]
──── はい。
心に留めます。
[王や領主、地位の高い者が陥りがちな執着。
歳を経るごとに凝り固まりもするそれらに囚われぬよう、ナネッテの言葉を心に刻む]
[が、真面目な表情は直後のナネッテの行動>>153で崩れた]
ちょ、ナネッテ殿……
[掌で頬をぐにぐにされてしまい困り顔。
直ぐに離れたために振り解くまではいかなかったが、何かちょっと恥ずかしかった]
全面戦争に発展するのは、俺としても本意ではありません。
兵力もそうですが、長期化による民への負担が計り知れない。
それは避けたい。
[表情を戻し、続いた言葉に対しては同意を向け、ナネッテの意見を耳にする]
名誉、ですか…厄介なものですね。
あちらの主な将兵を把握する必要がありますね。
ブリュノーの属国化は厳禁。
これは元より解放後に王子へ明け渡す心算でしたので、問題無いでしょう。
マルールを交えてのことも視野に入れてあります。
[権限委譲を求めたのはそのためでもある。
ナネッテの言うように難しいものとなるだろう。
それを成しえたとて、上層部が何か言ってくるかもしれない。
そう言う意味でも難しいものだと考えていた]
流石はドゥーハン王、商人としての先見をお持ちであられる。
[ぼやいていた、と言うのにはそんな言葉を向けて。
贈り物、と机に置かれたのを見ると目を瞬いた]
……はは、これも先見の明、ですかね。
[そう言って苦笑しながらも、胃薬はありがたく頂いた*]
[ 優雅さと純粋さの中に才気を融合させたナイジェルは、動揺も抵抗もなく役目を承諾した。
タイガの不在を、彼ならば活かしてくれるだろう。
彼が口にする時、リンザールの響きに込められた信頼は、どこか温もりを感じるものだった。]
では、行ってくる。
ティルカンの方々に何か言伝はあるか?
[ 事情を知らない者が聞けば、タイガ自身が敵陣まで乗り込んで話をするというような言い草であったが、ナイジェルには、タイガと"つながる"レトが動いているとわかるはずだ。]
/*
ノーラさんには、毎度タスク増やして、すまないねえ、と、言っておくね!
だって、ここばっかりは、現場で投げつけた方が楽しいんだもの。
色々捏造してるけど、外れちゃいないだろうと信じてる。そして更に捏造する気も満々だ!
[ ナイジェルの答えを聞いたならば、支度を整えて待つレオノラらを伴い、遠駆けに出よう。
土地の逐一を見て回ることは不可能だが、性質のようなものを感じ取っておきたかった。
自ら駆けてこそ、土の柔らかさや風の湿り気の中に、吸収できるものがある。
ましてや、優秀な馬と騎手を輩出してきたリンザールの青年には感得するものがあろうと考えた。**]
/*
タイガへの 振りを したいが 上手く纏まらん!
騎馬か剣の大会で争った、をしたい気がしつつ。
観光訪問だけでもいけんじゃね、となっている。
観光訪問は確実にやりたい。
/*
>>175
あ、レト殿は知ってていいんですね、そこどうしようかと思ってた。さすがの気配り助かります(拝)
[ 練り練り中 ]
しかしこのメンバーだと、赤と緑がとても楽しみですよね。(にこにこ)
ふふ、上出来だね。
[権限の委譲をもらってある。という手腕も、激励の言葉>>171も、年相応に困り顔をする真面目な性質>>172もひっくるめて、子供をほめるように笑みを浮かべた。
懸念事項が晴れた心地だ。]
落としどころを考えているならば、どこまで戦端を広げればいいかってのもわかるからね。安心して力を振るえるってもんさ。
[武力行使を辞さないという暗に示す言葉には動じない。それはすでに当然のものとして受け取っている。
ただ目の前の部隊を倒せ、都市を落とせ。など軍団長の考えることだ。上はもっと先を考えねばならない。それができるかできないかで、将兵の安心度は違う。]
― 連邦軍野営地・天幕 ―
[顔パスのローランド>>142の後ろについて天幕へ入る。
立ち居地的に一国の王なので、単独でも呼び止められることはなかったろうが。]
どーもぉ。
メレディス・ソラーニー・リンデマンスも来ましたよぉ。
[天幕の中へ、挨拶とともに会釈する。
──と、目に入ったのは溌剌とした老騎士>>132の姿。]
おやぁ…。婆様もいらしていたんですねぇ。
[ナネッテへ笑みを向ける。
農家の頃からの知り合いで、その活力のある人柄は一緒にいると爽やかな風が吹いている心地がする御仁だ。あと背筋が伸びるというか──いい意味で気持ちがしゃんとする。
実際、男の姿勢も無意識のうちに整った。]
― 連邦軍野営地・天幕 ―
うん、それならば良かった。
[共にやって来たメレディスへも笑みを向け。
司令官>>150へと向ける言葉は柔らかく、気安い。
いかにも人前では礼も執ろう。
けれどこの場にあるのは気心の知れた顔ばかり、その必要のないと思えば肩肘張った言葉遣いを、この商人上がりの男は好まなかった。]
[同席の許しが出たので、二人の会話をそのまま聞いた。
最終目標は男も気になるところだったので静かに行儀よく拝聴していた。が、]
…、…──── っぷ。
[ナネッテが激励を送る様>>152に、ついふき出してしまった。]
婆様らしいなぁ、もう。
そういうところが、俺大好きですよぉ。
[厳しさと優しさと気遣いが同居する、正しく効果的な彼女の行動は──いつ見ても好ましかった。]
[だが、ナネッテとクリフ、メレディスとの間に交わされる会話に口を差し挟むつもりはない。だからと暫し静かに、老騎士の問いとそれに対する応えを聞いていたのだが。
クリフの頬がナネッテ節でぐにぐにされ、やがて机の上に胃薬>>153が置かれるに至って笑みが零れた。]
──── ふ。ふふ。
[避けたいという理由に関しては。らしい。と思い頷いた。その考えにも特に異論はなく]
ああ、厄介だね。ただ良し悪しな部分はあるね。
変わりにマルールは、一個の意志のもとに行動ができる。そこが強みさ。
ま、どっちにしろあっちの兵力も含めて確認しないと話にならないしね。もしマルールがやる気満々で大戦力を引き連れてきたら撤退すら視野にいれないといけないしね。
なーに、問題有りだと、欲を突っ張って文句をいってきたらこういってやりな。『ブリュノーを手に入れてはどこの国が管理するかで揉めて、連邦の維持が難しくなる。連邦を守るためにブリュノーにはブリュノーの主をおいた。その程度の危惧がわからないと思いませんでした。』ってね。
[欲の皮を突っ張ったものへと皮肉るような言葉を吐いて、ハッハッハ!と豪快に笑う]
あ〜…、いや。失礼。
ドゥーハン王も洒落が効いてる、と思ってね。
いや、しかしこれは王御自身の経験かな。
良く効くんじゃない?その薬。
[胃薬にくつくつと笑って。
けれどナネッテの忠告には、柔らかな表情のまま頷きを見せた。]
それに、海と船さえあれば万事解決にはならない。それは…ラルフ、あんたもわかるだろう?ならば得られる益は絞ってしまうもんさ。あれもこれもなんていうと、それこそ手に入らなくなるからね
[と、ローランドへと振る。
船をつかった商売。その先、やり方、航海術も含めて足りないのだ。
上手くいっても私の孫の世代だ。口惜しくともそういってもいたのが、旦那であり息子も同じ見解だ。]
そーうですねぇ…。
[意見>>150を求められれば、顎を触る仕草をして考えることしばし。]
俺も、マルール王国との全面戦争は遠慮したいです、ねぇ。
ブリュノーだけじゃなく、ティルカンも、…マルールも国として疲弊する。
それはおそらく、あちらさんも望んじゃいない結果でしょう。
叶うなら最小限で最大効率の戦を。
兵の消耗もブリュノーの国土を荒らすのも
最小限にしたいですねぇ。
…───理想、かもしれませんけどぉ。
[畑に撒く農薬と一緒だ。
やりすぎれば作物は枯れるが、足りなくても虫が食らう。
必要な量を見極めること────…難しい話だが、それが出来ないと
その舵を引き寄せるための戦い、ということでしょう。
ブリュノーの民には気の毒なことだけど、ティルカンはどうしたって…──海が欲しい。港の使用権が欲しい。
その願望は僕にだって理解は出来る。
親父さん…おっと。クレメンスさんの口癖だったし。
第一、海を使って広く交易をするなんて面白そうだ。
お互いにひとつしかないものが欲しくて手を出し合っているんだ。
なら、それを取るには相手の手を叩かなきゃいけない。
叩いて相手を引っ込められた方が勝ち。
そういうことでしょう。
別に、手を切り落とすことが目的じゃない。
[うん。と、クリフの言葉>>169にも頷いた。
必ず益を持ち帰ること。これは彼に直接聞いている。
それよりも前、指揮を任されることが確実であろう彼が権限の委譲を求めるつもりだと知って、それはいい考えだと同意したものである。]
[ナネッテの意見を耳に止める。]
あと、名誉ってなるとぉ…
どっちかが大勝ちしても大負けしても
駄目かもしれません、ねぇ。
賭け事と一緒で、ムキになって止めどころを見失うかもしれねぇです。
───どちらも、国を背負って此処まで来ている。
結果を持ち帰らなきゃいけねぇのも一緒でしょう。
ブリュノーの緩衝地帯化の復活を目指すのであれば…
両国のバランスをとるために、
いい意味での──…痛み分け、引き分けみたいなもんが
大事なんじゃねぇかなあと思いますねぇ。
[“落としどころ”を別の言い回しで言ったようなものだが、
戦に疎い男なりの考えを述べた。*]
まあね……。
いやでも、おかみさん。
海と船は面白いとは思うよ。
リスクも大きいけど、やっぱり輸送量の多さと速さは魅力だし。
僕もちょっと使ってみたい……、あ。いや。
その為に戦火を大きくするはない。
そこは大丈夫。大丈夫だけどね。
[でも海があれば楽しそうだなあ、なんて思うのだ。
多分クレメンスの語る夢を、ラルフは彼の実の息子よりも熱心に聞いていた。いつかそんな日が来たら、自分も船に乗って交易に出てみたいなんてことまで思ったものだ。だからナネッテ>>184にはこう返す。そして、続く仕草>>188に何とも言えない苦笑を見せた。]
………… うわぁ …
[この人はやったのか。やったんだろう。
一国の王を拳で教育したんだろう。あの拳には、かつて幾人もが世話になってトラウマを刻んだ。ラルス自身も、その痛みにはしみじみと思い出がある。]
[婆様呼びが癖になったのもあるが、彼女との距離感を変えたくなかったというのもあって、この呼び方が続いていた。
それに坊主と呼ばれるのも、まだまだ若造だと実感できて嫌いじゃあない。]
えぇ。野菜も肉も熟成させると旨味が増しますから、ねぇ。
58年物なんてプレミア価値ですよぉ。
[笑みを色濃くしながら、堂々と胸を張るナネッテ>>189を軽口混じりに褒め称える。]
ははっ! やっぱりおかみさんには敵わないや。
…まあね。
夢よりも欲を追い求めたい連中は多いからなあ…。
取りすぎない。
という程度に、取れりゃ一番ですかね。
僕らくらいには、ね。
[上の望むほどに貪欲ではなく。
けれど港を使わせて貰えるくらいには、友好的な政権をブリュノーには求めたい。夢を夢と置いて、一旦思考を打ち切った。]
ところで……、主な将兵の把握か。
あのね、それに関わるかは分からないけど。
どちらにせよ開戦前の偵察なんかは必要かな。
幸い、ティルカン側にはブリュノーの砦もある。
あの辺が使えるかどうかも含めて調査が要るかと思ってはいたんだけど。
……ま、ここの面子で行くなら僕かおかみさんかなあ。
メレディスさんに早駆けをさせるわけにはいかないだろうし。
鞍から落っこちちゃったら困るからね。
[くすりと悪戯っぽくリンデマンス王を見遣るのは冗談半分、本気半分。本音を言えば、いかに将とはいえ一国の王を偵察などに差し向けるわけにはいかないだろうという思いがある。それに、]
僕やおかみさんなら、顔も知られてはいないしね。
[単独行動には重要な特性だろう。
そう告げて、判断を預けるように
────…、海かぁ。
[海に畑は作れないので、他の二人に比べると男はそこまで海に思い入れがない。が、]
俺としては海岸が気になるところですねぇ。
塩害地域で作物を栽培すると甘くなる──ってのを試してみてぇんで。
[あとは海藻の肥料利用やら、──まぁ海が手に入れば遣りたいことはそこそこある。
持っていないものに憧れる気持ちは、大なり小なり誰もが抱いているものだ。
これまでは夢のままだった。
今後は、────さてどうなるのか。]
― 連邦軍野営地・天幕 ―
[どうやらナネッテの懸念は晴れた模様>>177。
子供扱いは若輩故に仕方ないと割り切って]
はは、ナネッテ殿にかかれば上層部の方々も形無しですね。
[豪快に笑う様子>>182はクリフを大いに勇気付けた]
はい、頼りにします。
[胃薬の流れ>>188には、先程とは少しだけニュアンスを変えて紡ぐ。
教育してやった、との言にはドゥーハン王の苦労を思って苦笑するしか出来なかった]
効きそうな気がするね……。
[ローランドの言葉>>183にもしみじみ言いながら頷いた]
最小限で最大効率か…。
いや、理想であれ、そう言う目的があるとないとでは実現への働きかけが変わってくる。
理想だからと切り捨てる必要はない。
[メレディス>>185が紡いだ言葉を拾い上げる。
理想を完璧に実現することはそれこそ難しい話だろうけれど、理想に近づけることは出来るはずだ。
続く名誉に関して>>187を聞くと、僅かに考える間が空く]
──…やはりそうなるか。
あちらがどう言うスタンスで来るかにもよるが……そこを目指すのが得策かな。
[マルールの意思を確認する必要もありそうだ、とも思う]
海路による交易の拡大がどれ程の恩恵を得られるかは、俺も知っている。
その最たる場所を見たこともあるしね。
だから、ラルスや商人の人達が焦がれるのも理解はしてるよ。
海路が使えるよう、最大限の努力はしてみせるさ。
[思い起こすのは3年前、ブリュノーに滞在していた時のこと。
その時クリフは兄に連れられマルールのある領地へと訪れていたのだった**]
/*
海に畑が作れないメレディスかわいいね
かわいい……
>>154明日はこの辺も拾えたい。どうか…どうかな…
クリフにも拾ったり返したり投げたり出来てない。出来てないんだ…スヤ
分かってますよぉ。
というか婆様たちならともかく、
俺に手加減なんてそんな器用な真似は出来ませんってぇ。
[ナネッテのアドバイス>>196を心に留めたものの、おそらく戦うだけで手一杯になるだろう。
どちらかというと──相手にも手加減がない、という意味で把握しておくべきかもしれない。]
あーあーあぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…
そーーーうですけどぉ〜〜〜〜〜〜〜…
[思わず両手で耳を覆った。
心配してくれているのは分かる。充分に分かる──のだが、それでも嫁取り>>201に関してはひたすら耳が痛いのだった。]
なーに、たまにはお説教もいい薬になるさ。
[悪びれないままクリフ>>198へという
首脳陣の考えを欲ばかりであると言い切る気はないが。若い芽が狭い視野のもと摘まれるのを黙ってみてはいられない。...にとって参加した理由の半分がそれだ。あれこれと思索する子たちに、満足げにうなずいて]
さて、あちらを探るのは当然として、そんな目的を達するための戦術手段は……親不孝者にでも任せるとしようか。
[本心でそういってるわけではなく、からかうようにラルスを親不孝者呼びしつつ
口にされた方針>>195には特に反対もせずに、司令の判断を仰ぐつもりでいた**]
えぇ。そんな無茶したらぁ、俺、きっと落ちちゃいます。
[早駆けなんておそろしい。
悪戯>>195だと分かりつつ、つい真顔で受け答えした。]
でも調査はアリですねぇ。
使えるものは使った方が効率がいいでしょうし。
― 三年前 ―
[ ナイジェルは、三年前、一度だけブリュノーの王都アマンドを訪れた事がある。
その日はブリュノーの建国祭で、王都は観光客と祭りに浮かれる住人で溢れかえっていた。 ]
[ 建国祭の祝賀行事の一つに、王家の人々が王城のテラスに打ち揃って国民に手を振るという一幕がある。
多くの人々がその得難い機会を逃すまいと王城の前にひしめきあっていたが、その一角から、甲高い女性の悲鳴が響いた ]
『いやっ!返してーっ!』
[ 思わず視線を向けた先、数歩も離れていない場所に、地に倒れ、泣きながら手を伸ばす若い娘と、娘から奪ったらしい荷物を抱え、後も見ず駆け去ろうとする男の姿を見つけると、ナイジェルは迷う事なく駆け出した。 ]
待てっ!
[ 待てと言われて止まる引ったくりは、当然居ない。しかし声をあげた効果は意外な所で発揮された。男の背を追って走ったその先で、横合いから男に体当たりを仕掛けた者が居たのだ。 ]
…………まったく。小僧から卒業するのはいつになることやらだよ。
[耳を塞ぐメレディスに、腰に手をあててだめな子に呆れるように見た。
まあその視線は、ラルスやクリフへと移っていったのは、ある意味自然なことであったか**]
あー…あとそうだ
俺、一応言っとくと初陣なんでぇ。
[小さく挙手をして、ささやかに申告する。]
やるだけやる覚悟は持ってきましたけどぉ…
まぁなにぶん戦場の新米ですからねぇ。
はははぁ。…なもんで御三方、フォローよろしくお願いします。
[気心の知れた仲間だからこそ信頼している。
男は緩やかに頭を下げた。**]
― 三年前 ―
[ ナイジェルは、三年前、一度だけブリュノーの王都アマンドを訪れた事がある。
その日はブリュノーの建国祭で、王都は観光客と祭りに浮かれる住人で溢れかえっていた。 ]
[ 建国祭の祝賀行事の一つに、王家の人々が王城のテラスに打ち揃って国民に手を振るという一幕がある。
多くの人々がその得難い機会を逃すまいと王城の前にひしめきあっていたが、その一角から、甲高い女性の悲鳴が響いた ]
『いやっ!返してーっ!』
[ 思わず視線を向けた先、数歩も離れていない場所に、地に倒れ、泣きながら手を伸ばす若い娘と、娘から奪ったらしい荷物を抱え、後も見ず駆け去ろうとする男の姿を見つけると、ナイジェルは迷う事なく駆け出した。 ]
待てっ!
[ 待てと言われて止まる引ったくりは、当然居ない。しかし声をあげた効果は意外な所で発揮された。男の背を追って走ったその先で、横合いから男に体当たりを仕掛けた者が居たのだ。 ]
観念しろ!!
[ 体当たりした青年に抑え込まれようとしながらも、尚暴れる引ったくり男を、追いついたナイジェルも共に押さえつけて荷物を取り戻した。 ]
[ やがて後から駆けつけた警備兵に引ったくりを引き渡し、名を尋ねられて、協力してくれた相手がティルカン連邦の騎士クリフ・ルヴェリエだと知った。 ]
では、こうしましょう。
報奨金は、荷を奪われ、怪我をされた娘さんへの私たちからの見舞い金とする。
いかがです?
[ 報奨金が出ると言われたが、互いに譲り合って話が進まず、最後にナイジェルが折衷案として持ち出した、その提案に、一も二も無くクリフも賛同した。
互いにブリュノーを挟んで睨み合う二つの国に属してはいても、人として、そして騎士としての誠に変わりはない。
クリフの人柄から、そう感じた事は、今でも、はっきりと覚えている* ]
― 野営地 ―
[ ティルカン陣営に伝言があるかと問われて>>175思い出したのは彼の騎士の曇りない瞳の色 ]
出来ましたら、クリフ・ルヴェリエ殿に、ナイジェル・ソン・ベルクが再会を楽しみにしている、とお伝えを。
[ ティルカン連邦軍の中に彼が加わっている事は確実だろうとナイジェルは思っている。あの日のように、奪い合うのではない解決が出来れば、と、望む想いは、今は伝える事も出来ないが...それが例え戦場で刃を交える再会であっても、楽しみに思う気持ちもまた、真実だった ]
それにしても、もうティルカン陣営にそれほど近いのですか?
相変わらず、ですね。
[ 相変わらず見事な手腕だと、レトと
/*
やっぱり朝更新村は恐ろしいねぇ…とタイムスタンプを見ながら思うけれども、あんまり関係ないかもしれない。
まだ、プロローグですよ??((((;゚Д゚))))
― 舟の上 ―
可愛かったよなー。
[馬を眺めながらの言葉に、隣のペテルは視線だけ寄越してきた。「なにが」と聞き返せば調子に乗るので、こういう時は基本スルーだ。
される方も慣れたもので、勝手に話を続ける。]
ノーラの姪っ子ちゃんさあ。
ミーネちゃんっていうんだけどさ。
可愛かったなー。
[リンザール家の当主を通称呼び捨ての上に、姪にはちゃん付けだった。だがここにはとがめだてする口うるさい人間はいない。]
[いくつか他の領地にお使いに行ったりもしたけれども、リンザールはことのほか居心地が良かった。
なんといっても領主が堅苦しくないのがいい。
初日こそ行儀よくしていたが、翌日からはノーラ、ノーラ、と付きまとっていたし、姪っ子とは歌って踊る仲になった。
花冠を作ってあげたらとても喜ばれたものだ。
おねだりあっさり受け入れられて引き合わされた若馬はつやつやとした明るい栗毛で、よく走り良く跳ねた。]
おまえはすぐ跳ねまわるから、
[名前はまだないというからそんな風に名前を付けて、もらってきた子は今ではすっかり相棒だ。]
[兄が言うには、ノーラも来るらしい。
逞しくなったイルフェを見せるのも楽しみだ。
ミーネちゃんにも何かお土産を渡してもらおうかな、なんて考えているうちに、岸の方から声が掛かった。
ティルカンの兵を見つけた、という報せだった。*]
― ティルカン駐屯地近辺 ―
[川面を行く小舟は、当然のようにティルカンの巡回兵に発見された。
誰何され、舟の上に立ちあがって声を張る。]
マルール軍司令官の使いとして来た。
ラーシュ・ユリハルシラだ。
そちらの代表者に取り次いでもらえないかな。
[しばらくざわついたあと、そこで待て、の声が掛かる。
報せにだろう、奥へ走っていく兵の姿も見えた。
そういえば、クリフにはレトとしか名乗ってないな、
なんてふと思い出したのは、後から思えば虫の報せだったかもしれない。**]
君に再会を待ち望まれるとは、隅に置けない男だな。
[ 仄かに笑みを含んで、ナイジェルの言伝を預かる。
主語のない感嘆には、もう少し笑みを深くした。]
お楽しみの気配があれを惹きつけるのか、あれ自身が音楽なのか。
確かに託そう。
[ 約束すると同時に、それを果たす。
指先にふっと息を吹きかける動作は、ただのポーズであったが、様になっていた。]
クリフ・ルヴェリエに佳人からの言伝を。
「ナイジェル・ソン・ベルクが再会を楽しみにしている」そうだ。
反応を、聞かせてくれ。
[ 唐突に投げる声は、傍にあるかのように。]
それと、リンデマンスの指揮官には、おれからのメッセージを届けてもらいたい。
──我らの大義は、リンデマンスを侵攻することはない、と。**
― 連邦軍野営地 ―
流石ラルス。
俺もそれについて意見を聞こうと思ってたんだ。
[偵察について>>195を聞けば、先ずそんなことを言って]
そうだな。
始まる前に怪我されても困るし。
[メレディスに早駆けさせるわけにはいかない、というのにも同意を示した]
偵察はラルス、君が行ってくれ。
何か分かったら連絡を。
[互いを繋ぐ声でも願う。
離れていても会話出来るというのは、偵察や索敵の際に非常に便利だった]
そうか、初陣になるんだったね。
[メレディスからの申告>>210を受けて、一つ頷く]
出陣を決意してくれてありがとう。
フォローは任せてくれ。
[緩やかに頭を下げるメレディス>>211に笑みかけた*]
― 中央平原 ―
[陣を巡っていた司令官が戻って来た所で、偵察と言う名の遠駆けに出発する。
駆けだして間もなく、率いていた隊の者たちは4人ずつの組を作って別方向へと散って行った]
ああ、あいつらには別角度を見て来てもらおうかと。
同じ場所でも、見る角度によって色々違ったりしますから。
[別行動の意図を明かす口調はさらりとしたもの。
駆ける最中に感じる風の感触に目を細めつつ、その鋭さは失われてはいない]
……話には聞いてましたが、実際に見るとまた、違ってきますねぇ……。
[広がる風景に口をつくのはこんな呟き]
北と南は農地で、真ん中が牧草地、か。
穀倉地帯は荒らしたくないってのは、皆考えるでしょうし。
騎兵主体の編成なら、やっぱり
余計なものがない分、動きはほとんど阻害されないでしょうし。
馬……ってか、家畜に害をもたらす物も、拓いた時点で取り除かれてると考えて良さそうかなー。
[農地として拓かれた時点で、石や毒性のある植物などの危険はほとんどない、と見ていいだろう。
そんな分析を巡らせて]
なんにせよ、ここが主戦場になるなら、俺らは動き易いですかね。
穀倉地帯とかはほんと、踏み荒らしたくない云々以前に、走り難いったらないですから。
[実際にやってみた事があるかのような物言いで、さらりと告げる。
そこを突っ込まれたら、ちょっと罰悪そうな顔をしつつ、何やら楽し気な同行してきた二人の兵を物言いたげに睨んだりもするのだが。*]
/*
てかまあ、あちらはみんな揃ってたし、気持ちはわかるが。
朝更新は宵っぱになり易いんだから、ちゃんと健康しまようぜ!
って、すげーいいたくなった俺がいる。
― 野営地 ―
レト殿の魂こそが音楽で出来ているのだと言われれば、納得するしかありませんね。
[ 無二の絆持つ弟の事を、音楽に例えるタイガの声音と瞳こそ>>220いっそ甘やかと呼べるほどの色を乗せている。
彼が見せる、そんな表情も、それを一身に受ける自由奔放な青年の事も、ナイジェルは嫌いではなかった。
二人の間に交わされる言の葉に仮初にも割り込まぬよう、本名を知った後にも、レトという呼び方を変えない程には。 ]
ありがとうございます。
レト殿にも御無事の帰還をお待ちしていると。
働き者のお猿さん達が、汗を流す用意もしておきましょう。
[ 伝言への感謝と型通りの挨拶の最後、付け加えた言葉には、猿という名を揶揄するようでありながら、まるで家族の帰りを待つかのような、暖かな響きが籠もっていた。** ]
― 小舟の上 ―
[ごろごろしていたのが、不意に跳ね起きる。
よくあることなので、側の仲間はちらと見ただけで声を掛けてもこなかった。
胡坐をかいて、届く声に意識を合わせる。]
伝言?
ナイジェルが?
わかった。伝える。
どんな顔をするのか楽しみ?
いいよ。会えたらすぐに教えるよ。
[兄が佳人と評したナイジェルの顔を思い浮かべる。
幾度か隣で戦ったことがあるけれど、確かに戦場に立つには優しげな顔立ちだ。
だからと侮った相手は、今頃冷たい場所で後悔しているだろう。]
[もうひとつのメッセージも心に刻む。
リンデマンスというのが、マルールから一番近い連邦内の国だという知識は持っていた。最近、そこの王が代替わりした、というのも。
それ以上のことは、あまり知らない。]
ブルーノの王妃とその子を王宮に送り届けること。
その障害を除くために労は惜しまないこと。
それが俺たちの大義、だね。
[認識を改めて確認しておく。
その芯さえぶれなければ、兄の目指すところからそう外れることもないだろう。*]
/*
>>222
おお、タイガ殿がリンデマンスを気に掛けてくださっている。
戦闘不慣れな王様がわざわざ出てきたのって、
リンデマンスに人材が少ないっていうのもあるけど
明日は我が身…っていう理由もかなりあるからねぇ。
割とそこ、言ってもらえるのは立場的に有難いところ。
その辺分かって言ってくるんだから、流石タイガ殿だよねぇ。
― 連邦軍野営地 ―
[4人での会話からしばらく後、野営地周辺を巡回していた兵からある報せが齎される]
マルール軍司令官の使いだって?
川を遡上……ロンジーから来たと考えるのが妥当か。
[西からではなく南からというのが不思議に思ったものの、門前払いする理由も無く]
軍議用の天幕へ通せ。
……ラーシュ・ユリハルシラ。
ユリハルシラ家の者か。
[告げられた家名には覚えがある。
3年前に観光で訪れたマルールのある領地を治めているのが、彼の家だったはずだ。
しかしあの時知った嗣子の名はラーシュではなかったはずで。
縁者なのだろう、という推測だけが意識に残った]
[巡回兵を送り出した後、クリフは軍議用の天幕へと向かう。
個人用のものより広く、十数人は入れる天幕。
中には簡易的な机と椅子が並んでいた]
[ローランド達が同席を望むのならば許可を出し、クリフは椅子の一つへと座して待つ*]
― 中央平原 ―
[ 世俗の軛を外れたレトの仲間たちをも隔てなく受け入れるナイジェルの丁重な労いに、伝えよう、と皓歯をもって答え、後を任せて、草の海へと出発する。
タイガが駆るのは艶やかな青鹿毛だ。
リンザール麾下の騎弓兵が、勢いを緩めぬままに放たれてゆくのを、わずかに首を傾けて見やる。>>225
意を得たかのようなタイミングで、レオノラが企図を告げた。]
ああ、
[ ひとつ頷き、レオノラが口にする実地判断を聞く。]
アマンドに籠る民に、華を魅せる必要がある。
この平原は、その舞台として相応しい。
[ 騎兵とは別の観点ながら、やはり主戦場はこの中央平原──ブリュノーの首都アマンドから観戦が可能なエリアでと考えていることを伝えた。]
おれは戦場で華のある戦をすると言われているだろう?
[ 衒いもなく言った。]
それは、おれが一騎当千の荒武者だからではない。
おれは、基本的に、相手に倍する勢力をもって当たれる局面を見抜く、あるいはその状況を作り出すことによって、揺るぎない勝利してきた。
その一方で、寡兵で戦線を守りきる、そんな人物もいる。
そういった "負けない戦い" で多勢を引き受けてくれる者がいてこそ、自分は華のある戦ができたと言える。
君の兄は、"負けない戦い" の名手だった。
[ 回顧とともに、ジャンの弟に視線を流す。 君は居場所にどこを選ぶ。*]
─ 回想:ある商業国の老騎士との出会い ─
おやぁ。お客さんかぁい…?
[叩きつけるような雨音を割って、届くノックと声>>122があった。
こんな天気の日に誰だろうと首を捻りながら、男は玄関に顔を出す。
するとずぶ濡れの老婆が、馬の轡を握って立っているではないか。]
今日は急に降り出しましたもの、ねぇ。
どうぞどうぞぉ、軒先と言わずゆっくりなさってください。
[困ったときはお互い様だ。
家に招き入れ、身体を拭く布を渡す。妹のユーリエに頼んで温かいお茶を運んでもらった。]
礼なんてそんな、
そもそも年配のお婆さんに力仕事なんて頼めませんよぉ。
[本人的には善意のつもりだったのだが──…
それなら試してみるかい?と誘われて腕相撲をしたら、
侮っていたせいもあって負けてしまい、え?!??と驚く羽目になった。]
はっははぁ。俺も農業で鍛えているんですけど、ねぇ。
お婆さん …────いや。婆様には敵いません。
[お婆さんから婆様に昇格した瞬間だった。]
[その後は時折農具が届いたり、ナネッテ本人が訪問してきたり、日頃のお礼に自家製野菜をてんこ盛りに押し付けたりと、緩やかな交流が続いていた。
そうして3年前、男にとって転機となった王位継承があり────…]
あれぇ? 婆様じゃないですかぁ。
そうかぁ。ドゥーハンの御付の騎士って……
えっっ、
あーーーいやまぁ、城仕えというかぁ… ですねぇ……
[言葉切れ悪く、もごもごと口篭る。
田舎のばーちゃんに、いきなり立派になった姿を披露するような心地でなんだかとっても面映い。]
[やがて周囲の態度から察したナネッテが驚きの声>>127を上げた。]
はははぁ。ま ぁ、そういうことです。
この度リンデマンスの国王に就任しました
メレディス・ソラーニー・リンデマンスとぉ 申します。
[ドゥーハンの御一行に向けて、王になった男は丁寧に会釈する。]
そちらのナネッテ殿とは、以前よりご縁がありまして、ねぇ。
今後も変わらぬ交流を続けていただけるとぉ
リンデマンスとしては大変光栄ですので……
― 十数年前 ―
[リンザール領では毎年、自然の恵みに感謝する祭りが行われる。
その際には腕に覚えのある者たちが自身の武芸を披露し、それぞれの技量を称え合う競技会が開かれていて。
お祭り好きな気質と、自分の技量を試したい、という欲求から、十を過ぎた頃から参加するようになっていた]
よっしゃあ、いい調子!
[連続して的を射落とした後、上がるのははしゃいだ声。
若は少し加減しろ、なんて揶揄にやーだよ、と軽く返したりしつつ、競技会を終え。
支度を整え直した所で父に呼ばれ、訪れていた客人と引き合わされた]
……は?
[何やら逡巡するような空白を経て、向けられた言葉。>>159
思いもよらないそれに、ついうっかり惚けた声が上がっていた]
……あー、えーと。
[それでも、戸惑いの時間は短いもので]
俺、ほとんど我流だけど、それでもだいじょーぶか?
[正式な弓術も習って身についてはいるが、本領はそこからの我流アレンジ。
それが変則的なものなのは周囲─主に長兄から─の指摘で理解はしていたが。
馴染むんだからいいだろ、で押し切っていた頃。
申し出の裏の真意には気づく事無く、明るい調子でこう返していた]
[そんな出会いの数年後には、こちらは放浪の旅に飛び出して。
それから、思わぬ事態で国に帰るまで会う事はなく、戻ったら戻ったで、こちらの余裕のなさからのんびり話す機会もなかったのだが]
挨拶する暇くらいは、あるよな。
[今回、軍団長として参戦すると聞いて、最初に思ったのはこんな事だった。**]
/*
農家が王様になってたー!?というやつは
この設定の鉄板イベントなので、乗ってくれた婆様に感謝なのです。
しかし、うちのところの出会いのコミカルっぷりと比べて
王国の格好良さよ…。
>>238とかとても好き。
― 回想・とある戦場 ―
[ドゥーハン王国と同じ連邦所属である隣接国。その国防政策として共同であたった戦いのことであった。]
じゃあそいつらはうちで預かるよ。
[兵を集っていた時にやってきた奇妙な100名ほどの集団。傭兵といえばいいのか。旅芸人一座とでもいえばいいのか。なんとも不可思議なものたちを迎え入れはしたが、独立して動くということに隣接国の将は難色を示しており、その時にだした一言であり、そのまま預かることとなった。]
[そんな奇妙な集団の代表者と話す]
一応預かることになったナネッテだ。まああんたらの手法からしたら預かる。とかそういうのは関係ないかもしれないから文句は特にないだろ?ま、仕方ないってことさ。あちらにはあちらの言い分がある。独立して動く軍ってのは、想定していた作戦を壊す可能性がある。下手したら味方まで混乱する。ようはそれを柔軟に行動できないってことさ。
別にあの指揮官が無能だっていうんじゃないよ。堅実な指揮官さ。だからできもしないのにできる。なんていわない。そんな可愛げがあったろう?
[実際にはできない。といっていたのではなく、指揮官として等々といっていたわけだが、そう受け取るぐらいの余裕が...にはあった]
さて、一の矢は、あちらがすることだろうさ。
[自国の防衛戦として、最初にぶつかるのは先ほど指揮官の軍だろう。]
二の矢がアタシが率いる軍か。それともあんたたちか。どっちがいいかだけ決めな。
[いっそ投げやりともいえる態で笑っていう]
それぐらいのこと、できるんだろう?それ以外は、ちゃんと帰ってきさえすれば好きにしていいさ。
[自分はそれを合わせられると言外に滲ませつつ、選択を委ねる。なんとも奇妙な共同戦線という出会いであった*]
― 連邦軍野営地 ―
[どうやら話は上に通ったらしい。
しばらくして、来いと呼ばれたので船を岸に寄せて上陸する。
積み荷の樽は、同乗の二人が抱えて運んだ。
対岸の二人に小舟を返してくるようにと託し、残りの四人を引き連れて野営地に向かう。
兵に先導されて訪れたのは、大きな天幕だった。
供の四人は外に残し、自分だけで入り口を潜った。
腰に差した短刀を置いて行けと言われるなら、抵抗はしないだろう。]
[天幕に踏み込んで、周囲に視線を走らせる。
椅子に座る男がおそらく一番立場が上と察して、そちらに軽く頭を下げた。]
お会い戴いて感謝している。
もう伝えてもらったと思うが、ラーシュ・ユリハルシラだ。
将佐の役を任されている。
ティルカン連邦の方に、まずはご挨拶したい。
あれは手土産代わりの、マルールの特産品だ。
良かったら受け取って欲しい。
[天幕の前に置かれた樽がちらりと見えただろうか。
中にはかちかちに干された塩ダラが詰まっている。]
司令官からも伝言があるのだけれど――
[ここまで用意しておいた言葉を並べていた口が、ぽかんと開いた。
改めて、話している相手の顔をじっと見て、あー、の形に目が開く。]
もしかして、 クリフ?
[ぽかん、のまま、確認の声が出た。]
ナイジェル・ソン・ベルクが、おまえの無事な帰還を待っているそうだ。
そう伝えてくれと、花の顔を綻ばせていたぞ。
「働き者のお猿さん達が、汗を流す用意もしておきましょう」とも、言っている。
ふ、浮かれ騒ぐレクの音が聞こえてきそうだな。
[ 幕友からの心遣いを伝えた後、使者たるレトからの、大義の示すところを問う声には、厳粛に是と返した。]
王妃とその嗣子の正当な権利が臣民に認められ、嫁ぎ先において安寧な暮らしを取り戻すことが我らの目的とするところであり、騎士たる者の誇りにかけて果たすべき義務だ。
[ 自分にも妻と幼い息子がいるゆえに、母子を守ろうとする覚悟には義務以上のものが加わっているが、それは私情であるとわかっていた。ただし、心のアンカーでもあるのだ。*]
─ 4年前:農場にて ─
おおぉお…! 分かってくれるかい…!!
[生の野菜の良さに同意>>147してもらえた嬉しさが溢れて、
がたっと椅子から立ち前のめりになりながらノーラの両手を取って
ぶんぶんと激しく握手する。]
そうなんだよぉ。
しかも採れたての生野菜は現地でしか食べれない、
むしろ超希少食材とも言える訳でぇ…
いやぁ、君のこと気に入ったよぉ。
『ごめんね。…兄様、野菜バカなの』
[テンションの上がった兄に付き合わせる形になってしまって、
ユーリエが申し訳なさそうに謝罪した。]
[別れの挨拶をする相手>>148に向けてひらひら手を振る。]
うん。ノーラ君も元気でねぇ。
[こうして農家を営んでいると、雨宿りだったり行き倒れだったりと、不思議な縁で此処を訪れる人間は時々いる。
その多くは一期一会なものだけれど───たまに、再会する機会が巡る場合もあって。そんな時は蒔いたのを忘れていた種が芽を出し花咲いた時のような心地がして、ほっこりと嬉しくなるものだ。
……彼が歩む道と再び交錯するかもしれぬ未来は、未だ知らない。*]
村の設定が変更されました。
― 野営地 ―
[ 司令官自らが偵察に出発した後の野営地には、僅かながら緩んだ空気が漂い始める。
それは、すぐには戦闘が始まる事はないだろう、という予測のせいでもあり、単純にトップが不在であるという緊張感の緩みでもあった。 ]
騎馬兵は各隊持ち回りで周辺の警戒にあたり、必ず休息を交代で取るように徹底しろ。
歩兵隊には食料を優先的に回して食事を先に済ますように。いざ戦闘という時に腹がこなれていない、では、話にならない。
工兵隊の進捗状況は?
投石器の組み上げは急がせておけ。
アレは、王都からも威力が見えるように運用してこそ意味がある。
[ そんな中、ナイジェルはタイガの言葉通り、残された兵達が退屈を感じる暇を与えぬように、指示を飛ばす。
攻城兵器ともなる投石器の存在は、ティルカン連邦軍のみならず、籠城を続ける王都アマンドの守備隊にも誇示するべきとの考えだ。 ]
浴場の方は設置出来たか?
[ 続いた問いには副官が設置済みです、と答えて笑う ]
『将官用の方は、司令官殿が戻るまでお預けだというんで、一般兵用の方を一緒に使う隊長や士長が結構多いですよ。あの蒸気風呂は、確かに疲れを取るには最適ですからね』
[ 率いてきた兵員全体を賄う温浴場はさすがに作れなかったが、小さな小屋の中で焼いた石に水をかければ汗を流せる蒸気風呂は、タイガに同行してきた職人達>>43の指導のもと、十分な数を設置する事が出来て居た。
熱い蒸気で汗を出してから、目の前の川から引いた冷たい水の流れに飛び込めば、体も頭もすっきりするという寸法だ。
将官用には小規模ながら温浴も可能な浴槽も別に用意されている。 ]
どこの隊にどの程度の数、一般兵と一緒に蒸気風呂を使った将官がいるか記録しておけ。姓名まではいらない。隊ごとの割合だけを知りたい。
[ 規律を守り、将官用に用意された浴場が使えるのを待つのも、立場に拘らず、旗下の兵達と共に浴場を使うのも、それぞれの性格であり、どちらが正しいとも決められるものではない。
だが、兵を率いる将官の性格は、そのまま、その隊の運用に関わってくる。
タイガの求心力により、概ね問題なく纏まっているマルール軍だったが、個々の隊の傾向を把握しておける機会は逃さずにおこうとするのが、ナイジェルの性格だった。 ]
『御指示の通り、少し離れた場所に大きめの温浴槽も設置しましたが。』
ああ、そちらは
[ いつ戻ってくるかは、恐らくタイガが教えてくれるだろう。* ]
― 中央平原 ―
……華ですか。
ま、確かにここなら王都からも良く見えるのは確か、か。
[ふい、と北へと視線を逸らした後、また戻し]
ええ、亡き兄もよくそう言っていたと聞きました。
[直に言葉交わす事はできなかったが、父や義姉からその辺りは聞かされていた]
[戦場に咲く大輪華、それを開かせるための術。
ただ雑に攻めるだけでは決して叶わぬもの。
それを支える一因が、亡き兄だった、との言葉>>238に、自然と背筋が伸びるような心地がした]
……負けない戦の名手、ですか。
[寡兵を持って多勢を押さえる、と言うのは、言うほど楽な事ではない。
それでも、それをやり遂げ続けてきたのが兄の在り様だったという]
…………。
[流される視線に、しばし、沈黙して]
……俺には、兄者のような立ち回りはできない……というか。
根っこが真逆ですから、同じような動きは多分、できないでしょうけれど。
負けない戦を志す、っていうところは、同じかも知れません。
[寡兵を持って多勢相手に機動力を武器に立ち回る。
そんな戦い方を好むのは、既に知られていたか。
立ち回り方は兄とは真逆だが、為さんとする所は同じである、との意を含ませた言葉は、物言いはやはり軽いもの。*]
― 連邦軍野営地 ―
じゃあ俺は同席しようかなぁ。
何人か居た方が箔が付くでしょーし。
あちらさんがどんなことを言ってくるかも気になるし、ねぇ。
[ナネッテ>>254が辞退するのを見て、男はクリフへ同席を申し出る。
そのまま移動する彼の後に続き、軍議用の天幕内──クリフの脇に立った。*]
― 連邦軍野営地・軍議用天幕 ―
[ナネッテの激励>>254を受け、メレディス>>265を伴い座した天幕の中。
入口からやってきた使者>>251はこちらを認識すると軽く頭を下げてくる。
互いに武器は持たず、身一つでの対面。
出迎えにあたり、クリフは椅子から一度立ち上がった]
わざわざの訪問、痛み入る。
手土産もありがたく。
[土産というのはあの樽のことだろう。
マルールの特産と言えば、魚介の類か]
立ち話というのもなんだ、どうぞ席へ。
[着席を促し、こちらの名乗りを、と口を開きかけた時。
先んじて相手から自分の名が零れ落ちた>>253]
へ?
[思わず呆けた声が出る。
次いで、マジマジと相手を見遣れば、その顔に残る面影に気付いた]
──── レト?
[相手と同じように、確認の声が出る]
え、何で。
だって、ラーシュ・ユリハルシラって……。
え?
[混乱は続く*]
― 連邦軍野営地・軍議用天幕 ―
[入ってきた使者>>252の挨拶を聞きながら、…記憶の端っこが刺激される心地がして内心首を捻る。
マルール王国の者に知り合いはいなかった筈だが……
などと考えていたら、目の前で不思議な遣り取り>>253>>268が始まっていた。]
……ぇえ??
えーっとぉ… お二人さん、お知り合いだったりします?
[両者の顔を交互に見つめながら確認するように訊ねる。*]
[混乱顔のクリフより先に立ち直って、あははと笑い声を立てる。]
そうだ。やっぱりクリフだ。
久しぶりだなあ。まだ踊ってる?
あーー、そう。ラーシュは父さんのくれた名前なんだ。
レトは通り名というか、一族の名前というか、
今はユリハルシラの家に戻ったんだけど、
うーん、まあいいや。元気そうでよかった。
……ってことは、え? クリフが、こっちの司令官?
あーーーー。
そうか。ガルニエ騎士団か。そうかあ。
[記憶と、散らばっていた固有名詞がようやく繋がって納得の顔になる。*]
― 連邦軍野営地・天幕外 ―
[会談には参加しない。とはいったが、...は念のため近くには来ていた。
仮に剣呑な気配の一つでもあれば、警備兵に混ざって護衛につくつもりであったが少しして天幕を離れる。必要がなさそうだったからだ]
(どっかで聞いたことある声のような?)
[地味なニアミスをしつつ駐屯地内を歩いていく。]
[納得ついでに隣に立つ人物の顔を見たら、もう一度、え?の顔に戻った。]
え、え?
なんでチシャの兄さんがいるの??
えっ?
[こちらはどうにも記憶が繋がらない。]
[昔々、これも10年は前のことだ。
旅の途中で通りかかった畑の
ひとつでいいやと思っていたけれど、気づけばふたつめにかぶりついていて、おまけに誰かが近づいて来るのも気づかずに食べていたから、後ろから声を掛けられて飛び上がったことがある。
それが、チシャの兄さんだった、というわけだ。*]
[もう一つのニアミスに気づいていれば、やはり驚いただろう。
とはいえ、こちらはさすがに予想の範疇だった。
来ていないと良いな。
でも来てるだろうな。
そんな、厄介な相手をひとり知っている。]
― 回想・とある戦場 ―
[気ままに集めた仲間を集団として動かすにはそれなりの経験が必要で、手っ取り早く言えば手頃な戦場を求めて各地をうろついていた頃のことだ。
隊商の押しかけ用心棒や野盗討伐では手ごたえが無く、かといってこんな怪しい集団を雇ってくれるようなところはなかなかない。
と探しあぐねていたところに、降ってきたのはまさに、手頃で手ごたえのある戦場の話だった。]
おねーさん、良い買い物をしたね。
俺たち、けっこう使えるよ。
[預かると言う女将軍に、任せてとばかりに胸を叩く。
なお年長の女性は、母でない限りはみなお姉さんだ。間違いない。]
[ 亡き人が繋いだレオノラとの縁。
最初は、恩を返すような気持ちも確かにありはした。
けれど、レオノラ自身の持ち味を好ましく思うまでに時間はかからなかった。
かつて、レトに留学のようなことをさせる行き先にリンザールを選んだのもその信頼ゆえである。]
人を高揚させる華のある戦をするものを英雄と称し、
耐え忍ぶ戦いを選んでやり遂げるのが勇者であるならば、
常道を覆して寡兵で敵を打ち破るものは、さて、何と呼ぼうか。
[ レオノラの自己分析を寿ぐように、手綱を引いて馬を止める。]
つまり、あのひとは頭堅いってことだね。
[受け入れに難色示した将について、ナネッテが語ったことにふんふんと頷き、ひとことでまとめる。
可愛げはあったのかな。
おねーさんから見れば、みな可愛いのかもしれない。
その理屈で言えば自分も可愛いの対象に含まれるのだが、そんな認識はさっぱり抜け落ちていた。]
レトだ。連中の頭をやってる。
自分たちの動き方は把握してるよ。任せておいて。
― 連邦軍野営地・軍議用天幕 ―
いや、踊る機会は減った……って、そうじゃなく!
レトの親父さん、マルールの人間だったのか。
[先に立ち直ったレト>>270が笑うのを眺めながら、噛み締めるように呟く]
そう、連邦軍司令官。
それが今の俺の立場だ。
1年前、父が他界した折に領主を継いでね。
国防に関わることは一通り請け負ってる。
[ぽろ、と身の上を零し、一人納得の顔をするレトを見詰めて。
呼吸を整えるように短く息を吐いた]
もう12年も前になるかな。
子供の頃にレトが母親と共に騎士団領を訪れてね。
その時知り合った。
あの時は放浪の民として会ったから、まさかマルールの人間だとは思ってもいなかったよ。
[メレディスからの確認>>269にはそんな風に返していた**]
[そして示されたのは、いつ出るか、という選択肢だった。]
いいよ。二の矢で出る。
あの人が頭堅いなら、きっと正面からこうぶつかるよね。
俺たちは、あそこの上から、こう、相手の横に突っ込むよ。
[こう、と示したのは馬で駆け下るにはやや急な斜面だ。
自分たちなら問題ない、と自信を示す。]
一当たりしたら一度引くから、あと任せるよ。
[倍以上も年の離れた相手に向かって物怖じもせずに言ってのける。
奇妙な共同戦線だったが、負ける気はしなかった。
ただ、女将軍の手腕に何度も驚かされることになるとは予想もしていなかったけれど*]
― 小舟にいた頃 ―
[兄の口にかかると、ナイジェルはまるで深窓の令嬢のようだ。男だと思っていたけれど、本当は男装の麗人か何かなのかな。]
えっ!ほんと!?
風呂!!?
やったあ。みんな喜ぶよ。終わったら飛んで帰る!
[伝言を聞いて疑問はどこかへ吹っ飛んだ。
でも、風呂に一緒に誘おう、ということだけ頭に残る。]
[兄が語る大義について、一言一句を頭に入れる。
騎士たる者の誇りと義務については実感のないところだったが、兄が望むのなら、それを果たせるよう
自分とて、あの母子を守りたいのだ。
幼い子を連れてマルールへやってきた王妃の顔が、母を思い出させるから。*]
チシャ? あれはシャキシャキ美味いけどぉ、うん。…うん?
[こちらの顔にも驚きを見せた青年>>272に、男の混乱は更に増す。
10年も前の話だと、流石に記憶もだいぶ劣化していて、かつ顔も変わっているので、なかなか過去と繋がらない。]
ううん。チシャの兄さんって呼び方は…
聞き覚えがある、ねぇ。
[なんとか脳を総動員させる。]
あー…
もしかしてぇ、…あの ネズミっこ?
[やっと、欠けていた記憶のピースがはまった。]
[そういえば────… あったあった。
畑の手入れをしていたところ、ひょっこりと丸い影を見つけて、しかもシャクシャクと小気味よい咀嚼音も聞こえてきたので、動物でも迷い込んで来たのかなぁと思って近づいてみたところ……チシャを夢中でかじる子供>>273がいたのだ。
あんまり美味しそうに食べているので、思わず少しの間、声をかけずにそのまま眺めてしまったくらいだ。]
おーーーい。
そこのネズミくん。
食べたいのならあげてもいいけど、ねぇ。
勝手にじゃなくて、ひと声かけてからにしてほしいなぁ。
[すると飛び上がって驚いたので、ちょっと悪いことをしたかなぁと、男は人のよさそうな顔で頬を掻いた。が、勝手に食べるのはやはり良くない。作物をひとつ作るには、多くの努力と時間が必要なのだ。]
次からは気をつけないとぉ────…
[にこーっと笑ってみせる。その場合は、畑仕事の楽しさを存分に味わってもらうつもりだった。*]
― 野営地 ―
何か不足は?
[ 一通りの指示を飛ばしてから、ナイジェルはリンザール領主の率いてきた兵団の元を訪れた。
領主が偵察に駆り出されていては、王国軍本隊の物資を求めるのも難しいかもしれないとの配慮故だったが、彼らは自分の面倒は自分で見られるだけの用意をすでに終わらせていた。>>31 ]
ふ...
[ 暇つぶしなのか、訓練なのか、的を仕立てて弓射まで始めている様子に思わず笑みが零れる。 ]
貸してもらえますか?
[ ふと、思い立って、兵の一人から弓矢を借り受け、馬上から的を狙う ]
おっと...!
[ 風を切って放たれた矢は、的の中心から少しずれた場所に当たり、ナイジェルは苦笑を浮かべた。 ]
やれやれ、少しは進歩したところを師匠に見せたいと思いましたが、これでは、笑われそうですね。
[ あの日、我流でいいなら>>246、と、弓を教えてくれたノーラとは、彼の気さくな性格のおかげですぐに打ち解けて、色々な話もした。
最後には話す方に夢中になって、弓の腕は結局、あまりモノにはならなかったのだが、代わりに弓騎兵の特性は体感出来たから、実りはあったと言えるだろう ]
ノーラは、いつか旅に出るんだね。
羨ましいな。
[ 聞かされたノーラの将来計画は、ナイジェルには思いも寄らぬもので、けれどその自由な生活は、とても魅力的に思えて、思わず、そんな言葉が口をついた ]
私は、まだ先の事が決められないんだ。兄上達のように騎士を目指すのが正しいんだろうけど。
弓だけじゃなく、剣も、あまり得意じゃなくて。
でも、他に何が出来るかも分からない。
[ 情けないよね、と、どこか気弱に笑った少年が、今はランスを振り回し、軍団団長まで拝命しているのだから、人生は分からない。 ]
― 中央平原 ―
[『英雄』と『勇者』、それぞれが誰を示すかは自明。
それに続けて紡がれた言葉>>276には、緩く、肩を竦めた]
さてさて、どう呼ぶのが相応しいやら。
[軽い口調で言いながら、同じように馬を止め。
続けられた言葉>>281に、ひとつ瞬いた]
やれやれ、随分と唐突な事で。
[吐息と共にぼやきめいた言葉をひとつ、落とし]
裏方に回る事の方が多い騎馬弓兵、先鋒の誉を戴けるというならば、拒絶する理由はありません。
……求める
[真面目な口調でこう返し、それから]
ま、とはいえ、ここだけで通せる事でもありませんし。
ここらもう一巡りもしたら、戻りましょうか。
[一転、軽い調子でこう告げる。
いきなり言われた事には驚いたが、こういうのは嫌いじゃない。
そんな思いの滲んだ笑みは、ごく自然に浮かんでいた。**]
はははぁ。成る程ぉ。
放浪の民でしたら、こっちに来たことがあっても不思議はないですし、ねぇ。
[クリフの返答>>279に頷きを返す。]
しっかし奇縁というかなんというかぁ……
やぁ実は俺も、
こちらさんと昔、ちまーっと会ったことがありましてぇ。
まぁ────… うちの畑のチシャ泥棒だったんですけどねぇ。
[はっははぁ。と笑って関係を説明した。]
[そうしてレトへと向き直り、]
チシャのおにーさんもこの10年の間に、いろいろあってねぇ。
今はリンデマンスの王様をしてるのさぁ。
[気軽な口調で己の身分を名乗ったのだった。**]
/*
こんにゃろう、わかってぶっこんできてるよなコレwwwww
と、突っ込みつつ。
……いい加減寝ないとしぬぞ、俺。
― 連邦軍駐屯地 ―
[互いの国軍の連携をとるように調練をしている軍や、見回りや休んでる兵。天幕を立てている兵。兵器の組み立て準備をしているものもいるか。
軍紀が乱れないかの見回りを兼ねながら自陣を探し当て]
挨拶は終わったよ。とりあえず休んでろってさ。
ただし、上のもんはほかの部隊との連携ができるように今から意志疎通をしておきな。
[そんな指示を自国兵に告げた後、見回りを続けるのであった**]
[声を掛けられた時点でさっさと逃げればよかったのに、つい人のよさそうな顔と、のんびりした声に、逃げ出す機会を無くしていた。
うまくすればもうちょっとチシャをもらえるんじゃないかとまで思っていたら、畑仕事をさせられそうになって慌てたものだ。
ルーリーの男に、畑仕事ほど似合わないものはない。]
代金代わりに一曲歌うから、それで勘弁してよ。
それで気に入ったらもう1個ちょうだい。
美味かったから、母さんにも食べさせたいんだ。
[お人よしっぽいから押せるんじゃないかな、なんて小悪魔的に強請ったのだった。]
― 連邦軍野営地・軍議用天幕 ―
[驚きの時が過ぎ去れば、クリフの纏う空気は責務負うもののそれになる。
もう一緒に歌って踊ったあの時とは違うのだと不意の感慨を覚えたが、それはこちらも同じなのだった。]
今回、マルールの全軍を預かるのは、タイガ・メイズリーク・ユリハルシラ司令官。俺の、兄だ。
司令官から連邦の指揮官に伝言がある。
「ブリュノー王の死後、国を纏められなかった第一王子に国政を摂るのは難しいだろう。しばらくティルカンに留学して帝王学を学んで来られるがよい。」
第一王子はもう歩けるのだから、自分の生きる場所を探しに行くべきだろう。
家は一番若い者に譲るべきだ、と俺は思ってる。
[使者の役割のついでに、自分の考えも告げる。]
それともうひとつ。これは司令からあなたに。
「我らの大義は、リンデマンスを侵攻することはない」
とも。
[ずいぶん驚いたが、この場にリンデマンスの指揮官がいるのは好都合だった。
もう一つの伝言も、メレディスに伝えておく。**]
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