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[ 舌を噛んで死ぬのは難しいと聞いたことがある。
それでも、自分の意思で動かせるのは、ここぐらいだったから。
少し、朦朧としてきたようで、
苦しいのも、 気持ちい い。 **]
[ 駆け寄るエディが足を止め、命令を承知したことを伝える。
決して、盲目的に掟に従ったのではない、自己判断の責任を覚悟した声で。]
…すまない
[ いい子だ。本当に。]
[ 彼が安全圏まで逃げのびるのを確認している余裕はなかった。
鞍に突っ伏して馬首を叩き、能う限り逆方向に走ってゆこうとする。
けれど、出どころのわからない肉食獣の気配と、脚に絡む粘液とで興奮状態になっていた馬は、数歩進んで再び棹立ちになり、乗り手を振り落とした。
──意識を保っていられたのは、そこまでだ。]
[ 背を丸めて地面に伏す身体が細かに痙攣し、傍目にもひと回り、否、ふた回りは大きく膨らんだ。
銀の髪はくすんで色を変え、剛毛と化して密生する。
頭ばかりではなく、全身のほとんどが燻し銀の獣毛に覆われていった。
重そうに上げられた頭部は狼そのもの。
太い首は広い肩と厚い胸板に滑らかに続き、それが、湾曲した背骨と逆関節の後肢とに支えられて人のように二本足で立つ。
人狼と呼ばれる魔物の姿がそこにあった。]
るぅるぉぉぉぉ…
[ 新しい血の匂いを嗅いで、長い舌を出し、ギロリと振り返る。*]
[ かつて、人狼の王と、天軍を束ねる大天使とが1対1の戦いした。
激戦の後、狼王は死んだが、その魂は肉体を捨て、己にとどめをさした天使に取り憑いた。
人狼は、そうしてより強い者へと乗り移り、長く世を渡ってきたのだ。
だが、取り憑かれた後も、天使は身体の支配者であり続けた。
魔物をその身に封じることで災いを終焉させ、だが、自身は穢れを断罪されて、天を追われた。
月のうち、ほんの一晩かそこら、魔の力が強くなる満月の時期にだけ、魔狼は目覚めて糧を求める。
好物は人間だ。
ゆえに天使は、魔狼が人間と接することを防ぐため、魔界に降りた。
──今に続く物語である。]
狼王か。変わりないようだな。
[突然割り込んだ声にも動じることのない魔王は、面白いことになった、というように笑う。]
しかし難儀な時に居合わせたものだな。
此度は人を狩るではなく飼うが趣向よ。
殺さず愛でるが、ぬしにできようかな?
[愉悦の気配で手渡される(気分の)『聖騎士飼育のしおり』なる小冊子。]
〜〜〜〜〜
『聖騎士飼育のしおり』
聖騎士飼育支援委員会 発行
「魔界は今、聖騎士を飼うのがブーム!
でもどうやって聖騎士を手に入れたらいいかわからない、
上手く飼い馴らせるか心配、
そんなあなたのために、パッケージツアーをご用意しました。
風光明媚な修道院で、あなただけの聖騎士を見つけてください。
聖騎士を雛から育てるので、飼いやすさもUP。
仲間と交流しながら、聖騎士飼いライフを始めましょう。
※注意事項
聖騎士は貴重な生き物です。なるべく殺さないようにしましょう。
自分のもの以外の聖騎士を魔改造するのは禁止です。
〜〜〜〜〜
[新たな声が聞こえて来て、おや、と零す。]
その声、どこかでお会いしましたね。
ああ。堕天使と会った後、かな。
[堕天使と出会った後、しばらく周辺で狩りをしていた時のことだ。
また堕天使に会ったらからかってやろうと思っていたら、銀の狼に出くわした。
お互いに獲物だと思っていたから、少しやり合った覚えがある。]
[次の手をどう打つべきか思案していると、ふと血の香が鼻についた。
訝しみ、視線を上げれば、ウェルシュの唇からわずかに血が滲んでいる。
悔しさに唇を噛み破った、というわけでもなさそうな彼の顔を見つめながら、何故?と理由を探して動きを止め、自死、の文字が脳裏に浮かんで目を見開いた。]
やめなさい。
[制止の言葉と共にウェルシュの顎に指を掛け、容赦のない力で引き開ける。
さらに唇を合わせ、喉を塞ぐ血を吸い出し、舌を伸ばして舐め取った。]
[治癒の術など蛇は知らない。
気づくのがもう少し遅ければ、手遅れになっていたかもしれない。
虚空から作り出した布をウェルシュに噛ませ、猿轡にしてこれ以上の自傷を防ぎ、止血にもする。
布をきつく縛り上げる蛇の顔には、怒りが滲んでいた。
激するあまりに竜の部分が宿す炎の気が漏れ出し、青白い火の欠片がいくつも飛んで周囲を照らす。]
あなたは、聖騎士では無かったのですか?
簡単にあきらめる程度の覚悟で、ここに来たのですか?
[相手にとっては理不尽な怒りだろう。
穢す、と告げた口で、覚悟不足を非難するのだから。
蛇自身にしても、どうしてこれほどの憤りを覚えるのか、よくわからなかった。
ただ、自分が多少なりとも認め、愛でようと思った相手があっさりと命を捨てようとするのが許せなかった。]
[猿轡を噛ませた後、ウェルシュを吊る鎖を全て切って落とした。
当然、スライムの中に落ちた彼の身体に蛇尾を巻き付け、引き上げる。
そのまま、壁際に叩きつけるようにして、床の上に放り出した。]
あなたが私を楽しませるかぎり、わたしはどこにも行きません。
私の牙があなたの友人や、他の人間に向くこともありません。
力足らぬなりに、自分の身体で私を繋ぎ止め、他の人間を守ろうというような気概もないのですか?
私を魅了したあなたは、幻でしたか?
[視線のひと薙ぎで、縛めの革の全てを断ち切った。
ウェルシュの身体から、黒革がばらばらと落ちる。
残るのは、最初に与えた首輪と、猿轡だけだ。
彼の前に、上に残してきた剣を呼び出し、投げ出す。]
それでも死にたければ、それで私に向かってきなさい。
殺してあげます。
その後、私が怒りのはけ口をどこに求めるか、
考えておくといいでしょう。
[漆黒の蛇身が、今や燐光帯びて闇の中に浮かび上がっている。
人間と同じ高さまで下ろした上半身は、腕の先が竜の鉤爪と化していた。]
私の、聖騎士が、
勝手に死のうとするなんて……。
ああ。どこで育て方を間違えたのでしょう………
[魔空間に流れた声は、しょぼん、という風情]
/*
ここまで表情差分をまんべんなく活用するキャラになるとは思いませんでしたねえ。
蛇さん、表情豊かでなによりです。
これほど使いやすいチップだったとは。
変顔も可愛い。
/*
これは書き残そうか直接言おうかちょい迷いましたが
蛇さんがこんなに怒ったのは、聖騎士は自死できないものである、という固定観念がPLの中にあったからですね。
えんじゅも、される側だったらちょっと、えー、って思いませんか?
でもウェルシュはまだ候補生ですから、そういうのもありですね。
ふ、ふ。鍛えがいがありそうです。
/*
結果的にここで激怒できたのは、良いこともしれませんね。
これでもう、遊び気分ではなくなりました。
本気になった蛇さんを見るがいいのです。
/*
Q.ウェルシュが「うるさいここでおまえを殺す!」って向かって来たらどうするんですか?
A.ナカノヒトが青ざめます。
んー。嬉々として叩きのめすターンに移行、かな。
/*
違った。憑狼は噛んだ相手に乗り移るんだった。
この場合は狙撃手の護衛分岐で、狼死亡狙撃手人狼化のパターンか?
すごい確率通してきたなー。
[力任せに足を樹液から引き剥がした時、再び馬の嘶きが響いた。
反射的に振り向いた目に、落馬する監督官の姿が映る。]
監督官殿!
[地面に伏せた監督官の身体は動かない。
いや、微かに震えているようにも見えた。
尋常ではない事態に、迷いが生じる。
命令通りに去るべきか、自身の心に従って助けに戻るべきか。
この逡巡が、結果的に致命的な遅れとなった。]
[監督官を信じるならば、命令に従うべきだ。
そして、彼は信じるに足る人物である。
手助けをせず部屋に戻る、と決めたその目の前で、地に落ちた監督官の身体が大きく膨れ上がる。
信じがたい事態に混乱し立ち竦む間に、監督官の姿は見る間に姿を変え、新たな形を得て立ちあがった。
おとぎ話か、悪夢の中でしか見たことのない異形の怪物がそこにいる。
煤けた銀の被毛持つ、二本脚の狼。
振り向いたそれと目が合って、短く喉が鳴った。]
[逃げるべきだ、と本能が叫ぶ。
だが足がすくんで動かなかった。
理性が理解を拒絶する。まさか、こんな。
剣の柄を握りしめ、一歩、後ずさる。
かちかちと煩く聞こえる音は、自分の歯が鳴っているのだと不意に気づいた。
剣を手にした賊であれば、何人いようと恐れはしないものを。
常識を崩壊させる魔物の存在と、なにより規範と目指していた人物の変容が、若者の精神を砕かんとしていた。*]
なぁにぃ? 殺すなだと?
[ ポンと脳裏に本がお届けされる。
爪でひっかけて開けば、魔王の玉音で内容が読み上げられた(気分)。
物騒な聖騎士を飼うとか、ワケわからんと思いながらも、「ぬしにできようかな?」などと言われれば、挑戦ととる戦闘種族。]
ふふん、目の前にいるこの若ぇのが、天公の選んだ雛ッてやつだろうか。
またぞろ、天使みたいなヤツを選びやがって。ナルシストめ。
くっく、くっく…
怯えてるぞォ
足の一本くらい、喰ってもいいよなァ?
その方が逃げずに飼いやすかろう。
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