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[会いたかった、だなんて。耳のそばで囁くのはなしだと思う。背中がゾワっとした。力が抜けるからやめてほしい]
ヒィ⁈
[情けない悲鳴が漏れる。なんなんだ、なんなんだこれは!まさかまだ女と思ってるのか。さすがに気付くだろう普通。柔らかさもないし声だって低い。いや化け物の前でまともに喋ったことはないかもしれない]
は、なせ!ちょ、な、に…
[片手に持ったままのSAAが邪魔だ。さすがに引き金は引けない、化け物よりも自分が怪我をしそうで。押し離そうにも近すぎて、慌てて服の背中を掴んで引っ張るのだけど…これは、抵抗になっているのだろうか*]
離せ!!
[そんな声は相手に届いているのだろうか。しばらくはじたばたと無駄な努力をしてみるのだけれど。
触れた頬が濡れているのに気付けば、ほんのちょっと抵抗は弱くなった*]
[視線を向けた相手が駆け出していく。
影と料理を蹴散らして追うことに躊躇は感じない。
だが、そうはしなかった。
今追い縋って声を掛けても、溝は広がるばかりだろう。
考え、吟味する時間が必要だ。お互いに。
花の香の陶酔は未だ身体を疼かせるけれども、身を揉んで耐える時間もまた尊い。
募る想いの深さだけ、手にする喜びも増すのだから。]
おまえたち。
[去っていく彼を見送った後、影たちへ視線を向ける。
ひしめくほどに周囲に集う料理の群れに苦笑が浮かんだ。]
せっかくの歓待だけれども、私に食事は必要ないよ。
戻っておまえたちの主人に伝えるといい。
歓待よりも先に、お招きいただいた理由を聞かせていただきたい。
[わさわさと動いていた影たちは、声を掛けられてぴたり、と固まる。
だがすぐに、わしわしわしわしと肉薄してきた。
てんでに料理を翳しての食べろアピールに、さすがにたじろぐ。]
わかった。わかったから。
[両手で制して、手近な銀盆からフルーツを一つ取る。]
これをもらおう。
盛大な歓待に感謝する。
[じっとこちらを注視していた──目があるのか不明だが──影たちに謝意を告げればそれで満足したのか、来た時同様にわらわらと城内へ戻っていった。]
[ここで立っていても始まらない、と周囲を見渡す。
彼も城内へ向かったようだし、ひとまず中に入ろうと足を踏み出したところで、己の身体の異変に気が付いた。
指の先が消えている。だけではない。
手首から肘、肩の方まで見る間に消えていく。
咄嗟に罠を疑った。
消滅させられるほどの呪法があの柘榴に掛かっていたのかと。
けれども消えた手の感覚はあるし、見えないだけで触れもする。
なにより、あまり危険な気配もしなかった。]
これももてなしの一部、とでもいうつもりか?
[仕掛けてきた相手の意図がさっぱり読めないまま、全身が透明になってしまって途方に暮れる。]
[だが考えてみれば、こんな機会もあまり無い。
せっかくなのだから、堪能するのも悪くない。
そう思い立った後の行動は早かった。
一緒に消えたりはしなかった衣服を脱ぎ捨て、適当に投げておく。
剣は、消すも取り出すも自在なので問題ない。
問題となるのは、彼と自分の縁を結ぶきっかけとなった宝石と警察手帳だったが、これは使い魔を喚んで運ばせることにした。]
落としては駄目だよ。
[ポケットをちぎった袋に品物を収め、有翼の黒猫に背負わせて括りつける。
小首を傾げた使い魔は、すぐに皮翼を羽ばたかせてどこかへ飛んでいった。]
[真に身軽になって、改めて城内へと向かう。
さて、彼はどこにいるだろう。
今度はこちらが追う立場になってみようか。
それもまた、楽しめそうだ。*]
/*
れっつぜんら☆
脱ぎたかっただけだなんてそんな。
そういえば、実際に透明人間になったら網膜が光を捕えなくなるので目が見えなくなるそうですね。現実厳しい。
[これは違う。
あの女ではないと、ここまで近づけばさすがに気づくことはできたのだが。
ならば何故、これを見ただけで吾の封は緩んだのか。
いや、違う、のだろうか?
封が緩んだのは小物であって、吾は、吾はただの──…
この世界に来て、より本来の吾らに近づいた今、
吾の中にはひとつの疑念が浮かんでいる。
あの女とこれの違いを理解していたということは、
吾以上にあの女を知っていたということではないのか?
小物の痛みを吾は引き受けることができるが、吾の痛みを小物に押し付けることはできない。護られているのはどちらといえるだろうか?
吾と小物、この生き物の主体はどちらだ?
]
[君の悲鳴は耳に痛いけれど、それでも縛めはときたくない。
背に回そうと伸ばされた腕の感触はともかく、ぐっと胸を押そうとする銃を持ったままの手の圧も、なんだか嬉しくなる状況に、さすがに今の自分が正常な精神状態ではないことは理解できるけれど。
でもね、それを知ったところで、どうしたらいいのかわからない]
えっとね、ええっと、一目惚れなんだ。
夏のエルディリ渓谷で君を見たんだ。
[うちの国が奇襲をかけたけど返り討ちにあったあの日、
観測手だった俺は、遥か遠くの森の中からでも君の姿を捉えることができたから。
泥と煤に塗れて張り詰めたままだった君の顔が、伝令からなにかを聞いた途端にへにゃりと崩れた瞬間に、俺は──…]
[吾はその瞬間に目を開けた。
風の臭いが嗅ぎなれたものであるのはきっと、眠ってからそれほど経っていないからだろう。
人間に眠らされるとは不覚をとった。
あんな別れは納得できるものではないだろう?
はやくあの女の元に行って、文句の一つも言わねばならないと──…
あのときの吾はそれだけを思っていたはずだった]
[
目覚めて生まれたやるべきことは小物の感情を大きく揺さぶり、焦燥を恋に誤認して。
それから吾は再び目を閉じてしまったから、置いてけぼりの小物がどうなったのかを知らなかった。
会えない焦燥は小物の感情を引っ掻き回し、
引っ掻き回された感情は小物の中で新たな形をとって育まれていったなんて。
今の小物の中を占める恋しいは、小物だけの感情は、吾の手には負えそうにもない。
これからどうするべきかなんてことはわからないけれど、今は。
昔のように暴走しかけの感情に蓋をすべく、吾が表に出るとしよう]
[思わずこぼれた思考に目を瞬かせたが、今は腕の中の……男への対処が先決だ。
その顔を見れば軽い恐慌の混じった混乱が浮かんでいる、これでは腕を緩めた途端に逃げられそうだ。
さてどうしたものかと視線を彷徨わせ悩んでいると、影の姿を見留めた。
それらにこちらを攻撃する意図はないらしい。じっと侍る姿はまるで指示待ちの──…
ならば]
……そうだな、場所を変えたい。
[と、要望を口に出してみる。
それは、ここから更に知らぬ場所へ移動してしまえば、逃れるのも難しくなるだろうという判断からのもの]
[背後を振り返らぬように頑なに進むと、傍らに現れた朧な影が両手に畳んだ布を差し出してきた。
衣類のようだ。
タクマの普段着ではこの城にふさわしくないということか。
好きなものを選べとばかりに影らが広げてみせたのは、 だぼだぼワイシャツ や 宇宙服 や シスター服 ──]
せっかくだが、遠慮する。
[ 端的に断れば、影らは何か協議でするかのように、もそもそと集まり、それからまた散開してタクマを取り囲んだ。
その腕はいつの間にか、ナイフやハサミや鎌になっている。
数多の刃と化した影らは一斉に腕をそよがせて、タクマの着衣を切り刻み始めた。
殺気のかけらもなく、撫でるかのような一閃に、糸にまで寸断された布が散る。
強制的にでも、着替えさせたいらしい。]
エル、ディリ……
[耳慣れた地名に相手の胸を押していた腕の力が少し緩む。夏に。覚えている。突然の奇襲、事前に入っていた情報。敵がどこに潜むかまでは分からない。うちの上官が、ここへ陣を張ると言い出して。彼の頭の中には正確な地図が入っていたのだろう。とても暑くて急造の土嚢の後ろ、汗と埃と土と、薄汚れて待ち伏せて結果、上官の読みは当たっていた。そんな記憶。一目ぼれをされる要素がない。そもそも]
あの、な。俺は
[男なんだ、と告げるつもりで見上げた視線がばっちりと合った]
――…。
[情熱、執着、恋慕。どれと言っていいのだろう、分からないけど彼の目は本気だ。どれだけ思ってきたのだろう。けどその相手が男でなんだか申し訳ない。もっと早くに話せていれば、誤解も解けていたのだろうか。少なくともこんな場所に飛ばされたりは、しなかったのだろうか。けれどミヒャエルは男で、もうどうしようもない。せめて今更であっても、誤解は解こう。それが責任というものだ]
あの、な、おれ……って、ちょ、待て近い近い近い!わあぁ!!
[力が緩んでいたせいだろうか。離れていた距離がなくなりそうな近さにまた悲鳴をあげた。いくらなんでもキスでもしそうな距離は近すぎる。ミヒャエルが本当に女性だったら一発アウトの距離である]
に、げ、ないから!だから放せ!頼むから!距離ー!!
[顔が近いんだよ!慌ててまた相手をぐいぐい押しやる。押す力よりもミヒャエルの背中に回った腕が締め付けてくる力の方が強いから、距離はちっとも離れない。ひぃぃ、とまた悲鳴が洩れる。もはやちょっと涙目だ。もうキスでもすれば少しは落ち着くのか?!いやダメだ余計にこじれるし、男と分かったらどうなるか分からない]
[必死で顔を背けて抵抗を続けてどれ程か]
「……そうだな、場所を変えたい。」
[聞こえた声は、冷静なものだった。ばっと勢い良く男の顔を見上げようとして――視界が、黒に染まった]
?!
[一瞬理解できなかったけれど、それは男の服だ。距離が近すぎて黒にしか見えなかった。つまり、ものすごく近い。
離れたい、けれど。
付き合ってもらえるだろうか、という声は否定を許すものではなかったし、抵抗をしても逃げられそうもない。事情を説明してくれる、ようだし。
それより、なによりも。分かってしまった。今の彼は、さっきまでの彼とはなにかが違う。そう、あの時>>0:41の。全身血塗れでこちらに手を差し出し、凄むような笑みを浮かべた>>0:42、あの時の]
?!?!?!
[違った。彼とこれは違うものだ。掴まってはいけなかったのは、彼ではなくてこれだ。でも背に回った腕は離れそうもない。
抱きしめられたまま、微かな浮遊感……元いた場所からこの訳の分からないところに飛ばされた、あの時に似ているけれど、もっとずっと短かった。そして一瞬後には、また周りの風景が変わっていたのである*]
[血脈の微かな共鳴を頼りに、去っていった彼を探し始める。
それほど遠くへ行っていないはずだ、との予測通り、ほどなくして騒ぎの現場に行き会った。
城館の一角で、彼が影たちに取り囲まれている。
周囲を舞い散るのは、今度は花弁ではなく寸断された布だ。
これは面白いところに来た。
文字通りの一糸まとわぬ姿にされていくのを、離れて鑑賞する。
良い。]
[すっかり衣服を剥ぎ取ってしまうと、影たちは彼をどこかへ運ぶようだ。
面白そうなのでついて行くことにする。
せっかくなので、混ざってみた。
運んでいく影たちの手に紛れて、彼の肌に触れる。
どうせ彼には見えない。はずだ。*]
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