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[窓の外から見えるのは果てしなき深淵。
飛び降りた瞬間から星空を満喫することは適わないだろうが、
贅沢も言っていられない。
この身が何秒持つかは不明だが、己もカサンドラも、
通常の人間よりは遥かに生命力は高い。
最期にガルーの遺伝子に感謝することになろうとは、
運命とは皮肉なものである。]
……さあ、行こうか。
大丈夫、俺は紳士だからエスコートはしっかりさせてもらう。
離さないから、心配しなくていい。
[紳士然と気取り、彼女を通称お姫様抱っこで抱きかかえよう。
ドアが開くまで後数秒。
どくどくと心臓が脈打つ。
それは不安からでは無く、新たな旅立ちへの希望。
二人を縛るものはこの先何も存在しない。
こくり、彼女の顔を見て大丈夫だと微笑みを。
きっと今までの中で、一番自然な笑みを浮かべられただろう。*]
[扉を開けた先には故郷の欠片が、家族や仲間、友人達の魂が何処かに散らばっているのだろう。
皆の分まで生きる、生き延びてやると思っていたが。
此処まで生き延びたのだから、きっと許してくれるだろうと信じて。
幼少期共に遊んだ友人――イェンスもこの宇宙の一部となり、今も存在しているのだろうか?
未だに謎なのは、何故イェンスのものであろうと思われる存在を、アデルから感じることが出来たのか?
果たして、その真実を知ることは出来るのだろうか。*]
[ ―――― 金色の獣の腕が、
似ているようで似ていない彼女の
猫のように柔らかな髪の横を過ぎた時。 ]
――――――――――――――……!!
[ 横から飛び出した腕…、
ヴィクトリアの細い腕の力>>205によって、
はからずも、狙った場所には当たらず
カレルの左肩の真横を鋭い疾風が通り抜けた。 ]
黙ってても、カレルは君によって守られるのに
どうして君が邪魔をするのかなあ…ヴィクトリア?
……僕は言ったよね、"カレルを守ってやって欲しい"って。
それって、君が僕の邪魔をすることじゃない、んだよ… ?
[ ヴィクトリア。…ヴィクトリア。
君がカレルを"護る"ということは、
君自身が"死ぬ"ということなのに。 ]
本当に愚かしい人だなあ――君って人は。
[ 彼女は彼女なりに何か思ったのだろうか。>>204
学者の言葉に、態度に。拒絶を示すようなその態度。
自分の命を賭けてでも"守って"くれようとした、彼女。 ]
なんだか君を見ていると、どうもね…、
気が立って気が立ってしょうがないんだよねえ
"彼女"を守って死ぬのが君の役目だろう?
それなら、君が彼女より先に死んでみるかい。
[ 赤い瞳を嗜虐に歪める学者は、
…けれども、彼女の灰色の瞳とは目を合わせない。
純真無垢で真っ直ぐな彼女の瞳だからこそ
目を逸らしたままで、振り下ろした勢いのまま、身を捻って。
手のひらを返すように、ヴィクトリアの方へ爪を向ければ。
…力を込めてその胸部を切り裂こうと、腕を振り上げる。* ]
は? かえる、って―――
[続く言葉はまるで遺言。]
……おいソマリ、今どこにいるか言え
[打って変わって真剣な声で尋ねるが。
きっと答は返ってこない。]
早く答えろ!!
[お前俺よりずっと若いだろ。
まだまだ未来があるはずなのに、何でそんなこと言うんだよ。
叫んだのは、半ばパフォーマンスに近い物。
返ってこないと、若干諦めてもいたから。
運命って、いつも残酷だからなあ。
もう、大事な奴、失いたくねえのになあ…*]
[その後、ソマリに手を引かれるように廊下を進む。
気遣うような言葉には、大丈夫と返しながら。
見慣れた廊下を一歩一歩。]
こんなにドキドキしながら、
船の中を歩くの……
初めてかもしれない。
[どきどきするのは、この先の期待か恐れか。
それとも、ソマリに握られた手から伝わる熱からか。
当然、全く怖くないと言ったら嘘になるけれど。
握られた手がポカポカと温かくて、その恐怖を消してゆく。
積もるのは、純粋な好奇心。]
―回想・クレメンスとの通話―
[クレメンスの声が荒ぶる>>213。
当然のことだ。誰がどう聞いても遺言だから。]
しつこいと思うかもだが、俺が今まで言ったのは、全て本心だから。
もう若くないんだから、体には気を遣うんだぞ?
……じゃあな、元気で。
( ……ごめんな、最期まで本当のことを言えなくて。
でも本当のことを言えば、俺の見る目が変わるだろう??
今まで働きすぎていたから、今度は俺が休ませて貰うな。 )
[ 彼の声はまだ通話口に響いていただろう。
しかし途中で通信を切る。
明るく大らかで、そして厳しい人望厚き理想の男。
最期に姿を見られなかったのは少し残念だが仕方が無い。 ]
― 緊急脱出口 ―
[手際よく準備を済ませ、こちらを向くソマリに笑みを向けて。
手を差し出そうとしたそのとき……。]
きゃ!!
[正直びっくりした。
だだだって、お姫様抱っこなんて、そんなそんな……。
驚いたような顔をして、おそらく耳まで真っ赤に染まる。
でも、降ろしてと言わなかったのは、きっと……嬉しかったから。
……よろしくね、と、照れながらもそう言って、彼の首に手を回そうか。
さぁ出発だ。
イタズラっ子のような笑みを浮かべて、彼にこくりと頷いて、ソマリの浮かべた自然な笑みを、ふふふ、と笑って受け止めた。
カレル、クレメンス、ヴィクトリア、ツェーザル、ロー……。
残った人の顔を思い浮かべ、心の中でさようならを。
そして、もう。
どきどきと高鳴る胸を隠すことはしない。
いざゆかん、宇宙の旅路へ。
きっと……
振り返ることはないだろう……。*]
[……船で出会うずっと前から…人狼?
じゃあ、わたしに言ってくれたことは…全部、嘘だったの?
どこまでが本当で、どこからが嘘だった?
それとも、全部が嘘だった?
底なしの昏い“絶望”が、ぱっくりと足元で口を開いた気がした。
透明な心臓のふたたび開いて血を滴らせる古傷を、
鋭い爪先でさらに深く抉られるような、魂が傷つくような痛みが、
身体を奔って。
噛みしめた唇からは、痛みと鉄錆めいた血の味がした。
思わずのように、涙の浮いた空色が滲んで揺れる。]
[けれど―――…。 ]
『僕も、君には笑っていて欲しい。
君が笑顔で居られるのだったら――…』
[ ふっと“あなた”がくれた囁きが、耳奥に谺す。
自分が傷ついてもかまわない、とまで思ってくれていたとは
知り得ないけれど。でも、あの時の彼の願い>>5:122が
嘘だったとは思えない。 誰より、わたしの……心が知ってる。]
…あなたが人狼じゃないかとは…
本当は薄々気づいていたわ。
信じたくなくて…見えないふりを、してしまった。
だって、ロウはずっと…苦しそうだったわ。
心のどこかが、痛そうだった!
[それは胸の奥の箱に降り積もる、幾つもの彼への違和感や、
苦々しさを堪えるような、複雑な感情の滲む表情>>4:168を
思い出す。暗闇の深さを尋ねた時>>5:175>>5:176の、
自分自身にももう分からないという、
底知れない暗闇を思わせる姿も>>5:214も。]
────?
[ 貴族と奴隷の契約の文化がなんだと言うのだろう>>190 ]
[ "彼"がカレル様に近づく ]
[ カレル様を護れるのなら私は死んでも構わない>>191 ]
[ 私はじっと2人を見つめる ]
[ 何を話しているのだろう ]
[ 手が振り上げられる ]
[ ────っ! ]
[ 私の飛びつきはどうやら間に合ったようで
鋭い爪は空を切る。>>210
ホッとしたのも束の間。
彼の言葉が私に突き刺さる。 ]
………っ、…私は、決めました…
カレル様をお護りすると…!
ならばカレル様に向けられた"刃"を防ぐのは
当たり前のことではありませんか?!
[ ロー様が"守って"と言った言葉の意味が
私の護ると違うなんて、気付けるわけがない。
"先に死んでみるかい"と言われれば
その言葉に一瞬ひるんでしまう。
だから、私へと向かう"刃"を避けることなんてできなくて。 ]
────────ッ!!
[ 声にならない悲鳴と共に噴き出す鮮血。
立っていられなくてたまらず床に倒れ伏す。
燃えるような痛みに視界はだんだんとぼやけて
けれど、最後に力を振り絞れば ]
カレル様、お逃げくださいッ!
[ そう叫んで。
彼がカレル様の方へ向かおうとするなら
その足を掴もうと試みただろう。
そうでなくても、焦点の定まらない瞳で彼を睨みつけて。
そのまま意識は闇に呑まれていった──── ]*
[ 振り上げた鋭利な爪は狙い通りに、
ヴィクトリアの胸>>228を抉ったか、
それとも、別の場所に当たったかは分からなかった。
ただ、命を奪うに容易な深い手応えが痺れるように爪を伝って。 ]
[ 今はまだ牙のない獣は赤色を眇めてその感触に暫し酔う。* ]
[一歩踏み出した先は、最果ての無い無限の宇宙空間。
"船"の"外"だ。
ソマリの顔を確認し、体中に笑いが溢れた。
混沌とした真っ暗闇の中。
船外をふわり、ふわりと、闊歩する。
「ありがとう。」
真空は震動を伝えない。
だから声として伝わることはないのだけれど。
酷く嬉しそうに笑って、そう口を動かした。
目からあふれる涙が、落ちる端から凍って宇宙空間を漂う。]
[次に目を開いたときは、そこにはキラキラと輝く満点の星々。
その中には、亡きフローレンスの姿も確認できて。
一瞬目を見開いて、笑うだろう。]
久しぶり。
[今度はちゃんと声が出る。
そこにはソマリの姿も、もしかしたら彼の両親の姿もあっただろうか。
もしかしたら、亡くなった者たちの姿もあったかもしれない。
そして、煌めく星々がひとつ、ひとつ異なった表情を見せることに気付くだろう。
水が豊かで自然が多い星。
砂漠に覆われた土の星。
火山が噴火する星。
見たこともない生物がすむ星。
"ガルー"の星。
フローレンスと話しながら、星々を眺める。
それはひそかにあこがれを抱いていた、宇宙旅行。]
────────────────────
ここはヴィクトリアの部屋。
シルバー・メリー号客室の一つ。
物音一つ、時計の音一つしない
しんと静まり返ったこの部屋に
ヴィクトリアの私物などない。
────…いや、一つだけあった。
テーブルの中央に置かれた紙コップ。
その中に入れられた、一輪の薔薇の花。
既に元気をなくしているその花は
花びらがたった一枚付いているだけだ。
先に本体から離れた花びらは茶色く変色し
コップの周りに散らばっている。
" "
最後の花びらがはらりと落ちた。
────────────────────
[時間が来た。
ドアが音を立てて自動的に開く。]
行くぞっ……!
離れるなよ!
[足で地面を蹴り、星の見えぬ深淵へと飛翔する。
果ての見えぬ深淵が身を包む。
この時己は何を感じられたのだろうか。
それすら分からない。覚えていない。
きっと感じ取る頃には―― ]
[ただ覚えていたことは。
カサンドラを最期まで手離さなかったこと。
――約束を無事、守りきれたこと。
この先は差別も何もない、全てを受け入れてくれる楽園。**]
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