[おい、ゲオルグ。賭けしようぜ。裏か表だ。]
[――どじゃぁあ〜ん!]
[コインの裏表を当てるだけ。敗けた方が酒代を払う。たったそれだけの、ちょっとした遊びだ。]
[ドロシー、こんなのもわかんないのか?今の意味は――。]
[自分だって姉の受け売りだった。ただ、自分より物を知らない人間がいることが嬉しかった。]
[どうした、ディーク。――ああ、これか。これは――。]
[自分に物を聞く人間がいるというのが、たまらなく嬉しかった。]
[クソ、またあのガキか!?]
[だから、エディがちょっと妬ましくて。ムカついて。]
[エレン、泣かないで。]
[女神だからじゃなくて、ただ貴女が泣いているのが悲しかった。]
[ハーラン、なんかお前――。]
[知らなくたって、微かに香る憎い匂いが。]
[ミーネ、お疲れさん!]
[今回もお前サンのおかげで好調だな!]
[あの陰で頑張る小さな姿を。]
[ノーラ、飯!]
[――あー、なんでもいいや!]
[食後の一服はいつも怒られる。いいじゃないか、少しぐらい。]