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[ミリアムの剣が、『混沌の王』へ深い傷を刻む>>30]
おお……いいぜ!
[剣の技量の確かさに頷きつつ、巨神へ意識を戻す。
しばし鍔迫り合いを演じていた銀の杖が無造作に振り上げられ、そして振り下ろされる]
――ぐっ!
[ビリ、と腕へ響く衝撃に、思わず声が漏れる。
力比べと嘯いたが、長身の自分を遥かに超える巨体、更に翼による勢いを加えた一撃に対し、魔力強化があるとはいえこちらは圧倒的に不利だ。
こうしている間に、少しでもダメージを蓄積させられればいいが]
(こんな単純な攻撃だけで、終わるとも思えねえ……)
[如何なる動作も見逃さぬようにと、巨神を睨む*]
[玲緒が気負いない声>>35でこちらへ答え、迷いなく戦場へ駆け出す>>37]
[ウェルシュ>>36の言葉にも、微笑みと共に頷いて]
[こちらの隣を駆け抜けた二人が、両腕を、翼を傷つける。
それは巨神の動きを少しは鈍らせた、と思われたが]
ウェルシュ!
[腕の一払いで跳ね飛ばされるウェルシュ>>40。
敵も一筋縄でいく相手ではない。
しかしそこへ割り込むように、玲緒の呼んだ薊の雨が降り注ぐ]
[4人の連撃を受け、一瞬動きを止めた巨神が、銀の杖を大きく振り上げた。
必殺の打撃で勝負を決するかにも見えたが、そうではない。
天へ掲げられた杖の先、混沌とした色が目に見えて集まっていく]
やべぇ……みんな、俺の後ろに下がれ!
[何か大技が来る。
そんな予感に叫びを上げ、自身は柄頭を前に戦鎚を構えた。
柄との接合部に嵌まる巨大な黄色い精霊石が、強く輝きを放つ]
おおおおおおっ!
[振り下ろされた杖の先端から、一瞬遅れて混沌の波動が放たれる。
純粋な、身を苛み蝕むエネルギーを、男は杖から呼び出したアイリの障壁で受ける]
(切り札一枚、切っちまったな……)
[荒い息をつきながら、手を強か殴られ杖を引いた巨神を睨む。
放出点の目の前で混沌の力を受けた障壁は、その力が途切れる少し前に全て砕けた。
結果、力の余波を幾らか、自身の体で受けてしまっている。
後ろの仲間たちは無事だろうかと思うが、振り向き確認する余裕はなさそうだ]
こんなのが何度もは来ねえと、祈るしかない、か。
[最後に手への攻撃が通った辺り、この力にはそれなりの反動と準備時間が必要なのだろうとも思える。
いずれにしろ、再び巨神が打撃攻撃に移るなら、それを受け止めるのは自分だと考えている*]
/*
今気付いたが、別に大技は今使う必要なかったな。
(ダイス目決まった後24時間弱掛けて決着すればいいんだし)
[ミリアム>>47は無事退避出来ただろうか。
一方で、奔り続ける風の勇者は無理の一言を返したが、その身は宙高くを飛んで波動を免れる>>49]
ああ!
大した怪我じゃ――ねえ!
[目に見えない火傷のような状態だろうか、じくじくと熱持った痛みはあるが、動けないほどではなく。
アイリに容赦なく殴られたことを思えば、見た目だけでも随分マシと思えた]
それより、また大技使われない内に、叩きのめしてやらねえと!
[こちらの動きに間髪入れず、玲緒が長槍を突き入れる>>50。
ミリアムもまた隣を擦り抜けるように、炎の剣を放った>>51]
はは、そこは約束出来ねーけど――
[苦笑しつつ、彼女らへ続くように、戦鎚を振り被る]
毒……か。そうか。
[風の妖精とウェルシュの言葉>>53に、毒持ちの大蛇相手に苦戦したことを思い出す。
大地の魔力により通常よりは耐性があるだろうが、楽観し過ぎるのは良くなさそうだ]
一応気を付けとくわ。
[彼らにはそう答えつつも、もう一つの切り札――回復魔法はまだ使わない。
長期戦になりさえしなければ乗り切れるだろうと踏んでいた]
は、あいつに?
[そこで若干聞き捨てならない台詞を言われた気がするが、釘を刺すような言葉を続けられれば、抗議も出来ず押し黙った]
[玲緒の槍が、巨神の脇腹を裂く。
巨神が反応し、彼女を振り払おうとする隙にもう一撃。
刻まれた傷は深く、数も増えて、『混沌の王』の動きは目に見えて鈍っていた]
よし、きっとあと一息だ!
[皆を奮い立たせるよう叫んで、自身も再び戦鎚を構える。
その時、またしても巨神の動きが変化した]
[ばさり、漆黒の四翼翻して、巨神が高度を上げる。
回避行動かとも思われたが、少なくとも地上から手が届かなくなった所で、巨神は空中停止し勇者たちを睥睨する。
背の翼が、空気孕みぶわりと広がった]
げ、まさか他にも攻撃が――!?
[翼へも幾らか傷を刻まれ、威力は万全ではないだろうが。
打ち下ろすような羽搏きの直後、衝撃波が周囲へ吹き荒れる*]
(あの中心に突っ込めば――)
[一瞬脳裏に浮かんだのはそんな作戦。けれど]
[壁が倒れたらみんなが困るとウェルシュが言い>>56]
[一人だけ傷つけて勝っても嬉しくないと、玲緒が強い口調で釘を刺した>>58]
ああ、俺もアイリには、ずっとそう思っていたっけ――
[ここに居ないアイリの代わりの盾として、とは思っていたけれど、心配掛ける所まで真似してしまっては世話がない]
みんな、避けろ!
[そんな、具体的でもない指示を叫んで。
自身も即席で作った土壁を盾に衝撃を凌ぐ]
[アイリの残した切り札の一つ、回復魔法はまだ残っている。
万が一傷を負うとしても、きっとそれで間に合う程度で抑えてくれるだろうと、皆を信じた*]
[ウェルシュとセインが結ぶ盟約>>63。
そして駆け抜ける風は、『混沌の王』が巻き起こした暴風と違い、澱み祓い力巡らせるもの>>65。
風から始まる循環は、対極である大地の力すら高める]
……魔法なんて、器用には使えねえと思ってたけど。
今なら……!
[ミリアムの詠唱に、ウェルシュの力が重なる。
敵に近づけば巻き込まれかねない大技、しかし黙って眺めているつもりもない]
アイリ、借りるぜ、お前の魔法。
[足場となっている世界樹の枝へ、両手を着く。
そこから送り込む地の力は、即ち枝への養分。
急激に成長した枝が、『混沌の王』へ絡みつく]
さあ、これでもう逃げられねえ。
ぶちかませっ!
[残る3人向け、背中押すように声を張り上げた*]
[駆け抜ける風、燃え盛る炎。
その強烈な力が世界樹へ及ばぬよう、水の紗幕が生み出される>>72]
おう、助かったぜ。
[枝から世界樹へ炎が燃え移れば、巨神が倒れた所で大惨事となる所だった。
打ち倒すための強き力と、護るための優しき力。
互いに互いを高め合う勇者たちの力が、ついに『混沌の王』へ届く――**]
― 回想/世界樹・梢 ―
[『混沌の王』へ、4人が渾身の一撃を繰り出す少し前]
ぐっ……!?
[大技のため一度敵と距離を離した男は、呻き声と共に膝を着いた。
混沌の波動による毒が、全身へ回り始めていたのだ。
激しい攻撃の応酬に、ダメージの蓄積は意識の外に追いやられていた]
くそ、こんな時に……。
[無理はするなと皆に言われたけれど、肝心な時に手をこまねいていられる性分ではない。
どうにか立ち上がろうとしたその時、雪や蛍を思わせるやさしい光が、男や他の勇者たちへ降り注いだ>>83]
これ……メレディスの回復魔法か?
[熱にも似た痛みがすっと和らいでいき、動きを止めるほどの息苦しさもなくなった。
――アイリの使う回復魔法を間近で見た自分にはわかる。
これだけの回復魔法を、遠隔で、しかも複数人にかけるのが、どれだけの負担となるか]
ありがてえ……。
[痛みの引いた身を起こす。
見れば、『混沌の王』の攻撃により損傷した枝葉へも、彼の回復魔法は行き渡っていた]
もう、負ける理由はなくなったな。
さあ、いくか!
[力強い笑みと声を他3人へ向け、決着のための力を紡ぎ始める*]
― 回想・了 ―
― 世界樹・梢 ―
[4つの力が巡り、絡み合い、『混沌の王』を押し返していく。
それは勇者自身の、そして精霊たちの力。
そしてもう一つ――地上から世界樹の幹を伝うように、樹上へ届いた力が、4つの煌めきをより一層強くした>>88]
――こいつは……!
[護り、支える大地の勇者は――そして生粋の野球少年は、その力をよく知っている。
それがこんなにも自分に力を与えてくれたのは、初めてだと思ったけれど]
みんな、応援してくれてるんだな……。
[この力は、根へ向かった勇者たちへも届いているのだろうか?
アイリがその盾で護ると誓った人々が、今は自分たちの力となっている。
そのことが、無性に嬉しかった*]
/*
>ミリアム
うーむ、上手く言えないけど、あれでとどめの一撃なら敵が倒れたり退散する描写まで入れてくれる方がありがたい、かもしれん。
(今の書き方だと、必殺技は放ったがその結果が書かれていない、ように見える)
NPCだから扱いにくかったのかもしれないけど、多分そこまで書いても怒る人いないと思うぜ。
/*
ああ、倒れたり退散〜まではいいか。
「敵に当たってどうなったか」が書かれてれば、みんな反応しやすかったと思うぜ。
/*
うーん、返って混乱させちまうかな?>メモ
描写の権利はミリアムのものだし、変に口出ししない方が良かったかな。
― 世界樹・梢 ―
[ミリアムの全力籠めた魔法が、『混沌の王』を燃え盛る火炎で包み。
渾身の一刀が、巨神を完全に沈黙させる]
[動かなくなった『混沌の王』。
その身は再び出現した渦に呑まれるようにして、ここではない何処かへ、消えた]
た、倒した……。
[手にしていた戦鎚が、役目を終えたとばかりに精霊石へ変わり。
巨神を押さえるべく成長した枝も、元の均整とれた世界樹の姿へ戻っていく]
や――
やったあ!
やったな、みんな!!
[真っ直ぐな喜びを露わに、ミリアムへ向けて駆け出す。
根側の戦いはどうなったか、その他懸念すべきことも残ってはいるが。
まずは目の前の勝利の喜びを分かち合おうと、声を上げた*]
あ、あれ、ミリアム!?
[駆け寄った先、ミリアムが意識手放すのが見えた>>101。
慌てて受け止めれば穏やかな表情が見え安堵はするけれど、ひとまずはメレディスの所まで運ぶことになるだろう]
[なお、女の子なので一応はお姫様抱っこをした*]
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