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―Nルームの一角―
ふわああああ。
[Nルームの一角。一つのコクーンから、
ふわりと男が起き上がる。]
あああああああ、くそっ、あの猫。
せっかくいい夢を見てたのに。
人使いがあらいのなんの……。
[欠伸しつつ、あたりを見回して。]
おーい、誰かいる?
なんかさ、スノウから
通信役で起こされたんだけど。
どうやら、ラグナロクっていうのが
暴走してるらしいぜ?
でもって、プログラム・フェンリルを
調査しろって言われたよ。
俺の脳は半分近く、機械の補助脳だから
それを通じて、スノウと通信できるからってさ。
[心底面倒くさそうにぼやく青年は、
補助脳を使って、失語症のボルヴァ博士と通信し、
通訳として働いていた男だ。]
[金馬号の侵入の1日前に、
背後から何者かに頭を殴られて重傷を負い、
コールドスリープ装置に入ったままだった。
額のあたりに、包帯が少し見えている。
地球から長く船に乗っているので、
殆どの人は、この青年と面識があるだろう。
頭部の損傷のせいで、いくらか記憶が抜けているが
フレンドリーな性格で、誰にでも声をかける男。
挨拶や会話、一緒に食事や酒を交わしたりした者も
いるだろう。
面識のある相手なら、男の方も覚えているだろう。**]
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