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[随分と時間が掛かった。
新たな宿主は自分を恐れながらもかつての宿主と重ね、共にあろうとしたから。
だがそれも、これまでだ。
この体躯は完全に手に入れる事ができた。
今なら、頭のてっぺんから足先に至るまで全て思い通りに動かす事ができる。]
なのに、どうして。
[彼に声を掛けた少女>>214は、その言葉の意味をどう受け取っただろうか。
最後の一歩、取れない心のつっかえ。
こんなにも嬉しいはずなのに。]
ああ、そうか。
[体を手に入れた事で、気が付いてしまった。
ハーランである事の、不都合に。
長い時をかけて求めてきたものが、使い捨てに過ぎなかった事に。
いずれはこの身も朽ちてしまうだろう。
その時に弔われるのは誰だ?
宿主に決まっている。
あの仔達>>173と違って、誰が自分の存在を認識しよう。
正体を明かそうたって、それはパンドラの箱。
物語にピリオドが打たれる時だから。
それこそ、全てを手に入れない限りは。]
だから、自分は。
大丈夫っすよ、自分は。
[ありがとう。とミーネに声を掛けると立ち上がり、皆がいるテーブルの方へと向かう。
丁度話がまとまりかけた>>216>>220頃であったか。]
悪くない話っす。
おおよその、方向は決まったっすかね?
[一呼吸を置いて、その場にいた者を舐め回すように見る。]
それよりも、こういうのはどうっすか?
[場の空気が凍てつくよりも先に、彼の声が冷たいものへと変わっただろう。]
情報を落とさせるために、誰かを犠牲に。
さすが隊長! 痺れるっし、憧れるっす!
仲間どころか、自分も危ない橋を渡るだなんて、なかなかできる決断じゃないっすよ。
[言葉の端々に、くふふと小さな笑いが漏れるだろう。]
人それぞれに任せるっすか。
さすが警備員さんっすね。冷静な意見っす。
お互い会ったばかり、本当の力だなんて知りやしないのに裏をかくって訳っすね。
[その瞳はやがて狂気に呑まれる。
目の前で起きている全ては、茶番劇だというように。]
けれど、見つけた事を人に言って、本当に信じ合えるっすか?
どうして自分達が海賊と呼ばれたか、どうして最初から銀羊に乗れなかったのか、知らないとは言わせないっすよ。
[そうだ、ここでガルーを全て退治しても。
ガルーの船にしてしまっても。
大して未来は変わらないだろう。
どんな船であってもいずれは下船するのだから。
いずれ離ればなれになる宿主と同じように。]
なら、いっそみんな好き勝手にすればいいっす。
自分だけになれば、確かっす。
[だかそれも不味い事。
互いが、互いを止める鎖となるから。
ではどうするのか、あるじゃないか。
一つだけ方法が。
それは心の奥底へと押し込めて。]
なーんてね。
なーに、ほんの冗談っすよ。きっとね?
[言葉はにわかに和らいだが、瞳の色は変わらず。]
はははは。協力だなんて、まっぴらごめんっす。
嫌なら止めちまってもいいっすよ。
自分以外は皆他人。金馬も、銀羊も、ガルーも、関係ないっす。
自分は、このまま宇宙の闇の果てまで飛んで行っちまいたいんすよ。
それに付いてくるのは、馬鹿だけで充分っす。
[そしてまた笑う。
これ以上話すまいと、全ては無用の長物であると。
追われなければ、その場から立ち去ってしまうだろう。]**
[ちょうどこの先は、未だロックの解除されぬ閉じられた区画。
その手前の部屋、ブリッジへと足を踏み入れる。
現在は自動航行中。
星も何も見えぬ、亜空間である以上はそれも意味を成さないが。
口角がきっと妖しく上がれば、この時代の多くの船に応用可能なとあるコマンドを入力し、半手動へと切り替えるだろう。
この空間から抜け出す、その時のお膳立てとして。]
噂に聞いていた羊が見当たらないっす。スノウが言っていた通りだ。
ん? 物好きも、いるもんっすね。
[後ろから付いてきたのは、一人。>>271
今更、どうするつもりだと言うのだろうか。]
[部屋から飛び出し、かの警備員が現れるのであれば、仁王立ちで彼を待ち受けるだろう。]
自分に何用っすか?
感心しないっすね、その判断は。
あんた、いつか死ぬっすよ?
[怒りも、悲しみも、何もこもらぬその口調で。]
[また一人、狩られるというのであれば。
また一人、目の前から姿を消すというのであれば。
それ以上良い事はあるまいよ。
けれども]
隊長はきっと、自分の事を勘違いしているっす。
[呟く。
それが何か、と問われても答えはしなかっただろう。]
そうっすね。
宿主は自分であって、自分でないっすから。
[影を帯びたように、そう答えた。]
/*
こんばんは、大丈夫ですか?
赤仲間さんもいらっしゃるけど、
もし何か困ったり、スノウにできることがあれば
おっしゃってくださいね(もふもふ
その通りっす!
[目の前の警備員に飛び掛かり、武器を向けてきたのであれば、武器の先端を握り、彼ごと宙へと吊り上げただろう。]
・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・って言ったら、どうするつもりだったんすか?
[笑ってはいても、その目には相手が映っていない。
今は、殺すつもりはない。
相手が力を抜けば、その場へと降ろすだろう。]
あ、すみません。
秘話対応中の鳩で、発言追うのが遅れていました。
発言してくださっていますにゃね、
心配しすぎて、ごめんなさい。
お気になさらずですにゃ
表に集中でどうぞ、ごめんなさい
(応援もふもふ
どうしたっすか?
実はガルーは俺のほうだ! なーんて、ウルトラCでも見せてくださいっすよ。
[やがては、つまらないという風に
ディークの体を無造作に床へと放り投げた。
その時、解き放たれた麻酔銃>>330
一発が被弾する。まるで、避けようともしなかったかのように。]
酷い事、するっすね。これじゃああんたのほうが海賊だ。
[被弾した腕を噛み、蛇傷の要領で麻酔液を吸い上げると、その場へと吐き捨てる。]
こんな話、知ってるっすか?
[警備員の目的>>331には気が付かない。
敵意って分じゃ随分と違いがあったから。]
宇宙空間と脳細胞って、そっくりな形をしているんだって。
宇宙の脳に巣くうガルーは、一体どんな生き物なんすかね?
[どこか楽しげに。
この時初めて見せた感情だった。]
[あざ笑うかのように、にやりと。
その時、もう一つの影が現れた>>343
それは、言えないっすよ。言っても、信じてくらなきゃ意味ないっすから。
けれでも、一つだけ言える事があるっす。
[言葉の端々に漏れ出る意図に、呆れたように。
肩をすくめる。]
自分にとっちゃ、人もガルーも変わりないっす。
どちらも、自分の前に立ちはだかれば、それは敵っすよ。*
そう、宇宙はどこまでも広いっす。
その隙間を埋めるには、もっともっとビッグにならなきゃいけないっす。
だのに自分は、あまりにもちっぽけで。
[詩人めいた吟はすぐに消え去った。
思わぬ一言が、彼の琴線に触れた事で。]
それだよ
[どす黒い呪い、苛立ち、負の感情を結晶化させた声で捉える。]
自分は、ニンゲンじゃない?>>352
だからどうした。
なら、人間は誰っすか?
[じりりと2人に詰め寄る。]
国の真ん中でエリート面したって、海賊船に乗り込んでアウトロー気取ったって、どこまで逃げても自分は恐れられてばかりっす。
[過ぎたる力を持てば、必ず災いが降りかかる。
そして生きるために、また力を蓄える。]
自分をガルーだと思っているっすか? それならそう思えばいい。
けれども、良い事を教えておくっす。金馬無線部筆頭の自分が直々の情報なんだから、耳の穴かっぽじってよく聞くっすよ。
ガルーが必ずしも身体能力が高いとは、限らないってね。
[ならば、ハーランの身体能力は何に由来するか。
その答えは、一つだろう。]
止めろ、これ以上強いものいじめをしないでくれ。
自分は、全てを受け止める程は強くないっす。
[生きていければ、それでいい。多くは求めない。
始まりは、そうであったはずなのに。]
自分をこうしたのは誰だ! 多数に似せただけの君たちじゃないか!
[見据えるのは、もはや2人ではない。
これまで己を苦しめてきた、無数の敵達。]
だから、自分は決めたっす。
それなら誰も自分を認識できないほど、想像も付かない>>345ほど高みへ行ってやる。
この船の奥底にあるものなら、決して不可能じゃないはずっすよ!
[人の姿でありながら、吠えた。]
[その時側へと現れたスノウの姿。
そこで認識した、今度は己に手がかかる番なのだと。]
帰れ!帰ってくれ!
今すぐ立ち去らなきゃ、ここで2人とも道連れにするっす!
[その場で襲いかからなかったのは、心の中で眠る宿主の願いか。]*
[冷凍睡眠に入るなら>>269
そう来るだろうとは思っていた。
けれども自分にとっては、あり得ない選択肢。
ガルーである以上、宿主だけが生き残ったって何の意味もありやしない。
それでも、僅かにまだ。
ハーランと自分とが並び立った日々を思い出す事ができるのなら。
宿主を選ぶか、自分を選ぶか、彼の出した結論は。]
そういや、あんたには貸していたものがあるっすね。
あれ、まだ持っているっすか?
[ふいにそんな言葉を口走る。
表情は穏やかなものになっていた。]
それの本当の使い方、教えてやるっすよ。
ちょっと貸してみるっす。
[半ば引ったくるように機械を受け取る、もとい無理矢理奪うと、カチカチと一定の法則に従ってボタンを押す。]
ここをこうして、こうするとね。
ぎゃはははははは!
最後の最後まで、負けっ放しだなんて冗談じゃないっす!
せっかく手に入れたこの体、誰にも渡す気はないっすよ!
お前達、いらない! 自分の邪魔をするから、いらない! だから道連れだ!
そしてハーラン、死ぬ時は一緒っす!
自分は宇宙の果てで星屑になるっす!
[知っているんだ。
昨日爆発した男はそんな事思っちゃいなかっただろうけれど、クライマックスは爆破オチと相場が決まっている。]
そーれ、吹っ飛べー!!!
[歴史は繰り返す。しめて10秒後、船内に再び轟音が鳴り響いただろう。]
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