あ、はは……
餌……は、嫌だなー……
僕、機械臭いかもしれないよ……?
[逃げなければ死ぬ。
そんな事分かっているが足がすくんで動けない。
そんな中でも、無理矢理いつもの調子のフリをしながら
エディは右手を耳の無線機に伸ばし、テオドールに連絡を取ろうとした。
助けを求めようというのではない。
何かあれば連絡しろ、そう言われていたけど
本性を見てしまっても尚、"仲間"だった記憶を切り捨てて正体を伝えようとは思えなかったから。
助けを求めたら、助けに来てくれた場合彼にも被害が及ぶかもしれないから。
だから、通信を繋ぐ余裕があったなら
指先で"トン、トン、トン"と叩くだけで、通信を切っただろう。
いつものエディのお喋り具合から、タップ音だけの無言通信に違和感を持ってくれれば
何かあった事だけでも伝わってくれればいいと思って。
最も、そうする間もなく"餌"にされたとなれば
それも叶わず、何も残せずじまいで命を落とす事になるのだろうが。*]