──現在・医務室──
[揺れる銀の髪を追う。
渡された鎮痛剤にぺこりと頭を下げた。
早速一回分を口にしてから、
ふふ、と小さく笑う]
有難う、助かる。
…テオドールは兄のようなものだがな。
だが私は可愛らしい妹ではないよ。
船長になったのは、前船長である養父が
死んだから、な。病死で。
…こんな時、養父ならどうするのだろうと
色々と、悩ましい。
[肩を竦め、そんな風に話していたが。
自分が人狼か否かを問われ
きゅ、と眉根を寄せたあと]
………言葉で人狼ではない、といっても
そんな事、信じられないとは思う。
だが私は人間だ。
コラサーヴの生まれ、体の半分近くが
植物だけれども。