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[そのまま、スープを配っている料理人らしき人のところへ行ってみる。
近づいてみると、随分若くみえる、いや本当に若い女性だった。]
この人が、料理人さん?
はー、随分お若い…。
[そんな風に呟きながら、何気なくスープ鍋に目を落とすと、
そこには、黒やら白やらの色の混じった物体…いや液体?が入っていた。]
へ?
[思わず二度見して、さらに三度見してしまったが、そのあからさまに怪しい物体がスープであるようだ。
しかも、そんな見た目であるにも関わらず、周りの人々は気にしていない。]
味は…ふつう、なのかしら、ねえ。
[…は、そう呟くしかなかった。]
[そんなことをしていると、後ろから、アンリの声>>+8が聞こえて来た。
そういえば、私はレストランに行こう、と考えていた時に何者かに襲われたのだった。
あの学生がやたらと推していたレストランだろうか。
もう食べられないのは寂しくもあるが、そこまで食にこだわりがあるほうでもなかったためか、大した未練はない。
その声に、わずかに見えた湿りは聞こえなかったことにして、答える。]
そうだね。私も一度行って見たかったし。
私の知り合いが言うには、「見るだけでその凄さが伝わる」料理を出すレストランがあるって話だったよ。
[努めて、明るい口調にする。
アンリに心配を掛けない為でもあり、自分自身のメンタルを保つ為でもあった。]**
――回想・医務室 side Kirk――
[見た目はミイラ男状態のシェルダン先生は、普段通り元気な態度と声に見えました。
あの出血量なので、無理されているだけかもしれませんが。
きっと先生のことだから、大なり小なり無理はされていたのでしょう。
私がつい声を張り上げてしまった時>>2:167の反応は、今まで見たこともないような表情でした>>2:224。
さらに、何度も謝って下さいました>>2:231。]
もう少しだけ……。
[もう少しだけ、で終われば良いのですが……。
どのような形であれ、人狼が現れることにより、禍根が残ることは解っていたのです。
――先生の過去は、当時の私が知ることはなかったのですが。
先生は、偶に遠くを見ているような眼をされている時があったのです。
いつも飄々としている中、時折見せる年齢以上の達観ぶりを見せるところがある。
雲のような、捉えどころのない不思議な先生。]
[ぼうっと考えていると、考えている対象の先生は包帯塗れの外見以外は普段と変わらない様子で、笑顔で私を手招きしていたのです。>>2:242。
招かれるままそっと近付けば。
微かに薬品の匂いが漂う先生の手の甲が、私の頬を伝う涙をそっと拭った後。
その手は私の頭に触れ、幾度か撫でていたのです。
あの血塗れの姿を見た後だったのもあり、先生が何時も通り動いているだけでも嬉しかったのに、先生の優しさがとても嬉しかったのに。
――何故でしょうか。
この時の先生の手は、どこかひんやりと、冷めていたような気がしたのです。]
……ありがとう、ございます……。
[涙を拭って下さったこと、撫でて下さったことも嬉しかったので、私は笑顔で先生にお礼を言いました。
涙を拭ってもらったばかりなのに、また流出してしまい、ますます困らせてしまったでしょう。
あのとき感じた、どこか冷めたようなものはきっと、薬の影響だったのでしょう。そう、思うことにしました。*]
――回想・資料室――
[タイガさんに質問を投げかけてからじっと彼の横顔を見ていたのですが>>2:366、その返答を貰えることはなく。
唐突に呟かれたその台詞>>2:374には首を傾げたのですが、急遽彼は何かを悟ったかの如く、笑顔を見せ感謝の言葉を私に伝えたのですが>>379。
でも、その雰囲気と様子は今までとはどこか違う――。不気味な、嫌な予感がしたのです。
饒舌に語る彼の様子は>>2:380、口調こそ穏やかなままでしたが、出会った当初に感じた温厚さは削げ落ちていたように感じられたのです。
ドロイドとの防衛戦の話も道中聞いていたものですが、当時「船の為に有難うございました」とお礼を言っていたことを思い出します。
――あの時楽しく話していた人、と同じはずなのに。]
……タイガ、さん?
[銀のカフスに触れている様子も、先程とは違う感覚がしたのですが、気のせいだろうと思っていたのです。]
[思えば、この段階で逃げ出していれば、まだ命は取り留めることが出来たのかもしれません。
今となっては、後の祭りですが。
――父に似ていたこの人だからこそ、もっと警戒しないといけないはずだったのに。]
「俺、いつからこんな風になってしまったのでしょうか?」
「俺を……殺せ……! 俺は、もう……このままじゃ……!」
[――脳内を過る血の記憶。
まるで、13年前の巻き戻し映像が再生されているような光景。
満天の星空の下。
目の前に居た黒髪の男の姿が、見る見るうちに鋭い爪と牙を持った獣へと変じたこと。
その獣は、間も無く私に襲い掛かってくること。
過去の私も、現在の私も、身動きを取ることすら出来ませんでした。*]
──── 回想 オクタヴィアと ────
[────"二人いれば"
その言葉は希望をなくした私に、再び希望の光を灯してくれた(>>3:+9)。
まだ諦めるには早いと、私を奮い立たせてくれた。
優しく語りかけてくれるオクタヴィアに、私は何か安心感を覚えたのだった。
展望ラウンジを出た後に彼女と交わした会話は、10年も家に篭っていた私にとって新鮮な情報ばかりだった。
きっと目を輝かせて話に聞き入っていただろう。決して5秒以上は目を合わせなかったが。
そして、こんなにいろいろな事を知っている彼女なら、"人狼"の事を知っているのではないかと思って口を出たのがあの質問だった(>>3:+6)。
返ってきた答えには驚きを隠せなかった。
自然と肩に力が入る。]
脳に……寄生……?
そんなことができるんですか……?
人間を襲う事が目的なんて………
[私の反応をみて、気を遣ってくれたのだろうか。
オクタヴィアはそれ以上"人狼"の話はせず、他の話題に切り替えてしまった。
私にとってはそれで良かったのかもしれない。
軽く目を閉じると心の中で"ありがとう"と呟くのだった。]
──── 回想 メイン・サロン ────
[メイン・サロンへ着くと、オクタヴィアはスープを配る女性の元へスッと近づいていった。
私もその少し後ろをついていく。
彼女がスープを三度見するのを確認すれば、自分もオクタヴィアの後ろからひょっこりと顔をだしてスープを見た。]
わぁ……!
美味しそうですね!!
[心からの感想を口にする。
それからオクタヴィアの呟き(>>3:+17)に気づく事なく、レストランへ行こうと提案したのだった(>>3:+8)。]
見るだけで凄さが伝わる……?凄い…!
そんな料理があるんですね!!
ふふっ、でもおかしい。
噂になってしまったら"見なくても"凄さが伝わりますよ。
[オクタヴィアの心境には全く気付かず、率先してレストランへ向かった。
その足取りは軽く、地に足が付いていたならスキップをし出すのではないかと思われただろうか。]
──── レストラン ────
[レストランに足を踏み入れた私は、その中にいる人物を捉えて咄嗟にオクタヴィアの後ろへと隠れてしまった。
そう。
レストランの中には、私たちと同じように浮遊している人間がいたのである。
つまり、相手は私を把握できてしまう。
……またいつもの恐怖が襲ってくる。
しかし、今はオクタヴィアが居たからか、体の震えは幾らか落ち着いていた。
オクタヴィアの陰から様子を伺う。
相手は気づいただろうか?
どちらにしろ、私は気づくのだ。
その人は、さっきまで"あっち側"にいた人だという事に。]
あ…………………
どうして…………あなたが………?
…あなたは…カークの…………
さっきまで………向こうにいた………はず……
私は…見えていなかった…………
なのに………どうして………
…………どうして浮いているのですか?
[恐怖と緊張に加え、さっきまで浮いていなかった人物が浮いている現状にパニックを起こしてしまう。
小さな、そして震える声で話しかけたなら、オクタヴィアと相手の女性はどう反応しただろう。]
[視覚だけで楽しめる豪華な料理や、エレオやサシャ、顔見知りの方々が美味しそうに料理を食べている姿をふわふわと漂いながら見つめていたのですが。
見ているだけで幸せになれそうな光景と同時に「何故あの場に私は居られないの」と葛藤が生まれ始めていた時でした。
たどたどしい女性の声が聞こえてきたのです>>+29。]
声の方向に振り向くと、確か数日前に医務室ですれ違ったおとなしそうな方と、落ち着いた雰囲気の方>>+18>>+28、二人の女性の姿がありました。
その二人の女性も私と同じように、半透明のまま、浮いていたのです。
自分の姿が今まで確認出来ていなかったのですが、この時になり漸く私の姿も、どうやら彼女達からは同じように見えていることに気付いたのです。
改めて実感する、『私は死んだ』現実。
声を掛けてきたおとなしそうな女性は、「カーク」の名を出したのです。
ここで私は彼女の名前を思い出しました。]
あ……。あなたがアイリスさんですか?
申し訳ありませんでした……!
シェルダン先生に言われていたのに……!
[緊急警報発令時、先生に「アイリスを頼む」と言われていのですが>>1:65 、あの混沌とした人波から探し出すことは結局出来ずにいたのです。
……彼女も、亡くなっていただなんて。
もし、私があの時見つけることが出来て、保護できていたのなら。
彼女の命は助かっていたのでしょうか。
――私の表情は、徐々に昏くなっていったことでしょう。]
先生の?
シェルダン先生には、いつも、たくさんお世話になっていました。
……最期まで、いっぱい迷惑かけて心配かけさせちゃいましたけどね。
[女性が話しかける様子は、どこか不安そうに見えて。
大丈夫ですか、と軽く問いながら]
私は、死にました。……死の瞬間を、克明に、覚えています。
だから、こうして浮いているのでしょう。
[彼女が医務室で私やシェルダン先生、ダーフィトとの会話を聞き、私がボロボロ泣いていた現場を見られていたことを知ることもなく>>2:+7>>2:+8。彼女の問いには、何の疑問もなく答えましたが。]
えっ……あの、大丈夫ですか!?
[次第にパニック症状になっていく彼女の様子にさすがに私も慌て、彼女の肩へと手を置こうとしたのですが。
無慈悲にも、すっと通り抜けてしまったのです――。*]
[彼女がお皿を落とした音が聞こえました>>252。]
エレオ……エレオ……!
[エレオが、私の死を知ってしまったのです。
私はすぐさま彼女の隣へと飛んでいったのですが。
撫でようとしても、抱きつこうとしても、すり抜けてしまい触れることは出来なかったのです。]
ごめんなさい……! ごめんなさい……!
[私は私自身が何かの、誰かの役に立っているのかと、常に疑問に思っていたのですが。
私が死んで悲しんでくれる友人は居たのです。]
でも、エレオは泣かないで。
私の為に泣いてくれるのは嬉しいけど、私が言うのも変だけど。ずっと、笑っていて欲しいの。
[もしエレオが人狼だったら。
今はそのようなことを考える心の隙は存在しなかったのです。
――私の為に泣くんじゃなく、笑って欲しい。
美味しい料理を作って、いつものように皆を幸せにして欲しい。
どうして、言葉は届かないのでしょうか。]**
[その時、ポロリ、と涙がこぼれ落ちた。
自分でも頬を伝うまで気づかなかった涙。
人狼のせいでも、そうでなくても、きっと死ぬ瞬間は怖いもの。
そんな瞬間を克明に覚えていて、今私の目の前で冷静に語る彼女を見るのはとても苦しくて、悲しくて。
自分より、私のことを心配する彼女を見て思い出したのは、カークが目覚めた直後の姿だった。
────なんて、優しい人……
瞬間、パニックに陥った頭が冷静さを取り戻してくる。
振り抜けた彼女に向き直り、震える手をぎゅっと握りながら話し始めた。]
[私は、尋常でない雰囲気の部屋の上空を漂っていました。
皆が、私の死から始まった人狼のことについて議論を戦わせている最中。]
サシャ……。
[ドロイド戦時、危機一髪状態の私を助けてくれた、見た目は妹なお姉さん。
小柄なのに弓の扱いはすごく上手で、可愛くて。
一緒に居ると元気が出る人。だったのに。
そんなサシャが。
――どうして、私の声は届かないのでしょうか。]
[そこで一旦言葉を切り、ばっと頭をさげる。
医務室での出来事を聞いていた謝罪も兼ねて。
…目の前の女性が知る由もないのだけれど。
それからゆっくりと頭を上げ、うつむいた顔を上げてまっすぐに相手を捉える。]
そうです……
私は、アイリス・サーヴェスタと言います。
えと……あなたのお名前を………伺っても……?
[最後はかなり小さな声だったと思う。
何せ、自分から相手の名前を尋ねたのは10年ぶりだったのだから。]
[女性の表情は、やはり晴れないままでした>>+35。
余程辛いことがあったのでしょうか。
……女性は死んでしまったのですから、辛いのは当然でしょう。
私自身のデリカシーのなさに自己嫌悪しながらも、不安を与えないようにと気を取り直し]
以前一瞬ですが、すれ違ったことがあったのですよ。
後でシェルダン先生にお名前を聞いたのです。
アイリスさん、綺麗な名前ですね。
[知ってるのかとの問いには、彼女の信頼している先生の名を出して。]
[私が死んだ、と答えた後。何故か彼女の方が涙を流し出して>>+36、私は非常に焦った訳ですが]
あ……申し訳ありません本当に……。
あの時、私がアイリスさんを見つけることが出来れば、アイリスさんの命を救うことが出来たかもしれなかったのに……。
[今謝っても、彼女が生き返るわけではないのですが。
それでも、彼女の前で何度も頭を下げました。
頭を下げた状態でちらりと彼女の方を見てみると、何故か彼女も私に頭を下げていたのです>>+38。]
え……? どうしてアイリスさんが頭を?
悪いのは私ですから、本当に……救えなくてごめんな……さい……。
……何だか、二人一緒に頭下げあう様子も変ですよね。
一緒に、頭上げませんか?
[お互い頭を下げ続けている様子が続いてしまったので、軽く言ってみましたが。
彼女は一緒に頭を上げてくれたでしょうか。
小声で彼女から名前を聞かれれば]
私はベルティルデ・エストホルムです。
良ければベル、って呼んで下さいね。
[アイリスさんは出会ってからずっと崩さなかった、思い詰めていたような表情が少し崩れていたように見えました。
それは、何処にでも居る普通の女の子のもので。
私も、漸く笑顔で反応することが出来ました。*]
[メイン・サロンを出て、レストランへと向かう。
それにしても、さっきのスープは、何だったのだろうか。
アンリはやけに自然に受け入れていたが、私は断じてあれを食べ物とは思えない。]
(まあ、楽しそうで何よりか)
[相変わらずあまり目は合わせてくれないが、見た限り最初の不安定さは収まって来たように見える。
そうして、レストランに着き、アンリと足を踏み入れたところで、アンリの表情が凍りついた。
その理由は、直後に私も知る。
レストランの中空に、乗員とおぼしき若い女性が、浮かんでいたのだ。]
はい。私は人狼に殺されました。
私を殺した人狼の姿、今でもしっかりと目に焼きついています。
[アイリスさんは多少落ち着きを取り戻したようなので、先程パニック状態だった状態を見て返答するか保留していた質問>>+35の返事を、短く答えました。]
[「どうして…………あなたが…………」
アイリが呟く。
それに応じるかのように、乗員らしき女性もアイリの名前を呼ぶ。
どうやら、この二人は知人同士であるようだ。
互いの死を悲しみ、互いに謝っている。
この時間は、そっとしてあげるべきだろう。
やがて、会話の中で女性の名前を知る。]
(ベルさん、かあ。)
[どこか、優しげな雰囲気の名前。
この、自分の咎ではないことまで背負ってしまうような女性には、よく似合っていた。
やがて、二人の会話も一区切りついただろうか。
私は声をかける。]
ベルさん、私はオクタヴィア。
まあ、こんな状況だし、協力して頑張ろうね。
──── レストラン ────
[私の心を見透かしたように私の名前を知っていた理由を彼女は補足した(>>3:+39)。
────そう……だったんだ。気づかなかったなぁ……
少し罪悪感を感じ俯いてしまう。
"綺麗な名前"と言われれば、頬を染めた。
お礼が言えないのはパニックのせいか、恥ずかしさからか、私にはわからない。]
[私が涙を流してしまったことで彼女に気を使わせてしまったらしい。
誤解を解くため、慌てて自分のボキャブラリーを漁る。]
あ……あ………ち、違うんです!
その……あの……
えと………ごめんなさい…………
怖かったのはあなたなのに……私が泣いちゃダメですよね…………
パニックは……もう……大丈夫です………
それより……辛いことを思い出させてしまって……ごめんなさい………
[そうして頭を下げる相手の少し後を追う形で自分も頭下げたのだった。
2人で頭を下げたまま少々後、女性の方から提案があった(>>3:+41)。]
あ、え………そ、そうですね……
[落ち着かない様子で返事をし、彼女と共に頭を上げた。]
ベルティルデ……さん………ベル………
うん!ベルって呼び…………呼ぶっ!
あの…だからベルも……私のこと、アイリスかアイリって呼んで……ください……
あ、あ、それから!
敬語………やめませんか……?じゃなくて!ゃ、やめよう……?
[ダメ…かな……?と控えめに下から覗き込むように言う。
了承を得られればぱあっと表情を輝かせただろう。]
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