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― 神官長の声が響く少し前 ―
[行間に滲む『想定外』には、いえ、と呟く。>>2:*3]
……『混沌』以上に混沌とした、こんな世ですからね。
俺たちがすべきことは勇者 かれら の補佐。
そこが揺らがぬ以上、
[『候補生』でなく『勇者』と呼んだのは、
8人に対しての信頼のあらわれ。
転移方法にも、言霊石の向こうから首肯して]
『路』に言霊石を共振させる……
とすると…タイミングが重要、かな。
[言霊石を持つ者に、声は等しく届いているらしい。
根側の調査に当たっているバルタザールへ呼びかけた。]
ばるたくん、聞こえる?
入り口が出現したら、改めてこっちからも連絡を入れるから、
そうしたら、同時に言霊石を使おう。
……よろしく、頼むね。**
― 言霊石での通信 ―
タイミングを、君に?
俺は、それでも構わないけど。
[己には今ひとつ意図が分からないままだったが、
敢えて一段階増やそうと申し出るということは、
タチアナには何か意図か懸念かがあるのだろうと。>>+14]
神官長が世界樹に入り口を出現させてくれるということだけど、
それを君に伝えれば、あとはタイミングを計ってくれるってことでいいのかな?
[バルタザールが同意してくれたかどうか、
いずれにせよ、此方がすることは変わらない。]
― 入り口の確認後 ―
……あーあー、…てすてす。
ばるたくん、ちあちゃん。
聞こえてるかなー?
『路』の入り口の出現を確認。
こっちはいつでもいいよ。
[ほどなく、言霊石での通信が飛ぶ。
根側で待つ二人へと、準備は整っていることを告げた**]
― 回想・転送と見送り後の通信 ―
[指先で言霊石を弾いた。
大仕事を終えたばかりでぴかりとも光らず沈黙していた石は、またかと文句を言いたげに……否、石だけに意思があるとも思えないのだが、ともかく鈍く光り、繋がり持つ者らへの通信網を開く。]
こちら、世界樹上方。
転送は恙無く終えましたが、無事に到着しているでしょうか?
ウェルシュカーディ、ミリアム、両名も討伐に出奔。
気力体力共に問題はないようです。
[神官長と根側双方に向け端的に状況を報告した後、
ウェルシュカーディの要望>>57に応える形で
同僚へも名指しにて伝言を送る。]
それと、ばるたくん。
個人的にかでぃが君に言付けたいってさ。
……『星司達をよろしく』 って。
俺からも宜しくお願いするよ。
彼らの実力や気持ちの強さは俺も保障するけど、
今、そっちにはツッコミ役が少々足りないかもしれないし。
よろしく、ね。
[本気とも冗談ともつかぬものも、
ひっくるめて彼らを案じてのものだと伝わるだろうか。**]
[路の繋げ方を伝えた後。
それに関する三人のやり取りには、口を挟まなかった。
ただ、タチアナが自らの意思で為せる事を、と望む様子に微か、笑む気配を伝えた程度。
その後、転送の成功を枝側と根側、双方から受け取った所では、と小さく息を吐き]
……では、皆は引き続き彼らの補佐を。
その後の指示は状況如何ですが、討伐と試練の完了後は念のため、彼らの状態を万全に保っておいてください。
[そう、短く伝える声には珍しくも疲労が滲む。
常に穏やかな様子を保ち、崩れた所などほとんど見せぬ神官長らしからぬそれは、声を聞く三人にどう響いたか。
ともあれ、神官長はそれきり口を閉ざしてしまう。*]
― 回想・転送と見送り後の通信 ―
[バルタザールからの返答に胸を撫で下ろした。
巨木の樹上から根までは相当な距離がある。
自分ひとりの身であればともかくとして、他者を送るとなると、
いくらルートヴィヒの調整下にあるとはいえ緊張もするものだ。]
承知しております。
[根と樹上双方からの報告を受け取った
ルートヴィヒからの指示にも短く返答を行うものの>>*6]
(疲れた声、してたなー……)
[神殿こそ出ぬものの、
神官長たるルートヴィヒは世界樹の動向のみならず
精霊側との折衝にも絶えず気を配っているのだろう。
普段は努めて見せぬ疲労が声に滲むほどに、過酷な状況下にあるものと思われ、気遣わしげに神殿の方角を見やる。]
……うん?
[ステファンから聞いた、と前置いてバルタザールの語ったことには、神殿から意識を引き戻して耳を傾けていたが]
彼らの世界にニーズヘッグが……?
『いた』ってことは、今は居ないってこと?
そりゃあそうか、今は此方側に居るんだから……
でも、彼らの世界から居なくなったのは何故だろう、
もしかして、過去、向こうの勇者に倒されて
ニーズヘッグがこっちの世界に転生したとか?
ってことは、フラクシヌスで倒したとしても、
またどこかの世界に――…いや、ごめん。
ちょっと怖いことを考えてしまったけど、まさかまさか。
[ステファンが説明を端折ったために勘違いが生じたバルタザールの解釈>>+58に、更に曲解を加えそうになる。
つい怖い想像をしてしまったが、
彼が伝えたいのはそういう事ではなかろう。]
絆っていうのは、それこ本人が与り知らない過去から
脈々と繋がっているものなのかも知れないね。
[勇者の血脈と、異世界から呼び寄せられた四人の少年少女。
何故彼らが選ばれたか、真実の部分は聞かされていない。
ルートヴィヒに問うたこともあったが、当人たちが見出すことであると暗に示されたのだったか。
それ以上問うことはしなかったけれども]
………ふふ。
るぅと神官長には「至れり尽くせりしすぎぬように」って言われたけど、
至れり尽くせりこそしないものの、結構情移っちゃってるよね。
俺も――君もさ。
[普段と違う同僚の様子、揶揄するように少し笑う。>>+59]
って! ばるたくん、それはどういう!
俺はいつでも冷静な突っ込み役で――!
…ッ、切れた。
[反論が終わる前に通信は途絶えた。>>+60
言い逃げされたのにはぶつくさ言いつつ、
実のところ反論の余地があまりないことはよく分かっている。
沈黙する言霊石を元の場所に放り投げるのだった。*]
……そうですか……わかりました。
[言霊石から届く報告>>+84に、小さく返す。
根を直接蝕む存在は、懸念の中でも大きかったものだから、零れるのは安堵の息。
そこに届いた、声色変えての言葉に、神官長は一つ、二つと瞬いた]
……は?
……わかっていますよ。
『勝利』を見ずして倒れる心算など、元よりありません。
[それは自身には赦されぬ事だから、とは口にはせず]
あなたの手を煩わせるような事には、ならぬように努めますよ。
ま、相手次第ですが。
[相手、が何を示すかは口にはせず、軽い口調で返す。
激励への感謝の言葉は綴らぬものの、声音には確かにそれが現れていた。*]
……試練の突破、並びに『七大蛇』と『翼毒蛇』の沈黙を確認した。
[向ける言葉は、表向きの口調ではなく、素。
メレディスやバルタザールはともかく、タチアナには驚きを齎すかも知れない]
……が、同時に最凶の厄介者が降りてきた。
もうしばらく時間は稼ぐ。
その間に、大地のアイルリートと、流水のベルティルデを根側に送ってくれ。
それで、四大の均衡は保てるはずだ。
[そこまで言った後、は、と大きく息を吐いて]
……詳細は、路を繋ぐ時に通達するが……最悪に備えておくのを忘れるな。
そして……。
[ここで、言葉は一度、途切れ]
最悪が訪れた時には、最善を保てるように。
……全力を持って、『四大の勇者』たちを支えてくれ。
現場に出れん、俺の分も……頼む。
[そう、告げる声音は今まででも一番真摯な響きを帯びていた。*]
[待機場で忙しい時間を過ごしている最中、入った通信。]
ニーズヘッグ討伐お疲れ様、ばるたくん。
…、ニーズヘッグが出てくると聞いたときには
本当のところ、どうなることかと思っていたんだけど、
凄い成長ぶりに舌を巻くばかりで…
いや、成長なんて言ったら失礼かな。
もう、彼らはとっくに俺なんかじゃ届かない領域に
手を届かせつつあるような…
[感慨深いような、寂しいような。
そう呟いて、また、続く言葉には
冗句だと理解しているからこそ、気兼ねなく笑った。]
頼もしい、けど、君の厄介になるのは、
同じ任務の時だけで十分だよ。
それよりも、傍にいる神官騎士や癒者、ちあちゃん、
それに、勇者の子らを任せたよ。
[己はともかく、心配なのは声色に疲労滲むルートヴィヒだ。
バルタザールならば話は別だが、癒者が公開回線に乗せて要たる神官長に身体の心配を向けては徒に士気に影響を出しかねないと、そこは告げずに]
此方も、ちゃんと踏ん張るから。
そっちも大怪我、しないように!
[神殿と根、異なる場所にいる上司と同僚、仲間に向け
一本釘を刺して、通信を閉じた。*]
[更に後、再度言霊石が明滅した。
タイミングを見るに指令だろうかと、
応答する声も若干の緊張を帯びる。
届いた声には………僅か、沈黙する。]
最凶の厄介者――…とうとう、来ますか。
[ルートヴィヒの素を知る身、
常とは打って変わった彼の口調への驚きはない。]
……承知。
転送の準備、整えておきます。
[神官長の声の中に、幾つもの感情が
複雑に交錯しているような気がして、一瞬躊躇するも。
短い言葉にすべてを篭めるよう、
了承の言葉は簡潔なもの*]
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