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[探るような問いの後、向けられた言葉。
盟の為された今となっては、改めて言うべくもないそれに戸惑い、紫苑色を瞬いた所に更に続けられた言葉は苦笑を深める]
……やれ、やれ。
本当に、予想を超えてくれるな、きみは。
[やや間を置いて、嘆息と共に零れたのはこんな言の葉]
……探しているのだとしたら、恐らく、風の竜に力が向いただろうな。
とはいえ、
かれこれ100年は考えてるはずなんだが……途中、考えるのを放棄した時期もあったしな。
まあ、少なくとも今は、探したいとは思っていない……んだろうと思うんだが……さて。
[実際の所、顔も名も知らぬ父竜に対する感情は曖昧で。
だから、答える言葉もどこか曖昧なものに留まるが]
ま、せっかくだから、そこらも考えてもいいかも知れんな。
……これから挑むべきものを、超えたあたりで。
[軽さを取り戻した口調で持って紡いだ言葉には曖昧さはなく。
偽りない本心が滲むものだった。**]
/*
何故か2回も箱が固まって再起動を繰り返す羽目になってしまった……。
うん、寝よう……さすがにしぬ……。
[苦笑とともに送られた言葉。
受け取り方に迷うように沈黙していれば、更に言葉は続けられ]
……ええ、確かに。
わたしでは、"遠い"ですものね……。
[竜郷との繋がりこそあるものの。
より求めるものに近しい竜へ力が向かう、という辺りには納得したように頷いてみせる。
それでもやはり、感情には曖昧な部分があるらしい、と――
真剣に聞いてはいたが、さらりと発せられたある言葉につい意識が向いた]
100、年……?
[竜の血が入っていると聞かされたばかりだというのに、予想以上の時間単位につい驚いた声が出る。
ただ――それだけ考えても結論が出ないものなのだと、それは重々に伝わって、再び表情を引き締めた]
……聞かせてくださって、ありがとうございます。
わたしには……ヴィンセント様の良き流れとなるようにと、願うことしか出来ませんけれど。
[主の内面の問題に、口を出すことは憚られた。
しかしそれとは別に、今は二人で見据えるべき目標があった。
主の言及に、しっかりと頷きを返す]
はい。
今は、この舞闘を――いえ、次の一戦を乗り越えることを、考えなければいけませんね。
[次こそが召喚師と竜神がそれぞれ相対する、真の戦いの始まりであった]
― 個別領域 ―
[頷き返された>>17なら、それ以上は触れる事はない。
既に亡い母と、見知らぬ父の間にどのような想いが通っていたかは、知る術もない事だから。
ただ、それが冷たいものでなかった事だけは、記憶に残る母の様子から、確信できるけれど]
[苦笑と共に告げた言の葉は、素の思い。
真っ直ぐに意思を向けて来る蛇竜の無垢さへの、素直な賞賛の現れなのだが、そこを言葉として説明する事はなく。
ただ、不愉快さから出たものではない、というのは、雰囲気から伝わっていると思いたかったが]
まあ、それにしてもここまで極端に遠い所に向かうとは、思っちゃいなかったが。
[己が在り方とは真逆の存在。
そこに繋がった所以は、選んだ石によるものだけなのか、否か。
その辺りも、幻燈師の内では曖昧な部分のひとつ]
ん? どうした?
[100年、と零す様子に緩く瞬き首を傾ぐ。
魔界に身を置いていると、100年くらいではまだまだ若輩、と言われる事が多いだけに、そこが驚かれる、というのは全く想定外だったりした]
なに、互いに互いの命運を預ける以上、不必要な隠し立ては無用だと思ったからな。
[告げられた言葉に返す声音は穏やかなもの。
向けられた願いには、少しだけ、苦いものを感じたりもしたが、それは飲み込んで]
そうだな、まずは最初の一線。
そこを越えるのが、肝心だ。
[頷きと共に返された言葉に、こちらも頷きと共にこう返して]
……さて、と。
[思う所を紡ぎながらの休息を経て。
気力も体力も十分に回復した、と判じた幻燈師は木の根元から立ち上がる。
蛇竜が水からその身を引き上げるのも、それと同じころか。>>18]
さて、それじゃあ行くか。
[呼びかける口調はごく軽いもの。
それでも、月の舞台の方へと向かう紫苑色は鋭さを失わぬもの。
ともあれ、盟約者たる竜を促して歩き出した幻燈師は、再び月の舞台へと。*]
― 月の舞台 ―
[休息を経て戻った舞台。
これから相対する者たちの姿が見えたなら、そちらに向けて優美な仕種で一礼する]
さて、それでは。
新月夜の舞闘。
一差し、お手合わせ願おうか。
[流麗な口調で口上述べつつ。
口の端、浮かぶのはどこか不敵な笑み。*]
いえ、あの……もっとお若いのかと。
……竜としては若輩のわたしが言うのも何ですが。
[魔界の種族も多様であると知っていたものの、竜と比べれば時の歩みが早いものと思っていたのだった。
自分の中の勘違いを正した所で意識を切り替え]
……隠し立て……
[ぽつ、と主が口にしたその言葉を呟く。
主が出自をここまで詳らかに話してくれるとは、予想の外だった。
それは信頼の証であろうとは、思うのだけれど。
彼の胸中に浮かんだものは知らず、少しだけ俯いた後、次なる場へ視線を向ける]
― 月の舞台 ―
[礼に対して返されたのは、短い言葉。>>29]
……言葉より行動、という奴か?
[相手の事を深く知らぬが故に、零れ落ちたのはこんな呟き。
ともあれ、仕掛けられて動かぬわけには、と呼吸を整え。*]
……っと、これはまた!
[駆ける最中になされる変化。>>*3
地を蹴る蹄の立てる音に紫苑色を細めたのは刹那の事]
まともに喰らうのは、洒落にならんな!
[口調だけは軽く紡いで、翼を大きく羽ばたかせる。
ランスの先が肩に届くより僅かに先んじて宙に舞い、初ての突撃は回避した。
そのまま左手を天へ向け、長弓を素早く握る]
飛べ!
[短い言の葉共に爪弾く弓弦から飛び立つのは、手のひらほどの大きさの風刃、三つ。
それは複雑に絡み合いつつ、騎士へ向けて飛ぶ。*]
さすがに、あそこから急転はきかんか。
[旋回する様子>>*6に、ぽつ、と呟く。
とはいえ、悠長に観察している場合でないのは承知の上。
否、そんな余裕は一瞬で飛んだ、というべきか]
って、そう来るか!
[舞う風刃に臆する様子もなく、最低限の防御で突っ込む──という動きは、さすがに想定の外に過ぎた。
地響きの後の跳躍。>>*7
引くか迎え撃つかの僅かな逡巡は、相手に己が高さまでの到達を赦す事となり]
……っ!
[剣の如く振るわれたランスの側面が身を捉える。
直前にまとった風が衝撃を幾分和らげてはくれたものの、態勢が崩れるのは避けられない。
翼の動きが一瞬止まり、自由落下のように幻燈師は地に落ちる、ものの]
中々……おもしろい、な!
[いきなりの変化やら空への突撃やら。
これまで、お目にかかったあるか、と言われれば、さすがにない]
100年とちょいと生きてるが、こんな相手は見た事ない!
[どこか楽し気に言いつつ、地に着くや後ろに飛びずさって片膝突きの姿勢で弓を構えて引く。
何も番えぬそこから飛び立つのは、真珠色の光の矢。
とはいえ、それは当てるを目的としたものではなく、牽制の射撃。
矢を放った後再度飛びずさった幻燈師は、改めて弓弦を引き、天に向けて矢を放ち]
……散れ!
[それに向けて言の葉ひとつ、放つ。
応じるように、放たれた矢は無数の小さな矢となって、騎士へ向け飛んだ。*]
……まあ、真理だな。
[飛べなくても跳べる、という言葉>>*14に、ぽつりと呟く。
その術さえあれば、飛べずとも空には至れる。
今見せられた跳躍は、それを再認識させてくれた。
それは即ち、翼持つという事が絶対的な優位を作らない、という事実の認識でもあるが]
その位じゃないと、なぁ。
[それはそれで、厭うものではない。
むしろ、如何にして切り抜けていくかという思考を積み上げるという意味では、楽しいとさえ思えた。
100年が若いか若くないかの疑問には、それこそ答えが多岐にわたるなあ、なんて思考も過るが、すぐに意識は自身の力を凝らす事に向いて]
[天より落ちる、光の驟雨。
それに対する騎士の策は]
……って、そう来るか!
[自らの体表を変化させて受け止める事。>>*15
足の変化も驚きではあったが、こちらも中々予想を超えている。
それより何より驚かされたのは、決して止まる様子のない事。
それなりの数を身に受けてもなお、対する騎士の挙動は確かなもので。
ランスをこちらに向けた後、投擲する動きに一度後ろに飛びずさって距離を開けるが]
……なに?
[こちらに至る前にランスは地に落ちる。
距離を開けたからというのを含めても唐突なそれに疑問を感じる間は、速度緩めぬ相手の接近を許すもの。
意識戻した時には。幾度目かの変化を終えた騎士の姿は至近にあり]
……そう、くる、か!
[旋回から、叩きつけられる尾の一撃。
直撃はさすがに御免、と風の障壁を張り巡らせた上で、大きくは避けず。
叩きつけられる勢いに乗ってそのまま転がり距離を取った]
……さすがに、これはきつい、が!
[致命には至らない、と言わんばかりに立ち上がり、弓弦を引く。
相次いで放たれる矢は何故か騎士ではなく、その周囲の地を穿って突き刺さった。
突き刺さった矢が淡い真珠色の光を燈すのを見やりつつ、弓弦をかき鳴らす。
そこから再び飛び立った風の刃を騎士へと向かわせつつ、幻燈師は翼を羽ばたかせ、宙へと舞った。**]
[放った刃は、宙へと舞うための時間を稼ぐための牽制。
故に、かわされるのは予想の内。>>*29]
しかし、何というか。
[傷を負う事を厭う様子が殆ど見られない。
それだけ、己の身体能力に自信があるのか……などと思いつつ。
躊躇う事無く挑み続ける姿は、眩さを感じさせるもの。
とはいえ、感心してばかりもいられないのだが]
[幾度目かの変化の様子>>*30を見つつ、上へ向けた弓から光を一矢、放つ。
それは宙に留まり、くるくると横回転を始めた。
それと確かめてから改めて見やった騎士は]
……なん、だ?
[薄い、板のようなものを踏んで、宙を駆けていた。
踏み出すごとに響くのは、何かが砕ける甲高い音]
一体、どれだけ……!
[変化のパターンがあるんだ、と。
紡ぐより先に、弓弦を引き絞る。
生じた光の矢が飛ぶのは、騎士の更に下へ向けて。
先ほど、舞台上に突き立てた矢──五芒星の頂点の、その中央に当たる位置に真珠色を突き立てる]
[そうして仕込みに意識を割いていれば、近接を許すは必定。
ランスを繰り出すべく、腕を引く動きを阻むには鳴弦が生み出す刃も光の矢も遅い]
……仕方ない、か!
[懐許したなら、使えるものは文字通りの己が身体のみ。
右手の変化を解き、晒すのは鋭き爪を備えた竜のそれ。
掴んで阻むのは難しかろうが、弾いて直撃を逸らせたなら重畳、とばかりに手を振るう。*]
[繰り出される一撃は速さをのせたもの。
大きく避けている暇はない、という読みはどうやら当たったよう。
繰り出した爪の一撃はランスを捉え、上へ向けて跳ね上げた。>>*35]
ま、ある意味じゃ竜と同じ、なんでな!
[呟きににぃ、と口の端上げて返しつつ。
新たに響いた甲高い音に、まだ来るか、と意識を引き締めた]
まったく……どこまでも、食らいついてくるな!
[言いながら、左手の弓を振り上げて]
だけど……嫌いじゃないぜ、そういうのは!
[楽し気な声音で言いつつ、振り下ろす。
弓そのもので真っ向殴りつけるという暴挙から、狙うのは陣の内へと叩き落とす事。
もっとも、向こうも飛べる以上は狙い通りに行かないのも承知の上。
ついでに、繰り出された蹴りをまともに喰らって身体のバランスが崩れるのも已む無しで。
腹に伝わる衝撃に、うぐ、と呻くような声が漏れた。*]
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