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[そして見た目通りの威力を持つであろう円盤に、変彩竜は――]
なっ――
[逃げるはずという予測は外れた。
明らかに円盤の軌道上へ突っ込み、鱗と朱が宙に散る。
目を背けたくなるような光景だが――それでも彼の者の動きが止まることはなく]
ぐっ!
[頭上より降り注ぐ鋭き光。
直撃だけは避けようと咄嗟に右へ倒れるようにして転がり、同時に鎧の左側の厚みを増すよう意識を送る。
しかし逃げ遅れた左腕や脚に、防ぎ切れぬ魔力弾の衝撃があり]
さすがに……予想外、でしたわ……。
[どうにか身を起こし変彩竜を見上げるが、動きは明らかに鈍い。
とはいえ護りを捨てた彼の者も、相応の負傷はあるだろうと思うのだが**]
─ 個別領域 ─
[>>40主の誘いを断ったのは心情としても抵抗があるのは確かだが、男から貰った魔力で充分事足りているが故。
竜のような回復手段を持たぬ男に分けてもらわずとも良いとの思考もあり。
せめてしまう所を選んでほしいと願うも、選んだ結果が現状だと教えられればやはり言葉を濁す他無く]
まぁ、主にはあまり向かぬやもしれぬな。
多少の手間はかかるでの。
だが、これは見目にも悪くはなかろう?
しばしの余興とでも思えば良い。
[果物など手っ取り早い回復手段の方が男には都合が良いのは分かり切ったこと。
だからといって、他者が為す事に短気を起こす様な男でも無いとも、ここまでで読めたものだから茶を淹れる手はそのままに]
皇玉と座したから…か。
そうとも言えるし、違うとも言える。
そも、麗玉の力とて竜郷ではこの地と比べものにならぬでのぅ。
あの海の子も、あちらで本気の力は出したことはそうあるまいよ。
[男の問いかけに返す言葉は、明確な答えという訳ではないが。
そこに透けたものは、男にはおそらく分かるだろう]
光栄か。
主はほんに儂を持ち上げてくれるのぅ。
[名を預けたのは初めてと告げたのに返された反応には楽し気に笑ったものの。
扇で額を叩いた後の反応には、なんとも言い難い表情を浮かべ]
…まぁ、儂のこれは確かに作ってはおらぬがの。
もうちぃと考えて物事を話すが良いぞ。
年寄りに対して可愛いはなかろうに。
[枝が伸びたままの扇では顔も隠せず、茶器へと視線を落とし唇を尖らせた]
そうさな。
空を見て、地を見て、風を見る。
時に一人で、時に友と。
こうして楽しむこともあるかの。
[主から問われた竜郷での暮らしを称する声は、ただ静かに穏やかに。
実際の暮らしぶりもそうだというような物言いの後]
それが楽しくない訳ではないが。
そればかりが続けば、苦になることもある。
そういうことじゃ。
[穏やかな笑みのまま、甘い香を漂わせた茶器を男へと渡し。
口をつけた男の様子に、ふわり扇で口元を隠した**]
[そうして扇で口元を隠したまま。
確認したいという主に、視線と身体を傾けて]
あぁ、構わぬぞ。
何じゃ?
[真っすぐに見返す瞳は、少なくとも、答えを隠すことは無いと伝えられるか**]
よりわかられているようで、召喚者としてはありがたいな。
[それを厭うわけではない。単に自分に向かないだけだ。という面>>43も含めていう。]
ああ、佳い光景だ。
それに余興といわれたら楽しまないわけにはいかないしな。
[巨躯もまた楽しむ気持ちはまたあり、アデルのいう竜郷の暮らしぶり>>44を聞いて思い描く]
……思うまま、全力を出せない。か?
[そういえば、そういったニュアンスを聞いたような。
であれば、それは息苦しさともなるだろう]
持ち上げてるつもりはないんだがな。
俺は誇りを持ち、見識もあり、力と節度を持ち、俺に合わせようとするだけの遊び心と度量もある。
[自分への忠告や、確かめ合うように契約した時、海の竜への気遣いの様子などなどであるがそこらから察するものをあげて]
そんなアデルに敬意と好感を抱くのは普通だと思うがな。
[楽し気に笑うアデルへと告げる]
……ふーむ、そうか。
[だが、直後、なんともいえない難しい表情に変わっていたアデル
可愛いはダメだったらしい。
いや、あるいは、確かに間違った評価だったのかもしれないのか?うーんとおもった。
だから次の行動につながるということになったのは―――酷いことだったかもしれない]
…竜も、魔族も、そう変わらぬ点もあるのだな。
当たり前なのだろうが聞くまでわかっていなかったな。
[少しだけ意外なような。だが、力や意志をぶつけあってわかるような時を過ごしたことを考えれば当然だったか。とは思う。]
とはいえ、同じ日々ばかりでは枯れてしまうな。
俺は魔術を上手く使えないというので色々あったが、退屈という点はなかったからな。
[ただそこにある葛藤やらが全て、同じとは言わないのも理解しているつもりでいた。
茶器>>44を受け取り、穏やかな口調で品よく扇で口元を隠すアデルを見ながら、程よい温もりとなった花と蜜のお茶を、ゆっくり味わう]
美味しいな。
昨日までに知り合ってなかった者とこうした時間を過ごすのも不思議だが、なんていうか……落ち着く。
余興にしては贅沢だな。
[ふと気づいたように言いながら、筋肉隆々の巨躯には似つかわしくないお茶の時間を楽しんだ]
んむ……
[隣の席、体を傾けみるアデルへと手を伸ばす。その先は足の付け根のほうで]
(ぱんぱん)
……なるほど。
[確認であった。無骨だとか。なんだとかいう以前の何かである]
[しばらくそんな疲労回復な効果がある。というお茶というのをあまり意識せずに、お茶会を楽しんだりなどした後]
よし、見に行くか。
あいつらも…如何様な思いかを抱いて戦いに来たのだっておもうと、観戦しないのももったいないからな。
[競争相手の戦闘スタイルというよりも生き様を見届けるのもいいか。というようにいって]
召喚者も竜も揃った極彩色の舞踏会だ。舞台袖に赤と緑を加えにいこうか。
[出遅れてるだろうが、まあそれはそれだ。
アデルへと、いこうか。と、再度エスコートに誘った**]
─ 個別領域 ─
[>>45ありがたいという言葉には笑みのみを返し。
佳い光景との評には、そうか、と満足げに頷いてみせた後]
己に不向きな事には背を向ける者もおるからの。
主の懐は中々広くて良いのぅ。
[馴染みのないものを楽しむ余裕を持つ男の様子に、もう一度頷きを繰り返した]
…ま、そういうことじゃな。
上を臨むばかりであった頃には無かった願いじゃ。
無い物ねだりと言ってしまえばそれまでじゃがのぅ。
[力を得る事に興じて、気が付けば皇玉に座していた。
己を顧みれば、得た力をどうするかまで思い至らぬままで。
力を振り翳すに享楽を見出さない己であったことは幸いなれど、浅慮の結果という思考は苦笑にも滲む。
だから、持ち上げているつもりは無いという男の竜に対しての見解、評にはどこか気恥ずかしさを煽られた。
浮かべた表情、物言いは照れ隠しとも言えたものだが。
まさかえが一因となって、男がどんな行動をとるかなど考えもしておらず]
そりゃ、生を営む者ならばの。
竜も魔も、もちろん人も変わらぬよ。
精霊のように生きる者もおるから、一概に全てが同じとは言えぬがの。
たとえばほれ、あの二彩を持つ竜の者などは竜郷でも起きておる所を見た者はおらぬはずじゃぞ。
儂も噂しか聞いたことが無い故、どれ程寝続けてきておるかまでは知らぬがのぅ。
[>>46竜の暮らしぶりを聞いた男の感想に、補足を交えた肯定を返す。
海蛇の竜と違い言葉を交わすことは無かったものの、共にこの場に喚ばれた竜を引き合いに出したのは丁度良い例えが浮かばなかったから。
茶器を差し出しながら、退屈という点は無かったという男の言を聞き]
目指す高みを持っておるということじゃ。
良いことと思うぞ。
[そう言って微笑む口元を扇で隠し、茶を飲んだ男の素直な賛辞を受け取った]
[そんな中。
改まって切り出された確認したいという言に。
一体何を知りたいのかと男の顔を注視していた竜は、男の行動が読める訳もなく。
男が何を確認したかったか分かったのは、既に行動が為された後。
それも、なるほど。という男の声が耳に届くまでは理解が追いつかなかったのだが]
こ、こ、このたわけ!!!!
直に触る奴があるか!!
[先とは違い、男の額を手加減抜きで打った扇がいい音を響かせた]
まったく、確認したいというから何かと思えば…
知りたかったなら儂に聞けばいいだけの話であろう!?
[一発だけでは飽き足らず、ぺしぺしと扇で額を叩きながら言い募る。
まぁ聞かれた所で答えたかと言われればさてどうだかという所だが。
ちなみに、男の手で感じたものに、慣れたものの感触は無かっただろうとはさて置き。
気が済むまではぺしぺしぺしぺし繰り返した後]
……ほんに主は、分かりやすいようでいて。
ようよう読めぬ男だのぅ。
[無骨ではあるだろうが、粋を解する余裕はあって。
他者を気遣うゆとりがあると思えば、このような無神経さも見せるとは。
まったく、破天荒な主に喚ばれたものだ、と。
ようやく額を叩くのを止めた扇で、口から零れる溜息を受け止めた]
[男に出したと同じ茶を、自分にも淹れて飲み。
互いの茶器が空になったを確認した>>48主からかけられた声に首肯を返し]
そうじゃの。
あの海の子もじゃが、もう一方の竜がどのように舞うか愉しみじゃ。
この地においては幾ら力を出しても問題無いからのぅ。
[彩りを添えにいこうという男の声に応じ、立ち上がったものの。
一寸、手を見下ろした後]
…ほんに主は、わからぬ男じゃ。
[小さな声で落とした呟きは、聞き返されてもはぐらかすつもりで。
手を重ねると、観客席までのエスコートを任せた**]
[数多の矢を受けるに至った胴と足に痛みが走る。
生命力に優れた身、これしきのことで倒れるには至らないが、動きが鈍るのは否めない。
翼での飛行へ切り替えたのも、足の不利を緩和するため]
とおい……厄介……。
[虚を突くことで接近に成功しているが、そう何度も使える手では無い。
相手とて、何度も引っ掛かってはくれないだろう。
速さと、攻撃を受けて尚進む突破力。
それらを維持する必要がある]
[尾の一撃は届いたものの、直接身体がぶつかる感覚はない。
ヴィンセントを取り巻く風が彼を守っているよう。
光の矢と風の壁、風の刃を組み合わせての攻防に無駄は無い]
────?
[その無駄なき攻撃に、不可解なものが混じった。
放たれた矢はメルヒオルを逸れ、周囲への床面へと突き刺さる>>*23。
それに意識を留め続けることは出来なかった。
相次いで放たれた風の刃の気配に、メルヒオルもまた翼を羽ばたかせ宙を舞う。
放たれた風の刃をスレスレに躱し、床に突き刺さっていたランスを飛翔しながら掴みあげた。
追い縋るように飛翔する先には、先刻宙へと舞ったヴィンセント]
にがさない。
[ヴィンセントを見上げる天色の瞳の瞳孔が急激に細まる。
背の翼が畳まれ、メルヒオルの身体が再び変化し始める。
体表は元に戻り、太く長い尾は細くしなやかなものへ。
足は脚力に優れた山猫のものへと変化した]
<我が身支えよ、薄氷>
[呪を紡げば、山猫の足の下にキラリと光る板状のものが現れる。
力を込めて蹴り出すと、パキンと甲高い音を響かせて砕け散った。
それを幾度か繰り返し、跳躍によりヴィンセントへと迫らんとする。
しなやかな尾をくねらせ、跳躍のバランスを取り、ランスを繰り出すべく後方へと右腕を引いた*]
[闘い続けるうち、徐々に自分が高揚していることに気付く]
たたかう
つかまえる
ううん、たおす?
だれを、あいてを、
えもの、
[纏まらない思考が漏れ出ていることには気付かない。
思考というよりは、本能と言った方が正しいか]
違う、えもの、じゃない
対戦相手
戦って、勝って、見つける
ぼくの生きる意味
[理性と本能が交互に押し寄せるかのよう。
軸の無さからくる不安定さが滲み出ていた*]
― 個別領域 ―
自分がやれといってるわけでもなし、そういわれてるわけでもなし、もてなさられていい気分でいるだけだぞ。
そうみたいだな。別々だとしても似通ったところはあるか。
ほう、ずっと寝ていて―――そんな隠棲生活をしてるものもいるか。
[>>49にはあっさりとした口調で答えながら、二彩を持つ竜>>50について、ふむふむと頷く。生態系が違えばそういうことも可能。ともいえるのだろうが、それが、密やかに聞いた言葉と同じような意味もあってのことならば、良い召喚者に巡り合えれば幸せだろうか?
少しだけ広がった価値観がそう思わせた]
今、俺がその真っ最中だからな。
[上を目指していた頃。というアデルの言葉。自分は真っ最中であり、たどり着いた先については想像もできない。
良いこと>>50というのにも頷いたりしたはした。ただ鍛え上げた自分を振るえないというのは窮屈そうである。
筋肉は裏切らないが、自らが裏切ると筋肉は衰えてしまうのだ。]
むしろ、自制せねばならんか。
それならば確かに召喚されるのも悪くはない。ともいえるか。
なら…いや、今はいいか。
[少し思い浮かんだことがあったが、それは今はやめておくことになった]
[そんな感じに茶会を過ごしつつ、確認を。と行ったのだが]
お!…お、お、おぅ
[言葉がどもった。べしべしデコを叩かれて驚いたように目を瞬かせた。
手加減なしに叩かれて、肌が赤くなったりはしたが、竜の嘴を受け止めれる男には、ある意味衝撃不足であったりしたが精神的にはたじたじであった。]
いや、可愛いはない。とかいわれたからな。
[そういわれたので、可愛いという評価が嬉しくない性別なのかと思ったのもあった]
俺の家は魔術に長けたものはだいたい両性であったりで、はぐらかされる。見た目や聞いたところで参照にならんこともある。
[自分は別だが。とはもう説明もせずにわかったことだろうけど]
悪気はなかったんだがなぁ。すまん。
[気が済むまでぺしられながら謝る。親しみのある感触はまあなかったわけで]
なら、可愛いは特に間違いじゃなかったんじゃないか?
[素朴な疑問とでもいうように首を傾げはしつつ、ため息交じりに言われた言葉には、いまいち返す言葉も浮かばずに、うーむ、と神妙そうにうなずいて返すのであった]
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