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……ん、ああ。
大丈夫だよ、マリア、コスモ。
負荷は減っている……それに、ここからが本番だ。
[案ずるようにきゅう、きゃうと鳴く仔竜たちに笑みかけた後、神子は杖を両手で握り締め、風を呼び集めた]
……皆、聞こえるかい?
『皎然』、『深淵』、『雲翳』、『虚空』の消滅を感知した……討伐、お疲れ様。
とはいえ、あまり時間はない。
休息を取ったら、次の討伐と、それから、試練に向かってほしいんだ。
先に試練に臨むのは、トーマス殿とシルキー殿。
それから、キアラ殿とミリアム殿。
他の皆は、残る八竜……時の『永劫』と機の『破壊』の討伐をお願いしたい。
[風に乗せ、伝えるのは今後のなすべき事]
進むべき道は、今いる場所から繋がるようになっているから。
いける、と思ったら、先に進んでほしい。
試練の内容は……マリアとコスモを、それぞれ向かわせるから、試練の間で聞いてくれ。
[言葉に続くように上がる仔竜の声もまた、風は運び届ける]
……試練を経てからが、ある意味では本番となる。
まずはゆっくり、疲れを癒してくれ。
[言葉と共に、声を届ける風は新たな『柱』となるべき者たちの周囲を巡る。
それは癒しの力を場に振りまいた後、ふわり、と消えた。*]
― 『世界軸』中層・儀式の間 ―
[伝えるべきを伝えた後、神子は幾度目かの息を吐く。
『柱』の交代を行うこの時期は、力の均衡が乱れやすく、それは中枢たる神子への負荷となってのしかかってくる]
……だからと言って、投げだせるものでもないしね……。
[漏れた呟きに、仔竜たちがきゅう、きゃう、と声を上げる。
神子はゆっくりとその場に膝をつくと、小さな頭を順に撫でた]
はいはい、そんな顔をしない。
……『いつもの事』だろう?
それより、ぼくはちょっと、『奥』に入るからね。
下層の様子も、確認しておきたい。
[にこりと笑んで告げる言葉に、仔竜たちはしぱた、と尾を振った]
そんなにしないで戻るつもりだけれど、いない間の事は、頼んだよ?
[笑いながらこう告げて立ち上がり、くるり、と踵を返す。
金と緑の光が舞い散り、神子の姿は儀式の間から消え失せた。**]
世界軸の神子 シェットラントは、電気石の赤鬼 キアラ を投票先に選びました。
世界軸の神子 シェットラントは、曹灰長石の治癒士 ミリアム を能力(襲う)の対象に選びました。
/*
さて、後はちょっと赤で遊びますか……その前に、クラリッサの方を進めないとですが。
しかし、あれですね。
過去に動かしたGMの中では、年齢的には某朱い方の次くらいにぶっ飛んでますけど、一番幼いかも知れませんね、ぼく。
/*
……タイミング指定してなかったの忘れていた(
文章自体は昨夜書いたもので、中層に戻ってくる可能性がころっと頭から抜けてたんですよねぇ……。
おかしなところで、某神官長さんのSっ気が残っておりました……w
― 『世界軸』中層・奥の院 ―
[儀式の間の更に奥。
そこは、神子以外は入る事を許されない場所──『奥の院』と呼ばれていた。
その一画に、下層へ向かうための門がある]
……今の所は、大きな揺らぎなどはないようだけれど。
一応、見てきた方がいいだろうしね。
[小さく呟き、厳重に封を施された門を開いてその先へと踏み込む]
[遠い昔に現れた、魔界人。>>0:18
その血脈のなした事は均衡を大きく損ない、結果として、魔界との干渉は以前よりも制限される事となった。
魔界に近い下層への立ち入りは厳重に制限され、門の開封には神子の承認が絶対必要となり。
今では、神子の他には覚醒した『柱』以外にそこへ赴く者はいない。
魔界の方でもそれは感じているのか、下方から訪れる者は彼の魔界人以降なかった。
なお、天界からの干渉は神子がここに在る限りはない、という盟が密やかに結ばれており。
一般的な信仰とそれに由来する奇跡などは生じていても、世界の在り方に展開が関与する事は一切ない、というのが現状だった]
― 『世界軸』下層 ―
……っ!
相も変わらず……こちらの空気は、『重い』、な……!
[踏み込んだ直後に感じたものに、は、と小さく息を吐く。
中立は保てど元は天界に近しい身、魔界に近い領域に踏み込めば本質的な背反が生じるのは避けられない。
それでも、と、ゆっくり歩みを進め──]
……やはり。
多い、ね。
[小さく呟く視線の先に蠢くのは、『虚無』より生じし妖魔の影。
瞳がす、と細められ、周囲にくるりと風が渦を巻く]
……少し、減らしておくか……あまり、彼らの手を煩わせたくはない。
[呟きと共に、す、と杖を掲げる。
紫と緑の光がふわりと舞い散り、それを受けた風が勢いを増した]
……風乙女、舞え。
澱みよりうまれしものを斬り払い、浄めて再び無へと還せ……!
[紡がれる言霊に応じ、渦巻く風が刃となって舞い踊る。
それは風の刃の舞は蠢く妖魔たちに容赦なく迫り、その身を鋭く斬り裂いて行く。
風の刃に断たれた妖魔たちはぎっ、ぎゃっ、と短い悲鳴を上げた後、黒い塵となって散って行った]
…………やれやれ。
[妖魔の姿が消え失せると風はまた神子の傍へと戻り、緩やかに舞う]
たまにこうして発散させないと均衡が取れない、というのも。
我ながら、どうかと思うんだけどねぇ……。
[舞う風以外に誰もいない空間に、零れ落ちるのはぼやき声。**]
/*
[結局、あなた何なんですか?]
[元天使です(あっさり]
ま、正確に言うと、天使と人間が色々とあれそれあった結果の何か、ですが。
[わけわかりません]
― 『世界軸』上層・『陽光の間』の仔竜 ―
[主であり、力の源たる神子の願いに応じ、伝令の役を務めた薄紫の仔竜──マリアライトの化身たる命竜マリア。
幾度となく伝令の務めを果たして来た仔竜ではあった、が]
『……きゅー』
[なんか、初めての反応が返された。>>87
困った。
相談したいけれど、本体たる神子は下層で取り込み中。
分身とはいえ、仔竜には決定権が ない。
故に]
『きゅーう』
[ふるふる、首を横に振って、尻尾をぱたり。
物凄く困ってるのは、きっと、見ればわかる。**]
― 『世界軸』下層 ―
……荒れ狂え、鋭き風。
澱みを切り裂き、道を保て!
[言霊と共に駆けるは疾風。
それは道を塞ぐ妖魔を斬り払い、その存在を塵へと返していく]
……全く……際限なく。
[少なからぬ苛立ちを経て、吐き捨てた時。
微か、戸惑うような気配が届いた]
……マリア?
[普段は感じる事のない感触に、その源たる分身の名を呼ぶものの。
仔細を尋ねるより先、新たな妖魔の群れが見えて]
……やれやれ……。
もうひと頑張りしないと、かな!
[は、と息を吐いた後、神子の意識は眼前へと向かう。**]
― 『世界軸』上層・『陽光の間』の仔竜 ―
『……きゅー』
[調理器具があっても変わりません!
と、言葉にして伝えられないもどかしさ。
託された言葉を再生する事はできても、自身は鳴くしかできない仔竜はのた、尻尾をぱたり。
そうこうしていたら、なんだかすまなそうに謝られ。>>101]
『きゅきゅー』
[気にしてないのよ、といわんばかりの声を上げた後。
仔竜は広間の隅にてってと移動した。**]
― 『世界軸』下層 ―
……ん。
[何体目かの妖魔を撃退した直後に感じた変化に、神子は小さく息を吐く]
更に、二つ……還ったか。
残るは、『幽冥』と、『深奥』……。
[小さく呟き、軽く杖を振る。
風が揺らめき、金と緑の光がふわりと散った]
……ん。
下層にいるのは、『深奥』、の方か。
と、なれば討伐を託すべきは、『月闇』か……。
[小さく呟いた後、零れ落ちるのは小さなため息]
……やれやれ、これも因果の糸のなせる業……かな。
[独り言に応えるものはなく、神子は幾度目かの息を吐いて目をを開けた]
……さて、一度戻るとしようか。
次なる道を開かなくてはならないしね。
…………あれが出てくるのも、時間の問題だが。
彼らが『柱』として覚醒するまでは、耐えないと。
[零れる言葉は自身に言い聞かせるが如く。
それに案ずるように揺らめく風にもう一度大丈夫だよ、と告げると、神子はふ、とその場から姿を消した。**]
― 『世界軸』中層・儀式の間 ―
[不意に、何もなかった空間に光が揺らめく。
間を置いて現れたのは、どこか疲れたような様子の神子の姿]
……ふう。
仕方ないとはいえ、やっぱり下層の空気は重い、なあ。
[零れ落ちるのは、強い疲労を帯びた声ひとつ。
それでも、止まっている猶予はない、と自らに言い聞かせつつ、神子は己が分身たる仔竜たちに意識を向ける]
……コスモ。キアラ殿とミリアム殿の試練を見届けたら、彼女たちに伝えてほしい。
休息の後に、『奥の院』まで来てほしい、と。
彼女たちだけが通れるよう、門をあけておくから。
マリアは、トーマス殿とシルキー殿に、八竜が一『幽冥』の討伐をお願いして。
それから、『陽光の間』からアレのいる場所への道を繋いでおくれ。
……ああ、こちらにも十分に休んでもらう事を忘れないようにね。
[呼びかけに、仔竜たちはそれぞれの居場所できゅう、きゃう、と声を上げる]
……次に試練に挑む面々には、気を整えてから、声を送るか。
その時は頼むよ、風乙女。
[周囲を巡る風に呼びかけた後、神子は大きく息を吐き。
それから、ゆっくりと杖を動かし、小さな光の輪を作る。
奥の院、と呼ばれる不可侵領域への門──それは、通る事が許された者にのみ、見るが叶うもの。
作り出したそれに神子はそ、と手を触れて、儀式の間から再び姿を消した。*]
― 帰還の途中 ―
[時と機の『虚竜』が討ち破られた後。
影と天の石を持つ者たちの下に届いたのは癒しの風と]
……『永劫』と『破壊』の消滅を確認した……皆、お疲れ様。
予想はできていると思うが、次はきみたちに試練を受けてもらう。
準備ができたなら、開いた道の先──試練の間へ向かってほしい。
陽光と月闇と同様に、マリアとコスモがきみたちを導いてくれる。
[告げる言葉は端的なれど。
光と闇を示す言葉に変化が起きている事に、気付くものはあったかどうか。**]
/*
いや。
確かに、今日はいろいろ余裕なかったですが……。
書き落とし多すぎでしょう、ほんとに……(とおいめ
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