……力を……いずれ輝けるための力を、ここに。[杖を下方に降る。“分身”の姿はまとめて立ち消え、ミリアムの数歩前を横切るように水が波立つ。漣はやがて大波となってミリアムとキアラの間に立ちはだかる]我が意に応え迫る脅威を、[大雨の中、光の差さない荒れ狂う水の流れのように、] ―――押し流せ。[杖を一振りすれば、大波は殺到する針を、その後方のキアラをも飲み込もうと奔りはじめた*]