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次の日の朝、語り手 が無残な姿で発見された。
夜が明け、悪夢は現実のものとなった。
人狼は確かに存在するのだ。そしてその血腥い牙で我々を狙っている…。
人々は苦悩の末、最終手段を取る事にした。
投票により、1日に1人ずつ疑わしい者を処刑する。
例え無辜の犠牲者を出すことになろうとも…。
現在の生存者は、聖神神官長 ルートヴィヒ、大地の守護者 アイリ、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン、火炎の御魂 ステファン、流水の御魂 灰吹 玲緒 エレオノーレ、大地の御魂 加地 徹 トール、流水の守護者 ベルティルデ、火炎の守護者 ミリアム、疾風の守護者 ウェルシュ、神殿所属 癒者 メレディスの10名。
― 世界樹の枝の上 ―
やり切れない時期?
[ 星司の漏らした言葉には>>1:367、軽く首を傾げるが、彼が話そうとしないなら、それ以上突っ込んで尋ねはしない ]
それだけのことが、自然に出来るって、やっぱり凄い事だと思うよ。
でも、そう思ってるだけだから凄くない、て言っちゃうとこが星司らしいのかも。
[ これ以上言うと、余計に照れちゃうな、と、なんとなく察して、上着を脱いだ星司の腕を取って、薬草から作られた薬を塗り、動きを阻害しない程度に気をつけて、傷が開くのを押さえるように包帯を巻いておく ]
この薬も世界樹の恩恵なんだ。
[ 世界樹の近くや、その樹上の妖精達の集落で栽培される薬草は最上質のものとされる。そんな豆知識を伝えながら、手当を終え ]
少し休んだら、上に昇ろう。何があるのかは、良く判らないけど。
神官長の言うことだからきっと意味が有る筈だしね。
[ その先に待つ試練を知らぬまま、そう口にした、その頃には、翼人達>>1:369が姿を見せていたろうか?* ]
― 『世界樹』の枝の上 ―
[疑問形ではあったが、大丈夫>>1:371と聞けばホッと息が落ちた]
…蛇のattack、引きつけくれてアリガト。
ボク1人じゃゼッタイ無理だったヨ。
[魔法を発動させるにはどうしてもタイムラグが生じる。
それをカバーしてもらったことに感謝を紡ぎ、ミリアムへと笑みかけた]
ケガ無くても疲れたでショ?
少し休も。
[ステファン自身消耗は少なくない。
休息は必要と考え、枝の中央辺りに座り、隣をてしてし叩いて座るよう促した*]
― 世界樹の枝の上 ―
ん、まあ……いろいろと。
[やりきれない時期、についてはまだ話せる気がしなくて、言葉を濁す。
突っ込んで聞かれない事>>0にはほんの少し、安堵して]
んあー……そうなんかなぁ。
なんかよくわかんねぇけど、そゆ事にしとく。
[とはいえ、凄いのなんの、という話題も続けるのはきつかったから、そこで話は終わらせて]
『世界樹』の恩恵、か……。
この樹って、ホント、すげーんだなぁ。
[手際よい手当の様子を見つつ、なされる説明に感心したような声を上げる。
手当てが終わると、腕の動きを軽く確かめて]
ん、さんきゅ、これなら大丈夫そうだ。
[言いつつ、双剣を翠の結晶へと再び戻し]
ああ、そだな。
しっかし、上に登って、そんで何すんだろな。
『七大蛇』、って事は、まだ蛇もいるんだろうし……。
[上ってまた、殴んのかな? なんて。
巡る思考はお気楽なもの。*]
[>>1:365レオが縋りついてくるのを見て、少女は目を瞬かせた後に微笑んでその背を優しく摩る。
ぼろぼろと零れ落ちる涙で服が濡れるのも構わずに。]
レオ、お疲れ様でした。
貴女がいなかったら、勝てていませんでしたわ。
初めてなのに、本当によく頑張りましたわね。
[泣きじゃくる彼女にそう呼びかけながら、落ち着くまで寄り添っていた。*]
いえいえ!
あたし一人でも勝てませんでしたよー?
なので、ふたりでの勝利なのですよ。
[こてり、と首を傾げ。
ステファンの笑顔>>1に、こちらも笑顔を返し。]
……そうですね。
すこし、つかれました……。
[ステファンの隣に座れば、ぼーと空を眺めている**]
[>>372レオが装備を外して背中を少女に見せる。
白く華奢な背中には痣が幾つか出来ていた。]
……まぁ、珠のお肌が…。
[少女は思わず声を漏らす。
時が経てば更に表面に出てくるかもしれない。
怪我の分だけ彼女が被害を受けたと思うと胸が痛い。
取り敢えず、衣服を整えるように促して]
― 『世界樹』の枝 地蛇の広間 ―
[戦闘慣れしていない男が放った一撃は、まさに大蛇の逆鱗に触れたようで。
頭の一撃に吹き飛ばされるも、直後、目にしたものは>>1:359]
樹の枝……?
アイリの力、か。
[動きを阻害された大蛇へ向け、自らの得物を手にした男は、迷いなく駆ける]
――痣が幾つか出来ているようです。
少々お待ち下さいね。
[言いながら、そっとレオの背中に向かって両手を翳す。]
命を育む力よ。その雫をもって、此の者に癒しを与えよ。
クーア・レーゲン。
[魔法の発動によって癒しの雨が降り注ぎ、レオの身体に出来た痣を癒す。
親和性が高ければ、魔法の効果で僅かに身体が温かくなるのを感じるだろうか。*]
投票を委任します。
大地の御魂 加地 徹 トールは、聖神神官長 ルートヴィヒ に投票を委任しました。
うるせー! 俺が一番それ思ってるわ!
[できるなら初めから、とはごもっともだが、何かを殴るイメージがどうにも浮かばなかったのも事実。
図体がでかく喧嘩をすればほぼ負けなしと思われた男は、だからこそ滅多なことで拳を上げぬよう強く躾けられていて。
その戒めを破れたのは、アイリの姿を見たからこそ――とは、口に出して伝えることはなかったが]
― 世界樹・休憩場 ―
[神官長からの伝令を見落とさぬようにと、
常に目に入る位置に置いていた言霊石が鈍く光を帯びる。
二本の指先で軽く爪弾き、耳を押し当てた。
ほどなくして石を通じ、ルートヴィヒの声が届く。]
翼人さんに協力を?
……ああ、それはとても有難いですね。
食事はともかく、俺も着替えは欲しいかな。
汗かいちゃって。そりゃもう。
や、俺は見てるだけなんですけど!それでも…ですよ。
[懸念事項の幾つかは解消されそうだ、と
表情は見えずとも安堵は声に滲んだろうか。
速ければ、戦闘試練を終えた候補生たちの元に
もう翼人が物資を手に訪れているかもしれない。]
[野球と似たフォームから繰り出されたスイングは、重い先端から生み出される遠心力により、大振りだが破壊力を増して大蛇の顎にぶち当たる。
苦痛に暴れる大蛇の口から滴る血液。
アイリの肌を侵食するあの毒の威力を思いだし身構えるが。
そこに飛び出し割り込んだのは、当のアイリだった>>1:360]
助かったぜ……!
[障壁と激突した蛇頭は、大地の魔力を叩き込まれ動きを止めた。
その隙にアイリは、蛇の懐へ潜り込む]
ああ!
[彼の声>>362に力強く返し、蛇頭向け戦鎚を振り上げる。
常人なら持ち上げることすら困難な重量を、頭上高く掲げて]
これで――トドメだ!
[アイリの連撃に意識をとられ、動きの鈍る頭向け。
戦鎚の打撃面を、思いっ切り振り下ろす]
[一瞬後、大蛇の巨体は地響きと共に倒れ伏した。
しばしの痙攣の後動かなくなったそれは、静かに土へと還っていき、後には二人が残される]
――アイリ!
無事……じゃねーな。
[膝をつくアイリ>>1:363へ駆け寄る、当の男も背中がミシミシと痛むのだけれど。
重い武器を振り回せる程度には、元気は余っていた]
横になって休んだ方が……いや、背もたれのあるとこ行くか?
[運動系の部活をやっていれば当然怪我人も出る訳で、その辺の救護も男は気を遣う訳だが]
……あと一匹、か。
[アイリの冷静な分析>>370が先に耳へ届き、わかってはいたがハードな状況に溜息一つ。
そこに怪我を見せろと声を掛けられ]
いや、お前が先に――っと、いてて。
[内出血など内側の痛みは、遅れてやってくる。
一度傷を治すという方針に異論はなく、そしてその手段はアイリにしかない訳で]
悪い、頼むわ。
[彼に任せようと、背中側を向ける]
見た感じ、どのペアも奮戦していた様子です。
ま〜だ戻ってくる子たちの姿は見えていないんですけど…
……それに、特に大問題の報告もないので、
各々体力回復に充てているんじゃないかな。
―――次の指令についても了解しました。
お手柔らかにとは言いません。待ってます。
[休ませておくように、との指令には、>>1:369
試練の内容激化を予感して、口元を引き締めた。*]
[そんな二人の足元で]
『おかしよこせー』
『さーびす したんだから 10回分な』
[そんな無邪気な声と共に、食いしん坊精霊が顔を出す。
サービスとは、徹の無茶な要求と曖昧なイメージに応え、武器を生み出したことだろうか**]
/*
そういえば、アイリの中身はあの人だと思ってたんだけど、もしかしてあの人なんだろうか…?
もしそうだとしたら意外というか、色々とびっくりだ。
[背中にベルティルデの手が翳され、呪文が唱えられる]
……んっ。
[傷を負った小さな身体に癒しの雨が降り注ぎ、
仄かに身体がぬくもりを帯びる>>8]
違うよ。ベルがいたからだよ。
……ホントはね、怖くて、逃げ出したかった。
でも踏み止まれば、
きっと、ベルが何とかしてくれるって思ったから――頑張れたんだ。
[掛けられた言葉>>4にぽつりと答え、
目を閉じて、癒しの力を受け入れた]
―回想:精霊節まで・レオと―
[>>1:274>>1:275少女が自分の事を話したように、レオも自分の事を話してくれた。
異界の話は少女にとってとても興味深いもので、デンシャとは何か、ジュクとは何か、などと子供のように目を輝かせてあれこれと尋ねた。
>>1:276けれど話されなかった事もある。
それはレオの家族の事についてだ。
言葉を濁す様子から何か事情があるのだろうと、尋ねようとはしなかった。
きっと話したくなったら話してくれるだろう、と。
けれど流れで家族の話題になれば変に避ける事はせずに、思い出話を語る。
それを聞く彼女の心の奥は見通せぬまま。*]
― 聖神神殿・儀式の間 ―
動いてないのに、それですか。
翼人たちはそちらにも回るでしょうし、直接頼んでくださいね。
[汗をかく、という言葉にさらっと突っ込みは入れておく。>>9
声に滲む安堵からも、彼が候補生たちの事を親身に思っている事は伝わっているから、そうなる状況も理解はできるのだが。
ともあれ、伝えられる報告>>13にはそうですか、と呟いて]
手柔らかにできるような状況ではないのは、お察しでしょうに。
荒療治、は、ここからが本番ですよ。
[指令に返る了解に、返す口調はいつも通りのさらりとしたものだが。
声音には僅か、厳しさの響きがあった。*]
[『七大蛇』を退けた勇者候補生たちが十分な休息を取った頃。
不意に、空間に響くのは神官長の声]
……『七大蛇』の内、ゴーイン、モーイン、グラーバク、グラフウェルズを退けるには至ったようですね。
しかし、その近辺にはいまだ、オヴニルとスヴァーグニル、と呼ばれるものたちの気配があります。
大地と流水の加護を受けし者たちは、そちらの討伐に。
火炎と疾風の加護を受けし者たちは、これより試練を受けてもらいます。
[言葉と共に、火炎と疾風の勇者候補生のすぐ傍に、光の渦が現れる。
紅と翠のそれは、精霊の力を強く感じさせるもの]
その光の渦に触れれば、精霊の領域へと転移します。
領域内で、お互いの全力をぶつけ合ってください。
[さらっとさらっと告げたそれは、協力して大蛇を撃破した相手と、今度は全力で殴り合え、という無茶なもの]
ぶつかり合う事で己の、そして、相手の力を知り、更にそれを引き出すのです。
そうして、あなた方の力を精霊族の長へと示してください。
[それが、『勇者』と見なされるために必要な事だ、とは口にはしない。
だが、真摯な口調がそれが重要である事を伺わせるか。
……何れにしろ、選択の余地はない状況ではあるのだが。**]
―回想:『精霊節』までの間・ステファンと―
ふふ、初めてを頂かれてしまいましたわねぇ。
[>>1:265ステファンの言葉にはころころと笑う。
こちらもまた本人は意図していないが、やや危うい物言いだった。]
…其方では、友人の事は名前で呼ぶものなのですね。
[少女は感慨深そうに頷いてみせる。
異界では友人は様付けで呼ばないものらしいという知識がベルティルデの中に芽生えた。*]
☆2dイベント
1.覚醒の試練・そのいち
対人バトルです。
火炎・疾風の各ペアは、指定されたバトルフィールドで対戦を行ってください。
火組バトルフィールド:火山の内部を思わせる洞窟内。近くに溶岩流あり
風組バトルフィールド:所々に浮遊する岩場のある空中
2.『七大蛇』撃破・そのに
1d同様のNPCバトルです。
水組ボス:オヴニル 「輪をつくるもの」
地組ボス:スヴァーグニル 「ねむらせるもの」
※大蛇戦のフィールドや特性については、1dと同様
>>1:#2のランダムイベントは引き続き、発生任意となっています。
―現在―
[>>15治癒の魔法に手応えを感じつつ、暫くそのまま魔法を維持し続ける。
余波で擦って出来た少女の手の傷も治っていた。]
…私が?
[自分がいたから頑張れたのだと、そう答える彼女に少女は目を瞬かせる。
信じてくれたのだという事が堪らなく嬉しかった。]
――レオ、ありがとうございます。
私も、貴女が頑張っているから何としても自分の役目を果たさねばと思えたのですわ。
…パートナーってとても素敵なものですわね。
[ふふ、と声を出して笑い、痛みが引くまで治療をした。]
うーん、殴るのは判るけど、上る意味がよくわかんないよねそれ。
[ 上ってまた殴るという、星司の言葉>>3には、疑問と呈しつつ、休息をとっていると、翼人達が現れて、食料や衣服の換えは必要かと尋ねてきた ]
そうか、協力してくれてるんだ...
ありがとうございます。食料と水少し頂けますか?星司は服も要る?
[ 腹ごしらえは必要だろうと、食料を貰い、星司の服は少し裂けてしまったから、換えたいだろうか?とそう尋ねた ]
[ そうして暫しの休息と食事を摂った後、足場を探しながら、樹上を目指す...とはいえ、風の乙女の加護を受ける星司と、元々木登りは得意のウェルシュという、風のコンビにとっては、そこまではそれほど、難行ではなかった ]
え...???
[ 問題だったのは、ある程度上に上った時、突如響いた神官長の声>>18 ]
お互いに、全力ってそれっ...?!?えええええーっ!!!
あぁうるさい、この馬鹿太郎が。
[先に人の心配をトオルにされて、苛々そうな表情でトオルの気遣いを受ける気は無さそうだった>>11]
僕ならこの位の事など慣れている。
お前とは違うのだよ、お前とは。
[ずくん、と毒素に触れた患部が熱く脈打つのに少し顔を顰めながらも。
トオルの視線を感じれば、その場所を隠す様に、マントをぱさりと翻したのだ]
ほらみろ。お前とは違うんだ。
[内側の痛みを思い出した様に呻くトオルに溜息を吐いてみせた>>12。
外の切り傷などは、案外人間は、我慢できるのだが、内側はそうはいかない。
痛み次第では、まともにたてずに思わず膝をつくことも往々にしてある]
……今いうことでも無いかもしれないが。
それだけで終わるともあまり思わない。
ルート…あの腹黒仮面なら、そこからもう1、2。
何かを叩き込んでくる事はあってもおかしくない。
[やがてその推測は、やはりというか的中する事となるのだが]
[回復を任されて、トオルが背中を向けた時、内側の痛みに微かに顔を顰めたが。
気を取り直した様に、回復の魔法を施そうとした時>>14]
…… …… …… っ っ 。
[ぽふりん、とアイルリートの懐から形の崩れたクッキーの菓子袋がおとされた]
『あいり くっきー くずれてる』
『くずれたくっきーは ただのかしくずだ』
『せいとうな ほうしゅうを のぞむー』
[ひとさまが休息する前の、こんな時に、このデブ精霊ドモ…
ぷるぷると回復魔法に翳す掌を震わせてながら、回復魔法の詠唱を施していた**]
― 『世界樹』の枝の上 ―
[ふたりでの勝利。
その言葉>>5にステファンは嬉しそうに破顔した]
yes!
Our victory!
[初めての実戦。
不安な部分もあったけれど、独りではないから立ち向かえた。
勝つことも出来た。
それはミリアムと一緒だったから為し得たことだ]
[隣で呆とするミリアムを見て、やはり疲労が濃いことを知る。
休息には落ち着いた時間が必要だから、としばらくの間は声をかけることはせず。
むむむ、と精霊石の欠片と睨めっこする]
…………healing!
[もしかしたら出来ないか、と唱えてみたものの、何の効果も現れず、静寂が落ちるだけだった]
oh……火属性だと難しいカ。
[元々攻撃を得意とした属性。
もっと使いこなせるようになれば可能となるのかもしれないが、現時点では回復魔法は使えそうに無かった。
残念そうに溜息をついた時、周囲から羽ばたく音が響いてくる]
What? birdman!?
[ファンタジー世界ではお馴染みの翼人の姿に、ステファンは目を丸くした]
amazing! 初めて見たヨ!!
[疲れなど吹き飛ばすかのような喜色の笑み。
変わった反応に翼人はやや引いていたようだが、用件を伝え休息のための物資を提供してくれた]
thanks、甘いモノ欲しかったところだったんダ。
[提供物資から果物をもらい、その場で齧り始める。
適度な甘味と酸味は心身ともに回復を促してくれるようだった]
ミリアムももらって食べなヨ。
[呆としていたミリアムにも声をかけ、果物を勧めた]
[翼人も立ち去りしばらくして、そろそろ登り始めようかと言う時にルートヴィヒの声>>18を聞く]
oh, まだ蛇居るのカ。
……what? 試練?
[残りの蛇も近辺に居ると聞き、眉を下げた矢先、指名するように紡がれる言葉に瞳を瞬いた。
精霊の領域と言う言葉を聞いてゲーマー魂に火がついたのだが、続く言葉によりそれは収縮していく]
お互いの、って。
ミリアムとbattleするノ!?
[声を上げ、ミリアムの方に顔を向けた。
彼女はどんな表情をしていたか。
もしかしたら顔を見合わせる形になったかもしれない]
ぶつかり合うことで……示す。
[相手を知り、己を知り、更に引き出す。
目的>>19を告げられ、眉はやや下がった。
意味するものを理解出来ないわけではないのだが、戸惑いはやはり現れる。
女性に手を上げる、と言うのが気質的に出来ないと言う部分もあった]
um………ah, もう!
[一頻り悩んだ後、ステファンは両手で自分の頬を張る。
気合を入れるようなその仕草の後の表情は引き締められていた]
やるしかないんだよネ!
ミリアム、ガンバロ!!
[互いを傷つけるための戦いではない。
そう割り切り、ミリアムを誘うようにして紅い光の渦へと向かった**]
それって、それって...
[ ぐーるぐーるぐーる...あ、目眩がしてきた、とばかりに、頭を抱えるウェルシュの横で ]
『つまり、星司とウェルが試合しろってことね』
[ あっさりすっぱり、風の妖精が無情にダメ押しした ]
/*
ん。
なんか寝ぼけた独り言落としてたな昨日。
自由行動じゃなくて2ペアに別れて片方手合わせ・片方討伐続行だったねそういえば…。
それなら神殿に戻る必要性はないなうん。
お手を煩わせてすみません。
保健室の先生は何もなければそのままごろごろ待機します。
それは無理っ!てか、無茶振りにも程があるってばっ!!
『わたしに言っても知らないわよー、それに選択肢はなさそうよ?』
[ あくまで無情な妖精が指し示す先には、風の精霊の力を宿した翠の光の渦* ]
本当にね。
[>>21『パートナーは素敵なもの』と口にするベルティルデに頷く]
私ね、自分にこんなことが出来るなんて、思ってもみなかった。
だって、諦めて流される方が絶対に楽だもの。
[無力さを自覚して、困難に立ち向かうことから逃げていた玲緒が
踏み止まり、試練を乗り越えられたのは彼女のおかげだ]
……他のみんなはどうなったのかな。
無事だといいけど。
[治療が終わると小さく息を吐き、
立ち上がりながら尻を手で払うと、ベルティルデに微笑み掛けた。
そして暫しの休息の後、神官長の告げる試練>>18
いずれ訪れるベルティルデとの戦いを想い、玲緒の表情は曇るのだった**]
樹の天辺までいきゃ、なんかあるのかもな。
……どんだけかかるかは、想像したくねぇけど。
[登っていく意味がどうにも思いつかず、軽い口調で言いながら休息を取る。
翼持つ者が舞い降りてきたのは、その最中で]
え、手伝ってくれんの?
走り回って喉乾いてたんだ、助かったー!
[いうまでもなく、熱量も補給したいわけだから、食料と水はありがたくいただいて]
んや、いいよ。
袖切れてるだけだし、慣れてる服の方が、動き易いし。
[着替えに関しては問題ないから、と受け取る事はせず]
[木登り自体は、恐らく、他の誰よりも楽ができていた。
浮遊の加護と、空中走行。
一見地味なそれらの技は、こういう時には役に立つ。
もっとも、そればかりに頼っていては、と自力で行ける部分は自力で登るようにしていたが。
そんな前進の最中に聞こえたのは、神官長の声。>>18]
……へ?
全力でぶつかりあうって、つーまーりー……。
[ぽかん、とした声を上げた所に入る妖精のダメ押し。>>36]
…………そゆ事、だよな。
[他に考えられなかったのだが。
あっさり言われて、理解せざるを得なくなった]
あー……。
[目の前に浮かぶ翠の光の渦。
ウェルシュは納得いっていないようではある、が。>>37]
確かに、とんでもねー無茶ぶりだけど、でも。
[ここで一度言葉を切り、精霊の欠片を握り締め]
……でも、さ。
そうする事でお互いに引き出せるものがあるかも、ってのは、まあ、何となくわかるんだよな。
[タイム伸ばしには、興味はないけれど。
誰かと一緒に走って、負けたくない、という一心で更に速くなった事も過去にはあったから]
あの神官長さんが何考えてんのかは、イマイチわかんねぇけど。
まずはやるだけ、やってみよーぜ。
[どうせ逃げらんないんだろし、というのは口にはしなかったもの。
光の渦からウェルシュへと向ける瞳に迷いの翳りは全くなかった。**]
[回復を施す間、少し不自然なくらいに口を開かずにいた]
…… …… …… …… ……先程……
[地精霊の少しうるさい菓子コールを背中に静まっていた口が
ぽつりと、アイルリートには聊か弱めな切り出しで開いて]
……先程気がついたのだが……
トオル。おまえ、いつから僕をアイリと呼んでいた?
あれは飽くまで、オルティアンの中で、といっただろう?
[気まずそうに視線を逸らしている様な口ぶりは、扱い方のわからないという風な奇妙な戸惑いが少し]
……いや。 別に呼ぶな、というわけではない。
ただ、いつから呼ばれていたのか。
あまりに自然に呼ばれていたものだから。
初めてオルティアンに降りた後からか、わからなくてな。
[戦闘で砕けたクッキーでは不満なのか、地精霊のブーイングがまだ途切れ途切れに続いてる]
……マガーネル家の始祖は。
つまり、今よりも遥か昔に、異界から召喚された大地の勇者は元々は
マガネ。 『
とはいえ、今のご時勢では、そんな由来は知識人しか知らないからな。
身分や立場を伏せる時には、アイリ=マガネを名乗っていたが。
アイリ、と誰かに呼ばれる事は案外すくなくてな。
こいつらと、後は生前の両親にそう呼ばれていた位だ。
[五月蝿い追加だ我慢しろ、と飴玉を投下して、地精霊の頭をぐりぐりと乱暴に撫でていた]
……まあ。だからという訳ではないが……。
いざ気付いてみると、父様も母様もいないから
まともにその呼び名は、随分久しいというべきか、いや。
…… …… …… …… ……。
――――… おいトオル、もう終えたぞ、しばらくすれば痛まんだろう。
[結局、言葉を切る様に、バン、とトオルの背中を強めに叩いた。
昔の記憶を微かに思い出したのが、少し微妙にもやつく感じを連れてた*]
― 世界樹の枝の上 ―
選択肢無しとか、横暴だよっ!
[ 常日頃、元気ではあっても決して怒りっぽくはないウェルシュが、ここまで激高するのは珍しい事だった。
小さな傷をつけてしまっただけで、後悔と胸の痛みに泣きそうだった相手と全力でぶつかれなどと強制される事は、それだけ彼にとって、納得いかない命だったのだ ]
『でも仕方ないんじゃなーい?現にウェルは未熟者だし、星司だって、まだすっかり戦いに慣れたわけじゃないでしょ?ちゃんとお互いの力を引き出さないと...死んじゃうわよ?』
う...
[ やっぱり無情な妖精の言葉はしかし、しっかり真理を突いていて、更には星司の常に変わらぬ前向きな態度>>43 ]
― 世界樹の枝の上 ―
[ 最悪、メレディスの居る休息所まで直談判におしかけようかとも思いかけていた昂りが、漸く鎮まる ]
う、ん...相手を倒すのが目的じゃない、お互いの力を引き出すって...そういう意味だよね。
だったら、意味は有る筈...なのかなあ?
[ 納得はしかし、相当に無理矢理だった。星司が逃げないのなら自分も逃げられない、そんな想いだけが強い ]
わかった、行こう、星司。
[ それでも、迷いを振り切って前に進む事を選ぶ。そうなろうと、*決めたから* ]
投票を委任します。
疾風の守護者 ウェルシュは、聖神神官長 ルートヴィヒ に投票を委任しました。
…貴女にとって益となったなら良かったですわ。
[>>38少女はじっとレオの言葉に耳を傾けて、そう応じる。
彼女が元の世界でどう過ごしてきたか、ぼんやりとではあるが窺い知る事が出来たような気がした。]
…でも、諦めてしまうのは勿体ない事ですわね。
諦めないでいたら、もしかしたら違う未来が続いていたかもしれませんもの。
[もしそうしていたら、彼女とは巡り会えなかったかもしれないけれど。]
――でも気付けたのですから、これからのレオは今までより多くの可能性に手を伸ばす事が出来ますわね。
[少女はにっこりと微笑んでみせる。
彼女の未来に幸あれと少女は心より願う。]
……そうですわね。
治癒魔法が不得意な方もいらっしゃるでしょうし。
――でもレントナー様がいらっしゃるから大丈夫、でしょうか。
[レオが仲間達を案じる言葉に頷きつつ、何処かで自分達を見守ってくれている筈の癒官の名前を上げる。
今回の一件で知り合った相手だが、少女は自身が治癒の魔法を扱える故に彼の腕前を体験していない。
余裕があれば、是非治癒魔法の師事を受けたいものだ。]
[やがて>>18大気を神官長の声が震わせる。
自分達はまたこの木の上で蛇と対峙する事になるらしい。
けれど、その先に続く疾風と火炎の二組に向けられた試練には瞠目し息を呑む。]
――…。
[同じ力を宿す者同士で力をぶつけ合い、それによって力を引き出し、高めるのだという。
孰れ、自分達にもその試練は回ってくるのだろうか。
試合や訓練の一環、と考えられればいいが、全力でぶつかり合うという事は大なり小なり怪我をするという事。
自分が負傷するならいいが、相手を、と思うと気が重い。
>>39ちらと様子を見ると、レオの表情も曇っていた。]
…取り敢えず、休息を取りましょうか。
英気を養わなければ。
[務めて明るい声色で言った心算だが、気持ちはついて行かない。
――そんな時に翼人が物資を運んできて。]
まぁ、ありがとうございます。
とても助かりますわ。
[少女はサバイバルの経験はないので素直に喜ぶ。
疲労回復の効果のある薬や飲料は持って来ていたが、こうして物資まで用意しているという事は全ての試練が終わるまでは此処から出られないと見える。]
ねぇ、レオ。
汗をかいたのではありませんか?
頂いた中には着替えも用意して頂いているようですよ。
それとも何か頂きます?
[女性への配慮か、身体を隠す為の簡易の天幕もある。
汗を拭って服を変えれば少しは快適だろう、とそんな提案をしてみた。**]
― 精霊節の前 ある鍛錬 ―
[それは勇者達8人の顔合わせも済ませた後の事だ。
『ひとまずその持久力を更に向上させてみろ?』と
トオルの訓練を眺めていたアイルリートは、その日は珍しい事に人を訪ねていた]
…癒者のレントナーとはお前であっているな!?
この僕に付き合って貰おうとも!
近頃、トオルを眺めるだけで身体がなまり続けていたのだ!
癒しを得意とする者との鍛錬というのは中々得られない機会でな。
お互い良い刺激となろうとも! さあ鍛錬所へと行くぞ!
[いちおう、提案の体はとっているが、アイルリートのそれは、ほぼ連衡の意思表示に等しくはあった。
神殿騎士や神官長でも無く、飽くまで治癒班の所属である彼を、そのターゲットに捉えた理由、それは何という事はない。
神殿につめる癒者が、ウェルの遠縁にもあたる人物である事を知り、興味を覚えたからである]
[さて、彼メレディスの戦闘能力はどの位か、という前に
実際にいちおう癒者相手に、鍛錬がなされたのかどうかは割愛として]
ふむ、この僕も意外だったぞ。
ウェルが時折、子供のころ良くした兄分がいる、とは零してたが
まさかあの腹黒仮面の元にいたとは。
どうだ。やはり実際の尊敬は脇において
たびたび胃を痛くさせる相手には違いなかろう?
[治癒魔法の造詣具合にも興味が湧いたからか、その一連で彼の事はよく覚えた。
ちなみに、ウェルと遠縁にあたるアイルリートとメレディスの繋がりは、と云えば、ウェルの父方か母方かで繋がりが分かれるので、繋がりの糸は極細い物となる。マガーネル家の家系図を開き、繋がりが記載されるかされないか微妙なライン]
この僕も子供のころからウェルは知っているが
お前の視点からしても、やはりあいつは肝心な所で抜けがちな奴であろうか?
良し悪しにせよシルフィオレでも変わり種だからなあいつは昔から――
[アイルリート。他の守護者三家より、実力の面では先行していても
彼らや異界の勇者達とはまた異なる面で課題アリと認識されてるだろう彼は、メレディスにはどう見えていたか]
――そんなあいつの対として現れたのがセイジ、か。
僕としてはセイジとウェルも随分と良い相性をして見えるがな。
特にセイジは、止まらない、曲がらない、進んでいく。
あの性格は、ウェルをひっぱる形でいい影響を与えそうだと
まあ、縁戚として、若干期待したりはするのだがな…。
……あいにく、僕個人は、セイジとは性質があわんがな。
[ぽつりと零した言葉を、セイジが苦手と云う意味ではなく、純粋にアイルリートとセイジの性質が正反対だと捉えている意味だとは伝わるか]
[異界から召喚された風の勇者であるセイジの人となりを観察すれば、わかりやすいかも知れない。
止まらず、曲がらず、まっすぐ前へ進む。
闇の中に放り込まれたら、ひとまずは前へと足を踏み出していく。
例え失敗を侵したとしても、その失敗を糧にして、また進んでいく。
疾風の精霊に愛される勇者らしい気質だ。
その辺りの人間性は、前向きな性格や、召喚の際の様子でよく伝わる。
セイジが失敗を恐れず前進する主義なら、アイルリートの場合は逆に完璧主義のきらいがある。
堅く留まる、完璧と安全を好む、未熟や不完全には不満を覚える。
もしトオルと立場が逆で、フラクシヌスに召喚されたとすれば、確実にトオルよりも恐ろしくごねた事は想像に難くなかろうし。
現に今も未熟な勇者達に対して、アイルリート自身の実力はともかくとして、難色を見せてるのはよく知れてただろう、特にトオルには]
ウェルの奴はあと少し自信を確立すれば、伸びると思うの――…
…… …… ……すまない、今のは聞き流すのだぞ、メレディス。
やはりウェルも風の守護者としてまだまだなんだ。
正直、僕としてはあいつも、到底危険に巻き込むなど反対なのだ。
あんなツメの甘い奴、前に出すだけでも大変だ。
[実際の交友とは別に、ウェルもまた風の守護者として認めがたそうという口ぶりを零して、肩を竦めて見せていた]
[彼、ウェルが魔術素養の割りに、大魔法使いの血筋として落ち零れていると時折云われていた話は、良く良く知っている>>0:235。
大地の勇者の血脈にして、今は貴族としてもフラクシヌスに名前を連ねるマガーネル家の現当主であるアイルリートは。
10才でマガーネル家の当主夫妻を事故で亡くした為に、11の時に当主の立場を継承した。
そんなアイルリートがまず始めにした事が、武器や攻撃魔法の素養を伸ばす訓練を全部切り捨てて、己や他者を守る、防御魔法や治癒魔法のみにその才能と努力を集中させた事。
『大地の守護者』であり『大地の勇者の直系』の血筋に恥じない才能を育て、それを以て11才で当主を継承した事に対する、親類縁者の口を黙らせた事は、フラクシヌスでもよく事情の知れた話だが。
それが子供の頃から、魔法の才能が伸びずに悩んでいたウェルの事を見ていた事が理由のひとつに起因するのは、ウェルとの関係まで把握していなければ知れない事だった。
その後アイルリートと云えば、仮にも神殿騎士ではない癒者を、鍛錬所への連衡を試みた事が知れて、神官長のルートヴィヒに目玉を食らうのかも知れないが、さて*]
― 『世界樹』の枝 ―
[トオルへの回復魔法を施し終えて、自分への処置も終えた頃、丁度見計らった様なタイミングで、翼人の者達が二人の前に現れた]
ああ、あなた方が神殿と協力してくれた方々か。
守護者のひとりとして、あなた方の助力に感謝するよ。
[居住まいを正して、礼儀正しい言葉遣いを返すその姿は。
ベルティルデへの扱いを例外に考えれば、別人感すら与えたかもしれないが]
ひとまず、医療具などは問題ない。
しいて言えば、食料に水の基本物資だろうが。
『おかしー くもつをささげよ えねるぎーほきゅう』
…… …… ……すまない、嗜好品は多めに戴けるか……?
[ちらりと視線を向けた場所で、菓子所望の地精霊にげんなりと覚えていた。
おおぐらいで、子供ぽい喋りの地精霊だが。
いちおうこれでも、フラクシヌスに恵みを齎す四精霊族の一角なハズなのだが]
[物資の支給に感謝しつつも、翼人が飛び去る後、溜息と同時にアイルリートはと云えば地精霊に呆れた顔を向けていた]
一応、世界樹というか、フラクシヌス全体の危機であろうに。
本当に、お前達は頑固というか、ズブといなぁ。
『せかい だいじ』
『フラクシヌス なきゃ おかしもたべれない』
『でもおかしたべるから せかいまもりたくなる?』
『トオルも おかしたべろ げんきになる』
………………はぁ……
[珍しい事に、本当に珍しい事に、地精霊がトオルへお菓子を勧めてた。
聴かなくても解る。大地の勇者として物凄く気に入られだしてる事を。
幼い頃から地精霊は傍らにある友人であるから尚更よくわかる。
特に地精霊は、固有名詞を呼ばれると、精霊から認められているという事を意味している]
今のままで満足しているわけではないんだ。
あともう少しくらい、お前達の力を僕もひきだせないものか。
[別に地精霊が力を貸すことを惜しんでいる訳では決して無い。
その事はわかるのだが、では、どうすればはここから更に力をつける事ができるのだろうか、そうふと思いながら、翼人から渡されたばかりの甘い果実を地精霊に与えると]
『マガネはもっと素直だった?』
『きょーちょー ひとのわ 地の勇者のたいせつ』
『あいり 過保護してるから?』
『ただのツン期?』
――――… …… もういいっ 聴いた僕が間違いだったよ。
[なかなか真剣に聞いたつもりであるのだが、地精霊の答えは、理解できなかった。
今更、過去の大地の勇者を引き合いにだされたとしてどうしろと云うんだ。
機嫌を損ねて顔を背けたアイルリートを、しばらく、じぃ、と地精霊は視てたのだが。
やがて思い出した様に、それぞれが甘い菓子をもふもふと食べだした**]
― 世界樹の枝の上 ―
[妖精の突っ込み>>44はどこまでも的確で、それ故にきっついなー、と思いつつ。
そのきつい突っ込みが一先ずウェルシュの激昂を抑えたようなので、ほっと一つ息を吐いた]
そそ、『全力をぶつけ合って』とは言ってても、『相手を倒せ』とは言われてないじゃん?
あとさ、ほら、覚えてっか?
俺がこいつらに最初に気づけた切欠。
[言いつつ、視線は周囲を巡る風乙女へと向く]
お前が飛ばした風に触れて、セインと話して。
『違う風』に触れた事で、『俺の風』は、動き出した。
それなら、さ。
二つの風同士がぶつかれば、もっと大きな風、呼び出す切欠になるんじゃね?
[神官長が求めているのは、そういう方向の変化なのだろう。
なんでそうまでして、というのは掴めていないけれど]
[それは、勿論。
自分だって、何の不満もないわけじゃない。
一緒に進む仲間、同じ精霊の加護を受ける相棒と殴り合え、というのは理不尽だ、とも思う、けれど。
それが先に進むために必要だというならやり通すだけ──どこまでも真っ直ぐな風は、それを是として選び取る。
そんな気質が、大地の守護者に正反対故に合わない、と見なされている>>53 >>54とは知る由もない。
なお、こちらは正反対だなー、と見なしていても、あわない、とまでは思っていないのは、余談である。
……いや、むしろ苦手とするタイプがほとんどない、と言うべきかも知れないが]
ん、じゃ、行こうぜ。
[わかった、と。
同意を返すウェルシュ>>45に頷き返して、翠の光の渦へと手を伸ばす。
光の渦がその回転と輝きを高め、周囲が翠一色に埋め尽くされ──]
― 疾風の精霊の領域 ―
……わっとぉ!?
[渦の放った光に飲まれ、運ばれた先は、ある意味では今までいた場所と似通っていた。
空間の広がりや高さ、という意味では]
てか、ここ、なに……え、空中!?
[見渡せば青い空。そこに点々と、大小様々な岩場が浮かんでいる。
今いる場所は、それなりの広さがあるようだった]
……すげー……。
[思わず呆けた声が上がったのは空間の在り方もあるが、それ以上に満ちる風の力の強さに驚いたから。
周囲を巡る風乙女の姿も、よりはっきりと見えるようになっている]
『ここは精霊の領域』
『風の精霊の長が織り上げた、疾風の満ちる場所』
[風乙女たちが歌うように場の説明をしてくれる]
……精霊の、長……。
[そんなのまで出て来てるんだ、とか。
なんて事を考えたのは、短い刹那。
少年は翠色の正八面体を握り締め、そこから同じ色の刃持つ双剣を生み出す]
……さーてと。
んじゃ、恨みっこなしの一本勝負。
やってみよーぜ。
[双剣を手に、ウェルシュに向ける言葉も瞳も。
迷いの翳りは、欠片もない。*]
― 『世界樹』の枝の上 ―
[ステファンの反応>>27に、嬉しげに笑った。
回復しようとしている様子>>28>>29に嬉しくなり]
ありがとうございます、ステファンさん。
[と、礼を口にした。
翼人は知っているので、驚くことはないが。]
へ、あ、はい。
ありがとうございます。
[ステファンの勧め>>31に気を抜いていたからか、反応が数瞬遅れたが。
同じ果物を受け取り、一口かじる。]
……おいしい。
[ふにゃあ、とバランスの良い甘さに笑顔になった]
― 精霊節前 ―
リートはね、偉そうだけど優しいんだよ。
[と、星司や、もしかしたらそこに同席していたかもしれない徹に、ウェルシュがにこにこと告げたのは、買い食いツアーの最中だったか。それも当のアイルリートには聞こえないように、こっそりと、だ。
聞こえたら全力で馬鹿者呼ばわりされるのが判り切っていたから]
世界を護る要だから、みんなを守るために誰よりも自信と自覚を持ち続けて、絶対に後に引かないんだって。
[時に我が侭独善協調性皆無、と言われながらも、不動不屈の壁たれと、自らを鍛え上げた年若いマガーネル家当主への、その評は、もともとはウェルシュの両親からの受け売りではあったけれど、ウェルシュ自身も彼を見ていて納得した事だった]
ボク、リートのそういうとこ、尊敬してるんだ。
[自信と自覚が足りない、とは、周り中から言われ続けている疾風の守護者は、しみじみと、ほんとうにしみじみと、真顔でそう言ったものだ]
『尊敬してるならちょっとは見習えばいいのにー』
[風の妖精の突っ込みは漏れなく付いて来たが]
えー、でもボクにリートの真似は無理だよー
[何せ、エラソーも含めての強さなのだ、その部分はどう頑張ってもウェルシュには手の届かない領域だった]
― 疾風の精霊の領域 ―
(ホントにリートの強さが分けて欲しいよね…)
[覚悟を決めて翠の光の渦に足を踏み入れたつもりではあったけれど、強い疾風の力満ちる空中のバトルフィールドに運ばれてみれば、やはり怯む心が、そんな弱音を浮かばせる]
うん、凄いね…
[星司の言葉に同意の頷きを返しながら>>64ウェルシュは目を細めた。
そこに満ちる風は、強く激しい力を奥底に感じさせる。自由に漂い吹き抜ける優しいそよ風だけでは、足りない、ぶつかり合うことによって齎される嵐のような力強さもまた、世界には必要なのだと、見せつけるかのように]
風の精霊の長…干渉を一番嫌う精霊なのに、協力してくれたんだね。ボクらもそれに応えないと。
[異界から勇者の御魂を召喚するという手段に関しても、自由に生まれ変わった魂を前世の縁に縛るのはいかがなものか、と、最も強く難色を示したのは風の精霊だと、ウェルシュは神殿での噂で聞いていた]
(星司が来てくれたから、彼と出逢えたから、ボクは変われた…きっと強くなれた。それを、精霊の長にも示さなきゃ)
[ぐ、と腰のサーベルにかけた手に力を込める]
うん、星司。悔いの無い勝負をしよう。
[迷いも陰りも欠片も見せぬ瞳を>>66見返した琥珀もまた、それまでの迷いを振り払った、まっすぐな光を宿している]
セイン…
『なあに?ここじゃ、ウェルは星司の動きに追いつけないでしょうから、結界くらいはかけてあげるわよ』
要らない。手出ししないで。
『え?』
[いいの?と、どこか困ったように問い返す妖精に、サーベルを抜き放ちながら、ウェルシュは、うん、ときっぱり頷いた]
ここは、ボク自身の力だけで切り抜けなきゃダメだ。そんな気がする。
[この強い疾風の領域で、魔法が失敗して暴走したら、どんな事が起こるか見当もつかない。それはウェルシュの心に恐れを抱かせずにはいられないけれど]
失敗を怖がってちゃ、前には進めない。ボクは…信じる。
[何があっても、星司なら切り抜ける、だから自分もまた、諦めない…なによりも、絆は決して切れる事は無い、と]
〜It est notum ventus clipeo〜
いくよ!星司!
[風の盾を左腕に纏うと同時、先手必勝、まだ距離の開かぬ今のうちに、と、駆け出しながら、サーベルを斜めに盾に当てるようにして構える。
星司の眼前まで迫れば、その刃は左の盾に押し出されるように、斜めの軌道を描いて彼の右肩を狙い、振り下ろされた*]
[果物を食べ終わり、さて再び行動を、という所でルードヴィヒからの通信?>>18に目を瞬かせ後、困ったようにステファンと顔を見合わせる。]
うぅぅ……。
[訓練ならともかく、剣を人に向けたことはないのと。
相応に好意を持つ相手とのやりとりに戸惑いを覚える。]
― 現在軸 ―
[樹の上部で8人の勇者たちが各々活躍を見せる中、
根の事前調査の命令を受けた一団もまた奮闘していた。
特に妖魔族が多いと以前より報告されており、
なかなか調査が進まなかった場所を突っ切る形だ]
『あれ、妖魔族の姿が見えなくなりましたね。
こちらには何もないのでしょうか』
[それまでの猛攻が嘘のように、ふと妖魔族の姿が見えなくなる。
同行してくれていた癒者が、バルタザールに癒しの術をかけながら呟いた。それに対して「いや」と否定の言葉を紡いだのは、誰だったか]
――…これは、いる、な。
[バルタザールは、誰かが紡いだ言葉を肯定する。
これは嵐の前の凪だ。
極端に妖魔族が密集していたのは、力ある何かに押し出されたから。そして、この場合力ある何かは、世界樹の根を齧る翼毒蛇の可能性が高い。もしかすれば獣人であるタチアナの方が、よほど気配を察していたかもしれない]
[先頭で突っ込んでいたが故に受けていた傷の癒しが終わったところで、癒者に礼を告げると『言霊石』に唇を寄せ囁きかけるは神官長へ。
任命時の彼の人の口ぶりから、翼毒蛇を勇者たちのスパルタにあてようとしているというのは透けて見えていたから、伝える言は以下]
ルートヴィヒ様、聞こえますか?
おそらくですが、翼毒蛇の生息地の近くにいます。
これから本当に翼毒蛇かどうかの確認に参ります。
翼毒蛇であったなら、翼毒蛇自体はそのままに。
周りにそれ以外の厄介なものがあれば排除
――…それでよろしいか?
[今まで駆除できなかった翼毒蛇を彼らに討伐させようなどと、どんな無茶だ、と思う心はある。
しかし、逆を言えば翼毒蛇を駆除できないような勇者なら、この世界を救うことはできないのだろう。
けれど、やはり突貫ではあるのは否めなければ、翼毒蛇とだけ対峙できるように場を整えるのが自分たちの役目だろう]
[さて、神官長の返事はいかなものであったか。
なんにせよバルタザールは隊を3つに割ることに決めた]
今回の目的は1に翼毒蛇がいるかどうか、いるならば場所の特定。
2に翼毒蛇に厄介な物があれば、その排除、だ。
翼毒蛇には手をだすな。また厄介物の排除も無理はするな。
厳しくなったら他の隊に合流することを考えてくれ。
――…生きてまた皆で会おう。
[タチアナ以外の隊員の割振りを決めて、皆にかける言の葉。
皆判ってると言う風な顔をするのは、
神官騎士としてこの世界の平穏に命を賭す覚悟はあれど、
命を無駄にすることはしないという心根を同じくしている者達だからだ。
その心根を同じくしている者を選んだ……とも云えるのだが]
タチアナ、君は私のいる隊と共に来て欲しい。
[そして、最後に声をかけるのはタチアナに。
勝手に彼女を編成に組み込まなかったのは、色々思うところがあったから。
故に隊長としての命でなく、願いで共にと願った。
彼女が他の2隊どちらかと共に行くのを願うなら無理強いすることはない。
出発間際の彼女の養い親の表情を思い浮かべれば、何かあった時、他者に任せるよりは自分が……という思いはあれど、他の2隊の彼らのことを信頼していれば、彼女を任すに足ると思ってもいる。
だから、タチアナの選択は、彼女の思うままに**]
― 疾風の精霊の領域 ―
[向けた視線と、言葉に返るのは真っ直ぐな光。>>72
それにおう、と頷いて双剣を握る手に力を込める]
…………。
[一つ、深呼吸。
未だに移動補助以外の魔法を使えず、剣技もほぼ感覚と本能的なものに頼る自分がどこまでできるか。
そこに不安がない、とは言えないけれど]
こまっけぇ事に囚われてる間に、先に進む。
それが、俺のルール、だからな。
[祖父の教えで、父との最期の約束。
だから、それを貫く事に迷いはない]
……っ!
[先手必勝、とばかりに駆け出すウェルシュの繰り出す一閃。>>74
とっさ、右の刃を掲げてその一撃を受け止める]
っせい!
[直後、左の刃を真っ直ぐに突き出す。
刃が狙うのはウェルシュの右の脇腹近辺。
翠の刃が風を裂き、同じ色の光が零れた。*]
/*
バトル開始、つーことで、ぼちぼちBGMもオンにしよか。
ちなみに、今回のキャラのイメ曲はこれ。
[それでも、戸惑い迷ったのは数瞬。]
そうですね、お互いに全力を出しましょうね!
[実地訓練だと思えばいい、と頭を切り換え。
ステファンの誘いについていき、紅い渦の中へと入っていき――。]
― 『世界樹』の枝 地蛇の広間 ―
慣れてる、ってなあ……。
慣れた頃が一番危ないって言うんだぜ。
[アイリ>>24に一応は反論するも、釈迦に説法か。
傷を負った辺りに視線を送れば、それを遮るようにマントを翻され]
まあ、あっちの世界じゃこういう怪我の仕方はまずないしな。
[なんとなく想像したのは交通事故だが、現代の医療をもってしても治すのに月単位はかかる訳で、なんともぞっとしない話だ]
蛇退治じゃ終わらない、って?
[アイリが推測を述べれば>>25、ひとつ瞬いて疑問符をつける。
ルートの考えることとやらは、男には想像もつかないことだったが]
さーびす? 10回分?
[地精霊の要求がアップした理由に、男は無自覚故に首を傾げる。
アイリをちらと振り返れば、さすがというかクッキーの用意があったようだが、激しい戦いに中身は無事ではなかったようで>>26]
えーと、俺も何か……。
[不満げな様子の精霊を見て慌てて懐を探るが、出て来たのはかなり歯応えのありそうな干し肉の塊。
おやつ性の違いにより、精霊たちの欲求を満たすことは出来なかった]
……え? あ、そういえば。
咄嗟に呼んじまったのかな、あんまり意識してなかったけど。
[アイリに呼び方のことを問われ、今更気付いたという風に声を上げる]
アイルリートじゃ長ぇし、縮め方で癖になってたのかもな。
ほら、精霊たちもそう呼んでたし。
[身近な存在が常にそう呼んでいたのだから、無意識への刷り込みは大きい]
嫌なら変えるけど……
[気まずそうな彼に声を掛けるが、どうやらその必要はないらしい]
マガネ?
じゃあお前の先祖って日本人――ああそっか、俺と同じか。
[異界、というのは、召喚された顔触れを見る限り日本限定らしい。
勇者の直系というなら、当然その子孫ということになると、ようやくそこで思い至る]
ふーん……鋼鉄か。
俺の苗字も、字は違うが『鍛冶』なんだよな。
[奇妙な縁のようなものを感じつつ聞いて]
ご両親が、か。
[地精霊を撫でつつ零された言葉に、少し神妙な顔付きになる]
……悪かったな、女みたいとか言って。
[大事な名前だったろうに、こちらの常識で判断するのは軽率だった、と。
ぼそりと謝ったところで、奇妙な沈黙が下りる]
わっ! そんなに強く叩かなくていいだろ!
[結局その間を破ったのは、やや乱暴の背中を叩くアイリの手だった]
― 『世界樹』の枝 ―
ん? ああ。
ありが……とう。
[そのやりとりからしばらくして、二人の前に翼人が現れる。
居住まい正したアイリの様子>>57に、初めて見るのではないにしろ少々気圧されて、男は言葉少なになる]
そうだな、あまりかさばらないやつがあればいいが。
[多めに、とアイリが言った嗜好品。
さすがに加護を受ける者として何も持たないという訳にはいかず、男の方も幾らか菓子を受け持った。
その他、水や食料重みのあるものは、自分が多めに引き受ける形になるだろう]
[そして翼人が飛び去った後、地精霊とアイリの間に交わされる会話>>58]
いいんじゃね、図太くたってさ。
俺にとっても甲子園は大事だが、野球がなきゃ甲子園だけあっても意味がねえ。
[またしてもアイリに理解不能な単語を並べながら、地精霊の傍らへしゃがみこんで頭を撫でる。
そんな自分の名を呼んで、地精霊がお菓子を勧めてくる]
んー、じゃあ、塩飴でも舐めるか。
運動の後はやっぱこれだよなー。
[塩分糖分を同時に補給出来る優れた飴だが、こちらにも似たようなものがあって良かったと、一粒を頬張りながら思う。
精霊に認められたとはっきり認識している訳ではないが、彼らに対する親しみの念は強く、アイリに対してと比べ妙に素直に従ってしまうのだった]
[アイリが地精霊へ訊ねる様子>>59は、口を挟まないながらも横目に見る。
地精霊の評に、なんだかわからないがこそばゆい気持ちになった。
不機嫌そうなアイリを見れば、どういう意味かと問い直す気にもなれず、口の中で飴を転がしながら、菓子を頬張る精霊たちへ視線を戻す]
[空間に神官長の声>>18が響いたのは、そんな折]
俺らはもう一回蛇退治か。
[先の戦いの事を思い気を引き締めるも、気に掛かるのは他2組へ告げられた試練の話>>19]
お互い全力でぶつかり合え……?
[同じ試練がいずれ自分たちにも下されるのは明白。
思わず、今は小さな立方体に戻っている精霊石の欠片へ視線を向ける]
この武器で人間相手に戦えとか、相変わらず無茶苦茶だな。
[怪物相手ということを前提に、どうにか生み出した破壊の鎚。
人間にまともに当たれば、大怪我どころではすまない訳で、通常ならば強く抗議していた所だが]
ま、でもアイリが相手なら……。
[力量もさることながら、最大の強みは強固な盾。
扱い慣れたとは言い切れぬ戦鎚で、容易に破れるとも思えない]
――今から考えてても仕方ないか。
[予測に予測を重ねても、と。
結局はそう結論付け、激突の痛みもすっかり引いた体で立ち上がる]
まずはあの化け物蛇を、もう一回倒さなきゃなんねーし。
いや、その前に木登りの続きか……?
[まだまだ天辺の見えぬ大木を見上げ。
気合い入れるように、試合前と同様軽いストレッチを始めた**]
― 精霊節前 ―
……へ?
[こっそりと囁かれたその言葉>>69に、最初に上がったのはちょっと惚けた声だった。
思わずアイルリートを見て、それからウェルシュを見て。
それからこてん、と首を傾げつつ、その人物評を聞く]
あー……。
なんか、何となく、わかるかも。
[物言いはあれだが、気付かうものを帯びた言葉。
ただの傲慢不遜人間であれば、あれは言えまい、と。
そんな事を考えつつ]
…………ようするにツンデレか…………。
[落ちた感想がそれというのもどうなのか]
[真顔でしみじみと言うウェルシュと妖精のやり取り。>>70
視線はまたアイルリートの方に流れ]
……ま、確かにあの真似は難しいよなー。
少なくとも俺、絶対無理。
[口にするのは素の感想。
態度も、その在り方も。
自分とは真逆だから、という意味合いもこめてけらり、笑った。**]
[その声>>+1が届いたのは、儀式の間で祈りの合間]
ええ、聞こえていますよ。
そちらの状況はどうですか?
[問いを返しつつ、状況報告と、指示の確認を聞く]
……はい、それで構いません。
くれぐれも、彼の厄介者に直接手出しはせぬように。
[こちらの意図は既に察しているであろう彼に対し、多くの指示は紡がない。
ただ]
……誰一人、欠ける事無く帰還するように。
それだけは、重ねてお願いいたします。
[そこだけは、と願い言葉だけはさらり、と付け加えた。**]
[星司の双剣は、武器にして盾、それはこれまでの彼の戦い方を見ていても判っていたこと。
だから、振り下ろしたサーベルの初撃が受け止められるのは予測の内だ。
そして、その次に来るのが左の剣の攻撃であることも>>77]
甘いよ、星司!
[余裕など有りはしないが、余裕有りそうな声をあげるのは、自分を励ます意味も込めた作戦のうち。
右脇腹を狙って突き出される剣先を、くるりと右に身体を一回転させる事で、ぎりぎり避けながら、その回転を利用して、サーベルで横凪ぎに星司の胴を払おうとする*]
[突きの一閃は身を翻す動きによって空を切る。
やば、と思った瞬間、刃を引いて距離を取ろうとしたのは正解で]
……わとっ!
[横薙ぎに振るわれる刃が胴を狙ってくる。>>88
とっさの後退は紙一重、その切っ先を避けさせた]
……ま、さすがに読まれてるよなー。
[剣技の鍛錬にはなんだかんだで付き合ってもらっていたし、太刀筋や使い方が読まれているのは当然か]
っても、それが下がる理由にゃ……。
[低く構えて、息を整える。
その姿勢がスタートダッシュ直前のものなのも既に知れた事なのはわかっているが]
……ならねぇんだよっ!
[自身の声を合図に変えて踏み切る。
真っ直ぐ突っ込んで連撃を入れる動きと同じなのは、途中まで。
間合いよりもやや遠い位置で右足を横方向に蹴りだし、横っ飛びからウェルシュの右側へと回り込む。
同時に右手の剣をくるりと回し、握りの向きを入れ替える。
今までの、腕の延長の形ではなく、腕に添わす向きに持ち替えて]
……もらいっ!
[気合と共に右手を斜め上へと振り上げる。
下から切り上げるのに集中するならこの方が力が掛けやすい、とは。
先の大蛇戦での四連閃の時に気づいた事。*]
― 炎の精霊の領域 ―
はーー……。
[紅い渦の中は、紅い炎と、所々で溶岩流が流れる場で。
熱さは感じるけど、綺麗だと少女は思う。
炎の精霊は精霊の中では割と人間に対して友好的ではあるが、
若干脳筋発想をもつのも炎の精霊だったりする。]
……さて。
ステファンさん、お互いに頑張りましょう!
[大剣を抜けば、炎属性を付与し、ステファンに剣を向け走り出した*]
とうぜん、だよ。
[横凪ぎに揮ったサーベルを素早く後退する動きで避けた星司の言葉が耳に届けば>>90息を整えながら、そう零す。そう、当然だ、出逢ってからここまで期間は短くとも、誰よりも近しく、互いを見てきた。
だから、相手にも自身の得手不得手は読まれていて当然とも判ってはいた、が]
…っ!
[身を低くする姿勢は、星司が奔り出す合図、それもまた良く知っていたから、来るのは得意の正面からの双剣での連撃と判断して、風の盾を前に、その後ろに隠すようにサーベルを構える。
斬りつける素早い動きの刃を盾で防いで、隙をついての突きを返すための予備動作だったが、星司の動きは文字通り予想の斜め上を行った]
…え、わっ!
[間合いに届く前に横っ飛びから右側に回られ、間髪入れず、かつて無い鋭さで、斬り上げられる刃>>91]
ツァッ!
[左の盾は間に合わない。慌てて、サーベルで弾き返そうとするも、下からの斬撃に即応するには遅く、鋭い切っ先が、右の肘近くをすっぱりと斬り裂いた]
~Assuefactus tornado!~
[このままでは避けようの無い連撃が来る、そう判断するや、口をついて出たのは、渦巻く風を生じさせる言霊。失敗すれば、自分も星司も一緒に吹き飛ばされる、との恐れは、その瞬間には浮かびもしなかった]
[びゅう、と風が鳴り、星司とウェルシュの間に小さな風の渦が生まれ出る。その風の勢いを借りて、ウェルシュは、足元の岩を蹴り、高く跳んで後方の別の岩まで跳び下がろうとする*]
/*
ゆったら出て来るのは背後の仕様か…!
にしても、どうもバトルは慣れてない方っぽいかな?
普段のロールもシンプルに纏めて来るね。
― 火炎の精霊の領域 ―
[ミリアムと共に紅い光の渦へと触れる。
輝きを増したそれはステファン達を包み込み、『世界樹』とは全く景色の異なる場所へと導いた]
Wow……very hot.
[先程まで見えていた翠は消え、熱気籠もる洞窟が視界いっぱいに広がる。
洞窟内のあちこちには溶岩流さえ流れていた]
まるでvolcanoの中だネ。
[火山内部を思わせる景色に呟き、足場や壁の位置などを確認する。
時折、宙に焔が現れ消える様子は、精霊達が見物に来ているように見えた]
OK!
ここなら遠慮もイラナイし、全力で行くヨ!
[かけられる声>>92に、長杖を呼び出し両手で握り締める。
武器を使っての応酬は流石にミリアムに分があるだろう。
ステファンの武器は杖、殴ることは出来ても、殴り合いには向かない。
ミリアムの攻撃に耐えながら、魔法を放つのが主な戦い方となるだろう]
concentration………
[魔法を放つための集中を行うが、それをミリアムが待ってくれるはずも無い。
紅き刀身と化した大剣がステファンに迫った>>92]
Twelve fire!
[イメージし易い、小さな炎の集団を放つ詠唱を行う。
発動したのはミリアムの大剣が繰り出されると同時。
やや前方へと傾けた長杖の先端、結晶の部分から4(12x1)個の小さな炎がミリアムの目の前に散らばった*]
[とうぜん、と。
届いた声>>93に、微か、口の端が上がったのは無意識の事]
そこは、お互い様、って事か。
[互いを見て、知っているから。
だからこそ、超えるためには自分の中のまだ開けていない引き出しをひっくり返さなきゃならない。
変わらなきゃならないんだ、という思考の連鎖は素直なもの。
そこから導き出された結果の斬撃は、予想よりは軽かったものの確かに手応えを伝えてくる]
っしゃ……!
[ここから一気に畳みかけて、と。
そんな思考を遮ったのは風の揺らぐ気配]
わ、とっ!?
[言霊に応じて生じる風の渦。>>95
その流れに遮られ、更なる踏み込みは止められる。
態勢を整えるべく後ろに飛びずさる間に、ウェルシュは高い位置の岩へと跳び移っていた]
……ったぁ……。
やっぱ、そっちの方じゃ負けるなあ……。
[口を突くのはそんな感想]
……やっぱ、すげーよ、お前。
[それと共に浮かんだ素直な称賛は、風の運ぶ言葉の内に散る]
[ウェルシュのいる岩場との距離を測りつつ、呼吸を整える。
負けてる部分はある、でも、勝ってる部分もきっとある。
そこを引き出して対すればいい。
どこまでも真っ直ぐな想いは単純な方向へ向かう]
……負けたく、ねぇからな。
[勝ちたいんじゃない、負けたくない。
そんな想いに応えるように、風が周囲に渦を巻いた。*]
― 『世界樹』の枝 ―
[干し肉の塊?簡単に噛み切れないし砂糖じゃなく塩のあるそれがお菓子とでも??
『こんなマズいけーたいしょくりょーがくえるかー』と、干し肉を取り出したトオルには非難轟々の地精霊>>80]
なんだコーシエンとは。
公園とは何かまた違うのか?
確かお前、前にセイジともインハイがどうとかウィンターがどうとか、よくわからん事をくっちゃべていただろう。
僕の記憶力を舐めるなよ?
[理解不能な単語は、たびたびアイルリートの耳と興味を惹いてるみたいだ。
実際に合うか合わないかとか、その文化が良いか悪いか、などはまた別の話として、とりあえず未知の知識に対して好奇心を感じやすくはある故なのだけど]
ああ、勇者の血脈とは つまりそういう事だ。
今でこそ僕の髪は、まあコレだが。
過去の当主達の髪は、オブシディアンよりも黒い髪をしてたらしいぞ?
[さすがに同じ『ニホンジン』が先祖であるまでは知らないのだが]
カジ…… 鍛冶か?
…… …… …… ……ああ。
そういえばお前の姓は。カジといったのだったな。
[しかしトオルの若干の感慨と共に呟かれた彼の苗字と云えば。
初対面の折からトオルと読んでいたアイルリートには、まずその仕方ない一言目の感想だった]
[尚、治療がおわった直後の乱暴な背中を叩く手は。
明らかにより強めを意識して、二発目がトオルに入った]
……トオル、この無礼野郎め……やっぱりそんな事考えてたのか……
[え?それとこれは? また別の問題に決まっているではないか。
結局、三発目に続く前に、神官長の声などで事態が動くのだが]
[翼人が去り少しした頃、神官長の声が空間に響きだした>>18]
…… …… ……そういう腹か。
[火炎と疾風の2組に告げられた試練、それにぽつりと零した]
ルート、あいつめ。
とことん強引なくらい、僕達に経験を積ませたいらしい。
さすがにそちら方面は、僕の予想を飛び越えたぞ。
[本当に、何と言う事を考えているのだと、感服半分、いっそ呆れ半分。
ひとまず今は対岸の事態ではあるが、そんなもの、すぐに此方も同じ目にあう事は誰の目にも明らかだった]
[魔物相手ならともかく、同じ仲間と認識する相手と戦えと。
人により萎縮し、とても戦いにいけるか不安な相手もいるかもしれない。
考え方次第では、蛇を相手にするほうがずっとマシという場合もあるのだ]
(……?? 大して動揺もしてないし反発もしてない?
どうみてもコイツが一番ゴネるハズなのだが……)
[さてトオルはどうだろう、とその表情を窺おうとしたアイルリートは、然し、予想と想像を裏切り、随分あっさりとした様子のトオルに心底首を傾げていた>>84。
首を傾げたが、心境までは読み取れずにいたので、結局は気にしない事にしたのだが]
そろそろ行くぞ、トオル。
[言葉にして立ち上がる、その頃には既に治療を終えたのか
毒液を受けていたアイルリートの腕や各所は、元通りの肌色で健康体を取り戻している]
近辺に潜んでいるとはいったが
後2,3匹しかいないならこのデカブツの中探し回るのも一苦労だ。
少し探索のペースをあげていくぞ。
[世界樹の天上、つまり聖神オルキスの座所は未だ到底窺えない。
そんな世界を支える超巨大な樹木を急いで探そう、と先に掛け出した]
[再び不安定な樹の道を駆け出してしばらくした頃突然に]
わわっと……!?
[突然、世界樹の上方から吹き付けてきた突風に、思わず足を止めて、枝の上から落とされない様に我慢した]
なんだ、随分と風精霊達が騒いでないか?
確か、試練を受けるやつらに、ウェルとセイジもいたな。
大丈夫なのか、あのふたりは。
[思い出すは、前に何やら自分に隠れて妙な事をいってたウェルや、セイジの姿>>69>>86
自分がウェルに大なり小なりの影響を受けている様に、逆にどう思われているかは知らねど、あの試練を前に、彼はどういう風に変わるのだろうか、と未知数な先の成果に少し思いをめぐらせると同時に。
セイジの方へも果たして大丈夫なのか、と考えていた。
正反対の気質故合わない、と考えているが、然しアイルリートはよく知らない、セイジの両親周りの境遇をもし聴けば、逆にこうも考えて首を傾げられる相手だから、人並みより気にはなるのだ。『…よくまあ正反対になれたのだな』と。
ともあれ、突風をやりすごせば再び駆け出す事となる**]
[呪を口ずさむ、トオルの身体に大地の魔力が薄幕を張るだろう]
…… ……で、どうだ。
お前も、精霊石の欠片による構築に成功したという事は
そろそろ、魔力のとっかかり位はつかめてこないか?
[その薄幕は、散々、鍛錬の際に自分に展開して楽していた、体力増強の魔法だ。
実は精霊節までの鍛錬でも、何度かこうしてトオルには魔力に慣れてもらおうと、何度か魔法をかけてはいたのだが]
本当に、魔力感覚は鈍いのだな、トオル。
[枝の上を小走りに通り抜けながら、余裕そうに後ろのトオルを向いてみせた]
この僕には及ばないだろうとはいえ。
魔法の素養がないわけではないのに。
平衡感覚や反射神経を養うのと、理論上は大して変わらんのだぞ?
[魔力の流れを感じる感覚器を養うのも、普通に過ごす分には大して使わない機能だ。
然し、平衡感覚には平均台、という様に魔力を流してやれば、その感覚も多少は養えるはずなのだが。
アイルリートにはやはり、トオルがばりばりと大地魔法を使う姿は今の所想像できなかった]
[とはいえ、からきしという訳でも無いとはおもうのだ]
『いいか、この僕も、お前があっさり魔法を使えるとは思わん』
『だが大地の勇者は、頑強にあるべく、その魔力を循環させる必要はある』
『まずはこの、回復魔法や増強術をかけておいてやる』
『この感覚だけはしっかりと覚えておけ』
『大地の精霊が齎す力が、身体に浸透していく感覚だ』
[鍛錬の途中、倒れた後の回復魔法、それ以外にも折を見て。
精霊節が訪れるまでの間にも、何度か機会をみて、トオルにはその身体に大地の魔力を流していた。
先程のゴーイン戦で、実際に車体に跳ね飛ばされる以上の衝撃を以て、あの程度で済んでいたのは、その甲斐があったと喜ぶべきなのか、どうなのか]
[まあ、魔法という形で、魔力を発散させる技術まで持たなくてもいい]
どちらかと云えば、お前は覚えるとしたら攻撃魔法だろうがな。
この先も地精霊とふれていくなら、多分そうなるだろう。
脳筋のトオルらしいところだな?
[無意識でも、魔力を循環させる事ができたらそれで十分だ。
武器を漸く展開できたということは、その第一関門は通過できたと見ていいだろう。
然しそれでも、あの様子では戦線に出す事に難色を禁じえない所は変わらないのだが]
[恐らく、次の蛇を倒した辺りのタイミングで、来るだろう、自分達の番が]
…… …… …… ……。
[…丁度いい機会だ。ここでしっかりとトオルを叩きのめして
大人しく後ろに下がって無謀はやめたほうが安全だ、という事をわからせるのも良い選択かもしれない。
先程も結果はともかく危険だったのだ、あれ以上危険になる前に、とも考えなくもない…]
…… ……ん?どうした、トオル。
速度をあげているからと、うっかり枝から落ちるなよ。
[そんな事をちらりと考えながらも、枝の上を走る足は進んでいく]
[こちらは武器にこそ分はあるけれど、魔法はステファンより劣る。>>97
詠唱を短く行けるのは、補助魔法か蛇を倒したあのビーム砲よろしくの魔法しかない。
詠唱が終わる前にどうにかしなければなるまい。]
― 疾風の精霊の領域 ―
[追撃があるか、と緊張しながら、新たな足場に降り立つが、星司の方も体勢を整える方を選んだようで、上と下、距離を開けた場所で視線だけが再び交わる]
これも、星司の、おかげだな…
[失敗するかもしれない魔法を躊躇いなく使えたのは初めてだった。落ち着いてから、そのことを自覚すれば、そんな言葉が、小さな笑みと共に零れる]
[すごい、と言われれば、そんなことはない、と、今までのウェルシュなら否定しただろう。けれど、今届いたコエは、ただ素直に心に沁みる]
ありがとう、星司もだよ。さっきの一撃はびっくりした!
[戦うことを忌避していた時とは明らかに違う、弾むようなコエが返す風に乗った]
[高みに身を置いていても、優位をとったとは言い難い。星司は高さなど、ものともしないだけの瞬発力と風の加護を併せ持っている。
対してウェルシュは、空中を自在に奔ることは、まだ出来ず、ここから一気に攻勢に転ずるのはやや難しい]
来い、星司!
[星司の周囲で風が渦を巻くのが感じられる。ウェルシュは、サーベルを眼前に掲げ、風の盾を纏った左腕を僅かに後ろに引いて構えた。星司が動いた瞬間、同時に飛び出す、その決意を固めて*]
!?!?
[剣が振るわれると同時、4つの火球>>98がこっちに放たれる。]
あわわわわ……!
[急いで剣の面の広い所で何個か止めようとしたが、4(4x1)個は通ってしまうかもしれない。]
ぎゃふん!!
[……どうやら完全に間に合わなかったらしく、全弾命中する。
だが、それでも突き進むのがミリアム流で。]
そぉい!
[怪我を負わせないよう、大剣の腹で座禅の警策のようにステファンを狙う]
もう、いいや。 ……ごちそうさま。
[パートナー同士の戦いを示唆されてから、
胃のあたりが重くて仕方がなかった。
折角提供された食料にも、
殆ど口をつけられないまま食事を終える。
身体を拭き、衣服を換えたところで気持ちは晴れることはなかった]
[お互いを傷つける事が目的ではないと分かっている。
けれど、心の弱い玲緒にとって、
この試練は七大蛇の討伐より余程辛い試練だった。
ベルティルデもきっと同じ気持ちだろう。
それなのに、彼女は努めて明るく振舞い、
玲緒の気分を上向かせようと、気を遣ってくれている。
それが分かるからこそ、うじうじと沈み込むだけの自分が嫌で堪らない]
[やがて『剣の百合』を引き寄せると立ち上がり、出立の準備を始めた]
ねえ、ベル。
私、ベルと戦うの、本当に……嫌だよ。
何でせっかく仲良くなれたのに、
戦わなくちゃいけないんだろうって思う。
[ベルティルデに顔を向けぬまま、手だけを動かし言葉を続ける]
でも、あの神官長のひとの言うように、
戦いが、みんなの力を引き出して、
それが世界を救う可能性に繋がるのなら――
それは、……仕方のないことなのかなって。
[ルートヴィヒの真摯な口調>>19は、
頑なな子供にも現状を理解させるに足るものだった]
― 火炎の精霊の領域 ―
[本来なら12の炎が放たれるはずだった魔法。
発動はしたものの、攻撃されると言う状況に意識を削がれたか、1/3しか放たれなかった。
それでもその全てがミリアムに届いたようで>>110、少しだけ笑みが浮かぶ。
けれどそれも長くは続かない]
Ouch!!
[近距離での発動だったために避けるまでの時間は稼げず。
左肩に落ちる大剣の腹>>111をまともに食らった。
じん、と鈍い痛みが肩から全身へと伝わる]
くぅっ、
[後ろへ下がることで大剣から逃れ、何度かバックステップを繰り返す]
…ミリアム!
手加減しないデ!!
[大剣の腹での攻撃を手加減と受け取り、噛み付くように吼えた。
怪我を恐れて力を引き出せるほど甘いものとは思っていない。
今のことを考えれば、大剣の腹だったお陰で大怪我には至らなかったけれど、それではステファンにとっても、ミリアムにとっても力を高める妨げになりかねない]
ボクなら大丈夫ダカラ。
信じテ。
ボクも、信じてるカラ。
[本気でやりあっても、ミリアムなら大丈夫だと。
本気でぶつかれる相手だと思っているからこその言葉。
この言葉に彼女はどう思うか]
動きナガラ……!
[前衛が居る時は留まったまま集中出来るが、居ない場合はそうも行かない。
今がその状況。
ならば、と相手の攻撃を撹乱しながら魔法を放つタイミングを計るしかない]
Fire spirit, lend force to me.
[願う声に応じるように長杖に嵌る結晶が光る。
その光を維持したまま、距離を取っていた状態からミリアムに向かって駆け出した。
距離を詰めることが出来たなら、柄尾側を己の右下から掬い上げる軌道でミリアムを叩き上げようとした*]
ベルに助けられてばかりだけど、
かないっこないって分かってるけど、私、本気で戦うから。
――だから、ベルも本気で戦って。
[そう口にしたのは自分を追い詰めるため。
望まない、強いられた試練を乗り越えるための決意。
それは可能性に手を伸ばせると、
励ましてくれたベルティルデに報い、
弱い自分を変えるため、踏破しなければならない茨の道だ*]
[風にのせた声に返るのは、今までとは違う響きの声]
へへ、あんがとなー。
[それがなんだか嬉しくて、こっちも素直に賛辞を受け止める。
今までは凄い、と言われるとこそばゆかったけれど、今はそんな感じは全くなくて。
それも、上手く言えないけれど嬉しかった]
― 疾風の精霊の領域 ―
[距離はそれなりにある、けれど、想う所は同じ。
それを感じ取りつつ、一つ息を吐く]
……高さだけが、優位になるわけじゃねーからな。
[空中での機動力なら、こっちの方に分がある。
そこは向こうだってわかっているだろうから、何かしら対策してくるのは間違いない。
だからと言って、このままここに留まっているなんて、できるはずもなく]
おうよ、行くぜウェルシュっ!
[来い、という叫び>>109に応じて声を上げる。
スタートダッシュから助走をつけての踏み切り、そのまま一気に空中を文字通り、駆ける。
風乙女が作り出す浮遊の力場を踏みしめる形の全力疾走。
刃が届く範囲に達したなら、右の刃を向けるのは風の盾。
左の刃は下方からの切り上げの一撃を狙い、閃く。*]
―「輪をつくるもの」オヴニル―
[オヴニルはウロボロスの蛇の如く己が尾を噛むと、
飛び交う戦輪となって、玲緒に襲い掛かる。
仕掛けた奇襲はモーインとは異なり、
知覚の鋭いオヴニルには通じなかった。
次の策を講じる間もないまま逆襲を受け、
手槍の長さにした『剣の百合』を抱えながら、
世界樹の枝を転がるように逃げ回ることで、
辛うじて廻る巨大蛇の襲撃を避ける]
うりゃああぁっ!!
[オヴニルはモーインのように堅牢な鱗を持たないが、
突き出す槍は回転に逸らされ、思うようにダメージを与えられない]
ベル、ごめん。
あいつの動きを止められそうにない。
[水珠を確実に当てるためには、
オヴニルの動きを止めなければならない。
けれど「輪をつくるもの」は高速で飛び回り
『剣の百合』の穂先を当てることさえ難しい有様だ。
玲緒の声に焦燥が滲んだ]
/*
いきなりオヴニル戦を始めてしまいました。
場面転換していきなり戦闘の最中という構成が好きなんですけど、唐突過ぎたかも知れませんね。
/*
ベルの>>46は玲緒にとって絶対に必要な言葉です。
欲しいと思っていた言葉を頂けるのは、とても嬉しいことですね。
ベル、愛してます。
― 疾風の精霊の領域 ―
[呼ぶ声に応じる声>>121そこに籠もる気合いに、かつて無い高揚を覚える。
刃を合わせ、戦ってはいても、そこには、大蛇を倒す為に力を合わせた時と同じように、互いの心を感じ取り呼応する魂の響きが宿っていた。
精霊の力による風の道を踏みしめ、全力疾走してくる星司に向かって、ウェルシュは思い切り岩を蹴って、跳んだ]
[ 更に高度を上げた形のウェルシュに向かって、星司は、臆する事無く駆け上ってくる。
その右の刃が狙う風の盾を、ウェルシュは、左腕一振り、いきなり後方に投げ捨てた ]
ヤアァァアアーーッ!
[両手にサーベルの柄を握って放つ気合は、大蛇にトドメを刺さんとした時に発したのと同じもの。
だが、今度は真っすぐな自由落下ではなく、星司の剣先の届くぎりぎりで身を捻って軌道を変える。
受け止める盾が無くなったことで、星司の反応を少しは遅らせる事が出来たか。
それでもやがて追いつくだろう左の剣が、身を切り裂こうと構わずに、そのまま星司の頭上を越え、背後に着地を試みる。
高みから低い位置へ、足を着けば同時に身を屈め、今度は星司の足元を斬り払おうと、サーベルごと身体を反転させる*]
/*
ダイス振ったら今日決着までいっても構わない気がするね...星司明日遅いなら、事務仕事優先させた方がいいだろうしね。
別れるまで、ゆるっとゆっくりお話とかできれば、それも嬉しい。
[右足を引き、半身に槍を構え、
轟音と共に迫り来る「輪をつくるもの」と正対する。
初陣を乗り越えても、戦いは怖かった。
今にも、心臓を握りつぶされそうだ。
どれほどの戦いを経ても、きっと、恐怖は傍らに在り続けるのだろう]
<font color=LightSkyBlue>
『おそれないで、おんなのこ』
『わたしたちが、ちからをかしてあげる』</font>
[幼き水精たちが囁いた。
玲緒には流水の加護がある。そして――ベルティルデがいる。
それが恐怖を飼い馴らす勇気になるのだ]
ちゅりゃあっ!
[戦輪が直撃すると思われた刹那。
身を翻し『剣の百合』を空高く投擲する]
『おそれないで、おんなのこ』
『わたしたちが、ちからをかしてあげる』
[幼き水精たちは踊り、謡う。
玲緒には流水の加護がある。そして――ベルティルデがいる。
それが恐怖を飼い馴らす勇気になるのだ]
ちゅりゃあっ!
[戦輪が直撃すると思われた刹那。
身を翻し『剣の百合』を空高く投擲する]
……ぁ、あなたはあほですーー!?
そんなんしたら、そっち死にますよ!?
[ステファンが後ろに下がる>>116のと同時、こちらも後方へと下がる。
噛み付くように叫ばれれば、同じようにこちらも言い返す。
男女の体力の差はもちろんある。
筋力の差もだ。
それでも今、自分が持っているのは、簡単に命を奪える武器だから。
ステファンの命を自分の手で断ってしまいたくない。]
― 疾風の精霊の領域 ―
っとぉ!?
[盾を投げ捨てる動作は想定外。>>124
そちらに向かわせる心算だった右は元より、左の動きも少なからず、鈍る]
……んのっ!
[響く気合いは、先の大蛇戦を想起させるもの。
真っ向う来るか、と切り上げるつもりだった左の軌道を変え、止めの構えを取るが、ここでもまた、予想の先を行かれた]
後ろっ!?
[こちらを飛び越え、背後に回る気配。
とっさに向き直ろうとしたのが仇になり、軸足にした右足をサーベルの刃が捉えた]
……ってぇ……けど!
[裂かれた傷が痛むが、走れないほどじゃない。
ならなんとかなる、と念じつつ、両手を上へと振り上げて]
……っせい!
[左右ほぼ同時に、真っ直ぐ斬り下ろした。*]
/*
当てなかったのは、無理に攻撃ヒットを捻じ込む必要はないというか、イメージした結果射程的にもむりぽい、と判じた結果である。
しかし、なんだ。
今回のスタイルのベースは某えあますたーなんだけど。
やっぱ面白いわ、双剣の動きってw
[空を駆け昇った『剣の百合』は幾百もの薊となり、
オブニルの上に降り注ぐ。
棘持つ薊の雨に打たれれば、
さしもの輪を為す蛇も怯みを見せ、動きを止める*]
― 疾風の精霊の領域 ―
[変則的な動きが功を奏し、サーベルは星司の右足を捉えることに成功する>>129]
…!
[自分でやっておきながら、散る紅に、一瞬案じる心が過るけれど、疾風は傷ひとつで止まるはずもない]
うわっ!
[気を取られている隙などない、と思い知らされたのは、左右同時に上から斬り下ろされた翠の煌めきが目に入った瞬間のこと。>>130
身を屈めた状態から後ろに下がる事は物理的に不可能で、左右どちらに逃げても逃げ切れない。前方に飛び込んでも恐らく星司の剣の方が速いだろう]
…ええいっ!
[ままよ、と利き腕を庇う事を選んで、右に身を投げ、転がって右の剣を避ける。
予想の通り、避け切れなかった左の剣がざくりと、左肩を裂いた]
つううっ!やるねっ!星司…!
[そのままごろごろと転がって、剣の届く範囲から逃れ、漸く身を起こした時には息切れがしていたが、痛みもどこか遠く感じる]
でも、まだまだっ!
[声を上げ、立ち上がって、全力で駆け出す。
右手のサーベルを振り上げ、思い切り右からの袈裟懸けに振り下ろすのは、今度は小細工一つない真っ向からの一撃だ*]
─ 回想 ─
[神官長が近しい者だけを集め任せた特別な仕事>>1:51。
その責任の重きは、本来ならば自分が担えるものではない。
身体能力で劣らずとも、きっと足手纏いになる。
お前には無理だと言われる可能性は高いと解っていても、願わずにはいられなかった。
だからこそ、神官長>>1:*4からもバルタザール>>1:+14からも了承を得られたことに微かな驚きと、深い感謝を抱いて]
はい。
自分の身は、自分で、まもります。
[バルタザールから付け足された条件も、当然のことだったから否も無く頷いた。
同行する面々が誰か解らずとも、その中で自分が一番未熟なのは間違いない。
序列のみならず日常生活も力の差に影響される獣の性を持つ身なれば、尚の事力が上の者に迷惑をかける訳にはいかないから]
─ 回想 ─
バルザー、さん。
ありがとう、ございます。
私…がんばり、ます。
[神官長にバルタザールから許可を貰えた報告に戻る直前。
もう一度バルタザールを見上げ、礼を言って頭を下げる。
メレディスからの口添えがあったことは知れたかどうか、彼がまだこの場に残っていたなら彼にも頭を下げてから場を辞した**]
─ 現在軸 ─
[養い親も含めた、神殿の面々の見送りを受けて出立した先は聞いていた通り─否、それ以上の厳しさだった。
今まで自分は神殿や門前町など危険の少ない場所にいた、異変があっても一度に察知するのは片手で余る程度のものばかり。
四方八方から様々な気配、敵意を感じるのは初めてのことで疲労も緊張も今までとは比べものにならない。
それでも精一杯、鼻や耳、肌など己の感覚を全て研ぎ澄ませて団が進む先の気配、異変を探りながら此処まで来た]
………だい、じょうぶ。
[同行を貰えた報告の際神官長から言われた通り>>1:*5出来る限りの準備はしてきたし、そもそも前面に立ってはいなかったから怪我は無い。
癒者から問われた治療の必要には頭を振り、他の人の治療にあたってもらう。
ただ疲労が想像していた以上に激しくて、酷く休息を望んでいる身体を休めようと間近の根に寄りかかった刹那、その感覚が自身を襲った]
─────── …っ !?
[ざわり、肌が一気に総毛立つ。
極寒の寒気にも似た震えは、歯の根が噛み合わぬ程。
獣の感覚全てが、この先に在るモノの存在を畏れ、怖れる。
『こちらには何もないのでは』
何処からか聞こえたその呟きに、かろうじて頭を振るも声すら出せない。
そんなタチアナに代わり、近くに居た騎士が否定を紡いでくれた後]
…すごく、こわい。
おおきなの、が…いる。
[いる、と肯定するバルタザールの声>>+0に、微か頷き。
怯える獣の性を何とか抑え、震える声であげた同意はバルタザールの推測の後押しになったかどうか。
神官長への確認>>+1と、その返答>>*0を聞きながらも震えはまだ残ったまま。
この先に向かうことは出来るのか、そんな弱気が胸を占め始める。
バルタザールによる新たな部隊編成、それぞれにかけられる言葉>>+2。
その中にタチアナの名前が無いことが、より弱気を広めていったけれど]
…──わたし、です、か?
[共に来て欲しいという声>>+3に顔を上げれば、同行を許された時と同じ表情が見えた。
バルタザールがどんな思いで発したかは解らない。
けれど、共に来れるかでは無く、来て欲しいと願うその言葉が──
一緒に先を進むことが出来ると信じてくれている、タチアナにそう思わせてくれて。
収まることは無いかもしれないと思わせた震えを遠退かせてくれた。
だから、タチアナは迷う事無く、確りと頷きを返し]
いっしょに、行かせてください。
お願い、します。
[此処まで来るのもそうだったように、バルタザールは一番危険な所を進むだろう。
その行く先、少しでも安全に進める様に自分にしか出来ないことを頑張ろう。
その誓いを今、改めて胸に抱いて同行を願った**]
― 疾風の精霊の領域 ―
[斬り下ろしの閃、一方は空を切り、もう一方はウェルシュの肩を捉える。>>133
散る紅に、軽く唇を噛んだのは刹那。
転がって距離を取るウェルシュは無理に追わず、その場で構えを取り直した]
あんまり、動けねぇかな、これ。
[走れなくはないが、大きくは動けない。
感じる痛みと熱にそんな事を思いつつ]
そいつは、こっちの台詞だぜ!
[やるね、も、まだまだ、も、倍にしてお返ししたいくらいだった。
一撃交わす毎に高まる『負けたくない』気持ちは、どんな状況にあっても諦めを是としない。
だから]
……っと!
[真っ向うから振り下ろされる袈裟がけの一閃、それを斜め交差させた刃で受け止める。
重さを支えた瞬間、足がずきりと疼いたが、気合でそれを抑え込み]
せえいっ!
[掛け声と共に押し返しつつ、後ろに大きく飛びずさる。
距離を開けたところで、呼吸を整えて]
……一か八か……やって、みっか。
[剣技だけで押し切るには、足の状態が心許ない。
なら、もう一つの要素も取り入れてみる。
その結論に達するのは、早かった]
……ちょい、力、貸してくれな。
[周囲に添う風乙女に小さく呼びかけた後。
少年は翠の刃を握る手に、力を入れ直した。*]
そうですか…。
――無理に詰め込むのも良くないですわね。
[>>112食料にあまり手をつける事なく食事を終えた彼女に案ずる視線を送るも、無理に進める事はない。
少女自身もあまり食が進まず、結局途中で片付けてしまった。
衣類の交換こそしないが、少女も簡易の天幕の下で軽く汗を拭う。]
[>>114そうしてレオと共に少女も出立の準備を始めた。
荷物を纏めていると、背中越しにレオの言葉を聞く事となり]
――レオ…。
[相棒と戦いたくないというレオの心情は、少女にも理解が出来るもの。
そうして世界を救う為に必要なのであれば、逃げるわけにはいかないという事も。
気持ちが同じである事は嬉しくもあり、哀しくもあったが。]
[>>119けれど、本気で戦うと彼女は言ってくれた。
だから自分にも本気で戦って欲しい、と。
彼女がその気持ちで臨もうと言うのなら――応えないわけにはいかない。]
分かりましたわ。
私も全力で戦わせて頂きます。
[少女も頷いて、力強く自らの決意を述べる。*]
― 回想 : 出立前 ―
[それとなく提言してみたものの、
バルタザールの意向は至極冷静なもの。
矢張り余計なお節介だっただろうかと思いながらも、
同僚の言葉には浅く頷いて、連れ立って歩を進めている途中]
……おっと。
[背後から声がかかり、足を止めた。
バルタザールを呼び止める声>>1:+7は
話題に挙がっていたまさにその少女のもの。
挨拶よりも早く、彼女の依願の言葉を聞いたなら
思わず傍らの同僚へ視線を向けた。]
[実は正直なところ、とても驚かされた。
どちらかといえばタチアナのことは
種族や年齢の事もあり、控えめで大人しい少女と見ていたこともあり、本人自らが追いかけて来てまで依願に訪れるとは予想だにしていなかったのだ。
だからこそ、経験が選択の一助になるならばとバルタザールの側をつついてみたのであったが――]
ちあちゃん……。
[真剣な眼差しのタチアナを見詰める。
今回の調査隊志願、彼女が彼女の進む道へ確信を得ているかどうかまでは分からない。
けれども、直々に志願する決意をするまでの、心の動きはどうか。
もしかすると、神殿に召集された8人の候補生たちとの交流で、
彼女なりに変化の欠片を育てているのかもしれない。
その内容までは、当然己には与り知れぬことだが――]
―「輪をつくるもの」オヴニル―
――ッ!
[>>122輪を作るもの、という二つ名の通り、オヴニルは車輪のような形を取ると、物凄い勢いで回転しながら相棒に襲い掛かった。
先刻と同じ作戦で彼女と少し離れた場所に待機していた少女は、その姿を遠目に目に収めて瞠目する。
流石に甘かったかと思う中、聞こえてくる聲からも焦燥が滲んでいる。]
…先刻と同じようにはいかないという事ですわね。
私も打つ手を変えねばなりません。
――何とかあの動きを止めないと…。
[どうすればよいか、と少女は必死で頭を動かせる。]
[バルタザールの承諾が返るまでは短かった。
彼女の先行きを己と同様、いや、きっと己以上に気にかけていて、それゆえに思うところもあるだろうに。大仰な忠告を行うこともなくごく自然に受け容れる様は非常に彼らしい気がする。
タチアナの反応までを見守って、自身の口元にも漸く笑みが浮かんだ。>>1:+14>>>>+4]
ばるたくんと一緒なら大丈夫。
知っての通り相当な腕利きだし。
こんな真顔してても、凄く他人思いだし。
…気をつけて行って来てね、二人とも。
[冗談2割でも静かな語調で信を表し、
調査に赴く2人とは別れたのだった。**]
[高速で動く相手に飛び道具は通用しない。
思い浮かんだのは操る水の形を変える事。
――それには心を鎮めなければならない。]
…何とか持ちこたえて下さいね。
[少女は深呼吸をしてから表情を引き締めると、黒の扇根を握り直した。]
[――ダンッ!
ブーツの左足の踵で大きく一歩床を踏みしめ、音を鳴らす。
左手は領巾の裾を握り、真っ直ぐに横に伸ばした。
少女は右手に握り締めた閉じたままの扇を天に向け、きっと眼前の景色を見据える。]
…蒼き命よ。
清漣なる魂よ。
我が求めに応じ給え…
[指を滑らせて扇を開き、左手を外から内へ、内から外へと動かす。]
[右足を上げ、ブーツの踵で床を打ち鳴らす。
それに従ってアンクレットが揺れてしゃらりと音を立てた。
流れるように、すいと右足の方へと広げた扇を動かす。]
――精霊達よ
命に恵みをもたらすその力を凍てつく白き息吹へと変じて
我に仇なすものを凍り付かせよ――
[その魔法は、敵を凍てつかせるもの。
但し相手が素早いので範囲は意図的に拡げている。
魔法が完成に近づくにつれ、周囲の空気が冷えていったのがレオにも感じられただろうか。]
アブゾリュート・ナル
[鋭い聲は彼女の耳に届いただろうか。
打ち出された魔法は、蛇の身体を分厚い氷の中に閉じ込める。
本来はそのまま永久に凍らせる事の出来る魔法だが、範囲を広げた事と少女自身の練度がまだ低いので効果は落ちる。
けれどレオが精霊の力を受けて新たな技を繰り出して蛇を怯ませてくれたお蔭か、
魔法の中心――もっとも冷える場所に当たるよう照準を定める事が出来た。
レオに止めを刺す暇を与える事くらいは敵うだろうか。]
/*
書いてからレオさんの見えて、一瞬水球に変えようとも思ったのだけど。
今度は相方さんに止めを刺して欲しいな、と思って。
/*
うーん、これはちょっとあまりにも…。
2日かけてやれるとは言え、ここまで待たされるとなぁ。
>>127からもう1時間経過してるしさ。
あんまり書かないようにしてたけど、ちょっと凹むよ。
― 疾風の精霊の領域 ―
[右腕一本で振り下ろしたサーベルを、星司の双剣は渾身の力で受け止め、押し返す。軸足の痛みが影響しない筈はないのに、飛び下がる動きに鈍さは欠片も感じられない]
は…片腕じゃ、やっぱりダメ、だね。
[傷ついた左肩を庇ったままで、押し切れる程甘くは無い。と、改めて知って、ウェルシュは、目を細めた]
そろそろ、決着つけようか。
[互いの傷からは、紅い色が染み出している。長引かせれば消耗だけが募るばかり、そんなまだるっこしい消耗戦をするつもりも意味も、二人の間には無い]
これで…決める。
[ひゅ、と一度サーベルを目前で振ってから、ウェルシュは両手で柄を握り直し、右下に刃を降ろした。それは、右下から左上へと斬り上げ、返す刃で左からの斬り下げを続ける連撃の構え、と、星司にも知れてはいるだろう。
けれど、もうひとつ、隠し球も残ってはいる…うまくいくかは、判らないが]
ヤアァーッ!
[奔り出した疾風は止まらない、異界の疾風と交差し、その力の全てを解放するために、全力をこめて駆け抜ける*]
[周囲の大気が急速に冷え、
水の魔力が収束していくのを膚で感じた]
おいで、『剣の百合』!!
[天に向かい掲げた右掌に薊の花が集まり、
再び槍の形を取る。
ベルティルデの鋭い聲が裡に響くと同時に
玲緒は梢を駆け上がり、幹を蹴ってオヴニルの頭上へと飛翔する]
[続いた言葉>>117に言葉を詰まらせる。]
〜〜〜っどうなってもしらないからね!!
[どうにでもな〜れ☆とばかりに吠えて。
ステファンが動き出す>>118のと同時にこちらも動く。]
― 疾風の精霊の領域 ―
は、奇遇奇遇。
俺も今それ、言おうと思ったんだよ。
[決着つけようか、というウェルシュに返すのは不敵な笑み。>>147
ぶつかり合うのはいいけれど、消耗戦に意味はない、というのはこちらも同じく思う事。
刃を右下に下ろす構えは、得意の連撃を兆すもの。
もっとも、『それだけ』ではすまないかも……と思うのは、自分がそうだから]
……いっくぜぇぇぇぇぇ!!!!
[疾風が奔る、向かってくる。>>148
異界の疾風もまた、地を蹴り、駆ける。
翠の刃は二本とも、腕に沿わす向きの構え。
低い姿勢からのダッシュは、こちらも連撃狙い、というのは言わずもがなか。
駆けるに合わせ、翠の刃は煌き帯びて]
/*
これはあれか。
にーずくんと遊びたいおーらを読んだかラ神wwww
……ところで、更新まで持つかな、俺……。
― 『世界樹』の枝 スヴァーグニル ―
[探索を続けて、そこそこの時間が経過した頃。
ふしゅう、とおぞましい息遣いがふたりの耳を衝く]
……なんだ。先ほどより小さいではないか。
トオル、こいつは素早そうだから精々牙には気をつけろよ。
大丈夫、こいつのサイズなら、尾撃の方はそう酷い痛手には……
[立ちはだかる大蛇は、然し先に交戦したゴーインより二回り程小さい体躯をしていた。
それでも尚、当然人二人よりも高い身長をしているが、まだ対処しやすいだろう。
アイルリートがそう高を括りかけた時、大蛇は俊敏な動きで此方へ飛び掛ってきた]
[咄嗟に大蛇の進路を塞ぐ様に立ちはだかり、大地の障壁を展開させる]
Orationem Terr...!!
[蛇体が丸ごと障壁に激突し、障壁が崩壊しかけるが、しかし持ちきる。
ちらりと視野の端に飛び散る毒液。やはりこいつも毒持ちか]
ふん、「ねむらせるもの」などと大層な名前通り、凶暴な奴だが。
相性が悪かったな。
大振りな噛み付きと体当たり程度しか有効打のないキサマに、この僕は抜けんぞ。
[先程より大した事のないザコだ。そう見下す嘲りに怒りを覚えたのか、大蛇が尾撃を打つ予備動作に、鋭く尾を構えて…]
[そう、尾を構える、という不可解な予備動作にアイルリートの表情が歪んだと同時]
Oratione... ... な !?
[大地の魔力が集束し、守りの障壁が展開されるとまったく同時に。
その大蛇は、尾を叩き付けるのではなく、鋭く突き刺して、構築しきる前の障壁を破壊してしまった]
尾が本命だと!?
トオルさがれ! 絶対にこいつの尾に近づくな!
[そしてアイルリートは驚愕しつつも認識する。
この大蛇の尾は、針か槍の様に鋭い形をしていて。尾は叩き付ける物でなく、突き刺す物として戦う敵なのだと。
そして当然ながら、その尾先は毒々しい色を湛えていた]
[>>145 撃ち出された魔力が、
眼下の「輪をつくるもの」を凍て付く氷に閉じ込める。
ベルティルデの大魔法は、不完全なものだったかも知れない。
だが、玲緒にオヴニルを討つ絶好の機会を与えてくれた。
駆け上がった空の上。
指を柄から穂先へと滑らせ、一挙動で長槍に変えると。
そのまま槍を抱きしめるようにして、
オヴニルの尾を銜えた頭部へと、逆落としに襲い掛かる]
やあああぁっ!!
[流星の一撃は、過たず「輪をつくるもの」を貫いた]
くそっ……! 僕は馬鹿か!?
なにが相性が悪かったな、だ!
相性が悪いのは、僕の方じゃないか!
[沸き起こる怒りに任せて、内心でぶちまけた思いが声になってしまう。
アイルリートの多用する障壁魔法は、耐久の限界値が存在する>>1:189。
特に矢や槍の様な、その威力と重圧を一点に集束させる様な、『突く』武器、『刺す』武器が、一番障壁を突破されやすい。
ましてや、ゴーインの地蛇よりふたまわりも、『贅肉』をそぎ落とした俊敏な相手だと、その相性は…]
[スヴァーグニルの大蛇は、まずアイルリートを標的に定めたらしい。
実際の相性を見切れず嘲った奴に重い知らせてやろうとでも云う所か]
...Cera Fares...!
...Scutum Fang...!
[決して逃げ切れない速さではない。
だが障壁を展開しようとすれば、尾針を突きこみ障壁を破壊されてしまう程度には、アイルリートがこの大蛇に追いつかれているのも苦戦の原因だった。
世界樹の枝が急激に成長し、大蛇を追うが、尽くが避けられる。
魔力の消費が激しくなるが、とっておきの反撃障壁を展開して牽制を図ろうとも、この大蛇は殺意を漲らせてより激しく攻撃的に、アイルリートを殺そうと、その尾針と、牙を何度もギラつかせてくる。
だがここで本気で逃げに走れば、標的はトオルに切り替えられる事をよく理解していたから、それもできない]
[そして再び、追いつかれると承知の上でも障壁を展開させようとした瞬間。
構築中の障壁を貫き、アイルリートの脇腹を尾針がジッ、と微かな血と共に突き抜けた]
…… …… ……っっ!!
くそ……まだ僕では成功率に難はあったが……
障壁魔法より……封印魔法で、動きを止めるべきだった……か……。
すまない……油断した、トオル……
[その掠めただけの一撃で、失敗を悟り、脂汗を滲ませ出したアイルリートは
ゴーインよりも強力な猛毒の巡りに、思わずその場に膝を突いてしまった。
治る、なんとか癒せない程度の毒ではないのだけれど。
戦いながら解毒を行うには、猛毒が強すぎた**]
[失敗した。この大蛇への戦い方を、後すこし早く気付けばよかったが。
毒を受けて膝をついた以上、どうしても自分ひとりでは捌ききれない]
…… ……この僕が…… …… …… ……。
……トオル、僕はいいから安全な場所までいけ。
耐えて逃げるくらいなら、この僕にもできるだろう。
だけど……今お前にいられると……庇いきれん……。
[自分の戦力がガタ落ちた今、トオルひとりにこの大蛇をまともに相手できるとは思えない。
だから出した結論は撤退だ。
ここで死闘を演じるわけにも行かないのだから、逃げる。
まずトオルを行かせて、それを確認してから、自分も。
少しばかり、身体に無理を利かせる事にはなるかも知れないが、その位なら、今の自分にも何とかできなくもないだろう。
そんな計算を、蒼褪めていく表情と、口ずさむ解毒詠唱の中でたてて…*]
― 疾風の精霊の領域 ―
[ また、同じ事を考えていた>>151、と、この状況でも心は躍る。
きっと、何か思いもよらぬ手を、星司なら繰り出してくるだろうとも...それを楽しみだとすら、どこかで感じている ]
(やっぱり、綺麗だ...)
[ 煌めく翠の刃に、心惹かれるのも同じ。
けれど、サーベルを握る手に躊躇いはなく、その足もまっすぐに迷い無く駆け続ける ]
せぇいっ!!
[ 右下から左上への斬り上げは、素早く躱される、返す刃は浅く星司の服を切り裂くが、同時に、揮われた双剣の連撃が、ウェルシュの胸元を裂いて、交差する浅い裂傷を二筋残した ]
く...!
[ 走る痛みを堪え、息を吸い込む ]
ぅひゃおぅ!?
[たたき上げるように軌道の長杖>>118に掬い上げられたものの、
バランスを取ろうとする反動を利用し、ステファンを切りつけようと。]
〜Torn gladium erit in mille segmentis!〜
[ 続く連撃を、サーベルでかろうじて弾き返しながら、紡ぐのは初めて使う魔法 ]
[ びゅう、と上空で風が鳴り、続いて無数の風の刃が、空から降り注ぐように、飛来する ]
[オヴニルの氷結した身体は『剣の百合』の一撃に耐え切れず、
音を立て、粉々に砕け散った]
やった
――ベル、やったよ!
[恐怖を超え、ベルティルデと連携を決めることが出来た。
喜色を浮かべ、手を振る玲緒の背後。
――オヴニルは未だ死なず。
砕かれた欠片が、寄り集まろうとしていることに気付かない]
― 『世界樹』の枝 ―
[干し肉に非難轟々の地精霊に、口寂しいのを紛らわすには丁度いいじゃねーかと反論を試みるも、聞き入れられる様子は微塵もなく。
補給物資で宥めつつ、意識はアイリとの会話>>102へ]
甲子園は俺たちの聖地だ。
[堂々とした笑顔で言い切った]
――ま、それは言い過ぎにしてもだな。
野球部とか部活動とかの話は、前にもしたろ。
その野球部の最終目標が、甲子園って所で試合して、優勝することなんだ。
[余談ではあるが、徹が高校を選んだ基準は、強豪とまではいかなくともそこそこ甲子園出場の実績があるところ――というものであった]
インハイも似たようなので、地区大会とかで上位に入ってなきゃ、そこでの試合には出られないんだよ。
[星司と会話する機会があったなら、彼の実力が地区記録レベルというのも知ることとなっただろう。
好きなことと実力の一致、彼自身に拘りはない様子ではあるが、やはり羨ましくはある]
そっかあ。
今じゃ随分日本人離れした外見だもんなー。
[アイリの髪の色をまじまじと見る。
そこで彼が口にしたのは、今更こちらの姓を認識したかのような発言で]
あー、そうだ。カジ、加地だぜ。
こっち来てからは苗字で呼ぶやついないんだもんな。
[『フラクシヌス』は外国っぽい雰囲気だから、ファーストネームで呼ばれること自体は当然と受け止めていたが。
高校ではほぼ全員に苗字で呼ばれていたので、比重のギャップに驚かされた]
[ それは、先刻投げ捨てたはずの風の盾が、千と別れて風の刃に変じた姿。
大蛇の束縛から逃れようと、咄嗟に盾を刃に変えた、あの暴走した魔法を、意志によって編み直し、作り替えたその結実だった ]
[ 風の刃は、先より小さく、細かいもので、大きな怪我には至らない筈だが、恐ろしく数が多く、その飛来する範囲も広い。
風の乙女達の加護があっても、擦り抜ける数はそれなりのはずだ ]
[それからしばらく後、治療が終わる頃。
背中に2発目の叩きが入って、思わずしまったという顔になる]
そうだ! 思っただけで別に口に出してなかった!
[更なる墓穴を掘りそうな発言であったが、幸い神官長の声が響いたお蔭で、この辺りは有耶無耶になった。
と思いたい]
[ それでも、どんなに多くの傷を受けても、きっと星司は止まらない ]
はああっ!!
[ だから、最後は自分の手で、サーベルを真正面から振り下ろす ]
[神官長が次なる試練を告げた直後、こちらを窺うアイリ>>104と目が合うこともあっただろうか。
動揺も反発もしない様子に彼は疑問を抱いているようにも見えた]
[実際、対戦相手がアイリ以外だったなら、反応は違っていただろう。
それは能力的な部分もあるが、もう一つ]
(俺が嫌だと言ったら、あいつは怒りそうだもんな)
[怒られることそのものより、逃げの姿勢を見せることで、また一歩出遅れるのが嫌だという、意地のようなもの。
そのような感情を抱くに至った一因は――精霊節前交わした会話に遡る]
― 精霊節前 ―
[ウェルシュがにこやかに語るリート――アイリの評価>>69を、男は仏頂面で聞いていた。
あまりの無反応っぷりに、聞いていないと思われたかもしれないが、そうではなく]
あー。
[トーンの低い声を出し、くしゃりと自分の髪に手を突っ込む]
そういうとこ、あるって知らない訳じゃねー……けど。
[ぼそぼそと、らしくもなく歯切れの悪い口調で喋る。
ウェルシュが何かとアイリに突っかかる自分を見かねて、彼の態度の裏に隠されたものを教えてくれようとしているのはよくわかるのだが]
でも、そうだって認めちまったら……。
[なんだか負けのような気がする。
意地とか反発心もあるけれど、それ以上に]
(本当に……あいつ一人でいいみたいじゃねーか)
[彼の戦闘面での弱点を、まだ知らぬ頃のこと。
実力だけでなく人格面も完全無欠というのは、相棒として召喚された身には少し堪えるものがあった]
勝負、あったね...?
[ 星司が刃を受け止めたとしても、その切っ先は彼の眼前にまで届いたろう。
その体勢で、ぴたりと動きを止めて、ウェルシュは*微笑んだ* ]
― 現在 ―
(だから、いいんだ。あいつが相手なら)
[そんな半分以上虚勢の感情は、果たして相手には見抜かれただろうか。
ともかく今は、枝の上の探索が第一ということでは、意見が一致したようで。
再び不安定な樹上の足場へ、二人でアタックする>>105]
ぐっ……なんだこの風。
[途中突風に煽られ、アイリと共に堪える場面もあった。
図体の分、風に吹き飛ばされる心配はアイリよりは薄いだろう。
ウェルとセイジの名を聞けば、あの二人はどのように試練を受け止めたのかと、しばし想い馳せたりもした]
魔力?
……んー、なんかじわっと温かくなる感じ?はあるが……。
[アイリにより大地の力の薄膜を張られるも、出て来る感想はかなりぼんやりとしていた]
目に見えないものを操れとか、そうそう出来るもんじゃねーって。
[反論はするも、ステファンのような例外がいることも事実で。
となるとやはりイメージが重要、となるだろうが、残念ながらそちら方面にはかなり疎いのだった]
でも、前よりは体が頑丈にはなったし、力も筋肉量以上に出せてるとは思うがな。
[最低限としてアイリに叩き込まれたことは、少しずつではあるが身に付いている。
その辺りが僅かな光明だろうか]
攻撃……魔法……。
[そうは言われても、男にはやはりピンと来ない。
土で攻撃だとか、脳筋らしいと言われた所で想像出来ないのが本当の所だ]
つーか、脳筋じゃねえ!
一応特待生取ってんだぞ!
[それは私立高への進学を希望した男に、両親が課した第一条件であった。
野球部目当ての志望というのは目に見えていたので、まず無理であろうスポーツ推薦を念頭に提案したのだろうが、野球の苦手な野球部員は成績上位者になることでその条件を満たしたのであった]
[速度を上げつつも、アイリの顔はどこか思案げで。
彼の内心は読めないまま、不安定な枝の上を進んでいく]
……いや、なんでもねえ。
[声を掛けられればそう答えつつ、こちらも思考を巡らせる。
魔力の循環――攻撃魔法――アイリに一人でいいと言わせないため、次なる段階に進むことを**]
― 暫し前・第一の試練終了後 ―
[方々で聞こえていた喧騒は静まり、
葉擦れの音と世界樹の住人の囁き声のみが耳に届く。
簡易な感知呪文を使って様子を伺っていたが、
それらも今は交戦の気配を伝えては来ない。
4組それぞれがそれぞれに、別の枝で停止していると思われた。]
問題は起きていないみたいだな。
第一試練は恙無く通過…か。
[ルートヴィヒに報告した内容に修正は要らないらしい。
一先ずは彼らの無事にほっと安堵の息を吐き、
椅子代わりにしていた樹瘤にどさりと座り込んだ。]
[第二の試験に備えてすべきこと。
そこには、己の身の回りと意識の切り替えも含まれる。]
あ、そこの翼人さん! ご協力お疲れ様で…
……って、ちょっ、行っちゃわないで!こっち!
俺も中の着替えを頂きたいんですけど、――ーいや待っ、だから何で去ろうとするの!?
[露骨に胡乱な視線をこちらに投げかけながら(それも視線を外さぬまま)素通りしようとする翼人を必死で呼び止め、神殿の命を受けた癒者であり大蛇を倒した8人の関係者だと説得を試み、漸くと手に入れた着替えは]
「『七大蛇』を倒した者の所に支援に行けと言われた」って、
今の彼は文字通りに受け取ってるんだろうな。
るぅとサーン、俺認識されてないですよ…。
[中に着てしまえば分からないのは幸いか。
独りごちながら着替えを終えて戻ると、
神樹の空間に直接、神官長の声が響き渡った。>>18]
[聞いて、呻った。]
(………そういう、ことか)
[第二の試練の内容。
初っ端から大蛇の討伐に当たらせた上で、
それ以上となると何を持ち出すかと思えば。
絆深きもの同士、本気の実戦訓練。
戦闘訓練であると同時に、過酷な精神訓練でもある。
確かにこれは、彼らに多大な負荷を引き起こさざるを得ない。
―――けれども、非常に大きな成長も見込める。]
…… Ы Юлс м н
[問題は、どの程度第一関門を克服できているか。
それは即ち、相方へ刃を向ける覚悟のこと。
再び候補生たちへの感知を強化する。*]
[聞いて、呻った。]
(………そういう、ことか)
[第二の試練の内容。
初っ端から大蛇の討伐に当たらせた上で、
それ以上となると何を持ち出すかと思えば。
絆深きもの同士、本気の実戦訓練。
戦闘訓練であると同時に、過酷な精神訓練でもある。
確かにこれは、彼らに多大な負荷を引き起こさざるを得ない。
―――けれども、非常に大きな成長も見込める。]
…… Ы Юлс м н
[しかし問題は、どの程度第一関門を克服できているか。
それは即ち、相方へ刃を向ける覚悟のこと。
再び候補生たちへの感知を強化する。*]
― 火炎の精霊の領域 ―
[ミリアムの反応>>127に、ステファンはにっこりと笑む。
今まで敬語だったのが崩れた>>150のも、どこか嬉しく思えた]
[ミリアムの気遣いは嬉しい。
けれど、やっぱり今必要なのはそれではないと思うから。
精霊の王に示すのと同時、ミリアムにも示してみせようと思う]
[自分は何に対しても怯まぬと言うことを]
[叩き上げの一撃はミリアムのバランスを失わせたものの、彼女は戻る反動を利用して斬りつけようとしてくる>>160]
Ha!
[その刃に対し添わせるのは、己が持つ長杖の柄]
ぅ、く
[大剣の重さに負け、大地を踏み締める足ごと摺り押されることになるが、長杖を傾けて大剣を地面へと受け流した。
杖を扱う基礎はこの短期間にみっちりと仕込まれている。
動きについていけていることを確信しながら、長杖の柄頭をミリアムの方へと少し傾けた]
Burst!
[宣と共に、結晶へと溜め込んでいた力が目晦ましの如くその場で弾ける*]
[>>156長槍を抱えたレオが空を舞い、勇ましい掛け声と共に氷に閉じ込められたオヴニルの頭部を貫く。
凍った身体はその衝撃で砕け、欠片が四散した。
無事に連携が取れた事、そしてあまり慣れていない魔法が成功した事に少女は安堵する。]
えぇ、やりましたわ。
[>>162手を振るレオに少女も破顔し、彼女の方へと向かおうとしたのだが――]
― 疾風の精霊の領域 ―
[今感じているのは、一言で言えば、わくわく。
何が見れるか、何をぶつけてくるのか、そんな期待感。
その先に何があるか、よりも、今この瞬間が全て──と。
思いながら初撃をかわし、返し刃を受けつつ連撃を叩き込む。>>160]
……んのっ!
[初手の二撃には手応えが返るが、続く二撃はサーベルによって止められて。
それでも退かず、角度変えての連打に切り替えようとした矢先、上で風が鳴った。>>161]
……んなっ!?
[は、と見やれば天から落ちる、無数の刃。
刃に込めた力を解放したのはとっさの事。
とある方向性に転用する心算だった風は護りの防壁を織りなすものの、不慣れさ故の不安定さは少なからぬ刃を通し]
……っ!
[とっさに目を庇った両腕と両足、いたるところに細かい傷が口を開けた]
くっ……この、てーどっ!
[それでもすぐには止まれない、止まりたくない。
だから、という想いから、刃を外回りに下へと回す。
それを振り上げようと力を入れるより先、ウェルシュの振り下ろした刃が目の前に降りて来て。>>170]
……ちぇ。
[剣の向こうに見える笑み。
あ、ダメだこれ、と。
思ったのは傷の痛みか他の理由か]
負けたくなかったんだけど、なー。
届かなかったかぁ。
[ぼやくように言いつつ、上げようとしていた刃を下ろす。
翠の光が散って、双剣は正八面体の結晶へと形を変えた。*]
[砕け散った筈の大蛇の身体が寄り集まり、再び形を為そうとしているのを見て少女は顔を蒼褪めさせた。
凄まじい再生能力でもって砕けた身体を繋ぎ、鋭い牙が生えた口を大きく開けて、背中を無防備に晒す彼女に迫ろうとしている。]
――?
レオ、後ろ…!
[咄嗟に床を蹴り、駆け寄りながら危険を喚起する為に声を掛ける。]
…ッ、間に合って…!
[少女は攻撃を回避しようとレオに向かって手を伸ばす。
手が届けば力いっぱい自分の方に引き寄せて、オヴニルから離れる心算。
――勢いが強すぎれば転倒してしまうかもしれないが、なりふり構っている余裕はなかった。]
/*
おぉ、風組決着がついてる。
二人とも熱い戦いお疲れ様…!
火組はダイスが明日になるんだね。
楽しみにしつつ、見守ってる。
[ 星司が剣を降ろすと同時に、ウェルシュもサーベルを腰の剣帯に戻し、ほう、と小さく吐息をつく ]
良かったあ...まだ続けるって言われたらどうしようかと思ったよお。
[ そんな風にぶっちゃけながらも負けたくなかった、という星司の言葉>>184には、うん、と頷いた ]
ボクも負けたくなかった。でもね、星司...気付いたんだ。
ボクが負けたくなかったのは、何よりもボク自身の弱さにだって。
[玲緒と同じように笑顔を浮かべていた、
ベルティルデの顔を不意に当惑のいろが過ぎる>>179
次の瞬間、駆け出した相棒に
切迫する声で背後の危険を告げられて]
――え?
[振り返れば、倒したはずのオヴニルの、
巨大な顎が一面の視界を埋め尽くしていた]
ありがとう、星司...ボクに、自分と戦う勇気をくれたのはキミだ。
[ 囁くコエは、どこか気恥ずかしそうに、けれど真摯な想いを込めて伝えられる ]
/*
うー。
色々思うところあるけど、何かこう、ちゃんとした言葉に纏まらない。
とりあえず、途中離席してるのであれば、その旨残していこうぜ、とだけは言っておきます。
何も連絡しないまま相手を1時間以上待たせるのはちょっとどうかと思う。
あの文章量でそんなに悩んでるとは思いにくくて。
[ひゅ、と笛の鳴るような音が喉から零れた。
驚愕の余り、身動き一つ出来ない。
――ぐい、と。
襟元を掴まれ、激しい勢いで引き倒された>>186
その次の瞬間。
小さな身体が立っていた空間を、
がちり、牙を鳴らしながら、死の顎が通り抜けていく]
[転がりそうになりながら逃げようとする、少女たちへ喰らいつこうと
死に損ないの巨大蛇は、再び鎌首を擡げた]
― 疾風の精霊の領域 ―
って、なんだよ、それ。
[ぶっちゃけられた本音に、とっさに突っ込みが飛んだ。
まあ、負けず嫌いな部分も散々見せてはいるから、ある意味妥当な心配なのだが。
負けたくなかった、というこちらの本音に返る言葉>>187には、ひとつ、ふたつと瞬いて]
……自分の……弱さ。
[あ、と短く声が上がったのは、一つ、理解に落ちた事があったから]
ん、そっか。
んじゃ、そーゆーことにしとくか!
[絶対、と言い切られて>>188、ほんの少し気持ちが楽になる。
負けたくなかった、けど、絶対に勝ちたいわけじゃなかった。
どっちが上でどっちが下とか、そんな序列は元々、つけたくなかったから。
だから、それでいいか、と受け入れて]
……つか、なんだよ、それ。
俺、特別な事はなんにもやってないぜー?
[いつだって自然体で突っ走ってるだけだから、と。
囁く声の響きが真摯だからこそ、逆に気恥ずかしくなって、早口にこう言い放った]
火炎の御魂 ステファンは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
疾風の守護者 ウェルシュは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
流水の御魂 灰吹 玲緒 エレオノーレは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
疾風の御魂 九神 星司 シュテルンは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
[>>190振り返り、迫る咢門を視界に収めてしまったレオは動けない様子だった。
駆ける少女は死に物狂いで彼女の襟元を掴むと、自分ごと床に倒れ込む。
牙が鳴る音を頭上で聞き、心臓が凍るような心地を味わう。]
レオ、こっちです!
[まだ安全だと認識するのに十分な距離は取れていない。
少女は彼女の手を引いて、まろびそうになりながら逃れようとする。]
ボクには特別だよ。星司の存在そのものが。
[ 早口の意味は判ってるくせに、さらっと言いました ]
――ッ!
[少女は自らの命を狩らんとする敵と直に対峙する恐怖を感じていた。
歯を食い縛ってそれに耐えて]
クリスタル・シルト!
[少女の声と共に生じたのは水晶のように煌めく盾。
秘色色の光を放つそれと反対に、右足のアンクレットの一つの色が鈍くなる。
回数制限はあるが、盾を即時に呼び出す簡易の防御魔法を行使すると、レオの前に立つ。]
[蛇が盾に噛みつくと、硬い音がして少女達の身の丈ほどの大きさをした盾の表面に一本の亀裂が生じた。
蛇の鋭い牙に後三度も噛みつかれれば、この魔法は消滅してしまうだろう、と少女は判断する。]
――レオ、先刻オヴニルを足止めした技はもう一度出来そうですか?
[また牙に晒され、水晶の盾に罅が入る。
レオにもこの魔法が制限付きのものであると分かるだろうか。
少女は蛇の動向を窺いながら背にした相棒に問う。**]
流水の守護者 ベルティルデは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
『ちょっとー!二人共、何いつまでも見つめ合ってんのよ!とっとと怪我の手当くらいしなさいよねっ!』
[ どうやら痺れを切らしたらしい風の妖精が、ぷんすこしながら、二人の周囲を飛び回る ]
あ、そーだ、手当...!星司大分、あちこち切っちゃってるでしょう?一度、メル兄さんのとこに行って治癒してもらった方がいいんじゃないかな?
[ 目につく傷だけ治療したのでは追いつかないだろうと、自分がやったことだけに、そこは予測がついてしまって、少し焦る ]
大地の守護者 アイリは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
チッ
[大地の方へ大剣を受け流され、小さく舌打ちをして後ろへと一度さがろうとした瞬間に、
弾けた光に目がくらみ、何度か目を瞬かせながらバックステップで距離を取る。
この状態でやみくもにする攻撃するのは、得策ではなく。
かといって、身を隠してやり過ごすこともしたくない。
少女のプライドの問題と、ステファンに対しての侮辱になる気がしたから。]
/*
寝落ちてないと良いけど。
想像してる人だと多分寝落ちてるんじゃ、と思っている。
あとバトル描写、どこ狙って攻撃出したかは書こうね。
ボクも書き損ねてるところあるケド。
[精霊の領域内での試練。
中でのぶつかり合いに決着がついたなら、転移の際に現れた光の渦が空間内に現れる。
それに触れれば、『世界樹』の元いた場所への転移は叶うだろう。
そして、門を抜ける際には、精霊族の長より、『勇者』として認めた、との言葉と祝福が届けられる事となる。**]
/*
うっかり忘れてましたが、これ投下しとかないと、でしたよ……!
さて、そろそろあちらも切り上げて寝ないとですね。
[さらっと言われて、あ、こんにゃろわかっていってんな、と思いつつ]
……その言葉、まんま返してやるよ。
[ぽそ、と返したのはやたら遠回しな一言だった]
[降って来た賑やかな声に、きょとん、と瞬きひとつ。
それから、傷の事をウェルシュに問われ>>197、改めて自分の状態を見る]
……あー……確かにこれ、診てもらった方がいっかも。
[切れた瞬間はそうでもなかったが、後からじわじわ痛みが来ていてちょっとどころでなくきついのが現状。
だから、そこは素直に頷いた]
でも、ここから出るのってどーやって……。
[言いながら、ぐるり、見回して。
ここに来る時に触れたのと同じ光の渦>>199が目に入ると、あれ? と言いつつ首を傾ぐ]
あれって、さっきまでなかった……よな。
[こてり、首を傾げて問いかける。
あれ使えば元の場所に戻るのかなー、なんて。
思った矢先に傷が痛んで、ちょっとだけ顔を顰めた。**]
/*
しかしこれはあれだな。
バードケージで勝ったからだな、きっと……!
バトル村で生存できない記録、地味に更新されてんなぁ……いや、そもそも生存率が低いけど、今年。
[なのでどうするかというと、精霊に補助を乞うことなのだが――。]
『修行中、修行中』
『自力で頑張れ』
[炎の精霊は、自分の力で努力する人が大好きです**]
んー、出してもらえないってことは無いと思うんだけど。
[ 星司の疑問>>200に応じたかのように光の渦がすぐ傍に現れる ]
良かった、ちゃんと試練は越えたって認めてもらえたみたいだね。
うん、多分あそこから帰れるよ...て、大丈夫?
[ 痛みに顔を顰めた星司に慌てて駆け寄り、手を貸して立ち上がるのを手伝おうとするが、星司は受け入れたかどうか。
素直に受けてもらえたなら、そのまま支えるようにして、光の門をくぐり抜ける ]
...勇者...
[ 刹那、聞こえた言葉と祝福に、くすぐったそうに首を竦め、隣の星司の顔を見て ]
ほんとに、認めてもらえたんだあ...
[ 何の屈託も無く、ただ嬉しげに*笑みを零した* ]
[至近距離を掠めていった死の気配に、
全身の血の気が引いていく。
手を引かれ、縺れる足で走り出す背後>>194
猛烈な速度で追い縋ってくる巨大蛇の影が迫る。
不意にベルティルデは足を止めると、
玲緒を背に庇いながらオヴニルに向き直った]
――ベル、どうしたの!?
[悲鳴にも似た問いが漏れた。
動きを止めた獲物を噛み砕かんと、襲い掛かる巨大な牙。
>>195 恐怖に眼を瞠る玲緒の眼前で。
間一髪、唱えられた煌めく盾の魔法に阻まれ、
「輪をつくるもの」の牙が激しい衝突音を立てた]
[>>196 執拗なオヴニルの追撃に、硬質の音と共に盾に罅が入る。あと、どれほど攻撃に耐えうるか分からない。
狼狽する少女に「オヴニルを足止めした薊を使えるか?」と、
相棒の問いが向けられる]
大丈夫。
使えるけど――
[威力に欠ける薊がこの窮地に役立つか分からない。
けれど疑問など抱いている場合ではなかった。
『剣の百合』を――タイミングを指定されたなら、その通りに――
再び蒼穹へと投擲すれば]
― 回想・精霊節の前 ―
[儀式の日から幾らかが経過すれば、
少年少女らの賑やかな声の合間合間には、
神殿に一定の落ち着きが戻ってくる。
大抵、その静寂は来訪者または怪我人、
もしくは魔力や武力の暴発音によって破られるもので、
その日もまったく例外ではなく。]
……っ、はぁ。
俺のところに鍛錬に付き合えって言ってきたの、
キミが初めてだよ。
[その日癒務室へ現れたのは、珍しいことに
アイルリート・マガーネル。大地の守護者。>>51
半ばその勢いに巻き込まれるような形で
鍛錬所に連行され、魔力ぶつけ合い。
いくらかの後に事後処理を行いながら、息整えて小さく笑う。]
鍛錬に付き合ったこともだけど、
治癒魔法と防御魔法が飛び交って、時々攻撃、なんて
こういう仕合、滅多にないって。
だってさ、守備魔法でガチガチに固めた壁にうちかかるって、不毛じゃない?
いくら
通らない!通らないから!って俺10回は叫んだんじゃないかな。
それにお互い、傷負っても回復させちゃうじゃない。
途中でこう、意味あるのかって、何度も考えたよね…!
[ともあれ、余りある才能へは飾らぬ賛辞を口にする。]
とーるくんを眺めてるばかりだって言ってたけど、
実際に鈍ってるかどうかは兎も角、流石に使いこなしてる。
基礎体力も申し分ないと思うし。
すっごい疲れたけど、久しぶりに楽しかったよ。
[己は唯一癒術を駆使しての持久戦に強みを持つが、
こと攻撃魔法に関しては特別尖った技巧を持たない。
癒者らしく補助魔法を含め広く平均的に扱えるゆえに
一般人からの総合評価はある程度得ているものの、それだけだ。
適度な所で手打ちとしたが、仮に血脈の優位性を差し引いても、
彼が攻撃魔法や武術を更に伸ばし、本気を出せば恐らく普通に伸されている。]
[『腹黒仮面』の呼称には、笑いを堪えるのに苦心した。>>52
壁に耳あり障子に目あり、どこで聞かれるか分からない。
しー、と人差し指を口元に立てて]
…そうだね。
厳しい、人だと思うよ。
俺たちに対しても、きっと、自分自身に対しても。
此処に入った頃からそうなんだよね。
昔は今みたいじゃなく、もっとざっくばらんな話し方もしてたけど。
…それより俺としては、君と神官長に繋がりがあったことに吃驚した、かな。
[腹黒仮面ことルートヴィヒについてはそう応じる。
上司を見る度その呼称を思い出しそうで少し怖い。
鍛錬所の端、適当な椅子を勧めて腰を下ろすことにする。]
[アイルリートのことは過去、親戚話の中で
ウェルシュカーディから聞いたことがあったのだが、
実際に彼と体面したのは今回の一件が初めてだった。
姻戚のため風の守護者たる血脈はこの身に流れてはいないこと、
先祖を遡ればどこかの血筋とぶつかることもないとは言えぬにしろ、
それはごくごく薄く、ゼロといって差し支えないことを彼に説明した上で]
………りーとくんは、さ。
なんだかんだ世話焼きだよね。
とーるくんのこともだけど、それだけじゃなくて。
心配してるんだ? かでぃのこと?
[ふと言葉を切り、覗き込むようにして少年の表情を伺う。
共通の縁者に対してのアイルリートの評を聞いてのこと。>>53
名前は早速縮めた上、ゆるい響きに加工されている。]
[有無を言わさず彼のペースに巻き込む力を持ち、
それが時に衝突やトラブルも生むきらいあり。
ただ、大局を見ると悪くない結果に収まる場合が多い。
突出した実力をいかに協調力に振り分けられるかが課題。
――そこまでが数日間の彼の印象であったが、
ここにきてその像が少し揺らぐ。
洞察力に優れ、非常に周りをよく見ている。
流れを作る指揮官型よりもむしろ、
調整者型なのかも知れない、と。]
止まらない、曲がらない、進んでいく…か。
確かに、せーじくんはそんな風だね。
爽やかで真っ直ぐな気質だってことが、
あの子の行動にも言葉にも溢れてる。
[『星司と性質が合わない』と零すアイルリート。
その意味合いが否定的なものでないこと、
意図が伝わっていると示すように、ひとつ頷いてみせて]
何者にも囚われず吹き抜ける自由な在り方と、
君は、逆、だと?
でもそれは、悪いことじゃないよ。
『君』が自然にそう在るのなら、それは正しいことで……
[そこまで言葉を紡いだところで、声を切る。
アイルリートが隠した言葉、その先。>>55
途切れた音の中に滲むウェルシュカーディへの思いと、彼の心の一端が垣間見えたような気がして、暫く彼の横顔へと思案げな視線を据えていた。]
…… …かでぃは確かに、
ここぞという時に少し踏ん切りが付き難いところがあるように思う。
それはきっと優しさゆえだけど、同時にあの子の弱みなのかもしれない。
……そして …俺は君のことを――…
んん、ええと、立場上余り詳しくは伝えられなくて
もどかしいんだけど、そうだ なあ…
[言葉を捜すように中空を見詰め、暫し。
個人的な認識であることを前置いて唇を開く。]
『大地』なんだなって、今、強く感じてる。
何を当たり前のことをって思うかも知れないけど、
当たり前でない人間にとっては、これってかなりの驚きなんだよ。
かでぃが守護すべき相方…相棒は、せーじくんで。
せーじくんもきっと、あの子を護り、高めてくれる。
それは紛れもなく特別で運命的なツナガリだけど。
異界の子たちの力で成し得ることがあるように、
守護の血脈同士でしか成すことの出来ないこともあるんだろうと、俺は常々、考えてるんだ。
きっと君の『大地』は、
かでぃのことも支えているんだと思うよ。
昔も……今も。
[深く根付く神樹と世界とを支える大地のありようと、
親しき存在に対しての彼の器の深さとを重ねて。
静かな言葉で締め括ったのだった。**]
神殿所属 癒者 メレディスは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
火炎の守護者 ミリアムは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
― 火炎の精霊の領域 ―
[火が弾ける瞬間は目を細めて、自分も効果に巻き込まれないようにして。
光を受けたミリアム>>198が下がる様子に小さく息を吐く。
目晦ましの効果は一時的なものだが、魔法の準備をするには十分な時間が得られるだろう]
Mental concentration……!
[足を止め、魔法のイメージを膨らませる。
長杖を両手で握り、柄頭を前方へと傾けて。
それを自分の右後方へと振り被った]
Triple burn pillar!
[長杖の柄頭を右から左へと薙ぎ払う。
ステファンの前方、柄頭が薙いだ地面から3つの炎が噴出し、ミリアムへと奔りながら炎の柱となり彼女へと襲い掛かった。
炎の柱は直線的な動きしかしないが、三方からの攻撃に彼女はどう対応するのだろう*]
/*
ミリアムにはすんごい申し訳ないことなのだけど。
くろねこさん達とやるような「打てば響く」があまり無くて、こう、物足りない感が…orz
やっぱりバトル慣れてない人なんだろうなぁ、と思う。
……背後がくろねこさん達で慣れ過ぎてるとも言う(
― 疾風の精霊の領域 ―
こんだけやって、まだ足りない、っつわれたらさすがに泣くぜ?
[認めてもらえた、というウェルシュ>>203に苦笑しつつこう返し]
んー、大丈夫だけど、ちょっと、きつい。
[問いと共に差し伸べられた手は素直に受け入れた。
そうして、光の渦に触れた時に聞こえたのは]
『自由なるもの、二つの疾風』
『その力の高まり、しかと見届けた』
『汝らの輝きに、『疾風の勇者』の号と、『世界』の
……この、声って……。
[誰? という疑問には、風乙女が答えてくれる。
これは、風の精霊の長の声だと。
その説明に自然、視線は傍らのウェルシュへと向いて]
ああ……やった、な。
[屈託ない笑顔に、返すのはこちらも嬉しげな笑み。
出した全力が認めてもらえた事と、一緒に越えられた事。
その両方が、素直に嬉しく感じられていた。**]
[精霊の長の言葉>>219と共に届けられた祝福の魔法は、星司とウェルシュの利き腕に精霊銀で形造られ、澄んだ翠の煌めきを宿した小さな石を嵌め込んだ精緻な細工の
『それは疾風の精霊石の腕輪』
『疾風の勇者の魔法を助ける力となるもの』
[風の乙女達の歌うような声が、それが術具の一種であることを説明してくれた]
えっとつまり、魔法補助の術具ってことか…ありがとうございます。
[二人共魔法がいまいちだ、と、読まれちゃってるなあ、とは、思ったものの、ありがたいことは間違い無く、それが疾風の精霊の長からの期待を示しているのだとも感じて、ウェルシュは腕輪に手を触れて、今は精霊の領域の奥深くに在る筈の贈り主への礼を口にする]
お揃いだね♪
[その直後に星司に向かって言った顔は、新しい玩具を与えられた子供と大差ない表情を浮かべていたが、星司との絆を示すものを手にした気がして嬉しいのだ、とは、言わずとも伝わったろう]
さて、とにかくメル兄さんのとこに行かなくちゃ。あっちで良かったよね。
[やがて、元の世界樹の枝の上に戻り、最初に目指すのはメレディスの待機しているはずの簡易休憩所。
風の乙女の力を借りれば、移動にそれほど時間はかからないはずだったが、痛みが増しているだろう星司には気遣わしげな視線を向ける。
しかし大丈夫かと聞いても、返る答えは判り切っていたから、尋ねることはせず、ただ先を急ぐことに専念した]
『私、先に行って、メレディスに知らせてきてあげるわ』
[そんな二人を見て、仕方ないわね、という口調で風の妖精が先行して飛んでいく]
ありがとう、セイン!
[メレディスが休憩所を離れていたとしても、これで合流は叶うだろう]
星司…足、インターハイに響いたりしない?
[移動しながら、つい口に出たのは、星司に異世界の話をねだって聞いた、彼が出場するという競技会に、自分がつけた傷が影響しないかという懸念。
これから治療すれば傷は治るはずとは思っても、なんだか心配だった。
実際、傷を庇って走りに癖が出るようなこともあるかもしれないわけだが、星司はどう答えたか。
いずれにしても前向きな返事だったことは間違い無いが]
ボクも、星司を応援に行きたいなあ…
[そんな会話の端で、ふと零れたのは小さくて大きな願い。
世界樹を救い、危機が去れば、星司達異界の御魂は、元の世界に戻る筈と知っていたから。
いずれ避けようも無く来る別れの時をただ悲しむつもりはなかったけれど、離れがたい想いが、そんな願いをウェルシュの胸に生んでいた]
応援に力入れすぎて、竜巻起こしちゃうかもしれないけどね!
[沈みそうになる気持ちを建て直そうと、そう続けたのは、わりと冗談になっていなかったりするわけだが*]
なぅー
[数度、瞬いて眩んだ視力が戻れば、三つの炎の柱がこちらに向かってきていて>>217。]
前に行くしかないなら――行くしかないでしょう!!
[後ろに逃げた所で追ってくるだろうし、魔力切れを狙って動き回るより前でぶつかり合った方が少女としては好みで。
三方からの炎柱の間を火傷を負うことも恐れず抜け、ステファンへと迫る]
― 火炎の精霊の領域 ―
[立ち上がる柱に対しミリアムが選択したのは、避けることなく突き進むこと>>225]
無茶するッ…!
デモ、らしいヤ!
[いつだってミリアムは前へ前へと進んでいた。
それがたかが炎の柱だけで立ち止まるはずが無い]
Concentration……
[こちらへと迫る動きに再び集中を維持。
大剣へと意識を向け、再び受け流しを狙おうと長杖を握り直した]
[しかし]
───っぁ!
[注視していた大剣は振るわれず、舞うような動きで己の左からミリアムの右足が跳んできた。
重心を右側へと偏らせていたために堪らずそのまま蹴り飛ばされる。
維持していた集中も切れ、柄頭の結晶から蓄えた力が散った]
[地面を滑る身体は地から突き出した岩旬によって止められ、それに手を突きながら身体を持ち上げる。
攻撃は何も武器だけではない、と、身体で知ることになった]
こふっ……Haha, ドコが痛いのか、ワカンナイや。
[蹴り飛ばされた左脇腹と、地面を滑った右半身と。
もはや全身が痛いような、そんな錯覚に陥った。
前衛で戦うということはこんなにも痛いのだと知って、ミリアムの強さを改めて知る。
かといってここで逃げたり降参するのは出来ない、したくない]
Concentration……
[もう一度集中を始め、長杖の先端に力を集める。
ミリアムは追撃を狙いに来るだろうか。
どう選択していたにせよ、ステファンは岩旬に右足の裏を当て、ぐっと膝を強く曲げた]
Get ready………
[呼吸を整え、大きく息を吸った後に一瞬、息を止める]
──── Go!
[叫ぶと共に足の裏に力を込め、岩旬を蹴ることで跳躍の高さを得た。
飛び上がると同時、長杖を振り上げ、柄尾を突き出すための予備動作を行う。
跳躍の真下にミリアムが来た時に仕掛ける心算ではあるが、彼女が大剣の腹を掲げるようなら、別の動きに繋げる心算でもある*]
[前衛で戦う以上、剣が使えない事もままある。
それ故に体術をそれ相応に身につけている。]
[相手にできた隙を見逃さず、炎の精霊の地を駆けステファンに追撃しようと。]
(何をしようとしているかはわかんないけど――)
受けて立つっ!!
[ステファンの跳躍を見て大剣を構える。
二度も失礼な事をしたくはないから、剣の腹は見せぬつもりで。*]
― 火炎の精霊の領域 ―
[ミリアムが防御のために大剣の腹をこちらに向けるようなら、それを蹴り更に跳躍して背後に回る心算だったけれど。
彼女は防御をせず大剣をこちらへと向けてくる>>231。
思わず口端に笑みが乗るのは仕方ない。
こうなるように望んだのは自分なのだ]
lava geyser……
[紡ぐ声に柄頭にある結晶が光を宿す。
けれど、まだ魔法は発動しない。
発揚に必要な動作が完了していないからだ]
Yeaaaaaaaaaah!
[跳躍の頂点からミリアム目掛け落下する。
この一撃が当たれば儲けもの、当たらなくてもまだ手はある。
集中は切らさず、ミリアムの左肩へと狙いを定め]
/*
うん、分かってたwwwwwwwwwwwwwwww
でも落ちるのが目的だから良いwwwwww
あと誤字このwwwwwwwww
発揚ってなんだヨwww
dどこ行ったwwwwwwwwwwwwww
死んだりしないでよね!?
[そう口にしたのは、自身の力加減が効かない為。
振り下ろされる長杖に合わせるように、こちらもステファンの左肩へと狙いを定め]
/*
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
接戦すぐるwwwwwwwwwwwwwww
― 火炎の精霊の領域 ―
[ミリアムの声>>234に返す余裕は無い。
今はただ、長杖をミリアムに、その先の地面へと突き立てることを目指し、意識を集中していた]
───……!!
[顔の左を通り抜ける鋭い刃。
頬は掠めなかったものの、狙われた左肩は見事に捉えられていて。
炎に似た色が肩から飛び散った]
Aaaaaaaaah!!
[左肩を抉られたことで長杖から左手が外れ、右手のみで長杖を投げ放つ。
軌道はそのままであるが、こちらの体勢が崩れたことでミリアムの左肩からは僅かに逸れる。
今の本命はその先にある、ミリアムの背後の地面]
[投げつけた長杖の柄尾が地面へと突き刺さった瞬間]
《ドンッ》
[地面が僅かに揺れ、ミリアムが居る場所とは逆方向に向けて溶岩が間欠泉の如く噴出した。
肩を抉られて尚、諦めなかった結果。
魔法は発動したものの、コントロールまでは維持し切れなかったようだ]
…… アッ ツ ゥ …!
[痛い、というよりも、熱い。
ここが熱気溢れる場所だとしても、それを越えるくらいの熱さを左肩に感じ、右手で左肩を抑えた。
宙に在った状態からその体勢のまま、背中から地面へと落ちる*]
/*
ダイス目、いっそ1なら清々しいのに、と思うのだけど、ラ神出してくれねーのよナwww
1来い!! 13(20x1)
/*
なんだろうね、この先行二組とも10以下の出目で決着とか...
[ラ神にジト目を向けた]
つまりミリアムと二人で珍道中しろってことだね!(違
/*
よく考えたら残ったのがステファンでも珍道中は確定ぽかったな...
[ ...つか、このこが残った時点でな! ]
!?!?
[ステファンの行動>>235にも、その後の魔法の発現>>236にも驚きを隠せない。
けれど、優先すべきは中空から、地面へと落ちた、ステファンの方で]
ステファン!!
[大剣を仕舞うと、急いで落下した所に向かい、傷の確認をしようと。]
ごめ、ごめん、ステファン大丈夫?
[へんにゃりと眉を下げ、首後ろに腕を差し込み頭をあげようと。
出来るだけ痛みを軽減させる魔法をかけたが、さて*]
/* ちらっとダイスを確認しましてここでひとこと
ねえみんな 1d20だろ?
4人中3人が5以下ってどうよ!wwwwwwwwww
出目みんなひっくいな!!!wwww
TRPGだったらクリティカルだしてるぞ!!w
/*
火炎組も決着かな。お疲れ様。
それにしても、1d20振って4人が4人とも一桁(7以下)って凄いな。
ここのラ神は10以下の数字がお好きなんだろうか…
えい。12(20x1)
― 火炎の精霊の領域 ―
[背も打って動けずに居ると、首の後ろを持ち上げる力がかかった>>239]
Haha……やっぱり痛いネ。
こんな風にattack受けながら戦うミリアムは、凄いヤ。
[瞳を開ければ眉を下げ、心配げにするミリアムの顔が見える。
軽減魔法をかけてもらったお陰で、少しは身体が楽になり、ステファンは小さく息を吐いた]
謝らないデ、ミリアム。
本気で向かってきてくれて嬉しかったヨ、アリガト。
[謝罪を繰り返す様子にそう言って笑い、右手に付いた紅を服の端で拭って、空いているミリアムの手を両手で包んだ]
へへ、敬語と敬称取れたネ。
[いつの間にか取れている敬語と敬称に気付き、嬉しそうに笑う]
大丈夫だヨ。
これくらいじゃ、死なナイ。
多分、骨まではイってないと思うカラ。
[痛みはあるが肩は動く。
支えられている状態から右腕だけで身体を起こして、地面に座り直した]
デモ……治療はしてもらわないとだなァ。
[流石にこのまま、と言うわけにはいかないから、そんなことを呟き溜息をつく*]
/*
そういえば。
防御・治癒を得意とする言わば壁のりーとくんと戦うとなると
どんな感じになるかなと想像してざっくり書いてしまったけど、不都合や想定外あったらごめんね!
こいつは、
・基本ヒーラー/攻撃も魔法
・剣技・他打撃武器は才能無さ過ぎて諦めた人
・補助呪文は概ね網羅しているが
攻撃力補正に偏り気味で、保護呪文は人並み
・当たったら痛いので避ける方向性
・よって装備は機動性重視→紙 装 甲☆
魔力同士のぶつかり合いは割と耐えるけど
避ける隙も与えないような素早い物理攻撃にはかなり、いやとても弱いです。
― 火炎の精霊の領域 ―
あたしはすごくないよ。
魔法が得意なステファンのほうがすごいよ。
[魔法は得手でないからブンブンと頭を左右に振り、ステファンの言葉>>240を否定しようとするが、誉められなれてないのもある。]
うぅ……
[お礼やらステファンの両手に頬を包まれたりやら、嬉しそうな笑顔やらで顔が赤くなる。]
うぐ。
別に外れようが外れまいがいいじゃん。
[軽くむくれたふりをし。]
― 世界樹・待機場 ―
[八人のうち四名、疾風と火炎のペアが
四大精霊の長による力で構築された場へ移動し、
そして残る四人は大蛇の討伐を継続……
それぞれが動き出す気配がまた待機場所に届き始めたが、
二つ目の試練の内容が内容なだけに、どうにも落ちつかない。]
……様子、見に行くかな。
[ある程度時間が経過した。
近場の枝に手を掛け、元の太枝を蹴ろうとしたところで、
見慣れた妖精が飛来するのが見えた。
ウェルシュカーディの傍の風妖精、セインだ。>>223]
一人でどうしたの。かでぃ達は……
――…そっか、怪我人が。
君が来てくれなかったら行き違ってしまうところだった、
知らせてくれてありがとう。
[星司が怪我をしたこと、二人が向かっていること。
セインの状況説明を聞くや否や、彼女に礼を告げ、
様子見に向かうのを取りやめて元いた枝に戻る。
太い枝が二本ぴたりと添うように伸びているその場所は
視界と足場に難のある世界樹の上でありながら一定の広さが確保され、陣を敷くのに適していた。]
と……せいんちゃん、何か食べるかい?
せーじくんとかでぃを待つ間、
そこにある物は好きに使っていていいよー。
[第一試練の後に翼人とは会って補給は為されているだろうし、
妖精が好む飲食物が準備した中にあったかは分からないが、
幼い頃から面識があるゆえにセインへの物言いは大分気安い。
報せに走ってくれた彼女へは声を投げつつ、治癒の場を展開する。]
話は聞いてる。
早速だけどせーじくん、怪我した箇所を診せて。
[疾風の二人が辿り付いたなら、直ぐに治療にかかる手筈。*]
トオル。空気は無色透明なのに毎日吸い続けてるではないか。
[魔力を操る事はそんな簡単に済むワケではないけど]
まあ、ステフの様にあんなに早く順応できる方が特殊だと考えたほうが良い。
どうせ、魔法の詠唱や操作などややこしい事を覚えても
意識しすぎて時間がもたつくなら逆効果だしな。
[だから、身体の中で魔力が循環して、無意識に筋力も耐久力もあげられている。
そんなトオルの今の状態は、かなりの良コンディションだともいえたが]
そうだ、攻撃魔法だな。当然大地属性にも存在するぞ?
とはいえ、残念ながら小技はともかく、中技大技は僕にも扱えん。
まあ、どうせ脳筋のトオルがそんな術式を扱えるとは……
…… …… ……
…… …… ……
…… …… なに??
[完全にピタりと足を止めたアイルリートが
こしこしと瞼を擦りだして、米神をくりくりともみだした]
[大蛇戦の疲労も完全に癒えきらないまま、強行軍で疲れたのだろうか。
まずい、幻聴が聞こえるなど、まさかまだ毒が身体に残されていたのだろうか。
そう思い込みたいアイルリートは、真顔でトオルを真正面から見つめて]
…… …… …… …… …… …… な に ??
[異世界人が魔法をみた瞬間、あるいは理解不能な神秘をみた瞬間の
白昼夢だろうか、え、嘘だろう?本当にいっちゃってるのか?と
そんな言葉を万言より雄弁に語り尽くした様な表情がそこには浮かんでいた。
大事な事過ぎて二度確かめる程度には]
[正直アイルリートにも異界の学力がどれほどかはわからないが
彼らの異界での話を聞いている限り、フラクシヌスより水準も高そうな気がする。
そんな異界の学園にて、トオルが(このトオルが!?)特待生?]
…… …… …… …… ……さあ いくか。
[この無礼野郎の馬鹿太郎の癖にかしこいだと?
いや、まさかこの僕より上という事はなかろういやありえて堪るか天地がひっくりかえり、世界樹の枝から牛肉やシルクや城が実として成ろうともそれはありえてはならん、そうか特待生こいつは馬鹿の癖にかしこいのか口を開けば『ヤキュー』『ヤキュー』と運動の事ばかり聞いていたからてっきり、これが人間の神秘というやつなのだろうか…。
そんな脳内で渦巻く万言の言葉を、ちょっと乾いた笑みに詰め込んでいた]
― 『世界樹』の枝 スヴァーグニル ―
[まともに立てずに膝を折る、猛毒の苦しさに表情を蒼褪めさせながらも、まず悔しさが先走りだしていた。
アイルリートは大地の守護者、勇者の血脈だ。
だからそんな大地の守護者として、名に見合う実力と成功の結果は当然の事だし、失敗や油断は以ての外とし続けていた。攻撃の力に劣るとはいえ、防御と癒しの魔法に長けて来た自分は、事実、失敗しなかった。
だからか、最初の蛇との戦闘という経験を経ても、アイルリートだけは他の七人とは違う。
飽くまで勝てて当然、いつもどおりに倒せばいい、それがフラクシヌスに必要な事だ、そんな誰より平常な心で挑んでいたから。
難敵との戦いという経験を通じて、成長をみせてる七人よりも、伸びが明らかに薄かった。
そんな気付きにくい欠点や課題までを、ルートヴィヒが見越していたのか否かは知る由もないが。
少なくとも、戦いを重ねる内に、決して万能ではないアイルリートだから突き当たる壁は存在するわけであり。
図らずも、セイジと正反対の性質のアイルリートだからこそ、セイジが師から受けた論は実証されていた>>1:366]
[まずい、今は逃げて体勢を。だが逃げ切れるだろうか?
トオルだけでも逃がさなければ、こんな僕では庇いきれない
くらり、とふらつく意識でそんな事を考えるアイルリートを、やがてスヴァーグニルの大蛇が…]
…… …… っ トオル。
なにをしてる…… 僕は逃げろと 。
[数秒か数十秒か、行動不能の状態にあるアイルリートがいつまでも大蛇に襲われない事に気付き顔をあげた時。
そこでは既に、トオルが大蛇と交戦していた。逃げろといったのに]
[この大蛇は先程よりもすばやい相手だ、しかも毒は猛毒だ。
より手ごわく、まともに攻撃を受ければ、アイルリートの様になる難敵を相手に、トオルはその戦槌を手に戦う事を選らんでる。
既にトオルの力が、このフラクシヌスに呼ばれた頃とは違う事も。
そして何よりもトオル・カジというこの馬鹿の虚勢、いや、底意地を>>171。
アイルリートは盛大に図り違えていたらしい]
…… ……っ この馬鹿者が!!
[本来、常に相手の優位にある立場だからこそ、大して発揮はされないが。
しかしアイルリートも、意地は、正しくは負けん気は、人並みの倍は強いから。
表情をギリ、と決して、集中する。
まずは解毒、そして一秒でも早くこの馬鹿の援護、この無礼蛇の始末。
静かな集中と共に、解毒魔法の詠唱が紡がれだした…*]
― 火炎の精霊の領域 ―
[謙遜なのか否定なのか、ミリアムが首を横に振る様子>>243に小さく笑った]
ねェ、ミリアム。
ボクは確かに魔法の方が得意。
ミリアムは前で戦うのが得意。
これって、どっちが凄いって言うのはナイと思うんダ。
だって全く別のことなんダカラ、比べるなんてムリ。
ダカラ、どっちも凄いことだと思おうヨ。
ボクもミリアムも、どっちも凄い。
[ネ?と笑いながら首を傾ぐ。
どこか悪戯めいて見えるのは、自画自賛の言葉が混じるためだ]
[赤くなる様子>>244も楽しげに見遣りながら]
外れた方が嬉しいヨ。
距離が近くなった気がするモン。
[感情をはっきり告げて、ゆっくりとした動作で立ち上がる]
…あれ、デモ外出るって、どうするんだロ。
[ここへ来るにはルートヴィヒにより道が開かれた。
ならば帰る時は?と首を傾げた時、辺りに声が響く]
『苛烈なる火炎宿しし子らよ』
『汝らの力の高まり、確かに見届けた』
『絶えること無き汝らの情熱に、『火炎の勇者』の号と、『世界』の
…………what?
[導き台で聞いた声と似ている、と目をぱちくり。
そのため直ぐにそれが精霊王のものであると確信出来た。
言葉の意味を理解すると、表情が再び笑みへと変わる]
認めてもらえたネ。
…ねェ、ミリアム。
ボク死ななかったヨ、少しは信じてもらえタ?
[声におどける色はあったが、本気を出したら死なせてしまうと心配していたミリアムに変化を与えられたかが気になった。
直後、ステファンとミリアムの傍に外へ出るための
― 休憩所 ―
[ 精霊の力を借りながら、時々星司に手を貸しつつ簡易休憩所となっている場所まで辿り着くと、セインの報せを受けたメレディスはすでに治療の準備をして待機していてくれた>>248 ]
メル兄さん!
[ 常に変わらぬ優しい笑顔を見ただけで、ちょっと泣きそうになるのは、やはり相当に今の状況と立て続けの試練に緊張していたということだろう ]
傷自体は、そんなに深くないはずなんだけど、数が多くて...あと、星司の足は大事だから、良く診てあげて。
[ 全部自分のつけた傷だから、と、いう言葉は呑み込んだ。それは、悔いてはいけないことだ ]
セインもありがとう。ホントに助かったよ。
『別にいいわよ、ウェルの普段のドジっ子ぶりのフォローに比べれば、こんなの軽いし』
[ メレディスに勧められて、置いてあったリンゴを齧りながら、妖精は、はたはたと翅をはばたかせる ]
うん、いつもありがとうって思ってる。
[ 常ならば、ドジっ子てなんだよ、くらいの事は言い返すのに、いつも以上に素直に妖精に礼を贈ると『だから別にいいってば!』と、紅くなってそっぽを向かれてしまった ]
...今思ったんだけど、セインってリートにちょっと似てるね。
[ ぽろりと、零した言葉は、メレディスや星司にはどう受け止められたか ]
そういえば、リートや、他のみんなは無事かなあ?
ステファンやミリアムは、僕らと同じような試練を受けてるんだよね...二人とも優しいから、大変そう...
[ 今まで自分たちの事で一杯一杯だったが、こうして一息つけるようになると、他の仲間の事が、今更のように*気になってきた* ]
[ステファンの言葉に>>252言い募ろうとした口を閉じる。
これ以上何かを言えば、ステファンにとっても――おそらく自分にとっても侮辱になる、気がした。]
うぅぅ……
[>>253照れ隠しに怪我のしてない方をぺちぺちと叩く。]
[そんな時に聞こえた声>>254に、きょとんとする。
そして理解すれば、ステファンと共に笑顔になって。]
……うん。教えてくれてありがとう。
[死なせなくてよかった、という気持ちもある。
生きててくれてよかった、とも思う。
ほっとした笑みでステファンを見て。
外へ出るための
― 火炎の精霊の領域 ―
アッ ちょっ そっちもイタイッ
[照れ隠しのぺちぺち>>259が向けられたのは、地面を滑った右の方。
擦過傷などは無いが、打撲が多く、軽く叩くだけでも響くものがあった]
[痛がるとまた慌てられたかも知れないが、それには大丈夫と返して。
放ったらかしになっていた長杖を拾い結晶へと戻す。
紅い光の渦の前にミリアムと二人並ぶと、手を借りながら渦へと触れた]
― 『世界樹』の枝の上 ―
[景色が変わればそこは最初に光の渦に触れた場所。
洞窟内にあった熱気は全く無く、清浄な空気が身を包んだ]
……なんかちょっと清々しいヤ。
[身体は全身痛い。
肩なんてまだ紅が滲み出ている。
それなのに何だかスッキリした感じがした]
よし、メレディスサンのところ行こう。
集合場所、あっちだったよネ。
[ミリアムに場所の確認をして歩き始める。
身体が打撲の影響で悲鳴を上げ始めていたけれど、休憩所には意地で自力で向かった]
― 『世界樹』簡易休憩所 ―
[その場に辿り着いたのは、ウェルシュ達が着いてからしばらくしてからのこと]
メレディスサンー、イタイー。
[意地で自力で歩いてきたが、着いた頃にはもうフラフラだったと言う*]
― 待機・休憩所 ―
[先に星司を傍に招いたのは、
ウェルシュカーディの言葉と心を汲んでのこと。>>256]
足だね。わかったよ、かでぃ。
あ〜… これは、うん、かでぃの言う通り、
確かにちょっと全体に数が多い。
[まずは目立つ切り傷を慎重に検分し、
傷の汚れを除去した上で、片手を翳して治癒魔法を施し、止血。
足元の陣によって細胞を活性化させ、傷を癒すと共に再生を促す。]
(…両腕と両足、その周囲に細かい傷が複数。
一番目立つのは右足の刃傷……ってとこか)
[慎重に呪文を重ねながら、
出来る限り身体の隅々に視線を走らせ、処置順を組み上げる。
星司が受けた傷の至るところを仄白い光が包み込んだ。]
[星司の治療の間に、
ウェルシュカーディの呟きを拾えば>>258]
あっ、それは少し分かる気がする。
本当は気配り屋さんで優しい子なのに、
照れ屋さんっていうか、表現方法が不器用っていうか…
[セインとウェルシュカーディの関係と
時折織り成されるドタバタは微笑ましく見ていたものだが。]
あれかな。いわゆる……
大切な人や、好きな人になかなかギリギリまで
素直に大好きだって伝えられないタイプ。
[異世界で言うところの『ツンデレ』という単語は知らぬので、
他に表現が思いつかず、言語化はつい端的なものとなってしまう。
林檎を齧る音が止まった気がするが、それも知らぬ振りだ。
振り向いたら怖い気がするから、振り向かない。]
…これでよし、と。他に痛むところはない?
深めの傷は完全に消えるまで少し時間がかかるけど、
大丈夫、ちゃんとくっつくし痕も残らないはずだよ。
次はかでぃの番。肩と、あとは?
[星司には安全な席と休息を促し、
同様にウェルシュカーディを手招く。
処置を受けるのに同意してくれたなら、
傷を余すところなく数え上げて……ふと浮かぶ笑み。]
……
本気でぶつかれたみたいだね。
[召還の日、魔法を失敗して誰かを巻き込んでしまったと
転がるように己の元に駆けてきたウェルシュカーディ。
しどろもどろな彼と、一方で、何ともないと笑う星司。
そんな二人を見ているから、試練にどう向き合うかがひとつの焦点であったのだと、行間から伝わるだろうか。
彼の相棒同様、丁寧に処置を施して。
やがて一段落ついたなら、おっしまい、と肩を叩いた。]
りーとくんの組からは特に連絡はないんだ。
大蛇には順調に対応しているんじゃないかな……
[アイルリートと徹のみならず、他の二組の動向も心にかかっている。
唯一女性組である流水の二人は大蛇との連戦となるし、相棒同士の試練に臨む火炎の二人は、火精霊の長がやけに力を入れてしまったのか何なのか、手合わせの場からして過酷だ。
案ずるように樹上に双眸を向けるが、すぐに掻き消す。
候補生たちの手前、不安は見せられない。]
……心配し過ぎることはないよ。
君たちは、信じて待ってあげて。
あ。ほら。
言ってる傍から。
[風の為だけではないざわざわとした葉擦れの音。
姿を現した少年少女に、片手を上げて応じた。>>265]
お帰り、すてふくん、みりーちゃん!!
[帰るなり、イタイー、と言われてしまえば、>>265
星司、ウェルシュカーディに続きステファンの治癒にかかる。
ミリアムの状態はどうであったか、何事もなければそれでよし、
小傷があり差し支え無いようなら、彼らと同様に処置を施す心算で。]
(…これは…、)
(心配することはなかった、かな)
[試練に望む八人が、敵性存在ではなく
絆深い者と戦う腹を決められるのかどうか。
試練の内容を聞いてまずそこが第一関門と思っていたが、
少なくとも火炎と疾風の、彼らへの懸念は杞憂だったらしい。
激闘ぶりを伺わせる傷の多さを見て、
彼らの決意と選択と、帯びた使命への理解を知り
安堵するというのも可笑しなものだが―――]
― 火炎の精霊の領域 ―
ごっ、ごめんっ!
[ステファンの叫び>>261に、慌ててぺちぺちするのを止めて。
そのまま共に世界樹の枝の上へと戻る。]
[治療も済み落ち着いてきたならば、適当な場所に寄り掛かる。
複数人の治癒で自身の魔力も少し削れた。
回復がてらに飲料を流し込んで、一息。]
さって。
試練突破した皆は改めてお疲れ様。
ここでは決まりがひとつだけ。
自分たちの体力を戻すことを考えるよーに。
またいつ次の指示があるか、分からないからね。
[今回大蛇の討伐に当たった組が相棒と手合わせするであろうことは予想に難くないが、他の者への指示がどのようなものになるかは未知数。
心身癒すことを最優先にと諭して、
足元に敷いた陣――再生能力増強の術式を更新した。*]
― 世界樹の枝の上 ―
ん、気持ちいいね。
[ステファンの言葉>>263に頷いて。]
うん、合ってるよ!
[痛むようなら手を貸したが、望まれないまま簡易休憩所まで向かうこととなった>>264]
― 簡易休憩所 ―
メレディスさーん、あたしより先にステファンの治療お願いしますー!!
[着いたとたん、ピィ、とメレディスに泣きついた。
少女の怪我の大きなもので火傷くらいなので気にしてなかったのもある。
……本人の訴え>>265と少女の訴えに各所がどう思ったか、は知らぬことではあるが。*]
大地の御魂 加地 徹 トールは、疾風の御魂 九神 星司 シュテルン を投票先に選びました。
― 待機・休憩所 ―
[フラフラになりながら辿り着いた場所で早速メレディスに治療を受ける。
処置してもらい多少動けるようになって、ようやく先に来ていたウェルシュとセージに手を振った]
タイリョクカイフク〜
あ、ミリアムの治療もオネガイー。
火傷してるはずダカラ!
[自分の治療を優先してくれたミリアム>>275についてもメレディスにお願いし、体力を回復するよう指示されたことには素直に従う。
しばらくはその場に座り込んで回復に努めた]
―回想・精霊節まで、彼たちと彼女たち-T―
……結局、男の子って、あーいうの好きなんだね。
[鍛錬所の片隅。槍の扱い方の訓練の休憩中。
徹とアイルリートの試合を眺めて、玲緒は呆れたように呟く。
実力には明らかに開きがあり、
大柄な徹が自分より小さなアイルリートに面白いように打ち据えられている。
それでも――何度、地を舐めようと、徹は不屈の闘志で立ち上がる。
もし双眸を覗き込んだなら、きっと昔のスポコンアニメのように、
燃え上がる焔が見えるのだろう]
加地さん、厭々やってるんじゃないのかな。
[あれほど神官長に不満をぶつけていたはずなのに。
玲緒のように諦めているわけでもなさそうなのに、
どうして
[その一方、武器と言葉で容赦なく徹を撃つアイルリート。
傍から見ていると、鍛錬に名を借りた虐めなのでは? と疑いたなるけれど。
徹が本当に危険な状態になると、秀麗な顔に心配のいろが過ぎるのは、決して気のせいではないはずだ]
なるほど、あれがツンデレっていうやつだ。
初めて見た。
[初対面のとき、どこか居心地悪そうにしながらも助言をくれたこと。
ベルティルデへの論評。そして、徹への態度。
――つまり、アイルリートは人付き合いが下手なだけ]
……やっぱり、いいひとじゃん。
[本人が聞いたら、玲緒に対する苦手意識が増幅しそうな感想を口にして、二人に小さく会釈をすると鍛錬所を後にした*]
――そうですか。
[>>206レオの返事に少女は少し安堵する。
少女は短い間にオヴニルの再生能力に対応する方法を纏めようとしていた。それは荒削りなものではあるが。
砕け散ったあの時に撃破したように思えたが、こうしている間にも徐々に己の欠片を取り込んで殆ど戦う前のような身体に戻ってしまっている。
否、見間違えがなければ心なしか体表の一部は凍っており、小ぶりになった気がする。]
――オヴニルはの二つ名は『輪を作るもの』。
不死の能力があるのであれば、其方で知られる筈ですわ。
であれば、あの再生能力には制約がある筈。
現に少しだけ動きが鈍く、小さくなったような気は致しませんか?
ですから――
[核を見つけて、今度こそ粉砕してしまえばいいのではないか、と。
火炎の魔法であれば身体を焼き尽くしてしまえばいいが――少女は流水の力の使い手である。]
今度は、モーインに使った魔法を二つ、続けざまに発動させます。
[ヴァッサー・クーゲルは水球をぶつける魔法。
ライニグング・シュプリューデルは魔物を浄化させる魔法だ。]
レオは、クリスタル・シルトが壊れる瞬間に先程の技をお願いします。
それからいつものポジションに交代致しましょう。
――その後は防備に専念しつつ、発動までの時間を稼いで頂けますか。
そして魔法の発動をする際に、また足止めをお願いします。
[二度の魔法を間隙なく発動させるのに成功した事はない。
それに自分がオヴニルと十分に距離を取れない状態で、レオに守って貰うのは難易度が跳ね上がる。
けれど、少しずつ彼女とは連携が上手く取れるようになっているし、氷ではなく、使い慣れた‘水’であればまだ目はあると思う。]
――今です!
[少女は盾が砕かれる直前に斜め後ろに下がり、レオとポジションを交代する。
>>207棘持つ薊が「輪をつくるもの」を打ち据え始めれば更に数歩下がるが、広さ的にそれ以上は下がれない。
棘が当たって、オヴニルの胴体の一部、凍ったままの表皮が砕け散る音がした。
それを数歩後ろで聞きながら少女は水の気を集め、魔法を発動させ始める。]
― 待機・休憩所 ―
ふぇい?
[ステファン>>276のお願いに首を傾げつつ、治療を受ける。
メレディスからの指示>>273は、頷いて]
肝心な時に役に立たないんじゃ意味ないですからね。
[そう言いながらほんの少しうとうとしていたとか*]
清漣なる蒼き魂よ
我の求めに応え給え
疾く――疾く
[領巾をはためかせながら紡ぐのは、発動までの時間を短縮する効果を持つもの。
性格には祝福を授ける精霊に向けてそれを了承して貰えるよう願うもの。
未熟な修行中の身なので、普段は殆ど省略する事はない。
行程を正確にこなした方が精度は高いからだ。]
[けれど追い詰められた状況が、少女に適応させようとしていた。
自分達が力を貸す。
見ているから頑張れ、と。
幼い水精達が応援してくれる声がした。
心の中で有り難うと告げながら、少女は集中力を高める。
――水の気が集まり、少女の纏う領巾が眩く瞬き、
魔法の発動が近い事を感じさせる。]
―「輪をつくるもの」オヴニル―
[ベルティルデの推測とオヴニルの攻略方法>>279を説明され、
ようやく、玲緒は落ち着きを取り戻す]
うん、――わかったよ。
あんなやつ、絶対にベルに触れさせないから。
[薊の雨の降り注ぐ中、魔法を発動するため下がる相棒を
今度は小さな身体で庇うように前に出る。
棘に身体が傷つこうとも、少女たちを守る盾を砕くべく
オヴニルは巨大な牙を突き立てる]
――……っ。
[槍握る掌に汗が滲んだ]
……わぉう。
[精霊族の長の声と共に授けられた祝福。>>221
それが右手首に銀と翠の腕輪を作り出すと、感嘆の声が上がった]
あー……確かに、魔法は俺ほっとんどダメだしなぁ。
[そうも言ってはいられないだろうから、機会があればやりそびれた事を試してみよう、とは思うけれど。
今はそれよりも大事な事があるから……と、気持ちを切り替えて]
……つーか、そこ、はしゃぐとこかよ。
[嬉しさ隠す様子もないウェルシュ>>222に、つい突っ込みが飛ぶ。
とはいえ、嬉しくないか、と問われればまあ。
それが何を意味するのかは分かるから、素直に嬉しい、と返すしかないわけだが]
[休憩所に向けて進む足取りは軽くない。
当たり前だが、右足を庇う動きになるからだ。
だから、先に行く、というセインの言葉はありがたく、ほっとしながらその翅の煌きを見送って]
……ん?
ああ……ちゃんと治療すりゃ、だいじょーぶだろ。
骨とか筋とかいった感じしてねーし、へーきへーき。
[インターハイに響くのでは、というウェルシュの危惧にはからりと笑う。
傷がどうなっているのかちゃんと見ていないから何とも言えないが、ここで不安を煽るような事はしたくなくて]
おーえん、かぁ……さすがにそれは難しいだろーけど。
っつか、竜巻はヤバい、マジヤバいからっ!
[さすがにそれは競技場が吹っ飛ぶから、と笑って返し]
……ま、直接は無理でもさ。
風にのっけて、おーえんしてくれよ。
……俺の、とーさんやかーさんと同じよーにさ。
[ぽつり、とそんな呟きを漏らしたのは、休憩所に着いた直後。
呟きの意味は説明する事無く、メレディスの招き>>248に、はーい、といいお返事をしながら治療を受けるべくその傍へ。*]
[噛み砕く牙の圧力。
ピシリ――音を立てて、魔法の盾が砕ける、その瞬間。
ベルティルデの聲が飛ぶ]
貫け!『剣の百合』!!
[手槍は長槍へと転じ、神速で繰り出された突きが
「輪をつくるもの」の顎を世界樹へと縫い止める]
聖神神官長 ルートヴィヒは、火炎の御魂 ステファン を能力(襲う)の対象に選びました。
[追い詰めた筈の獲物の反撃に、オヴニルは怒り狂う。
猛る咆哮は衝撃となり、玲緒を打ちつける]
――ぐッ!
[背後に流れる水の気が集うのを感じた。
あと、少しだけ耐え抜けばいい。
巨大蛇に貫く槍を抜かせまいと歯を食いしばり、強く足を踏みしめる。
我に仇なす敵を射抜け!
ヴァッサー・クーゲル!!
[>>290レオが槍を投擲し、オヴニルの身体を縫い止める。
その直後に空色の6(3x3)個の水珠が現れ、唸りを上げならオヴニルに襲い掛かっていった。
圧縮された水珠によって、輪を作るものの身体を穿ち、凍った表皮が砕ける。]
― 待機・休憩所 ―
[治癒が進めば痛みも減り、意識も周囲に向きやすくなる。
自分と同じように治療され、体力の回復に努めるウェルシュとセージ。
そう言えば彼らも自分達と同じ試練を受けたのだ、と思い出した]
ねェねェ。
ウェルシュとセージも試練受けたんだロ?
どんな場所で受けたんダ?
ボクタチのところは、火山の中みたいな場所だったヨー。
[まるで観光でもして来たかのような軽い口調で2人に問う。
精霊の領域なんて滅多に行けるものでは無いという認識はある。
それ故にどんな場所だったのか、とても気になったのだ]
[効果はあるようだ。
けれど、まだ足りない。
オヴニルが躰に走る痛みに尾を激しく揺らしながら暴れるのを視界に収めつつ、少女は次の魔法の準備にかかる。]
― 待機・休憩所 ―
[メレディスの治療を受けるのは、これで何度目だったか。
いずれにしろ、彼の癒者への信頼は高いものだったから、大人しくその治療を受ける。
受けた傷がほの白い光に包まれ、癒えて行くのを感じつつ、ウェルシュとメレディスのやり取りを聞いて]
…………確かにどっちもツンデレっぽいよな。
[とか、ぽそっと呟いていた。
一応小声で、だが]
ん、他はだいじょーぶ。
あんがと、メレディスさん。
[他に痛むところは、という問いに、ふる、と首を横に振る。
礼を言った後は促されるままに休息を。
続けて始まるウェルシュの治療は、やはりというか自分のやった事だけに案ずる色も瞳に覗く。
それでも、それが本気でぶつかった結果だから、悔いる事はなく。
本気でぶつかれたみたいだね、というメレディスの言葉>>269にも肯定の意志を秘めた笑みを浮かべていた]
[なんて、やってる所に戻ってきた火炎の二人。
来るなりのそれぞれの物言いに、思わず笑ってしまったのは許されろ、という所で]
よ、お疲れさん。
[こちらに手を振るステファン>>276に笑いながら手を振った後。
向けられた問いかけ>>293に]
えーっと、空中。
だだっ広い空に、足場が幾つかあるだけの場所だったぜ。
[全力で駆けた空間の事を思い返しつつ、こう答えた。*]
― 『世界樹』の枝 スヴァーグニル ―
[探索を初めてしばらく後、二人は2匹目の大蛇と遭遇することとなる>>153]
素早い敵、か……。
[イメージが固定化されたからか、精霊石の欠片から戦鎚への変化は問題なく行えたが、相性がいいとは言えなさそうな敵に自然表情は険しくなる。
しかしその警戒も、アイリに言われた通り、牙による攻撃に対してのもので。
アイリの後方から、障壁に激突する様>>154を見ながら、先よりもスムーズな対処を心に決める]
[しかしその見通しは甘かったと、すぐに思い知ることとなる]
[尾を構える予備動作。
先の力任せの振り払いとは違う鋭さのようなものを、その動きに感じるも。
アイリに声を掛けるより早く、突き刺す動きの尾が障壁を破壊する>>155]
なっ……壁が壊れた!?
[ほとんど無敵の盾として、絶対の信頼を寄せていた障壁が、一撃で破壊された。
その事実に思わずアイリの言う通り、一歩後退してしまう。
鋭いだけでなく、その尾の先端には、毒すら備わっているようだった]
アイリ、落ち着け……!
[内心の声に思わず口に出して反応するも、眼前で繰り広げられる攻防>>157に、それを聞いている余裕はないと感じられた。
展開までややタイムラグのある障壁は完成するより早く破壊され、動きを阻害するための枝も間に合わない。
それでも彼が退こうとしないのは、こちらに被害を及ばせないようにするため――というのもよくわかっていたから。
攻防に手出しすることすら出来ない自分がもどかしく、戦鎚の柄をきつく握りながら歯噛みする]
[そしてついに、一進一退の攻防を、大蛇の尾の一撃が破る>>158]
アイリ!?
[脇腹を尾針が突き抜けて、僅かな赤が空中に散る。
アイリの顔色はみるみる内に悪くなり、ついにその場に膝を突く]
くそ……!
[追撃だけはさせてはならぬと、咄嗟にアイリの前方へ飛び出すけれど。
頭上高く構えられた尾針に、対処する術はまだ見えていない]
僕僕言ってんじゃねえ。
失敗したのは俺も同じだ。
[アイリの口癖を咎めたのは、この時ばかりは気に食わないからではなかった。
敵の戦法をもっと早くに見抜けたなら、あるいは魔法を展開するための時間稼ぎを自分が担えたなら。
彼の代わりとはいかないまでも、出来ることは自分にだって多くあったはずだ。
悔しさに顔を歪めた所に、アイリが告げた指示は]
――出来ねえよ。
[自分はいいから先にというアイリへ、きっぱりと拒否の意志を告げる]
その状態から逃げ切れる保証なんてないのに、置いていける訳ないだろうが。
[歩くことすらままならない様子、無理に動けば余計に毒が回ることにもなるだろう。
アイリの計算を信じて最善手を取れるほど、冷徹な頭も持ち合わせてはいなかった]
[先に交わした魔法に関する会話を思い出す]
空気……。
[目に見えぬけれど、確かにあると感じられるもの。
確かに地の魔力への印象は、徹にとってそれに近しいものだった。
暑ければ手団扇で煽ぐように、空気を操る術もまたある訳だが]
うん。無理だなそれは。
[しかし詠唱だの操作だのと、複雑に動かすイメージは、やはり全く湧かないのだった]
[そんな男が告げた、特待生であるという事実に]
なんだよその反応は!?
[二度聞き返された挙句、盛大に乾いた笑みを浮かべられた]
いや、特待生っつっても私立だし、そこまで滅茶苦茶頭いい訳じゃねーけどな?
[それこそスポーツ目当てでもなければ、私立より公立の人気が高い地域。
地区全体で見た成績で言えば、中の上程度といったところか]
ほら、好きなことのためなら努力も苦にならないって言うだろ。
甲子園に行くためなら、勉強くらいなんてことないぜ。
[と言って、中学の部活引退後急激に成績を上げた徹を見て、両親と教師が盛大に溜息ついたのは余談である]
― 『世界樹』の枝 スヴァーグニル ―
――うおおおっ!
[動けぬアイリ>>249向け、必殺の刺突が繰り出される。
そこに割り込むようにして振るった戦鎚は、狙い通り尾を横から打って、その軌道をアイリから大きく逸らす。
一瞬安堵の表情を浮かべるも、それは敵の狙いが見え見えだったがためのまぐれ当たり。
横合いから飛び出した標的を認識し、スヴァーグニルは鋭い尾をこちらへ向ける]
そうだ……俺が相手だ!
[背中から聞こえる声>>250を無視して、大蛇の前に立ち塞がる。
再び鋭く突き出された尾を、戦鎚で弾こうと試みるけれど]
いってぇ!
[左腕を僅かに掠める針。
出血があるかないかの傷口から、消毒液の数十倍くらいの激痛が走る。
しかもそれは肌を侵しながら、じわり、と広がりつつあった]
――いや、アイリ、回復はいい!
まずは自分を優先してくれ!
[所詮は掠り傷、一戦終えた後の治療でも間に合うと、自分を奮い立たせる。
実際、アイリのように回復する手段はなくとも、地の魔力による肉体強化が、毒の侵入を大きく遅らせてはいた。
とはいえ、二度、三度と繰り返される尾の連撃を、体も武器も重量級の男は捌き切れず。
細かい傷が増え、脂汗と動きの鈍りは、隠せないものとなっていく]
くそ、このままじゃ……。
[焦りと共に大蛇を見据えた時、ひとつ、気付くことがあった。
尾の動きこそ素早いが、その支点――つまり腹に当たる部分は、連撃の間はほぼ動かない]
あそこに、攻撃が届けば――!
[しかし、当然ながら尾の攻撃は、接近を許してなどくれず。
遠距離に攻撃を届かせる手段があればと、思わずにはいられない]
[刺し貫く楔を圧し折ろうと閉ざされる顎門から、
槍を引き抜き構え直す]
――喰らえ!!
[横殴りにオヴニルの顔を殴りつけ、穂先を突き込む。
背後にベルティルデを庇っている為、
巨大な敵との足を止めての殴り合いという、
極めて不利な状況になってしまったが。
れでも怯むことなく、オヴニルの動きを牽制する]
(もう、長くは保たない――でも)
[触れさせないと、ベルティルデに約束したのだ>>285
だから弱音など吐けない]
『思うのならやるがいいぞ』
[そんな時、意識に滑り込むように聞こえた声にはっとする]
ど、どうやって!?
[思わず訊き返すが、もう助言は済んだとばかりに沈黙が返る]
そうだ……魔法!
[イメージがわかないからと、除外していた攻撃手段。
しかし今なら、『何をしたいか』はともかく、『どうしたいか』ははっきりとしている]
うおおおおおっ! 届けっ!!
[詠唱も何もない、曖昧で無茶苦茶なただの願望と共に、戦鎚を地面へ叩き付ける]
[果たして]
[ぼこん、と音が響いたのは、戦鎚が打ったのとは別の場所。
大蛇の腹の辺り、打たれて飛び出したかのような、土の杭が出現していた*]
― 聖神神殿・儀式の間 ―
……む。
[不意に感じた熱に、神官長は閉じていた目を開く。
熱の源は、手にした四つの精霊石の内の二つ]
……火炎と疾風の承認は得られた、か。
一先ず、半分は得られた、と。
[だが、それだけでは足りない。
大地と流水の承認、『四大の勇者』の現臨。
『混沌』の近づく現状、それは急がなくてはならない]
……翼毒蛇対策と……最終的に、『光輝結界』を展開する必要性も高い。
四大揃えて、なんてぇ悠長に構えてるヒマぁ、ねぇな。
先に、火炎と疾風だけでも一人ずつ、根に送るか……。
[小さく呟き、力を凝らす。
それは、枝から根への道を拓くためのもの。*]
……皆、聞こえますか。
[言霊石に意識を向けて、呼びかけるのは任を託した者たち全員]
火炎と疾風の承認を、こちらでも確認しました。
……ですが、同時に最強の厄介者の接近も確認されています。
あの『
覚醒した火炎と疾風の勇者たちに、討伐を託します。
[さらりと告げるのは相変わらずの無茶な振り]
とはいえ、覚醒した全員を送ってしまうわけには行きませんので、各属から一人ずつを選んで送ります。
人選は後程伝えますが、皆は彼らの補佐に努めてください。
[お願いします、と付け加える部分に滲むのは、願う色。**]
― 待機・休憩所 ―
空中!? in the sky!?
[足場はある、とは言え、落ちたらひとたまりもなさそうな場所で試練を受けたとセージは言う>>297。
思わず声がひっくり返ったのも已む無しだ]
oh……こっちもlava flowあったケド、そっちも凄いネ。
[英単語にピンと来なければ溶岩流だと言い換えて、驚きの表情でウェルシュとセージを見た*]
― 休憩所 ―
[ メレディスが星司の治療を優先してくれたのは>>266ウェルシュにとって、実に適切な処置だった。
足の傷も大事無さそうだと判ったおかげで、その後の自分の治療も素直に受ける事が出来る ]
うん、ボクも星司も全力を出したよ。
[ メレディスの呟きに>>269返した声は、それまでに無くきっぱりとしたもの ]
―回想・精霊節まで、彼たちと彼女たち-U―
[廊下を歩いているとミリアムと擦れ違う。
お日様のいろの柔らかそうな癖っ毛が、
弾む足取りにふわりと揺れている。
人懐っこい笑顔と屈託のなさそうな人柄が相俟ってか
初対面時に、ふと『――あの髪に触ってみたい、わしゃわしゃと掻き回してみたい』などと思ってしまったせいで。
彼女と顔を合わせると、つい黄金色の髪へ視線を送ってしまうのだ]
こんにちは。
これから、訓練ですか?
[髪のことは意識しないよう、
努力をして猫を被り、すまし顔を作る。
けれど挨拶を返そうと振り向く動きに合わせて、黄金色の髪が靡くと。
まるで動くものに反射する小動物のように、無意識に手を伸ばしそうになり]
(鎮まれ、――私の右手!!)
[右手を咄嗟に左手で掴みながら、
心の中で叫んだのは、きっと、どこやらで読んだライトノベルのせい。
妙なポーズで動きを止めた玲緒を、不思議そうに見つめるミリアムに、
誤魔化すように引き攣った笑顔を向けるのだった]
レオ、オヴニルから離れて下さい!
[二つ目の魔法を完成直前まで練り上げた少女は再び相棒に聲を飛ばす。]
[深く息を吐き、吸うと、扇を円を描くように動かしながらくるりと回る。
無防備な姿を見せる事になるが、相棒が>>285絶対に触れさせない、と約束してくれたのだから躊躇はない。]
其は清浄なる力。
汝の力を持って、迷える魂を浄化せよ!
ライニグング・シュプリューデル!!
[聲で相棒に蛇から離れるように促した後、扇でオヴニルを真っ直ぐに指し示し、裂帛の気合で紡いだ呪文。
空から降る浄化の泡が、オヴニルの身体を包む。
砕けて散らばっていた欠片はすぐに月白に溶かされ、身体の再生に歯止めをかけた。]
― 待機・休憩所 ―
うん、空中。
すっげー風が気持ちよかったんだぜー!
[純然たる風の精霊力が満ちている場所だから、当たり前ではあるが]
でもさ、そっちの火山ん中?
それもなかなかすげーと思うぜ。
……今までだったら、行けるわけないようなとこだったんだなあ、お互い。
[妙にしみじみとした口調になったのは、溶岩流、と聞いて>>308ステファンたちの試練の場の凄まじさを改めて感じたから。
ちなみに、英単語はわからなかったので、きっちり教えてもらいました。*]
[ 星司とメレディスの二人にまでツンデレ認定された風の妖精の方はといえば ]
『わたしは、アイルリートみたいにエラソーじゃないわよー!』
[ むきー!と言わんばかりに、じたばた翅を動かしていたが、やっぱり顔は紅かった。
視線が合ったら、恐らく攻撃行動に移行したろう程度には動揺していたから、振り向かなかったメレディス>>267は、ここでも正しい選択をしたことになる ]
[悶えつつも泡に浄化され、少しずつ小さくなっていくオヴニル。
モーインと比べれば細身の身体、先程は比較的損傷の少なかった腹部に、まるで命を燃やすようにぼうと光る紅い光を見つけた。
火輪の如く激しく回るそれは、恐らくは輪をつくるものの核。]
レオ、腹部ですわ!
赤く光っているところです!
[少女は震える膝を叱咤しながら、相棒に急所は尾だと告げる。
自身は魔力は粗方使い切っていて、肩で呼吸している状態だった。
少し休めば回復するだろうが、すぐに魔法を使う事は出来ない。]
――これを。
[レオに自分の扇を託す。
閉じられたそれは、棒のように振るう事が出来る。
加護の力で先程よりも強度が高められ、少し短いロングソード程の長さになっている。]
…止めを、刺して頂けますか。
[自分の武器を託すのは信を置いているから。
気力で声を振り絞り、レオに願った。]
――…よし。では、よろしく頼む。
[タチアナの答えを貰い、一つ頷く。
そして、隊の一員として彼女に願うことは以下のこと]
タチアナには、特に頭上を気にして欲しい。
人というのはどうしても前後左右に意識が向きがちでな。
上と下の警戒がおろそかになりがちなんだ。
下はまだ地に足が付いている分、上よりは警戒は行くけれどな。
[ある意味一番重要な箇所を彼女に任せたのは、
翼毒蛇の気配を一番に感じていたように見えたからだ。
急にこれの願いはいささか重すぎるだろうか?と、
バルタザールに内心迷いがない訳ではない。
ただ、バルタザールは、その迷いを表面に出してよい立場で今はない。
決意を秘めたように見える彼女を信じるように、見据えた。
そして、大概この手の信頼をバルタザールは裏切られたことがない。
だからこそ、未だ生きて此処に在る。
その信頼故の結果は、直ぐに出ることになるとは、流石に思って居なかったが。それもまた聖神『オルキス』の導きか]
[タチアナの予想通り。バルタザールの隊は、他の2隊より厳しい道を進む。
正確に云えば、翼毒蛇の気配に真っ直ぐに向かっている。
他の2隊は左右を挟む形だ。
翼毒蛇を絶つのであれば、4隊に分け四方を囲む形をとったのだろうが、今回の目的が討伐でないこととと安全性を鑑みて3隊の形をとった]
少し休憩を取ろうか。
[厳しい道を進むが、敵というべきものは見えない。
これまでの強行軍もあり、バルタザールが休息を提案した、その時だ]
――…っ!!??
[タチアナが警告の声をあげたのが聞こえた。
反射的に皆がその場から飛びずさったのは、歴戦の騎士達だけあった。
どうっと重い音と、地が揺れる感覚。
タチアナが警戒していた上から襲来したのは]
人食い大蜥蜴だと!!??
[どうやって飛んできたのか甚だ理解しがたいもの。
大人3人分はゆうにある巨体がある場所は、先ほど隊の皆がいた場所だった。
警告の声が少しでも遅ければ、下手すれば数名潰されて命を落としていただろう]
[ その後、やって来たステファンとミリアムを見れば、彼等も全力でぶつかったらしいと一目で分かる様子>>276 ]
うわあ...ほんとに痛そう...ステファン、大丈夫?
[ メレディスが治療する間に、水や食料を引っ張り出して勧めたりと右往左往 ]
お疲れさま、メル兄さん。ホントにありがとう。
[ やがて、全員の治療が一段落すると、一息つくメレディスに>>273改めて感謝の言葉を紡いだ ]
― 待機・休憩所 ―
Wow, 風の精霊の場所だったら、とても気持ち良さそうだネ!
ボクも行ってみたかったヨ。
火の精霊の場所は、熱気が凄かっタ!
デモ嫌な感じじゃあ無かったヨ。
すごくボクにfitする感じだっタ。
[宿す属が故に当然のことではあるのだが、セージの言葉>>313にそんな風に返して。
続く言葉には、力いっぱい縦に首を振って同意を示した]
ゼッタイに行けやしなかったヨ!
この世界ナラデハだネ。
[ファンタジー好きにはありがたい体験だったとも言う*]
くそっ!!
[しかし潰されなかったことに安堵するのは、まだ早かった。
翼毒蛇の傍に、どういう形であれ居れるほどの能力を持った大蜥蜴だ。
素早く得物を定め、大人を一飲みする大口を開けて突進を仕掛けてくる。
得物と定められたのは――バルタザールである。
各々体勢が整わぬ中、狙われたのが自分で良かったとバルタザールは一瞬、死を覚悟しながら思う。しかし、最後まで生きることを諦めはしなかった]
[ジュシュッ…―――
という肉を裂く音がその場に響いた。
しかし、バルタザールが喰われた訳ではなかった。
バルダザールの得物である、片手剣より大きく、大剣とまではいかない両手剣が、柄の部分を上に刃の部分が下に、つっかえ棒のように大蜥蜴の口にはまっている。
バルタザールを噛もうとした力が、そのまま剣に伝わり、切っ先が下顎を貫き地面に大蜥蜴の身体を縫いとめた形だ]
流石に肝が冷えた。
[抜かりなく誰かがトドメを刺したのを確認して、バルタザールは苦く笑う。
息絶えた大蜥蜴から自分の得物を引き抜き、
一息吐くと、タチアナに向かって礼を一つ]
もう一瞬気が付くのが遅かったら危ないところだった。
――…助かった。
[今回のことが、彼女の自信になるか、そうでないか
――…そんなことを考える間なく、他の隊からの連絡が入る]
この先に、確かに翼毒蛇の姿があるようだな。
[ひとまずその近くに距離を詰めようとしたところで、
更に神官長からの連絡がくれば>>*1]
翼毒蛇の正確な場所は特定できました。
また、取り巻きと思われる敵も1体は駆除できたのですが、
他にもいないとは限りません。
こちらに来られる火炎と疾風の勇者が翼毒蛇が
1対2で闘うことができるように全力でサポートします。
[任務に是と返し、こちらの状況を手短に報告するのだった。その後は、与えられた任務通りに動く心算**]
― 待機・休憩所 ―
ダイジョブ〜
メレディスサンにかかればこんな傷〜
[ウェルシュの問い>>317に、明らかにメレディス頼りなことを言った。
けれど、それは彼を信頼しての言葉でもある。
神殿で何度もお世話になったため、身を持ってメレディスの優秀さは知っていた]
お水もらうヨ、アリガト!
[渇いた喉を潤すために勧められた水を受け取り、何度かに分けて喉へと流し込んだ]
― 待機・休憩所 ―
唯一欠点上げるとすれば、どー考えてもここより高いって事くらいかな。
[落ちたらヤバそうだった、と。
言外の意は伝わるか]
嫌じゃなかった、って事は結局、自分に合う場所だった、って事なんだろーな。
[ステファンの話>>318に思った事をそのまま口にして]
だーよなー!
大変っちゃ大変だけど、すげー経験してるよな、俺らって。
[この先、更に飛んでもな事が待っているとは知る由なく。
語る口調は、呑気なもの。*]
― 休憩所 ―
[ まずは休息、というメレディスの言葉にも>>273、はあい、と良い子の返事を返して、その後、互いに精霊の領域について話すステファンと星司の会話>>318は、相槌うちつつ聞いていたが ]
ボクらも精霊の領域に入ったのなんて初めてだよ。
多分、この世界でも、殆ど経験者は居ないんじゃないかなあ。
[ 異界から来た彼等だけではなく、自分たちにとっても特異な体験だったのだと、そう告げた ]
[ベルティルデの聲が落ちると同時に飛び退き、
魔法を投射するための射線を作る。
無防備な姿を晒す少女を、蹂躙しようとするオヴニルを、
裂帛の気合で紡がれた呪文が産み出す、浄化の泡が包み込んだ。
最早、咆哮する力さえ失ったのか、
オヴニルは悶えながら泡の中へと溶け始めるが]
あれが、オヴニルの……。
[相棒が指し示すのは、巨大蛇の核たる紅き火輪。
あれを潰さない限り、時を過ごせば「輪をつくるもの」は再び蘇るのだと言う]
わかった――後はお願い!!
[デッドライン寸前、裡へと飛ばされたベルティルデの聲に
此方も聲を飛ばした]
― 待機・休憩所 ―
[ウェルシュの言葉>>321に瞬き一つ]
うっわ……それって、ホントにレア体験中のレア体験……。
[声に驚きが混じったのは一瞬。
それからふと、手首の腕輪に視線を向けて]
……逆に言うと、今ってそんだけのことをしなきゃなんない……って、事なんだろうけどなぁ。
[ぽそ、と呟いた。*]
― 少し前・待機休憩場 ―
おおっと、了解〜!
…まったく、「相棒の方を先に!」って子が多くて、
嬉しいやら安心するやらだよ。
[泣き付かれたのには少々おろりとしつつも笑って、
ミリアムの進言>>275を快諾してステファンの治療にかかり、
彼からミリアムの治療も頼まれれば、彼女にも。>>276
女性ゆえに少々気は使うものの、火傷は難無く処置を終えた。]
(火山の中……空中も相当だけど、
すてふくんもせーじくんも、思った以上に肝が据わってる。
おろおろしてたのはこちらばかりか。やれやれ。)
[観光してきたかのようなステファンと星司の報告に、
背中を向けて双眸を細めた。
うとうとしている少女には、ブランケットを渡して。>>282]
― 休憩所 ―
[ 会話しながら、時折星司の方をもの問いたげに見やるのを、メレディスあたりなら気付いたろうか ]
(風に乗せて、かあ...)
[ とーさんや、かーさんと同じように、そう口にした星司の言葉>>289の意味は、おぼろげながら察することが出来て、以前に聞いた「やり切れない時期」があった、という言葉とも重なるそれに対してどう言えばいいのかは、ウェルシュには判らないままだ ]
[激しい戦いに決着をつけようと『剣の百合』を構えようとして]
『――これを』
[>>316 止めを刺してくれと、差し出される扇に瞬いた。
精霊の加護を受けし武器は、遣い手の力そのもの。
――いや、分身とさえ言っても過言ではないだろう。
それを他人に託すことは、何よりも深い信頼の現われだから]
了解。
[淡藤色の瞳を見つめて頷くと、扇を受け取った]
―回想:精霊節まで・風組と―
[大魔法使いの息子のウェルシュカーディの事は伝え聞いていたが、顔を合わせた回数はアイリルートよりも少なく。
風の二人、否三人は相性がいいようで、共に鍛練を積む姿は何度も目にする事があっただろう。
少女とレオは得意とする分野が違うので、修練を積む上では彼らにもお世話になった。]
ウェルシュカーディ様、セイジ様、セイン様。
お疲れ様です。
――これ、差し入れです。
宜しかったらどうぞ。
[水筒に入れた、一族に伝わる回復効果のある飲み物を差し出し、少女は微笑む。
二度味見をしたので上手く出来ている筈だ。
時折そうした差し入れを修行で汗を流す他の勇者候補にもしていた。]
― 現在 ―
[不意に、言霊石が強い光を放つ。
候補生達の輪からそっと離れ、石に耳を押し当てた。]
こちら、メレディス。聞こえています。
……なんっ……!?
それって、どう――…
[応答する声は緊張を帯びるが。
今は周囲に候補生達がいる。
一度言葉を噤み周囲を見回し、小声での応答に切り替える。]
― 待機・休憩所 ―
ここよりも!?
落ちなくて良かったネー…。
[セージの言葉>>320に再び驚く顔。
言外の意は違うことなく伝わった]
うん、何だかチカラが沸く感じもしたヨ!
[再びの同意に顔が上下に動く]
大変なことだけど、とっても楽しいヨ!
[セージと同じく、この先に待つことについては知る由もなく。
今の体験自体が楽しいと、笑う声はどこまでも陽気だった]
翼毒蛇、って、あれの討伐は相当な難易度では…いや。
火炎と疾風の勇者……それに否やもありませんが、
いや、
…… …了解しました。
準備が出来次第、決められた移動方法に則って
『根側』へ彼らを送ります。
[これも予定通り、なのだろうか。
いずれにせよ根側にはバルタザールとタチアナを含む調査隊が先行している。
彼らがサポートを行うのであれば、大船に乗った気持ちで居れば良いのだろう、と思い直した。
次なる試練に向けて、短い了承を返す。**]
エッ、ウェルシュタチも滅多に無いことなノ!?
[こちらの世界の人ならば良くあることなのかと思っていたが、そんなことは無いらしい>>321。
経験者もほとんど居ないらしいと知り、驚きの表情のまま何度も瞬きを繰り返した*]
貴方方はとても息が合っていらっしゃいますのね。
羨ましいですわ。
――私も、上手くレオと連携が取れたらいいのですけれど…。
[有事の際には勿論彼女と組む心算だ。
レオは戦う事を意識してはいないようだし、
少女はレオよりも修練は積んでいるものの実戦経験がないのでどうなるかは蓋を開けてみなければ分からない。
息を合わせるにはどんな事に気を付けたらいいだろうかと、他にも聞いて回っていたが彼らはどう答えたか。*]
/*
赤のほうで全員に応答が来たようだったから
今度は赤でお返ししてみたのこころ。
まだ使っていいのか分からなくて
白ログ赤字と迷ったんだけど、内容的にはこっち、だよね。
まずかったらごめんね!
―ミリアムとの出会い―
[水の守護者の集落は閉鎖的である。
誇り高き水の精霊の血を受け継いだ守護家はそれを矜持としており、
清らかな水が豊富に使える事は集落に住まう者達に豊かな生活を齎した。
それはいつしか自分達のみでも十分に生活出来ると思わせ、
集落には招かれた客人か、決まった者以外はあまり人が訪れないようになっていた。
勇者に力を貸した精霊の特徴を色濃く受け継いだ似た女子は、
片手を超えるまでは病気や大怪我などをしないように、輪をかけて過保護に育てられた。]
[7歳の時、招かれた客人は淡い金色の髪をしていた。
同性で、かつと同じ守護者という事で、是非少女の友人にと求められたのだ。
事前に告げられていたものの、アイルリートの性別を間違えた一件から、また何か失敗しないだろうかと少女はかなり緊張していた。]
ほんじつはわざわざおこしくださり、どうもありがとうございます。
あなたがミリアムさまですか?
はじめまして。
わたくし、ベルティルデともうします。
[スカートの裾を摘まみ、挨拶をした少女は自分より一つ幼いミリアムに頭を垂れる。
先生に習った通りに出来て、少女はほっと安堵の息をつく。]
[小振りなロングソード、と言えようか。
流水の加護受けし扇を振りかざし]
やあっ!!
[掛け声と共に撃ち降ろすと、
燃え盛る火輪は粉々に砕け散る。
――こうして「輪をつくるもの」オヴニルの討伐は成されたのだった]
――あの。
さしつかえなければ、そとのことをおしえていただけませんか?
わたくし、そとにあまりでたことがないのです。
[はにかんだように笑う顔の、薄藤色の瞳は好奇心に輝いていた。
それから彼女と友誼を交わし、父母に連れられて彼女の住まう集落にも足を運んだ事もあった。
成長するにつれて修行の時間が増えると、会う機会は随分と少なくなってしまったが。*]
[集中、静かに、心を落ち着けて、集中して魔法を詠唱する。
大丈夫だ、いつもの通りにいつもの心でやればいい。
いつも当たり前の様にしている事で、それが当然ではないか、当然――…]
...Circulinem Mundis Terr...
...Circuli... mun.... !?
[いてえ、と微かに呻くトオルに微かに離れた視線が、左腕の毒を認める。
それを認めて、集中の糸が途切れたと同時に…。
解れる魔力、弾ける力。ひっそりと、術式自体は初歩にあたるはずなのに。
ファンブル。解毒呪文が術式崩壊を起こした]
ふざけるなトオルっ!
これは冗談で言っているのではないのだぞ!
こいつの毒に侵されて倒れてからではもう遅いのだぞ。
死んでからでは回復魔法は利かないんだぞ!
僕はいいから早く… …… ……っっ!
[無意識のままに、次の詠唱をトオルへ向けようとした時、トオルに回復を拒否された>>303。
今のを、視られていたのだろうか。いや、そんな余裕はないか。
術式のファンブル。怪我人に動揺する新人癒者によくある失態だ。
そんな物を、この自分が?
それは、決して失敗を赦されてならないと考えるアイルリートのプライドを大いに逆撫でた。
だから、アイルリートは行き場も不明な怒りに強く握り締められた拳を…]
…… …… …… ……づっ!?
[猛毒で激しく脈打ちを繰り返している自分の脇腹に叩き付けた。
目の奥で白い光が点滅しそうな激痛が、脇腹で暴れ狂う。
だがその激痛で、堂々巡りになりかねない感情を強引に押さえつけて]
...Circulinem Mundis Terr...
[再三、四、解毒魔法を静かに重ねがけて脇腹の猛毒を除去する。
その間もトオルは単身、必死に思案しながらも大蛇と対峙し続けている>>305]
...Imobul Fort Terr...
...Nult Defendr Amis...
...Tie Chain Becher...
大地の精霊たちよ、この祈りと求めを聞き入れ
悪しきを縛る黄色の枷を貸し与えよ
[長い詠唱と地面に魔方陣を描いて築かれる、複雑な詠唱。
この構築は、アイルリートも厄介な魔物が現れた時に時折試みた程度で、未だ完全に成功できるワケではない。だけど]
…ここで成功させなくてどこで成功させるというのだ
世界の盾としてあれ。
高く聳える守りの巌であれ。
誰より前にたつ闇への障壁たれ。
それが、大地の勇者が残した教えだ。
…だから成功させて当たり前。
…僕は大地の守護者、マガーネルの直系だ…
[地面に、世界樹の枝に強く激しく叩き付けられた戦槌が震えた>>306。
スヴァーグニルの腹部を狙い、土の杭が強く飛び出して、大蛇が少なからず怯みを覚えたその瞬間に]
トオル! 封印ごとこのクソ蛇を叩き潰してやれ!!
――… 『テラの壁枷』 !!
[両手で足元にあたる、世界樹の枝を強く抑えながら叫び、魔法が発動する。
大蛇の四方から、杭の様に競りあがる障壁。
それはアイルリートがよく扱う、黄ガラスの様な障壁とほぼ同一の物であるが。
ピラミッドの様な四角推状の結界として、一部の隙間なく大蛇の全身を障壁の封印が囲うと]
[大地の精霊により齎される魔力が、激しく大蛇を押さえつけた。
封印の内側で暴れようとする大蛇の尾針は、狭苦しい障壁封印に押さえつけられて、威力を加えるのに十分なスペースすら許されていない。
この封印魔法が砕かれるそれまで、この大蛇は自慢の尾針で、トオルを攻撃する事は愚か、近づく敵を追い払う事も逃げ出す事もできない。
結界にヒビが入りだすのはそう長い時間も掛からないが、それで時間は十分すぎる]
これで届かせて、終わりだ!!
[すくりと立ち上がり、既に解毒を終えたアイルリートが、なけなしの強化魔法をトオルへと施しながら、封印ごと大蛇を撃ち砕けとトオルにそう宣告した]
[魔法の連続発動で、疲労しきった様子のベルティルデに歩み寄り、
苦しげに顔を歪めて頭を下げる]
無理させて、ごめん。
私のミスのせいだ……。
[玲緒の油断がベルティルデまで危機に追い込んでしまった。
二人とも無事だったから良かったものの、それは結果論に過ぎない。
きっと彼女は玲緒を責めないだろうけれど、それが何よりも辛い]
― 休憩所 ―
うん、精霊は自分達の領域に人間を入れるのを簡単には認めないから。
[ 本当に珍しい体験だったのか、と驚く星司>>323や、ステファンに>>332頷き返す ]
そもそも世界樹に昇るのだって、滅多な人間には出来ない事だよ。神殿の中でも限られた人だけ...そうだよね?
[ その『限られた人』の内であるメレディスに同意を求めて視線を移すと、何やら動揺する様子が見えて、首を傾げた>>329 ]
メル兄さん?
……言いたい事は、わかりますよ。
[短い了承を返すメレディス>>*2に、小さく返す]
私とて、『混沌』の侵蝕がここまで速いとは想定外でしたから。
[予定の内ではあるが、想定は大きく外れていた、と。
言外に滲ませつつ、小さく息を吐き]
それで、転移方法ですが。
枝側と、根側を結ぶ『路』は構築してあります。
後程入り口をそちらに出現させますので、後は、違わずバルタザールたちのところへ行けるよう、その『路』と、あなたたちの持つ言霊石を共振させてください。
[つまり、最初にメレディスとバルタザールの間で連絡を取り合い、その通信の波長を通路に共鳴させる事で、間違いなく彼らの所に現れる直通路を開く、という方式らしい。**]
[『七大蛇』オヴニルとスヴァーグニルが撃破された頃。
再び、響くのは神官長の声]
……『七大蛇』オヴニルとスヴァーグニルの撃破、そして、火炎と疾風の精霊の承認を、こちらでも確認しました。
皆、疲れているでしょうが、時間の猶予はあまりありません。
[何故それがないのか、の説明はまだせずに。
神官長が伝えるのは、次なる指示]
大地と流水の加護を受けし者たちは、精霊の領域での試練を。
そして、試練を終えた火炎と疾風の勇者たちには、残る『七大蛇』グラフヴィトニルと、『世界樹』の根を蝕む『翼毒蛇』ニーズヘッグの討伐を。
……ニーズヘッグ討伐には、火炎のステファンと疾風の星司、両名に向かっていただきます。
火炎のミリアムと疾風のウェルシュカーディは、グラフヴィトニルの討伐にあたってください。
『世界樹』の根には、既に調査のための先遣隊を派遣してあります。
隊を率いる神官騎士バルタザールには既に連絡をしてありますので、まずは彼らと合流してください。
癒者メレディスは、ステファンと星司を根の領域に転送後、その場にて引き続き、皆の補佐を。
[必要な事を、必要なだけ告げた後、神官長の声は消え。
そして、大地と流水の加護を受けし者たちの元には、黄と碧の光の渦が。
火炎と疾風の勇者たちの元には、霧のように白い光の輪が現れる。**]
/*
あっ、使って大丈夫だったんだね!?
てか、赤でばるたくんの通信に応答も出来たのかもしかして。
こう、
根側:ばるたくん・ちあちゃん←神官長→世界樹側:俺
というピラミッド型通信(こっちが子機みたいな)
なんだろうかと思ってたけど普通に反応してよかったんだね
勿体無いな!!
そもそも俺がまず赤使っていいのか迷ってたのがいけないんだけどね!ごめん!これはずかしいな!!
― 待機・休憩所 ―
アッ、そう言う話も聞いたことあるヨ!
この『世界樹』には普段は入れない、って町の人も言ってタ。
[ウェルシュの説明>>344に思い出したように言い、納得の意を示す。
メレディスに同意を求めるのを見止めれば、ステファンもまた視線をそちらへと向けた]
[剣の百合を持ってオヴニルに向かおうとしたレオに扇を渡したのは、
これが終われば疾風や火炎の勇者候補達と同じように試練が言い渡されるのではないか――という漠然とした予感があったから。
もしそうなら、彼女と最後まで心を合わせて戦いたかったのだ。]
――…、よかっ、た
[扇を振りかざし、火輪を打ち砕くレオの姿を見て少女はその場に座り込みかける。
何とか踏みとどまるとそっと安堵の息をついた。]
― 待機・休憩所 ―
[陽気な笑い声>>331に、わかるわかる、と頷いて。
ウェルシュの説明>>344に、へー、と言いつつ、すぐ傍の樹の幹を見た]
……そんな、特別な場所にいるんだ……。
[なんて呟いていたら、何やら皆の視線がメレディスに集まっていて。
なんかあった? と首を傾げて、自分もそちらを見た。]
[核がなくなればオヴニルはその存在を保てなくなり、討伐は終了する。]
お疲れ様でした、レオ。
[>>343少女は歩み寄って来た相棒に向かって笑いかける。
けれど対する相手は苦しげな表情を浮かべていた。
頭を下げる彼女の言葉を聞いて、ゆるりと首を横に振り]
レオ…。
少し休めば大丈夫ですわ。
私も先のモーイン戦が成功した事で油断しておりましたもの。
[左肩に触れようとそっと右手を伸ばす。]
[届いたなら、そっと撫でて。]
上手く出来なかった事は次に生かせばよいのです。
同じ間違いをしないように気を付ければ、私達、もっと強くなれますわ。
[そう言って、微笑む。*]
― 精霊節前の事 ―
[鍛錬場での修行の合間。
一休み中に呼びかける声>>327に、くるりとそちらを振り向いて]
お、差し入れ?
あんがとな、ちょーど喉乾いてたんだ!
[にぱ、と嬉し気に笑いながら受け取って、即味わう。
回復の効果がじわり、染み透る感じが心地よかった]
ん?
まあ、なんかこう、波長が合うっていうか、なんていうか、なんだよなぁ。
[息が合っている、というベルティルデの評>>333に、こて、と首を傾いでから一度ウェルシュを見て]
んー……上手く言えねえんだけど。
そんなに、難しく考えなくてもいいんじゃねーかな。
お前ら二人って、相性悪くなさそうだし。
なんていうか、余計な事考えなくても、動けば自然に息会うんじゃねーかなー。
[俺はそんな感じでいるし、と。
例によって想うままを口にしてから]
って、これじゃ参考になんないかな?
[がじ、と頭を掻いて、ちょっと笑って見せた。**]
[大蛇の攻撃は届いていないはずなのに、アイリの方から届いた呻き声>>339。
自分の声が彼の集中を乱したことには気付かず、異変があったとしても振り返る余裕はない]
……大丈夫だ、まだあいつは倒れてねえ……。
[長く複雑な詠唱が、アイリの声で紡がれる>>340。
その一手のための時間を稼がねばと、痛みに震えそうな指で戦鎚を握り直し、前を見据えた]
[土の杭は大蛇の腹を掠め怯ませたものの、決定打には至らない。
そこに届く、アイリの声と魔法発動の合図>>341。
ピラミッドのような四角錐の結界が、大蛇の全身を覆い、尾を振るうことすら出来ぬように閉じ込めた]
――ああ!
[狭い中でものたうつ大蛇が、結界にぶつかり衝撃音を立てている。
しかし、それが壊れるまでの間、待つつもりもない。
アイリの立ち上がる気配と共に、毒とは違う、力もたらす熱が体に漲り始めた>>342]
おおおおおおっ!
[走りながら、戦鎚を振り被る。
そして、四角錐に封じられ、ろくに動けぬ大蛇の脳天目掛け。
気合いと共に全身の力籠め、戦鎚を振り下ろした]
[ガシャァァン、と、ガラスの砕けるような音が響く。
暴れる尾が勢いで結界から飛び出すが、それは空中で力をなくし、枝の上にのたりと落ちた]
[勢いで宙に両足浮かせた男。
身体強化を受けつつ振り下ろした鎚の下、大蛇は脳天に大穴を穿たれ動かなくなっていた。
間も無く『ねむらせるもの』の名を持つ蛇もまた、土に還ることだろう*]
― 待機・休憩所 ―
[メレディスから何か反応はあったか。
その如何に関わらず、しばらくすれば響く、ルートヴィヒの声>>345]
ボクとセージ?
ミリアムとじゃないんダ。
[それぞれの属ではなく、分かれての指名に不思議そうに瞬いた。
その状態でウェルシュやセージ、ミリアムを見遣る]
…分けるってことは、ナニカ意味があるんだよネ、きっと。
ミリアム、ウェルシュと一緒に頑張ってきてネ!
[転送前、ミリアムの傍に寄り両手で彼女の手を包もうと手を伸ばした。
火炎の精霊王からの祝福は形には表れなかったが、ステファン達の中に確かに在る。
それがミリアムの力になるよう、自信に繋がるよう願った]
[応答を終えた直後は、難しい表情を見せぬよう
候補生の輪に背を向け、思案に沈み額に手を当てていたが。
ふとウェルシュカーディに向けられた問いを思い出し、
時間差で彼らに向き直る。>>344]
……あっ、ああ、うん。
聖神神殿との行き来に使った転移陣も、
普通とは少し違う特殊な術式で組まれていて、
俺たちも、よほどの理由や命令が無い限りは足を踏み入れられないし…
[言葉を探すように、数拍の間を空けて、]
あの場所は、
冒すことの出来ない聖域――だからね。
貴重な経験というのは、本当にその通りだよ。
…特に、今回の舞台は精霊の長たちが手ずから構築して下さった場だし………
[そう締めくくる。]
ごめん、話の途中で抜けてしまって。
ルートヴィヒからの神官長からの連絡で、ちょっと…。
……さっき聞かれたのって、この件だよね?
[確認が付け足された辺り、まだ少し通信の余波が抜けないらしい。
彼らの視線がなんとなく此方に向いていたのも感じていたが…
苦笑を浮かべて、わしっと前髪を握り込んだ。*]
[ メレディスの様子に気を取られている間に響いた声>>345>>346 ]
星司と、ステファンをニーズヘッグ討伐に?!
[ それは、鍛錬どころではない、いきなり大ボス相手の実戦だと、気付かぬわけもなく ]
そんな...
[ だが余裕が無いのだ、と神官長の告げた言葉は、どこか、逆らえぬ響きと真剣さを感じさせる ]
......星司、ステファン、気をつけて。
[ 一度唇を噛み締めて、そう告げる ]
星司、どこにいても、何があっても、ボクは、キミのパートナーだよ。
[だから、と、続けられる言葉は、まだ...]
― 待機・休憩所 ―
[そろそろ、足の傷も癒えたかな、と思った頃に響く声。>>345
その内容にへ? と惚けた声が上がった]
……なんで、俺ら二人なわけ?
[不思議そうに瞬き、こちらを見やるステファンに返す>>357のは、やはり不思議そうな表情。
それでも、これまでの事から選択の余地がないのはわかるから]
んじゃ、俺、行ってくるから。
……んな顔すんなってば!
だいじょーぶ、だよ。
[気を付けて、と告げるウェルシュに返すのは、いつもと同じ、明るい表情。*]
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