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……他の二人だって、ここに来てからそれなりに動いたり、しごかれてたさ。
[心配を零すアイルリート>>134に、返す口調は真面目なもの]
お前ら基準じゃ足りないかもしれねーけど。
少なくとも、ちょっとやそっとで音を上げたり、逃げ出すような顔じゃなかったぜ。
[その"顔"は、学校の部活レベルとはいえ、幾度も見てきたからそれなりに自信があった。
そして、自分は――と言えば。
彼に言われ、力み過ぎていた手を棍棒から一度離す]
怪物退治に辿り着くまでも、結構な難関そうだな。
[言いながら、視線の先で翻る黄色のマントを追い掛ける。
彼の拳に灯る燐光を見れば、手の内にある欠片が、ほんの少し熱を帯びたようにも感じられた*]
― 『世界樹』の枝 ―
お前も結構お節介な……まあいいか。
[目下の所、最大のお節介は自分に向けられている訳で>>167]
好きにしろよ。
お前がどうしようが、俺はとことん食らいついてくからな。
[死んでもとまでは言えないが、今更危険を顧みる気もなく]
って、おい! 危ねえ!
[そんな会話の矢先、何に驚いたかアイルリートが、突然飛び退こうとして足元をぐらつかせる>>169。
2歩後ろルールも忘れ慌ててその腕を掴もうとしたが、体制を立て直す様子を見れば余計なお世話だったか]
妖精……ね。
[姿が見えないのはこちらも同じだが、その相手向かって怒鳴るアイルリートに、よくもそれだけの文句が思いつけるなとある意味で関心する]
元気があるのはいいことだが、な。
[流石にこの程度で怯える彼ではないらしい、と再確認して。
蛇の気配はまだ近くにない様子、更に歩を進める]
― 精霊節まで ―
僕としては何より解せぬのは、先進的な文化と旧時代的な文化が入り混じる所だな。
[小さく息をつきながら、話を継いでいた>>178]
なんだ年功序列とは、そんな不味い物、僕は知らんぞ。
より正常で円滑に世をまわすのに、最も重視すべきは、個々の実力であろう。
僕も、11の頃にはマガーネルの当主になったが
それで周辺諸侯にくどい事をいわせたことはそう長くなかったぞ?
……その点を云えば……あの腹黒……
神官長も、フラクシヌスの中ではかなりの実力派であり、推進派であるのは間違いないがな……。
あれは、下手したら妙なのに危害を向けられかねんほど、スレスレの綱渡りを地味にしておるぞ?
……まあ兎も角、おまえの話を聞いておもったのは。
僕にはその『ブカツ』とやらは到底向かなさそうな事くらいだな。
年功序列以前の問題だ。
複数で事にあたる事は、どれだけ難しい事だと思っている。
協調とか遠慮や序列とか、そういう問題以前にだ。
誰かひとりがしくじれば、それに釣られて全体が落ち込む。
些細な主張で輪を乱せどもいかん様なやつならば、本音も噤まねばなるまいて?
他人の目に耳に気にしすぎれば、結局、個の力も存分にでないだろう。
何処かで息苦しさを感じたりなどはしなかったのか?
[異界の文化も、良しもあれば悪しもあるな。
最後にそういう結論付けをして、アイリは実際どうだったのだ?とトオルを視たりもしたか*]
― 回想・精霊節まで 地の場合 ―
アイリ? それって女の――まあいいか。
[現代日本人的感覚でまたも地雷を踏み掛け、途中で口を噤む。
アイルリートの金遣いは、どうにも忍んでいるようには見えなかったが、一応は彼の言う通りに従って>>176。
飲食物から衣服、アクセサリーやインテリアに至るまで、彼の買い物っぷりを傍らで眺める]
あー? そりゃお前、食った分動いてるからだろ。
あとさすがに俺を日本人のスタンダードだと思わん方がいいぞ。
[言いながらも、アイリが目につくたび購入する飲食物を左腕に抱え、右手で片っ端から口に運んでいく。
感覚的にはカロリー過多だとは思うのだが、元の世界では常識外れなトレーニング量と、地精霊との僅かながらの繋がりが、エネルギーの燃焼量を上げているらしかった]
つーかお前こそお菓子ばっかりじゃん。
もっと肉とか魚とか食った方がいいぞ。
[それだから背が伸びないのでは、という辺りは辛うじて口にしなかった]
胃袋も体を鍛えるの内だと、俺は思うがな。
[首傾げるアイリに、こちらでは違うのだろうかと思う。
飽食と言われる日本とは違うにしろ、屋台で買える食事はなかなかに豊富だ]
うーん……まあ、勉強なんて大して重要じゃないって考えのはいるかもな。
高校どころか大学まで、大抵の人間が入れるくらいだしな。
[アイリに飯代代わりの話を頼まれれば、出来る限りのことを話してやった。
正直、ここまであちらの世界に興味を持たれたことは、意外ですらあった]
― 精霊節まで ―
11!?
……こっちならまだ小学生じゃねーか、そんな話歴史の教科書くらいでしか見たことないぜ。
[アイリが当主を継いだという年齢に面食らう。
しかも所謂傀儡ではなく、きちんと立場を明確にしてのことだ]
そりゃ、出来るやつはそれでいいだろうが。
出来ないやつを全部置いてきぼりにして、それでいいのかって話だろ。
つーか神官長ヤバいな……。
[そりゃ、いきなり有無を言わさず人を異世界に呼んで危険に放り込むような人間だ。
常にその調子なら、誰かしら刺そうとする奴が出て来てもおかしくはない]
あー……そりゃ同意だ。
[アイリの出した結論に頷くが、続く言葉にはむ、と顔を上げて]
いや、そのしくじった奴を支えるために全体があるんだろ。
駄目な奴だけがしくじる訳じゃねーんだよ。
一見何でも出来そうな奴だって、一人じゃどうしようもない出来事にぶち当たるかもしれねーだろ。
[そう言って、相手へ向けた視線は気付かれたか否か]
……別に、
[息苦しさと、言われてふと過ぎるのは、レギュラー落ちした自分へ向けられた視線]
常に完璧だとは正直言えねーよ。
でもさ、やっぱ一人だから出来ることより、仲間がいなきゃ出来なかった方が多いって。
それって全体で見たら、全員バラバラよりまとまってる方がいいってことになんねーかな?
[理想論すぎる、かもしれないけれど。
少なくとも自分は、そう信じて今までやってきた*]
― 『世界樹』の枝 ―
ならいいが……っとと。
[思わず踏み込んだ分足元が揺れて、自身もアイリから離れつつ体勢を立て直す]
へいへい、せいぜい気を付けますって。
[少し急ぎ足の彼>>187を追い掛け、更に先へ進む。
いつしか足元の枝が絡み合い、しっかりとした足場を作る場所に辿り着いた]
[アイリから声が掛かったのはその時>>188]
なんだ!?
[気配を感じるのは一瞬遅れ、言われるがまま彼から更に数歩引いて。
駆け出すアイリの向こうに見えたのは、ゆらりと蠢く巨大な蛇]
あれが神官長の言ってた――
って、アイリ!!
[巨大な尾が、強固なはずのアイリの盾を貫いた。
更にその奥、防御を固めているとはいえその体を、強く打ち付けるのが見えて。
彼が癒しの力持つことを知りつつも、たまらず後を追うように走り出す]
やっぱ無茶だろ、一人は……!
[焦りつつも手にした欠片向け念を込めるが。
立方体は熱を帯びつつも、未だ小さな結晶のまま。
やむを得ず棍棒の方を握り締め、大蛇の尾の辺りへ向かう*]
仕方がないだろう?
父様が遺したマガーネルの権限の継承権はあいにく僕だけでな。
あの当時は、なにやら、クレメンス……
うちの執事やら家令やらもこそこそお節介を焼いてくれていた様だがな。
[驚くトオルに肩を竦める。まあ此方は文化の違いをさしひいても驚かれるのは想定内だ]
ああ、でもあの腹黒の事を心配する必要はきっとないさ。
結果さえ伴えば、あいつは何とでもして追求を黙らせる。そういうやつだ。
そういう意味でいうならば。
召喚した勇者も血脈も全滅し、世界の異変にも対処できませんでした、とならん限りは恐らく平気だから。
いやな意味での一蓮托生ということだな。はは。
[露天で買い求めた、喉越しのいい花蜜のジュースを傾けながら冗談めかしてみせた。
実際、あれで戦闘能力もそこらの神殿騎士より強いのを知っているアイルリートは、あの腹黒を刺せる様なやつなんてそうそう転がってはいまいと考えていたり]
[その後に述べた考えに、む、と不満気な顔をみせたトオルの言葉に]
…… ……ふんっ。
[思い当たる所が無いではないのか、此方もすこし不満そうな表情で瞼を閉じた]
出来ないやつは、結局出来るようになる公算は低いのだから
結局なにも出来ずに、個人も全体も落ちこむよりは
はじめの内に後ろへ下げたほうがいい場合もあるだろう。
見捨てる排除するではなく、それもひとつの考えというまでだよ。
……まあ、僕がそういった所で。
お前の頑固な強情もそう簡単に変わりはしなかろうなのは理解している。
トオル、そういう理想論は『ニホンジン』の特質か?それとも?
[じ、と途中で少し勢いを無くした様に感じたトオルをみるも、結局肩を竦めたが]
トオルっ、コレの弱点は当然頭部だが危険だ。
今なら尾に近づくお前への注意は逸れているはずだ。
危険を侵してでも頭を潰してさっさとケリをつけるか
このくそデカい尾から潰して確実に仕留めるか。
戦うのなら……判断はお前のものだっ
僕はもうとめたぞ。
それでも戦うというなら、踏み出すというなら。
喰らいついてみろっ
― 精霊節まで 回想 ―
ああ、いや、いいと思うぜアイリ。
[睨みを送られて>>196折れたように両手を上げる。
そういえば精霊たちはそちらで読んでいたか、とも思い]
いや、そこで菓子を優先するなよ。
つーかたまに食うから美味いんじゃないのかよ。
[スポーツマンな男にとっての菓子は、割と自分へのご褒美的なポジションだ。
しかし続く強引理論にはさすがに面食らう]
そう簡単に治せねーよ!
[この世界の魔法便利すぎるだろと、内心でつっこんだ*]
なるほどな……。
家柄とかよくわかんねーけど、それはそれで面倒なんだな。
[肩竦めるアイリに呟いて]
ああ、結構形振り構ってられない状況なんだな。
それでも揉めるってのは……まあどこの世界でも変わらんか。
[一蓮托生の言葉には少しばかり顔が強張るも。
とりあえずこの危機さえ乗り越えれば後は神官長がどうにでもすると、その点では安心が出来そうだった]
[こちらの学校に関する考えを聞いたアイリは不満げに瞼を閉じる。
無論自分の考えが常に正しいとは思っていないし、アイリの言葉にも一理あるとは思うのだが]
――これだけは言っておくぞ。
出来ない奴ってのは、何も出来ないって意味じゃねーんだ。
そりゃいっこの物差しで測りゃ、どうしたって差は出る。
でもな、そこで別の物差しを出すのは、無意味なことじゃないと思うぜ。
[アイリに見越された通りの頑固な男は、思わず主張せずにはいられなかった。
その言葉に妙な実感が籠っているのは、果たして見透かされたかどうか]
……ま、日本人でもお前に近い考えのは居るし、逆でもここまで言う奴は珍しいだろうが、な。
[出来ない奴は諦めるか、もしくはなあなあにしてぬるま湯に浸かるか。
どちらでもない人間を『馬鹿』と評する辺り、世の中の考え方は推して知るべしだった]
― 『世界樹』の枝 地蛇の広間 ―
[慌てて駆け寄る男の目の前、大蛇の尾が小柄な姿を宙へ弾き飛ばす。
しかしアイリはそれを障壁で受け止め、身を翻して蛇の頭で一撃を喰らわす>>211。
それは見事に脳天を捉えたと見えたが]
あれじゃ弱いってのか……!
[無傷ではないにしろ、蛇に通った衝撃は鈍いと見えた>>212。
守護者の力、精霊力を籠めた特別な武器でも、拳の一撃はやはり決め手に欠ける]
このやろっ!
[少しでも手傷を与えようと棍棒を振り上げた所に、アイリの叱責が飛ぶ>>230。
そしてそれを途切れさせての叫びに、慌てて視線を向ければ]
アイリ……!?
[蛇の口内から放たれた液体がアイリに触れ、その肌を変色させていく。
門前町にいる間使っていた愛称が、咄嗟に口から出ていた]
馬鹿野郎、俺のことはいいって言っただろ!
[毒を癒す力持つことも、強固な障壁を生み出す力も知ってはいるけれど。
痛み堪えながら立つ姿>>231に、思わずそんな叫びが口を突く]
丁寧な解説ありがとよっ!
[精霊を介し届いた声に、得物を握る手の力を強くする]
ああ――やってやるぜ!
[叱咤する声に応えるように、枝絡み合う足場を強く、踏み切った]
[アイリの身が地精霊の魔力に黄色く輝く>>232。
その力は扱い慣れぬ男の身にも、熱と共に力を漲らせた。
腹部への連撃が大蛇の意識逸らす間、危険を承知で一気に大蛇の頭目掛け駆ける]
おおおおおっ!!
[頭部目掛け全力で振り下ろした一撃は、見事目の上辺りを捉えるが。
同時、メキッという音と共に、棍棒がへし折れる]
なあっ!?
[思ったより軟い。
そう思うと同時、大蛇の眼がぎろりと意識の外から現れた人間を捉え、その頭を跳ね上げた]
しまった!
[得物はあっさりと弾き飛ばされ、残された生身の男へ巨大な頭が横薙ぎにぶつけられる。
さしもの男もその一撃に吹っ飛び、背中を枝の足場へ強かに打ち付けた]
ってて……。
[それでもまだ立ち上がれるのは、重量級の体と頑強さの賜物か。
意識は一撃喰らったことより、折角のアイリが作った好機を活かせなかったことに向く]
これじゃ、足りねえ……。
[ぐ、と、熱帯びた立方体の欠片を右手に握る]
もっと、硬くて、重くて、なんでもぶっ壊せそうな武器よこせ!
[無茶苦茶な要求に、だが応える声がある]
『しょうちしたぞ みたまをつぐもの』
[地精霊の宣と共に、精霊石の欠片はその形を変える――]
[それは一見すれば、金槌に似ていた。
しかし柄の長さは1mを優に超え、柄頭は片側が平ら、片側が尖った形状をしていた]
――って、重っ!
[柄頭側を落としかけ、慌てて左手で柄を支える。
バットや棍棒とは明らかに違う重量バランスに戸惑いはしたが]
(いや待て。案外しっくり来る……?)
[重いは重い。
しかし精霊の加護を受けた今、振るえぬ重さではない――むしろ設えたように丁度いい重さだと、感覚で理解する]
よおし……やってやんぜ!
[鎌首もたげる大蛇へ向け、再び走り出す]
おおおおらああああっ!!
[下から上へ、顎を殴りつけるように弧を描いてスイングする。
その軌道は、いささか大味ではあったけれど**]
[アイリ、と。毒を受けた時に聞こえた呼び方>>259。
今では大喰らいの地精霊くらいにしか呼ばれてない]
うるさいっ!
こんな蛇に殺されても僕が迷惑なんだ!
『死体に回復魔法は効かない』んだ!
[じくじく肌を爛れさせる毒素を抜きながら、蛇腹に連撃を叩き込む]
できるなら初めからそうしてろ!
壊れて当たり前だといっただろう!
[魔法の素養はある様に思えないトオルだが
あの蛇頭に吹き飛ばされた割に元気だという事は、大丈夫なのだろうか、と呆れた嘆息を小さく吐きつつも]
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