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― 月の舞台 ―
[真珠色の光がひらり、ふわりと舞う。
それはさながら、天より零れる御使いの羽の如く。
もっとも、散らしている当人にそんな事を言おうものなら所謂『いいえがお』を向けられたりもするのだが、それはそれとして]
…………。
[向けた力に触れる気配>>24がある。
それを感じ取った幻燈師は、躊躇う事無くその気配と己が許へと繋がる道を確たるものへと変えた]
[不意に響いた問いかけ。
それに、微か滲むは笑みの気配]
……悪いと思うのであれば。
そも、声は繋がらんらしいぞ。
[それと共に返したのは、揶揄うような響きの声、ひとつ]
[ゆら、ふわ、と漂う真珠色の舞が加速する。
二つの界の狭間に道が穿たれ、呼びかけに応じた者が姿を見せる]
……っと……こいつはまた。
[現れた姿>>25に零れ落ちたのはこんな呟き。
ふぁさ、と翼が軽く、揺れた]
……まあ、そういう事になるな。
[問いかけに、返すのはこんな言葉]
まさか、水底に届くとは、思ってもみなかったが。
[無意識に空や風に関わるものを避けた可能性は否めないが、水に関わるものに声が届くというのは予想していなかった]
……ともあれ……まずは、名を請うても?
[召喚の仕方やら何やらは、師でもある実母に一通り叩き込まれている。
一応はその手順に則りつつ、最初に向けたのは名を問う言葉。*]
― 月の舞台/召喚前 ―
[あっけらかん、とした告白>>28に、あ、突っ込んで良かった所か、なんて思ったのはさておき]
……使命、か。
[その発想はなかったな、という部分は声にはならず。
名乗られた名に、僅かに紫苑色を細める]
ああ……風の噂に聞いた事がある、な。
ここで会うとは思わんかったが。
[放浪の最中に聞いた名や噂を思い返しつつ。
求められた握手には、素直に応じた。
触れた右手は、どこか硬質な感触を与えるもの]
ヴィンセント・アドウェナ・アウィス。
改めて、よしなに。
……そちらの御仁も、な。
[名乗りを返しつつ、この場にあるもう一人>>20の方にも声を投げた。*]
[胸の内の問いに答えが返る]
[それを最後の後押しに、蛇竜の身は世界を渡り]
― 月の舞台 ―
[揺れる翼が思わせるものは知る由なく。
こんな形で、という言葉>>36、それに込められた想いもまた、掴みきれぬまま。
求めに応じて返された名を一度、口の中で小さく紡いで、それから]
……さて、名を得たからにはこちらも返さんとな。
呼ぶ時は、好きなように呼べばいい。
[さらり、軽い口調で名を告げた後]
ま、とりあえず。
色々と、騒々しくなるのはこれからだからな。
今の内は休んで、この場に身体を慣らしておいた方がいい。
[盟を結ぶために必要とされるもの、それが何かは知っているからこそ。
今の内に勧めるのは一時の休息。*]
と、ひとつ確認しておくが。
……水の中にいないとまずい、とか、そういう事があるなら、今のうちに言っておいてくれ。
[それならそれなりに対応しなければならない事があるから、と。
そんな思いから、そう、と声を届ける。
直に聞かぬのは、他者に聞かせたくない事情が絡む事も考慮したがため。*]
― 月の舞台/召喚前 ―
[呼びかけに向けられる天色。>>38
声が返るまでの間も長く、一瞬、よもや通じていない? という思考が過る。
相手のまとう雰囲気も、そんな予測を裏付けて]
……メルヒオル、か。
[ともあれ、名乗りが返ればそれを確り記憶に刻んで]
ま、呼び方は如何様にでも。
[呼び方は本当に気にしない──否、一つだけ呼ばれるのを厭う愛称もあるがわざわざ触れる事はなく]
おっと、こちらの名も知られていたか。
ま、
[魔界に存在するどの有翼族とも異なる翼の彩。
それと、光と風を合わせた幻燈さながらの魔術を用いる、という点で色々と目立っているという自覚はある。
だからと言って、何かするわけでもないのだが]
まあ、あんたは印象つきやすいだろうからな……。
[何を持ってそう判断したかは触れぬまま、ぽつり、落としたのはそんな呟き。*]
[そこに他者には秘する響きで届く声]
いえ、水中の方が過ごしやすくはありますが……必要とあれば、地上で生活するのに問題はありませんわ。
[海中を住処としていたのは、自らその場を選んでのこと。
身体的には、生活の場に制限があるわけではない。
とはいえ細かい事情はこの場にては口にせず]
竜神ですもの、それなりに"合わせる"ことはできますわ。
[とはいえ気遣いはありがたく、心中にて静かに頭を下げた**]
― 月の舞台 ―
[紡がれる名の響き>>44に、紫苑色を僅かに細める。
休息の勧めに応じる様子にはん、と頷きをひとつ返して。
それから改めて、舞台の様子を見回し]
……ふむ。
話には聞いちゃいたが、これは本当に……。
[多様な召喚師と、多様な竜。
それらが一堂に会する『舞闘会』は、壮観なものだった、と。
幼い頃に聞いた話をふと思い返しつつ]
……退屈は、せずに済みそうだな。
[呟きと共に、ゆるく翼を動かす。
普段は可能な限り抑えているため、身の内に流れる竜神の血──真珠色の由縁はすぐにそれとは気取られる事もないが。
羽持つ種の竜であれば何かしら、感ずるものはあるやも知れず。*]
そうか。
[合わせる事が出来る、という応えに小さく呟いた後]
ま、実際の『舞闘』では難しいかも知れんが、休息用の領域位は、しっかり休める状況を確保した方がいいだろうからな。
その様子だと、呼ばれるのは初めてだろう?
それなら、負荷は少ない方がいいからな。
[そんな風に気を回す事の一環には、昔聞かされたあれそれがあるわけだが。
その辺りは今は表に出る事はなく。*]
― 月の舞台/召喚前 ―
……なんというか……。
薄いな。
[反応の薄さ>>51に、瞬きひとつ。
とはいえ、それが個性なのだろう、と思えば特に気にする事もない。
普段は渡り鳥さながらに魔界、時には人界を気ままに放浪する身、他者との付き合いは基本、浅い。
そんな気質と、自身も含め、踏み込みを厭う者も世にはいる、と知るが故に。
それ以上の踏み込みを避けたのは、良いのか悪いのか。**]
――有難うございます。
ならば休息時には、身が浸る程度の海水を所望致しますわ。
[要求を口にすることに少しの迷いは見られたが、遠慮のし過ぎも互いのためにならぬと思い直す。
何より、指摘の通り、自身は初めてこの場に挑む身だ]
ええ。
でも、出来る限りのことは、やりますから。
[気を回す相手の内心は知らず、ただ、どこか必死さの滲む口調で応えた*]
― 月の舞台/召喚前 ―
……有名税、か。
そういう考え方は初めて聞いた。
[言い方>>56に素直に感心しつつ、いや何故そこでポージングする? なんて考えたのは置いておくことにした。
こちらもこちらで、個性と認識してしまえばそれ以上の突っ込み対象にはならないから。
気難し屋、というもう一人への評にはなるほど、と思いつつ。
ともあれ、彼らが相手であるならば退屈はしなさそうだな、などと思いつつ、意識は己が手にした石へと向けられる。*]
ん、わかった。
[正直なところ、自分は樹が一本あれば事足りるので向こうに合わせるも吝かではなかったのだが。
あまりやり過ぎても委縮するか、とそこまでは言わず]
……出来るだけ、か。
それはありがたいが、今からあまり気を張り過ぎるな。
疲れるぞ?
[必死さ滲む口調に返す声には、揶揄うよな響き。*]
……はい。
[格上とも言える竜神を目の前にしていたこともあり、返す声にはやはり緊張が滲む。
しかし揶揄うような響きに少しだけ肩の力を抜いて、人知れず息を吐いた]
ふふ、……そう、これからですもの、ね。
[舞台の上の顔触れは、賑やかで多様だ。
その高揚に意識向けるようにして、召喚主に応えた*]
[返る響きは、僅かなりとも力が抜けたよう。
それに安堵したのは、こちらも同じ……だが、そこは響きには未だ現われぬ所]
そう、何せまだ始まったばかり、だからな。
それに、
余力と余裕は、持っておいた方がいい。
[見せぬだけでそれなりに緊張しているのだという事は。
実際に視線向けたなら目に入る、時折ふるりと落ち着きなく揺れる翼の動きが物語る。*]
― 月の舞台 ―
[場に呼び出されし異郷の竜神。
ふと、過ったのは、彼らの内に己が血脈を知る者はあるのだろうか、という疑問。
とはいえ、それを問う心算はなかった。
『あのひとは風だから、捕えようなんて思わない事』。
父の事を語る母が、必ず口にしていた言葉の影響も少なからずあろうが。
知った所でどうするか、という所が全く決まっていないから……というのも、ある]
(そも、名も知らんし。
風の属を持っていた事と、羽のある竜、って事しかわからんからなぁ)
[己が生まれるよりも先に、竜郷へ帰った、という真珠色の竜。
何故そうなったのかの詳細は知る術もなく。
術もないから、強いて手繰ろう、という気にもなれずにいた。*]
そう……だったのですか?
[自分よりも随分と落ち着いて見えたから、召喚主の言葉に驚いたように視線を向ける。
やや後方に引いていたからか、視界には彼の翼の微かな揺れも捉えられ。
それを指摘はしないものの、小さく頷く仕草と共に表情を引き締める。
緊張によるものだけでなく、彼としばし共闘する者としての在り方を定めるように*]
中々、機会がなくてな。
[さらりと告げた事実がもたらした予想通りの驚きに、く、と楽し気な笑みが漏れる]
それでも、話だけは散々聞かされているからな。
……これから為すべきへの覚悟は、できているつもりだ。
[笑みの後、声音は僅かに引き締まる。
それは、最初に為すべき事を知るが故の緊張感。*]
― 月の舞台 ―
[皇玉に属すと名乗った竜神の視線がこちらへと巡る。>>74
その内心に過るものなど知る由もないまま、己が呼んだ竜とのやり取りを聞いて]
……
[小さく零れ落ちたのは、率直な感想。
それから、紫苑色をふ、と空へと向ける]
……さて、そろそろ、かね。
[後から来る者がないところからして、どうやら舞手は全て揃ったらしい。
ならばそろそろ、と思いつつ、ひとつ、息を吐く。
表に出さぬ緊張を示すように、真珠色の翼がふるり、と揺れた。*]
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(84) 2019/06/09(Sun) 00:15:50
(85) 2019/06/09(Sun) 00:15:51
素晴らしい微差で挟まりを回避した事把握(
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