― 現在・月の舞台 ―
[有翼の召喚主により呼び起こされた記憶に浸っている内、舞台には役者が揃いつつあった。
竜郷より呼ばれた二名>>49>>50は、いずれも直接の面識はない者たちだ。
これから彼らと争うことを思い、僅かに緊張に身を固くする――それが余裕のなさの表れとも、自分からは気付けず]
[それから主ならぬ召喚師たちの顔を見た。
中でも、赤い衣の巨躯>>57は目を引くものがあったが、どう反応していいものかと困ったように一瞬固まった。
他方、騎士らしき青年>>52は随分と言葉少なだった。
目が合えば会釈くらいは返すが、パートナーに歩み寄る様子なら邪魔する心算はなかった*]