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9人目、柊の氷華 ジークムント が参加しました。
柊の氷華 ジークムントは、従狼 を希望しました(他の人には見えません)。
[――かつて、『氷華』の名を持つ王がいた]
[『王華の選』を経て頂点に立った後、彼の者は『譲葉』の世界を雪に閉ざした。
草木は凍り、人々は餓えと凍えに喘いだ。
己が力で民を庇護する者、また『王華』に抗わんとする者も現れたが、『王華』として力得た者に敵うことはなく。
次の紅月昇る夜まで、『譲葉』の冬は続いたという]
[『永き冬の時代』と呼ばれる千年の後。
王は側仕えの精霊の一人に『氷華』の名と神格を継がせ、その座を降りた]
[――そして、幾千年]
― 凍柊の領域 ―
[白銀の氷雪に覆われた領域。
生命の気配はなく、そこに佇む『四君子』が一華もまた、血の廻りを感じさせぬ色であった]
[ただ一つ。
四君子を象徴する柊のみが、表面を凍り付かせてなお、枯れることなき濃緑の葉を繁らせていた]
――ようやく。
四君子が一華として、この夜に臨む刻が来たか。
[『氷華』の名を継いだ神格へ、向けられた警戒と敵意は格別のものであった。
それらを力にて捻じ伏せ、『四君子』に名を連ねたはそう遠くない過去の事。
『柊』が『王華の選』に臨むは、此度が初であった]
血の通う者を領域へ呼び込むは、気が進まぬが――
[白銀に紅を差す月光を見上げる。
白き外套の左胸元には、柊の二葉が覗く]
――凍れる中にも、花開く『蕾』があるならば。
[二葉の間に、白き花が咲くと同時。
宙にもまた風花が生まれ、天高くへと舞い上がる。
季節外れでも解けることのない雪の花は、『従華』となるべき者の許へ届くであろう*]
― 異界門 ―
[さくり、と霜柱踏み締め辿り着いた先。
一角には己が領域と変わらず雪が積もるも、他方には薄紅の花が開き、紅の葉が散り蛍が舞う。
鮮やかなる光景に目を細めるは、心奪われたからではなく]
煩わしき色だ……。
[賑やかさなど不要とばかり、手近の桜花を一房、凍らせ落とす。
花弁の砕け散る音は、近くへ佇む者の耳へも届いたか。
如何なる眼差しを向けられようとも構うことはなく、視線は狩衣纏う魔神>>26の方へ]
― 異界門 ―
[さくり、と霜柱踏み締め辿り着いた先。
一角には己が領域と変わらず雪が積もるも、他方には薄紅の花が開き、紅の葉が散り蛍が舞う。
鮮やかなる光景に目を細めるは、心奪われたからではなく]
煩わしき色だ……。
[賑やかさなど不要とばかり、手近の桜花を一房、凍らせ落とす。
花弁の砕け散る音は、近くへ佇む者の耳へも届いたか。
如何なる眼差しを向けられようとも構うことはなく、視線は狩衣纏う魔神>>26の方へ]
あれは――蒼月の名を持つ者か。
[己と違い、四君子の中でも古参であるという。
『王華の選』を幾度も途中放棄しているとは噂に聞いている。
先代『氷華』が『王華』に選ばれた際も、共に選へと臨んでいたはずであるが、その際ははてどうであったか]
『王華』として君臨する気がなくば、初めから選に臨まず立ち去ればよいものを。
[彼の者の心中は知らぬまま、独り言ちる]
ならば、異界の者を戦に巻き込むこともあるまいよ。
[そう言葉を発する間にも、異界よりの客人が、ちらほらとこの地に辿り着きつつあった*]
― 異界門 ―
[桜の魔が薄紅に唇寄せ、浮かべた笑み>>53。
しかしそれは、花弁の砕ける音に消え、呟きと共に視線がこちらと交わった>>55。
先代と共に無粋と評する声が届くも、それには表情変えぬまま瞬きを一つ]
[蒼月が扇を閃かすと、風が一陣吹き抜ける。
桜の香り含んだ生温き風に眉を寄せ、氷華は右手を軽く外へ振るう。
風の含む水気が、香りと共に一瞬にして凍り付き、微細な結晶としてぱらぱらと足許に散らばった]
――風情、か。
疎らに散る花など眺めても、煩わしいとしか思えぬがな。
[一見すれば穏やかな笑み>>56。
それを受けた氷華は、奥に秘めたるものへ考えを巡らすこともなく、ただ揺らがぬ眼差しを向ける]
真白き静寂に勝る美しさなどなかろう。
[それは先の呟きへの返答でもあったか。
闇桜の思う所がなんであれ、氷華は己を偽らず言葉を紡ぐ*]
― 異界門 ―
そのようだな、闇桜。
[肩竦める魔神>>66に是を返す。
先代との関係は深くは知らぬものの、己以上に冷徹にして苛烈な彼の者が、桜の魔と相容れぬは想像に難くない]
褒め言葉と受け取っておこうか、春頭よ。
そなたのごとく、一時の夢に浮かれた頭ではないのでな。
[おどけた揶揄を、冷たく硬い声が受ける]
――ただの退屈、か。
[ふと、微かに表情めいたものを口の端に浮かべ呟く。
しかしそれも一瞬にして消え、再び温度なき顔を蒼月へ向ける]
なんとでも評するが良い。
王華の務めは、楽しませるためとは思うておらぬからな。
[そこで言葉を切り、氷華は周囲へ視線巡らす。
幾度か異界よりの風が吹き、門近くの温度を乱していた]
そろそろ、辿り着く頃か。
[その場を離れる素振り見せつつも、一度眼差しを蒼月へ戻し]
そなたも呼び込んだのであろう?
己が楽しむための僕をな。
[一度、眼差しを鋭く細めて見せた後。
何事もなくば、踵を返す*]
[蒼月より離れる少し前、その場に届いたは蓮鈴の音>>73。
涼やかな、と評することも出来ようが、凍れる神の耳にはにぎにぎしき音色と聞こえ]
蓮魔か……。
桜も煩わしきものであるが、蓮に蛍とは、また更に鬱陶しきものよ。
[夏を象徴する事物に、冬の神は眉根寄せ。
呼び掛ける蒼月を横目に、無言にて歩み去った*]
[さて、異界門より訪れた客人は四人。
その内三人は互いに言葉を交わしつつあったが、氷華は残る一人>>85へ眼差し向けた。
己に近しい髪色、突然の召喚にも騒がぬ様子に感ずる所があった]
――そなたか、雪花に導かれし者は。
[立ち上がり軍帽被る男に声を掛ける。
向ける眼差しは値踏みのそれ]
[しかし、先に問い掛けた声>>59と異なる声であることはすぐに知れるか*]
[特に意識した動きではなかったが、彼に気付かれず近寄れたは人ならざる身であるが故か。
軍帽を脱ぎ抱える男>>98の、問いに対する反応を眺め]
雪の降らぬ地か。
ふむ、それは想定していなかったな。
[雪を見ても、すぐにそれと気付かぬ者が居るなどとは。
異界への認識を改めつつ、淡々と問いに否を返す声>>99を受ける。
ただし言葉のみで納得はせず、瞳の奥を覗き込むような眼差しを向けた後]
――違うな。
そなたの心に氷は宿らぬ。
異界に呼ばれても動じぬ素振り、我が僕とならぬは惜しいが。
[そう口にし、ならば、というように周囲へ眼差し向ける。
その場に近付く四君子の姿はあっただろうか**]
― 異界の門 ―
そうであったか。
私は、暖かい土地というのは知らぬでな。
否、私の行く土地は常に寒くなるというのが正しいか……?
[軍服の男>>127の言に頷き答える。
後半は半ば独り言めいてはいたが]
[相手が己の従華たらぬとわかれば、氷華の興味は他へと移る。
男の方も、蓮魔と彼が僕と定めたらしい相手へと視線を向けていた>>131。
その場を辞そうとした際、入れ替わりのように二頭の獣が軍服の男へ歩み寄る>>135]
狼……?
四君子の残る一華が連れ添いか。
[眉間にあからさまな不快を刻み、瞳合わせる男と対照的に数歩を退いた]
獣は好かぬ。
[男へ歩み寄る狼たちは、野生とは異なる聡明さを宿してはいるが、その有様はやはり人間よりも剥き出しの生に近くある。
生命の持つ熱を厭う氷華にとって、獣は人や植物よりなお不得手とする存在であった]
[狼に導かれて男が去り。
氷華は、一人残る形となっていた少女>>71へ足を向ける。
他の者は、既にそれぞれ従華と定めたものと接触しているようで。
なれば、己が呼び出したはこの少女となるのだろう]
――まさか、最も喧しい者であるとはな。
[異界に現れた際、やや離れた場にも響き聞こえた声>>68>>69を思い出し独り言ちる]
まあ、よい。
我が従華となるのであれば――如何様にも。
[そして冷気纏う氷神は、少女の前へと立った*]
― 異界門 ―
[少女の意識がこちらへ向く。
こちらをやや見上げる眼差しは、心外とでも言いたげなもの。
何者か、と問われれば>>180]
私は四君子が一華、柊の氷華。
そして、今しばらくはそなたの主――となるのであろうな。
[異界よりの客人に対し、説明もなくそう言い放つ。
そして、相手に何者かと問い返すこともせず]
生憎と、異界の者を「突然」と思わさず呼び込む術は、まだ身に着けておらぬのでな。
それに――
[氷華は少女へ腕を伸ばし、その身を横抱きに抱き上げる。
格好こそ姫君を抱きかかえるそれであるが、丁重な扱いとは程遠く、物を扱うような無造作さと有無を言わせぬ強引さがあった。
そして人の形をしているにも関わらず、氷華の身に温もりはなく、むしろ氷の彫像に人肌の質感を与えたかのような冷たさを感じるであろう]
これより私は己が領域へ向かう。
不満があるなら、その道中にて存分に吐き出すが良かろう。
[そうした所で状況は変わらぬと暗に匂わせつつ、氷華は領域向け踵を返した]
――凍柊の領域では、人の身では声出すこともままならぬ故。
[冷気纏うその身に触れていれば、その言葉の意味も知れようか*]
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