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歴史家 ナイジェル は ゼファー軍人 フェリクス に投票した
元首 カナン は ゼファー軍人 フェリクス に投票した
王国軍参謀 ギィ は ゼファー軍人 フェリクス に投票した
ゼファー軍 将軍 バルタザール は ゼファー軍人 フェリクス に投票した
王国軍指揮官 ベリアン は ゼファー軍人 フェリクス に投票した
ゼファー軍人 フェリクス は ゼファー軍人 フェリクス に投票した
トルーンの民 カレル は ゼファー軍人 フェリクス に投票した
ゼファー軍人 フェリクス は村人の手により処刑された。
次の日の朝、トルーンの民 カレル が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、歴史家 ナイジェル、元首 カナン、王国軍参謀 ギィ、ゼファー軍 将軍 バルタザール、王国軍指揮官 ベリアンの5名。
月が空に高く昇る頃合いに、戦況は劇的な変化を迎えた。海では干潟越えを実現させた王国の軍船が合流し、ゼファー軍を驚愕させた。陸においては北部にて将同士の一騎打ちが行われ、ゼファーの千人隊長が討ち取られた。戦況は一気に王国側に傾くかと思われたが、南側ではゼファー軍が王国軍を退けており、この時点ではまだゼファー軍の戦意は衰えた様子はない。
両軍は互いに決定打を模索しつつ、終局へ動いていくことになる───
─── Nigel Buhler 『カーマルグ半島騒乱記』第五章
百舌鳥の嘴隠し、とはこの地方から広まった慣用句である。意味は「実力のある者がそれを隠している様子」。「能力があるのに発揮せず怠けている」もしくは「むやみに能力をひけらかさない」という両方の意味で使われる。
この慣用句の語源となる伝承は、ゼファーの歴史書に見ることができる。
名家として名高い
─── Simon Tarnat 『言葉に見る伝承の世界』
歴史家 ナイジェルは、歴史家 ナイジェル を投票先に選びました。
[ ベリアンから届いた声に耳をそばだてる。
いつもと変わらぬ能吏ぶりを示す端的な事務報告。
けれど、その声はいささか弱いものだった。]
よくやってくれた。
君の活躍で、王国側の士気はあがるだろう。
[ 労いながらも、気持ちが落ち着かない。
ベリアンが負傷していることは確実だと感じられた。どれほどの傷か。]
騎馬兵派遣の手配、感謝する。
自分は拠点へ向かう。
君も、いったん戻れ。
そこで正式に指揮権を返納してもらうぞ。
[ 合流を命じておく。
そうでもしないと、ベリアンは治療を受けるためだけに拠点に戻ったりはしないだろう。
何よりも、その顔を見せてほしい。*]
………っ、
[揺れるコエに心が同調する。
覚悟はしていた。
彼があれほどにも取り乱すのだから相当のことが起きていると。
それが、最悪に近い形で予想が当たってしまった。]
……そうか。
[ゆっくりと、震える息を吐き出す。]
お前は、そこにいるんだな?
[荒れ狂いそうな心を必死に鎮める。
これだけは、伝えなくてはいけない。]
───俺たちの師を看取ってくれて、ありがとう。
フェリクスを一人で逝かせずに済んで、良かった。
[共感と感謝だけを、彼に届けようとする。]
[臨時拠点へと運ばれる最中にカレルは意識を失った。
出血は左腕だけだったため、手当てしてしまえば失血には至らない。
それよりも胸骨を痛めたことの方がカレルの体力を奪っていた。
痛みに耐えることは体力を失うことと同義である]
んん……?
[目を覚ました先は、なんだか青色で彩られていた。
現実味のないその場所は、なんだか夢のようにも思えた]
なんだ、ここ?
[ぱちくりと目を瞬かせる。
夢なのに、随分と意識がはっきりしている、とも思った。
ブルーモーメントのような景色を見回しながら、恐る恐る歩を進める**]
/*
にょっきと生える。
墓下の皆さんおつです!
無限の可能性わらた。そうね!www>ナイジェルメモ
そして負けたの見られてたあああww
そっちにも突撃するぞー。
夜にね!
/*
・ブルーモーメント
夜明け前と夕焼けの後のわずかな隙に訪れる、辺り一面が青い光に照らされてみえる現象。
日没後の短い時間しか見ることができない。
だって!
何となく生死の狭間みたいに思ったので使ってみる。
短い時間しか見られないってのとかも、刹那の邂逅みたいに見える。
― 平原南 ―
[がむしゃらに走らせていた馬の足を緩め、立ち止まるに任せる。
ようやく追いついてきた兵たちが、どうしたのかと問う声にも答えず、黙って北の空を見上げた。
話せるわけがない。
己と、どれほどの距離をも超えて心交わす者がいることは、お互い以外知らない秘密なのだから。
けれども今回のことで疑う者もいるだろう。
なにか対処を考えなければならない。と、どこか冷静な部分が思考する。]
なんでもない。
……いや。フェリクスが、死んだ。
最後に、私に、 …。
[いずれ憶測を呼ぶのなら、今明かしてしまっても問題ない。
魂の絆持つ相手が
[冷静な思考と切り離されたように、心は嵐を孕んでいた。
叫び出したい。滅茶苦茶に暴れたい。恨み言をいくつも並べたい。
握りしめた拳の震えだけが、内心を映している。]
───急ごう。
指揮官を失ったケファラス隊を、取りまとめなければ。
[淡々と言って、再び馬を走らせる。
声が聞こえた気がして見上げれば、東の空がしらしらと明らみ始めていた。
じきに夜も明けよう。
移りゆく紺と白のあわいを、一羽の鳥が高く啼きながら飛んでいった。*]
― 回想 ―
[かつて、孤児として他からは遠巻きにされていた時代。或いは、それと知る者からは"臆病者の子"として蔑まれていた時代。
フェリクスがそれを知るにせよ、知らぬにせよ、他と変わらぬただの子供として扱った数少ない人間の一人がフェリクスだった。]
[その彼が訓練場に顔を見せなくなり、怠惰な当主だと噂されはじめた頃、己は元首に至る道筋を模索し、歩み始めていた。
有力な家の者たちへ密かに或いは公に近づいて親交を深めていたが、彼には働きかけをしなかった。彼を政争に巻き込むことを恐れたからだ。]
[ザール家のテオドールが危険な野心で満ちていることは早くから知っていた。この頃には既に若者たちのリーダーのようなことをしていた己が、同じく若者に人気があり脈々と続く家系の当主である彼に近づけば、かの野心家がどれほど危険視するか、容易に予測は付いた。]
[それに、彼との関係を、政争などという戦場とは別種の血腥さで汚したくなかったのだ。いつか彼から勝利をもぎ取る。その思いは常に目標として掲げられ、厳しい鍛錬を続ける原動力のひとつになっていた。*]
― 残されることなき記録 ―
[ゼファーの元首カナンがかつて孤児だったというのは周知の事実である。
幼くして両親を亡くし、普通の子供よりはるかに早く共同生活に入っている。
家の後ろ盾も、継ぐべき剣と盾すら持たなかった子供が元首に上り詰めるまでの道のりは、いずれ史書や伝記に書かれるだろう。
だがかつて"臆病者の子"と呼ばれていたことを知る者は少なく、口に出す者はさらに少ない。
カナンの父は、あるとき戦闘から逃げ出したのだという。
臆病とみなされた者に対する扱いは過酷なものだ。剣と盾を剥奪され、妻子共々市民の共同体を追われた父は、どことも知れぬ場所で死んだ。
程なくして母も後を追い、残された子供は心ある一人の老戦士に拾われ、孤児として共同体に戻された。
拾われた時、カナンが何を握りしめていたか知る者は、カナン自身と、もうひとりのみである。**]
/*
最終日になっての設定開示。
バルタんには3日目にやってるから問題ないんだ。
別に、皆が知らなくてもいいことだしな。
ただフェリクスにはもう少し早めに伝えておいても良かったかもしれないとは思う。
相手の態度がそれで変わるとは思えないが。
元首 カナンは、歴史家 ナイジェル を投票先に選びました。
─ 平原 ─
[>>4:146フェリクスから返された感謝に、黙したままの礼で受ける。
これ以上声を紡ぐは苦しいだろうという思いと、こちらではなく彼を支える将にこそ注がれるべきとの判断だ。
こちらに届く音は無いが、>>4:142微か、唇が動いているのを見れば何言か交わしているのは分かる。
二人の間に無粋な横槍を入れようなど、プラメージゼファーどちらの兵にも抱く者は居なかっただろう。
>>4:155一番間近で看取った男の、こちらに向けられた礼に己も返す]
こちらが受けたものを返させて頂いただけだ、感謝には及ばない。
が、ゼファーの将に名乗りをせぬ失礼なども出来はしないな。
[そう言うと、馬上から下りて斧を預け、今は戦わぬという意志を示してから]
[意識が完全に沈み込む直前に、届いた、声。>>4:153 >>4:154
それを得られたのは、きみ自身が掴み取ろうとしたからだとか、そんな呼び方するなとか、色々と言ってやりたい事はあったけれど、そこまでの力はなく。
唯一の気がかりであった、技を伝えられぬという懸念も一番安心できる形で晴れていたから、包み込む虚無に身を委ねる事に抵抗はなくて。>>4:152]
[そうして、全ては閉ざされた――と、そう思っていたのに]
………………。
…………どゆこと?
[不意に繋がる意識と、戻る感覚。
目を開けて見回せば、広がるのは蒼の世界]
……いやまあ、なぁんとなく、見覚えあるようなないような。
[若い頃にもこんな所で目覚めた覚えがある。
そのあと何がどうなったかは覚えていなかったが、大泣きする声に引かれてふらふら歩いていたら、また意識が途切れて目が覚めて……と。
そんな事を徒然と思い返していると、ふと、空間に窓のようなものが開いていて]
……あー……。
[その向こうに見えたのは、自分の死を口にする元首の姿。>>2
何故、その場でそれが知れたのか、という疑問は浮かばない。
何となくだがその理由は察していた。
言葉交わさずとも、けれど、どこかわかりあっているように見えた彼らの間には、言葉で表せぬ繋がりがあるのだろう、と]
……ホント。
あの切り替えの早さは、頭が下がるわ。
[淡々と言って再び走り出す様子>>3に、ぽつりと落ちたのはそんな呟き]
[共同生活時代。
カナンが『訳あり』の子供であるというのは伝え聞いていた。
けれど、男にとっては、それは些末事だった]
……親は親、自分は自分。
例え名をもらってても、同じじゃあないんだから。
[他の少年たちと変わらぬ扱いをする自分に疑問を呈した同期にはこんな言葉をさらりと返して。
バルタと二人で押し掛けてくるのを、いつも変わらぬ態度で迎えていた。
当主を継いでからは、政争のごたごたを避けるために怠惰を装い、距離を開けていた。
その方が互いのためになるだろう、という思いと、自身が守らねばならぬものを得たが故の選択。
それでも――幼い頃に慕ってくれた彼らに対する感情に変化があったはずもなく]
俺の名は、ベリアン・グラウコス。
こちらこそ貴殿には感謝している、ザール将軍。
我が友の相手は、中々に骨が折れただろう?
あれは頭が回るが、回り過ぎるきらいがある故時に人を戸惑わせる。
[笑って告げたその言葉で、彼と神前試合を務めた彼との絆は伝わろう*]
……機会があれば。
今のきみらと、全力でやりあってみたかったんだけどねぇ。
[それはもう、叶わぬのだな、と。
そう思うと、言葉にし難いものが去来するが]
……ま、自分で選んだ結果だしねぇ。
愚痴ってもしゃーないか。
[それをこんな一言で飲み下した後、は、とひとつ息を吐いて。
それから、改めて周囲を見回した。*]
/*
おう、リロードせんかったら見事に挟まったw
てわけで、お疲れさんですよー。
若い衆が和やかに過ごしてたのは、とりあえず把握した。
そうだな。
少なくとも、ザール将軍に泣かせる程の将を討てたんだ。
流石のゼファーも、プラメージ王国に武力で押し進めるが易いとはもう思えまい。
[>>=0友に返す声は、バルタが此方に合流したと告げるもの。
焦りの色を乗せないことで、今は戦う意志も無いと伝わろう]
あぁ。
あちらも一度退くつもりだろうし、じきに夜も明ける。
この決着をつけるには、月明かりよりも、日の下こそ相応しい。
[>>=1拠点に戻るのにも異論は無いこと、何より次の一戦が一番の勝負になるだろうという予想を声にした*]
[そう言えば、と思い出したことがある]
伝令、出たかなぁ。
カナンのこと伝えそびれたな。
[一騎打ちに負けて撤退したことは、恐らく伝令が先行して伝えるだろうけれど。
『カナンは話が分かる男だ』と伝えるのは自分にしか出来ない。
尤も、直接話をして理解する可能性もあるけれど]
後ででも伝えないとな。
[カナンの
[そんなことを思い出していると、前方に人の姿が見えてくる]
あれ……?
[その一つはとても見覚えのあるものだった]
セルウィンさーん!
[ぶんぶんと手を振りながらセルウィンの下へと駆け寄る。
彼が死んだことはまだ知らない。
夢の中にセルウィンがいることは、夢だからそんなこともあるだろう、くらいの感覚でいた]
何してんの?
ごはん?
[料理が並ぶテーブルを見て、呑気にそんなことを訊ねる]
/*
わああぁぁ!!隊長!!!
お疲れ様でしたぁぁぁ!!!
ひいい。上では散々懐かせてもらって嬉しかったですよう!
元首にも将軍にも負けない!
カレルもお疲れ様!さま!
全然会う機会無かったけどねー!
会ってたら騒がしく言い合いしてた気がする!
[ふと、同じくテーブルにつく人物に目をやる]
………だれ?
[知らない人が夢に?となってしまい、疑問を口にして首を傾げた*]
/*
ミヒャエルを挟んだ!(ぎゅう
フェリクスもお疲れお疲れ。
ミヒャエル全然会えなかったーーーー!
会ってたらそうだね!騒がしかった気がする!
顔合わせたロールはしといたよ!!ww
[ミヒャエルが元首を評する言葉>>+4:56にはなんとも言えない表情をした。
なんかやってくれる、の結果がトルーンの占拠なのだろうか。
向こうにも言い分はあろうが、やはりそれさえなければ、という思いが消えるものではない]
[別の窓では、まさに決着の時が訪れようとしていた。
身を乗り出すミヒャエル>>+4:57の傍らで、こちらも結末を見守る。
交錯の後、ベリアンの身が馬上にあったことには密やかな安堵の息を吐くけれど]
……慕われていたんだな。
[彼の最期に駆け付けた者>>4:130。
将と思しき彼が少年のようにフェリクスの名を呼ぶ様に、敵ながら感傷の念を抱く。
そしてフェリクスが託したもの>>4:149に、彼にも家族がいたという事実を改めて思い知らされた]
[フェリクスの亡骸が引き取られていき、一つの戦いが終幕を迎えた頃。
突如聞こえて来た声>>+11に、はっとそちらを振り返る]
えっ、カレル……!?
[手を振り近寄って来る彼の、満面の笑みに面食らう]
どうしてここに――
――死んでない、よな?
[呑気な問い掛けには答えないまま、不安げに目の前の顔と空間繋ぐ窓とを見比べた*]
/*
おっと、ちょっと他所事してたら賑やかに。
カレルもお疲れさんだったねぇ……めっちゃ遠かったけど、格好良かったよー。
>>+12
お疲れありがとねー。
いやもう、真っ向う懐いてきてくれるから、できる限りで構い倒させてもらったわ。
てか、若い子みんなかわいかったわ、うん……w
/*
おっと、セルウィンもこんばんは、と。
で、ちょっと外さんとならんので、また後で。
オジサン後からそっち行くけど、先に見つけてくれてもだいじょーぶよ。 **
/*
わぁい、セルウィンが見えたぞ!
フェリクスも遠かったー……。
しかして流石の動きしてたです、やる気出すおっちゃん素敵。
て言うか僕はカナン以外遠かった感が半端無い(
─ 平原 ─
[こちらが向けた言葉に、バルタからはどんな反応が返ったか。
それに応じて声を返した後、ふ、と表情を変えて]
今から言うは王国の、ではなく俺個人のみの勝手だが。
此度の戦、俺達が兵を挙げたのはゼファーにカーマルグを占有されては敵わぬからだが。
カーマルグにゼファーが力を貸してくれれば心強いとも、思う。
[告げたのは、計算抜きの素直な思い]
ゼファーの武の高さは賞賛すべきものだ。
そちらには思う所もあるだろうが、王国には得られぬその武、羨ましく思う。
貴殿らに武では敵わぬとは王国としても分かり切っていた。
だからこそ、我らは武を以て貴殿らと同じ舞台に上がる誠意を示したつもりだ。
貴殿らがカーマルグを欲するに、察する所もある。
[ バルタがベリアンの前にいるという報告に呻いた。
間違いなく不眠不休で駆けたのであろう。
同じようにしていれば、自分も今、ベリアンと会えていたのだと思うと悔しくもあるし、
戦にかける意気込みの差を見せられたようで、自戒もする。
今にして思えば、ここまで行軍の無駄も随所にあって、自分は名将には程遠いようだ。]
少なくとも、将軍が恋のライバルでなくて良かったと思っておこう。
/*
うは。ちょっと外した隙にみんな来てた!
あはは。カレルはずっと元首サマとバトルしてたもんねえ。
(直近に脊髄反射)
[ 「ゼファーも、プラメージ王国に武力で押し進めるが易いとはもう思えまい」とベリアンの見解を聞いて、陸戦方面の頑張りに感謝する。]
そうか、君が討ったのは、将軍の強縁者か。
名は? 聞いているか。
[ ベリアンが敵としてつけ狙われないといいが、とは危惧していた。]
速やかに野営地に戻ってくれ。
自分もできるだけ急いで戻る。
え? 死んで?
[問われて>>+17、なんで?と言うように首を傾げる。
現実世界では意識を落としたカレルを見て仲間達が、「死んでないよな?」「大丈夫、息してる」なんてやり取りをしていたが、カレルは知ったこっちゃなかった*]
だが。
占有ではきっと、貴殿らの望むものは得られない。
[そう言うと、まっすぐに将を見つめ]
故に問う、ゼファーの将、バルタ・ザール。
貴殿らは我らに、王国に何を抱く。
我らと同じ舞台に上がり、我らに誠意を示すつもりはあるか。
[この問いかけは、将たる彼ではなく元首に向けて問うべきことだろう。
だが、彼に向けるもまた正しい問いだと、確信めいた思いがあった*]
手当てをして欲しかったら、言えよ?
[ 神殿で暮らしていた頃、ギデオンはしばしば怪我した動物を持ち帰った。
手当てをし、養生させてやるのだが、飼うつもりはないから、動物は勝手に出ていき、続き部屋のベリアンのところへ潜り込むこともあった。
そんな過去を少しだけ思い出す。*]
[窓に殆ど齧りつくようにして見ていた。
馬と馬がぶつかりそうなほどな勢いで走り出し、二人の得物が同時に繰り出される。
そして見たのはフェリクス隊長の胴を食い破る斧だった。>>4:136]
ひっ………
[悲鳴は、出なかったというより出せなかった。
あまりのことで、頭が真っ白になる。
自分が斬られた時よりも、ずっと痛い気がした。]
隊長、なんで…隊長……!
[声が出るようになれば、思い出したように嗚咽が零れた。
バルタ将軍が隊長を抱くのが見える。>>4:141
ずるい。なぜかそう思った。
隊長の身体が運ばれていくまでずっと窓にしがみ付き、風景から消えてもしばらくは黙ったまま俯いていた。*]
[気が落ち着くまでそうしていたら、なんか人が来た。>>+11
場違いな明るい声にちょっとむっとしたし、なんか、誰?とか言われた気がした。
てめこいつとか思いながら顔を上げると、知らないやつがいる。
いや。見覚えがあった。]
なんだよてめー。
さっき元首サマに負けてた奴じゃん。
[睨みつけてやったけど、若干目元が赤い。*]
あ、えーと……
[笑顔で問い返された>>+23のに困り顔で言葉を切る。
そうしている間にも新しい顔触れが増えていた>>+7が、ひとまずそれは置いておいて]
俺も正確な所はわからないが。
――ここ、死んだ人間が来る場所だと思っていたんだが……。
[少なくとも、ミヒャエル、フェリクスは間違いなく死んでいる。
ただ、カレルに関しては別の法則性があるのかもしれない。
なんとも言えないまま口を噤んだ*]
……お?
[このままぼんやりしていても、と。
そんな思いから、ゆっくりと歩きだす。
その内、覚えのある声が幾つか聞こえてきた]
あー……なに、あいつらもいるの?
[この場所が自分の認識している通りの場所なら、いても不思議はないけれど、と思いつつ、歩みを進めて]
あー……やっぱり、きみらだったか。
[覚えある若者二人と、見知らぬ若者が一人。
集う様子に、上がったのはどこか呑気な声。*]
ゼファー軍 将軍 バルタザールは、歴史家 ナイジェル を投票先に選びました。
うん?
[だれ?と首を傾げた相手>>+26から睨まれた]
ああうん、負けた。
あれ? 何で知ってんの?
[あっさり言って、見てたかのように言う相手にまた首を傾げる。
隊のどっかにいたのかな、なんて思っていると、相手の目元が赤いことに気付いた]
/*
[ギデオン様メモ見てフェリクス見た]
確かに平均年齢上がった、かな?
[セルウィン20、ミヒャエル20、カレル19]
[カレルと対峙している間にも、新たな人影が近付いてきた>>+30]
……フェリクス……殿。
[自分の命を奪った相手を目の前に、つい目付きが険しくなる。
ただ、呼び捨てもどうかと思い、ぎりぎり敬称は付けた]
やはり、そういうことだよな。
[つい先ほどまで、彼の死に涙していた青年>>+25の方をちらりと見た*]
[なんかよくわかんない新参者にガン飛ばしてたら――セルウィンの知り合いなのかーとだけは把握したけれど――、向こうからのんびりした声が聞こえてきた。>>+30
うん。今度のはよく知ってる声…]
えええええええ!!!
フェリクスたいちょおおおおお!!!!?
[さっき、むちゃくちゃ別れを惜しんだ(一方的に)相手が目の前にいて、思わず指差して叫んだ。*]
[険しい視線>>+34も経緯思えば已む無し、と思うので微か、目礼を送るに止めて]
……どこに行っても、賑やかだねぇ、きみは。
てゆーか、人を指さすんじゃあありません。
[こちらを指さして叫ぶミヒャエル>>+35に、笑顔でこんな突っ込みを入れた。*]
──── へ?
死んだ人間が来る場所?
[困り顔で言うセルウィンの言葉>>+28に目を瞬かせる]
死にそうなくらい痛い怪我はしたけど、僕は死んでないし……。
…え、待って。
じゃあ、セルウィンさんは、死んでるって、こと?
[理解は追いつくが、直ぐに信じられるものではなく。
こいつも?と睨んで来た相手と、いつの間にか増えた明るめの髪の男に視線を向けた]
──── うそだろ?
[セルウィンが死んだなど、信じられないと言わんばかりだ*]
[知らないやつ(セルウィンがカレルって言ってた)に目が赤いとか指摘されて>>+32、今度は恥ずかしさに頬が赤くなる。]
てめうるさいなちょっと黙ってろよなんでもねえよ
くっそーおまえだって元首サマにぶっ飛ばされて死んだくせに生意気言ってんじゃねえぞ。
[悲しいのと恥ずかしいのと驚いたのとで頭がパンク状態で、既に自分が何を言ってるのかもよくわかっていない。]
…あい。すいません。
[おまけにフェリクス隊長に突っ込み入れられたので>>+37、しゅんとして黙った。]
− 半島北端部 −
[ 夜のうちに半島の北部海岸に上陸したギデオンと王国兵1000は干潟を右に見ながら進軍する。
土地勘のある義勇兵が案内をしてくれたから、誤って干潟に足を取られることもなく済んだ。]
ゼファー軍はいないにしろ、斥候は出ているだろうな。
発見したら逃すな。
[ 指示を出すギデオンも兵らと共に歩いている。
船にいる間に、彼らともだいぶ親しくなった。
平和になったら、何をしたいか──そんな話に耳を傾ける。]
黙ってろってなんだよ。
それに僕はまだ死んでないし死ぬ気ないし!
[ムッとして返してきた相手>>+41に、カレルもムッとなって返す]
カナンに生きろって言われてるんだ。
意地でも死なない!
[それが約束の一つでもあるために*]
[ 「カーマルグがゼファーのものになってしまったら、自分たちはどうすればいのか」そんな不安を口にする者もいた。]
そうならないよう、全力を尽くすけれど、ゼファーが皆を奴隷として連れ去ったとしても、必ず連れ戻すよ。
諸君が王国の民であることを望み続ける限り、支援する。
[ たとえ自分が生きておらずとも、国王の名において、必ず。*]
/*
僕は兵役前ってことにしたから年齢低くしてたけど、皆若かったよねー。
兵役経験した年配でも良かったな、って始まってから思った(
[>>=3こちらが返す声はあくまで軽い。
伝わる呻きを思えばギィの胸の内には悔しさもあるのだろうが、バルタにはバルタの、彼には彼の考えがあるのだ。
それを比べるものではきっと無い]
フェリクスと名乗っていた。
ケファラス隊の長と言っていたが…
もしかしたら兵の指南なども務めていたかもしれんな。
[バルタを見るに、隊の長というだけにしては随分と慕っている様子だった。
この予想が正しければ、己が受けた彼の技を使うものはどれ程居るか。
恐ろしいことだなと内心のみで呟いて]
あまり焦る必要は無いと思うぞ。
少なくとも、ザール将軍は俺を背から討つ気はあるまい。
[案じられているとは分かるものの、こちらが返す声はやはり軽く]
そうだな。
包帯の交換くらいは頼もうか。
[ミヒャエルの傷を受けた時は縫い付けて塞いだが、流石に貫通した腕は上からきつく縛り付けておく位しか出来はしまい。
腕に布を縛り付け止血を施しながら、今はここまでとは悟らせまいとするように簡素に応じた*]
[若者たちのやり取りに、あー、ここがどこだかわかってないんだねー、なんてしみじみと思いつつ。
名を知らぬ若者に向けて叫んだかと思えば、こちらの突っ込みにしゅん、となるミヒャエルの様子に苦笑して。>>+41 >>+42]
やーれやれ。
まあ、なんだね。
こんな形で会うのはちょっと避けたかったけど、なっちまった以上は天命だから、そこに文句言うのは置いといて。
[言いながら、ひょい、と手を伸ばす。
手が向かう先は、ミヒャエルの頭の上]
……色々、お疲れさん。
最後まで立ってたって、あちらさんから聞いた。
引き時を見誤ったのはちょいと減点だったが、最期まで意地を忘れなかったのは、立派だった。
[言いながら、ぽふ、と軽く頭をなでて]
……頑張ったな。
[言えなかった言葉を伝えてから、手を離した。*]
そうか。いや、ならいいが。
[死んでいない、というカレルの言葉>>+39に頷く。
しかし納得して終わりに出来たのは自分だけだったようで]
……そうだ。
[カレルの問い>>+40を首肯した]
そこのフェリクス殿なら知っているはずだが――
まあ、あの傷で助かることはないだろう。
[信じられないという顔でこちらを見るカレル。
そうか、知らされていなかったかと思う。
こちらとしても、このような形で顔を合わせるとは思っていなかった]
――すまない。しくじった。
預かってた義勇兵も――たくさん、死なせてしまった。
[戦場に出た以上犠牲は免れないものだが、被害を拡大した一端は自分にもある。
する機会があるとは思っていなかった謝罪をしながら、言葉を詰まらせた*]
[カレルへの暴言>>+41にいくらなんでも、と怒ろうとしたが、フェリクスに窘められしゅんとする様子をみてひとまず黙っておいたのは余談である*]
なに言ってんだよてめー。ここに来てるってことはそういうことだろ?
てか元首サマ呼び捨てにすんなコラ
[しゅんとしおれていたのが、カレルに燃料を投下されて再び燃え上がる>>+44。
が、聞こえた言葉にピタッと止まった。]
え?
死ぬなって言われた?
なんだよ、それ…
[うらやましい、とか、思ってないぞ!]
王国軍指揮官 ベリアンは、歴史家 ナイジェル を投票先に選びました。
[納得いかない感で固まっているところに、頭の上に重みを感じる。>>+46
死んでも触れるんだなとか、温かいんだなとか、妙なところが気になったけれど、自分へ向けて語られる言葉たちに胸が熱くなった。
また目元にこみあげてくるものをぐっとこらえて、顔を上げる。]
オレ、ほんの少しの間だけどケファラス隊の一員だったんで。
ブザマなことして、隊の名前に泥塗るのはできなかったんで。
[せいいっぱい顔を上げて、きりっとした顔を作る。]
最後が、フェリクス隊長の下で良かったです!
ありがとうございました!
[そして、ぴしりとゼファー式の敬礼をした。*]
[信じたくない。
そんな想いがあったけれど、セルウィンから肯定>>+48が返ればそれ以上否定出来なくなった]
……そんっ な、
[フェリクス殿なら、と示される人物へと一度視線を向ける。
少なくともその場で見ていたのが彼だったのだろう、とは推測がついた]
[はらはらと前触れなく零れてくる雫。
熱くなる目元を拭いながらセルウィンの言葉>>+49を聞く]
そ っか
他の皆も……
……皆、覚悟はしてたから。
きっと、後悔はしてない、よ。
[謝らなくていい、とセルウィンに言う。
戦場に出る以上、死は隣り合わせ。
それを知らないわけではないのだ*]
― 平原 ―
[ ベリアンの名乗りを受けた男は、胸に手を当て、一分の隙も無い敬礼を贈る。 ]
ベリアン・グラウコス殿、貴殿が討ったフェリクス・ケファラスは、我がゼファーの名誉ある千人将であり、我が槍の師でもあった。
[ 名乗りに続いて口にされた王弟の名と、神前試合についての言には、反応することなく、淡々と言葉を連ねる様子は、ベリアンの目にはどう映ったか。 ]
彼が戦神の元に旅立つを見送れた事、重ねて感謝する。
フェリクス…、
[ ベリアンが教えてくれた名を繰り返してみるが、心当たりはなかった。]
少なくとも、新元首の宴席にはいなかったと思う。
指南役らしいというからには、年長者か。
ああ、将軍が得意とする初手は、「跳躍しながらの胴払い」だ。
恐ろしく速いうえにリーチが長い。
覚えておいて損はないだろう。
[ 言ってから、は、と気づく。
バルタをどうやって足止めしたかは、ベリアンにはまだ知らせていないんだった。]
…包帯だな、よし。
迎えを早く遣すといい。
[ とりあえず、話をそらしておこう。*]
[ぐいっと涙を拭っていると、萎れていたはずの奴>>51がまた食って掛かってきた]
僕は致命傷は貰ってない。
腕を切って、胸を痛めはしたけど……死ぬほどじゃない。
カナンとは十数年前にも会ってる。
元首だろうがなんだろうが、僕にとってはその時の友だ。
[誰が何と言おうとその事実は変わらない。
カナンがカレルを友と思っているかは知らないが]
カナンには、僕にやって欲しいことがあるみたいだ。
だから、死ぬな、って。
剣じゃなくて拳で殴ってきたのも、致命傷を与えないためだと思う。
[羨ましい、なんて相手が思ってるとは露知らず。
止めを刺されなかったことについての推測を口にした*]
/*
>>12
こっちテレパシーの匂わししただけでギィの名前と神前試合は言及してないけどト書きの中だからツッコミ入れなくてもいっかー。
実はバルタと遭遇したって聞いただけで神前試合については伝えられてないのだった。
まぁ多少は御都合チックで読めててもいいけどにゃ。
自分も一騎打ちした訳だし、時間稼ぎにやってても不思議じゃない。
[はらはらと涙を流す様子に、やや狼狽えたような顔をする。
そのような反応をされるとは考えていなかった。
そも、"自分が死んだ"と直接告げる機会などまずないのだけれど]
……ああ。
耐え凌ぐための戦いで、皆、よくやってくれたよ。
[謝らなくていいと言われれば、それ以上謝罪は重ねず。
ただ、その戦いは痛みとともに記憶していると、目元に熱いものを湛えて。
カレルの肩の辺りを、ぎこちなく抱えた]
[しかしカレルとミヒャエルの言い合いは、まだ終わっていなかったらしい。
カレルの口から語られるのは、敵国元首との意外な関わり>>+56]
元首と過去に会っていたのか?
――まさか、あの剣技……。
[知らぬ所で身に付けていたカレルの剣筋を思い出す。
しかし、戦闘中に交わしたのだろうカナンとカレルのやりとりには、信じ難いものがあった]
まさか、戦功どころでなくとんでもないことをしたのか……!?
[少しばかり畏怖の念を持ってカレルを見詰めた*]
宴席に上がる程の地位では無かったかもしれんな。
俺達よりも一世代は上そうだったぞ。
[>>=8知らぬ名と聞けば、思う所を口にして。
バルタの戦法、初手を聞けばふむ、と頷いた後]
手合わせでもしたか。
[>>=9何かはしでかしたことだろうと思っていたが、初手を知るような事をしたとギィの言葉で察し。
続けた言葉は、責める意を込めた訳ではないが、ギィがどう受け取るかまでは関与しない]
お前からも歩いてこい。
迎えが来ねば動けぬような玉では無いだろう。
[そんな言葉を返しながら、そろそろゼファーの兵から離れて迎えを送らねばという算段を頭の中で立てていた*]
[ 次いで告げられた、ベリアンの想いと、問いかけに、浮かぶのは苦笑 ]
貴殿が、歴戦のゼファーの戦士に劣らぬ勇者であるとは認めるが、生憎、王国の総意が貴殿の言葉の通りである、と、信ずる程の胆力は私には無い。
[ まっすぐに向けられる視線に青灰の瞳は冷たく冴えた光を返す。 ]
そして、その問いの答えは、私の口から告げるべきものでもないだろう。
私個人の誠意という話であれば...王弟殿下の前に、既に示して在る。
[ 月下の女神の座にて、男が王弟に送った問い。>>3:114
その答えを得るまでは、先に進むことはできないのだ、と、口にすることはできない。
ここには、ゼファーの兵士達の耳目があり、それは本国の豹狼へと繋がっているのだから。 ]
……ん、そうか。
[隊の一員として、その名に泥を塗るのはできなかった、と。>>+52
真っ直ぐ伝えてくる様子に、自然、表情が緩む]
ああ……そう言ってもらえると、ありがたい。
こちらこそ、ありがとう。
[根回しを受けての事だったけれど、彼らの働きによって為せた事も多々あったから、感謝を伝えて。
敬礼>>+53にこちらも礼を持って返し、それから]
……て、言うか。
いやはや、あいつの……カナンの顔の広さは何なんだろね。
[ミヒャエルともう一人のやり取りに、ふと、こんな言葉が口を突いた。
死した事で立場の縛を離れたせいか、ついつい扱いが昔に戻っている]
わざわざ生かした、って事は、この後盛大に巻き込むつもりでいるんだろうけど。
[かつての教え子は一体、何をやらかすつもりなのやら、なんてことを考えるけれど。
それが、今までは違う何かへの道筋なのは、何となくだが感じられていた。*]
[ 満身創痍となりながら、王国のため...或いは、王弟のためにか?...彼の言う誠意を示し、まっすぐな瞳と言葉を突きつける青年を、男は眩しく好ましいとすら思う。
それが、唯一人の師の命を奪った相手だとしても、恨みを抱く気にはなれない。
同時に、やはり羨むのだ。
彼が誰憚らず、誠意を語れる、その自由を。* ]
[死んでない、と主張するカレルをじっと見つめる。>>+56
といっても、生前の怪我はみんな残っていないっぽいので、本当かどうかはよくわからない。
よくわからないけれど、なんかそういうことでもいいやという気がしてきた。]
十数年前…って、
そんなんまだオマエ、ガキじゃねーの。
[唇尖らせて言ったけれど、これは負け惜しみみたいなものだ。]
ふぅん…
元首サマがオマエにやって欲しいことかあ。
[想像がつかないけれど、きっとすごいことなんだろう。
そりゃだって、あの元首サマだし。]
なんだオマエ。
意外にすげぇヤツなんだな。
[悔しいけれど、ちょっとは認めてやることにする。*]
― 平原 ―
[馬に乗って駆けている間も、様々なことが胸に去来する。
この間、用事がてらに幼い少年たちが暮らす区画を覗いたときのことだ。
鍛錬に励む少年たちを眺めて歩いていたら、どこかで見たような髪色の少年が、槍をもって勢いよく走ってきた。
どうやら暇な大人と見做されたらしい。
稽古をつけてくれとせがむ少年に、相手がへばって動けなくなるまで付き合ってやった。
おかげでその日の予定は大幅に狂ったが、心は晴れやかになった。
昔のフェリクスは、こんな気持ちだったんだろうなという感慨を覚えたものだ。*]
[ぎこちないながらに肩辺りへと伸ばされ、抱えてくるセルウィンの腕にまた涙が零れた。
それをまた拭い、正面からぎゅーっとセルウィンを抱き締めた]
……へへ、ありがと、セルウィンさん。
貴方がそう言ってくれるなら、皆きっと喜ぶよ。
[セルウィンを見上げた顔は、いつものような笑みが浮かんでいた]
あ、うん。
あれはカナンから教わったんだ。
助けた礼に、って。
[気付いたセルウィン>>+58に肯定を返す。
聞かれたなら、十数年前に遭難したカナンを助けたことも話すだろう]
戦功は、負けた僕にはないよ。
でもそうだな……国同士の在り方が変わる話、ではあるかもしれない、かな。
[どうしたいかを聞いただけで、具体的な案を話し合ったわけではないから、曖昧な返答になりつつ。
セルウィンの疑問にはそんな風に答えていた*]
神事だ。
[ どのみち目撃者は多勢いるのだから、いずれバレる話であった。開き直ろう。]
こちらはどこも怪我はしていないぞ。
そういえば、将軍は右膝下を斬られているが、かすり傷みたいなものだな。
ああ、実はもう1秒ごとに君に近づいている。
歩くのは嫌いじゃない。
神殿にいた頃を思い出すよ。
[ ベリアンとともに巡礼の護衛をしたり、薬草を取りに山を登ったりした。]
ついでに血止めの薬草を摘んでゆく。
新鮮な方がいいんだ。
[こちらを見てくる相手>>+61を見返す]
そうだよ、まだ小さい時だった。
海岸に流れ着いてたのを見つけたんだ。
[当然、自分で運んだりは出来なかったけれど、介抱はしたと主張して]
僕が凄いのかは、分かんないけど……。
カナンが、僕に出来ると思ったから、話してくれたんだとは思う。
[すげぇヤツ>>+62、と言われたことにはそんなことを言いながらも、素直に照れた*]
[ 仮面のまま演じる舞台の上で、届くコエが、凍てついていく心臓を掴み、揺り動かす。 ]
ああ...
[ 彼の鼓動が早鐘を打ち、やがてそれが声なき慟哭の響きと変わるのを感じ取る。 ]
フェリクスの、遺言を聞くことは出来た。
彼の妻子に、最期の様子を伝えることができるのは、幸運だな。
[ 懸命に荒れ狂う波を抑え、男の内に寄り添うかのように贈られる言葉。それに応えようと、男も又、静かにコエを返し ]
─ 平原 ─
[>>12ゼファーの将の礼は、隙の無い見事なものだ。
紡がれた感謝に、こちらもまた気にすることは無いと返した後]
言っただろう。
今言った全てはあくまで俺個人の勝手だ、王国の総意とはとても言えん。
だから貴殿が信じる必要は無いし、信じられてもこちらが困る。
[>>13将軍が己の紡いだ言葉の主語を違えて受け取っているのを察し、それだけは訂正を入れておく。
後で約束が違うと言われても困るし、己一人が王国の総意を決めて良い訳も無いから]
[そういえばフェリクスが結婚した時、祝いにも行かなかったなと思い出した。
ちょうど遠方に演習に出かけていた時だから、物理的に行けなかったというのもあるが、近くにいたとしても行っていたかどうかは怪しい。
代わりに、演習先で拾った木の枝で百舌鳥のつがいを彫って贈った。
ナイフでは物足りなくて自作の道具まで作って彫ったものだから、そこそこの出来栄えだったと自負している。
残されたフェリクスの伴侶はどうなるのだろうか。
できる限りの援助ができるよう手を回しておきたい。
それと今度は、百舌鳥のつがいに雛も加えて彫ってみようか。
思考はとりとめなく流れて散る。*]
貴殿が答えるべきではないと言うなら、これ以上問いはしない。
俺だって問うに相応しいかと言えばそんな事は無いしな。
[何せ己は異国の女の血が混ざった庶子だ、生粋の王国民でもない。
持たぬ者である己と違い、ゼファーの将である彼は個人を語る事も難しいのかもしれないから]
問うも問われるも、相応しい場で相応しい同士に任せるとしよう。
貴殿の総意も伝わっているなら、尚更だ。
[友から伝え聞いたは、目の前の将と船で対峙したというだけ。
神前試合をしたなどとは聞いてもいないし、どんな言葉を交わしたかも詳しくは知らない。
だが、友がそれを無下にすることは無いとの信は確かに在って]
再度繰り返すが、俺が言った全ては俺個人の思う所だ。
だが、いずれ総意に変えたいとも思っている。
俺と友と、王国の民、カーマルグの民達の意志を示したその上で。
己の主は己だと、皆が胸を張って言える世にする為に。
[自分が友と目指すのはそんな世界だと、まっすぐに告げた*]
[ 新元首が主宰した宴の席で。
バルタとの一件の後、一度、中座したときに、間仕切りの緞帳にしがみつくようにして様子を伺っている若い兵を見つけた。
聞き耳を立てている様子であった。
スパイか、と思いもしたが、それにしてはどことなく無用心である。
むしろ、好きな役者の出待ちをしているような初々しさがあった。
「もっといい場所に連れて行ってあげようか?」
からかうように声をかけると、飛び上がって驚いていた。
その慌てぶりが面白くて、ゼファーにもこんな子がいるんだなあと思ったりした。]
もしかしたら、元首殿の隠し子とかだったかもしれないな。
[ 勝手な妄想をしておいた。*]
/*
マテマテ。なんだその妄想www
というかなんだその兵wwww何者wwwww
くっそう、へんなものを突っ込んできやがってwww
そうか、ゼファーは、個人が国の行く末を語ることのない国だ。
貴殿等との、語り合いは、なかなか難しいな。
[ ベリアンの指摘には>>16、そう小さく笑って返した。
総意である、ことを求めたのではない、総意となってくれなければ、ここで答えることはできないのだ、と、正直に告げるには、やはり耳目が多すぎた。
これは、ゼファーの側の瑕疵だろうと、申し訳なく思う。 ]
[そして、ふと。
ゼファーの将たる彼に向ける瞳を和らげて]
出来得るならば。
ゼファーの民も、そう在れる世にしたいと思っている。
[彼がどう受け取るかは分からないが。
偽らざる思いを告げた*]
…………!
[正面から抱き締める様>>+63に鳴らぬはずの鼓動を感じたのは、出立の日に兄とそうした>>1:23ことを思い出したからか。
年を考えれば自分の方が兄になるのだろうが]
――いつか、直接言える機会があればいいな。
こうしてお前たちと会えたように。
[死後に行くべき場所があるなら、そこで再会出来ればと。
恨み言を言われてもいい、兵の一人一人と言葉を交わせればと思う。
しかしそれは、まだ先の話となるだろう。
生の側に繋がっているはずのカレルへ、ささやかに笑顔を返して]
カナン……に?
そうか……。
[ゼファー国元首を名で呼ぶ青年>>+64に瞬く。
彼との過去の邂逅が、巡り巡って、国同士の在り方を語るに至ったのか]
確かに戦功ではないかもしれない。
でも――俺たちには、出来なかった話だ。
[戦いという役割からはみ出せなかった自分と、現地住民として、過去に繋がり持つ一個人として元首と向き合ったカレルと。
具体案はなくとも、彼が大きく状況を動かしたのはわかる]
お前は間違いなく、戦いの行く末を変えた――
いや、これから国すらも、変えていくのかもしれないな。
[まだ彼には地上での生がある。
容易な道ではないかもしれないが、期待を持って彼を見詰めた*]
/*
カナンからの話は、戦えない子や戦士になりたくない子とかをトルーンで生活させるって話なのかなー、と。
なのでゼファーが領有するなら僕らがゼファーに下る形で、プラメージに返還されるなら受け入れる方向に持ってけば良いのかな、って思ってる。
答え合わせはエピで!
[ が、言葉にできないそれを、汲んだかのように、ベリアンが、彼の願いを口にするのを耳にして、男は目を瞠った>>19 ]
[ 緋く濡れた手を握りしめる。喪われて帰らぬ命と、その暖かさを想う。
うん、会えると良いね。
[彼らもきっと、セルウィンと話したいだろうから、と。
セルウィンの言葉>>+67に笑顔で頷いてから離れた]
[セルウィンの反応>>+69には照れるような様子を見せる]
へへ……なんだか、大きな話になりそうであまり実感が湧かないんだけどさ。
でも、僕がそうしたい、って思ったことでもあるし…。
必ず実現させたい、って思ってる。
[田舎町で一生を過ごすはずだった自分がこんなことになっているのは驚きだけれど。
自分が出来ることならば、と。
想いは人一倍強い**]
/*
うん、白から色々と降ってきているのは確認できてるんだけど、睡魔さんがひどい。
てわけで、俺も今日は早めに引っ込んどきますかね。
また明日に。**
そうか。
[>>=12明かされた事に返すのは短い答え。
怪我についてはこちらも人の事は言えないので、それ以上突くのは避けておく。
>>=13続いて、ギィも合流に向けて動いていると聞けば、こちらもそろそろ動くべきだなと察し]
悪いが多めに採ってきてくれないか。
少し、血を流し過ぎていてな。
[薬草については、そんな事も頼んでおいた*]
――カレルなら出来るさ、きっと。
[自分では二度と戻れない、地上の未来を託すようにカレル>>+70へ言う。
実感はなくとも、思いをはっきりと言い切る姿には安心感があった*]
[互いの鼓動の温度が、今は救いだ。
自分もきっとこの先、本来の自分をさらけ出すことなどできないだろう。
フェリクスの死ですら、利用しようと考えている己がいる。
けれども今だけは、共鳴する鼓動の中でだけは、素直でいられる。]
フェリクスだって、お前がそこにいてくれて喜んでいるさ。
あとは、あっちでフェリクスに再会した時に、これだけのことをやり遂げたんだって胸張れるようにしないと。
あんまり不甲斐ないと、心配される。
今でも―――ああ。そうだろうな。
なんといっても、あの人は俺たちの師だ。
あの人がいなければ今の俺たちは無かったし、
多分、この先もそうなんだろう。
[感謝を伝えそびれた。
気づいたそれは棘となって心に刺さったが、きっとバルタが言ってくれたと思えば痛みも小さくなる。]
総員撤退する!
[ 男の号に従って、伝令が走り、ゼファーの兵は、重い足音と鉄の盾がぶつかり合う音を響かせながら、撤退の陣を組み始める ]
貴殿の望みが叶う事を...私も願っている。
[ その騒音にまぎれるように、ベリアンに告げた男は、静かな黙礼を置いて、フェリクスの亡骸に寄り添い、戦場を後にする。 ]
[
/*
そろそろ合流してもいいかとそわそわするいきもの(←
あれ?でもまた戦場行っちゃうの?
それともそこの兵まとめて引き上げるの??
/*
ベリアンとの話は、具体的な交渉になっちゃう恐れがあったからちょっと外したみたいな感じでございます。
しかし、願いを受け取って共感するのは構わないと思うんだ。
/*
なんで交渉躊躇うかというと、英雄同士が一回殴り合うか、語り合わないとだめなんじゃねーかという。(殴り合い=語り合いの可能性もある)
─ 平原 ─
[>>22バルタからの返答に、やはり彼が個人を語ることの難しさを知る。
友が何を彼に告げたとしても、受け取るのは難しかったのだろうなとも悟り。
代わりのように己が語った望む未来。
それがバルタに何を思わせたか、>>23瞠ったその瞳からは読めるものも少ないが。
>>25撤退の号を出して、向けられた言葉に今度はこちらが目を瞠る事となり]
…あぁ。
ありがとう。
[黙礼を残し、陣を率いて踵を返すその背に礼を返し]
[そして、顔を上げ。
ゼファーの将たる彼の背に向ける瞳を和らげて]
出来得るならば。
ゼファーの民も、そう在れる世にしたいと思っている。
[この声が届くかどうか、届いたとして彼がどう受け取るかは分からないが。
偽らざる思いを告げた後、自身も隊に臨時拠点への移動を指揮し。
50の騎馬兵に、こちらを目指しているはずのギィの元へ向かうように指示をした*]
[ その後、ベリアンが派遣した騎馬隊50騎と合流したギデオンは、ここからは軽歩兵隊に先行して、騎馬で王国軍野営地へ向かった。
ギデオンの手には、道中で探した血止めの薬草をぎっしりと詰めた布袋が握られている。
移動しながら迎えの騎兵に陸戦の推移を確認しておいた。
とはいえ、彼らも各地で同時多発的に起きている戦闘のそれぞれを時系列的に把握することはできていなかった。
それでも、概ね当初の作戦どおり、ゼファーをたゆまず攻め続けているようだった。
対してゼファーは怯む気配もなく、柔軟に兵を動かして、一度ならず王国兵を蹴散らしているとのこと。]
まだまだ歯応えがある、か。
[ ゼファー兵は行軍しながら寝るというのは、あながち作り話ではないのかもしれない。
それだけ過酷な訓練を耐え抜いてきた精鋭たちだということだろう。]
フェリクスが、言っていた。
俺たちのおかげで、楽しかったと。
[ 彼の最後の言葉をカナンに伝える。再会の時を語るコエには、笑みが浮かんだ。 ]
あまり早く逝くと、蹴り返されそうだな。
構わない。長期戦は覚悟の上だ。
諸君は期待通りにやってくれている。
[ まだ一昼夜に過ぎない。焦りは禁物だ。
自分にそう言い聞かせながらも、ベリアンのもとに駆けつけんと馬を急がせている。*]
騎馬隊と合流できた。
薬草も調達したぞ。
君が野営地につくのとどっちが早いだろうな。
ところで、会ってみて将軍をどう思った?
いい面構えの男だろう。
元首も、あれに劣らずだ。
印象はだいぶ違うがな。
― 平原/北の森 ―
[北上するケファラス隊に合流したのは、それからしばらく後だった。
元首の姿に気づいて、驚いて駆け寄ってくる兵たちを手で制する。]
フェリクスが死んだことは知っている。
戦況は?
[兵たちの疑問を言葉と視線で封じて状況を確認する。
森の近辺で継戦中と聞けば、部隊を派遣するよう指示を出した。]
騎兵隊で一度強く押し込め。
相手が守勢に入ったタイミングで、撤退させろ。
[指示を受けた騎兵隊が、隊列を組んで駆けていく。]
他は東側の森に一度下がる。
そこで残りの隊との合流を待つ。
誰か、南に伝令を出せ。
ここから南下したところに私の隊とクレメンス将軍の隊がいる。
合流地点を知らせておくように。
[こちらもすぐさま伝令兵が走っていった。]
[指示を下す間、バルタのことは敢えて無視した。
部隊が移動を始めたところで、ようやく彼に気づいたような顔をしてみせる。]
拠点防衛をしているはずの将軍が、なぜここにいる?
話があるならば聞こうか、といいたいところだが。
[言葉を切って、彼を睨みつける。]
……私はフェリクスに先に挨拶したい。
将軍の話は、それからにしてもらおう。
[なにかを押し殺したような声で告げて、背を向けた。*]
待たせたな。
[兵への指示の合間に、響くコエは柔らかい。]
早くお前と話をしたいが、状況を作ってからだな。
まったく、不自由なこと極まりない。
俺たちが選んだことでもあるが、な。
[それはどれ程進んだ頃合いか。
ギィの下に送った騎馬兵が合流したとの声に、そうか、と声を返して]
見目以上に真面目な男だな。
それと、俺達が思っている以上にゼファーは不自由だ。
個人が国を語る自由すら無いらしい。
元首であっても、縛られているかもしれないな。
[バルタと交わした言葉で、おもった事を告げた後]
野営地か。 わかった。
[臨時拠点へと向かうつもりだったが、まだ方向転換は利く。
隊に指示を出して、マチス隊が護衛している本拠へと向かった*]
ああ───フェリクスが、
[楽しかった、と告げられた言葉に、震える息を返す。]
それなら…よかった。
まったく。あの人は最後まで俺たちを助けてくれるな。
そりゃあ、早く行きすぎたら蹴り出されるだろう。
なにしろフェリクスだぞ。
下手したら槍でつつき出されかねない。
[小さな笑いでコエが揺れた。]
[ ベリアンのバルタ評にうなずく。]
兵が強力なだけに、勝手に国政に口を出させていたらすぐに内戦に発展するからな。
風刺文化もないようだし、自分には生きづらいところだ。
元首は──ああ、
彼もまた縛られているのは事実だろうが、縛られたままでいる男ではなさそうだ。
最終的には、彼をうなずかせるしかないのだけれど、
君の活躍もあって、少しは、王国兵にも骨があると感じてくれているだろうか。
それとも、まだ制圧一択だろうか。
[ しばし、思案の気配。*]
− 王国軍野営地 −
[ 到着すると、そのまま野営地を一巡りし、兵らを激励する。
麗々しい総司令官代理の姿を、兵らは歓呼で迎えた。
不安な夜の後に太陽を見て安心したかのよう。
天幕の前で、ベリアンから野営地の守備を託されたというマチスが待っていた。]
重責をよく果たした。
[ 功績を称誉し、指揮権の移譲を受ける。]
[ 地図上で、各地に派遣されている部隊を確認し、現在の状況報告を受けた。
いまだ兵らの安否は数でしか読み取れない。
誰が死んだのか──今は考えても仕方なかった。]
作戦を継続する。
ゼファー兵は素晴らしく頑健だ。だが、不死身ではなかろう。
いずれ、力尽きる。
[ その前に、最悪を回避する手を打たなければ──内心ではそう思っているが、まだ味方に打ち明けることはできない。ベリアン以外には誰も。
バルタには遠回しに伝えたが、腹芸なんて考えられぬ程真っ直ぐな将にそれで伝わるわけがないとベリアンにも言われた。
やはり直接、元首か。**]
― 平原/北の森 ―
[
鮮やかに生気を取り戻していく陣内で、男は1人、冷ややかな気配を纏ったまま佇んでいた。 ]
.....話ならば、後ほど、如何様にも。
[ 拠点防衛を離れたことを糾弾するような元首の言葉に>>32付き従った兵の一部はおろおろと視線を彷徨わせていたが、男自身は、睨みつけるような視線にも動揺も見せず、元首に向かって軽く頭を下げた。 ]
フェリクス殿はこちらに。
[ そして、自ら先に立って、フェリクスの亡骸を安置した天幕へと向かう。 ]
[バルタの案内を受けて、天幕に入る。
外の喧騒と一枚隔てた天幕の中で、フェリクスが静かに眠っていた。
布で覆われていたが、流れる血の多さが傷の深さを物語っている。]
フェリクス……
我が兄弟よ。なぜ逝ってしまったのか―――
[もう目覚めることのない彼の前に膝を付き、冷たくなったその体を抱き上げる。
そして、人目もはばからずに泣いた。
慟哭、と呼んでいいその嘆きに、周囲の兵も涙を滲ませる。]
...急がせたのは俺だが、護衛の数が少なすぎるぞ。
[ 柔らかく響くコエに返すのは、こちらの方が糾弾するかの言葉だ。
だが、カナンの姿を見た途端、あからさまに鼓動が喜びに跳ねるのは止めようもなく、それは彼にも伝わってしまったろう。 ]
不自由だが、安全だ。
それに...もう、そう長いことでもないかもしれないしな。
[ コエでしか本音を交わせない不自由を嘆かれれば、怒りも持続せず、宥めるように静かに返す。 ]
[そんな自分を、やはり冷静に見ている自分がいる。
これでケファラス隊の心境はこちらに傾く、と計算している己がいる。
つくづく、因果な道を選んだものだ。
だがいまさら引き返せはしない。そんな気もない。]
……死ぬまでは負けじゃない。
だから俺はフェリクスには負けてないし、
こうなったら俺の勝ちでいいだろ?フェリクス。
[抱きしめて顔を伏せ、小さく囁いた声だけは、負けず嫌いで生意気ばかりを言う少年時代そのままだった。]
[フェリクスの死をひとしきり嘆いたあと、兵に人払いを命じる。
バルタのみをそこに残した。
フェリクスの側に席を設え、互いに差向うようにする。]
ようやく、落ち着いて話せるな。
聞かせてくれ。
お前が掴んだことを。
[投げかける声は嘆きの残滓を振り捨てて、強いものだった。*]
下手をするとどころか、確実に嘴で突きまくられるな。
[ フェリクスの姿を見せる前に、間をおくように、ことさら明るいコエを贈る。 ]
勘弁して欲しいところだが、まあ、逝くときはお前と一緒だろうから、今度は二人一度に挑んでみるか。
[ かつては師と慕い、今は将として頼みにしていた男の物言わぬ姿に、カナンは相応しい嘆きと慰撫を贈り、その姿にケファラス隊の主だった隊長達がぐいと目元を拭うのが見える。
彼らの心に、新たな支えとして、元首の姿が刻まれたのは確かだろう。 ]
見事な屁理屈だったな。お前らしい。
[ やがて人払いされた天幕の内、最初に口にしたのは、死ぬまでは負けじゃない、と口にした相手への揶揄めいた言葉。 ]
...が、この先はその口先が物を言う、かもしれん。
カナン、お前は、あの王弟殿下ともう一度会うべきだ。
[ そして続いて告げたのは、はっきりとした結論だった。 ]
[会えた瞬間に鼓動が跳ねたのはこちらも同じだ。
他の者に気づかれぬかと心配するほどだ。]
泣きそうなコエで早く来いと言ったのは誰だったかな。
[弾む心と共に、揶揄も軽やかに出ようというもの。]
かの豺狼を除き、俺とお前が並び立ったら、
その時は、な。
[雌伏の時は、とこで終わりだ。]
あー。
[百舌鳥につつかれまくる光景を想像して、げんなりしたコエを出す。
何故か鳥が大軍だ。おかしい。]
お前と二人なら、さすがにもう勝てるだろう?
昔されたみたいに、コテンパンにしてやろうぜ。
[やりたかった。
としんみりしそうになるのを、ぐっと押し込める。
嘆くのは、フェリクスの前に出てからだ。*]
口先であの虎からなにかをもぎ取ってこいと、
お前はそう言うわけだな。
[はっきり告げられる結論に、頷く。]
俺たちは、意地を見せねばならない。
王国の───王弟閣下ではなく、さらに後ろにいる連中の心胆寒からしめるためにも、ゼファーの長老どもを黙らせるためにも、もう一押しが必要だ。
会うにせよ、まずは戦場で、となるだろうな。
王国が消耗戦を仕掛けてきている現状、時間は費やせない。
今日の内にも出立し、相手の野営地を襲撃する。
バルタ。お前は先鋒を務めてくれ。
もし戦場にあの虎が現れたら、俺のために道を開いてくれ。
話をつけに行ってみよう。
[それが剣での語り合いになるか、剣を置いての話し合いになるかは、その時次第だろう。*]
王国とゼファーの常識は食い違っているし、彼らの要求と、俺達の求める物は重なっている。
だが、わかちあえるものがある、と、彼は言った。
それに、彼のすぐ側に、俺たちの目指す先と同じ理想を口にした将がいる。
フェリクスを...一騎打ちで倒した男だ、あれは心底からの言葉だろう。
[ 告げた結論に頷いたカナンに、男は目にし、耳にした事柄をさらに告げ、そして、意地を見せねばならない、というカナンの言葉に頷きを返した。>>42 ]
ああ、お前はお前らしく、その手で道を開け。
後ろは俺が引き受ける。
[ 後ろを、と、言った途端に先鋒を務めろと告げられて笑う。 ]
お前は俺を使いすぎだ。
だが、拠点を離れた将軍に先鋒を命ずるというのはいい懲罰だな。
ついでに麾下の歩兵を外して、ケファラスの隊をつけてくれ、今一番、信用出来るのは彼らだろう。
[ やがて、男は一本の槍を穂先を上に立ててカナンの前に差し出した。 ]
フェリクスの槍だ。いずれ彼の息子の物になる形見だが、いまはこれを、俺達の誓いの印としよう。
フェリクスは、俺たちに
その言葉を必ず実現せんことを。**
/*
そうだねぇ。後ろを護ってもらった方が良かったかもしれないねぇと思うわけだが。
しかし、今、俺たちは王弟閣下がどこにいるか知らないのだよ。というかまだ船にいると思ってる(キリッ
俺たちと同じ理想、か。
[フェリクスが一騎打ちで倒されたというのが未だに実感を伴わないのだが、それを成し得た男の言葉であれば、信じていいかもしれない。
どのみちこのまま戦いつづければ、どちらかが全滅する他はない。]
なにを分かち合えて、なにが譲れないのか。
見極める必要があるな。
[バルタが触れてきた"王国"を思う。
己はまだカーマルグのことしか知らない。
これからの戦いは、バルタがもたらした感覚が道標となるだろう。]
当たり前だ。
俺のことはお前が一番よくわかっている。
[使い過ぎだと言うバルタに、当然だと笑みを返す。]
あの美人なら、命がけで守りたい連中がいるはずだ。
それを押さえるのは、俺の後ろではできないだろう?
頼む。
[ケファラス隊を預けることも了承する。
王国の船が後方に遊弋している以上、本来バルタが指揮していた兵を動かすわけにもいくまい。]
───それと、
お前の後ろで俺が消えていても気にするな。
[言葉を付け加えた時の顔は、少年時代、気に食わない教官に手ひどい悪戯を仕掛けに行くときのそれだった。]
お前が口説かれる前に、俺が口説き落としてやるさ。
まずは相手を驚かせるところから。だよな。
[まったくもって、悪だくみの相談に違いない。]
[やがて、差し出された槍の柄を、バルタとともに握る。
使い込まれた槍には
必ず。
ゼファーにより良き
[勇猛なる鳥の嘴にかけて誓おう。*]
− 野営地 −
[ 戦闘継続の命を下す一方、幾人かの使者を放って、元首につなぎを求めた。
ゼファーの指揮系統がよほど混乱しているのでない限り、いずれかの書状が元首のもとに届くだろうと思う。
内容は、負傷した王国軍総司令官の代理として、王弟ギデオン・エルギーノスが着任したことを通達するものだ。
カーマルグ駐留が長引いて、ゼファー軍は難儀していることと思う。つつがなく帰国できるよう支援するつもりはあるが、なにぶん、野営地周辺はいささか騒がしいため、まずは書面にてご挨拶のみ──といった内容の、今更ながらにすぎる定型の挨拶だ。
自分は野営地にいるから、神々の思し召しがあれば会える日もあろうと締めくくっておいた。*]
― 天幕 ―
それにしても、お前とこうして顔を見ながら話せてよかった。
[密談の時は終わり、行動に移る前にそう告げる。]
コエだけじゃ伝わらないこともある。
おまえがどう戦ってきたのかも、見ればすぐにわかる。
その足も、ここも、毒持つ虎の牙の痕だろ。
[毒に当たったせいで変色しているバルタの額の傷に、指を伸ばす。]
俺もひどいものだろ?
いつものことと言えばいつものことだが、
そうだ。どうせあの薬草持っているんだろう?
前みたいに治療してくれ。
でもって、そうされたらおまえを殴りたくなるだろうから、一発殴らせろ。
[理不尽な頼みを笑顔でする。
一発殴る……は周囲に対するカモフラージュにもなろうが、単にじゃれ合いたいだけかもしれなかった。*]
そうだ。
フェリクスの家に彼と遺言を届ける時は、俺も同道したい。
[バルタが行くことは当然として、そう告げる。]
ずっと考えていたことがあるんだ。
ゼファーに動かせる労働力がまだあるんじゃないかと。
国を富ませるために王国の、カーマルグの民の知恵を借りたい。
だがたとえば王国の民と従民に繋がりを作れば、反乱の契機を呼び込みかねない。
かといって市民をそちらへ振り向けることは、いきなりは無理だ。
もっと市民に近い者たち、───女たちに知識を得させて、そこから従民に広めていくのはどうかと考えている。
長老たちが聞いたら泡を吹いて倒れそうだが…。
[女が家の外で働くなど論外だと思っている連中は多い。
かくいう己も、女が家の中で何をしているかなど全く知らないのだが。]
だから、フェリクスの奥方に話を聞いて、可能ならば力を借りたいと思っている。
[これもまた、今は夢物語のような話だ。
だが孤児が元首になるよりは、簡単だろう?*]
― 北東の森 ―
[後退したゼファー軍は、半島北東部の森に臨時の陣営を置いた。
陣と言っても、簡易な天幕をいくつか張り、周囲に歩哨を立てただけのものだ。
ここに今、ゼファーが動かせる全兵力が集結していた。
まずは平原西側にて戦い、
ここにバルタ将軍の麾下であり船を捨てて西へ向かっていた重歩兵100名ほどが合流し、さらにクレメンス隊及び元首直属の重歩兵1200名あまりと軽歩兵150名ほどが到着した。
合わせて2150余名を数える。
拠点防衛の兵を動員すればさらに兵数が増えるが、王国側は間断なく攻撃を仕掛けることでゼファー兵の消耗を狙っていると推測されている。合流のために時間を掛ければ、逆に動ける兵は減る一方だろう。
元首はこの兵力をもって王国の野営地を攻撃し、短期決戦を目指すと決断した。]
いいか。
我々の命運はこの一戦に掛かっている。
負ければ我らに帰る術はないと思え!
[集まった兵らに発破をかけ、準備を急がせる。]
各自携帯食を持ったら、残りの物資は全て捨てろ!
輜重隊の荷車に先を尖らせた丸太を載せて、簡易の衝車を作れ!
軽歩兵はロープと斧を携行し、柵や櫓を引き倒せるようにしておけ!
[拠点攻略を見越した指示を次々下していく。
おかげで兵らは食事と短い休息以外、眠る時間も無かったが、構いはしなかった。
三日三晩不眠不休で山中行軍する訓練に比べれば、どうと言うことはない。
まだ戦える。まだ。]
[慌ただしく行軍準備をしている最中、気になる報告がいくつか上がっていた。
バルタ将軍が沿岸に置かせた物見櫓からは、王国の船が北上したとの報せが来た。それを受けて北部へ放った斥候は、予定時間をかなり過ぎても未帰還だった。
敵に発見されたのだとすれば、北側に王国の部隊が展開している可能性は高い。
それと、王国からの使者が複数、臨時の軍営を訪れた。>>51
どの使者も持っている書状は同一で、うち一人は合流途中だったクレメンス隊に接触したというから、どれかが届くように放たれたのだろう。
書状を従兵に読ませた元帥は、声を上げて笑った。]
今更だな。だが、分かった。
返書を渡すから使者をひとり留めておけ。
手は良く洗っておけよ。
[最後のひとことは、従者に向けたものだ。
政敵からの毒殺を警戒するのは、日常のこととなっていた。]
[使者を通じて届けた返書は、次のようなものだ。
総司令官代理の着任にお祝い申し上げる。
此度は是非、直接お会いして祝辞を述べさせていただきたい。
署名は入れず、かつて贈られた封蝋印のみ施した。]
王弟閣下は俺に会いたいとの仰せだ。
[使者を送り出してから、笑いの名残残したコエを送る。]
誘いを受けてくるから、全軍の指揮は任す。
クレメンス将軍には伝えておくから、あとはうまくやってくれ。
[クレメンス将軍は、二人が初陣の時に配属された部隊長で、つまりはそれなりに融通の利く相手だ。
初陣では二人揃って功に逸り、突出しすぎた挙句に死ぬかと思うほどの手傷を負って帰ったものだが、傷よりも部隊長の鉄拳の方が痛かったのを覚えている。]
[軍の準備を整える一方で、元首はとある小隊の兵を呼び出していた。]
お前たちが、王国の野営地に最も近づいた隊だな?
[呼び出された者達は「はい」「そうです…」とぼそぼそ答える。
まだ若い連中だ。軍務に入って二、三年というところか。
どこか覇気が足りないのは、まだ死を引きずっているからか。
彼らの隊長は、部下を逃がすために戦って死んだと聞いている。]
おまえたちを、今より私の直属に任命する。
[突然の命令に、若者たちが驚いて顔を上げる。
その一人一人の顔を見ながら呼びかける。]
おまえたちの知識が我が軍の切り札だ。
勇士が命を賭して持ち帰ったものを、無駄にはしない。
いいな?
[「「はい!」」と背を伸ばした彼らに、空馬ひとつ用意して部隊の外で待機するよう伝え置く。]
[さらに、クレメンス率いる重歩兵隊の前列中央に、己と体格のよく似た男を配しておいた。
そして、滅多に被らない、総司令の羽根飾りのついた兜を被せ、剣と盾も渡しておく。]
私は負傷が重く、右端で戦うのは難しい。
[クレメンス将軍と他の兵らにはそう説明しておいた。
将軍に対しては、目配せ付きで。]
─ 野営地 ─
[当初、臨時拠点に向かおうとしたのは現状再戦の意志がある兵がどれ程か把握したかった為。
だが、ギィとの合流の方を優先すべきと思い直せば、すぐに方向を転換して野営地へと舞い戻る。
ただし、その際臨時拠点へと馬を走らせ、臨時拠点の状況を確かめ野営地まで報告を運ぶようにとの指示は飛ばしておいた。
王弟よりも先に野営地に戻ってきた己にマチスは訝しみつつも指揮権を返そうとしてきたのだが]
それは今暫く貴殿の下に。
ギデオン様も間もなく戻られる。
貴殿からあの方へとお渡し頂きたい。
[どの道すぐに正式な指揮官が戻ってくると断り、己は自身の傷の手当を受けることとした]
[
指は動くから斧はまだ振るえる。馬の手綱も操れる。
だが、次に強者と対峙した暁には、これを捨てる覚悟をして挑まねばならないだろう。
ともかく、傷を少しでも塞ぎ血が流れるを抑える為、巻き付けた包帯を固く縛って固定を図る。
そうしている間に、臨時拠点の状況報告が届き]
…義勇兵の隊長が、元首と一騎打ち、だと?
[先ず伝えられた報告は、思いもよらぬものだった。
元首と縁があったからとは知らぬ故、予想できるはずもないのだが。
出立前、己の前に通された三名の内の最も年若い者と聞けば、そこまで豪胆だったかと内心にのみ呟いて]
生きてはいるんですね?……そうですか。
あぁ、構いません。
もとより義勇兵は死なぬことを優先して良いと伝えてあります。
リーダーがそんな状態で、なお戦おうとは思えないのも当然でしょう。
で、他は。
[更に詳しく聞いていけば、一騎打ちを申し出た青年は命までは奪われていないとのこと。
その代わりというか数日は起き上がれぬだろう重傷を受け、彼の下にいた義勇兵達も彼を置いて戦場には戻れぬと言っているそうで。
それは構わないと返した後、残りの報告を促していく]
……分かりました。
報告ご苦労様でした、貴殿は休んで下さい。
あちらにはまた別の者を送ります。
ゼファーと対峙して、戦う意志を損なわぬ者はこちらに戻ってくるようにと。
…いや、最低限の護衛を残すだけで良い。
ゼファーは戦わぬ者に向ける刃は持ち合わせておりません。
仮にあちらに攻め入られたとして、無体を働かれる事は無い。
えぇ、ではそのように。
[臨時拠点に今居る戦力をこちらにと指示をしたのは、これ以上の消耗は互いに望まぬと察したからと。
ほんのわずかだが、ゼファーの将二人と交わした言葉から信を置けると判じた事から。
此処まで休み無しで走ってきた者に労いをかけると、別の者を再度臨時拠点へと奔らせた。
今から報せたならば、日中には此方に戦力が集うことも叶うだろう*]
>>54
[ ゼファー軍が移動するのを看過する王国軍ではなかったが、ある程度以上は前方を塞ぐことなく、後方や側面からの射撃や一撃離脱を繰り返す。
さすがに、一定以上の兵が集まってしまえば、ゲリラ戦法は深くまでは届かない。
それでも、うるさくつきまとうのは止めなかった。
ときに、周囲でカーマルグの民謡が合唱されることもあった。
義勇兵の声に、王国兵も声を合わせる。
ここはおれたちの故郷だと、歌声にこめて。
ゼファー軍が工作をしているのを偵察すれば、平地に溝を堀って車輪での移動を妨げ、あるいは薪を積んで火の壁を作る準備をする。
ベリアンからの指示を受けた兵らは先に野営地へと戻り、船から降りた軽装歩兵も加わって、野営地周辺の兵の密度は増した。>>66*]
− 野営地 −
[ 再会したベリアンを軽く抱擁する。
戦塵に塗れた友の身体からは、濃い血の匂いがした。
応急手当ては受けたとのことだが、時間をもらって部屋を移り、持ち帰った薬草で血止めをしてやる。
煮沸した海水で傷を洗うときには、あらかじめ「痛いぞ」と予告しておいた。
傷の深さと、彼自身がしたらしい縫合の痕に唇を引き結んだが、文句は言わない。]
後で、傷跡の周囲に刺青を施してやろう。
君の体を自分の作品にする機会を逃すつもりはないよ。
[ 約束どおり、包帯を巻いて、その上にそっと手を置く。]
さて、休んで次に備えてくれ──と言いたいところだが、ゼファーも次の手に出てくる頃だろう。
おそらくは、短期決戦を狙った強襲になる。
それに対する兵の指揮を君に託したい。
名のある敵将に勝った君は、今や押しも押されぬ殊勲者だ。
君が直接、指揮をとれば皆の士気もあがる。
だが、一騎討ちは禁止だぞ。
挑発に乗る君ではないとわかっているけれども。
[ コツンと額をあわせ、目を覗き込む。*]
/*
両軍トップが悉く副官に戦闘を丸投げしてるww
まぁ両トップが会合しようというならそうなるよなw
この丸投げ具合が流石この二人、って思ってるw(褒めてる)
[話が一段落すれば、今更ながらに自己紹介くらいはしただろう。
会話の合間に名を聞く時もあったが、そこは礼儀だ]
そう言えば、二人はご飯食べてたみたいだけど、どっから持ってくるの?
[お腹が空いているわけではないが、誰かが食べていると食べてみたくなってくるもの。
魚が良いなぁ、なんて考えていたら、テーブルに魚介のスープが出てきた]
うわなんだこれすげー!
[何でもありなのか!?と他にも欲しいものを念じてみる]
カーマルグ産の蜂蜜酒とワイン!
ワインは僕達のところで採れたブドウを使ってるんだ。
トルーンの名産でもあるんだよ。
後は森で取れる果物とー、スペルマの人達の大麦で作ったパンとー、アレクトリスの人達の卵とー、トラゴスの人達が作った山羊のチーズとー、ピュッロンの人やリゾーマの人達が作った野菜とー。
後はオリーブ!
これも僕達のところで採れてるんだ。
[ここぞとばかりにトルーンで採れる食材やその加工品を羅列して次々とテーブルの上に並べていった。
イチジクやリンゴ、ナシなどの果物の盛り合わせ。
パンには蜂蜜とオリーブ油が添えられ、卵は茹でられたものが並んだ。
野菜はサラダとして並び、細切れの山羊のチーズと塩を混ぜたオリーブ油がかけられている。
そこに先程出てきた魚介のスープと、ミヒャエルとセルウィンが出した肉料理が並べば、テーブルはフルコースの様相を呈した。
かなり豪華に見えることだろう]
─ 野営地 ─
[指示を受けた者がそれぞれに散った後。
己はその場に残り、持ってこさせた羊皮紙に綴るのは一騎打ちした将からの言伝。
書き終えて程無く、>>68友の姿を見止めて立ち上がる]
御足労をおかけしました、ギデオン様。
[他の目があるから、向けるのは臣下の礼。
抱擁を受ければ、流石に己から漂う血の臭いに気付いたのだろう友に促されて部屋を移る。
まずは改めての血止めをと、腕を差し出して。
濃い塩水に傷を洗われるのは流石に堪えたが、呻き声程度に抑えた]
おかしなことを言うな。
俺の身体は元々お前のものだろう。
[後で刺青を施そうという友に返すは軽口めいた本音。
互いにそれぞれ別個の人間ではあるが、己と友は同一だと思っていると。
そんな風に笑った後、左腕に開いた虚ろが包帯に隠されていき、その上に置かれた手を見やって]
あぁ、だろうな。
[>>69続いた言葉に、返すのは簡素な頷き。
ゼファーの将と交わした言葉は、彼らの思いも少なからず伝わるものだった。
けして退く事は無い、そして彼らには時間をかける利も無い。
襲撃を受けるに早いはあっても、遅いは無い]
言われずとも、俺が率いるつもりだった。
あちらもそのつもりで来るだろうしな。
[指揮を託されるにも異論は無いと返したのは、やはり言葉を交わしたゼファーの将を浮かべてのもの。
相応しい同士に問いを任せるなら、戦いを引き受けるのは己と彼の役目だろうと。
そんな風に思う胸中を見透かしてか、額を合わせてきた友からの禁止という言葉には一つ瞬きを見せた後]
分かっているさ。
決着は俺ではなく、お前がつけてくれるのだろう?
[柔らかな笑みを浮かべて、友に全幅の信頼を見せた]
[後は少しでも失った血と力を補う為の食事を、と思ったのだが。
そうだ、と気付いたそれにギィを呼び止め]
負傷者の中には、動けはするが戦いには戻れない者が少なからず居るだろう。
そうした者を今の内に王都に送り返しておきたい。
で、だ。
一足早く王都に戻る彼らに、これを託してほしいんだ。
頼まれてくれるか。
[そう言って渡したのは、先ほど書き終えたセドリック・アルニム宛の手紙。
少しでも早く、彼の下に弟の言葉を届けておきたかった。
そうして心置きなく戦いの場に赴く下地を整えて、ゼファーの軍勢を迎えることとなる*]
[会話が一区切りついて自己紹介も済んだ後。
カレルに食事のことを問われる>>+76]
よくわからないが、気付いたらここにあったんだ。
[どうやら好物や、郷土の名物料理などが並ぶらしい――と。
言い終わらぬ内に、カレルが思い浮かべたものだろうか、魚介のスープが出て来た]
カレルお前……。
[どうやら仕組みに気付いたのか、カレルの念じたものが次々とテーブルに並んでいく。
トルーンと関係した食材なのか、出現するものは留まるところを知らない。
派遣組が話に聞いて想像していたのよりもずっと、トルーンは豊かな土地であるようだ]
成程……。
ゼファーが手放したがらない訳がわかったよ。
[それなりに贅沢な環境で生まれ育った自覚はあるが、産地ならではの新鮮な食材はそうそう手に入るものでもない。
しかしそれ以上に舌を巻いたのは、カレルの記憶力と想像力だった]
無限に料理が出せると知っていても、普通ここまで出せないだろ。
……いや、恐れ入った。
[楽しげに笑うカレル>>+78を見て感嘆の息を吐いた*]
/*
なんかこう、開戦からほぼずーーーーーっと戦闘継続中なトルーン方面軍の皆さんが不憫でwww
お互いに休み休み戦ってたりするんだろうか。
ちょっとタイム―、とか言ってご飯食べて、じゃまたやろうかなんて再開したりして。
[ 負傷者を先に送還したいというベリアンの望みに許可を与える。]
船に乗り込ませる手配をしよう。
…手紙?
[ 差し出された宛名書きに目を細める。]
君は
[ 悪い予感がする。指先にベリアンが手紙に込めた想いが触れてくる気がした。*]
/*
(ぶんぶん
カレルはいつも眩しいくらいに明るいな。
そういえば王国のターンだ。
ギデオン様もベリアン様も頑張れー。
─ 野営地 ─
[>>74友が応じたその言葉は、彼の決意の重さの証。
己が信は誤り無い、そう返された様でこちらも嬉しさを笑みに乗せる。
武器を使わずに済ませたいというその言葉も、己の映し身たる剣への信頼も]
そうだな。
それが抜かれぬことを、俺も願っている。
[ゼファーの将も己のように元首へと信を置いているだろう。
あちらに置いての彼らが不仲という評は知らぬから、見たまま抱いた印象を思い。
だからこそ、己が戦場において無事でいられる保証も無いからと望んだ頼みは、友から異が出る事は無かったが]
セドリック殿とは、面識は無い。
だが、彼の弟君とは社交の場で何度か顔を合わせた事がある。
その弟君からの、言伝だ。
セルウィン・アルニムからセドリック・アルニムへ。
[>>75友からの問いかけに、まずは言葉通りの答えを返し]
俺が討ち取ったゼファーの将より言付かった、
最期の言葉だ。
[友の様子を見るに、彼は兄と──もしかすれば、兄弟ともに面識があるのだろう。
だからこそ、誤魔化しは入れず率直な言葉で事実を告げた*]
トルーンでは共同体を作ってそれぞれ作物だったり酪農だったり、物作りだったりを分担するから、どこが何を作ってるとか、どんなものが作れるとかは把握出来てるんだ。
ピュッロンは葉物野菜で、リゾーマは根菜。
他にも、レイモーンは狩りを主体に活動してるし、ナウスは漁業を生業にしてる。
カペーレイオンは商人の集まりで、スピティは大工の集まり。
他にも沢山の共同体があるよ。
必要なものは皆、相互扶助で助け合ってるんだ。
だから、誰に何を頼めば手に入る、とかも皆知ってるんだよ。
[物資配分の仕組み等も色々あるのだが、面倒なのでそこらは省いて。
そう言う経緯もあって色々出せた、とセルウィン>>+80に告げた*]
/*
>>+82
ふふふ、ノー天気とも言う(
王国のターンだけど、出した料理をゼファーの二人に食べて欲しいあれでそれ!w
しかして応援はする。
ギデオン様ベリアン様頑張れー。
[ 決戦の相談をしているというのに、目の前の男は、愉しげに瞳を輝かせ、悪童の顔で、敵味方双方を出し抜こうという悪巧みを口にする。 ]
気にした所で、お前が止まるわけもない。今更、だ。
[ そんな時、一度は、溜め息混じりに肩を竦めるのも、昔から。
呆れたような口調とは裏腹、唇には笑みが浮かぶ。
そうして続いた言葉には、くっ、と喉が鳴った。 ]
全く、我らが師の教えは有用極まりないな。
せいぜい、驚かせてやるといい。
/*
ふ、と。
>>64ちょっと表現まちがえたなーと今気付いた。
傷と言うには生温いだと、擦り傷程度に思えてくる。
傷と言うのも生温い、のほうが凄惨さを表せた気がするな。
焦るとあかんな、ただでさえ無い語彙力が更に無くなる(´・ω・`)
[ 去年、王都で。
セルウィンの兄の文才を噂に聞き、面会を申し込んだが、残念ながら都合がつかないと断られた。
そんなことが数回続いて、引かれればいっそう追いかけたくなる心情に逆らわず、ギデオンは蔦をよじ登って窓から屋敷に侵入したことがある。
セドリックは、呆れながらも許してくれ、「弟もそうやって窓から入ってきたことがあった」と言った。
兵役についている弟を思って作った詩というをいくつか朗読してくれた、その声は鮮明に思い出せる。
セドリックは足が不自由なことを機にしていて、「こんなわたしのところに王弟殿下がおいでになったと知れたら妬まれましょうから、この訪問は内密にしておいてほしい」と頼まれた。
内密にしてもいいが、また来ると言っておいた。
このようなことになって──切ない。]
自分も聞かせてもらっていいか?
[ セルウィンの最期の想いを。*]
/*
よいせ、と上は進んでて、こっちも賑やかだねぇ……としみじみしつつのこんばんは。
なんぞ上から降ってきてるし、ちょっと色々考えてこようか。
[折角の食事を頂きたいところだが、団欒の空気になるより先にやっておきたいことがあった。
ミヒャエルとの会話が落ち着く機を待って、フェリクスの前に立つ。
自分を含め多くの同胞の命を奪った相手だ、自然表情は硬いものとなる、が]
フェリクス・ケファラス……殿。
私の最期の言葉を、我が上官ベリアンへ正しく伝えてくれたこと、礼を言わせて頂きたい。
敵ながら、義を尽くし死後の名誉を守ってくれたこと……有難く思う。
[姿勢を正し、伝えるべきと思っていたことを口にする。
それから、軽く息を吐いて]
最期に問うたことの答え。
――聞こえるはずもない状況だったが、何故だか記憶として残っていた。
[そう言って思い起こすのは、今際の際に問うたことの答え>>2:132。
死に瀕する者の超常的な能力が、魂に記憶を刻んでいたらしい]
戦士として生きることが定められたものであっても、貴方は自身の生き方を見出してきた、と。
……何故だかそのことに、俺は安堵した。
[そう言って、薄く浮かべたのは苦笑]
何故だろうな、その直前まで、俺は自ら望んだ生き方を貫いたことを、誇るつもりだったんだが。
[それは、死に行く者のせめてもの矜持、だったのかもしれないが]
でも同時に――俺を討つ者が、望まぬ戦いの果てにそこに至ったのではなくて良かったと、そうも思ったのかもしれない。
[信念を持って対峙してくれたからこそ、己の誇りもまた守られたのだろう。
そのことは、戦闘の後の彼の振る舞いでも窺い知ることが出来た]
[そうして思うままを告げた後、一礼して下がる]
時間をとってしまってすまなかったな。
折角再会の機があったから、それだけ伝えたかった。
[こうして再び言葉交わすことがあるとも、思っていなかった相手だった。
胸の内を整理出来たからだろうか、かつての敵へ向ける表情は少しだけ和らいでいた*]
/*
おっと、フェリクスさんこんばんは!
どうしても言いたかったのでつらつら書いてしまったけど、地上向けの描写優先で構いませんよー!
[>>78友の様子を見れば、やはり面識があったのだろう。
どういった間柄かは聞かず、彼が事実を受け止められるまでを黙して待って。
>>79自分も、との願いに頷きで応じた後]
敵将に単身で挑み、信念と矜持をかけて戦ったと聞いた。
『弟は、望むままに生きた』
それが彼の遺した、最期の言葉だ。
セドリック・アルニムに、違わず伝えてもらいたいと。
[淡々と、聞いたままを答えた*]
[ セルウィンの最期の言葉を伝えるベリアンの声は淡々として震えることなく、だが、決して冷たいものではなかった。
戦いの前、セルウィンは「心構えを保っていられるか」と不安を吐露していた。
だが、残された言葉からは、彼がまっすぐに戦ったことが伝わってくる。]
ありがとう、ベリアン。
── 己をまっとうせし者に、敬意を示そう。
[ 目を閉じ、声に出さずに、彼の兄の詩の一編を捧げた。*]
/*
プロローグで、セルウィンを見て「そうか兵役に出てたのか」なんて言ってるんだが、「カーマルグ方面に」って、頭にそっとつけ足しといてください。(
[共同体の仕組みは大まかになら聞く機会があったかもしれないが、詳細な仕組みを教えられたのは今が初めてだったかもしれない>>+83。
此度の戦いでは共同体ごとの技能が役に立つ場面もあっただろう。
しかし彼らの力は平時にこそ発揮されるものだと、改めて思う]
そうか。
……その知識を地上へ持って帰れないのは残念だが。
せめて、それぞれの共同体のことを思いながら味わわせてもらうよ。
[義勇兵としてしか知らぬ彼らの、本来の営みを思い出すようにしながら、一つ一つの料理を少しずつ口に運ぶのだった*]
[若者たちのやり取りを眺めつつ。
名を問われるようならば答え、知らぬ名を聞いて刻んで。
ふと、名を呼ばれたような気がして、視線を蒼い世界の一画へと向ける。
そこにはいつの間にか、窓がひとつ、開いていた]
……ぁー……。
[目に入ったのは、己が亡骸を抱えて慟哭する姿。>>37
お前、そこで泣くかあ、なんて思考が過ったのは一瞬の事]
……やれやれ……っとにこの、負けず嫌いは。
そーゆーとこ、ぜんっぜん、変わってないな。
[届いた囁き声>>38に、ふ、と息が漏れる。
同時、遠い日の思い出が幾つか過るが、差し向った二人が言葉を交わし始める姿に一時、振り捨てて]
[語られる言葉から感じられるもの、彼らの目指すもの、望む先の形。
それを貫かん、と己が託した槍を証とし、誓い立てる様子に微か、笑みを刷く]
……必ず、掴み取れよ。
ちゃんと、見てるからな?
[声が届く事はなく、こちらからは何も出来ぬけれど。
最後まで戦いを見届ける、との意思を言葉に変えて、ぽつり、と落とした。*]
/*
オレも、今うちの連中が頑張ってるから応援しないと。
しっかし、バルタさんが斥候呼んでたから斥候になったけど、ここまで引っ張るとは思わなかったなぁ。
― 天幕 ―
[
その指が額に残る毒の傷に触れようとすると、男は身を引いて顔を顰めた。
傷が痛むのを嫌ったわけではない。 ]
まだ毒が残っているかもしれん。不用意に触れるな。
[ 言ってから、僅かに眉を下げ「俺も」と、示すカナンの身を上から下までじっと眺める。>>53 ]
どう見ても、俺よりひどいな。相変わらず馬鹿だ、お前は。
もちろん薬草は持ってる。
いいとも、殴れるものなら、殴ってみろ。
[ こんなことは幾度もあった。そしてその度に、カナンの身に増えていく傷跡を、男は全て心に刻んできたのだ。 ]
[>>82友から伝わるのは、やはり知る者へと向ける悼み。
どのような交流があったかはいずれ偲ぶ話に聞かせてくれるか、そんな思いを胸にのみ抱いて]
感謝は俺ではなく、フェリクス殿にすべきだ。
彼が違わず伝えてくれなければ、俺はこの言葉を知ることも無く此処にいた。
[そんな言葉を返した後、友にならい目を閉じて黙し。
これ以上は、全ての決着がついた後でと、来るべき時に備えることと*]
ああ、そういえば、この薬草と毒消しの酒の調合法を王弟殿に譲ると取引したんだった。
お前、ついでに持って行ってくれ。
[ とびきり効き目が強いが、とんでもなく染みる薬草だ、とは、伝えていないが構わないだろう、と、手当てに悶絶の表情を見せているカナンに真顔で告げる。 ]
引き換えに、毒矢は使わないでくれ、と頼んで来たから、お前もそこは心配しなくていい。
[ むしろ、あの願いは、この時を想定していたからのものだった。
そして、ギデオンが、その約を破る事は想定していない。* ]
[気が付いたら、なんかめちゃめちゃ美味そうなのがテーブル一杯に並んでいた。+77
というかテーブルも拡張してないか?これ。]
うおーーー!
なんだこれ!!すげーーーー!!!!
なあ、おい、これ全部食っていいのか?
すげえなぁ!
元首…んぐ……サマの宴会でも ……あ、うめっ……こんなの、出てなかったぜ……お、こっちも美味そう!
[待ちきれずに食べながら話すので、たいそうお行儀はよろしくない。
本当に食い尽くすんじゃないかという勢いだ。]
[ 死んだ将に感謝せよとベリアンは言う。]
ああ、死者に国は関係ないな。
信ある将に感謝しよう。
君と、刃を交わした上で、託してくれた男なのだから。
では、これは一時預かる。
──安心して行って来い。
[ もう一度、肩を抱いてからベリアンを送り出した。*]
[その手がふと止まった。]
あー…あいつらにも食べさせてやりたいな…
[ぽつ、と零して視線を落とせば、テーブルの上に小さな窓が開いている。
そこに、駆けていく仲間たちが見えた。>>80]
……ん?
[なんかひとり知らないやつがいるなぁと目を凝らす。]
うぇ?
えっ??
元首サマ???
[いったい何がどうなって、と思うけれど、咄嗟に思ったのは「あいつら羨ましいなちくしょう」である。*]
うん、食べて食べて。
トルーンに戻れたら、セルウィンさんに食べて欲しかったもの、だし。
[そうセルウィン>>+92に言う声は、食べてもらえて嬉しいのと、これきりになるのだろうという思いでほんの少し、複雑な色を含んでいた]
[一方でミヒャエルの前に並んでいた料理がどんどん消費されていく>>+99]
ちょ、落ち着いて食えって。
何か、こう言うところに育ちの差って出るよね。
[一つ一つ料理を少しずつ口に運ぶセルウィンと、食べながら話すミヒャエルを見比べて、ぼそりと言った*]
いや。
彼がこれを託してくれたのは、刃を交える前の話だ。
礼を返すのに、国も生死も隔たりは要らない。
俺とお前が目指す
[>>86再度の友の抱擁に、首をかしげて笑いかけ。
見送りを受ければ、「女神の加護があらんことを」と手を上げて部屋を出た*]
[意識を窓の向こうからこちら側へと戻すと、いつの間にやら大量の料理が表れていた]
…………ここ、こんな事もできたのね。
前に来たときは、さっぱり気づかんかったわ。
[しばしの沈黙の後、零したのはこんな呟き。
故郷では考えられぬ、豊かさの象徴のような食卓に少なからず感銘を受けていたりもするのだが]
……おや、どーしたんだい?
[こちらの前に立ったセルウィンに、緩く首を傾げる。
表情が硬いのは已む無しだろうと思うから、そこは気にすることもなく。
名を呼ばれればこちらも居住まい正して告げられる言葉を聞いた]
己が在り方を貫き通した戦士に、礼を尽くすのは当然の事。
そして礼を尽くすに敵だ味方だなんて無粋な枠は無用だからね。
そうでなくても、きみの……きみたちの戦いは、俺や隊の皆の魂に響いた。
そうなったからには、無碍にはできんさ。
そも、それだけのものを感じたから、一騎打ちにも応じたわけだしね。
[感謝の言葉に、こちらは変わらぬ軽い口調で返して]
[向けられた最期の問い、それに返した答え。
それが届いていた、と聞いて、ひとつ瞬いた]
……そう、か。
俺らは、男子として生まれたからには戦う以外の道は許されない。
だからこそ、俺は、ただ流されたくない、と思っていた。
俺が、俺である証……そういうものを、ちゃんとどこかに刻みたいって、そう思って生きてきたわけだが。
[綴られる思いに、己が生き様を語る事で返し]
それが、安らぎをもたらせたんだとしたら……ま、悪くなかった、って事なんだろうね。
……いや。
俺も、聞けてよかったよ。
……最初から最後まで、偽りない心で向き合ってくれたことに、感謝を。
[一礼して下がる相手に、こちらも礼を返す。
向ける表情は先ほどよりも穏やかになっていた。*]
[真面目な話が一段落したところで、改めてテーブルに向き直り]
……で、これ、オジサンもご相伴していいのかなー?
[原理はともかく、用意したカレルへ向けて問いかける。
それより先に元気いっぱいにがっつくミヒャエルに、やれやれ、と息を吐いて。>>+99]
こらこら、そんなにがっつくんじゃないのー。
いやまあ、こんなん俺も見た事ないから、気持ちはわかるけどねぇ……。
[質素倹約が当たり前の暮らしをしてきたから、そこはわかってしまうらしい。*]
んあ?
[カレルが何か言ったが、それよりは目の前の御馳走を片付けることの方が重要事項だった。
が、どれだけ食べても、願えばまた出てくるということに気が付いて、ようやく手を止める。
少しだけ。]
オマエらんとこってさ、飯、一人で食うのか?
[ちまちま食べてるのを見つつ、気になったことを聞いてみる。]
オレらんとこはさ、みんなで一斉に食うからさー。
とっとと食わねえとすぐ無くなるんだよ。
うっかり食いそびれたら、その日一日地獄だぜ?
あんまり腹減って倒れそうになって、仕方ねーから抜け出して魚釣ってたらさー。
教官に見つかって、もう、あん時は死ぬかと思ったね!
[けらけら笑いながら、やっぱり食べている。
食い放題って最高だねぇ。*]
[ 徐々に、兵が野営地に集まってくる。
ベリアンに頼まれたとおり、戦線に戻れそうにない者を船に乗せるよう指示した。
乗船する負傷兵らに声をかけてゆく。
水を求める声に、自ら柄杓を渡しもした。]
諸君は勇敢に戦った。
歴史に名は残らずとも、自分は忘れない。
[ そうして、セルウィンと同じ隊にいた兵を見つけ出し、ベリアンの書状を託す。
旅費にするようにと、銀貨の小袋も渡しておいた。]
[自らも最初に食べたいと思った魚介のスープを口にしつつ]
ゼファーとは文化や思想が全然違うとは聞いてたけど、食生活もなんだなぁ。
[宴会でも出なかった、と言いながら食べるミヒャエルの言葉からそんなことを口にして、パンを千切ってスープに浸ける。
ふやけたところを口に運んでよく咀嚼した。
硬めのパンもこうすることで食べやすくなる。
もちろん、蜂蜜やオリーブ油をかけて食べるのも定番の食べ方である]
え、なにあれ。
[小窓から見える、ここではない場所であろう光景。
ミヒャエルが見ているもの>>+100を見て、目をパチクリとした]
元首って……カナン!?
もしかして皆の様子が見えるの!?
[義勇兵の仲間達は!?と考えると、傍に窓が開いて臨時拠点の様子が映る。
そこには生き残った自分の隊の義勇兵が全員残ったらしき光景が見えた]
良かった、皆無事か……。
………あ、僕だ。
[治療を受けて眠った状態の自分を見つけて、なんだか不思議な感覚を抱いた。
死んではいないのにここにいる理由は分からない。
けれどこれはこれで、不思議な体験だな、なんてことを思っていた]
そう言えばフェリクスさん。
[思い出したように視線をフェリクスへと向ける]
貴方は以前にもここに来たことがあるんですか?
さっきからそんな風なこと言ってますけど…。
[それは彼がセルウィンと会話する前の言葉>>+105を聞いてのこと。
自分と同じ状態だったのだろうか、と考えて問いかけた*]
― 北東の森 ―
[ 二人きりの会談を終えた元首が、恐ろしい渋面だったのが、染みる薬草のせいで、顔に明らかに殴られた痣を残した将軍の酷い顰め面が、念のため飲んでおいた薬酒の苦さのおかげだという事は、運悪く二人を目撃した兵士達には、判らなかったろう。 ]
フェリクス殿を失ったばかりの貴君等には、色々と、思う所もあるだろうが、元首殿の機嫌がどうであれ、任を得たからには、私も、全力もって先鋒を務める所存だ。
よろしく頼む。
[ 更に、決戦準備に慌ただしい野営地で、新たに麾下に付いたケファラス隊の待機場所へ、わざわざ挨拶に出向いてきた将軍の姿と、かけられた言葉に、応対した若い小隊長が「は?いえ、はい!」と、思わずきょどってしまったのも仕方のないことだった。 ]
私も共に、騎馬で...
...果たし状でも送ってきたか?
[ フェリクスに倣い騎馬隊に混ざって道を開くつもりで、その打ち合わせに臨まんとしていた男は、笑み含んで飛んできたコエの告げる内容に>>58思わず気を取られた。
この戦況の中、よくも、そんなものが届いたものだ、という感嘆は、口には乗せずにおく。 ]
...足の強い騎馬一頭を、借りたい。私は
[ その任が必要ならば、如何様にもしてみせる。が、 ]
お前、本当に俺を働かせ過ぎだぞ。
[ 恨み言だけは、挨拶代わりに投げておいた。* ]
……ん?
[向けられた問いかけ>>+116に、瞬きひとつ]
ああ……若い頃に、ちょいと無茶やらかした時に、ねぇ。
気が付いたら、ひとりでふらふら彷徨ってたんだわ。
わりとヤバい状況だったんだが……まあ、なんていうか。
……向こうで、大泣きしてるのが、いて、ね。
その声に引っ張られてうろうろしてる間に、気が付いたら戻ってたんだが。
……戻るなり引っ叩かれて、またこっちに来そうになったりもしたけど。
[ぽそ、と付け加えたのは、知る人ぞ知る裏話。*]
もちろん、フェリクスさんも食べてください。
[いつかはゼファーの人達にも、と今は思っているため、出した料理を供することに厭いはない。
フェリクスの問いかけ>>+10には快く返した]
[ミヒャエルの問いかけ>>+111には、「いや」と返した後]
僕達も家族で食べたり、仲間と一緒に食べたりするよ。
でもそんなに一気に食べなきゃいけないほど無くなったりはしないかな。
取り合いの兄弟喧嘩とかはあるけどね。
ゼファーは、って言うか、
[もしかしたらそれだけじゃないのかもしれないけれど。
取り合いになる話は食べられる時には食べておくとか、他より早く行動するためとか、空腹に耐える訓練だったりするのかな、なんて思ったりもした]
なんだか大変そうなのに、明るく話すね、ミヒャエルは。
[笑いながら食べる様子に、そんな感想を零した*]
/*
わー、セルウィンさん大丈夫?
パソコンの方なのかルーターの方なのか…。
また起きるようなら調べてみた方が良いかもね。
[ギィと別れ、手早く取れる食事を摂って少しでも血肉を補う。
少しは休息を取る時間もあったか、流石に睡眠までの余裕は無かったが左腕の痛みで眠気など来る気配もない。
そうしている内、ゼファーの軍が前線を押し上げてきたとの報にその時が来た事を知らされて]
総員配置につくよう知らせて下さい。
皆命を投げ打つではなく、けれど全力で挑まれるよう。
それと騎馬を一騎用意してください。
この先の指揮は私が執ります。
[立ち上がり、己が戦場に赴くことを告げて。
出陣の時がくれば、王国の兵達の指針とならんと馬を繰り出そう*]
/*
心配ありがとう。
正直前々からあるんですが、致命的なことにはならず復帰してるのでそのままになってるのですよね。
スマホの方は普通に繋がってたりするので、最悪そっちから発言は出来ます。
そうか。
[複雑な表情のカレル>>+101に頷いた後。
やや、考えるような間を置いて]
――俺には、もう無理かもしれないが。
いつか兄が……トルーンを訪れることもあるかもしれないな。
[それはいつか>>3:+9話をした、ここに連れて来たいという人物のことだった。
足が不自由なこともあるし、こうなってしまった以上あちらにとっては辛い思い出の地ともなってしまうから、それが実現する可能性はとても低いと言わざるを得ないけれど]
兄でなくてもいい。
いつか誰かがこの地を訪れた時、最高のもてなしが出来ることを願うよ。
[それがどのような形となるかは、戦いの行く末が定まらぬ今、わからぬことではあるけれど*]
[わりとヤバい状況>>+119、つまりは本当に死にかけたのだろう。
カレルとはまた少し違う状況のようだが、大枠は間違っていないようだ]
そうだったんですか……。
その時は、呼び戻してくれる人がいたんですね。
[自分はどうなのだろう。
瀕死、と言うわけではないから、目が覚めれば戻れるのでは、なんて考えてはいるのだけれど]
ふふ、なかなか手厳しい人みたいですね?
[付け加えた話にはそんな言葉を返して少し笑った*]
ティノス。
[出立の時。
ふと、神殿に居た頃の名で友に呼びかける]
俺は、今でも俺の主は俺だけだ。
そして、それは俺だけではなく、皆もそうだと思っている。
だがなティノス。
皆が皆、己の心のみに従って生きればそれはただの身勝手だ。
だからこそ、指針となる者は要る。
王というものはそういう存在であって欲しいし、あるべきだと俺は思う。
[訥々と語るのは、己の思い。
初めて会ったあの時から、己が抱いている信念]
俺の主は、俺だけだ。
だがな、ティノス。
俺の翼と認めたあの時から、俺の王はお前だ。
だからこそ、俺はお前を信じている。
俺の心の淀みを吹き飛ばしたように、その翼でゼファーに新たな風を吹かせてくれる事を。
そしてこの戦いを、希望の第一歩と為してくれ。
その為の戦いに我が身を捧げることを、俺は誓おう。
[心の中ずっと秘めていた思いと、今もっとも強く求む願いを友へと明かし告げた*]
― 開戦の後 ―
[遠く、馬蹄の轟きと具足の響きが空気を揺らして伝わってくる。
王国野営地の緊張がにわかに高まり、様々に呼び交わす声が聞こえた。
やがて、どよめきが怒号と悲鳴に変わり、金属を打ち合わせる音が入り乱れる頃になって、小集団は静かに動き出す。
戦闘中の隙を突く、と言っても別方角からの奇襲は無論警戒されているだろうから、迂闊には近づけない。
だが、海の方は比較的警戒は少ないと思われた。
なにしろ、ゼファーの水上兵力は王国に頭を抑えられている。
馬を降りて解き放ち、若者らと共に港の側から侵入する。
ここまでは、ひとまず上出来だ。]
[ゼファー兵の象徴ともいうべき剣も盾も持たず、たいした鎧も着けずに平服で行ったのが功を奏したか、慌ただしい空気の野営地の中をさほど気にかけられもせずに進めた。
一度見とがめられたが、「義勇兵の持ち場は向こうだぞ!」と言われただけだ。
槍の穂先が鉄だと気づかれれば偽装もバレるだろうが、今は袋を掛けて隠してある。
そうして、物見台の下までたどり着けば、適当な小石を拾って書き付けを結び付け、上に向かって放り投げた。
書き付けには『来た』とひとこと書かれている。*]
[快諾>>+121にありがとねー、と応じて食卓に。
あらゆる意味で最初で最後の異国の料理、加えて、争奪戦など無縁と思えたからじっくりと味わった]
……ああ、あの時は、ね。
まあ、きみも死んでないなら落ち着いたら誰かが呼んでくれるだろうし、そうすりゃ戻れるんじゃないの?
[必要とされているから、生かされたというなら。
それは必ずなされるだろうから、と軽い口調で返し]
うん、まあ……ね。
気が強くて我が強くてこうと思ったら誰にでも意見言う、とんでもない跳ねっかえりだった。
[手厳しい、という評>>+126に、置いてきた者の事を思いながら軽く、返す。
自分の死で伴侶がどうなるか、は案ずる所ではあるが。
ただじゃ転ばない女だし、と強引に自分を納得させていた。
援助が考えられている>>17とは、さすがに知る由なく。*]
─── お兄さんが?
[セルウィンの兄の話は以前聞いたことがあったのだったか。
トルーンを訪れることもあるかもしれない>>+125、と言われて幾度か目を瞬く]
セルウィンさんのお兄さんが来た時は、もちろん歓迎するよ。
[違わぬ約束を口にして。
誰かが訪れた時には最高のもてなしを、と願われたなら、セルウィンを見詰めてしっかりと頷いた]
うん、誰が訪れても最高のもてなしが出来るように。
僕も努力していく。
[戦いの行く末がどうなろうとも、この想いはきっと変わらない*]
― 開戦前 ―
[ 男が騎馬から
先鋒に配された将軍が全軍の指揮を執ろうというのだから、並みのやり方では務まる筈もない。 ]
旗と鏡で合図を出します。クレメンス殿は、それに従って、「元首殿」と「共に」号を発して下さい。
[ 事前にクレメンスと打ち合わせして、合図を決める。鏡を使うことにしたのは、ギデオンとの海戦を経て、王国軍の連絡方法を取り入れた成果だ。おかげで、旗だけでの連絡よりも複雑なやりとりが出来る。 ]
ありがとう、ベリアン──メラン。
[ 秘めたる思いを打ち明けてくれた彼に、そっと言葉を返す。]
自分は、君と出会ってから、ようやく「人間」として目覚めた。
君を頼りに、世界を知った。
君が育てたと言っても過言ではないよ。
君は、あの日、己のことを手足だと言った。
自分は、君と手を伸ばし、君と共に歩み、世界に希望を届ける。
──人生が豊穣であるように。
[フェリクスへ礼を告げ、自身の思いを語った時。
返されたのは軽い口調ではあったけれど、こちらに礼を尽くした理由を語るもので>>+106。
こちらは真剣な面持ちでそれを聞く]
――ありがとうございます。
[敵味方の区別なき敬意を持って戦ってくれた相手へ向け。
隊を代表するように、改めて一礼する]
……流されたくない、か。
在り方や理由は違うとはいえ、俺も心の奥底には、同じ思いがあったのかもしれない。
[優秀だが兵とはなれない兄に対し、それを補う存在たれ、と。
自ら望んだことと常々口にしてはいるけれど、そうなるべく仕向けるような状況があったのも事実だった]
それでも――
俺は贅沢すぎるくらい自由だったと、この戦いを通して思ったよ。
俺も、貴方の心の内を聞けてよかった。
[フェリクス>>+108と互いに礼を交わし合うことで、食事前の一時を終える。
彼がテーブルに向き直るタイミングで、ミヒャエルの問い>>+111が耳に入った]
――取り合いをしたことは流石にないな。
というか、皆で食べるにしろ取り分を守るものではないのか?
[笑顔で語られる内容>>+112にぽかんとした顔をする。
基本的に、何不自由なく生きてきた人間であった*]
[フェリクス隊長に食べ方をたしなめられたけれど>>+110、隊長は食べないんですかー?くらいの顔を返して、やっぱり食べていた。
食い気はあらゆるものに勝るのだ。
カレルの話>>+122にはふうんと頷いて、そっかあとチーズをフォークで刺しながらその光景を想像した。
無くならないくらい食べ物があるとか、あまり想像できない。
今、目の前にあるのだけれど、やっぱりどこか現実離れしていた。
感想を聞けば、そうかあ?と声を上げる。]
別に大変じゃねーよ?
いつものことだし。
なんだかんだ、飯時は楽しみだったもんなー。
[訓練だらけの日常で、数少ない楽しみだったからこそ必死だったとも言える。*]
あいつら呼んでくれるかなー。
寝てるだけだろ、って思われてそう。
[あっはは、とフェリクスの言葉>>+127に対しておどけるように言う。
致命傷ではない弊害とでも言おうか、怪我が怪我であるため心配はされるだろうが、放っておかれる可能性の方を高く見ていた]
[それはそれとして]
それはまた……頼もしい方ですね。
[跳ねっかえり、と聞いて、女性かー、なんて思う]
……かなり心配したんでしょうね、大泣きしてたってことは。
それなのに目を覚ましたら、引っ叩かれた、って……ふふふ。
[何と言うか、強い
すみません、なんだか可愛らしい人だな、って思ってしまいました。
[笑ったことに対する謝罪をして、笑った理由を添えた*]
大変じゃないのか…。
それがいつものこと、って言う方が僕らには驚きだよ。
でも楽しみではあったんだね。
そこは僕らと同じだ。
[食生活の環境の違い。
想像し得ない部分もあるけれど、共感出来る部分もあり。
少しずつだけれど、相互理解が進んでいるような、そんな気になっていた**]
/*
ありゃ、アンカが抜けた。
>>+136はミヒャエルの>>+133宛!
と言ったところで今日は落ちますー。
明日になったらエピだね。
収拾を楽しみにしつつ、お休みなさーい**
― 開戦 ―
[ ゼファーの兵士は、常に決死の覚悟で戦に臨む。そうでなければ、倍する以上の敵と互角に戦うことなどできるはずもないからだ。
けれど、彼らとて死にたいわけではない。生きるために命を捨てる、その覚悟を持て、と、幼い頃から教えられ、育てられた結実が、男の目の前の軍勢だった。 ]
我らは生来の戦士である!
戦神は、我らが剣と槍に宿っている!
戦場が我らの日常だ。進め!
[ クレメンスの合図に従って無言で立ち上がり、前を示して腕を伸ばした「元首」の動きに合わせ、男が号令を発すると、全軍が前進を始める。
号令までの流れの自然さの「不自然さ」については、深く考える兵もいなかった。* ]
[突っ込みに対するミヒャエルの反応>>+133に、オマエナー、と言わんばかりのえがおを向ける。
向けながらも、がっつかない程度に食べてはいるのだが]
なに、心配しなさんな。
カナンの事だ、きみが必要なら直接呼びに行くくらいはやるだろ。
[実際にそれができるかどうかはさておいて。
おどけるような言葉>>+134に、さらりとこう返して]
まあねぇ……普段、絶対に泣くなんてしないようなのが、こっちに届くくらいに大泣きしてたわけだから。
[引っ叩かれたのは、その反動と、もしかしたら照れ隠しだったのかもしれない……というのは、後から思ったこと。
なお、直接は問えなかった。いろんないみでこわくて]
ん、ああ、別に構やしないよ。
そういう所に可愛げがあったから、俺も嫁にしたようなもんだしね。
[こんな風に、妻の事を誰かに語った事はなかった。
思わぬ流れではあるが、これはこれで得難い時間なのかもね、なんて。
ふと、そんな事を思っていた。**]
/*
ついでに細かい軍団戦描写も眠くて出来そうにないです、わーん!
二人でさぼって寝ようぜ、ベリアーン!
[ 聞こえません ]
[頭上で赤が揺れた。
白い指が差し招く。
若者たちのうち、機転の利く者を選んで合図し、共に物見台へ上がる。
他の者は、護衛のふりをして下に立っている手筈だ。
物見台を上り切れば視界が開けた。
足下に、軍勢同士がぶつかり争う光景が見えている。
戦塵と喊声を背に立つ王弟の姿は、逆光に縁どられていた。]
女神と言っても、月の女神ではなく戦神の方だったか。
[感想を声に出して言った後、ゼファー式の敬礼をする。*]
久しぶりだな。
お招きを受け参上したぞ。
─ 開戦 ─
[ゼファーの軍勢が押し上げる前線の勢いは速く、前もっての予測が無ければ碌に対峙すらできなかった事だろう。
幸いにして戦備は整っていたから、その報せが届いても焦る事はなく布陣を指揮することが叶った]
歩兵は両翼に広がる形で、盾兵を正面に据えて下さい。
ゼファーに休む間は取れていないでしょうが、彼らの勢いは劣る事は無い。
できる限り多対一の態勢を作り戦うように。
けして一対一、まして一対多数にはならぬようにして下さい。
それと、あちらの騎兵は特に熟練の者が揃っている様だ。
騎兵に対してはこちらも騎兵で迎え討つように、馬から落ちた相手がいればその時は歩兵も加勢に入って下さい。
[本拠の防衛には500程を残すのみとして。
歩兵を主とした部隊を先鋒に、盾・槍・騎兵の部隊に指示を飛ばす。
>>98一兵卒すらも一騎当千のゼファーの軍勢、一合切り結べばそれが開戦の合図となろう*]
礼を言われると、なんだか面映ゆいな。
[>>=20友から返された声に、柔く微笑う。
続けて伝えられた友の思いに、笑みは湛えたまま頷いて]
あぁ。
往こう。
[持たぬ者である己と、持つ者である友。
何から何まで表裏であり、けれど同一でもあるからこそ]
豊穣を司るようには見えないかい。
[ 性別を過たれても怒りもせず、敬礼には、武人のそれではなく、神官の儀礼をもって応えた。]
実に卓越した行動力だ。
では戦場にいるのは影武者か?
常に最前列にいれば、ゼファー兵が見るのは背中だけになるわけか。
…それは、いずれバレるな。
貴殿のような男は、背中でも人を惹きつける。
[ カナンひとりを近くにと招く。]
貴殿が来てくれたことを喜んでいる。
書状に書いたとおりだ。
ザール将軍からも聞いているかな。
物資を積んだ船を用意できる。
カーマルグから兵を引き上げる潮時だというのは、わかっているだろう。
貴殿の「物語」は何を望む?
[ ごく簡潔に、話を切り出した。*]
[ 微笑む気配が伝わる。
怒りと涙で始まった出会いは、豊かなみのりをもたらした。]
───ゆえに我あり。
[ 誓いのように、共鳴のように言葉を重ねる。*]
― 最前線 ―
[ 男の率いる騎兵と軽歩兵から成る一隊は、只管に前進を敢行していた。
陣容は騎兵300を配し、中衛に軽歩兵300、最後尾に騎兵100という配置だ。指揮官たる男自身は
前の騎兵、縦陣とって右翼寄りに走れ、軽歩、少し下がれ。
後衛はそのまま。
[ やがて前方より、押し出してくる王国軍の威容が迫る。>>100 ]
盾兵に正面から当たる愚は犯すな。アレは後方の重装歩兵に任せればいい。
敵騎兵を確実に潰す。
[ そう指示を出す頃には、王国軍からも動きがあったろうか。* ]
豊穣の女神に気に入られるのは、もっとガタイのいい奴だろう。
[当人の性別ではなく恩寵を降らせているもののことを口にしたのだが、些細な行き違いだろう。
嫋やかな仕草はやはり、戦場には似つかわしくないと思える。
あるいはやはり、天上の生き物なのだろうか。
招かれれば、連れてきたものを登り口に残し、彼に歩み寄った。
前を通り過ぎて横に並び、戦場を見下ろす。
ゼファー軍を率いて駆ける戦車の姿に、目を細めた。]
これが、渡せと頼まれたものだ。
[問いには答えず、まずは皮袋を差し出した。
中には素晴らしく染みる薬草と、解毒の薬酒の製法が収められている。
特に説明はしないが。]
……ゼファーは施しは受けない。
戦って勝ち取るか、
敗北して死ぬかだ。
だが、偉大な敵手に敬意を表すことはできる。
単刀直入に言おう。
カーマルグを今後、領有する気は無い。
だが単に手を引いたとなれば、民が納得しない。
ひとつ、折れてもらえないか?
勝ちを譲れ、というわけではないが。
[改めて対手に向き直り、試すように問うた。*]
─ 前線 ─
[>>103ゼファーの軍勢を、ベリアンの指揮通り盾兵を正面に据え鳥が翼を広げた形の布陣を敷いた王国兵が迎え撃つ。
総勢5000を越える軍勢は、けれど数に驕る愚はとうに捨て多対一の陣形を心掛けた動きでゼファーの兵士と対峙して。
走る騎兵に気付けば、その手の槍を警戒した動きで盾を掲げはするが盾兵がその騎兵を追う事はない。
それにゼファーが気付かぬ訳は無かろうが、こちらが意図を明かすよりも部隊の動きで伝わろう]
『敵騎兵確認、前方を開けこちらに誘導せよ!
近付くまでは後方から弓の支援を乞う、接敵の後は騎兵のみで応じる!
落馬した際は速やかに後退、敵の落馬者は歩兵に任せるように!』
[騎兵隊を纏める長の指揮する声がこちらにまで届く。
騎馬を落とすことが出来れば戦況は一気にこちらに傾くことだろう。
だが、それはあちらも同じことだ。
言葉を交わしたあの将とてそれを狙ってくるだろうが、彼は何処で剣を振るっているだろうか。
そんな思いと共に視線を向けた戦場、あえて衆目を引くような戦車に目を細めた*]
[ 革袋を受け取り、重さで中身と送り人を把握して微笑む。]
律儀な将だ。
[ 続けて語られた単刀直入な話に、驚きは示さない。おおむね予想どおりだ。 ]
…何があれば、ゼファーに新たな風を吹かせられる?
自分は、両国が戦ったこと自体、正史に残すのは避けたいとすら考えている。
"王国とゼファーそれぞれが「海賊の残党」と戦う中で、共闘についての合意がなされた。"
"ゼファーがカーマルグを襲撃した海賊を討伐したことに対し、プラメージは感謝してカーマルグの富を贈る。"
[ 自分が作った「物語」を語ってみせた。]
それと、かの将から問いの答えを聞くよう、言われているか?
[ 革袋を掌で転がして訊く。*]
詭弁だな。
[ギデオンが語った「物語」を笑う。
否定的な笑いではなかった。]
そちらの正史はそれで構わないが、こちらの史書には好きに書くぞ?
"我が軍は多大な犠牲を払いながらも敢闘した。"
"王国は我が軍に恐れを為し、富を差し出した…"
……いや、こうか。
"王国の無尽の兵力の前に押しきれずとも、講和を引き出した。"
[どちらかと言えば、そちらの方が事実に近い。
長老連中あたりには、それで通じるだろう、とひとり頷く。]
ああ。富があれば、変えられるな。
一時的なものではなく、継続的なものだ。
それと、人と、技術。
[戦場から吹く風を、目を細めて受ける。
新たな風、というのにも否定しなかった。
が、問いの答え、と聞いて首を傾ける。]
さあ?何のことだ?
聞かされていないな。
[きょとん、という音がしそうな反応である。*]
なるほど、誘い込んで数で押し包もうという策か。
[ 縦列に組んだ騎兵の戦闘が近づいても王国の盾兵は足を動かさず、ただ生きる壁となったように背後を守る。
敵騎兵の姿が見える手前、あからさまに誘い込むような隙が開くのを見ると男は口の端を上げた。 ]
弓兵も背後に控えているだろうな。さすがは王国の将、隙一つない布陣だ。
[ 浮かべる笑みは今は女神の寵児との会見に臨む元首のそれに、どこか似る ]
だが、我らを誘い込むということは獣を家に招き入れるに等しい。
前騎兵!盾構え、楔型をとって駆けろ!せっかく敵の作ってくれた入り口だ。こじ開けろ!!
軽歩は、落馬したものの援護を。
[ 号に応じて騎兵は駆け、誘い込まれたと見せて一部が左右に別れ、周囲の王国兵を蹂躙しようと槍を揮う。
当然王国から降りかかる矢の雨によって落馬するものも居たが、致命傷でない限り、そのまま歩兵として周囲の兵をなぎ倒さんと剣を抜くのもこれまで通り。
ただひとつ、先の会戦と違っていたのは、彼らが長を失い、失ったが故に、その存在を深く心に抱いて戦っていたことだろう。 ]
『
[ 老練の兵が、鉄の盾で振る矢を弾き飛ばしながら槍を大きく振り回す。
その姿と声から伝わる慟哭に似た熱は、若き兵にも伝播して、力を与えていた。*]
そうだな、あまり勇ましい物語を作られると、ゼファー兵が図に乗って、王国人を蔑視しないとも限らない。
そうなっては、今後の交流に差し支えようから。
最後のあたりで妥協してもらえるとありがたい。
ゼファーは海賊に勝利した。
王国はカーマルグとその民を守った。
その点において、互いに勝利宣言をすることは可能だと思っている。
どのみち、貴殿に与えられたのは「ゼファーの交易船を襲った海賊への報復のための軍勢指揮権」であって、カーマルグのことは貴殿の独断、違うか?
王国は、「海賊討伐」で死んだ兵らのために慰霊碑を建てよう。
毎年、この時期に遺族を招いて祭祀を執り行い、遺族には年金も支払う。王国からの感謝の気持ちだ。
人と技術は、ゼファーに送るわけにはいかない。少なくとも、そちらの奴隷制度がなくなるまでは。
だから、ゼファーの方から来てもらおう。
海賊戦のノウハウ等を教練してくれる者を派遣してくれれば、むろん報酬を払う。継続的に。
[ 問いの答えについては、]
そうか。ならばやはりもう一度、会わねば。
[ 嬉しそうに言った。*]
[あからさまに開けた空間は、ゼファーにも誘いが分かるものだろう。
そして、その利も不利も互いに分かっていることも。
その上でゼファーが乗らぬという手は選ばないのも、最初から分かり切っていた]
『盾兵、槍は斜めに受け流せ!
正面で構えればそのまま貫かれるぞ!』
『歩兵は味方の弓にも注意を払え!』
『騎馬兵構え、何時でも駆け出せる態勢を整えよ!』
[それぞれの長が配下に号を飛ばす、その中にゼファーの兵の檄も交ざりあって鉄と青銅がかち合う音、木が砕け人の倒れる音、様々な声が戦場の空気を作り出す。
そんな中、>>113一際大きな熱を発するその声は後方指揮を執るベリアンの元までも届く程の鋭さをもっていて]
[ ふいに届いた声に、僅かに笑う気配を返す。 ]
その話か......
俺の個人的な問いだ。
お前が話をつけてしまえば答えを聞く必要もなくなるだろう。
[ 気にするな、と、言えば、或いは余計に気になるのかもしれないと、知った上で、そう告げた。 ]
…あぁ。
[こちらの耳まで届いたのは一人の声。
だが、その嘴はきっとまだ何羽もいるはずだ。
少なくとも、あの時彼の後ろに控えていた彼らの分は]
…悩ましいな。
[指揮を離れその前に出ることを許せない我が身の歯がゆさに、目を伏せた**]
我々は、王国に勝たねばならない。
[明白に、そうと示す。]
でなければ、ここまで戦った者たちが納得しない。
海賊などは過ぎた話だ。
彼らは今も『王国と』戦っている。
我が国の政治制度は、貴殿も知っているだろう?
私は、彼らの支持を失うわけにはいかない。
海賊への勝利などという卑小な結果で、彼らを納得はさせられまい。
[改めて、ギデオンへと体を向ける。
正面から、彼の目を見据える。]
彼らは、私が止めろというまでは戦闘を止めるないだろう。
それこそ最後の一人になってもだ。
だが私も、これ以上お互いの血を流すのは忍びない。
剣を置くと、宣言してはもらえないか?
今、ここで、彼らに向けて。
私と、私の信じる者が国の上に立った時には、必ず国を変える。
個が個として、相応しい生き方を選べるように。
それが、───俺たちの望みであり、誓いだ。
実現のために貴殿の協力が欲しい。
史書になんと残そうと構わない。
負けと認めずとも構わない。
ただ、今は戦いを止めると宣言してはもらえないか?
[それは脅しでもあり、懇願でもあった。
聞き届けられないのならば、実力を持って成し遂げる。
その意志を視線に込めた。*]
[ 最初の会戦では、倒れても戦い続けるゼファーの兵に、恐ろしさを感じる王国兵も多かったろう。
しかし、千人将をベリアンが倒したことで、その恐ろしさも軽減しているのは確からしく、冷静に連携をとり、的確に急所を狙ってくる兵の数が格段に多い。>>116 ]
気合いと数...ではないな、死を恐れぬ力と、生きようとする力の戦い、か。
[ どちらが正しいとも、強いとも言えぬ。だが、どちらも負けるわけにはいかぬ戦いだ。 ]
[ この場所ばかりではなく、戦場全体を見渡しても、戦況は、ほぼ拮抗していた。クレメンスが直接指揮している一隊など、一部押し込めている場所もあるが、びくともしない盾の壁に跳ね返され続けている場所もある。 ]
/*
まあ、ここで和やかに適当な交渉で終結したら、なんで軍を率いて拠点まで押し掛けたのかというあれやそれやもありで…
(結論:眠い)
押し負けるな!
[ そんな中、男は率いる兵達を励ましながら、指揮を執り続ける。
目立つ
諦めず道を開け!
[ 道を開くのは元首を敵の要まで押し通すため、の筈だった。と、知る者は少なく。故にその号令に疑問を抱く者は皆無** ]
― 過去 ―
[ 男にとって母の思い出は遠く薄い。
名家の出だった母は、その出自に相応しく、子が共同体に預けられる七歳までの育児の殆どを乳母と侍女に任せきりだったからだ。
それでも、愛情がなかったというわけではなく、時折抱きしめられれば喜びが湧いたし、「父上のような強い男になりなさい」と、言われれば、誰に対するより素直に「はい」と頷いた。 ]
『奥様は、旦那様に操をたてられたのです。』
[ その母が命を失ったと知った日、叔父の目を盗んで教えてくれたのは、男が生まれる前から、母に仕えていた侍女だった。
叔父は戦死した父に代わり、母を妻にと望んだと言う。けれど母はそれを断り、翌日の朝に謎の突然死を遂げた。
原因不明の病死と言われたが、外科以外は進歩の遅れたゼファーの医者の言うことなどもとより宛にはならない。 ]
叔父は、女を毒殺などしない、と、言った。あれが本当なら、おそらく母は自分で命を絶ったんだ。
[ そしてその瞬間、親族全てが叔父の側に付き、英雄の子は、孤立無援の孤児になった。 ]
母が、生きてくれていたら、とは、思わない。だけど...
[ 遺言ひとつ、形見のひとつも、母は残して逝かなかった。まるで、我が子の存在を丸ごと忘れてしまったように。 ]
散々苦労してきたお前には、おかしな話に聞こえるだろうが、俺はお前が羨ましいよ、カナン。
[ 父からの愛情を確かに残された、それが羨ましい、と。そんな心情を吐き出したのは、父母が亡くなって一ヶ月も過ぎた頃。
叔父から身を守るため、毒に体を慣らそうと思い立って、少量の毒草をわざと口にし、手足の痺れと悪寒で昏倒したところをカナンに見つかった時の事だった。
今思えば毒のせいで随分気が弱っていたのだろう。 ]
[ その日から、カナンが叔父に対して、蛇蝎に対するごとき嫌悪をあからさまに向け始めたのには、少し驚き、驚きながらも、喜びを感じずにはいられなかった。 ]
女性に、特に未亡人達に、自分一人でも生きられる道を用意するのは、悪くないだろうな。
俺も詳しくは知らないが、女達には、独自の情報網や、助け合いのためのグループがすでにあるらしい。
それを利用すれば、話も早いだろう。
[ カナンの計画に、そう賛同の意を示しながら、男は過去の記憶の中の母を思い出していた。彼女にも家を出て生きる道があれば、或いは、と。 ]
......フェリクスの奥方なら、きっとそういったこともご存知だろう。
お前の計画が、彼女自身の張り合いにもなればいいがな。
[ そう語るコエは、柔らかい** ]
/*
よし、書きたかったとこは、だいたい書けたと思う。
眠いけど、楽しかった。
カナン愛してるぜっ!!(ぐう
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