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語り手 は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
【1】士官候補生 リーゼロッテ は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
【3】rāst-dorūsh ソマリ は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
【3】宮廷画家 ローレル は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
吟遊詩人 ディルドレ は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
【2】監査局長 シュナウザー は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
第二王子 ウェルシュ は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
第一王子 フェリクス は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
【3】白狼騎士団 ドロシー は 【1】士官候補生 リーゼロッテ に投票した
【1】士官候補生 リーゼロッテ は村人の手により処刑された。
次の日の朝、【3】白狼騎士団 ドロシー が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、語り手 、【3】rāst-dorūsh ソマリ、【3】宮廷画家 ローレル、吟遊詩人 ディルドレ、【2】監査局長 シュナウザー、第二王子 ウェルシュ、第一王子 フェリクスの7名。
吟遊詩人 ディルドレは、【2】監査局長 シュナウザー を投票先に選びました。
吟遊詩人 ディルドレは、第一王子 フェリクス を能力(襲う)の対象に選びました。
第二王子 ウェルシュは、【2】監査局長 シュナウザー を投票先に選びました。
【3】宮廷画家 ローレルは、【2】監査局長 シュナウザー を投票先に選びました。
/*
待って、シュナウザーさんオフった
マジか!!うーん、待つかなー…
なんか王子にキルされる的な話出てなかったっけ…
/*
でも発言後コミットしますってことは自落ち?
フェリクス王子に接触しに行って大丈夫?
いいかな…うーんうーん…いいかな〜…
/*関係ないけど最初はカチュアエストパオラの3騎士を登場させるつもりだた。
隣国に攻め込んで略奪とかしたかったなあ
―― 調査結果、発表の場 ――
[玉座の間。
ここに集う人数は数日前よりも少なく。
僕は群臣の前に進み出ると、まずは玉座へ向けて一礼して。
それから二人に王子へと向き直り。]
それでは、これより、監査局と参謀本部……
"文と軍の合同による"調査の結果をお伝えします。
[「合同である」という部分を強調しながら。
いよいよもって調査の結果を告げることにした。]
結論から申し上げましょう。
文書が偽造された痕跡は――全く見つかりませんでした。
筆跡は真似たものではなく、紛うことなき先王陛下の物。
玉璽の印影も細かい部分まで一致し、偽物の可能性は皆無。
文書の保管庫に立ち入ったのも陛下のみであるという証言が、
複数の侍女や近習たちから取れています。
[嘘は、言っていない。
偽造された証拠が何一つ見つからなかったのは本当で、
参謀本部のアレクシス殿ですら、疑わしい証拠は何も出ていないと言っていたのだ>>2:246。
ただ、確かであるという証拠も見つかっていないだけで。]
これだけ調べても偽造の痕跡が見つからない以上、
即ち本物であると断定しても宜しいと判断します。
……博学な皆様方ならばご存知とは思いますが、
確実に"ない"事の証明というのはほぼ不可能なのです。
この期に及んで、まだ調査が足りぬと仰る方は居られないでしょう。
[そう言って、周囲を見回す。
反対意見は出ただろうか?何にせよ、僕の発言はまだ終わらない。]
─ 黄昏と暁の狭間 ─
…………あれ
[ 目を開ける
ぼうっとした闇に包まれたような感覚で
ふわり、どこか身体が軽い ]
(あたし、なにしてたんだっけ)
[ 記憶、というものを取り戻すのも
なんだか億劫なくらい、
此処の感覚は不思議なもので それでも。
先程までの出来事を呼び覚ませば
明らかな違和感と疑問符が埋め尽くされる ]
ここ、何?
[ その疑問に答える声はあったろうか ]*
……しかしながら、この文書には一つ問題があります。
それは軍によるサインと押印が無いこと。
つまりこの文書は正式な詔勅として認められず。
我が国の制度上、一切の法的拘束力を持たないのです。
[『国王と雖も神と法の下にある』という言葉が他国にはあるらしい。
>>1:121極端な話、詔勅でなければ従う義務はないとも言える。
その事実に、群臣はどよめき立ったかもしれないけれど。]
さて、失礼ながらここで、
僕の私的な意見を述べさせて頂きましょう。
[それを制するように、僕は"演説"を始める。]
僕は思うのです。
命令としての力を持たないこの文書は、
陛下のたっての願いなのではないかと。
長らく王位にあった陛下が王としてでなく、一個人として発した、
我々への最初で最後の頼み、それがこの文書だと僕は考えます。
先王陛下に多大なるご恩を被り、忠節を誓う一臣下として。
僕はあの御方の最期の願いを無碍にしたくありません。
皆様方は、如何お考えですかな――。
[再び群臣を見渡し。
二人の殿下に、視線を向ける。]*
/*
フェリクス殿下がまだ突っ込んできてくれると信じて。
元々第一王子を非難する演説のロルを考えてたから使いたい。
【2】監査局長 シュナウザーが「時間を進める」を選択しました
【2】監査局長 シュナウザーが「時間を進める」を取り消しました
/*
と思ってのんびりモノローグなど書いていたら発表きてた!
うん、そんな感じになりますよね。
盗み聞きしてしまえ。
そしてあわよくばフェリクス王子を…(わるいひとのかお)
/*
ちなみにドロシー嬢は生存勝利の場合
「残花の忠君」になる予定でした。
生存スパイお二方はうまく混ぜられるかなぁ。
最終日は、歌の続きを紡ぐのは君だ☆
って鷹匠殿あたりに押し付けてバイバイするつもりでいるけど(おい
語り手 は、【2】監査局長 シュナウザー を投票先に選びました。
フェリクス王子…………?
合えへん思うけどなあ。
[身分が。
という言葉は口にしない。]
[では彼の言うような貴族社会の血なまぐさい暗部が
アイリに合うのか、と言われれば
それも彼女の正義には反しそうだが。
そこは慣れ親しんだ者にはぬるま湯だろうが
生死を掛けた領土争いを極地で繰り広げてきた者に
とって、冷めた湯なのかもしれない。]
― Monologue ―
[ 人は平穏を求める故に国を作りました。
人は平穏を求めて違う国を侵略します。
襲われる前に襲え。殺される前に殺せ。
自らと違う主張、違う考え
望む平和の形、信じるもの。
自分と違うものを人は嫌います。
自分と違うものに人は怯えます。
殺さなければ殺される。
襲わなければ襲われる。
奪わなければ奪われる。
それは自然の摂理であり神が定めた決まりです。 ]
[ 裏切る前に裏切れ。
それが定理だとするならば、 ]
[ 裏切る前に裏切られない道理があるでしょうか?
奪う前に奪われない道理があるでしょうか?
あるいは、殺されない道理が?
それとも、襲われない道理が?
いいえ。
裏切る者には裏切りが待っています。
奪う者はやがて奪われ、
襲う者はやがて襲われ殺されます。
それが世の中の常、道理なのだから。 ]
[
その実道理を真に理解はしていませんでした。
…そう、「自分だけは」と。
驕りにも似た考えを持ってしまっていたのです。
……自分では少しも気付くことのないまま。* ]
― "真実"の告げられる日 ―
[ 玉座の間で"真実"が公開される期日。
画家は廊下に人気がないのをいいことに
広間の外で壁に背を預けて座り込んでいた。
――… 少し前、
南の国の密偵から聞かされたことが
思いの外心を抉っていた。
…ドロシー・ブライアン。
髪の綺麗な彼女が死んだと。
個人的に思い入れがあったわけではない。
むしろ北の国からやって来た彼女は
画家にとっては額の上の瘤と変わらなかった
…筈だった。
最後に会ったときに、
妙に親近感を抱いてしまったから?
…理由は最早わからない。
けれど、胸底に何かが詰まったような
気の優れない感覚がするのは確かだった。 ]
[ 加えて、
リーゼロッテ・チェンバレン――つまりは
恩人の孫である彼女まで死んだと聞いた。 ]
…人が死ぬことには慣れたと思っていた、のに。
[ 思っていた。
ではなく、実際に慣れていた。
…筈、だった。
唇を噛むのはここ数か月でついてしまった癖。
動揺を飲み込んでしまうように息を呑む前の。 ]
……弱くなったの…かな
[ 吐息に紛れるような微かな声で一人言ちる。
今頃広間の中では文書の真偽について
話が為されているところなのだろうが>>1
偽物と断定する証拠はないと既に聞いていた。
だから話し合いもそう長くは続かないのだろう
そう思いながらも中の声に耳を傾けようとした
――――… その時。 ]
[ 一筋頬を伝うものがあった。
反射的に滴を拭って気付いた。
……涙だった。 ]
………………弱く、なった なぁ
[ 玉座の間では話し合いが続いている。
だからまだ、と、自分に言い訳をして
膝に顔を埋めて暫くの間小さく嗚咽を零していた。* ]
ふぅん、そんなもんなん?
[ラバルが安泰であるというリヒャルトは満足げで。
自分のために家族を殺すことはあれど
家族のために自分を殺すなど、考えられない。]
俺にとっては、自分が死んで家が安泰言う奴は
普通に「いい子ちゃん」やけどな。
まぁでも。しがらみから解放された
素のリヒャルトなんやと思うとくわ。
[リヒャルトの亡くなったいきさつ。
古い友人とやらに心当たりは無かったが
話を聞けば鷹匠──諜報員のソマリであると分かったか。]
っへぇーーー……。
諜報員やし、何かしかイチモツを抱えとる男やとは思うとったけど……。
ラメールって思った以上に崩壊しとるよなあ。
[そんな話を交わした後。]
で、行けへんの?
アイリちゃんとこ。
俺が怒らせてしもうたから、ごめんやけど
慰めるお使い頼まれて欲しねんけど。
……──あかん?
― 回想/第二王子自室 ―
[それもまた、”甘さ”だったのだ。
そうと何度も思い知らせてくれる人に、恵まれたものだと幾度も思う。>>4:130]
………そうだね。
[ウェルシュもまた、彼の言葉を同じような言葉で肯定した。
己の責認める言葉も、そしてその先の覚悟促す言葉も。]
私は先に進まねばならない。
彼と、オルブライトと、…──この国に命賭けた人々に報いる為に。
[そういうとその場から立ち去ろうとする。
生前の仕返しと言わんばかりに己の罪を暴露する
フィオンにこれ以上貶められては堪らない。]
ほな。
俺は千の風になるわ。
探さんといてや。
[いや、探す人がいないのは知っている**]
分かっている。大丈夫だ。
……ありがとう、ヘルムート。
[自らに言い聞かせるように、僅か目を伏せながらも言い切って。
けれど折れそうな弱い心に、重なる手の温もり>>4:131が暖かい。向けられた笑顔に、ほっと、漸く少し救われる心地がした。彼の夢、二つの夢を聞けばウェルシュの頬にも自然と淡く笑みが浮かぶ。]
ふ…、頼もしいな。
そうか、三人目ももうじきだったね。
私も何か、祝いを考えておかなくては。
[じきに来る、明るい未来の話題に触れれば、漸くウェルシュらしい笑顔を彼へと向けた。*]
― 発表の場 ―
[数日振りに、人々が一堂に会した。
数日前と同じようで、だが数日前とは確実に違う。
兄の姿があり、シュナウザーの姿もある。
だが、共に調査をと名乗り出たレグザの姿もなければ、あの日証言に立ったラバルの姿もここにはなく、分かりやすいまでの空白が、どこか寒々しさを感じさせた。
そうした印象ははきっと、己の心を反映でしかないのだけれど。
人々の中には、落ち着かぬ者もあったろう。
だがウェルシュ自身は、静かにその時を待っていた。
兄はといえば、また同様に静かな様子だ>>4:103
それへチラと目を向け、視線交わるならば小さく頭を下げる仕草のみで言葉はなく、ただ静かにその瞬間を待っていた。]
…──────、
[ウェルシュは沈黙のままに、監査局長の発表>>1を聞く。
予想通りの内容だ。驚きはない。
淡々と彼の言葉に聞き入っていた。
どのみち明白な偽造の痕跡なくば、真偽の証明は不可能なままだ。
予想に違わぬ論に、ウェルシュの表情が動くことはない。]
[けど]
/*みんな墓に来たら、口数少なで寂しいのう。
燃え尽きちゃったのかな。
それか、墓下を初めにあっためた奴に原因があるのかな。おろろ。
[彼が続けて述べはじめた推論が父王の心情にまで踏み込むに至って、ウェルシュの表情が僅かに揺らいだ。
く。と、唇が左右に引かれる。
どこか痛み堪えるような色が、ヘーゼルの双眸に宿った。
もしも。…もしも真にこれが父の”頼み”であるなら。
何故父王は、このような形で望みを託さねばならなかったのか。
何を危惧して、父王はこのような手段を取ったのか。
その先を思えば、鈍く刺されるかのように心は痛みを覚える。]
………、兄上。
[シュナウザーの視線を受け、ウェルシュが見遣ったのは兄である。
問うような、願うような瞳を彼へと向け。]
シュナウザー監査局長が申すように、これ以上の調査は手詰まりかと私も考えます。
偽造の証拠の上がらぬ以上は真と推測するより他になく、父上のお考えは今となっては分かりませんが、今の我らに出来ることは残された文書から父上の意向を慮ることだけでしょう。
兄上、認めては頂けませんか。
私はもうこれ以上、国を割りたくはないのです。
────どうか、兄上。お願いします。
[兄を支持する軍人らにではなく、場に詰めかける群臣でもなく。
ただ兄に、……共に国を支えると誓ったはずの人に、願うように言葉をかけ、ウェルシュは深く頭を下げた。*]
第二王子 ウェルシュが「時間を進める」を選択しました
/*
玉座の間の人たちの流れ見て
キリング行かなくてよさそうなら
コミットぽちっして鐘鳴らしに行くかな
あの鐘を〜鳴らすのは〜絵描〜き〜〜
― 王の間で調査結果発表を耳にし ―
["文と軍の合同による"調査の結果、と強調する言葉を耳に入れつつも、頭の中では留まらず>>0。
偽造された痕跡は無いと>>1、嘘だと叫ぶ前に、続く言葉には何かを崩させる音が聞こえる。
“玉璽の印影も細かい部分まで一致し、偽物の可能性は皆無”
“文書の保管庫に立ち入ったのも陛下のみであるという証言”
その言葉、その調査結果、偽装出来ないと確定出来ず偽だと主張する事も出来ようが、最早そんな事はもうどうでも良い。
一月半前に父が告げた事は此方を欺く為だと受け取ってしまえば今まで積み上げてきた物が全て崩壊していきそうなのが感じられる>>1:265。]
[裏切る者には裏切りが待ってる。
裏切った天罰、と人は言うでしょう。だが、己は違うと叫ぶ。
“裏切ったのは相手の方”なのだ、と受け取り、憎悪の焔を心の中で焼き尽くす。
今まで燻っていた火種が燃料を得て、大きな炎となり燃え上がる。
――――そう、最初から“味方”など居ないのだ。
皆、全ての人間は、最初から己の“敵”だったのだ。
それに気付いたら、箍が一気に外れ、決して止められぬ憎悪が奔流となって心を全て黒く染め上げようとする。]
[俺を欺いてまで、そんなに弟を愛したいのか。]
[では何の為に俺は生まれてきたというのだ。]
[弟が生まれた時からずっと手駒として見ていたのか。]
[母だけでなく、父までも弟だけを愛するのは如何してだ。]
[如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。如何して。]
[父が憎い。母が憎い。憎い。憎い。]
[俺から全てを奪う弟が憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。憎い。]
[笑みが零れる。
それは普段談笑して笑う其れでは無い。この場では似つかわしくない嗤いだ。
嗤いが止まらなくなり、声が漏れ出した。可笑しい、嗤い止らなくなってきた。]
く、くくくっ、ははっ。
はははは、はははははははははははははははっ!!
[止まらなくなった感情を表す様に嗤い声を一気に張り上げゆるりと立ち上がり。
乞い願う様なヘーゼルに向けた翠の瞳には、之まで一度も、弟はおろか他の誰かにも向けた事が無い激しい憎悪の眼差しを頭を垂れさせる弟に向け、嗤う。]
ウェルシュ、可笑しい事を言うな?
認めるも何も。
――もう滅びるラメールの何を認めろと言うのだ?
[再び嗤い声を上げ、けたたましくその場に居る者達を嘲笑すれば、一人の軍人が息せき切って王の間に入り、そのまま跪きとある報告をした。
軍人曰く。
ゾネス要塞が北の国の襲撃を受けていると。
白狼騎士団が対抗しているものの、攻撃は思ったより激しく白狼騎士団はかなり苦戦していて壊滅も有り得ると。
ゾネス総督代理であるドロシー・ブライアンは死亡し、現場の指揮は取れない状況だと伝えてきた。
顔色を悪くした軍人を侮蔑する様に、再び嗤い出す。
決して落ちる事が無い、と言われていた要塞がこうも短時間で壊滅状態に導ける様子に、
/*
やっばい、予想の上行った。こわい!!!!!
>>21
wwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwww
第一王子 フェリクスが「時間を進める」を選択しました
― 回想/語らい>>4:=6 ―
[兄と過ごす時は、ずっと前からウェルシュにとって特別なものだ。
兄は幼い頃から憧れの対象だった。
あんな風に、強く立派になりたいと思い続けてきた存在だった。
幼い頃は懸命に兄の背中を追いかけて、少し大人になってからは兄の助けになりたいと頑張ってきたのだ。少しずつ。
身体を丈夫にするためにと運動をして、兄の贈ってくれる本を読み、勉強に励んで少しずつ。そんなウェルシュを、父母は励ましてくれたし、幼馴染も支えてくれた。
けれどやっぱりウェルシュの一番は、兄だった。
だから何か出来るようになれば、兄に一番に報告するのだ。それは大人になっても変わらなくて。
……兄に、褒めて貰いたくて。>>2:=1]
そう…、ですか…。
[父の葬儀。それについての提案が断られれば>>4:=8、ウェルシュは目に見えて肩を落とした。兄の言うことも尤もだ、とは思う。
それでもウェルシュ自身も、兄と共に何かをしたかったのだ。
それはリヒャルトの危惧した通り、兄弟の心が、何故だか以前より遠くなってしまった気がして。]
分かりました。
軍を纏められるのは兄上、
兄上がお一人しかおられぬ以上、やむを得ますまい。
兄上が北の守りに行かれるならば、父上も納得されましょうが、
……… どうか、くれぐれもお気をつけて。
[その言葉には、これまでにない情が籠る。
この数日で、ウェルシュは親しい者を立て続けに亡くしすぎた。
父なき今、この世に身内は兄しかいない。
その兄を喪うのは恐ろしかった。
兄は強い。そうは思えど、不安に騒めく心は止めようがなく。]
あにうえ……、
[向こうを向く兄と視線が交わらない。>>4:=10
それが不安だった。どうしようもなく不安だった。
声は揺れて、どこか幼い頃のような所在なげな色を宿す。]
…────、はい。
[それでも。兄が告げる言葉には頷いた。
これからも、先、ずっと。
約束のような音を繰り返すように、そっと胸に掌を*重ねて*]
[規則正しい音を立てていた靴音が止まる。
視線の先に、明らか不釣合いだろう姿を見たからである。
くる、姿は暗がりに引っ込んだ。]
まぁ… 当然と言えば当然か、
[第二王子暗殺未遂、なんて仰々しいものが付いてしまった訳なのだから当然だ。
(この国の一般民衆に成り済ます事もあったから、服装自体はどうにでもなった。
それでバレないか、は、不明である。
だからこそ、こうして出るのを躊躇っている訳だが。)
何なら、捕まっても良いと言えば良いのだが、それが自身1人であれば、の話である。]
はぁ、仕方がない。
癇癪起こしたレディに傷付けられた腕では。
…… 撒き切れる自信が全くないな。
[そうぼやいて引っ込んだのは、昼頃の事だった。]*
[それは日も暮れかかった頃だろうか。
背後から聞こえた声に振り返った。
解いたままの金の向こう、随分懐かしい気のする顔を見たのは。>>4:110
俺はといえば、最後に彼女が見ただろう、あの白い軍服に似た服装はなく。
その見目をよく知らないならば、街人に紛れ込んでしまえそうな恰好であっただろう。]
… そうか、
[返すのはたったその言葉のみ。
「あぁ、矢張り死んでしまったのか、
(それが、彼の尚書官長補佐の救いであったのだろうか、)」
…そう思う言葉は音にはならない。
俺が知らなかった別側面の事態を、そのまま彼女が話してくれるのを聞いていた。>>4:111
ゾネス要塞の総督が大軍を率いて王宮に刃を向けた事。
監査局長がそれを止めようと出てきた事。
一触即発の中、総督を撃った白狼騎士団の者がいた事。
それ以外にも話してくれたが、一番把握していなかったのはこの辺りだった。]
[
だが、死した者を労る鐘の音は。
このラメールにとっての葬送曲に他ならない。
酷い皮肉だと、思う。]
鐘の音、か…。
[ある詩の一説を思い出しながら、続けられた言葉の先に意識を向け直す。>>4:112
そこで差し出されたのは、彼女が描いただろう絵だった。
出された絵は、良く見なければ朱いの一言に終わってしまいそうなほど、激情が蠢いて見えた。
穏やかな謐けさなどない黄昏だった。]
…俺に?
[その真の意味が理解されずとも構わなかった。
ただ、一歩分、この距離を詰めるようにして言葉を重ねる彼女の絵を、受け取る。
彼女の想いの丈がここにあるのなら。
芸術理解には聡くない身だが、望むなら答えようと。]
[そのまま、一歩分を今度は此方が下がると、少なかって口数は一変して、饒舌を見せる。
けれど、それは酷く抽象的で、理解させようとはしていないようでもあった。]
止まる木を失ったなら、鳥は去るさ。
それでも、場所さえあればまた。
風や雲の向こうからでも、止まりに来る。
あぁ、きっと願っていよう。
未だ見ぬ桃源郷の、ある事を。
重いなどという事はない。
ただ唯一、重いのは
だから、その想いごと連れて行こう。
[そうして一言、俺は彼女に囁くと、踵を返して歩いていく。
絵を持たない左手を、ひら、一度振って建物の影に入るよう。]*
― 玉座の間 ―
…… あ に、うえ ……?
[広間が、しんと静まり返ってる。
呆気にとられたような人々の中、最も驚いていたのはウェルシュだった。兄の哄笑。>>22
それに続く言葉が──…その意味が、分からない。]
[心を知らず、殺したかもしれない彼女に向け。
せめても報われるほどに平穏な世界を見付けられる事を願うのだ。]*
な、 に を……
[ウェルシュが最も衝撃を受けたのは、兄の瞳に宿る憎悪だ。
緑の瞳に宿るその激しさに、ウェルシュは呆然とした。
不安がまるでなかったとは言わない。
このところ、時折感じたどこか余所余所しい空気。視線。
けれどそれも、王位を巡るこの数日のことだろうと思っていた。
第一王子であり、優秀な武人でもある兄にとって、王位継承権を弟に取られるなど屈辱であるには違いなく、その所為で機嫌が悪いのだと───それでも、いずれはまた元に戻ると、信じていたのに。]
【3】rāst-dorūsh ソマリは、【2】監査局長 シュナウザー を投票先に選びました。
[一人の軍人が、広間へと駆け込んでくる。
北の要塞ゾネスが襲撃を受けている。その報に広間が騒めいた。
それらを打ち消すかのように、兄の哄笑が響く。>>23
兄へ信じられないものを見るかの目を向ける者は、文官のみならず軍人の中にもあっただろう。その中に、先の騒動の折に王宮を守った大将>>3:182がある。
生真面目な軍人である彼の顔も青ざめて、凝然と第一王子を見つめている。だが、その表情がゾネス急襲の報に動いた。指揮権を求めて彷徨った視線が、第二王子のそれと交わった。]
……急ぎ、軍を整えゾネスの守りを。行けるか?
[兄を通じず、大将へと直接に声を掛ける。
軍の最上位は第一王子、であれば本来、第二王子にすぎないウェルシュが彼に命を下す謂れはない。だが僅かな沈黙ののちに、大将は敬礼を返してみせた。
そのまま、軍人らしく踵を返して広間を出て行く。]
────、兄上、
[その間にも、兄の嗤い声は響いていただろうか。
それとも、弟の勝手を咎めただろうか。
身体の奥が微かに震え続けている。
それは、どうしようもない怒りのようで哀しみのようで。]
おやめ下さい、あにうえ!!!!
[叫び声が、悲鳴のように高い天井へと空しく*響いた*]
/*
>ソマリのテーマ曲が変わっていくのがじわじわ楽しい
wwwww(大草原
仕方ないやで…そういう人ばっかりの村に入ってるとなるんだこれ…
(1キャラに10曲出す事もあるとか言えない、、、
(これでも自重している(まがお
――――… ?
[ 廊下を急ぎ足で駆けてくる者がいる。
ローレルは目を瞠って顔を上げた。
乱暴に玉座の間の扉が開く音>>23
開け放された扉の向こうからは
報告の言葉が全て漏れ聞こえてくる。
曰く『北の国が侵攻を開始した』と。
ザア――と血が身体を流れ落ちたような。
そんな気分にすらさせられる。 ]
そんな、…そんなバカな。
北の国は要塞に足止めされている筈で……
[ がり、と噛み締めた歯が口内を傷つけた。
錆色の臭いごと飲み下して、眉根を寄せ ]
[ 聞こえてくる声で、
少ない言葉の響き>>23で全てを悟った。 ]
とんだ蝙蝠王子だったというわけか…、!!
[ ラメールを破滅に導いたのは
ローレルとて変わりはない。
滅ぶように仕向けた。それは確かだった。
けれど、
確たる"約束"を交わしたからこそ
南の強国に協力すると決めたのに。 ]
それなのに…っ
国が亡べば何がどうなろうと構わないとでも…?
[ 握り締めた拳が色を失う。
激情。赤く塗り込められた怒りの相貌で
哄笑の未だに止まない広間の中を睨み付け ]
[ 再び慌ただしく
出ていく軍靴>>31を見送って
――――… ふ と表情を剥いだ。 ]
……憎悪に囚われた人間は、
"出来るだけ"のうちに入らない。
[ 哄笑が続いていようと、いまいと、
覗き見をする画家に気を払っている余裕なんて
誰しも無いように見えたから。
まるで悲鳴のような叫び声>>32に
ぎゅっと強く一度だけ目を瞑って広間の隅へ。
そっと水差しに近付いて、
伸ばした指の先から滴を振り落とした。
話合いが続くならばそれでよし、
中断されたまま終わると言うならそれで
侍女の服を着た密偵の一人に後ろ手に小瓶を渡す。
"然るべき場所に仕掛けてくるように"、と。 ]
[ 時限装置が上手く作動するかどうか
…毒見役が先に倒れるかもしれないし、
他の人間が死ぬことだって有り得た。
我を失った
今この場において、
一二を争えるほどに自分もまた
憎悪に飲み込まれかけているということに。 ]
どうかその業火が。
祝福を与えてくれるよりも先に、
灼き切ってしまわない事を望むばかりだ。
[ 誰かの声が聞こえた気がした。
けれど、それは幻聴じみていて
当人の顔を思い出すよりもはやく
耳の底から消え失せてしまっていた。* ]
【3】宮廷画家 ローレルが「時間を進める」を選択しました
そうだと思わないと死んでも死にきれませんよ。
[母上は私の死をかなしむのだろうか。
ラバルのためと育てられれば、私にはそれしかなかった。唯一、故郷の領地にある森を自らの手で守れなかったのが悔やまれる。資源の多いあの土地はいつも開拓の対象にあがる]
いい子って言われるのが心地いいと思う日が来るとは思いませんでした。なんだか、重りが取れた気分です。
[年をとるにつれて、燻る気持ちと周りの評価の剥離に苦しんでいた。そうしたのは私自身だが]
[私を殺したものをアレクシスさんは知っているようだった。諜報員ということは軍関係者か、軍部も随分と危険因子を扱ってるものだ]
諜報員なんですね。
それを聞けば納得いきます。
でも……、まるであれは痴じ……なんでもありません。
[剣を交えて、襲いかかってきた言葉は国の在り方についてだと思っていた。よく考えるとまるで痴情の縺れのようだ]
私がですか……。
傷口に塩を塗る未来しか見えませんが、一度ご縁があった身ですからそのおつかい頼まれましょう。
[頼んで来るということは怒らせたことは悪いと思ってるのだろうか。
フィオン様ともいくらか話をしただろうか。自身を殺した男となにもなしに喋る私はどううっただろう*]
[先にいた場所から離れ、アイリ様を探していると街の一角から啜り泣く声が聞こえただろうか。私はかける言葉を知らなかった。だから、側にいて彼女の様子をみる]
/*
僕が死ぬより先に殿下のがローレルちゃんに殺されそうな雰囲気!(
殿下を糾弾するロルを執筆中ですが、僕はソロでも死ねますので此方のキリングことはあまり気になさらず……。
[ 壁に背をつけてショックに打ち拉がれるアイリ
声を殺して泣いた頬は荒れて腫れあがり
近くに人の気配を感じても横目に視線を向けるくらいで
すっかり元気も自信も失っていた。]
····どうした。笑いにでもきたか?
[自嘲し、投げやりな気分がこみ上げる。彼は何しにここにきたのだろう。*]
― 要塞と王都の狭間で ―
[煙が上がっているよ、と。
最初に山の方を指差したのは、母親に手を引かれた少年だった。
遠く響く大砲の音に、薄らと空気が震えるような錯覚を覚える。黒煙の筋は次第に増え、勢いを増していく。]
……隣の庭師がしびれを切らして刈りにきたようだね。
[>>3:251 画家の言葉を思い返して眉根を寄せる。
北の隣国にしてみれば、先王の崩御以上に北の守りである白狼騎士団を巡る混乱はまたとない好機。先のゾネス総督の一件を含め、これ以上ない期の良さに思えた。]
[北が動いたとなれば、南も黙ってはいないだろう。
劣勢の白狼騎士団へ王都が国軍をさし向ければ、守りが偏る隙をついて王都を制圧することもできよう。それが「侵略」という形でなく、暁の国の求めに応える「救援」という形になったとしても、国力の落ちた国への干渉は避けられないように思える。
さりとて、北の国がおとなしく兵を引くとも思えず。
肥沃な大地と海を擁するこの地を手にするために、国の蓄えを軍事へと注ぎ、周辺諸国に手を伸ばし続けてきたようなものだから。
いずれにせよ、戦火の火蓋は切って落とされた。
長居は無用である、と。旅人の本能が警告している。**]
[それはいつの事だっただろう。
少なくとも、俺にそこまでの追跡が付くより前だ。
酒場でも会った彼女に会う機会があった。>>4:*0
(既に、服装は変わっていただろうが。)]
この国がなくなるのなら、そうだな。
また居心地の悪くない
[「だから、誰が座ろうと興味はない」、そう言った。
悔しささえ滲んで聞こえるその声に、実にあっけらかんとした響きだっただろう。]
誰が座ったとして、俺は流離う風だ。
気に喰わなければ何処へでも去く。
[それだけ返して、お終いにした事だろう。]**
― 昔話・北の隣国にて ―
[冷たい風、乾いた大地に舞う土埃。険しい山々の奥深くに眠る鉱物を採取し、他国から食物を買い付ける。けれど飢えを満たすには容易ではなく、明日を生きるために民たちが国に管理されることを受け入れざるをえなかった国。
その北国の飾り気のない堅牢な王城に招かれて詩歌を披露する機会を得たのは、誰に誘われたからだったか。今となっては思い出せない昔の話。]
褒美、でございますか。
旅の吟遊詩人としましては、諸国の民達が満ちることが唯一の望みでございます。
歌で心は慰められても、飢えを満たすことはできませぬ。
衣食が足りねば心は荒んでゆきましょう。
民が満ち、巡り渡る街々で青空の下で心よく唄うことができるのであれば、これ以上の褒美はございませぬよ。
[大仰に褒める声音に熱はなく、あまり色の読めぬ方々だと内心で首を捻る。]
己が手で飢えを満たす気はないか、と。
そう仰られましたね?
[なるほど、どうやら値踏みされているらしい。
……それも面白そうではありますが。
己が手を加えたものを歌うのは憚られます。
ただ在るがままを紡ぐのが、吟遊詩人としての私の矜持にございます。
[悠然と笑みの裏に、折れることがないのだという拒絶の意を交え。協力する理由も使役される謂れもないはずだ、と。高をくくった不遜な態度は若気の至りでもあったと思う。]
[幸いか、それ以上深追いされることはなく、形式ばった挨拶ののちに解放されて。
しん、と冷える回廊を若い衛士と歩いていれば、何故歌を歌うのかと尋ねられた。]
歌うことが好きだからさ。
ただそれだけだよ。
[そういうと衛士は黙り込んで、それ以上言葉をかわすこともなかったが。問いかけた衛士の瞳に、戸惑うような深い色を湛えていたのを覚えている。
あれから北の地の王城に招かれたことはなく、若き衛士のその後は知る由も無い。**]
[――もし、あのとき。
北の地で、気まぐれに首を縦にふっていたのなら。
今この時を、違う形で迎えていただろうか。
選ばなかった道のことなど、わかる筈もないけれど。**]
[ 目が慣れてきて、ふとそこを見れば ]
…………は?
[ 見間違えではなければ、
壁に凭れ掛かるアイリ総督と、
それを見つめるリヒャルトさんと、
さらにそれを見つめるドロシーの姿。
……死後の世界?に来てしまったらしい *]
― 王都 ―
[馬車が王都の端へとついた頃、北へと向かう国軍>>31の隊列とすれ違う。
民達は身を寄せ合い、不安げな顔でその背を見送っている。王都から北の城塞までは馬を走らせ一日ほど。果たしてそれまで持ちこたえられるだろうか。]
……それにしても、皮肉なもんだね。
国をまとめるためには、外敵を作れば良いとはよく言ったもんだよ。
[互いに諍いあい王宮への不満を募らせていた民達が、この窮地に至り少しずつではあるが同じ方向を向き始めている兆しがあった。]
あとは……
[ぽつり、とこぼし。王城を仰ぎみる。
王の死を発端とした不穏な翳りは王宮に集中している。国の行く末の鍵を握る者は、あの白亜の城にいるのだろう。**]
私がそういう人間だと思われてるなら残念ですね。
あなたが何をやったのか、それを何を思ってやったのかは詳しくわかりません。あなたは信念を通したのでしょう?
それとも、あの時に私が間違っているとあなたを説得したら運命は変わったのでしょうか。
[私には彼女の信念を間違えてるとは言えない。だって、フェリクス様を国王陛下にという気持ちは痛いほどわかるからだ。もし、他の信念のもと行われた行為であったら、それはまた違う答えだろうが*]
― 回想・一ヵ月前 ―
[わたしが白狼騎士団に志願したのは、ゾネス要塞の内情探りのためだった。
いずれは難攻不落と呼ばれた要塞を掌握し、北からの侵略を可能とするのが目的だった。
しかし、わたしが赴任して直後に、あろうことか
ちょうどその頃、この国では国王が次期王位継承者を一ヵ月後に指名すると発表があったばかりだった]
一体何のつもりかしらね。
王子サマが自分の国を売ろうだなんて。
[密偵仲間からその話を最初に聞いた時は、冗談かと思った]
もしかして、次の王様に選ばれないことが分かって、ヤケになってるのかしらね?
[だとしたら、あまりに稚拙な理由だ。
実際に聞けば、もっと深い事情があるかもしれないが、個人的な恨みつらみに国の民を巻き込んでいいはずがない。
しかし、こうした君主が過去の歴史上に存在するのも事実。
同情を向けるべき先は、この国の民だ]
[果たして、わたしの任務はゾネス要塞の内情探りに加えて、手に入れた図面の真偽を確認することだった。嘘の情報を掴まされていないか、裏を取れという意味だ。
元々の図面があれば、内情探りもたやすい。一ヵ月も滞在すれば、図面の情報は偽りなしという結果が出た]
国防を売り渡す王子サマ。
ただし、見返りを求めるわけではなく、ただ純粋に自国の壊滅を望んでいるよう。
……怖いわね。
[この国を侵略して手中に収めるのが目的だ。
しかし、人々が豊かに暮らすこの国が欲しいと思ったけれど、この国の焦土化は望んでいない。
破滅王子と、わたしたちが目指す方向は明らかに異なっていた。*]
/*
紅ショウガようやくつかえたー!
あんまり辛くないけれど。
ディルドレがスパイの世界線もきっとどこかにあったよ()
草にスパイってルビ打ちたかったので満足である。
暁天に瞬く二つの明星、
その一つが禍々しい光を放つ
───凶星
空を見上げた預言者が、そう呼んだ
破滅を望み、地上に災いを降らせようとしている、と…
そうか・・・
[反論も無い気の無い返事、死んだ今、アイリはもう言い合うつもりも過去についても語り合うつもりはなかった。あるのはもうただの脱力だけ、ただ朽ちてしまいたい。それは世棄てのような気分だろうか。]
あのとき・・・・・・、ああしたらとか、こうしたらとか
考えるほど私は惨めになった。
今更話したとて後の祭りであろう・・・?
[遠くに見つめる二つの影には気づいていてもそれももはやどうでもいいほどに何もかもがくだらなく見えて、また膝を抱えこむ。]
消えたい・・・・・・。
[ぼそりと呟く言葉、それだけうちのめされたと言えようか。*]
― 夜をこえる夢 ―
柔らかな夜 月の光
かなしみそっと くるんでかくす
おねむりなさい 幼子よ
いまは忘れて 夢の中へと
夜をこえて 海をこえて
季節はめぐり 草木は芽吹く
おねむりなさい 幼子よ
明日へと誘う 夢の中へと
あなたにも きっと春が届くから
あなたへと 風が運んでくれるから
[子守唄を唄い終えれば、母君と膝に抱かれた弟君とが揃ってこっくりこっくりと舟を漕いでいた。
おや、眠られてしまったようですね。
何か静かな曲を歌いましょうか?
[母子の隣に座るまだ幼い兄君への問いかけは、やんわりと断られたのだったか。起こしてしまうと悪い、と。記憶が正しければそんな理由で。
小さな兄君がみせた大事な人への気遣いに、頬を緩める。]
それもそうですね。
では私は、本日はこれにてお暇させていただきます。
また次の季節が巡る折にでも、お伺いしましょう。
[小声で囁き兄君へと恭しく礼をして、音を立てぬようそっと退席する。
それは窓から差し込む日差しが母と子らを優しく包んでいた、遠いいつかの春のこと。**]
/*アイリちゃんどうしたいのだろう。
ハグかな?
ハグがご所望なら俺がするんだけど。。。
中の人がべったべたにハグしとこう。
アイリ様とラバル卿の縁談は、いいご縁だと思ったんだけどね。
[近くに来たリーゼロッテを手招きで呼び寄せ、女の噂話を始める。
二人の事情を知らないようだから、わたしが後輩に教えてあげるの]
でもあんな調子よ。
何の気遣いか知らないけど、ラバル卿は一定の距離を置き続けて、押しが足りないというか踏み込めないっていうか。
……あなた行って、慰めてさしあげなさいよ。
[わたしじゃ差し支えがあるから、と後輩の背中を押してアイリの方へと促した。*]
うぇ、ドロシーせんぱ
[ 手招きで呼ばれれば変な声が出て。
最初はどう声を掛けたら!?なんて
頭で考えすぎちゃったけど。
どうやら、以前のように話せるみたいって
そう思ったら、なんのその。
いつの間にか2人の事情に聞き入ってた。 ]
ふぅん……そうなんですね
傍から見たらお似合いだけどな……
[ 二人の間の詳しい事情なんてわからない。
でも、くっついちゃえばいいのに、なーんて
いつの間にか学生時代の無責任なノリのように。]
……って、えええっ
あた、あたし、は、無理ですよ!
[ そう言いながらも背中を押されて
あたしは、アイリ総督の前まで押し出されたかな ]
[ 無理やり押し出されたのは
アイリ総督と、リヒャルトさまの前。
待って、ドロシー先輩、無茶でしょ(白目) ]
……あ、あの、ぅ?
だい、じょぶじゃ、な、いですよね……
[ 半笑いだ。
アイリ総督の顔をのぞき込む *]
……先王陛下は。
政治に長けたウェルシュ様が王となり国を富ませ、
軍事に長けたフェリクス様が元帥となり国を守る。
兄弟二人手を取り合い、共にラメールを発展させる。
そんな体制を夢想していらしたのでしょう。
[戦場に立つ王が持て囃されるのは英雄叙事詩の中でのみ。
これからは為政の時代故に、ウェルシュ様を後継とした。
と、僕はそう考えている。]
しかし、敢えて不敬を承知で申し上げるならば。
どうやら今の貴方に――軍の統率者たる資格は無いようだ。
[>>22耳障りな笑い声に、怒りと侮蔑すら浮かべながら。]
アレクシス参謀の凶行を止めることも出来ず。
ゾネス総督の暴走を抑えることも出来ず。
今、ラメールが未曾有の国難にあるにも関わらず、
何をするでもなく自棄になっているだけ。
……そんな体たらくで、自分はラメール一の大将であるなどと、
どうして胸を張って言えましょうか。
・・・?
[遠くでガヤガヤと物音が聴こえる・・・
一体なんなんだろうか。
一人で居たい。 静かにほかっておいてくれと気分が大きくなる。
どうやら人落ち着けないらしい。
半笑いでやってきたリーゼロッテの姿に気づけばはじめは驚くものの、目は細く凡そ不機嫌を現すような目で見ただろう。]
だったら・・・なんだ?
なんでここにいる・・・
私のことなんてほかっておいてくれ・・・
[立ち上がると、アイリは他のところに場所を移そうとする。*]
/*
唐突にこんにちはする黒王子はここに()
水に入れた毒薬ってすやぁ系?それともぐはっ系?
ちょっとそこだけ確認したくて話掛けました。
/*
黒王子こんばんは!
ボクの持っている毒は
>>3:16で書いた通りすやぁ系だよ!
落ちロルに使う場合は飲んでからどれくらいで効き始めるとかも全てお任せ(丸投げとも言う)です!
/*
そかそかすやぁ系だったか!
それなら綺麗に落ちるのが出来るね!やったぁ!!ありがとうだよー
(手を握ってぶんぶん)
/*
それにしても、すやぁ系かぁ。
黒キャラにすやぁがまた来るとは思わなかった(ゲンドウポーズ)
(すてらさんをじーと見やる)
[ あー。不機嫌そう。
それでもほんのすこし元気の無い総督は
なんだかいつもとは違うように、見えて。
(こんな状態でいつも通りもへったくれも無いけど)]
なんでここに、って。
死んだからです、たぶん。
[ 曖昧なのは、此処の概念を把握しきれてないから ]
放っておけません。
そんな元気の無い総督、
あたしは認めませんからね!
ほら、1発殴ってください
[ 死んだら痛みはないのかな、なんて
淡い期待を抱きながら、右の頬を差し出して。*]
/*
はーい、
フェリクス王子の望む落ち方が出来るように
ボクも陰ながら毒盛って応援してるので!(手を振り)
頑張ってくださいね♪
/*
秘話チキン陣営は秘話が飛んできてめちゃくちゃビビったことを灰でこっそり告白しておきます。
秘話…怖くない?()
[僕が何よりも避けたかったのはこの国が戦場になること。
百歩譲って戦争を"仕掛ける"のは構わない。
勝ちさえすればむしろ得られるものの方が多いのだから。
この国の利益は、そのまま僕の利益へと繋がるのだから。]
……ああ、そういえば。
殿下は随分と愉快な部下を飼っておられるようで。
[けれど、ラメールが戦火に晒される事だけは許容できない。
そうなれば、僕の大切な家族にまで累が及びかねない。]
蒙昧な貴方のことだ。
彼らの甘言に乗せられましたか?
ああ、それとも色仕掛けでも受けたのですかね?
[だから彼を糾弾する言葉は、今までにないくらい痛烈で。
僕にしては珍しく、怒りの感情を露わにしたものになっていた。]*
/*
シュナウザーさんデキた家来過ぎて
ボクの家来でもないのにこんないい家来がいてよかったなあって気分になるから優秀な人だと思う(よくわからない感想)
[よろと動き出し、離れようとするところを呼びとめられて、足は止まる。けれど、その言葉に元気を取り戻すことなどもなく力無く自分の手をみつめてぼそり・・・]
きっと私のせいなのだろうな・・・
[彼女がどこで命を落としたかなんてアイリは知らない。
王宮に攻め入ったときいくらかあった撤退戦
どこかで彼女も巻き込まれたのかと思い遠い目。
頬を差しだされても力入らなず。認められないと言われても困るばかり。]
・・・私はもう、死んだのだ。敗将を鞭打つ真似はよせ・・・
[振り切るように視線を外すと、また背を向けて去っていく。*]
私のせい、って……
そんな、こと、ありません……
[ 否、完全に否定できるわけではないが。
だけど、きっとそれは、違う。 ]
……アイリ、総督……
[ 視線を外され背を向けられてしまえば、
これ以上深追いしてよいのかもわからずに。
ただ、悲しげな目を向けるだけ。
近くにリヒャルトが居れば、こう問うかもしれない
『これで、いいんですか?』って。 ]*
/*んーと、とりあえず今の状況でラブラブなどは無理だと思いました。
たぶんどう動いていいかわからなくなってると思うので。先に。
[ あたしじゃ結局なんの力にもなれなかった。
まだ背後にはドロシー先輩はいたかな。
がっくりと肩を落として首を左右に振って。
『だめでした』って伝えるつもり。 *]
いよいよ穏やかではなくなってきたな。
[北へと動いて行く軍勢を物陰から見遣る。>>31
その姿は一般民衆に混ざっていた。
─ 現在/王都 ─
兵を見る種々の目は、決して信頼に満ちたものではなく、けれども運命共同体であるが故に縋っているかのように見えた。]
… どうやら。
貴公は政治にも疎くはないようだ。
吟遊詩人とは聡明なものなのか?
[王宮を仰ぎ見る姿に声をかける。>>42
彼女が、俺の国に来た事があったかは、
…俺が、何者か気付かれるかさえも、 …分からないが。]*
― ある暖かい春の日 ―
[冬の寒さが消え失せ、ラメールにも暖かい春が訪れていた。
中庭で親子三人で日向ぼっこしていれば、何時の間にか母と弟は夢の中を揺蕩う>>45。
吟遊詩人が静かな歌を捧げようかと問い掛けど、首を横に振り子供なりの丁重な断りの態を見せる。]
おかあさんもウェルシュもねちゃったから。
[かくゆう自分も眠くなりしぱしぱと瞬きをし眠気に耐えていた。
此方側を気遣い静かに立ち去っていく吟遊詩人に軽く手を振り彼女を見送る。
眠気に耐えようと小さな手で何度も瞼を擦るなど抗っていたのだが。
こんなにも穏やかで暖かい春の空気は、より眠気を煽らせて。
こくりこくり、と首を揺らしていたら、次第に母の腕に凭れ掛かって安らかな吐息を上げていた。
ほんの少しでもいい、母の温もりを感じながら、今は夢の世界へに身を委ねる*]
― 王の間に響き渡る哄笑 ―
[哄笑を上げさも愉快、と言わんげに笑っていても、心の淀みは決して晴れる事は無い。
寧ろ嗤えば嗤うだけ、黒い何かががんじがらめに絡み付いて締め付けてくる。
呆然としてる弟を見遣る翠は一体何を伝えたかったか>>28>>29。
弟が顔面蒼白になっている大将に指示を下し、軍を出兵させているが、王都から馬でも一日掛かるゾネス要塞まで到着するまで持ち堪えられるとは思えない。
仮に持ち堪えたとしても、男が入れない女の砦に如何にして入り彼女らを守る、というのか。
此方はくつくつと嗤いに堪え、悪意を込められた翠を弟に向けた。
止めろ、と悲痛な叫びを上げる弟>>32]
――――もう、止められん!
[戦いの火蓋は切って落とされた。もうこうなってしまえば後戻りは出来ない。
また、心の中で蠢く憎悪もまた、止める事は出来ない。]
……だめ、か…。
[後輩を差し向けてみたものの、まったく相手をしてもらえない様子を見て、わたしもがっくりと肩を落とした]
うん、お疲れ。
……言われた通り、しばらく一人にしておこうか。
[戻ってきた後輩の肩をたたいて労った。>>+24
生まれた時からお嬢様で、挫折の経験は少なそうだから、ダメージ回復には時間かかりそうだな、なんて思いつつ。*]
[娘が密偵に扮した侍女に毒薬を渡し水に毒を混ぜる工作に此方は気づかず>>35。気付いたら気付いたらで、知らぬ振りを通すつもりだったが。
監査局長は先王の意思を推測し、理想の未来を物語る>>46。
そう、“あの時”父が語ってくれたのと同じ考えなのだ。
直接父の口から語られた想いを知りながら、此方は敢えて捻じ曲げた。
今更、それを悔いて懺悔するには、もう遅すぎた。
不敬と申す言葉はそれとは思えない>>47。
怒りと侮蔑、という負の感情を交えながらも、告げられる言葉は諌めるもの。
もし父が生きていたら、きっと同じ言葉を送り叱るだろう。
統率者の資格など、あの時から捨てた、故に“統率者”ではないただの“破壊者”なのだから、何をしたって良いだろ、と開き直ろうとしても。
結局は、どちらになれず中途半端だった、という事。
その結果、何も得る事は出来ず、重く圧し掛かる罪科が渡されただけだった。]
[皮肉の色が強い言葉は続いてくる>>48。
此方がした事は、何にも罪が無い者を巻き込んで破滅しようとしているのだ。
糾弾してる監査局長だけに限らず、大事な者が戦火に巻き込まれるとすれば怒りの感情を持つのは自然な事。
只々翠の瞳を細め、批判している青年を眺めてか、一度だけ瞬きをする。]
それだった方が、まだ幸せかも知れないな?
[此方が甘言を受け唆せて今回の騒動を起こした、というならば、まだ“相手の所為”にする事は出来るのだ。
だが実際は此方から甘言し、母国を売って破滅に導こうとしたのだ。
その事実を直接的には言わないが、この言葉で大凡の意味を悟る事は出来よう。
悪意のある様な微笑を浮かべて、事実を突き付ければどんな反応を見せるのやら。
黒い笑みを見せてもすぐに崩れ、翠の瞳は豪華なカーペットを敷かれている赤いビロードの床を眺め。
何も話すことは無く、水を飲もうとテーブルへ向かいグラスを手にする。
デカンタに満たされた水、眠りながら死に至らしめる無味無臭の毒が混ぜられたそれを、グラス半分まで注ぎ口に含ませ、体の中へと流し込んだ*]
………はい。ありがとうございま、す?
[ 一緒にがっくりと肩を落としてから。
ああそうだ、改めて、と。 ]
……あの。
え、……っと?
その。さっき?は刺しちゃってごめんなさい
[ ………変なの。
でも一応謝らないと、気が収まらない。 *]
/*
>フェリクス王子メモ
>ポイズン受けた
ありがとうございますw!
言いたいことも言えないこんな世の中じゃ!
/*
遅くなったすまん。
此方は殺害の命令を下そうかとか思ってたけど、流れ的に毒殺される方を選びました。
色々と気遣ってくれてありがとう。諌めてくれたお陰で色々と助かってますありがとう!(手を握ってぶんぶん)
黒王子サマ、……一体いつから狂気に取りつかれちゃったのかしらね…。
[王の間のやり取りを見て、この国の行く末を案じた。
わたしは北の人間だけど、この国で10年間暮らしてきたせいか、それなりに愛着はあったから。北を見限ったわけではないけれど、この国に生まれて暮らしていれば、少なくとも幼い頃から修羅の道は通らなかっただろうな、とは思う]
失意の果てに、死に場所を探しているような……そんな感じがするわ…。
……そんなの、謝らなくていいよ。
[振り返って後輩の謝罪に>>+26首を振ると、再び眼下に広がる王の間の光景へ目を戻す。お互いの立場が違う者同士が諍い合う。それが戦争だから]
わたしは、この国の者じゃないの。
ラメールに侵出するために、内部から工作する諜報員として……10年前に北から送り込まれてきたの。
[噂の一つが事実だったと聞いて、彼女は驚くだろうか。*]
/*
インナーチャイルドを癒さなきゃ、大人になっても暴走するよ的な話になりそうです(ふるえた)
いやね、ウェルシュは愛され守られていったから、対極的にするなら愛されない一人ぼっち(と思い込んでる)位置が良いなって思った結果でもあるとかそんな(言い訳)
[ 黒王子さまの経緯は知らなかったから、
それが耳に入ればその経緯を聞けただろうか
眼下の王の間の光景から伝わるのは
どこか、かなしい気持ち。
告げられたドロシーの身の上には
一瞬だけ目を見開いて、ぱちり、とまばたき1つ
たしか、そんな噂もあったような。 ]
……そう、だったんですね。
[ だからアイリ総督に手を掛けたのかな?って
頭の中を過ぎったけど、なんか今の状況じゃ
別に、聴く気も、起きなかったし。
それに。 ]
でも。士官学校時代のドロシー先輩も。
軍に配属された時のドロシー先輩も。
白狼騎士団のドロシー尉官も。
心のうちがどこにあれ、
あたしにとっては優しくて可愛い先輩でしたよ
[ うん。本音。 *]
……さて、どうだろうね。
少なくとも私は只の旅人さ。
長く諸国を見て歩けば、それらしいことの一つや二つ、誰にだって口にできるだろう。
[>>49 お尋ねものの鷹匠のことは耳にしていたけれど、今は鷹匠ではない青年にどのような思いがあったのか。白鷹を駆るその姿に、かつて訪れた小国の面影をみつけるくらいには諸国を巡り渡ってきたけれど。それを問いただそうというつもりはなかった。
目の前に居る青年こそが、自分にとっての真実の姿なのだろうから。]
吟遊詩人が聡明かどうか知りたいかい?
それなら、貴殿も吟遊詩人になってみるといい。
[ふっと笑うと、まだまっさらな羊皮紙の束を取り出して、青年の懐に押し付ける。残り数枚手元にあれば足りるだろうし、旅をするなら荷は軽いほうが良い。
栄えていく国も、陰っていく国も、かつて国だった廃墟の街も。詩人にとってはすべてひとしく旅先だ。この暁の国もまた、そんな旅先の一つだった。**]
― 弟が物心つく前のお話 ―
[それは弟がまだ1歳か2歳の頃。
最近頻繁に弟を叩き泣かせる事が多くなってきた、と周りの大人を困らせていた幼い自分。
母に父に構って貰えない寂しさと弟に対する嫉妬心が抑えられなくなり、何もしていない幼い弟を叩き何度も泣かせていた。
今回もまた弟の頭を小さな手で叩き泣かせた、母が居る目の前で。
穏やかな母とは言え、何度も繰り返し弟に手を上げ泣かせているものだから、母にしては珍しく厳しく叱り付けた。
厳格な父もたまたまその場に居たが、何も言わず母子の様子を見守っている。
元々悲しみに怒りに堪えていた幼心に、優しい母の叱責はショックが大きすぎて、涙いっぱいに貯めながら心の痛みを母にぶつけてしまった。]
ははうえは、ぼくのことがきらいなんだ!
ぼくのことは、いらないこどもなんだ!
うわあああああああああああああああ!!
[泣き叫びながら寝室から飛び出す様に走り去った。]
[元々活発な子供だった故、逃げる足も速く大人達は此方を見失う。
侍女や給仕達が慌てながら此方の名前を呼びながら王宮の中を探し回っていた。
此方は子供は入ってはいけない、と言われてる王の間に、王座の背後に小さな身を隠しながら、嗚咽しながら悲しみに堪えている。]
ぐ、……ひっ、く……う、っく。
[泣きじゃくっても泣きじゃくっても止まらぬ涙。
いくら拭っても決して収まってくれないけど、泣けばなくだけ頭がぼーっとしてきて瞼が重くなってくる。
気が付いたら泣き疲れて眠っていた様だ、幼子が次に目を覚ますのは寝室のベットの上だが。
その前に父が此方を見付け、抱き上げてから寝室まで運んでくれた事は知らない。
父の大きな手が此方の癖がある毛を優しく撫でてくれな、なんて気付く事もなく眠り続けていた。]
[次の日父と二人きりで話をしてくれた。
話の意図が見えず不思議そうに父を見上げ首を傾げる幼子に、何も言わず大きな手で頭を撫でて。
やっぱり話が分からなくて翠の瞳を丸くしていたら、父がしゃがみ此方に目線を合わせてから、低い声でゆっくりと語りかける。]
『今私がやった事をウェルシュにしてみると良い』
[父が言いたい事が何なのか、話の要領が掴めず頭の中に疑問符を抱くが、優しい口調で話を続けていく。]
『撫でてみると、きっと何かが変わるかも知れんぞ』
[やっぱり父が言いたい事は分からなかったが、父が言うのだから何かあるのだろう、と素直に信じ、弟と母が居る寝室の方へと向かっていく。
母は此方の姿を見ると弟を庇おうとしてみるが、ゆっくりと歩み寄りながら母に尋ねの一言を告げる。]
……ははうえ、ウェルシュをなでていいですか?
[弟を叩く時とは違う雰囲気を持ってる事に気付いた母は弟を抱き上げ撫でやすいように此方に弟を近くに寄せた。
まだ無垢な弟はヘーゼルを此方に向けていて、弟と母を見遣り、ゆっくりと小さな手を柔い茶の髪に触れ優しく手を動かす。]
[すると、弟は嬉しそうな声を上げて笑っていた。
きらきらとした輝くような笑顔を此方に向けていれば、翠の瞳が真ん丸く開き、つい笑顔を零してしまう。
反射的に母の顔を見遣れば、母も優しい笑顔を向け微笑んでいた。]
ウェルシュが、わらったよ!
[ぱぁっと明るい笑顔が生まれ、何度も何度も弟の頭を撫でてみれば、弟は嬉しそうに笑ってくれる。
幼い兄弟のやり取りを見た母は感極まったのか、此方の体を抱き寄せてくれる。
またそれも嬉しくて、笑顔を浮かべ、母と弟の温もりに幸福感を感じ、また弟の頭を撫でてみせた。
父は言葉では無く、実際体験させて教えてくれる意味で促していたのだ。
その意味を知るのに幼すぎて意味を理解出来なかったが、これを切っ掛けに弟を叩く事は無くなった。]
……可愛い、だって。
年下のくせに、……。
[>>+29手放しでほめられると照れくさい。生意気だよ、とじろりと睨みつけてすぐに目を逸らす。リーゼロッテは小柄でピンク色でフワフワで、人懐っこいから年齢問わず、周囲からの人気者だった]
…あなた見てると思い出すの。
昔飼ってた犬、だけど……。
[犬呼ばわりされて、気分を害するだろうか。わたしにしてみれば、最大限の誉め言葉なんだけどね。*]
[上部だけの優しさなら社交場にいる淑女に幾度となく言ってきた。しかし、そんな言葉を彼女に向けても意味がないだろう。
言いたいこともたくさんあったが、慰めにはならないだろうからぐっと堪える。ただ、一言伝えた方がいいと思う言葉を口に出す]
私はあたなに後悔で終わってほしくないんです。
[彼女に言葉は届いただろうか。そうしていると、桃色の髪が特徴的な……]
リーゼロッテさん?
あなたまで……。
[士官候補生だっただろうか、位も高くなく、候補生のリーゼロッテさんがここにいる意味がわからなかった*]
/*同感です。
周りがどう動こうが、申し訳ないですがリヒャルトにその気はないです。
/*PC目線だとアイリ→フェリクスだから、リヒャルトは一度フェリクスの名前を出して断られた時点でアイリはないんだよな。母親が先王に恋しているのに気づいていたから父親と同じ道は歩まないし、プライドもある。
ただ、縁があったから守ってあげようと思っただけ男としての矜持をもちたかっただけなんだよね。
[北へ向け、軍勢が行く。
その様子>>49を目にして動揺したのは、市井の民ばかりではなかった。
鷹匠の捜索を命じられた者ども、彼らの間にもまた動揺が走る。
無理もない、彼らには何も知らせが来てはいないのだ。すぐに連絡が交わされて、ある者は王宮へと向かった。浮足立った彼らの注意は逸れ、鷹匠を捜索する手は緩んだ。
時は同じく、彼らのうちの一人が王宮に至ると、そこもまた常ならず落ち着かない様子である。門番のうちの一人が口早に語ったところによると、北の国が攻めてきたとか既にゾネス要塞が落とされたとか。
不安げに交わされる話は、このところの不穏な噂話同様に、尾ひれをつけながら広まってゆく。噂は程なく城下にも伝わるか。
若い門番は、不安げに空を見上げた。
騒動以来掲げられているラメールの旗が、常には心強さと誇らしさで胸を一杯にしてくれるはずの旗が、風に揺らぐが何故だかひどく心細く思えた*]
[ 生意気だよ、と睨みつける彼女も
なんだか頬は紅くて、やっぱり可愛い。
相手からの評価なんかは知らなかったけど
続いた言葉に思わず、また、変な声が出た ]
ぅえ!?犬!?
犬、ですか……いぬ………
[ どんな犬なんだろう。
聴くのもなんだかコワイ。 ]
……ドロシー先輩は、なんだろ……
どっちかっていうと、猫みたいです。
[ これは完全に印象の問題だけど。 *]
― 回想:何処か距離のある語らい ―
[ある切っ掛けに弟の頭を撫でる事が増えたのだが、それは弟が知らない話だろう。
それを境に弟の事を気に掛け幼いなりに可愛がったりもしていた。
兄の自覚が生まれた自分は、弟の手本となる様に勉学を励み、剣の腕を少しずつ少しずつと付けていけば、自ずと「守ってあげたい」という意欲も芽生えてくる。
此方が教えた事を弟が出来る様になると、我が事の様に褒めてその度に頭を撫でていた。
出来た満足感と此方が認め褒めた喜びもあるのだろう、明るくて輝く笑顔を見せてくれる弟を見て此方も純粋に喜んでいた。
如何してなんだろう。
――――何時の間にか、それが出来なくなってきてるのだろうか。]
[弟との心の距離を取ったのは明らかに此方からだ。
それを素直に目を向ける若さは少しずつ失っていき、今は心を偽る事に慣れていってしまった。]
……すまないウェルシュ。
[共同で葬儀を主催する、という提案を断れば、弟の声に翳りが帯びるのだろう>>=1。
父の想いを捻じ曲げ、ラメールに住む者を裏切った自分に父を弔う資格は無いのだ、と心の内で呟き、その重苦しさを一人だけで背負う。
罪の重さを背負いながら、此れまでの罪滅ぼしにと、彼岸へと逝ってしまった幼馴染の想いを受け取り、命を賭して白狼騎士団を守ろう、と心に決めた。
そんな自分の想いを知らぬ弟は此方を危惧する言葉を乗せる>>=2。
近しい人らを亡くし心に傷を負う弟に、また新たな傷を付け業を背負わせる、と己の愚かしさに気付く事は無かった。
否、気付いているのだろうが、気付こうとはしなかったと言った方が正しいか。
だからこそ、人の言葉で心に決めた事を簡単に覆すなんて事を仕出かすのだ。
一見固そうに見えるそれは、実に脆弱で薄い、中途半端な心しかない。]
[ そんなやり取りよりもちょっとだけ前。
リヒャルトさんが此方を向いて
驚いたような声を出したから。>>+31 ]
あああ……はい。
死んじゃった、みたいです。
なんか、死後の世界で会うのって
変な、感じですね。
[ ここが死後の世界なら、だけど。
へらりと笑って、そのあとは、
ドロシー先輩との会話に移ろうか *]
[これからも先変わらない、と嘘を告げ、弟を見ようとしない自分。
そんな愚かな兄をまだ信じているというのだろうか、不安げに此方を呼ぶ>>=3。
もう此方は今まで信じてた兄ではない、と心で己を詰りながら、決して振り向かず握り拳を微かに震わせてた*]
/*
フェリクスが歪んだ理由の詳細まだちゃんと書けてない気がする(ふるえた)
これ、墓に落ちた時にちゃんと書くか? そもそもタイミングが掴めんで頭抱えてる……
[リヒャルドの言葉を受けてもアイリが立ち止まることは無かった。]
・・・それが出来る人間ほど、私は強くないのさ。
[それだけ伝えて再び一人になると、ゾネスにある母親の墓のところまで意識は飛ぶ。消える前に母のところに戻りたかったのかもしれない。しかし要塞での戦闘を見れば再び溜息を零した。*]
[犬に例えられて、やっぱり複雑な心情のようだ。>>+32
真っ直ぐで真っ白で。彼女の軍人としての活躍を見てみたかったよ本当はね。
でも、最期に隣国の大物スパイを討伐したのだから、戦功は称えられてるかもよ、なんて]
…わたしが犬って言ったから、動物に例える流れ?
[ふふ、と肩を竦めて笑い、首を傾げる]
猫なんて、言われたことないなぁ。
肉食っぽいとか、気まぐれとか、……そんな感じ?
[一ヵ月ほど前はこんな会話が日常的に交わされたっけ。
どこか懐かしい思いを抱きながら、可愛い後輩と他愛のない話題に花を咲かせる。*]
/*
味方が減っていく感覚・結局弟の方が大事にされてるんじゃね?という思い込み・それでも父が味方だと思ってたけど、父すら違ったって思っちゃった☆・軍を預かってから失敗の連続→失望されていく恐れ・俺はそんな期待されるような人間じゃない故の責任の重さにあっぷあっぷ。
うわ、すっげー羅列()
第一王子 フェリクスが「時間を進める」を取り消しました
/*
んで落ちロル考えなきゃーでちょいと焦りもあったりするし、頭の中が多動だなぁなんて思ってるにわとり()
取りあえず、羅列とはいえメモ残したので、本格的に落ちロル考えまっする!
[ 隣国の大物スパイを討伐>そうでした(真顔)
なぁんて心のうちは知ることもないから
まあ複雑な心境のままなんだけど。 ]
うーん、そうですねぇ
気まぐれとか、もありますし
見た目かわいいのに勇敢なとことか?
[ あっ、そういえばあの
王子の命を狙った「猫の人」は
結局密偵かなんかだったんだっけ?とか
生前聞いたような聞いてないような。
それならあながち、ドロシー先輩が猫って、
間違ってもいないのかも?なんて思ったり。]
ふふ、久しぶりに笑いました。
死んじゃったら、なんか、ようやく。
心に抱えてたものがすっと楽になったような。
[ ね、って笑いかけましょう。 *]
― ある暖かい春の日 ―
[母の膝の上で、幼子がうとうとと微睡んでいる。>>45
幼子は母に良く似た髪の色、瞳をあければいっそう母に似ると言われるだろう。
母子揃った微睡みに、幼い瞳が不意に開いた。未だ夢から醒めきらぬ様子で、小さな頭がぼんやりと辺りの様子を見回す。
そこに見えたのは、眠りにつく母の顔と傍らに眠る兄の顔。>>50
大好きな顔が二つ見えたのが嬉しくて、幼子はぽふりとその間に顔を再び埋めた。微笑み浮かべた顔で瞼閉ざせば、また穏やかな夢へと誘われる。
夢うつつに見たのは、母と兄、父も交えた幸せな夢。
暖かな日。遠い日の春の記憶だ。*]
/*
そう言えば、某村でいざ修羅場ろう!と躍起して黒くしようとしたら、止められてすやぁされた覚えがあるんだ……。
今回もまた似た様な事起きてるな?()
猫って勇敢なの?
面白いね。
[言葉を受けてコロコロと笑う。
隠密ぽい辺りが猫らしいのか、君主に絶対逆らえない辺りは、むしろ犬なんじゃないかと思いつつ]
…良かった、笑えて。
死んじゃったけどね。
やり残した事を考えると、後悔ばっかりだけど…。
でも死んじゃったし、もうやり直しできないから。
悩んでも解決しないし、だったらもう笑うしかないじゃん…ね
[後輩とのこうした掛け合いは、失意に打ちひしがれたアイリ様にも届くだろうか]
[まだ地上の行く末が気になるから、魂はここに留まっているけれど。
やがて、本当に思い残すことがなくなったら、魂は暁天に召されるのかもしれない。*]
― 王の間 ―
兄上、
…────、何故、
[憎悪湛える翠の瞳、そのまなざしを受け止めて一度瞳を閉ざす。
問いは、止めようがなく音として唇を滑り落ちた。何故、と。聞いてしまえば、恐らくもう戻れないけど。]
やめろ、ヘルムート。
…… やめてくれ ………
[痛烈な弾劾>>48が、シュナウザーの口から放たれる。
それに同意する者も多くあったのだろう、場は彼を咎めるではなく同調する響きで騒めいた。
その騒めきを耳にしながら、願う音は脆く小さな響きで。それは臣下の無礼を咎める言葉ではなく、ただ深い哀しみををのみ乗せた願いごと。]
兄上。今からでも良いのです。
叶うならば、通じた者についてお教えください。
兄上が為されたこと、それらをどうか。
私たちにはこの国の民を守る義務がある。
皆から学んだことを生かして、国の為に尽くす責務がある。
…─── そう、だったはずでしょう?
[一か月前、兄と二人きりで語り合った日に。
数日前、再び兄と幼馴染の死を悼んだ日に。
繰り返し、繰り返し。誓いのように交わした言葉は幻か。
兄が水を飲み降す>>53
その光景を、ウェルシュはどこか劇を眺めるかのように目に映した。
スローモーションのように、兄の喉が動く様子が瞼に焼き付く。]
──────…、兄上。
御身拘束させて頂きます。
同時に、軍司令の任を解かせて頂く。
[発した音は静かなまま、けれど言葉は異様なまでにはっきりと広間に響いた。
しん。とした中でウェルシュは軍人を顧みて、決定的な命を下す。]
フェリクス・フォン・ラメールを拘束せよ。
[躊躇うような一瞬の間、けれどウェルシュへと敬礼返した軍人は大将>>31と同じ判断を下したのだろう。あくまでも丁重に、だが一度判断を下せば動きには躊躇いもなく、軍人らは兄の周りを囲みゆく。
その様子を奥歯噛み締め、微かな震えを押し殺しながら、ウェルシュはずっと見ていた。握りしめた拳は白く、知らず肌に爪が食い込んでいた。*]
[特に突っ込まれなければ此方から語る事もなく。
ただ、この辺りまでお尋ね者の話が伝わっていても見た目までは伝わっていないのだろうか、等々、多少考える事はあったが。
ぼかす、よりは、はぐらかす、にも近しい反応に、軽く笑みが溢れた。]
そうか?
暗愚はいつまでも暗愚なままさ。
馬鹿は死ななきゃ治らない、とも言う、
[ふっと彼女が笑むのを見ていれば、押し付けられたのは羊皮紙の束。
見るに、どうやら
曰く、なってみれば分かる、と。>>54]
… はは、悪くない話だ。
実際に吟じるかは兎角として。
[そう答えると、それを手に持ち直す。]
[王の間での出来事を見ると、私の中で一つ。確信したことがあった。]
…ここまで来たら、もう国を立て直すのは手遅れだろう。
内部が欠けすぎたし、この様子だと情報は筒抜けだろう。攻め入る好機になっている…
ましてや王子があれではな。
[まさか、自分の目で国の崩壊するさまを見ることになるとは思いもしなかった。
いや…見たくなければ見なければいい。要するにわざわざこんな所に留まる必要もない。つまりは。]
…結局、国の行く末を見たいのか。私は。
どんな形であれ見届けたいのか…?
[国の崩壊は見たくない。が、もう死んでしまった以上見なければ知ることはない。ならば…ということなのだろうか。
自分にも、自分の思う所があまりよく理解しきれていなかった。]
[そして、同じように王宮を仰ぎ見る。
風が凪いでいて、何も分かりはしなかったが、ただ、重い空気だけが感ぜられた。]
折角、機会が降ってきたのだ、
前向きに考えておくさ。
“
…… 前人も、そう説いたと言うからな。
[自由気儘、風と気持ちの流れる儘、
…そういう生き様の自身には悪くない話に思えたのだ。
それは、俺の性格のみならず。
この国の限界を伝えられたせい、かもしれない。]*
うんうん、勇敢勇敢。
シャーって立ち向かって行きますよね?
[ ふふふふ、楽しい。 ]
後悔ばっかりにさせちゃったのは
ええ、と、突然刺してごめんなさい……?
でも、あたしもこうやって
ドロシー先輩と普通に話せてよかった。
これで、恨まれてたら……うん
たぶん、死後の世界でも
気持ちが落ち込んでたと思うから。
[ 見守るのは地上の行く末。
それまでこうやって語らっているのも、
きっと、悪くない。 **]
[ 国は、もう崩壊しかけてる。
どうしようもなく、戻れない所まで。
だったら今、あたしが願うのは
せめて、焦土になるのではなくて。
どうか、新しく玉座についたその人が
せめて、ラメールの人々にまた、平穏を
もたらしてくれますように。
それだけ。ただ、それだけ。
願いが通じてくれれば、本望、かな。 **]
[王宮から離れ、街の方へ出てみるとアイリとリヒャルト…の他にも誰かがいるようだったか。]
…あれ?
もしかして、ドロシーさん?なんで貴女がここに…
…それと…話すのは初めてですね。よろしければお名前をお伺いしても?
[あの日、アイリと共にいたドロシーと。隣には…いつの日か城門にいた桃色の髪の彼女もいた。
あの時は会釈だけで済ませてしまったが、ここで話さないのも不自然なもの。
それにせっかくこちらにいるんだ、最後に話すのも悪くないだろう。]
[ そうやって二人で話してたら
こちらに来たのは、ええと、たしか外務長官さま。
ああ、参謀さんと一緒に亡くなった ── ]
あっ、はい!
リーゼロッテ・チェンバレンともうします。
士官候補生だったんですけど、
……もう、どうでもいい肩書ですね。
[ ふふ、と笑いながら
一応敬意を示して深々とお辞儀をしておこう **]
/*
ソマリ、吟遊詩人になっちゃえばいいのに。
鷹匠で吟遊詩人、……なんだそれ、スペック高ェ!!(かっこいい)
/*
会議がお開きにならないと死亡ロル落とせぬ……。
まあこのまま動きが無さそうなら仕方ない、勝手に未来軸に飛んで勝手に死のう(
シャーって…そこ?
ふふ、目の付け所が面白いね。
[繰り返される謝罪には、もう一度ゆるく首を振って。>>+41]
あなたこそ、わたしの方が先に剣を抜いて切りつけたというのに、恨まずにこうして普通に接してるのはすごいと思うよ、……本当に。
[こうして普通に語り合えるのはきっと、生前そこまで彼女を憎んでいたわけではないから。ただ、一方である可能性をも危惧したから、わたしは剣を抜いた。
それは、彼女が亡きチェンバレン中佐の孫娘だから。
中佐の功績は、白狼騎士団にも十分知れ渡っている。
あの時人を呼んで、わたしたちが対峙している場面を見られたら。
わたしに反感を抱く騎士は、彼女側に付いたかもしれない。
身内の経歴、家柄に申し分ない彼女を、新しい総督の座に推挙しようと動きがあったら面倒だと思ったから。
だから、人を呼ばずに、自分ひとりで処理しようとした。
詰めが甘かったのは、…───覚悟が足りなかったから。
それがわたしが犯した最後のミス。]
[そうして語らっていると、別の誰かの気配を感じた。>>+43
振り返るとそこには、先日お目にかかったばかりのフィオン長官で]
なぜ、わたしがここに……それは、死んだからです。
フィオン長官、あなたが亡くなったと聞いた時は、驚きました…。
[穏やかで落ち着いた雰囲気は、生前と同じで何だかホッとする。
入れてくれた紅茶が美味しかった、なんて思い出しつつ。**]
[何故、と弟が問う声>>57。
数日前距離がある兄弟の語らいの時と同じ様に弟から顔を背け、何も答えようとはしない。
此方が信頼を裏切ったとはいえ、飛び交う罵倒は決して尽きようとはしない。
元々文官には快く思われてなかった故もあるが、武官達までも文官と同じく己に怒りと侮蔑の感情をぶつける様に非難している。
此方から裏切り陥れたのだから当然の話であり覚悟していた。
それに加え、元々「味方」など居ないと、居なかったと思えば、彼らに詰られても心は動かない。
本当は変わらない味方が居るのに、其れに気付こうともしない、なんて実に愚かな話だ。]
[飛び交う罵声を止めようと懇願する弟>>58
どんな表情で弟は周囲に願っているのだろうか。
心に重責を落としながらも、決して表には出さずグラスに注いだ毒が含まれてる水を煽り喉に流し込む。
空になったグラスをテーブルの上に静かに置き、ふと視線をある所に向けた。
別段他意は無い、何気ない気持ちで視線を其処に向けてみたが。
今更ながら通じた者が誰かと問う弟>>59。
此方が何をしたのかと尋ねる様子に、表情が険しい物へと変わっていった。
何を今更、といった何処か冷たさを持つ表情を持ちながらも、一言だけポツリと言葉を漏らす。]
そんな時間は無いはずだ。
これから何が起きるのか分からない筈が無いだろ。
[誓いは幻。嘘、虚実。
今まで送った言葉は“偽り”なのだ、という現実を弟に叩き付けようとする。
聡い弟が、これから先起きるであろう事を予測出来ないとは思えないのも然り。
今更隠しようの無い現実を突き詰めて、幻想から目を覚まさせようとする意思を込め、弟の問いには答えようとしない。]
[身柄の拘束、そして軍司令の解任の命を下す弟>>60。
国王となる弟の初の命が、罪を犯した兄の拘束とはこれ以上の悪行は無いのかも知れない。
そして、身柄を拘束される、という事は此れから先何が起きるのかは簡単に予測が出来る。
国を揺るがすだけでなく、他国に母国を売り戦乱を引き起こした己の罪は重く処刑はまず免れない。
と、認識を此方が確りとする前に急に頭の中に靄が掛かった様な、唐突な酩酊感を覚え始める。
ぐらりぐらりと揺れる様な感覚を感じながらも、瞼が無理やり閉じようとし、体がゆらりゆらりと揺れ。
身柄を拘束しようとする軍人が此方の異変に気付き慌てながら駆け寄る>>61。]
……な、……あっ。
[明らかに不自然な眠気に襲われ始めた己は薬を盛られた事に気付けども。
その薬が己の命を奪う毒薬とは知らず、何かの睡眠薬ではないか、という考えに至るのに精一杯。
軍人に両脇から抱えられたのと同時に、膝の力が抜け、立つ事もままならず。
火を見るより明らかな自分の異変に、罵倒していた文官武官双方もそれに気付き騒ぎ始めている**]
── 育ちの悪い男の話 ──
[痩身の父母。
そして弟達。
女であれば身を売れた、子を産めた。
そんな風に男ばかりの世帯を嘆く母であった。父は小さいながらもぶどう農園を懸命に世話していたけれど、ある年都会から来たという商人に騙され大損をしてしまって以来、稼いだ泡銭も酒代にしてしまう生活を送っていた。]
[それから南の国との国境付近で度々騒動が起こるようになった。
それは大きなものではなかったが、頻繁に起こり民の生活に影響を及ぼした。
兵士が食糧を巻き上げる。
戦力がなくなれば義勇兵を募る、と称して強制的に徴兵を強いる。
戦禍の灰は付近の土壌をダメにして作物は痩せていく。
働き手は減り、作物は減り、人々は疲弊していった。そんな暮らしが何年も続いたか。]
[貧乏を憎んだ。
そしてこの国の富める人々を。
今に己が力を持って自分を下に見た者共を見返してやるのだ。初めはそんなちっぽけな野心がきっかけだった。]
[こんな暮らしはもううんざり。
権力者よりも、富豪よりも
己の力を知らしめたい。
その為には、己の力で国を大きくしなければ。
そんな気持ちを胸に義勇兵として志願したのがほんの数日前のように思える。]
[この国で10年過ごして、その暮らしにどんなに愛着を持ったとしても、わたしはこの国の民にはなれなかった。
心の底には、常に使命がつきまとう。
いずれ主が王座につけば、わたしは晴れてこの国の民になれる。
その思い一つで、わたしは今までやってきた。
そう、……わたしはただ、
― 道中 ―
誰が殺ったか王様を?
それは私とスズメが言いました
誰が死ぬのを見届けた?
それは私とハエが言いました
誰が王様の墓を掘る?
それは私と王子様!
響き渡る鐘の音は国のため
街にすべての国の民、
ため息ついて 忍び泣く
かわいそうな王様は
―― 忘れられてしまいました
[ 遊び唄になぞらえ、
鼻歌交じりに娘は街を行く。
遠く北方の空は薄暗く曇り、
王都の人々の顔も晴れやかではない日。
いつか出会った新兵のように>>0:7
一見機嫌よく街を行く様子は
怪訝な視線を時折受けただろう。 ]
[ それを気にする風でもなく、
今や動乱の只中にある市中を抜けて
王宮から然して離れていない塔へと急ぐ。
北から届けられた便りを聞いた直後、
盛った毒薬の行方も知らぬまま>>53
北の国が動いたというのならば
最早悠長なことはしていられない。
…そう、
北の要塞が落とされるよりも先に
王都さえ落としてしまえるのならば。
その判断を下せるのはたった今、
絵描きの娘ただ一人だけ。
政も軍事にも一切携わってこなかった
塔の窓から差し込む斜陽が
一時瞳に暁色を作ったことも知らないまま
塔の頂きに着いてひとつ、息を吐いた。 ]
― 幼い日のこと ―
ねえ、あれはなに?
[ 珍しく尋ねごとをしたのは
誰相手にだったのだろう。
指さした先には高い塔があった。
少女の暮らしてきた環境に
あれほど高い建造物は無かったから
国葬や祝い事の時に鳴らすのだよと
教えてもらえたなら、
ぱあ、と、顔中に笑みを乗せて ]
悲しいことも、嬉しいことも
みんなで分けられるんでしょう?
…どんな時もさびしくないね。
いいなあ……
[ "おうさま"っていいなあ、と
憧れる声の色を隠すこともなく紡いだ。
今は触れられない温かな思い出の欠片。* ]
[ … ふと。
忘れかけていた記憶が脳裏を過ぎる。
どうして、今。と苦く微笑めど
過ったものは今更、消えてもくれない。 ]
…案外、未練がましい人間だったのかな。
[ 呟き、握り締めた鐘の舌は冷たく。
耳を片手と肩口で塞いでから
――――――…
重く厳かに響く鐘の音を一度、二度と
"約束"に足る数だけ打ち鳴らす。 ]
[ …七つ。
きっちりと終えたら、
反動で更に鳴らないよう止めて
へたり、とその場に座り込んだ。 ]
………… ……、
[ 言葉は出ない。
…やがて北の侵攻よりも早く
南の国は王都に辿り着くだろうと
何事も無ければ、と、冷静に思う。
王都を守る兵の多くは北へ向かった。
どんな形で在れ、王都が制圧されるのも
そう遠くはないだろうと。>>38
無慈悲な「侵略」か、
それとも「救援」の体を取るか。
それは
何れにしろ、
まだ見ぬ空模様であることには違いなかった。 ]
……終わった よ
[ その言葉を届けるべき相手はいない。
すでに飛び去ってしまったのだか
鐘の音色を聞き届けたのだか
最早知る術もない。>>27
只、唯一、
娘の謀を知った上で
身を案じてくれていたのだろう
もう一人の"裏切り者"に対して
一言だけ言葉を届けたくて。* ]
[
彼の翼が背負った荷の重さで折れてしまわないように。
今の娘に出来るのはそれを密かに祈ることだけ。* ]
/*
起きだしたはいいけど
こう、画家の体調的なアレで
鐘を鳴らすタイミングをちょっと早めてしまった!
頭痛が痛い状態なので今日は睡眠不足解消する……
/*
兄上は寝てる??のかな???
多分、そんなに強い毒ちっくな見た目じゃ……ない…んだろう、か。どうなんだ。どこまで騒いでいいんだ。
南の国ぃ!!!って情報はまだないから、北だけだな!?あーーにうえが、両方に情報を流してたって情報は………(ない)
ないな。北だけだな。
ろーーーれるが裏切ってる情報も、南が来る情報もないしなあ。ない!!!!えええんw
― 王の間 ―
[兄へ向けられる罵倒の声は次第に高くなっていく。>>64
止めろと叫んでしまいたかった。やめてくれ、と。
兄はそんな人じゃない、幼い頃からの憧れの人だった。
いつだって兄は強く優しく眩しくて、]
……っ、─────…
[違う、そんなんじゃない。
叫び出したくなる衝動を必死に押し殺した。
今、必要なのは甘えた第二王子じゃない。
今必要とされているのは、
…………、あに うえ、
[それでも猶、兄に問いを向けた己を甘いと人は言うだろうか。無駄なことをと詰るだろうか。
兄の裏切りは明白で、それでもまだ、……まだ悔いる様子を見せてくれたなら。己の問いに答えてくれたなら。
助けられるのではないかと、そんな淡い希望に縋ってしまった自分を。]
…………、
[諭すかの如き低い応え。>>65
兄は何を思って、そのようなことを言うのだろう。……自分は兄のことなど、何も知らなかったのだ。もしかしたら、何一つとして知らなかったのかも知れない。
知っている。と思いこんでいたのは傲慢だったか増長か。
兄を慕い、兄を追いかけていたはずだった。
いつからそれは、幻想でしかなくなってしまっていたのか。]
[兄を囲んだ軍人らが慌てた様子を示す。
それに気付いた者から、ざわりと騒ぎが広がり始めた。
兄の身体が不自然にぐらりと傾ぐ。>>66
それへウェルシュは目を見張った。咄嗟に兄へ向け足を踏み出す。]
──── あにうえ!!!?
[踏み出した足は、兄に駆け寄るより前に人の手に止められた。
警戒せよ。ということだろう。
もどかし気に一度振り返り、再び兄へと視線を戻す。ぐたりとした身体は両脇から抱えられ、立つこともままならぬ様にも見える。]
急ぎ医者を呼べ!
…何をしている?
行け、兄上を死なせる気か!!!!
[戸惑ったように此方を見たのは下級の文官、それへ怒鳴りつければ、彼は慌てて広間を飛び出して行く。
それを見届けることもなく、ヘーゼルは再び兄の元へと戻された。苦し気な様子は演技ではなく思える。であれば、彼は一体どうしたのか。
彼もまた、何者かによって害されたというのだろうか。
父と同じように、幼馴染らと同じように。…兄までもが。]
[その時。王宮の人々は───、いや。
王宮近くにある街の民たちも皆、一様にその音>>71を聞いただろう。重く、厳かに鳴り響く鐘の音を。
あれはなに? と、かつて聞いた少女がいた。>>69
目を丸くした友だちに、あれは鐘の塔だよと少年は教えてあげた。
お祝いや弔いや、大事な時に鳴らす鐘なんだ。
いいなあと、憧れのように落ちる声。
どんな時もさびしくないね、と。
それを聞いた少年は少女の手を握った。
今度お祝いの鐘を一緒に聞こう?
そしたらさびしくないよと無邪気に笑った───…
その鐘が、時ならぬ音を響かせる。
その異様に、人々は不安げに騒めいた。これは何の鐘だ、誰の葬送の鐘だろう。どよめきは不安に不安を呼んで次第に大きくなり、]
……静まれ。
…──── 静まれ!!
[ぴしりと、広間にウェルシュの声が響く。
それへ、不安げにどよめいていた人々の視線が集まった。
一様に不安げな眼差しを受け、ウェルシュは表情を引き締める。]
近衛兵。
[呼べば、短く応えが返る。
それへ顔を向けて、言葉を継いだ。]
鐘の塔の警備状況を調べよ。
鐘を鳴らした者が何であれ、悪戯に人心を騒がせることはならぬ。
再びこのような悪戯が為されぬよう、警備を改めよ。
[は!と、短い敬礼の後に数名の近衛が出て行く。
言葉の半ば以上はその場の人々に聞かせるが為のもの、鐘が事実タチの悪い悪戯なのか、はたまた何ごとかの企みかは知らねども、今はこの場を落ち着かせる必要がある。
ウェルシュは群臣を顧みて、穏やかな口調で言葉を継いだ。]
案ずるな。鐘は鐘だ。
貴方たちが動じては、民はいっそう戸惑おう。
それでどうして、国難に対することが出来ようか?
この国とこの国の民を守るため、貴方たちの力が必要なのだ。
今は落ち着いて、その力を私に貸してくれ。…頼む。
[ウェルシュが述べれば、一先ずその場は落ち着くかのようだった。少なくとも表面上、不安の声は一旦は消えたようである。それがあくまでも表面上でしかないことなど、痛いほどに分かってはいたけれども。]
[兄を看ていた医師たちは、兄を彼の自室へと運ぼうとする。それへウェルシュは承諾を与えた。
果たして兄の意識はまだあったか。一先ずは睡眠薬を盛られたかの症状>>66であったから、危機感はやや薄く。それが命取りになるとは、思わぬままに。
解散を命じれば、人々は再び広間より散り行くだろう。
その最中に、ウェルシュは傍らの監査局長を振り返った。]
こんな形になるとは思わなかったけど、
[ウェルシュは王と呼ばれるようになるだろう。
混乱と陰謀と死の果てに。兄の裏切りの後に。]
……今は、感傷に浸る暇もないな。
[北より隣国が押し寄せて来る。
今はそれを乗り切らねば、明日はないのだ。
時同じくして寄せ来る南の隣国、その脅威を未だ知ることはなく。]
民と国とを守るために、あらゆる力を尽くさねばならぬ。
ヘルムート、頼りにしている。
[今や、最も信を置く臣下へと。
声を掛けると、ほろ苦い笑みが淡く頬を*過った。*]
[アイリ様がその場からいなくなれば、入れ替わりに金色の女性軍人があらわれた。
会釈をするが知った顔ではなかった]
[リーゼロッテさんの答えは思いの外、軽かった。なぜ死んだのか聞くのが憚られる。私が死んだ後をまだきちんと見ていない気がして、その場をあとにする]
[王宮内はなんだか騒がしい。王の間に行けばいいだろうがなんだか足が進まない。あとでがあるならば、フィオン様やアレクシスさん辺りに聞けば、何かわかるだろうか。私はすでにこのふわふわとした存在感に危うさを感じていた。
私にはラメール王家の行方と同じく気になる行方があった]
館長執務室に行ってみますか。
[かつての仕事場に久しぶりで、何日も行っていないように感じた*]
― 鐘の塔 ―
[ 街へ、王宮へ
重々しい鐘の音が響き渡る。
塔の上からは見えていた。
王宮に連なる道の上に
徐々に人の顔が増え始め、
鐘の塔を見上げる様子が。
急ぎ、逃げてしまえばよかったのだろうか。
人の駆ける速さは音を超えない。
ともすれば、不安を顔に浮かべた民の目から
――… あるいは王宮から成る道を、
駆けてくる兵の目>>79からは逃れ得ない。 ]
[ 民を鼓舞する王の姿は無く、
鐘の音を悪戯と断じる道理も民には無く。
ざわざわと街中の喧騒は
塔の上に聞こえるほどに大きくなる。
やがて、民のざわめきの元は
鐘ではない物に変わるのだろう。
近頃暴動の頻発していた南方の地>>3:216
そこから王都へ報せが齎されれば。
『 隣接する南の国に進軍の動きあり 』と。
何も情報を伝えるのは、
国に仕官する衛兵ばかりではないのだから。
…国の中に隣国と通じる者は少なくない。
かつて北の国と通じていた
[ ―― 石段を登る音がする。
城内に引きこもってばかりの
近付く足音の主の顔が見えたら、 ]
やあ。…また会ったね。
[ 振り返った画家はふふりと微笑む。
奇しくも、やって来た相手はかつて
名と顔を覚えてもらった>>1:228衛兵で。
人手不足で見張りの仕事をしていたのか
それとも今が人手不足なのだろうかと
緩く首を傾げたローレルの心は凪いでいた。
街中に、…向かい合う相手の貌に
不安の色が見え隠れしているからだろうか。
同行をと申し立てる言葉には静かに頷く。 ]
[ 彼が真に
一体いつになるのだろう。
鐘が侵攻の合図だと気付く者は居るだろうか。
お祝いや弔いや、大事な時に鳴らす鐘なんだ。
かつて少女には死んだ心を蘇らせてくれた
今度お祝いの鐘を一緒に聞こう?
そしたら――――… >>77
兵士に伴われ、塔を降りながら
風が弄る御転婆な髪を手で押さえ
娘の唇が誰にも聞こえない微かな言葉を紡いだ。 ]
( ごめんね )
[ "約束"を破ったかつての自分に向けたものか
それとも――、と、深く思案することはない。 ]
[ 形ばかりはあくまで丁重に。
けれど、逃げ出す隙などは無く。
王宮へ続く道を娘は行く。
街中で視線を向けられることはない。
民の多くが
鐘の余韻に不安を抑えきれず
程度は違えど右往左往し、
戸惑い、物々しい雰囲気だった。
さながら、
最後の審判を待つように。
それを見遣るでもなく、
絵描きの娘は道を行く。
…ある時、道端に立つ養父と目が逢う。
彼もまた家から出てきたのだろう、
ローレルは養父と目を合わせなかった。 ]
[ 養父から声をかけられることもなく、
道が別たれる前、ちらと見遣った顔には
どことなく哀愁が漂っているように見えた。
そのまま角を曲がり、
王宮に着いてとある一室に通されたら
付いて来た衛兵が行ってしまおうとするから ]
…悪戯っ子を閉じ込めておくには
鍵が足りないんじゃないかなぁ
[ と、態々呼び止め、冗談だよと言い直して
筆と紙を一つずつ持ってきてくれるよう頼む。
先に届けられるのは
彼の王子>>66の死の報せか、
それとも南の国の侵攻の報せか
どちらとも未だ知れぬことで
待つ間に何か描いていようと思ったのだった。* ]
ラバル卿。
わたしは以前、卿にお会いしたことがございますが、名のり上げるのは初めてですね。
わたしはドロシー・ブライアンと申します。
白狼館でアイリ様とのご婚約の折り、わたしは背後に控えておりました。>>1:191
[彼がこちらに気付いたようなので、わたしはそちらに向けて一礼する。
王の間で起きた偽文書騒ぎ。>>1:32
その場に彼も居たが、どうやらわたしが騒ぎの発端を起こした事には気づいていないようだった。なので、そちらには触れないでおく]
失礼ですが、以前胸のポケットに何か入れておいででしたか?
[彼がわたしの目の前を通りかかった際、胸ポケットが一瞬動いたのにわたしは気づいていた。危険物だと感じたら、その場で声をかけて足止めしていたが、そのまま通してしまった。
あれは何だったのだろう?
当時を思い出して、わたしは尋ねた。*]
/*
ある晴れた 昼さがり
お城へ 続く道
兵士が てくてく
画家を 連れて行く
かわいい娘 引かれて行くよ
(養父が)悲しそうなひとみで 見ているよ
ドナドナド〜ナ〜ド〜ナ〜
/*
この村もいよいよクライマックスだねぇ…
特に、白王子と画家は縁が深いから、どんな結末を迎えるか楽しみであるよ
そして、終章を迎えるための村建て文章がさっぱり思いつかなくて、今から既にあせってる…やばい
/*
ローレルの文の元を探そうと思ったら聖書だとか誰ぞが書いた神々の対話文とか「????」ってのが出てきて分からなかったですまる
フランス語よりはスペイン語っぽいんだけどな…、、どーだろ、、、
とりあえず寝落ちたから返そうな、、、
[ 逆に……と言われて首をかしげ >>+45]
……そう、ですかね。
びっくりしたし、やられる前にやらなきゃって
思……ったりは、したけど
もちろん、どうしてあんなことにって
まだ理不尽なとこもありますけど、
でも……なんだろう、
どこかすっきりしてるんです
最後まで、戦えたっ、ていうか
[ この気持ちの変わりようは、自分でも分からない
だけど、ドロシーの言ったように。
誰かを信じて最後まで戦うことが、
あたしには、できたと思うから。 ]
あ、それに。
初めての。引き分け、ですよ?
[ 0勝10敗、1引き分け。 *]
[ がらん、がらん、がらん、
どこかで、鐘が鳴り響くのを、
あたしは、どこかから、聴くかもしれない **]
[挨拶をされれば、記憶の糸を手繰り寄せる。>>+51
確かに記憶にはあったが、軍人であり、フォールデンの控えならば位も高くないだろうと気に留めてはいなかった]
そうでしたか、ブライアンさん。
あの時は少し緊張していて、失礼いたしました。
[アイリ様の控えならば、あの王の間での騒ぎに今いたのだろうか。女性の声で始まった騒ぎだとは認識していたが目の前の彼女だとは気づかなかった]
胸ポケットに何かですか……?
そうですね、私の胸にはいつも騎士がいたんですよ。
[クスリと笑えば、どんな顔をしただろう。そう、私の騎士を探しに行かなければ、彼の無事を見ないことには安心して、どこか……この先になにがあるかわからないが、どこ荷物行けない*]
/*
>軍人であり、フォールデンの控えならば位も高くないだろうと気に留めてはいなかった
徹底した選民意識www面白いwww
/*リヒャは西の故郷の屋敷の使用人の赤毛の女の子に手を出して、隠し子いるもしくは、西の故郷の森の幼馴染の雌鹿エンドだな。
[高貴の方でも、例えばフェリクス王子のように、軍の中に置いては身分、家柄分け隔てなく接し、功績を挙げた者に地位を与えるタイプも居れば、初めから地位家柄に沿って分別して考える、いわば選民意識が当たり前のように備わったタイプもいる。
ラバル卿は後者のようだけど、彼から発せられる言葉からだけでは、その見極めはつかない。
胸ポケットの中身について尋ねれば、謎かけのような答えが返ってくる。>>54]
[ポケットに収まる大きさとは、随分と小さいこと。
お守りみたいなものかしら。もしかしたら、生き物かもしれないけど]
あなたを守ってくれる、大事な
[なんて話を合わせたけど、まだ要領を得ない。
どこか掴みどころがなくて、変わった人だと思う。アイリ様と破談になったのは、性格か趣向の不一致があったからだろうか?なんて邪推をした。もちろん、声には出さないけど。
彼がどこかへ向かうとすれば、わたしはその背を呼び止めなかっただろう。>>+50]
[その後で、わたしも鐘の音を聞いた。
王宮の鐘楼へ目を向けると、そこには見た事のある人物が居て>>70]
…───あれは、時を告げる鐘。
[鐘の元々の役割もそうだが、わたしは言葉に違う意味を込めていた]
南からも来るわよ…。
北は、……間に合わないかもしれないわ…。
[リーゼロッテの隣に立って呟くと、わたしは耐えるように目を閉じた。*]
/*墓下の人たちとの絡み方という前提でなぜ、墓下前提となっちゃうんですか、サポセン。
あからさますぎたのか……
ふむ、金言だね。
"
吟じる理由なんて、それだけで十分さ。
[>>63 青年のみせた素養に関心して目を細くする。この青年は、まっさらな羊皮紙に何を綴るのだろう。面白そうだと思えばこそ、託してみたくもなるものだ。]
……時を、告げる鐘。
[ 意識は王宮の鐘楼へ。あれは ── ]
なん、で………?
[ なんで、あの人が?と口に出して。
続くドロシーの言葉と、此処数日のあれこれに
ああ、そうなのかな、と自己解決して。 ]
どうか………
暁の国に。もういちどだけ、もういちどだけ。
暁が、訪れますように。
[ そう、願うしか無くて。 *]
[>>83 響く鐘の音。王城から視線を外し、市街の中程にある塔を見上げる。早鐘でもなく、数も多い。街の人々も戸惑いを浮かべているようだ。]
……おや、なんだろうね。
何か知ってるかい?
[問いかけてみるが、答えはあっただろうか。]
まあ、道は自分で選ぶもんだ。
気が乗らなければ、便箋代わりにでもしておくれ。
"
[別れの挨拶の代わりに古い言葉を添えて、青年に背を向ける。いつかまた巡り会えたときには、鷹と連れ合う姿がみたいものだと心の片隅で思いながら。**]
高い塔の天辺に吊るされた鐘が、七つ鳴った。
皆、一様に空を見上げて、たった今聞いた音の意味を探り始める。
時を告げる音なのか、
あるいは、何かが始まりを伝える音なのか、……それとも、
何かの終わりを告げる音なのか……。**
[金言と言われたならば、ほんの僅かに頷いてみせる。>>89
返された言葉も同じくそうであるのは分かったが、流石に妙齢ともなればそんな事は直ぐに分かるらしい。
それが吟遊詩人故に身に付いていくのか、或いは、元よりの彼女の素養が成せる技なのかは分からないが。]
成る程、固く考える事自体が無意味そうだ。
気の移ろう儘に綴るか、
それとも、心内に留め置かれるか。
今は、確とは返さないでおこう。
[細められた目の意味は知れないが、悪い意味でなさそうだとだけは分かったものだから、羊皮紙をそのまま手に持った。]
[
鳴り響く。
── 鳴り響く。
それが繰り返される事、七回。>>71
意味は知っていた、彼女がそう言ったのだから。
あと数日もすれば鐘の音が鳴る。
…国の弔う音色を聞くかどうかはきみ次第、
北から攻められているのに南からも軍が来る。
俺がこの現状に願うとすれば一つ限りだ。]
国内で南と北が衝突するような、
そんな事だけは、ないと良いのだが。
… まぁ、成るようにしか成れないか。
[民を害する気がないのなら、実質あれらの目指す場所は王宮だろう。
平常、兵士や国の要人に守られてきた民などが戦える筈もない。]
……
そういう事だ、御老公。
[遠回しに、知っていると口にすれば、投げられた言葉に返しながら王宮の方へ足を踏み出した。>>90]
[亡霊のように、三度の別れは口にしない。
ただ、いつか会う事があれば、と、思った。]*
……
そういう事だ、御老公。
[遠回しに、知っていると口にすれば、投げられた言葉に返しながら王宮の方へ足を踏み出した。>>90
彼女が此方に背を向けたのと、ほぼ同じような頃合いに。]
[亡霊のように、三度の別れは口にしない。
ただ、いつか会う事があれば、と、思った。]**
[王宮への道を踏み行きながら、言うのは何処か劇染みた言葉ともとれるもの。]
あぁ、終わってしまうのだな。
この樹は、もし焼かれずとも、
育ててきたその枝を奪われてしまうらしい。
[何処か回り諄い言い回しをしたのは、その意味を悟られない為だった。
それは、関わる事の長かった彼女が、芸術家であるのも理由かもしれなかった。
彼女と別れてから空に溶かした言葉を、再び音にならない唇に乗せながら。]
(
[身を案じても、そのばかりに過ぎるのは、彼女の望むものなど自身が差し出せないと知っているからだ。
鐘を鳴らしただろう彼女が無事である事を希うしかないのも同じ事だった。]**
[守って……、そうかリッターは私の良心を守ってくれていたのかもしれない。>>+55
現実と離れた理想を語った夜にリッターはなにを思って鳴いたのだろうか。>>0:432
彼は無事だろうか、故郷の森に帰ってくれればいいがこの王宮からは彼の足では難しいだろう]
そうだったみたいです。
[ここにいるとじょじょに気持ちが落ち着いてゆるやかになるのを感じていた。
しかし、彼のことを考えると気持ちがざわざわとする。まるで私の一部がどこか足りないみたいだ。そして、私はその場を後にした*]
―― その夜 ――
[晩鐘が鳴り響いたその夜、小雨の降る中で。
僕は多忙を極める中でなんとか時間を作って、
護衛の部下も連れて、一時帰宅の途についていた。]
……我が国の情勢は依然として予断を許さない。
もしかすると、地図上からラメールの名が消える日が
もう間もなくまで迫っているのかもしれない。
しかし、まだそうと決まったわけじゃない。
軍事となれば僕らに出来ることは少ないけれど、
防諜に治安維持と、やれることは十分にあるはずだ。
[僕としても沈みゆく船に付き合うつもりはない。
だが、補修を重ねればまだ助かるというならば、
ギリギリまでは踏みとどまって保たせてみせよう。
そうでなくては、今までの苦労が水の泡なのだから。]
……しかし、万が一ということもある。
念のため、家族には国外に避難して貰うつもりさ。
戦乱の気配が垣間見える南北は不安が残る。
東から海路で治安の良い国へ向かうのが最も安全かな。
[せめて国外に頼れる親類でも居ればよかったのだけれど、
僕の両親は既に亡く、妻は孤児院の出で天涯孤独の身。
幸いなのは、外国生活でも不自由しないだけの資産があることか。
僕の隠し財産と妻が節制して貯めていた貯金があれば、
大黒柱が居なくとも余裕で生きていける筈だ。]
君たちも、もし家族を国外退避させるなら言ってくれ。
安全のためにも、逃げるなら一緒で大人数の方がいい。
[そう、二人の部下に告げつつ。]
[自宅が見えてくる場所まで来た所で。
近くの塀に凭れて蹲っている女性――まだ少女だろうか。
不穏な様子の女の子を見掛けて。]
そこの君、大丈夫かい?
[何の気なしに声をかける。
道に迷ったのか、怪我でもしているのか。
何にせよこんな所に居られては放っておけない、と。]
こんな夜更けに一人というのは危ない。
早く家に帰りなさ――……
[彼女の前に立ち止まり、そう忠告しようとして。]
[少女の手元にキラリと輝く"何か"。
彼女は街灯の明かりを反射して煌めくソレを構えると。
――正面から、僕に突き当たってきた。]
…………え?
[一瞬、一体なにが起こったのか。
何をされたのかすら分からなくて。
制服の腹のあたりを染めてゆく赤を目の当たりにして。
初めてその痛みと、自分が刺されたことを自覚する。]
君、は。
[僕に恨みを持つ相手なんて数えればキリが無い。
君は何者で、どうして僕に危害を加えたんだ、なんて。
無意味な問いかけをしようとして。]
(……ああ、いや、思い出した。)
[つい一月ほど前に僕が強請った税務官。
その娘が、確かこんな少女だった>>0:29。
だとすれば、これはきっと――。]
[崩れ落ちるように膝をつく。
深々と刺さったナイフから滴り落ちる血が、
降りしきる雨と混ざって足元を紅く染めてゆく。]
っ、待て、追うな!
追わなくていい……。
[逃げ去ってゆく少女を追おうとする部下を制し。]
嗚呼、僕としたことが。
なんて、呆気ない……。
[ばたり、とその場に倒れ伏した。]
[けれど、こうなるのも当然なのかもしれない。
妻と子があまりにも愛してくれるから。
ウェルシュ殿下が多大な信頼を寄せてくれるから。
部下たちが素直に慕ってくれるから。
僕はどうやら、忘れてしまっていたらしい。
――自分が本来、私利私欲に塗れた悪人だということを。
どれだけ忠臣面しようと、どれだけ善人面しようと。
結局、僕はどこにでもいるような俗物にしか過ぎなくて。
そんな奴には、こんな最期がお似合いということなのだろう。]
[急速に血が失われていく感覚。
身体が末端から痺れ、視界は段々と暗く染まってゆく。]
(僕は、何のために生まれたのだろう。
僕は、何のために生きてきたのだろう。)
[薄れ行く意識の中で自問自答を繰り返す。
滅びに向かいつつある国の中にあって、
少しでも自分の生きた証を残せただろうか。
失われつつある僕の目が最期に捉えていたのは、
慌てて家から飛び出してくる最愛の人の姿。
騒ぎを聞きつけて出てきたのか、部下が呼んできてくれたのか。
けれど、もう身体が何も言うことを聞かなくて、
手を伸ばしてあげることすら出来ないけれど。]
[ラメール王国、監査局長。
ヘルムート・ハイドリヒ・シュナウザー。
――――享年、27歳。
平民ながらにあらゆる手段を用いて地位と権力を求め、
それでいて妙な形で国と主君への忠節は貫いていた一人の男は、こうして呆気なく、唐突に、その短い人生を終えた。
後世においては、彼を奸臣・佞臣と呼ぶ声も、忠臣・能臣と呼ぶ声もあり、その評価は真っ二つに分かれている。]*
【2】監査局長 シュナウザーが「時間を進める」を選択しました
/*
死んだぜヤッホッホー!(余韻ぶち壊し
だいたいのやりたかったことはやり終えたからまあ満足!
数少ない心残りと言えば……
・ここまで来たらやっぱり生存勝利したかった
・キリングしたかった。冤罪かぶせ→略式処刑とか
・キリングされたかった
ことくらいかなー?
― 遠き日々 ―
護国の城塞綻びて 冷たき北風吹き荒ぶ
北へと駆け行く 騎馬の背見つめ
迷いし民は 身を寄せ合う
雄志の明星 集いし者を失いて
夜明けを待たず 地に堕ちる
重き鐘の音 響き渡るは 誰が為か
強慾の守り人たるは 誰が為か
隔たる心は 霧深く
在りし日は 果てなく遠き日々の中
溢れし水は 戻らぬけれど
確かに愛していたのだと
枯れし言葉は 届かぬけれど
確かに愛していたのだと
[窓を開け、地を濡らす小雨の音色に耳を傾ける。
静けさの中、暗闇に王城の篝火がぽつんと咲いていた。
馴染みの貴族から内密に、と。耳打ちされた王宮の顛末が、重く心に沈んでいた。
この雨が血も憂いも洗い流してくれれば、と願わずにはいられない程には。**]
吟遊詩人 ディルドレが「時間を進める」を選択しました
/*
>>105
本当に上手く拾ってくれている!ありがとうすてらさん!!!(むせび泣く)
憎んでいたけど愛してもいたと言いたかったから、それを拾ってくれると凄く嬉しいよ!!!
[何を考えて弟に一言を放ったのか>>65。
此方の秘めた想いを決して口にする事は無く、弟の姿を見ようともしなかった。
己を呼ぶ弟の哀しい声を耳に入れども、彼に翠の瞳を向ける事は無かった>>74。
幸せだった幻想は最早此処まで、そう弟に告げるかの様で。]
……っ。
[不意に襲ってくる強烈な眠気に身体は揺れ、段々と視界が暗くなり、聞こえる声が遠くなる。
身体の力が抜け落ち、拘束しようとした軍人に崩れ落ちる己を支えられながら。
漸く聞こえる弟の叫びに反応すれど、上手く首を動かせない>>75。もしかしたら軽く首は動かせるかも知れないが。
怒鳴りつける弟の声もハッキリとは聞こえず>>76、微かに唇を動かし音を乗せるが。
その声は周りの喧騒に簡単に掻き消される、小さく弱いもの。]
―、―……―……。
[何かの音が七つ聞こえる>>71。
もうその音が何なのかは分からないが、ゆっくりとした音は此方を眠りの世界に誘う。
やがて唇も動かなくなり、完全に意識を手放し安らかな吐息を立てていた。
慌てて駆けつけた医務官達は診断の為身体に触れたり脈を取っていたりしている。
今の段階では特に命に関わる程の異常が診られないと判断を下したのだろう。
医務官がそれを弟に告げれば、此方の寝室へと運ばれていく。
自室の寝台に眠る身体を乗せられ、慌しく医務官が治療に尽力を尽くしたり、侍女達が身の回りの世話をしていく中。
少しずつ少しずつ、周りに気付かれる事が無く、その命の炎が消していく。
次第に呼吸が浅く回数も少なくなり、手足の温もりも消え失せてきているのだろう。
そんな自分の事にも気付かず、安らかな眠りを永久の物へと変えていく。
己の心を苛む黒い感情も一緒に消え失せ、自ら背負った痛苦も忘れ去って穏やかに眠り続けていく。]
[北が動いて南もまた動く>>84。
己が撒いた厄災の種が芽吹くのか否かは、最早相手次第。
『ゾネス要塞、陥落』
何れラメールを守っていた要が崩れ去った報告はそう遠くない内にされるのだろう。
南もまた進軍し王都を陥落させようと動き出し、北はラメールを侵略しようと、母国を守ろうと戦い始める軍人達。
最早自分はその顛末を見る事も知る事も出来ないのだ。
厄災の種を撒いた己は、もう二度と口にする事は無く秘めた想いを隠したまま静かに逝くのだ。]
[憎い、憎い。滅んでしまえ。]
[弟に全てを奪われてしまうならば、いっその事壊してしまいたい。]
[強欲に塗れた者達に蹂躙され、煉獄の災に包まれ焼き尽くされれば良い。]
[恵まれた豊かな国が、無慈悲に簒奪され血で穢れ壊滅されてしまえと思った自分が、居た。]
[だけど。]
[此方の策で北と南が牽制し合い、それで無駄な戦は避けられるのかも知れない。]
[策の裏を読み、互いが警戒し合い、最悪の結果を避けられるならば良いかも知れない。]
[それで、無駄な血と悲しみが生まれなければ、良いと願い、その可能性に賭けたい自分が、居た。]
[憎い、憎い。]
[お前など、俺の前から居なくなってしまえば良い。]
[愛してる、愛してる。]
[掛け替えの無い、大事なお前をずっと守りたい。]
[二つの想いに、葛藤に苛まれ苦しみ続け。
漸く、今その重苦から開放され、救いが与えられるだろう。]
― 母の子守唄に包まれながら ―
[遊び疲れて、幼い兄弟達は同じ寝台の上で小さな身体を寄せ合って眠りに就こうとしていた。
既に弟は眠ってしまったのだろう、ヘーゼルの瞳を閉じ静かな寝息を立てている。
少しずつ少しずつ温もりが増す身体を守る様に、幼い兄は身体を寄せ、短い腕で弟の体を包み込む。
そして母の優しい歌声に、穏やかな子守歌に包まれ、兄弟は二人寄り添い合っていた。]
ウェルシュ……。
[また熱が出るのでは無いか、と不安を抱き、幼いなりに弟を守ろうと抱きしめていた。
先の不安に無垢な心は揺れるが、包まれる温もりが眠気を引き出し。
いつの間にか翠の瞳がゆっくりと閉じられていくのだろう。
その時苦しみが生まれてきたのだろうか、動く弟の身体を包み守ろうとしながら。
母の子守歌に眠気を誘われ、拙い言葉を弟に紡いでいく。]
だい、……じょぶ。
ぼく、が、まも……。
[穏やかで優しい歌に守られながら、安らかな眠りの世界へと身を委ねていく。]
第一王子 フェリクスが「時間を進める」を選択しました
語り手 が「時間を進める」を選択しました
/*
日替わり前に落ちロル落とせて一安心( ˙ ꒳ ˙三 ˙ ꒳ ˙ )
それにしても、灰の量がいつもより多いw
いつもは灰はあまり使わないのよ⁽⁽◝( ˙ ꒳ ˙ )◜⁾⁾
【2】監査局長 シュナウザーが「時間を進める」を取り消しました
【2】監査局長 シュナウザーが「時間を進める」を選択しました
/*
いつもの、うかっとだななんて悔やみながらも。
弟は本当にかわいいまじ天使と叫びたい()
可愛さ出しつつ、ちゃっかり母親の愛を奪おうとする辺り可愛い(ぽか)
/*
もしBLだったら、本気で懐柔されにいくかもしれないぐらいの可愛さとたらしっぷり()
間違いなく押し倒す自信があります
/*
今回はいこまPCとしては珍しく、あまりちょろく無かったかも知れません( ˙ ꒳ ˙三 ˙ ꒳ ˙ )()
右っぽい雰囲気はどうしても出ちゃうかも知れませんが、ちょろくは無かったかと、たぶん、めいびー
/*どうでもいいけど、昼からずっと学園ラメールというワードが頭から離れなかった。
生徒会を希望する二人の生徒。
新進気鋭の弟は1年生ながらも信頼厚く
現副会長、先生の信頼があり確実と謳われていた2年の兄
そしてそこに待ったを掛ける穴馬候補たち。
その設定なら不良の副リーダー格みたいなポジションに落ち着きますね。
[ラバル家は西ののどかな田舎貴族だった。ラバル家3代目当主が西の森に休暇に来た国王陛下を襲って来た熊から助けた時から今の王宮でのラバル家の地位が生まれたと聞く。
西の森と深い繋がりを持ち、自然や動物たちを愛でるそれが我々の本質だった。
例に漏れず、私も動物たちを愛し、西の森を領土を開拓されぬために進言してきた。
私が生まれた時、母上は悲しんだと聞く。国王陛下のお子を産めなかったと。父上はそれでも母上を愛していた。
母上は国王陛下に近づくため、歳近い殿下のもとに私を使わせた。幼馴染として、近い存在なれと小さな私に言ったのである。
母上は王宮、父上は軍部。私は西の故郷が大好きだったが気付けば王都での生活が長くなっていた。半年に一度、西に帰るのが楽しみで仕方がなく、なかなか一緒にいれない父上を困らせたものだ。
西の森で父上が聞かせてくれる物語と集まってくる動物たち。その時間を最も幸せに感じていた]
[執務室に急いでいると鐘が体に響いた。
嫌な音だ。嫌な予感がする。
ざわざわと胸騒ぎが起き、フェリクス様がふと浮かぶ]
そんな、まさか。
[首を振り、執務室に急いだ]
/*行く末を見守る前に成仏するところだったぜ……
もう少し1日目からフェリクス様と絡んどけば良かった。
そして、フィオン様とすれ違いの日々……
/*
王宮戻ってきちゃったし、訃報聞いてそうか死んだか…奴は死んだのか(アルカニックスマイル)するくらいしかもうねロールが無いのです…
/*
ローレルのイメージソングにくそふいた。
二曲目にめっちゃわろたと残しておくwww
wwwwwwww
wwwwwwwwwww
あー、うん。wwww
【3】rāst-dorūsh ソマリが「時間を進める」を選択しました
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
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