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後世の歴史家 ナイジェル は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
独立解放軍盟主 ディーク は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
辺境伯嗣子 オクタヴィアス は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
正規軍剣士 クレステッド は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
正規軍兵士 ダーフィト は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
老将 チャールズ は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
独立解放軍副将 マーティン は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
伝書屋 カーク は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
元将軍 コリドラス は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
熊殺しの森の民 サシャ は 独立解放軍副将 マーティン に投票した
独立解放軍副将 マーティン は村人の手により処刑された。
次の日の朝、元将軍 コリドラス が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、後世の歴史家 ナイジェル、独立解放軍盟主 ディーク、辺境伯嗣子 オクタヴィアス、正規軍剣士 クレステッド、正規軍兵士 ダーフィト、老将 チャールズ、伝書屋 カーク、熊殺しの森の民 サシャの8名。
マーティンとコリドラスは、お疲れさまでした。
マーティンはくれぐれもお大事にしてください。
本日は、5d→6d更新の墓落ちPCを決める日です。(最終事前投票日)
2/21の24:00=2/22の00:00までに、墓落ちに推すPC2名をメモに記入してください。
1人だけ落とす展開を希望する場合は、「一人落ち希望/PC名」で記載してください。
(2名希望のうち1名を決めかねているのと区分するため)
一人落ち希望の票数が1位か2位になった場合、一人落ちとします。
/*
残り11秒で間に合った!
コリ氏すっごいな……!!
マーティンさん、コリドラスさん、お疲れ様!
中央の戦場から次戦場でもお二人とも素敵でした。
青い世界ではゆっくり休んでください。
特にマーティンさんはどうか養生して…!
/*
マーティンとコリドラスはお疲れ様。
マーティンはお大事に。
コリちゃんカッコ良かったよ!
おじさんだけどハグしてあげよう♪
/*
ダーフィトwwwwww
wwwwwww
やだよ!!!もう、若者生きろよ!!!!
生きろよ!!!!wwww
くっそ楽しい票取り合戦
/*
早速の一人落ち希望に噴出しつつ。
えっと、コリドラス隊はこれ橋を抜けてくる、ってことで良いのかな。
私の方に編成し直すのが良いのだろうか。
/*
いやもう、燃料充分だろ!?
充分置いたろう!???wwwwもういいよね!?ww
若者生きろ……
はー。楽しい。将軍読み返してこよ。
/*
いや、今日落ちて大丈夫なの、多分俺だけだから、チャールズさん。
[ まあ、落ち争いするとしたらあなただとは思ってました...... ]
― 修道院北側 ―
ん。
[>>4:379ディークの言葉と仕草に心得たように返事して、ふと工兵の方を見る。作戦を聞いた時は首を傾げたりもしたが、出来上がった橋は思ったより頑丈そうに見えていた。皆が頑張った証でもある。
視線を置くのも程ほどにして元の位置に戻り見張りを再開していると、騎兵の影>>4:376が遠くに見え真っ先にサシャが立った。]
騎へー来てう!
[言いながら既に弓を構え、先頭の一人を射ち抜く。
声に他に沈んでいた弓兵10人も立ち上がると、次々と矢を放つ。]
[だが相手は30騎、そしてきっちり訓練を積んだ正規兵。
先頭に異変が起こればすぐさま射程外まで逃げてゆくか。]
ちょっど逃げられだ。
見られだがな…。
[走り帰る兵を見送るように見てから、同時にディークへと伝令が飛んでゆく*]
/*
そっか、確かに敗北側の気持ちが完全に封殺されると、ちょっと悲劇的過ぎる気もするね。
となると、汲むべき言い分を残すためにも、やっぱり英雄はどっちが勝っても双方生存の方が未来に希望があるか。
やはりここはカークにパゥワーを送ろう。
/*
うえー投票自推したいけどこれなー…。
イキロって言われてるのに自推して目汚しするはめになりかねないのが…。
― サクソー川/橋の南側 ―
[ その瞬間、熊の咆哮は届いたろうか?或いは、高笑いする将軍の声は? ]
.........!
[ 錯綜していた騎兵隊と敵軍の間に、地が揺れるようなどよめきが広がったようにを感じて、手綱を握り締めた ]
― マーチェス平原 橋の北方 ―
[歴戦の将の想いのたけがチャールズに向って放たれる。
マーティンはカークの前に立ち塞がり、猛然と敵を打ち払う。
その両者は引き寄せられるようにぶつかっていた。
加勢など要らない。
男同士の勝負に口を出してはいけない。
そんな教えがもどかしくなるような激烈の交錯。
やがて、大斧は深く地面に突き立てられ──]
親父ぃ──…ッ!!
[命尽きてなお、守るべきものを守り通し、その生き様を息子に示したのだった。**]
― サクソー川/橋の南側 ―
ち……どーなってんだよ、橋向こう……!
[風が運ぶ怒号、戦場特有の無数の音。
相当な激戦になっているのはわかる。
わかるだけに、動けないのが歯がゆい]
…………。
[柄握る左手に、力が籠もる。
走り出すのを抑えているのは、その仕種が何よりも端的に物語っていた。*]
/*
勇者の帰還を見届けたところで、明日も早いので私は失礼するよ。
不調のマーティンには玉子酒。
コリお爺ちゃんには、戦で痛めた腰のマッサージでもしましょうか。
ふふふ♪
/*
コリドラス、マーティンお疲れ様ッスよーーー!!!
ちょっと今日は時間ないので、
それだけ叫んで、また明日!**
/*
ほっほっほっ。優しくされる分には甘えましょうかね(腰マッサージされ)
ガートルードさんもツェーザルさんもおやすみなさいですよ。
/*
突っ込み忘れてたけど
コリドラスさんはまだお爺ちゃんって年でもないでしょう
60ですよ、60!
っと、ツェーザルもお疲れ様!
時間ある時にまた桟敷席で会おう。
またな!
投票を委任します。
熊殺しの森の民 サシャは、後世の歴史家 ナイジェル に投票を委任しました。
― サクソー川 南・修道院側 ―
[斥候の任を受けた騎兵は隊列を組み西へと走る。
警戒はしていたものの、目的の場所で為されていることを目の当たりにすれば、僅かに動揺が走る。
ただの足場ではなく、立派な橋が架かりつつあるのだ]
[離れた位置からそれを見、転進しようとした矢先。
川の対岸から鋭い一矢>>0が飛来した。
狙い過たず喉を貫かれた兵は落馬、他の騎兵も次々射かけられることに隊列を乱しながらも、転進し報告へと戻って行く。
動揺のために不意打ちめいた攻撃となったそれに、騎兵は半数近くまで減らされた*]
― 修道院北側 ―
[工兵たちが川の中での作業を開始してほどなく。
偵察に出ているサシャら弓兵から敵発見の報が届く。
作業している場所からも不確かながら騎影が見えていた。]
見られたな。
[仕方ないと呟く。
"橋"は相応に大きな構造物であるし、兵もある程度隠してあるとはいえ総数も多ければ作業している人数も多い。]
作業急げ。
弓兵隊、援護の位置につけ。
[川に一基ずつ"橋"が押し出されていく。
三基一組を横に二列。設置には今しばらくかかるだろう。]
偵察の隊は、次の敵が見えたら
全員本隊に合流するように。
[伝令を通して、サシャ達にも伝えておく]**
/*
チャールズさんへの評価を投下しそびれていて、慌てて差し込んで、それように書き直して。ってしていたらメモ発言をし遅れる。
そんなぐだぐだと緊張の時間でしたね。もうちょっと緊張に強い人間になりたいものですよ。中の人
― 葬儀の後 ―
[己が一族の在り方については、さほど多くを語ってはいない。
自分でも知っている事は限られているから。
わかっているのは、かつて戴いていた『王』と守護していた『国』を喪って以降、『国』や『王』という象徴的な存在に仕えるを是としなくなった事と、独自の生死観やしきたりを持つ事。
後は、その血を継ぐのが今や自分だけ、という事実だけ。
『王』という存在に拘りを持たぬのは物心つく前からその教えが身に着いていたから、というのもあるが。
何より、父も自分も、引き寄せられるだけの『王』と呼ばれる存在と出会う機会がなかったから、というのが、大きい]
……まー、確かに。
たまに地面見て、地に足ついてるか確かめた方がいいよな、旦那は。
[気が付くとどっか行ってる自由人め。
そんな思いは、言葉にせずとも声音や態度に滲んでいた。
勿論、それは親しみを帯びたものだが]
ん。
親父は、アルブレヒト様に最期まで添う気でいたからな。
だから、俺にその務めを託した。
[託した理由はそれだけではなく、青年と友の繋がりを察し、そこに生じていた絆に
……兄ぃ?
[ほっとしたような頷きと、祈るような囁き>>4:343に、銀灰が瞬き、それから]
……つ、う、か。
最悪想定もいいけど、考えすぎんなよ?
兄ぃは余計なとこまで気ぃ回して、自分ほっぽっとくとかしれっとやるからなー。
そこら程ほどにしねぇと、まぁた、オクティに怒られっからなぁ?
[冗談めかした口調で言いはするけれど。
銀灰には、兄と慕う相手を気遣ういろが確り、浮かんで。**]
……っ、
[更に追わんとした。
まだ問いたいことがある。言葉交わしたいこともある。
それを兄者。と、とどめる太い声があった。マーティンだ。
今の自分では確かに、彼の元へ行くのは無謀だろう。
かの将軍の傍には騎兵があり、剣戟がそこまでの道を埋めている。]
だが、
[───ぎ。と、奥歯を噛み締めた。
告げられた言葉にひとつ、頷く。分かっている。]
マーティ、……マーティ?
…… っ …、
[彼の身体は、息子の腕の中だったか。
息絶えた弟分の姿に、男の顔がぐしゃりと歪む。]
― サクソー川 南 ―
[橋の北側が騒がしい。
ここへ届くのは一際大きな声等だが、それだけで戦いが激化していることが知れた]
橋到達前に仕掛けたか。
[うねりとなった騎兵隊が敵の隊に吸い込まれるのを見る。
どれ程削ったか、どれ程削られたか。
それを知るのはもう少し先の話**]
マーティン・グリズリー並びに、
ウォーレン・コリドラスが相討って、
───── 果てました。
[嘆きを揺らす空白の後。
慟哭を裡に秘めた淡とした報告がひとつ、主へと*届いた*]
― 回想:キュベルドンの森・朝 ―
[男がそこに赴いたのは、帰還の日の翌早朝である。
昨夜のざわめきは、今は嘘のように静まっている。
皆、未だに疲れて寝ているのだろう。
朝の少し冷えた森の空気の中を、歩く。]
……エディ、
[そこにその時、他に人影はなかった。
けれど彼を傷む者は他にもあったのだろう。
傍らには野の花が添えられている。
彼は横たえられて、森の中で静かに眠るかのようにも見えた。
男はじっと、その姿に視線を注ぐ。]
…────この、悪ガキが。
[ぽつ。と、かつてと同じ音を落とした。
囁くように落とす音に以前のような雷の気配はなく、
その後響いていたはずの彼の笑い声や明るい悲鳴も聞こえはしない。
ただ、さやさやと葉擦れの音が微かに響くばかりだ。]
まだ、ガキだろうに。
っ馬鹿者が
…… 一丁前に、
[彼の最後を聞いている。
見事一騎打ちの結果だったと──…
その敵手の名に、男は密かに天を仰いだものである。
ダーフィト・エイワズ。
かつてその身を助け、ノイアーの元にあったはずの青年の名に。]
良く頑張ったな、エディ。良く戦った。
まったく。何時の間にか大人になりおって……
[6年だ。成長期の6年のなんと大きかったことか。
時折手紙は届いていた。
男もまた、時折彼には手紙を届けていた。
大抵は他愛もない話のものばかりであった。
それでも姿目にせねば面影は子どものままあるもので、
だから男にとっての彼は未だにどこか少年のままだったのに。]
────…我らの、
しかと受けたぞ、エディ。
お前の気持ちは、このチャールズ・フォスターがしかと受けた。
必ずや成し遂げよう。
この命、その為に使い果たそうとも。
[穏やかに紡ぐ決意に、揺らぎはない。
その表情も穏やかなまま、かつての少年の面影宿す青年に目を細めて]
薬、助かったぞ。
お前さんの義父にも良く世話になったもんだ。
…… ああ。
もっとゆっくり、話が、したかったなあ …。
[名残惜しむ声が森に落ちた。
梢に小鳥が囀っている。明るい彼の笑い声のようだと*思った*]
/*
!!!
遡ってわかめに巻かれていたらチャールズさんからの追悼が……っ!!
涙腺決壊もう何度目だろう。
ありがとう、ありがとう。
本当に、もっと話したかったね…。
/*
昨晩は睡魔に負けまくっていた……。
おはようございます。
コリドラスとマーティンはお疲れ様。
マーティンは体調どうかな。
― サクソー川 南 ―
──── 橋、
[半数に減り戻って来た斥候から齎された報告に息を呑んだ。
直感が、こっちだ、と訴えてくる]
あちらの戦力は。
[川を挟んでいるにも関わらず兵を減らしたということは弓が居るのは確実だろう。
案の定、えらく腕の良い弓部隊が居た、と返って来た]
…砦に居た名手かもしれないね。
傭兵部隊の諸君、出番だ。
恐らく敵盟主はあちらに居る。
渡河は許しても、進軍は食い止めなければいけない。
行くぞ。
[傭兵部隊415に騎兵55を加えた470の一団が動き出した]
ダフィ兄様 ─── ダーフィト・エイワズに伝えて。
舟を……火計の準備を。
[騎兵の一人に伝達を命じ、ダーフィトの下へと向かわせる。
下流で橋が架かりつつあること、傭兵部隊を率いてそちらに当たること、火計の用意をして欲しいこと。
これらは橋で両軍が衝突した辺りに届けられた]
[遠目からでも一団が動き出したのは確認出来るだろう。
橋が架からんとしている場所 ── 修道院北部へは川岸を沿い進んで行く。
まるで相手の戦力を測らんとするかのように*]
― 葬儀後/全体集会 ―
[厳粛なる葬儀の後、オクタヴィアスは傭兵を含めた全ての兵を集め、その前に立つ]
皆のお陰で解放軍の第一波を抑えることが出来た。
君達の働きに改めて感謝する。
ありがとう。
砦に於いても、橋に於いても、皆よく戦ってくれた。
喪われてしまった者達も数多あるが…私は彼らが道を作ってくれた
のだと思っている。
私が先へと進むために、私がこの地に戻るために、
駆ける
だから、私は彼らの想いを背負っていこうと思う。
今回は勝ちを得たが、解放軍の者達は
これで止まりはしないだろう。
これしきのことで挫けるような者達ではないと、
私は思っている。
それは彼らの気迫から、君達も感じ取っていることだろう。
……私は、彼らのこの行動を、彼らの言葉と捉えている。
今、ラモーラルは声を上げねばならぬ状態にあるのだと。
否定はしない。
今のラモーラルには、手が行き届いていない箇所が沢山ある。
彼らの行動はそれも理由の一つとなっているはずだ。
だからといってこの蜂起を看過することは出来ない。
私は彼らの行動を鎮め ─────
─── 今のラモーラルの在り方を、変える。
そのためにも、彼らを鎮め、彼らの声を聞かなければならない。
私に手を貸して欲しい。
君達の力が必要だ。
[檄を飛ばすような声ではなく、静かなものだったけれど。
己の想いや受け止めたものを示し、協力を願った。
理解を求めるような形になったのは正規兵の他に傭兵も含まれているため。
彼らにとっては雇われた側、仕事としてこの場に居るが、命を賭ける以上、己の考えを理解して欲しかったのだ*]
[一方で、堅く厚く”盟主”を護衛していた歩兵の垣がようやく弛み、カークに道を開く。
敵の前に立ち塞がり続け、咆哮し、ついに子を守り切った父のもとへ。]
──っああ、
[盟主の影武者である以上、「親父」と呼んではいけなかったのだろう。
馬を下りたりしては。その傍らに膝をついたりしては。]
追い越せなくなっただろ──
[いつも見上げていた大きな背中。
憧れで、目標で、甘えられる場所。
こんなに重かった。
視界が熱く歪む。]
は…、 まだ笑ってるんだ。
[息子と共に戦えて嬉しいと。
強敵とまみえることができて愉しいと。
親が先に逝くのは当然だと。
自分らしく生きたと。]
親父らしいぜ。
[ガシッと肩を掴まれた気がした。
涙をのんで立ち上がる。]
ああ、 やってンよ。
俺はあんたの息子だからなッ
[周囲を見回す。
同時進行作戦の最中である。本来なら軍を止めている場合ではなかろう。
だが、チャールズは叱らず、他の兵らもカークを急かすことはなかった。
ここにいるのが本物の盟主でも、マーティンを置いて敵陣に駆けていくことはないと信じている目だ。
そのひとつひとつが力をくれる。]
すまない、皆、待たせた。
俺たちはまだ立ち続けている。進むためにだ。
──渡河を続行する!
[父親の流した血を指先に拭い、眦に刷いた。紅の喪章。]
これより先、後ろを振り返るな!
― サクソー川/橋の南側 ―
[橋向こうで、騎馬が動くのが見える。
見知った武装の騎馬隊はやがて、敵陣を割り、橋を南へと下ってくる]
おっちゃん、下がって来た……か!
結構削られたっぽいな。
負傷者はすぐに後ろ、回せよ!
[後退してきた騎馬隊を出迎え、指示を飛ばしつつ、銀灰が探すのは率いていた将の姿。
やがて、数騎の兵に囲まれたその姿>>4:390が目に入り]
……っ!?
[銀灰が見開かれる。
背筋伸ばして騎乗したその姿は、一見するとなんら変わらぬようで。
その実、激しい戦いを経てきたとわかる紅の跡と、何より、あの笑い声が聞こえない事が端的に状況を物語り]
……向こうで、なにが、あった……。
[傍らに控えていた兵に問う。
返されたのは、橋北部での戦いの様相。
斧を手にした副将と相対した事と、その結末。
最後まで将として、部隊を指揮しながら帰還したのだとの部分は小声で紡がれて]
……わぁった…………後ろ、下がって、『休ませて』くれ。
[低い声で指示をだす。
報せぬように駆けてきたというならば、それをここで味方に知らしめるわけにはいかぬ、と。
こみ上げるものをぐ、と押し込んで]
……全員、よおっくきけ!
おっちゃん……コリドラス卿が、敵陣喰い破って来てくれた!
あちらさんもすぐに動くはず……今度は、俺らがきっちり仕事する番だ!
気合、入れ直せ!
[怒鳴る事で、自身も気を入れ直す。
崩れている時間はないし、それを赦される立ち位置でもない。
銀灰は翳りを飲み込み、前を──橋の北を、睨むように、見る。*]
― サクソー川/橋の南側 ―
[ 橋の向こうでの激戦を固唾を呑み見守る、その最中に伝令が駆けてくる>>31 ]
下流に橋?
[ まさかと思った策を、現実とした敵軍の動きを知らされ目を見開く ]
了解した。
[ 驚いている暇はない、とばかりに、川岸に待機する8隻の舟に指示を飛ばす ]
舟を出せ!下流に向かう!
出来る限り南側に寄せて、一列縦陣!
[ 急ぎ、兵達が動き出すが、元々橋を落とす為にわざわざ両側に配置された舟だ、下流にまとまって動く為には一度配置を変える為の時間がかかる ]
[ふたたび馬上の人となったカークは、チャールズにひとつ頷く。
マーティンとチャールズは水と油のようでありながら、解放軍の両翼を担ってきた。
当初は殴り合ったこともあったとか。その後、交わされた酒杯の数は知れず。
抑え役でもあり、よき理解者であった。
辛くないはずがない。
だが、己は泣かず耐え忍び支えてくれる解放軍の屋台骨のありがたさに、またひとつ自分は学ばせてもらったと。]
思うに、人間が誇りを心に宿すには、試練と、誇りある生を見せてくれる師が必要なんです。
あそこで生き残った奴らは、敵味方を問わず、次は自分で手本を示せるでしょう。
[チャールズの蒔いた種はきっとラモーラルを強くすると、父親とは違う意味で頼りになる男を見つめたのだった。*]
― 回想/7年前 ―
[その人に頭を撫で回された>>3:342のはそれが初めてだったように思う。
ずっと近くに居たのにあまり触れることが無かったのは、師と弟子と言う形が強く出ていたからかもしれなかった。
けれど、これからは友として。
その言葉が最後の薄壁を打ち破ってくれたのだろう]
[彼はオクタヴィアスのフルートを好んでくれた>>3:343。
稽古の合間に聞かせることもあれば、合奏仲間との演奏会に呼んだりもした。
その時の彼の穏やかな表情は忘れられない]
いつか、私が作曲したものを聞かせてあげるよ。
[その約束は未だ叶えられずにいる*]
― 数年前〜 ―
[彼には様々な繋がりを作ってもらった>>1:287。
政治一つとっても考え方は十人十色。
得られた人脈はオクタヴィアスの成長に大きな影響を与えた。
中には裏話のようなものを聞かせてくれた人も居たが、それは心の裡に沈めて様々なことを吸収した]
こんなに沢山の人脈が得られるとは思わなかった。
ありがとう。
[いつだったか、そんな風に彼に感謝を伝えたことがある*]
[今またその思いを新たにして、
男として最高の手本を示してくれた父にも、チャールズにも、エディにも、
そしてカークが見出したラモーラルの魂・盟主ディークにも恥ずかしくない男であろうと奮い立つ。]
衝立を前面に。 まずは歩兵200で橋へ押し込むぞ。
遠投の得意な者は、火炎瓶を河岸の敵隊中へ投げ込め。
同時に羊の群れを橋の東上流から川へ追い立てて渡らせろ。
金属鎧でない歩兵300は盾をかかげて橋の西側下流より徒歩で渡河にかかる。
狙われないよう散開するんだ。
橋を守る敵の西側背面に上陸する形を目指す。
残り500は対岸へ投石で攻撃しつつ次の指示を待て。
正規軍兵士 ダーフィトは、正規軍兵士 ダーフィト を投票先に選びました。
[ 舟に気付けば対岸から、攻撃のある可能性はある。それを可能な限り防ぐために此方岸に寄せて進む。
弓兵と同乗する盾持ち歩兵も、北側に隙間無く盾を並べて壁を作った ]
クレス!
[ 舟の用意をする間に馬に鞭当て、橋の正面に控える剣士の元へと自ら駆ける ]
連中、下流に......
[ 伝えかけた時、橋の向こうから駆け戻る騎馬隊の姿が見えた>>46
馬上に在った彼には、数人の兵に支えられる形で戻った、コリドラスの姿も、即時目に入る ]
将軍......!?
[ 笑み浮かべたままの、その姿は、だが、すでに生無き人のものだ、と、彼には判った ]
― 葬儀後・全体集会 ―
[儀式の後、始まるのは全軍を集めての集会。
よく通る声が静かに感謝の念を、喪われた者への想いを、綴る]
…………。
[相対する者たちを『解放軍』と呼び、その行動を否定しない、という言葉。
それは、少なからぬざわめきをその場に呼び起こすが。
続く宣に、そのざわめきは一時、収まった]
[ただ、力を持って征するのではなく。
鎮めた上で言葉を受け止めると。
手を差し伸べ、支える、という宣。
穏やかに、柔らかに包み込む陽光の如き想いを込めた言の葉が、風に舞い、広がる]
……ほんっと。
かわんねぇなぁ。
[つい、こんな言葉が零れて落ちる。
これを聞いた者たちはどう答えるか。
銀灰は言葉を出さずに兵たちの反応を待つ]
[最初に生じたのは、戸惑いか。
けれど、それは少しずつ、色を変えて行く。
誰かが声を上げた。
『お力になります』と。
それを期に、声が増えて行く。
声はやがて幾つも集まり、若き主君の名を呼び、願いに応える声が歓声となって大気を震わせて行く]
[力強く人々を率いるのではなく、穏やかに導く在り方。
甘い、と思う者もいるだろうとは思う、けれど。
その穏やかさ故に動かせるものもあるんだ、と。
ふと、過ったのは、そんな事。*]
[ コリドラスの想いを汲んだクレステッドが、素早く下す指示を耳にしながら>>48一度、きつく目を閉じ、息をゆっくりと吐いた ]
クレス、下流に橋がかけられているらしい。
[ 馬を寄せ、伝えるべきを伝える ]
タヴィは、そっちが本線と判断したようだ。俺もそう思う。
[ それは即ち、盟主たるダンクラードが、そちらに居る、という可能性も示しているが、或いは既にオクタヴィアスから、クレステッドには伝わっているか。
もし既に、伝わっていたとしても、ここを護る兵にも状況を理解させる必要があった ]
だが、ここを易々と通してやることも出来ん。
下流からの兵を食い止められなければこちらが挟撃を喰らう。
舟は下流に回す。
[ それは、こちらの橋を落とすのは難しくなるという事で、より多くの敵を相手にする覚悟をクレステッドや、ここを護る兵達に強いる決断でもあったが ]
ここは、任せるぞ?
[ それに怯む者はここには居ない。そう信じる声で、クレステッドに告げ、周囲の兵を見渡すようにして、笑みを向けた// ]
― 修道院北側 ―
[河岸の上、弓騎兵たちに混ざって盟主は川の作業を見守っていた。
跨る馬は、淡く金にけぶる鬣を持つ月毛の馬。
エディが最後に乗っていた馬だ。
平原の民の常として名のないその馬にゼーレと名を与え、乗騎として譲り受けている。]
[気配が途切れるに間を置いて、声なき声が心を揺らす。
胸の奥を掴まれるような心地。
知っている。この感覚を。
ほんの数日前に裡より溢れた悲嘆と重なる。]
[着々と進む作業に視線を注いでいた時、
盟主は不意に息を呑み、身体を震わせた。
気配に敏感な馬が、なにかというように目を向けてくる。
鬣を撫で、首筋を叩き、]
…… なんで …、
なんで……なんでだよ!
なんで死ぬんだよ馬鹿クマ!
絶対死なないみたいな顔してたろ!?
一緒に未来作るんだろ!!
勝手に…
勝手に自分を燃やし尽くしてんじゃねえよ!!!
[叫ぶ。
心を振り絞って、声を叩きつける。]
[されるがまま、おとなしく盟主の声なき声を受け止めていた馬が、首を曲げて乗り手の足を舐める。
それから優しく噛んだ。
仲間に毛づくろいをするような親しみを込めた仕草で。]
… ゼーレ。
[顔を上げて、首筋を掻いてやる。
そうしながら、小さく声を落とす。]
[心の全てを声にして吐き出して、
ぽかりと大きな空隙が生まれた。
そこにゆっくりと、悲しみが流れ込んでくる。
穏やかに、静謐に。]
わかるか?クマだぞ?
本物の熊なんかよりずっと強くて、
でも優しくて、タンポポみたいな人に頭が上がらなくて、
すごい───偉大な、漢だったんだぞ。
それがさ。
そんな漢がさ。
俺のために、全部燃やして、燃やし尽くして、
逝っちまったんだ。
─── マーティン。
[名を呼べば、答えが返るような気がした。
繋がる意識のどこかに、彼がいる。
それは例えば、残り香のようなものかもしれないけれど]
俺は───ああ、俺は、
あいつに、見せてやりたかったのに。
都のさ、城に、朝日が当たるところ。
その目で、見せてやりたかった…けど 。
[月毛の馬が、もう一度顔を上げて盟主の顔を見る。
手を伸ばせば、ぐいと鼻先が押し付けられた。]
……わかってる。
立ち止まったりしたら、絶対にどやされる。
それにあいつ、俺が落ち込んでるとさ、
あんな顔して、ずっとおろおろしてるんだ。
だから、あんまり心配掛けるとさ、
こっちが申し訳ない気分になるんだよ。
マーティン。
よく、戦ってくれた。
おまえの命は、俺がもらう。
だから、ゆっくり休め。
後の事は何も心配いらない。
おまえに見せてやるから。
都城の上に立つ狼の旗、
必ず、見せてやるから。
[静かな声で、誓いを立てる。]
[馬の肩を叩いて、もう大丈夫だと示す。]
マーティンが道をひとつ切り開いてくれたんだ。
前に進むさ。
全力で、駆け抜けてやる。
[肚に力を込めて低く呟いた時、
川では"橋"の最後の一基が向こう岸の河原に端を届かせていた。]
───チャールズ。
[悲しみを胸に沈め、顔を上げた声がもうひとりに向く。]
マーティンの最期、よく知らせてくれた。
ウォーレンとの戦いの末とあれば、
それは見事なものだっただろう。
───それにしても、
惜しい男たちを失ってしまったな。
ウォーレン・コリドラス。
戦いが終わった後には、
彼の力も借りて、新しい国を作れると思っていたんだが。
[敵手を悼む間が、しばし流れる。]
テッド、 下流で ───
[移動の指示を出し隊列を組み直して、一段落した頃に友へと声を投げる。
けれど、それは友の声>>=0と重なり途中で切れた]
テッド?
[”おっちゃん”を示すものを薄らと理解しつつ、問う声を投げ直す]
― サクソー川/橋の南側 ―
[名を呼ぶ声>>58に、振り返る。
見えた表情に、やっぱり気づくよなぁ、なんて思いながら、は、と一つ息を吐いた]
……下流に、橋?
[告げられた言葉に銀灰が瞬く]
どーこまで、規格外なんだか……ん、わかった。
[思う所は多々あるが、短い言葉一つで飲み込んで]
こっちにゃ、おっちゃんもいてくれっからな。
……なんとか、するさ。
[頼むぞ、という言葉と向けられる笑み。>>63
それに返すのは、常と変わらぬ態度の、言葉]
大体さ。
やらなかったら、どうにもならねぇってわかってんだ。
なら……やるだけだろ?
[ここに立つと、友の信に応えると。
そう、決めた時点で迷う必然なんかないから]
そっちは、任せたぜ。
[短く伝えた後、銀灰は再び前を向く。
ずっと柄を握っていた左手が離れ、右手がそれに代わった]
[改めて、敵陣の布陣を、見る]
……全体的に、横広がり……橋以外からも突っ込んでくる気か?
[上流側の羊の姿は捉えられてはいないが。
陣全体が、橋の幅よりも広くなっているのは、どうにか見てとれる]
西側の弩隊は、舟部隊の援護に川岸沿いに回れ。
騎兵と軽歩、半々に分かれて左右に展開。
正面は重歩と、横合いからの槍で受け止める。
橋に敵さん突っ込んで来たら、正面の弩は遠慮すんなよ!
[例によって大雑把な物言いで指示を出して。
抜き放った『霧雨』の切っ先を天へと向けた]
……大舞台の第二幕……だ。
今度もきっちり、決めにいくぜ!
[激に応じて、声が上がる。
やるべき事に迷いはない。
ならば後は、動くのみ。//]
よし。
渡河を開始しろ。
[サクソー川の雄大な流れを跨ぐ"橋"が、ついに完成する。
葦束の浮力で支えられている橋は、流れに撓みながらも、互いをしっかりと繋ぐ縄と川底に打たれた長い杭の力で、流されることもなく彼我の岸を繋いでいた。
盟主の号令で、手筈通りに渡河が開始される。
始めに渡るのは、大きな木の板を盾として運ぶ大盾隊だった。
最初の1人がおそるおそる橋に足を掛け、一歩を踏み出す。
完全に橋の上に立ってもほとんど沈まない橋の出来栄えに、自然と歓声が上がった。]
[次々と渡っていく兵たちの側で、盟主は視線を東へと向ける。
伝わってきた声なき声から、橋方面隊が激闘を繰り広げているだろうことが知れた。]
ウォーレン、コリドラス。
[もうひとり、喪われた将の名を唇に乗せる。]
[偉大な将だった。
ラモーラルを憂える者のひとりだった。
将軍らしからぬ振る舞いをしてみせながら、
将としての才覚と覚悟を見事に示している男だった。]
おまえを、惜しいと思う。ウォーレン。
おまえの仕事はまだまだあっただろうに、
さっさと隠居するとはな。
["ラモーラル"に忠義を尽くしきって逝った将へ、短く黙祷を捧げる。]
おまえたちが残した負の遺産とやら、
ラモーラルの宝に昇華してみせよう。
だから安心して隠居でもなんでもしていろ。
あとは俺たちが、ラモーラルを守ってみせるさ。 **
……っ……ああ。
[名を呼ぶ声>>=0に、は、と息吐く気配を落とす]
……オクティ。
前々から思ってたし、ツェルもそう呼んでたけど……コリドラスのおっちゃんって、ほんと、タヌキだな。
[自身の揺らぎを鎮めるため、最初に返したのは、冗談めかした言葉]
……あちらさん、引っ掻き回して。
向こうの副将……くまみたいなでっかいおっさんと戦って、倒して。
……もう動けねぇのに、生きてるフリして、戻ってきやがった。
[『生きてるフリ』という言い方が何を示すかは伝わるか]
ほんと……半端ねぇよ、な。
[口調はいつもと同じく軽いものの。
声が帯びる震えだけは、隠しようなどないものだった。*]
[ここは、父のみならずエディが斃れた地でもある。
エディと一騎打ちした敵将は、ダーフィト・エイワズだと聞いた。]
今回は、自分のしたことわかってんよな。
(こいつ、子供のうちに母親を亡くしてるな…)
[なまじ、自分が明るく幸せな家族を持っているだけに、男に憐憫の情を抱いてしまった。
だいぶ酒を過ごしてるようだし、ひとときばかり幸せな夢を見せてやろう。]
いいわ、付き合いましょ。
そんな状態で帰るのは危険だもの。
人狼に襲われてしまうわ。
[ちゃっかり財布を探って手持ちがあることを確認すると、「お泊りさんでーす」とマダムにウインクして二階へ連れて行く。
一緒に内偵してる仲間だとでも思われたのだろう、マダムは部屋を貸してくれた。]
酒はもうおしまい。
蜂蜜入りのお茶でも飲みなさい。
それとも林檎を剥いたげましょうか。
[酔っぱらった彼の世話をやく合間にいろいろと話を聞いた。
いわく、幼い頃はよく女の子に間違えられたとか、無茶して医者の子に叱られるとか、実はそれが目当てだったりするとか、サクランボの柄を舌で結ぶことができるとか、火は嫌いだとか、徒然なるままに、うっかり彼の人となりを熟知してしまった。
おそらく当人は何をしゃべったかなんて覚えていないだろう。どんなに儚い目をしていたかも。
手紙を盗み読むのとはまた違った秘密の預かり方に、距離を誤る自分の心をどうしようかとまどう。]
そろそろ寝なさい。
えー? はいはい、でも脱ぎませんからね、絶対。
…なんで俺が母性本能をそそられてんだよ
[手首をガッチリ握って主導権を確保した上で添い寝して。
寝ている彼の首筋に印をひとつ残して朝帰りした。
マダムから真実を聞いたら二度と指名したりはしないだろうな。
まともに女の子と幸せな家庭を作れよ。]
[深入りしないつもりが、その後もチラチラ見かけに行った。
むろん、同一人物とは気づかれていまい。
こいつ笑ってるけど、ホントは昔のこと思い出して辛いんじゃないのか。
それ苦手だったろう、大丈夫か。
口にできないまま、ヤキモキして。何もできないまま。
それが。
こんな未来につながるとは思いもせず。*]
― サクソー川南岸・修道院跡側 ―
[騎兵を先頭に、歩兵、弓兵の順で隊列を組み、即席橋が架かる場所を目指す。
対岸からの弓矢はあったかどうか。
しかし射掛けられても行軍は止めず、完成した即席橋が遠目に見えてくると速度を緩めた]
弓兵は左右に、盾持ちの人はその傍について。
残りの歩兵と騎兵はそれぞれで小隊を組んで前に。
[弓兵は己の左右に。
その前に歩兵と騎兵を小隊ごとに分けて配置させ、臨機応変な陣を作る。
正規兵の騎兵55は自分で率いるのを前提に己の後方へと配置した]
渡河は許して構わない。
ただし、
─── 絶対に通すな。
[激闘が始まる橋へ。
彼らが目標としているだろう州都へ。
ここで食い止めるという意志を以て指示を出す]
[やがて、修道院跡の堀を左手に、サクソー川との間に人馬混合の横陣が完成した。
右手に配置した弓兵は狙いを対岸に定めている*]
/*
>か〜〜〜〜〜く
ひ、と、が、しりあすに、死ぬ方法探ってる時に、なんてものを投げて寄越しやがるwwww
ナカノヒトのネタ魂に火がついたら大惨事だろうwwww
[ え?知ったこっちゃねえですか?そうですか... ]
コリドラスさん?
────── ッ
[最初>>=2は何のことかと思った。
けれど続く言葉>>=3は、はっきりとは告げずとも、理解出来るもの。
息を呑む気配が意識の海に落ちる]
……最期まで、あの人らしい。
兵に動揺を与えず、相手に隙を見せないようにしたんだろう。
タヌキか……本当に化かされてるかもしれないね。
終わったらひょっこり顔を出しそう。
[ありそうだ、なんて思い、ほんの少し、笑う。
ただ、彼が為してくれたことに感謝と労いの念を送るのは忘れなかった]
彼は、彼にしか出来ない戦いをしてくれた。
私達はこの乱を鎮めることで彼に報いよう。
[友の声に帯びる震え。
きっと友は目の当たりにしたのだろう、コリドラスの壮絶な最期を。
オクタヴィアスはそれを感じ取りながら、コリドラスが示してくれた道を駆け行く決意を口にした*]
― サクソー川/橋の南側 ―
は、やっぱそれなり、対応はしてくるよな!
[衝立を押し出し、進む歩兵の姿に口の端が僅かに上がる。
遮るものがあれば貫通力は減じられる。
三人一組の体制で叶う限りの連射はしているが、矢数にも限りはある]
乱戦になったら撃ち止め……とはいえ。
切り上げ時が肝心か……。
[それをいつと見切るか。
そんな思考を遮ったのは、空へと放り投げられた焔の揺らめき]
……は?
今の、なんっ……。
[なんだ、と問うより先に答えが出た。
落ちかかるそれを槍兵がそれを振り払い、地に落ちた瓶から液体が広がる。
瓶に巻かれた端切れの炎が引火し、赤いいろがぱっと閃く。
焦げる臭いと動揺が、側面を固める槍部隊に広がった]
……ほんとに規格外っつーか、奇想天外っつーか!
[思わず口をついたのは、こんな悪態。
自分的には、褒め言葉だ、と言いたいが]
落ちつけ!
焦って動くな、余計に火が回る!
食らった奴は後ろ下がって転がっとけ、それが一番手っ取り早ぇ!
[広がったものが油の類なら水でどうにか、では済まないやも、と指示を出すが。
突然の発火に動揺した兵の中には、川に飛びこんでしまう者も少なくない。
長槍隊の崩れと動揺は、少なからず正面の重歩兵隊にも伝わるが]
……てめぇら、腹括れ!
何が起きても慌てんな、ビビったら負けだっつったろう!
こんな前座で負けてどうすんだよ、カッコつかねぇだろ!
[それが揺らぎとなる前に、檄を飛ばす。
敵は眼前、揺らいでいる暇などはない。
隊の崩れた槍隊の、文字通りの横槍はないまま、動く敵歩兵は既に眼前]
正面弩、後退!
おら、重歩組、受け止めんぞ!
[再度、檄を飛ばしつつ。
先陣に立つ青年は、手にした白刃を閃かす。*]
― サクソー川/南岸 ―
[ 任せるという言葉に、同じ言葉が返る。
信と信を預け合う、想いは見交わす瞳にも宿った。
「おっちゃんも」という言葉>>74にも、ああ、と頷く。
コリドラス将軍は...常に巧みに本音を隠し、何事にも折れず、偏らず、柳に風と受け流す狸親父…その奥底に、己の感情も…意志すら制して、国そのものを護らんとする気概を秘めた将は...未だ、確かに、ここに在る、と ]
必ず、護ってみせる。
[ ラモーラルの未来を照らす光を、必ず、そう、誓いを込めて口にした ]
騎兵から30騎借りていく。
[ 対岸からの攻撃は盾の防御だけでは潜り抜けられはすまい。
その予測の元、コリドラスと共に戻った騎兵から、無事な者を選んで即席の小隊とした ]
無茶は程々にな。
[ 最後に、クレステッドだけに聞こえるよう、小さな囁きを残し、彼は騎馬小隊を引き連れて橋へと向かう ]
出発!下流へ急げ!!オクタヴィアス様に遅れを取るな!!
[ 橋の上から舟に向かって激を飛ばしながら、北側へと渡り切り、迫る敵軍に一瞥を投げる ]
(フォスター殿...)
[ その姿はもう見えていただろうか?見えずとも、恩人であり、強敵でもある相手に、僅かの間目礼を贈り、そのまま川岸を西へと駆け出す ]
[ どこへ向かおうとしているかが知れれば、解放軍側から追っ手もかかるかもしれないが、それならそれで、望む所、と言えた** ]
[息を呑む気配が届く。>>=4
それに、言わんとする所が伝わったのを察して、は、と一つ息を吐いた]
ああ……ほんとにな。
終わったらひょこっと起き上がって、しれっと笑ってても不思議ねぇよ。
[それがあり得ないのは、戻って来た姿を見れば、わかる。
わかるけれども、そんな言葉が落ちるくらいには、彼の将への想いは深い]
……ああ、そーだな。
おっちゃんは、おっちゃんのやる事をやってくれた。
後は、俺たちがそれに応えてく番だぜ……!
[決意の響き帯びた声。>>=6
返す声音の震えは、だいぶ鎮まっていた。*]
― サクソー川南岸・修道院跡側 ―
(コリドラスさん……)
[心繋ぐ友から伝えられた悲報。
兵にははきと伝えられていないらしいそれを心の中に仕舞い込む。
戦いの直前で兵の動揺を誘ってはいけない]
[彼の心の裡にあるものを知る機会は無かった。
父とのやり取りなど当然知る由も無い。
分かっているのは、彼がラモーラルのために参じてくれたと言うことだけ]
[彼が知りたがっていたこと>>4:126は葬儀後の演説で伝わっただろうか。
それすらもオクタヴィアスには分からないこと]
(もっと、教えを請いたかったです)
[他の者達は彼をタヌキだと言う。
その表現は否定しない、けれど。
オクタヴィアスにとっては偉大なる先人であることに違いはなかった]
うん、きっと、傍で見てるだろうしね。
[友の声から震えが消えていくのが分かる。
応じる声>>=8に少しだけ冗談めいた声で返した]
それはそうと、こっちからの伝令は届いた?
下流に即席の橋が架かりつつある。
多分、ダンもそっちに。
放置してたら挟みに来るか、州都に行くだろうから抑えに行くよ。
[先ほど途切れさせた内容を改めて口にし、既に動いていることを伝える*]
/*
投票どうすんべ。
チャールズ脱落はありだとは思うんだけども…カークが腹心並みの動きしてるw
一人落ち、一人落ちなー。[悩んでるのはここ]
― 少し前/橋の南側 ―
[交わす瞳に宿る信。
友とはまた違う意味で、言葉を尽くさずとも意を伝える事が叶う相手だから、多くを語る必要はない。
まして時間もない]
……お互い様だろ、それ。
[自分にだけ聞こえるように囁かれた言葉>>95に、ついつい呆れたような呟きが落ちたがそれは届いたか。
ともあれ、駆けていく背を見送った青年は、次に来るべきものへと備える。
必要以上に案ずる事はしない。
大丈夫だ、という信があるから。
もっとも、あるのは信だけではないのだが]
― 12年前、いつかの出来事 ―
[幼い頃は兄ぃと呼び、いつからか旦那、などと呼ぶようになっていた相手。
ずっと父一人子一人の環境で育ち、ここに来てからも同世代の中では年長だった少年に取って、ぶつかって受け止めてくれる年上の存在は他とはまた違った位置づけにあった。
傍目には、そうは見えない事が多かったかも知れないけれど。
父の目には、少年が甘えている事が見てとれていたのだろう。
直接教えを請われる事なくとも、何かの折に助言めいたものを投げていた>>4:343のは、そんな不器用な我が子を受け止めてくれる者への感謝の現われで]
『あれは、どうしようもない意地張りでな』
『まあ、母親似……なんだが』
『若様のおかげで、大分柔らかくなったが……正直、色々と心配でな』
[そんな何気ない助言の、更についでのようにリカルドが零したのは、彼の病が知れる少し前の事]
『これからも、色々と世話をかけるやも知れんが……何かやらかすようなら、遠慮なく叱ってやってくれ』
『さすがに、主君にはこれは頼めんのでな』
[冗談めかした口調で綴られる願い、その所以は語られる事はなかったが。
程なく病に伏した彼の死後、早速起きた約五日間の行方不明事件と、その後も何かと起こした喧嘩騒ぎやら何やらは、それを十分に示すものだった──かも、知れない。**]
……あー、それ、やりそうだよな。
[傍で見ている>>=9、というのは如何にもありそうで、微か、笑う気配が声音に乗る]
おっちゃんだけじゃなく、ツェルも見てそうだし。
あー、益々下手は打てねぇや。
[軽い口調でそう言って。
下流の状況>>=10に、気を引き締めた]
ああ、とんでもやらかしたってのは、聞いた。
旦那が、舟の連中連れて、そっち回る。
[ダンクラードも、という予測には、あー、と短く声を上げ]
確かに、この二面方向なら、それもあり得るか……。
ま、こっちはこっちで、何とか抑えるから。
……そっち。頼んだぜ。
[あちらが本陣であるなら、抑えるのも容易くはなかろうが。
友を信じて、返す言葉は短いもの。*]
/*
休憩しつつ、うにうに考えてたわけですが、良く考えたら、走った先にサシャが居るわね。
いい加減弓兵の存在自体には気付いてないと間抜けすぎるけど。
どうしよっかなー?
― 合流後の夜/ベルサリス修道院跡 ―
[溜め込んでいたものを吐き出して、落ち着いた後に遺体が安置されている場所へと向かう。
先ず足を向けたのは、父の遺体を取り戻し、橋を守り抜いた戦士の下]
ツェーザルさん………
─── ただいま
[静寂の中に帰還の言葉が静かに響いた]
……父上を、取り戻してくれたって聞いたよ。
後で会って来るね。
橋も、猛将を相手に一歩も引かなかったって聞いた。
─── 本当に、 本当にありがとう。
[物言わぬ彼の胸元にそっと手を添える。
当然の如く鼓動は無い。
手には冷えた体温だけが返って来た]
───……帰って来たら、話したいこと沢山、あったのになぁ。
[涸れるを知らない涙が一筋、ぽつりと零れ落ちる]
”おはなし”、楽しみにしてたんだよ?
フルートだって、聞かせる、心算で ……ッ 、
[語りかけながら、嗚咽が込み上げてきて言葉が途中で切れた]
…… ッ 声、 聞きたか ッ ────
[友とは違い、会わなければ聞けない声。
彼の真っ直ぐな、はきとした声が好きだった]
”おはなし” して、 あの声で 呼ん で、 ── ッ
[『オクタ様』と、敬称はついていたが、愛称で呼んでくれるのが嬉しかった]
[啜り上げる音を合間に響かせて、深く、息を吐く]
……後悔は、沢山ある、けど。
私は……先に進むよ。
ツェーザルさんが繋いでくれた。
私が戻る場所を護ってくれた。
だから、
……あ、それから。
テッドを送り出してくれて、ありがとう。
後ろで大人しくしてる奴じゃないからさ。
ツェーザルさんみたいに背中を任せられる人が出来て、良かった。
[もっと早くに伝えたかった言葉。
けれどそれは、彼が喪われても消える言葉ではなかったから、合わせて感謝を紡ぐ]
[友とツェーザルがこれ程に心を通わせるとは、最初の騒動>>4:8を聞いた時には思ってもみなかった。
その原因が自分にあった>>4:7とは、当時は無自覚で。
軍学校で彼らがやりあった話を聞いた時は本当に驚いたものである]
― 回想 ―
いきなり突っかかるとか何考えてんの!?
[真相を知らぬ者達からはそう見えたらしく、見たままを伝え聞いたオクタヴィアスは驚いた様子で友に怒鳴ったことがある]
[でもその時の出来事が今の関係を作り出した。
武人たる彼ららしいとも思う]
…本当に、ありがとう、ツェーザルさん。
[改めての感謝を紡いだ後、そっと彼の胸から手を離す。
それを己の胸に当てた後、祈りを捧げてからその場を辞した*]
……うん、皆、見てるかもね。
[父も、クロイツも、ガートルードも、果ては友の父まで。
それも全て含めて言い、>>=11 同意の声を伝える]
もう動いてくれてるんだね、分かった。
[再編成に時間がかかるかと思ったが、ダーフィトは迅速に動いてくれたよう。
ありがたい、と小さく呟く]
うん、そっちはお願い。
……絶対に、抜かせないから。
[決意は、固い*]
― 回想 ―
……え?
[軍学校で色々とやらかした話が。あちこちに伝わった頃。
唐突に届いた声>>=13に対して上がったのは、少し惚けた声だった]
……何って、まあ、その……いろいろと?
[続いた言葉は全く要領を得ず、物言いもらしからぬものだった。*]
[同意>>=14には、ん、と短く頷く気配を返し]
ま、あの機動力はさすがだと思うわ。
ああいうのも、年の功、って言うのかね。
[当人に聞かれたら何を言われるやら、な軽口を叩く。
それもまた、彼の人への信によるものなのは言わずもがな]
……おう。
[固い決意の滲む声。>>=15
応じるのもまた、押さえる、との決意を帯びた短い声。*]
― 回想 ―
[返る声>>=16は至極曖昧な、友らしくもないものだった]
…………………
[目の前には居ないが、無言の圧力を醸し出す]
な ん で
[発する語気は強い*]
― 回想 ―
[無言の圧力が重い。
とはいえ、吹っかけた理由が理由なだけに、どーすればいいのか、と悩んだ。
悩んでいたら、語気強い問い>>=18が飛んできて]
………………。
[長めの沈黙が落ち、それから]
― 回想 ―
[先ず返ったのは長い沈黙>>=19。
それで返答が無ければもう一度、と思っていたのだが]
…………へ?
[短い言葉がひとつ>>=20、返って来る]
おもしろくなかった、って…。
[今度はこちらが要領を得ない声を返す羽目になった*]
鎮魂の時は終わり、ふたりの英雄は再び動き出す。
森より出でて川の先を目指す独立解放軍。
それを迎え撃つべく陣を張る正規軍。
前回と同じ展開になるかと思われたが、
解放軍はいくつもの策を用意して進軍していた。
それに対する地の利の優位を生かす陣立てを整える。
川を挟んでの駆け引きが繰り広げられようとしていた。
─── Nigel Buhler 『ラモーラルの戦い』 第5章
妖怪のタヌキは人を化かすが、人を化かすような人間、
特に年配の男性のことを「タヌキ親父」と言うことがある。
ラモーラルと呼ばれる地域では、タヌキ親父の別名として、
「コリドラス」という言葉が使われるようだ。
これは昔、ウォーレン・コリドラスという将軍がいて、
いつも笑顔で人を煙に巻くのが得意だったから、とか
万年生きた化けタヌキみたいだったから等、諸説言われている。
そんな言われようをしているコリドラス将軍だが、
歴史書には忠国の烈士だったと記されている。
───『妖怪こぼれ話 愛すべき隣人たち』
その昔、森には悪いクマ*1がいました。
クマは森を通る人を襲い、お金や食べ物を奪う
我儘勝手な王様として、みなに恐れられていたのです。
ある日、森を通りがかった旅人がクマに云いました。
「おまえは、儂の家来になれ」
クマは怒って旅人を襲いますが、どうしても勝てません。
しまいにクマは旅人に打ち負かされ、参ったと降参しました。
この旅人こそ───
*1
このクマに関して、実在の人物であるという研究がある。
マーティン・グリズリーという人物の来歴が、
この話と類似していることは、よく指摘されている。
───『ラモーラル地方の民話』
/*
オクタヴィアスの陣立てを見て、
くるっと背中を向けて退却して、修道院の引き込み川より西側で渡りなおしたくなっている盟主がここにw
そちら側で渡ることも考えたんだけどさー。
やっぱりPCが会いやすいとか、戦闘しやすいとか考えると、東側になるよね。
というナカノヒト判断でした。
― 回想 ―
[短い言葉に返ったのは、要領得ない声ひとつ。>>=21
まあわかんねぇよな、と思いつつ。
うー、と唸るような声を落として]
……だから、おもしろくなかったんだよ。
てゆーか、全然知らねーやつの話ばっか聞かされて。
こっちは向こうがどんなのかもわかんねーのに、べた褒め聞かされて面白いかっての。
[早口に返す声音は、無自覚、拗ねたような響きを帯びて]
だから、俺的に一番手っ取り早いやり方で、どーゆー奴か見ようと思った。
…………そんだけ!
[その選択の裏にあった感情もまた、無自覚のまま。*]
/*
完全にふさいでいる想定なのか、
両脇に多少余裕がある想定なのかは後で聞いておこう。
あと、向こうさんが来たときに、こちらがどれくらい渡ってることにするのがいいかねえ。
― 回想 ―
[友から唸るような声が聞こえる>>=22。
自覚無き原因はその反応に段々と不安を覚えて来て]
[拗ねるような、矢継ぎ早に紡がれる声に、怒られたように錯覚して、思わずきつく目を閉じた。
周囲に誰も居なくて良かったと思う]
ぅ、ぇ 、 え、 っと 、
[零れ落ちるのは困惑の音。
向けられた言葉を正しく理解するのに長く、時間を要して]
ごめ ……ぼく、 テッドの気も しらない で
[楽しかった感情を隠しもせず素直に出していた幼い頃。
成長してからは加減を知るようになったが、その時は何でもかんでも友に話していた。
それが友にある感情を抱かせるとは知らぬまま]
…ふぇ…… ごめ なさ ……!
[泣きそうな声を出しながら、自分を責めて謝罪を繰り返した*]
― 回想 ―
[無自覚の感情──寂しさと羨望が絡まったそれ。
自覚してからは抑える事もできるようになったものの、この頃はまだそれもできなくて。
感情の赴くままにぶつけた言葉に返ったのは、困惑帯びた声。>>=25]
…………。
[それにどう返したらいいかわからなくて、黙り込んでいたら]
……っ。
[間を開けて届いた謝罪。>>=26
それにほんの少し、気が緩んだのも束の間の事。
泣きそうな声が綴る自責と謝罪に、なんというか、色々、飛んだ]
……ぁー……。
えっ……と……。
[苛立ちは感じていたが、本気で怒っていたとか、そういう訳ではなくて。
だから、この反応は予想外というかなんというかで。
どうすれば、としばしぐるぐるした後]
……あーーーーーっ、もう!
泣きそうな声、出すなよ!
オクティが悪いんじゃなくて、俺が勝手にいじけてただけなんだから!
[結局、思うままを直球で言うしか浮かばずに。
口にしたのは、こんな言葉。*]
― 回想 ―
だ、 だ って、
自分の こと しか、 考えないで
テッドを さみし がらせちゃ って、
だか ら
[そこまで言って、一度しゃくり上げ]
───── ごめん なさい
[言葉を途切れさせないように堪えながら謝罪を再度重ねた。
勝手にいじけた>>=31と聞こえても、オクタヴィアスにとっては原因である、と言う認識が強く。
謝らなければこちらの気が済まないと言う部分もあった]
[それから相手の様子を窺いながら、おず、と声をかける]
……ツェーザル、さん、 戦ってみて、
どうだ った ───?
[気に入らない相手だったろうかと、不安そうにしながら問うた*]
― 9年程前 ―
熊が出る?
[ その噂が州都へまで届いたのは、9年程前のこと。
キュベルドンの森を通る旅人が、巨大な熊に、金品を奪われているのだという ]
いやそれ、普通に山賊だろう?食い物ならともかく熊が金盗って何に使うんだよ。
[ 苦笑してそうツッコめば、噂を持ち込んだ同僚の兵士も「だよなー」と笑う ]
『けど、マジで熊並みに凶暴な奴らしいぜ、討伐隊も送られたみたいだけど、軒並みこてんぱんだってさ』
へえ...そりゃ確かに、強そうな熊さんだ。そんじゃひとつ、俺達で退治に行ってみるか?
『え"...いや、俺はパス』
『俺も遠慮ー!』
『死人は出てないっていうから、軍が出るまでもないんじゃないかな?』
.........お前等、日和過ぎ。
しかし、そうか...凶暴だけど凶悪じゃない熊なんだなあ。
[ その形容もどうなのか?と、周囲からツッコミは入ったが、その凶暴な熊に、なんだか会ってみたくなった ]
[ しかし、一年程すると、ふいに、森の熊の噂は途絶え ]
誰かに退治されちまったのかねえ?
[ 旅人を襲う山賊が居なくなったのは喜ばしいことだが、どこか少し、残念な気がしたのを覚えている ]
[ その噂の熊が、ダンクラードの傍に居た巨漢の腹心だなどとは、少しも気付けてはいなかったが...その姿を見た時、「熊」...と無意識に頭の中で名付けていたのは事実だった** ]
― 合流後の夜/ベルサリス修道院跡 ―
[ツェーザルに対面した後、足を別の部屋へと向ける。
そこに眠るのはただ一人]
………… 父上 、
[眠る父の横に膝をつく]
[ここへ来る前にいくつもの死を見た。
感情を呑み込み、そして]
[泣いた]
[突然の死ではあったけれど、父はどこかで覚悟していたように思う。
それを感じ取ったのは、11年前にショートソードを受け取った時]
「その剣には”平和の願い”が込められている」
[父が持つ剣には緑色の風信子石があしらわれていた。
その剣と、与えられたショートソードを並べ、父は石を指し示す]
「この石は、苦しみから解放してくれる、と言う言い伝えがあってな」
解放?
「そうだ。持つ者に道を示してくれるという。
尤も、信じるかはその人次第、だがな」
へぇ……。
「……私が目指すものは未だ道半ばだ。
これからも困難が待ち受けるだろう。
跡を継ぐとなれば当然、お前にも」
…………うん。
「故に、これを託す」
[与える、ではなく、託す、と。
父はそう言った]
[緑風信子石があしらわれた二つの剣。
長剣は父が、ショートソードはオクタヴィアスが。
それぞれを所持し、願いの象徴とした]
父上…… 後は、任せてください。
[そっと、ツェーザルにしたように父の胸元に手を添え、誓いを立てる。
そして傍らに置かれた長剣の鞘に視線を転じたのだが]
───── 無い ?
[そこに父の剣は収められていなかった]
どこに、
[辺りを見回しても当然見当たらず、疑問だけがそこに残る]
[その後、兵達にも剣の所在を聞いてみたが、誰も見てはいないようだった。
平原に取り残されたか、あるいは ───]
[父の
[衝立を押し立てた歩兵の集団が進む。
ほとんど前は見えていない。
次第に衝立が破壊されてゆけばその間隙に弩のボルトが飛び込み、苦鳴と共に頽れる者が出る。
橋の下流から渡河を開始した者が手を伸ばして負傷者を受け取っては北岸へ連れ戻してゆく。
その頭上を火炎瓶と、北岸からの投石が越えてゆく。
革紐や手巾といった小物を使って放たれるスリングショットは狙撃性能や貫通力では矢に及ぶべくもないが、なにしろ石はそこらに転がっている。それが南岸に雨霰と降り注いだ。]
正規軍じゃ習わないよな、こんなの。
[投擲攻撃が期待された効果をあげて待ち構える敵の陣に混乱が生じた。
だが、指揮官の掌握の声に、大多数は己の任務を遂行せんと踏みとどまる。>>93
その結束力はさすがだ。]
[解放軍の先兵が橋を渡り切り、もはやほとんど使い物にならなくなった衝立を捨てて武器をかざす。
部隊側面の兵は、さきほど騎馬隊の阻止に使われた網を広げ、槍衾を絡めとる準備をした。
敵弩兵が下がり、重装歩兵が行く手を塞ぐ。
かつての同胞同士の白兵戦を前に一瞬の沈黙が戦場を支配するが、わずかな均衡が破れた瞬間、解放軍の兵士は雄叫びをあげて突進した。
後続のための道を作らねばならぬ。]
投石中止!
歩兵200、橋へ。
[乱戦となれば投擲武器が使えないのはこちらも同じ。
続けて歩兵を送り込む。]
[川の上流側では、牧羊犬に導かれた羊たちがバシャバシャと水を蹴立て、川面に雲のように浮かびながらゆっくり南岸を目指している。
小舟の運行を邪魔をしていることなど、むろん気にも留めていない。
中には流されて橋桁にひっかかってめぇめぇ鳴く羊もいる。
溺れかけた羊は牧羊犬が岸へ引きずりあげていた。
剣戟のすぐ脇に、のどかというには違和感ある光景がそこにある。]
[川の下流側を徒歩で渡ろうとしている歩兵たちには、北岸で待ち構える弩兵に反撃する手段がない。
転ばぬよう流されぬよう川を渡るのに一生懸命なのは羊も人間も大差なかった。
唯一、取り得る手段が潜水である。
水の中ではボルトの威力は格段に落ちる。
上流で羊が掻き回して濁った水の中では狙いもつけづらいはずだ。
そして、斜線が直線であるボルトを水中に向けて放つには水際に近づく必要がある。
渡り切った者が弩兵に組みついて乱戦になれば弩は使えまいという作戦であった。
しかし、橋から落ちてくる者や、炎をまとって飛び込んでくる敵兵、弩に射られた者、負傷して北岸に戻される者などが入り混じって流されぶつかり、緩慢な動きとなっている。**]
― 回想 ―
あー、も、だからっ……。
[重ねられる謝罪>>=32に、また、唸り声が上がる。
泣くのが苦手な少年は、泣かれるのも苦手だった]
俺も悪いとこあんだから、気にすんなってのにっ……。
[ちゃんと言いたい事を言わないで、溜め込んでいたのはこちらだから。
友が一方的に悪いんじゃない、と伝えるにはどうすれば、としばし悩んで]
わかった、じゃ、お相子だ。
どっちかだけじゃなくて、どっちも悪かった。
だから、俺も謝る。
ごめん。
[結局言葉は飾れなくて、早口に、言いたい事を伝える。
口調はまだ素っ気ないが、先ほどまであった苛立ちの響きは失せていた]
[それから間を開けて向けられた、不安げな問い。>>=33
は、と息吐く気配が落ちる]
ん……なんていうか。
…………いいやつ、だよ、な。
[ぶつかる事自体はまだまだ多いが、彼の気質や人柄は感じ取れている。
そしてそれは、嫌いじゃない──どころか、共感できる所も多いから。
そんな思いを乗せた言葉を、ぽつ、とおとした。*]
/*
というか認識齟齬があるのか。
うちの小舟って、橋の下流側から出てる想定なんだよな。羊いない...流されてきた奴にひっかかればいいかしら?あと戻っていってる解放軍の兵士さんも羊に邪魔されそうな気がとてもしている...まあ、そこはスルーするか。
…僕としては。
できたら、大丈夫じゃなくなる「前」に、申告して欲しいんだけどな。
兄さんは我慢しぃだし。
[それは無理だろう、と分かる程度には
このひとの性質をよく知っているし、
自分も男だ、弱音はギリギリまで吐くまいとも思う。
だが「聞く」側になると出来る限り早く力になりたい、
そう思ってしまうものなのだと努めて明るい言葉を置いて。]
いつでも、聞くよ。
楽になるまで、付き合うよ。
僕にもし出来ることがあるなら、言ってくれればいい。
兄さんの為なら、僕は何でも出来てしまうんだから。
[心許してくれていることが嬉しいのだと、
傍らのひとへは臆面もなくそんなことも告げたろうか。
見上げた空に、流れ星。届きそうと錯覚してか、手を伸ばす。*]
/*
うーんうーん、岸を運んだとは明記してないから、時間遡って上流から4隻こいできたことにして、それと羊を出逢わせるか。そんで時間かかったことにしようそうしよう。
― キュベルドンの森:森の奥 ―
……あなたの心を塞いでいるものが
僕はずっと気がかりだった。
自由に見えて束縛されているようで、
束縛されているように見えたかと思えば、
殊更自由な部分が際立って見える時もある。
いつもどこか気を張って生きているようで、
でも、それが何故かが僕にはわからなくて、
…時々、あなたを見失ってしまいそうだった。
[キュベルドンの森の、奥の奥。
草地に横たわるディーンを見つけたなら、
ゆっくりとした足取りで近づいてゆく、気配。]
少し目を離したら何処かでひとり泣いているんじゃないか、
……――居なくなってしまうんじゃないか、
心配で仕方がなかったんだ。
[取り止めもなく、音ならぬ魂の声は巡る。
生前は踏み入れることのなかった場所だ。
しんとした静寂に、風が渡る音。
全てを包み込むような見守る気配が息づいくその場所は、
いつか二人で行ったあの池の畔にも少し似ている、と思った。]
[けれど]
…うん。
カークも、サシャも、マーティンさんも、チャールズさんも、
それに、同胞たち――平原の、森の、それからそれ以外にだって、
あなたを慕って付いて来た多くの人がまだ傍に居るんだ。
変革を待つ人々も居る。
皆、同じ志を、夢を抱いて。
[彼の周りに集う人々、思い出せる限りの顔を思い浮かべる。
同胞らの多くはディーンに希望を見出している。
彼らの存在がまたディーンの力になるのであれば、これほど心強いことはない。]
だから、見ているよ。
ずっと、ちゃんと見てるから……
[決意を新たにした声が静寂の中に凛と響くのに、
微笑むように双眸を細めて、
空に伸べられた手に見えぬ指を伸ばし。>>4:109>>4:110]
じゃあ、僕は、
あなたがいつか、此方側に来る日が来たら。
……あぁ、でもそんな、すぐ来たら駄目だよ。
ディー兄には、きちんと幸せになって貰いたいんだから。
……
―――…だから、もし、
あなたがあなたの信じた道を歩み続けて、
頑張って頑張り切った格好良い兄さんが
いつか、こちら側に来たら。
がんばったね、って、出迎えをさせてよ。
[戦の先に辿り着く未来は未だ分からない。
けれども、彼の肩には今まで以上の苦労が圧し掛かるのだろう。
避けられぬことであるのはきっとディーンも承知で、
それすら乗り越え容れて未来に向かうのであれば。
もう隣で伸べる手も声も持たぬ身となった自分に出来ることはきっとそのくらいだからと、彼の覚悟に願いを重ねた。]
― 小舟の出発前 ―
[ 命に従って、橋の東側から西側へと移動しようとした小舟4隻は、橋の下を潜り抜ける前に、突如川を渡り始めた羊の群れに遭遇した>>127 ]
『なんで羊がこんなとこに?!』
[ 舵を取る船頭役も慌てたが、邪魔だからといって射殺しても、今度は死骸が邪魔になるだけのことだから避けながら進む以外にない ]
『だー!くそ!おい、2〜3匹引っ張り上げちまえ!盾代わりになるかもしれん!』
[ 殊に難儀した2隻ばかりの兵は癇癪を起こした挙げ句、邪魔な羊を引っ張り上げて逆に盾にしてしまえという作戦?に出たが、それで船脚が早くなったわけではなく、結局下流の4隻と合流する時間は相当に潰された ]
[ やがて号令>>95と共に出発した小舟のうち二隻からは、メエメエと鳴く羊の声が響いている** ]
そして、本当に魂が巡るなら……
また、出会えたならば。
もう一度、あなたの傍に置いて貰えたら、僕は嬉しい――
[ふわりと微笑む。そうして今度こそ、
同じ形に曲げた手をそっとディーンのそれに触れさせた。
質量を持たぬ指はすり抜けてしまうけれど、
微かに風が抜けたように感じられることだろう。
星降る地を出てゆくディーンの背を見送り、
声なき魂は森の風に融けるように気配を消した**]
/*
ディー兄の追悼に何か打ち返しつつ。
あとはサシャとチャールズさん。
あっ、カークお花ありがとう。
この細やかな心遣いが嬉しい…!
兄さんが馬と剣回収してくれてるのも見た。わああ(*ノノ)
― サクソー川/橋の南側 ―
やーれやれ、親父に連れられてった戦場でも、ここまでってのは見た事ねーや。
[火炎瓶に投石、更には自力の渡河やら橋かけやら。
軍学校の教本にはなかったな、なんて、思考が横道にそれる]
……でも、ま。
嫌いじゃねぇわ、こういうの。
使えるものは全部使って、全力でぶち抜こうとする……いっそ、かっこいいって、言っちまえるわ。
受けるとなると、大迷惑だけど。
[口調は冗談めかしているが、紡ぐ言葉は本音。
己が志を通すため、何としても進むという意思。
感じるそれは、心地良くさえあるが]
ま、だからって。
折れてやるわけにゃあ行かねぇんだよなあっ!
[刹那の間を置き、突撃してくる敵歩兵。>>126
正面に配置した重歩兵と共に迎え撃つ姿は、武器の異端さと軽装ぶりもあって、一際目立つ]
[側面の槍兵たちは、少しずつ平静を取り戻すものの、突きの閃は網に絡め取られて思うような効果を発揮できない]
……槍組!
突くのにこだわんな!
[その様子を視界の隅に止め、早口に指示を出す。
突いて絡められるならば、それ以外の方法で。
網を逃れた槍は上へと振り被られた後、その重量を生かした打撃武器として敵兵の上へと振り下ろされる]
[一方、東側に展開した部隊はといえば、渡ってくるそれ>>127に困惑していた]
『なんで羊が、こんなとこにっ!?』
『どーすんだよこれ、っていうか、どうやって止めんの!』
[そもそも、何故羊が渡っているのかわからない。
そんな些細な切欠から、混乱が場に生じる。
射撃で対しようにも、ぷかぷか長閑なそれは標的として捉え難い、という欠点もあり、対処法は閃かず。
いずれにしろ、羊が到達し走り出したなら、兵たちよりも馬が浮足立って混乱を招く可能性は、高い]
[対して西。>>128
渡河部隊への射撃対応は、川岸すれすれで行われる。
近づかれれば無力化する事になるが、諸々の事情から向こうの動きは、遅い]
『あちらさん上がって来たら、すぐに後退しろよ!』
[指示を出すのは、軽歩兵隊の隊長。
限られた矢数で、上がってこられるまでに、どれだけ削れるか。
それが、次の戦局を動かすのは、想像に難くない。*]
― 修道院北側 ―
ん。
[>>7戻った弓兵の一人からの伝令に、サシャらは少し位置を変える。偵察と合流とができやすいよう、長い列のように並び替え、静かに待つ。その間に橋の作業は進み、>>77完成した橋に踏み出す姿には僅かに目を細めた。
>>32遠くの陽炎を見るかのように目を凝らしていたら、こちらへ向かう一団の姿を捉えた。]
来だかな。
いごう、わぁじらも渡らないど。
[本隊が渡ったなら、そちらを援護するためにと。
>>88合流優先の命の為、迫り来る一団へ弓は射なかったが。報告に一人が走り、残りは本体と合流するべく静かに橋へと移動する。]
[サシャの移動は最後だった。
ぎりぎりまで遠くの様子を見張るべく目を凝らして暫くしていた中、>>62>>63>>95>>129見えたのは川に浮かぶ小さな点。もう暫く見ていれば、北岸の方から迫りくる一隊の姿も視界に映す。
始めは自分たちの兵らかと思ったが、様子が違う。]
あれ…こっじの兵じゃない。
向こうからぎでる!
りぃぐに知らせて!
[慌てて挟まれそうになりつつある事を盟主に報告しに走る。]
(まさか橋、抜けられたのかな?
…カーク達大丈夫かな)
[不安は募るが、橋の状況まではその目をいくら凝らしても見えるはずもなく*]
― 回想 ―
[友の真っ直ぐな言葉>>=34>>=35は胸に心地良く響く]
──── うん。
[お相子。
その言葉はオクタヴィアスの心を掬いあげ、擦れ違った想いを纏め上げ、分かち合った]
[問いに返る答え>>=36は厭うものではなくて。
いいやつ、と言う評価に明るく笑う気配を漂わせた]
でしょ?
きっと、テッドとも友達になれると思ったんだ。
[何度も友に話をした理由の一つをぽろりと零す。
穏便に引き合わせることは出来なかったけれど、彼らが意気投合するのも時間の問題だと、そう思えた**]
― サクソー川/北岸 ―
[ 東の橋に押し寄せる解放軍からの追っ手はあったかどうか、あったとしても、振り切る勢いで、騎馬隊は八隻の小舟を追うように北岸を駆ける ]
気をつけろ!この辺りならもう見張りが居る筈だ!
[ 声を張り上げて注意を促したのは「橋」のい影が漸く捉えられる辺り。
解放軍の見張り役は卓越した技量の弓の名手を擁しているとは、既に知られている ]
ん...?
[ 先頭を走る彼の目に、草の間にちらりと赤い色が揺れたのが見えた>>135 ]
(伏兵か...見張りか?)
[ もう弓の射程であろうが、相手が矢を射かけて来る様子はない ]
(確かめるか...)
はっ!
[ 馬に鞭を入れ、一人速度を上げる、弓矢の狙いを逸らすために、不規則な蛇行を混ぜながら、赤い髪の見えた方へと疾走した// ]
― 回想 ―
[返る短い肯定>>=37に、安堵が広がる。
声を出す事はなかったが、息吐く気配が一つ、伝わった]
……って、なんだよそれ。
そーゆー事は、先に言えって……。
[ぽろりと落ちた理由>>=38に、つい、ぼやくような声が上がる。
同時に、らしいよなあ、なんて思いがふっと過ったりもしたが。
このやり取りで少しだけ見方の変わった二つ年上の彼と、後に戦友と呼びあえるだけの絆を結べるようになるのは、そう遠くない事だった。**]
― 修道院北側 ―
[ディークに伝えている最中、>>137一団の先頭を走る一騎が不規則に動いた。蛇行しているくせに、思った以上に速度が速い。]
(それに、こっち来てる)
[そう判断すると、やや迷ったものの弓を持ち弦を引いた。
狙うのは馬の首。片目と蛇行の効果でずれるかもしれないが、牽制になればそれでいいと思いながら。]
――――――フッ!
[来るなとばかりに一閃を放つ//]
[前線で太刀振るいつつ、ふと、思う。
二度対し、壁と感じていた巨漢の副将。
その最後の在り方については、詳しく聞く余裕もなかったが。
戻って来たコリドラスの様子も合わせれば、最後まで猛将として戦った事は伺える]
(……できるもんなら……)
[もう一度挑みたかった、と思う。
それは、剣士としての偽りない本音]
[出会い方が違えば、というのは、戦友と共に対峙した時にも思った。
純粋にぶつかって、勝ちたい、と。
そう、心から思えたのも久しぶりの事だった。
──そんな風に思えたのは。
思わせてくれた者は、亡き父を除いていなかったから。
勿論、ぶつかっていたらどうなっていたかはわからないが、それでも、と。
思ってしまうのは、剣士の性によるもので]
……ま、直接、ぶち当たるのはできなかったが。
[は、と一つ息を吐き、太刀を握り直す]
あんたが残した想い……意志。
それに、負ける心算はねぇからなっ!
[今、こうして向かってくる者たちに屈せぬ事。
それが、彼の将に負けぬ事にも通じると。
二度と『勝つ』事はできぬものの、『負け』もしない、と。
そんな思いを抱きつつ、銀灰は前を見据えて刃を振るう。**]
謝らなくてはならないのは僕の方だ。
肝心なところで意地を張ったりして、
……さよならも、必ず戻るよとも、
きちんと伝えることが出来なかった。
なんだろうな、君が女の子だからかな。
男であることを意識しておかないといけなくて。
……ちゃんと、大事に思っていたのに。
[近いからこそ言わずとも通じることもあれば、
近過ぎるからこそ見えなくなるものもあって。
これはきっとそういう類のものなのだとエドルファスは思い続けて来たが。]
いつかかならずまた会いましょう――、
……、 …うん。
[確かめるように魂は反芻する。]
ね、サシャ。
君は勇敢な戦士だけれど、
戦で命を落としては駄目だよ。
ディーン兄さんや、カークや、チャールズさんにマーティンさん、
皆のことを支えてあげて、そして、ラモーラルの光を見届けて。
この先のラモーラルがどのように「変わる」のか。
君が「変えたい」と思った国はどうなってゆくのか――
子供の頃も言ったよね。
眉下げた顔や泣き顔でなくて、君の笑顔が好きだから。
幸せに生きて。そしてまた会おう。
…約束。
[今際に紡いだみっつめの
― サクソー川/北岸 ―
[ 近付くと、相手が小柄であることに気付く。顔までは判別できないが ]
子供...?いや、女か?
[ 躊躇いに気を取られた瞬間に、放たれた矢>>138 ]
くっ...!
[ 明らかに馬を狙ったそれを避けようと手綱を開き馬首を横に向ければ、矢はその手綱を持った左の二の腕に当たり、鎧の手甲に弾かれた ]
やはり、伏兵かっ...!
[ それも、相当に腕の良い射手...そう判断すると、槍を握る。
この後の事を考えれば、排除しておくべき相手だと...槍を上げ、射手に向かって投じる構えで、更に近付こうとした時++ ]
/*
この亡霊シリーズ(ひどいネーミング)
青より灰向けだったかなと今更。
普通に回想しにくいから
いつもより多く化けて出ております……。
[ びゅう、と、ふいに強い突風が草を巻き上げる程に馬の正面から吹き付けた ]
な......!
[ 戦場の喧噪にも慣れた筈の馬が、いなないて前肢を上げる ]
.........エディ?!
[ 目前を竜巻のように駆け抜ける風と草の匂いが、無意識のうちに、その名を口に上らせた// ]
[橋の東側では、川に追い込まれた羊たちが呻吟しながらも順次、南岸へと辿り着き、やれやれといった調子で草原の草を食み始めた。
橋の南岸を守る正規兵たちが東へ向って移動するようなことになれば障害となろうが、そうでもない限りはひとまず背景の態である。
ただ、しきりと牧羊犬が吠えるので川面を見やれば、何頭かの羊が舟に乗せられていた。>>129]
おい、こんなときに羊泥棒か? 返せ。
しかし…医療船じゃないんだよな、あれ。
[何をしているのか気になったので近くに偵察を走らせる。
とりあえず羊を解放しない限り犬が吠え続けて追尾するだろう。]
/*
いやいやいやいや、相打ちすると、後を託す人がだなっ!!...ていうか、チャールズさんを泣かすという野望が...(←あ
/*
んあああああ 投票増えてる。
お許し来てるぞ?やったーーー!!!
wwwでもそうじゃない。一人落ちでいいよおおおw
ダーフィト残れよおおおwww
[橋の下流側では、渡河に挑んだうち100名ほどは負傷者を支えて戻ってきたり、流されて戦域から離れてしまったりしていた。
残りは渡り切っていたが、ほとんどその場から動けていない状況だ。
流水に思いのほか体力を削られ、円陣を組んで防御に徹するのが精一杯という有様である。
遠く近く岸を疾駆している騎兵の姿もまた兵らを戦かせていた。
先程のコリドラスの姿が、馬蹄の響きが、彼らの脳裏に焼きついている。
疾風のごとく南へと引き上げていった赤笑鬼が、ふたたび槌を振るって突撃してくるかもしれないと。
そして、自分たちの守護獣マーティンはもういないのだ。
その死を伏せられた老将は去りてなお脅威であり続けた。
兵らは砦からの撤退時と同様、カークから自己判断で投降していいと言われているが、今はまだ守りに専念している。]
― 修道院北側 ―
[>>142馬の尾のような髪をたなびかせる兵の顔に、見覚えは無い。敵だと確信して放つ矢は、馬を避け兵そのものに当たるが装備に弾かれ、舌打ちににた息をつく。
振り上げられた槍の構えに、投擲を警戒し背を向けないままじりじりと後ずさる。あまり近づかれても困るが走り出すタイミングも掴みかね、もう表情が解るくらいの位置まで近づかれた時。
突然馬が嘶いた。]
!?
[急に前足を上げ足を止めた馬に驚いて目を丸くしたが。
それよりも驚いたのは、男が口にした言葉だった。]
えりぃ…?
[知ってるんだろうかと思いながら、口から零れたのは友達の名前。じっと、警戒はとかずに見つめ下がりながら、だがふいに思い出させられた名前に眉は酷く下がっていた//]
[橋を挟んだ攻防。
南岸に踏み込んだ解放軍の頭上に、上から槍が叩き下ろされる。>>131
槍自身の重さも加えた攻撃は突く「点」ではなく「線」の幅で解放軍を襲った。
槍同士が交錯しない隊列の組み方は正規軍ならではの実用的な美しさ。
鎧の上からでも有効なその攻撃に、解放軍側はたまらず踞る者が続出する。
投石攻撃を倍返しで食らったようなものか。
ガッツのある者たちは盾を頭上にかざして耐えながら、槍隊の懐に転がり込むチャンスを伺って、じりじりと間合いを詰めていた。
行軍の先が詰まってしまうと、橋の南端近くで川に飛び降り、足を濡らして上陸を試みる兵も出てくる。
彼らは左右の槍隊の北側面から攻撃を仕掛けた。]
― 修道院北側 ―
[急ごしらえの浮橋とはいえ、渡河には威力を発揮した。
人間なら二列で、馬ならば一頭ずつ通れる程度の橋でも泳ぐよりは早い。
大盾隊が渡り終えて南岸で並びなおし投槍隊が渡り始めたところで、偵察隊が戻るのと相前後して正規兵の一団が姿を現した。>>88]
来たか。
早かったな。
[最初からこちらを警戒していたか。
あるいは拠点にしているらしき修道院を防衛する部隊だったのか。
渡河を援護するべく、北岸の弓隊が灌木や叢を盾にしてしゃがんで射撃する体勢を取る。
偵察隊もまた本来の所属である弓隊へ合流した。]
[偵察隊から、サシャがまだ残って偵察を続けていること、
さらに川や北岸の東の方から別の隊が近づいていることを聞く。]
───まさか…
[最悪の予想───橋方面の部隊が壊滅した可能性に、顔色を変えた。]
[意識の声で確認を取りながら、配下に新しく指示を出す。
投槍隊に続いて渡る予定だった長物隊を最後尾に回らせ、川岸に上がって休んでいた工作隊に、もう一度川へ入る準備をさせる。]
サシャはもういいから戻らせろ。
[本来なら指笛で戻るよう合図を送るのだが、サシャには届かない。
迎えに行かせた騎馬隊10騎は、途中で西進してくる敵騎馬隊と遭遇することだろう。]
― サクソー川/北岸 ―
どう...
[ 馬の首を叩いて落ち着かせながら、立ち尽くす相手を見る。やはり女性か、と思ったのはともかく...「えりぃ」と零れた声は、発音こそ違え、自分が今口にした名と同じ相手を指すのだろう、と何故かはっきりと確信できた ]
......君は、エディの縁者か?
[ 問いを口にし、口にしてしまってから苦笑を浮かべる。
それを聞いてどうするというのか...? ]
......行け!
[ 答えを待つ事無く、橋の方を槍で指し示す。彼女が逃げぬというなら、もう一度槍を向けるしかないのだが......そうはしたくなかった// ]
/*
だああ...すでに二人落ち希望が三人か...これはだめか...orz
チャールズさん生きた方が後が纏まると思うよ?いやまじで。
― サクソー川/橋の南側 ―
[上陸した羊たちはのんびり?と草を食む。>>144
触らぬ神に祟りなし……というわけでもないが、東側よりに位置する部隊はその扱いに悩んでいたが。
槍部隊に対し、北側からの攻撃>>148が加わったなら、その援護をしなくては、と自然、身軽な軽歩兵たちが動いた。
並ぶ槍の壁を回り込み、北からの上陸を阻むべく攻勢を仕掛けてゆくが。
それが、羊を刺激するか否かは、神のみぞ知るところ、か]
[対し、西側。
上陸した兵たちは、円陣を組み、守りに徹する。>>145
こちら側でも槍部隊への援護に軽歩兵が回っている事もあり、そちらの牽制は騎兵隊が担当していた。
彼らを率いた将は今、戦列後方で静かに横たわるが。
駆けるその心の内には、彼の将の遺志が然り、宿っていた]
[中央橋前の攻防は、混戦を深め行く。
叩き攻撃に切り替えた事で効果は上がるものの、側面からの攻撃に、隊列は自然、崩れる。
先の投石や火炎瓶の影響もあり、数を減らした長槍隊は軽歩兵からの援護を受け、ぎりぎり持ち直してはいるものの。
懐に飛び込まれたなら、更に突き崩されるのは目に見えていた]
……崩される前に、もう少し削りてぇがっ……!
[また一つ、白刃閃かす事で迫る敵兵を斬り崩しつつ独り言ち。
手にした太刀を握り直す]
……まぁだ、いるんだよ、なぁ。
[対する前衛の奥へと向ける銀灰。
指揮する者>>152の姿は、ここからははきとは見てとれない。*]
― 修道院北側 ―
[>>153馬を宥め止める男は近いのに、弓も向けられずに口が動くのを見上げていた。
エディの縁者と言われて答えかけたのを遮るように、また口は動いて表情が変わる。]
っ
[>>154怒鳴られたのだろうその表情に――気迫に、びくっと肩が跳ねた。]
ぅ…。
[じり、じりと下がりながら、背後からは別の気配を感じる。
>>151サシャという呼び声は聞こえないが、土踏む大地の感覚は伝わり、振り返ると騎兵が10騎ほど、戻れといいながらこちらを呼んでいた。その言葉に駆け出しかけて。]
どもらち…。
/*
ふむ、どうなるかと見守っていたが、ダーフィト、チャールズと両方落ちでほぼ決まりかな……?投票動かなかったらだが。
― サクソー川/北岸 ―
[ やはり聞き取るのが難しい発音だったが「ともだち」と聞こえた。そのまま駆け出した娘の姿の向こうに近付く騎馬隊が見える。>>160
己の背後からも、友軍の蹄の音が聞こえていたから、馬首は返す事無く、その場に留まった ]
ともだち、か.........
[ 振り返らない背に向けて落とされた、小さな呟きは、風に紛れる ]
/*
これ貰った兵の運用とか、勝手にやっちゃっていいのかな。いいとは思うのだけど…あんま乱戦に参加してないから不安!
/*
心残り的には、カークと再会して、ぎゃー!となりたかったことが一番かなあ。
まったくもう、愛してるよ(笑)
― サクソー川/修道院北 ―
...偵察兵を見つけただけだ、今更接近がばれてもどうということはないから深追いはしなかった。
[ 追いついて来た騎兵に、何があったのかと問われると、嘘ではない答えを返し ]
それより、あっちを片付けて押し通るぞ!
[ 接近する騎馬隊を指して、そう号令をかけた。一方の舟への攻撃はどうだったか。矢でも射かけられれば、驚いた羊がめえめえと鳴きまくるだろうけれど ]
― サクソー川南岸・修道院跡側 ―
[陣を敷き終えた頃、即席橋からは既に1隊が渡り終えていて、もう1隊の渡河も完了は時間の問題、と言ったところまで来ていた>>149]
まだ全部ではない…が、
[ちら、と川へと視線を流す。
即席橋を落とすための部隊はまだ到着していない]
[指揮官を引き寄せる心算で居たため、進軍の指示は未だ出さず。
右翼の弓兵だけが北岸を狙い弓を引き絞る。
弓兵を守る盾はそれぞれ、ほんの10程度。
それでも無防備に曝されるよりはマシだろう]
[対岸へと視線をやる。
東から巻き上がる砂煙。
反対から別の騎兵が砂煙を上げる様子から東の騎兵は友軍と見れた。
寡兵であれ、挟み撃ちの効果は得られよう]
騎兵の諸君。
存分に駆け回ってくれ。
[傭兵に対し、正規兵のような指示はしない。
砦でクロイツに任せたように、彼の知り合いに小隊の指揮を頼んである。
40で1隊を組む5つの小隊が渡河を終えた部隊目掛け突進を始めた//]
[サシャを見つけた騎馬隊は、サシャがこちらへ走ってくるのを見ると手を差し伸べた。
馬に乗せて行くと合図を送る。
他の者達もサシャを確保したと見れば、すぐに本隊へ合流すべく引き返すだろう。]
/*
んで現状…ええと周りの様子見て留まるか動くかだよね。
渡河しないのなら迎え撃ちに参戦せねばで、渡河して先におくたん相手していいならそっち受け持つ感じかな…。
― 修道院側/北岸 ―
[サシャらが戻ってくるのを待つ間も、渡河の歩みは続く。
投槍隊の次に渡ることとなった弓隊は、じりじりと移動しつつ、弓が届く距離になれば南岸の相手へと射撃を開始する。
対岸からも矢が飛んで来れば、茂みや灌木に身を隠しているとはいえ矢を防ぐものは無い現状、あちらこちらで射抜かれた者の悲鳴が上がった。]
/*
こういう時、メモで有難うごめんなさいを書くべきかどうか…。
悩む。
ロール内で何とかなってる範囲だから、言わなくていいとは思いつつ、でもお礼とか謝罪は言うべきとも思いつつお礼まみれのメモ乱舞もどうかと思いつつので(ジレンマ
― サクソー川/修道院北 ―
[ こちらへ足止めに来るかと思われた騎馬隊は、サシャを確保すると、未練を残さず、引き返していく>>166 ]
......こちらに構っている暇は無い、というわけか。
[ つまりは、既に渡河は実行され、オクタヴィアスの率いる部隊とも遭遇している可能性が高い ]
急ぐぞ!
[ 騎馬隊は、馬に鞭当て、浮き橋へと急ぐ。やがては舟の姿も、オクタヴィアスの目に入るだろうか? ]
/*
んー、時間的なものも鑑みると、俺VSダンで、クレスVSチャールズさん、かな?
まあ、一応その線で見とこう。
/*
追っ手かけねえはないな???目の前を走っていってるね!??
と思いつつ焦りつつ、
wwwもういっそ見なかったことにした方が混乱ないのかどうか。
ひえーーー。攻防戦の前に、そこ、が。
― 修道院側/南岸 ―
[南岸へと渡った者達へと、敵騎馬隊が突撃してくる。
少数ずつ複数に分かれて駆けてくる彼らの動きは、戦いに慣れていることを感じさせた。
最初に渡った大きな木の板と狩猟槍を持った大盾隊は、できる限り固まって動きながら、橋の前の空間を確保すべく少しずつ前へと出る。
一方の投槍隊は、渡り終えた者から大盾隊の前に出て騎馬隊に槍を投擲しては下がっていく。あるいは、その仲間を守るように狩猟用の網を数人がかりで広げた。
盟主が率いる部隊の皆には、対騎馬戦は狩りと同じだと説明されていた。
盾で壁をつくり、投槍で驚かせて引きつけ、網で足をとめ、長物で仕留める。
生憎と、長物隊が到着してはいなかったのだが。]
― 修道院側・北岸 ―
[>>166差し伸べられた手をすぐさま掴み、騎兵の背後に乗り込む。騎乗はあまり得意でないため、手綱を取る人に必死にしがみつきながらの移動は長くはなかった。]
ごめ、遅ぐなって
[連れて来てくれた騎兵にありがとうと言いながら飛び降りて、先に合流していた10名に謝りながら、今度こそ>>167弓部隊に急いで合流し、川を渡ろうとするためじりじりと動く。
草叢の影や、低木に身を潜めながらの移動の中、>>165渡河を終えた兵の先端に、騎兵がぶつかり始めているのを見ると援護の為の矢を放つ。周囲に同じく潜んでいた弓兵らが、>>164弓に狙われ時折倒れてゆく悲鳴を聞き強く唇を噛みながら。]
― 修道院側/北岸 ―
[盟主自身は、他の騎馬隊と共に未だ北岸にあった。
機動力のある騎馬隊を遊ばせておくには惜しいが、北岸から迫る相手が優勢な部隊であれば弓兵たちが蹴散らされる恐れもある。
だが、サシャと共に戻ってきた仲間から相手の規模を聞くと、心を決めた。]
投槍隊の次に渡る。
[騎馬が30ほどであれば、長物隊で十分止められるだろうとの判断のもと、弓隊の長と騎馬隊の皆に合図をして、投槍隊に続いて騎馬隊を渡らせ始める。]
[この時のダンクラードの姿といえば、前の戦いとほぼ同じ狩り髪の色を染め粉で明るくした程度である。
カークの影武者変装が露見しないようにという配慮だったが、見る者が見ればすぐに盟主当人と気づくだろう。
腰には変わらずの二刀、馬の鞍には狩猟槍と弓。
そして、布に包まれた細長いものが鞍に付けられていた。]
事前投票集計の結果、次の更新で墓落ちするのは、【チャールズ と ダーフィト】となりました。
【投票をチャールズにセット】してください。
お二人は、華々しく熱血な結末に向けて準備をよろしくお願いします。
伝書屋 カークは、老将 チャールズ を投票先に選びました。
正規軍兵士 ダーフィトは、老将 チャールズ を投票先に選びました。
老将 チャールズは、老将 チャールズ を投票先に選びました。
/*
チャールズが混乱するのもよくわかるというか、カークが部隊を橋の前に動かすのと、ダーフィトが北へ渡るのが、時間軸とログ上で前後してるっぽいからねー。
俺もダーフィトがサシャと直接会うくらいまで気づかなかったという。サシャは川越しに射たんだろうなー、と思っていたら!!? という感じでした。
/*
ちょっとチャールズさんと肩組んで泣こうかな気分です...つか、ダン向こう岸に行っちゃったねえ...俺も渡るしかないか。
/*
ダーフィトとバトルするには北岸にいなくちゃいけないけど、舟が火矢を放つには俺が南側に渡らなくちゃいけないらしいというジレンマ。
なんでわざわざ北岸来たんだろう。
舟の矢除けか。そうか。
後世の歴史家 ナイジェルは、老将 チャールズ を投票先に選びました。
後世の歴史家 ナイジェルは、正規軍兵士 ダーフィト を能力(襲う)の対象に選びました。
独立解放軍盟主 ディークは、老将 チャールズ を投票先に選びました。
辺境伯嗣子 オクタヴィアスは、老将 チャールズ を投票先に選びました。
― 回想 ―
[オクタヴィアスと友人としての付き合いが始まるとともに、彼をしばしば訪れるダーフィトとも徐々に打ち解けていった。
同年代のダーフィトとは、語ることや付き合い方もオクタヴィアスとはまるで異なるもので、酒を飲み語り合ったりしたものだった。
ダーフィトは時折、他では口にしないような話題を振ってくることがあった>>3:350]
ウェストマールが?
[そんな話題に慣れてきていた身でも、その日はさすがに驚いたように聞き返してしまった。
軽い世間話といえばそれまでだが、彼がそれを聞くのにはなにか意図があるように感じだのだ。
軍人だったころには間違いなく、事実はどうであれそんなことはないと答えていた問い。
その時も、やや躊躇った後、そう答えようとしたが]
……お前にもそう見えるか?
[結局は、肯定ととれる言葉を返す。
付き合ううちにダーフィトがどれほど優秀な軍人であるかは理解していた。
ならば誤魔化そうとしても、いつかは気づくだろう。
それにオクタヴィアスの友になると決めた以上、ウェストマール軍人としての見解を述べるのでは、彼らの利益にはならないと思ったのだ]
……実際のところ、俺が辞める少し前あたりから軍も様子はおかしかったな。
粗悪な武器が流通したり、兵士も思うように集められなくなっている。
金を掛けている軍ですら影響がではじめているんだから、他はもっと国力が落ちてきているとみていいだろう。
今は、まだ問題ないだろうが……。
この状態が5年、10年と続いていけば、いずれはもっと影響がでるだろうな。
[今までは、国のありように疑問など抱いていなかった。
国に命じられるままに戦うことが自分の任務だったからだ。
だが彼らと付き合っていくうちに、果たしてそれで本当に良いのかと考えるようになっていた。
異国には異国の人たちの暮らしがあって、それぞれに自分たちの国のことを大事に思っている。
そんな当たり前のことを彼らと接して実感していくたびに、それをウェストマールの都合だけで断ち切っていっていいのかと思えてきたのがひとつ。
そして何よりそのことが原因で、ウェストマール王国の国力が衰えていくのを憂いていたのだった。
ゆえに、ダーフィトに告げる表情はあまり明るくもない]
[物思いに沈み込んでいると、更にダーフィトはとんでもないことを尋ねてきた。
先ほどの話は前振りで、こちらが真に訊きたかったのかと悟る。
ラモーラルがウェストマールの支配を離れたとしたら。
その仮定は、彼らが一転してウェストマールに反旗を翻すということでもある。
オクタヴィアスの信念と、国のありよう。
それが同じであったからこそ、迷いもなくオクタヴィアスの味方になることが出来た。
その前提が崩れた時、どちらの手をとるのか。
その為に選ばなかったほうを捨てられるか。
突きつけられたものは重い]
[他国からどう思われようが、自身にとってはウェストマールは生まれ育った国だ。
そのウェストマールを簡単に捨てるとは即答できなかった。
だからといって目の前のダーフィトやオクタヴィアスと敵同士になりたくはない。
そもそもオクタヴィアスに惹かれて彼と共にあるために、軍を辞めたのだ。
彼の信念が、もしウェストマールからの独立を願うことになったとしても。
その暖かな陽射しを忘れることは、一生出来そうにもなかった。
ならば――既に選択は成されている。あとは何があっても彼らの友であるという覚悟だけだ]
[どれくらいの沈黙だったのだろうか。
随分長い間逡巡していた気もするが、実際には短かったのかもしれない。
迷いを振り切るとダーフィトに告げる]
ああ。
その時が訪れたとしても。
俺は、タヴィアとお前の友であり続けよう。
[曇っていた表情は、それでようやく晴れた]
― サクソー川南岸・修道院側 ―
[突撃を開始した騎兵に矢が降り注ぐ>>167。
突進の勢いに任せ怯む様子はなかったが、矢傷を負う者、正確な射撃>>170に射抜かれる者が出始めた]
[向かう先にある大きな木の盾を構える隊の後ろから、敵兵が数人前に出てくる。
放たれるのは矢よりも存在感のある投槍>>169。
避けながらの突進は至難を極めた。
堀側に居る1隊が大きく南に迂回し、堀を掠めながら大盾隊の南端を狙い横から突き上げんとする。
正面から大盾隊へと仕掛けたいくつかの騎兵は、広げられた網に阻まれ動きを鈍らせたり、馬が網に驚き棹立ちになったりした。
しかし免れた騎兵が網を広げる敵兵を狙い剣を揮う]
[対岸を狙う弓兵にも敵の矢は到達した。
盾で防げるのは極一部。
そこからもれた矢が1人、また1人と弓兵を貫いて行く。
こちらが放った矢も被害は与えているようだが、数の利があちらにはあるだろう]
森や平原の民で構成されてる割には、良く調練されてる。
彼らの慣れた動きで対応させているのか。
[網を使った戦い方など、軍学校では習わないだろう。
ただ、指揮しているのは傭兵部隊。
彼らならばある程度は臨機応変に対応も出来るはずだ]
[ちら、と川へ視線を流す。
舟の一部>>168が視界を掠めた。
次いで即席橋へと視線を向ける。
指揮官らしき人物は未だ北岸に在る>>172。
顔は良く見えない。
ただ、髪の色が以前のダンクラードよりも明るいものに見えた]
…もう少し。
[街道での一件もあり、髪の色程度では人物の特定はしなかった。
あちらの動きを具に見て、火矢の合図は遅らせる//]
熊殺しの森の民 サシャは、老将 チャールズ を投票先に選びました。
― 回想 ―
[───若人たちよ、知るか。
年経た老木にも、若木の頃があったことを。
老いて同じく見える者にも、その年の差が、見上げる如くに大きくあった頃があったことを。
若き日の男には、コリドラスこそがそうだった。
経験浅き青年の目に、未だ狸ではない───けれど既に容易に本心見せずにあった飄々たる先達が、越え難き壁とも映っていたこと。
けれどその背中が、ひどく眩しくも見えていたこと。
もう30年も昔の話になるか。
そう古いこととは、今も思えはしないのだけれど。]
― マーチェス平原/死闘の後 ―
[そして今。男たちは、それを示した。
その命を賭け、己の信じる正義に炎を燃やした。
一人は攻めるために、一人は守るために。
けれど。と、男は思う。
けれど正反対にも見えるその選択は、究極的にはひとつところを示すのだ。
ラモーラルの、新しい明日を。
次代に託す未来を。
全てを賭して切り開かんと、力振るい尽くしたのだろう、と。]
― 回想 ―
手本であれば、
[あの晩、男はこう言ったのだ。]
儂も多くの手本を得てきたのだ。
お前の父に…、…かつて共にあった先達に。
正しいと信じることに力を使え。
それが分からなければ考え続けよ…とな。
それが形となり、お前やお前たちに継がれてゆくなら、
──── これほど嬉しいことはない───…*
― マーチェス平原 ―
[恐らく、カークはまたひとつ継いだのだろう。
彼の父の生き様に。
それを交わす視線に滲む意思の強さに思う。
ふと、彼の父と交わした言葉が脳裏に過ぎった。]
( ああ、やはり、)
( 愉快な勝負じゃないか。)
[遠く、弟分の笑顔が見える。]
( なあ、 兄弟──… )
[男にはひとつ、心に誓ったことがある。
エディの墓前で心に定めたことがある。
彼に生きていて欲しかった。
彼の未来を繋げたかった。
彼ともっと言葉を交わしたかった。
─── 彼に、生きて主の傍にいて欲しかった。
だからこそ、]
[…───守る。
未来の為、この戦いののちの明日の為に。
ラモーラルの最大の宝たる"人"を失わせはすまい。
手の届かないことはある、叶わないこともあるだろう。
けれど可能な限り、命賭けても守り抜いてみせよう、と。
そう、心ひそかに誓ったのだ。
恐らくは似たようなことを思っていたのだろう。
弟分の死には、だからそれ以上の嘆きを見せることをやめた。*]
/*
あ。
前の発言がちょっとおかしなことになっていることに気づいてしまった。
まあいいか。意味は通じるでしょう。
カーク!!!
[ダンクラード様、ではなく。
そう彼を呼ぶ意図は青年へと伝わったか。
橋では、両軍が激しくぶつかりつつある。
人が、羊が渡河を開始している。
火炎瓶が投げつけられる。
石が人の上を飛び交う。
弩が兵士たちを貫いていく。]
騎兵はあるか!────追え!!!
あれをやってはならん!!
[そも、この隊につけられている騎馬の数は少ない。
主たる目的は伝令用といった程度だ。
急ぎ編成して動かしうるのは10騎ほど、それでも盟主の元へ向かう騎兵を放置は出来なかった。]
/*
ダーフィトと戦いたいけど渡っちゃうと云々の葛藤再び。
ちょっとダーフィトの動き待つか。
───とやってると、ダーフィトがオクタヴィアスからの火矢の合図を待ってる可能性もあってだね。
/*
ぴこん!
カークがこっちに来ればダーフィト(の落ち)を任せられるから、俺は安心して南に渡れるのだな!
さすがチャールズ。
申し訳ありませぬ。
騎兵を取り逃がしました。
ダンクラード様、この策見破られたように思われます。
一軍が川の南をそちらへと向かいました。
我らは未だ、北岸に。
ダンクラード様。そちらの、橋は。
[架かったか、と。
報告に問いをつけて投げ返して]
― 生前・マーチェス平原 橋の北方 ―
[別たれた道。見たものが違う15年。感じたものが違う15年。
互いの重さを、確かめ合うように、吐きだすように交わした視線>>11と言葉が歩んできた道を雄弁と語っている。
彼が未来への光を見たように。
私は彼らの乱>>36を言葉と感じて変わっていこうとする在りかた>>37>>38に大切な日常を送るものたちが変革をしていく未来の光を見た。
ゆえに支柱を折ろうとした。チャールズ・フォスターを越えずしてダンクラードには届かない。捕えれれば最もいいが、そのような甘さでは道に至れない。そう感じるからこそ、討つときめた。より少ない犠牲を…早期の決着を。一人でも多くの若者たちの未来を求めて]
カーク、行け。
[ひとつ、落として傍らを見る。
視線交われば盟主の姿模した彼へと頷きひとつ。]
あの動きは恐らく、見透かされたのだ。
ダンクラード様は西にありと見て、軍を動かしたのだろう。
とはいえ、今こちらから態々と明かすに及ばず。
よって向こうには、───儂が行こう。
[向こう、と。
橋の半ばに、兵を圧する将のある方を示しやり、]
/*
投下途中にちょうどいいのがあったので付け加えるのでした。
マーティンさんは安心して休んでいるようですね。とても結構なことでございます。ほっほっほっ。
― どこか ―
[オクタヴィアスとクレステッドが熱い抱擁を交わしているその頃。>>4:171
どこからその様子を見ているのか、はあとため息一つ]
全く……。
[零れた言葉はオクタヴィアスだけに向けられたもの。
テッドと呼ばれている青年が、恐らく幼馴染のクレステッドなのだろう。
自身の死を悼み後悔している風のオクタヴィアスに向ける言葉は的確であり、凡そ自身の心情と変わることがない。
どこまで自身のことをクレステッドが聞いていたかは知るところではない。
だが、こうして一度も会ったことのない自身の心情を理解してもらえているのは有り難いと思うし、彼がいればオクタヴィアスの心配はいらないとも感じた]
[問題はオクタヴィアスのほうだ]
……ずっと見張っているっていっただろ。
俺が命を落としたからって、その約束を反故にするとでも思っているのか。
[置いて行かれたなんて全く思っていない。
オクタヴィアスが自身のことを忘れない限り、身体は砦に置いたままでも心は置いて行かれてないのだから]
だから……明日には引きずるなよ。
[弔われるのは自分だけではない。
他にも命を落とした人間はいるから、悲しむなとはいわない。
それでも明日がくれば、また進まなければならない。
それが生きているものの責務なのだから]
― 修道院側/南岸 ―
[幾多の妨害を越えて、大盾隊の正面にとりついた騎兵がある。咄嗟に南へと迂回して横から大盾隊に攻撃してくる騎兵がある。>>173
手練れの動きに翻弄されて、大盾隊が南東の一角から崩れ始めた。
投槍隊は人数が揃ったところで、緩やかなひとまとまりとなって動き始めた。
大盾隊の南側を前進し、網を広げ槍を投げてしきりに進む構えを見せる。
網の持ち手を狙われれば、あっさりと網を相手の方に投げつけて攻撃を避けようとする。だが間に合わずに切り伏せられる者達も少なくない。]
行け。先に西へ行ってダンクラード様をお助けしろ。
この橋の道は儂が預かる。
兵は連れて行けよ。
盟主が単独で動くなどということはない。
[促せば、移動は川の北岸を行くことになるだろう。
だが、湿原に橋があるならそれで構わないのだ。
敵軍がその移動に動じて橋から退けば良し、とはいえ易々と退かせる気とて元よりないが]
───儂が行くのに、遅れるなよ。
[向こうで遅れるなよ、と。
軽口めいた冗談をひとつ投げて寄越した*]
[投槍隊が渡り切った橋を、今は騎馬隊が渡っていた。
渡り終えたところで一旦止まり、隊が揃うのを待つ。
その最後の一騎として、盟主は弓隊と長物隊に合図を残し、南岸へと向かった。
橋を駆け抜けながら工作隊にも指笛で合図を送る。
川岸にいた彼らが、とぷりと川の中に身を沈めた。]
[返ってきた声に、安堵をひとつ、緊張をひとつ。]
隊が破られたわけではないんだな。
ならいい。
来るならば、迎え撃つ用意もしておく。
橋は、思った以上に頑丈だぞ。
皆が走ってもびくともしない。
[投げられた問いに、軽口を叩く余裕も見せた。
無事に渡河を開始していると示す。]
[だが、橋へ、向こう岸で武を振るう若い将のところへは儂が行く、とチャールズが宣言するのを聞けば、ぐ、と奥歯を噛み締める。
その傷で、とは言っても届かないのであろう。]
親父の墓に酒を備える役はあなたにしか頼めません。伯父貴。
[父の”兄”に一礼して馬腹を蹴った。
その後を兵が追う。
能う限り、疾く。**]
/*
落ちまわりがだいたい見えて安心したので、もう橋落ちてもいいやという気分になっている。
盛大に燃やそうじゃあないか。
[音にならぬ揺らぎを、この声は伝える。
今感じられるのは、心地良いほどの緊張だ。
安定している。と、そう思う。]
面目ない。橋に食いつく前に抜けられましてな。
数は多くありませんが、追っ手を差し向けました。
後背からじきに追いつくでしょう。
────、ふむ。
/*
にゃ?判らなくなったぞ...チャールズさんが10騎追わせて、その後をカークと兵?
歩兵隊全部とか追ってきてるの??
ダンクラード様。
カークに兵を預け、そちらにやります。
…こちらの敵兵が減りましたでな。
まさか「ダンクラード様」に橋破りをさせるわけにもいかんですから、儂がちいっと働きますゆえ。
───少し、待ってて下され。
[すぐに自分も向かうから、と。
日常の続きのような口調で報告を付け足しておく。]
/*
んんんん、カークは一騎打ち出来る程馬上に慣れてない設定だよねえ...ディークはオクタヴィアスの方と対決したいんだろうし、もうちょっと騎馬連れて来て軍団戦の体をとるべきだったか...失敗したな。
/*
wwwwwやっぱ見逃すべきだった、か。
い、いやあああ。いやあ………
すまないな…さすがに目の前通り抜けていく騎兵に追撃なしは、ねえわ。ねえわということで遅刻でごめん。そしてクレスをひたすら待たせてごめん。急ごうね。
― サクソー川/修道院北 ―
[ 駆ける騎馬小隊の背後から、追いすがる10騎程の騎馬が在る>>188だいぶ引き離していた筈だが、伏兵を警戒しながらの動きの間に、距離を詰められたらしい ]
『我々で足を止めます!隊長はオクタヴィアス様の元へ早く!』
[ 30騎のうち、10騎が、そう告げて馬首を返す。命じてもいない動きだが、その想いは無視できぬもの ]
...判った、頼む!
[ そのまま残りの20騎を連れて、浮き橋へと走った。ダンクラードは既に橋を渡っていたか?橋の袂には100を優に越える長物を持った兵達が居る ]
......多いな。
[ 如何に機動力を誇る騎馬隊といえど、簡単には抜けぬ数の差、隙をつけるとすれば... ]
火の手が上がった時を狙う...
[ 視線は川をゆく小舟から、橋へと向かう。
あの橋に使われた木材は生木に近いはず、おそらく火をかければ、激しく燻り、盛大に煙をあげる。それが目眩しになるだろう、と。
カークの率いる兵が、こちらに向かっている事は>>195無論、まだ知らないままだ ]
策を見破られたなら仕方ないな。
相手にも聡い奴がいたということだ。
カークが? わかった。
なら北岸は任せることにする。
南側に出てきた相手がそれなりの数いるから、
なるべく早めに渡ってしまいたい。
[互いの状況を知らせ合い、今後の動きを告げ、]
───そうか。 …そうだな。
張り切りすぎて腰を壊すなよ …。
[冗談に紛らわそうとした声は揺れ、語尾が弱まって掠れる。]
― サクソー川南岸・修道院側 ―
[突撃を行う騎兵は一撃を加えた後、隙を見て転進し走りながら隊列を組み直す。
そのため、正面から攻略を狙う4隊は、自然と時間差を利用した波状攻撃へと移っていった。
大盾隊の前面へと出てきた投槍隊が果敢に前へ進もうとしている>>191。
渾身の力で投げられた槍が騎兵の1人を貫く。
負けじと突撃を敢行した騎兵が突進を鈍らせられながらも網の持ち手を斬り伏せる]
[一進一退の攻防、だが敵兵が徐々に渡河してくることに、騎兵達は若干の焦りも覚えてきた。
波状攻撃を仕掛けるうちの1隊の足並みが乱れる]
[即席橋では敵騎兵が迅速に渡り始めている。
最後の一騎は指揮官らしい人物>>193。
それが即席橋の半ばを過ぎる辺りで、オクタヴィアは右手を真っ直ぐに上方へと伸ばし、掲げた]
舟上部隊……放て!!
[掲げた右手を振り下ろす。
それよりも前に敵弓兵から射撃があったかもしれないが、可能な限り盾で防ぎ。
合図と共に弓を引き絞った]
[鏃が煌々と燃える火矢が即席橋を狙い、弧を画く**]
/*
歩300(カークとチャールズ)
| 歩200 | <東>
歩200 歩200 羊(背景)
(円陣) (半円陣)
/*
橋方面隊(カーク・マーティン・チャールズ):1000(元正規兵:610/他:290/遊牧民:100)
馬:40/舟:上限20(必要あれば)
― 閑話 ―
[ 槍の訓練を始めたのは、軍に入ってすぐの頃からだ。最初は見よう見真似といった体だったが、手本とした将が良かったのか、割合に手に馴染むのは早かった ]
フォスター将軍!?
[ チャールズ・フォスターが、何の用事でか、軍の訓練場で槍を握っている時に現れ、声をかけてきたのは、2〜3年程も過ぎた頃だったか>>246 ]
ありがとうございます!
はい、今後も十分に励みます。
[ 筋が良い、という言葉に思わず頬を紅潮させて、大きな声でそう言った。
「貴方を手本に」という言葉は、さすがに気恥ずかしくて、口に出来なかったが、或いは槍を使う型を見れば、一目瞭然だったかもしれない** ]
― サクソー川/修道院北 ―
[ 今又、槍を握り、橋を渡ろうとする解放軍の軍勢を見つめる。
こうして槍を握ると、今も先刻遠く目礼を贈った将の、勇壮な技の冴えが目に浮かぶ ]
(いつか、貴方に......)
[ 届きたかった、届かせたかった......最早、その機会は永久に無いかも知れないが ]
護ってみせる......
[ ひとつの、揺るがぬ誓いを胸に、燃え上がる炎へと、向かう** ]
まったく。厄介なことです、が──…
… 喜ばしくもある。
[困ったものです、と。
相手への評価には肩を竦める調子が返る。
それが単に強敵を喜ぶ響きではないこと、すぐに知れようが]
なあに、
[ふん。と、弱くなる語尾に笑みが返った。
今も身体を覆う痛みの気配に乗ることはなく、逞しい笑みの気配ばかりが微かに音なきままに乗せられ]
肩が凝ったら揉んでくだされと、お願いをしておいたでしょう。
[にこやかにそんなことを言う。
勲章付けすぎれば肩が凝る、と。
出撃前の言葉を引けば、男の口元にも笑みが浮かんで]
あまり、お待たせは致しませんとも。
……ダンクラード様。
若も、あまりご無理なさりなされるなよ。
ダンクラード様のご無事な姿を拝むために、
儂はこれより橋渡りますでな。
[平静を装うように低く抑えられた声に、
いつかの日少年を安堵させたように、優しい声が柔く響いた]
― 昨夜/修道院跡 ―
立派な挨拶だったな、タヴィ。
[ 葬儀後の集会でのオクタヴィアスの言葉は>>33、確実に兵達の心を捕らえたと思える。恐らくは、この先は、寝返りの心配はしなくて済むだろう ]
俺はな、タヴィ...お前が変わってなくて嬉しい。
[ 続いて告げたのは、完全に兵としての立場を離れた言葉 ]
ずっと、お前は優しすぎるんじゃないかと案じてた。
けどな、今、お前を見ていて判った。
優しさに「過ぎる」なんてことはない。
お前は......戦の最中でも、悲しみの只中でも、決して優しさを喪わない。
それは、ひとつの強さだと。
[ そう告げて、彼は笑い、自分を兄と呼ぶ青年の頭に、ぽふ、と手を乗せた。撫でるというより、その背の高さを確かめるという仕草で ]
タヴィ、お前は優しくて強い。
そのままでいろ。そして......いつか、自由に夢を叶えてくれ。
俺は、それが見たい。
だからその日のために...
[ 必ず、お前を護る、と、そう言って** ]
― 修道院側/南岸 ―
[傭兵騎馬隊の波状攻撃に、大盾隊は対応できずに崩れ立った。
防御が崩れれば、さらに犠牲が増えていく。
激しい攻撃を受けている大盾隊を横目に、投槍隊は前進と後退を小刻みに繰り返して騎兵を誘おうとする。
それほど統制された動きではないが、気を引くために彼らも声を上げ、槍を投げ、槍が無くなれば石でも投げる。
騎兵が来ればわっと崩れて逃げ、再びゆるく集まった。
もし迂闊に奥深くへ入り込んだものがいれば周囲の者達が鉈や山刀を抜き、囲んで仕留めようとするだろう。]
― 修道院側/北岸 ―
[北岸にいた弓兵たちは小舟を視認していたが、そこに羊が乗っているのを見て射撃をためらっていた。誰かが口笛で羊を呼ぶが、羊たちは揺れる小舟の上で怯えて固まり、動こうとしない。
吠える犬はとうとう浮橋の近くまで来て、小舟が止まれば水に飛び込みそうなそぶりを見せている。
北岸に残る長物隊は、舟と共に迫る騎兵に対して身を寄せ合って固まりを作り、それぞれの得物を前に突き出す。
得物と言っても長槍などの武具は数えるほどだ。多くが干し草を集めるフォークや鉤であり、草を刈る大鎌であり、その他の身近な長いもの、である。
それでも揃えて突き出されたそれらは、それなりの壁を形作る。]
― 修道院側/浮橋 ―
[騎馬隊の多くは橋を渡り終え、一つのまとまりを作っている。
その最後尾、盟主が渡ろうとした時に、川の上にあかあかと火がともった。
川に浮かぶ小舟8艘。
そこから、流星のように炎上げる矢が降ってくる。]
…っ。
[一本が髪を掠めて水に落ちる。
一本が目の前の葦に突き立ち、馬が驚いて棒立ちになる。
火矢の降る橋に取り残された盟主の姿に、皆が浮足立った。]
[乾いた葦は、火矢が突き立てばあっという間に燃え広がった。
炎の舌が橋のあちらこちらから伸び、骨組みにまで燃え移る。
乾き切らない丸太の皮を火が舐め、燻って白い煙を吐き出し始めた。
風向きは折悪しくも南西。
北岸へと濃い煙が流れていく。
煙に巻かれた者達は、涙を流しながら咳き込む羽目になる。]
[燃えあがる橋の中央で、盟主は苦心して馬を宥め、御す。
馬の暴走はなんとか避け得ても、前にも後ろにも炎の道が続いていた。
後ろに視線をやり、髪に移った火を払い落として盟主は前を向く。]
ゼーレ。頼む。
おまえが運んだ風を思い出せ。
[馬の耳にささやきかけ、首筋に手を置いて馬と鼓動を合わせる。
月毛の馬は一つ嘶くと、炎の橋を疾走し始めた。]
― 修道院側/川の中 ―
[先に盟主の合図で川に入った工作兵たちは、半数が火を消すべく慌てて橋へと泳ぎ戻った。
だが残りの半数は最初の指示通りに小舟へと向かう。
川を遡って泳ぐのは困難を極めるが、工作兵たちはいずれも泳ぎの達者なものたちばかり。>>2:281
時に川底の石を手掛かりにしながら、着実に船との距離を詰めていた。
身を守る物が無いために射られればひとたまりもないだろう。
それを避けるため、またなるべく身を隠すために、彼らはできる限り潜水して進んでいく。]**
/*
火計を最大威力で喰らってみた上に、自分でかっこつけてみるという。
やってみたいじゃん。
燃え上がる橋を駆け抜ける!!!って。
[チャールズから返ってきたのは笑みの気配だった。
拠点で彼の姿を見たばかりだ。
万全でないことはよくわかっている。
それなのにこうして聞いていると、
なんの心配もいらないようにさえ思えた。]
…そうだな。
肩でもなんでも揉んでやる。
[食いしばっていた歯が緩むような笑みが浮かんだ。]
俺が心配ばかりしていると、
おまえが安心して力を揮えないからな。
[伝えるつもりのなかった言葉まで意識にぽろりと零れて、慌てて口をつぐむが、時すでに遅し。]
……おまえも俺の心配ばかりしないで、
さっさとこっちに来い。
早く来ないと、こちらから行くぞ。
[照れ隠しに、ことさらぶっきらぼうな言葉を投げる。
優しい声音響く世界で、かつての少年は小さく頷いた。]
― サクソー川/橋の北側 ―
[橋の攻防へと視線を返せば、橋の中央は惨憺たる有様である。
渡河に成功した兵からの攻撃は一定の成果を挙げている。
それは遠目にも分かる…が、橋の中央、要の一点を押さえられて突破が出来ない。
恐らくあのままでは、突き崩されるのはこちらであろう。
今ここにある兵は150ばかり、あとの150はカークに預けた。
カークへ預けた兵は、主に元砦兵や森や平原の民出身の民兵だ。
彼の機動には元正規兵より民兵の方が良く馴染む。
もう少し西に差し向けたくは思えども、目の前の軍が少数で削りきれるほど容易い相手ではないのも、また事実。
200預けるを諦め、半数とした。]
[川の南側、その東側では川から上がって槍隊に突きかからんとする兵と、それを防がんとする軽歩兵との間で小競り合いが起きはじめている>>155
草を食んでいるところを追われた羊が、めぇぇと鳴いた。
一頭が警戒の声をあげれば他も従うのは草食動物の性、めぇぇと声上げる羊たちはうろうろと落ち着きなく歩き始めた。それに吠え掛かる牧羊犬の吼え声が、戦いの合間に響く。
年若い兵が一人、川から上がった。
不幸にも戦闘に巻き込まれた羊が一頭、一際高い声をあげて地面に倒れた。それを見て彼は顔色を変えた。]
『羊に手ぇ出してんじゃねえ!!!』
[叫んだ彼は、遊牧の出だ。
その声に怯んだ軽歩兵が一人、突き倒された。]
[戦場の中央。橋の前は混戦を深めている。
その混戦の中、歩兵らにもっとも恐怖を撒き散らしているのは銀灰の将だ。
白刃の閃きに正面から打ち合える者はなく、やがて、彼の周囲には僅か空白が出来つつあった。]
良いか。
我らが目指すは、あの陣の突破とする。
───皆、盾を構えよ。抜刀せずとも良い。
盾を押し出し、一斉に敵陣中央へと押し込む。
食い破ったなら反転、西を叩く。
渡河の連中を助けるぞ。
あの将は、儂が止める。
…ああ、お前たちはついて来い。
[男は馬上、剣を抜き放つ。
槍は未だ鞍に括りつけられているままだ。
言葉の最後は己に従う数騎へと向けられた。
彼らは盾を持たぬ男の周囲を固め、その助けを為すだろう。
その中でも気の利いた、信置ける者に男は指示を与えている。]
『───万が一、儂が指揮能力を失ったなら、』
[顔を顰める部下に、男は傷を示した。
仕方なかろうと言えば、不承不承の頷きが返る。]
『兵の生存を、第一にせよ。』
『…良いか、いたずらに死なせてはならん。』
[確かめるように元正規兵…元ラモーラル軍麾下の男へと指示を与え、一度顎を引いた。]
『可能ならば西へ向かえ。』
『ダンクラード様をお助けせよ。』
『難しいなら徹底抗戦するに及ばん。』
『兵の…民の命を守れ。いいな?』
『儂の命は、そのあとでいい。』
[もう一度顔を顰めた部下の肩を、宥めるように叩く。
次は、頷きは返らなかった。]
― サクソー川/橋の北側 ―
──── 往くぞ!!!
我らが
[橋の後方、最後の兵が動いた。
盾構える兵団は、巨大な槍の如くに敵正面を食い破らんと*動く*]
― サクソー川/橋の南側 ―
……けっこー、削られてきたか。
[各所の様子をちらりと見やり、は、と一つ息を吐く。
遠投と二方面からの攻撃を受ける槍兵は、半数近くまで数を減らしている。
三隊に分けていた弩隊も迎撃に徹した二隊、特に正面は矢数心許ない]
乱戦なっちまうと、長物はきっついし……な。
[ならば、と思案巡らせて]
……槍組、重歩の後ろに下がれ!
軽歩は槍組援護しつつ、東西の端、固めろ!
正面弩は後退、矢なしで無理する必要はねぇ!
東の連中は、軽歩以外正面戻れ!
羊に構う必要はねぇんだから!
[羊を巡る攻防のようなものもあった様子に、そんな突っ込みを付け加えつつ、改めて前を見て。
敵陣最後方から、西へと向かう兵の動き>>195に数度、瞬いた]
……下流に援軍?
ちょいと、まじーか、な。
[下流の敵兵力がどれほどのものかはわからないが、均衡崩し得るものだろう。
ならどうするか、と再び思案は巡り]
騎兵、特に足の速いの下流、行け!
こっちゃ、どーにかなる!
[当初、東寄りに配置した隊から100騎を回す、と。
それは、広い空間での戦いに持ち込まれなければ、という前提での指示。
なったらなったでどうにかする、というのは言葉にせずとも銀灰に宿る色が物語る]
[飛んだ指示に応じ、長槍隊が後退を始め、援護のために回った軽歩兵たちがその場に入れ替わる。
入れ替わりの隙を突いた攻撃に倒れる者も少なくなかった。
橋西側の交代は比較的素早いが、東はやはり、羊が引っかかる]
『だったら、最初から連れてくんなよな!』
[羊が巻き込まれた事に憤る者>>212に、そんな突っ込みが飛んだが果たして届いたか]
[渡河した者たちと騎兵の攻防は、少しずつ様相を変えて行く。
文字通り、息を吹き返した者たちからの反撃>>213に、数騎が崩れた。
が、盾を構えた円陣は強固で、一度に攻めかかるのは難しくもあり。
一進一退の攻防は続いていく]
……お?
[二手に別れた、敵陣最後方が、動きを見せる。
盾を構えた壁が迫ってくるのが見えた]
は……ぶち抜きにくるってか?
……受けてやろーじゃねーの。
[く、と上がる口の端が笑み刻む。
向こうの意図はわからないが、こちらを押しきるというなら、こちらは抑えきるのみ、だ]
重歩兵、気合、入れ直せ!
低めに構えて射線通し、あちらさん近づいて来たら、弩掃射でお出迎え、だ!
[軽い口調で言いつつ、銀灰が見やるのは、高く声を上げる者の姿。>>218]
……まさか、こんな形で、俺がぶつかる事になるたぁねぇ。
[ほんの一瞬、滲むのは、苦笑。
思い返すのは、父が生前一度だけ零した言葉。
『叶うなら、フォスター殿と一度立ち合ってみたかったのだがな』
武人としての欲の込められた呟き。
父がその響きを伴って名を呼んだ相手は、他に自分の記憶にはないから]
ま、それなら、それで……。
[どちらにしても、ここは通せない。
その確たる事実があるのだから]
全力で、やるだけの事だがな!
[振るった『霧雨』を握り直して、前を見据える。
銀灰に、迷う色はどこにもない。**]
オクティ、あちらさん、下流に向けて援軍出した。
こっちからも、騎兵100ばかし向かわせてる。
[前を見据えつつ、端的に状況を伝える]
向こうも決める心算か、でっかい御人が出てきたが。
……何としても、止めて見せるから。
こっちゃ、心配すんな。
[伝える口調は軽いものの。
声音に宿る緊張感は、隠しきれない。**]
/*
私のところより兄様への援軍が必要なんじゃと思うけどどうだろうかwwwww
羊のあれそれもやりたいんだけど、日中は無理ーむりームリー(エコー
― マーチェス平原 川の北岸を西へ ―
[急ぎ、隊から分けた150名を伴い、西へ向う。
チャールズの指示で同道する兵は砦での撤退戦を生き抜いた者たちを中心とした軽装の民兵であった。
協力して作戦行動を遂行した経験は意志の伝達を強める。]
──ゆこう。
[「態々と明かすに及ばず」とチャールズは言った。
カークはふたたび”盟主”の声を作り、西を目指す。
ディークを扶け、チャールズに遅れることなきよう。]
[獲物を何日も追い続ける狼のような持久力を誇る森の民たちにペースメーカーを頼んだ。
心は焦るが、全力疾走で戦場についたところで疲れ切っていては意味がない。
地を摩り急ぐ。
そこへ先行した10騎のうち2騎が戻って来て、遭遇の経過を語った。
敵騎兵隊は10騎を対応に残して先行した、その殿軍としばらくその場で打ち合ったが、彼らは散り散りに平原の方へ逃げた、仲間が追っているが戦力外とみてよかろうと。こちらも西へも2騎を出したが、数が少ないため敵の西進阻止は無理であろうと。
西へ抜けたダーフィトとサシャとの遭遇は、いまだカークの知るところにはあらず。]
20騎で先を急いだか。
思い切りのいい判断ができる指揮官だ──
──あれは?
[行く手に火の粉をまぶした白煙が上がるのが見えて、鞍から腰を浮かす。]
― サクソー川南岸・修道院跡側 ―
[赤い軌道を画き、炎は即席橋へと到達する。
それと前後して耳に届いた、二種の生き物の鳴き声]
羊……!?
[舟に積まれているものをようやく視認し、オクタヴィアスは手綱を引いた。
川縁まで駆け寄り、無防備に姿を晒す]
何をしている! 羊を岸に上げろ!!
それは平原の民の財産だぞ!!
[この状況で盗みを働いたとは思わないが、戦火に巻き込むのを止めたくて、羊が乗る舟にそう叫んだ。
叫ばれた兵は驚き狼狽えながらも舟を北岸へと寄せ、羊を岸へと追いやる。
そのため、羊を積んでいた舟は攻撃を停止せざるを得ず、また、慌ただしくなってしまったために潜水する敵工兵に気付くのが遅れた。
残りの舟は再度火矢を放つが、次矢は迫る潜水兵に向けられることになる**]
[狼煙ではない。おそらくは火計だ。
葦の浮き橋が燃やされていると考えるのが妥当である。
味方がやったのならいいが、その線は薄い。]
行軍そのまま続行、あの煙を目指せ。
俺は先にゆく。
あんたたち、来てくれ。直衛兵ってことでよろしく。
[戻って来たばかりの騎兵ともう4騎ばかりの伝令兵に声をかけ、カークは西へ向う隊列から抜け出した。*]
肩と腰とお願いをしますかな。
……なに。最近ちょっと凝ってましてなあ。
この戦いが終わりましたら、楽しみにしておりますでな。
[緊迫した戦いの最中に、暢気なほどの響きが返る。
こうして言葉交わしていると昔のようだ。
昔、随分と昔、彼と二人きりで過ごした日のような。
追っ手を警戒はした、少年の心を気遣いもした。
けれど辛かった覚えばかりではない。
ささやかな幸せもあったではないか。
…───例えばこんな、ささやかな幸せな会話も。]
ふっ…、くく。
そうですぞ。儂の心配など、まだ早い。
そうだなあ……
あと50年といったところですかな。
ダンクラード様が、立派な髭を蓄えた頃です。
[その頃にも悠々として生きているような顔で言う。
このご時勢、実際にそこまで生きれば化け物の域に達しそうだが。]
そうですな。
焦ってこちらに来られて、転んでしまわれても困る。
膝すりむいて泣かれても困りますでな。
[しれっと昔、転んでは泣いた思い出など引っ張り出しておいて]
そして儂とマーティンもまた、語ったものでしてな。
貴方とカークと、若者たちが志継いで未来を歩むなら、
…───互いに、命散らそうとも悔いることない、と。
[ぽつ。と、静かな間が落ちた。]
ダンクラード様。
儂らの未来、儂らが15年前に掴めなかった未来を掴んで下され。
その手に未来お掴みになった暁には、存分に泣いてやって下され。
マーティンには酒の方が宜しいかも知れませんな。
儂もお付き合いいたしますでな。
……。悲しいときは泣いて構わんのです。
つらいときにはつらいと言って構わんのです。
…───ただ。
ただ、あの二人も嘆いているとは思わんでやって下され。
悔いているとは決して思わんでやって下され。
笑っていると思ってやって下され。
未来を若いのに託すというものは、
… 年寄りには、嬉しいものでしてなあ …
[自分も、とは言わない。
未だ男もまた、未来をこの手で切り開くつもりでいるのだから。]
[ただ、知っておいて欲しいと思ったのだ。
自分たちが未来託すに足る彼と…彼らは、
自分と恐らくは先に散った彼らにとっての
─────
/*
贅沢やねー。
しみじみありがたいねー。
何回言ってるかよくわからんけど、
感謝の一言だわ。
まじありがたい。
― サクソー川/橋の北側 ―
[橋中央部、もっとも激しい戦いの続く辺りでは兵の死闘が続いている。
最初に突撃した200、これは最も激しく弩と槍の迎撃を受けた。
その激突で斃れた者も数多く、橋のあちこちには死屍が横たわる。
その後方、続いて突入した隊は正面に進んだ者もあったが多くは川から両端へと逸れた。
東西に分かれて、北から槍隊側面を攻撃していた者らがそれである。
これらもまた、分かれたところを各個の攻撃に晒され、全体にその数は半減といったところまで減らされていた。]
…─────、
[厳しい目でその戦場を見る将の口元に、仄かな笑みの気配が過ぎった。
刹那、視線は橋の後方、見えぬ州都の…王城の地へと向けられる。
若き主へと紡ぐ音に、加わっていたもうひとつの音はもう再び響かないけど。]
[サクソー川の南岸、その東では暢気なようで、深刻な応酬が行われている。]
『お前らが平原を荒らすからだろ!』
『ばかやろう!!!放牧地返せ!』
[そうだそうだと騒ぎ立てるのは、遊牧の民だ。
合いの手のように、羊がめぇぇぇと鳴いている。
突っ込み>>221に怒鳴り返して、ついでに石掴んで兵へと投げた。
ぼこぼこと投げるのは戦闘というより、喧嘩に近い有様だが。
この辺りに突っ込み、今も川近くから軽歩兵隊に突っかかってる兵の多くは元正規兵ではなく森や平原の民兵たちのようだった。
よって統制はいまいち取れておらずに、自由に動く。
逃げ出そうとする羊を確保に動く者まで現れた。
羊は、大切な財産なのである。]
[わあ!と、盾構えた一軍が前進をはじめた。
弩が一斉に放たれれば、それに射られ倒れる者もある。
そこに開いた隙間は、次の者が即時に埋めた。
彼らは元の正規兵である。
民兵と違って、こうした動きには手早い。
"壁"の前進に、戦っていた味方兵も割れた。
盾の陰へと引けば、負傷者は後方へ送られ隊は再び編み直される。
重歩兵の盾に盾当たれば、抜刀の白刃が煌いた。
重量のあるぶつかりあいが、戦場に血のキャンパスを広げゆく。
男はまだ、その最中には突っ込んでいない。
剣抜き放ち戦場の最中に指揮を執る将の姿はいずこにあるか。
戦場の最中、内に熱秘めた静けさで男は騎馬をその近くに*立てている*]
― 修道院側/北岸 ―
[ 流星の如く空を奔る火矢が、浮橋へと降り注ぎ、炎と煙をあげる。渇いた葦を燃やす炎はむしろ小さく、燻された材木からもうもうとあがる煙の方が勢いは強い>>208そして、風は南西 ]
全員、口と鼻を覆え。
[ 騎手であれば必ず馬の身体を拭く布の類は備えがある、その布で兜を被る者はその上から、兜を着けぬ者は直接顔の下半分を覆った ]
行くぞ...!
[ やがて、号令一下、20騎の騎兵は、先駆けた隊長の後に続き、橋に向かって一列となって走り出す]
『敵兵だーっ!』
『通すな!盟主様をお守りするんだっ!!』
[ 煙に噎せて混乱を見せる長物部隊も、突っ込んでくる騎兵を見れば必死で応戦の構えを取る。
先を行く盟主を護らんと、馬上の騎手達に向けてそれぞれの得物を突き上げ、振り回して奮戦する集団は、やはり侮れぬ敵だった ]
退けえええええっ!!
[ 先頭奔る、騎馬の上、槍の一閃が、群がる数人を、次々と突き倒す ]
怯むな!怯めば落ちるぞ!一気に駆け抜けろ!!
[ 少しでも止まれば、忽ち囲まれて馬から落とされる、そうなればおしまいだ、と、声を張り上げるが、それでも、振り切れず、落馬する者、闇雲に突き上げられた槍やフォークに突き落とされる者もある ]
[ 煙が濃く立ちこめ、視界の悪さと、煙での窒息に阻まれて、解放軍の兵が追い切れなくなった浮橋の北端まで駆け抜ける間に、騎兵の数は12騎まで減っていた ]
行け!橋が焼け落ちる前に渡る!
[ 布で覆っていようと、高い位置にある騎兵達にも煙の毒は回る。その息苦しさに耐えながら、懸命に馬に鞭を当て、12騎は再び列を為して、燃える浮橋の上を疾駆し始める ]
[ その橋の先に、未だダンクラードの姿は在ったか?// ]
― 修道院側/浮橋 ―
[炎と煙渦巻く葦の道を、一人と一頭が駆け抜ける。
目の前にひときわ高く上がった炎を避けて、乗り手はためらわずに馬を横へ導いた。
跳んだ先で、盛大な水しぶきが上がる。
馬の腹まで届こうかという水をかき分けて南岸に上がり、ようやく一息ついた盟主の元へ、騎馬隊の仲間が駆け寄ってくる。
彼らに手を上げて無事を知らせ、後ろを振り返ったところで、追ってくる者の存在に気が付いた。]
あれは、
[煙の間に見え隠れするのは、見知った顔だ。]
20騎残れ。
あとは皆の援護だ。
[手早く指示をして河原から岸の上にあがり、弓を手にする。
番えた矢を引き絞り、先頭を駆けてくるものへとためらうことなく放った。]
― 浮橋の上 ―
[ 駆け抜けようとする騎馬隊の先頭、あと少しで南岸に到達しようとする直前、ごう、と、左手の炎が大きくなり、一瞬馬が前肢を上げる。
そのタイミングが、彼の命を永らえさせた ]
ヒュッ!
[ 風切って頭の傍を奔った矢は>>239その頬に一筋の裂傷を刻む。
馬が立ち上がっていなければ、見事に首を射抜かれていただろう ]
ダン...
[ 矢の放たれた先を見れば、髪の色は少し変わって見えるが、見間違い様のない解放軍盟主の姿が在る。
それを確かめる間にも、二の矢は飛んできたかもしれないが ]
はっ!
[ ぴしりと、馬の尻に鞭を入れ、そのまま彼は橋の上から跳躍する、ダンクラードと同じように水の中へ...ではなく、一息に南岸までの距離を、鍛えられた人馬は一体となって飛び越えた ]
[ 後続の騎兵達も、次々と後に倣い、跳躍が足りず川に落ちた者は一騎だけ、その一騎を待たずして、騎馬隊は目前の盟主を目がけて奔る ]
ダンクラード!!
[ 先頭で吠えるように名を呼ぶ声は、どこかその出迎えを歓迎するような響きを帯びていた// ]
― 酒楼での夢 ―
[ その奇妙な夜 ]
俺には、弟が...三人、居るんだ。
[ 幻の女に向かって、酔っぱらいはそんな戯言を漏らしたかもしれない ]
一人は、春の陽光みたいに優しくて...でも負けず嫌いで、努力家で、ほんとは誰よりも根性がある。
一人は、意地っ張りで、無鉄砲で...でも誰よりもまっすぐで、宝石みたいに綺麗な気持ちを持ってる。
もう一人は......
[ 少しの間、そして僅かに沈む声 ]
炎みたいな誇りと、強い意志と、大きな心を持った...でもほんとは少し寂しがりやの...
[ そこで、声は途切れて ]
......護ってやりたかった、ずっと、みんな......
だけど、俺が、俺達が、あいつらを引き離した。
[ 声は、泣きそうに響いたろうか ]
もしも...もう一度、あいつらが、お互い笑い合える道が創れるなら...
俺は、命だって......
[ その後は言葉となることはなく** ]
― マーチェス平原 サクソー川北岸 西の浮き橋近く ―
[同道した直衛兵のひとりが指笛で仲間だと知らせつつ走れば、威嚇の矢は飛んで来なかった。]
よく凌いだ。 間もなく援軍も来るぞ!
[鼓舞をひとつ。浮き橋まで移動して報告を受ける。
解放軍騎馬隊に続いてディークが浮き橋を渡っている最中に橋に、船から火が放たれたらしい。
そこら中にある水を使って消火活動に勤しんでいる最中、敵騎馬隊が突入してきたと。
煙で視界の悪い中、迎え撃つ長柄部隊も健闘して半数ほどは阻止したものの、馬の尾のような髪をなびかせた隊長以下、10騎余りは南岸へ向ったと指差す。]
ディーク──
おまえの天命はこんな場所で尽きはしないはずだ。
[馬を下り、重い鎧を外してゆく。]
追うぞ。
焼かれても水に浸かっていた部分ならば残っている。
少人数ずつ伝って渡ることはできるだろう。ローブはあるか!
― サクソー川南岸・修道院側 ―
[騎兵の1隊が崩れた大盾隊を蹴散らしに駆ける。
その後に続かんとした1隊に槍や石が投擲された。
意気を上げるが如き動きにその1隊は優先をそちらへと移す。
それは先程焦りを抱き始めていた1隊。
仕留めんと突撃を敢行するが、蜘蛛の子を散らすように逃げられ。
再び集まる方へと更に突撃を敢行する。
幾度か繰り返すと、いつしか騎兵の1隊は敵陣の奥へと誘い込まれ、多数の民兵に囲まれた。
向けられる刃に馬も危機を感じ落ち着かなくなる。
騎兵の1隊は焦りが生んだ状況に歯噛みし、囲まれながらも突破を試みるが、沈黙するのも時間の問題だろう]
左翼弓兵、歩兵の横へ。
騎兵が引くタイミングに合わせて投射を。
[川岸へと寄る前、弓兵に対して指示を一つ投げる。
半減しつつある騎兵の援護として、突撃の助走を得る間の相手の足止めを狙った。
騎兵の突撃が始まれば矢雨は止み、騎兵が引けば放つを繰り返す//]
分かった。
……うん、信じてる。
[兵の移動に対して短く返し、心配するなの声には信を乗せた声を返す。
でっかい御仁の意味は薄らと知れた。
その言葉で共通して思い出せるのは1人しか居ない。
伝わる緊張感はオクタヴィアスにも伝播するが、緩く深呼吸することで薄めた。
友が押し負けるなど、微塵も考えていない*]
― サクソー川南岸・修道院跡側 ―
[川縁で火の回る即席橋を見遣る。
赤と白が入り交じる中、即席橋から川へと飛び込む影を見た。
大きな水飛沫が上がる。
それが最後に駆け抜けんとした騎馬であるのは察せた。
こちらへ来るかと隊列へ戻ろうとした時、即席橋が揺れているのに気付く]
─── ダフィ兄様!?
[上がる声>>241にその正体を知り、炎の中を駆け抜けたのを見た。
駆け出そうとする身体をぐっと押さえ込む。
部隊の指揮がある以上、この場を離れるわけには行かなかった*]
腰もか?
年も考えずに張り切りすぎるからだろう。
[戦いの最中とは思えぬ暢気な空気に包まれて、
応える言葉も日常の気配を帯びる。]
あと50年もしたら、
おまえなど足腰立たなくなってるぞ。
そうしたら俺が負ぶって運んでやる。
[チャールズが、物心ついた時から側近くにいた彼がいなくなることなど、想像もできなかった。
それは、今もだ。]
…馬鹿。
そんな昔のことを持ちだすな。
[口を尖らせてはみるが、それもまた懐かしい思い出だ。
転んでは泣いていたことも、
膝をすりむくたびに手当てしてくれたことも、
みな、温かな記憶のひとつだ。
常に王として在った父は、常に見上げるような存在だった。
ごく幼い頃は抱き上げてくれもしたが、少し大きくなってからは王としての姿を崩すことはなく、我が子へも次代の王としての自覚を求めることが多かった。
代わり、というわけではないのだれども、幼いときより側にあったこの守役へはずいぶんと甘えてきたようにも思う。
強くて温かい父の温もり。
普通の子供が持つ父親のイメージを、守役へ重ねていた。]
[逃亡生活を経て平原や森で過ごした15年。
チャールズの上に"父"を見ていたのは確かだ。
主と臣下という関係は変わらなかったのだけれども、
ささやかであたたかな思い出は、"父子"のものだったろう。]
[今のうちに。
そう言う彼の声に耳を傾ける。
ウォーレンのこと。マーティンのこと。
彼らと、チャールズとの語らい。
記憶の中にしか住まなくなってしまった彼らが
なにを望み、何を為そうとしてきたのか。
そしてチャールズもまた。]
おまえたちの宿題を俺たちに押し付けるな。
[最初に出た言葉は、明朗かつ快活な拒否だった。]
これは俺の意思だ。
俺がやりたくてやっていることだ。
俺が目指す先でおまえたちの望みも叶うかもしれないが、
あくまでも、ついでだからな。
[15年前を知る者達が、責を感じているものたちが何人もいる。
国が割れる時に居合わせた彼らへと、伝えたい言葉だ。]
/*
不用意に切なさ倍増させてますが、カークのせいということにしとこうね。
ま、死ぬ時はさっくりあっさり死ぬよー
[ 腕まくり ]
だから、この戦いが終わったら、おまえもさっさと隠居しろ。
あとは俺たちが、全部やってやるから。
これ以上おまえを働かせたら、鬼とでも言われそうだ。
[これまで身を尽くしてくれたことへの感謝の心、
託されたものを確かに受け取ったという意思を、
不器用な言葉にして返す。]
─── それで、たまに酒に付き合え。
思い出話もしよう。
愚痴も山ほど聞かせるぞ。
隠居の楽しみとしては十分だろう?
[おまえの前なら、
きっといつまでも素直な子供でいられるから。
言葉にならない思いが揺れる。]
[
ラモーラル全ての民にとって
そんな存在でありたいと願う自分は、
なによりもまず身近な彼らの思いを、受け止めていきたいのだ。]*
[騎兵が動いたと>>*43
もたらされた報せには、少し沈黙が挟まる。]
そうか。
…こちらの相手が意外に多くて手こずっててな。
けれども、なんとかやってみよう。
[少し厳しいな、という色が滲んでいた。]
/*
羊、北岸にあげられたのか…! すまん、読み落とした。
どうも現状で北岸は自軍のエリアという認識があって、相手側がこちらの反応を待たずに何かやりおおせるという状況を想定から外しているようだ。気をつけないとー
[最初の一矢が外れるのを目視して>>240、素早く次の矢を番える。
二の矢、三の矢を指間に挟んでの速射の構えだったが、三の矢を放つ前に敵騎馬隊は見事な跳躍を見せて南岸へと渡ってきた。]
───。
[短いハンドサインで、盟主以下20騎余りが駆けだした。
散開し、馬を操りながら後方へ矢を放ち、追手を射落そうとする。
その最後尾を駆けながら、盟主は弓を鞍に戻して二刀を抜き放った。]
[呼ばれた名に、直接は答えなかった。>>241
未だ、影武者が影武者として彼の姿かたちであるがゆえ。
けれども、否定することも無い。]
心改めて投降する気になった、
…というわけではなさそうだな。
飛沫に濡れところどころまだらに色の落ちた髪を振って雫を飛ばし、追ってくるダーフィトへ言葉を投げて寄越す//]
― サクソー川 ―
[羊を乗せた2隻が北岸へと寄せようとした頃、即席橋の傍までやってきていた牧羊犬が川へと飛び込む。
動きを止めた舟目掛け泳いでくるのを見て、舟の兵達は慌てて羊を北岸へと押し上げた。
メェメェと鳴きながら、羊達は段差のある岸を上がろうとするが、ちょっとしたパニックになっているためか前足が空回る。
その隙に牧羊犬は舟へと到達し、岸を上ってから舟へと飛び込んだ。
兵に対して唸り、吠えた後に身体についた水を振り払う。
間近に居た兵が諸に水を被り、羊を押す力が抜け、羊がずり落ちてくる]
『あーもー、早く上r……いってぇええ!!』
[再び押し上げようと羊へと手を伸ばした時、牧羊犬が兵の腕に噛み付いた。
その間に羊は自力で岸を上がっていく。
牧羊犬はしばらく兵に噛み付いたままだったが、羊を追わぬと分かれば、噛み付いていた兵の腹を蹴り羊の後を追って行った。
噛まれた兵は最早弓を持てず。
以後は犬恐怖症になったとかなんとか*]
― 昨夜/修道院跡 ―
ダフィ兄様。
すごい緊張したよ。
[立派な挨拶だと声をかけてきたダーフィト>>203に、緊張を吐き出すように息を吐きながら声を返す]
[次いで向けられるのは兵ではなく”兄”としての言葉。
彼がこれまでどのように思って居たかがその言葉から知れる。
それはオクタヴィアスを案じてのもの。
そんな風に思われていたのか、とは思えど、それを不快には思わなかった。
少し気恥ずかしげにしていると、”兄”の手がオクタヴィアスの頭に乗る]
…ありがとう、兄様。
そう言ってもらえると、嬉しい。
[向けられた言葉を噛み締めるように胸に刻み、はにかんだ笑みを浮かべた]
必ず、ダフィ兄様に見せてあげるよ。
だから兄様。
兄様も傍に居てね。
私の夢にはダフィ兄様が居ることも含まれてるんだから。
[護ると言ってくれた”兄”にそんなことを言う*]
― 修道院側/北岸 ―
[煙に巻かれた長物隊は、それでも必死に騎馬を止めようとする。
だが隊列が崩れた状態では、それもかなわなかった。
隊列に開いた空隙を、騎馬は巧みに抜けていく。
空隙が無いところでは、不幸なものがなぎ倒された。
それでも幾人かを止めた長物隊は、抜けていった騎馬隊に引きずられるように川辺へ移動して、燃える橋の前で立ち往生する。]
― 修道院側/北岸 ―
[浮橋が燃えたことで渡ることができなくなった弓隊は、改めて眼前の敵───対岸にある敵の本隊らしき集団へと射撃を開始した。
川面の舟からは羊がいなくなったとはいえ、川の中には同胞がいる。大盾隊を襲う騎馬隊を狙うには相手の機動力がありすぎ、かつ大盾隊に誤射の危険もある。
必然として、矢は狙いやすい場所へと集中することになった。]
― 修道院側/水中 ―
[敵騎馬隊が駆け抜ける間は避難していた工作隊も、彼らが抜ければ再び消火活動を再開する。
何人もが並んで浮橋の片側にとりつき、体重をかけて傾けることで一気に橋の上に水を流した。
川面の小舟へと向かった者達は、できる限りの潜水を繰り返しながら近づいていく。
運悪く浮上のタイミングを狙われた何人かが下流へと流されていったが、残るものたちはそれぞれに小舟にとりついた。
4、5人で舟の片側に掴まって揺らし、舟をひっくり返そうとする者がいて、舟の真下から潜って近づき、小さな手斧を振って船底に穴を開けようとする者がいる。]
― 修道院側/北岸 ―
[浮橋のたもとで立ち往生していた長物隊は、東からやってきた新たな騎影>>244 に身構えた。
だが合図が交わされ、味方だと判明すれば橋の側へ迎え入れた。
この作戦に影武者が投入されていることを知らなかったものは、やってきた者の姿を見てぎょっとして、川を渡った盟主とやってきた
その指示>>245に即座に従ったのは、援軍が来るという良い知らせに加えて、彼の風貌も大きかっただろう。
すぐさまロープが用意され、工作隊の手も借りて浮橋の側に張り渡されていく。]
― 修道院跡付近 ―
[ 間髪入れず放たれた二の矢は>>250彼の左の首と肩の隙間を見事に刺し貫いていた。
丁度、エドルファスの剣が食い込んだ傷の上だ。
巻いていた包帯が裂けて、新しい血が流れ出したのが判ったが、それに構いはせず、刺さった矢の鏃をへし折り、ダンクラードの言葉に叫び返す>>251 ]
改めるべき心を、俺は持ってないからな!
[ 散開しながら盟主の一団を追った騎馬隊は、馬上から放たれる精度の高い矢の軌道を避けるに苦心している>>250 ]
『うわっ!』
『うわあっ!!』
[ 砂利に馬脚を取られた一人が避けそこなって射落とされ、それに巻き込まれるように、後続の一人も、落馬する。残る騎馬は九騎 ]
......ここはいいから、行け!オクタヴィアス様の元へ!!
『しかし、隊長...!』
俺もすぐに行く。あいつとはもう少し話したいからな。
[ 笑み浮かべて言ってのければ、相手は言葉を喪った様子で ]
命令だ、行けっ!!
[ 命令、の一言で、漸く馬首を返し、オクタヴィアスが陣を敷く方角へと、九騎は駆け出した// ]
― 昨夜/修道院跡 ―
[ 護る、と告げた言葉に、オクタヴィアスから決意と願いをこめた言葉が返る>>255 ]
ルクス・フォン・ヴェデット…それが、俺の本当の名だ。いや…昔の名、だな。
[ その願いに答えは返さぬまま、オクタヴィアスの目を真っすぐに見て、その名を教えた。
ただ一人の人しか、知らなかった名を ]
もう、俺には必要無い名だから、捨てると言ったら、ノイアー伯...叔父上に、これまでの生を捨てるようなことはしちゃいけないって諭された。
どんなに辛くても、後悔だらけだったとしても...その生があったから、今の俺があるんだって。
だから、この名は叔父上に預かってもらっていた。
[ けれど、その人は、もう居ない ]
.........これから先は、お前に預ける。
タヴィ、でも、忘れて構わないからな。
お前にとって、俺は「ダフィ兄様」だ。
これまでも、これからも、ずっと。
[ 矛盾だらけの言葉を、けれど楽しげに笑って、それが答えの代わりだと、言うように** ]
― 修道院側/南岸 ―
[首尾よく敵騎馬の一隊を取り囲んだ投槍隊は、武器を振るって彼らを打ち倒そうとする。
だが相手は戦いを生業とするもの。
民兵にすぎぬ彼らがまともに戦えば勝ち目はない。
誰かが"相手を熊だと思え"と叫ぶ。
皆の動きがそれで変わる。
足を狙うもの、目の前で挑発して気を引く者、後ろから組みつく者。
自然と出来上がった連携で、ようやく渡り合えるだろう。]
……
[チャールズの声をじっと、聴く。
悪ガキが。と落とされた声は、過去と同じで違うもの。
かつてなら、拳骨か雷ひとつ落ちれば即座に謝罪を切り返したものだが、今はその響きのもつ懐かしさに、そしてかなしさに刹那口を閉ざした。]
ごめんなさい、チャールズさん。
置いて逝くような形になってしまって。
[でもね、と、魂の声。]
僕自身は、こうなってしまったこと、悔いてはいないんだ。
男として、自分で選んだ道だ。
命を賭してでも、――兄さんを、皆を、護りたいと思った。
このラモーラルの未来を描く一助となりたい、と。
[だから己の死に誇りを持っている。と、
悼んでくれる人に、声ならぬ声は静かに語りかけた。
こんなことを言わずとも、彼ならばきっと理解ってくれている。
決して、非業の最期であったわけではないのだと。]
― サクソー川/橋の南側 ―
[騎兵が一部離脱した事で、橋の西側の情勢は変わる。
円陣歪め、動き出す敵歩兵>>231に対し、迎撃に参じていた弩隊からの矢が放たれるものの、残り矢数は心許なく。
狭い空間の乱戦となれば、騎兵は真価を発揮しきれぬもの。
複数の方向から攻めたてられた軽歩兵の壁は崩れ、その数を減らして行く]
[対して東はといえば]
『荒らすってなんだよ、畑作って作物作って、それだって食べてくのに必要だろーが!』
[向きになって反論している者は、開拓農家の出でもあるのか。>>232
言葉の応酬の合間、投げつけられる石の当たり所の悪さに倒れる兵もいるものの、こちらの攻防はある意味では一進一退で]
『……羊とそれ追っかける奴は、ほっとけ!』
[隊を束ねる者からは、そんな指示も飛んでいた。
羊なんとかなるなら、それはそれで願ったり、なのだ]
……っ……やっぱ、重いよなっ!
[橋中央の対峙は一際激化する。
弩の掃射を超えた重歩兵同士の激突。
弩が下がれば隊をまとめた槍が、合間から援護の突きを繰り出し、押し返す力の一助とならんと力を尽くすが、均衡を破るには僅かに足りぬ]
……っかたねぇな……。
[ぽつり、漏らした声に傍らの兵がびく、と震えた]
『ちょ、クレス殿?』
[恐る恐る、名を呼ぶ兵に青年が向けるのは──不敵な、笑み]
ちょいと前出て、喰い破ってくらぁ。
ここで押し合うのは、俺のやり方にあわねぇ。
『……それはそうかもだけど、って!』
がたがた言うなっての!
腹括って、押さえろよ……ここが正念場、根性の見せ所だぜ!
弩隊、矢が足りねぇようなら、さっきのお返し……そこらの石使って、援護してやれ!
[そんな大雑把な指示を残し、青年はたん、と足音軽く前へと駆けだす。
重装の兵に、斬り裂く刃は相性悪い。
故に、繰りだすのは装甲の隙間を狙う突きの閃]
行かせる訳にゃいかねぇんだよ。
止めて見せる、って、あいつに言い切っちまったんでな!
[言葉と共に閃く白刃が、紅を散らして舞った。//]
[短い沈黙の後に続く柔らかな労いに、
はっと息を呑んで、チャールズを見つめた。>>25]
………、
ありがとう。
よき大人が正しい手本を示してくれることが
まず人間の成長に必要だと説いたのは誰だっただろう。
…。誰の話であったか今はもう朧げな記憶しかないけれど、
だとすれば、チャールズさん。
あなたは正しくそういう存在だった。
[エドルファスにとっても。
きっと、今兵としてある幾らかの同胞にとっても。
チャールズは尊敬と憧れと畏れの対象であり、
そしてまたゆるりと成長を見守ってくれる大地のような。父親のような。]
あなたやマーティンさんたちの存在があればこそ、
僕は「道」を選び取ることが出来たのだと、思っている。
…そんなあなたに、
こんな風に労いを貰えていること、
少し変かもしれないけれど、嬉しく思うんだ。
[労いの中にかすかな賛辞をも読み取れば、
魂は微笑む気配を漂わせて、揺れる。]
我らの主の征く道を、王城に繋げる。
……
[それは確かに、ダーフィトとの一騎打ちの最中に己が発したもの。
チャールズの元に届いているということは、最期の言葉として
彼らの耳に入ったということなのだろう。
チャールズの深い声を追うように小さく唱和した。]
ええ、
、 …――お願いします。
[それは繋ぐ意志であり、先への願いでもある。
ディーンの副官であり解放軍の守護者たる双璧のうち一人。
そして、きっと自身にとっても『父親』に似た存在のひとりであった彼に深く頭を下げ、託す。>>28
多くの言葉を紡がぬのは、揺らがぬ深い信あってのこと。]
― 12年前 ―
クレスが意地っ張りなのは、知ってますけど。
[ 覚えている限り、寡黙な部類に入るクレステッドの父親に、そんな風に話しかけられた記憶はそれまでなかった>>102 ]
母君に、ですか?でも...
[ 貴方もたいがい、と、言いそうになってやめた ]
...俺は、あいつの意地っ張りなとこが、割と好きですよ。
ああ見えて、無闇やたらに意地を張ってるわけじゃない。
どうしても譲れない、譲っちゃいけないとこが、あいつにはちゃんと見えてる。
だから、大丈夫です。
俺が叱らなくても、クレスは道を間違えたりしない。信じてやってください。
[ 微笑んで告げると、息子同様真っすぐすぎるほど真っすぐな武人は、どこか安堵したように見えた ]
/*
収容場所に来て下さった方の追悼への返答を駆け足で回収しつつ。
こんばんは。
今日はチャールズさんとダーフィトさんか…大詰めだね。
ゆるっと桟敷席に座って見守るよ。
[ その父親が亡くなって、クレステッドが行方をくらました時は、本当に焦ったものだった ]
この、馬鹿野郎っ!!
[ 剣の訓練に付き合う時でも、滅多に出さない大声を、見つかったクレステッドに投げつけたのは、今でも不覚だったと思っている ]
みんなっ、どれだけ心配したと思ってる?!
俺は......お前に、何かあったら、お前の父上に顔向けが出来ないだろうがっ!
[ 何がどうしてそうなるのか?と、クレスにしてみれば疑問だったろう。
ともあれ、それ以来、信頼はできるが、信用はできない、いざという時は無茶するに決まってる。
という評価が、彼の中で固まったのは、確かな事だった** ]
/*
ところで、先ほどやっとわかめに追いつきましたよ。
墓下でゆっくりしようとすると
うっかりログが伸びてしまうから慌てますね!
>>3:273
クロイツのこれこれ。
かあっこいい!これ格好良いね。
お師匠ならではというか。愛というか。
>>4:86>>4:91
明確な亡霊追悼返答は出来なかったけど、
カークが人知れず泣いてくれているところとか
ちゃんと見てるよ、見てたよ…!!
ぐっと来すぎて貰い泣きしてたからな僕。だいすきだ。
>>4:249
初見の時は出先で独り言を書けなかったのですがここね…
「ママ」なんだ!!?wwww
奥様をママ呼ばわりするマーティンさん萌える。萌える…
>>4:367>>4:371>>4:372>>4:377
>>4:380>>4:382>>5:11
ここの応酬が僕は大変に大好きすぎるんです。
コリドラスさんもマーティンさんも歴戦の雄であり見守る立場となった老将同士ならではのこの投げ合い。双方に戴いた主を誇るこの台詞!!
これはほんっとに熱いよね。滾る…!!
― 修道院跡/南岸 ―
[盟主を含む騎馬たちは、戦場の外側を大きく回るように南へと駆けた。
射ち放す矢が追う乗り手を射落す。
それでも、敵騎兵の訓練された馬術は巧みに矢を躱していた。
やがてダーフィトの指示に従って九騎が去れば、射撃はやむ。
盟主との距離が近すぎて、射てなくなったのだ。]
降る気がないなら、
[言葉を返しかけた盟主は、聞こえてきたもの>>261に首を傾げる。]
…… 話?
[血が流れる彼の首筋を見ながら声を落とす。
馬の速度が少し緩んだ。//]
[返される言葉>>=41に、更に言葉を返す事はない。
信の乗せられた声が紡いだ短いそれは、何よりも強い支えとして、内に響く。
捉えた姿への畏怖がないわけでは、ない。
けれど、繋がる絆の存在が、それに飲まれるのを阻んでいた。*]
― 修道院跡/南岸 ―
[崩れかけた大盾隊は、なおも厳しい構成に晒されていた。
敵騎馬隊の波状攻撃に加え、矢の雨が彼らの頭上を襲う。
騎馬隊が来れば盾を前に押し出し、矢が降れば傾けた盾の影に隠れる。
防戦一方に追い込まれ、さらに防御の隙を突かれれば大きく食い破られる。
隊列が崩壊するのも間もなくかと思われた。
そこへ盟主の命を受けた騎馬隊80騎ほどが走りこんでいく。
大盾隊と、その南に展開する投槍隊の間を抜けるように駆けてきた彼らは列を作って敵騎馬隊とすれ違うような軌道で走り、横から矢を次々に射かけた。
追ってくるようならば馬の向きを変えて逃げるように走り、身体をひねりざまに後ろへ矢を放つ。
平原での狩りで鍛えられた騎射の技が、いかんなく発揮された。]
― 修道院跡/南岸 ―
[ ダンクラードの馬の速度が落ちれば>>273、彼はその馬にほとんど並走するほどに馬を寄せる。だが、槍が届く距離になってもその槍を上げる事は無く ]
俺の産まれた国は、20年前、ウエストマール王国に抗って滅ぼされた。
[ 低く、零すのは、これまで、辺境伯以外、誰にも語った事のない真実 ]
叔父上は...ノイアー伯は、俺が見た炎に呑まれ、滅び去る国を、ラモーラルに再現したくない、と、そう願って15年前...兵を起こした。
だから許せ、と言うんじゃない。
[ ふ、と、自嘲するような笑みが浮かぶ ]
この戦が終われば、ウエストマールは、またこの地を押さえにかかるだろう。
ダン...
一つだけ、お前に尋ねたい。
お前は、この先、ラモーラルに滅びの炎ではなく、未来を創る炎を呼べるか?
[ その自信があるか?と、視線は射抜くように、見つめる// ]
― 昨夜/修道院跡 ―
[唐突に、これまでの会話とは異なる話をし始めるダーフィト>>262。
脈絡がないそれにオクタヴィアスは一度瞬いたものの、その内容を真剣に聞いた]
ルクス フォン ヴェデット ───
[昔の名だと告げるダーフィトの目は真剣そのもの。
何かの冗談、と言うわけではないらしい]
[ダーフィトが来た当時、オクタヴィアスは1歳であり、どこから来たのか、元の名があったなどと言うことは知る由もなく。
父からも知らされたことも無かった。
捨てようとした名を父が預かり、秘されてきたもの。。
それをダーフィトはオクタヴィアスに預ける>>263と言う]
父上がそんなことを…。
[大事な名だと思った。
名を変えて生きるほどに何かを背負った名なのだと知った]
── ルクス・フォン・ヴェデット。
貴方の言う通り、私にとって貴方は「ダフィ兄様」であることに
変わりない。
でもその名は貴方を形作った名であり、尊いもの。
私は忘れないよ。
その名も含めて、ダフィ兄様なんだから。
[結局、願いに対するはきとした答えは得られなかった。
けれど、変わらず兄で居ると言う宣はそれに勝る喜びを与えてくれた**]
… 行くぞ!!
[どうと馬蹄の音が橋に響く。
高さのある騎兵目掛けて、矢が飛来した。
それを剣の一閃で切り落とす。
味方の兵が苦戦していた敵重歩兵目掛け、馬上から槍が振り下ろされる。
男はといえば、最も血の色の濃い辺り、銀灰の将が刃振るう方目掛け馬を走らせている。馬が走れば傷が痛む。
その有様に、一人微かに苦笑した。抜刀する。]
─────!
[ぎん!と、兵へ閃いた白刃弾き飛ばす剣戟が高く響いた//]
― 修道院跡/南岸 ―
[近づいてきたダーフィトに、槍を上げる気配はない。
同様に、ダンクラードもまた山刀を構えることはなかった。
殆ど横並びに馬を走らせる姿は、ここが戦場でなければ遠乗りに来たようにも見えただろう。]
滅ぼされた?
[零された言葉を拾って繰り返す。
語られたのはダーフィト自身の過去。
そして、王国に抵抗した国の末路。]
[目を閉ざし、思う。
ラモーラルを守ろうとした宰相の判断は正しかったのか。
王は、父は間違っていたのか。
いや。
正解など、誰も知りはしないだろう。
今あるが全てだ。]
15年でラモーラルは変わった。
[射抜くような彼の目をまっすぐに見返して言う。]
今、おまえが見ているものが、答えだ。
ラモーラルの民は、国を守るために武器を取った。
たとえ王国が来ようとも、民を刈りつくせはしまい。
俺は───
───元より、未来を掴むために立ったんだ。
ダーフィト。
俺は、ラモーラルを滅ぼさせはしない。
誰に、なにものに対してもだ。
[言い切るのは、静かな自負と信念の言葉だ//]
― 修道院跡/南岸 ―
そうか...
[ 未来を掴むために立ったというダンクロードの言葉に、その炎のような誇りと信念に>>287眩し気に目を細めたのは、一瞬 ]
ならば...証明してみせろっ!!
[ 次の瞬間、手にしていた槍を捨て、馬上からダンクラードに向かって飛びついていく。
諸共に、地面へと落とすつもりだ// ]
は、は!
敵いませんな。
ダンクラード様に負ぶわれるとはなあ…
[遠く、夢想するかの間が落ちた。
それはとても、可笑しくて、けれどとても幸せな夢のようにも思われた。]
… 楽しみに、しておきまするよ。
[心からの言葉を、響かせる。]
ははは。年寄りの昔話は聞くものですぞ。
あの頃のダンクラード様といえば──…
[冗談めかして音にしてみれば、抗議の声が即座に返った。
そんな反応が、変わらぬ素直な反応が楽しくも愛しい。
幼い頃からそうだった。
駆けて転んで膝擦りむいて、時には意地のように涙零れるのをじっと堪える少年に、温かなミルクを飲ませたこと。
剣の稽古で初めてひとつ成功して、誇らしげに顔輝かせていたこと。
新しく学んだのだと得意げに、それを披露しにきてくれたこと──
思い起こせば、その全てが懐かしく愛しい。]
― サクソー川/橋の南側 ―
[元々心許なかった残り矢は、それでも敵兵の紅散らす。>>280
引かぬ覚悟はこちらも同じ、橋西側の軽歩兵は互いに互いを鼓舞しつつ、騎兵も叶う限りの援護に駆けて]
『あー、もう、だったらそれ、オクタヴィアス様にちゃんとお話ししに来いよ!
あの方は、ちゃんと聞いてくださる方なんだから!』
[石投げ応酬続く東側>>281では、キレた兵士がこんな叫びを上げていた。
葬儀後の集会で告げられた言葉>>38は、彼らの内に強く響いていた]
……っ!
[馬蹄の音が響く。>>283
それまでは聞こえなかった音に、銀灰が鋭さを帯びた]
狼狽えんな!
数はそう多くねぇ、連携で対処!
[騎兵の参戦にどよめく者たちにそう、怒鳴りつけた後。
繰り出した刃弾かれる音に、銀灰を瞠った]
……は。
おいでなすったか。
[刃弾いた者の姿に、零れるのはどこか熱を帯びた呟き。
僅かに引き、構えを取る。
銀灰は真っ直ぐ、対する将を見据え]
わざわざおいでいただいたとこ悪ぃが、ここを通すわけにゃあ行かねぇよ。
ここは護るって、言い切っちまってるんでね。
[告げる声音は、瞳同様、迷いないもの。//]
― 南岸・修道院跡付近 ―
[話が途切れた直後、吹き付けてきたのは烈気>>289
飛びかかられる半瞬前に、危うく躱して自ら飛び降りた。
指が掛かった胸元の布地が悲鳴を上げて裂ける。
短い間に2度も乗り手に飛び降りられた馬は、
困ったような風情で走るのを止め、落ちた二人の近くに佇んだ。]
試金石になるとでも言うつもりか?
[受け身を取って転がり、跳ねるように立ち上がって身構える。
草の葉で切った頬を拭えば、血が赤く筋を引いた。]
/*
あ…
ちょっと赤に乗せ忘れた言葉があるな。
おまえたちはもう重荷を負わなくても良い的なあれそれがあったんだけど、
…まあいいか。
/*
赤は後で返そうか。そうしようか。
なんか折り込めたら滑り込みで投げるか。
あと1時間半切ったからな。
思いついたらということにしよう。そうしよう。
― 南岸・修道院跡付近 ―
[ ダンクラードは器用に身を躱し、自ら地面に飛び降りる>>293王は、落とされることなどない、ということか、と、僅かに浮かんだのは愉しむが如き笑み ]
さあ、どうかな...どちらにせよ、お前を落とせばこの戦は終わる......
[ 勢い余って落ちたこちらは、傷ついた肩をしたたかに地面で打った。もうバックラーを持つ力も左手には無い。
左腕はだらりと下げたまま、右手で剣を引き抜き、身を開くようにして、構える。
それは、隙を作った構えで相手を誘い込む型だと、チャールズに教えを受けているであろうダンクラードなら判るだろうか// ]
[対する橋中央、援軍の存在に歩兵たちは力を取り戻している。
援軍といってもほんの少数、だがその中には歴戦の将の姿がある。
元正規兵というものは、つまり辺境伯の配下に入るを良しとしなかったもの、元の領主を、その後継者たるダンクラードを慕うもの、チャールズを将として仰ぐ者たちだ。
彼らの背を、男の声が励ます。]
怯むな!盾を下げず進め!!
[その傍ら、騎兵がまた一人敵兵を切り倒している。]
― 葬儀の日 ―
[争いの最中であるのが嘘のように、しんと静まり返っている。
その場にいるだれもが戦いで亡くなった人を悼んでいた。
やがて、最初は小さく細く、それから徐々に静寂を打ち払う響きで、感情を込めた美しい音が流れる。
その音を奏でる人の心があらわれたかのような穏やかで暖かい音色]
[そうして、対峙するは銀灰の将。
記憶よりも大人びて成長した青年の姿に、僅か目を細めた。]
そうか。奇遇だったな。
儂はここを通って、主の元へ参ると約しているのだ。
───通しては、もらえないかね。
[切っ先を下げることなく、迷いなき若き将へと返す。
問う形のそれは問いならず、ひたと静かな瞳が烈火のまなざしと交わった。//]
[最初にその音を聴いたのはもう随分と前のことだ。
何かのパーティーだったように思う。
自身は正式な客ではなかったが、オクタヴィアスの護衛役と称して末席に控えていた。
そのおりに、オクタヴィアスが客をもてなす為にフルートを吹いたのだった。
その時まで彼がフルートを吹いているなんて知らなかったし、フルートそのものに興味もなかったのだが。
いざ彼が、吹き始めるとその優しい音色にいっぺんでとりこになってしまった。
それ以来、オクタヴィアスにまた聴かせて欲しいと頼んだこともあってか、しばしば聴ける機会を彼から設けてくれるようになった。
そしてその音色に幾度と無く安らぎを感じていた。
――今、この場所でも]
こうして送って貰えるんなら、俺だけじゃなく他の連中だって、安らかに眠れるだろうな。
タヴィア……ありがとう。
[声はもう届かない。
それでもこの感謝の気持ちは伝えられずにいられなかった]
― 南岸・修道院跡付近 ―
その通りだな。
俺が死ねば、戦いは終わる。
[事実として頷いて、構える相手を見る。
開いた腕の間に、隙が見えた。
隙があれば罠を疑えと、チャールズの教えが浮かぶ。
罠など食い破ればいいと言った、マーティンの豪快な笑い声が蘇る。]
マーティン、
おまえの力を貸せ。
[小さく告げて、地を蹴った。
速く。速く。
相手の懐にまで飛び込んで、刃を突き入れるために。
ただ真っ直ぐ、矢のように、ダーフィトを目指し駆ける。//]
/*
一往復、かなあああ。そんなもんだよねえ。
あああ、もう会話してる場合ではないのでh
い、いや!!!どうにか!!!w
― サクソー川・修道院跡側 ―
[即席橋を狙っていた舟上部隊が異変>>258に気付いたのは、潜水兵が息継ぎに顔を川面へと浮上させた時。
弓兵は矢を番えて再度浮上してくる時を狙う。
幾人かは矢を射ることに成功したが、長く潜水する者を狙うのは難しく、一拍の静寂の後に大きく舟が揺れるのを感じた。
片側の舟縁にいくつかの手が現れている]
『うわぁ!!』『たっ、退避しろ!!』
[南岸際に居た者はほうほうの体で岸を駆け上がるが、それは若干名程度。
大半は舟のバランスを崩され、川へと放り出されてしまった。
軽装である弓兵で泳げる者はどうにか岸まで泳ぎ切る者も居たが、盾持ちの歩兵や泳げぬ者は下流へと流されていく。
結局、岸へと戻れたのは半数以下の弓兵のみ]
― サクソー川南岸・修道院跡側 ―
[投槍隊が揮う刃>>264に馬が倒れた。
しかし傭兵たる者達は馬を下りても戦うことが出来る。
相手の力量が見えてくれば攻勢に出ることが出来たのだが、敵兵が上げた声にその動きが変わった]
[傭兵1人に対して複数人。
目を奪い、動きを鈍らせ、隙を突く。
獲物を狩るような動きは傭兵も体験し得ぬもの。
ある者は戦う者の自負を持って勇敢に斬り込み、ある者は別の傭兵との連携を試みるが、連携と言う点で狩る者達に劣った]
[やがて、囲まれた傭兵は全て地に伏せ行く]
[一方で、大盾隊に当たっていた騎兵達は弓兵との連携により大盾隊に打撃を与え続ける。
その中で突き崩す隙を狙っていたのだが、それは敵後方から駆け込む1隊>>274により打ち破られた]
[突撃の動きに合わせ擦れ違うように駆け行く敵騎馬隊。
彼らの獲物は、弓。
こちらの刃が届かぬ位置からの射撃は精度高く、兵を、馬を正確に射抜いていった。
連続して射掛けられるのを避けるべく、騎兵隊は敵騎馬隊から離れる軌道を取り隊列を整える。
この場の脅威は敵騎馬隊と判断し、3隊60騎が蛇行しながら敵騎馬隊へ迫らんと駆けた。
擦れ違う軌道で刃が届く距離まで近付くのを狙う]
[残りの1隊の狙いは依然大盾隊。
投槍隊も出てくるなら、つかず離れずで突いては離れるを繰り返した。
疎らではあるが、弓も未だ動きの少ない彼らを狙っている]
― サクソー川南岸川縁・修道院跡側 ―
[炎の即席橋を駆け抜けたダーフィトに気を取られていると、対岸から矢が放たれた>>257。
馬が嘶き、迫る危険に足をうろつかせ始める]
下がるぞっ……!
[手綱を引けば馬は首を左方へ。
いざ駆けんと馬腹を蹴る直前、ビュン、と鋭い音が耳の近くで鳴り響いた]
[左手の甲で熱の辺りを拭えば、べったりと紅が張り付く]
っつぅ……。
[僅かに息を呑んだ後、ちら、と後方 ── 対岸へと視線を流した。
砦で見た顔が居た気がしたが、果たしてどうだったか。
はっきりと確認する前にオクタヴィアスは馬腹を蹴る]
右翼弓兵、応戦せよ!
[火矢を射掛ける時に一時停止させていた弓兵に攻撃の再開を指示し、オクタヴィアスは堀側まで退避した]
[上流の橋からの援軍は今しばらく時間を要する。
対岸に残る敵部隊がどう動くか、窺うようにしながら顔の矢傷をもう一度手の甲で拭った*]
― 南岸・修道院跡付近 ―
[ 自分が死ねば戦いは終わる、と感情を交えぬ声で肯定したダンクラードが、まっすぐに飛び込んでくる>>298 ]
相変わらず...火みたいな剣だな!
[ それも神速の剣だ。突いてくる剣を迎え入れるかのように、片足を踏み込めば、鎧の隙でもある脇が、ざっくりと切り裂かれる ]
っ...!
[ しかし、痛みに、そのまま止まることもなく、その持ち手を狙って、叩くように剣を揮う// ]
― サクソー川/橋の南側 ―
『そりゃ、今までの役所は、人の話なんか聞きゃしなかったけどさ!』
『これからは違うんだよ。ちゃんと聞くって、言ってくれてるんだから!』
[役人相手の思う所は、変わらぬものがある様子。
故にそこに同意は返るが、変革を感じ取った兵の声は、変化の先を示す言葉を投げ返す]
[一進一退、続く攻防。
敵が将の声に押されて進むなら、こちらは互いに掛け合う声と]
……気合、入れ直せ!
ここで根性みせねぇで、どこで見せんだよ!
[振り返る事なく怒鳴る声が、士気を上げる。
やる事は決まっている、だから迷うな。
そんな思いを込めた声を投げた後]
……そう言われて、はいそーですか、って言えるんなら、最初からここにいねぇと思わねぇ?
[返された言葉>>297に返す声音は軽いもの。
銀灰には揺らぎなく、そこにあるのは、友との約を果たさんとする意志のいろ]
……俺は、引けない。そっちも引けない。
そして、俺としちゃ、あんたを行かせるわけにゃあいかねぇんで、な。
[いいながら、は、と一つ息を吐き]
何が何でも。
……とめさせて、もらうっ!
[宣の後、迷う事無く走り出す。
騎乗している相手に刃届かせるのは容易くはない。
故に、狙うのは距離を詰めた上での、下からの突きの一閃。//]
/*
クレスとチャールズのとこは、なして一般兵の口喧嘩にそんなに気合いが入ってるのwww
お互い理屈抜きのキャラだからかな?
― 回想:修道院側・北岸 ―
[川向こう、南岸は一進一退。崩れもするが崩しきられはせずを繰り返しての激しい攻防が続いている。弓の援護はあるものの、手練れの傭兵相手に完全な優位は取れない。向こうからの弓に射られる者も少しずつ増えて来た。
負傷した兵は下がらせ、なるべく攻撃の手を休ませないよう、傷の手当ては軽度の者が重度の者を看た。]
(遮るものが欲しいけど…ない物ねだりだなぁ)
[今ある物で何とか援護しなければならないのだ。
また南側もだが、こちら側から迫りくる騎兵にも気を払わなければならない。
ふと、さっきの人の顔を思い出すと、少し眉が下がったが。]
(あの人、エディの事知ってた)
(向こうに居ってたエディの知り合いなんだろうな…)
[ほんのり宿るのは寂しさと羨しさ。
まさかその命を奪った本人だとは、知る由もない。]
[見覚えのない舟がやって来ればすぐさま矢を向けたものの、>>206この戦場に場違いなもこもこを見つけて困惑を覚える。]
…ひづじ?
[森の民であるサシャにはさほど抵抗はないが、羊と共に在る遊牧民の一部の者らには僅かに射つ事への躊躇い、軽い動揺が走る。
何で羊がと、考えきるよりも先に動いたのは船上の兵。
>>199放たれる火矢を遮る術を、弓兵は持たなかった。]
― 南岸・修道院跡付近 ―
[突き出した刃に、肉を食む手ごたえ。
だが逆に当たったことで動きの鈍った手は、相手の剣を避け得なかった。]
くっ…
[右の手首に鋭い痛みと衝撃が走り、手指から山刀が零れ落ちる。
もう少しずれていたら手首ごと切り落としていたかもしれない刃は、固い骨を噛んで止まった。]
りぃぐ!
[>>207橋から炎と煙が上がり、取り残された盟主に青くなる。]
っ、舟!狙っで!
[羊にかまけてディークを失う事になったら元も子もない。
二撃めを許すまじと、仲間に活入れるように声を張り上げ、率先して舟を狙いにかかる。
先ずは羊の居ない舟を。羊入りの舟にも矢を向け、片目を凝らす。なるべく当てたくはないが、当たったなら仕方ない、そんな意思で。]
おまえたちに、言っておく!
[叫ぶ。
叫びながら、駆けた勢いのまま相手に体当たりするように組みつきに行く。]
正しいと思ってしたことなら、
いまさら悔やむな!
[そのまま伸びた左手の刃は、ダーフィトの背中を狙っていた//]
[>>228だがそれより早く、羊入りの船は攻撃の手を止め北岸へと寄せられてゆく。
何があったのかと川縁を見ると、くすんだ金髪の持ち主を、サシャは目を細めて見た。見覚えのある、砦でで射られたその人にを。]
! ……あいづ…。
[懸命に叫ぶ声を読むのは難しいが、あの男の指示で舟が停まったのは明白で。その様子を、弓射るのも忘れじっと見つめていた。]
/*
ダンクラード君、ちょっと右側に何か取り憑いてそうだから、御払いした方が良いんじゃないかと思うね。
(右脹脛、右脇腹、右手首負傷)
────、そうか。
[だろうな、とは言わぬ。
通せ通せぬとは、先に彼の盟主と言い合ってきたばかりだ。
クリーク砦とは真逆の構造、そこに面白さを感じるほど悠長では有り得ないが、けれど奇妙な縁が頭の隅をちらと過ぎった。]
[火計に、風に運ばれる煙に混乱する中、>>236北岸には騎兵が迫ってきていた。
川向こうへ意識を向けていたサシャがそれに気づくのは大いに遅れ、先頭と長物部隊がぶつかるか。]
じまっ… ―――騎兵いる!!射っで!!!
[声に弓は騎兵の方へも向けられる。
だが長物部隊に当てないよう、注意しながらの射撃は鈍く、>>237結果十数騎は到達を許してしまった。
燃える橋を駆け抜ける馬を射ようとするものの、煙の幕が彼らを守り、自慢の弓はすり抜けられた。]
ならば、押し通る!!!
[駆け来る相手を待ち構えての、剣一閃。
騎馬は駆けてこその騎馬、なれど男は身ひとつの男に対し馬を駆けさせることはしなかった。
止まっている的に向け刃閃けば、その結果は明白だろう。
僅か動いて致命傷は避けたものの、ぶつり。と、馬帯の切れる音が響いた。
迷うことなく下馬し、剣を投げ捨てる。
鞍に挟みおいた槍を手にして、両手に構える。
その構えはダーフィトを名乗る青年と酷似するもの。
目前の青年が、それを知るか知らぬか、男は知らぬが。]
[煙の向こうは良く見えない。視線を向こうに向けたままでいたので、近づいてくる一団>>244に気づくのはやや遅れ、だが気づけば驚いた後。]
あっ、がー……っぅ。
[見覚えのありすぎる顔に、カークと呼びかけ慌てて口を噤む。>>245援軍への説明は誰かがすでにしていたようで、渡河の準備は進められた。]
ん。
[>>246視線がこちらを向いて名前を呼ぶ口の形に、こちらも少し安堵した顔で軽く手を上げる。]
らいじょうぶ、
射れなぐなった人のも回じでもらっでるじ。
へ…。
[言いながら、動く手を見上げてぽかんとしたのは、突然な事と予想外な事が一緒だった故のこと。]
がーぐがお兄じゃんで、
……まーでんがお父ざん?
[眉を下げながら、問うように口にするのは胸の奥がくすぐったいからだった。
今だその熊の死を知らない為に。]
― 修道院側/川の中 ―
[敵の舟を沈黙させることに成功した工作隊は、彼ら自身も疲れ果てて北の川べりに戻る。
一息ついて、振り返って、流されていく敵兵>>299を見つめ、ひとりがもう一度川へと飛び込んだ。
溺れる者にロープを投げ、沈みそうなものには盾を捨てろと声を掛け、彼らが浮橋に掴まれるように誘導する。
その様子に幾人かが続き、結局全員が水の中に戻った。
戦っている最中は興奮していようとも、ひとたび気が抜けると彼らも人の子に戻る。
溺れ流されていくのをただ見ているのに心痛んだというだけの話。]
[槍を構える。すぐにも、動かした左腕が悲鳴を上げた。
それを無視して、口元に笑みを刻む。
柄を軽くしごく仕草で構えなおした。]
─── 止めてみせよ!!
[止められるものなら、止めてみせよ、と。
挑発めいた言葉を投げて、青年へと向け槍を右手に振るった。
ぶんと弧を描く起動が彼の懐を襲う。
受け止められれば、その勢いで跳ね上げ、次は振り下ろした。
白刃と槍とが、暫しめまぐるしく音響かせる。//]
/*
クロイツにツェーザル、こんばんは。
本日もあと30分だね。
って、挨拶を間違って灰に落としてしまった。
眠くはないはずなんだけど。
― 南岸・修道院跡付近 ―
[ 剣先を手首に受けて、食い込む刃の衝撃に、山刀を取り落としても、ダンクラードは怯まない、むしろ、裂帛の気合いを増して、左の剣を携えて、更に飛び込んでくる>>314 ]
は...
[ 無意識、身を庇おうと、左手をあげようとするが、脇と肩に深い傷を受けた腕はぴくりとも動かず ]
...それでも、人は、間違いを悔やむものなんだ、ダン。
[ 右手の剣を、上に掲げる、空を...太陽を指すように。
しかし、そのまま、その剣を振り下ろすことはなく、背中に刃を受けた// ]
― 乱の始まる前 ―
[ 悪夢の朝帰りから、ずっと、彼は件の酒楼を避けていた。
けれど、時が過ぎて、思い返してみると、いくつか腑に落ちない事に気付く ]
財布も何も、盗られてなかったしなあ...
[ 美人局の類なら、そんなことは有り得ない。マダムの言ったとおり「密猟者を捕まえる為の」変装だったというのが本当だったとしても、わざわざ酔っぱらった自分の相手をする必要は無かった筈だ ]
...つーか...
[ 情けない思いが募るのは、ほとんど消えた記憶の、それでも僅かに残っていた断片には「優しくされた」という感覚しか残っていないということで ]
[ぽかんとしたサシャの顔を見て、守りたい日常をまた強く思う。
そんな未来の続きを語らうには、だが、まだ早い。]
頼りにしてくれていいぞ。
[サシャの目を見て告げ、その視線を兵らへと広げる。]
.........ほんと有り得ねえ。
[ そうして、数年ぶりにその酒楼を尋ねた彼は、マダムに一つの伝言を託した ]
もしも、あの時のあいつがまた顔を出したら...今度は「男同士」で呑もうって、伝えてくれ。
[ 勿論、つけられた印のせいで、当分同僚達から揶揄われまくったことの落とし前だけは、会えたら拳できっちりつけてやるつもりだったけれど** ]
― サクソー川/橋の南側 ―
『それなら、オクタヴィアス様だって同じだって言ってんだよ』
『あー、ほんとに石頭だなお前らっ……!』
[苛立ち帯びた声と共に、投げ合うのはいつの間にやら威力のない土塊。
異なる存在を信じ、拠り所にするが故の平行線は、そうは終わらぬ様子]
[状況が真逆になっている事に気付く余裕はない。
対しているのは、それだけの余裕を持てるだけの相手じゃないから]
……ち、浅いっ……!
[繰り出した突きの閃が伝える手応えは浅いが。
相手を馬から下ろす事には繋がった。
繰り出される槍の閃、その構えには微か、覚えがあるが。
それがどこで見たかをたどるには至らず]
おうよ……止めてやろうじゃねぇか!
[元より、自分はそのためにあるのだから、と。
懐狙う槍を受け止め、跳ね上げられた動きに逆らわずにくるりと返して、振り下ろされたそれを気合で弾く。
互いに引かぬ──引けぬものを背負った攻防。
打ち合う二振りにが響かす音が大気を震わせる]
信じる、って。
言われちまった以上は、絶対に。
下がれねぇんだよっ!
[攻防の中、槍を身に受けたは幾度か。
それでも銀灰の覇気は衰えず。
懐近く飛びこみ、地に片膝突いた姿勢から、半月の弧を描くように斬り上げの閃を放った。//]
[川の南側はさらなる乱戦の様相を呈していた。
そこへ、浮き橋を渡った兵が順次、繰り出してゆく。
拿捕した舟に馬を乗せて運んだ工作兵が、カークに手綱をとらせた。
指揮官らしく騎乗せよと。
盟主の姿は二つあっても、命令が二つあってはならない。
以降のカークは、周辺を守る兵100ほどに「ついて来い」とだけ命じ、他隊の指揮はディークに従うものとする。]
──我らが生きる道は前にあり。 勇猛なれ!
[馬上に背を伸ばし、差し出されたラモーラルの軍旗を掴むとガツと地を穿った。*]
― 南岸・修道院跡付近 ―
[左手に、重い感触が伝わる。
突き立てた切っ先は、ダーフィトの身体を深く貫いている。
彼の右腕が動き、日差しが一瞬翳った。
このまま斬りつけられれば避けようがない。
衝撃を覚悟して歯を食いしばったが、予期された刃は落ちてこなかった。]
───なにが間違いだったかなんて、分かるものか。
[抱きつくような形で刃突き立てたまま、告げる。]
おまえは、すべきと思ったことをした。
俺も、すべきと思ったことをしている。
それが全てだろう。
だからもう、背負わずともいい。 //
[ 背負わずともいい、というダンクラードの声が、どこか優しく響く。
剣を振り下ろす力がなかったのか、振り下ろす事が出来なかったのかは、彼自身にもわからず... ]
これで、15年前の乱は......本当に、終わる。
........お前達は...、きっと......新しい
[ 必ず見せてあげる、という、オクタヴィアスの声は耳に今も残る ]
(...願わくば...)
― サクソー川・修道院跡側 ―
[川へと落ちた兵達は鎧に動きを制限され、流水に抗うのもままならず流され行く。
そこに投げ込まれる岸からのロープ>>323、そして盾を捨てろという声。
それが誰のものなのかも考えず、言われるままに盾を離し、流れの先にある即席橋へと掴まった。
それにより一息ついた時、彼らからは闘争心が抜け落ちていた。
流されたことにより疲労が蓄積したことも少なからずあろう。
一番大きいのは、戦っていた者に助けられた、と言う事実である*]
西へ、向かえ。
影を追い、援けよ。……行け!!!
[歯の間から搾り出すようにして、傍らの騎兵へと指示を飛ばした。
迷うように視線が返るのも刹那、すぐに短い諾が返る。
幾ら取り纏められるかは分からず、纏めても彼らは北岸を行くしかないだろう。
追撃の可能性も否定は出来ず、けど、これが最後に為し得る指示だった。
橋の中央から北にある歩兵、それに西側から軽歩兵隊を破って合流出来た幾分かの者、そうした兵らはやがて西に向かうだろう。
川の南側、敵中にある者らは投降するか逃げ延びるか。
それは彼らの才覚と相手方の差配によってくるのだろうが。]
[───がらん。と、槍が地面に落ちた。
続いて、男の身体が、どうと地面に倒れ伏す。
微かに震える男の手が、クレステッドへと伸ばされた。
触れること叶えば、──がし。と、手は彼の袖を掴む。
害する意図ではない。ただ、死に臨む者の切迫のみをもって。]
……、… 頼みが、ある、
[はあ。と、大きく苦しげな息が落ちる。
そのひと息ごとに、命が目に見えて削られていく。
息を吸う間合いをまた置き、男は口を開いた。]
ダンクラード様、は、
オクタヴィアス殿と……、会ってみたいと、言われた。
あの、二人を、 … 死なせては、ならぬ。
死なせて、しまえば──…、また、繰り返しに、なる。
……、決着の、のちに、
…─── 対話、を。
あの二人なら、…それも、叶おう……
[以前、オクタヴィアスに砦で伝えそびれたこと。
せめて伝われば良いと思う。
或いはもう、とうに考えているかも知れないけど。
……かの砦で、最後まで対話を望んだ辺境伯の嗣子を思う。]
クロイツどの、に、みとどける、と、
……、あとは、
[お前に、と。音にはならず、目を閉じる。
ダンクラード様、と。男の唇が最後、音なく*紡いだ。*]
ダンクラード様、
[この声に、痛みは乗らない。
これを今ほど感謝したことはない。
穏やかな、───穏やかすぎる声が、名を呼んだ。]
… すみませぬが、儂は先に行きますでな。
[どこへ。とは言わない。
すぐそこへとでも付け足しそうに置いて、微かに笑った。]
マーティンと、酒を、呑まねばなりませんでなあ。
ダンクラード様は、ゆっくりとおいでなされよ。
… あまり早くおいでになったら、叩き返しまするぞ。
[ゆっくりと置いて、言葉を捜した。
ああ、もう時間がない。……なにか。
何かもっと、最後に伝えたいことは。大切なものは。]
/*
ダフィ兄様ーーーー!!
フォスターさんもーーー!!
はぁ、ホント皆カッコイイ…。
そして帰着点どうしようねw
現状だと今のダンには明け渡せない、ってなる気がして(
ダンクラード様とご一緒にいられて、
マーティンと三人で、わいわいと──…
……、…。
… どうか幸せに。幸せに、おなりくだされ。
[それは王として、とかではなく。
もっとささやかな一人の子として]
儂の、ただひとりの───…
[息子。と、音にすることはなかった。
微笑むような気配が揺れるのを最後。
その気配は、ふつと*途絶える*]
[刃交えるさなか、不意に声が響く。]
チャールズ?
[穏やかな声に、言葉に、わずかな不安を覚えて名を呼ぶ。]
/*
まじで、自薦しといて、これはない!と思いつつ...ディークかっこよすぎたんですごめんなさい。
みんな、最終日がんばってね!
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