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記された一葉 は 鷹の眼 イングリッド に投票した
騎士 ヤコブ は 鷹の眼 イングリッド に投票した
死霊魔導士 ベリアン は 鷹の眼 イングリッド に投票した
騎士 シュテルン は 鷹の眼 イングリッド に投票した
鷹の眼 イングリッド は 記された一葉 に投票した
聖歌人 ローズマリー は 鷹の眼 イングリッド に投票した
騎士 シェットラント は 鷹の眼 イングリッド に投票した
魔王 テオドール は 鷹の眼 イングリッド に投票した
鷹の眼 イングリッド は村人の手により処刑された。
記された一葉 は、鷹の眼 イングリッド を占った。
次の日の朝、聖歌人 ローズマリー が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、記された一葉 、騎士 ヤコブ、死霊魔導士 ベリアン、騎士 シュテルン、騎士 シェットラント、魔王 テオドールの6名。
騎士 シェットラントは、死霊魔導士 ベリアン を投票先に選びました。
その歌を歌えるのは彼女だけだった。
技術と資質と精神すべてを兼ね備え、
完全な形で歌を発現させられるものは他になかった。
だから今でもその歌に彼女の名を冠することがある。
――― シェイマス・グラン編著 『音楽史(上)』
鷹の目は何を見る目?
大事なものをまっすぐ見る目。
鷹の翼はどこを飛ぶ翼?
想いの果てを目指して飛ぶ翼。
鷹の爪は何を掴む爪?
それは鷹だけの秘密。
―――とある町で聞いた童謡
記された一葉 は、死霊魔導士 ベリアン を投票先に選びました。
魔王 テオドールは、死霊魔導士 ベリアン を投票先に選びました。
魔王 テオドールは、騎士 シェットラント を能力(襲う)の対象に選びました。
魔王 テオドールは、死霊魔導士 ベリアン を投票先に選びました。
魔王 テオドールは、騎士 シェットラント を能力(襲う)の対象に選びました。
騎士 シュテルンは、死霊魔導士 ベリアン を投票先に選びました。
団長代理 ソマリは 人間 のようだ。
瞬槍 リエヴルは 人間 のようだ。
騎士 ヤコブは 人間 のようだ。
鷹の眼 イングリッドは 人間 のようだ。
この次がベリアンですよ。
― カレン・騎士公館 ―
[イングリッドが語るテオドールの姿は、自分の知るものとはかけ離れていた。
でも、それこそが彼女の知っている実像なのだろう。
”彼”のために。イングリッドの言葉の端々には、その想いが溢れていた。]
…そっか。
人間、か。
[真面目でまっすぐな人間が、どうして人間の半数を殺そうとするに至ったのか。
彼女の言葉に、いくつも答えの欠片が隠されているように思う。
なにから助けたいのか。その答えはこの手に無かったけれど、求めにうなずくのにためらいはなかった。]
あんたと話せてよかった。
気を付けてな。こいつんことをよろしく頼む。
[出立するイングリッドとシェットラントを見送る。
彼らが去れば、自分もまたすぐに支度を整えた。
今から出れば、作戦開始までには騎士団の野営地にたどり着くだろう*]
/*
自分の酷さに泣いた(
あれは酷い!あまりに酷い!
大した言葉も交わさず残されたテオ様のこと、もう少し考えようね!
うああああ後悔ばかり色々だぁぁぁぁぁ!!!
…本当に、ごめんなさい。陳謝。
テオ様に斬らせることになるかもしれないとは、何事!
もっとくだらない事故で死にながら、その間際に愛を囁けばよかったとかもう、そんな…(
― 首都モーリス ―
[ こちらから行く、とあかいこえで言うイングリッドに返答せず、
テオドールは即座にその居場所へ向かった。
イングリッドは震える声で謝った。
つまり、許しを乞わねばならぬようなことをした、ということだ。
誰よりも情報が早いはずのイングリッドから、何も来なかったこと。
カレンに居たはずのイングリッドがモーリスに居る事。
いくつかの不審な状況が、詳細までは分からぬまでも、
「期待」を「裏切」ったことを浮かび上がらせていた。
貴方を救いたかった、とイングリッドは言った。
貴方の為だ、と続けた。 ]
……誰が。
[ ナイトメアの馬上から見下し、
テオドールは、激情に震える手で剣を抜いた。 ]
誰が、救われたいなどと言ったか!!
俺が一度でも!!!
そんなことを頼んだ事があったか!!!
[ ナイトメアは腹に鐙を当てるだけで、理解して走り出し、
テオドールは馬上から慣れた一閃を叩き落した。 ]
[ イングリッドは抵抗しなかった。
ただ、祈るように胸の前で指を組み、
目を閉じて、死の一撃を受け入れた。 ]
……!
[ 黒い風が駆け抜けた。
手ごたえはいつもどおりで、剣を振って血を弾く動作も、考えなくても出来て、
カチン、と鞘に収まる剣の音もいつもと同じだった。 ]
……。
[ 馬首を返して、テオドールは通り過ぎた場所を見た。
見慣れた赤い色が、広がっていくところだった。 ]
餌に……。
[ 駆けよってくる従卒達に、
いつもどおりの指示を与えようとしてから、
テオドールは気を変えた。 ]
いや、その女は情報屋だ。
自害用の毒を仕込んでいるかもしれぬ。
餌には向かぬだろう。
……海に捨てよ。
[ それきり振り向かず、モーリスの居城へ馬を走らせた。 ]*
…、ん。ん。
今ぁ、ロズマリちゃんのぉ、 悲鳴っぽいのがぁ……ね?
[心配そうに眉を下げる]
こないだのヤコブ君みたいにぃ、
迷い込んだだけならぁいいんだけどぅ。
そうだ、
その通りだ!
俺は間違ってる!!
俺は、やり方を間違えている!!!!
だが、
他にどんな方法があるというのだ!
他に、他に方法があればとっくにやっている!!
ヤコブの言うような、完璧な救いなど!
理想の未来など、
どうやっても、
どうやっても!!!
実現出来ないじゃないか!!!!!
/*
うあああああああああああ!
テオ様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
ごめんなさい、ごめんなさい、
裏切ってごめんなさい、裏切らないって言ったのに、
…とか言ってPLが満面の笑みです、ごめんなさいwww
/*
しかしなぁ、申し訳なさが先に立つのです。
本当にごめんなさいだわ…テオ様との別れは大切だったろうが私。
いや、色々と考えてはいたんだ。
死ぬ時の言葉は考えていたんだ。
…ただ、死ぬまで漕ぎ着かんかったんや。
こういう時、自分の死亡フラグ建立の下手さを実感する。
たとえ無計画でも、上手い人は上手いよね、最後の10分で華麗に死んでみせる。
僕にはそれができんのよな…だいたいいつも最終日だからな…
…違うか。単に技量不足なのだよな……
― ソマリアードの後悔 ―
[救援を求むという連絡が届いた。
アニーズの鉱山より、もともと最近謎の物音が聞こえるなどの情報があって、騎士団の調査が入ったのである。
結果は最悪。調査中に落盤し、調査にあたっていた騎士と作業している鉱山夫が巻き込まれ、魔物の巣と直結してしまったというものだった。]
[警備兵が問題の鉱山の入り口を封鎖し、魔物が村へあふれ出るのは阻止したものの。
貴重な時間は刻一刻と過ぎてゆく。
そんな折、ようやっと騎士団がホートン砦から出動し、鉱山の入り口に殺到していた魔物を狩り尽くす。
その場には、「何故か」たまたま居合わせたソマリアランもいた。
……もちろんそういう方便になっているが、"夢"を介した呼び出しであった]
[そうして最低限の人数は集ったと救出作戦へと乗り出したのはいいが、1点大きな問題が出た。
奥より湧き出した相手はそもそも物理攻撃が効き難い、大きなスライムだったのである。
スライムを退治しようと思ったら魔力を乗せた武具やら準備が必要になるが、武具は貴重でこの場は誰も持たず、魔力を乗せる魔術の使い手は1人しかいなかった。
むしろ、魔術の心得のある騎士・カスパル、バルタザールの両名が別々に崩落現場に取り残されているというのが最悪であった]
「バルタザールの救出を優先する」
[小まめに連絡が届き、かつ鉱山夫と一緒にいるほうの救出を優先させる。
カスパルとの連絡は途絶えて長い。
最悪の事態を想定すれば、まだ無事な方の手を取る。それがソマリアードの決断だった]
[しかし納得いかないものもいる。たとえば、カスパルの肉親のイングリッドだ。だが、彼女が独りいったところで、相手が悪すぎる。
むざむざ殺されにいくようなものだと、アランが彼女を止めた。
『鷹の目』は暗い洞窟では役に立たない。
弓という獲物も洞窟では不向き。
こんな理なんて、取り乱した彼女をおさえるのにも、何ら役に立たないことを知っていたから――、アランは彼女を離さなかった]
[ バルサダールと鉱山夫は皆、怪我はあるものの無事に生還を果たし
カスパルはやはり遺体で見つかり、遺族に返された]
「私を軽蔑するかい?」
[弟は首を横に振る。
この判断に、どれだけ苦い思いをしてきたのか。
夢で通じている弟にはよくわかっていることだったから]
(私は後悔しているよ。騎士団の問題に、君を巻き込むべきではなかった)
[彼女を独りにできないとばかりに、今もカスパルの墓の前から動かないイングリッドに駆け寄る弟の背を見て、兄は小さく、息をついた。
後半へ続く]
― とてもゆるいぐらさが アードさん ―
あーど「予算があれば…予算があれば、魔術師の触媒もどっさりためこめて、魔術師なしでも使える術具の在庫が緊急出動のときでもバンバン出せるのに……いつも塩辛い豆のスープだってやめて、パンだって増やせる……ホートン砦本気で貧乏……」
あらん「やめてあーど! 魔物相手に戦える軍隊の理想を体現する騎士役が、表立って財テクに走らないで…!」
[ぷるぷる、と少女は首を振った]
だぁめ、ねぇ。
ここではぁ、そういうの、考えすぎちゃぁ。
[ここは
新しい杯を出して、葡萄酒を注ぎ]
かぁん、ぱい。
[いろんなものを誤魔化し飲み干すように、
くい。と酒を一気に呷った]
― カレン南駐屯基地攻略戦 ―
["鍵"は、所有者の無茶な要求に応えてその輝きを増した。
まるく膨らんだ光は、ほんのわずか炎を弱める力を発揮する。
右手で、鎖の砕ける音がいくつか連なった。]
ぐっ …… ぁぁぁ ……
[炎が弱まったとはいえ、息そのものが持つ圧力に吹き飛ばされてミシェイルもろとも地面に落ちる。
生来、炎に近しい飛竜はそれでもすぐ立ち上がったが、乗り手は振り落とされたままの場所で動けずにいた。
全身が焼かれ、焦げる臭いがする。痛みが体を縛る。]
[触れ合って響き合う心音が、彼女がまだ生きていると知らせる。
だがそれも弱弱しく、今にも途絶えてしまいそうに思えて、
その想像自体に震えた。]
治療師を、誰か早く治療師を呼んでくれ!
[叫ぶ声に、生き残っていた周囲が慌ただしく応じる。
到着を待つ間に空を見上げれば、火竜が大きく弧を描いて旋回し、再びこちらへ向かって飛んでいるのが見えた。]
…マリーを頼む。
絶対に、死なせないでくれ。
[幼馴染を託し、再び飛竜を呼ぶ。]
これ以上、あいつに好き勝手させるわけにはいかねえ。
ミシェイル、頼む。力を貸してくれ。
[呼ばれた飛竜は嫌そうにしていたが、ややあって首を下げ、乗ることを許す。
仕方ないなと言わんばかりの*そぶりだった*]
/*
ヤコブからの愛が…(*ノノ)ダキシメラレタ
魂削ったとか言えない(
溜め込んだ想いを削られた案もあるけどもー。
/*
いや、一応先発の予定だったんだが、イングリッドの話を知っておくべきなのかで悩んでたんだ……。
中の人が残念性能すぎる。
― ソマリアランの後悔 ―
[ソマリアランは、兄と夢を約束してから、より積極的にいろんなものに好奇心を持った。歴史、体系化された剣、魔術、地図、……そして、ひと]
[自分にない、きらきらとしたものに触れたいと思えば、気安く気を許し、近寄ってゆく]
[相手が同性ならばそれは友人関係の構築となるし]
[相手が異性だったら―― 魔術師の学び舎の退学処分となる程度の火遊びになることが多い]
[あの時、森で見た少女に再会した時、文字通り一目惚れだった。
困らせて怒った顔も、前ばかり見て少し向こう見ずなところも、何もかも愛しくて仕方がなかった。あの遠くを見える目など、まさに逆立ちしたって自分には真似などできない。
とても輝いて見えた]
[困ったことに、手の届かないものほど貴いが欲しい、と思ってしまう性質だったので。
あしらわれるほど燃えた]
[だが、愛していたのかといわれれば自信はとたんになくなった。
愛の詩も謳うが、将来を誓い合った仲になれるか、といわれれば、アランにとってはノーであった。
愛しているのには違いはないが、だがそれは特別であったか? といわれれば困るのである。
この見解の相違で何度もケンカもした]
[結局は怖かっただけである。
たった一人を何より選んでしまったら、自分は共に戦う兄を見捨ててしまうのではないか? と。
兄は、騎士だから。愛するものを守るために剣を手に取るのは必然。
だが、我が身を守ることに秀でる、歪な何かはどうするのだろう。
関係を進めることで、変わってしまうことが怖かった]
[声もかけられずに、カスパルの墓の前に佇む彼女の背を見つめていた。
やがて、雨が降ってきた]
風邪をひく。中へ入ろう?
カスパルだって、君が風邪引くのを喜んでは…
[言葉は途中で終わる。
あ、殴られるな、と思って、甘んじて殴られた。
それで気が済むならと。それが彼女にとって必要なことならと。
でも――、ある一言が胸に突き刺さって、彼女を追いかけられなかった]
/*
はっ。
私は一人でも良いんじゃ無いかと思って先行隊にしたのだけど。
と言うかヤコブは竜で来るだろうし、って思ってwwww
そうね、親衛隊解散してないの忘れてたわ…。
― 騎士公館・出立の前 ―
ヤコブ、ちょっといいか。
[出立の前、イングリッドを待たせてヤコブを呼びとめた。
何かという顔に向け、手短に用件を告げる]
血を少しくれないか?
[願ったのは指先の1滴ほどの彼の血だった。
生命そのものの雫に差し出されたのは、透明な石片。
彼の指をその石に差し出させて、呪を唱える]
───全ては
[短い呪に応じ、血は仄かな光を発した石へと沁み込んだ。
血が沁み込むと同時に、石の輝きは静かに消えた。
その様子を注意深く見守って、ほっと安堵の息を吐く。
生命を扱う術は、独特の繊細さと注意深さを必要とする。
元来こうした魔術は、魔女…ガートルードの領域であろう]
同化の術だ。血を触媒として、お前の
つまり、この石を使って一時的に俺の魔力をお前に繋ぐ。
魔法が使えるようになるわけじゃない、が…──
保険を、掛けておきたくてな。
[分かるか。と、一応ヤコブの顔を見遣る。
同意は期待しないまま、言葉を継いだ]
ポータルを繋げたとして、
俺が生きているうちはそれを維持するのに問題はない…、が。
[一度言葉を切って、肩を竦める]
問題はそうならなかった場合。
術とは基本的に、術者が存命中に発動するものだ。
この街のストーン・サーヴァントを見ただろう?
術は、術者が命を落とせば一部を除いてその効力を失う。
ポータルもまた、基本的な原理は同じだ。
[以前ヤコブに預けた石とは似て非なるもの。
既に血の痕跡を消した透明な欠片を手渡して、言葉を続けた]
…よって今、お前の
この石には俺自身の魔術の流れが刻まれている。
そこでポータルの魔術の流れをこれに同化させて、固定化する。
これで恐らく、術者の死後もポータルの寿命は少しだけ延びる。
半日か…せいぜい1日。負荷となる前に効果は消える。
そこはお前の
[冷静な口調で説明をして、ちらりと笑みを浮かべた]
縁起でもないとは言うなよ?
目的を考えれば、この程度の保険は当然なんだ。
これと、この先を───お前に託す。
説明は以上だ。遅れて来るなよ。
[言うだけ言って、満足したとばかりに素っ気無く背を向けた。
元より無駄にする時など今はないのだから、と*]
― カレン南砦攻略作戦 ―
[騎士団の進軍にあわせて、自分もラクシュと共にカレンを出立した。
戦う為の準備をしながら、何か足りないものがあればヤコブにその都度連絡をする。
敵陣への偵察をヤコブ本人が行うと知れば>>4:258当初は危険だと反対するも、
現実に斥候が多数襲われていることと、飛竜を乗りこなすヤコブの姿を見ればこくんと頷かざるを得なかった。
ヤコブの存在そのものがこの世界の未来を決める"鍵"だから、魔王との決戦以外で危険にさらさせたくはないが、
実のところ選ばれたヤコブだからこそ出来るということが多すぎるのだ。
ちょっとした矛盾を感じてしまって、はぁとため息をつく]
― 協奏曲はじめて物語 ―
[それは本当に唐突な出来事だった。
遠足のスタート地点となったホートン砦。
そこで開かれたささやかな宴会でその事件>>4:+91は起こった]
ふぇっ!?
え、そんな、急に!?
[そもそも歌は聖歌しか習っておらず、自作するのは慣れていなかった時分。
聖歌以外でいきなり歌えと言われても無理な話だと、その時は思っていた]
[歌い出しはまごついたが、予想に反して言葉がすらりと出てくる。
楽しそうなハープの旋律に釣られて紡がれた歌>>2:408は、本職からしたら拙いものだったろう。
それでも酒の場故か、奏者の腕の賜物か。
奏者の盛り上げ方の妙もあっただろう。
歌はその場に受け入れられた]
お、お粗末さまでした。
[おみごとと言われて>>4:+92、恥ずかしげに言葉を返す。
その後は皆で歌うも全く異なる曲が流れたりと、楽しい時間が過ぎて行った]
あ、ありがとうございます。
自分で作詞するなんて、初めてやりました。
[宴の後にかけられた声には、緊張で高鳴りっぱなしだった胸に手を当てながら答える。
それは楽しかった証拠であり、この体験はローズマリーに歌を自作する切欠にもなった]
[──『送る』の意味は違ったかもしれないけれど、その時の会話を覚えていたから、ソマリアランのために歌を歌った>>2:408>>2:409。
必ず届くと、そう信じて]
[尚、宴会で酒を含む羽目になったが、思いの外耐性があったらしく、歌う時に音を外したりはしていなかったと言う*]
― まどろみの前 ―
[意識を失う直前に触れた温もり>>13。
ひかりに手を伸ばそうとしても、身体は動かなかった──]
― まどろみ ―
──ずっと傍に居るよ
──ずっとずっと 君の傍に居るよ
──さぁ前を見て 共に未来を走ろう
──君が築く 未来
──私も 見てみたいから ───……
[青い空間に歌が流れ込む。
大切な人を想い、励ますような歌。
歌が進むに連れて、その音源に人の形が現れた。
胸に一筋のひかりを*宿して*]
[やがてヤコブが野営地に到着して夜が明ける頃、ゆっくりと進軍が開始された。
ヤコブの到着前彼の元に来客があったのは、時折聞こえる声から把握していたが、話の内容について尋ねる時間はなかった]
― まどろみ ―
[繰り返し歌を紡いでいると、どこからともなく音>>+28が聞こえて来た。
旋律は歌に添い、協奏し始める]
……───?
[竪琴が壊れたなんてことは当然しらないが、覚えのある音に瞳を開き周囲を見回した。
見覚えの無い場所。
そこで見つけたのは
───アラン様?
[最初こそ驚きの表情をしたが、直ぐに何故なのかは理解した。
ずっと、死に近い場所に居たのだから]
…ごめん、なさい。
最後まで行けませんでした。
でも、出来るだけのことはした、つもりです。
[紡ぐのは謝罪と、手を伸ばせる範囲のことはしたと言う自負。
未来へ進むヤコブの援けになれたかは分からないが、ローズマリーの成すべきことはして来たつもりだ。
それでも悔しさはあったから、どうしても瞳から雫は零れてくる。
表情だけは、笑みの形を必死に保った]
ヤコブ。
イングリッド・ミランとの話で、何か掴めた?
今は余裕無さそうだから、後でもいいんで聞いておきたい。
[話の内容がわからなくても、ヤコブを信じてそのために動くことは出来る。
だが、同じ未来を同じ場所から掴み取ろうとするのなら、ヤコブが何を感じたのか知っておきたかった]
シェットラントさん?
[一方会見が終わってからのシェットラントの動向は掴めていないが、ヤコブと共にこなかったということは、別行動をしているのだろう]
お気をつけて。
[そう声を掛けた]
……はい。
[休んで良いと言う言葉>>+33がローズマリーにゆっくりと染み入る。
ずっと気を張り詰めていた。
すっと歌を歌い続けてきた。
休息はとっていたが、休めてはいなかったように思う]
[零れる雫を手の甲で拭う。
包み込む旋律は、希望を見出し、それを散らそうとする困難に負けず立ち向かう幼馴染のようにも思えた]
[進軍の道中は、敵の抵抗にあうこともなくすんなりと進む。>>4:309
そのことが却って何らかの策であることを感じてしまって、一層気持ちを引き締める。
やがて屍鬼たちが生命の息吹を感じて騎士団目掛けて襲い掛かってくると、戦場を一望出来る頭上に配置しているヤコブから、その動きが伝えられた>>4:313
それを地上の自分から隊長達へと伝令を送ると、すぐさま屍鬼に対応するために事前に決められた作戦が採られた>>4:310
無秩序な屍鬼達の動きを払いのけ、尚も前進していくとようやくゴブリンやオークたちが現れた。
魔物たちの屍鬼化に対抗する為の策を準備する兵達を守るべく、ここにきて自ら剣をとり統率のとれていない魔物たちを切り伏せてゆく]
[旋律は巡る。
春は終わり、夏がやってきて、そして秋が実り冬に眠る。そしてまた春に芽吹く。
四季の営みは、終わりがないことを謳う。]
− モーリス・魔王の居城 −
[取り次ぎの侍従はどこか狼狽えていた。
何かあってテオドールが機嫌を損ねているのかもしれない、と予測をして回廊を進んだが、魔王宮の奥でベリアンを出迎えたテオドールは、むしろ燃え尽き壊れかけた木偶を思わせる有様だった。
ひどく消耗している。]
…休眠をとっておられませんね。
だいじょうぶ。
[おまじないを口にする。
それは、ヤコブのことだったのか、それともほかのことだったのかは、誰かは触れない]
[巡る四季を謳った旋律。
それに添うように
──la lala lulu ───……
[歌詞ではない、ただのおと。
そこにも願いは確かに乗る]
だいじょうぶ……。
ええ、だいじょうぶ、です。
[誰か一人のことじゃなく。
皆が、全てがそうであれば良いと*願う*]
[こんなところじゃ死ねない――]
[だって約束したのだから]
[必ず見届けるって]
[一人にはしないって]
[ヤコブを――]
[それは強い意思。
自分一人だけのものではない。
託された願いを叶えようとする――]
"門"の周りの見張りを、本日より屍兵に切り替える。
俺以外の誰も近づけるな。
人間も、魔物もだ。
[ そして、最初の要件に戻る。 ]
……霊薬について話せ。
騎士 ヤコブは、死霊魔導士 ベリアン を投票先に選びました。
[立ち上がったテオドールの身体が間近に迫り、掴まれたローブが首筋を圧迫する。]
…っ、
[引き寄せる力に踵が浮けば、己の肉体の脆さを自覚させられた。
だが、喘ぎをもらしたのはその故ではなく、
苛立ちの言葉を発する魔王の倦んだ双眸に鉛の重さを感じたせい。]
[どこまでも己を追い詰め苛めて、まだ削り足りないというごときテオドールの様相に、ベリアンはわずかな間、瞑目した。
興味を失ったかのように、縛める手は解かれた。>>31
そして、何事もなかったかのように告げられる方針。
"門"の周りの見張りを、本日より屍兵に切り替える、と。>>32]
あっ、あああああ!
[傷つき倒れた彼女の姿に衝撃が駆け抜ける。
こんなことが起きてはいけなかったのに。
いや――まだ助からないと決まったわけではなかった。
ぎゅっと唇を引き結ぶと空を見上げて]
ヤコブ……。
[あの巨大な竜に立ち向かうなど、危険極まりない。
だが、空を飛び回るものに対抗して、空を駆けまわることが出来るのもまたヤコブだけだった]
["門"へ行かせてほしいと、自分の願い出ようとしていたことを見透かされていたようなタイミングに、わずか躊躇う。
最近、テオドールの”予知”は聞いていなかったが──]
…、御意。 そのように手配いたします。
[慎重な、返答を。]
[話が”霊薬”に戻れば、乱れた衣類を片手でただして、ベリアンは黒い液体を満たした瓶を捧げる。]
最初に飲んでいただくこれには、閣下よりいただいた特別な素体を使用しています。
不適合は起こらないはずですが、念のため経過を確かめさせていただきたく。
煩わしいと思われるでしょうが、お傍去らずの待機をお認めください。
[ 実際の所は、まだ"門"についてそこまで警戒すべき時期ではない。
だが……。
テオドールの知る未来とは随分変わったこの時間軸は、
何を警戒してもしすぎる事はないと思えた。
もう真の味方はどこにも居ないのだから。 ]
……良かろう。>>40
ベリアン以外の者はしばし離れよ。
俺が良いと言うまで、近づくな。
ウェルシュ、来い。
お前だけは残れ。
[ 常より厳重な、人払いをする。
ウェルシュを残したのは、万一の警護の為と、
死者ならば何も漏らす心配がないからだった。
物言わぬ屍蜘蛛は、ゆらゆらと揺れながら、傍に侍った。 ]
[ 捧げられた瓶を受け取り、蓋を開ける。
世にもおぞましい悪臭がした。
戦場で何度も嗅いだ……死臭だ。 ]
……!
[ 鼻をつまんで、一気に煽った。
臭いから予想される全くその通りの味だった。
本能的にえづきそうになるのを耐えて、飲みほした。 ]
……特に、何も変わった気はせぬが。
[ しかし、その直後、テオドールは己の身に爪を立て、喘ぎながら蹲った。
一呼吸ごとに、肺の中が焼かれるような痛みを覚える。
冷たい何かが体を流れ、広がって行く。
全身が震え、手足の先が痺れ、どっと汗が噴き出した。 ]
……、っぅ……!
[ 体の全てが、この異質物を拒もうとするのを、
テオドールは歯を食いしばって耐えた。 ]
……っは……、
ぁ……、
[ 異常は、始まったのと同じように、唐突に終わった。
テオドールは大きな呼吸を繰り返しながら、目に入る汗を拭った。 ]
……酷い目に合わせてくれたな、ベリアン。
[ 恨みはこもっていたが、
軽口が叩ける程にはなった。 ]
― とてもゆるいぐらさが 霊薬 ―
べりあん「まおうさま、霊薬できました」
まおう「でかした、べりあん」
べりあん「一気飲みしてください」
まおう「うむ……」
べりあん「(変顔)」
まおう「ぶほっ」
― とてもゆるいぐらさが 霊薬2 ―
まおう「な、なんとかのめたぞ・・・」
べりあん「おみごとです。ところでひとつお知らせが・・・」
まおう「な、なんだ、もうしてみよう」
べりあん「薬まちがってました。本物は今の100倍マズいこちらです」
まおう「!!!!!!!」
べりあん「さあめしあがれ」
― 杯交わす事始め ―
[友や隊の者を除けば表情の変化を示す事の限られる男にとって、独り酒は常の事だった。
故に、その日も私室で静かに飲むつもりでいた。
なお、帰還しても自宅に帰らない理由の一つには、一人でゆっくり飲みたいから、というのがあったりするのは、余談]
……ん?
[ぼんやりと巡っていた物思いを破ったのは、軽いノックの音。
とはいえ、訪ねてくるような宛はなく──訝りながらも、扉を開けて]
[正直なところ。
この魔女とは、こちらが前線勤務主体の事もあって、話をする機会もなく。
故に、親しく共に酒を飲むような間柄ではなかった。
常ならば、無理やり入り込まれても丁重にご退去願う所である。
それでも、その時は何となく受け入れてしまっていた。
秘蔵の酒、という言葉に興味を引かれたのもあるが、『独りじゃぁ…美味しくないんだものぅ。』という言葉>>4:+157、それを否定できなかったから、というのが、理由のひとつ]
……しかし、飲むんならもっと面白味のあるヤツも多かろうに。
なんでまた、わざわざ俺を誘いに?
[他愛ないやり取りと共に杯重ねた後。
ふと、感じた疑問を問いかけて]
面白そうってのは、一体どういう評価だ。
[返る答え>>4:+159に、最初に口を突いたのはこんな一言だったが]
……っ。
[胸元を──刻まれた『印』を射抜くように指示す指先と、似た空気、という言葉に、無意識、息を飲んだ。
自身が触媒とするものは他者には──友にすら教えてはいない。
けれど、それを見透かされているような気がして。
無意識の内に、『印』のある辺りに手を触れる]
似た空気って、それは……。
[どういうことか、と。
問うより先に、向けられたのは冗談めかした笑み。>>4:+160
紡がれる言葉の真意に惑う間に、魔女はクッション抱えて眠り込んでしまい]
……ったく。
何なんだよ、一体。
[は、と息吐き、零したのは愚痴めいた呟き。
この、なんとも評しがたい振り回される感覚は、いつか感じたものと似ている気がした。
それはつまり──不可避存在である、という事を示している]
似た空気……ね。
[魔女が触媒としているものは知らぬ。
だから、その言葉の意味は計り知れぬけれど。
ある程度までの踏み込みを許容できる理由の一つとなったのは、多分、間違いなくて。
あれやこれやと文句を言いながらも、訪ねられれば杯を交わすようになるまで、さして時間はかからなった。*]
/*
うむ。
若手はみんなかわいいんだが、こう。
土壇場でぶんなげたものを、全力で受け止めてくれてるシュテルンが特にかわいく思えるのは已む無しか……w
― まどろみ ―
[しばらくおとに包まれた後、ふと気付いてソマリアランに問う]
アラン様が居ると言うことは、他の方も…?
[見回す範囲に誰か居ただろうか。
居たとしても、誰なのか気付けない者もまま居るようだが]
[いるよ、と返され>>+49示された先を見れば、そこには生前のままのリエヴルの姿>>+50]
リエヴル様…。
ご無沙汰して、ます。
[何とも不思議な感覚だった。
そう言葉を向けるのが正しいような、そうじゃないような。
感覚的なものだったため、良く分からない]
死すれば王神の下へと向かうのかと思ったのですが、そうではないみたいですね。
[自分が居る、リエヴルが居る、ソマリアランが居る。
ここが生者とは隔たれた場所であることは理解出来たが、教会に居た身としてはその点でも不思議さが残る]
― 二周目: 終わりの始まり ―
[ あわや、というところで、魔物の胃袋に消えようとしていた少年テオドール>>4:48を救ったのは、
「遠足」に来ていた若き騎士達だった。
ソマリアラン、フランツ、騎士団員ではないが好奇心でついてきたキアラ、荷物持ちの従騎士と、そして……。 ]
パパ!!
[ しがみついて泣きだした良く似た12歳の少年に、19歳のヤコブは仰天したことだろう。
……そんな騎士達に、少年テオドールは全てを話した。
テオドールが未来から来た事。1周目で見てきた全てを。 ]
[ その情報をもとに、充分な作戦を練り、騎士達を育てるのに7年をかけた。
春の頃。
開門と、そしてその向こうの首魁討伐任務には、ペンホールズのほぼ全ての騎士が参加する事になった。
長く続いた平和の果て。多くの騎士にとっては、初めての勲功を立てるチャンスである。
>>4:196騎士団達のきらきらした鎧は、白い大河のように南下し、
誰もが誇りと自信に溢れた顔をして、魔境を踏破した。 ]
― 二周目: 魔境 ―
[ 首魁討伐作戦は明日である。
与えられた天幕の中、19歳のテオドールは浮かない顔をしていた。
理由は3つある。 ]
[ ひとつは、1周目の父との約束だ。
『 人間に門を開けさせるな。 』
門で父が何を見たのかは分からない。
でも、父はテオドールにそう固く約束させた。
男と男の約束だ。 ]
[ しかし、これはそれほど不安には思って居なかった。
2周目、この世界のヤコブはそんな約束をさせた理由は分からないと言ったし、
他の騎士だって、恐らくそれは「騎士団が充分な力を得るまでは」という条件付きだったのではと言っていた。
そう解説されれば成程と思う。 ]
[3年前のあの日、ソマリアランから真実の歌を聞かされても、信仰が変わることは無く。
ともすれば彼が実際に生きていた者だと言うのを忘れがちになる。
今の発言もそうだった]
探せば……んー。
[ソマリアランの言葉>>+53でそれを思い出し、探すべきなのかを考え込む]
[思考が途切れたのは何か言いかけたソマリアランの声を聞いたから]
…??
[疑問の表情で見たが、きっとはぐらかされるのだろう]
[ そして、
テオドールは戦闘に参加しなくていい、と言われた事がひとつ。
まだ若く血気盛んだったテオドールは、自分だって戦えると自惚れていた。
何も分からなかった1周目とは違う。今のテオドールだって、騎士なのだ。父と同じ。
しかし、もしも首魁討伐に失敗した場合、テオドールにはもう一度時間遡行し、
それを伝えるという任務がある。
だから、手を出さず、ただどこまでも見届けろ、と言われれば従うしかない。 ]
[ そして最後のひとつ。
こいつが深刻だ。
万が一の時は、時間遡行の触媒として、アラン兄ィこと、ソマリアランを使えと言われていたことだった。
触媒になってしまったら、存在ごと消えてしまう。「最初から居なかった」ことになってしまう。
……テオドールの母のように。
「死」ではなく「無」だ。死から生まれる物もあるが、無からは何も生まれない。
同じ居なくなるならば、居なくなっても惜しくない人間がいくらでも居るだろうに。
そう、何度も説得したのだが、アラン兄ィは頑としてその命令を撤回しなかった。 ]
[ 1周目に、アラン兄ィ(その時はアランおじさんと呼んでいたけれど)が死んでしまった時は、
本当に本当に悲しかった。
優しくて楽しいその人が、テオドールは父親の次に大好きだった。 ]
[ だから……。 ]
[ 天幕に、フランツが訪ねて来て、
もしもの時はアランじゃなくてフランツを触媒にして欲しい、
と言った時は、思わず頷きそうになって、それから慌てて首を左右にした。 ]
そんなこと、俺の判断では決められません。
団長に言って下さい。
[ 頼む、とフランツは言葉を重ねた。
それでもテオドールが拒否すると、フランツは星を見ようと外へ誘った。 ]
[ 黙ったまま、それでも確かに、天幕に居ても眠れる気はしなかったので、
テオドールは着いて行った。 ]
『 俺には友達が居たんだ。 』
[ フランツは、そんな昔話を始めた。
ほら来たぞ、とテオドールは警戒した。
情に訴える気だ。そんなことをされても、団長の命令には逆らえないんだから。 ]
『 代々続く由緒正しい騎士の血筋で、
剣も馬も巧いのに、更に魔法学校にまで行く予定だと言ってた。
エリート中のエリートになるだろうと、期待されてた。
……なのに、口は悪いわ、愛想はないわで、
実に感じの悪い奴でなあ。 』
[ それは本当に友達と呼べるのかと、テオドールは胡乱な眼を向けた。
でも、「友達」の事を語るフランツは、楽しそうだった。 ]
『 ……でも、本当はいい奴だったんだ。
クールなのに芯は熱くて、まっすぐで、実に騎士らしい騎士だった。
俺はあいつが大好きだったんだ。
……だけど。 』
[ フランツはまだ笑っている。 ]
『 俺は馬鹿な事をした。
少しだけ困らせてやろうと思って、やってはいけない事をしたんだ。
奴が魔法学校に入る前の日、俺は遠乗りに出ようって誘った。
そして、あいつの馬の腹帯に切れ目を入れておいたんだ。
エリートが落馬して、泥だらけになる姿を、一回くらいは見て笑ってやろうって思ったんだ。 』
[ テオドールは目を見開いて、フランツを見る。
腹帯に切れ目くらいでは、すぐどうこうということはない。
しかし、馬を飛ばせ、激しい乗り方をすればどうなるかは分からない。
蹄鉄を嵌めた馬の蹄は、人間の頭くらい簡単に踏み砕くのだ。
ただ落馬するだけであっても、そこが崖や水辺であれば。あるいは猛スピードで走っている時に振り落とされれば。 ]
『 お前が今考えてるその通りだよ。 』
[ フランツはヘラヘラと笑っている。
騎士にあるまじき卑劣な行いに、テオドールは気分が悪くなってきた。 ]
『 な、俺は消えていい人間だろう?
アランよりずっと。 』
……それでも、命令にない事は出来ません。
[ しばらく沈黙が続いた。
フランツは少し眉を下げた顔で、でもやっぱり笑顔だった。 ]
『 お前は、7年前のお前の誕生日以前には戻れないんだよな? 』
……分からないけど、たぶんそうだと思います。
今回、そうでしたから。
『 だとしたら、普通なら、俺の馬鹿な行動を止める事は出来ない。 』
7年以上前のことならそうですね。
『 でも、ひとつだけ確実にそれ以前の歴史を変える方法がある。 』
[ そこまで言われて、やっとテオドールはフランツの本当に言いたいことに気付いた。 ]
『 俺の友達を助けてやって欲しいんだ。
頼むよ、テオドール。
愚かな俺の行為を、俺ごと消して欲しいんだ。 』
……で、でも……。
是非、かの王君と出会えれば、親しみやすーくなるような曲を作りたいものだねえ。
誰もが頼りにする神君も、ただ一人の脆い人間も、いまいちめでたしめでたしにするには脚色をくわえたいところ。
[そうおちゃらけていうのである。
死んでから歌を作って誰が謳うんだ、という問題はとりあえず放置である]
『 本当にいい奴だったんだ。シェルティは。
……ああ、分かってる。俺が消えても、シェルティがその後もずっと生きていけるかは分からない。
もしかしたら、シェルティが生きることで、
代わりに死ぬ奴がいたり、悲しい思いをする奴、人生を狂わされる奴が居るかもしれない。 』
[ テオドールはハッとした。
フランツはまだ笑っていたが、その両目からははらはらと涙がこぼれていた。
大の男がこんなに無防備に泣くのを、テオドールは初めて見た。
だが、格好悪いとは、何故か思えなかった。 ]
『 でも、もし、またこの世界が繰り返されて、
またあの日が来るならば、俺はまたシェルティを殺してしまう。
お前が時間遡行をして、世界が繰り返すたび、
俺は何度も何度もシェルティを殺してしまう。 』
[ いや、涙ではないと思った。
これは血だ。
フランツの心の、深い深い傷から流れだす、透明な血だ。 ]
『 もう二度と、俺にシェルティを殺させないでくれ。
馬鹿な俺が、馬鹿な事をしないようにしてくれ。
俺は、騎士としてあるまじき、恥ずべき事をした。
それを、やり直させてくれ。
お前も騎士ならば、
騎士には時に、命よりも護るべき物があるって分かってるだろう?
俺をどうか、騎士として死なせてくれ。
後生だから。どうか。この通りだ。 』
[ いつしか、テオドールは頷いていた。
気迫に呑まれ、そうするしかなかった。 ]
[ そうして、
この世界からフランツは存在ごと消え去った。 ]
― とてもゆるいぐらさが ふたご ―
あらん「あーど、歴史書なんて読んでどうしたの?」
あーど「兄より優れた弟なんて世の中ごろごろいるってことを再確認したくって。私だけじゃないよね……」
― おしえて! ソマリ先生 ―
ところで、ぶっちゃけほんとに双子にここまで魔王テオドールの話に出るほどの格差があるのか、という話ー。
「因果の問題かもしれないけれど、LUCは私のほうが低いかな、と思う」
なるほど、運の悪さでアードが早死にとかも普通に有り得るね…。アードが早死にしたら、ぼくが団長を早々に着任してしまうのかおっぞましいなおい!
― 三周目: 再びの始まり ―
[ 20歳のテオドールは、剣一本で1週間を待った。
その年のその日に、アランたちが遠足に来る事を、
テオドールはもう知っていた。 ]
[ でも、
現れた顔触れは前とは少し違っていた。
フランツが居ない。
そして、キアラも居ない。
代わりに、フランツと同い年の若い騎士が居た。
彼がシェルティ……シェットラントという名だと聞いて、
テオドールはためらった末に、フランツについて聞いてみた。
そっけなく知らないと言われた。
当り前だ。フランツは最初からこの時間軸には存在しないのだ。 ]
[ 存在の全てを賭けて、貴方を守った人なのだと。
言いたくて、でも、言えなかった。
言えば、フランツの騎士としての名誉を穢す事になる気がしたのだ。 ]**
[どんな時であっても明るいソマリアランの様子に、自然表情が和らぐ]
アラン様って、根っからの吟遊詩人ですね。
そう思いませんか、リエヴル様?
[笑いながらリエヴルに同意を求めた]
色々ネタバラシはあるのだけど、
シェルティが居る間に急いですべきはこれかなって。
すごく、自己満足SSですな。
ログ占領すまぬ。
あと315ptだw 白<灰になった……。
ええ、本当にアラン様らしいです。
[リエヴルの同意>>+62に満足げに笑む。
得意げな表情で語るソマリアランの様子にも、笑みが浮かびっぱなしだった]
そうですね。
そのお心は、分かります。
[ソマリアランの歌は大体ふざけてたりもするけれど、周りを笑顔にしているのは事実。
自らも体験したことであるため、疑いようも無かった]
単純に良い事、か。
……ま、そこは、否定すべくもない、な。
[物理的なものも含め、突っ込み入れる事も多々あるが、友が歌うのを聞くのは好きだった。
元々、自身の母が歌を好むひとだった事もあり、歌自体嫌いではない。
もっとも、自分は基本、聴き手に回る側ではあるが]
昔――まぁ、留学先?からうちにかえってきたばかりの頃とか歌とかはあんまり好きじゃなかったけれどもね。
遊びにきた子とか竪琴を見ると何かやって、と期待に目を輝かせて弾いてくれとせがんでね。その子らが喜ぶところを見ていると、まぁこういう歌もいいかな、って思ったんだよ。もっとも、その子は大人になってからあまり笑顔を見せなくなったんだけれど。
[シェルティのことである]
そういえば、ローズマリーはどうして歌を?
[自分では全く意識していないが、シェットラントのことを愛称で呼んだのは、これが初めてのこと。むしろ、名を呼んだのが初めてか、少なくともかなり久しぶりのことだったろう。
アランがそう呼んでいたから、ごく自然に同じように呼んでいた。]
/*
wwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwww
なんかみえたぞ。
なんかみえた。
wwwwwwwwwwwww魔王様このwww
― ゆるぐらさが アードさん ―
兄「何度もテオドールがやりなおしているなら、そのうち1回くらいは、弟より兄目立つの回があってもいいと思うんだ」
弟「いくらでも兄貴残っててよ! ぼかぁもう大軍指揮とかそんなところで神経すりへらしたくない! 幕間で歌って踊れる芸人がいい…!」
[ベリアンと、ウェルシュと名付けられた屍鬼の見守る前で、テオドールは黒い”霊薬”を呷った。
程なくその身を襲った異変は、本来なら身体の正しい防衛反応だ。
見ているだけで喉が乾くほどの苦しみを、テオドールは誰に縋ることもなく耐えてゆく。]
ご立派です。
[恨み言めいた軽口を投げるテオドールに、ベリアンは世辞ではなく頭を下げた。
毒を盛られたと錯覚したり、苦痛に錯乱してベリアンに斬り掛かる可能性も皆無ではなかった。
だが、テオドールは精神的にも難関を乗り越えてみせたのだ。]
― ゆるぐらさが 周回 ―
あらん「周回の都度死ぬ役辛い…」
ふぁみる「周回すらしてない雑魚の身にもなれよ!(がくがく)」
え、歌が好きじゃなかった時期が?
てっきり昔からお好きなものと…。
[ソマリアランの言葉>>+66にローズマリーは目を円くする。
好きでなければ吟遊詩人など出来ないと思ったからだ。
しかしソマリアランが吟遊詩人となった理由はその後の言葉で理解することになる]
笑顔を見せなくなっても、きっとアラン様の歌は好きだと思いますよ。
以前から聞かせているなら、きっと。
[よもやシェットラントのこととは思わず、そう言って微笑んだ]
私ですか?
小さい時から歌うのが好きだったんです。
鳥のように綺麗な声で歌えたら、って思ってました。
[問いかけられて、歌の道に入った切欠を口にする]
勿論、小さい時の歌は拙いもので、誰かに聞かせるようなものじゃなかったんですけど…。
ある時、故郷を訪れた教会の方が歌魔法の素質があるって仰って下さって。
私には身寄りも居ませんでしたし、独り立ちするのにも良い機会だったので、その方の教会に所属して歌魔法の修行をすることになりました。
……教会なら、私が為すべきことも見つかるんじゃないかと、思いましたし。
[最後にそう紡いだ時の表情は、何故か少し苦かった]
以前、説明したとおり”霊薬”はこの先も飲み続けなければなりません。
初めのうちは厭な味かもしれませんが、いずれ気にならなくなります。
[慣れるのではなく、味覚を失うからだ──とはテオドールも理解しているだろうから繰り返さない。
ベリアンが説明したのは、今後の服用量と、城に運び込んだ”霊薬”の保管場所について。
万一、倉庫が火災などにあった時のリスク分散に、森の草庵にもストックしてあることや調合成分等、記した羊皮紙をローブのポケットから取り出す。
と、同じ場所に収められていた小さな笛──イングリッドから託されたままだったもの>>1:424>>2:506──が澄んだ音をたてて床に落ちた。]
/*
まぁ、イングリッドとはこんなかんじの恋がいいですね
http://www.youtube.com/watch?v=pswbWFbaq1w
…あー。要するに、お守りってやつだな?
保険ってそういうもんだろ?
使わなかった、もったいない、って言うためのやつ。
わかった。託されてやるから先導頼むぜ。
後はちょいと鍵かけるだけ、くらいまでしておいてくれたら俺が楽できるんで、よろしくな。
[シェットラントが言いたいことも、自分がそれだけのことを頼んだことも理解していたから、あえて軽口に落とし込んで無事を願う。]
― ふわふわまどろみ ―
[地べたらしきなにかに頭を擦り付けてずさぁっといったままだった中に、何やら声が増える。
ちらっと様子を窺ったら、あーあーこの子もどこかで見たなーって。
しかもこの子の知り合い臭いジジイに鬼畜な罠仕掛けたのはどこのどいつだーって俺でしたわたはははは、なんて冗談で済まされないなと判断するまでもない相手が居た。
そのまま、じりじり匍匐前進して逃げる算段である。*]
/*
「不滅の魔王」 開発裏話
背中の烙印が時間遡行魔法に必要だという設定なので、テオドールの意識だけ別の身体に移してゆく憑衣パターンは却下
機械の身体も死霊魔法の適応外
とか、いろいろPL視点でもPC視点でも悩んで霊薬に辿り着きました。
吸血鬼が人間の血を飲まないと生きていけないように
人間由来の霊薬を飲まないと不死でいられない。
うっかり浄化魔法で大ダメージ喰らうかもだけど対策してないや (←
/*
「永遠の命を手に入れる」は、ネクロマンサーが目指す究極の魔法で、成功したヤツがノーライフキングになるというのがファンタジーゲームの定番だけど、ベリアンはそこまったく目指していないのだった。
肉体より魂に重きをおいているので。
― モーリス魔王城 ―
[ 「万一」>>41として、ウェルシュを残していたが、
もしも、この死霊術師に二心があるならば、
製造に際して、テオドールよりもベリアンの言う事を聞くようにしてあるだろう。
それ以前に、この酷使されてきた肉体を持たせる方法が、屍鬼化以外にあるとは思えない。
テオドールはベリアンを信用しているのではなく、
信用する以外に方法がないのだった。 ]
……。
[ 身を起して汗をぬぐい、説明>>59を聞く。
このベリアンは、目的を与えてやった時は実に生き生きとして、
リスクを最小限に、そつなくこなす。
こういう人材がもっと魔軍にいれば、と願わずにはいられない。 ]
[ イングリッドが最後、どうして無抵抗だったのか、テオドールには分からない。
イングリッドには、ソマリアード関連の情報を調べる為、ペンホールド行きを命じた。
その後、情報を掴めなかった彼女は、カレンを目指すと言っていた。
様々を突き合わせるに、そこでヤコブに出会ったと考えるのが最も筋が通る。
ヤコブは、希望を吹聴し、川へ人を飛びこませる笛吹きだ。
あれほど何度も、ヤコブの危険性を教えていたイングリッドでさえ騙されるとは……。 ]
[ イングリッドは裏切ってなどいなかったのではないか?
一時の激情で碌に精査もせず、取り返しのつかない事をしたのではないか?
そう考えることは、凍った魔王の心に罅を入れてしまいそうになる。
イングリッドはいつも傍に居た。こちらの身を案じては、よく働いた。
限られた状況を除き、いつも最後まで味方で居てくれた。 ]
……いや。
なんでもない、続けろ。
[ テオドールは魔王である事を己に強く課した。
目的を忘れるな。
人の心など捨てろ。情などあるから、ヤコブの謳う希望の笛に踊らされるのだ。 ]
はぁ…それはそれは。
[師の話>>+75には苦笑を浮かべるしか出来なかった。
どんな師だったのやらと言う興味は浮かべど、聞かない方が良いのだろう、きっと。
ソマリアランの表情が苦かったのだから]
そう、ですか?
昔聞いて楽しかった音は、いつまでも心に残ってると思いますよ。
[励ますのが上手と言われ>>+76、少し照れてしまった。
自分がソマリアランの音が好きだからと言うのもあり、思ったことを素直に言っただけだったからだ。
爪弾かれる旋律を聞いても、シェットラントであるとは繋がらない。
彼には冷たい印象が無かったために]
そんな、私こそみんなに助けてもらってばかりで…。
…みんなで支えあって来たから、やってこれたんです。
だから、私からも。
ありがとうござます。
[向けられる感謝>>+77は受け取りつつ。
導いてくれたソマリアランや、手を貸してくれたリエヴルにも視線を向けて感謝を*紡いだ*]
[ベリアンのポケットから落下したものを見咎めて、テオドールの声が尖る。
まだ”霊薬”の味が残っているかのような苦み。
だが、ベリアンには語られなかった何かを自分の中で否定して、テオドールは話の続きを促す。]
──御意、
[テオドールの目に留まった鷹笛はイングリッドのものだ。
ならば、テオドールの脳裏を掠めたのは彼女のことであろうと予測はつく。
ベリアンはここしばらくイングリッドを見かけていなかったが、ベリアン自身がモーリスから離れていたという事情もあって詳しいことはわからない。
ただ、おそらくイングリッドは何かしらの問題を抱え、テオドールはそれに気づいている──
それだけのことを短時間に推察したが、テオドールが取り上げなかったことだ、ベリアンもこだわって話を逸らすことは避けた。]
現状、痛みはおさまっているかもしれませんが、閣下の身体の中では今、激しい変化が起きています。
無理は控えて休養していただけますよう。
閣下は永遠を手にされた。
この先、時間は閣下の下僕です。
[騎士団と駐留部隊の交戦状況や、北の彼方の国家との関係がどうなっているのか、ベリアンは知らない。
だが、もはや焦ることはないではないかと、指摘する。]
──それとも、まだ何か問題が?
「悪である」ことと、
「全員救われる話」であることは、一致しない。
前者は「オッサン倒してハッピーエンド」でいけるけど、
後者ならば「オッサンにもいいとこある」の方がいいよね。
うむ……うむ。
最終的に、正義VS正義じゃなければいいやで解決した。
― 出立前 ―
ああ、君も。
[出立前に響いた声>>=1に返ったのは短い一言。
聞けば彼は既に魔軍の攻撃に備えて発ったのだという。
ならば今、余計なことを口にして気を散らせたくなかった。
魔境へ向かうと言えば、きっと心配をかけてしまうと思ったのだ。
とはいえその気遣いは、形としては常の素っ気無い形となった]
― 南へ ―
[慌しくヤコブとの会話を終えて、イングリッドと一路南へ駆ける>>4:353
騎士団と魔軍の戦場は迂回する形を取って駆け抜けた。
ほぼカレンから出払ったきりの出発であったから、
親しい者らに別れを告げる暇もなかった。仕方ない。
けれど言葉交わすより確かなものがある。
今は互いに互いの場で、こうして在ることが何よりの絆だ。
そう信じて、背後に戦場を置いて駆けた]
───…!
[それでも。一度だけ手綱を引いて背後を振り返った。
背後の空を、灼熱の劫火が焦がしている>>4:335]
…ああ。大丈夫だ、すまない。
[イングリッドの視線に、歯を食い縛るように応じて馬首を返す。
今向かうべき場所は背後ではない。
暫くは”声”も分からぬもどかしさの中、ただ駆けた。
手綱を握る指先が白くなった*]
― 回想 ―
[三年前。…かの”遠足”が行われる前のこと。
青年は、鬱々とした日々を過ごしていた。
キアラを亡くしてから一年、死霊魔導士の行方は杳として掴めぬ。
騎士としての役割があった。
騎士として戻った以上、彼はそれを果たすべきだった。
…けれど。まだ思い出は鮮やかで、心の整理にはもう少し時が必要のようであった]
[ある夜、青年は空き地へと足を向けた。
あまり人の来ない、小さな空き地だ。
建物の間、狭い道を抜けた先にぽかりと空いた草地が在る。
彼はそこが好きだった。
人気のないそこで、黙って一人星空を眺めるのが好きだった]
… っ、
[ただ。その夜は先客がいた。
暗がりで気付かなかったそれに気がついたのは、音がしたからだ。
啜り上げるそれは、押し殺した泣き声のようだった。
驚いたような沈黙の後、くぐもった声での謝罪を向けられて、
はじめて、相手が年若い女性なのだと気がついた]
、すまない。
[こちらも動揺をしたのだ。
立ち去ろうとする彼女を避けようとして逆に立ち塞がる格好となり、軽く動転して俯いた彼女を見下ろした。
そのまま場所を開ければ良かったのかも知れない。
けれど沈黙の後、青年は唐突に口を開いた。
……やはり動転していたのだろう]
…星が、
[何を言おうとも定めず口を開いた。
思いつくままに言葉を紡ぐ]
知っているか。ここは星が良く見える。
俺はここから眺める空の景色が好きだ。
星を眺めていると不思議な───
遠いどこかへと行けそうな気さえしてくる。…心が穏かになる。
見上げてみろ、
[言って、指先で天を示した。
彼女がそれに従い目を上げたかも確かめぬまま続けた。
頭上には煌く星空が広がっている]
…気持ちも少しは、変わるだろう?
[或いは自らに言い聞かせたかったのかも知れなかった。
それから暫くの間、吸い込まれるようにして空を見上げる。
ふと、気がついた。今は一人きりの時ではない]
ああ…、すまない。
[どれだけ時を過ごしてしまっていただろう。
道を空ければ、小さく頭を下げて彼女は去り行く。
その時初めて、彼女が聖歌の歌い手であったことに気付いた。
ローズマリー・ティール。
彼女との再会は、かの”遠足”で果たされることになる]
― 現在 ―
星が…、
[日に夜を継いで駆ける、短い休息の時。
空を見上げる様子をイングリッドに問いかけられ、天を仰いだ。
けれど今、夜空に星は見当たらない]
……、いや。なんでもない。
[暗い雲が魔境の空を覆っていた。
シェットラントは息をついて、短い休息の時へと意識を落とした*]
[我に返ったのはその少し後]
………はっ。
えと、お力になれていたなら、私も嬉しいです。
[今更だったとしても、役に立てていたと知れば嬉しいもの。
間が開いたことの気恥ずかしさもあり、笑みはどこか照れを含んでいた]
[欣喜雀躍を期待していたわけではないが、永遠に手をかけてもテオドールはまだ安堵していない。
休養を、と諌めた言葉はテオドールの不興を買う。
研究の継続を命ずる声に、ベリアンは一歩下がって静かに諾った。]
──御意、
もとよりそれがわたしの本分なれば。
えっ。
えっ…………
[時が止まった。
待て、やばいのが来た。つまりは歌うだけで相手のレベルアップがはかる事ができるのがいて、そして一騎当千の騎士が居て。
一日百殺いける騎士が居て、で、通常で千体殺せる騎士が。
単純計算で十倍は…――――。]
―――――――…。
[何としても誤魔化しきらなければ。
あまつさえあのジジイに一発ぶちかま(しては居ないがいろんな画策)した経歴、おそらくは騎士団で話題になる程のモノではないと悲しい自負があるものの、油断できない。
だってあの時、ティレルに居たし。ジジイが俺の特徴をつぶさに伝えていたらもうおしまいだ。
ここはひとつ。]
ただ──ならばこそ、わたしの忠告も顧みてくださいますよう。
政治や軍事はどうでもいい、
わたしにとって大事なのは閣下の身体──「不滅の魔王」の成果です。
その早期完成を妨げるものを閣下が抱えているのなら、考慮せねばなりません。
オッサンもロゼを追悼しようと思ったら、
やっぱり二周目が出てくるね。
オッサンにとって、二周目が一番輝いていたのかもしれない、
……と思ったけど、だいたいの人にとって、10〜20歳の間はそうか。
[当人からは友人>>+94と自己紹介があった。
ソマリアランからは更に詳細>>+90が告げられ、何か凄い人だなと思いながらもそう言う人なのだと認識する。
何やら突っ込み>>+95が入っていたりもしたが]
「俺に詰まらん死に方をさせるな」と命じたのはあなたです。>>4:251
[研究者にありがちな恬淡とした論を展開しつつ、テオドールを「あなた」と呼んだ最後の言葉には切実さが籠る。
なんとなれば、呪文を使ってテオドールを強制的に眠らせることすら考えていた。]
[しかし穏やかに笑っていた表情は、ソマリアランが続けた言葉に慌てたものとなる]
ア、アラン様、それは言い過ぎですって。
[実際そんな風に息巻いていた者も居たかも知れないが、ローズマリー自身はそこまでとは思っていない。
わたわたとしながらささやかな訂正を加えた]
…こうまで申し上げてなお、構うなとお命じであれば、口を噤みますが──
下がれと仰せになるなら、これまでの働きに免じて、わたしにも”門”へ向かうお許しをいただきたく。
[テオドールが北伐を進める途上で勧誘されたベリアンは、まだモーリスの南へ足を踏み入れたことがない。
人里を離れた廃村の墓地で屍体を漁りながら逃亡していた頃は、凶悪な魔獣のうろつく”門”に近づくことは考えてもいなかった。
だが、テオドールの口から”門”が持つ可能性を聞いて以来、それはベリアンの心を掴んで話さない存在となっている。>>1:499>>1:530
原初の力につながる禁断の地──
テオドールの意向>>32を聞いた時に、動揺したのはそのせいだ。>>39]
あ、いえ。
…その様に笑うのをあまりお見かけしたことが無かったもので。
[問いかけ>>+91に正直に言ってしまう。
ソマリアランの努力と言うか抵抗は水泡に帰すかも知れない]
― 時の狭間 ―
[時は定めを縦糸、人を横糸として複雑な文様を織り上げてゆく。
現れる文様は、使われる”素材”によって様々だ。
ある時、その織糸にささやかな変更>>56が加えられた。
一人が消え、代わりに一人が付け加えられた。
織り上げられる文様は色と形を微妙に変えることとなった]
[フランツという名が今、歴史の中で語られることはない。
それは既に消されてしまった横糸だった。
微妙に色を変え行く文様は、それまでと異なる形を見せはじめる]
「…さあ、知らないな」
[その言葉が紡がれたのは、その一つの文様の中でのことだ>>57
その歴史において、シェットラントは魔術を修めてはいない。
シンクレア卿はローゼンハイムに相談することをせず、
よってクロイス家の口添え>>0:311は得られなかった。
その為シェットラントは鷹>>4:54に気付くことはなく、
偽の伝令は送られることもなかった。
イングリッドはシェットラントを門へ案内することはなく、
それ故その先の流れもまた異なっていよう]
― 現在 ―
[そして今。時は再び、別な文様を織り成そうとしている。
騎影は既に魔境へと差し掛かりつつあった。
魔軍でのイングリッドの力は確たるものと見える。
馬の乗り換えは造作もなく、旅は順調に進んだ。
すっかり魔軍の根拠地となり果てたティレルを過ぎ、
魔都モーリスの傍らをすり抜ける。
目深に被ったフードの影から、辺りの様子を見遣った。
都に近づくほどに活気溢れる様子は、そのまま魔軍の勢いのようにも思われた]
― 門近く ―
[やがて門近くに至って、イングリッドの様子が変わった>>4:357
───いや。その前から落ち着きがなかった。
徐々に言葉数が少なくなり、物思わしげに顔を曇らせている。
以前の彼女の言葉>>4:232が思い起こされる。
この道は、それ以上に容易ならざる道なのであろう]
[遂に別れが切り出されたのは、門近くなってからのことだ。
流石にここまで至れば、彼女の動きはより慎重になっていた。
それもそうだろう。
いかに魔軍の者とはいえ、容易に門に近づけるものとは思えぬ。
不審に見破られてしまえば、それで終わりだ。
二人は、息潜めるような慎重さで森を進んだ]
承知した。
[その彼女の言葉>>4:363に、シェットラントは頷いた。
もう限界を迎えたということなのだろう。
覚悟を決めたような凛とした顔を見返して、思う]
これまでの案内に感謝します。
俺一人では、到底ここまでは来られなかった。
[短い言葉に深い真情を篭めて音にした。
そうして、じっと美しい面を見つめる。
…恐らくはこれが最後の別れとなるのだろう]
貴方の想いは、確かに俺もこの耳にした。
貴方の真情は、この旅を通じて確かに胸に受け取った。
[優雅な仕草で胸元に片手を置いた。
正式なるクレイグモア騎士の礼を向け、彼女へと頭を下げる]
───故に誓いましょう。
貴女の想いを必ずや、形にしてみせんことを。
[顔を上げ、淡い笑みを浮かべる。
哀れむことはしない。既に互いに、覚悟を定めた身だ]
[ テオドールは畏まるベリアン>>84を見た。
このベリアンは、富も名誉も求めていない。
ただ、死霊術を追求し、それを極めることだけを望み……
そして、テオドールは自分で、自身をその材料にさせたのだ。>>86 ]
[ ふ、と怒気を抜いた。
テオドールが怪我をすると、イングリッドは己の権限を越えて憤慨したものだが、
そのイングリッドが居なくなったら、今度は別な女房役が現れたらしい。 ]
……お前には敵わんな。
分かった。少し眠るとしよう。
[ とはいえ、ナイトメアとの契約>>4:314によって、テオドールが安らかに眠れることはない。
特に今夜はとびきりの悪夢が訪れそうな気配がしていた。 ]
[真実がどうかはわからない。
だけど自分の目には、ヤコブとローズマリーは惹かれ合っているように見えていた。
二人が仲良く笑いあっているところがもう一度みたい――]
どうか、目を覚まして。
[柔らかい敷布が用意され、そこに寝かされたローズマリーの手を両手でとって、必死に祈りを捧げた]
深い付き合いを、広げたくない…?
[何かを抱えていると言うのも知らなかったため、リエヴルの言葉>>+109には疑問の色が返った。
ただ、それ以上問いかけることはしない。
無理に聞き出すのは失礼かと考えたため]
/*
>>98
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
[中の人は芝の海に埋もれている]
ヤコブは可愛いと思うけど、突きたいと思うのはリエヴル様なのであった←
(中の人視点の話である)
[ソマリアランとリエヴルとのやり取りから、例外と言うのがソマリアランであることを察す]
[ソマリアランとファミルのやり取りを見て、仲が良いなぁと思う]
[彼らのことを、ほわほわと楽しそうに眺めていた]
これは"門"に触れた痕。
俺は"門"使いだ。
……魔境において、異常は"門"から起こる。
いや、"門"があるから、ここは魔境なのだ。
[ そして、厳しい目でベリアンを見て。 ]
"門"から力を得ても構わぬ。
それが研究に役立つならそうせよ。
……しかし、求め過ぎるな。
……お前が門を開ける事を欲するならば、
俺はお前を殺さねばならぬ。
[ ……それは、
テオドールが門を開け、首魁を解放すると信じている魔物達には、
とうてい聞かせられない言葉。 ]
俺の最終的な目的は、
門を、誰にも開けさせない事。
絶対的な力で人間と魔物を支配し、
近づく者、その可能性のある者は遠ざけて、
永遠に、門を守る事だ。
騎士団は一枚板ではない。
また、絶対でもない。
彼らではもう、"門"の守護者を務められぬ。
"門"の力を求める者を押しとどめる事は出来ぬ。
/*
おおー。
リエ君から過去のお返事きてる!
ふふ。嬉しいなあ。
寄りすぎてはいないけれど、心の何処かが混じわるような距離感。おいしい。
……引きずんだろ、因縁とか。
死んだらチャラなのは、相手が居ないからだろ。
居るんなら話は別だ、生きてるのと変わらねェし。
[ぐちぐちぶつぶつ。
あっさり塩味な吟遊詩人に対してねっとりじとじとすぎる商人だった。]
― まどろみ ―
ん、んぅ…?
[酔っ払って寝込んだのは覚えている。
起きたら、また成長していた。
今度はちょうど、ローズマリーたちと同じ年齢くらいの姿だろうか。
娘が生きていたらこれくらいだったわねぇ…と頭の片隅で思う。]
― カレン南駐屯基地上空 ―
[両軍をもろともに焼き払った火竜は一度高く飛翔したあと、星墜ちる速さで再び戦場へ向かっていた。
災厄そのものを具現化したような巨竜へむけて、ヤコブはまっすぐに飛竜を飛ばす。
肚に煮えたぎるのは火竜への怒り。
だが思考は冷たく澄んでいた。
火竜は強大だ。戦って、勝てる相手とも思えない。
自分が死ねば門を閉ざすことはできなくなり、世界は滅びてしまう。
自分に託された思いも、すべて無に帰してしまう。
シュテルンに言われたとおりだ。自分は、もう自分一人の体ではない。]
[火竜の前足に薙ぎ払われ、深緑の飛竜は吹き飛ばされた。
錐揉みしながら墜ち、地面に叩きつけられる寸前でかろうじて体制を立て直す。
ミシェイルの背にしがみついていたヤコブは、ひとしきり咳き込んで喉を塞ぐ血を追い払ったあと体を起こす。
全身を強打されていた。骨の数本はかるくいってるだろう。
傷を負った一人と一匹は、それでもなお火竜を目指す。
一方、火竜は飛びながら自分の爪を見ていた。
太く鋭い鉤爪の一本が、斬り飛ばされている。
磨き上げた鉱石のような爪だ。
どんな金属よりも固く鋭い爪だ。
この数百年、いやもっと長い間、火竜を傷つけるものなど存在しなかった。
爪の一かけらとはいえ己を傷つけた人間に向けて、火竜は巨大な口を開く。]
あ、はい。
話に聞くぐらいは。
[『竜の護り』──リンドブルム当主が身に宿す魔術と言う認識ではあったが。
問われて>>+115頷きながら言葉を返す。
当主が若い代で変わることが多いと言うのも聞いたことがある気がする。
流石に”食われている”と言うのは知り得ぬ話だったが]
背負わせる…ですか?
[自嘲を帯びる口調で紡がれる言葉。
その言葉は分からないでもない。
親しい者に限らず、想いを受け止めてきたのだから]
[浴びせられたのは炎ではなく、言葉だった。
割れがねのような声が空気を揺らし、飛竜の飛行を乱す。
ヤコブは、風の音に負けぬよう声を張り上げた。]
こいつが俺を選んだか、って意味なら、そうだ!
『 "鍵"に選ばれた、か。
"鍵"の力があれば、我を討てると驕ったか? 』
[轟々と、遠雷に似た音が響く。
火竜が嗤ったのだと気づいたのは、少しあとだ。]
驕ってなんざいねーよ!
けど、俺はどうあってもあんたを止めなきゃなんねえ。
だから他に手がないってんなら、あんたを討つ!
[宣言とともに"鍵"を構えなおす。
淡く輝く刀身を、火竜の大きな目が見つめた。]
でも……背負うことで受け継ぐものも、あったと思います。
背負うかどうかって、本人の問題でもあるんですよ。
リエヴル様は背負わせたくないと思っても、進んで背負う人もいるんです。
[例えば、自分自身のように]
…リエヴル様はお優しいのですね。
でも、ちょっと勿体無かったようにも思います。
人は、想いを継いで強くなりますから。
[彼程の人柄ならば、慕う者も多かったはずだ。
彼が取り纏めていた騎馬隊を見れば明白。
騎馬隊の者達との付き合いの度合いは知らないが、彼らもきっと、想いは継いでいるはず。
ローズマリーが倒れた作戦の時も、リエヴルが率いて居た時のような鋭い動きをしていたのだから]
ふぇ?
[聞きなれた呼び方で名を呼ばれた>>+124。
けれど姿>>+123は見覚えがあるような、無いような。
そのためきょとりと相手を見詰めることになる]
― 門近く ―
[イングリッドの背を見送れば、
不意に木の枝を揺らす風の音が耳についた。
ざざ。と未だ疎らな木の葉を揺らして風が過ぎ去っていく。
一人きりになったのだと思った]
門はあちらか…。
[現在の位置は門の北西、
つまりモーリスと門を結んだ直線状の地点に在る。
イングリッドの示し置いた方角へと目を細めて、馬首を西へ向けた。
この位置では流石に人目につき過ぎると考えたのだ]
[やがて門をほぼ南に臨む地点に移動し、馬から降りた。
これまでのところ、魔の者に見つかった様子はない。
けれどそれがこの先の幸運をも保障するとは限らない。
準備は、正確に手早く進められた。
鞍に括り付けられてあった古い魔術書が開かれた。
木々の間の僅かな閑地に、目立たぬほどの魔法陣が描かれていく。
日差しに時折、蒔かれていく透明な水晶の欠片が草の合間に煌いた]
― 魔王の部屋 ―
[ 広い寝台……ではなく、ソファの方で、
魔王は剣を抱き、体を丸めて眠っている。 ]
……ッ
……ッ
[ 唇が動いて、誰かの名前を呼ぶ。
右手が動いて、何かを掴もうとした。 ]
あー…。
嬢ちゃん、あのな。あのー……
多分あんたのジジイ、ゾンビになっただろ。
なってなかったらおめでとう。
なってたらそれ、俺のせいだから。
[ローズマリーに向けて言っているつもりではあるが。
そっぽを向いて、ブツブツと、本人に面とも向かわないあたりはさすがファミルである。
それでもその爺さんに相対して激昂したことは、悪いと思っちゃいなかった。]
[ その腕は震え、
……しかし、途中で力尽きてぱたりと落ちた。
諦めた。
最善求める事を諦め、小を斬り捨て大を守る……。
それがテオドールの選んだことだ。
悪になってでも。 ]
…ありがとうございます。
[テオドールは彼が抱えている問題を語らず、テオドールを苛立たせていたことの何かひとつでも軽減できたとは思えなかったものの、テオドールはベリアンに折れて、眠ると言ってくれた。
そのわずかな眠りすら、既にナイトメアとの契約に捧げられていることは知らない。
ベリアンは、やがて眠る必要もなくなるだろう身体を、自ら望んで後戻りできぬ変容を歩み始めたテオドールをしばし見つめ、めったに口にすることのない感謝の言葉を伝えた。
その響きはどこか、謝罪にも似ていた。]
[「門自体には直接触れぬこと」 「門について分かったことは、口外せぬこと」
そのふたつを条件に、テオドールはベリアンが”門”を訪れることを許可した。
そして、念押しするよう、テオドールが開示した秘密は──癒えることなき傷。烙印の呪具。]
閣下──…!
[“門”使い。
ベリアンも初めて聞くスキルだった。
おそらく、死霊魔導と同じく禁じられ隠匿されてきた技術なのだろう。]
…ぅ 、
[見ているだけでも、自分の中に何かが渦巻くのを感じる。
恐怖。衝動。嫌悪。渇望。後悔。憐憫。憎悪。嫉妬。
それでもこれは”門”の写しに過ぎないのだと──思い知らされた。]
/*
ベリアンまじベリアン素晴らしい
>>111すき・・・
この屍鬼化の流れとかねえええ、ほんとうにねええ
垣間見える優しさとか好き。手を汚すところも好き。醜悪さからそれないところも好き。ベリアンたまらん
はい?
[声をかけられた>>+141ように感じて、視線をファミルへと向かわせる。
相手はこちらを見ていなかったが、内容は確かにローズマリーに宛てたものだった]
───……え……
[自分のせいで老人が屍鬼化したと告白するファミル。
その言葉にしばし言葉を失う]
[最初どう反応すれば良いのか分からなかった。
老人が屍鬼となっていたのが衝撃だったのは確かだ。
骸を道具にすることに憤っていたのも確かだ。
けれど、このことについてはヤコブと共に気持ちに決着をつけた後だったから]
──…そう、でしたか。
[どこか戸惑う様子でそれだけを紡いだ。
浮かべる表情も微苦笑で、けれど責め罵るようなことはしない。
感謝することも無かったけれど]
[門を開くことを望んだだけでも命をもって償わせると、テオドールの意が告げられる。
ただ一人、”門”の力を独占する魔王は──解放する者ではなく、道を閉ざす者であると。]
…わたしが望むは、知。
物理的に”門”を開くこととは──異なりましょう。
[ベリアンはかろうじて恭順の言葉を絞り出した。]
[呟かれるリエヴルの言葉>>+142。
考え方は人それぞれであるため、それにはあまり踏み込まないようにして]
誰かに託したものがあるなら、それはきっと力になっていますよ。
[人の強さを信じるから、リエヴルの言葉>>+143にそう返した]
[見詰めた相手>>+146が目の前で手を振り、ぽふぽふと頭を撫でてくる。
紡がれる言葉、口調はどちらも聞き覚えのあるもの]
……ガートルード、様?
[最後に会った時よりも若い姿に、瞳が何度も瞬いた]
― 門近く ―
[ポータルを開くには、両地点の選定が重要となる。
位置取りを少しでも間違えば壁の中───
或いは尖塔の上とでもなりかねない。
カレンでは充分な準備の時間が取れなかった。
故に、カレン側は既にあるものを活用することとした。
以前強い論理魔法が発動した場所…
聖なる光が顕現した、塔の一室>>2:518に狙いを定める。
”門”の側の位置選定は更に単純なものである。
もしこの場に、3年前の同行者があれば気付いただろう。
この場所が、見覚えの在る場所>>0:307であるということに]
[
彼は自分が何故死んだのかなどは知らないだろう。
だが、屍鬼になった騎士の若いのに足を刺されたのがきっかけと知れば、彼の八つ当たりは周りにまわってどこへ行くのか知れば ――
意味もなく追い詰めたくなどもなく。
ただ笑って黙るのである]
いや……自己満足だな。
ないなら、いい。
[はぁ、と重苦しい溜息をついた。
これでようやく、己の決着はついた、だろう。]
[嘆きが形となって溢れずに済んだのは、本人の努力の結果ではなかった。
駆けつけていた治療師が、汗を拭き拭き説明する。
曰く、仮死状態に保つ術を使ったと。
暫くは容態の悪化を食い止められるが、無事に目覚めるかは本人の体力と意思しだいだという説明を聞いて、幼馴染の冷たい手をきつく握る。]
絶対、帰ってこいよ。
待ってるからな。絶対だぞ。
[幼馴染に掛ける言葉は、祈りのようでもあった。]
あー、あと。
兄さんよ、あのな。ティレルであんたの腕。
あれどろっといったの、俺だ。
[正直こちらの一撃も超怖いのだが。
物の序で……ではないけれど。逃げ回っても仕方ない。
リエヴルに向けているものの、視線はとっても別方向に向いていた。
これはもう癖だから許せ、である。]
[使い物にならなくなってしまった竪琴。興味の対象がなくなれば子供はてててっと別のところへとかける。]
リエヴル・リンドブルム
[ふと、酒を楽しむ男がそんな名前ではなかったかと思い出した。相も変わらず精神状態は不安定だが]
んー
[少し離れた距離からじぃっと見つめる。穴を開けてやると言わんばかりに。
それでも声をかけなかったのは子供なりに思いに浸る男の雰囲気を感じていたからか。ただ視線は外さずに戯れに折れた竪琴をぼっきぼっきに折っていた]
でも……貴方を責めても、お爺ちゃんが戻って来るわけじゃありませんから。
[浮かぶのは、苦笑]
それに、私達の中ではもう、気持ちに決着をつけているんです。
だから、今更責める気はありません。
[ その言葉には、テオドールは答えなかった。
ただ、自嘲めいた笑みをかすかに浮かべ、
そして、寝室の方へ姿を消した。 ]
― 酒場の吟遊詩人 ―
[騎士団に属そうと半島を北上し、ペンホールズに着いた魔女。
日はとうに暮れており、眩しいオレンジ色が建物の向こうに消えていったのは数刻前。
別に急ぎの用事ではないのだし、此の時間からシンクレア家を訪れるのはさすがに非常識というものだろう――一般常識は持ち合わせていた魔女は、その日の夕食と宿を得ようと、手近な酒場に入った。
賑やかな喧騒に混じって響く、ハープの音色。
案内された席につき、注文した葡萄酒に口をつけながら視線を流した先は、酒場の一角に設けられた即席の舞台だった。
そこでは器量のいい容姿を軽装に包み、慣れた仕草で客のリクエストに応え、楽曲を奏でる金髪の吟遊詩人がいた。
人気者なのだろう、周りには人垣が出来ており、時には即興で追奏する客や、リズムに合わせて踵を鳴らす踊り子モドキまでいる。
野菜のシチューをつつきながら、魔女は片肘をついてその様子を眺める]
そ、そう、なんですか。
[ガートルードが人生を触媒にしているなんて知らないため、魔術を使いすぎた反動>>+163と言われてもあまりピンと来ない。
けれど外見を良く見れば、若いけれどもその面影はある。
一箇所だけ、足りないものもあったが]
……なんか、不思議な感じです。
[年上の尊敬する人物が、自分とほぼ同じ年代の姿で居る。
そこにある違和感はなかなか拭えるものではなかった]
ねぇえ、アレ。此処のぅお抱えなのぅ?
[近くを通りがかったウェイトレスを掴まえて訪ねると、
「だったらいいんですけどねー…でも時々うちに来てくれるんですよ!」と、熱い眼差しを吟遊詩人に向けつつの返事がかえってきた。
どうやら胸の大きい此のお嬢さんは、あの吟遊詩人がお気に入りらしい。
つ、と周りを見渡せば、この吟遊詩人目当てで入ったと思われる客も多かった。
酒場にとっては有難い御仁だろう。
誰にでも愛想のいい顔を振りまいている罪作りな吟遊詩人は、賑やかな曲も、甘い色恋の曲も、要望にあわせて爪弾いてゆく。曲が違えば、場の色もガラリと変わった。あたかも一種の魔法のように。]
[各テーブルを回っていた吟遊詩人が、やがて魔女の卓に近づく。
リクエストを問われたので、こう言ってやった]
ならぁ…君がぁ好きな曲を。
[そのギャップがまた、明るい雰囲気を彩るのに一役買っていて]
っ、ふふ。 へぇんな曲ぅ。
[最初は面食らったけれど。
結局最後には楽しそうに耳を傾けた魔女だった。]
万物の根源にして万能なる
[人気のない木々の合間に、呪が響きはじめた。
慎重に、注意深く呪を編み上げていく。
喩えていうなら、それは幾本も並べた針の穴に、
一本の糸を通し抜くような緻密で繊細な作業だ。
一瞬の気の緩み、少しのブレが即座に失敗へと繋がる。
慎重に編み上げていく呪はヤコブに預け置いた石へも仄かに響く]
汝の前に時は時にして時ならず、道もまた道にして道ならず。
マナよ、無限を司るものよ。
その力をもて万里を目前のものと成さしめよ。
[水晶の指輪を嵌めた指が、宙に複雑な模様を描く。
魔法陣が、ぼうと淡い光を帯びる]
[そして後日――――。
騎士団に属するようになり、騎士団長の息子ソマリアードと顔を合わせる機会を得た際]
・・・・・・・・・・・はぁ?
[ものすごく驚く羽目に陥ったのは、また別のお話*]
マナよ、我が望みの道を今ここに示さん。
扉よ開け!今、我が道を隔てるものは全て消え失せん!
[宣言と同時、腕を突き出した。
魔法陣に蒔かれた水晶が、燃え上がるようにして消えた。
透明な門が高く伸びて、青白い姿を顕現する]
[ふと、手に温かいもの>>120が伝わってくる感じがした。
瞳を瞬かせ、自分の手に視線を落とす]
…………?
[何かを手にしたわけじゃない。
けれど伝わる温もり。
首を捻るローズマリーの胸元で、ひかりが一度、きらりと瞬いた]
───…っ、
[それを見上げて、シェットラントは大きく息をついた。
ふらりと、力を失った膝が地へと折れる]
まだ、だ───…
[まだ術は不完全だ。
まだ、門を定着させ目晦ましを施さなくては。
想像以上の消耗に歯を食い縛りながらも、新たなる呪に取り掛かる。
時はない。
敵に術の気配を気取られる前に、成し遂げなくては]
− “
[テオドールの前を辞去したベリアンは、魔術で「骨の馬」を作り上げるとモーリスを抜けて、そのまま”門”へと向かった。
グレイグモア騎士団が何か仕掛けてくると予測しての行動ではない。
あくまでも自分の知的欲求を満たすためと知っている。
とはいえ、テオドールの指示も忘れてはいなかった。
屍鬼たちに”門”の警護につくよう呼びかけ、他の魔物たちには魔王の名で退去を命ずる。]
[入れた一発は、音に比して軽い。
まあ、衝撃は通ったかも知れないが、それはそれ]
殴り合いは
……そんなの一つ一つ抱えてたら、こんな稼業やってられんぜ?
[告げる口調は、どこか冗談めかしたもの]
……ま、今ので相子って事にしとけ。
これ以上抱えられると、俺がやりきれん。
― 星空の下で ―
[その日はお世話になった人が亡くなった日だった。
部屋で泣いていると他の人達に心配をかけるからと、死を感じ取った時は別の場所で泣くようにしていた。
あまり人の立ち入らない小さな空き地。
夜は尚更人気が無くなるから、泣くにはお誂え向きの場所だった]
……っ、く……ふ、ぇ……
[人があまり立ち入らないとは言え、大声で泣くことは無く。
姿を隠すように暗がりで膝を抱えて蹲る。
声を押し殺して泣いていると、誰も居ないはずの空き地に一人の青年がやってきた>>79。
暗がりに居たローズマリーに気付いて驚いたのか、息を飲む気配を感じる]
[やがて至る人間の住めぬ不毛の土地の南端。
そこでは樹木の形さえも拗くれているように見える。
海を望む丘の上、見捨てられた土地に不似合いな人造物があった。
土を汚し、生命を歪め、空気を穢すようにそこにある。
それが、]
──”門”。
…ぁ……ご、ごめん、な さい。
お、驚かせて、しま って…。
[涙はまだ止まらず、声もくぐもったもの。
相手には辛うじて届いていたのか、あちらからも謝罪>>80が返って来た]
…しっ 失礼しま───
[立ち上がり空き地を離れようとしたが、青年が目の前に立ちはだかる。
どうしてそうなったか困惑して俯いたまま動けずに居ると、頭上から声が降って来た>>81]
………ほ、し?
[最初は何のことだろうと思った。
疑問を浮かべたまま続く話を聞いていると、見上げてみろと相手は言ってくる。
顔を少し上げると、青年の指が天を指していた]
────………
[呆けるようにそらを見上げる。
ここに居る時はずっと俯いていたから、こんなにも煌く夜空が見えるなんて知らなかった。
星一つ一つの瞬きが、王より賜る光のように見えて。
一つ一つの瞬きが、王の下へと向かった魂のように見えて。
今まで受け取ってきた想いの主達が、空から見守っているように思えた]
[どれだけそうしていたことだろう。
気付けば涙は止まっていた。
指の背で頬に痕残す雫を拭う]
ぁ……いえ…。
[すまないと言われ>>82、塞がれていた道が開く。
言葉は小さく返すだけに留まり、小さく頭を下げるだけにしてその場を立ち去った。
ありがとうを言えなかったのは、それを紡げるほどには落ち着いていなかったため。
泣いているのを見られた動揺は涙が止まった後も残っていた]
[名前も聞かずに別れたその青年と再会したのは、例の遠足でのこと。
驚いてまじまじと見てしまったのは無理もないことだった*]
……そうだな。
[友の言葉に促されるように、幼馴染と繋いでいた手を離す。]
ここで立ち止ってちゃだめだよな。
俺たちは、俺たちのやることをやろう。
まずはカレンに戻って準備して、それから門に向かうんだ。
休んでいる暇なんて―――
[拳を握った盟主の周りを影が取り囲む。]
「あなたにも治療が必要ですよ」
「打撲と裂傷と火傷。手当せねばなりません」
「さあさあこちらへ」
ちょっ …… わあ、待てって!
そこっ、痛いからっ!
[取り囲んだ治療師たちに拉致されて、じっくり治療される羽目になった。*]
["門"から滲み出す禍々しい力を感じる。
だが、
だからこそ──
逆に澄んだ煌めきが、精密な呪が、ベリアンの意識を引きつけた。>>124>>127]
― ゆるぐらさが むねのはなし ―
ろずまり「………うらやましい」
やこぶ「なにが?」
ろずまり「Σなっ!な、ななななんでもないっ!!」
/*
表でやる勇気は無かった(
[後で公開されるっつの]
――――ウェルシュ?!ウェルシュだって?!?!
[ギャーッと叫んで慌ててソマリアランを盾にしようと回り込んだりする。だって怖い。超怖い。正直商売行った先で巻き込まれ死するかと思ったのだ、魔王軍に入って軍団の中に潜まなかったのは間違いなくウェルシュ将軍俺ごと敵切るでしょうねぇそうでしょうと勝手に思ったからである。
魔王軍でぶっちゃけ一番怖かった。いろんな意味で。]
[何か言いかけて引き下がったファミル>>+178の様子には、控えめに微笑を浮かべておく。
このやり取りで彼が納得したようには思えなかったけれど、本当に責める気が無いのだから仕方が無い。
これで彼が必要以上に気にしなくて済むようになるなら、それで良い]
…!
[>>+189こちらを向いた!と少し身構える。だが驚いたような視線に首を傾げれば呼ばれる名前におぉとこちらも目を丸めた]
いかにも!
[子供ながらにかしこまってみたいお年頃。えっへんと腰に手を当てながら近づけばその顔を見上げる]
…リエヴル?
[聞き覚えのない名前。知った覚えのない名前。それでもしっくりするから言ってもう一度首を傾げてみた]
[一段落したかな、と思ったら、またファミルが騒ぎ出した>>+195。
原因に視線を向ければ、ローズマリーは知らぬ姿。
リエヴルやソマリアランは知っているようだったから、声はかけずに様子を見る]
!?
[>>+195いきなりの大声にびくり。ここで本人ご登場なら『んー、どうしたの?僕に殺されたいのかーそうかーあはははは』と戯れにちょっとした好奇心で切りかかっていたところだが残念ながら今は子供の姿。訝しげに男を見つめて口を開いた]
だれ
[ちなみに本来の姿であってもこの疑問が最初に出て来るくらいにはこちらにとってはファミルは知らない人であった]
[編み上げた呪が複雑に絡み合い、ポータルへと溶け込んでいく。
その呪に従い、幻の門は消え失せるかに見えた。
目晦ましだ。
術の素養のない者なり魔物の目くらいは誤魔化せよう。
けれど魔術を知る者であれば、
固定化されたマナの流れを感じられるはずだった。
術者自身が鍵となって、今はまだこの門が閉ざされていることも]
[誰であれ排除することを許す、とテオドールは言った。
元より、今、この場所にあれだけの魔法を行使する者が何の目的もなく居るはずがない。]
いま黒き天鵞絨の
にほひ、ゆめ、その感触…縺れたゆたい
わかき日のその夢の香の腐蝕、静こころなし。
[小手調べではなく、いきなり呪縛魔法を使うことにした。
触媒の薬包を破って印を結ぶ。
こちらの詠唱が早いか、相手が気づいて動くのが早いか──**]
― 帰路 ―
[不測の事態はあったものの、当初の目的を果たして騎士団はカレンに帰還する。
火竜襲来以前の負傷者は、ローズマリーの歌により一定の回復を遂げていた。
なので、現時点で最も重傷なのば、眠ったまま目を覚まさないローズマリーと、歌の後で怪我をした盟主及びミシェイルなのだ。
そんなわけで、ヤコブはおとなしく負傷者搬送用の馬車に揺られていた。
幼馴染の容体を見守っていたいという思いもあった。]
なあ、ティニー。
[揺られている間の物思いは、"思念"へと沈む]
[ガートルード>>+200と鏡合わせのように笑い合う。
彼女に至ってはローズマリーに合わせた外見相応の笑い方に変えている。
傍から見れば同年代の女性が仲良く笑い合っているように見えよう]
そうだ、ガートルード様にも。
──…ありがとうございました。
ガートルード様が励ましてくれたお陰で、その後も頑張ることが出来ました。
[ソマリアランやリエヴルにも向けた感謝を、ガートルードにも向ける]
ティニー。
これからのことなんだけどさ。
実は今さ、シェルティに"門"に行ってもらってるんだ。
話さなきゃ、って思ってたんだけど、時間なくて。
[思念は少し、謝罪の色を帯びる。]
それでさ。
向こうにポータルを作ってもらってさ。
それで、一気にぴょんって"門"まで行くことになってる。
もちろん、おまえも一緒に来るだろ?
悪いな。あの時ちょっと取り込み中でさ。返事できなかったんだ。
ああ、そうそう。
こっちの状況だけど、カレンの南にあった魔物の基地はぶっ壊した。
…そのあと、っていうか最中に、でっかい真っ赤な竜が飛んできてさ。
覚えてるか?船でカレンに行く途中に会ったやつだよ。
そいつが火を吐いて、 …まあ、その、
――― マリーが無茶してさ。
あいつ、まだ眠ったまんまなんだよ。
/*
( ゚д゚)
しょくwwwしゅwww
wwwwwwwwwwwwwwwwww
うっかり縛られようかと思ったがしかし
そんな24時間前に終わるわけには
だが触手wwwwwwwwwwwwwwwww
ぷふっ…
[>>+211ウェルシュ本人は戦う気のないやつは好きではないが、それ以上に生きる気のないやつが嫌いだ。だからこそ、こういう生きるために逃げる奴は嫌いではない。それは本質的でいつからも変わらぬ物
まぁ、子供に対する態度ではない、とは思うが。]
おにーさん、お名前は?
[怯える男に簡単に近づいて見せる。逃げるならば捕まえる気で軽く歩を弾ませた]
― 帰路 ―
[あれだけの大惨事に遭いながらも、騎士団がカレンに帰る足取りは軽い。
目的を達したという事実が、少なからず彼らの心に自信を取り戻させているのだろう。
もちろん完璧とはいかず、死者が出てしまったこと。
それからローズマリーの意識が戻っていないことに気がかりは残ってはいるのだが]
ラクシュ……さっきはありがとな。
[ラクシュの治癒のおかげもあって、自分は助かることが出来たのだ。
馬上からそう黒馬に話しかけると、首筋を撫でていると"声"がした]
― ペンホールズにやってきた魔女 ―
[ペンホールズに顔を出すことはそれほど多くはない。
年から年中旅回るのが吟遊詩人のお仕事である。そちらこちらであちこちでツナギをつくる、地道なお仕事である。営業箇所は酒場に限らず、貴族の屋敷や、娼館、場合によっては宮廷などもありけりではあるが――
ソマリアランは、こういう酒場が大好きであった。
まず気楽。仕事しやすい。そんなに無茶いわれない。
貴族の屋敷で肉ばかりの体を服に包んだオヤジに「私をたたえる曲を」などといわれた瞬間に心の中でジェノサイドしつつ仕事をしなければならなくなるという苦渋プレイで後でソマリアードに夢でグチるパターンだが、酒場ではまずそんなことない]
シェットラントさんが?
[彼がどこにいったのかは初耳だったが、まさか門に行ってポータルを作っているなんて思いもよらなかった。
びっくりしたような声をあげるが、問いかけについては何も悩むことがなかった]
では、ぼくん好きな曲を。
[そして奏でられる曲は摩訶不思議なドタバタコメディである。
軽快なマイナーコードのアルペジオに、知っている酒場通いが小躍りする。
学び舎で隣の女の子のが好きになり、どうしても彼女の身に着けているものが欲しいと若き衝動に身を任せたら、何と彼女が誘拐されてしまう現場を見てしまい、若き衝動を勇気と欲望と活力に変換して、少年が少女を助けにいこうとするが、結局あなた私のパンティ目当てだったのね、が露見して少女は助かるが少年はフラレるも、手元にはあの時投げつけられたパンティが残っている。
みたいなストーリーの、下品な酔っ払いが大好きな曲である]
へぇんな曲、いいでしょー
みんな笑ってみんな楽しい、大盛り上がり
ぼくも楽しいからねー。 ありがとーございまーす!
[そうしてしっかりおひねりをたくさんもらって、その日の営業は終了するのであるが――
よいごしの銭は持たない主義は、その後、本日来てくれてありがとうねと歓迎するウエイトレスさんとともに夜の街に消えてゆき、金がなくなるのであった]
っ、ふふ。
ロズマリちゃんのぉ、力になれたのならぁ幸いだわぁ。
[頑張る姿は此方から見ていた。だから、]
こちらこそぉ、ありがとうなのよぅ。
意思を継いで――…
「始めまして。私、騎士団長の補佐を務めるソマリアードと申します。
……私の顔に何か?」
[出世街道驀進中。つい先日美人な嫁を貰い、次の春には子供も生まれるという成功者ソマリアード。きちんと結わえた髪、整った容姿に見合う整った服装――安酒場の吟遊詩人とはかけ離れているが、同じである]
[そして、この反応に、あぁ、と半目になり]
「私には、双子の弟がいまして。
今ペンホールズに帰ってきてはいるのですが……なかなか頭がいたい男です」
[何か迷惑かけませんでしたか? と恐縮しきりのアードであった。
夢の中で弟がいっていた「すごい若作りのバァさんが来た」の印象に一致せずに困っていたのはここだけの秘密である**]
んぅー。しらない。
[>>+213目の前の男を知らない。自分がどうしていたのかも知らない。誰かを殺すなど、知らない。]
……
[ただ目の前の男はなんとなく似ている。
兄に
撫でてくれないのだろうかと動きかけた手を見つめた。ちらりもう一度見上げて目を見て、手に視線を戻す。]
だよな!
[疑ってなんかこれっぽっちもなかったけれど、
やっぱり友の口から直接言われると嬉しい。
弾んだ言葉の後、そうそう、と付け加える。]
で、シェルティと一緒に門まで行ってくれてるのが、
その、イングリッド・ミランなんだ。
あの人にさ、世界と、テオドールを救うって約束したんだ。
/*
……おのれ、このこわんこwwwww
[某村でのみんなの気持ちが、なんかよくわかった気がする(]
ていうか、やっぱりそこくるのね……w
[ずぶぬれになって帰ってきた弟を、兄は何も言わずに向かい入れた。
ただ黙って一緒にいるだけの時間が過ぎてから、ぽつりと弟は呟いた]
ぼくは、イングリッドの能力だけを目当てにしていたのかな…
[そう、いつか来る日の、兄の元にそろえておきたい駒として]
[女性とお付き合いをしていて恋を失することは多けれど。ソマリアードは嘗てないほどの落ち込みぶりに、失敗することでしか気付けなかった弟の本心に気付くも、何もいうことはなかった。後半終了]
― 門近く ―
後は少し周囲に罠を──…
[ポータルから出た途端に攻撃されるのではたまらない。
それを防ぐ手立てを講じておく必要があった。
大きく息を吐いて馬の元へと戻ろうと足を踏み出した時、”それ”は来た>>136
ハッとして振り返る。
ざわりとした悪寒が背筋を駆け抜けていく。
殆ど直感のような動きで、水晶の指輪を天に掲げた]
[礼が返る>>+225と、またにこりと微笑む]
ガートルード様の声と、想いが届きましたから。
……散る者の想いを汲み取って、遺る人へと伝えるのが、私の役目ですし。
[この戦いではあまり役目を果たすことは出来なかったけれど、教会に所属することで見出した、自分の力の在り方]
偉大なる力をもって、我が見えざる盾となれ。
────防げ… …っ!?
[不意に。ぞろりとしたモノが悪夢のように出現した。
黒い煙の如き動きで襲いかかってくる。
大部分は、見えぬ障壁に阻まれて消え去った。
けれど、護りをすり抜けた呪は最初に馬を捕らえて倒し、]
[それでも返したのは意地。
そして危機感からだ。……このまま防いで終わる相手ではない]
刃となりて、我が敵を討て。
[直後、正確に風の刃が鋭く彼の方へと*撃ち返された*]
うん。
でも良かった。そうやって聞いてくれて。
勿論一人で行かないと信じてたけどさ。
[すぐにヤコブから返事があった。
その声が弾んでいるのも、こうして一人で行かないという選択をしてくれたのも嬉しい]
さっき、ヤコブ達が話してた人か。
[イングリッドの名前が出ると、やや緊張した声になった]
えっ……?
なんだって?テオドールを……?
どういうこと?
[また予想だにしない言葉を聞いてしまった。
一体彼女は何をヤコブに話したのだろう]
ああ、大丈夫だ。
こちらは順調に進んでいる。
[それは背後に炎を見てから、どれ程のちのことだったか。
響いた声>>=8に、密かに安堵の息を吐いた。
或いは響きに滲んでしまったかも知れないけれど]
あの炎は火竜か。
……ローズマリーが無茶をした?
[けれど、続く報告>>=8に、その気配も消え去った。
傍にいれば。そう浮かんでしまう思いを必死に打ち消す。
補助をしてやれれば、或いは彼女は無事だったかも知れない──]
…、そうか。
[声は、歯の間から押し出された]
/*
さて、Xデーですね。ですね(何処かを見た)
二人の対決をそっと見守りつつ…。
こちらも頑張りたい。
がんばれたらいい。
では彼女が起きた時には、終わらせておいてやらないとな。
あまり手間取ってちゃ、また無理をするだろう。
[眠っているならば起きる、と。
そう決め付けて肩を竦める調子で敢えて軽く続ける]
ファミル、か。
僕ウェルシュ!よろしくね
[幼少期はそれなりに対話もできていたことの証明となるだろう態度。手を差し出してにこりと笑えば青年のそれより朗らかなそれが表情を彩る]
だいじょぶ、怖くないよ
[何に怖がっているのかはわからないが大丈夫大丈夫とどちらが子供かわからぬ勢いで慰め近づきにかかる。今にも飛び付きそうに暫くソマリアランの足をぐるぐる回った]
[>>+231待望の暖かさが降れば嬉しげにその手に擦り寄る。その暖かさもまた、懐かしかった]
おにーさんと僕はお友達だったの?
[純粋な疑問だ。よく覚えていないがあちらはこちらを知っている。そして撫でてくれるのなら親しい間柄なのだろうかと。
まさか楽しく殺しあった仲だとは思ってもみなかった**]
[ヤコブは自覚して使っているのだろうか。
案外こいつは、何も自覚していないんじゃないのか。
思えば実にありそうで、声に笑いをかみ殺したような揺れが*乗った*]
[ グラスを置くと、長い溜息をつき片手で顔を覆った。
飲み慣れない酒で、視界が回る。
全く。誰だ、高い酒なら酔わないと言ったのは。 ]
[ ……あれは何周目の誰だったか。
安酒を酌み交わして笑いあう、そんな時間も、
いつか、どこかで。 ]
[シュテルンの声>>=15に、雰囲気だけでうんうんと頷く。]
そうそう。
自分から「テオドールの配下だ」って名乗ってきてさ。
[そう言って、イングリッドが話したことをざっと友に伝える。
二人のうち一人しか救えないときどうするか、というたとえ話。>>4:267
大局を見極め、小を切り捨てる必要性。>>4:268
両方をとれば世界が滅びること。>>4:287
だから半数を犠牲にして半数を救う道を選んでいること。>>4:298
そして彼女自身、本心ではそれを望んでいないこと。>>4:318]
あの人さ、本気で、心の底から、テオドールのことを心配してた。
助けたい、って思ってた。
だから俺、聞いたんだよ。テオドールってどんなやつなんだ?って。
[ ……あれ>>145はそう、確かソマリアランだったか。
4周目のテオドールは25歳で、
騎士団で出世し、掌握する事だけを考えていた。
『門は開けてはならない』
1周目は幼くて分からなかったことが、
2周目、3周目の失敗で理解できた。
『門は開けてはならない』
あれは、あの向こうに居るのは人知を超えた存在だ。
倒せない。
こちらのどんな武器、どんな魔法、どんな人物でも倒す事は出来ない。
ならば、騎士団をまとめあげ、最強の"門"の守護者にし、
ヤコブに扉を閉じさせるのだ。
それを命じられるだけの権力が、必要だった。
その為に政略結婚までした。 ]
……それでももしだめだったら、
どうすればいい?
どうすれば、人間を一つに出来る?
たとえばそう……、
「共通の敵」がいればどうだろう?
[ そして、5周目のテオドールは魔王となり、
しかし、それもまた失敗した。 ]
そ、そうですか?
[凄いと言われて>>+235、疑問を載せたまま問い返す。
当然の役目と思っているために、改めて言われて照れも*出ていた*]
い、や、…ッ、
これはほら、アレクがいっつもそう呼んでたからさ、
第一、おまえの名前長ったらしくて、いちいち呼ぶのめんどくせえし、
別に変なつもりがあったわけじゃなくてさ、…!
…って、なんで言い訳してんだ、俺。
[愛称呼びが定着していたと気づいた瞬間大慌てになったが、ふと冷静に戻る。]
別に、嫌 …じゃねーだろ …?
[そろ、っと問いを置いてみた。]
何周とかいう話は、あんまりやりすぎると、
魔王っぽくないよねと思って赤ログ埋めするオッサン。
というか、オッサンの時間がややこしすぎてな。
小出しにしたらたぶん、皆は理解しようとしてくれるとは思うんだが、
把握しようとしたら面倒くさすぎてwww
そんな苦行を強いるわけにはいかん。
酔っ払いの悪夢ということで、
各周の終わり方(失敗パターン)を書こうとしたけど、
これは、ヤコブに直接話す方がいいかもしれない。
PL開示はもっと早い方がいいかもだけど。
視点漏れ隠しで苦労させてるみたいだからwww
まあ、オッサン斃せばなんとかなるよ!
オッサン悪だし。
もうすぐ人間ですらなくなるし!
そういえば、味がするお酒はこれが最後じゃん。
その辺明日書こう。
得ながらいくヤコブと、捨てながら行くオッサンの違いも。
/*
魔女は大分チートな存在だけど、
キアラは輪に掛けてチートになった、よう な……
(書いたもの見返しつつ)(似たもの母子)
ま、まあ。設定的に今日だけなので。うん。
眼を瞑ってくれたまい(
[まどろみにいる魔女と、
途切れ途切れのキアラの魂魄は、母の躯に辿りつき――…ほんのひとときの仮初を得た。
故に、これは泡沫の夢。
綿菓子のような淡い
あのね…、私にはね。
テオくんが、ヤコぱぱをね。
やるせなくて、ぐーでぽかぽか叩いているように見えるの。
……なんて言ったら、これまで命を散らした人たちに怒られちゃうかな。
[少しだけバツが悪そうに眉を下げたキアラだが、
ふるる。と頭を振ってそれらを振り払う]
本気なのは…わかってるんだ。
テオくんも、騎士団の人たちも。
…命を、掛けているのは。
だから“今”――…ついに、ここまで、きたんだものね。
[翠の双眸を、そっと伏せる]
次こそは…
…って、逆行する訳でもない私に、
そんな記憶持てる訳ないんだけど!
でも、次こそは…――せめて。
そんな想いを抱きながら、託せぬ願いを抱えて、 私は死んだ。
…代わりに得たものがふたつあるの。
シェットくんの未来と。
太古の精霊モドキの贄>>0:165になった私。
…、アレが何だったのか、今だって私にも分からない。
私は贄としてアレに命を奪われ魂を囚われて――…意識は未だ、
ゆっくりゆっくり、消滅するまで贄を楽しむイキモノなのかなぁ。
理由はよくわからないけれど、この姿になってから…テオくんのことも思い出したよ。
なにもできなくなってから…というのが、とっても皮肉だけど。
おかげさまなのか何なのか、
私は少しずつ消えながら泡沫の隙間に世界を観る――――**
[「歪樹の吊り縄」に捕われた馬のいななきが聞こえた。
そして、人の苦鳴──確かな手応え。
唇を歪めて奇襲の成功に酔ったのに束の間、]
──っ!!
[次の瞬間には、今ベリアンがいる場所に、寸分の狂いもなく唸る風刃が撃ち込まれていた。]
[あらかじめ敷設されていたトラップを踏み抜いたかと錯覚するほどに正確で素早い応射だった。
が、そうではないことも同時に理解していた。
「骨の馬」が躍動して致命的な攻撃から乗り手を庇う。
くすんだ骨色の破片が汚れた雪のように散った。
それでも、隙間だらけの死霊馬にすべてを受け切らせることはできず、風の刃はベリアンのローブを、肉付きの薄い身体を切り裂いて緋を滴らせた。]
…っあ、
[目深におろしていたフードがずり落ち、ベリアンの呪われた素顔を晒す。
とっさに追撃を避けるべく”門”へ向かって死霊馬を走らせ距離をとりながら、胸に手を置いてベリアンは呪文を唱えた。]
朱の鈍み星のごと潤味帯び
光る。聞く、この暗き壁ぶかに
くれなゐの皷うつ心の臓
刻々にあきらかに熱り来れ。
[それは、外へ向かう魔法ではない。
一時的に傷の痛みをブロックし、行動の妨げとならないようにする魔法──「裁きの遅延」
治療魔法ではないから、今この瞬間も鮮血はローブに染みを作る。
魔法効果が切れた後には一気に痛みが襲って来るが、背に腹は代えられぬ。]
[>>+237 手に擦り寄る感触は、ふと、遠い記憶を呼び起こす。
『印』刻まれる以前、妹と邪気なくじゃれていた頃の事。
呼び起こされたそれが導くのは、柔らかい笑み]
ん……友達……とは、ちょっと違うかな。
[さすがに、そう称するのは躊躇われた。
それでも、別格存在であった事は間違いない。
『印』の力──己が
ま、俺にとっては、特別な存在だった……というのは、間違っちゃいないが。
[特別の意味をどう受け取られるかはわからないが。
偽りない答えを返して、ぽふぽふ、と頭を撫でた。**]
ところで、遠足回想シーンで、誰か足りない……とずーっと引っ掛かってたんだが、
さっきやっと、ロゼを忘れてたことに気づいて、なーんだすっきり解決………、
じゃないだろ!!!
そこ大事だろ!めっちゃ良くして貰ったんだろ、子供の頃のオッサン!!
なんで抜けたし、信じられねえ、ごめん!!!!
― 魔王の寝室 ―
[ テオドールが愛剣を抱いたままソファで寝落ちると、
ナイトメアはここぞとばかりに、腕によりをかけて悪夢を送ってきた。
過去の罪もあれば、
未来への不安もあった。
消された者、去った者、居なくなった者も現れた。
彼らは弾劾した。
テオドールはヤコブが失敗したと責めるが、
裏返せばそれは、テオドールもまた失敗しているということだ。
ヤコブは正しかった。彼らは正しかった。
世界の全てが正しくて、ただ一人、テオドールが間違っている。 ]
他に方法があるなら教えてくれ。
何でもする。
どんな汚いことでも、
どんな屈辱的なことでも。
だが、
俺は知っている。
ヤコブを信じることだけはしてはならない。
ヤコブにだけは、けして何も任せてはならない……!
[ は、と目を覚まし、
テオドールは荒い息を静めるのに躍起になった。
もうすぐ眠らなくて良くなるだろうというのが、
有りがたかった。
ナイトメアは腹を立てるかもしれないが、契約はすでに成されている。 ]
……何でもする。
……諦めること以外ならば。
[ 約束は3つ。
目を閉じて、そのひとつを思い浮かべる。 ]
『 そこに道がある限り、諦めないで。 』
[ 二週目の少年テオドールにとって、
母親が存在ごと消えてしまったことはショックだった。
あらかじめ聞かされてはいたものの、
実際に体験するまで、実感はなかった。 ]
[ 独身の父親を見るのは複雑だった。
母がいなければ、父はこういう人生を歩んでいたのかと思うと、奇妙な感じがした。 ]
[ けれども、マリーのことは好きだった。
マリーは優しくて、気丈で、美しかった。
母じゃなくても、マリーとなら父が結婚しても許せると思った。
それを打ち明けたら、マリーは真っ赤になって何か言った。
内容はよく覚えて居ないが、悪い感触ではなかったと思う。 ]
[ 今のテオドールを見れば、彼らはそんなつもりで約束させたのではないと怒るだろう。
事実、この時間軸の彼らはテオドールを否定し、戦い、
その道を阻もうとしているではないか。 ]
[ テオドールは腕を伸ばし、水差しから直接水を含んだ。
震えは少しずつ収まっていった。 ]
[ 道を阻む者は、誰であろうと殺し、
必ず目的を達成すると誓った。
しかし、未だにマリーは苦手だ。
彼女を殺すと考えると、気が進まない。
ソマリアランを討ったあの時もそうだ。
最も良いのは彼女を殺しておくことと分かってはいたが、
結局はバンシーを引き連れて、彼女の「歌」に対して無力化させるに留まった。 ]
……マリーは死ぬ運命ではない。
俺がそれを変えない限り、今度も護られて、
生き残る半数に入るだろう。
[ 彼女はそれを望まないだろうし、
きっと生きている限り、魔王への抵抗を続けるだろう。
だがそれでいい。
人々の視線は魔王へ向かうべきだ。
……門ではなく。 ]
[ テオドールは汗だくになった服を着替えると、
呼び鈴を鳴らし、カレンの戦況報告をさせた。
斥候はカレン基地壊滅を言いにくそうに伝え、
だが良い報告もあると、魔王の機嫌を取ろうとして言った。
歌聖人ローズマリーが昏睡状態となった。間もなく死ぬだろうと。 ]
/*
覗きに来たら何かあったwwwwww
どうやって返そう…w
いやでもこれ返す部分あるか?ww
上半身半裸だなんて、背後へのご褒美ですよ(じゅる
[おっさんスキー]
[暫しの沈黙のあと、思念を送る。
その声はやや固い]
ヤコブの考え方はわからなくもないよ。
ただ、救うというのがテオドールを倒さないってことなら……。
まずそれを、他の人たちに納得させられる?
騎士団だけならいいとしても、彼が民間人を狙ったことは事実で、そこを考えておかないと、襲われた人たちには不満が出るんじゃないかな。
/*
そしてローズマリーがちゃんと生存ルートにはいってるんだよね?
はいってるんだよね・・・?はいっててほしいなあ
あとは、その人は救いたいと思っていても、テオドール本人はどう思ってるのかも気にはなるけど……これは本人と接触して確かめる他はないのかな。
どうやったら救えるのかということも。
リッド→ベリアンの「無自覚な嫉妬あり」が可愛くてどうしよう。
オッサンは男は守備範囲外なので、女として愛してるのはリッドだけだよ。
4週目の政略結婚の相手にも、結局手を出さなかったヘタレである。
商売女遊びはたぶんしてるけど、
そこはまあ、オッサンも男なので勘弁してほしい(目逸らし
[返した呪には手応えがあった。
乾いたものが砕けるような音と、人の小さな苦悶の声。
やがて木々の間から走り出す影が見えた。
不吉なる馬の上に、ローブをはためかせた人が少し遠く見える]
くっ……、
[彼を追わなくてはならない。
既にこちらの位置はバレているのだ。
追えば、彼の目はポータルではなくきっとこちらへと向く。
そう、向けさせ続ける必要があった]
[闇が身体を駆けた反動で指先が冷える。
むかつくような吐き気が込み上げるのを、意地で飲み下した。
シェットラントの額には冷や汗が薄っすらと滲んでいる。
捕われた馬は倒れ、痙攣したように哀れに震えている。
けれどこれは、死に至る呪ではない>>1:198
微妙な違和感に眉を顰めるのも束の間、鞍から盾を外した。
剣携えて足を励まし、彼を追う。
既に術は使い過ぎるほど使っているのだ。
このまま術の応酬に任せていては、自滅する恐れすらある。
剣を振るえるならば、その方が良い。…無論これも体力が持てばの話ではある]
……万能なるマナよ、我が剣と盾に宿れ。
[シェットラントが扱うのは、通常よりも軽い剣に盾。
短い呪でそれらに手馴れた強化を施し、死霊馬を追う最中、]
あれは、
[彼の向かう先にあるのは不吉なる”門”
僅かに方向を変えた死霊馬の背の人の顔が、風に明らかになる。
見覚えのある───見覚えのない肌とつくりに、言葉を失った。
あれはまさか、もしや、]
ベリアン・サルーーーク!!
[見間違うはずがない。あれは追い求めてきた顔だ。
探し探した……キアラを屍鬼に仕立て上げ殺した男の顔だ]
[駆け行く死の馬へと、喉も裂けんばかりに声を張った。
あの男ならば、この声を忘れてなどいないだろう。必ず。
確信を胸に丘を駆け下りる勢いで、彼を目指した。
怒りに似た高揚が、疲労を一時忘れさせていた。
追い縋る、その向こうに”門”は愈々大きく目に映りつつある*]
/*
突然ですが術士ランクは
ガートルード>|越えられない壁|>ベリアン>シェットラントだと思います。ベリアンは続けていた分、上にいるべき。
どんな鋼鉄も、強く鍛える為には
打って打って打って、打ち続けなきゃいけない。
…、最初から完璧な人なんていないもの。
あれだよね。
こういうのってさ、本当は、「俺を越えていけ!」って
父親が息子に言うものだよね。
そういう物語の本、昔に読んだことあるし。
その逆の役目をしているんだからなぁ…テオくんは。
手の掛かる親を持つと苦労するよねー。
うん、わかるわかる。
[しみじみと呟くキアラ]
善とか。悪とか。
そういうのって…歴史書を逆さに引っ繰り返したら、いいんだよ。
片面だけじゃあ、ほんとのことなんて何も見えない。
自分の目で、心で、知り得なきゃ。
[それはかつて…とある人の顔を見て笑いながら、学んだこと]
あ。…というか逆さだとそもそも、字、読めないかもしれないけれど!
えとえと、あれだよね。読むな感じろ、ってやつ。
ただ命救うことが、助けとも限らないだろう。
[響き来る二人の声に、静かに口を挟んだ。
テオドール自身の望みがどこに在るのか。
結局、それを同行者の口から聞くことはなかった。
愛なのだと彼女は言った>>4:230
ならばこの裏切りもきっと、彼女の愛なのだ。
それはかの男の真なる望みを汲んでのことか、
もしくはかの男を罪から救いたいと願ってのことなのか。
それは分かりはしなかったけど]
…イングリッドは、彼を止めて欲しいのだろうな。
恐らくは、彼女のためだけではなく。
[そう彼女は信じたのだろう]
この、
「相手は自分を知らないけど自分は知っている」
という設定は、
やってるオッサンの中の人にとっても色々実験的なことばかりなのだが、
やられてる皆の方はどういう感じだろう?
こちらから返せないし、気持ち悪いだろうなあと思うんだが、どうだろうな。
存在しなくなった時間軸の過去回想は、あまり出さない方がいいだろうなあと思いつつ、
出さなかったら気になるだろうなとも思う。
難しいし面倒くさいな、これw
もうやらん。
……やるにしても2〜3周だな。
7周は多すぎたよオッサンw
……ふ、
[ふと途切れた、ヤコブの声>>=26
それに短い笑みが零れた。
やはりこいつは気付いてなどいなかったのだ。
さて続く反応を、にやにやとする心地で少し待つ]
[予想通り、それ以上の反応が来た。
慌てて言葉募らせる間>>=29に肩が震えて、]
長ったらしくて悪かったな。
名前もお前ほど単純には出来ていないんだ、ヤコブ。
[常の余裕ぶった憎まれ口も叩いてみるけど]
…────ああ。
[窺うようにして置かれた問いに、笑みの形が変わる>>=30
これまでにこの呼び方をした人間は数えるほど。
そして今、その誰しもが無事に生きてはいない]
許してやるか。
第一、お前、あまり長いと呼び名を噛むだろ?
[からかいを乗せて笑った。
思いの外嬉しそうな響きになってしまったのには気付かない。
……フリを、した*]
[魔法の効果で痛みが消える。
これで肉体に煩わされずに詠唱ができる。
ベリアンが迎撃の準備を整えるのと──風を響めかす声が届いたのはほぼ同時だった。]
──…!
[育ちの良さを際立たせる滑舌のいい抑揚。張りのあるテノール。
ベリアンはその声の持ち主を知っている。]
[だが、彼はいつも澄まして、一度も怒鳴ったことなんかないような顔をして、級友など眼中になくて──]
──ふ、
[それが、こんな風に必死な声で名を呼ぶとは。]
[ベリアンは馬首を返し、俊足で距離をつめてくる相手を認めた。
4年分、大人になり、精悍さと端麗さを増した容貌。
だが、それは間違いなくシェットラントだ。
抜けない棘となって、ベリアンの自尊心をずっと歪めていた相手。]
[止まれと警告する代わりにベリアンは呪文を唱え、シェットラントの行く手をぬかるむ泥炭に変える。
勢いのままに跳べば越えられてしまうかもしれない幅だが、ベリアンが投げかけたのは魔法だけではなかった。]
騎士というものは、正々堂々と攻めてくるものだと思っていましたが──
中には狐も混じっているようだ。
[揶揄して、馬上からの視線を投げ落とす。]
― ゆるぐらさが アードの薫陶 ―
あーど「われらクレイグモア騎士団は、勝てば正義の名の許に、人的・物質的被害を最低限に抑えていきたい! 正々堂々でやってけるかー!」
あらん「やめて騎士団に貧乏と卑怯なイメージつくから! これイメージ戦略失敗しているから! せめて、せめて建前は別に用意して…!」
[追う相手が、彼を乗せる不気味な骨の馬が馬首を返す。
見れば彼の纏うローブは何箇所か切り裂かれ、
赤がじわりと布に滲み続けている。
けれど見返してくる顔は青くはあれど、平然として]
─────、
[その涼しげな顔に、ぎ。と、歯を食い縛る]
[見覚えのない、忌まわしき黒い肌。
端正な顔立ちは記憶の中と変わらずに…いや。
記憶よりも大人びて、冷たい光を瞳に湛えている。
この男の顔を、こんな風に見るのは初めてだった。
記憶の中の彼はいつもこちらを睨みつけるような目をしていて、
自分は、それを取るに足らないものとして拒み続けていた。
だから真正面からこうして対峙したことは、恐らくはない。
4年経って、漸く、───はじめて、だ]
― 子供の憧憬 ―
[まだソマリアランが家に帰ってきて間もなくの頃である。
シンクレア卿が幼い息子を連れて、クロイス邸へと訪問した。
大人たちは難しい話があるということで、子供同士で遊んできなさい、といわれ。
ご挨拶にいたソマリアードは、ちゃんとした礼を大人たちにしたうえで、シェットラントの手を引いて庭へと出た]
「アラーン!」
[双子の片割れが呼ぶ声が聞こえて、のろのろとアランは顔を上げ、陽の出る庭へと出てきた。
その腕の中にあるのは竜の卵。
今もまた、窓からは見えない薔薇園の東屋でそれを温めていたのであった]
どうしたの? アード。
「だから、昨日夢でいったでしょ。シンクレア家のシェットランド……シェルティが遊びに来たの」
……
[ぼーっとしたまなざしで、紹介されたシェルティを見て]
はじめまして。ぼくは、アードの弟のアラン。
[弟といっても、アードがよく手入れされた庭であれば、アードは放置された庭であった。今も節々は食事上が悪かったところを反映しており、髪つやもあまりよろしくない。眼差しもアードのようにやりたいことがあるとキラキラしておらず、ただ漂う空気中の何かをぼうっと見つめ続けているようににごっていた。
日ごろは母様には心配されたくないと、努めて笑顔を絶やさぬようにはしていたのだが、息が切れればいつもこんな感じである。
明らかにおびえられているなー、と思いつつもペースを崩すことはない。悪い意味でエルフ時間が身に沁みついていた]
「三人いるからいろいろ遊べるね。何をする?」
かくれんぼ? おにごっこ? それとも……
[子供の意見に、こくりと頷く]
騎士ごっこかー。
「うん、シェルティは騎士様だね」
アードはお姫様? 悪いドラゴンはこれでいいか。あ、叩くのはいいけれど、本気で叩いたらだめだよ。この子は生きているから。
[ほら耳を寄せてごらん、とばかりに自分も卵に耳をあてる。小さな命の鼓動が今も続いていた]
むかーしむかし、あるところに悪いドラゴンがいて、お姫様を誘拐してしまいました。
[どんな時も空気を読めずガチで吟詠するアランさん。
あまりにもおどろおどろしい声が、ガリガリに細い子供から奏でられてびっくりするシェルティに、アードさんはいうのです]
「騎士様ー、たすけてー」 (棒読み)
[はたして、騎士は無事にドラゴンを退治することができるのでしょうか?]
「遊び疲れちゃったかな」
そうだねえ、大冒険してきたからねえ。
[スタートは東屋だったが、今いるのは薔薇園ではなく館の2階のテラスである。
うとうとしてきたお子さんは、竜の卵にもたれかかっていた]
「次は……」
[だが、アードの言葉は続かない。起きだした子供の一言で、次の曲が決められてしまう]
[ものすごく長いどん底の戦記の歌と、子守歌ぐらいしか知らないアランは困った。
困っていたら、考え事の手癖で次々と曲を奏で出す。
言われるままの、喜びや悲しみや楽しみまで塗り重ねていって何だかわからないナニカになり、透明で無個性の残骸になってくも、ああ、こういうのが好きなのね、と、一音一音を、聞いているこどもの反応に合わせて旋律を編んでゆく]
っ、
[不意に、足元が柔らかくなった。
ずぶりと爪先が沈み込み、顔を顰めて咄嗟に足を止める。
彼の姿は悠然として馬上にある。
笑みの形に歪めた口から落ちる言葉に、その響きに、蒼氷色の双眸が冷えた]
[二階から聞こえる竪琴の音色に、大人たちは感心する]
[楽師が来ているのかと問うシンクレア卿に、ローゼンハイムは首を横に振り]
「アレは帰ってきたソマリアランですよ」
やはりお前か、サルーク。
肌の色と共に随分変わったかと思えば──…
……中身は相変わらず、大したことがない。
[冷然と見下ろし来る相手を、眼差しで見下すようにして。
冷ややかな笑みを浮かべ、鼻を鳴らした。…かつてのように]
[そうして、演奏を終えて、ぽつりとアランはこぼす]
たのしい曲になってた?
[初めてすることだからとどきどきしたのだが。
子供の感想に、今までどこか空虚だった顔に、ぽっと朱がさした]
よかった。
[これが波乱万丈適当万歳千変万化の吟遊詩人ソマリアードのはじめの一歩だった、ってことを知っている人は少ない**]
/*
ソマリアランであるwwww
ここで間違いをみっけるくらい中の人双子の名前を間違いまくるwwwwwww orz
その程度の挑発で、俺の気を引けるとでも思ったか?
貴様如きに騎士の道を説かれる必要はない。
…────人を殺し、屍を操る貴様のような外道なぞには。
[すらりと腰に帯びた剣を引き抜く。
刃の先を、ひたりとベリアンへと向けた]
― ゆるぐらさが 名前まつがい ―
あーど「………………」
あらん「いわなくてもわかってる、ぼくら、名前の区別つきにくいって」
あーど「………………」
あらん「最初、アードとアランじゃなしに、アードとランドにしようとしたんだって…」
あーど「それ国名じゃん!」
あらん「だから没ったんだよ!」
あーど「双子の名前とカレンと、いいまつがい回数はどちらが多いか楽しみですね」
[ふと、横あいから声が聞こえる。
それに耳を傾けると、少し困ったような声があがる]
その……俺も命を救うだけじゃないとも思ってるんですが、ヤコブにとって救うことは、命まで含むのかどうかも含めて、ヤコブがどう思ってるのか、確認したかったんです……。
貴様の息の根を止めておかなかったこと。
それこそが俺の最大の悔い。
…キアラを ……、
[歯の奥から押し出すように、名を紡ぐ。
呻くほどの音は、ごく小さな音量で]
だからお前は、
[身体を沈めて、バネと成す。
開放する勢いで、泥炭の前へと跳んだ。足が──、つく]
─────ここで倒す!!
[白刃が、鋭く横一閃に斬り払われた]
おまえさ、あの人に合わせる前に、これが"鍵"になるかもしれないとか何とか言っただろ?
[呼びかけは、シェットラントへ確認するもの。]
おれ、あの人の話を聞いて思ったんだよ。
テオドールって、やっぱり"貧乏くじ引いた王様"なんじゃねーのかなって。
あの歌に出てきた本人、ってことはさすがに無えと思うけどな。
だとしたらさ。
あいつをちゃんとどうにかすることが、"二度と門が開かないように"することなんじゃねーか、って気がする。
"救う"の中身はわかんねえ。
どうすれば救うになるのか、なにから救えばいいのかもわかんねえ。
けど、あいつを一人にしちゃダメだって気はする。
なんかよくわかんねえけど、引っ張り出してやんなきゃだめだって、気がする。
[難しく考え込む顔が、ふと崩れる。]
あいつ、俺の親父かもしれねーしさ。
だとしたら、俺もあいつを助けてやりてーんだよ。
馬鹿なことすんな、って、ぶん殴ってさ。
もうそれで収まりがつくもんじゃねえのはわかってる。
けど、俺にもっと力があったら、あんな風にはなってなかったかもな、なんて思うとさ。
……いや、悪い。
なんでもない。忘れてくれ。
[ぽつ、と零しかけた言葉を、首を振って打ち消した*]
[呪われた姿を前にしてシェットラントが示した反応は、これまで行き会った人間たちと似ていた。
嫌悪と躊躇と──
だが、ぬかるみに行く手を遮られて足を止めた彼の口をついたのは、
罵声 ではなく、
笑み。]
[そして、薄氷めいた冷ややかな応対のうちにシェットラントが再び口端にのせた名は、ベリアンのものであって、ベリアンではない”サルーク”だった。
家族をもったことのないベリアンに、後見人だった名誉学長が遺贈した姓。
もっとも、まともな交流のなかったシェットラントに話したこともなければ、彼が知るよしもない入学前の話だったが、
4年前のシェットラント──氷人形そのものの振る舞いに苛立ちと劣等感を煽られたベリアンの精神を、さらに逆撫でして余り在る一事であった。]
──…のっ
[死霊馬の蹄が乗り手の声を代弁するかのように、地を掻いた。]
[剣を抜いたシェットラントの色は三たび変化した。
「外道」「悔い」そして──「キアラ」
シェットラントが呻くように口にした彼女の名は、ベリアンにとっても感情の堰を切るに充分な引き金だった。]
それで、貴様が、何の権限あってわたしを糾弾すると!
[シェットラントが彼女の名を語り、その名の下に刃を振るうのは許し難かった。]
[シェットラントが前へ跳ぶ。
ベリアンの死霊馬もあわせて前脚をふりあげた。
シェットラントの頭蓋を叩き割るべく。
が、魔力を帯びた剣の鋭い一閃が、死の蹄をかいくぐり魔法で繋ぎ合わされた古い骨を両断する。
その斬撃に死霊馬は存在を保てず──だが、]
──爆ぜろっ!
[馬の背から後ろへ飛び退ったベリアンの発声とともに爆発四散して、骨の釘を周囲にバラ撒いた。]
だーれが単純だ、このばか。
俺だって別に噛みゃしねーよ!
許してやるとか偉そうに言ってんじゃねーよ!
くっそ。おまえなんか鉄面皮で十分だ!
[がうがう。
噛みつくような勢いで言い募ってみるけれど]
くそーっ。
ぱーかばーか。シェルティのばーか。
[いたずらに引っかかった気がして悔しいのと、
なんか照れくさくて嬉しいのが混ざって、
すっかり子供じみた反応になってしまった。*]
[腕をクロスさせて身を庇ったものの、その爆風はベリアンをも巻き込んで吹き飛ばす。
もしかしたら肋くらい折れたかもしれないが、術の効果で痛みはなかった。
身体を転がして地面から起き上がり、ベリアンはシェットラントの姿を探す。]
/*
白兵戦に持ち込まれたら、即死レベルの力量差だと思いますはい。
距離をとる! "門"に近づく!
被ヒット&アウェイ (←
― 自分ではない自分 ―
[その子が現れたのは突然のことだった。
幼馴染を父と呼び、”門”について、未来についてを伝えに来た子。
まだあどけない少年だと言うのに、数奇な宿命を負ってしまった子。
その時のローズマリーはそんな少年にも他と同じように、否、それ以上に親身に接した]
[ある日、少年と話をしていた時、ローズマリーは思いがけない言葉を彼から向けられた。
ローズマリーとなら父が結婚しても許せる、>>153と。
唐突な言葉にローズマリーはきょとんとした後、真っ赤になって慌てふためいた。
「と、突然何を言ってるの!?」
「私とヤコブは幼馴染で、だから、その」
顔を真っ赤にさせて言い繕う様子は、意識しているだろうことが分かるものだった]
[少年が不安になっているようなら、彼の頭を撫でて言い聞かせる>>154。
その言葉で自信を持ってくれたなら、と願いを込めて]
[そんな出来事が現在のローズマリーをも護っていたなど、ローズマリー自身は知る由も無かった*]
[シェットラントがベリアンらと机を並べたのは4年ほど。
つまり、シェットラントは級友らに遅れて入学し、
やがて彼らの大部分をすぐ追い抜いた。
そういったことに対するやっかみは当時から多かったし、
だから一々気にしたこともない。
ベリアン・サルークの苗字の由来を聞いたことはなかった。
ただ一度、薔薇の手入れをしていた名誉学長に呼び止められ、
彼がその名を口にするのを聞いたことがある]
ベリアン・サルーク、ですか…?
[確かに級友の中に、そんな名前の奴がいた。
何かと突っかかってくる、面倒なやつだ。
そう告げると、名誉学長は少し困ったような顔をした。
友達と仲良くしなさいというありきたりな忠告に礼儀正しく頭を下げて、その場を後にした。
もはや忘れ去られた、遠い記憶だ]
[死の蹄が頭上に振り上げられる。
それよりも早く、腕を真横に向けて振り抜く。
死の馬の声ならぬ嘶きが、音によらずに響き渡る]
ぐ… ッ!
[瞬間、死霊馬が爆発四散した。
咄嗟に手にした盾を翳して、致命傷を防ぐ]
う、ぁ……!
[それでも防ぎきれなかった骨片は、
至近距離からシェットラントに襲いかかった。
腕を、肩を、足を、鋭利な骨の釘が赤く切り裂いていく。
もっとも大きな破片が、右の脚に突き刺さった。
たまらず苦悶の声が上がる。
或いは、騎士らしく鎧を着込んでいれば防げたであろうか。
けれど生憎、シェットラントは軽装だった。
この場にあるのは術者としてのことであったから]
権限、だと────…
[転がり込んだ地面に片手をついて、身体を起こす。
口を開けば、血の味がする。切ったらしい。
右脚の傷口を押さえるように手を当てた。掌が濡れる感触。
大丈夫、動けるはずだ───、まだ]
貴様に、
[喘ぐように胸を上下させて、大きく息を吐く]
貴様なぞに……!
[目前の地に剣を垂直に突き立てる。
それに水晶の指輪を翳し、唱えた]
───
[己の剣を焦点に使い、解き放つ。
ごう。と燃え盛る炎が、ベリアンを焼き包まんとして*放たれた*]
[色の薄い双眸に感情を燃え立たせ、氷人形が血を流している。
それはあまりに鮮やかで、激しく──揺るぎない。
こんなシェットラントは見たことがなかった。
呼吸さえしているのがわかる。]
いつも、 いつも いつもいつもいつも──
[ベリアンは歯ぎしりして拳を握りしめた。]
ああ。
[其々に考え、正解を求めるべきなのだろう。
思考の邪魔をすまいと口を閉ざす傍らから、声が飛んだ>>=45
己の口にした言葉に、肯定を返す。
そうして、続くヤコブの言葉に耳を傾けた]
… 孤独。
[ぽつ。と、零す。彼の話>>=46に浮かんだ言葉だ。
同時にヤコブが何故鍵に選ばれたのかも、分かった気がした。
彼はいつだって独りに逃げ込むことをしない。
喚いてもあがいても、人の手を共に掴んで前へ進もうとする]
ヤコブ、自惚れるなよ。
お前一人の力が足りるかどうかで、
人の行く末など変わりはしない。
[背負い込むな、と。いつもの表現で告げ、]
道を選ぶのはいつだって最後は───己だ。
[微かに笑むような気配で、低く落とす]
お前はお前のやり方でいい。
間違っちゃいない…それがお前の道ならば。
悩むな。
お前の頭じゃ、どうせ大した答えは出て来ない。
[ふんと鼻先で笑う調子で続けてみせて]
貴様だけだと 思い上がるな…!
[ベリアンが叫ぶと同時、シェットラントが二人の間に突き立てた剣に水晶の魔力が結集し、地を走る炎となって迫りくる。
断罪するごとく。]
[炎の色がベリアンの身体を駆け上る。]
わたしだって、キアを失いたくなかった!
[振り払っても、振り払っても押し寄せる炎。
掴み掛かる屍鬼の指のように。]
[ベリアンの足がたたらを踏む。
ここで解呪を唱えるのを、シェットラントが黙って見過ごすはずもない。
が、今ここに向かって、周囲から呼び寄せた屍鬼がようやく到達しようとしていた。
屍鬼に足音をしのばせるなどといった芸当はできないから奇襲は無理だろう。
だが、数でシェットランドを包囲圧殺すればいい。]
[ベリアンは炎に包まれたまま身を翻した。
逃げることを恥と思う道徳はベリアンの中にはない。
生きて、その先に──
なおも痛みは感じなかった。
だが、熱は、肌の焼ける匂いからは逃れられない。
爛れてゆく身体──罪の烙印。]
[ようやく魔炎を消した時には目もろくに見えなくなっていたけれど、周囲が薄暗くなったと感じたのはそのせいばかりではなかった。
ベリアンは”門”が落とす長い影の領域に足を踏み入れていた。]
俺は、やっぱり心情的にはテオドールを救うってのは難しいかなって思うところもある。
あいつのせいで犠牲になった人がいる以上はさ……。
でも、ただあいつを倒すだけじゃめでたしめでたしにならないのかなってのも思ってた。
ソマリアラン様が昔教えてくれた歌みたいに。
ん、なんか意見ってほどじゃないかな。
ヤコブの話を聞いて、俺も……ヤコブと似たようなことを思っていたんだ。
門を閉じてめでたしで終わりたければ、テオドールを救わないといけないのかもって。
それが、イングリッド・ミランの望みと同じなのかだとか。
生命を救うことに繋がるのかは、結局テオドールと会ってみないとわからなそうなんだけどさ。
/*
とりあえず、テオテオがフルオープンになった暁には1週目のいろいろを落としたいな
そして鍵や門が固まったあとに2週目の思惑を落としたいな
やりたいことばかりがふえていく
今週末も楽しいことになりそうだぜ!
…前はこうじゃなかったってことですか。
[ファミルを追い掛け回す子を眺めつつ、ぽつりと零す。
笑顔で戦場を駆け回っていた者とは知る由も無い]
[とは言え、逃げ回るファミルが段々可哀想になってきたので]
ねぇ君、一旦止まってみよっか。
追いかけないって分かれば、逃げないでくれるかもしれないわ。
[聞くかは分からないが、ファミルを追い掛け回す子にそう声をかけてみた]
― 魔王城・軍議 ―
[ 空より、自ら偵察にあたり、指揮をしたという盟主ヤコブ。
カレン南基地は、屍鬼ごと焼き払われ、駐屯部隊はちりぢりに逃げたと聞き、
テオドールは無言で腕を組んだ。
臣下達がビクビクしながら固い空気を吸っていると。 ]
……ペンホールズを攻める。
[ 決断した。 ]
カレンは最小限の部隊で足止めし、
残りの全勢力をもって、東の海岸沿いより大回りし、
ペンホールズを直接叩く。
/*
ペンホールズは気付いていたら援軍フラグもあるけれど
それで門にヤコブがいくでいいよね
門前で決戦? まぁわからん
とりあえず、テオテオは門を管理して誰も空けないようにしたい、ってことかな
ヤコブがいると、全部助けるといって開けちゃうのが問題なんかな?
今の人間に、魔境を越えて進軍する能力はなかろう。
モーリスの守備は最小限で構わぬ。
これより魔軍は、全力を挙げて半島から騎士団を駆逐し、
我が魔軍の旗に膝をつかぬ全ての人間を、
殺し、犯し、隷属させる。
― 門近く ―
こ……、の
[怒りに身体が震える。なんだって?
キアラを殺し、屍鬼とした挙句に二度殺したこの男は。
何を今更言っているのか]
貴様が言うなあああああ!!!
[叫びは炎となってベリアンへと駆ける。
それはシェットラントの命の炎だ。
命削って放たれた、心だ]
貴様がその口でキアラの名前を呼ぶな。
貴様が殺したんだろう!キアラを!!
────その手で!!
[炎は、シェットラント自身の喉をも灼いた。
息が詰まって、激しく咳き込む。
その隙を屍鬼にやられずに済んだのは、
皮肉にも、自らを焼くほどの傍らに炎があったからだ]
きさ……、ま、
[炎に包まれた男が、苦悶の声も上げずに身を翻す。
人の身が焦げる嫌な匂いが鼻を突く。
追おうと立ちあがりかけて、右脚の傷に呻いた。
その隙に飛び掛かってきた屍鬼を、剣で斬り捨てる]
待て、
[足を引きずって、彼を追い始める。
再び別の屍鬼が飛び掛かってきた。
危うく交わして斬り伏せる。キリがない。
見れば斬り捨てたはずの屍鬼が起き上がっていた。…首がない]
[短い詠唱で、刃に一時的に炎を付与する。
炎の剣に斬られた屍鬼は痙攣し、再び起きあがることはなかった。
最小限、行く手を阻む屍鬼を斬りながら炎の人影を追った。
追うシェットラントの姿も既に血と泥に塗れ、服もボロボロだ。
幽鬼の如きその姿で魔炎纏わせた剣を振るい、屍鬼を斬り伏せる。
目ばかりが光るその様は、それ自体が見ようによっては鬼だったろう]
(────術者を)
[斃さなければならない。
このままではポータルは開けない。
彼らを、この地に呼ぶことは出来ない]
…──── っ
[不意に、ぞわりとした悪寒を感じて顔を上げた。
屍鬼らの攻撃が間遠になりはじめる。
”門”の影が、シェットラントの身にも掛かりはじめていた*]
[ 軍議を終え、各部隊長が慌ただしく出て行く。 ]
火竜ブレイズグリザーン>>4:335に、
使者を向かわせ、礼の品を届けろ。
大陸渡来品から、珍しい物を見つくろっておけ。
[ 火竜には、丁度いい所に来てくれた、と、
余計な事をしてくれた、と、
両方を思う。
しかし、これからの戦いに必要な戦力には違いない。
……気になることといえば、火竜と飛竜に乗ったヤコブが、
話していたという目撃証言がいくつかあることだが……。 ]
……いざとなれば、火竜もどこかで斬り捨てねばならぬか。
[ とんでもなく面倒な仕事になりそうだが。 ]
え、アラン様が?
[>>+258 ソマリアランの剣の腕は目の当たりにしている。
それ以上なのか、と思ったが、よくよく考えたらソマリアランは余計な争いをしないタイプだと言うのを思い出した]
…好戦的だった、という事ですか。
[どちらにせよ、今のウェルシュからは想像出来ないことだった]
……その一言で済ませていいかは、悩むとこだったがな。
[ソマリアランとローズマリー、二人のやり取りに小さく呟く。
一目見て危険だ、と。
そう判じた事など、これまで数えるほどしかなかった。
まあ、それ故に寄せられた部分もあるわけだが]
……なんか最近のおまえ、アランみたいなこと言うよな。
一言よけーだけど!
[シェットラントに、がう、と噛みついてみせて]
まー、そーだよな。
あの野郎1人救われても、納得いかねえ連中はいっぱいいるさ。
あいつさえいなければ… 、って。
[ひとつ、重い息が挟まった。]
けど、だからぶん殴って終わりってわけにはいかねーのかもな。
結局、最後はそれか。
会ってみなけりゃわかんねーってやつ。
考えてみりゃ俺たち、あいつのことほとんど知らねーもんな。
[本当に昔の王だったらどうするのか、とちらりと思うが]
考えてもらちが明かねーなら、しかたねえ。
直接ぶつかっていきゃいいか。
[つまるところの結論は、それだった*]
[それから、度々声を掛けてみた。
邪険にされることはなく…逆に課題の分からないところは教えてくれたりもして、案外面倒見のいい人なんだって、新しい発見をした。
他の人からは、「氷人形と一緒にいるなんて変わり者」と言われたこともあるけれど。
どこが?――って笑い返した。
だって私の目にはもう、シェットくんにそんな渾名は全然似合わないように映る。
端正な顔の人だけれど、一緒に取り組んだ難しい課題がうまくいった時なんか、ふっと表情から力を抜いて…柔らかい笑みを薄く覗かせるんだ。
冬の終わりに差し込んだ、あたたかな春の日差しのように。
もうちょっと見たいなぁ…とついそのままを眺めていたら、今度は不思議そうな顔をされる。
そのギャップが楽しくて、ごめんね、と言いつつも笑ったら、変なやつだ>>3:237――と返される。
何度か、こんな遣り取りをしたっけ。
…、楽しかったなあ。幸せだった。]
……純粋だったんですねぇ。
[今の様子も純真と言えば純真か。
子供がそのまま大きくなって暴れていたような、そんな印象を受ける。
リエヴルの方が詳しい>>+260と言われると、視線は自然、そちらの方へ]
好戦的で済まないとなると……うーん。
[リエヴルの言葉>>+261を聞いて考えてみたが、良い表現が浮かばなかった。
この辺りは専門外なことも起因しているだろう。
ただ、リエヴルにそう言わしめるのだから、相当なものだったと言うのは理解した]
[シェットくんと似ている人が、学び舎にはもう一人いた。
――とはいっても、二人は水と油のようで。
仲良くしている姿は、さっぱり見かけなかったけれど。
周りに人を寄せ付けないところ。
物凄く魔術の才能があって、優秀なところ。
それから…自分の感情を浮かべるのに、ちょっぴり不器用なところ。
最後のこれ、学び舎で気づいていない人が多かったんだよ。
勿体ないよね。
他人のことは――…自分で接してみなくちゃ分からないのに。]
[シェットくんは遅れて入学して飛び級で一気に追いついてきた>>178、いわばエリートくん。
一方の私やベリアンくんは普通入学組だったから、こつこつ研究や実験を重ねてきた。
同じ課題のこともよくあったから、どうしても手に負えないものは、時々彼に協力を願った。
…ああ、精霊卵の時>>3:54もそうだ。
卵を割ったら、虹の光が零れるように――そんなちょっと変わった効果をつけたくて、ベリアンくんの元を訪れた。
何でこんな効果を、とか、せっかちだ、とか。
難癖みたいな口振りなのに、手伝ってくれる姿勢は変わらない。
そんなところ、とっても彼らしいなと思った]
[ベリアンは”門”使いではないから、”門”に直接、働きかけることはできない。
“門”の本当の力を操ることもできない。
「門自体には直接触れぬこと」
テオドールの警告も忘れてはいなかった。
だが、”門”から滲み出す、あるいは集まって澱んだ瘴気や怨念は死霊魔導の魔力を高める。
“門”を呪具の、魔法陣の代わりとして、術を底上げできると理解した。]
[仰ぎ見た“門”の表面に雷光が走る。
それは力の文字のようでもあり、まばたきのようでもあった。
「力を引き出せ──」
低い声に促された気がした。
遠いあの日に、召喚したモノの声に似ていた。>>0:165]
──っ!
[シェットラントの告発の声が追いかけてくる。
かつて人だったものを切り捨て、傷だらけになって、だが、怯むことも諦めることもせず。
“門”を背に向き直ったベリアンは指輪の形に変えて所持していた《奈落の書》を書物の姿に戻した。]
本当に…なんでも、なんでも――叶えてくれる?
[ベリアンくんが提示してきた条件に、私は目を輝かせた。
幾度も念押ししたら、しつこいって言われたけど気にしない]
なら、いいよ。
その代わり、 ぜったい…約束、だよ!
何も知らないのは貴様の方だ。
…キアは、人の世から遠ざけられていた魔法を取り戻すために、その命を捧げた。
[そういう「物語」にしなければ──己の未熟のせいでキアラを死なせたことを認めるなど──堪え難い。]
― カレン ―
[カレンに帰参した騎士団は、再び出撃の準備に追われていた。
魔軍の攻勢はいよいよ激しく、各地で不穏な空気が流れている。
カレンより先の位置に陣地をつくり、カレン-ペンホールズを結ぶ防衛線の構築を急がねばならなかった。
戦いを終えた騎士たちは傷ついているものも多かったが、士気は高かった。
カレンの民衆もまた、騎士団を歓呼で迎える。
騎士団の新しい盟主が巨大な火竜を撃退した、といささか誇張された話が伝わっているらしい。]
[次の準備を急ぐ騎士団から離れ、ヤコブは騎士公館へ赴いている。
シンクレア卿に後事を託すためだ。]
それじゃ、あとは任せた。
[引き継ぎは、たいへんあっさりとしたものだった。
既に互いに、この後のことはよく理解している。
ヤコブが"門"へ行く。
"門"が閉じるまで、騎士団は盟主の不在を隠し、魔軍の侵攻を抑える。
門が閉じなかったら。
閉じても魔軍の勢いが衰えなかったら。
その時は、騎士団全員討死してでもカレンとペンホールズの住民を船に乗せて、北へ逃がす覚悟だ。]
[リエヴルの説明>>+264は予想と遜色なかった。
その度合いは想像以上のようだったが]
つまり、リエヴル様が相手をした中では一番だったと?
[小首を傾げながら問いかける]
[騎士団の覚悟は別として、ヤコブ自身は実に気楽な日々を送っているように見えただろう。
相変わらず鍛錬に汗を流し、資材の運搬に体力を使い、たまに船乗りのおっちゃんらと戦闘訓練と称してレスリングをしている。
そうして、大事な日常を満喫していた。
一緒に有名になった飛竜のミシェイルは、ここにはいない。
みなには怪我をしたから本来のねぐらで休ませていると説明している。
実際は、向こうで待っていてくれとお願いして、放してあった。
火山近辺が本来のテリトリーだとアランも言っていたことだし、たぶん問題はないだろうと思っている。]
― カレン ―
[カレンに戻ると、念の為に再度治癒を人馬ともに施された。
それからすぐに次の戦いの準備に取り掛かる。
シェットラントの実力をもってすれば、ポータル設置に成功すると微塵も疑っていなかった。
その準備の合間。
やはりラクシュの側にいて、熱心に馬体を洗っていた。
その間、ラクシュに語るのは昔話]
俺の父さんは俺が小さい時に死んじゃったんだけど、俺と同じように騎士団員でさ。
あんまり小さいんでよく覚えてなかったから、母さんによく父さんの話をねだってたんだ。
その中でも俺が一番気に入ってる話があるんだ。
父さんが魔物に襲われていた少年を守るって話なんだけど。
その少年を護った時に、その子にどうして?って聞かれたんだ。
父さん、それ聞いてちょっとびっくりしたんだってさ。
父さんにとっては、それはすごく当たり前のことだったから。
ただ、その子……。それを聞いた時、自分は護ってもらう必要なんてないのにって顔してたように見えたんだって。
だから父さん、その子にどうしても伝えたくなったんだって。
騎士が民を護るのは当然のことだって。
その護る民の中には、その子も入ってるんだって。
……俺、その話を聞いた時に、自分も騎士になりたいって思ったんだ。
父さんのように当たり前のように誰かを護れるようになりたいって……。
俺がそう思ったこと。ラクシュに聞いて欲しかったんだ。
[知るはずもなかった。その少年が瞬槍の二つ名を持つラクシュの乗り手だったことを]
/*
そういえば最近全然灰に呟いてないなぁと思い出す。
灰を書いてる暇がないとも言うんだが…。
もっと!愛を!灰に込めておきたい!
[”門”が目前に、
3年前とは違う圧倒的な威圧感を伴ってそそり立っていた。
もう少し、走って行けば跳び込めそうなほどだ。
ぞわりと、心臓を冷たい手で掴まれるかのような恐怖。悪寒。
滲み出す不吉さに、唇が乾いた]
…貴様、
[最初は、ベリアンがその門に飛び込むのではないかと思ったのだ。
止めなくてはならない、そう思った。
彼を救おうとか助けたいとか、そうした考えからではない。
ただ、”門”に人を飛び込ませて何が起きるかが分からない。
だから、それだけは防がねばならないと考えたのだ]
キアラが、そんなこと、
……っ!
[背後から、屍鬼に噛みつかれた。
暴力的な膂力に抗い、炎の剣を突き立てる。
元は子どもだったらしき屍鬼は、声も立てず斃れた]
/*
そういやポータルの大きさを考えると飛竜は無理だなと思ったから先に行かせたわけだけれども、見張り塔と考えると馬も無理よね。
いや、ラクシュならいける。
がんばれラクシュ。
まけるなラクシュ。
望んだ はずが、
[門の影になったベリアンの表情は良く見えない。
ただ声だけが、抑揚を伴って響く。
影になった人影が、魔導書を手にする形ははっきりと見えた]
────万物の根源、万能なる
[剣を構えたまま、呪を詠唱する。
もうそろそろ、最後の呪だ。身体はとうに限界を越えていた。
喘ぐ、自分の息が自分のものではないように感じる。
声も、もう、常の通りかも良く分からない]
我が生命を汝が力へと変えん。
マナよ、我が身我が剣へと宿れ。
我が敵を打ち滅ぼす業火となりて、吹き荒れよ!
[詠唱と共に、シェットラントの身を青白い炎が包んだ。
襲い掛からんとしていた屍鬼が焼かれ、地に倒れ付す。
それへ目もくれずに、地を蹴った]
────…ない!
[恐れも何も振り捨てて、ベリアンを目指す。
彼の手にする魔導書、彼が”キア”と呼ぶそれを焼き払わんと剣を書に向け突き出した]
……盟主ヤコブはどうしている?
[ イングリッドが居なくなったことは、不便だった。
今すぐどうこうというわけではない。ただ、少しずつ砂が降り積もるような不便さだ。
彼女の情報の早さと正確さ、特に「あかいこえ」を使ったノータイムでの状況報告に、
どれだけ助けられていたかを改めて実感した。 ]
……もうすぐ4年目か。
この時点において、未だ生きていて、騎士団を率い、
鍵を使いきってもいない……。
[ ゆるく頬を歪めた。 ]
今回のヤコブは、優秀な方だな。
[ ふと、暗い冷たい南海で、
白い手が手招くのを想像する。
指輪を嵌めた女の腕だ。 ]
[ テオドールは緩く首を振った。
違う。
イングリッドがヤコブに何を期待したとしても、
それは間違いだ。
何度も信じて、そして何度も裏切られた。
もうヤコブは信じない。 ]
[リエヴルの表情>>+271は晴れ晴れとしていて、後悔の無い戦いをしたのだと感じ取れる]
…リエヴル様は、やはり立派な騎士ですね。
[リエヴルでなければ抑えられなかった相手。
命を投げ出すことは褒められたことではないけれど、そうでもしなければ止められなかったのだろうから。
全身全霊で、全てを捧げた戦いを否定してはいけない。
彼のお陰で助かった者達が居るのも、紛れもない事実なのだ]
[泡沫の
眼下では2人の術師が、
己の全てを賭けて呪を詠唱していた。
幻のキアラは、深い翠の双眸に、
その光景のすべてを映す―――…]
― カレン・診療所 ―
[カレンにある英雄王の教会と併設して開かれている診療所。
そこに、ローズマリーがいる。
いずれペンホールズに送られることになるだろう。
少なくともここよりは安全で、設備も整っている。]
マリー。
[こちらにも、やはり日に何度も顔を出していた。
血の気の無い彼女の顔を眺め、しばらく手をさする。
そうすることで、体温が戻ると信じ込むように。]
― カレン ―
[シンクレア卿は、生き延びていた。
南の魔軍の駐屯地を叩くための戦いに参じ、
火竜の炎の下を掻い潜って生き延びている。
手勢は幾らか失われてはいたものの、
怪我人は死の淵を渡ることなく良く生き延びた。
ローズマリー・ティールの歌の加護の賜物だろう。
シンクレア卿の一人息子の姿は、傍らにはない。
もう何日も前にペンホールズに行くと挨拶に来て、それきりだ]
なあ、マリー。
俺、行ってくるよ。
おまえも、最後まで一緒にいてくれるって信じてる。
帰ってきたら、良かった、って言って笑おうぜ。
あんな奴、大したことなかったよ、って言うからさ。
[小さな声で語り掛け、胸元から紐を引っ張り出す。
それは幼馴染がくれた、桃色の結晶。]
「父上。…──どうぞ、母上をお大事に」
[遺言めいた言葉を残して行った息子の行方を思う。
戦いを終えてカレンに戻ってから暫く、
今度はペンホールズの妻から手紙が届いた。
シェットラントは何やら調べものをして、再び発ったのだという。
行き先は曖昧にして言わぬまま、
ただ部屋は完全に綺麗に片付けられていたらしかった]
さすがにおまえを連れては行けねーけど、
こいつは連れていくから。
ちゃんと見ててくれよな。
[結晶を彼女の掌に載せ、自分の手で一緒にぎゅっと握ってから、もう一度首に掛ける。]
[父親が息子の消息を聞き知ったのは、盟主の口によってである。
彼の口から途方もない計画を聞かされた時、シンクレア卿は大きく長い息を吐いた。
息子が何故、あのような言葉を残したのかも理解した]
承りましょう。
[盟主の言葉>>208に、シンクレア卿は短く頷いた。
余計な言葉を好まないのは、息子は父に似たとも言える。
けれどこの時は一言だけ付け加えた]
───お帰り、お待ちしておりますぞ。
[最悪の場合にも、盟主が…息子が戻るべきこのカレンを、
捨て去る決断をする気は男にはない]
[時折ローズマリーの様子を見に顔を出す。
何かを語りかけることはないけれども。
まだ息があるのを確認すると、安心して立ち去る。
ただそれだけだった]
[シンクレア卿は深い息をついて、物思いを終わらせた。
赤く燃えるような夕日が、カレンの港を鮮やかに彩りつつある。
…不吉な色だ。血の色のようだ。
一瞬そう思いかけて口の端を歪め、振り払う仕草で首を横に振る。
自分に、魔術の直感などないのだから───と*]
[“門”を前にして、片方は“門”への道を繋ぐ為。
片方は、“門”を守り…其処から力を得る為。
騎士団と、魔軍と。
避けられぬ戦い。
わかっている。
…多分これは、必要なことだ。少なくとも“今”の世界では。
でも、]
[意地でも家には戻らなかった。
そこで私情を挟んでしまうのが嫌だった。
そうしているうちに、母はすでにペンホールズに避難しているという情報が飛び込んできた。
一瞬だけ、ほっと安堵のため息をついた]
[あのシェットラントが声を張り上げている。
あの氷人形が感情を剥き出しにしている。
世界のためとか、正義のためとかではなく、今は亡きひとりの少女のために。
彼がいまだにキアラを想い続けていることが、キアラが彼と結んだ絆の紛れもない証だった。
理解する──掌をこぼれるもの。]
[清冽な青白い炎をまとったシェットラントが剣を構え、打ちかかる。
その切っ先が狙うのは《奈落の書》
キアラだと、言ったそれを──
ベリアンは庇った。
鋼の感触が背に突き抜ける。]
[騎士団がカレンへ帰還して数日が過ぎる。
日ごと、一時間ごとに緊張は高まっていたが、ヤコブは実に効果的にそれを解消していた。
頭が空っぽになるまで動け、というやつだ。]
ティニー!
手合せしようぜー!
[素振りをしている友を見つけて、声を掛ける。
その時ふと、胸の中でなにか動いたような気がした。]
急ごうティニー。
連絡来るかもしれねえ。
[集合場所は見張り塔の上だということは説明してある。
友の目を見て頷き、準備のために走り出した。]
― カレン・見張りの塔 ―
[シェットラントが呪を完成させた、その時>>125
カレンの塔、かつて魔女が命を燃やしたと同じ場所に、
南と同じ姿の幻影の門が姿を現していた。
青白く透明な門の両脇には柱が高く伸びている。
その柱に挟まれるようにして、門の扉があった。
複雑な文様を彫りこんで見えるその扉は、今は堅く閉ざされている。
それを、待ち続けていた男がいた。
シンクレア家の従僕、シェットラントに仕えていた男だ。
盟主が顔を見せる>>212たび、頭を下げて何もない旨の報告をする。
彼は息を呑んで、目前に門の現れる様を見守った。
やがて幻めいた門は、静かにその場に完成した。
それを見届けて、男は急いで身を翻した。
伝えなくては。盟主に伝えよと、主に命じられたそのままに*]
[晴天に霹靂が轟く。
ベリアンの手の中から落ちた《奈落の書》が、あるページを示して開かれる。]
──…
[今まで読んだことのない術式だ。
《奈落の書》は隅々まで読み尽くしたはずなのに。]
[だが、とてつもない力を秘めた魔法であることはわかる。
大魔術師にふさわしい──カタストロフ。]
ここ過ぎて曲節の悩みのむれに、
ここ過ぎて官能の愉楽のそのに、
ここ過ぎて神経のにがき魔睡に。
[初めて唱えるにも関わらず呪文は滑らかに唇から流れ出した。
印を切る指先にまで満ちる魔力。]
[“門”の影に覆われた黒い大地に亀裂が入る。
その奥から瘴気が溢れ出て槍と化して天を穿つ。
あたかもそれは、鏡映しの”門”が開いたごとく。
激しく容赦なく襲いかかる力。破滅の銅鑼。*]
それでも、騎士の本分は守ってきたのでしょう?
[冗談めかした言葉>>+280に返すのはそんな言葉。
そうでなくば他の者達もリエヴルにはついて行くまい]
思うようにやって来た上で、そのような結果になったのなら───。
やっぱり、リエヴル様は立派な騎士です。
[行動理念の根底に、騎士道が根付いていると言うことなのだから]
ウェルシュ、来い!
[ 屍蜘蛛を呼びつける。
怯えて一歩を下がる侍従を見た。 ]
門へ行け。
[ そして、
生前と違い、ぱさぱさとしたウェルシュの髪を一度撫でてから、 ]
ウェルシュ、そいつを殺せ。
[ 侍従の目が見開かれた。 ]
お前は死ぬ気でベリアンを探せ。
ベリアンならウェルシュを止められるかもしれぬな。
[ 逃げ出す侍従の背中へ、嘲弄の声を投げつけてから、
テオドールはナイトメアに跨った。 ]
[ ……ベリアンが何らかのトラブルに巻き込まれているならば、
向かわせたウェルシュを使って、どうとでもするだろう。
そうでないのならば、ウェルシュの今夜の餌の手間が省けたというだけの話だ。 ]
…ねぇ、私さ。
[此処からじゃあ、何も届かない。知っている。
それでもキアラは、激しい攻防の傍に寄り添いながら言葉を紡いだ]
2人が、もっと…近づいたらいいなって思ってた。
もっと、仲良くなってくれたらって。
だって2人とも凄いもの。
力を合わせたら独りよりも、多くのことがきっと出来る――。
親しくするには距離が離れすぎていたから。
互いをちゃんと見る機会が、なかったから。
上手くいかないのかなって…そんな風に思ってた。
[ ナイトメアは、影のように走った。
ナイトメアの行く所、穢れを嫌って何もかもが道を譲る。
動物も木も岩も、光さえも。
穢れを厭わぬ、悪に落ちた人間だけがナイトメアを駆る事が出来る。
安らかな眠りを代償に得られるのは、
空を行く王者がごとき、圧倒的な早さだ。
見る間にモーリスが後方に消え、
森林を抜け、草原に入った。
半日が過ぎたが、眠気も空腹もなかった。
指先は冷たかった。
テオドールは自分が死へ向かっていることを実感した。
それでいい。最近は咳の回数も目に見えて減った。 ]
「マリー」
[呼ばれた>>221気がして振り返る]
「行ってくるよ」 「一緒に」
「信じてる」
[手に伝わる温もり。断片的な声>>223]
「連れていくから」
[温もりと共に感じる硬質な感触>>225。
それと同時、笑う幼馴染>>226の顔が見えた]
[門の影に隠れ、炎に焦がされたベリアンは、
影そのものが動き喋るかのように見えた。
キア、と。大切に呼ばれる名、その響き。
優しく響けば響くほどに今はもう───…遠く]
[握り締めた剣先に、肉を貫く手応えがあった。
炎の中、シェットラントはその事実に目を見開く]
…───は、
[驚き吸い込んだ息は、肺を焼く。
その苦痛に、シェットラントの端正な顔は歪んだ。
炎は文字通り、自身を糧とし双方を滅ぼしつつある]
……っ、
[黙れ。と、言いたかった>>237
言えない代わりに、彼の喉を掴まんと腕を伸ばす。
キアラを失ってから、どれほど憎んだか。どれほど恨んだか。
どれほどに、 ───…己を責めたか]
[剣をベリアンの肉から引き抜こうと、力を篭めた。
再び貫いて、その息の根を止めてやろう。この手で]
きさま、 だけ は、
[耳に詠唱>>240が響く。
それを防ぐことを、シェットラントは選ばなかった。
代わりに片手では抜けない剣を、捻り、更に突き入れる。
彼の喉に指が掛かった、そう思った…次の瞬間]
[ 目的の場所が近づいて来て、テオドールは顔に布を巻いた。
落ち窪んで暗い光を宿した、鋭い目元だけが覗いた。
黒い衣装に黒い馬。
ついそこまで遠乗りに行くような軽装だが、
鞍に付けた剣だけが使いこまれて物々しい。
疲れを知らぬナイトメアは、ぽっぽっと口元から青い炎を零し、
汚れた蹄で草原を踏みしめた。
草花がおぞましげに身を震わせた。 ]
[鳴動を感じた。刹那、熱が全身を駆け抜けた。───痛み。
大きく開いた喉から、もう悲鳴は上がることがない。
全身を漆黒の瘴気の槍に貫かれ、]
…──── !
[悲鳴は、声ならぬ”声”に変わった*]
[真っ先に向かったのはラクシュのところだった。
この賢い黒馬を譲り受けた時から、一緒に見届けると決めたのだ。
置いていくなんてことは考えられなかった。
そうして準備を済ませると、見張り塔へと向かった]
お前含めて、人間見てたらそう思うっつーの。
爺さんも偶にはマシな事言うんだな。
[>>+286孫の評価は辛口だった。だって怖かったしカーチャンとケンカしてたし。]
やっぱ解るんだな、爺さんの事だって。
星見るつってもどうせ決まってて変えられないトコ見て、
何がおもしれーのか俺にはサッパリだったけど。
寿命が短い分、濃縮二倍なんだろうな。
[さてはて。人間とほぼおんなじ風に年取ってきた自分はどうだったのだろう。多分、悪いところの濃縮二倍だったんだろうなぁ、だなんて。
別に卑屈になった訳ではないが、星に手を伸ばすよりは金貨に手を伸ばすのが嬉しいのである。]
[ヤコブが一緒に連れて行くことを選んだのは、3年前の遠足で共に門を望んだ若い騎士たちだった。
自分とシュテルンを含めて5人。
あの時はもう少し多かった。
その事実を思えば、戦いの痛みに心が飛ぶ。
けれども、これで終わりにする。
いずれも同じものを見て、それぞれに鍛錬を積んだ身。
同じものを守ろうとして、守れなかった身。
次へ掛ける意欲は高い。]
[ 木漏れ日が明るい代わりに、
木の陰はどこまでも暗い。
ここまで来てどうしようと言うのか。
まさか、ヤコブに会うつもりなのか。
テオドールは自嘲する。
……ただ、どうしても斬る直前のイングリッドの顔が、頭から離れなかった。
テオドールは自分の為に戦っている。自分の約束のため。
しかし、イングリッドは違う。
彼女はいつもテオドールの為に戦っていた。 ]
……ま、最後の最後で、自分のやりたい事だけ選んだ俺をそう称していいのかは、わからんが。
[騎士として、道を拓く事を望み。
それと共に、闘士として戦いに果てる事を望んだ。
二つの望み、どちらの比重が大きかったかは……自分でも計り知れてはいないけれど]
その言葉は、ありがたくいただいておくよ。
[真っ直ぐにそう評してくれる言葉は、素直に受け入れられていた]
[かつて、自分と親しく言葉交わしたのは一人の少女。
彼女のことを、大切に思った。…本当に大切に思った。
嬉しかった。
気兼ねなく笑いあえる、その関係が。
彼らは知るまい。
この短い時に交わした幾つもの会話、
ふざけたような言葉たちの一つ一つが。
いつしか、青年の大切なものとなりはじめていたことなど]
ヤコブ、ポータルが───開く。
[苦痛の中で発せられた言葉は、ごく短い。
イメージを描き、投げつける。
何がどれほど成功するかしているかなど、確かめている余裕はない]
… 石を、使え。
>>+291
君んところのおじいさんは、口下手な上に割と暴力的だし放置プレイだしばりばりの妖精時間を生きているから、まぁいいそうだな、って。
[師に対する敬意などどこにいったというばかりの辛口であった。師の修行で、絶対魔力やら魔術の素養よりも、サバイバルやら武器の扱いが上手になった自覚がある分、である]
最初っから未来など決まってなどいないさ。だからぼくら詩人が吟遊する物語が面白いと思うよ、ファミファミ。
決まっているものをなぞらうものはそれはきっと退屈だからねえ。ファミファミもたまには金を払って観劇するといい。
[そう誘いはするが、積み上げるのが大好きな人がただではない芸能に金を払うなど、きっと天気は4月でも雪になる行いだろう]
[ だから、イングリッドに免じて、
一度だけならチャンスを与えてもいいと考えた。
ヤコブを信じる訳ではない。
何度も何度も裏切られて、何故今更信じられるというのか。
そもそも、イングリッドがヤコブに会ったかどうかも確証はないのだ。
だから、ここで出会わないならば、ヤコブはそれまでの男だったということだ。
……運がなかったのだ。 ]
シュテルン、
────あとは、お前に任せた。
[いつかヤコブの無茶を諫めたと同じ言葉、同じ調子で。
僅かに笑うような気配と共に、言葉を投げた]
― ゆるぐらさが つんでれ ―
まおう「や、やこぶを信じたわけじゃないんだからな!魔王を信じたイングリッドを信じたんだからな!だからちゃんす1回だけあげるんだからな!」
やこぶ「なにこのかわいいむすこ」
[掴み掛からんと伸ばされたシェットラントの腕。
刃が深く、深く捩じ込まれる。
青白い炎に焦がされて血の色が失われてゆく、浮遊感。
新しい呪文を完成させて、ベリアンは頽れた。
まるで自分がしたこととも思えない。]
/*
テオ様ぁぁぁぁぁ!!
もう、大好き過ぎてどうしようだよ!
灰に呟く余裕もあまりなかったんだけど、テオ様が発言更新する度にもだもだやってるのがこちら←
赤も見えてると余計ね!もうね!
切なさまっくす過ぎてですね!!
自分のロルを落として〆るべきなんだけど、ついつい更新されるログが気になってしまう。
みんなからもらった愛を、もらった分だけ返せる気がしない…(
[続く言葉のそっけなさに、心がざわつく。
なんだ無事だったのかと笑いたいのに、できない。]
っ、 わかった!
石を使えばいいんだな?
[答えてから、はっとして息を呑んだ。]
[傾いだ視線の先で、闇の力がシェットラントを貫くのを見た。]
あ…、
[これでは、シェットラントを殺してしまう──と思った。
それは 望まない のに。]
[自分が解放した力だ。
制御できるか── しなければ、 しなければ、]
──っ…うぐ、
[不意に痛みが身体中を切り刻み、ベリアンを磔にした。
「裁きの遅延」の効果が切れたと知る。
あるいは、別の──]
そんな……!
そんなこと、言わないで下さい!
[あの時は簡単に任せて欲しいといえた。
だけど、悲鳴のようなものの後では、同じ言葉はすぐには返せない]
はい。
[言葉を受けてくれた>>+293ことに、にこりと微笑えんだ。
リエヴルのお陰で護られた命がある。
リエヴルのお陰で拓かれた
賞賛の言葉は、それに対する感謝の意味も含まれていた]
そうだな、爺さんは暴力的だった。
基本的に魔法は体で覚えろ説明とかできるもんじゃねえとか言ってた。
[>>+294その気持ちはとっても良くわかるのだ。
サバイバル第一主義の爺さんは、系統が違うだけでティレルのジジイとあまり変わらなかったのかもしれないが。]
ふーん…まあ、それは認めてやってもいーけど。
[吟遊詩人は酒場の華だ、それは認める。稀におひねりなんか上げたっていいくらいに上手なやつもいるが、隣の男のせいで耳が肥えている分その評価は厳しかったりする。]
そうだな、観劇ねぇ……。
まあ、雪が降ったら見てやってもいいぜ。
[人の美醜に興味がなければ、惚れた腫れたの恋物語も興味がない。
琴線に触れるものが現れるか否かは、役者殿の腕次第、と言ったところか。]
[痛みがすべてを凌駕してゆく。
肉体の枷が 重い。]
──欲しい。
[ベリアンは手を伸ばした。
知りたい。
”門”の向こうに何があるのか。]
[ベリアンが目前に頽れる>>260
支えを失ったように、シェットラントの身体もまた崩れ落ちた。
剣柄は最後まで離さなかったから、
結局、ベリアンの傍らに倒れるような形になった]
…───、
[間近に、求め続けて来た男の顔がある。
この手で殺してやろうと、追い続けて来た男の顔だ。
瀕死のそれを嘲笑ってやろうとして──…失敗した。
彼の瞳の色を、間近に見てしまった、その為に]
― カレン・見張り塔 ―
[何もないはずのところに、その門は確かな存在感を持って存在していた。
薄く透き通っていて、手を伸ばせば反対側に潜り抜けられそうなのに。
同時にとても重厚な造りのようにも見える。
だが見たこともない魔法に驚いてはいられなかった。
それより聞こえてきた"声"のほうが重要だった。
ただ残りの3人は、"声"も聞こえずに、ヤコブの様子に何があったのかと心配そうに見つめていた]
ふーん
[>>+239見上げる瞳はただただ暖かで優しい。新鮮な感覚がした、初めて見た気がした。
それは多分、彼と自分が友達ではなかった証拠]
じゃあこれから友達!
[大きくなったウェルシュは決してこうした繋がりを必要としていなかた。何故ならば世界は殺す殺されるで全て完結していたから。
だが子供のそれは違う。確かに彼は血の味を覚えるまではその繋がりを貴ぶことの出来る人間だった。]
ウェルシュ・カーター。
[名乗った名前は既に失われた遠き日の名前。そうだ、そうだった。何故この姿にここでなってしまったのか。その謎はここにあった]
[>>+252都合の悪い、というのは的外れだ。周りにとってどう見えていようともウェルシュとして過ごした日々は本人にとっては輝かしい生活であった。
だが彼はその人生の中で二度死んだのである。初めて血を覚えた日にカーターが、そしてあの戦場でウェルシュが死に絶えたのだ。
そしてここが死んだものが生き返る不思議空間だとすればぽんと生き返ったそれらはどうする。融合し、一つになればそれはもうウェルシュではないウェルシュ・カーターだ。]
……?
[それでも名乗った後、何か不思議なしこりが残った。なんとも…言いなれない、といえばいいのか。とにかくなんとなくしっくりこなかったのだ。
だがひとしきり首をひねったあと、思い切りよく忘れる。子供とはそういうものだ。これこそ都合の悪いことは忘れやすい人間の象徴と言えよう
そうして大きな子供と小さな子供は一つの器にもどった。だからこそ、もうウェルシュはいない。]
んー!なんで逃げるの!
[>>+265子供の忍耐力も限界に近い。本気だすぞ、骨折るぞ、そう言わんばかりのトップスピードへバターへの階段を駆け上がる]
…?わかった。
[>>+257かけられた天の一声にぴたりと止まる。やっと終わった追いかけっこにファミルはどんな反応を示したか。やだなぁ友達になろうと思っただけなのに。]
開け!
[言葉に反応したものか、別の理由か、
閉ざされていた扉がひとりでに開き始める。
大きな門扉が開き切ってしまえば、その先は光だった。
虹色の光が耐えず蠢き渦を巻いている。
この先にシェットラントがいる。
"門"がある。]
― ホートン砦の夜 ―
[これは遠足前の出来事である]
ふにゃふにゃ、もうだめぇ〜
[自分主催の宴会、そしてその後のカード大会で散財しつくした弟の無様の姿を兄、ソマリアードはため息ついて見下ろした。
守護隊長室のベッドは幸いダブルであるが、そこで大の字でよっぱらって寝ている弟。半目になる]
「アラン……、ちゃんと金は持っているのかい?」
そんなぼかぁ宵越しの銭はもたないさぁ〜
ぜぇんぶ、カードですっちゃったぁ〜
[夢見草の香水よりも濃いよっぱらいのアルコール匂い。
これはもう起きないな、とソマリアードはあきらめ顔でため息をついた]
[いやぁ、ちょろいちょろい、と談話室で憩い中の騎士たちは笑う。
ソマリアランはカードではちょろい。何せ本人のよっぱらったときに見せる性格が素直なのである。どこぞのにっこり狸団長とは大違いだ、と]
やあ! リベンジしにやってきたよ!
[だが酒をあおっていると、ご当人がやってきた。
しかもいかにも水を被って全部出してきたという勢いでアルコールの匂いが消えている。ほのかに酸っぱいアレな匂いと、いかにも匂いを消すのに頑張ってきましたという安っぽい香水の匂いがする]
「「「おおー! 鴨が再びやってきたー!」」」
[色めき立つ談話室]
ふっ、さっきとられた分、全部取り返す
[そう気障ったらしく髪を書き上げ意気込むソマリアラン。
そうして、長いカードゲーム大会が始まるのだった――]
…め、だ。
[そのベリアンが、門へ向かって子どものように手を伸ばす。
駄目だ、止めなければ。
声が出ない。伸ばした手の先が揺らめいて定まらない]
……、だ。ベリ、ア………
[彼の服の端を、指先が掴んだと思った。それが最後。
シェットラントは大きく息を吐いた。
それを再び、吸うことはなかった*]
[目眩がする。
もう、どちらが”門”でどちらが”門の影”かすら覚束ない。
歌が聞こえる。
それは──眠たくなるから止めろと言いたかったけれど、]
馬鹿ですね…
[《奈落の書》の代わりにシェットラントを抱いてこの時を迎えるなんて。
目を細めて、笑った。]
[そうして翌朝]
昨日、ものすごくスッたなぁ、どうしたものかなぁ、って思っていたらさあ
どうも酔っ払って覚えていないけれどもしっかり勝ちきって、お金もちゃんと戻ってきているんだよねえ
これが星をも味方につける天才賭博師の才能所以か――
[ソマリアードの部屋で目覚めるなり格好つけるソマリアラン。
一方のアードは、ソファで身じろぎもせずに睡眠していた。二人を区別する手段はかなりあるが、基本的に朝すっきりと起きられないほうがアードである。夢にのめり込みやすいというか]
[時期に朝の朝礼と訓示の時間がある]
えーっと、今日は教本のp265 の教訓をいう…なるほど。
[「文武両道 騎士団の心得」なる古からの指南書を読んで、身支度を整え髪を結わえれば滅多なことではバレはしない。
ソマリアードに扮したソマリアランはそうして、朝だけのお仕事をしたのであった。おしまい]
[シェットラントが最後の息を吐いた、その瞬間。
───キン!と、澄んだ音を立てて、
ヤコブに渡してあった透明な水晶の石に罅が入った。
未だ割れはしないが、
良く見ればじわじわとその皹は先へと進むのが分かるだろう。
青白い門の扉が、応じるようにヤコブらの目前に開かれた。
半日か……精々、もってあと一日。
それが術者失われた今の、残された*期限*]
時系列がふわっとしてたらいいんだが、
オッサンが出発したのは、ベリアンが門に行った後なんだよなあ。
そこから半日ならば、ヤコブ出発した後(ry
っ、はは。あれ、やだな、私。
なんだか、泣いてばっかりだよね。
[目尻を擦る]
ああ、…でも大丈夫かな。
これは、見えないものね。
[仄かに寂しさを滲ませながら、音を零す]
/*
真実はウェルシュのままだと団欒できない(殺したくなっちゃうから)
↓
じゃあ幼児退行させよう!(当初は外見はそのままの予定だったけど書き忘れたから体もちっちゃくなったことにした)
↓
都合悪いw確かに、中の人てきに都合は悪かったわ笑
↓
やばいいい設定うかんだこじつけちゃえ
というあとのせ。というか兄がいる設定ですらその回想する直前にあとのせしt(ry
だってさ、折角のリエヴルチップとの組み合わせだからさ、絡みたいなと。
当初の予定では過去とか誰かとの繋がりとかのない完全な力としての役回りだけやろうと思ってたのにどうしてこうなった。
泣き顔なんて、憶えていて欲しくないもの。
ずっと相手の記憶に遺すなら笑顔がいい。
いっそ笑いあって消えられたら。
その方がいい。
[今、こうしてみんな消えてしまうかもしれない。
だったら、最期は笑顔を浮かべていたい]
…ねぇ、あのね。
私があの時、ベリアンくんに願おうと思っていたこと――…。
叶えたかった願い、それは。
[彼に結局、言い損ねたこと。
内緒話を打ち明けるように、キアラはそっと囁く]
/*
はっ。
ひらいた後のポータルの外見描写も、術者に任せておけばよかったとちと思った。
描写用意してたんならごめんよう。
/*
んん!
共鳴に返してあげたいけどここは……
返さぬ!方が美しい気がするので返さぬ!!!
でもヤコブめーーー ヤコブめ! かわいいやつめ…
オッサンはシュテルンのことを知らない
=シュテルンのする全てのことは、オッサンの予想外である。
これが、未熟で特殊な力を持たないシュテルンが、
オッサンへの切り札になりえる理由である。
そうしてね。
シェットくんと、ベリアンくんと。
手を取り合って、…騎士団で頑張るんだ。
未来の為に。
それが私の叶えたかった――――…夢。
[門が開ききると同時、手元で澄んだ音が鳴った。
違和感を感じて視線をやれば、透明な石に罅が入っている。]
……っ。
、の ばかやろ …。
[―――こういうときの直観は、よく当たる。]
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