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歴史家 ナイジェル は ゼファー軍小隊長 ミヒャエル に投票した
元首 カナン は ゼファー軍小隊長 ミヒャエル に投票した
王国軍参謀 ギィ は ゼファー軍小隊長 ミヒャエル に投票した
ゼファー軍 将軍 バルタザール は ゼファー軍小隊長 ミヒャエル に投票した
王国軍指揮官 ベリアン は ゼファー軍小隊長 ミヒャエル に投票した
ゼファー軍人 フェリクス は ゼファー軍小隊長 ミヒャエル に投票した
トルーンの民 カレル は ゼファー軍小隊長 ミヒャエル に投票した
ゼファー軍小隊長 ミヒャエル は ゼファー軍小隊長 ミヒャエル に投票した
ゼファー軍小隊長 ミヒャエル は村人の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか?
現在の生存者は、歴史家 ナイジェル、元首 カナン、王国軍参謀 ギィ、ゼファー軍 将軍 バルタザール、王国軍指揮官 ベリアン、ゼファー軍人 フェリクス、トルーンの民 カレルの7名。
戦いは一見膠着状態のまま夜を迎え、局所的には激しい戦闘が行われているものの、全体的には動きの少ないまま時間が経過していた。王国側の長期戦構想が有効に機能していた可能性もあるが、当時の記録が錯綜していて判断が難しい。
戦況が混乱していた証のひとつに、神前試合の記録がある。王国総司令がゼファーの将と行ったという以外の記録はなく、状況から王国の船上で行われたと考えられるが、どのような経緯で神前試合になったのかは、未だ不明のままである。
─── Nigel Buhler 『カーマルグ半島騒乱記』第四章
小百舌鳥の羽根、とはこの地域で一時期使われた慣用句の一種である。
意味は「せわしなく落ち着きがない」「飛んでいったら戻らない」など。
元となった逸話には諸説あるが、当時の偵察隊が小さな百舌鳥の羽根を身に着けていたからという説が有力である。
この偵察隊は特攻隊を兼ねていたとも言われ、この羽根を身に着けた兵は、鳥のように空を飛んだという伝承が残されている。
─── Simon Tarnat 『言葉に見る伝承の世界』
ううーん、よく寝……
……あれ? ええぇと??
[目が覚めた。そんな感じがしたら、周囲がなんか青かった。
ちょっと待った。オレ、その…死んだ?よな…?]
3:=17
[ 己を呼ぶ名が聞こえた。
その声の方が、よっぽど辛さを抱えているように感じた。]
ベリアン──
[ 覆いかぶせるように呼応する。]
よくわかんねぇけど、確かに死んだよなぁ。
てか、なんなんだ、ここ。
[青一色、のような違うような。
確かに斬られたはずの身体を触ってみても傷はない。けれどどこか頼りない。
死んだら冥王のところに行くんじゃなかったっけ。
ひょっとして、判断保留ってやつ?]
んーーーーー。
まあいいか。
[考えても仕方ない。
ひとまず落ち着くか、と思えば椅子があった。
なんか腹減ったな、と思えばテーブルと鳥の丸焼きが目の前にあった。
なんだここ。楽園か。]
[ バルタは先ほど、「いつか地に人が溢れ、皆飢え死にする」と言った。
人が増えれば食料が足りなくなる、というのは、食らうのみで生産はしないゼファー兵らしい思考だと思った。
人が増えればそれだけ余力が増え、生産量も文化水準も上昇すると考えるギデオンとは基準から異なるのだ。
世界の捉え方は千差万別。
だからこそ、ぶつかりもするし、模索もする。]
[ それまでは今のゼファーについてしか口にしなかったバルタが、「海賊がまた襲ってきたら」と問いかけたのは大きい。
未来には、変わる余地がある。
ようやく、交渉のテーブルの椅子を引いてくれた、というところか。]
語る覚悟は、ある。
[ どちらかの滅亡しかない未来を回避する努力は、この試合同様にギデオンを熱くする。*]
[自分が死んだことに後悔はないし、親にも悪いなと思うけれど、自分が最善のことをしたという自負もある。
唯一の心残りは部下たちが無事に帰りついたかだけれども…とふと横を見れば窓のようなものが開いて、どこかの風景が見えた。>>3:120]
あぁ。あいつらちゃんと戻ったんだ。
[無事な姿に喜び、人数が足りないことに胸を痛める。
今の自分は肉体が無いはずなのにそれでも痛む胸があるのが不思議だった。]
にしてもほんと、なんなんだろなここ。
おーい。誰かいませんかー。
[どことも知れない空間に声を投げてみる。
よくわからない場所に一人きり、と思うのは、さすがに背筋が冷えた。*]
/*
あっ!
セルウィンだ!やあやあ!
隊長ずるいと思いながらバトル見てたよ!楽しそうだったすごい!
お墓は!てきとうに捏造するもの!たぶん
[狭間を漂う意識は、いつしか森の木々よりも高いところから周囲を俯瞰して眺めていた。
そして見覚えのある騎兵隊が、戦線を離れこちらの拠点へ迫りつつある>>3:48のに気付いたのだった]
あいつら……今度は何が狙いだ!?
[仲間へ警告をしたくとも、眺めることしか出来ぬ身がもどかしい。
やがて小隊はベリアンの部隊とかち合うこととなった。
幾人かは逃げ出したものの、あの年若い小隊長は、ベリアンの意識を引く形でその場に留まっていた]
[そして大将首を狙うミヒャエルとの、戦闘が始まる。
万に一つでもベリアンが敗北するとは考えていなかったが、負傷した姿を見れば肝を冷やした。
それに敵兵とはいえ、見知った者の死を見届けるのはやはり複雑なものがある]
立派だったよ。
……敵ながら、な。
[小さな称賛の呟きと共に、最期まで胸を張っていた青年を見守った]
[そうしてあてもなく彷徨っていたのだけれど]
…………?
[呼ばれた>>+3、ような気がして振り返る。
するといつの間にか、青一色の、よくわからない空間の内側に居て]
なんだここ……。
って、お前。ミヒャエル……か?
[死んだはずの人間の姿を、同じ空間の中に見付けた。
となると、先の声も彼のものだったのだろう。
何となくの理解をしながら、彼の方へ近付いた*]
おわぁっ!
[呼んだらほんとに人がきた。
見たことのあるやつ…っていうか、さっき見送った奴だ!
デジャヴ…ってちがうか。]
セル、…セルウィン・アルニム!
[思わずフルネームを叫んで指差す。]
― 東海上 ―
[ 起死回生の一手と為すべく、男が振り回した槍の柄を、白い指が掴み取る。>>2
確かに剣持つ者の逞しさを宿しながら、同時に楽奏でる優美を併せ持つその手から、槍の軌道と勢いをそのまま受け取った女神の寵児の身体が、三日月の弧を描いて宙に舞う。 ]
くっ!!
[ 槍の柄を振り上げた体制からでは、避けきれぬ蹴りが、辛うじて頭を反らした男の顎を掠め、額に当たって兜を弾き飛ばした。 ]
なんでお前死んだはずじゃ…
……ってオレも死んでるか。
じゃあやっぱりここが死後の世界?
[なんか違う気がする、と首をひねる。
なんかこう、もっと……]
あーーっ!!
[唐突になにか思い出して、また叫んだ。
騒がしい。*]
は...
[ 後方に飛んだギデオンが青銅の刃に月を映し、男と対峙した時、たたらを踏んで、よろめいた男は、咄嗟に槍の穂先を甲板に突き立て、膝を突くのを堪えたところ。
この体勢から、次の一手は防げない。 ]
...貴殿に、一本だ。
[ 故に、その一手を待つ事なく、そう宣して、男は胸に手を当てるゼファー式の敬礼を贈った。 ]
[ 男の問いに、語る覚悟を王弟は口にする。>>4
甲板から槍を抜き、男は静かに月下の麗人を見つめて、薄く笑った。 ]
次が最後の一手......だな。
[ まるで、その時が来るのを惜しむかの色が声に乗る。* ]
─ プラメージ王国野営地 ─
[ミヒャエルの亡骸を配下が運ぶのを見届け、自身は一旦後にした野営地に戻り傷の手当をする事にした。
とはいえ、斥候と思われる敵兵は殆ど逃げ果せてしまった。
悠長にしている暇はないと、手早く片付ける事にして]
誰か、食糧庫から安酒を持って来て下さい。
飛び切り強いのを頼みます。
[言いながら、槍に裂かれた袖を千切り取り、傷を露わにする。
けして浅くはないが、闇雲に振るわれていただけが功を奏したか抉られてはいない。
流石にこれが武器を持つ手だったらまずかったが、左腕を防御に使う癖をつけていて助かった。
これならば傷を塞げば動かすにも支障は無さそうだ。
差し出された布を傷口に当て、止血を試みている間に頼んだ酒が届いて]
ありがとう。
これで傷の洗浄が出来る。
血が止まったのを確認したら、針を火で炙って渡して下さい。
糸にも酒をかけて、縫いつけますので。
[そう言い放つと、包帯で固定をだのなんだのと言う声が飛んでくる。
身体を更に傷つけるなど、とも声があがるが]
包帯ごときで塞いでおける傷ではないのはお分かりでしょう。
誰も出来ぬというなら己で縫います、時間が無いんだ邪魔をするな。
[有無を言わせぬ口調で言い切ると、己の口に布を噛ませて痛みを堪え。
脂汗と冷や汗、その双方に身体を濡らしながら処置を済ませた。
周囲から見れば、鬼気迫るものも感じられただろうが]
…………湯は、ありますか。
出る前に、茶を一杯だけ、飲ませて頂きたい。
[当のベリアンは、もう常の表情を取り戻して友の用意していた茶を所望した*]
[>>=0返る声は、穏やかなもの。
己の名を呼ぶは、短くも旋律の様に響き]
言われずとも、分かっている。
[>>=1その信は疑ったことも無いと、返した*]
― 平原南 ―
[気焔吐くゼファーの軽歩兵の猛攻は凄まじい。
1対3の戦いでも覆される場合が多々あった。
ぶつかったゼファーの軽歩兵と義勇兵の数は然して変わらない。
それ故に押し切れぬ場面が続く]
はっ!
[その中でカレルは仲間と共にゼファー兵と渡り合った。
繰り出される槍の切先を左腕の小盾の表面に当て滑らせるようにしながら一歩踏み込む。
低い位置で構えた剣ごと、右肩からぶつかるように突進をかけるが、身体を捻られ狙った腹部を逸らされた。
相手の左脇腹を浅く削った直後、腕を振られ後ろへと弾き飛ばされる。
胸当ての上から強かに打たれ、空いた上半身に槍を振り下ろされるが、振り切られる前に仲間が槍で外へと弾き出した。
打たれた衝撃に咳き込んだ後、別の仲間に支えられ体勢を整えてから、カレルもまたゼファー兵に斬り込んでいく]
やああ!!
[仲間二人がゼファー兵の気を引いてる隙に再び地を駆け、勢いを乗せてゼファー兵へとぶつかって行く。
低い位置に構えた剣が相手の腹部を貫き、筋肉を締められる前に後ろへと剣を引く。
直ぐに仲間共々ゼファー兵から離れるが、相手は貫かれてなお槍を振り下ろしてきた]
「まだ動けんのかよっ!」
「とんでもねーな!」
文句言ってる場合じゃないよ!
行くよ!
[喩え傷ついても死するまで戦い続ける、それを体現するかのよう。
結局、そのゼファー兵が力尽きるまでカレル達は斬り結ぶ羽目になった]
[義勇兵らが奮闘する中、南側で猛攻に耐えていた兵達が、徐々に強く押し込まれ始める>>3:99。
戦線が崩れ始めたのは左側、対面にあるゼファー軍にはその中心たるカナンの姿があった。
圧倒的な気迫と指揮手腕、軍を纏め上げるカリスマにより、一声号を上げる度にゼファー兵の士気を高めているようだった。
その結果が崩れ始めた戦線に現れている]
「くっ、これまでか……!」
[元々次発隊と交代予定だったところを、少々の休息の上で参戦していた隊だ。
そろそろ頃合とも言えよう。
数を減らしながらも踏み止まっているが、指揮をしていた軽歩兵の隊長は限界を察知し、兵の一人をカレルへの伝達兵として東側へと放った*]
……おう。よく覚えていたな。
[驚いた様子の相手から、何故かフルネームで呼ばれた>>+11。
憮然とした表情で瞬いている間に相手の言葉が続く>>+12]
よくわからんが、まあ死んでしまったことには違いないだろうな。
――って、なんだ騒々しい。
[この世界に関する考察については一旦置いておいた。
冥王がどうのという神話は聞いたことがあるが、そう深い知識があるわけでもない。
そして唐突に叫んだミヒャエルへ向け、訝しげな顔を向けた*]
/*
当初目標の末端でわちゃわちゃをしとくw
南側の兵は撤退時だとは思うんだけど、僕が落ちることで次発隊含め一時撤退した方が良いんじゃ、って思ってるところ。
カナンを引き止めすぎたよね!っていうあれでそれ。
[でも楽しいです]
― 平原 ―
そいつは、褒め言葉としてもらっとくわ。
[正道ばかりを選んでは勝てぬ、という評に薄く、笑む。>>3:108]
でも、そっちもなかなかのもんよ?
ここまで攻め切れないってのは、なかなかないからねぇ。
[こぼしたのは、この戦況に対する己が本音。
動けぬこちらを狙う敵の動きは、兵が連携して阻んでくれている。
そこで余計な消耗はさせられぬ――という思いからの一計は功を奏し、対する戦士の態勢が崩れた。>>3:109
その隙を見逃す手はなく、狙いすました一刺しが、落ちた]
……ま。
負けられないのは、お互いさんだからね。
[背負うものがあってここにいる、それはどちらも変わるまい。
そんな思いを込めて呟き、瞑目したのは僅かな時間。
さて、戦況はどうなっているか……と思う所に、伝令が駆けてきた]
……どうした?
ミヒャエル隊が?
[いつの間にか駆け出して行った若者の隊が、数を大幅に減らして戻ったのだと伝えられ。
彼らから報告がある、と言われ、一端、後退した]
……何があった?
[下がった先に待っていたのは、覚えのある若者たち。
ただ、彼らを率いていた者の姿はそこにはなく。
できるだけ、気を静めて投げかけた問いに返された報告に、男は小さく息を吐いた。>>3:120]
……そう、か。よく知らせてくれた。
[敵本拠から、千人隊規模の兵が出陣した、という情報。
それがなければ、挟撃による大打撃は不可避だったろうから、こう言って]
きみらは、他の負傷組のとこまで後退して、ちょっと休んでらっしゃい。
[この状況で戦場に立たせるのはいくらなんでも酷に過ぎる。
だから、後退と休息を命じて。
小隊が後退すると、大きく息を吐いた]
……ったく。
散々言ってたでしょーに。
[ぼやくような呟き落とし、西を見る。
けれど、今はそこまで。
感傷に浸る時間は、さほどないだろう、と思うから]
追加がいらっしゃるらしい。
……無理に突っ込んでも突破できる数じゃない……戦列整えて、迎え撃つよ。
[淡々とした口調で指示を出し、自身は再び前線へと戻る。
再び振るわれる槍の一閃が、先よりも鋭さを帯びている事に気づけた者は、ごく僅かだった。*]
あれだよあれあれ、おまえのアニキ!
くっそう。
せっかくそっちの偉いっぽいヤツに会ったのに言い忘れたなあ。
思い出せばよかった。ごめんなー。
[しゅんとして肩を落とす。]
[ 次が最後、と語る男の声音に耳を傾け、肩布を外して右の剣を鞘に戻す。
投了ではない。抜刀術の構えだ。
この相手に、同じ手は通じないとわかっている。]
では、 いこうか。
[ 誘うように言って、右へ身体を動かした。*]
俺が俺の気に食わない相手を殴りに行くののどこが悪い?
[ あの日の事は、何年経っても平行線の言い合いになる。世間で言われる元首と将軍の反目よりも、こちらの方が余程根深いと言っていい。
他人が知れば、きっと呆れるだろう、とは、自覚しているのだが、譲れないものは譲れないのだから仕方ない。 ]
そもそもお前が怪我をしなければ薬草の出番もない。...と言っても遅いだろうな。
[ 困難な局面でこそ、カナンは先頭を切って敵陣に乗り込んでいく。そうして、誰よりも先に傷を受け、誰よりも多くの敵を屠り、英雄とは斯くあるものと見せつける。
それは、敵にばかりではなく、うるさ方の長老達へも、見せねばならない姿だった。 ]
/*
今日は二人だよなー。
一人は僕として、もう一人はやっぱフェリクスかなー。
なであさん連続で首取り頑張って(
ギデオン様とバルタ氏の決着も気になる!
勝敗つけるのか引き分けに持ち込むのか。
でもあそこが落ちるのは流石にな。[ないよね。よね?]
重傷で引き上げるのはありかもだけど。
あ? あ――……
ってお前、聞いてたのか!?
[今際の際のあれこれ。
朦朧としつつも口にしていた願いのことを、ミヒャエルの一言>>+14で鮮明に思い出した。
今になって思い返すと、なかなかに恥ずかしいことを言っていた気もする]
まあ、それは気にしなくていい。
元々伝わるとも思っていなかったし。
というか、それどころじゃなかっただろ、色々。
[敵の指揮官と遭遇した上、結果として命を落とすまで戦ったのだ。
むしろ謝られたことが以外という風に手を振って]
正直、そこが心残りになってるの、ある意味すごいと思うぞ。
[それだけではないだろう、とは思うものの。
しゅんとする様子のミヒャエルに、大真面目な顔で言った*]
― 平原南 ―
[相手が農民兵だと侮っていた軽歩兵らもいただろう。
だが彼らも短い間に認識を改めざるを得なかった。
攻撃は食い止められ、狩るつもりで出てきた者が逆に複数に食らいつかれて狩られる。
これは容易く狩れる獲物などではないと理解する。
隊列を組まず戦う軽歩兵は、個々の武に負うところが大きい。
彼らと義勇兵が互角に渡り合っているのを見ていた重歩兵らもまた、土地の者たちが持つ底力を認め始めていた。
彼らがいなければ、重歩兵の隊列とてここまで崩されることはなかっただろう。
大地と炎に撃たれた結果がこれだ。]
[それでも彼らが恐慌に陥らず逃亡もしないのは、戦士となるべく生まれ育ったという自負と、彼らの先頭で剣を振るう元首の存在があったからこそだ。
槍ではなく剣を持つ元首は、誰よりも敵に近い場所にいる。
繰り出される槍を払い、柄を踏みつけ、盾の上から斬りつけて、防御が下がった隙に剣を突きこむ。
それを周囲から狙われながら、やってのけた。
幼い時から周囲は敵ばかり、いつだって敵の方が数が多かった。
そんな中で退かず媚びず戦い続けてきた結実がここにある。]
月があまりに綺麗だったから、北回りの船を待つ間、少しお楽しみに耽っているところだ。
[ 左腕がわずかに熱い。自分の傷ではない。
気付きながら、あえて気楽そうな声を送った。]
土産話を待っているといい。
釣果は無いかもしれないが。
─ 平原/盾兵部隊side ─
『貴殿のような強者にそう言って貰えるとは、光栄だな』
[>>14一時の膠着、己に槍を突き立てる相手を見据え、返す。
少しでも消耗させられれば、足止めが出来れば。
時間を稼いだ分だけこちらの勝ち目が増えると信じる己は、対峙する相手にはどう映ろうか。
確かめる術があるかどうかも、知る術は無く。
崩れた均衡、
己の絶命がこの部隊の崩壊の決定打となるだろうと知りながら、最期がこの戦士との対峙であった事自体に悔いは残りはしなかった*]
― 東海上 ―
[ 敬礼に応えて残心を解いたギデオンが、答礼と共に浮かべた笑みと、口にした言葉に、男は目を細める。>>19 ]
ならば貴殿は、我らが元首殿とは、気が合わなかろうな。
[ 彼と対立する自分と、波長が合うというのなら、と、口にする声音は、内容とは裏腹な、愉しげな笑みの色を含んでいた。 ]
[ 剣を鞘に戻し、誘いかけるかの姿に、男は唇を引き結ぶ。>>20 ]
(抜き打ち、か)
[ 改めて、敵手の技の多彩さに舌巻く思いで、男は槍の穂先を下に向け、右手のみで柄を握って立った。
構えるというよりは、自然体で立っているだけのような体勢だ。
そうして、ギデオンが右に動くと同じだけ右に、鏡写しの動きで足を運ぶ。* ]
あ。うん。聞いてた。てか見てた。
オマエさ、すごかったよな!
あのフェリクス隊長相手に、こうぐわぁーっといって、ぎゅんって刺しただろ!
あのひと鬼のように強いからさあ、オレ、一本も入れたことなくてさあ。
[聞いていたかと聞かれれば、そりゃあもうとばかりに話し出す。しかも手振り付きで。]
[けれど、気にしなくていいという言葉には、ぽりぽりと頭を掻いた。]
そっかあ?
でもせっかく機会があったのに、惜しかったなーってさ。
そりゃ、心残りは他にもあるよ。
でも、それ言いたい相手が目の前にいないからさぁ…
[ふたたび、しゅんとしおれる。*]
なんだと?
俺の敵を断りもなしに……
……いや、さすがに今はやめておくか。
[熱くなりかけたのを、苦笑して引き戻す。
言い合いをしながら斬り合いができるほどお互い器用ではないだろう。
大勢を相手に乱闘しながら口喧嘩したことは何度かあるが。
もう遅い、と何かを見透かしたような物言いには、たた笑みの気配を飛ばしておいた。
それも、ついでのように告げられた言葉で霧散する。]
取られた?
お前がか? ああ……
[首を振るような間を置いて]
あの虎はとんだ大物だったな。
そんな試合なら、俺も見たかった。
なに。お前の膝を付かせようと思うなら、息の根を止めるしかないのは知っている。
心配していないな。
[そこは確信を持っているという口調で応じておいた。]
王弟殿とお前は、意外と気が合うかもしれんな。
[ ギデオンに伝えたのとは真逆の本音を、愉しげな声音はそのままに落とす。 ]
ほう?
おまえが言うならそうなのかもしれないが、
[宴の席で、ほんの短時間言葉交わした印象は、住む世界が違うというものだった。
けれども、刃交わした彼が感じたことならば、そうなのかもしれない。]
俺と波長が合うそうだからな。
[ 笑みの気配が少し変わる ]
カナン......きっと、この男も、超えるべき壁だ。
[ 俺たちの、と、声なき声が告げる。 ]
― 平原南 ―
[仕掛けた炎は次第に明るさを失い、やがて戦場は月明かりと篝火に照らされるのみとなる。
弓兵は相変わらずゼファー兵が集まるところを射ていたが、火が消えれば徐々に対策を取られていくようになるだろうか。
矢が弾かれるようになってくると、弓兵達は天を突くように射出する兵と、兵の側面を狙う兵に分かれ斉射するようになっていく。
盾の隙間を縫って届いたなら、と言う部分はなくもなかった]
[カレルの下に南側の隊から伝達兵が辿り着いたのは、別のゼファー兵と戦い始めてからのこと]
っ、流石に限界か…!
[この隊の指揮権は自分にある。
カレルが撤退を指示しなければ、行きつく先は隊の瓦解だ。
別の義勇兵と入れ代わるように戦線から引き、カレルは南側へと駆けた]
[東側からぐるりと南側へと回り込み、崩れ始めた左翼の下へと駆けつける。
そこで声を投げかけたのは、自隊ではなく、指揮官自ら>>22戦線を切り拓くゼファー軍]
カナン! 僕と一騎打ちをする気は、あるか!?
[確認するような言になったのは、カナンが自分を一人の将として認めるかを確かめるため。
カレルのことを盗人ではなく戦士だと言った彼ならば、可能性があると見てのこと。
この戦いの決着をつけるには、やはり元首であり指揮官である彼を超える必要があると判断してのことだった*]
[横目で見ていた窓の外で、景色が変わった。
セルウィンにも見えているのだろうかとふと思う。
不思議空間だから、よくわからないな。
ともかく、そこに映っていたのは、仲間たちの前にいるフェリクス隊長の姿だった。]
隊長…。
[休んでいけと命じられた仲間たちが、青い顔で下がっていく。
それも痛かったけれど、隊長の溜息は胸にきた。]
隊長、すみませんでした―――
[届かないとわかっていても、謝らずにはいられない。]
[そのまま前線に戻って戦うフェリクスの姿に、どうしてだかわからないけれども胸が締め付けられて、そっと目を逸らす。*]
超えるべき壁、か。
……なるほど。
目標が分かりやすいというのはありがたいことだな。
[口調が真剣さを帯びるが、すぐに軽い笑みが乗る。]
頭の固い長老連中よりは、話して楽しい相手だろうな。
/*
ギデオン様のところは投票結果で勝敗決める気だったりするのかなー。
なお票がフェリクスなのは、ベリアン様がそっち行くと思ってたからなんだよ!
こっち来る気とは思っていなかったマジで。
[ 悠然と言葉を交わしながらも、円を巡る動きは徐々に早くなる。
同じ軌道を踏んでいるようでいて、距離は削られていった。
緊迫感が募る。
──と、
水面を渡る風がかすかなどよめきを運んできたのと同時に、二人の周囲に矢がパラパラと突き立った。
何事かと、周囲の兵らが人垣を乱す。
北から、王国船が近づいてきていた。*]
/*
死ぬ気はあるんだけど、収拾つけるために生きてて欲しいならその通りにする気もあるっちゃあある。
ただ生死の境は彷徨いたいぞ(
るがる8再びだがな!
/*
ちくしょう!ちくしょう!www<投票変更
フェリクスはほぼ確、カレルベリアンで後は英雄票がどうなるか、か。
/*
カレルが一騎打ちするのは死ぬ布石かなーと思ったので最初投票入れたけど、展開的にトルーンの民視点は最終日まで居た方が良いのではないかと思い直した。
俺は拠点の防衛任せてるし、役割的にはもう死んでも良いと思うのだよな。
投票訂正して良かったか分からないけど、駄目だったらごめん。
ゼファー軍 将軍 バルタザールは、ゼファー軍人 フェリクス を投票先に選びました。
元首 カナンは、トルーンの民 カレル を投票先に選びました。
元首 カナンは、ゼファー軍人 フェリクス を投票先に選びました。
歴史家 ナイジェルは、ゼファー軍人 フェリクス を投票先に選びました。
歴史家 ナイジェルは、トルーンの民 カレル を能力(襲う)の対象に選びました。
― 平原南 ―
[呼びかけに応じる声>>33。
カナンの指示でゼファー兵が下がり、戦うための空間が作られた]
隊長さん達も下がって。
撤退の準備を進めてて。
[カレルが運良く勝とうとも負けようとも、拠点には戻らせる心算でそう指示を出す。
自隊の兵も下がれば十分な広さの空間が確保された]
[戦い抜き、いくらかへこみを作った小盾と血塗れた剣を手に前へ出る。
仲間と協力して戦っていたこともあり斬り傷は少ないが、石突や腕で払われることが多かったために胸当てもだいぶへこんでいた。
負傷具合はどちらかと言えば打撲が多い]
受け入れ感謝する。
ゼファー軍指揮官、カナン殿。
[それまで呼び捨てていた名に敬称をつけ、精一杯の敬意を表す。
自隊の兵達は、無茶だ、と内心思っていただろう。
カレル自身も分かっている。
カナンとの技量の差は歴然だと。
それでも、ここで全力でぶつかっておきたかった。
あのような、チャンスを与えられた場ではなく、自らの手で彼を乗り越えるために]
[カナンと真正面から向き合い、一度深呼吸をする。
不思議と、手が震えるなんてことはなかった。
全力でぶつかると、腹を据えたからかもしれない]
──── 行くよ。
[あの時と同じように呼びかけ、剣先を届かせるためにカナンの方へと踏み込む。
振りの小さい突きを、カナンの剣を持つ手目掛けて突き出した*]
トルーンの民 カレルは、ゼファー軍人 フェリクス を投票先に選びました。
― 東海上 ―
[ 互いの喉笛を狙う肉食獣同士のように、月下の船上を二つの影が巡る。>>30 ]
金剛石、か、なるほど言い得て妙だな。
[ 男はギデオンの例えに否定は返さず、落ちた血の痕を踏まぬように足を運ぶ様子に小さく口の端を上げる。
そして、投票の理由を問われれば、今度は喉を鳴らして笑った。 ]
生憎と、私は叔父に投票した。
叔父上には、勝利してもらわねば困るからな。
[ だから、カナンにも、自分自身にも投票はしていない、と、口にした言葉は真実だ。
男の瞳には、現在の敵手であるギデオンに向けたよりも、遥かに殺気めいた色が浮かんでいただろうけれど。 ]
しかし、元首殿に投票した者の理由なら分からないでもない。
彼は、変革をもたらす者だ。
彼を選んだ者は、未来を変える事を望んでいるのだろう。
[ その是非は口にせず、ただ淡々と事実を告げる。
何故、自分がカナンに投票したと、ギデオンが断じたのか、それを問い返しはしなかった。
恐らくは、交わした刃が、何かを伝えたのだろう。 ]
えっ、見て――……
……そうか。
[身振り手振りを交えながら、こちらを評するミヒャエル>>+19。
結局は負けた戦いとはいえ、褒められて悪い気はしない]
――本当に強かったよ。
俺が一撃でも入れられたのは、……自分が何をくらっても、この槍だけは届かせるって。
そう考えてたからかもしれないな。
[既に生きては帰れぬ覚悟をし、攻撃が成功しようとしまいと、自らの身は顧みぬまま戦った。
とはいえ歴戦の兵ならば、そのような死線を幾度もくぐり抜けてきているものかもしれないが]
……思い残しは多いよな、お互いに。
[恐らくは自分と変わらぬ年齢の青年に、共感めいた慰めの声を掛ける。
そして心残りを伝えたい相手のことを思い浮かべた。
一人は、ミヒャエルの命を奪ったまさにその人なのが複雑なところだ]
[そこで、ミヒャエルが窓の外に意識を映した>>+23。
如何なる仕組みかはわからないが、こちらが見たものも恐らくミヒャエルと同じものだった。
自分の命を絶った相手が、部下を労い、また死した者を思いながら、鋭さを増した槍でこちらの兵を打ち倒していく。
こちらの目には、冷徹と見えたあの軍人だったが]
――目をかけられてたんだな、あの人に。
[それ以上は言葉を掛けず、窓の外で続く戦いの様子を静かに眺めた**]
王国軍指揮官 ベリアンは、ゼファー軍人 フェリクス を投票先に選びました。
[ ゆっくりと、弓引き絞るように張り詰めていく空気を、矢の降る音が断ち切った。>>31 ]
なるほど、これが、王国の秘策か。
[ 無造作に槍を揮って矢を払い、男は、ぴたりと足を止める。 ]
月の女神の神前を多くの血で汚すは不敬だろう。我らはこれにて引き上げるが、構わないか?
[ 此の期に及んでも、男は、これが謀殺の罠だとは断じていなかった。
ギデオンが、帰すと言うなら兵を率いて堂々と自らの船に戻るつもりだ。
もしも、このまま戦を再開すると言うなら、ゼファーの戦士は、躊躇わず、甲板を血に染めることだろう。* ]
やはりお前は優雅だな。
こちらは篝火の陰に惑わされているというのに。
[>>=3返す言葉は棘含むものだが、音に乗せるは穏やかなもの。
この応酬自体が落ち着きを呼ぶものだと、互いに通じていると疑いすら持たぬ声]
何、どんな苦労をしたかだけでも充分さ。
主を釣り上げるのは骨が折れると相場が決まっているからな。
[そんな風に笑って、帰ってくるならそれでいいと告げた*]
カナン、北から王国の軍船が来る。
恐らく干潟を超えたんだろう。
そちらにも新手が向かうはずだ。
......死ぬなよ。
[ そう告げたのは初めてだ。氷の仮面の裏、胸を焼く焦燥に奥歯を噛み締める。 ]
[ 北から来て、神前試合が行われている事情を知らない者たちには、王国旗艦がゼファー兵に乗り込まれているように見えたのは容易に察せた。
果敢に突っ込んでくる船を止めようと手を振り回す兵らの動きが却って混乱を助長している。
ギデオンは赤髪を掻き上げて、足を止めたバルタに視線を戻した。
これだけの敵兵に囲まれても平然としている彼に、目を細める。]
ああ、話が早くて助かる。
このまま続けるべきではないな。
すまないが、いったん預かってもらえないか。
[ 神像の前でするように、わずかに膝を曲げて礼をした。
人垣に道をあけよと命じるまでもないだろう。
月の面を叢雲が過り、ひとときの暗幕を引く。*]
干潟を軍船で超えた?
[もたらされた報せに目を剥く。
迂闊に干潟に入り込めば、船などすぐに座礁するものを。
敵ながら見事なものだと感心せざるを得なかった。]
さすがは王国、と、この地の人間か。
兵も策も豊富だな。
[新手か…と思案するが]
─ プラメージ王国野営地 ─
[左腕は、受けた刺傷だけでなく己が縫いつけた分の痛みも強く残る。
それを少しでも和らげる為強く巻き付けた包帯と、更にその上を覆う革の小手で動作の支障の軽減を図り。
ギィの調合していったハーブティーを一杯飲むことで、気持ちの切り替え、冷静さを少しでも取り戻す。
爽やかな風味は多少なりと思考を苛む痛みも和らげて]
────…先ず目指すは、アルニム隊が向かった方角を。
適宜、篝火を焚いて進むように。
[どうしても、ミヒャエルが遺した言葉が気にかかった。
彼の言ったセルウィンが己の知る彼を指すならば、あの青年が属していた隊は其方に在るだろう。
この部隊のことも報告が届いているだろうし、今更闇に乗じる利は無い。
ならば進軍も易くなる上加勢がどれ程かを見目にも示せる方が味方の士気を上げられると指示をし、今度こそ出立と相成った*]
[聞こえたコエに混ざる焦燥を、鼻先で笑い飛ばす。]
ここで死ぬものかよ、この俺が。
こんなところで死ぬなら、今まで千回は死んでる。
心配するな。
親父と、お前が俺を護っているんだからな。
[服の下にある護符と鎖に触れて、自信を返した。]
― 平原南 ―
[初手は難なくカナンの剣に捉えられ、擦れ合う音と共に手に響くような軽い衝撃が走る。
それに力強い上への力が加わったのは間も無くのことだった]
っ、
[無理に逆らえば腕を痛めると直感し、跳ね上げの力に逆らわず弾かれながら、左腕に取り付けた小盾を前方へと翳した。
追撃に備えての動き。
弾かれた剣は切先を上に向けたまま、柄を握る手を自分の顔の横まで引き戻し、一度後ろへと下がるべく足を動かした*]
/*
[←引き止めないと死にに行く奴]
どっしよっかなー。
カナンには、ゼファーが勝ったらトルーンの民を受け入れてやって欲しい、って言う心算ではあるんだけど。
これやっとくと心置きなく死ねる(
[受け入れられなかったらそれはそれ]
/*
墓落ちしつつも生き残った奴って、両方とも望まれて、だったなぁ、と思い返す(片方はグラサガだけど)。
あれは両方女子だったなそういやw
それ以外の奴は死ねない位置にいました(
/*
兵の残数を計算しよう。
・自隊
軽歩兵:8割がた削れてそう
盾兵:もう潰えててもおかしくない
弓兵:なんか無事
義勇兵:3割は流石に減っただろ
・次発隊
膠着してたろうけど、1〜2割は減ってるのでは?
/*
400・200・200・200だったので…。
残:80・1桁・200・140
ってとこかな。
半減以上だ(てへ☆
次発隊は歩兵が2割減くらい。
― 平原南 ―
[剣を弾き飛ばせるかと思ったが、相手の動きは予想の先を行く。
やはりまだ、心のどこかに侮りがあるなと息を吐いた。
驕りは勝利を遠ざける。無心になれ。ただ剣に集中しろ。
剣を引いて、同じく一歩を下がる。]
あの時、俺が何を思っていたか、教えてやろうか。
[息と共に、言葉が零れ落ちた。
戦いの中で、口調もあの頃に戻っている。]
これだけの富があれば、俺の夢が叶う、だ。
[言葉を吐き切ると同時に、今度はこちらから踏み込んだ。
カレルの最初の動きをなぞるように、突きを放つ。
ただし、切っ先が差すのは胸の中央だ。*]
― 平原 ―
[その輝きが目に入ったのは、西側の戦線がある程度沈静化した頃。
ミヒャエル隊が持ち帰った情報を無為にするわけには行かぬ、と深追いはせずに隊を整えた騎兵の前列、ほぼ中央に位置した男は篝火に照らされ浮かび上がる敵部隊に、く、と低い笑みを漏らした]
……おー、いらっしゃった、か。
[零れた呟きに、「楽しそうですねぇ」なんて突っ込みが入る。
それに、軽く肩をすくめた]
悲観する必要なんてどこにもないでしょー?
だったら、なんでも楽しまないと。
[冗句のような言葉と共に、槍を握り直し]
それに、せっかく出てきてくれたんだから、相応の礼を持ってお相手するのは当然でしょ?
[相応の=戦士としての全力なのは言うまでもなかろうか。
上がる同意の声に、でしょー、と軽い調子で笑った後]
……それに、ちゃんと確かめんとならんしねぇ。
ウチのかわいい跳ねっかえりがどうなったのか、を。
[予想は既にある。
けれど……否、だからこそ。
彼がどう駆け抜けたのかを知りたい、と思う。
それと共に、己が信念を貫き通した若者の最期を、伝えてほしいと託された言葉をあちらの陣営に伝えたい、という思いもある。
そのためにも、真っ向う見えねば、と。
そんな事を思いながら、近づく軍勢を見やる瞳は鋭いもの。**]
[同じ方を向いたセルウィンから言葉を掛けられる。>>+28
びくっと肩が揺れた。]
……オレさ、
何度もあのひとに、引き際を見極めろーって言われてたのに。
結局ダメだったんだよなー。オレ。
あーあ……クソッ…!
[自分を殺した相手に恨みはないけれど、自分の馬鹿さ加減には腹が立つ。
ぎゅっと握りしめた拳が、痛い気がした。]
あー!
やめだやめだ!
どうせ届かねえ後悔だの愚痴だの言っても仕方ねぇ!
[突如大声を上げて拳を振り回す。
しんみりしているのなんて、性に合わない。]
せっかく食べ放題っぽいし、なんか食おうぜ。
ほら、これとかどうだ?
ゼファー名物、山鳥の焼いたやつ!
[おすすめしたのは、さっきの鳥の丸焼き。
野鳥を狩って、捌いて、塩して焼く、が調理の全工程だ。]
― 東海上 ―
政争が、戦場での戦以上に血なまぐさいのは他国でも変わらぬと聞いているが?
[ 王弟の漏らした感想に小さく笑う。なかなかに複雑な出自という噂は聞いているが、彼はやはり王族だ。さすがに親族に直接に命を脅かされるような機会は、そう無かっただろう。 ]
予知か...それも女神の加護と?
[ 続いた予知、とやらに、敢えて否定はしなかった。確かに、未来はどうなるかわからない。 ]
[ 王国の援軍からの横槍は、やはり相手にとっても事故と認識されているようで、帰還については、あっさりと合意を得る。 ]
次は...
[ 恭しく、と、言っていい様子で礼をするギデオンの様子に>>44男は、言いかけた言葉を、わずかに途切れさせ ]
...戦場で、と、なるかもしれないが、出来れば毒矢は使わずに居てもらえるとありがたい。
毒消しの薬酒は、ひどく苦いんだ。
[ 身を翻しながら、最後に残したのは、滅多に見せぬ笑みと、素の口調での依頼だった。** ]
― 平原南 ―
[追撃はなく、互いに一歩下がる形>>47。
緊張に短く呼吸を繰り返す。
と、呼吸の合間に耳馴染みのある口調が耳に飛び込んできた]
、あの時って。
[恐らくは、カレルがカナンを助けた十数年前のことだろう。
あの時は自分も幼く、聞きたいことを聞きまくっていたものだから、カナンがカーマルグを見て何を思ったかなど聞きもしていなかった。
今は、彼の考えを知りたくて言葉に耳を傾ける]
[盾を前方に構えた状態で聞いた言葉>>48は、答えとして示されながらも新たな疑問を浮かばせた。
だが直ぐにそれを発する余裕は無い。
カレルの胸へ真っ直ぐと放たれる突きに意識が持っていかれる]
─── ッ!
[カナンのように剣を合わせて絡め取るなんて技術は身につけていない。
故に出来るのは、盾を使って往なすか大袈裟な動きをしてでも回避すること。
選んだのは、翳した小盾で往なすこと]
っつ、
[小盾を剣先に翳した上で身体を右へと重心移動させたことにより、胸への直撃は避けたものの、小盾の上を滑った剣はそのまま左二の腕を引き裂いていった。
往なし切れず肩当まで突き上げた勢いのある剣を受け、痛みに表情を歪める。
それでも接近したチャンスを逃さぬよう、剣を握る右手をカナンの盾へと振り下ろす]
夢、って、 何!
[抱いた疑問ごとぶつけるように、力任せに剣の柄の末端を叩き付けた。
いくらかでも窪ませることが出来たなら、盾を外に弾き飛ばす心算で右手を外側に向けて動かす*]
[ 親父とお前に護られている、と、自信たっぷりにカナンからのコエが返れば、予測不能だった事態への焦りは静まり、男は深く吐息をつく ]
...ああ、その通りだったな。
お前は殺しても死なないやつだった。
[ そう口にすれば、先刻の焦燥が、むしろ気恥ずかしく感じられた。 ]
こちらの決着もお預けだ。
だが、刃交えて、分かったこともある。
後で、話そう。
[ コエではなく、と、いう意は伝わったか** ]
/*
カナンのところが若干減なら、次発隊は1割減くらいでも良いかもな……どうかな……。
自隊の軽歩兵と盾兵は8割減で良いと思う(
600で200減らせたならそのぐらい減るやろ感。
義勇兵は3割減でいいかも。
ptが888だ!(意図せずの結果)
よし寝ようw
[届くコエが落ち着いていくのを聞きながら、内心に笑みを刻む。
あの鉄面皮が慌てるなど、滅多にあることじゃない。
己が遭難して以来じゃないか?とにやついていたが、ふと、どちらも己が原因なのかと思い至る。
気づくと同時に、心臓が深く脈打った。]
俺もお前と同じだ、リトス。
あの日の約束を忘れたことはない。
腕一本になろうと、這ってでも戻る。
死ぬまでは、負けじゃないんだからな。
[滾る熱さのままにコエを送る。
唯一人、心臓が繋がる相手。それはどんな血の繋がりよりも深く濃い。]
神前試合に横槍とは無粋だな。
いや。神が決着をつけるのを怖がったのか。
ああ。何を掴んだか聞かせてくれ。
俺も、話したいことがある。
今ちょうど、大地の民と直接
それに。
たまにはお前の仏頂面を見ないと、調子が狂う。
[会いたい、と素直に言えないのは、もう習性のようなものだった。]
[防御のために盾を上げた一瞬、視線が別種の鋭さを帯びた。
もたらされたのは王国の秘策の話。
バルタが直面しているだろう困難を思えば、汗が冷える。
拠点には船が現れた。
こちらにも新手が来ている。
北で戦うもう一人の将の所に、何もないとは考えづらい。
できるだけ早く敵を抜いて、合流するべきだろう。
そのために、敵の要を分かりやすく叩き伏せるのは有効だ。
腹の底に、ひとつ覚悟を置く。
盾が下がり、視線がぶつかったときには既に、目の前の戦いにのみ集中していた。*]
[ 加えて、毒の使用を呵責するではなく、低姿勢で要望を伝える様子に目を瞠る。
間違いなく彼が笑ったのを見た。
意外な一面に絆されてしまいそうだ。]
代わりに、その毒消し薬酒の調合を教えてもらうとしよう。
[ そんな取引を持ちかけて、次の楽しみにしておく。]
他にも、互いにわかちあえるものがたくさんありそうだな。
今回のことで、さらに手応えを得られた。
後は、いかに落とし所をみつけるかだ。
──薬も飲み過ぎれば毒となる。ほどほどがいい。
[ 託すともなく伝え、堂々と去る背を見送った。*]
北からの船と合流した。
将軍の足止めもここまでになるが、これ以上、海側にゼファーの脅威はないだろう。
君の傍に帰ろうと思う。
篝火を目指してゆけば、苦労人の君が見つかるのかな。
― 平原南 ―
[ガァン!と盾を叩き付ける音が響く。
それに重ね届いた、カナンの夢>>57。
何を変えるのか、どう変えるのかは分からねど、その夢を叶えようとする熱量が伝わってきた。
音に負けぬ声の力強さが本気度を示している]
ゼファーの何を変えるって言うんだ!
[聞きたい。
彼が何を、どう変えようとしているのかを。
外へと払った右手はカナンの盾を外に弾き飛ばしきれなかったけれど、ズレた盾の奥にカナンの顔が見えた。
その瞳をじっと見詰め、カレルもまた声を張る。
剣を受けた左腕からは紅が溢れ始めていた。
小盾を繰るために力を込めればその量を増すことになるだろう。
走る痛みに耐えながらの動きが最初より鈍っているのは明らかだった。
それでも小盾を構え、流した右腕を引き戻して剣を振り下ろすタイミングを計っている**]
/*
[補充来て8ゾロが崩れたのを見てしょんもりした人の数→1]
聞き出したれー、ってなってるけど、これ聞いたら死ねないとかないよな…?w
トルーンのまとめ役になれとか言われそうなんだよなあああああ。
少しばかり、将軍と言葉を交わす機会を得た。
ゼファーが困窮状態にあるという彼ら自身の危機感はとてもよくわかったよ。
海峡を渡ればすぐそこにあるカーマルグを領有したいと考えるのは自然なことだ。
一方で、自分には、カーマルグの民を元の居住地に戻し、これまで同様の生活を保証する使命がある。
譲れないラインだ。
自分は、あちらの民も、こちらの民も、飢えさせないようにするのが最善と思う。
君の意見を聞きたい。
― 平原南 ―
[刃と共に、声をぶつけ合う。
これは剣だけじゃない。思いの強さを見せ合う戦いだ。
そしてそれは、剣などよりよほど重要な戦いだった。]
ゼファーに、豊かさを。
[一歩踏み込む。剣を横薙ぎに振るう。
左から右へ、相手の剣を狙って押さえこむように。
殆ど身体がぶつかりそうなほどに押し込んでいく。]
──そして、自由を。
[続く言葉は、いくらか声を潜めた。
今はまだ、周囲の兵には聞かせられない。
ゼファーの根幹を揺るがしかねない望みだから。]
死ななくていい自由。
戦わずともよい自由。
己が、己として生きる自由。
[弱い子は捨てられ、臆病者は追放されて野垂れ死ぬ。
戦士になれぬ者を養えるほど、ゼファーは豊かではないのだ。
あの時はそんな実情まで話しはしなかった。
カレルが後に知ったかどうか、それは問題ではない。]
/*
最初に縁故投げた時は、こういう縁故つけておけばキリングの時に楽しいかな、くらいしか思ってなかったのに、どうしてこうなった。
(あるある)
─ →平原 ─
[本拠から出ると同時、臨時拠点への伝令も走らせる。
海からの報せも併せれば、今の前線との交代がこの戦の勝負の決め所となるだろう。
臨時拠点に控える者たちにもその認識を持つようにとの言伝を託し。
己が目指すのは、本来ならば進軍を知られていない方を選ぶべき、とも分かっているが。
知られているだろうと分かりながらも向かうのは、ある種戦士としての義理立ても含めてのエゴ。
>>49視線の先、整えられた隊列が見えればやはり己の予想は間違いでは無かったと知れて]
私はプラメージ王国軍、末席を務めるベリアン・グラウコスだ。
戦場で刃を向けるより先に言葉を向ける無礼を許されよ。
ミヒャエル殿の言をお伝えしたい。
[部隊を制し、騎乗したまま前に出て上げた声に、応じるものはあるか**]
篝火が要る間に戻って来られるならな。
[>>=5友の言葉に返すのは、やはり軽口めいたもの。
だが、続けられた呼び掛けには、微かな沈黙を含ませて]
理想を言うならば、ゼファーとの協力体制を築いた上でのカーマルグの自治の維持。
海賊はまだ暫くは痛手も残ろうが、次の来襲にはゼファーを想定しての戦力を整えてくるだろう。
それに備えるは、カーマルグにも我らが王国にも酷だ。
ゼファーから武力を、カーマルグから豊かさを、互いに補いあう関係が作られるならそれが最適だとは思うが…
折角占領した地をむざむざ明け渡してまでそれを選ぶ利を、あちらに示せるか?
[そんな風に、声を返した**]
― 平原 ―
[近づく敵陣は動きに乱れなく。
率いる将の統率力の高さを伺わせた]
……ほぅ?
[進み出た騎馬の名乗り上げ。>>66
紡がれた名に、兵の一部がざわめいたのを槍のひと振りで制して、前へと進み出た]
ゼファーが戦士、ケファラスの長、フェリクス。
こちらも、そちらに伝えねばならん言霊がある。
セルウィン・アルニムから託されたものだ。
[告げられた言葉に、予想は確信へと転ずる。
それへの憂いは一切表には出さず、名乗りと、こちらも報せるべき事がある旨を淡々と告げた。*]
[ 「篝火が要る間」に関しては、実際に今夜のうちに王国軍拠点へ駆け戻るのは不可能と承知している。]
間に合うべきときには間に合うものだろう?
早く会いたかったら、北の方に騎馬の捜索隊を出してくれてもいいぞ。
干潟は通らないが、北側から戻る考えでいる。
[ 軽口にまぜて、方針を伝えておく。]
[ ベリアンが語る未来の図に、楽しげな声が返った。]
カーマルグは目下、王国領の一部であって自治権があるわけではないが、
今後は、有事にいちいち陛下の裁断を仰がずとも済むよう、領主をおくのはいいな。
カーマルグ領主ベリアン・グラウコス──などはどうだ?
自分としてはなにより安心だ。好きな時に顔を出せるしな。最高だろう?
海賊については、将軍も、王国兵の手に余るだろうと示唆していた。
ゼファーとしては、海賊を相手にするのはやぶさかでもなさそうだったから、
君のいう"協力体制"の一環として、共闘を依頼するのもありだと思っている。
戦費は同盟の運用金かなにかの名目で王国が出すことにしよう。
有事以外にも、定期的に軍事教官を派遣してもらって、教練を行ってもらうというのを期待したいな。
交流があれば、連携はよりうまくいく。
トルーンを要塞都市化して、王国兵を常駐させるのは前提だ。
これまで、独自に森に逃げ込んでいた民は、城壁内へ逃げ込んで王国兵に守ってもらえることになる。
ああ、地元の者たちに自警団組織を作ってもらって手伝ってもらえば、王国のかかりも削減される上、自分たちの故郷は自分たちで守るという、この戦で培われた義勇の志を後世に伝えることもできる。
残る問題は──そう、ゼファーが「折角占領した地をむざむざ明け渡して」くれるかだ。
ゼファーは、王国軍を蹂躙してすめば、王国に協力する必要などないのだから、
我々がこの戦いに勝って、彼らを話し合いの席につかせなければならない。
ただ、──
交渉というものは、最初から落とし所を目指してやったのでは、それ以下の結果しか得られないものだ。
今は、ゼファーを殲滅する気で行動してくれ。
それくらい死に物狂いになってやっと、勝ちが拾えるかどうかという瀬戸際だと思っている。
……そうか。
[拳を握り締め後悔を口にするミヒャエル>>+29へ、短い呟きと頷きを一つ。
自身の後悔とも重なる思いに共感はするけれど、慰めを口にするのも違う気がして、それ以上は何も言わなかった]
[しかし切り替えは意外に早かった>>+30]
お、おお……。
[突然の大声に一歩退きつつも、食事の誘いに否やはなかった]
食べ放題、なのか……?
[勧められたのは山鳥の丸焼き。
貴族育ちの自分から見ると、随分と野性味溢れる調理法と見えたが]
そうだな。折角だからな。
[丸焼きから一切れ分ほどナイフで切り取り、そのまま手で口に運ぶ。
家でやったら行儀が悪いと怒られそうなやり方だ]
……うん。
ここまでシンプルな料理は初めて食べたが、なかなか美味い。
俺のおすすめは……そうだな、羊肉の香草焼きなんてどうだ?
[どうやらこの状態でも、料理はきちんと味わえるらしい。
しばし自分の好物を食べたり、相手に勧めたりして時を過ごした*]
― 平原南 ―
[ゼファーの実情を詳しくは知らなかったが、反乱が起きるほどであるから恩恵が行き渡っていないのだろうというのは推測出来ていた。
だから、国に豊かさを齎そうとする言葉>>63は理解には及ぶ]
ッ、
[踏み込みと共に横なぎに振るわれた剣を、狙われた剣で受け止めた。
異なる金属がぶつかり合う音が響き渡り、互いの剣で相手の剣を押さえるような様相になる。
ガチガチと力が籠もるが故の、金属が細かくぶつかる音が耳元で響いた。
それほどまでに互いの身体が近付いている。
カレルは右手に握る剣の柄に左手も添えて押し切られぬよう耐えていた]
[そんな至近距離で紡がれた言葉>>64は声を潜めてのものだった。
周囲を憚ってと言える様子に、瞳だけ訝しげなものを込めてカナンを見遣る。
続けられる言葉が、ゼファーの根幹に関わるものであろうことは、何となく察した]
僕が語った自由か。
[お前たちのような>>65、と言われて、カレルもまた密やかな声で返す。
不思議と、カナンが求めるものの意図が分かったような気がした。
カナンだけに見えるように、口端が僅かに持ち上がる]
カナンの、その真っ直ぐな想いは応援するよ。
[潜めた声で、こちらを見据えるカナンを見返して素直な想いを告げた]
[とはいえ、ここで武器を収めることは出来ない。
今は指揮官として、相手の指揮官に一騎打ちを申し込んだ形であるために]
なら ────
僕如きで足止め食らってる場合じゃないんじゃないか!
[張り上げる声は、最初の言葉>>63に対する形を取る。
声を潜めての会話を周囲に悟らせないためのもの。
拮抗していた力を崩すため、カレルは両手で押さえていた剣を潜るために体勢を低くし、カナンが剣へかける力を剣先へと逃がそうとする。
狙うのは往なし切った後に踏み込み、カナンの左へと進み出ること。
叶うならば、背を狙おうという意図がそこにはあった*]
─ 平原 ─
[>>67応じて返ってきた名は、聞き覚えのあるもの。
己が斬り伏せた青年が隊長と呼んでいた、その名の主に向けた目を細め]
…では、互いに一時を頂戴するとしよう。
貴殿からその名が出たということは、セルウィン・アルニムを討ったは貴殿、か。
[一騎のみのまま、更に前へと進み出て。
一定の距離を保った所で足を止めさせて向けた問いで、逆説的に己がミヒャエルを討ったと伝わろうか*]
/*
色々出遅れてる副官ですこんばんは。
ベリアンとフェリクスのとこは、どうすんだろ?このまま一騎打ちかな。まあ、面子的に、大丈夫だろうけど。
― 平原南 ―
[カレルが張り上げた声に、半瞬笑みを浮かべる。
理解された、と理解したがゆえに。
ふいとカレルの顔が視界から消えた。
剣に掛かっていた抵抗が消え、身体が泳ぐ。
左側に風。
気配に反応して左腕を外側に振るった。
体勢が整わないため威力は無いが、盾で相手を弾き飛ばそうとする。*]
わざわざ迎えが要る年でも無いだろう。
だが、そうだな。
あまりに遅いようなら、考えておく。
[>>=9重ねた軽口に、方針を受け取ったとも含めて返した後。
こちらが語った未来に楽し気な声音が返ったのには、微か瞑目し]
この状況で王国領のままとは、それこそゼファーが納得すまい。
カーマルグの民とて、今回の様なことが重なれば王国への不信も募る。
その前に自治を任せる方が後々の面倒が減るからな。
[そんな返答をした訳だが、続いた領主という言葉に目を瞠って]
……別荘にでもするつもりか。
[そんな風に笑ったのは、呆れ混じりでもあったけれど。
拒む意思はないとも伝わるものだったろう。
>>=11更に続くギィの構想に、口は挟むことなく最後まで聞いて。
>>=12『今』についての行動の示唆まで聞き終えると、あぁ、と頷き]
元より、そのつもりだ。
本気でやらねば相手すらしてくれぬだろうからな。
[例えばたった今対峙しているケファラスの長などな、とは心の内だけで紡いだ*]
― 平原 ―
[こちらの名乗りに思う所あったか、対する将は目を細める。>>71
次いで、向けられた言葉には一つ頷き、こちらも単騎のまま前へと進む]
……ああ。
己が意地と信念、矜持をかけて挑んできた。
故に、戦士としての礼に則り、一騎討ちを受けた。
[向けられた問いに淡々と返した後、ひとつ、息を吐いて]
その様子だと、どうやらウチのかわいい跳ねっかえりが世話になったようだが。
……あいつがどうなったか聞く前に、こちらの宣誓を果たせてもらおうか。
[息吐いた後、口調は常の物へと近づく。
けれど、瞳に宿る光の鋭さは失われることなく]
セルウィン・アルニムから、兄、セドリック・アルニムに伝えてほしい、と。
『弟は、望むままに生きた』との言霊を預かった。
……違わず、伝えてもらいたい。
[この場の趨勢が如何様になろうとも、とは口にしない。
それは、言わずとも伝わるだろうと思うから。*]
― 平原南 ―
[低い体勢のまま、一歩、二歩。
二歩目の左足を軸足にし、右回りで半身を返した時だった]
ぐっ!
[視界いっぱいに映った、鉄盾。
咄嗟に両腕を眼前でクロスさせたお陰で顔を強打せずに済んだものの、二歩分後ろへと押し出される形になった。
体勢を崩し、左足が一度地面へと落ちる]
[しかしその体勢から跳ね上がるように地面を蹴り出し、空けられた二歩分を詰めにいく。
後ろには回り切れない、カナンの左から斬りかかる形。
剣先を自分の左脇へと流し、カナンの左肩を狙い斬り上げの一閃を放たんとする*]
陛下が君にカーマルグを預けてもいいと認めるほど、手柄をたててくれたまえよ。
[ 今も戦いの渦中にいるだろうベリアンに、感謝しつつも口にする言葉は軽妙だ。
そういうところは昔から変わらない。]
ゼファーが納得するどうかは、相手の柔軟さ次第だろう。
先ほど、ザール将軍にゼファーが兵を引けば、侵攻の件は不問に付し、ある程度は損害補償も出すと打診してみたが一蹴だった。
あれは多分、遠回しすぎて、裏が伝わっていないな。
[ 帰還を支援する船を王国側から出すと言ったのは、兵のみを乗せるにあらず、彼らが国で「戦果をあげてきた」と報告できる程度に物品を積み込んで引き渡すためだ。
顕彰碑もまた、海賊討伐をして王国に貢献したという形で戦死者の面子をたてて、遺族に謝恩金を出せるようにという名目になる。
ゼファーが二度と侵攻する気を抱かないように叩き潰すのではなく、慰撫する。そういう戦略である。>>91]
王国としては、隣国が暴徒化──それこそ海賊の強化版になるのは避けたいことだ。
彼らが、飢えることのないように、ただ、施しとは思われない形で援助していきたい。
少しばかり豊かになれば、彼らの意識も軍事以外に向くのではないかな。
好きなことをしたいとか、外国に行ってみたいとか。
[ 餌付けして飼い馴らすというと聞こえが悪いけれど。
人は、衣食住が足りれば、快適さを求めるようになるものだ。]
あの地で新しい文化が芽吹くのを見られたら、素晴らしいと思わないか。
[ きわめて個人的な野望を述べた。*]
― 平原南 ―
わからないか?
[ぼそり、と呟く。
左腕に手ごたえ。
押されたカレルが二歩下がるのを横目で見る。
バネ仕掛けのようにカレルの身体が弾み、こちらへ跳ね返ってこようとする。
構えられた剣の形に、目を細めた。]
カーマルグの富は、お前だ!
[盾を引き戻し、相手の剣が振り上げられるのに合わせてこちらから体当たりを仕掛ける。
斬り上げる剣は肩ではなく脇腹に食い込んだ。
奇しくも、最初に刃を受けた場所だ。
巻いていた布が切れて解け、赤が散る。
それ以上は盾が刃を阻み、盾の面に長い線が一本増える。
そのまま肩から相手の胸に向かってぶつかっていった。]
― 東海上 ―
...では、その時は、傷に良く効く薬草の調合も、お教えしよう。
[ ギデオンの持ちかけた取引に>>60背を向けたまま答え、後の言葉には>>61男は何も返さなかった。
この先に、語り合う時が来るかどうかは、男ではなく、平原の南で、
それも、どちらが勝つか、ではなく、互いが何を掴むか、だ。 ]
おうよ。食え食え。
[一歩引いた相手にずずいと詰め寄り、さらにおすすめする。
一切れだけ切って食べたのを、ちまちま食べる奴だなーという顔で眺めていたが、相手の顔が綻べば同じくらいの笑顔になった。]
だろー?やっぱ山鳥最高だよなー。
お?羊?そいつもうまそうだ。
[こんがりと見た目も最高に焼きあがった羊肉には様々な香草が散らされていて、見たこともないくらい手の掛かった料理に見える。
こちらも一切れざっくり切って、口いっぱいに頬張れば驚くほどたっぷりの肉汁が、なんか爽やかな香りと一緒に溢れ出てきた。]
………んんうんまい!
[うまいメシさいこー!
精力的に食べ物を腹に収めながら、次々に新しい料理を勧めたり勧められたりしていた。]
[けれども気になるのはやはり、残してきたもののことは気になる。
ふっと窓を見ればちょうどフェリクスと、あのベリアンとか言った奴が向き合っているところで、思わず口からぽろりと人参が落ちた。]
うぇ。隊長、まさかまた一騎打ちするんじゃ……
[どきどきしながら見ていたら、交わす会話の雲行きがどうも怪しい。
というか、そうか。
オレたち的には、自分の仇同士か、これ。
ちらっとセルウィンを見て、少し悩む。だが。]
うおおおお、やっちまえフェリクス隊長!!
負けるなー!!
[なんかもう、細かいことはいいやってなって、応援し始めた。*]
全速前進!
[ 軍船までは、王国の旗艦の陰に守られるように戻り、女神の膝下たる月の舞台から、未だ戦神の支配する大地へと舵を切る。
王国の船が追ってくるかどうかには頓着しなかった。
どの道、ゼファーの船は風下に居る。すぐに追いつかれる事はない。 ]
船を捨てる。
全員退船の後、西方へ進軍。本隊との合流を目指せ。
[ 接岸後は、そう指示を下し、男自身は危急の場合に備えて船に乗せられていた軍馬に騎乗する。
乗せられる馬の頭数には限りがあったため、男に従う兵は10名だけ。小隊よりも尚少ない寡兵だが、それぞれが一騎当千の強者揃いではあった。 ]
/*
なんだよ、また死ねないのかよ!?ww
自分でそんなこと思わないわwwww>カーマルグの富
僕だけじゃなく、トルーンの民全員が富と言えなくもない気はするけど。
/*
地上クライマックス感だな!
みんながんばれー!
[山鳥の足とエールのジョッキで、すっかり観戦モードだぞ。]
ゼファーに勝利を!
[ ダン!と、ゼファーの戦士の足が、一斉に大地を叩く音を合図にして、馬上の一団は、進軍する兵達に先行して西へと走る。 ]
─ 平原 ─
[>>73対峙するゼファーの隊列からも、己と同じく一騎のみが前に出る。
フェリクスと名乗った長、その瞳には手に持つ槍とも紛う鋭さが宿って。
その瞳を正面に見据え、返る答えはやはり想定通りのもの。
それに浮かべる色は見せぬまま、続けて果たされる>>74宣誓を受けて]
我ら此処に控える者全て、確かに受け取った。
セドリック・アルニムの元へ、違う事無く届けると誓おう。
[己が生き延びられる保証はないから、此処にいる全てで受け取ると応じた声は、指示する要も無く後方控える兵達も呼応を重ねる。
強者に臆する事無く戦った同胞への敬意、それを違わず伝えられた感謝を礼に表した後、また瞳に相手を映して]
では、今度はこちらの番だ。
ミヒャエル殿を討ったのは、この私だ。
同行者を逃す為単身で私の首のみを狙ってきたので、正面から迎え討った。
彼は致命の傷を負っても命尽きるまで地に伏せる事も無く。
ゼファーの戦士は一騎当千と知ってはいたが、それをまざまざと見せつけられた。
惜しむらくは、己が生きる為だけに私を討とうとした事のみだな。
私の首を捕ることの意味が分かる程となっていたなら、きっとこうはなっていなかったろう。
[言葉の中に混ざったのは、己が討った相手を惜しむ思い。
他国の戦士ではあるが、あと数年すればきっとひとかどの人物となっていただろうに。
そんな思いは、ただの感傷とも分かっているけれど]
…彼の亡骸は、流石に持ち運んでくる余裕も無いのでな。
こちらで預からせて貰っている。
代わりにといっては何だが、最期の言は伝えておこう。
恐らくは同行していた者たちに向けてだろう、
皆と、フェリクス隊長に向けての謝罪が、ミヒャエル殿の最期の言葉だ。
[あえて感傷を乗せることなく、淡々と告げた*]
[ 先頭を行く男が騎馬の扱いを学んだのは、当然フェリクスからだった。
そして、視界閉ざす夜の帳の中、頼るのは、先にミヒャエル率いる偵察部隊が齎した、戦場の地理についての情報だ。 ]
森には近づくな!この先右手には沼地がある、左へ迂回しろ!
[ 頭の中に叩き込んだ地形図に従い、出来うる限り最短の道程を選んで駆け抜ける。 ]
ミヒャエル...感謝するぞ。
[ 恩賞の酒袋を受け取った時の、驚きと喜びに彩られた顔が、ふと脳裏に蘇り、男は小さく微笑んだ。 ]
[ミヒャエル>>+34ほど思い切りよく食べられないのは性分だろう。
しかし互いに勧めたり勧められたりしながらの食事は、常よりもハイペースに進む。
ミヒャエルの笑顔に釣られるように、こちらも存分に食べ物を味わい満足そうに表情を崩す]
/*
うは。なんか言われてるオレ恥ずかしー。
あれなー。こと切れても立たせておいて欲しかったけど、書かなかったし仕方ないやなー。
立ち往生!ちょっとやってみたかった。
似合わないキャラだけどな!www
[しかしそうしている間にも、窓の外では進展があったようだ]
おい、お前、はしたないぞ。
[人参を落とす>>+35様子につい口を出すが、外の様子が気になるのはこちらも同じで]
――そうか。
伝えてくれたのか。
[酷薄と見えたゼファー軍人だが、こちらの願いを律儀に果たしてくれたらしい>>74。
改めての敬意と共に姿勢を正していると、傍らから視線を感じた。
この対峙に複雑なものを抱えるのは同じか]
[だが、吹っ切れたように大声で応援を始めるミヒャエル>>+36に、つい顔が綻んだ。
その割り切りの良さはゼファー軍人らしさか、彼の性格的なものなのか]
――ベリアン様。
俺は勝利を信じています。
[ミヒャエルと比べれば控え目だが、祈りを籠めるように呟いた。
フェリクスを恨む気持ちはない、ただ自軍の、敬愛する上官の勝利を願って*]
/*
はっ!
オレ、バルタさんにもすっげー良くしてもらったのに、何にも残してないじゃないか!
馬鹿オレなにしてるんだ。
あとで追悼返ししよっと。
− 東海上 −
[ バルタを送り出した後、ひとつため息をつく。]
彼には幸運の神の恩寵もあるに違いない。
[ 好機であったのに。
矢が射込まれた瞬間、友軍が来たと思うより先に、場が乱され、神意が離れたと感じてしまったのだ。
指揮官としての資質が疑われる、と自分でも思うのだが、気持ちの切り替えは早かった。]
未来について言葉を交わした相手が生きているのは、悪いことではないな。
[ 各船の長を旗艦に集めて労をねぎらい、今後の方針を伝える。
各船、航行に必要な人数と人員を残し、兵1000は半島北部の砂浜へ上陸すること。
漕ぎ手と見張り以外は、上陸までの間に眠っておくよう命じた。
上陸地点から拠点に向かうか、平原に向かうかは戦況報告次第だ。
ギデオンが直接、指揮をとる。
うまくすれば、ベリアンが迎えの騎兵を派遣してくれるだろう。
兵を上陸させた後、船団は再び南へ戻る。
2隻はトルーンに向かい、現地での抵抗運動を支援すること。
ゼファー軍が退却するならば深追いはせず、トルーンに下ろした兵を集めて王国軍拠点へ帰投する。
他3隻はゼファー軍拠点に向かい、海上から監視を続け、プレッシャーを与え続けること。
機会があれば、残存するゼファー船の破壊を狙う。
おおむね、そんなところだ。]
― 平原南 ―
[剣を振りきる前にカナンの身体がこちらへと迫ってくる。
詰められた距離は剣の行く先を変え、布が巻かれたカナンの脇腹を捉えた。
新たな血が剣を彩るも、それ以上食い込むのは盾で防がれる]
がっ!?
[当初狙っていた肩がカレルの胸を捉える。
幾度も叩きつけられ、既にへこんでいた胸当ては、カナンの一撃で更にへこみ、胸に強い衝撃を与えた。
胸に強い痛みが走る。
胸骨が折れたか、少なくとも皹が入ったことだろう。
勢いよく弾き飛ばされ、カレルは背から地に落ちた]
かはっ……
ぼく が、 カーマルグの 富 だって……?
[声を出す度に胸に痛みが走る。
左手で胸を押さえながら、未だ剣を離さない右手で地面を突き、上半身を起こす]
っ、 はは……
僕が、カーマルグの富、だっていうなら、
トルーンの、みんなも、だよ。
みんながいる、から、
[会話の主旨は、もしかしたらずれているかもしれないけれど。
カレルにとってそこは譲れない箇所]
僕を、降してみせるんだね。
[否、既にカレルの心は決まっている。
カナンが語った
今口にしているのは、隊を引かせるための強がり。
名実共に隊を引かせる口実を作れ、と。
一騎打ちの結末を結べ、と暗に訴えた。
上半身を起こした状態から立ち上がろうと足に力を込める。
身体はまだ動く、けれど、剣を振れるのはあと1度きりだろう。
次に攻撃を受けたなら、もうまともに動けはしまい*]
それは困ったな。
手柄なんてものは立てようとする程逃げていくものだ。
[>>=15ギィの言葉が軽い内は、こちらもまたそれに応じる。
>>=16真面目な色が加わればやはり、その軽さを収めて応じるのだが]
腹芸なんて考えられぬ程真っ直ぐなのかもな。
[落とした呟きは、まだ少し軽さが残ってしまっていたか]
[ともあれ、続く言葉は異論無きもの。
ゼファーと全面戦争なんてなればお互い消耗するだけなのは目に見えている。
何よりそんなことをすればゼファーだけでなく王国も資源財源が共に枯渇するだろう。
そんな未来は誰も望むまい。
なによりも、>>=17ギィの語る野望は]
…あぁ、見てみたいな。
戦ばかりではない、彼らの姿を。
[自分が討ち取ったあの青年のように、戦で命を落とすばかりだろう彼らに違う未来を迎えさせるものだから。
異論など出ようはずもない*]
― 平原 ―
……受け取りに、感謝する。
[託された願いを全軍が受け取る様子に、刹那、表情が緩む。>>82
けれどそれは本当に僅かなもの。
こちらの番、との前置きの後、語られたミヒャエルの最期の様子。>>83]
……仲間を逃がすために、ってのは、聞いちゃあいたが……。
[駆け戻ってきた小隊の面々の報告をふと、思い出し、ふる、と軽く首を振った]
そうか。
ゼファーの戦士として、最期まで、崩れる事なく立ち続けたか。
(……頑張って、最期までカッコつけたか。)
[そんな思いが過ったのは一瞬の事。
続いた評には、やれやれ、と息を吐いて]
……あいつは、今目の前にある事に、どこまでも真っ正直だったからねぇ。
[故に感じていた不安が、こんな形で現実になった事。
それを惜しむ気持ちはあるが、同時、己があり方を貫き通した事への賛辞もまた尽きない]
丁重な扱いに感謝する。
……こちらも、セルウィン・アルニムの亡骸は後方にて預からせてもらっている。
生き様貫いた戦士には、最大限の敬意を払う……必ず、彼が望む場所にて眠れるように取り計らうつもりだ。
[そこまでは淡々と告げた後。
一際大きく息を吐いて]
……さて、それじゃ。
伝えるものは伝えた、受け取るべきも受け取ったところで。
……お互いのやるべき事を、やろうか?
[猛禽の笑みを浮かべて、短く問う。
言葉を交わす時間が終われば、後は己が
真っ直ぐな将軍は、おそらく、真っ直ぐそちらに向かう。>>-18
森づたいに騎兵をつれていた可能性もあるから、自分よりよほど早くつくはずだ。
不意打ちを受けないよう、注意をしておいてくれ。
ところで、実戦を指揮してみた君の感触はどうだ?
ゼファーがいうほど王国兵は弱いか?
お前は、お前たちの、要だ。
見ていればわかる。
お前には、彼らを動かす力がある。
[剣も盾も自然な位置に下ろし、カレルへゆっくり近づいていく。
傍からは威圧しているように見えただろうか。
或いは、勝利を確信した足取りとも。
己自身は、ただ彼一人に向けて言葉を投げかける。]
俺に、カーマルグは必要ない。
だがカーマルグの富は必要だ。
わかるか?
お前は、俺の夢のために欠かせない人間なんだ。
俺と、お前たちとを繋ぐ要だ。
[体に力を溜め、地を蹴る。
未だ剣を握る彼の一撃に備えて、盾を構える。]
だから―――!
[右手の剣を高々と振り上げ、───放り投げた。
徒手となった右手を握り、拳を作る。
それを渾身の力を込めて、カレルの鳩尾めがけて打ち込んだ。]
/*
拠点から半日?くらい北上した位置から上陸してると思うんで、多分フェリクスのとこが一番近いはず?なんだけどなー。しかし数時間はかかるのかなこれ。
─ 平原 ─
こちらこそ。
セルウィン・アルニムの最期の願い、託して下さって感謝する。
[>>91敵将からの感謝に、こちらもまた感謝を重ね。
今度は己が伝えるべきことを伝えた相手の表情、その変化を黙して見つめる。
>>93戦士であるが故の思考もあるだろう、相手が何を思うかは分かるべくもない。
だが、互いに曲げぬべきと定めた正道は違わぬ様で]
王国も同様だ。
亡骸を辱めるは蛮族の所業。
王国もゼファーも違わず、戦いに殉じた兵には皆相応に報われるよう取り計らう。
[つもり、ではなく言い切った所で己の地位が相応に在る事は伝わろうか]
[こうして互いに、伝えるべくは伝え終わった。
貰った一時はこれで使い切り]
やるべきこと、か……そうだな。
[革に覆った左手で馬の手綱を、右の手に長柄の戦斧を持ち直し。
互いに単騎で向かい合う現状に、微か笑みを浮かべて]
どうだ、フェリクス殿。
俺とも一騎打ちと洒落込む気は無いか?
[狙った訳ではないがお誂え向きな状況と。
それぞれ後方控える兵達がぶつかればまた消耗は避けられないからと浮かんだ目測に、蹴られればそれまでと提案してみた*]
そうか。
…なら、早急に決着をつけねばならんな。
流石に二人の将相手は負けの目しか見えん。
[>>=20返す答えに、こちらが既に強者と対峙していることは知れるだろう。
続いた言葉には、頷きを見せた後]
単身であれば、王国兵は確かに弱い。
だが、軍としての統制ならば、ゼファーに敵わぬ訳ではない。
[実際に率いている現状、率直に抱いた感触を口に出した*]
[騒いでいたのは少しの間で、真面目な話が続くとなれば口をつぐむ。
フェリクス隊長がセルウィンの願いを届け>>74、ベリアンが全軍でと受け取った時には>>82、ちらりと横を向いて、笑み浮かべた。]
良かったな。
[さすが隊長。忘れてない。すごい。
という低次元の尊敬は胸の中だけにしておいた。]
[ベリアンの口から自分のことが語られてるのは>>83、なんとなくむず痒くて落ち着かない。最期の言葉>>84なんて自分じゃよく覚えてなかったけれど、そう、だったっけ…?
うわ、はずかしー。
なんて、赤くなった頬をごしごし擦る羽目になった。
おまけに隊長の評>>93なんて聞いた日には。]
うわ…
[顔を覆ってしばし身もだえる。
嬉しいのか恥ずかしいのか、自分でもよくわからない。]
― 平原 ―
[戦場で倒れた兵への扱いに関する言い回し>>99と、先の、ミヒャエルへの評。
ああ、こりゃ思ってたよりも大物だなあ、なんて思考は一瞬の事]
……おや、奇遇だねぇ。
こっちからも、それを提案しようかと思ってたところだった。
[一騎討ちの提案に、笑みが鋭さを増す。>>100
このままぶつかり合えば互いに消耗戦となるのは目に見えている。
ならば、それを避けられる術を取るのはごく自然なこと。
軽い口調の返答に、副官がぇー、と声を上げたが聞こえないふりをして。
槍を握り直す手に、力を込めた。*]
― 平原南 ―
[自然体で近付いてくるカナンの言葉>>95>>96を、立ち上がりながら耳にする。
立ち上がりながら理解を示す頷きを向けたが、周囲には立ち上がる仕草のうちの一つに見えたことだろう。
ふらつく足で地面を踏み締め、小盾と、剣を構える。
目の前でカナンも身構えていた]
やああっ!
[地を蹴るカナンに向けて、その場で剣を振り上げ。
カナンが剣を放り投げるのを目端で捉えながら、構えられた盾に剣を振り下ろした。
ガンッ、と金属がぶつかる音が奏でられる中で、左腕の小盾も構えはする]
[が、徒手となったカナンの右手を妨げることはなく、拳がカレルの鳩尾へと吸い込まれていった]
────── ッ!!!
[打ち込まれた拳が減り込み、一瞬、息が止まる。
周囲の音すら消える中で、カナンの声>>98だけが耳に届いた]
[身体を前方に折り曲げ、左手を地面へと突き出すように伸ばす。
右手からは剣が零れ落ち、カランという音と共に地面へと落ちた。
両膝も落ち、左手を地面につけたものの、先の傷の痛みに耐え切れず身体が左へと傾ぎ、地面へと倒れ込んだ]
〜〜〜〜〜ッ、
[しばらくは動けずに痛みに耐える。
一騎打ちを取り巻く兵の外から、仲間達が自分の名を呼ぶ声が聞こえた。
声に叱咤されるように、意識はまだ落とさずに身体をどうにか仰向けにする]
、 こうさん だ
[掠れた声ではあったが、カナンには届いたことだろう。
負けを認める言葉を紡ぎ、指笛を作ると、三度、長く尾を引く音を奏でる。
撤退の合図だ*]
/*
2IDやってるときの、オレのもう片方を当てるのなんて簡単なんだぜ。
なるべく触れないよう触れないようしてるヤツがそう!
ほんと、バルタ将軍とフェリクス隊長がいろいろ構ってくれて助かった。ものすごく助かった。
[ 駆け続ける男の五感に、篝火の光と馬の嘶きが触れる。
斥候に走った兵の報告で、北の森で交戦中の軽騎兵と王国軍だと知れた。 ]
フェリクス殿は?
『平原西方を突破するため先行されたと。』
[ 返った答えに暫し思考を巡らせる。 ]
─ 平原 ─
[>>101こちらの提案に返されたのは刃の如き笑み。
やはりあちらも消耗は避けたいか、そんな思いに戦斧を持つ手に力が入る。
あのミヒャエルの上官だ、勝てるかどうかも分からぬ相手だが]
ありがたい。
貴殿を討てば、王国の武もゼファーに劣らぬと示せようからな。
では、ベリアン・グラウコス
───参る!!
[手綱を引き、馬の横腹を蹴って駆け出した*]
[静かになった隣と、互いの上官が言伝を伝え合う様を見詰める]
――お前もな。
[掛けられた言葉と、笑みと。
こちらも同じものを返して頷く。
ベリアンとフェリクスの評に顔を赤くしもだえる様は、微笑ましいというかなんというか。
可愛がる者たちの気持ちが、少しわかったような気がした]
[互いの兵の消耗を避けるためにも、一騎打ちを、と。
ベリアンが提案し、フェリクスが同意する。
フェリクスは直に強さを思い知らされた相手だが、ベリアンの"個"としての強さは、自分にとって未知のものだ。
隣の青年と同様に、固唾を飲んで見守る*]
[ ベリアンの言葉に、状況を察した。
自分が残した命令だ。
ひたすらゼファー兵を苛立たせ、休ませないようにして疲労させる一方で、抜きん出たリーダーシップを発揮する者を見つけ出して落とせと。
兵にとっては華がない作戦だから士気は上がりづらかろう。
けれど、ベリアンは兵らの働きに手応えを感じているようだった。
自ら率いている実感、そして各所からの報告を受けることで読み取れたものか。
戦いによって見出され、磨かれて輝く星。
王国は徴兵制を活用することによって優良な人材を見出し、抜擢してきたのだ。]
[ 自分は、兵役という制度は悪くないと思っている。
3年でゼファーのような精鋭が育つはずもないが、郷里に帰った後、自警団をつとめたり、災害時にノウハウをもって動くことができる素地は作れる。
それに、兵役のような機会がなければ、他の職種や異なる身分の者たちが一緒に生活をすることはないし、国のさまざまな地区を訪れることもないのだから、共同体意識を育むにも有効な制度だと考えられる。
欲をいうならば、成人に兵役を課すのと同様に、子供に3年間の基礎教育をすべきだ。
そうすれば、この国はもっと成熟する──
そんな話をしたかったけれど、今はベリアンの集中を妨げるべきではない。]
我が加護を。
[ ひとつ、声を送って、月を仰いだ。
ベリアンにも等しく降り注いでいるだろうその光に同化して、彼の元へ行けたらいいのに。*]
カナン。
[ 恐らくは、この戦の局面を、一息に塗り替えるかもしれない
勝敗を問うでなく、ただ、確かめるように、唯一の名を。 ]
― 平原 ―
おやおや、随分と高く見積もってくれてるようだけど。
[自分を倒せば、という言葉にく、と楽し気な笑い声が漏れる]
こっちも、そう簡単には、倒れられない理由があるんでねぇ。
[軽く言いはするものの、背負うものの存在など、ここで改めて告げるつもりはなく。
名乗りと共に馬を駆り、駆けだす様子にふ、と息を吐いて]
ケファラスが長、フェリクス……参る。
……
[宣と共にこちらも馬を駆けさせる。
手綱は取らず、槍は右手で提げる態。
そこから、距離が詰まる直前、槍を横へと流すように両手で構え]
……っせい!
[対する将の胴に向け、穂先を叩きつけるように水平に振るった。*]
[指笛の響きを聞いてから、王国兵に視線を遣る。
その向こうにいるカレルの仲間たちにも。]
さっさと運んでやれ。
[声を掛けてから、彼らに背を向けた。
近寄ってきた兵が膝を付き、剣を差し出す。
それを受け取って、天へと掲げた。
夜空を突き抜けるような鬨の声がそれに応えた。*]
後方進軍中の部隊に、ここに合流し支えるよう伝令。新手が必ず来る。本体の横を突かせるな。
我らは、西方の援護に向かう。
[ 平原南は、必ずカナンが突破する。ならば、手を貸すべきは、新手を相手にし続けて居るフェリクスの方、と判断して、指示を下す。 ]
─ 平原 ─
簡単に倒れられぬ理由は、誰しも持っているものだ。
そこに道理があろうとなかろうと、な。
だからこそ、戦いなんてものが起きるのだろう。
[>>107相手の言葉に返すのは己の思い。
自分達が正義だなど、最初から思ってなどいない。
そんな事を告げるような言葉は、それ以上は吐き出さず。
>>108敵の名乗りに、く、と口端を上げ]
そんなことは、分かっている!!
[既に嘴を受けた後と、革に隠した左腕の傷の痛みが告げる。
手綱を持たぬまま馬を繰る技に、やはり相当の手練だと知れて。
右に提げられたままの槍の動きに意識を集中させていたから、間近まで距離が近付いた上でのその動きにも応じるが叶った]
っく、…っ!!!
[青銅の刃が鉄の刃を正面から受けて敵う訳が無い。
だから力で応じるではなく、水平に振るうその穂先に己が戦斧の柄を滑らせて軌道を逸らす。
ガリリッと柄の部分、硬木の削られる耳障りな音が響くのは僅かな間。
右腕を上げて柄を動かせば、槍の穂先を跳ね上げるも叶おうか*]
───…ああ。
[張り詰めていた気を、ゆっくり吐き出すようにコエを零す。
名を呼ぶ響きが、緊張をほどいていくようだ。]
やれるだけはやった。
あとは、向こう次第だな。
[響きには、やりつくしたあとの充足感が漂っていた。]
― 平原 ―
[返された『思い』に目を細めたのはほんの一刹那。>>112
名乗りと啖呵に返してくるのに、もしかして結構素直? なんて感想を抱いたのも一瞬で]
……っとぉ!
[振りぬいた穂先に戦斧の柄がかち合い、狙いがそらされる。
そのまま穂先を跳ね上げようという動きには逆らう事なく、勢いを生かして槍を上へと高く掲げて左手を離し]
ほら、よ、っと!
[軽い口調と共に槍をくるりと頭上で回して、そのまま突き下ろした。*]
[窓を食い入るように眺めていたけれど、どこかで呼ばれた気がして横を見る。
いつの間にかできていた別の窓の外、馬で駆ける小さな一団が見えた。>>85]
あー。バルタ将軍…。
[先頭を駆ける将のいでたちには見覚えがある。
己のことを、小を付けずに呼んでくれたひと。
フェリクス隊長の下にと推薦してくれたひと。
氷血将軍だなんて影で呼ばれているけれど、そんなことはないと思う。]
[感謝の言葉が少しくすぐったい。
将軍は、オレが死んだことをまだ知らないんだなー、と思えば、ちょっと変な気分もした。
こんな一小隊長の戦死報告なんて、将軍には届かないかもしれないけど。
ちゃんと、期待されただけの働きはできたのかな。
考えると心苦しいけれど、胸を張っていよう。
自分がやれることはやったんだから。*]
― 平原南 ―
っへへ……うん、そう、しとく。
[見下ろすカナン>>109に小さく笑う。
それだけでも胸に痛みが走った。
そのため、笑みは直ぐに掻き消えてしまう]
[指笛はカレルの隊と、北側で戦っていた次発隊へ向けたもの。
自隊は先に撤退の旨を伝えてあったから、混乱は少なく。
軽歩兵の隊長が放った伝達兵により、次発隊には状況が伝わることだろう]
[一騎打ちの包囲が解ければ、義勇兵が数名雪崩れ込むようにカレルの下へと走ってきた。
口々に「大丈夫か!?」なんて聞いてくるのには、「動けない」なんて返して。
カナンの言葉>>110を受けて仲間達はカレルを抱え起こす]
[抱え起こされた頃にはカナンは離れてしまっていた]
(この戦いの結果がどんな形になろうとも)
(僕は君の”夢”の力になると誓うよ)
[言葉として大っぴらには伝えられないけれど。
想いは伝わっていると信じて、カレルも撤退の隊列に加わる]
「馬鹿野郎、無茶しやがって!」
「ホント死んだかと思ったよ!」
「一騎打ちで勝てるはずがないだろ!?」
はは……でも、収穫がないわけじゃ、なかったよ。
…………ところで、この運び方、痛いんだけど…。
「仕方ないだろ、荷車とかないんだから」
「盾なんとか繋ぎ合せられないかな」
「あ、待て。篝火の道具運んできたやつは?」
「それだ、借りて来い!」
[仲間の一人に背負われる形で運ばれていたが、胸が痛くてどうにもならない。
訴えを受けてどうにか仰向けで運んでもらえることになり、ようやく全身の力が抜けた]
ホント、しにそ………
[胸に走る痛みに耐え切れず、意識が落ちるのはもうしばらくしてからのこと**]
[ 返るコエ、その深い響きに、彼の感じる充足感を共有する。
異なる国、異なる価値観、異なる望み...その全てを身一つで乗り越え、高く硬い壁を突き崩してきたのだ、と。 ]
そうか。
俺にも、必ず紹介しろよ、その大地の民とやら。
お前が、そこまでして口説いた相手を見てみたい。
[ 少しばかり、興味以外の何かが滲んだが、相変わらず男自身は無自覚だ。 ]
─ 平原 ─
[>>114相手がこちらに抱いたものは知る由も無く。
槍の穂先を受けた柄、抵抗もなく上がった右腕に違和を覚えたのは刹那。
くるりと向きが変わった切っ先に、相手の意図を察したのは瞬時だがそれに身体が追いつくかは別の話だ。
咄嗟動いたのは、やはり左腕]
ぐっ、う…!!!
[急所を庇い掲げた腕で受けた切っ先は、それを覆う厚い革で多少の勢いは削がれたろうが重力をも味方に得た力を殺し切るには至らない。
くしくもミヒャエルの槍を受けたと同じ場所、今度は裂かれるでなく貫かれた腕の痛みは瞬時に身体を駆け抜けるも、それに支配されるを拒み]
りゃああああ!!!!
[槍が引き抜かれるより先に、戦斧を横薙ぎに振るった*]
/*
\死ねない!!/\死ねない!!/\死ねない!!/
おかしい!こんなはずでは!wwww
死ぬために星の欠片になったのに!www
相手の英雄に生きろ言われて留め刺されなかったら死ねないわwwww
また事後処理か、頑張るwww
― 平原 ―
[突き下ろしの一撃は、相手の左の腕を貫き緋を散らす]
ちっ……。
[一撃で取れんかったか、と。
過るのは、そんな思い。
ともあれ、このままではこちらが捉えられているも同然、と槍を引き抜こうとするが。
それよりも早く、叫びと共に戦斧の重い刃が振り切られた]
……ぐっ……。
[勢いのついた一撃は、がら空きになっていた脇腹にがつり、と食い込んでまた、緋を散らした。
知らず、呻きが漏れるものの、それでも槍を引き抜いて]
……っは……。
やってくれる、ねぇ。
[僅かに距離を開けて対しつつ、向けるのは笑み。
あ、こりゃヤバいかも、なんて思考は、おくびにも出さないが。
地に落ちる緋の量は自状況の深刻さを端的に物語っていた。*]
[いつの間にか新たな窓が出来ている。
その先にいるのは相手方の将軍か、見知らぬ姿が駆けていく様子。
どうやらこの窓は千里眼のように、離れた場も同時に見られるらしい――
それに気付いたからか、とある心残りに反応したようにまた別の窓が現れる]
カレル――!?
[そこには今まさに、倒れんとするカレルの姿が映っていた>>104。
如何なる経緯があってその場面に至ったのか、注視していなかった者にはわからない。
ただ相手方が相当な大物ということは、周囲の様子や立ち居振る舞いから知れた>>110]
……俺なんかより、余程戦功を挙げたんじゃないか。
[かつては自分が指導する立場だった。
しかし一部隊を任された彼が立派にその役を果たしたのは、その状況から窺い知れた。
最後は敗北であったにしても]
というか、よくこの状況で生きて――……
……生きてる、よな?
[地に転がり、仲間に運ばれていく様子>>118をはらはらと眺める。
あれだけ痛がっているということは、逆に致命傷ではないのだろう。
しかし、大怪我ではある]
もちろんだ。
戦いが終わればすぐにでも会わせてやる。
生きのいい奴だ。きっと気に入るぞ。
[明るい口調で保証する。
むこうのコエに滲む何かは、気づいたけれども直接指摘したりはしなかった。]
なにしろ俺とお前は同じものだからな。
俺が気に入ったんだから気に入るって。
[ただ、そうとだけ付け加えておいた。]
あとは、戦いを終わらせるだけだな。
[コエの雰囲気を変えて呟く。]
どう終わらせるか。
それが、最大の難問だ。
[王国は侮れぬ敵だ。
勝つにせよ負けるにせよ、最善を探さねばなるまい。]
[騒がしい仲間に運ばれていく様子に、とりあえずは大丈夫だろうと視線を戻す。
ベリアンとフェリクスの交錯は続いていた。
フェリクスの槍がベリアンの腕を貫くのに息を呑み。
しかし続く一撃は、フェリクスの脇腹の深くを裂いた]
[それなりの地位にある者同士が、緋色に塗れながらも戦い続ける。
その様を目を逸らさず、決着の刻まで見届けた**]
─ 平原 ─
[>>120革の小手を経て己の肉まで貫く程の勢いだ、この一撃で決めるつもりだったのだろう。
聞こえた舌打ちに微か浮かぶは、首の皮一枚繋がった生と、熟練の戦士と対等に戦えている誇らしさ。
それも腕から苛む激痛にすぐ歪み、更にそれに捕らわれまいと食いしばった歯にかみ殺されるけれど。
絶好の機を逃せないと横に振るった斧、青銅の刃がフェリクスの脇、掠るではなく確かに捉えた手応えに、更に力を込めて薙ぐ。
そうして己の右手がしっかりと振り切ったと、左腕から槍が引き抜かれるはほぼ同時。
塞ぐものが無くなった傷からは赤が遠慮なく流れ落ちるが、先の傷を縫った糸が千切れるは抑えてくれている。
くらべものにならない痛みはあるが、指は動くからまだ戦える。問題無い]
貴殿相手に、なりふり構っては…
勝てぬ、だろう?
[く、と浮かべた笑みは、この状況では似つかわしくない程に清々しいもの。
仕切り直しと戦斧を構え直した、次に動くが互いに最後の一撃となろう*]
― 回想 ―
[ かつて、英雄の子として、多くの者から特別視され、遠巻きにされていた少年時代、その少年を、ただの子供として扱った数少ない人間の一人がフェリクスだった。 ]
[ その彼が、自分から距離を置き始め、怠惰を装い始めた時、疑ったのは、叔父の影響だ。
叔父は政敵に容赦なく、そして若者から人気のあったフェリクスは、脅威となる可能性のある相手と、看做されていたのを知っている。 ]
[ だから、フェリクスに訳を訪ねる事はできなかった。
そもそも男が彼に懐いていなければ、叔父もその存在を見逃していたかもしれない......その思いが、彼に再び近づく事さえも躊躇わせた。 ]
[ それでも、フェリクスに教えられた槍の技は、男の生きる道標の一つだった。いつか、彼の技を超えたいと、その願いは少年の頃から変わっていない。 ]
あれ?
元首サマじゃん。
[気づけばもう一つ窓が開いていた。>>+52
どうやら一騎打ちの直後らしい。
倒れている方は知らないけれど、立ってる方は良く知ってる。]
オレ、このあいだの選挙であのヒトに投票したんだよねー。
なんかやってくれそうだしさ。
それに、すっげぇ強くてかっこいいんだよなぁ。
[ぺらぺらとつれづれなるままにしゃべっていたけれど、セルウィンの顔を見て少し黙った。]
[それよりも、視界の端に見えた赤に意識が持っていかれる。>>122
隊長、と叫ぼうとして声にならなかった。
テーブルに腕を突いて、身を乗り出す。
え。うそだろ。なんで、血……。]
隊長…
[掠れた声がようやく出た。
食い入るように、先を見つめる。*]
[ 俺とお前は同じもの、と、躊躇いなく断じるカナンのコエに、鼓動が跳ねる。
人が聞いたら、きっと仰天するだろう。 ...浮かんだその言葉は宙に消え ]
確かに、そうだな。楽しみだ。
[ 静かな肯定だけを返す。 ]
[ 戦を終わらせる、その形を探るカナンの言葉に、思い出すのはギデオンが最後に落とした言葉>>61 ]
薬も飲み過ぎれば毒となる。ほどほどがいい。か...
隊を再編し次第、北へ向かう。
フェリクスの隊と合流して、態勢を立て直す。
伝令を飛ばせ。状況を確認しろ。
[当面の動きを指示すれば、周囲の動きはさらに慌ただしくなった。
やがて、わずかな小休止のみを挟んで部隊は動き出す。
北へ。*]
― 平原 ―
[清々しい、とさえ言えそうな笑みと共に向けられる言葉。>>123
それについ、楽し気な笑みが浮かんだのは、已む無しか]
確かにそぉねぇ。
俺も、ここまで食らったのは久しぶりだし。
[必殺の一閃を止められた事も、深く身を食い破られた事も。
以前、生死の境を彷徨った時以来だなあ、と思う。
そういや、あの時は後の嫁さんに散々怒られたなぁ、なんて思ったのは――怒られるじゃすまない事になるかもしれない、という予想が過っていたから]
ほんっとに、今回の戦は。
いい意味での予想外に、よく、あうわ。
[軽く紡ぎつつ、口元を軽く、拭って]
……そういう意味では、楽しいんだけど……あんまり、長引かせても、ねぇ?
[槍を握り直しつつ、脇腹に力を入れる。
傷は臓腑に届いているのか、いつものようにはいかないが。
後一刺し、繰り出すくらいは持つだろう、と傷を締めて]
てわけで、そろそろ、決着つけようかぁ……。
……
通させて、もらうっ!
[叫びと共に、真っ向、馬を駆けさせる。
狙うは加速の勢いを乗せた突き、一閃。*]
[ フェリクスの居場所までは迷う事はなかった。明々と闇を照らす王国軍の篝火が、そこで繰り広げられる死闘を、余さず照らし出していたからだ。 ]
一騎打ち、だと?
[ 緋く濡れる姿に、一歩遅れたか、と臍噛む思い。>>122 ]
フェリクスっ!
[ 声は無意識に、少年の頃そのままの色を纏った。* ]
薬も飲みすぎれば毒?
…確かにな。
[不意に届いた言葉に、誰の言葉だ?と疑問が浮かんだが、重要なのはそこではない。]
俺たちは相手を殺しつくしたいわけでも、こちらが全滅するまで戦う気もない。
どの時点で、妥協できるかだな。
若い連中を納得させ、長老どもを黙らせる程度の戦果は持ち帰る必要がある。
それが為されなければ、先も無い。
.........カナン、急げるなら、出来る限り、早く来い。
[ ふいに、コエの調子が、何かに耐えるように、絞リ出す声音に変わる。 ]
─ 平原 ─
[>>127相手の顔にも似た様な笑みが乗るのに、こんな状況だと言うのに喜色が浮かぶ。
生粋の武人ではない己でも、強者と分かる相手に認められるのは嬉しいものだ。
本当に、ミヒャエルといいフェリクスといい、戦場で会ったでなければまた会いたいと思えた好人物だろうと思うのに]
そうか、それは光栄だ。
こんなに全てを投げ打つのは、初めてだからな。
[ミヒャエルと同じく、フェリクスともこれが最初で最後の邂逅だと分かるから。
こんな時だというのに、止める事も無く言葉を返す]
…あぁ。
俺も、迎えを所望されている。
楽しさにかまけて友を待たせる訳には、いかないからな。
[対峙する相手の脇、己が割った腹から見える傷の深さは致命と見て取れる。
けれど、最期までその闘志が消えぬことは、既に己の部隊皆ミヒャエルから教えられている。
だからこそ、彼の嘴の鋭さが鈍る事はない。
そして、それを正面から降さねば王国の格を示す事など出来ようもないとも自覚して。
手綱を操る左手を離すと、太腿でぐっと馬の背を挟み、足で腹を蹴って奔りだし]
、っあああああああ!!!!
[相手と同じく、馬の走りに合わせた勢いに翳した戦斧を、突き出された槍の真正面から鉢合わせ。
己の首の皮一枚を掠め切った槍の穂先と、フェリクスの胸に確りと食い込んだ戦斧がそれぞれの赤を纏う。
>>130より多くの朱を流す彼の名が響き聞こえた*]
……、
[どうした、という言葉は呑み込んだ。
あんなコエで呼ぶのは、聞いたことがない。]
わかった。
[是非もなく、行くと答える。]
[ 双方覚悟の上の一騎打ちに、割って入る事も、邪魔する事も出来はしない。
普段の男ならば、それも戦士の倣い、と顔色一つ変えずにいられた事だろう。
それが出来なかったのは、恐らく、彼の真実を知る事なく、己の真実を伝える事も出来ず、断ち切られようとする絆を惜しむが故。 ]
― 平原 ―
おーや、初めていただいたか、そいつは光栄。
[確かな技量を、そして、強き意志を有する者。
その全力を最初に引き出せた、というのはそれだけのものを示せたという自負にも繋がる。
だからこそ、その言葉に浮かんだのは笑み]
[理由は異なれど、長引かせられぬ、という点での意見の一致。>>132
対する敵手とこういう形で息が合うのは、心地よいもの。
こちらが深手を負っているとみても、対する将には侮る様子はない。
その心意気に敬意を抱きつつ、必殺を期して放った一刺しは突き出された戦斧に逸らされ、狙った喉ではなく首の皮一枚を掠めて過ぎる。
そして、己が身に食らいつくのは――先ほどよりも深い、青銅の一撃]
……は。
お見事……。
[紡いだ直後にせき込んだ勢いで、口から緋が落ちた。
身体がふらつくが、けれど、その場で崩れ落ちる事を己に許すことはできない。
戦士としての意地、個としての矜持もあるが、何より]
……ぁー、もー。
…………なんてぇ声、上げてんの。
[微かに届いた、己を呼ぶ声――懐かしさを感じる響きを帯びたそれの主に、無様を晒したくない、という思いがあったから。*]
― 平原南 ―
[ようやく少し落ち着いて傷の手当を受けていた元首は、不意に鋭い視線を北へと向けた。
なにごとかといぶかる兵をよそに、立ち上がり歩き始める。]
馬だ!
伝令の馬がいるだろう。一頭連れてこい。
[慌てて追い縋る兵が治療を完了しようとするのも待たず、引き出された馬に飛び乗る。
何かを察した古株の兵がさらに三頭の馬を引いてきたときには、駆け出していた。]
おまえたちは命令通りに北へ向かえ!
私は、先に行く!
[お待ちくださいと、三人の兵が後を追う。
それに構うことなく、魂が呼ぶ方向へとひた走った。**]
[ 一瞬、閉じてしまった瞼を開け、大きく息を吸い、ざわめく周囲の兵全てを恫喝するかの声を上げる。 ]
勝負ありだ!
[ カナンは、恐らく間に合わない。だから、この場を収め、見届けるのは男の役目だった。 ]
[ 足取りは重くゆっくりと見えるのに、男の歩みは速い。並ぶ兵士達の後ろから、一気に前に出ると、フェリクスとベリアンの間に立つ。 ]
どのような仕儀で一騎打ちとなったのかは聞いた。ゼファー軍将軍バルタ・ザールの名において、ここは兵を退く。
が、貴殿も傷の手当てがあろう、こちらの退却にも暫しの猶予を頂きたい。
[ 願う言葉を伝え、その返答がどうであっても、フェリクスの方へと馬を寄せ同じ緋に濡れるも構わず、その肩を支えた。>>137 ]
フェリクス...狡いですよ、勝ち逃げする気ですか?
[ 少年の頃と同じ口調で囁く声が、わずかに震えているのは、フェリクスのみに聞こえたろう。 ]
俺も、カナンも、まだ、あなたに一度も勝てていない。
俺達は...誰にも負けられないのに、あなたのおかげで黒星がついてしまう。
[ 伝えられなかった真実を、恨み言に混ぜて口にする。きっと、彼は、彼だけは気付いていたのではないかと思うけれど。* ]
/*
めちゃくちゃ、全方位に申し訳ないけど、うちが年下って相当珍しいので、この機会は逃せない(まがお)
─ 平原 ─
王国にも強者は居るが、ゼファーの者にはやはり及ばないからな。
[>>135光栄と告げられた声に返すのは、卑屈ではなく事実。
個々人で比べるならば、幼少より鍛えられているゼファーの戦士に王国の兵が勝るなど土台無理な話。
だからこそ、己がフェリクスに、正々堂々と勝つ必要があったのだ。
>>136少しでもずれれば良くて相討ち、下手をすれば己が絶命していただろう槍の軌道を逸らせた事が功を為した]
……一騎打ちを受けて下さって、感謝する。
[先の脇腹の傷に併せて胸に食い込んだ斧傷の深さは、もう息を吐くすら困難だろうに。
見事と賞賛を紡ぐフェリクスに、斧をひき馬の手綱に左手を戻して礼を示した]
[>>140そこに響いた、勝負の決着を告げる声は調子こそ違えど先に聞こえたと同じもの。
視線を向けて彼の姿を見止めるのと、相手がこちらに向かい来るは同時。
>>141己とフェリクスの間に立った彼が名乗る名に、友と対峙した相手と悟り]
構わない。
元よりそのつもりで一騎打ちを挑ませて頂いた。
[王国はともかく、ゼファーに消耗させる要はある。
だが、あくまでそれは戦の上でなければならず、戦法としての正道は逸れても非道を選んではならない。
筋を通した上での申し出を受けぬ道理は無いと答えて、フェリクスを支えるその姿を見まもった**]
ゼファーの隊長格を一人、降した。
お前の加護の御陰だな。
[失血のせいか、声の力は先よりも弱いが、意識は失せず]
ゼファーの兵から離れた所で、騎兵を50ばかりそちらに向かわせる。
[迎えを送る算段も、忘れてはいなかった**]
……こちら、こそ、だ。
ベリアン・グラウコス……きみと、立ち会えた事に、心よりの感謝を。
[感謝を綴る声に、途切れがちに返す。>>144
声を出すのもそろそろ厳しい、と思いつつ、しかし、ここで意識を失うわけにはいかなかった]
[場を仕切る声は、どこか、遠く聞いていた。>>140 >>141
あー、ホント、でっかくなったなぁ、なんて思考がふわついた意識を過る]
……悪いねぇ……でも、こればっかりは、天命もあるから、ねぇ。
[震え帯びた囁き声>>142に返す口調は、軽いもの。
それはどこか、少年時代のそれと近しく]
……は。
そういや、そうね。
[恨み言に秘められたもの。>>143
それに、ああやっぱりか、とぼんやりと思いつつ]
……俺が、置いてく黒星なんて、些末なもんでしょ。
きみらなら、それよりももっとでかい星を掴める……だから、そんなモンは踏んづけて、
[余計なものに囚われることなく、よりよい未来を掴めと。
そう、告げた直後にまた、緋を吐いて]
……で、だ。
悪いがコレ、チビが……フェンが、使えるように、なったら、渡してやってくれん?
[コレ、が示すのが手にした槍であるのは伝わるか]
あと……リギアに。
『二度はできんかった、ごめん』……って。
[次いで託すのは、妻への伝言。
あとはなんだったか、と意識を回すが、そろそろ限界が近いのは感じていたから]
……いろいろ、楽しかったよ、きみらのおかげで。
ありがとさん、バルタ。
…………元首殿……カナンにも、よろしくな。
[個としてどうしても告げたい言葉を、紡いだ直後。
/*
いやあ、うん。
久しぶりにるがるで死んだな……コンちゃん以来か……。
てかホント、休みでよかったわ……でなかったら、りあるが死んでたよねぇ。
天命なんて言葉、あなたには、似合いませんよ。
[ 兄のように思っていた、昔と、どこか重なる声音に、こみ上げるものを飲み込む。 ]
はい、フェリクス...はい。
[ 続いた言葉に、伝わったのだと、僅かな安堵を感じた直後、こぼれ落ちる命のいろに目を伏せる。>>148 ]
[ 次いで、託されたのは彼の大切な者達への形見と伝言。>>149 ]
貴方の息子には、いつか俺が、貴方の技も伝えます。奥方への伝言も確かに。
[ そうして、最後に伝えられた、彼自身の心からの言葉。>>150それがきっと、欲しかった真実だったのだと... ]
[ がくりと下がる
必ず、未来を開いてみせます。ありがとう...
[
時を与えて頂いた事、感謝する。
貴君の名を、お聞かせ願えるだろうか?**
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