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天に記す一葉 は 黙示天使 アデル に投票した
国軍技術開発部主任 マチス は 黙示天使 アデル に投票した
空賊殿下 ダーフィト は 黙示天使 アデル に投票した
飛行士 コンラート は 黙示天使 アデル に投票した
告死の影翼 シメオン は 黙示天使 アデル に投票した
天軍指揮官 ナネッテ は 黙示天使 アデル に投票した
黙示天使 アデル は 黙示天使 アデル に投票した
臨時元帥 クレメンス は 黙示天使 アデル に投票した
黙示天使 アデル は村人の手により処刑された。
臨時元帥 クレメンス は、天の子 マレンマ を命を引き換えに復活させた。
天の子 マレンマ は死の淵から蘇った。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか?
現在の生存者は、天に記す一葉 、国軍技術開発部主任 マチス、空賊殿下 ダーフィト、飛行士 コンラート、天の子 マレンマ、告死の影翼 シメオン、天軍指揮官 ナネッテの7名。
天軍指揮官 ナネッテは、告死の影翼 シメオン を投票先に選びました。
選ばれた。
仲間。我らの。
強き光。
強く、純粋。
壊れた?
消えた。
消えてないよ。
還る。
還る。我らと。 光に。
共に。 光に。
───名も無き天使の声。 あるいは星の囁き
「じじいへ」
「いつかまた飲みましょう」
「はっちゃけすぎないでくださいね」
「わが師へ捧ぐ」
「ツマミは後で持っていきます」
「飲みすぎ厳禁」
「そちらでも楽しんでください」
「合流は後になります。でないと怒るでしょう?」
「我が友へ」「早く来過ぎだ、馬鹿」
───とある将に捧げられたボトルのメッセージ
一本、産地不明
天に記す一葉 は、告死の影翼 シメオン を投票先に選びました。
ナタリエル様――
[己の存在を光に帰すより少し前。
一喝に打たれ、生命の力に圧倒され折れんとしかけた意志が覚醒する]
そう、でした……。
私は、貴方様に与えられた名により生まれ、貴方様の祝福により力を授かった。
だから……お返しします。
私のすべては、……貴方、だから……。
/*
やあやあおつかれさまでした!
やっぱり、墓落ちはいい。いいものです。
して本日の投票デフォはコンラートでしたよ。はい。
/*
ナネッテ様に愛を囁くためだけに動いてきたのに。
これじゃ台無しだよーーーー
[教訓。大事な台詞は先に用意しておきましょう]
空賊殿下 ダーフィトは、告死の影翼 シメオン を投票先に選びました。
天の子 マレンマは、告死の影翼 シメオン を投票先に選びました。
[対する男の心の内>>3:249、その深い所までは知れぬ。
ただ、ひとつだけ、共通するものがあった事は、互いに知る由もない事で]
……伝えられたら、ねぇ……。
[左の腕の傷から零れるのは、月白色の光の粒子。
繰り出した一撃は、確かに急所を捉えている。
後は、と思ったその矢先]
……なんっ……!?
[『死にどころは、己で決める。』
吐き出される紅と共に落ちた言葉。>>3:251
それと共に引き抜かれたものが何を意味するか。
気付けるくらいには、ひとの子に近しくあったから、すぐにそこから離れよう、とした──のだが]
……ちっ!
[手榴弾が弾けるよりほんの少しだけ早く、左腕から白刃を振り払い、後ろへ飛びずさる。
影の防御を巡らせるにはやや遅く、衝撃が身を揺らした]
ったく……!
こんな驚きはいらねぇってんだ!
[天使らしからぬ悪態をつきながら、翼を広げる。
衝撃で崩れた天井そこから覗く空へ向けて、出せる全力で羽ばたいた。*]
/*
すっげ今更だけど、トラオムングの装備、書いたのと描写したのとでズレてた気配ががが。
いや、装備は生えるって書いてはいるが、普通に間違ったぞこれ。
側面に魔導砲無い予定だったのに!!
/*
ところで改めて読み返してみてもアデルがかっこよくて可愛くてたまらなかったので、私はごろごろ転がっているわけですが。
あとで謝りたかったことについて聞きに行くので、正座して待っていてください。
告死の影翼 シメオンは、告死の影翼 シメオン を投票先に選びました。
− 箱船上空 −
[身に降り注いだのは、痛みではなく、音。
世界に溶けゆく ひかり。]
これが 天使か
なん て ──
[洗われる。 もうひとつの 理解。]
飛行士 コンラートは、告死の影翼 シメオン を投票先に選びました。
/*
はっ、ここ、中身発言大丈夫なんですね。
まずはお疲れ様でした。
時間ぎりぎりすぎて愛を囁いたりメモ貼ったりが間に合わずちょっと凹み中……
/*
元帥もアデル殿もかっこよすぎて、もう…(まだ泣いてる)
デフォは、ナネッテ様でしたの。
シメオンは俺だよなー担当。どう見ても。
さてさて、どのあたりでネタばれるのがいいのか。
……黙示殿……。
何か、あったの、か……?
[羽ばたきながら、投げかけるのは、問い。
先に感じた光、それが何を意味するのか。
それへの微かな不安が声音に滲む。
揺れる響きは何かしら、痛みを受けている事も合わせて伝えてしまうか。*]
[それでも、出し切った力が戻るわけではなく、
意識は境界にあって、]
あ…
[飛竜の背に仰向けに倒れ込みながら、降下してくる六翼の大天使を視界に映した。]
[手榴弾が爆発する寸前、飛び離れる天使の姿が見えた。
ちと距離が足らんなとか、
やはり一筋縄ではいかんなとか。
そんな苦い思いも、胸の痛みも、
全てをかき消して、爆風が吹きすさんだ。]
[それで魂も飛ばされたのだろう。
そもそも魂とは飛ばされるものだろうか。
謎は謎のまま、ぽつねんと薄青い世界にいる。]
やれやれ。
死んだら息子が迎えに来るかと思ったが、
そういうものでもないらしいな。
[世知辛い世の中よ、と嘆きながら腰を下ろせば、いつの間にか椅子がある。
せっかくだから暫くゆっくりするかと、軽く伸びをした*]
/*
wwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwww
ログ落とそうとした瞬間、腹筋持ってくえんじゅさんちょっと卑怯じゃないです!???卑怯じゃないです???!wwww
― 箱舟上空 ―
[謳え───、と。>>3:256
光の天使が為した号令は確かに天にも高らかに響き、
その最後の輝きは地をも明るく照らし出した。
その輝きは、意志の輝き。
人の子は知るだろうか、それは───天使の最後の命の輝き。]
な ……………、
[その輝きは、強く降り来る天使の一群と、
そしてまた眠りにつく光の繭をも照らし出した。
地上にひとつ、太陽の生まれるが如き輝きの意味するものは、]
[ 木の葉落としの急降下を敢行しながら、ダーフィトに向かって白い羽根を投げる ]
Proteggere!
[ 羽根は爆発的に広がる光の中で、虹色のシャボン玉のような皮膜となって、飛竜とダーフィトを包んだ。
天使の光の矢が降っても、いくらかの間は、その皮膜が防ぐはずだ ]
[天使が光に還える時に放つ、最後の輝き。
ああ、純粋なる者、
なんと清浄でうつくしきことか。
その輝きは、その意思のまま世界を照らすだろう。
光の繭にも奇跡の夜明けを運ぶのだろう。
礎とならん、その心>>3:255のままに。]
───── アデル。
[大天使を囲む光の群れは、
次第にその速度をゆるく落とした。
それは光の階を降り来た、あの日の降臨の姿にも似て。]
……────
[その姿は荘厳に。
人の子の船よりも何よりも、大天使のまなざしは、
失せし光の天使の遺した輝きにこそ注がれている。
その輝きを愛でるように、慈しむかのように。]
/*
だーーーーーーーふぃとwwwww
・ナネッテ>>10
・ナネッテ>>10
・ナネッテ>>10
メモに貼るのそこォ!?????
wwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwww
/*
墓落ちは何度やっても焦るし、だいたいなんかやらかす。わかる。
時間は永遠の敵じゃなあ。
表はまったり観戦モードに移行できればいいかなと思いつつ、適当好き放題でやっていいものかな、と思っておるよ。
[遠く、呼び掛ける声が聞こえても、もはや返す術はない]
[存在を賭した最後の力は、爆発的な光の力を生み、その代償に光の器たる肉体は消滅した]
[だが、その意志は]
― 繭 ―
[天空を光が満たす。
それは、六翼の大天使の輝きであり、群れ集うものらの光でもあり、
命散らせたひとりの天使の、最後の輝きでもある。
眩い光を浴び、大気揺らす天上の響きを受け、
強く純粋なひとつの意思を受けて、
眠っていた繭が、ふと、小さく身じろいだ。]
[繭の中心に白い筋が現れる。
内側から押し開こうとするように、膨らんでいく。
やがて白い筋は亀裂となり
───零れるように、光が溢れた。]
[亀裂から七色の光が噴き出して、翼のように広がる。
光そのものに押し広げられて、繭は左右に割れていった。
虹色の光に守られるようにして、繭の中から立ち上がるものがある。
真白く伸びやかな、瑕のひとつとてない肢体。
光の翼がそれを包み、純白の衣を為した。]
Et factum est iterum
[私は、再び、来た。
呪そのものの言葉を紡ぎ、紫水晶の瞳を開く。
薄く開いた唇は、再び光ある世界に生まれ落ちた喜びに微笑んでいた。]
/*
おはよう世界。
…といいたくなりますね。
呼ばれた気がしてとりあえず出てみたけれども、大天使さまの追悼の時間を奪ってしまったかもしれない。
/*
wwwwwwww
wwwwwwwwwwwwww
wwwww
あ。おかえり。
wwwwwwwwwwwww
wwwwwww
[戦場で奏でられた音が大音量で響き渡る>>3:256。
音自体は厳かなる、律されたものであるのだが、力そのものでもあるが故にか質量のようにマチスの耳と頭を苛んだ。
それは戦場が光に包まれるまで続き、やがて耳鳴りを残して薄れていく]
ッ、いまのは、 ……──── !?!?
[頭を振り調子を戻そうとしていると、腰に据えた元帥杖が突然音声>>3:258を発した。
様々なことが同時に起こり、若干パニックに陥りながら元帥杖を調べ始める。
ようやく取り外せる箇所を見つけると、音声はぴたりと止んだ]
何なんだ、急に。
[先程の音に反応した、というわけでも無さそうだ。
嫌な予感が胸を刺す]
ダーフィト?
おい!?
[耳鳴りの中、通信機からの音だけははっきりと拾う。
何かあったと思えるような声。
丁度目を離していた時でもあったから、何があったかまでは知り得ない]
[だがそれよりも気になることがあった]
ダーフィト!!
[通信機から聞こえた声はどこか弱々しく、何かがあったとしか思えぬもので。
慌てて戦場となっていた場所へと駆け込んだ。
黒煙>>11がたなびきゆくのみを見る]
くそっ!
ダーフィト、ワァズ…!!
[煙を追うようにコンラートが乗る戦闘機>>16が急降下していく。
艦の縁から身体を乗り出すようにして見遣れば、らせん状に旋回し始める機体が見えた。
それを見てほんの少しだけ安堵を浮かべる。
ダーフィトのことはコンラートに任せるより他無い]
子爵、艦は動かせそうか?
最大目標は達成された、引き時だろう。
[繭の確保は二次目的。
それについては”駝鳥”らが動いているため、最大の成果を果たした《シャドウ・バレス》は撤収すべきだと伝える。
艦長代行である子爵はどう判断したか。
ダーフィトが不在な今、判断は彼に委ねられる*]
[光の天使の放った輝きは、
繭に取り付いていた”駝鳥”>>3:207らを払い、
圧されていた下級天使らに力を与えたようであった。
そこかしこで、再び力を取り戻した天使らの反撃が始まっている。
そしてまた、大天使の連れて降り来た下級天使らによる裁きも。
……けれど三対六翼の輝ける大天使は、
今この時ばかりは、人の子の船への裁きを下すことなく。]
その小さき命惜しくば退け、人の子よ。
[やがて人の子らへ向け、放たれるは妙なる天の響き。
その瞳には、小さき人の子は映されてはいない。
二つながらに落ちる小さな影>>11>>16も、また。]
これよりは天の奇跡、
その奇跡を不遜にも穢そうというならば、
…… 命を以て、購うが良い。
[ただ。
言葉の間にも下級天使らは、人の子を撃ち落とし続けている。
それを見捨ててゆけと、優美なる声は告げるのだ。
六枚の翼が眩く背に広げられる。
いっそ慈悲深く人の子らに命を下して、
大天使は胸に下げた首飾りへと指先を触れた。*]
[声が聞こえた気がして振り向けば、なにやら光があった。
光、と思えたものはどうも人のかたちをしており、
さらに言えば、おそらく天使のかたちをしている。]
ふむ。
[面白いものを見た、という顔で相手を眺める。]
お迎えに来た、というわけでもなさそうじゃな。
多分儂は死んどるんじゃが、
そちらさんはなにかね?
[もはや肉体やら責任やらから解放された気軽さで呼びかけ、なんならこっちに来て座るかと横を叩く。
もうひとつ、椅子が生えた。]
/*
などという調子でじわっと進めつつ。アデルはおやすみ。
儂もそろそろ寝るかね。
地上は頑張れよー。
[手を振った**]
/*
見ごろせ!!!は、英雄にはあまりにも酷だろうと思うので、で。
大丈夫ですーー、を、ト書きでやってくれていいのよ…
/*
私は、再び、来た。
wwwwwwww
wwwwwwwww
wwww 見るたびに、やばいもん起こしたって顔にしかならねえわこれ。やばいわ。絶対にダメ、寝てなさい。すりーーぷ!!!!www
/*
だってほら。
やっぱり嬉しくなっちゃうじゃない?
はやく、おかえりって言ってもらいたくなっちゃうじゃない?
うふふ。わくわく。(メモの流れを見ながら)
― 《シャドウ・バレス》 ―
[頭上から降り下りる光は速度を緩めていた。
今ならば離脱も可能だと判断されたか、《シャドウ・バレス》は繭から次第に離れていく。
離れ際、繭を護っていた天使らが”駝鳥”を払い落とすのが見えた。
上方から降りてきた天使も加わり、殲滅戦めいた様相へと移り行く]
っ………
[これまで《シャドウ・バレス》や”駝鳥”を援護して来た竜騎兵や戦闘機らも攻めあぐねているようだ。
一定距離離れることが出来たなら、彼らも離脱し始めるのだろう]
[そうしていると、またあの声が響いてくる]
天の奇跡…?
[また何かしでかそうとでも言うのか。
撤退はその物言いに従ったようにも見えそうで癪だったが、天使の軍勢の一端を削り取ったのは事実だ。
背を丸める必要などどこにもない。
”駝鳥”が壊されてしまうのは少々痛いが、必要犠牲となるのだろう。
人の命とは比ぶるべくもない]
[やがて、繭の上を占拠していた”駝鳥”が全て打ち払われた時]
[繭に亀裂が入り、七つの光が噴出す>>19のを見た*]
シメオン。
[声紡がれたのは、奇跡の前にか。
どこか揺らぐを含む声に返されるのは、透明な響き。]
…… アデルは、光に還ったのだ。
[その意味するところ、
天使であれば取り違えようのあるはずもない。
端的に事実を告げて、滲むのは打ち消しようのない寂寞の色。]
─────、 だが 、
[ただ、付け加える声にはそれだけではなく。
どこか、かの天使を誇るかのような響きを帯びて。]
アディリエルは務めを良く果たしたよ。
奇跡の目覚めに、これ以上ない働きだ。……ふ。
…… 褒めてやらねば、なるまいな。
[そうして告げる音には、どこか温かく微笑むかの色がある。
惜しむ心に違いはないが、その在りようを、
誇らしくも賞するように。]
シメオン、お前は。
…──── 大事ないか …?
[そうして言葉を続ける最後。
揺らぐ色音に、僅か案じる響きが乗った。*]
/*
あと、シャドウ・バレス(濁音)とシャドウ・パレス(半濁音)が混在しているのを、割と面白く見ている私だよ。
― 羽化の時 ―
Sanctus, sanctus, sanctus,
[ああ、それは正に奇跡の光景だ。
天に満ちる光が、その輝きが優しく繭を揺らして、]
dominus deus sabaoth.
[光の軍勢が人の子らの軍勢を打ち払う、その只中に。]
Pleni sunt caeli et terra gloria tua.
[うつくしく満ちるは、七色の彩。>>19
立ち上がるその姿を祝福するように、
輝ける天使が空を舞う、その中心に。]
──── 良く、戻った。
いとしき子よ。
[試練の時は終わり、御子は再び地上へと戻り来たのだ。
そこへ三対六翼の大天使が降り立った。
微笑みを浮かべて、自らの首に下げていた銀の首飾りを外す。]
新たなる目覚めに、我が祝福を。
おかえり、マレンマ。
マレンマ・
[そうして銀の首飾りを、静かにいとし子の首へと掛ける。
周囲を巡り、天に輝ける天使らが、
その光景を祝福せんと天上の音を*紡いだ*]
― 地上 ―
[ 黙示天使の遺した光が齎した奇跡を目にすることもないまま、黒い飛竜と共に複葉機は大地へと降りていく ]
………
[ ふいに、顔を上げ、コンラートは視界の端に虹色の光が煌めくの見た ]
マーレ……?
[ 大天使の呪いがもたらす痛みの中、途切れ途切れの記憶が、胸の中をよぎる。
それは、小さな弟との日々であったり、マチスと共に宇宙への夢を語った日々であったり…全く別の、見知らぬ光景であったりもした ]
[ 地に着けば、ダーフィト達を覆っていた泡は弾けて消える ]
は…あ…
[ 同時に痛みも遠のき。程近い場所に、コンラートも機体を下ろした ]
ダーフィト!
[ 天使達も追ってくる様子はないと知ると、複葉機から飛び降りて、飛竜の方へと駆け寄っていく** ]
− 地上 −
[柔らかな襲撃に身体が弾む。
まるでウォーターベッドに飛び込んだかのようだ。
不意に、周囲を包んでいた虹色の小さな結界が弾けて、世界の喧噪が、光が、戻ってくる。]
[胸の上に何か乗っているのに気づき、拾う。
白い羽毛。
脳裏に浮かんだのは、だが、天使ではなく、]
コンラート…?
[墜ちてゆく中、彼が側にいてくれたような気がした、と思い出す。]
[と、現実に鼓膜に届く声で、名を呼ばれた。>>34
ここだ、と答えて上体を起こす。]
… あれ?
[普通に動ける。
前回、あの技を使った時には、その後、数日は使い物にならなかったというのに。]
コンラート、 君、何したよ?
[駆けつけて来たダーフィトに手を伸ばし、引っ張り起こせと要求。]
あ、 先に礼を言っとく。
まだ忙しくなりそうだからな。
君も相変わらずで何よりだ。
[と、さっそく通常モード全開で、ハグを仕掛けた。**]
[ふわり、と開かれた眼差しが、六翼の天使の明眸と重なる。
歌い交わす天使たちを伴として、降り立った荘厳と慈愛の翼。
崇拝の眼差しで見上げ、
首を垂れて、白い手の祝福を受ける。
温もりの移った首飾りの重みが、
未だ幽明の境にあった魂に、確かさを与えた。]
良く戻って来たな。
良く──…試練の道を越えてきた。
[白き衣を身に纏い、清らかに再臨せし神の子が目を開ける。
その息を、生を祝福するかの如くに、
天を割り頭上にひとすじの光が降り注いでいた。
その名を持つ、天使の遺した
ふ、…ふ。
少し逞しくなったか? 我がいとし子よ。
正しき救世のため。
神の威光を、地に輝かせるため。
頼りにしているぞ、
[誇らしく響き渡る天上の音色。
その響きの中心で、大天使は背を伸ばす。
はにかみと共に延ばされた指先>>42、その手を手に取って。]
[許された手を両手に包み、片膝をついてそのひとを見上げた。
奇蹟を体現する造形たる手の、中指の背に口付けし、
押し戴くよう額に触れさせる。
聖なる御方に敬意を捧げる、もっとも親密な仕草。]
正しき世に導くため、私も微力を尽くします。
地に、
[言葉をなぞって微笑んだ胸の奥、どこが不思議と痛んで、
笑みのうちにほんの針ほどの影が落ちた。]
迷わずここへ戻れたのは、みなさまの御導きあればこそ。
みなさまの祈りが、私を支えてくださいました。
正しい道へ導いてくださり、悪しき思いを払ってくださって、
挫けぬよう、支えてくださったのです。
[痛みを振り払い、あらためての感謝を口にする。
この場に見えない者らへも直接伝えようと、降り注ぐ光に視線を向け]
アディリエルさま、シメオンさま。
マレンマは、戻ってまいりました。
私を導いてくださったこと、深く感謝しております。
みなさまがたの祈りがなければ、私は闇に堕ちていたことでしょう。
本当に───……
[言葉よりもなお素直に感謝の心を波に変え、届けようとする。
その時初めて、微かな違和に気が付いた。]
― 地上 ―
[ 駆ける地の上にも光の名残は降ってくる。すでにただ、祝福だけを贈るかのように煌めく光に、胸がざわめく ]
(悲しい、のか)
[ それは、コンラート自身の感情ではない、けれど ]
― 《シャドウ・バレス》 ―
[艦が繭から離れ行く中、翼のように広がる七色の光に目を奪われる。
光に押し広げられ、左右に割れてゆく繭から立ち上がったのは]
──── マレンマ…!?
[ダーフィトが”殺した”と言ったはずのマレンマがそこにいた。
天の奇跡、確かに奇跡だろう。
死んだはずの者が傷もなく再び現れたのだから]
[だがその光景は美しくも、マチスに対して不安と混乱を齎す]
(死者は生き返らない)
(ならば”あれ”は何だ?)
(本当に俺達が知るマレンマなのか?)
[マレンマであると信じることが出来ない自分にも戸惑う。
ただ、混乱だけが過ぎて]
───……コンラート、
マレンマが、繭から。
[纏まらないままにコンラートへと通信を飛ばす]
生きていた、いや、生き返った?
奴らは天の奇跡と言っていた。
けど、あれは本当に ────……?
[マレンマなのか、と。
言葉は途切れたままに疑問の形を為す]
[そのまま《シャドウ・バレス》は戦場を離脱し、停泊すべき場所へと向かって行く。
途中、ダーフィトからの通信が入り、無事であることを艦員へ伝えると、「殿下が死ぬはず無いでしょう!」なんて言葉が返ってきた。
実に信じられ、愛されている艦長である]
お前の居場所は《シャドウ・バレス》だろ。
それから俺の隣な!
無事で良かった。
[生存報告にはそんな言葉を返した]
[ふ、と気が抜けそうになった時、元帥杖に起きた異変についてを思い出した。
取り外した箇所を探ると、筒状に丸めた紙があることに気付いた。
先程胸に刺し込んだ嫌な予感が甦ってくる。
一拍呼吸を置いた後、丸まっている紙を杖から引っ張り出した**]
いや、魔法は使ったけど…
[ それが、そんなに不思議か?と、訝りながらも、求めに応じてダーフィトの腕を掴んだら、嬉しげにハグを仕掛けられた ]
……て!ちょ…待てこら!礼とかいらねーっ!
[ ああ、殴るのは後だなんて言わなきゃよかった…と後悔したが後の祭りだ。
魔法を使った直後で痛みに消耗した体はあっさり捕まって、じたじたと暴れる羽目になった ]
大将、ダーフィトは、無事です。くっそ元気すぎ…え?
[ とりあえず案じているだろうマチスに報告しようとして、向こうからの通信に息を呑む ]
マーレが?
[ 願っていた、信じてもいた、だが、現実となると、それは信じがたいという感覚を何故か呼び起こす ]
…天の奇跡…
[ マチスから伝えられた事実に、動きを止め、半ば呆然として箱舟を見上げる ]
マーレ…
[ 天の力で生まれ変わったというなら、彼は、今度こそ本当に、天使と同じ存在になったのだろうか?
だと、しても ]
俺は、忘れない…
[ 音にならぬ声は、密やかに降る光の中に溶ける** ]
[抵抗を止めたコンラートの視線を追って天を見上げる。>>56]
狙い通りに指揮天使を消したのに、天使たち、変わってないみたいだな。
[上空を飛び交う光に眉をひそめる。]
ここに留まる意味はない。 一端、退こう。
[通信機を使って、マチスに連絡を入れる。]
おれは今、コンラートと合流したところだ。
帰還命令出てる?
お偉いさんと連絡がとれないなら、おまえが出しちまえ。
[軍の指揮系統など顧みなかった。]
……は。
[声を響かせたのは、奇跡が起こるより少し前。
透明な響きにて返された言葉>>*2に、どこか呆けた声が落ちた]
……光、に。
では、先ほど感じた強き輝きの気配は……。
[その波動か、と。
寂寞の響きに、僅か、陰った響きを落とし]
……ああ。
さすがは、黙示……アディリエル殿。
己が為すべきを正しく為し、輝きを貫かれたか……。
[温かさを帯びた声が綴る言の葉。>>*4
誇るような響き、その意は知れる。
ならば、己もまた、送るべきは賛辞であろう、との思い乗せて紡いだ後]
……残念ながら、無事とは言い難く。
あちらの将に一本取られました。
[案ずる響き>>*5に返す声音は、やや苦い]
とはいえ、動けぬほどの大事ではありませんので。
まずは礼をした後、力の回復に務めます。
[『礼』が何を意味するかは、言うまでもない事か。*]
― 臨時元帥府・上空 ―
[それは、奇跡の起こるほんの少し前の事。
天上の響き、それによって得た報せ。
在るべき領域を違えつつ、けれど、信と敬意を抱いていた光の消滅は、影の予定を一つ変えていた]
……クレメンス・デューラーの心意気に敬意を表し、このまま去るのも悪くないかとは思ったんだが。
さすがに、ちょっと事情が変わったな。
[低く呟き、両の手に短刀を構える。
周囲でゆらり、と影が揺れた]
己が務めと在り方を貫きし光へ、俺なりの手向けだ。
ゆらゆらゆら。
揺らめき集え、影の華。
[紡がれる呪に応じ、空中に薄墨色の華が複数開く]
集いて開き、散り果てよ……!
[宣と共に振り下ろされる、刃。
それに従うように地へと落ちた華は直後、一斉に爆発する]
……ま、ほとんど出払っているようだから、さしたる痛手にはなりえんかも知れんが。
『壊し屋』らしい事は、してやらんと、期待に沿えんだろう?
[冷えた声音でさらりと言った後、短刀を収め]
さて、それじゃあ一度戻るかね……。
箱舟の方も、気にかかる所だしな。
[ふい、とそちらに視線を移ろわせた後。
月白色の翼をひとつ、羽ばたかせた。*]
― 上空 ―
[奇跡の瞬間。
その場に居合わせる事はできなかったが、その場にある柔らかな光>>28は見て取れた]
……ああ。
無事、戻られた……って事か?
[七色の彩に真紅を細める。>>19
どうやら無事に、天のいとし子は目覚めたらしい、と。
その認識に心の内で満ちるのは、安堵]
……今、この瞬間。
見たかっただろうにねぇ。
[天のいとし子には思い入れがあったように見えた、黙示天使をふと思う。
とはいえ、感傷に囚われる事はない。
彼の天使は、己が矜持を貫き、務めを果たしたのだから、と。
そんな認識があるから、影が嘆きを示す事はなく]
ま、俺も負けておれんな。
今回の不覚、きっちり穴埋めせんと。
[そんな事を思いながら、天を駆ける。
そのためにはどうするか、と廻るのはそんな思案。
隠形の影を周囲に揺らめかせてはいるものの、天の気配は完全に消せてはいない。*]
/*
シメオンさんから手向けが来てる……!
思い付きでやった関係描写に乗ってくれた上、こんな形で意識を向けてまでくれるなんて、嬉しい限りです。
[元帥杖の空洞に入っていた紙は2枚。
1枚は、マチスをこの戦いに於ける総指揮官に任命する、という正式な書類]
………は?
[寝耳に水な話に惚けた声が零れ落ちる。
何故元帥杖にこんなものが仕込まれているのか。
じわりと、予感が別のものへ変化しかかる]
[もう1枚の紙へと目を通す。
丁度その時だった、ダーフィトからの連絡>>59が届いたのは]
──── 本部へ帰還。
早急に、だ。
[いつも以上に低い声で通信を返す。
通信機では届かない表情が、蒼白へと変化していた]
[2枚目の紙は、手紙>>3:259。
文面は、明らかに死を覚悟をしてのものだった]
……くっそじじい……!
[悪態をつく唇の横をいくつもの雫が掠めていく。
突然音声が鳴り出した元帥杖。
きっと、あの時既にクレメンスは ───]
[手紙を握り締め、服の袖で目元を乱暴に拭う。
甲板の縁へと寄り、並走する竜騎兵を手信号で呼び寄せた]
全軍、本部へ帰還!
総指揮官からの指示だ!
[元帥から、とは言わなかった。
指示を受けた竜騎兵は指示を手分けして各部隊へと伝えに行く]
子爵、ダーフィトはあのまま地上に降りたらしい。
君達は迎えに行くと良い。
コンラートもいたら一緒に連れて来てもらえると助かる。
フライハイトも後で回収させてくれ。
俺は一足先に本部へ戻る。
[そう告げて、竜騎兵の1騎に同乗を求め、本部となっている王都北西の砦へと急ぐことにした*]
/*
今から仕切り直して戦場作り直すと多分、俺の時間が足りなくなるんだよなー。
[※明日は箱前22時です]
なので、このまま撃ち落としにきてもいいのよ、って遠回しに誘ってみるけどさてさて。
[マチスからの回答は早かった。
早すぎる、否、彼らしくない抑止を感じた。]
いいか、マチス。
[言いかけたが、思い直して、指輪を口元から離す。
コンラートへと視線を向けた。]
マチスの様子が変だ。
双発機、まだ飛べるか?
大将?
[ その予感を裏付けるような、マチスの声音がダーフィトの通信機から耳に届いて、コンラートは思わずダーフィトと視線を合わせた ]
オートマタは動けそうか?無理ならお前だけでも先に俺の機に乗れ。複座じゃないからだいぶ狭苦しいけどな。
[ 一刻を争う変事が起きたのだと確信して、そう提案した* ]
マチスに帰還の指揮を任せて、おれは後からゆっくり行こうと思ってたんだけどな。
[つまりは、《シャドウ・パレス》が退却戦のしんがりを担うという意味で。]
マチスの様子を見に行きがてら、根回し頼めるか?
[帰還と言いはしたが、実際、退却なのは明らかだ。
それぞれが勝手に逃げ出したのでは、さらに混乱を助長する。
取りまとめ役が必要だ。
コンラートに、君に頼めるか、と目で問う。]
……ああ。
[天駆ける最中、届いた響き。>>*6
それに、滲むのは安堵]
よくぞ戻られた。
……俺はただ、路を示しただけ。
それを正しく選び、進んだのはきみ自身の力によるものだ。
[伝わる感謝の波に返すのは、穏やかな響き。
黙示天使の名を呼ぶ声が届けば、ほんの少し、苦笑するような気配が滲んだ。*]
[なんだかわからないキメラになって伏しているワァズに触れる。]
飛べるか?
でなきゃ、せめておれが運べるサイズになってくれ。
後でエサやるから。
[ギチギチと砂を噛むような音をさせながらも、ワァズは姿形を変えた。
海蛇のようになってダーフィトに巻き付く。]
これで乗れるか? おまけしてよ。
[《シャドウ・パレス》まで運んでくれと頼んだ。*]
行くぞ!
[ 外した背もたれはそこに捨てて、ダーフィトが後ろに乗り込むのを待ってから離陸する。程なく、マチスの指示で迎えに来ようとしていた《シャドウ・パレス》へと合流を果たす ]
プロッツェ少佐は?
[ 燃料を補給する間に残っていた乗員に尋ねれば、様子がおかしかったことと、竜騎兵を呼び寄せて先に帰還したことを聞かされ、やはり、と唇を噛む ]
ダーフィト!後は頼む!
[ 言い置いて、コンラートは、再び複葉機を駆って空へと飛び出した* ]
― 上空 ―
[空駆ける途中、感じた気配に羽ばたきが止まる]
……お?
[見やった先にあるのは、覚えのある翼。>>77
どうやら、こちらが後にして来た場所へ向かおうとしているらしい]
……これはまた。
不覚を取ってそのまま戻る、というのも、さすがに格好がつかんからなぁ。
[呟きと共に、手の上に揺らめかすのは待雪草を模る影。
それをごくごく無造作な仕種で放り投げる。
触れれば弾ける薄墨色の華が、複葉機へ向けて飛んだ。*]
[こういうとこがコンラートの可愛げだよな、と、ひねた物言いにニヤける。]
上等上等。 命預けるぞ。
[コンラートが座席に蹴りを入れるのを見て、目を丸くしたが、すぐに狭い空間に身体を押し込んだ。]
/*
メモで相談する間に突っ込むじゃすてぃす。
いやほんと、明日は午前中出れないの確定しちゃったから、ある程度巻いてかないと時間足りないんだよね……!
大将…
[ 何があったのか、と聞こうとしてやめる ]
今、後を追ってます。
[ 代わりに伝えたのは、すぐに傍に行く、という意思ひとつ ]
[プロペラが機体を空へと持ち上げる。
飛竜とも飛空艦とも違うその感触。
なるほど、虜になる者がいるのもわかる。]
ちょ…
[格納庫の狭い扉をすり抜けて着陸するつもりかと身構えたが、そのまさかだった。
またすぐさま飛び立ってゆくコンラート機を見送る。]
顔に似合わず、なんて度胸だ。
― →臨時元帥府 ―
[通信機からの声は聞こえていたが、返すことが出来なかった。
今声を返してしまえば、繋ぎ止めている緊張の糸が途切れそうで。
堰き止めているものが零れ出てしまいそうで。
今はまだ、と己を律することに尽力する]
[飛竜が羽ばたくごとに砦へと近付いて行く。
遠目でも見える、砦に出来た爆破跡>>60。
襲撃があったことは明らかだ]
誰かいるか!?
[砦傍で飛竜から下り、生存者を確認するために声を張り上げる。
砦にはクレメンスの他に、少数だが駐屯部隊が残っていたはずだ。
状況を知る者がいないかと探すと、被害の酷い箇所で救助活動を行っている者達を見つけた]
何があった?
[問うが、突然爆発が起きたとしか把握出来ていないよう。
ただ、爆発音は2度聞こえたとのこと]
最初は執務室の方向から聞こえた、だって…?
[詰まり、誰にも気付かれずに、何者かが執務室まで潜り込んだということになる。
隠形に長けた者。
先の戦場で姿を見なかった、影を操る天使の存在が思い浮かんだ]
それで、元帥は……。
[どうなったかは分かっている。
それでもやはり確かめたくて、問いを投げていた]
[そうこうしている間に、近い位置にいた部隊が砦へと到着し始めた。
砦の異変は移動中にも確認出来たことだろう。
動揺やちょっとした混乱が広がり行くのが分かった]
指揮官の方は集まって頂けますか。
[到着した部隊の指揮官に集合を伝え、辛うじて無事な部屋に集まってもらうことにする。
都度、指揮官達にはクレメンスのことを伝えておいた。
遺体は、別室に安置されていることも]
[クレメンスの躯は至近距離での爆発によりかなり損傷が酷かったが、致命傷は胸の傷であることが判明した。
駐屯部隊の兵が聞いた最初の爆発は、恐らく襲撃者を巻き込むべく自ら爆発物を発動させたのでは、と推測された。
あの人ならそれくらいやりかねない、とはクレメンスを良く知る指揮官の一人の言である]
[二度目の爆発は外からの攻撃であるらしいことが駐屯兵の証言で判明した。
こちらは襲撃者が為したことなのだろう。
破壊された箇所では負傷者の救助が続いている*]
― 繭 ―
……………、マレンマ ?
[跪いての手への口付けを許し、
紡いだ言葉を反芻する子の顔の上に僅か、
ほんの僅かな影が落ちた気がして名を呼び返す。>>46
とはいえほんの一瞬のことだったから、
気のせいだったのかも知れないけれど。]
闇を払い暁を呼ぶ、見事な輝きであったぞ。
…。お前も、見たであろう?
[やがて微笑みすら含んで問いかけが落ちる。
繭より醒めたばかりの子が、
どれほどあの輝きを感じたかは分からないけど。]
/*
だって、跡かたなく消したら砦も吹き飛びかねんじゃろ?
儂、そんな無茶でけんー。
おまえさんは見事に消えおったからのう。
……、ぁぁ……
[向けられる意思に辛うじて掠れた声を返す。
あまりに掠れて本当に相手に届いたかも分からない。
堪えに堪えている声]
嘆くことはない。
案ずることはないのだよ、愛しい子よ。
あれは元々、光であった。
意思なき光の翼のうちの一人であった。
たまたまに強き光、強き意思宿して形を得たもの。
……それが再び光に還ったことを、何故嘆こう?
折あらばいずれ、…──いずれの未来にか、
再び光より顕現することもあるやも知れぬ。
[ふと、言葉紡いだ瞳は悠久を見た。
遠く果てなき
シメオン。
[そうして返るのは先の響き>>*10へと向け。
微かに響く苦い響き、けれどその先の言葉は未だ力に満ちる。
それを聞き、ふと笑み零れるような気配が微かに揺れた。]
分かった。では引き続き任せよう。
…───── だが、
[ふと。音が零れ落ちて、その場で途切れる。
少し意外なこと、思わぬことを口にしかけたというように。]
/*
確かに周囲への被害は考えないといけませんでしたね……w
過程はどうあれ、遺体を残さないことは決めていました(天使の特権)。
だが、シメオン。
お前は
この地を神の正義があまねく照らすまで、
その刃と共に見届けてあれ。
良いな。
[その声色に感傷の響きが乗ることはない。
けれど僅か、珍しいことを口にしたとでもいうように、
響きはそれきりで一度途絶えた。*]
− 《シャドウ・パレス》 −
ただいま、諸君。
[海蛇もどきをマストに移し替えて、艦の主立った者を呼び集める。]
状況は見てのとおりだ。
早急に本部に帰還せよという指示が出ているが、
おれらは、軍の命令に従う義理もないんで、勝手させてもらうことにする。
[ 居ない?いや…見えない、のか? ]
影、か…?
[ 光輝く天使達の間にあって、ただ一人、影にまぎれ、密やかに死を告げる月白の天使……その鋭くも秀麗な面立ちが脳裏に浮かぶ ]
…───とはいうものの。
天の御使いに仇為した者、捨て置くわけにも行かぬ。
あれは”天使憑き”と、……もう一人。
お前を傷つけた者であったか。
あれらを捨て置くわけには行くまいな。
[あの人の子らは、既に地上に落ちたのだったか。
御子の再臨の為に見逃す形となってしまったが。
もう一人、人の子らを纏め上げる者の名は、
今はまだ大天使の意識の裡になく。
優美な唇が、冷えた声音で天に仇為す者らを呼ばわった。*]
[自分について語る天使の言葉に、ほうほうと頷く。
案外と素直に座る様子は、戦っている時とはまるで印象が違った。]
ふむ。
ひょっとしたら、儂ら、まだ保留されているのかもしれんな。
儂も死んだのは初めてだから良くはわからんが、
気にかけている連中を見届ける程度の猶予を
もらっとるのかもな。
[椅子が出たのだから、机くらい出るだろう。
或いは、窓なりのぞき穴なりできるかもしれない。]
しかしおまえさん。
思ったよりも話ができそうだな。
先にシメオンとやらとも話したが、
戦い抜きで出会っていたら面白い相手であったろうなあ。
[しみじみと言うじじいの手には、いつのまにやら酒>>1があった。]
/*
結論:マチスが遠い
えーーーん、遠い!!!
まだ個体認識まで持っていけてない。遠い!!!w
ダーフィトの守護天使案の時には、「あいつが肩入れする人間はお前か!」出来ると思ってたんだけど、没になって一気に遠くなったんだよなああああ
軍人じゃないしね、仕方ないね……
仕方ない、けど、多分最後はボスバトルになるんじゃないかなあああ。他にあるかな!?どうだ…どうなんだ…頑張ろう。
/*
うむ。本当に楽しそうであった。
あれなー。
頭の固い天使とか、時々やりたくなるのよなー。
ふははひれ伏せ愚民ども、とかも良いもの。
軍の2/3の速度で河川上空を北進。
目的地は、ミロワール湖だ。
[天使たちの攻撃重点である《シャドウ・パレス》が軍と共に移動したのでは、そこまで前線を押し上げることになる。それでは、撤退戦ではなく、殲滅戦だ。
そう説明せずとも、皆の顔を見れば、「貧乏くじをひいた」と思っていないのは明らかだった。
「マチスが造った新しい土産>>3:217もありますしな」と子爵が愉しげに言う。]
よし、
《ホーネット》は逃げ遅れている部隊を援護。
兵に原隊復帰の手だてがないようならここへ運べ。
[天使の下に残してはゆかん、との決意に、おう!と声が重なった。*]
[ かすかに揺らぐ天の力の気配を捉え、機銃の引き金を引く ]
隠れんぼは、ガキの遊びだけにしようぜ!!シメオン・シュネーグレックヒェン!
[ 同時に声を張り上げたのは、少しでも相手の反応を引き出せればと思ったからだ* ]
― 臨時元帥府 ―
[指揮官達と対面する前、部屋の一つで2枚の紙を取り出す。
総指揮官の委任状は丁寧に伸ばし、提示出来るようにして。
クレメンスからの手紙もまた、握り締めた時の皺を丁寧に伸ばした]
……最期の最期に、色んなもん置いていきやがって。
[手紙を覗き込む顔が泣き笑いの表情になる。
己を信じて託していったのだと。
そのことはきちんと伝わっていたから]
[手紙は丁寧に畳んで左の内ポケットに仕舞いこんだ。
心臓の傍、誓いを立てた場所]
[生きて、生き抜いて。
共に
[時間を置けば、少しは平静も戻って来る。
クレメンスの死と向き合ったのがその効果を生んだのかもしれない]
………すまん、ちゃんと返せなくて。
まだ向かってる途中か?
伝えなきゃならないことがある。
[飛行中であるならば、後の方が良いかと問いを投げた。
先の返答からはいくらか時間が経っているため、例の天使と遭遇している最中かもしれないが*]
― 上空 ―
[投げた一輪は、上昇した機体の下部に炸裂して、その翼を揺らす。
こちらを探すように旋回する様子>>89に、さて、次はどうするか、と。
思案巡らせる所伝わる、響き。
真紅が数度、瞬いた]
[引き続き任せる、という言葉。>>*12
己の在り様を認めし者の紡ぐそれは、影にとっては何よりも心地よい響き織りなすもの]
…………主?
[言いかけて、途切れた言葉。
思わぬ響きに怪訝な響きが零れて落ちるものの]
[苦笑めいた響きの後、紡がれた言の葉。>>*14
『終いまで見届けよ』と。
告げられるそれに否を唱える事はない]
……御意。
主命、しかと受け取りました。
[何より、唯一主と定めし者がそれを己に望むというなら。
影は何としても、それを果たす──ただ、それだけの事。]
[響きに響き返した直後、届いたのは己が名を呼ぶ声。>>95
にぃ、と楽しげに口の端が上がる]
は……本当に面白いな、アレは……!
[落ちるのは、楽し気な響きの声音、ひとつ。
打ち出された銃弾を避けるべく、一度、高く飛んだ影は隠形を解き、月白色を大きく広げる]
隠れんぼ、とは失敬だな。
陰に潜むは、俺の最も自然な在り方なんだが。
[場違いな文句を紡ぎつつ、右の手に刃を、左の手には影の華を浮かべる]
ま、理屈はともかく、あれだ。
ここで会ったがなんとやら、ってヤツだ。
……堕ちてもらうぞ、コンラート・フリーデル。
[天使憑き、とは呼ばない。
それは、向こうが己が名を呼んだが故。
笑顔で言い放つと同時、左手の華を叩きつけ、炸裂するその衝撃に重ねるように一気に距離を詰める。
振りかざす右の刃が狙うのは、鋼の翼。*]
そんな、アディリエルさま。
わたしは、あなたの、 きょうだいとして。
もっとあなたと一緒にいたかったのに、
こんなにも、早く ……
[心から流れ始めた言葉を、一旦、ぐっとおさえる。]
あの、光が。
…そう、なのですね。
[空を照らした鮮やかな光。
眠っていたいのちを呼び起こす、暁の輝き。
あれは、光そのものの天使が残した響きだったのかと、
小さな声で呟いて、空を見上げる。]
まだ、少しかかりそうです。
[ 告死天使の気配を探りながら、通信を返す ]
出来るだけ急ぎますから…待っててください。
[ すぐに通信で伝えてこないということは、それだけ重大なことなのだろうとは予測がついた。そしてマチスの声音から、それが彼に大きな衝撃を与えていることも ]
あなたの光は、今も私と共に在ります。
ありがとう、
私の、きょうだい。
[天へと還った光へ、どうか届いて欲しい。
ただ感謝を込めて、祈りを捧げた。]*
ダーフィト、
すまん、連絡出来なくて。
[多少落ち着きを取り戻した頃、ダーフィトに通信を飛ばす。
丁度、呼びかけ>>!5に返す形となった*]
……そうか、分かった。
気を付けてな。
[まだ少しかかると言われ、何かあったのだろう、と推測が巡る。
天使に襲われているのでは、と考えてしまうのは、クレメンスのことがあったため。
それでも、必ず戻って来ると信じ、声を返す*]
戦場で敵と交わすべき言葉は持たぬが、こうなっては致し方なかろう。
[老将の評>>+23に、むうと唸るような声を上げる。
が、彼の口から語られた名に、はたと目を見開いた]
そなた、シメオン殿と言葉を交わされたのか?
[人の子らの多く居る場に潜むとは聞いていたが、そこで彼の者が何を為したかは知らず仕舞いであった]
確かに彼の者は地上に潜むを主とする故、人と言葉を交わすのにも長けているかもしれぬ。
しかし私は天の兵。戦い抜きに出会うことなどあり得ぬのだ。
[それ以外の生き方を知らぬというように吐露する。
相手の手にある者には、まだ気付いていなかった*]
[応えがあった。
だがやはり、いつものマチスの雰囲気ではない。]
おれは《シャドウ・パレス》にいる。
ひとまず、そう聞けば安心だろうと思ってな。
[ 刃と前後するように叩きつけられた影の華は、辛うじて強化した魔導装甲に跳ね返されたが、そう何度もは保たないだろうと思われた* ]
/*
シメオン地上の方が得意みたいだから、降りてもいいんだけどねー、降りるなら先に覚醒しないとなんだが。まだ方向が定まってなくt(
/*
ダーフィトの艦が《シャドウ・バレス》だったり《シャドウ・パレス》だったりするんだが、どっちが正解なんだ?ww
[飲み込んだ思いはそっと、かたわらのひとに寄り添う。
ほんの少し、その色を変えて。]
師父も、
…… お辛くは、ありませんか。
[心のぬくもりを求めるよう、分け合うよう、そっと触れる。]
あなたの御力になりたい。
あなたの御心を乱すようなことが、
これ以上起こらないようにと、願っております。
[守りたい。
そんな決意が、ふと零れた。]
天の兵をいくらかお借りしても良いですか?
あれは私にとっても、放置できない者達です。
[自ら討ちに行くという意思を込めて、天の軍団を預かる許しを願った。*]
俺に、本気で「気をつけろ」なんて言うのは、あんたくらいのもんです…よ!
[ 急旋回の最中に返す声は微妙に途切れ、それからしばし、通信機は沈黙する ]
……ダーフィト、
[逡巡した後に、伝えなければ、と口を開く]
砦で、クレメンスさんが襲われた。
犯人は隠形を得意とする者と考えられる。
クレメンスさんは、犯人に刺された後……爆発物を起動させたらしい。
執務室がぶっ飛んでたよ。
[そこまで言えば、クレメンスが辿った末路は伝わるか。
微かに震える声で続ける]
元帥杖、預かってたんだけどさ。
その中に、総指揮官の任命状と手紙が入ってた。
夢、連れてけって。
後は任せたって、書いてた。
[通信機を介する声に小さく嗚咽が混じった*]
……大分、耐えるな!
[影の華を跳ね除けた様子>>105に上がるのは、感嘆帯びた声。
とはいえ、魔化によるものであれば限度もあろう、というのは察しもつく]
……って、おおっとぉ!?
[機体が回り、刃突き立てんとした翼、それ自体が巨大な笏か何かのように打ちかかって来る。
予想外の動き。
とっさに影を集めて防壁を築くものの、衝撃を完全に止める事はできず。
その勢いのまま、高度ががくん、と下がった]
……やれやれ……やってくれる。
[先に受けた衝撃は、未だ完全に癒えてはいない。
その状況での一撃は、さすがに堪えたが]
……ここで簡単に堕ちちまうのは、俺の主義に反するし……何より。
[ぐ、と刃握る手に力が籠もる。
左手にも刃を握り、両手を下げた状態で交差させた]
……主命、果たすためにも。
俺は、消える訳にはいかんのでな!
[放つ宣に、揺らぎはない。
響く声音にあるのは揺らがぬ意志。
それを影へとのせ、二振りの刃を振り上げる]
……舞いて切り裂け、我が根源!
[直後に紡ぐ呪が生み出すのは、薄墨色の刃乱舞。*]
/*
『整合性よりノリと勢い。』
昔もらった至言である、が。
この精神が最近衰えている気がするなぁ。
ばとるは考えるより感じろ、だったのが、いつの間にか整合性と読みやすさの追求に走ってるとゆーかなんというか……。
いや、それも大事なんだが!
[良かった、と返ってきたマチスの声には安堵の色が乗るが、浮ついた気配はない。
マチスが次に口を開く前から、悪い予感は限界まで募っていたけれど、]
── …
[いざ、確定すると、呼吸をするのも忘れそうになる。]
− 《シャドウ・パレス》 −
[指輪に触れてマチスと通信していたダーフィトが不意に俯く。
艦長代理であり、ほとんどお目付役と呼んでもいい子爵が、ダーフィトを背中に庇いながら、
「少し、お休みくだされ、殿下」と囁いた。]
…15分、 それで戻る。
ワァズ。
[ズルリと身を滑らせる海蛇を伴って、ダーフィトは船室への扉を潜り、しばし姿を消した。*]
[通信機から返る声に、ほんの少し笑う声が返った。
相手の声が途切れるなら、あちらから声がかかるまで通信は控える。
微妙に途切れた声、必死に戦闘機を繰っているだろうことは推測出来た]
(無事に戻って来て欲しいから言うんじゃないか)
[言葉にすることで意識に宿ることだってある。
『天使憑き』だからと言って、その意識を蔑ろにして良いとは思っていなかった。
故にマチスはコンラートにも案ずる声を向け続ける*]
[ 翼で天使をぶん殴る、という荒技は、どうやらなんとか、通用したらしい ]
は!驚いたかっ!!
[ 声を張り上げてみたものの、若干の疑問が残った ]
(動きがおかしい?)
[ 最初に対峙した時の余裕ある動きと、今の翼を避け損ねた動き、その差にどこか違和感を感じる。だからといって、結局相手の強さが減じたわけではないのだが ]
(頼むから、保ってくれよ…)
[ 無理な旋回による機体の負荷は大きい ]
うわっ!
[ だから、意思こめた宣と共に放たれた数多の影の刃を避けきる動きは出来ず ]
くっそおっ!!
[ 半ばヤケで放ったのは、魔法強化ワイヤーで編まれた捕縛用の網。
大きく広がった網は、影の刃をいくらか巻き込んでそのままシメオンの方へと飛んでいく ]
くあっ!!
[ 躱し切れなかった影が、機体を傷つけると同時に、コンラート自身の体もあちこち切り裂いて、操縦席に朱を散らした ]
く…仕方、ねえ…
[ 飛ばした網は、天使の妨害に少しはなったか、どちらにしてもこのままではジリ貧だとの自覚はある。
コンラートはポケットから取り出した白い羽根に傷口から流れる血を擦りつけ、ふっと、息を吹きかけて前方に飛ばした ]
Dell'ago!
[ 赤と白のまだら模様になった羽根は、呪に従って赤と白の小さな針に分裂し、天使の元へと迫る。
もしも当たったなら、白い針は天の力、赤い針は、魔の…闇の力を帯びている事を感じられるはずだ ]
ぐ、あ…あ!
[ 一方、大天使の呪いによる苦痛にも終わりはなく、操縦桿を握りしめて耐えるしかない* ]
それでも、 なすべきことをしなきゃいけないって、 辛いな。
[元帥杖とか任命書とか、そんな形あるものを残して、
あの人はいなくなった。]
マチス ── おまえの、 答えは?
[放った影の刃は、空舞う鋼を捕らえ、その内側にも鋭き閃きの軌跡を描く。
それに対して放たれたのは──]
なん……網かぁ!?
[どこまでもどこまでも、予想外の反撃は、影の刃を取り込みながらこちらへと迫って来る。>>113
強化を施されたそれは影の刃に触れてもすぐには断たれる事無く、刃ごと影に覆い被さった]
[影が得意とするのは、直に刃を用いる技。
魔法の類は、地上であるならば自在に操れるが、空にてそれを用いる際は幾つかの制限を受ける。
その内の一つが、動作の制限。
術を使うとすぐには動けない、という単純なものだが、この状況ではそれは大きく作用した]
……くっ!
[網に取り込まれた影の刃が黒衣を裂くのも構わず、短刀を振るって網を切り払う。
己が生み出した刃は傷を与える事はないが、掠める際に少なからぬ衝撃を与えていった]
……ほん、とう、に!
予想外で驚かせてくれる、な!
[状況は、決して芳しいとは言えない。
けれど、高揚は留まるところを知らない。
次は何が来る、それにどう対する。
廻る思考は、単純なもの。
その単純な思考のまま、再び鋼の翼に迫らんとした時──目指すそれから、何かが飛来した]
……っ!
[白と赤、二色の針。
とっさに翳した左の腕──ひとの子束ねる将の刃によって裂かれた箇所に突き立ったそれらからは、真逆の力が感じられる]
これ、は……!?
[それが何を意味するのか、知る由ないまま。
影は月白色を羽ばたかせ、距離を詰めんと試みる。**]
これから指揮官達に任命状を見せて引継ぎをする。
早いところ纏めなきゃ。
元帥を失った、って、兵達に動揺が走ってるんだ。
俺じゃあ頼りないかもしれないけど……
やるだけのことはやってみるさ。
[不安は隠しきれない。
それでも最初よりは幾分しっかりした口調でダーフィトの問いに答えた*]
― 繭 ―
[許可を得た天の子は、群れ飛ぶ下級天使の中から波長の合う者たちを選び、呼び寄せた。その数おおよそ、アディリエルが率いていたほどであろうか。
中でも特に響き合う二体を呼び寄せ、それぞれの額に触れる。]
In nomine Domini
Vestri 'mutantur in species
[主の御名において。
囁きかけるほどの声音で呪を編み、触れる指先から術を注ぐ。
二体の天使は溶け合うように一つになり、姿を変えた。
それは車輪の代わりに翼を備えた、古代の戦車のよう。
引かせる馬がなくとも自在に飛ぶ戦車は、乗り手を受け入れればその周囲を
まずは、かの黒い船を追おうと思います。
[戦車の上に立ち、大天使へ向けて一礼する。
その表情に、"蘇る"前には残っていた幼さ、甘さは無い。
二度目の目覚めを経て、神の種子は成長段階をまたひとつ進めたようだった。**]
了解。 始めよう。
[マチスの声から不安が消えることはないのかもしれない。
それでも、進まねばならないことを、彼は理解している。]
おまえが、笑って、好きなだけ宇宙船談義ができる日のために。
おれもありったけの力を貸す。
皆の動揺はもっともだ。
指揮官クラスの天使を倒しても意味がなかったという失望がある。
この先を戦うのに必要なのは「勝てる」という希望、
具体的な作戦の提示だ。
「これまでになく天使に有効な武器の提供」になると思っている。
おまえにしかできないことで、皆の心を掴め。
とりあえず、そういう武器がもうすぐ出来上がると言っとくだけでも、その場は掌握できるだろ、
おまえのこれまでの実績からくる信用に、元帥のお墨付きまであるんだからな。
[正直ばかりが美徳じゃない、と嘯いて]
天使の弱点について、ひとつ考えていることがある。
これから、実地で試してみて、使えそうならすぐおまえに知らせる。
おまえも、思いついたことがあれば教えてくれ。
[まだ戦場にいる、と言外に伝えた。]
― 忘れ去られた伝承 ―
『かつて、地上は、闇の魔物で溢れ、人は闇に呑まれる風前の灯だった』
『しかし、人は諦めることなく、魔と戦い、ついに闇を地上から退けた 』
『けれど、地には取り残された魔の眷属も在った』
『魔王によって創り出されながら、使命も与えられず、心も持たぬ魔物は、餓え飢え、ひたすらに命を貪る恐怖となって闇に潜み、人々を脅やかした』
― 上空 ―
[ 天の力を封じようとする呪が、身を苛み、冷たい汗が額から滴り落ちる ]
こんな、とこで、負け、られるかよ…
[ すぐに行く、と、マチスに約束したのだ。彼はきっと、信じて待ってくれている ]
[ それは小さな約束だ。また来る、と、幼い弟にした約束と同じ。
あの偉大な元帥は、コンラートを英雄と呼んでくれたが、自分はそんなものではないと知っている。
たまたま、不思議な加護の力で生き延びてきただけの、弱く平凡な、人間に過ぎない ]
まともにやりあって、勝てるなんて…思ってねえ、けど、なっ!
[ 放った魔法の針がその傷ついた腕に突き立っても、怯むことなく月白の翼を翻し、死を告げる天使は目前に迫る。その気配に呼応するように、大天使の呪いによる苦痛が増幅した ]
けど…諦めねえっ!
[ 振り絞るように叫んだ瞬間、どくん、と心臓の更に奥深くで、何かが鼓動し ]
Ordinare il sistema di ritenuta del nemico!
[ 放った言霊に呼応して、天使の腕に刺さった針が闇と光の糸を伸ばし、告死天使の身を縛ろうとする** ]
[”奇跡”の顕現の後。
大天使に付き従った下級天使らは聖なる場を乱すことなく、
光の祝福にて天の御子の再臨を祝した。
とはいえ、他で交わす砲火の収まったはずはなく、
ことにダミーの宇宙船を襲っていた隊>>3:224などは、
次第に再び合流し、人の子の軍と思しきを襲いつつある。
そうした天使に遭遇した不幸な者うちの幾らかは、
帰還の手段を永遠に失い、幾らかは救援>>94を得た。
相変わらず、
上級天使の指揮を得ぬ下級天使らの動きは単調だ。
とはいえ、尽きせぬ物量と命省みぬ攻勢は、
局所的に苛烈な──後に語り草になるような──戦闘を、
幾つも巻き起こしている。]
― 繭 ―
[マレンマが、天のきょうだいに祈り捧げる少しの時。
傍らには大天使の姿がある。
いとし子に告げたように、嘆く色は見せることはなく。
静かに、落ちる嘆きを拭い去るように静謐に。ただ、]
………………、
[ふ、と。微かな笑みが零れた。
案ずる心>>=8、柔らかに傍らに添う声。
そのぬくもりに、冷えた心の一部が溶けて雫を落とす。]
……。つらくはないよ。
今はこうして、お前が傍にいるのだからね。……、
[静かに揺れる、微笑み、喜び、───…諦め。
音にならぬ思いを胸の裡に沈めて、大天使は微笑う。]
ふ、…ふ。ああ。
[幼くはない。もう幼子ではないのだと分かっている。
けれど落とされる決意が面映ゆくて微笑ましい。
くつくつと小さな笑い声を揺らして、頷いた。]
…──── 頼りにしているよ、愛しき子。
……、お前の心の上にも平穏あれ。
わたくしも願おう。
[密やかに、最後の言葉は笑み消した声で低く静かに紡ぎ。
大天使は微かに息を零したようだった。]
[……ただ。
天の声ならず、響く想いに仄かな笑みが落ちる。
それは大天使の佇まいを、ほんの僅かに変えた。
どこか儚くあった姿が、再び力を取り戻している。
そうしていとし子が兵を乞う>>106のに、目を向けた。]
そうか。許す──…、が。少し待て。
あれらは侮ることは出来ぬ。
既に幾度も天に痛手を与えし者、
今のお前とて油断すれば、危うくもなろう。
[そうして差し出した掌の上には、
幾枚かの輝ける羽根が乗せられていた。
ただの天使の羽根ではない。それは大天使の羽根の輝き。]
これを受け取るが良い。
マレンマ・
汝に大天使ナタリエル・ネッセテリウル・テレイアの祝福を。
[マレンマが差し出された羽根を受け取れば、
それは黄金色をした数粒の宝石へと姿を変える。
それらをいとし子に預けて、大天使は地上を省みた。
遠く、人の子ら集いし街並みを。]
/*
あんまり攻撃目標分散すると英雄側が大変になるのも分かるのだ、けど。街が延々と無傷……???ともなる、ので。
そろそろやりますよ。の、お知らせ。
天使が攻撃しないと安心して軍が街を放置して基地に引き籠ってる…??ないな?というところもあり、つつ。避難誘導してると、いいが。
防いだりしてくれてもいいのよ?
[天の兵を借り受けるにあたって、大天使からの祝福を受けていた。
尊き翼よりもたらされた羽根は、黄金色に輝く宝石として授けられる。
聖なる力が形を成したそれらは、掌に乗せただけで弾けるような力を感じた。
懐に収めている今も、温かさが全身に伝わるかのよう。]
ありがとうございます。
これほど心強いことはありません。
必ず、良い知らせをお持ちします。
行ってきます。
[恭しく一礼して、戦いに赴く準備を始めたのだった。]
[頼りにすると言われた喜びと、笑ってくれた安堵があった。
加えて、もう子供ではないという自負と、認められたい欲求も。
結局のところ、
すごいな、と驚かれ、
よくやった、と褒められたいのだ。
そんな心の動きに、当人は気づいていない。]
[無数の天の目は、人間たちが去った方向を教えてくれた。
人間の兵の多くは西へ向けて去ったようだが、
あの黒い船は北へと向かっているらしい。]
あの船と竜を追います。
[宣言とともに、数百の天使を引き連れて
翼ある戦車は空高く舞いあがった。]
/*
師父が首都攻撃に動くのなら、私はこちらかなあというところ。
思うにやっぱり、中間攻略拠点とか、進軍ルートとかがはっきりしていないと、両軍ともにちょっと動きづらそうだねとしみじみしてる。
おお、そうとも。
やりあう前に少しな。
そういえば、おまえさんとはずいぶん考えが違いそうな御仁であったな。
天使もいろいろ、とみえる。
[シメオンの顔を思い出しながらボトルを傾ける。
グラスに注いだ液体の上に"孫"の顔がちらと映った。>>66]
くくく。まだ若いんじゃから、存分に苦労せい。
[笑いながらくいと飲み干す。
もう一杯。]
戦う前に言葉交わせていたら、とは思うがな。
なにを言うても、もう詮無きことか。
[肩竦める調子で言ってから、時に、と天使の顔を見た。]
おまえさん、酒は飲めるのかね。
[飲ます気だ。
目がそう言ってる。]
/*
むふふ。
上はいよいよ首都攻撃がきそうじゃの。
小僧どもはどうするかな。
しかし、楽しそうに戦っておるのー。
飛行機VS天使の空中戦とか、なかなか無いぞ。
うらやま。
− 《シャドウ・パレス》 −
[約束の時間を違えることなく甲板へと戻ったダーフィトは、全身黒尽くめの美女を伴っていた。
ウェーブのかかった長い黒髪にショートヴェール。
幾重ものレースで膨らんだゴシックなスカートはアシンメトリー。
前面はガーターペルトが見えるほど短いが、背面は床につく長さである。
喪に服す色でありながら、扇情的なまでに美麗であった。
唇と双眸のみが紅く、その奥には歯車が静かに回転している。
ワァズである。
子爵は、二人が纏う同じ金属臭にあえて言及せずにおいた。]
[ダーフィトは甲板中央に立つと、左手の銃剣を空へ向けて、青い気弾を一発撃つ。
弔銃であった。]
総員、 持ち場を離れず聞け。
デューラー臨時元帥閣下が侵入者によって暗殺された。
交戦中につき、黙祷は各自の心の中で捧げよ。
( あなたは少年の憧れるものを備えていた。
あなた自身、いつまでも少年の心を持っていた。
あなたは今も ── いつまでも、
おれの憧れだと、誇れる男だ。)
遺命により、全権は、マチスが引き継ぐ。
[クレメンスとは面識のない船員たちにとっては、その訃報よりも、知己であるマチスが総司令官に就任したということの方が、大事件であった。
熱を孕んだ低いどよめきが走る。]
あいつの花道を、飾ってやるぞ。
[艦内のいたるところで、男たちの拳が突き上げられた。]
[ほどなく、見張りから、「追っ手あり!」との報告がもたらされる。>>134
ダーフィトは船尾楼に移動した。]
ワァズ。
[呼べば、黒衣のオートマタは前に進み出て、天使の群れを見据える。
── 静かに、音が広がり始めた。]
[歌っていた。
否 ── オートマタは先に間近で聞いた天使の声を模して、体内で音を生み出していた。
それは、船乗りを急流に誘い込むローレライにも似た、妖の声。
忍びやかに、天使の群れへ伝いよる。*]
/*
というわけでこんばんは。
天使側の仲間もそれぞれ美しく素晴らしい技をお持ちですが、人間側もそれぞれ異なる機体や多彩な武器・道具で攻撃されていて楽しいですね。
互いの持ち味をきっちり生かした動きだなぁと。
彼の者とは同じ主に仕える身の上だが、領分も気性も異なる――ほとんど真逆と言っていいくらいのものでな。
気を揉むことも、噛み合わぬと感じることもあったが、互いの働きには信を置いている……そんな相手であった。
[シメオンに関するそうした評は、今まで他の誰にも語ったことのないものだった。
語る間に隣の相手は、グラスに酒を注ぎ飲み干す>>+29。
笑い、語り掛けた相手は地上の者だろうか]
随分と、余裕でおられるな。
[明日にも天使は、地上を滅ぼすのかもしれないのだぞ。
そう思いはするが、口にすることは出来なかった。
天使だ、人だと主張することを忘れさせる奇妙な空気を、隣に座る老将は纏っていた]
― 河川上流 ―
[最初は、大地と空のあわいに浮かび上がる、小さな点だった。
進むにつれてそれは大きさを増していき、
黒い帆を広げた帆船のかたちになっていく。
言葉に拠らぬ意思を受けて、天使の軍は速度を上げる。
この小部隊は、既にひとつの意思によって繋がっていた。
下位の天使を手足として操る。
その意味では、確かに天の子は既に天使と同質になっている。]
[次第に彼我の距離が減じていく。
追いつきつつあるのがこちらの翼の速さにあるのか、相手の速度制御にあるのかは、天の子はあまり気にしなかった。
いかにあの船を浄化するか。そのことに思考は絞られる。
だがある程度近づいたとき、周囲の天使から歌が沸き起こり始める。
それは紛うことなく、天上の歌だった。
それも、ひとりの天使が光に還る間際に奏でられた音。
どこからか流れ来る音に、天使たちが共鳴したもの。
力強く透明な響きが、心を震わせる。]
アディリエルさま ───…
[惹きこまれる指揮官の心を映して、
天使の群れは同じ歌を響かせながら船に近づいていく。
気づけば本来近づくべきではないところまで、近づいていた。*]
― 初対面の時 ―
うちゅう?
[ 何の寝言だ?と、正直思った。大気の壁を超え、空の更に高み、星の外を目指すなど、夢物語ですら聞いたことがない。
けれど、目の前の男は、それを理論的には可能だと、手の届く夢なのだと力説する ]
その、お話はわかりますがプロッツェ少佐…俺は戦闘機乗りで、飛空艦の専門家じゃありませんし。
[ 無理だろうと、言ってみたが、飛空艦と宇宙船は違うのだと、また力説された ]
はあ…大気を突っ切るために戦闘機並みのスピードが必要なんですか。え?戦闘機以上?
そりゃ、確かに並みのパイロットじゃ無理かもしれないです、ね…
[ きちんと了承した覚えは無いのだが、気づいたら、笑顔でよろしく、と言われていた。
それに、結局反駁しなかったのは、マチスの熱にコンラート自身も、既に心奪われていたからだ ]
大将、次はうまくいきますって。だから唸ってないで、飯付き合ってください。
[ 試作機が完成するまでの間、問題は何度も起こり、その都度、改良に頭を絞るマチスは、本当に寝食を忘れる事が多々あって、彼の健康を気遣い、少々口うるさいほど構いつけるのも、既にコンラートにとって常態となっていた ]
『いっそ少佐の嫁にでもなれば?』
[ そんなからかいを口にした同僚は、丁重に床に沈めてやったものだが ]
(絶対に、何かあった)
[ ただ事ではなかったマチスの声は、告死天使との死闘の中でも、コンラートの胸に沈んでいる。あれは、何か大きなものを失った人の声だと。
だから戻らなければならない。
そう、約束したのだから。
それだけが、今、コンラートの意識を繋ぎ止める楔となっている** ]
/*
シメオン帰るのまだなので、いまのうちに大将に、投げそこなった愛を投げておくの図。
家庭のトラブルがなければ、初日あたりに投げるはずでした。ちょっと時期外れだけど勘弁してw
ダーフィトさんから、ごっそり色々飛んでそうではあるし、あんまり積み上げると返信大変になるから自重してるんだけどね、これはまあ、お返事いらん系だからいいだろう、多分。
[空を映す川面を白く染め変えて、天使の群れが迫る。
その中心にいるのが、異様な戦車を御すマレンマだった。]
自分が殺した人間が、天使になって追ってくるっていうのは、
どう考えても悪夢だね。
[望遠鏡のレンズの向こうにある顔は、神々しいまでに無垢で、愛に満たされているかに見えた。
かくも穢れないものに対し、暴力をもって相対することを怯む気持ちは確かにあったが、
彼らがその純粋さでもって遂行したことを忘れはしない。
失われた仲間に対する弔旗はいまだマストにある。]
── 迎撃せよ!
[充分に引きつけるまで耐えた、《ホーネット》が、大砲が、格納庫の扉からはフライハイトの魔導機銃までもが、天使の群れに弾幕をはる。*]
/*
スケジュール的には、
・この流れのままで俺がシメオンを落とす。
・ダーフィトとマレンマが開戦←多分ここか、そのあとの反撃とかでダーフィトは落ちを狙ってる。
マチスと大天使が、どっかで直接会わないといけない気がするんだよなあ…
― 総指揮官任命会議 ―
[大部屋に集まった指揮官達の前に立つ]
ご足労ありがとうございます。
…先ずは、クレメンス・デューラー元帥閣下へ黙祷を。
[話を切り出す前にそう願えば、指揮官達は皆従ってくれた。
短い黙祷の後、着席して書類を1枚取り出す]
……元帥閣下から預かっていた元帥杖から、この書類が出てきました。
俺をこの戦いの総指揮官に任命する、というものです。
[書類を掲げて全員へと示す。
下部にある署名には、確かにクレメンスの名があった。
微かにざわめく色が見えたが、書類を見た指揮官達に思ったほどの反応は無かった。
予測していたか、クレメンス自身から仄めかされた者がいるのかもしれない。
直ぐに反対意見が出なかったのは正直ありがたかった]
今後は俺が総指揮官として立ちます。
元帥閣下は俺なら出来ると信じて託してくれたのだと思っています。
俺は、その想いに応えたい。
頼りないかもしれないけど、最期の約束を果たすために、力を貸して欲しい。
[真摯な声に返るのは、試すような視線。
現状をどう打破するのか、問われているように思えた]
指揮官クラスの天使を倒す、という作戦。
作戦自体は達成しましたが、戦力を削げたと感じた人は少ないでしょう。
ですが、意味がなかったとは、俺は思いません。
指揮官クラスの天使を倒せたということは、着実に天使への対抗策が見えてきているということです。
今、それを踏まえた技術開発を行っています。
完成すれば、天使らに大いに有効な武器となります。
[前半は事実思っていること。
後半はダーフィトに言われた”作戦”だ。
だが偽りというわけでもない。
現在進行形で進んでいるだけの話だ]
[技術者としての戦い方というものがある。
クレメンスやダーフィトはそれを教えてくれた。
天使に有効な武器があると聞いた指揮官達は僅かに色めき立つ。
それがあるならば、と士気も上がり始めた]
俺は軍人ですが、技術者です。
作戦立案や指揮は貴方方に劣ってしまうのは明白。
だから、俺に出来る、技術開発という点でこの戦いに挑みます。
若輩者ですが、どうかついて来てください。
[拙い弁ではあったが、新たな武器の提供という話は受け入れられたようで。
指揮官達からは拍手が巻き起こる。
ホッと息を零せば、「それまではどうする心算だ」と問いが投げられた]
ここで俺達が引っ込んでも、天使共は手を緩めないでしょう。
むしろ攻勢を強めてくるかも知れません。
[それは彼の奇跡を目の当たりにしたため。
指揮官クラスの天使を撃破しても大きな変化が起きなかったのは、あの奇跡が原因だと考えている]
俺達が動かなければ都市部が狙われる可能性もあります。
厳しい戦いになるかもしれませんが、貴方方には天使らの目を引きつけて欲しい。
通常の武器が効かないというわけでもありませんからね。
各個撃破していきましょう。
[大枠の作戦だけを告げ、細かい動きは指揮官達に任せることになる。
是の返事がそれぞれから返れば、皆即座に行動へと移った]
[伝えた作戦の他にもう一つ考えていることがある。
天に浮かぶ光の船のことだ。
六翼の天使があのまま繭の辺りにいるのならば、光の船は手薄ということになる。
トラオムングもそろそろ修理調整が終わっている頃だ。
電撃戦を仕掛けるチャンスかも知れない*]
[遠い昔、影は闇に近い場所にいた。
異端と見なされ、関わるものもなく。
何れは堕ちるか狩られるか、そんな予測すらあった。
それを覆し、今の在り方に留めてくれたのは主たる光。
だから、己が力は、彼の存在の望むままに。
そう、思い定め、これまで務めを果たして来た]
― 上空 ―
[だからこそ]
……は。
その点は、お互い様という所かな!
[諦めない、という叫び。>>126
それに、口をついたのはこんな言葉。
直後、力が動くのが感じられた。
発端は鋼の翼の内、実際に動いたのは──自身の左の腕]
……っ!
これはっ……!?
[傷に突き立った二色の針から、糸が伸びる。
闇と光、二つの力。
絡み合うそれは、その狭間の存在たる影を巧みに捕えて行く]
……ちっ……こういう面倒なのは、歓迎しねぇんだがな!
[何とか振り払おうとしても、闇と光は影を逃さない。
舌打ちひとつ。
それでも、辛うじて右の手だけは縛の外へと逃して]
…………。
[縛の内で感じ取るのは、術の紡ぎ手に宿る天の加護。
大天使の術を持ってしても、掻き消えてはいなかったのか、と。
過るのはそんな思いと]
……きみに、加護を与えたものは。
相当な負けず嫌いでもあったのかねぇ。
[ぽつりと落ちたのは、そんな呟き。
糸の源たる左の腕は完全に使えず、翼の動きもだいぶ制されている。
さて、どうするか、と思案を巡らせつつ、影は自由な右の手に力を集める。
果たさねばならぬ命がある。
故に、ただ堕ちるを受け入れる事はできない。
ならば、と思いながら影は呼吸を整えた。*]
……主。
彼の天使憑き……コンラート・フリーデル、本当にただ者ではないようです。
[ほろり、と落ちる響きは、どこか楽し気なもの]
天の力だけでなく、闇の力まで手繰れる様子。
……付け加えるなら、未だに天の加護を失してはいない様子。
ここまで予想を超えてくれると、いっそ、楽しくなってきますよ。
[く、と笑う気配がひとつ、落ちた。*]
……ダーフィト、ありがとな。
[ありったけの力を貸すと言われて嬉しくないはずがない。
本調子とまではいかないが、嬉しげな声が通信機へと零れた]
俺にしか出来ないことか……分かった。
お前が確かめてくれるなら、それを活用して本当に武器を作ってやるさ。
[嘯く声やアドバイスを受け入れて、どう提示するかを考え始める。
そうして生み出した言葉>>150は、どうにか掌握に足りたようだ]
ダーフィトが倒した色つきの天使は、他の天使を繰り、力を集めて威力を増すタイプに見えた。
そう言うタイプは分断が有効そうだったな。
物量でくることも多いようだし、案外、一個体の戦闘力はそこまで高くないのかもしれない。
そうであるなら、他の連中も分断は有効かもな。
分断して各個撃破していくのは手だと思う。
[天使そのものの弱点はいまいち思いつかず、集団を個にして戦う案だけ示しておく]
……ダーフィト、掌握出来たらそっちにも援護を回す。
無理だけはするなよ。
お前まで失いたくない。
[紡ぐ声は切実だった*]
[歌い交わす天使たちのさまは、天上の世界を思わせるもので、
響きの中には、天に還ったきょうだいを思わせるものがある。
なにか、名残が船の中にあるのだろうかと向けた視線が、中に立つ黒いものを捉えかけたとき、何もかもを吹き飛ばす轟音が天軍の列に穴を穿った。]
──────!!
[天の子が乗る戦車に向かって来た大砲の弾を、前面の天使たちが身をもって防ぎ、光と散っていく。
何が起きたのかと混乱し思考が止まった数秒の間に、撃ち抜かれた天使たちの光粒で視界が煙った。]
………。
[一瞬、泣きそうに歪んだ眼差しに、怒りの火がともる。
前面の天使たちに応撃の光の槍を放たせながら、距離を取ろうと試みた。
さらに中核の天使たちを伴って、もう一段後ろへ下がる。]
In nomine Domini
[唇から祈りが流れると同時に、伴った天使たちが展開し、歌い始める。
それは御使いらで形作られる魔法円であり、多重詠唱からなる神聖魔法でもあった。]
Somno,Somno.Somno homini.
Et homo, in pace.aeternum.
[力ある言葉は大砲や銃火の騒音をすり抜け、思念の波として人間たちに届く。
その波は人の心を穏やかにし、闘争心を失わせ、さらには意識さえも絡め取って安らかな眠りに誘おうとするのだった。*]
/*
>>+33
まことまこと。
みな特徴的な戦い方で見ていて楽しい。
儂ゃ、おまえさんの、いかにも天使の軍の隊長、という戦い方も好きじゃったよ。下級天使が盾になるっぶりとか、たまらんかった。
惜しむらくは、一戦交える機会がなかったことだな。
− 私室内/少し前 −
[アデルに対するマチスの評価を興味深く聞く。]
やっぱり、おまえの観察や分析は的確だよな。
その能力、戦いにも活かせるぞ。
指揮が下手だなんて思い込みだ。
― 上空 ―
[ 光と闇の糸は影の天使を捉え、その動きを半ばまで止めた>>156 ]
(逃げるか…それとも…)
[ 自分がどんな術を使ったのか、コンラートは意識していない。だが勝手に口をついて出た呪文と力は、これまでとは違う場所から湧いて来たように思えた。
この隙に距離を取って逃げ出せば、目の前の死からは逃れられるかもしれない、しかし「お互い様」と口にしたこの天使はきっと、諦めず追ってくるだろう ]
加護なんてものは、知らねえけどな…
[ 天使が縛られずにある右手に力を集める気配がした>>157 ]
こっちはただ、必死なだけだっ!!
[ 声を叩きつけ、コンラートは、操縦桿を右に倒し、急旋回を試みる。シメオンには、逃げる動きと見えたかどうか* ]
[無理はするなと伝わる声に、ひとつ笑みの気配が零れる。]
新司令官殿に、ひとつ、頼みがあるんだが。
── カルカリアス号、
動けるようにしといてくれ。>>2:201*
[必ず帰る、そして、おまえを援護するとの宣言だった。]
なあに。ここまできたら焦っても無駄なことよ。
[余裕だ、という天使に、にやりと笑って返す。
態度ほどには内心は余裕ではなかったのだが、それは年の功というやつか。
遺してきたものたちがやってくれるだろうと信じてはいたが、目の前の存在は逆のことを信じているのだろう。
それでも、こうして穏やかに話ができるのは、やはりなにかを突き抜けてしまったからかもしれない。]
おお。飲むか?
そうよな。飲むよな。
よしよし、ほれぐーっと。ぐーーーっといくがいいぞ。
[嬉々として天使に呑ませている姿は、もはやただのアルハラじじいであったが。*]
― 上空 ―
……あくまで、そこは知らん、と。
そこまで拒否られていると、いっそ、哀れに思えるな。
[ぼそりと落とした呟きは風に散る。
とはいえ、告死の影に哀れまれても、彼の加護の源は嬉しくはないような気はするが]
……ふ。
必死……必死か。
いい言葉だな。
[叩きつけられる声に楽し気に返しつつ、右手に集めた力を無数の矢に変える。
どうせ動けないなら、遠慮なく術を行使してやれ、という内心は知る由もなかろうが]
……ならば、限界まで。
足掻いて、みせろ!
[唐突な旋回が何を意味するか。
逃げるようにも見えるが、そうではない、と思った。
理由はない。単なる直感。
少なくとも、ここで尻尾を撒いて逃げるような男ではあるまい、と。
そう思うが故に、影は警戒を解く事はせず]
……舞え、そして、貫け!
[生み出した影の矢を、鋼の翼へと差し向けた。*]
/*
>>+38
愛されとるな、おまえさん。
受ける側の動きがあって、というのは同感よな。
あれくらい派手にやるのが正解だとも思うよ。
儂もたいがい無茶したが、綺麗に受けてくれたんでうまく収まった。
趣味で出した駝鳥の後片付けとか、苦労を掛けてしまって儂は、うっ。(うれし泣き)
むふふふ。じじいは適当にやっても味が出るでな。楽しいぞ?
― 各地での戦い ―
[臨時元帥府に一度集合した軍は再編成され再び動き出す。
今度の作戦もある意味では囮作戦だったが、引き寄せるのではなく、打って出る形となっていた]
[戦闘機を始め、空戦力と地上戦力を均等に分け両戦力を一つの部隊として編成。
空戦力は集団で押し寄せてくる天使らの分断をメインに動き、地上戦力で分断された天使を狙う作戦に出る。
天使らの数が多い場所には機甲部隊も投入されることになった。
また、装備には捕縛網や捕縛銃など、分断に活用出来そうなものも配布された]
[編成された部隊の一部はマチスの指示によりダーフィトの下へと向かう。
この部隊も作戦の指示通り、天使の分断をメインに動く予定だ]
[引き際はそれぞれの指揮官に判断を委ねる。
マチスは技術関係の指示を出しながら、足の速い装甲車に乗りトラオムングを目指していた*]
[ふ、と聞こえてくる影の天使の声に、ひととき耳を傾ける。
自分に向けられたものではないため答えはしなかったが]
……コンラート、 …。
[無意識のように漏れた言葉の後、物思うような沈黙に沈んだ。]
− 《シャドウ・パレス》 −
[オートマタの奏でる音は、揺らぎ、移ろい、
時に、人の聴域を超えて放たれる。
それは、密やかな目的のもとに行われていた。
天使らの命令系統を狂わせる音の領域を探っているのみならず、
誰が味方かを誤認させる同士討ちの音や、
強制的に光に還元させる音を求めて。
そんなものがあれば、下級天使は数の如何に関わらず、もはや敵ではなくなる。]
カルカリアス号を?
……分かった、整備員を向かわせておく。
[クレメンスが乗っていた艦。
その話題を持ち出されて、思わず口端が持ち上がった。
クレメンスと共に戦える、そんな風に思えたからだ*]
− 現在 −
マチス、
やはり、天使に「音」は通用する。
ワァズに、天使の声を真似させたら、誘導できた。
工場生産品みたいな下級天使らには、命令の是非を判断する能力はない。
彼らの活動を停止させるための音をつくり出すことができれば、下級天使は無力化できるはずだ。
[音のデータが必要と言われれば、ワァズを抱擁することで、その発する音を指輪に伝え、マチスに転送しよう。]
この先は、おまえの領域だ。 頼むぞ。
/*
私の率いている部隊、最初の一撃で1/3とか半分とか吹き飛んでいる気はするのですが、このあとどうしようかな。
少しコンラートと話したいような気もするのですよね。
最終日でもいいのかもしれませんが。
[けれど、いくつもの声域を重ねた多重詠唱は、オートマタの再現能力の上をゆく。
清らかな波動が、艦を揺らすことなく、戦意を押し流した。所構わず兵員たちが頽れ始める。
物理攻撃を軽減する魔障壁も、精神攻撃には効果が薄い。]
…く、
[首に手をやり、服に隠れた新しい傷をあえて破る。
その痛みで意識を保つ。]
幽霊船にされてたまるかよ!
おまえら、隣のヤツに昔年の恨み晴らしていいぞッ
私闘を許す!
[部下たちへと乱暴な声をかけ、殴り合って目を覚ませと示唆する。
耐えられない者も多くいたが、体力のある幾人かは、術の効果から抜け出せたと思う。]
あいにくと、この艦の連中は”善き人々”じゃなくてな。
/*
ははあ、なるほど。
下級天使無力化音波か。
面白いなとも思うけれども、私の一存ではちょっと受けにくいかな。
確かにそれあると、最終戦がだいぶすっきりしますね。
── ワァズ!
[やはり殴って目を覚まさせた子爵に艦長代行に託すと、自らは空へ飛び出す。
ワァズは、女の顔に鳥の身体をもつ魔獣に変じていた。
天使らを引きつけんと、二丁のガンソードが火を噴く。*]
そう、なのであろうか。
[にやり、と笑う老将の内心の焦りを、黙示天使は見抜けない。
それは単純な年若さのせいもあるだろうし、内心を隠しての駆け引きを学ぶ機会がなかったせいもあるだろう。
意志ある天使らを更に束ねる立場の者ならば、また事情は異なるのかもしれないが]
…………。
[そして、己は如何にあるべきか。
仲間の大勝を目にしても、もはや素直に喜ぶべきかもわからなくなってしまった己は]
必ず、か。 …───そう。
[天のいとし子が言葉紡ぐに、
帰るのは仄かに笑み含んだままの響き。>>=14
必ず、と。その言葉の持つ力強さと儚さと。
この子が知るのはいつの日になるのだろうと、
過るのはそんな微笑ましさにも似た感情で。]
あまり無茶をするのじゃないよ。
[それでも掛けてしまう言の葉は、
この子には未だ反発されてしまうのかも知れないけど。]
う、おおおおおっっ!!
[ 吠えながら、操縦桿を引けば、機体は垂直に近い上昇を見せる。襲い来る矢が届いたのは、丁度、複葉機が胴体を天使に向けた時。
影の矢が、操縦席の床を貫いて、コンラートの手足を切り裂き、いくつもの穴を機体全体に穿つ ]
ぐうっ!
[ 歯を食いしばり、上昇した機体を背面飛行からの縦の旋回へと操り、急降下する。天使からは、真上からの突撃に見えたか ]
[ 最後に血濡れた手でポケットから取り出したのは、最初にシメオンと対峙した時、肩に受けた影の矢が赤く染まった羽根と変じて残ったもの ]
Possibile fa mie zanne!
[ 月白の芯を持つ羽根は、呪文を受けると、一振りの、血の紅と月白に輝く波紋を浮き上がらせた細く長い刃となって、コンラートの手に握られる ]
終わりに、しようぜっ!!
[ 降下する機体の速度も乗せて、闇の血を纏う刃が影の天使の身を貫かんと投げ落とされた* ]
/*
これなー、影の矢が原料だから、つまりあれだ、もしかしたら消滅せずに生き返ったりとかそういう道もありじゃまいか?という何かだ。
ちなみに形状は完全に刀な。
[ いろいろわかっててやってることを宣しておきます ]
― 繭/ローバンス上空 ―
[天の子を見送って後>>132、大天使の姿は未だ繭近くにある。
微笑ましい思いでいとし子を見送った後、
憂い含んで見下ろすのは人の子らの街。]
…… ”未だ” 天の門は閉じてはおらぬと、
教えたはずだね…?
[愚かしき人の子らは、天の警鐘>>0:33どう考えたのであろう。
裁きの刻限まで、期は切られていたというのに。
或いは静かにさえしていれば、いずれ嵐は過ぎ去るとでも考えたか。]
[玲瓏たる声が、命の響きを以て紡ぐ。
捧げ挙げた腕の動きに従って、天使らが光へと姿を変えた。
それらは幾条もの光の矢となって、中空に浮く。]
…────── 落ちなさい。
[やがて幾筋もの光が、時ならぬ流星群の如くに、
ローバンスと呼びならわされる街へと降り注いだ。]
[人に安らぎを与える天の加護は、黒き船の人々にも恩恵を与えたようだった。
火砲の轟きが一つ減り二つ減りして、船が眠りに包まれていくのが分かる。
そのまま穏やかな眠りの中で浄化を受け入れてくれればいいと願ったのだが、銃火は減りはしても無くなりはしなかった。]
……哀れな。
[憂い帯びた眼差しを投げ、次なる奇蹟を請うべく詠唱の態勢に入る。]
― ローバンス ―
[その街には、どれ程の人が残っていたであろうか。
目先の利く者はとうに逃げていたかも知れぬし、
地下に潜りじっとしていた者もあったであろう。
そうした人々は、その賢明さによって自らの命を救った。
だが愚かにも、もしくはいじらしくも街に残り、
その中にあっても外を出歩いていた者、
天使は軍以外を襲わないのだと高を括りはじめていた者、
そのような人々は愚かしさのつけを払うことになる。
天使が舞い降りて、人々を殺すことはなかった。
その点に於いては、
当初の襲撃の如き凄惨さには及ばなかったと言っていい。
────けれど。
伝統ある建物は降り注ぐ輝きにより打ち壊され、
地上に上がった炎はいくつもの悲劇を巻き起こした。]
[この時、一糸乱れず動くはずの天使たちの一部で、奇妙なことが起こっていた。
動きを止めたものがいて、見当違いな方向に光を放つものがいる。
数はごく少ないが、確かな不協和音として存在していた。**]
― 初対面の時 ―
そう、宇宙。
[繰り返される言葉に、笑みを浮かべてもう一度告げる。
前人未到の計画、立案の当初は皆懐疑的な反応ばかりだった。
パイロットの話を持ちかけたコンラートもその一人]
今の技術なら可能なんだ。
積み込むエンジンや燃料の関係上、船体は大きくなってしまうが重量は軽量化の魔法で調整出来るし、エンジンの出力も魔法で強化出来る。
[細々と理論を語ろうとしたら、飛空艦の専門家じゃないと言われた。
どうやらまだ勘違いがあるよう]
飛空艦と宇宙船は全く違うものだぜ。
確かに戦闘機と比べてどちらも大きな船体だが、エンジンの出力が先ず違う。
飛空艦は重力以上の揚力を生む分の出力があれば良いが、宇宙船は重力に加えて大気の層を突破するための出力が要る。
それを行うと戦闘機以上のスピードを出す必要があってな。
腕の良い戦闘機パイロットじゃないと舵取りすら難しいと考えられるんだ。
[語れば語るほど熱を帯びる宇宙船への想い。
そう言う理由でコンラートにパイロットとして推薦したい、と語っていたら、同意めいた言葉が返ってきた。
コンラートが良いと思った理由は納得してくれたものと判断し、満面の笑みでよろしく、と言ったのだった]
[コンラートとはそれからの付き合い。
なかなか開発が進まない時、のめり込んで図面と顔を付き合わせていると、決まってコンラートが飯の誘いをかけてきた]
あとちょっと…ここなんだよ、これをどうにかすれば……
…あぁ、分かったって。行くよ、行く!
[なかなか動かないマチスに根気良く声をかけるコンラートに根負けして、共に飯に行くのが毎度のことになっていた。
それが良い気分転換になり、開発が進んだこともしばしばある]
宇宙には色んな可能性があると思うんだよ。
[ある時、マチスはコンラートに語ったことがある]
だってまだ誰も見たことがないだろう?
何があるか分からないんだ。
実は何もないのかもしれない。
でも何かあるかもしれない。
俺達みたいな人類がいるかもしれない。
見たこともない物があるかもしれない。
俺は、たくさんあるだろう可能性をこの目で見てみたい。
存在する理由とか、どんな文化があるのかとか。
この目で見て、理解したいんだ。
[まだ見ぬ宇宙、未知への探究心。
抱く夢は宇宙のように広かった*]
/*
かっ………かわ、可愛い、 可愛いぞこらこの天使!!
だめだたまらぬ。これはなんという癒し!!!
そら寂しかろうよ大天使殿も。
こんな天使が落ちてしまったとあってはなあ。
― 上空 ―
[放たれる影の矢に対し、防御の術が用いられる様子はなく。
それが、影の笑みを深くする]
……さて、これで堕ちはすまいよなっ!
[高く飛んだ後、回転からの急降下へと切り替えて突っ込んで来る翼。
穿たれながらも確かにこちらへと向かい来る様に笑みを浮かべつつ、影は右の手に力を集めた。
全力で来るというなら、それに応じるのみ、と。
そんな意思を滲ませて]
……っ!?
なん、だっ?
[直後、微かに感じた波動は覚えあるもの。
出会いの最後に投げた矢、それが転じた羽根。
それが放つ気配に気を取られた──それが、隙となった。
刃が投げ落とされる。
避けるべき、との判断に、翼の動きは追いつかない。
降下の勢いと、そして、揺らがぬ意志を帯びた刃は狙い違わず、影の身を貫き──月白色が、ふわりと舞った]
……ふ……は。
本当に、きみ、は。
俺を、驚かせてくれるな、コンラート・フリーデル。
[間を置いて、零れ落ちたのは楽し気に笑う声]
……そんなきみに、問おう。
きみは、なんのために俺を堕とす?
なんのために、俺の死を望む?
[問う声音は静かに響く。
その間にも、はらはら、はらはらと。
月白色が零れて落ちてゆくけれど。
問いの答えを得るまでは、そして、主命を果たすための策を打つまでは堕ちぬ、と。
影は己が存在の維持に全力を傾ける。*]
[とはいえ。破壊の先に天使らの襲撃はない。
あくまでも見せしめだと言わんばかりに、
或いは
それから先の”救済”は為されることがなかった。
代わりに。]
…───あれらが過ぎ去りしは、あちらの方か。
[人の子らの軍勢の過ぎ去りし方。
街の北西へ向け、ふわりと光が舞い上がった。*]
/*
ああ、ナタリエル様……
なんと圧倒的な、そして無慈悲な攻撃か……
(無慈悲というと違うもの連想してしまうのが良くありませんね)
しかし、音響兵器……もしかして捨て身の切り札として放った技を、逆に利用されて敗北する展開なのか!?
こんな美味しい負け方あるかよぉ(血涙)(大大大好きなやつ)
……主……いとし子殿。
してやられました。
[紡ぐ響きは、変わらずどこか楽し気な響きを帯びる。
それでも、その力が薄れているのは気取られるか]
刃振るう力を維持できぬやも知れません……が。
見届けの、務めは……なんとしても、果たします。
[今のままでは、己が存在を維持する事は叶うまい。
しかし、それでは己が主義に反する。
だから、できる限りの事をするつもりだと。
響きに乗せるのは、そんな思い。*]
[問いの答えを待つ間も、右の手にはふわりゆらりと力が集う。
握られているのは、影の短刀。
それを包み込むように、月白色の光が集い始めていた。*]
/*
>>+46
よし、ならば儂と共に、じじい戦記村計画に挑戦してだな…!
[何か見えたところに反応]
そうそう、それな。
機械で音を再現して、あまつさえ攻撃の手段にしようとしとるとか、なかなか楽しいことをしてる奴がおる。
あれが上手くいくのなら、最終戦でなんとか人間も戦えそうだのう。
今のところ、まだ宇宙船が空の御船に到達するフラグは足りていない、と見ているのでな。
ふはは。儂を褒めても酒しか出んよ。
兵種は大概が趣味の産物なので、個人的には満足であった。
/*
清らかなる天使を落とすのは、ますます楽しいのう。
[もっと悪いじじいの顔]
…と、このあと少々忙しくなりそうで、更新まで顔は出せんかもしれん。すまんな。
― ファレーズ飛行場 ―
[山岳地帯に座すファレーズ飛行場。
引退した艦が保管されているその場所に、人の気配が増えていく。
マチスの指示により艦の整備に集まった者達だ]
[彼らは保管されている艦の一つに取り付き、急ピッチで整備を進めていく。
燃料は飛行場の片隅に保管されていたものを積み込んだ。
幾度となく点検・整備を繰り返したその艦は、やがて航行可能な状態へと持ち直した]
[主を失った艦 ─── カルカリアス号が出立の時を待つ*]
/*
おおっと、了解了解です。勿論そっちが最優先ですから!
むしろ、たくさんお付き合いいただいて感謝なのです。
[墓下ロールが思わぬ方向で楽しい顔]
[それは少し前。再びの声の響くより前に。]
天の力と共に、闇の力を?
それを人の子が宿すというのか。
[齎された報告>>*19に、僅か驚愕の響きが乗る。
続く報告には、少し思考の間を置いて。]
……いや。 ”人の子だからこそ”か。
[楽しげに笑う気配、それには苦笑めいた気配が返って。]
やり過ぎるなよ。
[そう、窘めるような認めるような音を返したものだが。]
……!
[ 刃は、過たず告死天使の身を貫き、月白の翼が空に散る。全ては一瞬の揺らぎ、その刹那が分けた結果だ ]
あのなあ…
[ 降下に制動をかけ、笑う天使の周囲を旋回するコンラートの耳に、シメオンの問いが届くと、呆れたような吐息が漏れた ]
それを聞きたいのはこっちだ。
お前ら何のために、俺達の船を堕とし、無辜の民の死まで望む?
生意気だ、むかつく以上の説明を、何もされてねえぞ俺たちは。
[ それも相当、無抵抗にやられた後で、と、言ってから瞳を細める ]
知ろうとするなら、もっと早くにするべきだった。
[ 水色の瞳が、深い青の光を湛え、天の力がわずかに増したのは、感じられたか ]
お前達は知ることを拒み、人は知ることを求めた。
お前の死を望むのでは無い、シメオン・シュネーグレックヒェン…知ろうとする者を拒み続けるなら、天は人の命の生き様を認めぬということ…それを天に知らしめねば…
[ ゆらりと再び気配が変わる ]
………………、そうか。相分かった。
[報告と、主命果たさんとの影の意と。
それらを呑み込み、大天使は頷きを返した。]
助けは要るか?
[それはいとし子の言>>*24と同じに。
さらりとした響きに問いを乗せる。]
― 現在 ―
音?
…なるほどな、天使達の声か。
音のデータはあるか?
[ダーフィトの着眼点に感心しながら、活用法を聞き、音のデータを通信機で伝えてもらう。
記録用の蒸気機関にデータを写し取り、すぐさま解析へと回した]
任せとけ、直ぐに作り上げてやるよ。
− 川の上空 −
[飛来する光の槍をガンソードのブレードで叩き落とす。
が、続けざまに別の一本が、機械の羽根を散し、強化戦闘服を裂く。
ボロボロにされながら、深手を負っていないのは、
ダーフィトを乗せた魔獣が、乱戦の中で、すり抜けられる場所を瞬時に見極めて飛び込むからだ。
そして、女の顔をした魔獣は声なく歌い続けていた。
天使の群れのわずかな乱れ。>>179
それを見出すや、ダーフィトは弾丸を叩きこむ。]
眠りの魔法か何かか?
ミント潰して目の下と鼻の下につけてみろよ。
効果抜群だぜ?
[試したことがあるかのような言葉。
戦闘中にそんな余裕があるとは思えないが、想像するだけでも目が覚めるかもしれない]
/*
>>186
生意気だ、むかつく以上の説明を、何もされてねえぞ俺たちは。
くっそ正しくて中身が噴いたよね。
ほんとな!???wwww
[声を投げた先から返る問い。>>*24 >>*25
それに、影は小さく息を吐いた]
……いえ。
助力は無用。
お二方は、お二方の為すべきに、全力を向けていただきたい。
……どうか、思うままに、思い遂げていただきますよう。
……影より、祈ります。
[次いで、告げるのは。
影の天使が抱く、個としての願いの言の葉。*]
[と、西の方から飛来する部隊があった。
マチスが寄越した援軍だ。>>165]
嬉しいね、
[決して、気を抜いたワケではないけれど、
その時、南に光輝く流星が落ちて、視界を白く染めた。*>>175]
― 上空 ―
……そうか。
[紡がれた答えに、真紅を細める]
ふ……小難しい理屈やらかたき討ちやらを理由にして来たら、『気が向く』事はなかったんだがなあ……惜しかった。
[冗談めかした口調で告げて、は、と小さく息を吐く]
命のため……『生けるもの』のために死を望むというなら、それは正しき在り様だ。
[次いで、告げる声音はごくごく静かなもの]
……ま、気が向いちまったから仕方ない。
クレメンス・デューラーからの伝言を特別に伝えてやろう。
『まだ目はある』だそうだ。
意味は自分で考えろ。
[そんな言葉をさらりと告げた後、影は天へと真紅を向けて]
……、そうか。
なればシメオン、お前はお前の為すべきを為せ。
いずれは戻れよ。
…─── 待っている。
[それがいずれの時の涯となろうとも。
意志あらば、悠久の向こうに再び見える未来もあろう。]
……我が魂より生じし刃……主が元へ飛べ。
彼の方の影にあり、全て見届けるために……!
[直後、右手に生じた月白色の光が天へと飛び立つ。
それを見届けた後、影は己の内へと意識を向けた]
……我を構築するもの、全て影へと帰せ。
刻の果て、己が務めを果たすために!
[直後に紡がれるのは解放の呪。
それが発動した直後──月白色の光が周囲に零れて、散った。**]
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