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選の儀の綴り は 闇桜の魔 蒼月 フィオン に投票した
闇桜の魔 蒼月 フィオン は 雷華の族長 ガートルート に投票した
聖蓮の花神 マレンマ は 闇桜の魔 蒼月 フィオン に投票した
雷華の僕 ルートヴィヒ は 闇桜の魔 蒼月 フィオン に投票した
玲桜の燭 ナネッテ は 雷華の族長 ガートルート に投票した
譲葉戦ぐ風 は 雷華の族長 ガートルート に投票した
雷華の族長 ガートルート は 雷華の族長 ガートルート に投票した
聖蓮の射手 ノトカー は 闇桜の魔 蒼月 フィオン に投票した
闇桜の魔 蒼月 フィオン に 4人が投票した
雷華の族長 ガートルート に 4人が投票した
闇桜の魔 蒼月 フィオン は村人の手により処刑された。
次の日の朝、玲桜の燭 ナネッテ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、選の儀の綴り 、聖蓮の花神 マレンマ、雷華の僕 ルートヴィヒ、譲葉戦ぐ風 、雷華の族長 ガートルート、聖蓮の射手 ノトカーの6名。
聖蓮の花神 マレンマは、雷華の僕 ルートヴィヒ を能力(襲う)の対象に選びました。
譲葉戦ぐ風 は、聖蓮の花神 マレンマ を投票先に選びました。
選の儀の綴り は、雷華の族長 ガートルート を投票先に選びました。
/*
あれ?投票デフォ変わったな。さっきまで選の儀の綴りになってたんだが、いまルートくんだ。
まあ、いいか。
てい3(6x1)
聖蓮の花神 マレンマは、雷華の族長 ガートルート を投票先に選びました。
雷華の僕 ルートヴィヒは、雷華の族長 ガートルート を投票先に選びました。
ええ、ありましたよ。
あの凍柊の領域みたいな冬は、平地ではありませんが。
[氷華が考えている事>>3:+66を肯定する様な言葉。]
冬があるからこそ、生まれた文化も多いんです。
過ごし方や、暖かくする為の工夫や、美味しい食べ物や保存食も。
耐え忍ぶ為の冬でも、楽しみだって生まれてゆくんです。
まだ氷の結晶は、融けきってはいないんですよ?
[上目遣いに元に戻った訳では無いと含み告げて。
冬の神様が>>3:+67生み出した、氷の柊の花は、何時か空から舞い降りた白い花>>1:54の様に、静かにリリの掌に触れた。
融ける事は無い、氷の華。]
[そして、雷華と桜の決着は付いた頃。]
蓮の神様、
ハルト君、
行ってらっしゃい。
私達に勝ったんだから、次も勝って来るようにね。
負けたら、拳骨だから!
[冗談を混じえ、白蓮の上で蓮魔とハルトを見送った。**]
[花弁の奔流と槍が頭上で衝突する]
くっ……!
[二つの力が拮抗する中、ナネッテの胸元からは更に紅が零れ、転化した薄紅が奔流へと流れ行く。
右袖を掲げた状態で力を送り続けていたが、足に力が入らなくなって来た。
押し負けるものか、と気を張ったが、槍はそれに関係なく、うねる花弁の奔流を引き裂き始める]
[ズ、と重い音を響かせ、奔流の合間から槍の先が現れ出す。
断絶の名の通り、奔流を貫いた槍は押さえが無くなった途端速度を増した]
─── ッ アッ!!
[避けるにも巨大な二叉。
横へと跳んだところでその範囲からは離れられず、二叉の間に挟まれるように大地に縫い付けられた。
右脇には新たな紅が滲み始めている*]
/* おわぅ、ゆるおんのままずっとオフ状態だった・・・
とと、とりあえず、最終戦!
まさかの半々状態からで勝ち上がりまして、そして今回は雷華陣営とだ!
またしても水は相性わるいよびりびり!なんかそれを裏付ける様に、デフォはおもいっきりレンにはいってやがるこのアレな感じ!!
これラ神さま偶数だしにくる気がするんだがな!!
そーーうれっ
1(6x1)
聖蓮の射手 ノトカーは、雷華の族長 ガートルート を投票先に選びました。
[蒼の桜花と金色の雷電。
触れる度、舞い散る火花は色鮮やかに大気を飾る。
一の太刀は軌道逸らされ、二の太刀もまた、甲高い音と共に宙を舞う。
それでも、斬撃は止まる事なく、斬り下ろした三の太刀]
……っ!?
[刃が何かと触れ合い、火花が散る。>>3:*95
太刀が唸るような音を立てた後、斬り込む感触が手に返る。
捕えた、と。
そう判じた闇桜は斬り下ろした太刀をくるり、返して上へと回す]
……『狂い桜』が四の太刀。
俺を何としても喰い破る、と言うならば。
……見事、受けきってみせい!
[天へと向けた切っ先に、蒼の桜花が纏いつく。
真っ向勝負、大上段からの斬り下ろし。
それは、先に放った閃よりも疾く、鋭く。
大気を断って、振り下ろされた。*]
/*
wwwwwww
というか、貴様ら俺ですらまだやっておらん事をw
[でももっとタチ悪い事してますよね、あなた]
[荒れ狂う花弁の奔流は、確かに槍を飲み込んだ。
砕け剥がれる礫の装甲は、まるで今の己のようだ。らしくもない自嘲が漏れたのは、きっとこの戦いが想像以上に楽しかったから。
旧知の蒼月にすら言ったことはない。
肉の器がなければ正気を保てぬ、己は神には成れぬただの
気にした事はねえんだよなァ。
いつだって、楽しかったから、さ。
[血湧き肉躍る、まさにその衝動。
譲葉は過ごし易い。喧嘩に戦に、困る事は無い。
直ぐに手折れる花は、ここじゃきっと詰まらないんだろう。けれど、それは──。]
(なあ。今でも、そう思ってる?)
[気丈に、真摯に、立ち向かう彼女の姿。
折れてしまったとしたら、またお前は寂しそうに笑うんだろうか。
ニ叉槍が桜の竜巻を抜ける。しかし、相殺し切れていないその奔流が、獣に襲い掛かった。
最後まで、しがみ付いてくるのは流石だな。密やかに笑う。
激流に飲み込まれる瞬間、一瞬だけ男の視線は、銀の髪と──それに対峙する青い狩衣を見詰めていた。]
…か、は、っ…。
[気付くと、視界の中で皮膚の剥げた左手が地面に爪を立てている。
ごぼ、と喉が鳴った。口内に溜まった唾液と血を吐き出す。
三本足状態で、十数メートル吹き飛ばされた。踵が土に埋まっている。綺麗に三本線が、目の前の地面に刻まれていた。]
ああ、クソ、一張羅が台無しだ。
[切り刻まれたような陣羽織に、忌々しげな溜息一つ。
幾分冷えた頭で状況を整理する。彼女は、どうなった?]
────……!
[衝突位置から少し奥、未だなんとか形を保っているニ叉に穿たれたナネッテの姿。>>+5
二本足でそちらへ駆け寄る。もさ、と足に絡まりそうになるのは、仕舞い切れなくなった長い尾。
鬱陶しげに舌打ちひとつして、邪魔にならないように尾を立てた。]
ナネッテ。ナネッテ・ナイトレイ。
生きてるか。
[柄を撫でると戦鎚は元のサイズへ縮み出す。崩れる礫が降りかからないよう、陣羽織を翳して彼女を庇った。
ぴた、と頬を軽く叩く。
ナネッテの意識は、戻るだろうか。*]
[肩口に食い込む刃を耐え、更に踏み込んだ一歩。
大上段の構えに生まれる刹那の隙。
その一瞬が、雌雄を決した。
仮に怯んでいたなら。
我が身を守ろうと、一瞬でも考えていたなら。
間に合わなかったかもしれない。
牙もつ肉食の獣のように、一直線に獲物を狙った
ガァアアッ!!
[獣じみた方向と共に、男の瞳孔が黄金の光を放つ。]
[バチバチと黄金色に染まった髪が逆立ち、そして。
全身から放つ雷電が、金属製のサーベルを伝い、一気に剣先から流れ込む。
そのまま突き倒す様に、腕に力を籠め、同時に振り下ろされた太刀を左手の銃身で受け止め。
弾いた刀は神先を掠め、金糸を辺りに振りまいた。
老木を折る落雷に匹敵する一撃を、闇桜の魔へと流し込み、一瞬の静寂が過る。]
ッ、
[逸れた太刀が、再度こちらを狙ってこないことを知ると、そのまま剣先を引き抜いた。
バックステップで二歩離れ、深く息を一つ吐き。
そして、勝負がついたことを悟る。
手にしていたリボルバーを右腰のホルスターに収め、それからゆっくりと、右手のサーベルを左腰の鞘へと収めた。
チン、という音と共に、男を包んでいた金色が、ふっと消える。
男の髪も瞳も元の色に。
受けた傷跡はそこここに残るものの、雷電纏いし間に出血は止まっていた。*]
― 戦舞台 外 ―
[責。ねえ。ああこいつホントにわかればわかりやすいんだ。
バツが悪いというより、何とも言い難い表情を浮かべてる様な氷華>>+3:50。
蜜飴を渡す紺野と、困惑した様にそれに対する氷華、可愛いとこあんじゃん。
事情が事情だし、険悪になるのも心配してたけど。
この分じゃ大丈夫なんだろうな]
[俺は衣服や武器の点検をしながら、片目に戦舞台を見やる。
お互いに、次を考えない様な激しい乱舞。
まるで唯喰らいあい散らしあう程に激しく美しく求め合う華の狂い咲き。
・・・アレのどっちかとやんのかよ・・・
どうやら狩衣も見るだけでも明らかにヤバいのは再認識できるし。
なあ、あのクソごつい雷獣は何者だよ。
うちの組でもあそこまでガタイが良くてヤバい奴は見たことないぞ。
従華であるナネッテ姉さんと、あの軍人さんのどちらもヤバい位に雄々しくて激しい。
というかナネッテ姉さん怖いんだよ!
襟首を締め上げてる最中のレンに、大丈夫か、と言いたげな視線を送って、手を離したが]
・・・・・レン、もっかい聞くぞ。
レンは、なんの為に王華になりたい?
レンは、どういう王華になりたい?
[前に訊かずにいた、主たる華の心。
やがて収束する戦いと、次なる最後の戦いの足音を確かに聞きながら、俺はそれを聴いてた]
/*
何が申し訳ないって、お相手の行動を細かく拾えなかったことなんだよね。
技名とかも、設定上、自分のは勿論技名なんてつけないけど、他人のも一々聞いてないって感じの野郎なので、ツッコミとかも一切なかったから、ちょっと申し訳ないのです。
動きは割と必死こいてトレースしてイメージしてお返しロルは書いてたのだけど、それでもちょいちょい間違えましたしね、もう脳内の人体模型がばらけてましたよ、ほんとすみません。
[異界の冬は画一でなく、地形の影響を受けもするらしい>>+0。
『譲葉』の冬も、厳密に見ればそうした違いはあっただろうか]
冬があるからこそ、生まれたもの……?
[本来氷華が求めたものは、そうした光景ではなかったか。
しかし、そうして冬の中生まれたものを、自身はちゃんと目にして来ただろうか?
苛烈すぎる冬が、そうした細やかな努力すら根こそぎに吹き飛ばしていくのを、当然のものと受け止めてはいなかったか]
そうした冬の過ごし方も、あるのだな。
[異界人は術のような力を持たぬ代わり、ハルトの銃のような奇妙な道具を操るという。
その点では、自然の脅威への感じ方接し方は、異なる部分はあるかもしれぬ]
[しかし――身を削り耐え凌ぐのではなく、その中に楽しみすら見出す。
冬をそうした季節として捉える言葉を、氷華は初めて聞いたのだった]
……ふ。そうだな。
この氷神の施した術、そうやすやすと解かれては困る。
[上目遣いの眼差し>>+1受け、氷華は常の調子が戻ったかのように口にする。
しかし、同時にそれは、ハルトとの約束>>3:68を思い出すものでもあった]
リリ。
[名を呼んで、身を屈め、視線の高さを合わせる]
何も言わぬまま、痛みを与え、隷属者としてすまなかった。
一夜の悪い夢と思え――というのも、今となっては不可能であろうが。
せめて、心身が違わず元の状態へ戻るよう、努力はする。
その……大事なもの>>3:55とやらが、元に戻るかはわからぬが……。
[結局何を指して大事と言っていたのだったか?
結論が有耶無耶となっていたような気もしつつ]
[やがて、眼下の戦舞台では、決着の刻が訪れたか]
先に言った事、忘れるでないぞ。
[内面を明かすからには勝て、と>>3:+38。
その約束を無効にする心算はなく]
それと――
王たらんとする理由があるならば、必ず勝て。
それが我が望みである。
[送り際に見せるのは、冬の神としての姿勢。
全てを知る蓮魔とハルトが、それをどう見るかはわからぬが。
何を言われても今は受け止め、リリと共に彼らを見送る**]
[やがて、最後の戦いに臨む二華の乱舞が収まる。
桜を制する、雷獣の猛々しい花弁が大地に屹立する]
…………紺野……。
[俺達を見送る、紺野の冗談交えた顔をみて]
ああっ!行って来るよ。
[銃は再び紅蓮の赤さを取り戻して、上着をバサりと着込んで。
そう、絶対に勝って来ると言い聞かせて。
俺は銃を持たない方の手で、紺野へ拳を握って見せた*]
[やがて、最後の戦いに臨む二華の乱舞が収まる。
桜を制する、雷獣の猛々しい花弁が大地に屹立する]
…………二人とも……。
[俺達を見送る、紺野と、そして氷華の表情をみて]
ああっ!行って来る。
[銃は再び紅蓮の赤さを取り戻して、上着をバサりと着込んで。
そう、絶対に勝って来ると言い聞かせて。
俺は銃を持たない方の手で、グ、と拳を握って見せた*]
[大上段からの一撃は隙も大きいもの。
喰らうを厭わぬ覚悟なくば放てぬ閃、故に、繰り出される突きを避ける事は一切しなかった]
……っ……!
[肩口を貫く衝撃。>>*0
それをも押して刃を斬り下ろすより、わずか先]
なんっ……!?
[咆哮と共に輝く金色。
斬り下ろした刃弾かれ、僅かに金糸を散らすのみ。
なればと太刀返そうとした、その刹那]
……ぐっ……!
[手にした太刀が震え、呻くような声が上がる。
雷撃から逃れんとするは、樹に属すものの本能故。
剣先が離れる>>4と数歩後ろに下がり、その場に座り込み。
は、と大きく息を吐き出して]
……っは……。
ああ……負けた、まけた。
ここまでばっさりやられたのは、いつ以来だったか。
[間を置いて、上がる声は。
つい先ほどまでの熱も狂気もどこかに失せた、常の闇桜のそれ]
だが、良き勝負だった。
久しぶりに、戦神としての血が滾ったわ。
良き立ち合いに感謝するぞ、若狼。
[座り込み、太刀を抱えてからりと笑う。
未だ傷から紅を零し、蒼を染めつつ。
その表情には、満足さがありありと浮かんでいた。*]
(いますぐ戻せ、とは言わぬのだな)
[ ぐいぐいと締め上げられつつ>>7花神は笑う。
王華の選に勝ち残らねば戻れぬという思い込みは(騙したのではない、と主張する)解消され、戻そうとすれば戻せるのだ、と、理解したにも関わらず、ハルトは、この選を戦い続けるつもりでいる ]
まったく、面白い...
[ 小さな呟きは、戦舞台の決着に紛れたか ]
[呻き声を上げ小さく身じろぐナネッテ>>+8に、ガートルートはそっと安堵の息を吐く。
彼女の目の前にしゃがみ込んで、右手を差し出した。]
おしまい、だ。
立てるか?
[あっちも済んだみたいだし。
ちらり、視線を対角で争っていた二人>>4>>+18に向けて。
大人しく、差し出した手が握られるのを待っている。*]
[は、は、と、上がった息を抑えつつ。
見守る相手は、暫くして、酷く楽しそうに笑う。>>+18
負けた、と言いつつも、その纏う空気は先までと比べ、ずっと軽い。
満足した、とはいうものの。
流石は戦神。
とても、敵うものではない。]
ありがたきお言葉、頂戴いたしました。
[右の拳を胸に置き、深く腰を折った礼は、戦の中に身を置く者としてはごく自然と現れたものだった。]
おや、言っておらなんだか?
[ 問いに答える声は、常のごとく ]
我は花神、全ての花が、陽を受けて咲き誇るが我が望み。
闇を祓い、獣の牙を折り、冬の氷を割り砕き、この『譲葉』に、花の千年を招く王華となろうよ。*
終わったようだな。
[ 戦舞台の決着がついた事を確かめると、花神はひとつ瞬いて ]
闇桜のに、過日の返礼が出来ぬは、少々心残りだが、雷華のも相手にとって不足無し。
[ 言って、見送ろうとする氷華とリリを振り返る ]
其方等にも、真の花の舞見せてやろうぞ。
[ 氷に阻まれ、技を限られた時とは違う、と、強がるように、或いは、技を阻んだ氷華の力を褒めるように、そう告げた ]
[首を巡らし、視界にとらえた主も、どうやら勝敗は決したらしい。
その見慣れぬ姿には、やや驚きの表情を見せるものの、纏う空気が変わらなければ、別段気に留めることも無い。
元々角を持つ、人ならざる方だ。
今更気にする事でもない。
戦い終えた女性へと、手を差し出す様子を遠巻きに眺め、大人しく“マテ”をしている構えである。
そうする内に、別の視線を感じた気がした。
再度視線を巡らせれば、次の対戦相手…
蓮華の主従が目に留まった。*]
いや、
[手を握って、ゆっくりとふらつきながら起き上がるその上体>>+19を、後ろから狐のような柔らかな尾が支えた。
そのまま己の方へ引き寄せると、予告もなく彼女を抱き上げる。緋と金の混じる尾と右腕で支えながら、ひょこひょこと対角の二人に向かって歩き出す。]
壁は登りきったさ。
降りるのに失敗しただけで、な。
[カラカラと笑い、彼女を主の元へ。歩きにくそうに、時折片足を引き摺って。]
[拳胸に当て、腰を深く折る礼。
それと共に告げられた言葉>>11に、魔は目を細める]
さすがは、雷華の惚れ込みし牙よな。
……ああ、桜月が、馳走になった、と言うておる。
[何を、との説明はせぬままさらりと告げて。
立ち上がり、抱えていた太刀を鞘へと納める]
……次なる選。
聖蓮もまた、力ある者……気を抜くでないぞ。
階の先、最も高き所まで。
雷華と共に、駆け抜けて見せよ。
……まあ、そなたらならば、大抵の障害は撃ち貫けようがな。
[軽い口調で告げた後、視線が向くのは旧知と己が従華たる燭。
着衣乱れた様子に僅かに眉が寄ったのは、傍目にもはっきりとわかるもの。*]
なァ、『直ぐに手折れる花はつまらない』って、どういう意味だと思う?
[その問いは、ナネッテにはどんな意味に聞こえたか。
男は彼女を担いだまま、あの蒼月に対峙して、どうにか無事らしい青年>>13を視界に収め、ゆるやかに笑いかける。
答えは敢えて待たなかった。]
折れない花が欲しいってのは。
よく分かんねえけど…俺には『さみしい』って聞こえた。…あとはアンタが教えてやって。
[彼奴の
どこで盗み聞いたか、単に知っていただけか。くつくつと喉を鳴らして、ナネッテを蒼月の前へ降ろしてやった。*]
[ 眼下で、こちらを見上げる雷華の僕>>13に、笑みを贈り ]
[ 必ず勝て、という氷華の声も薄く笑っただけで答えは口にせず、錫杖をひとつ振る ]
リーン...
[ 長く尾を引く蓮鈴の音と共に、花神と従華を乗せた白蓮の花弁が、ゆっくりと、本当に、ゆっくりと、戦舞台へと舞い降りて往く** ]
[桜月が馳走になった、とは、おそらく武器がこちらの血を吸ったことを示すのだろう、とは何となく察しがついた。>>+20
そのような表現をする者が、いないわけでは無い。
しかし、当然のように、比喩である。
この場合も比喩であると受け取った男は、それは良かった、などと冗談で返すが、果たして。
与えられた激励>>+21には、再度頭を下げたのであった。*]
・・・正直なトコな。
お前、四君子の中でもたぶん性格サイアクだよ。
キチクだし
人騙すし
愉しんでやがるし
もっと周りを見習え周りを。
例え王華になってもお前が覚えることはまだまだあるんだぞ。
…………でも、まあ。
もう戦う事は決めたからな。
此処まで来て投げ捨てるとか男じゃねえし。
何より、性格悪い癖に寂しがるヤツもいるからな。
だから……
[いつも通りに笑うレンの口元。少し笑ってるコイツの考える事。ねえ。
…此処まで来て降りるかよ、バカ]
いこう、レン。
お前の、王華になりたい気持ちと心が本物なら。
従華の俺が、それを手伝うから。
[隣のレンに俺はそう行って、チャキ、としっかり赤銃を握り締める]
[やがて俺達と見えるのは荒く激しい雷獣の主従華
ぶつかる前から戦意と闘志を思わせる華の息吹を感じる]
俺がレンの従華だ。
いちばん高く眩しくお前が咲けるとこまで。
全力で咲いていけ。
そこにいく道は全部、俺が照らしてやるから。
[白蓮の花弁がゆっくりと戦舞台へと降り立っていく。
耳に慣れた蓮鈴の音は階段の先まで貴く響いて
冬に閉ざされようが、夜に隠されようが、雷に貫かれようが
それでも咲き誇る場所まで、あとはコイツを連れてくだけだ**]
/*
ちょっとね、ハルトがかわいかっこよすぎて、ひいい、となったのでね、寝る前に愛を叫んでおくよ!
愛してる、ハルト(きっと迷惑w
…登れたんだ。
降り方は、そうね。
高いと感覚が狂ってしまうもの。
[笑う声にそう返して、ちら、と彼の足に視線をやる]
……足、大丈夫なの?
まだこの後があるんでしょう?
[治す術はあるのかと、顔を上げ、ガートルートを見上げた]
運んでくれてありがとう。
……月並みだけど。
次も、頑張って。
[余計なことは言わなくても良いと、漠然と思う。
ガートルートを振り返り、行って、と言うようにそっと彼の腕を押した]
蒼月。
[負けはしたが、蒼月はずっと楽しそうだった。
離れていても伝わったそれ。
それ故に流れ込むものもあったが、そのお陰で全力以上を出せた気もした]
お疲れ様。
[そう言って微笑み、ゆらりと蒼月の方へと倒れ込む。
意識はあるものの、身体がもはや限界近かった**]
ルート。
[愛しの従華を受け取って、蒼月はどうしたか。
ともあれ緋色の獣は傍に立つ銀髪の青年に向き直った。
さり気無く右の手のひらを宛てがった右目付近は、離す頃には剥がれた皮膚は戻り、罅を残すのみである。
さすがに肘から下が殆ど緋色の鱗と黒い爪の剥き出しになった左腕は、隠しおおせもしないだろうが。]
良くやった。
[無事な右手でその銀の髪を撫でる。
それから、擦り切れた陣羽織ですっぽりと隠すように覆った。]
充電しなきゃな。
[頭を抱き寄せて、額をごりごりと押し付ける。
俺が、なんだけど。小さな呟きは、青年にだけは届いたろう。**]
[半身たる太刀・桜月は魔と同じ力を幾つか備える。
その内の一つが、血を己が力に転ずる、という所。
つまりは比喩ではなく、文字通り、血が美味かった、という意味合いがあったのだが、そこを語る事はせず]
おう、わざわざすまぬな、雷華。
今、迎えに行こうと思うておったのだが。
[目の前に従華を下ろす旧知>>15に向けるのは、常と変わらぬ──否、常よりも満足気な、笑み]
……さすがは、そなたの選びし牙よの。
年甲斐もなく、はしゃいでしまったわ。
[軽い口調で言った後、ふ、と一つ息を吐き]
……負けはしたが、存分に楽しませてもらった。
後は、見る側として楽しませてもらうぞ?
……さすがに、よそ見をする暇などはなかったのでな。
[告げる刹那に浮かぶは、戦神の笑み。
改めての激励などは不要、と思うから]
そなたが更なる高みへと駆け登る態。
……しかと、見させてもらう。
[その戦舞を見届ける、と。
それだけを告げた後、紺青は己が眼前へと向き直る]
……ん。
そなたも、な。
[お疲れ様、という言葉>>+26に浮かべるのは笑み。
同時に差し伸べた腕は、倒れ込む身体を確りと受け止める。
止まらぬ紅から立ち上る濃い桜の香と、幅の在る袖で包み込むよに抱きかかえ]
あの雷華を相手に、よう舞ったな。
……そなたであれば、容易く手折れはせぬ、と信を置けた故。
俺も、思うが儘に乱れ咲く事ができた。
[先に旧知が零した事は知らぬまま、そう、囁いて]
……とは、いうものの。
すまなんだな。
[同時に紡がれるのは、謝罪の言葉。
何に対してのものかは口にはせずとも、『狂い桜』の及ぼした諸々である事伝わるか]
……さて、ここでは傷を癒すも儘ならぬし、場所を変えるか。
[言いつつ、視線向けるは場外の観覧場。
ともあれ、落ち着いた場所に向かうべく、薄紅の扇を生み出し、軽く打ち振る。
移動する前、やって来た聖蓮とその従華にも紺青を向けるが。
言葉かける事はなく、ただ、薄く笑むに止めて。
桜花舞を呼び起こし、ふわり、とその場から移動した]
[桜花の舞に乗り、跳んだ先は先に視線向けた観覧場。
氷華とその従華の姿が見えたなら、緩く一礼をして。
腕の内に己が燭たる従華を抱いたまま、蒼翻して腰を下ろす]
……やれ、久々に血が滾りし感覚は心地よかったが。
じじいの身には、堪えるな。
[ふ、と零すのは冗談めかした言葉。
ついで、浮かべるのは何故か、思案するよな表情、一つ。**]
[ルート、と名を呼ばれ、男はさっと視線を戻す>>20。]
主。
[ぱっと輝いた表情は、獲物を取ってきて、褒めて褒めてと尾を振る犬に通じたところがあるかもしれない。
男にしては、極めて珍しい表情である。
期待通りの言葉をもらえば、それだけで満足してしまった。
撫でてくれる、厚く大きな手が心地よく、自ら擦り寄る素振りすら見せて。]
[被せられた陣羽織の内側、額を合わせてつぶやく言葉には、小さく笑って見せて。
そっと伸ばした左の手、指先で主の右の頬へと触れる。
左手の異変にも、現れた尾にも、当然のように気づいていた。]
お疲れ様でございました。
[そっと囁くねぎらいの言葉。
充電、なんていうけれど、己は与えられるばかりで何も返せない。
せめて、貴方の牙であれと、己に課してはみたものの。
やはり、人ならざるものを相手取るのは、生半可なことではないのだ。
ふと上げた眼差しが、金色のそれと出会い。]
[ぺろり。
差し出した舌先で、鼻先をちょっと舐めた。
それは、控えめに示した“信愛”である。]
…参りましょう。
次の、戦場へ。
[己自身への鼓舞も込め、そっと囁く。]
貴方の牙は、まだまだ鋭さを残しております。
[与えられた祝福と信頼に、見合うだけの成果を。
それは、最強を示す玉座によってのみ、達成される。
覆われていた布から解放され、振り返るは蓮華の主従。
見やる眼差しは鋭く光る。]
我が名はルートヴィヒ・ヴォルフガング
主より賜りし名と共に、戦場を駆ける雷華が末席
そして、長たるガートルートの眷属である
[高らかな宣誓と主に、サーベルを引き抜く。
既に先の戦いで手傷は多数に負っている、しかし身の内に燻る高揚感は、男の闘気を奮い立たせて余りある。
銀の刃がギラリと輝いて。]
推して、参る!
[靴底で大地を捉え、強く蹴り、銀の獣は飛び出した*]
─ 回想・桜纏う二人 ─
[はしゃいでしまった、そう言って笑んだ魔神>>+27に、男は満足げに頷く。相手の表情が晴れがましく見えるのは、きっと気のせいでは無いだろう。]
言ったろ、俺のルートは強いって。
[こちらも笑い返して、短い邂逅を終える。
ナネッテの小さな激励と、そっと押される腕>>+25。眩しそうにその姿を見詰めて、未だヒトの形を保つ右手ですい、と彼女の片手を掬い上げた。]
有難う。
アンタが彼奴の従華じゃなくて、ルートがこの世に存在してなかったら。
俺が惚れてたのはアンタだったかもな、ナネッテ・ナイトレイ。
[爪の先に軽い口付け。
にんまりと笑って、何処かから非難の声が飛ぶ前にさっさと背を向ける。
近くで待機している青年の方へ向かい、しかし声を掛ける前に一度だけ振り向いた。
遠ざかる青い狩衣に向かって、子供のような笑みを。]
──
楽しかったな、また
[呼んだのは、音にするのが初めての彼の名。漏れ聞こえた会話>>+29に、喉に引っ掛かっていた小骨が取れたような心持ちで。
背を向けた男は、己の従華たる青年の方へ今度こそ歩み寄った。*]
[褒めてと強請る仔犬のような青年の様子に、自然頬が緩む。
視線を遮った陣羽織の中で額を擦り寄せると、頬を労うみたいに撫でられる。擽ったさに少し笑って、それから長い尾を彼に巻き付け小さくまじないを唱えた。]
……《
[鱗が剥き出しの左手で、とん、と青年の心臓の上に触れる。
肉体の破損を防ぐ守りの護符だ。
蒼月から受けた傷を癒すには足りないかもしれないが、この後受けるダメージを軽減するのには役に立つ。
やがて、参りましょう、と鼓舞する声>>23。
布の内で貰った『不意打ち』に目を瞬いていたが、軽く頷き羽織りなおす。雷華の象徴が咲き乱れる、その陣羽織を。]
超絶眠ィが仕方無い。もうひと踏ん張りするかね。
[大きく伸びをして、元の金属塊へと戻った戦鎚を手の中で弄ぶ。
振り返った視界に、ゆっくりとこちらへ降り立つ白蓮の花>>19。対するのは、あの氷華を破った蓮魔の従華、相手にとって不足は無し。]
まァ、そういう訳だ。
ひとつ宜しく。
[従華たる銀狼の力強い名乗りに>>24充てられたように獰猛な笑みを浮かべた。
尾が強く地面を打つ。手の中で脈打つように熱を放つ黒鉄の塊が、再び解き放たれた姿を見せつつあった。**]
― 回想 ―
[語られる主の話を静かに拝聴し、わずかながら、その一族について知ることになる。
稲妻纏う主の髪を眺め、ほんのわずか目を細め。]
ならば、私も貴方に連なる者の一員としていただいたのですね。
[つまり、この人が、己の“親父”となるわけなのだろう。
仲睦まじいと思っていた狼たちも、主の兄弟であるという。
種族の壁すら容易く乗り越えたこの在り様は、男にとっては新鮮であり、そしておそらく、好ましかった。
と、駆け寄ってきた狼の一頭に、鼻先を近づけられて、目を丸くする。]
え…あ、は…?
[言われるまま、半ば口をあけて硬直すれば、口元に感じる濡れた熱。
場合によっては恐怖の一つも感じる状況なのだろうと思いながらも、そんな気は全く起きないのだから、これは不思議なことである。
しかしどう見ても、相手の獣からは好意のようなものしか感じられない。]
う、ぁ
[さらにもう一頭が加われば、あっさりと敷布の上へと転がされてしまい、間もなくふた塊の灰色に埋もれてしまった。]
ちょ…くすぐ…
[狼たちは、容赦なく洗礼を浴びせてくる。
ありがたいと思いつつも、さすがにこちらは人間である。
顔中べたべたにされるのには少々、閉口する。
伸ばした指の先で、もはやどちらかわからない狼の耳の下を軽く掻いてやる。]
わ、ちょ…
[そうこうするうち、のし、と胸の上に陣取られてしまい、無抵抗を決め込まざるを得なくなった。*]
/:
加護の一つももらえるだろうだなんて勝手に期待して、祝福をもらったなんてロルを先に書いてしまったわけだけれど、オネダリしたみたいになってしまっただろうか
わふわふ
[ 花神をサイアクと評する不遜極まりない従華は、それでも、最後までこの選に付き合うと断言する ]
性格悪い癖には余計だ。
[ 拗ねたように言う花神は、しかし、どこか泣きそうな表情を一瞬だけ浮かべて ]
[ 王華になりたい心が本物であれば、と、ハルトは言う>>18 ]
私は嘘は言わぬよ。
[ その言葉に、花神はそれまでよりもきっぱりとした声を返した ]
我が道を照らし、我を照らせ、我が
我は花神、陽光浴びて花開く者なれば。
[ リーン、と、蓮鈴が鳴り、花の香がハルトの身を包む。先に施した水気の護りに重ねるは、花の護り。
緋の獣、獣の王たる雷華によって傷を受けずに戦うことは不可能なれど、その傷を少しでも速く回復へと導くためのもの。
同時、聖蓮の主従を乗せた花弁は戦舞台の上にと降りる ]
[ 擦れ違いに戦舞台を降りる闇桜の魔の浮かべる笑みには、ただ目を細め ]
ハルト、私とお前は、文字通りの『一蓮托生』
...陽光遮られぬ高みまで、共に往こうぞ。
[ 花のように笑って、花神は戦舞台へと足を踏み入れた ]
[ 対峙するは、銀の獣。鋭く強き雷華の牙。
誇らしげな名乗りに>>24花神は微笑む ]
我は『蓮魔』、この地に
リーーン
[ 蓮鈴が鳴る ]
[ 地を蹴って迫る銀の牙 ]
見せようぞ、花の舞。
[ 花神は、足元に造り出した水面の上、くるりとその身を一回転させ、その動きに誘われるが如く、水面から細い水流が八重の螺旋を描いて伸びる。
花神の頭上まで伸び上がった水の螺旋は、そのまま弧を描き、銀の獣の身を渦巻く奔流にて押し流さんと襲いかかった* ]
……ふふ、褒め言葉と受け取っておくわ。
[もしもの話はあくまで仮定のもの。
彼にとってルートヴィヒが最上なのだろうし、ナネッテも蒼月の従華であることは変わらない。
それでもその言葉は好意的な意味を持つことを理解出来たから、そんな風に言って笑い返した]
[ガートルート達が離れて後、蒼月へと声をかけ、緊張の糸が切れたように倒れ行く。
ふわりとした感覚に、彼に抱き止められた>>+29ことを知った]
ほぉんと、死ぬかと思ったわ…。
当然だけど、手加減一切ないんだもの。
勿論、私もしなかったけど。
[よく舞ったと言われて、ナネッテは嬉しげに笑う。
続いたのは先程ガートルートからも聞いた言葉。
あぁ、とようやく理解に落ちる]
随分楽しそうだったわねぇ?
…そう簡単に折られてしまったら、更に先になんていけないでしょ。
私の諦めの悪さを利用してくれちゃって。
[全く、と呟く声に憤りや呆れの色は乗らない。
棘を含むような言い方ではあるが、非難する気持ちはこれっぽっちも無かった]
謝って済むことじゃないでしょ〜?
[紡がれる謝罪の言葉に、わざとそんなことを言って蒼月の頬に手を伸ばした。
指先で頬を摘み引っ張ろうとする態。
避けられても文句は言わないけれど、二・三度は避けても追いかける心算だ]
全く……あんなのがあるなら先に言ってよね。
…言われたところで対策があったわけじゃないけど。
いくら信じてるからって不意打ちみたいなこと……。
[後半はごにょごにょと。
色々と複雑な想いらしい]
― 観覧場 ―
[リリと共に蓮魔の主従を見送り、ハルトの威勢のいい声>>8と、蓮魔の薄い笑み>>16を受ける]
[蓮魔の言葉>>12に思うのは、雪の中でもなお鮮やかに、柊の濃緑すら超えて咲いた蓮花]
ふん。
冬神にとっては、煩わしく目に毒な戦いとなるであろうな。
[一方の雷華もまた、鮮烈なる赤色を、戦舞台へ散らし戦うことだろう。
冬に閉ざされた世界では、決して目にすることのない花の乱舞。
しかし見送る眼差しに、これまでのようなあからさまな嫌悪はない]
[白の花弁に乗って、蓮魔とその従華が去った後]
結末まで、この場にて見守るか?
[そうリリへ問い掛けつつ、同意を得られれば新たに氷の足場を作り、そちらへ移り観戦するよう促す。
生まれた氷は一点の曇りもなく、厚みを示すようにその色は薄蒼を帯びる。
氷華の力が回復した証左でもあるだろう]
[そこで蓮魔たちと入れ替わるように、従華を腕に抱えた蒼月が姿を現した>>+31。
一礼を受ければ、返すのは半ばで目を逸らすような曖昧な目礼。
その後はしばらく、舞台へ意識を傾けた風に沈黙していたものの]
――先の戦い、最後まで見届けさせてもらった。
[蒼月と従華が言葉交わすならそれを邪魔せぬ頃合いに、ぽつりと、聞かせる気があるのかも疑わしい声量で呟く]
まるで、目の前の闘争した見えておらぬようだと、私は思った。
ただ、楽しむためにこの場へ現れたのか、とも。
ただ――
[言葉を切り、思案する。
その先は、氷華には想像するしか出来ぬこと]
そうでなければ至れぬものも、あるのだろうな。
[その至る先がなんであるかは、未だ掴めてはいないが。
手繰るような口調で、蓮魔に言われた戦いを目にする意味を、自分なりに呑み込もうとする*]
[そう、一蓮托生、高く貴く、咲き誇る場所まで。
俺が対峙するのは最後の四君子、獰猛に笑む赤き雷獣]
俺が聖蓮の従華、ミズハシ ハルトだ!
わりぃけど、最初から全力で行かせてもらうぜ。
レンの敵は、俺がぶちぬいてやる!
[蓮鈴が鳴る、戦いが始まる、その音色と同時に
俺もまた、戦舞台の対岸で動き出した。最後の戦いだ]
― 戦舞台 対岸 ―
[最初から全力で行かせて貰う、その言葉は文字通りだ!]
いっくぜっ……!!
[ガチャり、と撃鉄を起こす。
その音と同時に、赤色の銃を覆う紅蓮の花弁が銃口から咲き誇る。
風に巻かれる様に、銃口から螺旋を描き美しく舞い遊ぶ紅蓮の花弁。
集まる熱量、鋭い闘志をのせて、しょっぱから「ぶっぱなしてやる」とこの雷獣に教えてやる。
銃口と紅蓮の花弁の向こうで、俺は雷獣へ向けてにぃ、と笑ってやった*]
[流れるような雷華の仕種と言葉に、ほんの一瞬眉が寄ったのは已む無しか。
言わんとする所、わからなくはないから何か言う事もないが。
それでも、それは僅かな時間で打ち消して]
まあ、あやつが加減する、というのは俺にも想像がつかんがな。
……そこは、そなたもだがな。
[冗談めかした声音で言って。
楽しそうだった、という言葉にはうむ、と素直に頷いた]
……そうさな。
容易く手折れ、散り果てては先は望めぬ。
が、利用したとは人聞きの悪い事を言うてくれるなぁ。
[棘はあれども、責める色のない言葉に返る言葉はどこまでも軽いもの]
……いや、確かにそうだが……。
[言いかけた言葉は、頬に伸びた手によって止められた。
予想外の出来事に避ける事はできず、きっちり引っ張られた後]
…………随分とまた。
懐かしい仕置きをしてくれるなぁ。
[ぽつ、と零したのはそんな呟き]
先に言わなんだのはまあ、すまぬと思うておるよ。
とはいえ、あれは言葉で説明するのも難しいでな。
……あそこまで酔わせてもらえるというのも、俺自身想定しておらなんだ。
[僅かな間を挟んで、告げる口調は常の軽さを帯びたもの。
ごにょごにょとなる様子に、楽し気に笑んだ事は隠しようもなく]
[ともあれ、移動するかと思った所にかかる、声。>>26
初めて名を紡がれた魔は数度、瞬いた後、く、と低い笑みを漏らす]
……武運を祈る……我が旧き友。
[次いで紡ぐは短い言霊。
口の端浮かぶ笑みは、今までとはどこか違う、嬉し気なものを湛えていた]
……いや、疲れるな、というのが無理な話だぞ?
形はともかく、俺はここにいる者の中でも古参、下手をすれば最長老だ。
一度に動けば疲れもする。
[問いかけ>>+35に、返す言葉はわざとらしいため息混じり。
ただ、続いた釘刺しには一瞬、止まり]
……ああ、わかってはおるのだが。
再生するだけの余力が、な。
それに、この状態……俺の血の気に触れている状態あれば、そなたの傷が癒えるのも速い。
儀の際に与えた血が共鳴し、再生を促す故。
[なんとなく視線を逸らしつつ、それだけ告げた。*]
沢山、沢山あります。
神様だからよく見通せるかもしれないけれど、
何が起こっているのかは、近寄らないと見え難いですんですよ。
[リリは氷華>>+10に何か伝わるようにと言葉を重ねる。]
それでこそ、冬の神様です。
[何となく、格好つけ>>+11だなんて言葉も過ぎったけれども、リリは言葉をそう置いた。]
[溜息を吐いた後、リリも視線合わそうとする氷華>>+12へと視線を合わせ。]
ちゃんと謝って頂けるのは嬉しいです。
一歩前進…ですね?
[にこりと微笑んで見せ、]
心と体を元に戻してくれる為に頑張ってくれるのも、嬉しいです。
[そうも続けたが、]
でも、大事なものは元に戻せません。
良いですか?
人間にとっての、その…
特に初めてのキスっていうのは、大事なものなんです。
好きな人とするものなんだから。
[最後の一言は、ごにょごにょと小声だったか。*]
ミズハシハルト、な。俺に勝てたら覚えてろう。
──いいぜ、威勢がいいのは嫌いじゃねえ。やれるモンなら、
[再び無骨な姿を取り戻した戦鎚を、紅い稲妻が舐める。バヂ、と一際大きな閃光が舞った。
その瞬間。]
我が鉄鎚、我が魂!ブチ抜いてみろやァア!!!
[猛り狂った獣の咆哮。
稲妻と浮遊する礫を巻き込んだ戦鎚。遠心力に乗せたそれが、男の手から放たれ聖蓮の射手に向かって飛来する!*]
― 観覧場 ―
[ハルトが元気良く力強い頷きと拳のポーズ>>8、蓮魔の言葉と笑み、そして蓮鈴の音>>12>>13が、リリと氷華に向けられる。
リリは、直接触れる訳では無いが、ハルトの握った拳に合わせる様に拳を向ける。距離はあるが、健闘を願う動作だ。]
是非
見ていますから。
[そうして、蓮魔の主従は戦舞台へと立つ。]
[どれ程の間、二人を見送り見守っていただろうか。
氷華から>>+37声を掛けられれば、]
はい。
[応えは短く。
同意の声と共に、新たに造られた観戦の場へと移った。*]
雷華の族長 ガートルートは、聖蓮の花神 マレンマ を投票先に選びました。
雷華の族長 ガートルートは、聖蓮の射手 ノトカー を能力(襲う)の対象に選びました。
[頬を摘んだ指は軽く引っ張るのみで直ぐに離す。
手を戻す頃に呟かれた声に緩く瞳を瞬いた]
懐かしい?
[反芻するように呟く]
説明は難しいかも知れないけど、一言くらい何かあっても良いでしょ。
心構えとかそういうのが…。
[怒っているわけではないのだが、言い出すと止まらない]
ふんだ、押さえ込むの大変だったんだからね。
[いつも通りな口調で告げられたことには口を尖らせて呟いた]
…え、そんなに消耗してたの?
本当に全力だったのねぇ…。
[再生の余力が無いと言われ、冗談ではない驚きの色を浮かべる。
蒼月の血の気に触れている方がナネッテの傷が癒えやすいと聞けば]
……確かに私の方が貴方ほど丈夫じゃないし重傷かもしれないけど。
私の傷が良くなったら、ちゃんと貴方の傷の治療に集中しなさいよ。
[手を煩わせているように思え、条件付での釘刺しに変更した。
視線を逸らしつつの言葉には、逸らされる視線を少し目で追う。
じ、としばし見詰めた後、小さく息を吐く*]
[赤い稲妻が迸る、稲妻と礫を巻き込んで、あらゆる壁をぶちぬく一撃!]
やれといわれりゃ…
ぶち貫いてやるよぉおっ!!
[後ろでも横でもない、前に踏み出したその瞬間に。
ゴオオン!と戦舞台も砕けそうな轟音と共に、もうもうと立ち込める土煙で。
ビリビリと全身を揺さぶる雷衝と、鋭い痛みに]
[それを抱えながら、紅蓮の砲銃を、放つ]
[ビリビリと雷撃の痛みが走り、紅蓮の花弁をいくつか散らしながら。
傷を避けるよりも、こいつを叩く、逃げてばかりの戦いなんて耐え切れない。
なら、俺は最初から全力全開をぶっぱなしてやる…!
雲を散らして、燃える程に眩い紅蓮を纏う銃弾が、雷獣に迫る]
[大地を蹴って、銀狼は駆ける。
翳したサーベルに、黒の指先で触れ。]
ダニエル!!
[呼ばうは金色の雷狼。
バチリと火花を散らして生まれ出た雷獣は、男の身体を掬い上げるようにして大地を駆け、そして獲物に迫る。
電光石火、目にも留まらぬ速さで大地を掴み、駆ける雷獣の背に跨り、男はぐっと膝を絞めた。
まるで鞭のように襲いかかる水を避け、対する花神の背後を取らんと駆けさせて。]
ハァっ
[振るう右腕は、踊るような軌道と共に、剣先で背中を狙う。*]
……ん、ああ。
[反芻する呟きに、紺青は緩く瞬いて]
戦神となる以前……未だ、幼子の頃にな。
俺に名を付けし方……名付けの母とでも言えばよいか。
その方に、ようされたのを思い出した。
[懐かしむよな声音で綴るのは、遠いとおい昔の事。
言葉止まらず言い募る様子には、すまぬ、と言葉重ねて笑むに止め]
まあ、そこはあれだ、矜持と言うやつだ。
[おかしげに笑う声>>+51に、緩く肩を竦める。
浮かんだ驚きのいろ>>+52にはひとつ、頷いて]
全力で立ち合いたい、とな。
……心の底より、そう、思えた。
あれだけの覇気を持って向かわれた事自体、中々なき事故。
全力を持って対さねば、と思うた結果がこれだ。
……ああ、それはわかっておる。
確り、癒す故、そこは案ずるな。
[やや変わった釘刺しにほっとしつつ。
紺青は時折、戦舞台の舞手たちへと流れる。*]
………………。
[囁かれた推測に、最初に返るのは沈黙]
……まあ。
そうとも言う。
[間を開けて零れたのは、短い肯定、ひとつ。*]
[それは蓮魔たちを送り出すより、少し前のことか]
[こちらの呟きに、リリは何かを伝えようとするかのように言葉を重ねる>>+42。
近寄らなければ見え難いもの。
それを知れたというのも勿論だが――神への畏怖や感謝でなく、言葉尽くし伝えようとしてくれたことそのものが、硬く凍り付いた氷華の心中を綻ばせた]
まさか
[それは異界から来た者だからこそ、語れた事だったかもしれぬ。
もしも最後まで記憶を封じたままであれば、決して知り得ぬことであった]
[ハルトに促されてからそれなりに間を置いての謝罪。
しかしそれに返るのは、幾度か表情変えつつの、長い沈黙であった>>+43>>+44>>+45]
何か作法を違えたか……?
[何せ謝罪などするのは
訝しんでいた所に視線を合わせて微笑まれ>>+46、ひとまずの危惧は払拭される。
しかし、問題は別の所にあった]
なんと……そのような意味が……。
[触れ合いとは、ただ身を寄せ合い温め合うばかりではないようだ。
特定の行為には意味があり、特に口接けは好意ある相手とするべきものらしい>>+47。
それを知ったところで神に恥じらいのような感情はないが、ただ、驚く]
確かに、経験ばかりは、元に戻すことは出来ぬな。
[初めてだ二回目だと気にしていたのも、そこに繋がるらしい]
その……すまぬ。
忘れろ、と言っても無理だろうが――
人でなく神、いや氷の塊が相手だから無効、とでも考えてはくれぬか……?
[取り返しのつかない事態は、予想も付かない所に転がっているらしい、と痛感しつつ訴えた*]
/*
どうでもいいんだけど。
実は、ルートよりハルト君の方が身長高いんだよね。
まぁルートは多分軍靴がかなり厚底だと思うので、同じくらいの慎重になってるかな。
体重はルートの方が上ですよ、どう考えても筋肉のつき方違うし。
サービスショットやっても良いんだけどね。
こう、上半身がちっとしてて、割と傷だらけって言う
[金の雷狼を喚び出し、電光石火の疾走で銀の獣は襲いかかる水の渦を避け、駆け抜ける>>*7]
やはり獣の足は速い…
[目を細め呟く花神に驚きの色は無く、背後を取って背中を狙おうとする剣先を、すい、と滑るように左に回転して避けると、そのまま彼の左手に回り込もうとする。
奔る銀の獣と、水を滑り唐衣の裾翻す花神の姿は、円舞にも似ていたか]
ならばこちらは、手を増やそうか。
[一撃を避けようとも、銀の刃は止まらずあろう。花神が、リーン、と蓮鈴を鳴らすと、その足元から数本の蓮葉が伸びて、金の雷狼の足元へと伸びる、その葉に狼を傷付ける力は無いが、大きく広がる葉と、太い茎は、重なって前を塞ごうとすれば踏み越えるも容易ではない筈だ。
少しでも獣の足が鈍ったならば、花神は錫杖をもう一振り、銀の獣の頭を目がけて、回転する円環の水刃を放つ*]
へぇ……そう言う人が居たんだ。
[蒼月の生い立ちらしきものを聞いたのはこれが初めてだろう。
幼子の頃と言うからには、今から遥か昔の。
前に聞いた、『寂しい』が関わる事柄だろうか、とふと思った]
よくされたってことは、昔から変わってないってことかしら。
[とおすぎてあまり思い出せないと言っていた頃の記憶。
ちょっとだけ知りたくなって、そう言葉を紡いでいた]
[口を尖らせているところに謝罪と笑みが重なれば、それ以上は言わず]
……何よ、その間。
[肯定の前の間に対して突っ込みを入れて。
間を開けた上での肯定に溜息を一つ零す]
全く……。
だったら、そう言う時くらい頼りなさいよ。
私は貴方の従華で、傍に居るんだから。
貴方だって、早く癒えた方が良いでしょう?
[閉じた瞼を少し持ち上げて、じ、と蒼月を見遣った*]
― 少し前 ―
その、親愛の印だとか挨拶でキスする事だってありますが、…その、……まで入れるのは、……
[氷華>>+58に聞こえるかどうかの声で、ごにょごにょと。
思い出しながら、凍った躰である筈なのに頬が赤くなっているのではという錯覚を覚える。
心で幾ら焦っても赤味が差していないのであれば、今はとても助かっているのだけれど。]
(悪気は無い。悪気は無いって分かってるし、知らないだけっていうのも分かってるけど…けど……ッ!)
[心は切り離せないものである。]
う〜……、無効だと考えることなんて、直ぐには出来ませんよ……
[確かに朦朧とはしていたし、ノーカンだと考える事だって出来るのかもしれないけれども、それにしては前後の事が印象深すぎて、リリは一人悶えるのだった。**]
[逃した、と思うと同時、雷獣は大地を踏みしめ体を反転させて向き直る。
そして、足元に伸びる葉に気付くと、それを嫌がるように後ろへと飛び離れ、距離を取った。]
ッチ
[追いかけるように襲い来る水刃を見ると、男はサーベルを頭上に構え、その水の刃を受け止める。
水に触れた瞬間、サーベルがバチリと火花を放った。
バチバチッと派手な音と共に、水の刃を弾き飛ばそうと腕に力を籠め、同時に右腰のホルスターからリボルバーを引き抜く。
ガチリ、と撃鉄を起こし、狙うは花神の胸の胸。]
マリー!
[叫ぶと同時、背を借りていた雷獣の姿が消え、大地を踏みしめると同時に低い位置で転がり刃を避ける。
弾丸に乗った電気玉は花神を目指して一直線、振れた箇所でスパークが弾ければ、中から手のひら大の雷魚が姿を現す。]
進むか。いいねェ。
[放たれた戦鎚と礫に怯まず、少年が踏み出したのは前への一歩。大地が砕ける轟音と共に緋色の獣は地を蹴った。
姿勢を低く戦鎚の軌道を追う。
立ち昇る土煙の中、直撃を免れたらしい少年が何かを構えるのが見えた。]
ッちィ、
[破裂音。
紅蓮を纏う銃弾が迫る。回避には遅い。
ならば首と肩を逸らす、最小限の動き。どうせ
左手一本くれてやらァ!
[着弾の瞬間、低い姿勢を更に前傾する。右手が地を掻くそれは、ナネッテの時にも見せた獣の疾走だ。]
……っぐ、ァ…!
[左肩と上腕が、目映い紅蓮に斫られた。緋い鱗と肉が弾け、内側から稲妻が漏れ出すように迸る。
だが、三本足の疾走は止まらない。速度を落とさず、土埃の中の少年を捉え──]
ゴガッッ!!!!
[体重に速度を乗せた突進。羚羊の角を打ち付ける頭突きが炸裂する。*]
……ああ。
異界より、俺の命の父により隠されし方。
自ら望んで連れ攫われて来たという、稀有な方であったよ。
[自らの生まれを人に話すは稀有な事。
遠すぎる刻の記憶は、だいぶ掠れている]
……さてな。
ただ、『蒼はやんちゃが過ぎるから』とはよう言われた。
傷を晒しておく事を俺に戒めたのも、彼の方であったな……。
[懐かしむような口調で紡げば、闇の深淵に沈めた感情が微かに揺れて。
それを振り払うよに、緩く首を振る。
桜の飾りが、しゃら、と小さく鳴った]
……そう、思うておいて間違いないな。
[零れた呟き>>+59に同意を返し。
笑みと共に向けられた言葉に笑み返し、預けられる身を確りと支えるように腕に力を入れ直す。
紅の零れる量は少しずつ減ってはいるものの、桜の香は以前、濃く漂うまま。*]
[突っ込みと、続けられた言葉。
僅か持ち上げられた瞼の下、じ、と見上げる視線に息を吐く]
……やれ、まったく。
傷が疾く癒えた方がよいのは確かだが……。
……あまり、俺を甘やかさぬ方がよいぞ?
こうして捕えたまま、手放したくなくなるやも知れんからな。
[冗談めかした口調で告げる。
軽い口調と裏腹、紺青には微か、熱のいろが見え隠れしているのだが。*]
[水の刃は雷神の力を帯びた刃に触れて、力一杯に跳ね返されると、ぱしん、と弾けて霧と散る。足止められた銀の獣が、次に選んだ牙は、リボルバー]
銃か…
[己の従華と同じ武器。その特性は、花神も理解している。故に、距離を取り、射程より逃れようと、足元に水の柱を噴き上げ、身を高みへと持ち上げた。
その水柱に、電気玉が着弾する]
くぅ…!
[雷の力は水を走る、それは承知の上であったが、水柱を駆け上がる力は、花神の身を痺れに震わせた。更に、雷魚が尾を振れば、水柱もまた揺れて、地に雪崩落ちる]
は…
[落ち切る前に、ふわりと宙に舞い、花神は倒れることなく地に足をついたが、痺れはまだ残っていて、銀の牙の前に、僅かの間、隙を曝す事となった*]
― 少し前 ―
[リリはこちらに聞こえるかどうかの声で何かを呟く>>+60。
その時の行為と重ね合わせれば、さすがに何を意味しているのかは想像がついた。
儀式のため必要な事とはいえ、図らずも単なる口接け以上の意味合いを持たせてしまったらしい]
……リリ、体温が上がったのではないか?
いや、不調でないならいいのだが。
[そしてリリの感情変化は、ある意味外見以上に直截に、低温司る神の共感覚通じ伝わっていた。
それを即感情と結びつけられない辺りは、悟られたくないリリにとっては救いだろうか]
むう。やはり、記憶が残らぬ形の方が良かったか……?
[即座に意識を落としていれば、少女が思い悩むこともなかっただろう。
そもそもが従華としての一切を記憶させないための、精神を記憶を縛る呪。
しかしそれを作用させる前に、少女の強さと意志を確かめようとしたことが、仇となったらしい]
今からでも試すか?
狙った記憶を封じられるかは……初めて試す故わからぬが。
[少女からすれば、記憶の有無の問題ではないのかもしれないが**]
へぇ……自ら望んで。
[それほどまでにこの世界に魅力があったと言うことなのだろう。
ナネッテと同じ世界だったのか、それとも別の異界なのだろうか。
どちらにせよ、稀有であることは間違い無い]
やんちゃか…そうね、今と変わらないんじゃないかしら。
[それを紡ぐ時は、クスと笑う声が混じる。
蒼月の名付けの母が自分と同じ事を言っていたことを知ると、あの時の反応を思い出した。
首を横に振る様子が見えれば、そ、と手を蒼月の胸へと当てる。
もういい、と言う様な仕草。
何か、思い出したくないようなことがあるように見えた]
はぁ!?
ちょっ、 それって、どういうっ!?
[口調こそ冗談めいているが、向けられる瞳は常の様子ではない。
目は口ほどにものを言うとはよく言ったものだ。
それに気付いたが故に問う声は上擦る*]
[緋色を纏う、雷の猛獣。その恐ろしさが前にしてまざまざと示される]
っっなん!?
[俺に攻撃を仕掛けた時点で既に俺に迫っている。
紅蓮の弾丸を打ち出しても。
左腕にあんだけ傷を受けても!?
まずい、こんな規格外な体力、聴いてね――]
[ 身体中を暴れ狂う様な電撃に意識が戻った。
バイクに引き摺られる様な、強引な横重力と浮遊感を感じる余裕もない。
今、確実に意識が飛んでた。衝撃の瞬間の記憶がない]
はっ、ぐ !?
[右側の脇腹に感覚がない。俺の身体無事だろうな!?
歯をギリリと噛み締めながら痛みを押し殺して、撃鉄を起こす。
ガチャ!と景気いい音と共に、ガウン!と
吹き飛んでいくままの体制から黒銃の銃弾を打ち出した**]
[胸に手を触れ、押し止めるような仕種に紺青は緩く瞬く。
それにより、閉ざした感情は浮かび上がる事なく再び淵へと揺蕩う。
深淵に鎮められしは、小さき怪異を魔性に、そして魔神にまで高めたもの。
全ての眷属を喪失した事が齎した寂寥と、それから──絶望。
闇桜の根源にして、魔が最も厭うもの]
……どういうも何も。
[上擦る声に返すよに、笑う声がひとつ、落ちる]
言葉通りの意味しかないぞ?
……俺はそなたに惹かれている、と幾度も言うたはずだが。
[さらりと紡ぐ言葉には艶のいろ。
けれど、それは長くは続かず]
まあ、案ずるな。
……望まぬものに、無理強いをする心算はない。
だが、俺も己を偽る気はないのでな。
あまり無防備にされると、どうなるかわからぬ……というのは、忘れるな?
[く、と笑って紡ぐ様は、見た目は常と変わらぬ軽いもの。*]
──〜〜〜〜、
[笑う声に、艶の乗る言の葉。
確かに何度も言われてはいたが、手元に残そうとするまでとは思っておらず。
臆面もなくさらりと紡がれるのに言葉を窮す]
[あまり無防備に、と言われてふと思い出した。
碌に直していなかった白単衣の合わせを手で押さえようと身動ぐ]
……何か、急に安心出来なくなった。
[ぽつ、と零す頃には手は合わせを握り締めていた]
戻らなくても良いかな、って。
少し思ってるのよね。
[紡ぐのは、元の世界でのことを思い出しての思案の一端]
ずっと、向こうでの生活は詰まらないと思ってたから。
何やっても頭打ちばっかりで、それ以上高みを望めない。
下につく者が居るから、一人だけで先には進めない。
私はもっと、見たことの無い先に進みたいのに。
だから、ここに来てちょっとは楽しかったのよ?
貴方に力を与えられてだったけど、私じゃない私になれた気がしたから。
ここでなら、もっと何か、新しいことを見つけ出せるんじゃないかって思ったの。
[残るのであれば自分の意思で残る。
それを垣間見せる言葉を紡いだ*]
そこまで言う事はなかろうに。
[安心できなくなった、との言葉にぼやくような声を上げるものの、合わせを正すべく身動ぎするのを止める事はなく]
……でも?
[間を置いて続けられる言葉に首傾げ。
語られる思いに、紺青をひとつ瞬いた]
……なるほどな。
[戻らなくとも、という言葉に、ふ、と一つ息を吐く]
知らぬを求め、先に進む……か。
[選の前、途中放棄の意を問われた時のやり取りがふと過る]
……誠、歪みとは無縁であるな、そなたは。
……こちらに来て楽しかった、などと俺に言うたのは、そなたが初めてだ。
やれ、これで幾度目か、お初を奪われたのは。
[紡がれた言葉から、垣間見えるもの。
自らの在り方は自ら定める、との意思に、紺青が眩し気に細められる。*]
……いずれにせよ、俺はそなたを求めども、縛する気はない。
それは偽りない、と宣しておこう。
[本当に安心出来なかったら、体力の戻らぬ中でも振り解いて離れようとしていただろうというのはさておいて。
歪みとは無縁とナネッテを称するのには、にっこりと微笑んでおいた]
奪われたって、その言い方…。
[冗談めいての言葉だろうが、何となく、聞こえがアレ過ぎて突っ込まざるを得ない。
もぅ、と眉が吊りあがったのはそこまで]
ん……貴方のそう言うところは信じるよ。
誓い、 守って くれた し……
[笑んで紡がれた言葉が徐々に途切れ始める。
無防備を晒すなと言われても、体力回復のために身体が睡眠を欲するのは仕方の無いことで。
少しして、すぅ、と浅い寝息が零れ始めた**]
……ん?
何か、間違っていたか?
[突っ込みにけらりと笑って軽く返す。
けれど、その軽い笑みは途切れがちに紡がれる言葉に柔らかくなり。
浅い寝息が届くと、小さな息が漏れた]
……やれ、まったく。
[独り言ちつつ、そ、と燭と名付けた由来である髪を撫でる]
このような時、あなたはどう己を制しておられたのかな、命の父。
[問うた所で答えなどは得られない、とわかっているが。
つい零れたのはそんな呟き]
……万年生きても、わからぬものはわからぬ、とは。
あなたの口癖でもあったよな、確か。
[遠い記憶、幼き怪異であった頃の欠片。
無垢なる怪異はただ首を傾げたその呟きが、己が身に返っている事に苦笑を滲ませた後]
……この位は、赦せよ?
[小さく呟き、ほんの僅か、掠めるように唇を重ねる。
触れる事で共鳴が生じ、癒しの力が僅かに高まるのを感じつつ。
闇桜は、腕の内の燭の香にしばし、酔う。**]
[腕の内、眠りに落ちた燭たる従華の様子に微か笑みつつ、戦舞台へと目を転じる]
……この
[紺青が追うは聖蓮の動き。
自身が最上と認めし若狼はどこまで対するか。
戦神としての興味が頭擡げた所にふと届いた、呟き。>>+38
紺青は、ゆるり、氷華へと流れる]
楽しむために、というのは、間違ってはおらぬよ。
目の前だけを見ていた、というのもな。
俺の本質は戦神……
それは、楽しみであり、同時に、俺の意義でもあるが故に。
[氷華の方は敢えて見ず、紡ぐ口調は独り言めく]
だが、それ以上に。
此度はそうせねばならぬ所以があった。
全力を持ってこの闘舞を駆け抜ける事、そして、その先にこれまでとは違うものを見出す事。
……それが、いとしき燭との約のひとつであったからな。
故に、俺は俺の本質を偽らず、全力を持って対した。
まあ、結果的には負けたがな。
[負けた、と紡ぐ口調はさっぱりとして、そこに悔いの色などは全く見られない。**]
[追尾する電気玉は、しかし突如上がる水柱に衝突し、弾ける。>>*13
溜めこんだ雷撃を水流へと叩き込めば、水を操る花神へと届いたようだった。
雷魚は水柱の表面を跳ね、そして踊るように尾びれを振る。>>*14
ジジ、と辺りに発生する磁場は、水流を柱の形に維持していた力を狂わせた。
雪崩れる水流、それを目にすると同時に、左手でサーベルへと触れる。]
ダニエル!
[同時に雷魚が消え、代わりに雷狼が駆け出した。
花神の背後へと回る雷狼に合わせ、正面から斬り込まんと、体勢を低くして前方に刃を構え、一気に距離を詰めると踏み込んだ。*]
[雷弾の痺れが齎した一瞬の隙を逃さず、再び顕われた金狼が、花神の背後へと疾走し、それに合わせて、前方からは、サーベルの銀刃が迫る>>*17]
は…さすがに…
[前後から迫るふたつの牙を同時に避けるは至難と断じ、花神は、背後の獣には構わず、頭上に一度掲げた錫杖を前方から迫る銀の刃に向けて、鋭く振り下ろす]
貫け!
リーン…
[蓮鈴の音と共に、錫杖の先より迸る水流は、煌めきながら鋭い穂先を持つ水の槍となって、身を低くして走る銀の獣の身を貫かんとする。
避けようと動けば、水は流れるように軌道を変え、その身を追っていくだろう*]
[錫杖により叩き落とされたサーベルを、流れに任せて手首で返し、そのまま貫くを試みる。
しかしそれより先に、錫杖の先から飛び出す水槍に気付くと、反射で体を捻った。]
ッチ、
[同時に背後から雷狼が獲物の肩口へと喰らい付き、その牙から雷電を放つ。
若干逸れた槍先は、男の左目の下の皮膚を浅く切り裂き、紅を散らす。
避けた、と思った。
直後、ぐっと軌道を変えた槍先が、男の背後からその胴を刺し貫く。]
ッぐ、
[花神に喰らい付いた雷狼が、その牙を緩め男の下へと駆ける。
半ば体当たりをかますような勢いで、男の身体を掬い上げると、即座に距離を取った。
左のわき腹、元々あった古傷のすぐそばに、新に穿たれた傷から、鮮血がしたたり落ちる。
主の加護が無ければ、それ以上立つこと叶わなかったかもしれない。
永い時をかけ、何度も何度も演じられる神話のように。
語り継がれる英雄たちのように。
様々に塗り替えて、繰り返される逸話のように。
肉体が急速な再生を見せ、穿たれた穴の修復を試みる。
時間にして数秒。
傷が消えるわけでは無いが、もう一度戦場を駆けられるようになるまで、金の獣が男を護衛するように、花神を睨みつけた。*]
[吹っ飛んだ少年の体が、それでもその姿勢のまま二撃目を放つ。>>*16
尾を地面に叩き付け衝突後の慣性を無理矢理殺すが、至近距離からの発砲を回避するには数瞬足りない。
不自然な姿勢から飛んだ灼熱の弾丸は狙いは定まっていないものの、右の脇腹の肉が服と一緒に弾け飛ぶ。
奇しくも傷は互いに同じ位置。
獣は三本足のまま体を捻り、追撃から己を庇うように太い尾を前面に翳して荒い息を吐いた。]
は…、っ、はァ、…
[地に落ちる紅い雫から雷花が芽吹く。
『来い』。小さく呼ばうと、地に突き刺さっていた戦鎚が浮き上がり、男の右手に収まった。
右手一本で戦鎚を構え、尾に体重を預けながらも二本足で立ち上がる。砕けた骨と僅かな筋繊維のみで繋がった左腕は、もう機能を失っていた。]
どうした小僧ォ!威勢が良いのは口だけかァ?
[叫んで、鎚頭を地面に叩き付ける。
砕けた石や礫が浮遊し、長柄はまた紅い稲妻を纏った。]
俺をブチ抜いてみせるんだろ、──構えろよ。続きをヤろうぜ?
[挑発するように尾を打ち鳴らす。
熱を帯びた戦鎚が徐々に礫を纏い変形し始めていた。*]
[水の槍の軌道を見送る間もなく、金の狼の牙が、花神の肩を深く穿つ>>*20]
あ...あ...!
[身を仰け反らせるのは、傷の痛みではなく、流れ込む雷撃の苛烈を受け止めたが故。
ヒトの身のように、焼けこげる事は無い。
雷電の力は花神の身を巡る命水を遮るものもなく伝い奔り、その薄紫の髪を天に逆立たせて、宙へと稲妻を駆け上がらせるように青白い閃光を放って散った]
リーン…
[水槍に貫かれた男に反応して、雷狼が牙を抜くと、花神の身体はゆらりと揺れて、錫杖より蓮鈴の音が響く。紅き血潮ではなく、透明な水を肩から流し、水面に揺れる蓮花のごとくにゆらゆらと]
リーン
リーン…
リーーン……
[地に滴る命水を受け止め足元に広がる水の波紋。
その波紋は蓮鈴の音と共に、大きく丸く、広がり続ける。
やがて、その水面に、睨みつける金の獣と、再生する銀の獣をも>>*21浸そうとするように*]
[ 血の匂いがする... ]
...ハルト...
[ 神に流れる血潮は無く、故に届く匂いは対峙する雷華の僕のものであるはずだったが、花神は、揺れる意識の内に、己の従華の名を呼んだ ]
ハルト......
[ 励ますでもない、縋るでもない、ただ、そこに声が届くと確かめるように* ]
─ 回想 ─
『ならば、私も貴方に連なる者の一員としていただいたのですね。』
[静かに話を聞いていたルートヴィヒが言う。
ガートルートが口を開く前に、またシヴがピクリと頭を動かし、アイスブルーの瞳でこちらを見た。
あー、と笑み含む声で珍しく曖昧な返事。
興味を失ったように頭を伏せた狼を見て、男は少し眉を下げる。]
ルートの場合はちょっと特別。
雷華としての転身より従華としての性質が勝るからな、『今は』。
[ココが繋がってるから、父子というより、分身に近いんだ。
そうして指で叩いたのは、己の胸骨の上。
その奥にある臓器を指しているのは青年には伝わったろうか。
ルートヴィヒが狼達にのし掛かられたのは、そんな会話のすぐ後だったか。]
っははははは!
ホンッットに気に入られたなァ。
[顔中すっかり舐め回されべとべとにされ、眼鏡もズレたまま敷布の上にひっくり返りもはや無抵抗を貫いていた青年に男は笑い声をあげて労った。
膝立ちでにじり寄り上から覗き込むと、ひょいと眼鏡を外して清潔な布で顔を拭いてやる。
満足したらしい二匹のハイイロオオカミは、めいめい外や別の部屋に移っていった。]
…っく、ふふふ…
[未だ笑いの治まらないガートルートは、卓の上の陶器から三つ目の
ルートもたべるか?
[半身を起こしてやや憮然としている(気がする)青年に首を傾げて問うた。
しかし、それは問いの形をしてはいるものの返事を待つ気は無いらしく。
床に手をついてまるで先ほどの狼達のように青年の腹にのし掛かる。
下から覗き込んで鼻先を寄せて、彼の下唇をべろ、と舐めた。]
くち、あけて。
[反応が返るより先に唇の隙間から舌を捩込む。柔らかいあまいものを青年の口内に押し込んだ。
そのまま、溶かすみたいに舌先でその物体を追い掛ける。バターと砂糖のにおい。子供が好むような、甘さの。]
ルート、…………。
[小さく呼んだ名前は、互いの口の中のそれと同じ味がした。
狼達がしたのと同様に青年の腔内を繰り返し丁寧に舐め上げる。舌の奥、上顎、喉の方まで、漁るように何度も。
溶けかけだった
男はようやく身体を離して、ぼふ、と青年の腹の辺りに顔を埋める。
"獣が相手の口元や口内を舐めたがるのは、主や仲間に対する挨拶は勿論、親愛や好意を示すことが多い"。
先ほど自分でした説明を、こちらを向く青銀の瞳を見上げながら再度口にして。]
……まあ、俺のは、甘えてるだけだけどな。
[腰に腕を緩く回し、青年の腹に顔を埋めたままくつくつと笑って、言った。*]
[蓮の花が戦舞台に咲き誇る。
ずぼ、ずぼ、と俺の身体を受け止めようとして花を貫通する度に薄紫の花弁が舞い遊ぶ。
漸く四度目の蓮が俺を受け止めきった。くそ、どんな勢いしてんだ]
くっ、そ……!
雷華の四君子、だっけ。
見てた感じ、氷華や狩衣よりも「話せそう」なヤツだとか思ってたのに!!
四君子でいっちばん「ヤバい」奴じゃねえか!?
[あの桜の狩衣みたいな底知れないヤバさも当然怖いけどな。
圧倒的な暴威の化身。
その言葉に尽きるこの四君子を前に、よく人間が怯まずに戦えるなんて思えるな!?
雷華、確かもっとわかりやすい名前は、彼岸花じゃなかったか・・・?]
[滴る血からは雷華、そう、死者の華が咲き誇る、赤い稲妻]
そう、急がなくてもいいだろ……!
心配しなくても、キッチリ、ブチ抜いてやらっ!
[黒銃をみやる、もう紅蓮の力はない、此処からはパワーダウンだ。
逃げうちの銃撃戦?ムリに決まってんだろおいつかれて今度は胸に風穴あくわ!
正直こんなのに飛び込むなんて正気の沙汰じゃない、命なんて足りない。
けどそれでも、これひとつで意識をもってかれそうな右腹に花の香り、暖かい感じがする。
それがあるなら、俺はまだ…っ]
[そこにいる事を感じれるだけで十分だ]
俺はまだいける、まだいけるよ。
[意識が揺らげばその声と蓮の香りが今は指針になってくれる
どこまで往けば咲けるか、どこまで登れば照らしきれるか]
……レン。
[ただ、此処でまだ声が届いているとあいつに返して奮う]
[リィン、と蓮の色が鳴る、水の波紋が沸き立ち意思が誇る。
礫を纏い稲妻を纏う、雷獣の胴元に、俺から飛び込んでいく]
いくぜ雷獣っ
まだ「冬休み」にゃ季節が早すぎるぞ!!
[水の刃が、銃を持っていた右手から伸びる。
紅蓮の熱を失くした様な黒銃は今は左手。
あとは速さを生かして、戦ってやる。
氷華の領域でなきゃ、俺にも維持はできる、全力、振り絞って!
熱を帯びて破壊に震える戦槌を持つ手に、水刃のナイフで切りかかった*]
/*
同じフィールドで戦ってるなら、ハルト君をこう、ワイヤーでひっかけてこっちに巻き込むっつーか、盾にする、みたいな下衆いことをやりたくなってしまう。
やりませんけど。
/*
そして、僕から見える状態だと、主のあのあんまい秘話の直後にハルトくんの決死の赤なのね。
笑うよね。
愛しいわ。
[響く鈴の音、共に広がる波紋。
その出所は対する花神自身。
ざわり、と首の後ろが総毛立つと、ぐ、と下肢に力を込めて立ち上がる。
寄り添う雷狼の背に手を添えて、睨みつける眼差しは爛々と。
蒼銀に燃え、銀の狼は牙を剥く。
傍らの雷狼が、身をかがめ、大地を汚した赤を舐めた。]
バチバチバチッ
[派手な音と共に弾けたスパークに飲まれ、雷狼が遠吠えを一つする。
刹那、ぐ、とその背が盛り上がり、そして、巨大化する。
傍らの男と肩口が並ぶほどにその身を成長させた雷狼は、低く唸って牙をむき出しにする。
男は広がる波紋がつま先に触れる瞬間、それを避けて飛び上がると、雷狼の背に流れるたてがみに捕まり、その背に跨った。
同時に強く大地を踏みしめ、跳躍する雷狼。
雷狼が、その足で踏みしめた大気が、バチバチと火花を放ち、それを足場に跳びまわる。
一歩、二歩、三歩…
段々と高度を下げる雷狼が、宙を踏めるのはせいぜい10歩にも満たないだろう。*]
― 回想 ―
[一族より強固な繋がりを示唆され、胸の内に広がる悦び。
顔に現れたソレは、主にはばれていただろうか。
しかしそれを確認するより先に、狼たちの洗礼を受ければ、どこか茫然としている。
覗きこまれた金色を見返すと、顔を清められた。]
ん…ッ
どうも…すみません…
[力なく返した礼は、しかし決して嫌そうなものではなく。
ただ人の身をもつ男には、いささか強烈だったというのは見て分かったかもしれない。]
[半身を起して、少し頭を振り、しかしまだどこか悄然としていると、菓子を勧められた。
しかし、いただきます、と返事をするより先に、近づく顔。
…この体勢は、身動きができない。]
っは…あ…?
[大きな獣のような人だとは思っていた。
だが、“人”である。
少なくとも、姿かたちは。
突然の事に硬直している間に、口の隙間から押し込まれたのは…]
ん、は、ぁ…ッ!
[幼い頃から戦いに明け暮れ、まともな口づけ一つ経験のない朴念仁である。
そんな男にこの挨拶は、些か強烈に過ぎた。
獣の舌とは異なる、もっと明確な。
ぞくり、と背筋を駆け抜けた物の正体を知らぬまま、気づけば解放された口元から零れる呼吸音が、ぜぇはぁと煩い。]
は…は…
[腹に埋まった主が、説明のように口にした言葉には、ただただ頷いて。
その意味を考えるのは、また後の話である*]
[ 声が届き、声が返る ]
ああ
[ 対峙する獣は、共に一瞬の気も抜けぬ鋭き牙を剥く相手なれど ]
信じている。
[ 伝う声は蓮鈴の音に似て、涼やかに響いた* ]
[響く蓮鈴の音は谺して、波紋広げる水面に溶け、雷華咲き乱れる場所にまで届いたか]
ふふ…
[爛々と蒼き炎を湛える瞳を見つめ、花神は小さく笑い声を零した]
魔と違い、戦を愉しむ癖は、我には無いが…
[弾ける雷光の只中に、吠えた雷狼の姿が巨大化し、水面に足が濡れる寸前、その背に飛び乗った銀の男の姿もまた、銀の稲妻にも似て、大気に花咲く火の華を踏みしめ、疾駆するは、地上の彗星>>*30]
これ程に、美しきものを見たは、千年ぶり…
[千年の昔、舞う桜に目を奪われた、それ以来]
リーン…
[蓮鈴の音が再び響き、翻る唐衣の裾より放つは、紅蓮の蓮花。
だがそれは、疾駆する獣に直接は向かわず、くるくると躍るように舞いながら、その獣の軌道の先へと落ち、瞬時に花弁を散らして、数十本もの、蓮茎と蓮花の茎を伸ばし、水面に近付いた雷狼の足へと絡み付き、水中へと引き込もうとする。
それと同時]
参る。
[涼やかな声と共に、花神の足元より水飛沫が上がる。
風に舞う花弁の如くに宙に舞い上がった薄紫の姿は、水飛沫のきらめきを、そのまま纏って、蓮の茎に足を止められた獣の上、銀の牙持つ従華へと向かっていく。
花神が待ち受ける策を捨て、対する相手に自ら向かうは、例無き事、と、闇桜の魔ならば覚えていようか?*]
[身に受けた傷を治そうと身体は眠りを欲し、蒼月に抱えられたまま少し長めの休息を取るに至る。
蒼月から立ち上る桜の香が身の内の彼の血と共鳴し、癒しを齎して。
緩やかな速度で治癒が進んで行った]
────………
[そんな中、ゆると瞳を開いたのは、蒼月と氷華の会話が一段落してからのこと。
は、と短い息を吐き、緩く視線を周囲に向けた。
どうやら闘舞はまだ続いているらしい。
胸元に視線を落とすと、切り裂かれた合わせの下の傷は止血が為された程度ではあるが、内から治癒が進んでいるようだった。
体力も少しは動けるくらいに回復したよう]
………
[回復の兆しはあるが、まだ睡魔が勝っているのか、今しばらくは微睡んだまま*]
若ェうちは生き急いどけよ、カンオケまではあっという間だぜェ?
[薄紫の蓮の花弁に抱かれ地面への激突を免れた少年が、叫び返すのを笑って見遣る。
どこからかリィン、と細い鈴のような音が響いた気がした。
飛び道具での攻撃を止め、次に少年の手に現れたのは水の刃。>>*28
片腕のみで機動には劣るとはいえ、戦鎚を持つこちらの間合いに飛び込んで来るのは、策が有るのか、向こう見ずなのか。]
十分過ぎるほど生き急いでるか。
付き合ってやるよ、小僧。
[呆れたような物言いに、けれど語調は楽しげで。
振り下ろされる、得物を持つ右手を狙った一刃。男は、地に鎚頭を降ろすとそれを軸にくるりと半回転して、半分以上肉も骨も削げた
スパン。
残った骨肉を断つ感触は、水刃を握るその手に届いたか。
小気味いい音で男の左腕が飛ぶ。
ついで、回転の勢いで太い尾を使い少年の足元を足止め程度に払った。
放物線を描いて落ちる左腕を、つま先で蹴り上げ口でキャッチする。]
ありがとな、
[切れた腕の纏う軍服の端を咥えたまま、にやりと笑い戦鎚を横に薙いだ。狙うはその胴。*]
我は在る 長きに渡る栄華の中に
我は在る 四華舞う選儀の中に
数多の相を征き 数多の唄を聞く
我は知る 新たな唄の誕生を
我征かん 新たな唄を迎えに
**
[氷華とのやり取りの後。
戦舞台へと目を転じた魔は、僅かに目を細めた]
……自ら、動いた?
[待ち受けるを主とする聖蓮が、自ら対する者へと向かう態。>>*32
かつて対した時には見えなかったそれに、魔は小さく呟いて]
……さて。
何を、見せてくれるやら。
[零れる呟きは微か、笑みのいろを帯びる。
ゆるく紺青を巡らせたなら、見えるのは刃に対し左腕を自ら差し出す雷華の姿。>>*34]
…………。
相変わらず、楽し気に無茶をする。
[そこは自分も似たようなものではあるが。
あそこまで突き抜けてはできぬもの。
零れる笑みは楽し気で、声音にも微かな熱がこもる]
まったく。
見ているだけで、滾らせてくれるな、あ奴は。
[そんな感想を漏らした後、ふと、腕の内の動きに気が付いて]
……ん、目が覚めたか。
[周囲や、傷の具合を確かめる様子>>+66に小さく呟く。
未だ目覚めきらぬなら、無理に覚醒させる事はしないけれど。*]
/*
しまった
90度回転→左腕飛ぶ→90度回転→尾で足払い→90度回転→つま先で腕を蹴ってキャッチ→90度回転で元に戻って戦鎚で横薙ぎ
半回転+半回転てちゃんと書けばよかったーギャー
[一見してわかる状態>>+71に、は、と一つ息を吐く]
……やれ、まったく。
あまり無防備を晒すな、と言うに。
[そうでなくても傷を負い、自身の血の香に酔いかねない状態。
無理に奪う事はしない、との自戒はあるが、色々と辛いものがあるのは事実で]
……甘えてくるの構わぬが。
他者の目にその可愛らしい姿を晒すのが辛い、と言うのも理解してはもらえぬか?
[冗談めかした口調で囁きつつ、そ、と頬に手を触れる。
桜花の舞で視界を遮る事はできるものの、それでは闘舞の果てを見届ける事が叶わないから。*]
やだね!俺は寝たきりの糞親父甚振れる年まで生きてから
老衰で大往生してやるんだよっ!
[そもそも、こうなるから喧嘩はいやなんだ。
泣かして終わりのガキのお遊戯じゃないんだから。
取るか取られるかなら、そりゃ生き急ぎもするって、死にたくねえからなっ]
[けど、まあ。スパン!と生温そうなサイアクの感触に
ハッ・・・?と流石に俺も顔色を青褪めさせたよ]
なっ、ちょ、うぉ!?
[胴を狙い襲い掛かる戦槌に対して、慌てて水のナイフをあてたら]
がっ うわあぁあああああ!!!
[当然だが水刃は瞬殺で潰されて、宙高くきりもみ吹き飛ばされた。
骨が嫌な音したんだけど。いやっ。
それよりも何こいつ!?生き急いでるのはてめえじゃねえか!!
王様になろうとしてる奴が何鉄砲玉やってんの!?]
[ぐるぐると回転して、身体が墜落していく、ヤバい]
くそっ、コイツこええ……
けどな!
俺もレンを連れてかなきゃいけないからっ
負けてらんねえんだよっ!!
[蓮の花弁が舞い踊る。撃鉄! トリガー!
宙空で強引に銃を構えて、狙いも無く、引き金を連射する。
身体の傷がハンパじゃなく痛いし、狙いなんてつけらんねえから。
雷獣を掠めすらしない弾丸のが大半だろうけどな!*]
ふぇ?
[頬に触れる感覚がゆるりと意識を引き戻す。
瞳を開き直し、右見て、左見て、上を見て。
蒼月の顔を見てしばし]
っっ!!
[何をしたか理解して、もぞ、と身動ぎをした]
お、降りるわ。
[動けるようにはなったし、と離れんとする*]
[触れる感触に覚醒する様子>>+74に、零れるのは楽し気な笑み。
離れようとする>>+75なら止める事はなく、そ、と包み込んでいた蒼の袖を開く]
とはいえ、未だ消耗はしておろう?
無理なくな。
[ほんの少しだけ真面目なものを織り込んだ言葉を向けた後、魔は鞘に納めた太刀を抜き。
傷の近くに添わせるように、肩に凭れさせた。
そうする事で滲み出る血を太刀へと与えつつ。
紺青は時折、交差する闘舞へと向く。*]
― 少し前 ―
たっ、
[そこまで氷華>>+62は分かるものかと驚く。
口を閉じ、むぅと思案げにしたのち、]
ふ、調ではありませんので、大丈夫です。
[そう伝える。
その後に、氷華が提案した言葉>>+63には暫し沈黙をした。記憶を消すこと、狙った記憶を封じ、生きること。
きっとそれは悪い事では無い。ひとつの選択だ。]
…………いえ。
[緩く首を振る。]
記憶は封じなくて構いません。
それって、無かった事になるんですよね。
私はそんなのは嫌だな、
だって、寒い思いも痛い思いもしたけど、
氷華様との酷いやりとりでも、無かった事にはしたくないって思います。
[巧く言えないながらも、封印する事へは断りを返した。*]
[隣から蒼月を見遣れば、太刀を肩に凭れさせ、その体勢のまま闘舞を見遣ったりしている。
改めて太刀をその位置に置いた意味は、何となく理解した]
塞がなくて良いの?
[こちらも止血程度の治癒までは進んだから、と釘刺しを匂わせる*]
……領域内であればともかく、ここでは癒し自体も緩やかなものとなる。
もうしばし、力を抜いてゆるりとしているといい。
[頬にさす色>>+79には気づいているが、それが逆に可愛らしい、と感じるが故に、敢えてそこをつつく事はなく]
……ん、ああ、もうしばし、な。
桜月にも、血を吸わせてやらねばならぬ故。
[釘刺しは感じ取りつつ、問い>>+80にもさらりとこう返す。
それでも、右腕の噛み痕は既に癒え、肩に受けた牙の後もじわりと塞がってきてはいるのだが。*]
[狙う獲物へと距離を詰め、牙を届かせようというのはこちらもあちらも同じこと。
数度宙を蹴った雷狼が水面に近づけば、とたんに水面から伸び来る無数の花茎。
雷狼の足が、行く手阻まれる度にバチリと火花を散らすが、構わずに絡みついてくる蓮に、男は目をやりぐっと下肢に力を込める。]
ッ、
[雷狼の背を蹴り、跳ぼうと思った。
しかしそれを寸前に留める。
それは、空中を狙われる恐れを加味した故の行動だったかもしれないし、あるいは…
正面から向ってくる花神を、受けて立ちたいという衝動に飲まれたからかもしれなかった。
構えたサーベルに左の指先で触れると、バチリと金属が帯電する。]
ッ、ハァッ
[気合を込めるように腹から声を出して、見据える瞳は蒼銀に燃え*]
お前が斬ったんだろ、ピィピィ喚くなよ。
[横薙ぎの戦鎚が少年の胴を浚った瞬間、そのままま斜め上に振り上げる。
宙高く吹っ飛んだ姿を視界に収めつつ、長柄を手放すと咥えた腕を右手へ。
視線を廻らせ、水に飲まれまいと雷狼を駆使する青年>>*30と、自ら攻撃に踏み出す花神>>*32視認。
護符が効いているのなら手出しは無用と判断し、それから遠い場所から此方を観戦する旧友>>+60に向かって、右手に携えた『それ』を文字通りぶん投げた。]
蒼月!悪ィ、持ってて!!!
[花に
[宙空で回転しながら落下する少年が、視界の端で身じろいだ。>>*37
乾いた破裂音と共に上空から降り注ぐ弾丸。短い舌打ちひとつして、身を低くし尾で頭部を庇う。弾道を読むには角度が悪過ぎる。
一発、二発。足元の地面が弾け飛んだ。
三発。左腿を掠める衝撃。四発。赤灼の髪が弾け焼き切れる。五発。
カァン!と高い反響音。右の角の付け根付近に着弾した弾が、緋色の獣の皮膚を剥ぎ取った。がっ、と短い呻きを漏らし手のひらで右目の上を覆う。修復が間に合わない。否、もとよりその能力は、今の男にはほんの僅かしか残されていない。]
あと何発残ってンだろうなァ、しゃらくせぇ…!
[先の争いにより入った罅まで広がって、右目周辺から角まで緋い鱗と毛を纏う
構う様子もなく少年が着地する辺りに向かって、戦鎚を握り距離を詰めた。*]
……わかっておるよ。
俺は、約は違えぬ。
そこは、案ずるな。
[頼れ、との言葉>>+82に返すは穏やかな笑みと宣。
それからまた、紺青は戦舞台へと向かい]
……は?
[唐突に聞こえた名を呼ぶ声に>>*39、らしからぬ妙な声が出た]
持って……て、そなたいきなり何をっ!
[言い出すのか、と。
突っ込む余裕は、色々な意味でなく]
やれ、まったく。
傷を癒すくらいは、ゆっくりやらせろというに……!
[文句を言いつつ、右手に開くは薄紅の扇。
打ち振る事で舞う花弁が預けられたものをふわりと包み、宙に止める]
……じじいに無理をさせおって。
[ぼやくように言いながらも、表情はどこか楽し気に。
細められた紺青は、戦槌を手に駆ける緋色の獣を追う。*]
/*
りろーどして>>*39が見えた瞬間、りあるで「は?」と妙な声が出たwwww
いや、おかげで眠気がすぱっと飛んだが!
[一瞬、金の獣の背を蹴って跳ぶかと見えた雷華の牙はその足を留め、銀の刃に裂光奔らせ、頭上に迫る花神を睨み据える>>*38]
リーン…
[その様に、目を細めた花神が、右から横薙ぎに錫杖を振るれば、その身に纏うように煌めいていた水飛沫が、無数の鋭い水針となって、男の上に降り掛かる。
そして、その後を追うように寸暇を置かず、左より返した錫杖から伸びた水の刃が、銀の獣の喉元狙って揮われた*]
[ほんとうに、文字通りの雷獣。いや、此処まで来るともう
荒御魂とか戦神とか云う存在の意味そのもの、神様だ]
…切れたか。
[カチッ。引き金が銃砲の雄叫びを終えた。乱射したからな]
ほん、とに!
ますます猛獣めいてきてるっ!
[角の付け根から、皮膚を剥いだ下から、まさにバケモノめいた獣の貌。
コイツが落ちるまでは、身体張って戦う!
上空高くに放り投げて、両手をあけて]
[……水刃を構築! デカいの、重いの、強いの!!]
どうっ らあああああああ!!
[ぐるん、と大きく一回転した時、俺の両手にある水の刃は
戦槌と打ち合えそうな位、ドデカい両手剣。
こんなんまともに触れないけど。
落下の衝撃と、俺の体重、全部乗せれば、どんだけの衝撃になるんだろな!
俺を狙う、雷獣の戦槌めがけて、全身で振り落とした!*]
[聞こえた、非常識、という呟き。>>+86
は、と息吐き肩竦めた]
そも、常識で測れるようであれば、『四君子』など名乗る事はできぬよ。
まあ……あ奴は格別というか、別格ではあるが。
[なお、言っている当人は存在の非常識さでは他者の事など全く言えない身である。*]
/*
一時落ちなら、更新より早く一度締めて、更新までの間に決着描写ちょっと書いとくとかした方がいいかなと...まあ、決着描写そのものを翌朝以降に持ち越す手もあるけどね。
四君子同士が残ってれば締めは出来るし。
[振られる錫杖に従い、左側から飛来する水の針を、庇うように構えた左腕で受ける。
突き刺さるそれらを、ぐっと奥歯を噛みしめて耐え。
直後、返す錫杖が纏う水刃を、構えたサーベルで受け止めた。
バチバチ、と触れたところから雷電が散る。
反射で顎をもたげ、身をのけぞるようにして露わになった喉が、ごくりと揺れて、ふはっと笑いが零れる。]
ふは、惜しかったな。
[刹那。
足元の雷狼が
狙うは喉元。
人体であれば、急所であるはずの場所である。*]
いいねいいね、そういう分かり易いの、嫌いじゃねえよ
[落下してくる少年の頭上に巨大な水刃が形を成す。
デカいの。重いの。強いの。
構築イメージのシンプルさに喉奥低く笑って、右腕に力を込める。
浮いた礫と石片がガチャガチャと悲鳴を上げ、戦鎚の形を変えていく。]
真っ向勝負と行こうぜ、小僧!
[ぎちり牙を剥いた獣の手に、握られたのは遥か上空から迫る巨大な水刃と同じ形を成した戦鎚。]
ッるぁぁああアアァァア!!!!!
[咆哮と共に、二つの刃が激突した。*]
[項垂れる様子>>+88に、軽く瞬く。
確かに、彼の軍神を相手取り、引く事なく立ち回れた──というのは、『常識』の範疇を大きく超えているのだろうが]
そなたの言う、『常識』の範疇に戻る事はできる故。
……そこは、案ずる事はないぞ?
[しばし悩んで、向けたのはこんな言葉。
それは即ち、自身の干渉の全てを断ち切る、という事ではあるが。
それと望まれるならば、拒む事はない……心算、だった。
一応。*]
[喉頸狙った水刃は、銀の刃に受け止められる。>>*45だが常ならば受けたと同時に雷光に弾けるはずのその水刃は、散じる事無く煌めいている。
雷華の力受けし獣の目にならば見えるか。水刃は、花神の肩から絶えず流れ出る命水そのものから変じ、それ故に、散じる端からもとの形を取り戻している事が]
ああ、実に…
[惜しかった、と返す間もなく、せまる狼の牙。空を舞う花神は自ら蓮の花弁と化したかのように、ひらりと宙で後転し、喉元狙う獣の牙から身を躱す。けれど裂光帯びた牙は、その胴に食らいつき、花神の身の一部を食い千切った]
ぬ、う…!
[傷より走る雷撃に花神の顔が歪み、その身は獣の足元へと落ちかかるが、水中より茎を伸ばして開いた巨大な蓮花が、その身を受け止める。食い千切られた身は肉ではなく、花弁となって獣の口中に散って枯れ落ちた]
強いな、実に、強き牙、剛き刃だ…其方が主に負けず劣らぬ…
[薄紫の蓮花の上に、片膝をついた花神が思い出すのは、かつての白き闇の中、闇さえ切り裂くと思われた雷華の眼差しか*]
[ガアアアン!!と礫と石片の悲鳴じみた雄叫びで刃が激突する。
衝撃に、全身が震えてる。衝撃と闘志と戦慄と!]
負けてっ……たまるかああああ!!
[激突して形状をきしませる、水の大剣が、日向の光を浴びて輝いた。
空から落ちた水刃とのつばぜり合いは、抱擁するみたいに長い数秒の一瞬。
戦舞台に俺の足がついて、ざあっ、と後ろへ飛びのいた時、地面が衝撃に耐えかねて砕けてる。
ビシビシと飛び散る礫が、身体を切り裂く。
後いちげき、全力を込めて、全身を込めて。
いいからもっかい、上から下へ振り落とせ!!]
―――― 紅蓮っっ!!
[結局、俺の気性に一番あう、眩いばかりの赤い蓮。
まともに振り回せないデカブツを持つ俺の足元で、爆風と共に咲き誇り。
俺を再び、雷獣との激突へと向かわせる]
[この一瞬が、策も何もない、完全な真向勝負!
雷獣の全力に押しつぶされるか、それも越えていけるかのふたつにひとつ]
絶対に負けねえっ!!
紅蓮… なめんなあああああああっ!!!
[全身は紅蓮の爆発で前へ体当たりする様に進んで。
引き摺る様に、頭の後ろへ構えた水の大剣は。
頭の上を越える様に。下から、上へ、前へ。太陽の光を浴びながら。
ただ、全身でぶつける、だけだ!!**]
[弾けるはずの水刃が形状を保つことに疑問を抱くのも一瞬、その水刃がただの水ではないことは即座に知れる。
得体のしれぬもの、だ。
長く受けるは得策ではない、思うと同時に雷狼が花神へと喰らい付く。
バクン、と閉じた顎が捉えたのは、花神の胴の肉。
…否。
花弁であった。]
ッは、
[落ち行く花神を尻目に、今度こそ雷狼の背を蹴って高く跳ぶ。
針を受けた左腕は抜き撃ちには使えない、宙で右の手にしたサーベルを鞘へと納め、そして。
左の肩から斜めに下げていたワイヤーを、慣れた動作で解き、先のフックを手につかむ。]
……ああ。
力は常に、正しき場にある事で、在るべき態を保てるもの故に、な。
[限定的な返し>>+90には触れる事なく、それだけを返し。
ふる、と首を一度振った後、紺青は再び、戦舞台の上で繰り広げられる交差へと向かう。*]
[男の眼下で雷狼が消える。
それを目にしてから、ひゅん、と音を立てて一回転、フックのついた先を回し、そのままの勢いで、手近な礫山へと投げつける。
狙い違わず山の先端へと喰らい付いたワイヤーを、ぐっと右手で引き寄せて。
水に飲まれていない大地へと、踵を付ける。
足場の不安定なその場所へと立ち、くるりと軽くまとめたワイヤーを手に、花神を見据える。
近づけば、足を取られる。
遠距離を飛ばす銃は、狙いを定められる自信が無い。]
…貴女だけは、使いたくなかったんだが。
[別段使役しているわけでは無い。
気持ちの問題である。
男はワイヤーの先端を左手に握り、右手でフックをほうり上げる。
ひゅん、とフックの重さを使い、投げる先は、花神。]
クリスティーナ…
[まるで囁くように、その名を口にすると、金色がワイヤーを駆け抜け、そして。
雷蛇がそこへ絡みつき、狙う先へと牙を剥く。*]
[貫かれ割れた水刃はそれでも圧倒的な質量で降り注ぐ。
尾で打ち払おうにも量が多い。しかし刃を放った腕を下ろさず、意識は上空に未だ在る戦鎚へ。
崩れながらも鋭さの残る水に身を切り裂かれながらも、片腕を掲げたままの男は凄絶な笑みを浮かべていた。]
彼奴が俺を王にすると云った。
ならば俺は彼奴の望む者で在ろう。
[衝撃に耐え兼ね砕けた地面から上がった礫が少年を打つ。その礫すら戦鎚の剥がれた装甲に加わり、一本の柱じみた槍の形を形成してゆく。紅い稲妻が、唸りを上げて舞い躍った。
パキン。右手の皮膚が剥がれ落ちる。残った腕も、脚も、抉れた脇腹からも、雷と赤い雫が漏れ出して。
形を、己を、保てなくなる前に。]
これで終いにしようや…
穿て!我が魂の槍《
[怒号と共に、水の大剣と鉄の槍がぶつかり合い────。**]
[物思いに費やせる時は、ほんの刹那、花神は、片膝ついたまま、リン!と錫杖を蓮花の上に突いて立った。煌めく水刃はいささかも衰えぬ…いやむしろ、花神の傷が増え命水の零れる量が増える程に輝き増して]
だが、我が牙も、折れはせぬよ!
リーン…
[蓮鈴の音が響くと同時、大きな蓮花の花弁が空に舞い散り、更に、水より伸びた蓮花がすべて花弁を散らして銀の獣の視界を遮ろうとする。
そして共に再び宙へと身を躍らせた花神の、水の刃が、舞う花弁を貫く形で、ルートヴィヒの胸の中心を目がけて突き出された。
花神めがけて投じられたフックと、水の刃、届くはどちらが先か*]
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