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魔力付与者 タチアナ は 白虚星 イェンス に投票した
剣を背負った少年 フィオン は 白虚星 イェンス に投票した
ナイフ使い カーク は 白虚星 イェンス に投票した
四季の人形遣い ゾフィヤ は 白虚星 イェンス に投票した
戦闘機械 ヴェルナー は 白虚星 イェンス に投票した
酔いどれ聖職者 ゲオルグ は 白虚星 イェンス に投票した
風使い ドロシー は 白虚星 イェンス に投票した
白虚星 イェンス は 戦闘機械 ヴェルナー に投票した
蒼禍星 セルウィン は 白虚星 イェンス に投票した
藍骸星 バルタザール は 白虚星 イェンス に投票した
紫忌星 エレオノーレ は 白虚星 イェンス に投票した
白虚星 イェンス は村人の手により処刑された。
風使い ドロシー は、紫忌星 エレオノーレ を占った。
四季の人形遣い ゾフィヤ は、酔いどれ聖職者 ゲオルグ を護衛している。
次の日の朝、剣を背負った少年 フィオン が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、魔力付与者 タチアナ、ナイフ使い カーク、四季の人形遣い ゾフィヤ、戦闘機械 ヴェルナー、酔いどれ聖職者 ゲオルグ、風使い ドロシー、蒼禍星 セルウィン、藍骸星 バルタザール、紫忌星 エレオノーレの9名。
風使い ドロシーは、ナイフ使い カーク を投票先に選びました。
おはようございます。
イェンスさんおつかれさまでした。
フィオンさんもいったんおつかれさまです。
本日のメインディッシュは
「正気に戻った聖2(カーク)が瘴狼(エレオノーレ)と戦って相討ち」
「首無(セルウィン)が狙撃手(ゾフィヤ)を殺害」です。
【瘴狼は、襲撃をゲオルグにセットして下さい】
【呪狼・首無は襲撃パスして下さい】
【全員、カークに投票セットして下さい】
【賢者は、占いを『バルタザール以外』にセットして下さい】
【狙撃手は、護衛をゲオルグにセットして下さい】
システム上は
カークが吊りで落ち、
エレオノーレとゾフィヤが相討ちで落ちます。
魔力付与者 タチアナは、ナイフ使い カーク を投票先に選びました。
戦闘機械 ヴェルナーは、ナイフ使い カーク を投票先に選びました。
/*おはようございます。
ドロシー!
うわああ。無理しないでえええ!(むぎゅ
(していいのかわからないのでおろおろ
/*
それから、ゲオルグさんの接続メモが
そして伝説へみたいなことになってるなと寝る前思って眠いんだなー僕って思ってたけど、朝も思って眠いんだなーと思っている。
四季の人形遣い ゾフィヤは、ナイフ使い カーク を投票先に選びました。
四季の人形遣い ゾフィヤは、酔いどれ聖職者 ゲオルグ を能力(守る)の対象に選びました。
藍骸星 バルタザールは、ナイフ使い カーク を投票先に選びました。
蒼禍星 セルウィンは、ナイフ使い カーク を投票先に選びました。
[新しくふたつの気配が増えたことに気づいて、少年は涙を拭った。
一つは、白虚星。
自分の偽物。
そしてもう一つは――…]
手づから殺しておきたい相手…というのは、あの聖職者のことか?
[床の上に片膝をついて座り石板を眺めていたが、聞こえた声に横を向き、蒼い髪に片手を伸ばす。]
お前を種子から育てた健気な従僕。
[髪を一房手に取り、さらりとすく。
画面はそのままゲオルグを映し出している。]
−−その働きを讃えてやるのも良いかもしれんな。
― 地下1F ―
おっさんを目視で確認。
罠に捕獲されている模様。
[>>1:130
遅れて迷宮の中に入り、枯れた根を描きわけて進んでみれば。
ブリキの檻に入れられているゲオルグの姿を見つけた。
しばらくじーっと眺めてはいたが、助力を求められれば超合金ヴェルナーカッターで檻を破り……]
[そして暫くたって、また再び口を開く]
特異点反応喪失。
勇者のものと推測される。
現時点で、眠れる"魔王"討伐確率0%
[淡々と観測結果と事実を述べた**]
/*
これでまた進撃のおやまさんとかいわれるんだ…
とほほー
前回とかなり意識してPCの方向性はかえているのだが
PLが一緒だと進行のさせ方が一緒というね…
いや、まだだ、まだおわらんよ・・・
前は熱さと勢いで前に進めていたが
今回はボケと観測で前に進んでいると信じたい
酔いどれ聖職者 ゲオルグは、ナイフ使い カーク を投票先に選びました。
/*オレのメモ
・ゾフィアから人形受け取る
・罠に捕まる→ヴェルナーと合流
・フィオン確認。金貨お供え(復活フラグ)
・回想シーン捏造(被襲撃フラグ)
/*
二面性キャラは、やっぱやりやすいわー。
散り際の大ざっぱな展開はだいぶ前からあんな感じで考えていたんだけど、当初の予定よりだいぶブラコン化してるよね…。
毎度の事ながらおやまキャラがツボすぎてだな…(とおいめ
[彼らは聖なるしるしを持つ勇者なのだと、聞かされていた。
一人は優しいけれど、どこか頼りないところがある。
一人は親切だけれど、何だか軽いような気がする。
「セル様の方がずっと勇者らしいですわ!」と少女は思ったものだった。
でもフィオンとカークは仲間思いで、勇敢で、腕も立つ。
幼なじみ同士だという彼らが、親しげに語らうのを見れば心が和んだ]
――え。
[だから楽しげな笑みを浮かべたカークが何を言っているのかわからなかったし>>1:115>>1:117>>1:118]
――――。
[>>1:129どうしてフィオンの胸にナイフが突き立てられているのか、
どうしてその柄をカークが握っているのか、わからなかった]
……や、
[取り返しの付かないことが起こったのだと認識したのは、
カークの叫びが耳に届いてから>>1:137]
いやあああ!フィオンさん!
[浄化された泥の上に、勇者の血が零れるのが見えて]
……あ……ゲオルグさん!
ゲオルグさんは……!?
[癒やしの力を持つ聖職者は、一人先へと進んでいた>>1:130
迷宮の奥に向かって呼びかけても、答えは返らない]
そうでしたわ、私、血止めの薬を……!
[荷物の中を探る。
ほんの擦り傷にしか効かない草の葉が、深々と刺された胸の傷に対して役に立つはずも無かったが]
…………。
[薬草も、癒やし手も、カークの悔恨も。
何ひとつ、間に合わないまま。
フィオンの手が、ぱたりと地面に落ちた>>1:150]
……カークさん……どうして。
まさか……。
[彼もまた、乗っ取られたのか。それとも喰われて化けられたのか。
その問いを呑み込んだのは、彼の漏らす嗚咽があまりにも悲痛に聞こえたから>>1:161
そして、フィオンの可愛がっていた小さなねずみが、カークを護るようにその頭上に陣取っていたから]
…………。
[カークがその場を立ち去るまで、結局、何も言えなかった>>1:165]
エルさんを……助けに。
[カークの言葉を繰り返す。鳥に姿を変えられてしまったエレオノーレ]
そう……ですわ。私たちも、行かなければ。
[カークの立ち去った方向、迷宮の奥を見遣り。
それから仲間たちを振り返った]
……フィオンさん。
ごめんなさい。
今は安全なところへ運ぶのは難しいですし、この先へお連れすることもできませんわ。
ここで……待っていて下さいませ。
せめて、護りの術を。
[横たわるフィオンの亡骸に木の杖を向け、呪文を唱える。
彼の着ているものに護りの「術」をかけたつもりだ]
……エマちゃんも、ここに残りますか?
[ついててあげて、とカークが言って>>1:164から、
ねずみはフィオンの傍らにじっと立っている。
視線が合えば、可愛らしく小首を傾げた]
[カークやゲオルグの後を追って、先へと進む。
毒の沼だった地面は、ゲオルグの力で単なる泥――とまではいかないのだろうが、少なくとも歩くだけで命を落とすことはなさそうだったし、蔓延っている木の根も力を失って見えた。
しかし、罠はそれだけではなかった]
……きゃっ!
[頭上から、目の前に何かが伸びてきた。
金属でできた、手のようなもの。
がしゃり、と恐ろしげな音を立てて、指に当たる部分が空を掴む。
おそらくは、侵入者を捕らえるためのもの]
か、絡繰りの仕掛けですわ……!
皆さん、お気をつけて!
[絡繰りだとすぐにわかったのは、フレデリカに、何度か彼女の作品をを見せて貰ったことがあるから。
まさかこれが、彼女の力が喰われた末の産物だとは気付かないが>>2:1]
紫忌星 エレオノーレは、ナイフ使い カーク を投票先に選びました。
紫忌星 エレオノーレは、酔いどれ聖職者 ゲオルグ を能力(襲う)の対象に選びました。
・
・
・
[細かく散らばっていたものが集まるようにして、
次第に色濃くなっていく人の姿。
ぼんやりと明るんでいた衣服から光が消えると
生前と変わりない姿で立つ少年が居る。
多分それは、迷宮の中で、タチアナが「術」をかけたころの事>>9]
ナイフ使い カークは、紫忌星 エレオノーレ を投票先に選びました。
[聞こえる音はある。
規則的に脈打つ音、小さな、鼓動>>+1]
エマ?
……あれ、いない?
[頭の上を探っても、常なら居るはずのねずみがいない。
それに、この鼓動がねずみのものならば、
さすがにそれは、大きすぎた]
イェンスさん?
[>>+7声に顔を上げると、声の主の姿はすぐにみつかった。
転びそうになりながら、駆け寄る。
酷く足下が柔らかかった]
ここにいたんだね!
怪我、してない?
ゾフィヤさんがね――
[あなたはきっとどこかで待っているって。
>>2:114彼女の言葉に答えを示せなかったのは、自分の心の弱さを見たせいもある]
[襲い来る魔物や、いくつもの罠。
ドロシーの風が、ゾフィヤの人形が、それらを撃ち払い、あるいはいち早く発見して皆に告げる]
…………。
[特に戦闘能力を持たない少女は、せいぜいきょろきょろと周囲に目を配りながら歩くだけだ]
……今のは?
[どこかで、何か大きな物体の落ちる音がした。
付近を見回した限りでは、異常は無いようだ]
カークさんやゲオルグさんでなければ良いのですが……。
[気付いてはいないが。
残念ながら、檻に捕らえられたのがそのうちの一人>>0]
[そうだろう、と。
状況に矛盾しない説明に、納得してしまった自分が、酷く、恥ずかしくて。
ごめんなさい、と。
口を開こうとした]
―――ぁ
[ゾフィヤ、と。
その名前を口にしたせいだろうか。
空間に渦を巻いて現れた映像には、
彼女が、人形を駆使して戦う姿>>15――
そこは、先ほどまで自分が居たはずの場所で、
けれどそこには自分の姿はなくて、
何故、と疑問に思うのと同時に、
全てを*思い出した*]
―地下一階―
[立ち去ろうとするカーク>>2:165へ掛ける言葉は
何一つ無かった。
あなたは悪くないと、気休めでも言えば良かったのか?
そんなものはかえって彼の心を苛ませるだけだ。
むしろ彼はこれから長きに渡り、全てを背負って
針のむしろの上を歩いて行かなければならないはずだ。]
……。
[それを思えば、もう彼を責める気持ちも失せた。
冬の人形が宙を舞い、術に護られる>>9フィオンの傍へ降りる。]
カーク様を発見。
大きな外傷はなし。
付着した血液はフィオン様のものである。
[片腕のない機械仕掛けが淡々と観測結果を読み上げた]
― 地下2階 ―
[こぷん。
こぽぽぽ…。
瘴気を吐き続ける塊は、不気味な音を立てて醜い身体を揺らす。
規則正しい呼吸のリズム。
そこにノイズが混じると、エレオノーレはクッと喉を鳴らして来訪者―――カークへ、妖しげな紫色を向けた。
彼から迸る怒りは漂う瘴気をも消し去りそうな程に燃え盛っているが、それに動じる事なく、微笑んだまま言葉をかける。]
…やぁ。
随分遅かったね。
でも無事に此処まで辿りついてくれて良かったよ。
怪我はない?心配していたんだよ、オニイチャン。
いや、勇者サマ。と、呼ぶべきかな?
[笑いを堪えきれない、といった様子で口元を隠すと楽しげに肩を揺らした。]
>>*1
ほぉ…。
発動させたら死ぬ「厄介だが面白い能力」?
[ゆるりと髪を梳く手が止まり、セルウィンの顔をまじまじと見る。]
俺が餌に紛れていた頃にも、あの聖職者はそれなりの関わりはあったはずだが。
今、初めて聞いた。
それは…
[聞きかけたところで、セルウィンの頭が動いた。
指先に収めていた蒼い髪が、動きに合わせてするりと抜ける。]
……リェータ、一緒に居てあげて。
[くるり、くるりと一時の別れを告げる冬の人形と入れ替わりに、
夏の人形があのネズミの傍に舞い降りた。
万が一フィオンとネズミに何事かがあった際に
抵抗できるように考えたことと…
一人、主人を護る小さな勇者にお供をと思ったのだった。
必ずしも抵抗できるとは限らないが、何も出来ないよりかは
出来るかも知れない僅かな可能性を信じたかった。]
― 地下4階 ―
>>0
惜しいな。
あの罠も猛獣使いが生き延びていれば、もう少し面白い見世物になったかもしれないが。
……まだ、あんな刃を残しているか。
[>>0 調合金ヴェルナーカッターの動きを目にし、目測で長さを図る。]
介入するのか?
[セルウィンが岩の上で何かを動かす様子>>13怪訝そうな表情を向けるが、
[残った夏の人形は、遠く離れる少女が感覚を繋げるまでは
ただの人形として佇んでいる。
時折ガラスの瞳に光が宿り、動き出しては
ネズミを驚かせてしまうだろうが]
…その時は、かじらないでね。
[ひとつ注意を残し、タチアナ達の後を追った。
ひとり、ふたり、此処に至るまでにどれだけ居なくなった?]
[考えたくも無い。]
イェンスではない。
[淡々と告げる]
イェンスとマスターフレデリカの敵のパシリを殲滅した。
[カークから告げられる内容にも眉一つ動かさず]
/*
>>13
この所々で落としに掛かって来る愉快さよwww
本当に殺しに来るとは思えぬ…でも来るのよね。
24時くらいまでには色々落としておこうかに。
殲滅したパシリは瘴気の強さからも最弱である。
有意提言
これから先に待ち受ける魔族は比較にならない程度の強さを誇る。
カーク様一人では勝目は低い。
単独で、戦うべきではない。
[]
[フレデリカの遺品ともなった大きなリュックから、頑丈なケースを取りだし、鍵が掛かっているそれを物理力でこじあける]
マスターフレデリカは道は知恵と勇気で切り開くものだといった。
[やわらかい不思議な物体を、乾いている床に敷き詰めてゆく]
カーク様の決断は理解できない。
しかし、フレデリカ様よりフィオン様、カーク様の力になるよう命令されている。
有意提言。
死ぬな。以上
[そう、下の階への作った入口を明け渡した]
(ゲオルグさんと合流していると良いのだけれど…。)
[歩を進めながら思うのは、カークの様子。
憔悴しているようでとても危うげに見えたから、どうか
途中でゲオルグと合流して欲しい。
ゲオルグの空気を読まない冗談が、今は欲しい。
たまに読む真面目な話も、今は欲しい。]
――――…!?
[そんなことばかりを考えていたせいで、タチアナを襲った何かを
捉える事が出来なかった。>>12]
から、くり…。
[告げられ、よく見れば嫌に精巧な造りをしているではないか。
何故かヴェルナーの姿が脳裏を過ぎったが、彼は未だ
イェンスの姿を取った者と対峙しているのだろうか…。]
[残った人形達に魔力を送る。感覚はまだ繋げない。
内臓した武器を発動させる為と言えども、人形達の中にあるのは
小さなそれぞれの色を湛えた魔法石。
それらに魔力を与える事で、秋の人形は髪が針金に変化して
魔物を縛り上げては切り崩した。
冬の人形はスカートのフリルから無数の刃を発生させ、
ドロシーの風に乗って高速で回転しては罠に斬りかかる。
笑顔の全く崩れない、戦いの舞踏。
それが行えるのも、タチアナが率先して様々な異常を
発見し、伝えてくれるからだ。]
……タチアナ、くれぐれも気を付けて。
[きょろきょろと視線を巡らせる後ろ姿に声を掛けて、
人形達の操作に戻る。]
…そうか。
どんな内容なのか、興味ある。
楽しみにしておこう。
[>>*3 そんなことを答えながら画面を見ていると、ヴェルナーの不審な行動。そして、爆音。]
……すごい。
[何度見ても、つい見入ってしまいそうになる。
ゾフィヤが操る人形達の、美しい戦いの舞い。>>38]
はい。ゾフィさんも。
[落ち着いた声がかかれば、慌てて前方に注意を戻す]
[そうして、どのくらい進んだだろうか]
……聞いていた話では、迷宮は地下深くの妖星に続いているそうですが。
下へ向かう道か何か、あるのでしょうか。
……ゲオルグさんのお戻りを待った方が良かったでしょうか……。
[待ってろ、と言われたことを今さら思い出す。>>2:130
向かうべき方向もわからぬまま、しばらく彷徨って]
ちゃうやん…タチアナちゃんたちを頼むって言うべきやんこの場面…
本当自分のことしかみえてねえ!
これだから最近の若い者は!!!
すみません(どげざ
『なあんだ』
[それは、兄に吹き飛ばされた白虚星。
彼もまた、その命を散らし妖星に取り込まれていた]
『折角親切に教えてあげようと思ったのに。
あは、気づいちゃったんだ……自分が死んだ事。
ねえ、どうして死んだのか教えてよ。
勇者サマ?』
[にぃ。
フィオンの顔を覗きこみ、抉るように問いかける。
口元を、笑みの形に歪めて]
[ぎりぎりまで、何が起こるのかを目を細めて眺める。視界の隅にぽかりと開けられた大穴>>33。]
……雷撃の術にも似ているが。
随分と派手な手妻を使う。
>>34
了解した。
見つかっても殲滅するだけではあるが…
柱が必要であれば、俺が前に立とう。
[それでは見物にならないが、至極真面目にそう答えた後、背筋を伸ばして立ち上がる。]
―――あぁ、忘れていた。
身に着けるものが人間の時のままだったな。
[立ち上がった拍子に修道騎士の白鎧が蒼の光を反射させる。
腰に手を遣り剣の柄を前に翳すと、藍色の宝石が怪しく輝き、吹き出す瘴気が全身を覆いつくす。]
[…一瞬の後、バルタザールの鎧と剣は禍々しい気配を纏う漆黒の魔装へと変化した。*]
あーあ。
それにしても派手に壊してくれちゃって…。
掃除するのは僕なんだよ?
手伝ってくれるなら話は別だけどさ。
[頬杖をついたまま、穴の開いた天井を見上げて頬を膨らませる。
だが、カーク>>44が口を開けばその表情も消え。
みるみるうちに顔が歪んでいく。]
……っく。
ぶはっ、あははははっ!
何処にって、…此処に居るじゃん。
ああそうか、自己紹介がまだだったね?
/*
実は白虚星やるの楽しい。
イェンスは白虚星の小物ぶり悪役ぶりを引き立たせるために、あざといくらいにイイコちゃんにしている。
……ありがとう。
[こうして短くとも、言葉を紡ぐ事は大切だ。
タチアナからは発せればいつだって明確な言葉が
返って来る、>>41それが今はとても有難かった。]
オーセ、戻って。
[タチアナの進路の妨げになりそうな武器を仕舞い、
手元に呼び寄せる。
冬の人形はややタチアナ寄りに浮かべたまま。]
下へ向かう道…隠されているのかも。
[タチアナの説明>>42に僅か俯き、このまま進むべきかどうかを
少女もまた考えた。
カークの姿は既に見えず、自分達の現在位置も恐らくは
定まっていないだろう。]
[冬のドレスを着た人形>>51が、爆音から自分を庇う位置に移動したのがわかる。
可憐で小さなこの子は、自分よりよっぽど強いのだ]
い、今のは、何……?
[ゾフィヤやドロシーを振り返った後、音のした方を視線だけで探る。
見える範囲に異変は無い。
やがて、闇の向こうから近づいてくる人影を視認した]
……ゲオルグさん!
今の音……お怪我はありませんでした!?
(……無事、だよね。)
[つい先程、遠くで何かしらの音が聞こえたような
気はしたが、きっと間抜けな魔物が罠に掛かったのだ。
まさか仲間が掛かっているだなんて事はありえない。
そう思う事にしていたから、カークやゲオルグ、
ヴェルナーが今何処でどうしているのかが気がかりだった。]
―――――!!!?
[そこに来て、かなり足に響く振動と、遠く離れて
いるのだろうが耳に良く届く轟音が進行方向から
伝わって来た。]
[>>+15イェンスが名を呼ぶのにも気づかぬまま立ちつくす。
そろりと上がる左の手が、
自分の胸を撫でる。
今は衣服に跡もなく、
あの出来事が嘘のように汚れもない]
ぅ、わ。
[>>+16自分の傍に、もやが立つ。
白く濁った光が人の姿を模った]
……お前……
[現れたのはイェンスと同じ顔をした、
けれど似てもにつかない笑みを浮かべた、魔]
…やれやれ。
そうやって人の話をちゃんと聞かないところ。
君の悪い癖だよね。
[飛んでくるナイフ>>53に向けて、すっと手をかざす。
すると、ナイフはエレオノーレを避けるように軌道を変え、明後日の方向へと突き刺さった。]
…あ。
もしかして、僕がイェンスのように君の弟を乗っ取ったとでも思ってる?
もしそうだとしたらそれは大きな間違いだよ。
僕は生まれた時からずっとこの身体で生きてきた。
僕はずぅっと、兄さんと一緒に居たんだよ。
目覚めたか、目覚めていないか。
ただ、それだけの話。
[魔に顔を覗き込まれる。
睨もうとするが、どうして死んだか問われれば、瞳は揺れた]
カーク……
[震える唇が名前を呼ぶ
時を巻き戻しても思い出される始まりは唐突だ。
突然、刺されたと。
正しく言葉に出来るとしたら、それくらいしかなかった]
― 地下1F 合流 ―
[>>54
カークと分かれた後、爆音が目印となってタチアナたちと合流することができた]
問題ない。マスターフレデリカ様の爆薬を使用した。
[そう淡々と回答し]
カーク様は、そこに出来た穴から地下へと降りた。
全員の居場所を把握した。
有意提言。
これからカーク様に続き階下に下りるべきである。
[しかしゲオルグはこの階でまだやるべきことがあると首を横に振るだろう]
あと、僕がこの姿に化けていて。
別の何処かの場所に本物のエレオノーレが居ると思っているならそれも間違い。
エレオノーレは、僕一人。
疑うなら殺してみる?
そう簡単に殺されてはあげないけど。
親友殺しの次は弟殺しなんて、勇者の肩書きとしては傑作すぎておかしいったら…あっははは!
― 地下2階 ―
[そろり、こっそり。
自分のフロアから移動してきた魔族は、天井からぶらさがる、黒紫色のブヨブヨした魔物の上に乗って、高みの見物をしている。
気配を消して、瘴気とエルの幻術にまぎれているので、
そう簡単には気配を察知する事は出来ないだろう。
ちなみに、セルウィンの方は着替えていない。]
『ねえ。
震えてるよ?』
[くすくすくす。
何が起こったかなど、知るはずもない。
しかし、こんな反応をされてはどうしても期待してしまう。
つ、とフィオンの唇を人差し指でなぞる]
『ね、教えてよ』
……っ
やめ……ッ!
[フィオンの傷を抉るような白虚星の言動をやめさせようと、腕を伸ばす。
しかし、その姿を捕らえることは出来ず、ふわりと浮いて離れてしまった]
……俺達は、全部終わらせるためにここまできたんだよ。
お前がエルだってんなら、そんなこと、分かってるだろ?
だから…俺は…お前を殺すよ。
弟の面倒は、兄貴が見てやるのが、兄弟ってモンだろ?
[笑うと、ナイフを構える]
……誰かが、戦って…る…?
―――少し待って。
[今のは何と問われれば、>>54思い当たるものはひとつのみ。
もしやと思い、それぞれの人形達に自分の視覚を繋ぐ。
4体分の視界に入った情報が、一気に頭の中に流れ込んで来て
顔を顰めるも、すぐに慣れて情報を読み取ろうとしている。]
フィオンの所は…異常なし。
此処も当然異常なし。
ひとつだけ、移動している……。
[やがて、その視界に映るものに自分達が含まれるのに気付くと
視覚の接続を切った。]
……よかった…。
[ゲオルグと、ヴェルナーの姿がそこに在ったから。]
― 地下四階 ―
……肩車か?それくらいなら…
[予想通り>>52、本気でしようと屈みかけたところですぐに止められる。
セルウィンの希望さえあれば、175cm程の成人男性であっても全く構わず実行するつもりであった。]
………そうか。
[格好を褒められたことに対してはそれだけ、短く答える。]
しかし、この瘴気の中、後どれだけ息吹が持つのか……
[ 天と隔絶された場所では、大いなる翼の王も、その子らも力を及ばすことはできない。
己の吐息でつくり出した偵知の風もどこまで届くものだろうか。
しかし、何人もの仲間を失った今、一番大事なのは、今ここにいる仲間を護ること……。 ]
イェンス、
自分の手と脚と、目で、何かを見出そうとするのって、とても凄いことだと思っていたわ。
逆に言えば、
わたしは、風の力を借りなければ、何もできないのよ。
[ ヴェルナーに向かい、《イェンス》の内心をぶちまけていたあの魔物の言葉>>2:21に、小さく応えて、頭を振った。 ]
わたしも力の限りを尽くすわ。
……あなたのように。
では、当方は先行してカーク様の後を追う。
[くるりとローラーを回転させ、元来た道を戻ってゆくも]
[まるで迷宮が意志を持っているかのように。
爆弾であけた迷宮の穴がふさがっていた]
当方、地下2Fへの階段を模索する。
検索。おっさんたちに理解可能な道案内。
……検索終了。
[壁にところどころ、→をひきながら、2Fへの階段を探す。
2Fは、怪しげな空気が漂っていたが、9割機械仕掛けの身には答えなかった]
― 地下2F ―
[しかし、瘴気が応えないのはいいが……]
異様な異界の空気に、探査機の計器異常を観測
ここでは遠方の観測は困難
視認距離に注意を払って行動する
[時折、ふよふよしているものを潰しながら、カークが戦っているであろう場所を目指し、破壊と前進を繰り返した**]
[>>+24震えていると指摘されても、
止めることはできなくて。
つ、と。唇に触れる感触にびくりと肩を揺らす。
ずきり、と。
胸が、カークに刺された時を再現するように痛んで]
――ぅ ああああ!
[あのときは漏らさずにすんだ苦痛の声が、
今は堪えられずに飛び出した]
― 地下二階 ―
[主の傍について地下二階まで移動する。
隠密行動とは思えないほど堂々としていたが、セルウィンにあわせて足音と気配をほぼ完璧に隠し通した為、長身の移動でも目立つことはなかった。]
……………甘ったるい。
[スンと鼻を鳴らし一言だけ嫌そうに呟くと、大きめの魔物を選んでどかりと座った。]
[>>+25制止しようとしてくれたイェンスは、
けれど叶わずに離れていく。
手を伸ばそうとして、よろけて膝を突いた。
あのときのようなすがる手はない。
自分の胸を押さえたまま]
……カーク。
[掠れた声で、名を呼んだ]
ふぅん。
今更兄貴面する訳。
君がもっと早くそうしていれば、僕も目覚めずに、ただのエレオノーレとしていられたかもしれないのにね。
君に認めて貰いたくて、こんな戦いにさえ参加しなければ。
あ、そうそう。
君は僕がフィオンにばかり懐いていると思っていたんじゃない?
違うよ、僕を拒んだのは君で、見ようともしなかったのも君だ。
でも仕方ないよね。
自分より優秀な年下の勇者サマを、君はずっと妬んでいたんだから。
[ナイフを構える姿を見て笑うと、座していたエレオノーレの姿はゆらりと消え。
カークの後方に現れると耳元に口を寄せ、囁く。]
[>>+26始まる。
その言葉に顔を上げる。
ぱちんと鳴らされた指に応えるように、映像が映し出される]
――――っ
[自分に刃を向ける前。
にこやかな笑みで、カークが告げたのは
「早く行かないと」と。
弟を思いやる言葉で>>2:117]
[ヴェルナーに限っては本当にそう言っても良かったのだろうか。
少なくとも損傷が激しそうに見えるが、それでも。
イェンスの姿を取った者を打ち倒した事は確かで…]
………。
……。
[そうとは言っても、何故か本物のイェンスを捜しに
行こうとは言い出せず、言葉は腹の中に戻って行った。]
やること、あるの?
[先の轟音は、ヴェルナーの示す「穴」とやらから
無事に先へ進んだらしい。>>57
彼の提言により、先へ急いだ方が良いとは思いはしたのだが
ゲオルグはもう少しこの階に留まるらしい。]
「>>61幼なじみが、弟に向かって向ける言葉は、
互いにとってあまりにも残酷な内容だった]
ごめんね、一緒に戦えない。
にこいち勇者だって、いったのに。
[穏やかな笑みを浮かべるカークに、向けるのは謝罪]
……無事で、良かった。
[ヴェルナーに限っては本当にそう言っても良かったのだろうか。
少なくとも損傷が激しそうに見えるが、それでも。
イェンスの姿を取った者を打ち倒した事は確かで…]
………。
……。
[そうとは言っても、何故か本物のイェンスを捜しに
行こうとは言い出せず、言葉は腹の中に戻って行った。]
やること、あるの?
[聞く所によれば、カークはヴェルナーの示す「穴」とやらから
無事に先へ進んだらしい。>>57
彼の提言により、先へ急いだ方が良いとは思いはしたのだが
ゲオルグはもう少しこの階に留まるらしい。]
……それなら、罠の解除もあるから。
[人形達を浮かべ、自身も付いて行くと言い出した。
何かを成す為の不都合があるならば、離れた所で待つからと。
イェンスが居なくなり、フィオンが倒れ。
先の轟音だって穴だけで済んだものの、一歩間違えれば
別の何か危険な現象を招いたかも知れない。
それを思い、どうか一人で動かないで欲しいと
胸の内で切に願った。]
ヴェルナーさんも、ご無事……ではありませんわ!
腕が!
[>>57彼の体が特別製である、ことはわかっている。
それでもやはり、片腕が失われているのは痛々しい]
……問題無いとおっしゃいますが……。
[それ以上突っ込むより先に、求める姿がひとり足りないことに気がついた]
あの、カークさんは?
お会いになりませんでした!?
[地下へ降りた、と聞かされれば息を呑む]
……お一人で、ですの?
ええ、もちろん、後を追いかけるべきですわ!
[>>+30背を撫でる手に気づく]
イェンスさん……
[見れば心配そうななかに揺れる瞳があった。
言葉無く繰り返される仕草に、笑みをつくる]
ありがと。
……もう、だいじょうぶ。
[小さく、頷く]
[胸から手を離す。
ぐ、とその手で膝を支えて、丸めて身体を伸ばした]
膝ばっかりついていられないよね。勇者だもん。
ぼくもここで――戦わないと。
[何が出来るかなんて、わからないけれど。
屈してばかりいるのは、勇者ではないと。
イェンスに微笑んで、頷いて。
間近にいる魔に、視線を向けた]
[イェンスに向かって大丈夫だと口にして、
思い出したのだ。
動揺するカークに向かって、
自分はだいじょうぶだと繰り返して。
カークは優しいって罵ったけれど]
[どうか死なずにいて欲しいと、祈るのは、兄の無事。
しかしそれと同時に――
元に戻らずにいてほしいと、心の隅で想う。
身を挺して守ったはずの弟は死に、その姿を映した偽物を自分の手で殺したと知ったら、きっと、苦しむだろうから**]
まずぼくがだいじょうぶじゃないとね。
[言い聞かせるように頷く]
……そうか。ヴェルナーさんが。
[>>+35イェンスの言葉にようやく、地上の戦いの結末を知る]
まぁ、ヴェルナーさんの強さ、べらぼうだからなぁ
[勇者相手でも、手加減無かったしな、と。
なんとなく首の後ろを撫でたりした]
[フィオンの死を、彼らはカークから聞いているらしかった。
フィオンの居場所を尋ねられれば、自分たちの通ってきた道の後方を指す]
……あちらに。
エマちゃんと、リェータちゃんがついていますわ。
[ 血にまみれたフィオンの姿、
癒しの手を持つゲオルグは、この場にはいない。
常ならば風に乗って呼び戻しに飛ぶこともできたのに、それも叶わず。
正気に戻ったらしいカークの腕の中で、勇者の命の火が燃え尽きるのを見守るしか出来なかった。
そうして、カークが立ち上がり>>2:165
「エルを助けに行く」と呟いたのを聞いて、ようやく呪縛が解けた。 ]
まってカーク、エレオノーレは、助けるって
あなたみたいに操られているだけかどうか、
[ セルウィンが自ら語ったように生来の魔が人として生きていて本性を取り戻したのならば、《助ける》ことは可能なのか。そう言いかける間に足早に去っていくカークの足には、到底追いつけないまま。 ]
[ヴェルナーはカークの後を追うと言い、早々に元来た道を戻って行った>>66]
ゲオルグさんとゾフィさんは、この階に残られるんですの……?
……私は。
[ドロシーへ視線を向けてから、少し考えて]
カークさんとヴェルさんを、追いますわ。
[そう言って、ヴェルナーの残した矢印>>67を頼りに歩き出した**]
[何しろ、彼はこの残った人々に無くてはならない存在である。
だから皆との別れ際に、必ずすぐに戻ると約束して。
同行を拒まれたとしても、人形を駆使して罠を砕き
魔物を駆逐し、ゲオルグとの距離を開けて付いて行く。]
……。
[立て続けに起こる理不尽な出来事に、少しばかり
神経質になっているのかも知れないが、
そうする理由は薄らともうひとつ――――。]
(…エル。お前はずっと、そんな思いを抱えてたんだな。
俺がくだらない意地なんか張らずに…兄貴としてもっとちゃんとお前に向き合っていれば…)
っ…、
[詰まらせた息を深く吐き出し、ナイフを下げると]
エル。お前はどうしたい? 俺を殺したい?
お前をずっと傷つけてきた俺をさ…。
なあ。エル。
…エリー?
[>>+35一言ずつ、しっかりと告げられる言葉に頷く]
そっか。
……知らないうちに策にはめられてしまったけれど……
[背中の剣に手をやる。
こんな場所にあっても、なくなりもせずに具現化している]
もう思うとおりにはいかないよ。
……えぇと……魔物め。
[名前を呼ぼうとしたけど知らなかったし、
まさかイェンスと呼ぶわけにもいかなかったから、
今まで倒してきた魔物と同じように、呼んでおいた*]
― 檻の中 ―
しまった……
[>>3:132 ゾフィヤから預かった春の服を着た人形を抱えたまま、ゲオルグは途方に暮れていた。
途中までは大して苦もなく進んで来れたのだが、唐突に天井から降りてきたブリキの檻に捕らえられてしまったのだった。]
……確かゾフィヤのヤツ、こっから様子を見てるとか言ってたよな……
おーい。捕まっちまったぜー。たすけてくれー
[檻の中でしゃがみこみ、人形に向かって声をかける中年男の図。
見つけたのがヴェルナーで、ある意味良かったかもれない。]
/*
どっかに、「瘴狼は狙撃手と聖痕2が協力して倒す」ってのがあったような気がしてたんで、探してるけど見つからない…
記憶違いだったかな……
確実に地下2階に降りてくると思っていた。
地下1階に真っ直ぐ行くべきだったか!
いやぁ、助かったぜ。
植物だとか毒だとかばっかりまさかあんな罠があったとは思わなかっ――
[超合金ヴェルナーカッターで救い出され、やれやれと溜息を吐いたとき――ガンッ、と鈍い音が通路に響く。]
〜〜〜〜っっってぇえええええええええええ
誰だ、こんなもん落としやがったのは!!
[頭に命中したタライを怒りのままに蹴り上げる。落とした張本人が極上スマイルを浮かべていることに気づきもせず。
その様子を、人形は心配げに見ていた。]
[暫くして、唐突に口を開いたヴェルナーの発した言葉に、顔色がさっと変わる。]
……特異点反応喪失?
勇者のもの、だと……まさか、カークかフィオンが……
[最悪の事態が脳裏を過る。どちらが、どこで、とヴェルナーへ尋ねようと口を開くより先に、カークの声が聞こえた。
その大量の血で濡れた手と服を見て、呼びかける。]
カーク!
どこか、怪我をした、のか?
――フィオンは?
[フィオンの死をカークから告げられ、言葉を失う。
が、フィーに祈りを、というカークの言葉に頷いた。]
……ああ、フィオンはさっき別れた所にいるんだな。分かった。
……お前は――死ぬなよ、カーク。
そうだな、世界が平和になって、その時二人とも生きていられたなら――おごってやってもいいぜ。
[唇の端を釣り上げ、階下への入り口に飛び込む彼を見送る。]
― 地下二階天井付近 ―
>>76
行動に支障をきたす事はない。
ただ、この臭いが好みではないというだけだ。
[普通の人間なら魂を抜かれそうな程に魅力的・蠱惑的な香りを、好みに合わない香水のように一蹴し、鼻の前で手を振った。]
撃破出来るかどうかは…エレオノーレの腕次第だが。
手を組んだ勇者達と対峙しないのは、運が良かったのだろうな。
[観戦はするが、手を出すつもりは一切なかった。命令があるまでは。]
今日のエマさん。
エマ「…………(じじーっとひまわり飾りの人形を見ている)」
リェータ「(きちんとお座りしている)」
エマ「…………(じじー)」
リェータ「(瞳がきらり>>62)」
エマ「!!」
リェータ「(異常なし)」
エマ「…………!(敬礼びしっ)」
お前らはカークの後を追ってやってくれ。
――オレは、ちょっとやることがあるからフィオンの所へ戻るわ。
単独行動で悪ぃが、すぐに追っかけるからよ。
ヴェルナー、女の子は優しく扱うんだぞ。
[合流した仲間たちにそう言うと、一人来た道を戻り始めた。が、付いて来ると言うゾフィヤには目を眇め]
……
[付いて来るなと言おうとしたが、先ほど罠に掛かってヴェルナーに助けられた事を思い出し]
勝手にしろ。
[と呟くしかできなかった。]
……ハァ?
僕が聞きたいのはそんな言葉じゃないよ。
それに、僕の答えはひとつ。
僕が望むのは魔王様の復活。
その為には君たちの命を捧げなくちゃいけない。
傷つけたとか傷つけてないとか、今の僕には関係ないのさ。
[瘴気の風がカークを襲い、脇腹を薙ぐ。
通り抜けた風は少し距離を置いてエレオノーレを模った。]
[何を語るわけでもなく、黙ってゲオルグの背を見ていると
おぼろげに誰かの姿が重なった。]
……。
[ゲオルグに対してもっと真面目に!だとか、態度を改めて欲しい
だとか…そんな事を常々表していたのは、その「誰か」を
無意識に重ねていたのも、理由としてあるのかも知れない。]
― 1F ―
[途中、罠や敵の攻撃があったが、二人はさほど苦労する事無くフィオンの元へ辿り着くことができた。
幸いにも、死体が荒らされた形跡はない。
彼の傍に小さなねずみの姿を見つけると、髭面が少しほころんだ。]
ようエマ。主人の傍にいてくれてたのか。
……荒らされないようにこの場所を浄化してやるから、ちょっと待ってな。
[ねずみは後ろ足で立ち上がり、鼻をひくつかせる。]
―― ゾフィヤ、少し離れていてくれるか。
[そう言って、懐から聖水を取り出してフィオンの周囲に撒いた。彼の身体を護るように。
浄化と祈りの言葉を呟きながら、胸から下げていた金貨をプツリと外した。
掌に握りこんだその金貨を見つめるゲオルグの表情に、一瞬迷いの色が浮かぶ。
洗礼者の証たる聖なる金貨。
これは回復魔法の媒体となっているが――本来の使途を知っているのは、教会でもごく一握りだけ。]
酒ばかり………あの、聖職者か。
[先ほど交わした会話を思い出す。
ゲオルグの隠された能力について、セルウィンは自分の把握していない何かを知っている。]
動くのなら、俺も行こう。
……ここの臭いはどうも、好かん。
[ぶよぶよの魔物の上で立ち上がると、足元に力を込める。
巨体を一気に浮き上がらせてセルウィンの空けた穴>>94から上の階へと移動した。]
ほら。いいぜ?来いよ。
そんな風なんかじゃなくてさ、直接俺を殺してみせろよ。
それとも…
女の子みたいな可愛い可愛い顔したエリーちゃんには、そんな度胸はないかな?
[にっこりと微笑み、両手を広げた]
[やがて、ゲオルグの歩みが止まるのに合わせ>>97
少女もまた少し離れた所で足を止めた。]
……。
[辿り着いた先は、やはりフィオンの眠る場所。
何か伝えたい事があるのだろうかと頷き、更に距離を置いて
人形達を浮かべた。
二人の会話の邪魔をする魔物が居ないよう、3体の人形で以って
監視する為である。]
奴を見かけたら、魔物か何かで気を引いてくれるか?
バルタザール。
その隙を、狙っていく。
[上の階への穴にまだ、身を潜めたまま。]
[―― 自らの命と引き換えに、死者を生き返らせる。それが洗礼者に課せられた宿命であった。]
ったく、宿命なんざクソ食らえだ。
[この金貨をフィオンの身体に埋め込み、命を賭して祈れば勇者は復活する。
が、やはり迷いは、あった。]
― 一階 ―
………。
[黒い剣を片手で構え、闇の中、背筋を伸ばして立つ。]
溢れる瘴気を隠そうともせず、何かを探すように視線を巡らせた。
何それ、ふざけてんの?
全ッ然面白くないんだけど!!
[ナイフを落とす仕草に思わず声を荒げる。
そして投げかけられる言葉に、エレオノーレの周りに立ち込める瘴気はどんどん強くなっていった。]
…クソが…、僕の事、馬鹿にしたな。
僕は馬鹿にされるのが、大ッ嫌いなんだ…!!!
お望み通り、殺してやるよ!!
苦しみもがいて、死ねぇええええええ!!!
[右腕に密度を上げたドス黒い瘴気を纏い、広げられた腕の中心より少しそれたところ。
心臓を一突きにせんと、勢いよく地を蹴った!]
/*
やはし24hはつれえなあ…処理おっつかなくて予定の半分ぐらいしか出せていないという…すなお頭のスペック上げろ はい
……見つけたぞ。「餌」共。
[にやりと邪悪な笑みを浮かべると、黒い剣を地面に水平に翳す。
ボコリ…ボコリ……地面が波打ち、赤い目と瘴気の吐息を放つ白骨の狼が4(6x1)体、目の前に出現した。]
(ゲオルグさんの用事が終わったら、何と言えば良いだろう。)
[何をしていたのかを問うわけにも行かないし、
だからと言って安易に励まそうと言葉を紡いでも逆効果と
なってしまうだろう。
監視を続けながら、些細な言葉の欠片にも気を使う。]
[両手を広げたまま待ち受け、充分にひきつけた後、右手を素早くかざす。
掌に刻まれた「鏡」の聖痕が、まばゆい輝きを放った]
[目くらましにはなっただろう、エレオノーレの勢いが弱まったところで重心を左にずらし、左の肩で彼の右
腕の一撃を食らうと]
[フィオンの死体の傍に居るゲオルグ、ゾフィヤに向かい、気配を隠そうともせず語りかける。]
お前らの大事な勇者とやらが、下で独りで戦っているというのに…
今更この場で弔いとは、随分と悠長なことだな。
もう少し待てば、勇者二人を揃って弔うこともできるぞ?
先に喰われて、下の奴の道案内をしてやるのも一興かもしれんがな。
……行くか?
[白骨の狼達がカチカチと牙を打ち鳴らす。
獲物を狙う猟犬のように、ゲオルグ達の前に勢い良く駆け出してきた。]
[言葉は、使いようによって人に勇気と希望を与えるが、
逆に絶望と悲しみを与える事もある。
少女が怖がる言葉は、幼い頃の記憶。
ほんの些細な言葉の欠片が始まり。
友達からは変な噂を流され、村八分にされて少女は一人。
父と母は互いに罵り合い、嫌悪し、最後には離別する。
母は少女に別れも告げずに姿を消した。
幼かった為に訳も解らず父親に手を引かれて行ったが、
あての無い道程の途中で、人形遣いの老婆の家に預けられた。
そこで手伝いをしながら父の帰りを待つ事数年。
すっかり人形の扱い方を覚えるまでになっても、迎えは来ない。]
「お前は捨てられたんだよ、ゾフィヤ。邪魔だってさ。」
―――嘘だ、そんなの信じないもん。
[何度も何度も、同じ事を老婆に告げられても受け入れず。
やがて自分の足で父親を追う事を決意する。]
[そして出会った勇者達。
広い世界を旅する一行として加われば、いつかきっと―――
父と再び会えると信じ、今日の今日まで必死に戦って来たのだ。]
[そんな事を考えるだけの時間を過ごし、一度頭を振った。
今は、後ろを振り返っている時ではない。]
……ゲオルグさん…。
[3つの視界の内いくつかに、不穏な影が映り込む。>>105
次いで現れた影に視点を合わせ]
[ちょうど、バルタザールとその使い魔が現れた反対側。
地下一階へと続く穴の中に別の通路を作った魔は、軽く跳躍して、ゲオルグたちの背後へと着地を果たす。背を屈めたまま、膝をついて。]
…………、
[囮がゲオルグとゾフィヤの気を引いている、その隙に。
弓を構えるようにするりと手を後ろへ退いた。
魔力が指先に集まり、蒼い炎が矢を象っていく。]
――冥府の炎よ、矢となりて全てを焼き尽くせ
[当たれば、体の内部を燃やして命を奪いとる、炎の矢。
それが今、ゲオルグへ――洗礼者を狙って、放たれる。]
バルタ、ザールさ……。
[外での説明時に、パシリにされていると言っていたか。
彼もまた偽物か、若しくは操られているのだろうか?
何れにせよ、出来る事なら彼を相手にしたくない。
浮遊していた3体の人形達を集め、これ以上は
近寄るなとけん制するつもりでバルタザールの前に
配置する。]
させない。
[少女自身はゲオルグとフィオンの傍へと駆け寄ろうとして]
―――っ、うぁッ?!
[放たれる眩い光>>107に怯み、視界を奪われると繰り出した攻撃は辛うじて相手の左肩を捕らえるのが精一杯。
それどころか。]
ぁぁッあああああああああああ!!
[背中への深い一撃に、悲鳴を上げる。
カークの左肩から右腕を引き抜くと、無様にその場へと転がった。
背中からはどくどくと血が流れ続ける。]
[もう一つの視点、夏の人形が見たもの>>113に息を呑む。]
―――――――…!!!
[セルウィンだ。
彼の撃つ矢が狙っているのが自分ではない事に気付いた時、
人形達を集めるよりなにより先に、身体が動いた。]
どうして
[全ての感覚を自分へと戻し、駆ける勢いそのままに]
[>>113 自分達が対峙している背後。
セルウィンが、ゲオルグに向かい矢を放つ様子がわかる。
そこまでは、予定通りだった…]
イタ、い、痛い いたい アァアアアッ!!
この、クソ野郎が…許さない…絶対に、許さない!!
[声に呼応するように辺りの瘴気濃度が急上昇し、瘴気の渦がエレオノーレの身体へとまとわりついていく。
幾重もの瘴気に飲み込まれたエレオノーレはぼたぼたと黒紫色のどろどろを零しながら、その体積を増してゆく。
そしてゆっくりと首をもたげたその姿は四つ目の大きな鳥の姿。
口からは常に瘴気を吐き、瞳は紫色にぎらついている。]
よくも…僕に醜態を晒させたな…
死刑じゃ済まない、未来永劫、呪われろ!!!!
[呪いの言葉を吐き、怪鳥は羽ばたく。
数多の瘴気の塊がカークへ、襲い掛かった!]
[金貨を両手で握りしめ、眠るように横たわるフィオンを見つめて呟いた。]
なあ、勇者様。
命を賭してあんたを生き返らせて。
そうして、この世界を救う事に何の意味があると思う?
[今を遡る事数十年前。
教会は神の洗礼を受けたとされる少年を保護した。
盗賊に襲撃され、全滅したと思われた村の唯一の生き残りとされていたが。
少年の能力に目をつけた教会が、少年をなかなか引き渡さない両親と村人に業を煮やして焼き払ったことを、少年は知った。
当然少年は教会に反発した。
自ら死を選ぼうとしたこともあった。
しかし、本当に神の加護でもあったのか。
幸か不幸か、死に至ること無く現在に至る。]
オレは――あいつが平和に過ごせるなら、護る価値もちょっとはあったんじゃねえかと思ってた事もあったよ。
["あいつ"――15年前、いつものようにふらりと教会を家出し、放浪している途中、焼けた村で唯一生き残った少年。
かつての自分の姿を重ねてしまい、教会に連れ帰った青い髪の。]
誰に似たんだか、成長するごとに口は悪くなるわ、性格はねじ曲がるわ、面倒くさがりなくせに女にモテるわ実に腹の立つヤツだが、なあ。
[数年前のある晩。酔った勢いで重要機密である洗礼者の真の能力について話したことがあった。
それも、なんだかんだと言って彼を息子として信用していたからに他ならなかった。]
自慢の息子、だったんだよ。
[――だが彼の正体は、魔王に与し世界に災禍を運ぶ厄星だった。
斃すべき敵である事は理解しているが、それでも……15年間培ってきた情をきっぱりと捨てる事はできず、それが迷いとなりフィオンを蘇らせる決心を鈍らせていた。
そのせいか。]
[ゲオルグへと渾身の体当たりを食らわせた。
跳ね飛ばせるだけの力は無いが、よろめくだけでも構わない。
ひとつひとつの動きが、妙にゆっくりなものとして映る。
ゲオルグがバランスを崩したのが見える、良かった。]
[なら、矢は?]
あ………。
[炎が、少女の脇腹を貫通していた。
気付いてしまうと、内側がじわりと焼ける様子も解ってしまう。
どんどんと広がる苦しみ胸を掻き毟りながら膝を折り、蹲った。]
―――邪魔が、入ったか。
[チッ、と舌打ちした。]
すまんな、バルタザール。
わざわざ囮まで使ってくれたのにな。
[ゾフィヤの体を焼き尽くさないまでも、
内臓が焼けてしまえば、苦痛と死は免れないだろう。]
[身体に衝撃を受けてよろめいた拍子に、掌に握っていた金貨が床に落ちて小さな音をたてて何処かへ転がって行った。
慌てて体勢を立て直すと、蹲る少女へ駆け寄り抱き上げる。]
ゾフィヤ!おい、しっかりしろ!!
>>124
……まさか、娘が盾になるとはな。
矢の力を知らぬ無謀さからとはいえ、愚かなものだ。
――聖職者はお前の獲物、だったな。
俺は手を出さないが……どうする?
[手をすっと横に振ると、骨の狼の動きは止まる。
後は進路を塞ぐ様に威嚇をするのみ。
ゲオルグの処遇について、セルウィンに判断を仰ぐ。]
[もがいてはダメだ、ゲオルグが気にしてしまう。
何度も何度もそれを頭の中で繰り返す。
養った精神力が此処で発揮されるとは、なんとも言えない。
何かを伝えたいと思っても、吸い込む為の器官がもう無い。
持って後数十秒、ならば。]
『世界がひっくり返って、混ざり合って何がなんだか
解らなくなったとしても。
何があっても、きっと…
ゲオルグさんは、セルウィンさんを見つけてくれるよね。
だって、やるときはやる、かっこいいおとうさんだもん。
そんな、素敵な おとうさんを、ころしちゃ―――』
あーあ。
可哀想だなぁ、ゾフィヤ?
痛いだろう、俺の魔法は。苦しいだろう?
こんなおっさん庇って死ぬなんて、馬鹿な奴だな。
とはいえ、健気でいい子じゃないか、なあ、親父殿?
[ニヤニヤと笑って。]
ふ、ははははっ!
なあ、可哀想じゃないか、ゾフィヤ死んだ後は
生き返らせてやれよ、アンタの命と引き換えに!
出来る?やれよ。アンタを庇って死んだんだろ?
出来ないかなぁ、誰だって死ぬのは怖いもんな!
はは、出来なくっても誰も責めたりしないさ!
みーんな、優しいもんなぁ?
[傍に置かれたままの夏の人形が、たどたどしい言葉を紡ぐ。
言葉が途切れる度に少女は呻き、ゲオルグの腕の中で
身を捩って、耐えた。]
『仲良く、ね』
[その言葉の後、人形はそれきり喋らなくなった。
宙を舞っていた人形達も、次々に落下して行く。]
[苦し紛れにゲオルグのローブを掴んで居た手が、
緩やかに落ちた。
きつく瞑った目はそのまま、内側の焼ける臭いと血の臭いが
漂ってしまっているだろうが、それでも人形達は笑い続ける。
どうかゲオルグが無事であるように、と。
そんな少女の望みを映し出して。**]
[回復をしようにも、媒体である金貨が手元にない状態ではままならず。
ゾフィヤの息遣いが弱くなっていくのをただ見守ることしかできなかった。]
なんで、こんなバカなことを……
[腕の中で痛みに耐えて身を捩る少女の代わりに、傍に置かれた夏の人形が応える。]
[回復をしようにも、媒体である金貨が手元にない状態ではままならず、ゾフィヤの息遣いが弱くなっていくのをただ見守ることしかできなかった。]
なんで、こんなバカなことを……
[腕の中で痛みに耐えて身を捩る少女の代わりに、傍に置かれた夏の人形が応える。]
――……素敵なおとうさんなんかじゃ、ねえよ
[彼女にその声が聞こえていたかどうか。
宙を舞っていた人形達が、落下し乾いた音を立てた。
動かなくなった少女の身体を、一度だけ強く強く抱きしめ、床にそっと横たえる。
笑顔を浮かべた人形をその腕に抱かせて。
それから、聖水をゾフィヤと人形の身体にかけ、簡単に祈りを捧げた。]
――ああ、バカな娘だよ。
[にやけた笑い声の主へ応じるのは冷たい声。]
オレなんかを庇って死ぬなんて、本当にバカだ。
[言いながら、ゾフィヤの黒髪を撫でる。]
けどな……お前の言うことなんて聞いてやんねーよバカ息子。
殺してやる…殺してやる…
[ふしゅるるる…と大きな嘴から瘴気が立ち上る。
カークが放ったナイフは巨体へと刺さり、刺さったところからはどす黒い液体が漏れ出るが、怪鳥が気に留める事はない。
血を流したまま、四つの瞳が捉え続けるのは、ただ一点のみ。
己よりも遥かに小さなその身体>>128へ首をもたげて、喰らうべく嘴を大きく開いて振るった。]
ァアアァアァアアアア!!!!!
[しかし、あがったのは怪鳥の絶叫。
飛び移るカークを阻む事が出来ず、攻撃>>134を受けたのだ。
痛みにもがき、抗うように暴れる。
身体に乗っていたカークを大きな翼で薙いで振り払い地面へ叩きつけると、巨体も大きな音と共に床へと倒れた。
短剣が突きたてられた場所から勢いよく瘴気が噴き出す。
横たわった怪鳥は苦しそうな声をあげながら痙攣し、四つの目と、嘴から黒紫色のどろどろを零していた。]
う、ウウ…ァアアア……
[ヒュー、ヒュー、と吐く瘴気も弱々しい。]
[視界の端で、ねずみが落ちていた金貨を咥えてフィオンの服の中へ入っていくのが見えた。
セルウィンがそちらに気を取られないようわざと大げさに溜息をついて肩を竦めた。]
死ぬのは怖くねぇな。
だが、他人の為に死ぬなんてまっぴらゴメンだ――そう思ってるさ。今でも、な。
けど、まあ。
[冷たい声とは裏腹に、その顔に浮かぶのは、笑み。]
お前の嫌がる顔を見られるなら死んでもいいんじゃねーかなって思うわ。結構マジで。
[聖なる気を纏った拳をセルウィンに向かって突き上げる。]
―――へえ。
運命なんてクソ食らえ、と
死ぬのを嫌がってたアンタが、
何を選択するんだろうな?
――ちなみに、もう一人の勇者も死にかけてんぞ。
どう頑張っても、助けられるのは一人だけ、だろ?
[勇者の血が塗られた短剣。
刺されたところから浄化が始まり、激痛と共に瘴気が剥がれていく。]
ど、して…こんな…、……がはっ…
[怪鳥は徐々に小さくなり行き、やがてエレオノーレは人の姿へと。
咳き込む度にごぼごぼと黒紫色のどろどろを吐き出す。
しかし、カークが此方へ向かってくる様子に気付くと、紫色の瞳はギラついたまま彼を睨み上げた]
…ころ、し… …る、ッ
お前の為?
ぶはっ――ははは!
[セルウィンの言葉に、こちらも盛大に吹き出した。]
言われてみりゃ、そうだな
息子の為に死ぬ――すてきなおとうさんだろう?
[超ドヤ顔で、敵襲を警戒して拳を構えた**]
いやあ、愛されてるな、俺は?
[パシリと、ゲオルグの拳を片手で受け止め、ギリリと締め上げる。
くっくっく、と笑いを抑えて。]
いいぞ、上等だ。
もう一人の勇者もあの様子じゃ恐らく死ぬだろうが……
どっちでも、好きな方を生き返らせればいい。
一人だけしか助けられないなんて、それもまた酷い話だな。
そして、アンタが己の命を賭して生き返らせた希望を、刈り取ろう。
苦しむ死に顔、見ててやるよ。
親を看取るのが息子の務めですから?
オ・ト・ウ・サ・マ。
[心底愉快そうに笑って、拳を離した。
聖なる気を纏った拳を受けた手からは、煙が出ている。]
[背後へと跳躍し、ゲオルグから距離を取ると。]
行くぞ、バルタザール。
[床を蹴れば、するっと其処に穴が空いて。
そのまま、下の階へと飛び降りる。
当然、魔が通った後は抜け道は閉じられた**]
… ア゛ぁッアアアアアああ!!!
[刺さった短剣が少し動くだけでも耐え難い激痛がはしり、声を上げる。
抵抗する力はとうに残っておらず、じっとしていたが。]
…ば、ぁか……、情けなんぞかけられて、たまるか
お前、は… みち ず れ
[短剣を突きたてられる前に、辺りに撒き散らされた黒紫色のどろどろが集まって蛇のように地面を這い、カークの身体へと絡みついた。
瘴気の塊であるそれは、カークの命を徐々に掠め取ってゆく。]
ふ、はは…勇者、ふたりを…始末……でき、ゴホッ、ゴフッ
っは…僕が、死ぬのは…想定外だったけ、ど…
[呼吸が大分荒くなり、目の光も鋭さが失われ始めている。]
……これ、で…いい これ、でッ!!?
[こぷん、と口から黒紫色の飛沫があがった。
胸に刺さった短剣。
もう悲鳴も上がらなくて、息が狭い喉を通る音だけが漏れた。]
[身体に覆いかぶさる重さも、もうあまり感じられない。
でも、偶然にも重なった手から伝わる温もりは確かに伝わって。
耳が辛うじて拾った声に、紫色の瞳から雫が零れ落ちた。]
ばか、じゃ…ない の
[エレオノーレは、自分のした事に後悔などしていない。
全ては自分の意思で行い、自分の思うようにしてきた。
魔王復活の為、共に戦ってきた仲間の皆を殺す事に躊躇いなんてなかった。
しかし、これまでを生きてきたのもエレオノーレで。
その記憶は決して無くなった訳ではない。
楽しかった事も、辛かった事も、嬉しかった事も、悲しかった事も。
フィオンと、兄と、三人で遊んでいた遠い日の事も。
全部、間違いなく想い出として残っている。
ただ、それを選ばなかっただけ。
選べなかった、だけ。]
…は、……ぼくは、あやまら、ない
[雫が落ち続ける紫の瞳は、もうほとんど見えない。
それでもエレオノーレは、兄を、見詰め続けた。]
…で も
も、し…もし、次が あるな、ら
[言葉は声になりきらず、掠れた音だけがそこに残った。
そして、眠りにつくように瞳を伏せたその顔は、嘗ての気弱な少年が微笑んでいるようだった。**]
[セルウィンとバルタザールの元に、風が甘い香りを届ける。
それはまるで挨拶をしにきたように。
風が通り過ぎると香りは立ち消え、いつもの埃っぽさがあるだけだった。**]
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