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天に記す一葉 は 天の子 マレンマ に投票した
国軍技術開発部主任 マチス は 天の子 マレンマ に投票した
空賊殿下 ダーフィト は 天の子 マレンマ に投票した
飛行士 コンラート は 天の子 マレンマ に投票した
天の子 マレンマ は 天の子 マレンマ に投票した
告死の影翼 シメオン は 天の子 マレンマ に投票した
天軍指揮官 ナネッテ は 天の子 マレンマ に投票した
黙示天使 アデル は 天の子 マレンマ に投票した
臨時元帥 クレメンス は 天の子 マレンマ に投票した
天の子 マレンマ は村人の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか?
現在の生存者は、天に記す一葉 、国軍技術開発部主任 マチス、空賊殿下 ダーフィト、飛行士 コンラート、告死の影翼 シメオン、天軍指揮官 ナネッテ、黙示天使 アデル、臨時元帥 クレメンスの8名。
「繭の中に寝ているのは?」
「蝶!」
「蛾だよ。」
「蜘蛛?」
「魚、かも」
「天使じゃないかな!」
「「「「「ええー?」」」」」
───森の中の、ある授業の光景
光の天使、アディリエルの名において祈ります。
光がこの者の、生へと歩む道を照らさんことを。
試練の果てに、人の子を照らす新たなる光とならんことを。
[祈りの手のまま紡ぐ言葉。
輝く白翼が一枚、繭の上にひらりと落ちて解けるように消えた後、黙示天使は目を開き]
それと――ひとつだけ。
お前が目覚めたら、謝りたいことがあるんだ。
――我がきょうだい。
[己自身の意志を重ねるように、そう呟いた*]
天軍指揮官 ナネッテは、臨時元帥 クレメンス を投票先に選びました。
告死の影翼 シメオンは、黙示天使 アデル を投票先に選びました。
黙示天使 アデルは、黙示天使 アデル を投票先に選びました。
天軍指揮官 ナネッテは、黙示天使 アデル を投票先に選びました。
国軍技術開発部主任 マチスは、黙示天使 アデル を投票先に選びました。
/*
!!!!
アデルかーーー、そうかーーー!!!
なんかもう一日くらいいるんじゃないかって
勝手に思ってたよねーーーー
/*
無事に落ちていますよね。
墓下こんにちは。
ひとりだと広いです。
記号付きで中発言可なのは確認しましたが、独り言大会になるのも寂しいので、おとなしくログを編んでいきましょう。
― 現在 ―
犬乗せたことないから分かんねぇ……。
[ワァズなら大人しくしているだろうが、2人+1匹でも飛べるかは確かめたことがない]
そうか、ならそうしてくれ。
先に着いたら通すように伝えておくから。
ダーフィトが先に着いたなら、さっき言ったように俺の名前を出してくれて良い。
― 闇の中 ―
[肉体の側を離れた魂は、引き寄せられるように真っ直ぐ落ちていった。
真っ暗で、深い深い穴の中へと引き込まれ、なすすべもなく落ちていく。それは根源的な恐怖を呼び覚ました。]
いや …… っ…
[伸ばした手が掴むのは空虚以外になく、声はどこへ届くこともなく消えていく。
先ほどまで傍にあった光も温かさもない。
ずっと途切れずにあった絆の糸もここでは感じられない。
真の孤独がのしかかる。]
― 3年前 ―
おお、すげぇな。
[宴に招かれ、並べられた料理に感嘆の声を上げた。
王侯貴族の宴のように豪華、と言うわけではないが、手作りの料理には温もりが感じられる。
そこに座れ、と言われた目の前に並ぶ紙旗を見やれば、様々なメッセージが書かれていた]
おい誰だ彼女作れとか書いたやつ!
お前だろ!
[よくその手の話をしていた艦員の一人を指し示して皆で盛大に笑った]
それはいらねーっての。
つーかこれも作ったのか?
お前コックになれるぞ。
[あ〜ん、に関しては笑いながらお断りして。
料理の後にビッグサイズの焦がしキャラメルプリンが出てきたことに目を剥いた。
本当に器用な男である]
[やがて、宴も最高潮へと達した時、ダーフィトに即席のステージへと引っ張り出される]
え、おい、あれマジだったのか!?
[冗談かと思っていたがそうではないらしい。
慌てる姿さえ酒の肴になるか。
少しの間、考える間が空き、マチスは後頭部を軽く掻いた]
えーと……まぁ、なんだ。
最初は皆に捕まって、なんて始まりだったけど、こうして酒を飲み交わせるようになったのは素直に嬉しかった。
ホントは最後までこの艦の整備していきたい。
一度手がけたことを放り出すのは俺の主義に反するんだが……俺はロワールに帰らなきゃならない。
残った部分は設計図作っておいたから、後は頼むな。
……あー、なんか言葉にならねぇな。
ほんっと楽しかったから、離れなきゃなんねぇのが本当は寂しい!
だけど、これで終いじゃない。
また技術交換のためにアリシャスタンに来ることがあるだろうし、皆もロワールに来ることがあれば寄って欲しい。
きっとまた会える。
俺は信じてる。
だから、さよならは言わないぜ。
また会おう!!*
[本来ならば今少し現世に漂うだろう魂が冥闇に引き込まれたのは、大いなる力が働いてのことだろう。
御船を空に送り込み、幼な子を人の間に置いた存在の意思だ。
だが落ち行く子にその理屈はわからず、他の霊魂がどのような路を辿るかも知らない魂は、ただ恐怖した。]
…────、
[亡き子を弔う間。
愛し子の最後が、影の御使いの口から語られる。>>*2:61
その苛烈なる試練に、大天使もまた静かに瞑目した。
それ程の試練の間にも、挫けずあった子を誇らしく思う。
それと同時に、試練の苦しみを哀れにも思う。]
― 箱舟 ―
[闇を払い、歩む者の路を照らす光の祈りと。
その行く末を穏やかに導かんとする、影の祈りと。
二つの祈りが重なって、光の繭に淡く溶けた。
祈りが重なり溶ける、その上に、最後の祈りが重ねられた。]
いとし子よ、
− 三年前 −
[マチスの一生懸命なスピーチに拍手と帽子が乱れ飛ぶ。
ダーフィトが艦を代表して、修繕の礼を述べた。]
出会いはおまえにとって最悪だったろうが、
おまえは充分に才能を発揮して、身代金を支払った。
むしろ、過分なほどだ。
操舵台におまえの名前と出会いの日付を刻んで、いつまでも忘れないようにしておく。
…ホントはおまえを手放したくないんだぜ。
けれど、国に帰ってやりたいことがあるんだろ。
おれたちは潔く身を引くとしよう。
楽しかったと言ってくれて、ありがたいよ。
成功の暁には、祝砲を放ってやるさ。
[その約束を果たしに、《シャドウ・バレス》は3年後、海を超えてロワールを訪れたのだ。けれど ── 【回想終わり】*]
汝が傍に我が翼はあり
汝が上に我が輝きはある
光を見失うことなかれ
……。我らの心は、お前の魂と共にある
[淡く明滅する繭>>2:229へと向けみっつの祈りを紡げば、
その言霊は、淡く虹色の加護の光となって繭を包んだ。
その様子を見守って、最後に音なく主の聖名を紡ぐ。
終われば、それ以上その場で出来ることは今はもうないだろう。]
本部ですね、わかりまし…
[ 天使達を見つめたまま、そう応じかけて、提案された内容に、コンラートは思い切り眉を顰めた。
マチスとのタンデムが嫌、だったわけではなく ]
フライハイト?アレで、飛んでるんですか?
[ 声音はダーフィトの伝言を聞いた時と遜色ない程に低い ]
何考えてんだ!?まだ上空は敵で一杯なんだぞ!!
[ いくら身軽に攻撃を躱せるとは言っても、フライハイトは防御手段ゼロと言ってもいいものだ。
先刻、どこまでも追尾してくる天使の光弾に追われた身としてみれば、マチスの行動は命知らずの無謀としか見えない ]
迎えはいりません、とっとと、本部に戻ってください。
[ 荒げた口調は、なんとか最後には納めたものの、やっぱり声音は低いままだった* ]
/*
えーとえーと
地上部隊は撤収!になっていて、北の山岳地帯に退く感じだっけか。
アデルが落ちるためにまたドンパチ…だが。
とりあえずは両軍退く感じかなーー
どうだろうなーーー
― フライハイト ―
[山岳地帯方面へと向かうトラオムングと別れ、マチスはフライハイトで王都の北西を目指す。
地表を滑り進む中、遠目に空中へと繋がれた繭を見上げた。
天使らが集まっている。
大きな光がそこに在る。
あの繭が、マレンマが、天使共にとって重要であることはそれだけで知れた]
あれは結局、なんだったんだ ────
[マレンマが起こした奇跡。
箱舟の中に信者がいたことは知らない。
ただ、何かがある、とだけ認識し、今は合流の道を急いだ*]
− 現在 −
わかった。
[先程からのマチスの受け答えに、どこか気落ちしている様子を感じて、囁くように指輪に声を落とす。]
実戦で懲りたか?
− ファレーズ飛行場 −
[《シャドウ・パレス》を急峻地の狭間の飛行場に下ろす。
隣に係留されている飛行船艦を見て、ダーフィトは、ぱっと目を輝かせた。]
カルカリアス号だ! 懐かしい。
[クレメンスはそこにはいないということで、臨時元帥府まで出向くことにした。
話が通っていたのか、マチスの名を出したからか、面会の許可が出る。]
− 臨時元帥府 −
[戦闘衣を脱いで黒を基調にした私服に着替え、クレメンスとの面会に向かう。
ワァズは黒眼鏡の執事の姿でついてきた。
控え室のソファに座り、待つ。*]
〜〜〜〜〜ッ!
[通信機越しの叱責に思わず目を瞑る。
飛んでる最中であるため直ぐには開いたものの、下手をすると何かにぶつかるところだった]
今の声の方が余程危ねーわ……。
いや、何も考えずに飛んでるわけじゃねーぞ?
地表スレスレで飛んでるし、隠れながらでもある。
トラオムングを本部まで持ってけそうになかったんだよ。
戦闘機で飛んだらそれこそ迎撃されちまうし。
分かったからそんな怒るな……。
[しゅんとした気配を乗せながら、コンラートを迎えに行くのは諦めた模様*]
[暗闇を落ち行く先、やがて軽い衝撃と共に足が地につく感触がした。
周囲は相変わらずの闇。
その中にただ一点、針で突いたような小さく仄かな光を見る。
そこに行こう、と歩き出したところで、足元が崩れる心地がした。]
[踏み外しかけたと悟って足を引けば、足下の亀裂と思わしきところから熱い風が吹き上がってくる。
その風に乗って、恐ろしい唸り声や叫び声が聞こえた。
この下に落ちたら、2度と光には戻れない。
直感がそうと教える。
恐る恐る足先で探れば、自分が乗っているのは細い橋のような道であり、両側は切り立った崖になっていることが知れた。]
[この闇の中、こんなに細い道を、あの光の元までたどり着けるだろうか。
足を踏み外してしまえばもうおしまいだ。
自分の手も見えないくらいの暗闇で、歩いてなど行けない。
小さな子供は怯え竦み、膝を抱くようにしてその場に座り込んだ。]
……、シメオン。アディリエル。
[繭に守りの祈りを捧げた後、
大天使は吹っ切るようにして二人の御使いを見返した。
その顔には既に、感傷の色はない。
怜悧な指揮官の顔で、二人の上級天使を見遣った。]
報告を聞こう。
まず、この箱舟を襲った者についてだが、
[遥か上空からも、
箱舟に圧し掛からんとした飛空艦の姿は見えている。
けれど個別の、細かな事情までは把握しきれたはずもなく]
作り物の竜を駆る者───、とは?
[そこに復讐を思う心がなくとも、
天の御子を害さんとした者への怒りは厳然としてあり。]
― 3年前 ―
[スピーチに続き、ダーフィトが修繕の礼を述べる。
自分を手放したくないと言う話は嬉しくもあったが、やはりやるべきこと、やりたいことが残っている以上、それに応えることが出来ない。
そのことに対しては少し悔しくも思った]
理解してくれてありがとう。
必ず
その時は皆も見に来てくれよな!
[交わした約束は3年後に果たされることになる。
大空を超え、
/*
あっ。そうそう。
オクタヴィアのPLさんからは、先々先日くらいに村の開始日を間違えてしまっていた旨、連絡がありました。
忘れないうちに書いておかないと本当に忘れそうなので書いておきますね。
天に記す一葉 は、黙示天使 アデル を投票先に選びました。
臨時元帥 クレメンスは、黙示天使 アデル を投票先に選びました。
臨時元帥 クレメンスは、天の子 マレンマ を能力(復活)の対象に選びました。
/*
あーーー、ごめん。
コンラート浮かんでねえわ。地上だ。
Hey!you!
いっそ天使陣営に来ちゃいなYO
送ってやるぜーーーーってノリの、捕虜にでもなる?(
― 現在 ―
[そっと問う声が聞こえる]
……懲りた、と言うか。
上手く行かないもんだな、って。
[ぽつりと、囁きに返すように零す]
開発も何度も繰り返して結果を出すけど、実戦はなぁ……。
人の命がかかってて、やり直しが利かない。
だから、なるべくなら1回で終わらせたいって、そう思ってたんだが…。
[遥か高みにある光の船に近付くことさえも出来ず引くことになった]
どうやったらあの天使達を出し抜けるのかな、って。
ずっと考えてる。
[そうして答えが見つけられず、迷路に迷い込んだようになっていた*]
/*
こんらーーとの翼の目撃者は今のところ、シメオンだけか。
後出しで見ておくかなあ、迷うなあ。
見たいよなあ。もっかい殴る……?
― 箱舟 ―
[光と影の祈りに、更に重なる祈り。
紡がれる言霊が、虹色の煌きを織りなし、繭を包んだ。
それを見届けた影は、ふ、と息を吐いて手の中に視線を落とす]
……主。
[ふわり、進み出て差し出すのは、託された首飾り]
……いとし子殿より、これを。
[力尽きる間際に託されたのだと短く告げて]
[感傷の彩を振り切り、向けられた言葉に居住まいを正す。>>6]
……は。
俺も、全てを見知っているわけではありませんが。
[言いながら、思いかえすは一連の流れ]
……文字通り。
多様に形を変える作り物を駆る者……と言えばよろしいか。
力のほどについては、直に見えた黙示殿の方が詳しいかと思いますが。
……我らが授けし祝福、その護りをも越えるほどの力を持ち合わせていたのは、確かな事。
放置するのは、あらゆる意味で危険でしょうね。
[護りとして授けた月白の羽。
それを越えていとし子を傷つけたその力は、侮れぬ、との認識は強いもの。*]
/*
ここで無理しても長考するだけで残念なものしか出ない気がしてならないわけで。
ちゃんと休んで、活性化しよう、そうしよう(
― 臨時元帥府 ―
[次の戦闘の準備に慌ただしい中、ダーフィト船長が来たという報せひとつで臨時元帥は控室まで顔を出した。
一応、執務室はあったが、その席が温まっていたことなどほとんどない。]
来たな、船長。
なかなかいい船を持ってるじゃないか。
[向かいのソファに腰を下ろして、それで、と続ける。]
儂になにか話かね。
― 臨時元帥府 ―
[山間や木々を擦り抜け、王都北西にある砦までやってくる。
機体から降りて警備の兵達に到着を告げると、フライングユニットで移動して来たことに大層驚かれた。
なんて無茶をしたんだ、と]
はは……コンラートにも言われたわ。
[ぽり、と頬を掻いて明後日の方向を見る。
この男、無理に関しては他人を諌めたりもするが、無茶に関しては自分も含め何も言わない。
無茶と思わず行動することが多々あった。
肝が据わってるのか単なる馬鹿か、と誰かにも言われたことがある]
ともかく、今後のことでクレメ……じゃない、元帥とお話がしたい。
それから、ダーフィトという男が来たら通してくれ。
俺の知己で今回のことに協力してくれている。
[そう伝えて、マチスは砦の中へと**]
― 地上 ―
[ 天使達は、繭に何らかの守り、或いは祈りを捧げたように見えた。
それがマレンマを救うものなのかどうかは判らなかったが、お役御免だからと、放置する気はないようだと見てとると、コンラートはようやく不時着した愛機の側を離れ、繭に背を向けて歩き出す ]
― 箱舟 ―
、 ……… そうか。
[祈りの後、影の御使いより渡された銀の首飾りに、
大天使の目は僅かに見開かれた。>>7
言葉少なに受け取って、それを自らの首へと掛ける。
続き、受け取るのは幾つかの細かな報告。]
− 現在 −
おまえは天使と同じくらい頑固だろ。
[マチスの吐露を聞いて、そんなことを言った。]
実現できるっていうのが直感的に ”わかっている”。
でも、実際には届かなくて、悔しいし、焦れるんだ。
[天才によくあることだ、と諭した。]
おれは、そんなおまえが好きだけどね。
空に足がかりはない。
だが、天使たちにならば、攻略順というものがある。
おれならば、まず、指揮官ひとりに狙いを絞るかな。
[天使たちが最初に、宇宙船と管制塔を制圧したように、確実な結果を、と示唆した。*]
俺の声くらいで落ちるってんなら、余計に無茶でしょう?
[ マチスのぼやきに、冷たく言い放ちはしたが声の低さは僅かに元に戻る ]
低空飛行もそれなりに危険なんですから油断しないでくださいよ。
[ 最後にそう言ってから通信を終える。
いくらなんでも上官への物言いではないのは、自覚していたが…マチスを失う事だけはできないとの思いの方が強かった** ]
− 臨時元帥府 −
[クレメンスを出迎え、立ち上がって会釈する。>>9]
見ててくれたか。嬉しいね。
[着座を勧められたが、一度、断って、言葉を続けた。]
先の天使襲来で、ご子息を亡くされたと伺った。
公ではなく、私の場で申し上げるべきことながら、お悔やみを言わせていただきたい。
ご子息とお会いしたことはないけれど、
[いつもは流暢に言葉を操るダーフィトが、しばし、詰まった。]
あなたのような父が欲しいと思うことは、ある。
ほう?
人の子らの中に、そのような者がいるか。
[シメオンの報告>>*3、それに続くアディリエルの言葉。>>*4
天使の守護を越え、
光の槍の直撃すらも生き延びたとは驚嘆に値する。
警戒すべき。と声をそろえた二翼の意見に、
大天使は少し考える風を見せた。]
面白い…が、面倒だな。
先の衝突で下級天使も些か数を減らしている。
そのような輩を捨て置くというわけにもゆくまい。
……落とせるか?
[問いは双方へ向け。
不足があらば、自ら出ようとの意思も滲ませて。]
ふむ。
………そこに。 潜む者があるようだが。
[そうして天使の瞳はついと、距離をものともせぬ様子で、
此方を窺う者の姿>>2:228を視線で捉え]
あれもまた、一味か。
[冷えたほどに冷静な声が問いを刻む。
瞬時に、大天使の右手に細い光の槍が握られた。
振り下ろすと同時、予兆すらもなく、
輝ける死の裁きが、折れた翼の上に落ちかかった。*]
[ 孤児院を訪ねて帰る時には、いつも振り返らないようにしていた。
振り返れば、いつまでも見送っているマレンマと目が合ってしまい、帰るのが辛くなるからだ]
マーレは賢いけど、寂しがりですから……どうか気をつけてやってください。
[ 聡明であるが故に、年相応には扱われないのではないかと危惧して、時々、そうシスターに頼んでいた事は、弟も知らないかもしれない ]
[立ったまま、弔辞を述べるダーフィトを見上げ、
黙って棚にある葉巻を取った。]
…12年物のヴィンテージだ。吸うかね?
[答えの如何に関わらず、葉巻を切ってゆっくりと火をつけ始める。
紫煙漂う頃になって、ようやく頷いた。]
あれは、儂に似ず優秀な息子でな。
ようマメに働いておったわ。
天使共が憎い、とは言わんが、
連中に返してやらねばならんものはある。
[胸中に溜まるものを吐き出すように、紫煙を細く吐く。]
あの息子は、
親より先に死んだことだけが残念な男であったが。
もっと、ずっと前に死んだと思っておった、
隣国の息子みたいな男を、あれが呼び寄せたと
そう思えば、なかなか悪くも言えん。
[ゆっくりと、唇の端が上がる。]
のう?
ダーフィト船長とやら。
脅しかよ!?悪趣味だな…!
[ コンラート自身は、それが大天使自身の成した手妻と判断し「本物の」攻撃が来る事を警戒して、不時着した愛機へとよじ登り、風防の影から魔弾をこめた機銃で大天使に狙いをつける* ]
…、なに 。
[裁きは速やかに、為されるはず…であった。
常人ならば救いの槍は慈悲深く彼を貫き、
痛みを自覚する間もなく、安らかな救いを得たであろうに。]
なるほど。 ”あれ”──…、か ?
[問いの形をした呟きに、応えはあったか。
天に非ず、天の気配を帯びる者。
面白い。と判じた大天使は翼を広げて箱舟から舞い降りた。
下級天使を供に連れることはない。
機銃を構える人の子相手に一見無防備ともいえる仕草は、
その武器を無力と見做す気持ちの表れ。]
ふむ、
[そうして言葉交わせるほど近くに舞い降りて、
再び向けるのは興味深いと言わんばかりの視線だ。
攻撃あらば防ごうが、なければ不躾な眼差しを向けるばかりで。]
──── 面白いな。
お前が”天使憑き”とやらか?
[ この相手と、機銃程度で、まともに戦って勝てるとは、コンラートも思っていない。ただ逃げる隙を伺いながら、ざわり、と、胸の中で何かが揺れる感覚に、僅かに眉を顰めた ]
――?
[ 大天使の力ならば、見据えるコンラートの中で、天の力と思えるものが、声無き声に応じるように揺らいだ事は感じられるだろうか。
その意味を、コンラート自身は自覚してはいないのだが** ]
− 臨時元帥府 −
[葉巻を勧められ、着座する。
喫煙の習慣はなかったけれど、手を伸ばして、クレメンスが火をつけた葉巻をとり、一口吸ってから返した。
回し呑みは、古来の歓迎と同胞承認の証。
今、自分たちは二人きりでクレメンスの息子の葬儀をしている、と思った。]
[そして、語られた言葉に、煙がしみる、というように目の下をぬぐう。]
おれは、これまで”親”に不義理を働いてきたけれど、
縁あって許されたならば、決して、残念がらせないようにしようと思う。
誓うよ。
[煙草の火が尽きるまで、クレメンスを見つめていた。
争乱の最中にあって、それは短くもかけがえのない時間。]
[ダーフィトが一口吸った葉巻の煙は、微かに海の味がした。
感傷の類だろう。
年経た葉巻は、人の想いも煙と共に空へ還す。
言葉は必要なかった。
共有した時間も短い。
けれどもそれで十分だった。]
生きよ。
"子"は、それだけでいい。
[煙たげに瞬きながら、ごく短く、言葉を落とした。]
[葉巻が短くなり、落ちた灰が冷えた頃。
葉巻を灰皿に置いて立ち上がる。]
ではそろそろ行くとしようか。
天使共を叩き返す策を練らねばならん。
[言ってから、案外器用なウインクをした。]
なに。
儂にはもうひとり、"孫"がおってな。
あやつの「夢」を届かせてやるのも老後の生きがいよ。
[そろそろ来とるじゃろ、と言いながら出入口へと歩き始めた。]*
[紫煙が残り香を残して消えゆき、立ち上がるクレメンスに同調する。
器用なウインクとともに告げられた”生きがい”に、笑みを取り戻した。]
あなたがそこまで肩入れする「夢」を胸に抱いているお”孫”さん、
おれたちが艦をあげて応援している恩人と同一人物だと思うんだ。
彼氏、今、少々、考えあぐねているようでね、
「どうやったらあの天使達を出し抜けるのかな」と吐露していた。
彼の発明で為すべきことと、戦術的なことが一緒くたになってしまっているのかもしれない。
こんがらがった糸を解く手伝いをしてやりたいと、おれも願ってる。
[部屋を出る前に、件のヴィンテージものの葉巻を一本くすねて、胸の内ポケットに滑り込ませた。*]
[闇の中で、どれほどうずくまっていただろう。
どこにも行けない。動けない。
怯える心は危うい揺らぎを作り出す。
墜ちてしまえば楽になれる。
亀裂の底から吹き上げる恐ろし気な声は、
いつしか甘く優しい誘いに変わっていた。]
[この、果ての知らぬ道を歩むよりは、落ちる方が楽に思えた。
亀裂の上に身を乗りだし、奈落からの音をもっとよく聞こうとしたその時、ふと、雫落ちるような音が耳に届いた。]
───…?
[見上げた顔に、月白色の雫が降りかかる。
雫は大地にも染み、細い道を淡い光で浮かび上がらせた。
闇夜を行くものを導く、優しき月の護り。
はじめの祈りである。]
あ……
[路を示されて、身体をその上に戻す。
魂を掴み損ねた奈落の風は怒り狂って渦を巻いた。
それを吹き払い、眩く走り抜けた光がある。
悪しきを滅し、天へ真っ直ぐに駆ける光。
魂の周囲をぐるりと巡った光は、なにか囁きのような秘密の言葉のようなものを残して先へと飛び、たどり着くべき場所を明るく照らし出した。
ふたつ目の祈りである。]
[励まされた魂は意を決し、浮かび上がる道を進み始める。
吹き上がる風の中、細い道を立って歩くことなどできず、
両手を付いて這うようにして光を目指す。
果てしない道のりだった。
気の遠くなるような苦行となるだろう。
誘い攫おうとする奈落の風におびえながら進む魂を、
ふとあたたかさが包み込んだ。]
───…
[心の裡で名を呼べば、誰かの手が立つを促す。
導きのままに立ちあがれば、慈愛に満ちた声が聞こえた。]
"我らの心は、お前の魂と共にある"
[言葉と共に、空が虹色に淡く輝いた。
体は軽くなり、足は力を取り戻す。
真っ直ぐ光を見て歩む瞳から、怯えが消えていた。
みっつめの祈りであった。]
[そうして、歩みゆくうちにもうひとつ
胸の奥から力を与える温かなものがあることに気づく。
揺るぎなく力強い導きとは異なる、
揺らぎながらもただ一つの願いを灯す蝋燭のような、
小さく優しく温かな光。
生きていてくれと、誰かの声が聞こえた気がした。]*
ふ。あやつも顔が広い。
[同一人物だろうという言葉に異論は差し挟まない。
ダーフィトが語る人物は、自分の思う相手と確かに重なっている。]
技術は力だが、切り札はやはり切り札らしくするがよかろうな。
まずは周囲を整えるが肝要肝要。
[ダーフィトの手技には気づかなかったか気にしなかったか、そのまま部屋を出て歩き出す。]
戦術戦略の肝心な部分は、
なにを目的とし、どこに戦力を注ぎ込むかよ。
無論、儂らの最終目標は
わかりやすくあそこに浮いとるデカブツだがな。
ちとデカいし遠すぎる。
もちっと小さい目標からいこうかね。
[戦術論の一端を話しながら歩いていく先に、ふたりの話題の中心人物が現れた。]
おう、小僧。待っとったぞ。
あれだけの集中攻撃でおまえさんもあの船も無事とは、
案外丈夫にできとるもんだ。
[いつもの調子で笑い飛ばす中に、ねぎらいと賞賛を隠す。]
ほれ。
次の作戦を練るぞ。さっさとせい。
[そうして、早く来いと手招いた。**]
/*
死んでる私はのんびりと冥界冒険記を進めつつ、
どうしてもこう、マチスの顔を見るたびに、
「妹〜、妹〜」と探しながら当の妹を槍でざくざくする某ソシアルナイトの顔がちらついてしまって。
黙っているのも苦しくなったので、そっと吐き出しておきます。
ふふふ。
― 地上 ―
我らが加護を与えてもおらぬもの、
その名を同胞に与えるとは、人の子の無知で愚かしいこと。
[いっそ憐れむように穏やかに、
”天使憑き”>>27へと玲瓏たる天の声が返す。
人の子が何かを片手に握るのに注意払われることはなく。
────ただ、]
[声なき声に応じて、揺らぐ。揺らぐ。
人の子の身の裡に揺らぐ、天の力。
それは淡く、何者かを思わせる色もないほど薄く。
けれど確かに。
揺らぐもの、それに問うのは天の声。
傍目にはただ、対峙するかのようにも映る数瞬の時。]
”これ”を護る、…─── か …。
[口にする大天使の指先が、
無意識のように首に下げた銀の首飾りへと触れた。
マレンマが常に身に着けていたもの、
人の子がいとし子とどう関係していたのか知りもしないが。]
神に叛ける者に喜びはなく、
咎人は木の葉のように枯れるだろう
[密やかに詠唱が紡がれるに、人の子は気付くだろうか。
その呪は禁呪、天使にとっては呪いに等しいもの。
完成すれば人の子の、天の加護を封じんと*して*]
/*
ものすごい関係ないけど
アデルとマレンマはきょうだいだね!!とは言ったけど、
まあシメオンは違うのでは???って思ってたんだが、
マレンマが全部まとめてきょうだい!って言い出したのが面白くて、なんか面白くて。シメオンが否定しないでいてあげてるのやっさしくてwwおにいちゃん(
/*
大天使殿に可愛がられてるのは把握したわーしたわー
ノーダメもつまんない気がするけど、封じられると魔法が使えなくなって戦闘力激減するのでどうしようかな?と思うとこだね。
― 現在 ―
そんなに頑固か?
[頑固な人間は自分が頑固だとは認識していないものだ。
客観的な視点で言われ、思い当たる節があることに気付いて納得する。
天才によくあること、そんなおまえが好きだ、なんて言われれば、少し照れたりもした]
攻略順……あぁ、そうか。
あの色つきの天使、あいつが天使の一団を率いてたけど、詳しく指示を出してる感じじゃなかったんだよな。
色つきの天使に他の天使が連動して動いてるように見えた。
あの指揮官を落とせば、他の天使は動けなくなるかも知れない。
[鈍重と示唆された方法の一端を掴めた気がした*]
[ちくちくと突くような忠告。
それが嫌だと思わないのは、相手が自分を想って言ってくれているというのが分かっているから。
油断するな、との声には了承の声を返してこちらも通信を切る]
[そうして本部へと到着後、]
無事本部についたからな!
[心配させないように報告の通信を飛ばしておくのだった*]
― 臨時元帥府 ―
[クレメンスの下を訪れる前、山岳地帯方面へと向かわせたトラオムングの下へ物資の輸送を頼む。
修復等も必要であるため、部品なども見繕って送ってもらうことにした]
魔導通信具余ってないか?
手持ちがもうなくてさ。
あったらトラオムングへの物資と一緒に届けて欲しい。
[もう一つ作れたなら良かったのだが、どうにもその時間はなさそうで。
軍で管理する魔導通信具を1対借りることにした。
その片方を受け取り、もう片方を物資と共に届けてもらう。
大概のことは技術者達の判断で修理等は可能だろうが、万一ということもある。
切り札は万全にしておかなければならなかった]
[物資輸送のあれこれを指示していたら結構な時間が経っていたようで。
クレメンスの下へ訪れようと歩いていたら、前方からダーフィトと共にクレメンスがこちらへとやってきていた>>37]
すみません、あれこれ準備も必要だったもので。
船は、耐えられるように調整しましたからね。
アンライエンは航行用の造りですが、トラオムングは戦闘特化にしてあって……
[ともすれば宇宙船の開発が始まりそうになる。
それを止めるように手招きされて、そうだった、と意識を切り替えた]
はいっ!
[招く手に誘われ、作戦会議へと向かう*]
− 臨時元帥府 −
[行く手にマチスの姿を認めれば、一歩下がって、彼とクレメンスの邂逅を見守る。
宇宙船の話を滔々と話し始めるマチスに、肩をすくめてみせた。
設計馬鹿は健在だ。
こちらに視線が向けば、チッチと指を振ってみせる。]
相変わらずだな。
会議にはおれも同伴させてもらうぜ。*
[作戦会議の部屋には他の指揮官たち───大概が"元元帥"の薫陶や悪影響を受けたことのある、いわば舎弟である───を待たせていたが、そこへと向かう道すがら、世間話のようにマチスへと語り掛けた。]
相変わらずだな。
新しい技術の話となると止まらなくなるのは、奴めとよく似とる。
しかしな。
おまえさんがあの宇宙船を大事にしといるのはよくわかったが、
このあと、天使共を叩きだしたとして、
おまえさんは、なにをするつもりかね?
[問いかけてから、
まあ答えは聞かずともわかっているというように頷く。]
当然、宇宙に行くと言うのだろうな。
だが、再び天使共がやってきたらどうする?
同じ惨劇があるかもしれないとわかっていて、
やはりおまえさんの夢を推し進めるかね。
おまえさんは、おまえさんの夢のために、
人に死ねと命じることが、できるのかね?
[非難や批判の色は無い。
ただ問いかけた、というだけの問い。
しかし、逃げることを許さない圧が、底流にあった。*]
〜Aprire le ali!〜
[ 大天使の詠唱>>40の意味は「コンラートには」解らない。
だが、今が脱出の唯一の機会だと直感が告げるのに従って、握りしめた純白の羽根を中空に撒けば、やはり言霊は勝手に口をついて出た ]
[ ふわりと宙に舞った羽根は、瞬く間に複葉機の片翼の上に白い輝きを広げ、純白の一翼となってばさりと羽ばたいた ]
…らあっ!
[ 燃料もほとんど残らぬ機体だ、逃げ切れるかどうかも定かではないが、折れた片翼の代わりを得たコンラートは、蒸気エンジンを起動させながら、大天使に向けて機銃の引き金を引く。
その魔力を帯びた弾丸が、少しでも大天使の気を逸らすことを願って* ]
[ 白い翼が現れた瞬間、微かに響いた声無き声も、人の耳には聞こえぬもの。けれど、大天使になら、聞き取ることが出来たかもしれない* ]
[ 無事に着いたと、知らせるマチスの声に、ほっと息が漏れる ]
俺は、ちょっと…遅れそうです。
[ それだけ告げて、通信を切った* ]
ナタリエル様!!
[反射的に前に出て庇うが、元よりその必要はなかっただろうか]
……追いますか?
[エンジン音が遠ざかる中、視線のみを大天使へ向け問うた*]
/*
戦記村恒例の、英雄虐められタイムですな。
やはり、一度はやっておかねば。(嬉々
なにしろ師匠のお役目なんぞ、これがメインであろう?(嬉々
時にコンラートはそこで他人事のように応援しとるが>メモ
「再び天使が襲ってこないようにする」キーはおぬしが握っていると思っておるよ。がんばれ。
[問いに応じたのは、光の天使。>>*9
揺るぎない声には自負が見える。
無論、それを支えるだけの力と実績を背景として。]
良い。ではアディリエル。
そなたに任じよう。
──── 天に唾吐き、御子に不逞を為せし者を討ち果たせ。
[深く頭を下げた天使の頭上に、
苛烈なまでの意を滲ませた命が冷厳として下る。
いかにいとし子の受難が避けられぬものであったとは言え、
それを為した不逞の者に向けられる慈悲などはなく。]
[ダーフィトも会議に同席する>>44と聞けば、快諾するように頷いた]
心強いよ。
意見があれば遠慮なく言ってくれ。
[自分では気付けないことをダーフィトはよく教えてくれる。
今回のことも独自の視点で切り込んでくれるだろうと期待を寄せていた]
[会議への道すがら、クレメンスに語り掛けられれば>>45意識はそちらへと向く。
祖父と似ていると言われたのには笑うに留めて。
続けざまに投げかけられた問いには真剣な表情をした]
祖父の代からの長年の夢であることもそうですが……
天使の襲来が再び起こる可能性は、勿論頭にあります。
仮に今回撃退出来たとして、次はどうなるかは分からない。
今回以上に死者が出るかもしれない。
そう考えるなら、俺は、俺の夢のために人に死ねとは言えません。
でも、だからこそ。
そうならないために、命を捨てさせないための技術開発を進めたいとも思います。
俺には人を護るための武力も無いし、人が死なないように指揮する能力も無い。
出来るのは、新しい技術を作り、それを以て可能性を引き寄せること。
それを繰り返して、俺の夢についてきてくれる人達を護りたいとは思っています。
……だけど、今はそれが実現出来ていない。
それが悔しくはあります。
[最初の襲撃で多くの死者を出した。
反撃に出ても大きな成果は上げられなかった。
己の未熟を悔いる*]
/*
技術ありきの英雄だからなぁ。
蛮勇は出来ないし、精神論もあまり合わない、と思う。
英雄は毎度こう言う問答が難しい。
分かった、気を付けて戻ってこいよ。
[遅れるとの報告にそれだけを返す。
コンラートが状況を伝えないなら何が起きているかは知る由もなく。
意識は作戦会議へと向いていた*]
/*
「そうならないために、」は削っても良かったな。
文章微妙に変えたから意味が通じなくなってる気がする。
− 臨時元帥府 −
戦というのは、否応なしに相手と関わりをもつことだと、おれは感じてる。
今回の天使にしてもそうだ。
この戦を生き延びた者は、今よりももっと天使について知識を深めていることだろう。
おれは自分のことをわかってもらいたいから前線に立ち続けてる。
そうして本気で探していれば、いつか落としどころが見つかると思うんだ。
だから、この問いは、「天使をどうにかする方法を今、答えられるか」という意味じゃない。
それでおまえを責める者はいない。
[実現出来ていないのが悔しい、と告げたマチスの肩に手を置く。]
/*
元帥とダーフィトが最強コンビの参謀なんで、大将のサポートは、まるっとお任せ状態で、好き勝手天使と遊んでるに遊ばれてる俺ですが、今から最終日がおそろしい………
…………。愚かな。
[人の子が笑うのに、大天使は僅かに眉を顰め応じた。>>47
”今の”天使の加護でないのは事実だが、]
天の力には確かに違いないものを。
[さらりと、事実を人の子にも示し置き。]
哀れ 頭を垂れよ
光を見ることなき者よ
[詠唱が途切れることはない。
呪により紡がれていく気配の違いは、
ただの人の子には分かるまい。
そうした人の子に、大天使は憐みの目を向け続けるのだが。]
──────… っ
[鋭く息を呑む音と共に、一度詠唱が途切れた。
人の子の目には、機銃に驚いたかの動きにも映ったか。
目前に白い翼が滑り込み、守りを為す。>>52
驚いたような表情で人の子を見送る、唇が再び呪を紡いだ。]
神を呼ばわぬ 汝が命は既に枯れ
永遠に荒れ野をさすらうだろう
─── 汝、天の加護得るを能わず
[一度途切れて編み直された呪は、
些か不完全な形で、逃げ去りし人の子の上に降りかかる。
天の加護封じんとせし天の禁呪は、
正しく発動すれば人の子の天の加護をも封じるだろうが。]
いや、捨て置け。
今は追わずとも良い。
[光の天使の問い>>52に、横に首振りひとつ。
討ち損じたとはいえ、
たかが人の子一人に天軍を動かすまでもなかろう。]
しかし、今の声は───…
[それよりも気にかかるのは、先の気配。
大天使を驚かせ、咄嗟に動きを縛ったあの声だ。
心掠めた、あの密やかな声なき声>>49は───]
……………、いや。
[傍らに控えた者らも”聞いた”だろうか。
それを確かめることを、大天使はしようとはしなかった。
どちらにせよ、分からないことが多すぎる。
今、それを追っても無駄に労を払うばかりであろう。]
…ついて来る連中を護るだけでいいのかね。
宇宙開発などしなくていい。現状に満足している。
これ以上、天使に睨まれるような真似などしてくれるな、と言う連中は無視しても良いと思っているのかね。
[意地の悪い問いである、と白状する笑みを浮かべたのち、
一転して表情を引き締める。]
宇宙は、人類の夢よな。
[視線は、はるかな空を向く。]
あの星空に届きたいという夢は、だれしも一度は抱く。
だが、おまえさんひとりの技術や熱意で可能になるものでもない。
おまえさんに足りないのはな。
技術ではない。
おまえさん自身の熱意でもない。
他人を巻き込んででも夢を実現しようという貪欲さよ。
[くくく、と笑う。
もがき飛び立とうとする雛鳥を見る眼差しで。]
[投げられた問い。>>*6
彼の漢に思う所はあれど、己が追うを望む者は他にあり]
……天は黙示殿の領域。
故に、護り手殿が望むままに。
[己が意は介さず、黙示天使の望むままに、とだけ告げて沈黙する]
……アレは……まだ、いたのか。
[潜む者、という言葉>>17に真紅を向けた先。
とうに引いたと思っていた姿に、上がるのは呆れた声。
一味か、という短い問い>>18には短く是の答えを返し。
放たれた]
本当に、何やら憑いているとしか思えんな……。
[光の槍がすり抜けるを目の当たりにして、落ちたのはこんな呟き]
……は。
俺の告死の宣をすり抜けた、ある意味では稀有なるものです。
[問い>>24に返す声音は、どこか楽し気な響きを帯びたもの。
この状況下でどう立ち回るのか──対するのが主たる大天使である事を思えば、抗う事もできずに消え失せるのみ、とも思うのだが]
……こいつはまた。
いや、驚きだな。
[その後の出来事に、最初に口をついたのはそんな一言]
いやはや、最初に見た時から思ってはいたが。
中々、驚かせてくれる。
[ある意味惚けた呟きを漏らしつつ。
捨て置く、という主の言葉>>62に、ちらり、視線を空へと向ける]
……主命であるならば、已む無し、か。
[個としては堕としたい存在だが、今がその期でないのならば、と、そちらは鎮めて。*]
理屈はいらん。
どれだけ技術を磨こうとも、武力持とうとも、
所詮、より大きな力に挫かれれば犠牲は出る。
それを理解していないのならば言語道断。
理解してなお推し進めるというならば、それなりのものを見せい。
さもなくば、儂がその夢を砕く。
[覚悟を、と。
壮絶なまでの気迫を以てマチスを睨みつけたのち、
目的の場所の扉を開け放つ。
そこに、この作戦に携わる指揮官らが揃っていた。]
表向き宇宙開発を止めれば、天使が帰ってくれるっていうなら、そうすればいい。
でもって、地下に潜ってバリバリ研究を進めるのさ。
ただ、な。
どうやら、天使たちは人類一掃まで考えていそうな気配だろ。
箱船も地を離れた。
時間は限られている。
人類と、「夢」と、共に護る気があんなら、腹くくれ。
おまえの以外の誰が、おまえの夢に殉じろと命じられる?
[具体的にどうするか話し合うために、お偉いさんがいるんだ、とクレメンスに投げ返した。]
/*
戦記物恒例の、
「いいからおまえの情熱を叫べよ」タイムであります。
戦記村恒例というか、ねこみち恒例かもしれん。
/*
ちょっと、ここクリアしてくれないと指揮権を安心して以上できないのでのー。
いらない?
そう?
そうなの??(´・ω・`)
/*
あれね。
えんじゅとねこみちと、ダブルでいじめられるパターンね。
いや、ダーフィトの方は援護しているのだろうが。
投げ返されたから、少し反応が必要かね
あ、は。
厳しいなあ、元帥は。
[同じようなことを言った気がするが、その一言で転嫁した。]
それだけマチスのことが好きなんでしょうが。
/*
うん……うん、ホントこの二人はw
こいつに足りないものをグサグサとしてくれるww
根っからの英雄じゃないんだよなぁ、こいつも中身も(中身もかい/そうですよ
周りから叩かれて英雄になっていくタイプだ。
貪欲さが足りないのは多分背後の仕様なんだろな…って思うところはある。
[首を一つ、横に振る。
そうして傍らに控える翼へと目を向けた。]
わたくしは一度、船に戻る。
この繭も、まだ暫くは動くまい。
…これは守りにもなる。
あの者らが無粋な火を持ち出そうとも、
容易に破られることはあるまいよ。
[いとし子らが眠りのまま、無残に焼かれることはない。
その危険は低いだろうと箱舟を見上げて彼らへと告げ]
[投げ返してくるダーフィトに、ちらと視線を向ける。
そう。具体的に動くために、我ら軍人がいるのだ。
宇宙を目指すにせよ。目指さないにせよ。]
軍人とは、究極的には死ぬために居るのよ。
なにかを護って死ぬためにな。
だが、願うならば、
誇れるもののために死にたいものよな。
[しみじみと言う肩には、年月とそれ以外の重みが乗る。]*
アディリエル。
そなたはそなたの為すべきを為せ。
天の一軍を率いて、悪逆の徒に天の報いを。
そしてシメオン。
そなたは人の子らの動きを探れ。
あれが逃げ延びたのも、向こうであろう。
再び出て来るならば、その時には討ち果たせば良い。
[あれ。と示された者の壊れた翼は、
今はもう逃げ延びて、とうに空には見えないけど。
光の翼と影の翼、その二翼に命を下す。
今も彼らを見遣る瞳に一点の不安も案じる色などないが]
/*
赤囁きをぽやぽやと眺めつつ。
じゃあダーフィトに繭の攻撃をお願いして、
クレメンスは地上で告死天使の襲撃を待つかなあとか、
うっかり空を飛べば大天使様直々の襲撃を受けられるんじゃない?(シメオンがコンラートを追うのを前提として
とか、いろいろ案を練る。
意外と便利な2ID(
/*
英雄に負担を強いているのはわかる。
無茶でヘビーな問いを投げかけているのもわかる。
だが、儂(のなかのひと)が英雄やるときは、毎回こういう問いにのたうち回る羽目になるでな。おまえも同じ目に合ってしまえ〜〜〜!!!
(ひどいさかうらみてきな)
/*
アデルが、が。なんかもうそろそろ、こう。
どうしようwww動けて戦えた方がいいかな!!!
って解散の流れにしちゃったけど、もっとゆっくりしてた方が良かったかい……??明日落ちるまで戦うのが大変 そう( ノノ)
/*
かんたんな天使の倒しかた!
その1:光の船と大天使をやっつける
その2:大天使をやっつけて、光の船を戻させる
その2が有効かなあ とは思うんだ、が。
ここが出来るよ!を、もう少し出しておく必要があるかな…
[どれくらい歩き続けただろう。
あるいは、ほんの瞬きほどの間だったかもしれない。
あるいは、永劫に等しい時間だったかもしれない。
暗闇が続く世界で時間を数える術はなく、
時間という概念すら無意味なのかもしれなかった。
前の一瞬に続く次の一瞬を、ただ足を前に出すことに費やす。
思考が摩耗し、意識がもうろうとする中で、
祈りの光が足元を、行くべき先を照らし、心を励まし続けた。]
[零れた声>>49は、影には届かぬ。
故に、主たる者の思索の意は知れぬまま]
……御意。
なれば影たる者の本領発揮といきましょうか。
[下される命を、居住まい正して受け取る。
飛び去った翼への言には微か口の端上げて]
……は。
再び見えるならば、その際は告死の一華、その宣を果たして参りましょう。
[永久とも思われる間繰り返される歩みのうちに、
無になった思考の中に、泡のように浮かび上がる疑問がある。
"なぜ歩くのか"
"なせ光を目指すのか"
"なぜ、苦しみの道を自ら選ぶのか"
問いは自らの内側から湧くようでもあり、
はるかな高みから降りて来るようでもあった。]
…………。
[付け加えられた短い言葉>>76に、数度瞬く]
確かに。
只人の群れと侮るは危険と見てよいでしょう。
……心します。
[これまで起きた事を思えば、力なきものと侮る事はできぬから。
いつになく真面目な声音でそう告げた後、翼広げる姿に礼の姿勢を取った。*]
[なぜか。と。
真っ白な思考の中で、己に問いかけた。
それを求められたから、と答える声がある。
認められたいからと望む声がある。
褒めて欲しいからと幼い声がこたえる。
生きていてほしいと願われたから、と心が軋む。
この世界に下ろされた使命を果たすために、と魂が哭く]
私には、まだ為すべきことがある。
私を求める人々が、あの光の先にいる。
[救世主と呼ぶ人々の声を思い出し、
待っている、と言った優しく慈悲深い声を思い出し、
生きていてくれと願っただれかの声を思い出した時、
世界が、光に包まれた。]
[目覚めた、と感じた。
自分が生きるべき理由を改めて心に刻んだ。
それこそが、あの闇の道を抜け出す鍵だったのだろう。
気づけば意識は空に浮かんでいた。
遙かな眼下には、虹色に輝く繭が見える。]
[あれは自分。
羽化を待ち、身体を作り換えている自分。
今はまだあそこに戻る時ではない、と理解した魂は、つかの間の自由に触れて軽やかに空を飛ぶ。*]
[ 大天使が怯んだと見えた、その瞬間>60目の前に黙示天使の翼が翻る、しかし構わず機銃の連射を続けながら、バルブのレバーを蹴って、そのまま地面を後退し、途中で180度の方向転換をしてから、離陸を敢行した。
通常の滑走をほとんど行わないまま離陸できたのは、片翼に変わった白い翼のおかげだ]
これも天の加護、か、だが…
[ 「お前達」でなければそれでいい…そう言い返す暇は無かった>>58
コンラートとて元は教会でシスターに育てられた子供だ、信仰心はむしろ他の兵より強い。
だから、唯一神や天使を頭から否定する気は本当は無いのだ。
ただ「彼ら」は…今、慈悲を口にしながら友や、部下、数多の罪なき子等の親兄弟でもあった兵達を無慈悲に屠った目前の天使達だけは、許せない。
理屈では割り切れぬそんな想いは、天使には理解の外だろう ]
…いくら、力を見せつけても、それが判ってなきゃ…
[ 人の心の全ては、彼らに従う事はない。天使と人間はすれ違ったまま、結局のところ、最後には地上の全ての人間が滅ぼされることになる… ]
ん…あ?
[ 浮かんだ考えは、だいぶ唐突なものだった。今までそんな風に深く考えた事は無い。ただ許せないと思ったから戦い続けていただけだ ]
く、そ…
[ 操縦桿を離さずにいるのが精一杯だったが、本部となっている基地が見えるまでは、懸命に痛みに耐えて ]
さい、あく…だぜ。
[ 滑走路に、機体をなんとか下ろし、白い片翼が消えた瞬間に痛みが遠のくのを感じて、荒く息をつきながら、吐き捨てた* ]
[クレメンスに問い返されて>>64、ぐ、と唇を引き結ぶ。
一部分しか見えていないことを知らしめる言葉。
引き締まる表情を見て、マチスの顔に緊張の色が走った]
他人を巻き込んででも夢を実現しようという貪欲さ……
[今までは夢についてきてくれる者達と共に走り、実現のために動いてきた。
そこだけを見ていれば夢を追いかけられた。
けれど、今は]
────── ッ、
[覚悟を見せろ、と。
天使を跳ね除けて尚、
向けられる気迫>>69に思わず息を呑んだ。
開かれた扉の先には示すべき場所がある]
ダーフィト……
[人類と夢の両方を護る気があるなら腹を括れ、と。
クレメンスと同じことを言うダーフィト>>71にも視線をやった後、一度視線を床へと落とす]
[己は既に皆を、国民全体を巻き込んだも同然だ。
人類の夢 ─── 己自身の夢。
一致した
ダーフィトの言う通り、彼らは
[必要なのは、理屈ではなくて、技術でも、武力でもない。
天使に抗い、夢を押し通すと言うのなら ────]
─────………
[足元を見ていた視線をゆっくりと上げる。
その表情と瞳に迷う色は無かった。
開かれた扉へと歩を進め、居並ぶ指揮官達の前に立つ*]
……ああ。
[宣する白翼の背後に集う、天の軍勢。>>91
その輝きに、僅か、目を細める]
では、俺は天の"光"がより輝けるよう。
務めを全うしてくるとしよう。
[朗々たる宣を受け取り、飛び去る翼を見送る。
その輝きの最後の一片までもが空へ向かうと、影はは、と息を吐き。
ずっと開いていた月白色を閉じた]
……さて。
んじゃ、追うか。
[周囲に薄墨色を揺らめかせつつ、呟く声音は楽し気なもの]
……あんな面白い驚きを与えられて、礼をしない訳にもいかんしな。
[く、と零れる笑みもまた、楽し気な響きを帯びて。
それから、影は音もなく地を駆け出す。
ひとの子が集う場所、力の集まる場所。
彼らが次に何を為さんとするかを見定めるために。*]
[マチスは、しばし沈思している。
何故、自分がそれを?と思っているかもしれない。
けれど、切り札を持つ者は彼なのだ。他の誰でもなく。]
例えばだ、マチス、
今ここに天使の殲滅部隊がやってきて、衆寡敵せず、おれも親父殿も軍幹部らも皆、死んでしまい、おまえひとりでロワールの守備を引き受けることになったら、市民になんて言う? 天使にどんな啖呵を切る?
それを示せばいいさ。
[そんなアドバイスをしてみたけれど、必要もなかったかもしれない。
マチスはじっと自分の心と対話して、答えを見いだしたようだ。
毅然と、先へ進む。>>90]
/*
ともあれ、いい感じに呪いを貰ったね。
設定上加護は外せないんだけど、使うと痛いというハンデはちょうどいい感じ。
[ 本来喰らいたがりです ]
/*
俺一人でロワールの守備を引き受けることになったら……
啖呵切れんのかな、ってちょっと思ってしまったがやらなきゃいけないやつだなww
たった一人になっても護る、引く気はない、……ああああ今何か浮かんだのにどっか飛んでったくそぅ。
語彙が来い。
プロッツェ少佐は?作戦会議中?そうか…怪我はなかったんだな?
[ 片翼の壊れた機体に天使の翼めいた純白の翼を生やして戻ったコンラートに対して、周囲の兵はこれまで以上に遠巻きだった。
それでも、マチスの様子だけは確認して、しばしの間考え込む ]
[ ……「危険」だと、そう何かが告げる、内に揺れるその感覚は、自分自身だけを指すものではなく ]
ダーフィトて、やつがきてるだろう?そいつも一緒に会議に?
[ そうだ、と、答えを返されると、踵を返して、自らも会議室となっている部屋へと向かう。
部隊長クラスでしかないコンラートはトップの作戦会議に出席できる職分ではなかったから、部屋の前で待つことになるだろう* ]
/*
コンラートが帰ってきたー♪
>>95 おいおい、遠慮なく来いやー
力づくで会議室連れ込むぞ♪
その前にクレメンスが声掛けそうだけどw
― 繭 ―
[繭の前には、大天使をはじめとして、3色の翼が揃っていた。
彼らが自分を導いてくれたのだと知って、胸が熱くなる。
求められている。
為すべきことがある。
その認識は間違っていなかったと、改めて強く思う。]
[マチスやクレメンスに続いて会議室に入ろうとしたところで、廊下の角を曲がってくるコンラートを見つけた。>>95
戦場から戻って来て、まだ顔も洗っていないといった姿だ。消耗が激しい。
自分の所行を思えば、「大丈夫か?」と声をかけられる義理ではなかった。
が、廊下のウォーターサーバーからコップに一杯とり、差し出す。]
今からだ。中に。
資格? マレンマの最期を知りたければ、来い。
[押さえた声で告げ、有無をいわさず連れ込むつもり。*]
[しばし、駆けた所で足を止める。
それから、ぐるりと周囲を見回した]
……ありそうな場所を虱潰しにするのは、手間か。
[ここに至るまでの間、幾つかの拠点を強襲してきた。
が、その大半はさしたる攻勢もないまま放棄されている。
そう言った場所に戻る、というのは、余り考えられないだろう]
……そーなると、今まで見過ごして来た辺りに絞って……と。
[呟きと共に、影の内から短刀を引き抜く。
同時、背側に右手を回して何かを掴むような仕種をひとつ。
戻した手の上には、月白色の羽がふわりと浮かんでいる]
地に在りて、光に依りて描かれしもの。
あまねくものに宿りもの。
我が本質たる影の力よ、気配を追え。
我らに抗うもの、その気配を手繰りて我に届けよ。
[小さく紡ぐのは、探査の術。
ふわり、投げ上げた月白色を、足元から伸びた影がしゅるりと取り込む。
羽を取り込んだ影はしゅるり。しゅるしゅると音を立てて四方へと伸びて行く。
ひとの子の多く集う場所、鋼の気配を探るために。*]
[会議室に集まっていたのは、眼光鋭い歴戦の軍人達。
マチスの属する技術開発部とは異なる、戦闘のプロ達だ。
皆マチスより年高で、かつてはクレメンスの下で手腕を揮っただろうことは容易に察せた]
─── 技術開発部所属、マチス・プロッツェ少佐であります。
[居並ぶ指揮官達の前に立ち、名乗りながら敬礼を向ける。
一定時間その姿勢を維持して返される視線に一通り返した後、姿勢を元に戻した]
……此度の天使襲撃の対抗策について。
若輩ながら提言申し上げます。
先の戦いにてお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、天使共は天高くに停泊する光の船から際限なく現れております。
打ち倒せる存在であるとは言え、このままでは物量により押し切られる可能性も十分にあります。
現状を打破するには、光の船の破壊が必定でしょう。
ですが、あの船がある場所には通常の飛行船では近づけません。
──── 宇宙船でなければ。
幸い、我が軍には破壊された宇宙船の他に、プロトタイプの宇宙船が残っています。
俺は天使の襲撃があった後、その宇宙船を整備し直し、戦場を駆け抜けられるようにしました。
この宇宙船があれば、光の船を破壊しに行けます。
[最初は現状の整理と、切り札となる宇宙船についてを話し、一度周囲の反応を見る。
ピリとした空気に包まれて、マチスは一度深呼吸をした]
俺は、あんな理不尽な理由で夢を諦めることも、人類が滅ぼされることも御免です。
夢を、人々を護りたい。
そのために、
俺には、俺達にはそのための
これ以上、無為な犠牲を出さないために、夢を貫くために。
[言い切って、居並ぶ面々に勢い良く頭を下げた*]
[ 会議室の廊下まで来たところで、ダーフィトと視線が合った>>96咄嗟に言うべき言葉が見つからず、黙っていたら、水の入ったコップを差し出される ]
………。
[ 無言のままで受け取り、喉に水を流し込む。自分でも気づいていなかったが、確かにずっと飲まず食わずだ、冷たい水は体に染みた ]
…いや、ちょっと待てって、なんでお前がそれを…
[ 貴重な援軍の指揮官であってもダーフィトは部外者だ、会議の出席者を勝手に決める権限などあるわけが…なかったが ]
…っ!なんで、そうなる…!?
[ 声を抑え告げられたマレンマの名に、反発しつつも結局抗い切れず、そのままなし崩しに会議室に連れ込まれた ]
/*
こう言う宣言では言い切り型が良いのでは、と何度も語尾を書き換えていた…。
上の立場じゃないから、どうしても協力を願う形になるのよな。
>>102の締まらない感よ…。
素直に統率者にしとくんだったかなぁ。
動きやすいのは明らかにそっち。
[会議室で待っていた軍人たちの視線は、厳しかった。
ある意味で、敵を睨みつけるような目であったと言っていい。
マチスの敬礼>>99 を受けて、敬礼を返す者もあり、返さない者もあり。おおよそ半々と言ったところ。
現状の戦況及び敵戦力に対する報告、さらに切り札たる宇宙船の話については、無言の頷きが返された。
みな、驚きは少ない。
ただ、厳しい状況だと言うように、誰かの溜息が漏れた。]
[マチスの深呼吸の先。
高らかになされる決意表明と、そのために掲げる力の表明、
そして、示される目標とを聞いて、何人かが息を吞んだ。
何人かは背筋を伸ばし、何人かは頷いた。]
……73点じゃな。
[ぼそりと臨時元帥が評し、誰かが「それは厳しい」と答え、さらに誰かが「それは元帥の御年でしょう」と混ぜ返し、笑いが起こる。
そうして皆が笑顔を浮かべる中、賛同の拍手が沸き起こった。]
というわけじゃ。
これが、この男が、儂らの切り札だ。
[マチスの肩を叩き、居並ぶものたちへと紹介する。]
このとおり、
今の儂らには、この熱と意思が必要じゃ。
儂からも頼む。
こやつに力を貸してやってくれ。
[そうして、マチスと並んで頭を下げた。]*
[マチスの宣言と、それに続くクレメンスの流れるようなコンビネーションに、手を唇にやって賞賛の指笛を吹く。
とてもよい音が出て、皆の視線を集めてしまったので、にこりと笑って挨拶の口上を述べた。]
お初にお目にかかる。
おれは、異国人からなる民間義勇隊を率いるダーフィトだ。
このような場に加えていただくのは場違いではあるが、
あの箱船の変容を直近で見届けた人間であるから、アドバイザーとして同席を許された。
よろしく。
[若者らしい無軌道さで優雅をあえて崩したような、貴賓の色香の漂う所作だった。
それなりの発言力を認めてもらうための計算が働いている。
ワァズのことは紹介しなかったが、誰が見ても執事だろう姿なので、質疑はされなかった。
自己紹介が済めば、勧められる席に着座しよう。
ちらとコンラートを探したが、護衛官めいて壁際に立っているのを見て、そのままにしておいた。>>104
それが当然のような顔をしていれば、案外と通るものだ。*]
― 空 ―
[宇宙船には下級天使の追手がついていたが、重要拠点への接近は流石に阻まれたか、正確な着陸場所まではわかっていない。
それらを探るのは影の者>>93が得意とする所だろう]
さて……飛び上がれば即座に撃ち落としてやるものを。
[黙示天使の軍勢は、隠れることをしない。
輝く翼持つ天使らを率いていてはどだい無理ということもあるが、人間の側もまた、高空にある者に奇襲をかけるのは不可能と判断していたからだ]
あとは、告死殿の動き次第ではあるか。
[影に潜む者からの報告によっては、新たな動きが加わるだろうが。
黙示天使は人間らを迎え撃たんと、空高くを舞う*]
[緊張でぼそりと零される声は聞こえなかった。
ただ、笑いが起こる>>106のは聞こえて、驚くような形で顔を上げる。
見れば、指揮官達が笑顔を浮かべたままに賛同の拍手をしていた]
は………
[詰まっていた息が零れ落ちる。
気付けばいつの間にかコンラートも来ていて、無事な姿に安堵する息が重なる]
[クレメンスが改めてマチスを紹介し、切り札であると断言する。
実は既に話が通っていたのでは、だとか色々憶測が飛んだが、提言が受け入れられたことでそれもどこかへ飛んでいった]
よ、よろしくお願いします!
[クレメンスが頭を下げるのに合わせ、マチスはもう一度頭を下げる。
直後に指笛が聞こえ>>108、顔を上げて見遣ればダーフィトが皆に自己紹介していた。
流れるような口上と所作、それを見て誰が彼を空賊だと思おうか。
不思議なやつだと思いながら、マチスもまた示された席へと着いた]
そうだ、一つお伝えしておきたいことが。
天使の軍勢についてですが、一団の中に指揮官らしき天使がいるのはご存知で?
他の天使と異なり、色がついているように見える天使なのですが、どうも有象無象の天使らはその指揮官の意思一つで動いているようです。
指示を出して動いている、と言うよりは、指揮官と同じように動く感じですね。
そう言った指揮官を中心に叩いていけば、効率よく軍勢を削っていけるのでは、と。
[自分の目で見たことと、ダーフィトが教えてくれた戦法。
それについてを作戦案の一つとして会議に出す*]
さて、いいか。
まずは儂らの現状を確認しよう。
[ひとしきりの騒ぎが収まった後、改めて、とばかりに口を開く。]
とはいえ、先ほど少佐が言ったことがほぼすべてだな。
最終目標は、例のデカブツ。
敵兵力は、最悪想定で無限。
最終目標に到達できるのは、宇宙船のみ。
[端的に言って、無茶である。]
宇宙船をいきなり投入しても、例の船へ到達するのは難しかろうな。
まず、護衛の船が随伴できん。
単独で行っても、物量で押さえこまれるが関の山だろう。
だが、ここまでの戦いでわかったこともある。
雑兵どものみであれば、どうやら単調な行動しかせん。
あれならば、対処のしようはある。
ゆえに、雑兵らを束ねている、"色付き"とやらをまず落とす。
それを中間目標とする。
["色付き"、即ち天使の中でも高度な作戦を指揮している存在については報告が上がっていた。
どうやらそれほど数はいなさそうだ、と言うことも。
戦略目標の決定の後、具体的な作戦に移る。]
作戦は単純だ。
連中の重要拠点を襲うか、連中が壊したいと思っているものを囮に出して、天使共の攻撃を誘う。
相手にとって重要な拠点なり目標なりであればあるほど、"色付き"が出てくる可能性は高い。
そうして出てきたところへ、戦力を集中して落とす。
同時に別方向へも囮を出しておく。
天使共の攻撃を分散させるために必要なものだな。
囮に使うのは、宇宙船に偽装した飛行船でよかろう。
魔術で見た目だけ整えたものがどれだけ連中に通用するかわからんが、一度くらいは騙されてくれるかもしれん。
何隻か同時に出せば、多少は驚かせられるかもしれんな。
天使共の重要拠点、となると例の船だけだったが…。
[にやり、と笑って一旦言葉を切った*]
[ 黙って、マチスとクレメンスの言葉を聞いていたコンラートは、クレメンスの口にした、囮、という言葉に、はっとした顔を向ける。
口を開きかけ、顔を顰めて唇を引き結んだ ]
[マチスとクレメンスが戦いの状況について語る。
「天使指揮官を叩く」
必要なのはそのための方策だ。
「天使共の重要拠点」との発言を受けて、ダーフィトは挙手して発言の許可を求める。]
例えば、あの箱船の繭。
どうやら天使たちには大事なもののようだ。
我が艦が離れた後、大きな光がいくつか集まってきたと聞いたぞ。
おそらく指揮官クラスだろう。
我々があの繭を攻撃するとか調査の為に穴をあけてみるとかの行動を起こせば、天使が駆けつける可能性は高いとみている。
そこに戦力を集中し、かつ狙いを指揮官に絞ればいい。
鳥モチみたいなもので、指揮官を捕まえられたら、何か情報が手に入るかもしれないな。
[最後の提案は、マチスの方に顔を向けて話しかけた。*]
/*
そういえば、いつのまにやら上級天使が色付きと言われてるけど、皆さんのなかで下級天使はどんなイメージなんでしょう。
私は金髪白衣の人間型、目は閉じてるか虚ろな感じです。
明言はしてないけどアデルは下級天使の成り上がりっぽいので、祝福で髪や目の色が変化したのかしら。
/*
今日の作戦は、全土一斉蜂起だった。
多勢の天使を薄く広く分散させたことで、人間側の損害が深刻なものになることはなかったけれど、この方法ではキリがないということがわかった。
もうひとつ、人間が反抗の狼煙をあげれば、天使は律儀にそれを叩きにくるというのもわかったと思う。
だったら、逆にそれを利用して、天使を呼び出して迎え撃つのもアリじゃないか?
ーーーー
というのを入れようと思ったけど、マチスもクレメンスも言ってるので割愛。
3人それぞれの作戦説明比較用に灰に埋めとくw
[ほっとしたように席に着くマチスの姿を横目に見て、密やかに笑みを落とす。
話が通っていた、というのは半分は真で、半分は否だ。
集まっている連中の性格はよく知っている。
直接マチスの熱意をぶつけてやれば動くだろうと、見越してのこと。
今はともかく、中心となる者が必要なのだ。
情熱を掲げて先頭に立ってでも突っ走ろうというものが。
それが、軍全体の力になる。
それに。
ひとつの、保険にも。]
[マチスからなされた提案も、やはり方向は同じものだ。
直接戦った者の、より詳細な報告が、作戦に重みを増す。
やはりその方向で間違いなかろう、と頷きかわす。]
そうだ。箱舟の繭、な。
あのけったいな物は、天使共が初めて地上に作ったものだ。
街の人間があれに乗っているらしい、という報告もある。
あれにわかりやすく手を出せば、連中は必ず誘いに乗る。
その目立つ役目、ダーフィト船長に任せてもよかろうかな?
なにしろ彼の船は一度アレに接触してるそうだから、
天使共の注意も引きやすかろう。
[麾下の軍ではないゆえに、依頼のかたちをとる。]
他の者はダーフィト船長の援護と、囮の運用に分かれよ。
儂はこの元帥府にて全体の指揮を執る。
[それでいいか、と周囲を見渡した。]*
[色つきの天使の報告は上がっていたらしく、既に作戦に練り込まれていた。
戦場では情報も武器、その一端を見た気がした。
視線が合えばクレメンス>>120と頷き合う。
ふむふむ、と作戦内容を聞いていると、需要拠点についてダーフィトが話し始めた。
その中で向けられた視線>>118、む、と小さく声を漏らす]
トリモチは無いが、捕縛銃ならある。
ワイヤーを発射させるものだから、ある程度動きを鈍らせる必要はあるけどな。
[ボーラの要領で離れた相手を捕まえる銃。
大体は暴動鎮圧などで使われる道具だ。
必要なら用意する、と全体へ向けて言う]
ダーフィトが箱舟の繭に。
他はその援護と囮の運用……。
[クレメンスの決定>>122には諾を返し、さて自分はどうするか、と考える。
己の役目を考えるなら、トラオムングの調整に向かうのが最善だが、あちらはマチスがいなくても出来ることではあった。
何か作戦の補助になる装置等は無かったか、しばし思案**]
囮の宇宙船というのはそそられるね。
天使はあれで、人間のやることにとても興味をもっているから、つついて回るんじゃないかな。
[そんなことを言っていたら、クレメンスから打診が飛んで来た。>>121]
おれですか?
手柄とっちゃうけど、それでいいなら。
[敵将まわすかい。人遣い荒いって。
目だけで文句を言ってみせる。むろん、嬉しかった。
マチスにああまで言った以上、こちらも腹をくくっている。*]
/*
やはり軍を思うように動かせないというのは英雄としてはやりづらかろうと思うのだが、あと24hゆえな。少々のわがままを許していただきたい。
少々じゃない?
すまんな。
連中、魔法弾は嫌いますよ。ワイヤーを使うなら、それに魔法を纏わせるといい。
[ 会議に口を挟むのはさすがに憚られる、が、この情報はマチスに渡した方がいい、と、伝えておく。
もうひとつ、伝えるかどうか未だ迷っている話もあるのだが ]
……お?
[放った影の一つが、気配を捉える]
あそこは気配がなかったから、放置した場所のはずだが……賑やかしいな。
[以前、強襲任務に勤しんでいた時は、見過ごしていた砦。
そこに、人の集う気配があった]
後は、北の山の方……だが。
こっちは、遠いな。
上手く読めん。
[なれば、向かうべきは近い方だろう、との割り切りは早く。
影は放ったものたちを引き戻し、捉えた気配の方へと駆ける。
抗う者たちの中枢となっている場所──臨時元帥府へと。**]
/*
強襲かけて暴れて、そこからの流れで次の日落ちれたらいいなー、と思いつつ、寝る。
明日ってか、今日の午前中はちゃんと起きられるといい……。
[昨日、午前中起き上がれんかったいきものの数→1]
手柄ならいくらでも取ってもらって構わん。
今回ばかりは、人類の手柄だ。
[ダーフィトにそう返し、快諾に視線で謝意を示す。]
他に質問はないな?
よし。ならば作戦開始だ。
[号令と共に司令官らが席を立ち、各々の持ち場へと散っていった。]*
[作戦会議が散会となれば、開発者モードに切り替わったらしいマチスに近づいて、お疲れ様、と呼びかける。>>124]
今日の消耗戦で、皆、忸怩たるものを抱えていたと思うが、おまえの熱で生き返ったな。
よくやった。
軍の動きが目立っていれば、相対的に都市部は放置されるだろう。
同時に殲滅できるなら、今日で世界は滅びていたさ。
[相手のあることだから、あまり先まで考えても仕方がない、と、空賊暮らしも5年になるダーフィトは割り切っていた。
実情にあわせて修正の効かない作戦などいっそ害悪だと思っている。]
― 光の御船 ―
補填効率は…、ふむ。
これ以上の上昇は難しい、か。
[あまりに量の補充を優先しすぎれば、質が犠牲となる。
下級天使など消耗品だが、あまりに脆いのも考えものだ。]
このままで良い。
一軍は編成次第、箱舟へ留めおけ。
御子らの眠りを妨げなどさせぬよう。
[上級天使らを留め置くことはしなかったが、
箱舟がまるで無防備で捨て置かれているわけでは、無論ない。
大天使が再び遥かなる高みの船に戻った後、
さほどの時を置かずして天使の一軍が箱舟へと降下した。
光の天使らの加護の輪は、
やがて白く輝く繭の周辺を光で淡く覆うだろう。
それはあたかも、それ自体が奇跡の顕現にも似て。**]
明日、おまえは宇宙船の手直しか?
一緒に来るなら、出航時間に遅れずにな。
それと、さっき言ってたワイヤー?ハープーン付き小型ワイヤーランチャーみたいなの、あればくれるか?
捕縛以外に、いろいろ使えそうだ。
[そんな交渉をまとめた後、ワァズが、マチスの前に掌を上にして差し出す。
そこには、
後ろから覗き込んだダーフィトは、]
ワァズがこんなことをするのは初めてだ。
よほど、おまえの演説にシビれたかな?
受け取ってやってくれ。
[ぽん、と肩を叩いた。**]
[ 会議が終わるのを待ち、コンラートはダーフィトの元へと歩み寄る ]
…頼みがある。俺を、お前の船に乗せてくれ。
[ 頼みという割に、その表情は睨むように険しい。
あるいは、マレンマのことがあるせい、と思われたかもしれないが、理由は、それだけではなかった ]
お前は、多分……天使に狙われてる。
俺も、だが。
[ だから、同じ船に乗り合わせ、あの繭に近づけば ]
囮としては、最上、ということになる。
[ それは、危険自体も増すことを意味する、とダーフィトも気づいたろう** ]
[作戦会議が終わった後、どこかのタイミングでマチスを捕まえた臨時元帥は、彼を自分の部屋へと引っ張り込んだ。]
すまんかったな。
いきなりあんなことをさせて。
ああでもせんと、連中は納得せん。
おまえさんの生の気迫を見せてやらんではな。
[ねぎらいの言葉を掛けながら、ごそごそと荷物の山を引っ掻き回す。]
おお、これだ。
あったあった。
[やがて、ガラクタの中から引っ張り出したのは、
肘から指先ほどの長さの、黒樫のシンプルな杖だった。
先端には、共和国の紋章が入った金の装飾が嵌められ、下端には陸海空軍の紋章からなる装飾がある。
杖の中ほどにはクレメンスの名が刻まれていた。]
そのうち質草にしようと取っておいたもんだが、
この戦いが終わるまで預かっておいてくれんかね。
[元帥杖だった。]
預けおくだけじゃぞ。
あとで返してもらうからな。
ちゃんと、おまえさん自身で返しに来るんじゃぞ、マチス。
[だから死ぬなよ、と、言外に告げる。]**
− 臨時元帥府 −
[コンラートの接近に一瞬、身構えたけれど、彼が険しい表情で告げたのは、乗艦させてほしいという依頼だった。>>134]
── …、
[即答せず、その目を見つめ返したのは、コンラートの心を支配しているものが悲嘆であるのかを確かめるためだ。
自滅願望のある人間を艦に乗せるつもりはない。が、]
狙われている自覚がありながら、囮を買って出るのか?
[天使憑きの運の強さを過信しているわけではあるまい。
これは彼が未来を掴むために必要なことなのだろうとわかる。]
── 渡し賃は頂くぞ。
[それで決まりだった。]
[二人とも狙われている、という警告には、額に手をあてる。]
ああ…
[自覚してなかった、という顔。]
おれ、ハンサムだから、どうしても目に止まるんだな。
コンラートもいい線いってると思うけど。
ま、身だしなみを一層、整えておくことにしよう。*
準備は万端かね、船長。
[慌ただしく動き回る最中、ダーフィトとコンラートが立ち話しているのに行き会った。]
共和国軍の物資をタダで使いまくれる、滅多に無い機会だ。
悔いのないようにしておけよ。
[支援は惜しまない旨を伝えておく。
死ぬな、とも期待している、とも言わなかった。
そういうのはもう、とっくに伝わっていると思っている。]
して、赤毛の小僧。
[コンラートに向ける呼びかけは粗雑で親密なもの。
"親友の孫"と良くつるんでいる小僧、の認識である。]
おまえさん、また伝説を増やしおったな。
死なずの英雄がそんな冴えない顔で、どうした。
[先の会議で顔を見かけた時から、気にはなっていた。
滑走路の連中>>82がざわついているのは、既に耳にも入ってきている。]
天使相手の戦の最中だからな。
おまえさんへの風当たりもますます強くなろうが…
おまえさんが連中の仲間でないことくらいは、ようわかっとる。
なにせおまえさん、不器用じゃからな。
[裏表のない真っ直ぐな性格だ、と評してからから笑う。]
ほれ、しゃんとせい。
そんなしかめっ面では幸運も逃げ出すわ。
空に突破口をぶち開けるのはあの宇宙馬鹿の仕事だが、
その先を拓くのはおまえさんの仕事かもしれん。
ヤケを起こすなよ。
己の持っておるものを、もう一度よく考えるとええ。
[ひとしきり説教ないし激励のようなものを垂れて、
ではな、と軽い調子で敬礼した。**]
− 《シャドウ・バレス》 −
[艦に戻ると、班長たちを集めて、次の作戦を告げた。]
ロワール軍の皆が援護してくれるそうだ。
逞しい騎士たちを引きつれて遠乗りにでる姫君さながらだな。
[囮という危険な任務であることを男たちは不敵な笑いに変える。]
いろいろ評判のお客人も乗るが、お節介は焼かなくていい。
一人前の男だ。
おれたちはいつもどおりに自由の風に乗って駆ければいい。
今日はゆっくり休むんだぞ。
[全員で、失われた仲間たちに黙祷してから、散会した。]
[ダーフィトはその後、今日の戦闘で破損した部分を中心に艦内を巡回する。
クレメンスが保証したとおり、燃料も弾薬も十全に補給されていた。
甲板や舷側の穴はありあわせの材料で埋められ、見た目で明らかに補修箇所とわかるものの、丁寧にヤスリをかけて、ひっかかりのないよう仕上げてある。
戦場では、わずかな躓きが命取りになるとわかっている人間の仕事だ。]
愛されてるってのは、いいもんだねえ。
[艦の整備状況を把握したところで、自室に戻って自分の”身だしなみ”を準備しておくことにした。]
[細い鋼糸のメッシュをなめし革で挟んで強化した戦闘服に、天使の光で視力を奪われないための偏光ゴーグル。
愛用の二刀流ガンソードは、かつてマチスがダーフィト専用に調整してくれたものだ。
左手用のガンソードにだけ、撃鉄の側に黒いボタンがある。
ギミックの切り替えボタンだ。
押し込めば、銃把を握った拳からブレードの先まで青いオーラが包み込む。]
使わずに済めば、それに越したことはないけど。
[コンラートからの警告は真摯に受け止めている。
ちゃんと機能するのを確認してガンホルダーに納めた。]
[天のいと高きところ、清浄なる神の木にそれは実る。
人の形を成す命の種子、聖なる神の種。
あたらしき人の子を、完全なる人を宿す生命の木に。
その種子を預かって、地上に降りた。
赤子の形に姿を変えた種子は、あたたかで柔らかかった。]
[あの子は覚えていまい。
天の樹から離されて、不思議そうに天使を見上げてきた子は、
小さな、その小さな手を差し伸べて来たのだ。
その手に触れた時から不思議な心地がした。
何故だか、心までがぽかりと温まったような気がした。
あの時に繋がれたのだろう、この絆は。
あの時に、小さな手に繋がれてしまったのだろう、この心は。]
( ────… 繋がっているよ )
[今も。あの頃>>2:=27と同じに。
糸は、光の糸は───、心は。今もなお。]
( だから、泣くのはおよし )
[愛しい子。と、繋ぐ響きは宇宙をこえて、
かつての幼子にも響いたろうか。
そうして語りかける、天使もまた───…]
( お前に 会いたかった )
[本当は。
本当は…会わぬままあれば良かったのかも知れぬ。
地上に撒かれた希望の種、
これは人の子が不遜を為さずに地上にあったなら、
種は芽吹くことなく、そのまま人としての生を終えただろう。
天使降臨の奇跡が顕現することはなく、
人々は、依然として無知なる幸福の裡にあったのだろう。]
[けれど。]
[人の子らはやはり、大いなる過ちを犯した。
そのあまりなる無知と思い上がりは、粛清されるに値する。
既に裁定は下された。
人間は地より粛清されねばならぬ。
それが、いかなる悲嘆と苦しみの先にあるのだとしても。
人の子らには不服だろう、不満だろう。
地に満ちる嘆きと混沌の渦は、
人として育てられてきた、愛し子をも巻き込むだろうか。
苦しむだろうか。……悲しむ、だろうか。]
──── 良かった、と。
お前に会えた幸運を喜んでしまうこの心は、
天の御使いとしての道を外れてしまうだろうか。
自らの心で、この争いを……
人の子の不遜をさえ、喜びの裡に捉えてしまうこの心は。
わたくしには天の軍を率いて地に赴き、
人の子を粛清し神の声をあまねく地に響かせる使命があり、
……───お前との再会など、
取るに足りぬ”ついで”に過ぎぬ。
そう、分かって … いるのだが な。
[独り言に返る音はない。
この声は誰にも響くことはない。
そうと知るがゆえに、柔らかなこころは、
隠されることなく零されていく。]
今度はあべこべだよ、マレンマ。
[囁き落とす声は柔く、やさしく。]
今度はわたくしが、お前を待つ番だ。
[深い眠りに落ちた子の安らぎを破らない音量で。]
待っているよ。だから、
…… 早く、目覚めておいで。
[優しい子守歌の如く。
囁いて、大天使は祈るように目を伏せ微笑んだ。**]
/*
帰ってきてふっと村覗いたときに、
この緑色が広がっていたのを見た衝撃と言ったら!
うふふえへへふぁぁ(溶けて転がるなにか)
― 光の御船 ―
[輝ける御船の中、大天使の姿は箱舟を…繭を見下ろしてある。
地上近くに目を向ければ、動く光の姿が幾つか、
流石に当初の大規模な攻勢ではないものの、
そこかしこで人の子への小規模な”救済”は為され続けている。
それに対する反撃も、また。]
……───、
[囁きに似た吐息が僅かに空気を揺らした。
音は音にはならず、大天使は無意識のように
銀の首飾りを手に握っている。
僅か、苦笑が零れた。]
……。
[ゆるりと首を横に振る。
そうして、再び地上へと視線を落とした。
輝ける御船の中、再び天使はじわじわと増え始めている。
人の子らがどう思うにせよ、再び出てきた折には、
万軍の光の槍が、不遜なる頭上に再び振り下ろされる*筈だ。*]
− 《シャドウ・バレス》/出撃の刻限 −
さぁて、人類の手柄をたてに行こうかね。
── 抜錨!
[見送りの人たちへ、敬礼を捧げる。
水蒸気がシリンダーを動かし、漆黒の帆船を空へと解き放つ。]
/*
たまらない。たまらないすぎるのであれだ。ほんとやばい。(語彙
だってほら、そりゃもう嬉しいでしょう。
愛されてるなんてものじゃないよ。
聞いて良い?聞いて良いかな?いいよね??
ほんのり聞こえるくらいが美しいかな。
全部は聞かない。聞かないけどなんとなく。
夢の中でね。ほら。夢だと思ったら本当でしたくらいのね。
ふふふ〜〜〜
[軍が隠蔽工作をしてくれているから、しばらくはナビゲーター任せの巡航である。
ダーフィトはワァズを側に呼んで、左目を調べる。
修復は順調に進んでいるようだ。]
いろいろと驚かされたぞ。
こっちに来てから、新しいおまえを発見してる気分だ。
[いきなりマレンマにブレスを吐いたりとか、マチスに贈り物をしたりとか。
ワァズが自分の守護であることに疑念はないが、オートマタが進化するってあるんだろうか。
歯車の動きに誘われるように、ダーフィトはワァズとの出会いを思い出す── ]
− アリシャスタン王国/6年前 −
[それは城の創建当初からあったとされる塔の最上部。
余人を挟まず話したい、と継母に呼びだされて行ったが、閉じ込められた上に火を放たれた。
なんとか脱出しようと努力を続けていた少年ダーフィトは、煙が吸い込まれてゆく壁の隙間を見つけてナイフをねじ込む。
その先にあったのは、小さな隠し部屋だった。
背後に迫った炎から逃れるように転がり込む。
しかし、そこまでだった。]
神は…寝ておられるのか
[煙のせいで、涙が止まらなかった。]
[視界を闇が覆う。]
…そうだ、が。
アリシャの血がどうした。
( 誰としゃべっているのだおれは。)
[朦朧とした意識が乖離する。]
[覚えているのは、天上が崩れ落ちたこと、空を飛んでいたこと。
そして、金属の奥で駆動する蒸気機関の温かさ。
竜が飲んだ血の温度だと思った。
その日から、ワァズはダーフィトの側にいる。*]
− 《シャドウ・バレス》/現在 −
[メインマストの物見台からの声が、注意を喚起する。]
見えてきたか。
[箱船の繭。周囲にきらめくのは天使たちの群れ。
それが一斉にこちらを見た気がした。*]
― 「撒き餌」作戦と「繭」攻略作戦 ―
[ダミー宇宙船運用による天使軍誘引作戦、通称「撒き餌」作戦の準備は全軍挙げての急ピッチで進められた。
第一部隊、即ち飛行船所属の魔法兵の中から、さらに「通常飛行船に、特定の船の形状・挙動などを模倣した、ある程度の完成度をもつ虚像を被せる幻影魔術」などというニッチなもとい専門性の高い魔法を使える術士を探し、用意した幻影ダミー船が7隻。
もともと形状がそれっぽい船に工作班が即席で外装を取りつけた、遠目に見れば宇宙船に見える程度の模造ダミー船が5隻。
いずれにせよ1度は騙せるかもしれないが、2度は引っかからないだろう程度の偽装だ。だがそれもまた利点ともなろう。]
[これらはそれぞれ、護衛の戦車を伴って地上運搬中であるように見せかけられたり、他の飛行船と共に小規模の船団を組んで移動中であるように見せかけられた。
そして天使たちの反応を誘うべく適度に姿を現しながら、四方八方に散らばっていく。
天使の部隊と遭遇したならば、敵戦力が少数であれば現地の地上兵力と共に交戦し、敵の方が優勢であれば、あるいは指揮官級天使が現れたならば、適度に抗戦しつつ逃げろと命令されている。
逃げ損ねて撃滅される可能性も少なからずあるが、だからこそ移動力と防御力の高い部隊が選ばれた。]
[「繭」攻略作戦の中心は、ダーフィト船長の《シャドウ・パレス》である。
作戦の最大目標は指揮官級天使を撃破することであり、「繭」の確保は二次的目標であった。
この作戦には第一部隊である戦闘機及び竜騎兵部隊が投入される。
また、強襲降下部隊(隊員内通称"飛んでるダチョウ部隊")が組まれ、専用運搬飛行船から"駝鳥"を落下傘降下させて「繭」上部を占拠する試みも実行されることとなった。
撒き餌作戦に敵戦力をなるべく引き付けさせるため、こちらの部隊は交戦直前まで可能な限りの隠密行動となる。]
[第一、および第三部隊は作戦遂行のために出払い、地上部隊である第二部隊は、今も各地で戦闘を続けている。
今や作戦本部となっている砦には、少数の駐屯部隊のみが残っていた。
そして臨時元帥は珍しいことに、次の作戦を練ると言いながら用意された執務室に引きこもっている。*]
[地上を見守る"目"となっている天使から、移動中の宇宙船と思しき影を見掛けた>>159と報告が入った。
星を征く船がそれほど多数存在するかという部分には疑念が呈されたものの、どのような形であれ天に至る可能性がある飛行物体ならば、無視できるはずもない。
各地で交戦がなされたものの、相手の逃げ足は速く、正体が割れるまでにはそれなりの時間がかかったことだろう]
[金緑髪の黙示天使の姿は、その中にはない。
目標は既に定められ、それ以外の行動で戦力を浪費することを良しとはしなかったからだ。
しかし、本来なら加勢に充てられるはずの天使の戦力が、大分削られることになったのは確かだった]
― 箱舟上空 ―
[黙示天使が姿を見せた時、その場は如何なる状況となっていただろうか。
黒の帆船の姿を見たならば、黙示天使は300を超える軍勢を背後に睥睨する]
恥知らずにも戻って来たようだな、人の子よ。
奇蹟の顕現を前に、この地で何をするつもりか?
[黙示天使は問いを投げるが、それへの返答はあっただろうか。
仮に銃口が向けられたなら、黙示天使はそれを返答と見做すだろう*]
− 《シャドウ・バレス》 −
ビンゴ。
[現れた天使は件の”色付き”だ。>>165
音楽的なよく通る声が硬質な響きを伝える。]
奇蹟、ね。 見たくないや。
取舵。砲撃準備。
[箱船と有効射程距離で平行するように操舵を命ずる。*]
[ふわり漂う魂は、世界を飛んだ。
いと高き御船より溢れる天使の間を抜け、
"救済"の光の中に紛れ込み、
喜ばしいこと。
天より生まれた魂は、それを嘉し、
大地で育った心が、微かに痛んだ。]
[そうして空に遊ぶうち、引き寄せる力を感じた。
糸の巻き取られるように魂が呼び戻される。
逆らわずに飛んだ魂は、繭の中に吸い込まれる。
体の準備が整ったのだと知った。
羽化を待つばかりの身体に宿り、魂もまた眠りにつく。
目覚めの前の深い眠り。
死よりも深く、魂は無に近くなる。]
[深く、深い眠りの中で、届いた声がある。
会いたかったと、 揺らぐ波。
良かった、と。 囁くおと。
無窮の眠りの園を満たす、やわらかなこころ。]
[見上げれは、いつも星があった。
手を伸ばしても届かない、
どれだけ望んでも、近づけない星。
けれども、いつも見守ってくれる光。
会いたかった。会えなかった。
───迎えに来てくれた。
大切で、大好きな光。]
[あなたが呼ぶのならば、
深い谷も、怖れず超えていこう。
あなたが待っているのなら、
死も、わたしを留めることなどできはしない。]
[ 早く、 あなたに会いに行きたい。
眠れる御子は、夢の中で手を伸ばす。
初めて光に出会った時、
せいいっぱい、手を伸ばしたあの日のように*]
悔い改める気はないようだな。
神妙にしていれば、祈りを捧げる時間くらいはくれてやったものを。
[しかし
飛空艦が箱舟を射程に収めるように動けば、黙示天使は表情を険しくした]
この船の中には、無辜の民らも乗っていたはずだが?
――まあ、よい。
既に貴様らが、死をもって贖うべき罪を犯したことに変わりはない。
[黙示天使は聖杖を横に鋭く振る。
背後に控える天使らの虚ろな瞳が、まるで開眼したかの如く、一斉に黒の船を見た]
――神の鉄槌は、光によりてくだされる
怒りとは本来、形無きものなれば
[天使らの紡ぐ光は円筒を織り成し、特に底面の円形が眩い輝きを放つだろう。
そして点や線ではなく面の打撃が、《シャドウ・バレス》の舳先へ向け放たれる。
それは破壊というよりは、狙いを乱す衝撃と振動を齎す攻撃となるか*]
− 《シャドウ・バレス》 −
[「繭」の確保は二次的目標、というのがクレメンスの方針だ。>>161
天使は箱船を守るために身を挺して壁を作るかとカマをかけてみたが、返ってきたのは光の柱列による攻撃だった。>>168
脅しか慈悲か、狙われたのは本体というよりは舳先である。
引き起こされた衝撃が荒波のように船体を揺さぶった。]
掴まれッ
[自身も艦橋の手すりを握りながら、振動に耐える。]
地味にキツいことしてくれる。
《ホーネット》、今のうちに出ておけ。
── 騎士さんたちよ、出番だぞ。
[囮を守るべく同行してきた戦闘機及び竜騎兵部隊>>161と、麾下の機動部隊とを繰り出した。*]
[《シャドウ・パレス》が戦闘に入ると同時、地上より追従していた竜騎士たちが一斉に飛び立った。
同時に、タイミングを合わせて飛来した戦闘機隊が上空より攻撃を開始する。
竜の吐き出す火炎と、機銃より放たれる火箭が、"色付き"と他の天使を分断すべく交錯した。*]
魔法弾を?
奴らにも苦手なものがあったか。
[コンラートからの報告に僅かに喜色を浮かべる。
そうであるならば、例の船にも効果があるかもしれない。
魔導砲の開発は功を奏したと言えよう]
他に気づいたことはあるか?
[最前線を駆けたコンラートならば何か他にも見ていないか、と。
些細なことでも拾い上げようと問いかける*]
/*
しかしほんとうにこの天使可愛いなと思うことしきりなのですがどうしてくれよう。
このじじいが仮に同陣営だったとしたら、もふりまくっている図しか見えない。
― 会議後 ―
[ダーフィトに声をかけられ>>129、思考を一旦横へと置く]
あぁ、ありがとう。
クレメンスさんやダーフィトのお陰だ。
ああやって言われなけりゃ、俺は覚悟を決められなかった。
そうか、そう言うものなんだな。
言ってしまえば軍そのものが囮か…。
奴らも、そこまで万能ではないってことだな。
[都市部への攻撃が控えられているのは、あちらにも思惑あってのことかもしれないが、ダーフィトの言>>130は頷ける]
なら目立ってやるのも手、なんだな。
[状況を見て手を変える。
柔軟性が必要なのだろう]
宇宙船は部下に任せても良いとは思っている。
追加の装備が思いつけば戻ることになるだろうが……そうじゃないならこっちの作戦に参加する。
その場合はお邪魔するよ。
俺の場所は残ってるんだろ?
[一緒に来るなら>>132、と言うのには笑ってそう返しておいた]
それならランチャーに細工すれば何とかなる。
天使共が魔法弾を嫌ってたらしいから、魔法付与も追加しておくな。
魔法付与程度なら捕縛以外の用途で使っても邪魔にはならないはずだ。
[捕縛具については、任せろ、と胸を叩く]
……ん?
なんだ、ワァズ。くれるのか?
[ワァズに差し出された掌>>133を見遣れば、光を反射して輝くプリズムが転がっていた。
ダーフィトが言うには、こんなことは初めてらしい。
執事姿のワァズを見上げ、掌に再び視線を落とす]
そっか……ありがとな、ワァズ。
大切にするよ。
[肩を叩くダーフィトに促され、ワァズの掌に転がるプリズムを拾い上げた。
アーティファクトと言われるワァズがくれたものだ、珍しいものに違いない。
どんな素材なのか、何かに活用出来るのか、なんて思考になってしまうのは技術者の性か**]
[飛空艦の長の真意>>169を知ることはなかったが、結果として箱舟に砲弾が放たれることはなかった]
はっ。さすがの貴様らも、奇蹟に手を触れるのを恐れたか?
[光の鉄槌は船を揺らしたが、致命的な損害を与えてはいないだろう。
先のトラオムング襲撃で決定打を与えられなかった黙示天使は、破壊の手順をしばし算段する]
――艦橋に狙いを。
不逞の輩を率いる者に、二度目の慈悲はいらぬ。
[迂闊にも一度は取り逃がした相手へ、黙示天使は視線を定める]
裁きの槍を!
[船体を揺らしたのは、極大の槍を生み出すための時間稼ぎでもあった。
だが――]
――加勢だと?
[竜騎士が一斉に飛び立ち、戦闘機隊もまた攻撃を開始する>>170。
別々の行路より現れたそれらは明らかに、一つの目的のために協調していた>>171]
ちっ!
[黙示天使の間近にいた十数体が初撃に晒され、一瞬で光へ分解された。
あからさまに威力の減じた槍を、黙示天使は憤激と共に投げ付ける。
体制を立て直さんとするも、前進しようとする下級天使は、集中的に攻撃され都度落とされていく]
くっ……前には出るな。その場で身を守るを優先せよ!
[指示を飛ばしはするが、そも下級天使らはそれを耳で聞いて判断しているわけではない。
光の術は強力だが、一度に攻撃出来るのは一方向だけだ。
あらゆる方向を飛び回り撒き散らされる火炎と、上空より連射される機銃により、下級天使の群れは徐々に人間側の望む方向へと追い立てられていった*]
………
[ 続けられた言葉と、向けられる笑み…その率直さと懐深さに、言葉を失う ]
閣下…ありがとうございます。
[ 心広く、暖かい人だと思った。この人に信を預けられるなら、応えねばと、応えたいと心が奮い立つ ]
俺は…確かに不器用で、自分自身の心さえ、うまくコントロール出来ない未熟者です。
[ しかめ面、と言われた顔を一度伏せ、ぐ、と頭を反らすようにして視線を上げる ]
ですが、プロッツェ少佐が、俺に抱かせてくれた夢は、誰が何と言おうと、捨てるつもりはありません。
[ まっすぐな決意を込めて、元帥に敬礼を返す。その瞳から、迷いの陰は消えていた** ]
[アデルが率いる天使の一軍に、混成の機動兵器が一斉に攻撃を開始する。
入り交じる飛翔音は、それだけでも静謐を好む天使の神経を逆撫でしそうなほどだ。
その隙に、移動を開始していたことが、ダーフィトにとって幸運に働く。
光の槍が艦橋を両断したのを見たのは、マストに結ばれた格子状の縄網の途中からであった。]
冷や汗ものだな…
[残りを俊敏に上り切って、メインマストの見張り台に立つ。]
Hey! そこの天使長。
見失っているようなら、おれはここだ。
[挑発的に呼びかける。
足下にはテナガザルめいた形態のワァズ。
帆桁やロープが張り巡らされ、天使の飛翔能力が削がれる空間、
ダーフィトにとっては自分の庭であるこの場所を戦いの場にせんと誘うのだった。*]
― 会議後 ―
[ダーフィトに頼まれたものの準備等で走り回っている時、クレメンスに捕まり>>135臨時元帥府の彼の部屋へと引っ張り込まれた]
驚きましたし、緊張しましたよ。
でも、必要なことだったんだってことは分かってます。
クレメンスさん達に言われて気付きました。
[労いの言葉を受けながら、浮かべるのは苦笑。
相当緊張した、と言う面持ちだ]
何を探してるんです?
[荷物の山を引っ掻き回すクレメンスに問いかけると、ややあって黒樫の杖>>136が引っ張り出された。
何となく、見覚えが無くもない]
……これ元帥杖じゃないですか。
預かっててくれって、むしろ今持ってなきゃいけないものでは!?
[続いた言葉>>137でクレメンスの意図は知れたが、臨時とは言え元帥が象徴を手放すのはどういうことかと。
驚いた顔で言い返した]
いやまぁ、貴方でしたらこれを持とうが持つまいが変わらないでしょうけど。
[伝説と化しているクレメンスならば、その存在そのものが象徴だ]
俺が持ってて良い物じゃ無い気がするんですけどね…。
[技術開発部の主任とはいえ、一軍人に過ぎない。
それでもクレメンスが生きて帰って来るように、と願い預けるというならば。
クレメンスの名が刻まれた元帥杖を両手で受け取る]
─── 必ず、この手で返しに来ます。
貴方も、その手で受け取ってください。
[願いを同じように返して、右手で元帥杖を握り、握り手を左胸の上へと当てた。
己の命を以て誓いを立てる**]
― 執務室 ―
[広い室内の奥、乱雑に物が散らばるデスクで、臨時元帥閣下はなにやら片付けにいそしんでいた。
これまでの戦闘の経過であったり、今後の作戦計画であったり、戦死者の報告書であったり。そんな書類を束ねて揃え、金庫の中へと片付ける。
暫くそんな作業に励んだ結果、部屋の中はそれなりに片付きつつあった。]*
/*
>>176
「さすがの貴様らも、奇蹟に手を触れるのを恐れたか?」
これ好きw
さすが過ぎる。アデル天使の鏡だ(拝む
─ 回想 ─
[マチスへと元帥杖を預けた時。
願い返されて、己はにやりと笑い、彼の左胸に置かれた拳に自身の拳をこつとぶつけたのみだった。
言葉はいらんだろう、という仕草で。
まあそう固くなるなと肩を叩いて。
そのまま、慌ただしく別れたものだった*]
[投じた槍は過たず艦橋を貫いたが、混戦の中にあった黙示天使は、戦艦の主が既にそこを去っていたこと>>183を知らなかった]
[次にその居場所を知らせたのは、見張り台より掛けられた声>>184]
どこまでも私を愚弄する気のようだな……。
[マスト付近が翼あるものにとって不利であることは、遠目にも見て取れた]
悪いが、私は猿の真似をする気はないのでな。
[今は異なる地へ赴いている影翼なら、或いはそのような状況を得意とするのかもしれないが。
黙示天使は誘いには乗らぬとでもいうように、ダーフィトのいる辺りへ光の槍を落とす]
さて、そなたを刺し貫くが早いか、船が壊れるのが早いか。
[己が得意とする領域からでも、船を墜とすことは出来ると自負を見せる*]
[ 喜色を浮かべたマチスの声に、役に立てたかとコンラート自身も嬉しくなる。我ながら単純なものだと思ったが、事実なのだから仕方ない ]
俺の見た限り、指揮を執る天使は三人…そのうちの一人が、あのいけ好かない大天使です。
残りの二人のうち、一人は光を、一人は影を操るみたいです。
二人とも、自由意志で動きはするようですが、大天使の命令が最優先のように見えました。
[ 実際に戦って得たデータは、恐らく、軍の誰よりも詳細だろう。何しろ、あの天使達の戦いぶりを直接見届けたものは大概命を落としている。
伝えられる限りを告げてから、少し逡巡して、コンラートは小さく声を繋ぐ ]
どうも、俺は奴らの気に染まないみたいで…まあ、当たり前だとは思うんですけど。
二度程、直接殺されそうになりました。
[ その一度が、左肩に怪我を負って帰った時だとは気づかれたか。しかし、詳しい事を話す暇はないとばかりに早口で続ける ]
…なので、囮作戦なら、俺が表に出るのが適任だと思います。後でダーフィトに話をつけるつもりです。
[ 最後だけが、かろうじて事後報告ではない、というだけの、ぎりぎりの報告を、わざわざ会議中にしたのは、無論わざとだが、マチスなら呆れはしても許してくれるのではないかと思っていた** ]
[常であれば、目的地へは最短を駆ける。
だが、今回はいつもよりも慎重を期していた]
……何がおきても不思議ない以上、可能な限り潜んでいかんとなぁ。
[そんな意図から、文字通り影から影へと渡り行き、辿りついた先で見たものは]
……おお?
これは、また……。
[目的の砦近辺まで辿りついた影が目にしたのは、どこかへ移動していく船の姿。>>159]
他にもあった……と言う事か?
いや……それにしては……。
[この状況で、どこへ向かおうというのか。
そんな疑問もあるし、何より、それだけの数を作り出せるものなのか、というのもある。
とはいえ、見過ごせるものではなかろう、という事もあり]
……報は、上げておくか。
……何やら、ひとの子らは天犯す船を増やしている様子。
妙な違和感も感じますが、放置するわけにも行きますまい。
[一先ず、投げかけるのはこんな報せと]
一先ず、ひとの子の砦に潜んで参ります。
先には人気が無かった場所が賑わっている……というのは、何かあると思われますので。
[これから己が無さんとする事]
― 臨時元帥府 ―
……さて、それじゃあ、いくか。
[天の響きにて大雑把な報告をした後。
その辺りに散歩にでも行くかのような口調で呟いて、ふわりと周囲に影を纏う。
よほど感覚が鋭いか、強力な探知の魔法でも使わない限り、その気配を捉えるのは容易くはない。
その事と、部隊の大半が出払っている事。
それらの要素は影を奥へと容易く誘う]
……ふむ。
一転、静かだな。
最低限だけ残して出払いでもした……か。
[小さく紡ぎ、内部を移動する。
途中、幾度か警備の者とすれ違うが、その悉くを影に捉えて意識を失わせた。
命までは奪っていないため、いずれは目を覚ますだろうが]
……ん……。
[ふと、目に留まった扉。
その先に、人の気配を感じとる]
……留守番要員……というわけでもなさそうだが。
こうも静かでは、得られるものもないしなあ。
[そんな呟きと共に、そちらに近づいて。
何の前触れもなく、執務室の扉を開けた。*]
/*
よく考えたら、天使に関してはすっかりマチスが情報弱者であった。
恋囁きとしては、若干つまらないけど、致し方あるまいと、許してね。
[本来はガンソードの二刀流がダーフィトのスタイルだが、今、左手はあけてある。
張り巡らされたロープの端にかかる滑車、それを掴んでスライド移動するためだ。]
新しいオモチャもあるしな。
[マチスが持たせてくれたハープーン付きのワイヤーランャーガン>>174の位置を確認するように、ベルトに指を伸ばした。
もう一本のガンソードは背負い式のガンホルダーに納めてある。
その間も、視線はアデルから離さずにいたが、]
[アデルが再び光の槍を手にしたと見るや、見張り台を蹴ってロープに体重を預ける。]
ツレない天使だ な …!
[すべて言い終わらないうちに、投擲された光が見張り台を打ち砕き、いまだ滑空途中であったダーフィトの身体も宙に投げ出された。]
── …ワァ
[ズ、と、これも言い終えないうちに、ダーフィトは飛竜変形したオートマタの背に受け止められていた。]
ありがとよ、
[ダーフィトは飛竜を駆ってアデルへと向かわせる。]
船長たるもの、船員を守るのは鉄則でね。
[まずは挨拶代わりの威嚇射撃を。*]
― 執務室 ―
[気配を感じた、というわけではない。
単に、扉の開く音を聞いただけだ。]
なんじゃ。
ノックぐらいせい。
[声を掛けた後で、扉の向こうに誰もいないことに気づく。
───いや。いるだろう、と思えばその周辺が不自然に翳っている気がした。]
最近の天使は礼儀がなっとらんな。
姿くらい見せんか。
[勘と推察だけで、そんな声を掛ける。]*
― 《シャドウ・パレス》―
[ 初めて乗船した空賊船は、船長同様、どこか空賊らしくない気品めいたものを感じさせる乗組員達の一糸乱れぬ連携によって運行していた ]
下手な軍船より、統率とれてないか?
[ 呆れとも感嘆ともつかぬ感想を、思わず口にしたら、聞きとめた乗組員の一人に当然といった顔で笑われた ]
船長。
[ 作戦地点である繭に近づく間に、コンラートは真顔でダーフィトに声をかけた ]
俺は、あの子がまだ生きていると信じている。
[ あの子、というのがマレンマを指すとはダーフィトにも伝わっただろう ]
だから、お前をぶん殴るのは、天使との決着がついた後だ。
[ そこまでなら、我慢する、と、言わんばかりに告げたのは、だからそれまでは互いに生きるのだという決意の現れでもあった* ]
― 執務室 ―
[影に潜む隠形は、未だ解いてはいない。
にもかかわらず、こちらの存在を言い当てるような声>>199に、く、と低い笑みが漏れた]
礼儀とかいうのは、華々しく表立つ面々に求めてもらいたいねぇ。
[笑い帯びた声が大気を震わせる。
薄墨色の影が揺れ、そこから、黒衣を纏った姿が浮き上がる。*]
そも、俺の務めはそんなものとは縁遠いのでな。
期待されても、応える義理はない。
なんじゃ。
やはり天使か。
それとも、死神かね。
[隠形解いた相手の姿を見て、眉を跳ね上げる。
天使、という言葉のイメージからは、相手の姿はやや外れていた。
地面から湧く刃。影の矢。
報告書にあったそんな言葉をふと思い出す。]
なるほど。おまえさんが"壊し屋"かね。
[各地の施設を破壊していったものたちを、現場の兵たちはそんな名で呼んでいた。]*
― 「繭」上空 ―
《シャドウ・パレス》の船長と"色付き"の天使とが接近距離での戦いに移行した頃、低空から数機の飛行船が上昇した。
昔ながらの、動力を最低限にした飛行船だ。
ほぼ音もなく上がる船体は、鏡のように磨き上げられている。
光を反射し、空の明るさに紛れる試みが、天使に通用するかは不明だが。
これらの飛行船は、各々四角い格納庫を吊り下げて、「繭」上空に接近した。
たちまちに飛来する迎撃の光の矢に晒されながら、格納庫を投下する。]
[投下された格納庫もまた光の槍に撃ち抜かれてバラバラになっていく。
その破片の間から、さらに飛び降りるものたちがあった。
自律式二足移動軽機関砲、通称"駝鳥"たちがパラシュートを広げながら、次々と「繭」に降下を試みる。
「繭」の上部に取りついてしまえば天使の攻撃も大胆な物にはなり得ないだろう、という推測。及び、「繭」へ直接攻撃を仕掛けられれば、敵兵力をさらに引き付けられるだろうという思惑であった。]*
/*
墓落ちの掛かる更新直前は、落ち着きませんね。
(リアルで部屋の中をうろついているひと)
あ。私の復活ログ用意してないや。
− 箱船上空 −
[アデルの背後、繭に包まれた箱船が浮かんでいる。
先程、コンラートは、「あの子がまだ生きていると信じている」と言っていた。>>201
それに対して、ダーティトは突き放しも慰めもしなかった。
生きていてほしいと願うのはわかる。
だが、コンラートが「帰って来てほしい」と思っているのは、ああなる前の”弟”なのではないか。
自分の眉間を指でグリグリとやっていたが、
「お前をぶん殴るの」をコンラートに保留されると、その顔を正面から見やったのだった。]
遅延の利息はなしで頼む。
[嘘つきを自称して、剽軽な物言いを常態にしている男は、
仰せのままに。努力する。
そういうのと同じ口調で、コンラートの決意を胸に納めた。]
死神と一緒にされるのは、心外だな。
あちらとは領分が全く違う。
[死神かという疑問に、ほんの少し声音が冷えた。
己が一般的な天使の在り様と大きくかけ離れているのは承知の上だが]
壊し屋、というのも一体どこからでてきたんだか……ったく。
[己が行いからそんな通称が出来ていたとは思いも寄らぬまま。
影はは、とひとつ息を吐き]
ま、ここまで来て名乗らんというのもなんだしな。
俺は影。
光の下に在りてその輝きを支えるもの。
告死の影翼シメオン・シュネーグレックヒェン。
[一転、静かな口調で淡々と己が在り方を告げた後、名を告げて]
……強き意志持つひとの子。
きみの名を請おうか。
[対する男は、裁きの日に見て記憶した一人。
強き意を持つと判じた者。
故に、名を名乗る事に躊躇いはない。*]
[そして今、アデルに、髪の一筋も靡かせることなく鉛弾を叩き落とされ、]
とっとと来い、 コンラートっ!
[思いっきり他力本願を叫びつつ、飛竜の能力を駆使して天使の光を躱しながら、アデルに肉薄しようと試みる。
銃がだめなら剣だ、と言わんばかりに。*]
[ 箱舟の繭に近づいて間も無く、金緑の天使が現れ 《シャドウ・パレス》に攻撃を仕掛けてくる ]
狙い通り、だな。
[ 指揮と応戦はダーフィトと、支援の部隊に一旦任せ、コンラートは格納庫に向かった。
そこには、機体の修理と整備を済ませた愛機が積まれている。
機体の魔導装甲は更に強化され、機銃の他に魔法強化を施したワイヤーを発射する捕縛銃が装備に加わっていた ]
[ダーフィトとの戦闘の最中。
迎撃に向かう下級天使の動きで、敵の新たな部隊が到着したと気付く。
単なる飛行船であれば、対処法は変わらずだったが――それは巨大な四角い箱を、箱舟の繭へ向けて投下した>>206]
なっ、あれは――
[一瞬意識が削がれたのは、ダーフィトに見咎められただろうか。
黙示天使の視界は、脚の付いた機関砲が繭の上部へ降りていくのを捉えた。
見慣れぬ兵器であったことが、黙示天使の警戒を高める]
動ける者は、箱舟へ降りよ!
あの機械どもを、箱舟へ居座らせてはならぬ!
[それは飛行部隊や飛竜部隊への対処より、繭の防御を優先せよというもの。
即時の判断が出来ぬ下級天使にとって、そのような移動をさせることは大きな隙となる。
祝福を受けた黙示天使の手勢は、目に見えて数を減らしていく*]
指揮は3人か……その人数であの軍勢を率いてるとはな。
一番上がアイツか。
[コンラートの情報は詳細で、後で全体にも伝えておく必要があると思えるものだった。
きっと重宝されることだろう。
逡巡するような気配には、言葉が発されるのを待った]
殺されそうになった、って……じゃああの時も。
[最初の襲撃での怪我がそうであると知り、驚くような声が通信機を伝う。
心当たりがありそうな様子に問い質そうとしたが、それよりもコンラートが口を開く方が早くて]
言いたいことは分かるが……
……仕方ないなぁ。
操縦出来なくなる、なんてことはないようにしてくれよ。
うちの
[言い募ろうとしたのを止めて、コンラートのやりたいようにやらせることにした。
ただ1点については厳命というような態で告げる]
― 作戦準備 ―
[クレメンスが組み上げた作戦の準備が着々と進められていく。
その中でマチスはダミー宇宙船の形状の監修をすることになった。
幻影ダミー船を担当する魔法使いには形状と挙動を伝え、模造ダミー船を作る工作班には外観の設計図を描いて渡した]
[指揮官達にはコンラートから伝えられた、敵指揮官の特徴を伝えておく。
色つきの天使、という点で見分けはつけられただろうが、光や影を扱うという話はあまり出回ってはいなかっただろう。
接触時の注意事項として情報は全体へと伝わっていく]
[技術者であるマチスが戦準備でやれることは限られている。
それでもマチスは現場に出て準備する者達の姿を眺めた。
彼らは、己が発した言葉を受けて動いてくれている。
自分がこれだけのことを引き起こしたのだ、と言うことを自覚するために]
[その傍らでダーフィトに頼まれたランチャーの調整を行い、他にも特殊な整備が必要なものの手伝いをするなどして、時間は流れていった]
──── そう言うわけで、トラオムングはしばらく待機。
今のうちに出来る限り調整を終わらせてくれ。
[借りた通信具を通じてトラオムングにいる部下に、作戦内容を伝え待機の指示を出す。
万一、指揮官級の天使が現れ攻撃を仕掛けられた場合は、適度に応戦しつつ、戦闘離脱して相手を撒くよう指示しておいた]
俺達の夢のために軍が動いてくれている。
啖呵切っちまったからな。
万全に頼むぜ。
[分かってますよ、と溜息交じりの声を聞きながら通信を切った*]
― 《シャドウ・バレス》艦内 ―
[作戦決行の時、マチスの姿は《シャドウ・バレス》の中にあった]
よぅ、元気にしてたか!?
あ? うっせーよ、まだ出来てねーよ悪いか。
[出発前、艦員達と再会を喜び、3年前の会話を持ち出したのを突っ込んだりして笑い合う。
長くは続けられなかったが、積もる話は終わってからで良い。
今はやるべきことをしなければ]
あれからメンテ怠ってねーよな?
土産持って来たぞ。
[そう言って取り出すのは、軍から融通してもらった蒸気機関製の魔力ブースター。
それを魔法を使える艦員へと渡す]
これで防御壁もちったぁ強化出来んだろ。
この艦は、落ちて欲しくねーからな。
[そうして出発ギリギリまで艦の強化を行った]
[出立後は他の艦員と共に艦内にて時を待つ。
場合によってはフライングユニットで遊撃する心算で機体を持ち込んでいたが、さて、誰かに何か言われたかどうか]
始まったな。
[艦橋とは別の場所から外を眺め、艦体が揺れるのを壁にしがみ付いて耐えたりする。
見たところ作戦は順調、と言ったところか*]
おぅ、しっかりやってこい!
[出る、と言う声に明るい声を返す。
負けるなどと微塵も考えていない声。
運は自ら引き寄せるものだ*]
[ 飛空艦の上に十分な長さの滑走路はない。だから離陸は半ば落下しながらになる。魔法強化が施されていても、操縦者の腕を要求されるところだが、コンラートにとっては、慣れた過程だ ]
Take off!
[ 蒸気の熱が醸す白い気流の雲で空に軌跡を引きながら、一度飛空艦の下方に沈んだ複葉機は、艦の影に隠れる形で旋回し、丁度、金緑の天使とダーフィトの交差する空域の直下から、躍りあがるように、ぐんぐんと高度を上げた ]
相変わらず、無茶やってやがるなっ!
[ なんでまた一人で飛び出してるんだ?と、経過を知らないコンラートは呆れた声を上げ、同時に機銃を天使に向けて連射した ]
天使だの悪魔だのには詳しくないが、
そうか。領分が違うか。
[どこか不快げな気配に、笑み浮かべる。
感情らしきものがあるようだ、とは口に出さぬ感想。
名乗られて、名を問われ、ふんと鼻を鳴らした。]
じじいで構わん。 …とはいかんか。
ロワール共和国元帥、クレメンス・デューラー。
今は、頭に臨時、とついておるがな。
[名乗りを返し、やれ、と椅子から立ち上がる。]
用件を聞くのも野暮であろうな。
だが、おまえさんはそこらの天使よりは話ができそうだ。
一つ聞かせてくれんかね。
人間が、粛清でもなく空を諦めるでもない道を模索するのは、完全に無駄、と思うかね?
[デスクの前に出ながら、腰の軍刀に触れるでもなく、問いかける。]
船を増やしている───…?
[影よりの報に、大天使は眉を顰めた。
地上の様子を眺め遣り、顎を引く。]
良い。それらへは、わたくしが当たる。
シメオン、アディリエル。
そなたらは、己の務めを。
[人の子の砦に潜むという影へも、きびとした諾が返る。]
― 光の御船 ―
………あれか。小賢しい真似をしてくれる。
いかに数ばかりを増そうとも、空を飛ぶなど叶わぬものを。
[地上を見遣れば、影の報告にあった通りに、
地上や中空に幾つかの船団らしきもの>>160が見て取れる。
それらへと向け、白い指先が示された。]
あれら不逞なる船団に裁きを下せ。
再び空を舞うこと、許してはならぬ。
[そうして幾つかの下級天使らの群れが、
それら偽りの宇宙船へと向けられた。
だが。
そうした動きが天使らの手勢を散らしたには違いなく、
黙示天使の得られたはずの加勢は、その数を減らすことになる>>164]
[天使が箱船と配下の指揮に気を取られた隙を見逃しはしなかった。
おりしも地上部隊が運び込んだ鏡面>>206の反射を利用して、姿をくらまし、そこから急浮上して襲いかかる。
二撃はない、と覚悟を決めて、左手のガンソードのサイバネ連動ギミックを発動させた。]
命の味を、知れ!
[刃がまとう青いオーラは生命力そのものをエネルギーに変えたものだ。]
[だが、まだ届かない… !
歯を食いしばった瞬間に、薙ぎ払うような機銃の援護が送り込まれる。>>220
もうひと羽ばたきの勢いで、ブレードを振り下ろした。*]
(それにしても、)
[二人の天使に警告を告げたのは我ながら。
もしや、人の子を尤も侮っているのは我ではないか。
そんな疑念が大天使の心に僅かなる影を落としている。
見下ろす地上に近く、繭の近くに人の子の船が見える。
アディリエルの対する、あれが件の船だろう。
天使らの光も見える。………、が。
本来よりも手薄であることは事実で。]
…………、出られるだけの者を集めよ。
[未だ”生まれたばかりの”天使に、さしたる力は期待は出来ぬ。
けれど今は、それすらも貴重な戦力となりそうだった。
指示を下し天の声を投げるのは、眼下へと向け。]
アディリエル。 足りるか?
[投げたのは、ごくシンプルな問い。
出来るか出来ないか、ではない。
出来ることは既に”知っている”
けれど、今は手勢の薄いことも分かってる。
足りぬというならば、それは光の天使の責ではあるまい。]
……元帥……か。
なるほど、道理で落ちついている。
[相手の名乗りに零れ落ちたのは素の感想]
ま、要件は、な。
きみたちが何を為そうとしているのかを眺めにきたのがひとつ。
後は、お察しを、という所だ。
[何のために潜入してきたかを隠す心算もないから、さらりと返して。
向けられた問いに、僅か、真紅を細めた]
…………中々、難しい質問だな。
完全な無駄、というのは、俺という個は好まん。
そして、思考を止めぬのは、ひとの子の持つ力だろう。
[ひとの子の間に潜み、近しく見るが故の思考。
それは天界の異端の影だからこそ零れるものか]
とはいえ、明確な是非を言霊とするのは、俺の在り方に反する。
……俺は、主の光の下にて彼の方を支える影。
此度の降臨の行く先に、個の思考を挟むわけにはいかん。
……ま、そんなわけで、俺が言えるのは。
無駄と思わんなら相応足掻け。
ってだけだな。
[一転、軽い口調であっけらかん、と紡ぐ。
その周囲ではゆらり、と影が揺らめいて。*]
/*
定期的に天使陣営が私を殺しに来るよね
シメオンもなーーーーー
ほんと、相応しい主でありたいですね…(顔覆いながら
[紅眼の天使の答えに、く、と笑いを零した。]
どうやら天使も軍隊も変わりはないようだな。
命令あれば戦うのみか。
だが、その言葉聞いて安心した。
天使を滅ぼしつくす以外に空を目指す術がないというのでは、ちとあやつも荷が重かろうからなあ。
[くかか、と短く笑って軍刀に手を置く。]
機会があれば儂が言っていたと他のやつに伝えてくれ。
まだ目はある、とな。
[纏う空気を文字通り変えた相手へ、いろいろな意味で場違いな依頼をした後、ふっと体を沈めた。
踏み込みからの閃。
老いたりとはいえ、身体を鈍らせていた覚えはない。
一太刀なりと浴びせんという気迫と共に、逆袈裟の一閃を抜き打ちに放つ。*]
あの……男……
生命の、力を……!
[天の響きを紡ぐ余裕はない。
ただ、間近に見た相手の切り札への脅威が漏れ聞こえる]
[視界を掠め飛び去る複葉機は、見知った形状をしていた]
"天使憑き"……よくも――
[しかし、そちらへ意識を割く余裕は与えられない]
…………!
[聖別の剥がれた杖をブレードが断ち割り、聖衣をも大きく切り裂いた*]
― 《シャドウ・バレス》艦内 ―
[ダーフィトが色つきの天使に相対し、それを援護すべく現れた竜騎兵や戦闘機らが天使達を分断して行く。
繭へは”駝鳥”達が投下され、それに引き寄せられた天使達が次々に撃ち落とされていった]
見事なもんだな…。
[艦橋に光の槍が刺さった時は冷や汗をかいたが、作戦は概ね順調のようだ。
一丸となった人間の強さは、天使共に引けを取らない]
[戦況を注視しながら、マチスは一度艦内から外へと出る。
戦場と化している場所には近付かないが、それを眺められる場所へ。
そして周囲へと視線を巡らせ、異変がないかを確かめた]
[その視界の中で、ダーフィトが色つきの天使へ
足り、ません……。
[上官の声に、苦痛に耐えながらも答えが返る]
私に、ではなく。
奇蹟を邪魔立てする者を、払うために……!
[己ではなく、箱舟に取りつかんとする不届き者に対する力をと。
懇願に近い声音で訴えるが、それは大天使にどう伝わっただろうか*]
…………、なに。
[聞いたのは天の声。
小さな悲鳴のようにも響くそれに、
大天使は整った眉の形を僅かに歪めた。]
───── 出るぞ!
[大天使の号令に、数多の下級天使が付き従う。
地上から見上げたなら、圧倒的な光が半ば質量となって、
箱舟へと降りかかるかのようにも映っただろうか。]
そこは、否定できんねぇ。
ま、俺はそんなモンとは関わりなく、主の望みを叶えるために動くのみだがな。
[綴る声音に刹那宿るは真摯な響き。
ただ、無機的に命を果たしているのではない、と。
そんな思いが微かに滲む]
まあ、基本的には無理だがな。
天使を滅ぼし尽くす前に、きみらの物量が途切れるだろうよ。
[軽口めいて言い放ちつつ、けれど、影は忙しなく周囲に蠢いて]
……おやおや。
俺が、それを素直に伝えると思うかい?
[場違いな依頼にさらりと返し。
対の短刀を手にしようとして──身を沈める動きが刹那、それを遅らせた]
……っと!
[踏み込みから放たれる逆袈裟懸けの閃。
避けられなくはない、が、それでは向こうに態勢を立て直す時を与える、と判ずるのは早い。
故に、影が選ぶのは左の腕を刃の軌道に翳し、一撃を受け止める事。
そうする事で、逆に相手を捉えんがために]
……告死の影の名において。
[言葉と共に、刃受け止めた手の上に、月白色の華──待雪草が現れる]
クレメンス・デューラー。
きみの死を、ここに、宣する。
[紡ぐ宣と共に右の手に握られるのは、月白色の短刀。
影の刃は、傷を受ける事で捉えた相手の胸へと向けて、無造作に繰り出された。*]
アデル、アディリエル、
持ちこたえよ。
すぐにそちらへと行く。
だからそれまで、
[苦しげに響く声に、常になく大天使の声色も変わった。
このままでは、光の天使は、
自らを天に捧げてしまうのではあるまいか。
そんな予感が、大天使の翼を急がせる。]
[目の前の男に意識の大半を向けつつ、けれど、零れ聞こえる天上の響きは僅かに気を逸らせる。
しかし、ここで急いて仕損じる訳にはいかぬ、と。
そんな思いもあるから、今は何も声には乗せずに。*]
[天使の苦悶の声を、驚愕の裡に聞く。
手応えは、確かにあった。
光から造られた、だが、これは確かに肉体であると思った。
地に下るために、上なる天使は受肉しなければならない、そんな話を思い出す。
彼らもまた、犠牲を払って侵攻の任を務めているのかもしれない。]
[戦うことは、相手を知ること。
そして、
渾身の一撃を出した以上、
これ以上、一瞬たりともここにいてはいけないと、本能が告げる。
が、
天使の声が、コンラートの渾名を口にした。>>235
コンラートが道連れにされる、と思った。]
[最期の反撃を喰らうのを承知しながら、踏みとどまり、砕けた聖衣の奥に、青い気弾を叩き込んだ。
天使の身体に弱点があるかは知らない。
ただ、それを形づくるものの意志を保たせないほどの、気を注ぎ込んだつもりだ。
反動で自分も意識が、 飛びそうになる。*]
ナタリエルさま、……大丈夫です。
[声色を変えた大天使に答える声は、どこか柔らかな、そして宥めるような雰囲気を伴っていた]
私のために、手を煩わせなくてもいい。
……そのお力は、大いなる救いのためだけに。
[その声が己の名を呼ぶのが、たまらなく嬉しく、そして哀しかった。
自分という存在は、何かを為したのではなく為さなかったがために、彼の者を動かしたのかと。
ふとそんな思いを抱いたのだ*]
― 《シャドウ・バレス》 ―
[はた、と。
頭上が光に覆われたように感じ、反射的に天を見上げる。
視界に映るのは眩いばかりの光>>238。
ただの光ではない]
[光を帯びた人の形をした集団だ]
[通信機を介してそれぞれに声を投げる。
マチスは艦内に戻らず、頭上の光を注視した。
眩さで目が眩むなど言っていられない*]
[ひとつ、天使は読み違いをしている。
老将は、"使える全てを"囮に使ったのだ。
故に、ここに影の天使が現れたのは、ある意味では作戦通りだった。
無論、死のうという気はなかった。
だが、死ぬ可能性を含めて、準備はしていた。
あわよくば、ここで仕留められればという思いもあった。
話ができて良かった、とも思っている。]
[鞘走らせた白刃が、相手の腕に受け止められるまでの刹那の時間、そんなことを考えていた。
この天使が部屋に現れた瞬間から、死を覚悟したからだろう。
己の命を使ってどこまでやれるか確かめる気でもあった。]
伝えられたら、で構わんよ。
[依頼への返しに、そう答え、
宣と共に繰り出される短刀が胸に吸い込まれるのを、奇妙にゆっくりになる時間の中で眺める。]
───軍人はな。
[ごふ、と血を吐いて、 わらう 。]
死にどころは、己で決めるのよ。
[囁いて、左手を動かし、
腰に下げていた手榴弾のピンを抜いた。*]
───── 戯けたことを!
[どこか宥めるような、
止めるような声に返ったのは短い一喝だった。
ぴしりとした声が、白き翼の天使を打つ。]
そなたは我が翼、我が腕ぞ。
その為に力を振るわんとして、何とする。
…アデル、アディリエル。名を与えし光の子よ。
お前もまた、我の愛しき子のうちなれば。
[諫めるように激しい口調は、やがて穏やかなものとなる。
彼の裡に動いた心は知らず、語りかけるは我が裡のこと。]
謳え!
[黙示天使の言葉に応えた下級天使らは、ただ純粋なる力を紡ぐ。
共鳴したそれらは、天上の響きのような荘厳なる音を、割れんばかりの音量で響き渡らせる。
天にある者にとっては心地よき響きでも、人の子らはどうであったか]
[その力の焦点は黙示天使の胸の中心、人間であれば心臓があるはずの場所。
黙示天使もまた、己自身の存在を転化するかのように、力をその一点へ集中させる]
[それは気弾により砕かれるはずだった意志を、ほんの僅かに持たせた――黙示天使の存在そのものと引き換えに]
― 同時刻―
「杖の下部を開けてください」
「杖の下部を開けてください」
「杖の下部を開けてください」
[老将が命終えたのと同じころ、元帥杖から音声が流れ始めた。
所有者の死亡を契機として発動する魔法が掛けられていたのだ。
少し調べれば、杖下端の飾りが回り、外せることが分かる。
杖の中には空洞があり、筒状に丸めた紙が収められていた。
1枚は、マチス・プロッツェをこの戦いにおける総指揮官に任命する、という正式な書類である。
もう1枚は、手紙だった。]
「小僧。
後は任せた。
すまんが、儂の夢も一緒に連れていけ。」
[短い文章の後に、クレメンス・デューラーの署名が入っていた。]**
/*
わああ、元帥ーーーーっ!
そしてアデルも最期まで天使である。
「謳え!」 これは死に際名言だわーーー
ふたりともかっけぇよ!
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