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永劫の守護騎士 フィオン は 刃隠術 アイリ に投票した
黒耀狼 ディーク は 刃隠術 アイリ に投票した
銀雪豹 ウルズ は 刃隠術 アイリ に投票した
影雷鉤 ノトカー は 刃隠術 アイリ に投票した
韋駝天 ヤコブ は 刃隠術 アイリ に投票した
刃隠術 アイリ は 刃隠術 アイリ に投票した
闇炎虎 タイガ は 刃隠術 アイリ に投票した
刃隠術 アイリ に 7人が投票した
刃隠術 アイリ は高貴な身分の生まれの為、一度だけ処刑を免れた。
影雷鉤 ノトカー は、韋駝天 ヤコブ を護衛している。
闇炎虎 タイガ は、永劫の守護騎士 フィオン を護衛している。
次の日の朝、闇炎虎 タイガ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、永劫の守護騎士 フィオン、黒耀狼 ディーク、銀雪豹 ウルズ、影雷鉤 ノトカー、韋駝天 ヤコブ、刃隠術 アイリの6名。
永劫の守護騎士 フィオンは、永劫の守護騎士 フィオン を投票先に選びました。
刃隠術 アイリは、刃隠術 アイリ を投票先に選びました。
影雷鉤 ノトカーは、刃隠術 アイリ を投票先に選びました。
韋駝天 ヤコブは、永劫の守護騎士 フィオン を能力(襲う)の対象に選びました。
/*
おぉ、ディークさんが勝ったのか。
なんかタイガさんは負けた方が楽しそうな感じだったし良かった…って今思ったけど皆大体負けた方のがいきいきするよね(
と言いつつ独り言でダイスころころするぜするぜ。
偶数なら私、奇数ならアイリさん、っと→【1(6x1)】
/*
奇数だからアイリさん投票だにゃー。
ってもデフォのまんまですけども。
つか誘惑の時も昨日の投票もデフォアイリさんだったんですけどアイリさん好き過ぎませんかラ神。
/*
ちな、完全獣化で負担が大きいのは、純粋な意味での第四世代じゃないからなのだよな。
鴉に混ぜ込まれた外部因子(龍の遺伝子)が色々とかち合ってて、ひきつってるっぽい。
何気に翼もあるんだけど、その辺りの兼ね合いで引っ張り出せずにいるとかいないとか。
― スラム街 ―
[戦いにおけるスタンスの違いか、戦いを愉しむノトカーの態度はヤコブには余裕めいて見えるらしい。
嗤う表情もきっと癪に障るのだろう。
攻撃を当てようという意気込み>>2:*71を空振らせた二段目の跳躍。
ヤコブの背後を取るための行動は宙返りと言う仕草へと変化した。
頭を下にした時に見えたのは、ノトカーの足元から逃れようとするヤコブの姿>>2:*72。
身を低くされたため、隙在らば突き出す心算だった鉤爪は腕を引いたままで終わった。
尾をくねらせ、宙返り状態の脚の位置に影の足場を作る。
膝を曲げ足場に着地する形になった時、眼下でヤコブの身体が反転した]
へへっ
[こちらを見上げる形となるヤコブと視線を交わすように顔を向けて笑ってみせる]
[届かせることを優先した半円の切先はノトカーの左肩を撫でた。
痛みに軽く表情が歪むが、処置は後回しにして足場を強く蹴る]
おりゃあ!!
[肘を引いたままだった右の鉤爪を突き出し、蹴り出しの速度と自重を合わせ加速してヤコブへと突っ込んで行った*]
[ 黒虎の牙を躱したディークの言葉に、虎が笑う ]
元気で悪いか?
[ その目前で若者の姿が、漆黒の狼へと変ずるのを見れば、ぐるう、と喉奥で唸った ]
そっちの方が男前じゃないか?
[ 軽口を叩く間にも、間髪入れず、狼の爪が襲ってくる。虎は、一度飛び下がるが、前肢を一本欠いたままの動きは、僅かに鈍く、鋭い爪が焔を纏ったままの、首筋に裂傷を刻んだ ]
ガウッ!
[ 黒虎は一声吼えると、狼の右手へと周り込むように駆け出す、駆ける内にも焔は飛び散って、火の粉となって狼に降り掛かった* ]
― スラム街 ―
[思えば戦いを愉しいと思うことが、これまでにあっただろうか。
自分が戦いと遭遇したのは、面倒な追手を振り切る時か、護衛や用心棒の務めを果たす時で。
許される結果は勝利か、無理ならば上手に逃げること。
敗北しても構わないという心境など、今まで一度も至ったことはない。
ノトカーの表情の読み取りに齟齬が生じるのは、きっとそんな過去が理由となっていただろう]
[相手の足下を潜る一瞬、その姿は視界から外れていたから、空中での仕草を目にすることは出来なかった。
だから重量変化の力を借りて身を翻した瞬間、向こうもまたこちらの背後を取ろうとしていたのだと気付かされる。
足場に逆さまに着地するノトカーから、向けられたのは笑顔>>*0]
[片腕で振り抜いた直後の幅広槍は、穂先の勢いを制御しきれず、咄嗟の防御には間に合いそうにない。
ならば、とせめて落とさぬよう、右手で強く握り直した。
あと必要なのは、覚悟と運]
うおおおおおおお!!
[気合いの雄叫びと共に、体軸の位置を僅かに調整して、鉤爪が左肩へ突き刺さるようにあえて受ける。
無論急所は避ける、が、切り裂くのみで逃げられてしまったらこの次の動きには繋がらない。
ぎち、と固めた筋肉は、僅かでも鉤爪が傷口から抜け出すのを阻んだか]
生憎、こちらは燃やすのが専門だ。
[ 冷や水云々には、鼻で笑うように、そう返す。
その言葉通り、火を撒きながら三本の脚で駆ける虎は、狼の動きが止まった瞬間を見逃さなかった ]
グルゥッ!
[ 後脚で地を蹴って、右手から飛びかかり、噛み付く、と見せかけて ]
お返しだ!
[ くるりと、宙で反転しながら、前肢を狼の鼻先に叩き付けた** ]
跳べるのがあなただけだなんて思ってない……よね。
[素の跳躍力は地を走る四足の獣に劣るが。
重力を味方につければわざわざ壁によじ登ることなく高く跳ぶこともできる。
使いすぎると疲れるだけなので普段はほどほどにしているが。
少女の足が壁を蹴る。地面を蹴るのと同じ確かさで。
再びの低重力下での跳躍は、少女の身体を女性の頭上まで運んでいく。
ふわりと飛び上がっての最高到達点を通り過ぎる間際、
少女は円月輪を持った手を本来の地面、そこに跳び下りているであろう女性に向けて突きこんでいた**]
お前、も――
[痛みに顔を顰めながら、半ば気合いで左腕を持ち上げる。
叶うならばノトカーの右手を掴み捕えるため]
墜ちろぉっ!!
[そして、自分の出せる最大限まで重量を一気に上げた。
屋根の梁が強く軋み、やがて耐え切れぬようにべきべきと、柱を内へ傾けるようにしながら崩れていく。
その瓦礫と粉塵の中へノトカーを引き摺りこもうとするが、負荷に耐え切れず傷口が血を噴き、掴む左手の力が弱まるのが先か*]
/*
ふひひひひ、楽しいw
変な笑い出るw
丁寧に受けてもらって大変ありがたい。
こっちは上手く返せてるのかどうか。
動かして思ったけど、この時期まで来ると”影”はもうハイスペッカーでしか動けないかも知れないな。
影の『新種』で『始祖』ってのも広まりつつある頃合だしなー。
未熟人格は作れそうにないw
つかそれ、結構めーわくな専門だよなっ!
[突っ込み返しつつ、黒の動きを追う。
火の粉の舞が齎した一瞬の隙──さすがに、それを見逃してくれるほどには甘くない]
……ちっ!
[右側から飛びこまれ、とっさに退こうとするものの、残る痛みがその動きを遮った。
それでもただ噛まれるわけには──と思った矢先、目の前に前肢が振り上げられて]
やってくれんじゃ……。
[引くか突っ込むか、悩むは刹那]
ねぇか!
[ここで離れるとまた、距離を詰めにくくなるから。
一声吼えて左前脚に力をかける。
そのまま横へ飛んで、回り込むのは左側面。
狙うのは跳躍から、首筋へと噛みつく事。**]
[一度引き摺り込まれてしまえば後は落ちるだけ。
ヤコブの左手が離れようとも、落下から身体を救うために影を繰るには時間が足りなかった。
半ば瓦礫に埋もれる形で身体が地面へと打ち据えられる]
〜〜〜〜〜ってぇ…… でっ!
[粉塵立ち込める中に上がる呻き声。
続くようにして上がった痛そうな声は、頭上から落下してきた瓦礫片によるものだった]
[瘤になりそうな額の痛みに右手を添えながら、瓦礫を蹴り退けたりしてどうにか起き上がる]
豪快にも程があるだろー…… っとと、
[起き上がれはしたが、足元がいくらかふらつく。
頭をぶつけたこともそうだが、今の落下で少なからず脚にもダメージを受けたようだ。
打撲によるだるさが脚を支配している。
切り傷による出血を抑えることは可能だが、打撲はどうにも出来なかった。
共に落ちたヤコブも起き上がる頃だろうか。
仕掛けるよりも先に左肩の出血を止めるために右手で肩の傷を撫でた]
一旦外出る? それとも継続?
[頭上にぽっかりと開いた穴。
月明かりが降り注ぐような形の室内は薄暗く、影に入ってしまえば相手の表情も読み取りにくい。
夜目が利くノトカーはどちらでも構わないが、相手に合わせるべく問いかける**]
─ スラム街・路地 ─
[>>*5二手間で跳び上がった屋根から見下ろす私を見上げる少女の顔には、少なからず驚きがある。
それが、こちらの跳躍にか、彼女の動きへの対処の冷静さにか、どちらに対してかは分からぬものの]
跳べるだけ、ではないけれど。
[人より優れた聴覚が拾った呟きに声を返すも、>>*6彼女の動きの方が早かった。
獣に変わった腕で飛び掛かったがその跳躍を留めることは出来ず、わずかな手応えを残すのみに終わる。
追撃に出るか体勢を整えるべきか、と思いながら少女が向かった壁へと視線を向けると重力を操っているかのような軽さで跳び上がる>>*10少女の姿]
─ スラム街・路地 ─
─っ、や…っ!
[即座、地に着いたままの腕に重心を乗せて脚を振り上げたのは頭上を取られた事への警戒心。
それと同時、膝下のベルトのフックに引っ掛けただけだった鎖が外れ、隣の家屋の壁を削りながら無軌道な動きで同じ様に振り上がる。
円月輪を突き込まれると予測していた訳ではないから、その刃を止める事は叶わなかったが、鎖の動きが邪魔になってそれ以上の追撃は難しいだろう**]
[ 狼の鼻先に前肢を叩き付けた黒虎は、爪が黒曜の毛皮を裂いた感触を感じると同時に、一度飛び下がる。
殴られた相手が逃げるとは欠片も考えていなかった ]
やられたら、やり返すのは喧嘩の基本だ!
[ 思った通り、瞬時の躊躇いも無く回りこみながら首筋を狙って飛びかかって来る狼の素早い動きに、三本脚の虎は逃げるより踏み止まるを選んだ ]
グゥッ!
[ 首筋に深く食い込む牙の痛みは、しかし、同時に、感情の動きに反応する焔を燃え上がらせるきっかけとなる......燃えた分だけの消耗は、もちろんあるのだが、それに構うつもりも余裕もないのは、こちらも同じ ]
グルゥウッ!!
[ 焔と熱気が噴き上がると同時に、首筋に噛み付いた狼を振り回すように、虎は大きく身体全体を揺さぶった。
牙を逃れる事が出来れば、地を蹴って、建物の壁を蹴りながら上へと駆け上る。
それは逃走を狙ってではなく、ちらりと飴色に金を向け、誘いかける動き** ]
そいつは、否定しねぇけどな!
[『やられたら、最低三倍でやり返せ』……は、さて、誰の教えだったか。
この辺りは色々な相手から自然に学んだような気がする、というのはさておいて]
……っ!
[狙い違わず喰らいついた直後に感じたのは、熱。
本気めんどくせぇ、と思うは刹那、振り回される勢いに逆らわず、牙を離して距離を取った]
……呼ばれて帰る、わけにゃあいかねぇよなぁっ!
[右前脚の動きは鈍いが、それがどうした。
そこがないのは向こうも同じ、それが引く理由になどなりはしない。
故に、狼は躊躇う事無く地を蹴り、自身も上へと駆けあがる。*]
おめぇにないもんで勝負しようと思ったら、こうなっただけだ。
[ふらつきながら起き上がる相手に、少なくないダメージを与えたことを見て取り口の端を持ち上げる。
とはいえ彼とは違い、こちらには止血の手段はない。
左肩から流れた血が、シャツを紅く染め、その内側の羽根が段々と重くなっていくのを感じた]
はっ、そうさなぁ……。
[ノトカーの問い>>*18に目を細める。
昼行性の鳥である自分は、夜目は利く方ではない。
月明りが射し込むのみの薄暗い現状では、猫である相手に対し不利なのかもしれないが]
ただ外に出るってぇのも芸がねぇ。
[室内の風が緩く渦を巻く。
先のような吹き飛ばすためのものではなく、むしろこちらを中心に纏わりつくような動き。
それは粉塵や軽い瓦礫を巻き込んで、小規模な旋風へと変化していく。
尾羽がふわりと空気を孕み、持ち上がった]
目立つし周りが汚れるから、普段はあまりやらねぇんだけども――
[ついでに予備動作が長いから、というのは言葉にはしない。
が、相手が何かを感じ取り行動に移すくらいの間はあっただろう]
はあっ!
[こちらの視界もほぼ塞がれた状態ではあるが、旋風の中へ相手を巻き込むべく、槍を正面に構え前方へ突撃する**]
……へぇ、「見えない何か」の正体はそれか。
[粉塵や瓦礫を巻き込むことで、不可視が可視化される。
その能力に気付き、ノトカーは思わず楽しげに口端を持ち上げた]
とことん”風”に縁があるみたいだね、俺。
[小さく呟いた声は風音の中にいるヤコブには届いたかどうか。
ノトカーの脳裏には三人の男の姿が過ぎっていた]
[くねりと尾が揺れる。
足元から競り上がる影は二つ、ノトカーの傍でゆらゆらと揺れて。
一つはノトカーの目の前へと壁のように立ち塞がった]
懐かしいな、思い出しちゃうね。
[身体を散り散りにされたり、切り裂かれたりした記憶。
そのどちらにも、確固たる強い意志があった。
それはノトカーが形作るものが好むもの。
楽しげに言いながら、立ち塞がった影の後ろでもう一つの影がノトカーを包み込む。
突撃してきた旋風の中は見通しが利かず、ヤコブがどの辺りにいるかまでは判じ得ない。
ただ、風と言う概念から、渦巻く中央にいるだろうと推測はしていた]
ちょっとやそっとの
[貫く意志を見せてみろと言わんばかりの声。
もう一つの影で身を包み、垂直に跳ね上がった後に空中へと固定する。
高さは人一人分ほど、壁とした影の直ぐ上ぐらいだ。
視界が悪そうな点を利用して、壁を囮にする形。
その準備が出来た直後、突進してきた旋風が影とノトカーを飲み込んだ]
ッ……!
[ノトカーの視界も瞬時に砂礫に飲み込まれ、ぶつかり合った影は徐々にその形を崩していく。
壁にしていた影は構えられた槍にも貫かれることだろう。
そうなってしまえば一溜まりもない、影は直ぐに地へと落ちる。
ただ、そこにノトカーの姿は無い]
届けぇッ!!
[空中に固定した影はもはや背側しか残っていない。
軽い瓦礫とは言え、旋風に煽られたそれらがぶつかる威力は油断ならず、いくつもの瓦礫に打ち据えられながらもノトカーは残っている足場の影を蹴った。
狙うは旋風の中央、渦巻く風の突破と体当たりを目論んだ声が響く**]
/*
いや本当に風属性持ちを相手にすることが多いなとつくづく。
[くろねこさんならきっと頷いてくれる]
孤狼は言わずもがな。
後は風刃師弟ね、何でかんで”影”が強く記憶に残してるって言う。
元始の記憶以外では結構珍しいことなのよ、これ。
孤狼関係以外に執着することはほとんど無いからね。
風刃師弟は意志に直接触れた形になってるからなー。
風能力見て思い出すくらいには根付いてる。
[ 人気の無い、半分崩れかけた雑居ビルの壁を蹴り、窓枠を足がかりにして、黒虎は上へと向かう。
夜空に懸かる月の光は冴え冴えと青白くスラム街を照らし、濃い闇の影を路上に落としている。
黒い虎と、それを追う黒曜の狼もまた、闇に溶け、闇を連れて、月光の下に舞い躍るような影絵を織り成す ]
『獣神』の目的という奴を知っているか?
[ やがて、ビルの屋上に到達すると、黒虎は、錆びた貯水槽の上に飛び上がって、若狼を見下ろし、ふいに、そんな問いを投げかけた。
その身を包み揺らめく焔は、まだ戦意が喪われてはいないことを示しているが、闇に輝く金の瞳は、どこか、戦いへの熱情だけではない不思議な静謐を沈めている* ]
んなら、試してみろってんだ!
[挑発するかのような声>>*31に応え、風は一層強さを増す。
この力を直接攻撃に使うのは、滅多にないことだった。
尾羽や袖口の羽根を揺らす上昇気流に自身が飛ばされないよう、重量を掛けた足で一歩を踏み出す]
おらぁっ!!
[閉ざされた視界の中、先にノトカーが居た場所目掛け、大きく数歩踏み込んで幅広槍を突き出す。
砂嵐の中薄らと見えた影は、ぶつかる瓦礫により徐々に削られ、槍を中心に突き立てられれば一瞬で崩れ落ちた。
しかし、そこには実体あるものを刺した手応えはない。
勢いのまま数歩進めば、ノトカーの姿そのものがそこにないことも知れた]
やられたっ……!
[つまりは、囮だったのだ。
ノトカーが選んだのは、一撃を正面から受け止めての防御ではなく]
そこか!
[今現在の位置からすればほぼ真上。
声>>*32が聞こえた方を見上げれば、旋風の巻き上げた瓦礫を受けながらもそれを突破し、こちらの眼前まで迫るノトカーの姿があった。
瓦礫によるダメージは目論見通り、なれど負傷を厭わぬ強行突破は、奇しくもノトカーを一番風の穏やかな部分――"目"の位置へと飛び込ませていた]
おおっ……!
[突きこんだ姿勢から両腕をどうにか持ち上げつつ、旋風の範囲を凝縮して気圧によるクッションを作ろうとする。
しかし、それらは体当たりの衝撃を幾らか和らげはすれど、勢いを殺すには至らぬだろう。
最終的には半ば後方へ倒れ込むようになりながら、体当たりを受けることとなる*]
そう、ソレだ。とんでもなく馬鹿げた思想だってのは、お前も異論なかろうが...奴らの一番おかしなところはな...望み通り、誰よりも強い獣の神が、この世に現れたとして、その「神」が一番に何をするのかを解っていないのか?という事だ。
[ これ程まとまった話をする黒虎を、今まで見た者は居ないだろう。言葉よりも、刀の閃きで、そして、その爪と牙で、これまで男は全てを語ってきた ]
神と呼ばれる程に強く、誇り高い獣ならば、そう、もし、俺が獣神となったなら、やることはひとつだ。
俺を利用しようとする者、支配しようとする者、神を作り上げたなどとほざく者共全てを......残らず食い殺す。
[ 歯を剥いて笑う黒虎の声音は、古の吟遊詩人が、物語を謳うがごとき調子で、月夜を渡る* ]
/*
きゃーかっこいいー
ナカノヒトとしては人の手で神を作る計画というのはどっかでほころびが出るものだと思っている
あるがままが一番うつくしいのだよ、たぶん
……いや、あれどー考えてもそこまで深く考えてねぇぞ?
[そう、言い切れるのは子供の頃から幾度となく接しているから。
そんな突っ込みを落としつつ、長語りをする黒虎の声を聞く]
……ぁー……まあ、アンタなら、そーなりそーだよなー、ふつーに。
[謳うが如き口調で綴られる言葉に、落ちたのはそんな感想]
っても、あんたの場合、そも大人しく連中にいぢられるってのが想像もつかねーけどな、俺。
[『獣神』の暴挙について深く知る由縁は、自分が追い回されているから、というの大きいが。
実際に囚われた過去を持つ者が身近にいるから、というのもある。
もっとも、多くを語ってくれた事はないけれど。
それでも、彼の組織に囚われる事が、『新種』に齎すものについて知るには十分で。
だからこそ、この黒虎が彼の組織の思うままになるなど考えられなかった。*]
/*
そこを深く考えてたら、そもそも『神種』と事を構える意味ももうちょっと考えるというかなんというk(
……規模は大きいし組織としてはしっかりしてるんだけどなぁ……肝心なとこがあれそれすぎるんだよなあこのひとたちは……。
/*
今更だけど、おれっち獣人設定いまいち活かせてないんだよなぁ。
術や戦法と獣としての強みがあんまり噛み合ってないというか。
まあ、もう一段階は変化するつもりだけど。
(完全獣化はまともな戦いになる気がしないのでやりませn)
まあ、そうだろうな。
[ そこまで深く考えていないだろう、というディークの言葉に、黒虎はあっさりと肯定の頷きを返す。
そして、そもそも、大人しくは、という評価らしきものには、愉しげに目を細めた ]
それはお前も同じだろう?
奴らが何を望もうが、企もうが...その思惑に乗って戦おうが...最後に自分の意志を捨てるようなことは無い。
お前や俺ばかりじゃない、多分、今ここで戦う連中、全員な。
[ 過るのは、きっと今も、主の元へ帰るために戦っているであろう、僅かの間言葉を交わした娘のことか ]
結局、奴らのやっている事は、無駄に遠回りな自殺にしか俺には見えん。
だからな......
[ とん、と、貯水槽を蹴って虎は月の光の中を跳ぶ ]
奴らが死にたいなら、それを手伝ってやろうか、とも、思うのさ。
[ それが、この戦いを少しも厭わぬ理由のひとつだと、それこそ遠回りな心情の暴露だとは、伝わったか。
それを今、伝えることの意味はまだ知られはしないだろうけれど ]
おしゃべりはここまでだ。
...そろそろ、決着をつけようか?犬っころ...いや、黒耀狼。
[ 屋上へと飛び降りた黒虎は、黒髪の男の姿に変わり、ハンターの間で呼ばれるディークの二つ名を初めて口にした。
喪った右腕から朱を零しつつ、焔纏う刀をだらりと左手に提げて、金の瞳の男は笑う* ]
……自殺の手伝い?
[無駄に遠回りな自殺、とか、その手伝い、とか。
物騒な物言いに、瞬いた後、飴色を細めた]
それはそれで、すいきょーっつーか、なんつーか……。
[言わんとする所は何となく読めたものの、それが告げられた事の意までは知れぬ。
というか、続いた言葉に意識を持って行かれただけ……とも言うが]
[跳べるだけではない、という言葉が、>>*20
身体的な性能のみを指すのか、あるいは女性が持つ別の力のことを指しているのかは分からない。ただ、]
……楽にはいかないだろうね。
[壁にしっかりと足をつけながら呟くのはそんなこと。
少女は戦闘好きではないから、楽にはいかないからこそ面白いなんて思いもしない。
どうすれば早く終わらせられるか、という無味乾燥な思考の後にとったのは、
壁を足場にしての跳躍で女性の頭上を取る、という行動]
そ、こっ!
[女性が立ち上がっていれば腕を狙ったところだが、
真下の女性は両腕を地に着けたままという体勢。
結果、肩口に狙いを定めたその後に、女性が足を振り上げるのが見えた。>>*21]
[ベルトから鎖が外れ、建物の屋根を削る勢いで振りあがる。
すでにこちらの武器は女性の肩口に向けて突き込もうとし始めた後。
円型の刃で鎖を絡めとっている余裕はないから、代わりに無手の左手を鎖へ向ける。
鎖から身を守ろうとするべく、とっさに自分と鎖との間に“重力の壁”を発生させて、
鎖を弾こうとしてみたのだ。
それをしてしまえば、少女自身にかけていた重力制御の効果はすべて解ける。
さっき足場にした壁ではなく、元の地面に向けて落ちゆきつつ、
体勢を整えようとはしているのだけれど、
どのみちわずかな間無防備になってしまうことには変わりない*]
― スラム街 ―
[どこか不満げな声>>*33。
それもそうだ、とは声にはせず、旋風の突破に意識を集中して。
仕掛けた囮は上手く作用したようで、槍に貫かれ消える>>*34のを感じた。
その隙を狙っての強行突破。
渦巻く風を抜けた先、穏やかな空間にヤコブはいた>>*35]
くっ……!
[体当たりこそ成功したものの、ヤコブによって作り出された空気のクッションの反発を受け、彼とは逆の方へと弾かれた。
突破時の負傷もあり着地は出来ず、横転を一つした後に片膝立ちの体勢へ]
……あー、いて
[全身打撲や小さな裂傷だらけ。
出血はそこまで多くは無いようだったから、止血の手間は省いた]
── はは、影で受け止めるだけだったらヤバかったかも。
[結果オーライ、と。
呼吸を整えながらゆっくりと立ち上がる]
まだやる?
[あれだけの大技はそう何度も繰り出せるものじゃないだろう。
そう推測して問いを一つ投げかけた。
尤も、ここで終わるような相手などと考えてはいない。
一貫した態度……余裕ぶってみせたわけだが、満身創痍な様相では滑稽なだけだったかもしれない*]
月が、綺麗だな。
[ 蒼の糸が風を切る音に目を細め、ひどく、のんびりとした声で呟いてから、男は左手の刀を右肩に乗せるようにして、走り出す ]
...せいっ!
[ 駆けながら焔纏う刃を気合を込めて横一閃、焔と刃は、本気で夜風を切断しようという意志を乗せて揮われる* ]
[膝下のベルトに掛けてあった鎖の元は足首に嵌められている輪。
どんな軌道を描こうと決して足から離れることは無く、動きの起点も変わらない。
少女の円月輪で絡めとられていたならば、女の動きはそれだけで阻害されていただろう。
だが、先端が建物の壁に当たって生まれた不規則な軌道が功を奏したか、刃は鎖に向く事は無く]
っ、ふっ…!
[当初から狙っていただろう肩に受けた刃は、相手の望み程の深さは達せなかったはず。
それでも少女の手にある月の輝きは私の服を裂き、浅からぬ傷から紅が溢れ獣に変わった腕の毛までを染めていく。
痛みに顔を歪めるも、この場に蹲る余裕などある訳がない。
人の柔さとは違う反動を受けた鎖に引っ張られるように下ろした足に重心を移すと、それを軸にくるりと身体を反転させながらもう一方の足を少女の落ちた方向へと振り抜いた*]
……月?
[のんびりとした声に、瞬き一つ。
ふ、と視線を上げた先、そこにある月は確かに綺麗で]
あー……ホントだわ。
もーちょい、近くで見てぇくらいに。
[高い所に登ると言っても限度はある。
飛べればもっと近づけるのに──という言葉は、口にはせず。
飴色は月から眼前の黒へと意識を向ける]
……Nachtwind Anfang.
Erstarren Sie……Ähnlicher Stahl!
[蒼色の夜風を呼び起こし、硬化を導く言葉を紡ぐ。
そこに付け加えたのは、更なる強化──鋼の如き硬さを求める言の葉。
振り抜かれる刃に合わせ、横薙ぎに振るった糸は硬質の音を立てて一閃と打ち合う]
らよ、っと!
[こちらの閃は牽制、狙いは刃を僅かなりとも逸らす事。
多少再生はしたようだが、こちらの射程は随分短くなっている。
だからどうしても、一撃加えるためには距離を詰めなきゃならないわけで。
一閃を弾き、同時、糸を引き戻しつつ一気に踏み込む。
返し刃に斬られる可能性からは、目を逸らして。*]
なんの、……おめぇのすばしっこさを見誤っていたのさ。
[自身の視界すらも塞ぐほどの大技、その陰で何かを仕掛けられてもその仕掛けごと粉砕する気概がなければ、放つものではない。
故に威力があるのは、ある意味当然で。
しかしノトカーはこちらの意表を突くことで、その中でも一撃を通してきたのだ。
口の端に浮かぶ笑みは、僅かながら称賛めいたものが混じっていた]
[息を整えるように数度呼吸した後、槍を構え直す。
ダメージの大きい左手が僅かに震えるのを、気合いを籠めて握り直した]
そうでないなら、
[そう宣言すると共に、中断に構えた槍で、能力を纏わぬ純粋なる突撃を敢行する。
相手が応じるなら、右腕をぐっと押し下げての斬り上げ、刃の重さを利用した斬り下ろしと、いずれも能力を使わぬまま連撃する*]
[ 同じ月を見上げ、ディークの漏らした言葉に、男は笑みを深くする。
渾身の力を込めた一撃は、折れぬ意志の力によって硬く剛く鍛え上げられた蒼の一閃に、見事に弾き返された ]
ふっ...!
[ 手応えの強さに、男の笑みは唇からも零れ、愉しげな表情のまま、手首を返す。
踏み込んでくる若者の右肩から袈裟懸けに斬るを狙って、刃を振り下ろすが、片腕での斬撃、更に糸が放たれれば、当然にバランスは崩れる* ]
[ヤコブが大技で消耗しているのと同様、ノトカーもまた幾度も影を突き崩されているために繰れる影が限られつつある。
不安定な雷撃も含め、使用は慎重にならざるを得なかった。
宣と共に繰り出されるヤコブの連撃に対し、ノトカーは鉤爪を駆使して往なしにかかる。
間合いがあるうちは向こうに利があるが、そこを抜ければこちらの領域だ]
はっ!!
[斬り上げる刃に対し、鉤爪を正面でクロスさせて穂先を上方へと流す。
返す刃の如き斬り下ろしには右の鉤爪の甲を添わせ、己の右へと受け流しながら一歩踏み込み、左の鉤爪をヤコブの胴目掛け突き出した。
負傷が重なる腕故に軸がぶれてしまうことには構っていられない。
鉤爪が届こうが届くまいが、更に距離を詰めようとするだろうことは、ノトカーの姿勢からも明らかだった*]
……先が、どーなるかとか、ぜんっぜん、わかんねぇけど。
このまま堕ちるのだきゃ、選びたくないんで、ね!
[ならばどうするか、は単純明快。
全力で、今目の前にある壁をぶち破る。
細かいことなんて、それから考えればいい]
……Ein Faden geworden die Klinge…….
[割り切りつけて、糸に刃への変化を促がし。
横一線から切り返して、右肩への斜め一閃を打ち込んだ。**]
[鎖の軌道がとっさに読めなかったこともあり、女性への攻撃は中断しなかった。>>*47
負傷させれば少しは動きも鈍るだろうか、との考えもあってのこと。
だが、鎖の方にも意識を割いていたためだろう、
刃でもって女性の動きを鈍らせるほど深く斬り通すことはできず、
彼女の肩口から流れていく赤を見ながら表情は自然と険しいものになっていく。
“重力の壁”に弾かれた鎖の動きに引っ張られるようにして、
振りあげていた女性の足が下ろされる。
それが次の動きの起点。腕から足へと重心が移されて、]
―――― っ!
[くるり、円を描くような動きと共にもう片方の足から蹴りが放たれる。
腕を交差させてそれを受ければみしり、と嫌ーな音がわずかに体の内側から響く]
[そうして。少女の足はまだ地面に着いてなかったから。
まるで地を蹴る前振りのように軋む腕に力を込めて、
身を上方へと飛ばした。まるで自ら弾き飛ばされたようにも見えるだろうか。
女性の足の先を足場に、自らにかかる重力を軽くしての跳躍。
すたっと屋根の上に着地すると、能力行使が間に合ったことへの安堵と疲労感が襲い掛かってきて深い息をついた]
……ただの蹴りじゃない。
[それは少女にとっては素直な賞賛を込めた言葉だったが、
常通り抑揚に乏しかったのでそうは聞こえなかったかもしれない**]
― スラム街 ―
[続行の意志を告げたこちらに、ノトカーはやはり楽しげな表情を向ける>>*54。
実際にはそこまでの余裕はないはずだと察している今、その笑顔に初めて苛立ちではなく好ましさを感じた]
降参する気は――ないみてぇだな。
[戦闘続行の意志を訊ねた理由を量りかね、もしやと思って訊ねるがそのつもりはないようだ。
こちらの構えに相手が応じる様子を見せればやるべきことは一つだった。
突撃に対する反応で、相手もまた能力を消耗していることが伺えた]
く……。
[リーチと重量では幅広槍に分があるが、交差した鉤爪を通すことは出来ず受け流される。
続く斬り下ろしも受け流されれば、彼我の距離は相手が得意とする範囲まで狭まっていて]
ぐっ!
[槍が己の左へ流れた瞬間、がら空きの胴に鉤爪が迫る。
咄嗟に下へ向かう刃を床へ突き立て、そこを支点に槍から身を離すよう腕の力を籠めて、後方へ下がろうとする。
それでも相手の側にあった右胴は避け切れず、鉤爪が薙いでいくのを感じた]
はあ、こりゃ……。
[まずいかもしれん、と、懐へ飛び込む姿勢に気付きながらも跳躍での回避に移れぬ己の状態に気付き冷や汗を滲ませる。
完全な回避は不可能であろうが、かといって黙って喰らうつもりもなく]
やあっ!
[気合いと共に、床へ突き刺していた刃を、強引に引き抜きつつ斜め上へ振り上げる。
先端に力が加わったことにより撓りのついたそれは、こちらの左下から右上へ、相手の右胴を狙う。
刃ではなく、柄で打ち据えるのが目的の一撃**]
[ 振り下ろした刃を敢えて受け止めたディークは、痛みに耐えて糸を閃かせる ]
くアッ!
[ 咄嗟に身を引くが、ざん、と鋭い一閃が胸元を裂いた ]
それは...こっちも、ご同様、だな。
[ このまま堕ちるのは御免だ、と言い放つ言葉に、く、と喉が鳴る。
結局のところ、この若者を好敵手と認めたのは、産まれ育ちも、種も違う相手ながら、どこかに似た芯を感じ取ったからかと、改めて納得する ]
おおぅっ!
[ 刃に変化した蒼が、闇切り裂いて右肩へと落ちてくる。男はそれを、戻した刃で受け止めて...気合と共に焔を闇に燃え上がらせた、が ...]
キィ――......ン!
[ ふいに響いた、甲高い音と共に、蒼を受け止めた刀が半ばから折れて、空に飛ぶ。そして阻むものの無くなった鋭い斬撃が、男の右肩へと真っすぐに落ちて ]
......っ!
[ 咄嗟に身を捻ろうとするが、既に遅い。しなる糸が肩から胸を一直線に斬り裂き、月光の中に鮮やかな紅が散る ]
く...あ...!
[ それでも、膝をつくことを良しとしない男は、折れた刀でビルのコンクリートに無理矢理突き通し、その柄を握りしめて身を支え、金の瞳を飴色に向けた ]
は......やるじゃないか...
[ 焔は、刀が折れた時に消えている。だが、常ならば、すでに回復が始まっているはずの男の右腕と、胸の傷からは、止まる事無く血が零れ続け、男の顔色を蒼白に変えていく ]
少し......燃やし過ぎたな......今なら、その糸で、首でも落とせば、俺も死ぬだろう...
[ やってみるか?と、虎は狼に問い掛け、小首を傾げて見せた** ]
はああああっ!!
[声を上げることで己を奮い立たせ、両手足で地面を押し出して身体を前進させる。
左右の鉤爪を後方へと流し、低い位置から身体全体を持ち上げるようにして上昇の軌道を作り。
後方に流した両腕を左右の下方から振り上げ、腕をクロスさせる軌道でヤコブ目掛け斬り上げた。
ただ、疲労により瞬発力を始め、一連の動きの速度は戦い始めに比べて格段に落ちている**]
/*
あー、うーん。失敗したな。
リーチが違う武器での対戦はここの匙加減が…。
斬り上げるべく前進、て形にしなきゃならんかったんだ。
……は?
なーに言っちゃってんの?
[相当消耗しているのは目に見えているから、確かにここで止めを刺せば、というのはわかる。
わかる、けれど]
てゆーか、ここでおっさんに止め差す事で、俺にどんなメリットあるわけ?
ちょーっとそこ、説明ほしいんですけどー。
[必然性が見いだせないから、投げ返すのはこんな言葉。**]
/*
実際、この子的にはメリットないんだよなぁ……うん。
ちな、最後に付け加えたワードは、
『全力……駆け抜けろ!』
の直訳でした。
しかしルフト系の得物は風属性切り離すとテクニカル度が上がるなぁ……としみじみ。
く...はは!
[ きょとりとした顔で、どんなメリットがと、問い返されて、男は、心底可笑しそうに声をあげて笑った ]
いたた...
[ 笑うとあちこちの傷に響くが、笑えてしまうのだから仕方ない ]
は...メリットか、そうだな、例えばこの先、獲物を取り合う相手が一人減る、とか?
[ 言って、自分の言葉が可笑しいと言うように、またくくっと喉を鳴らす ]
だが、ターゲットが減る分『獣神』に狙われる確率は上がるだろうから、デメリットの方がでかいかもしれんな。
[ 付け加えた言葉は、冗談というには微妙だ。例えば、ここで黒虎に勝ったという事実だけでも、『獣神』の信徒にとっての、この若狼の価値は、上がった筈だから ]
まあ、俺も、黙って首を差し出そうとは思わんが。
[ ふう、と息をついて、男は、折れた刀の柄を手放すと、ポケットから煙草を取り出し口に銜える。
指先で煙草の先を掠めると、夜の影に小さな灯が浮き上がった ]
ところで、この下あたりに、俺の腕が落ちてると思うんだがな...その器用な糸でうまく拾えないか?
[ 煙を吐き出しながら、そんな図々しい申し出をしてみせる男の顔は、相変わらず蒼白だったが、その金の瞳に浮かぶのは、普段の退屈に飽いた表情でも、獲物を狙う虎の鋭い光でもなく、どこか満足そうな色だった* ]
[眼前から響く気合いの声>>*64。
四肢を使う前進は、まさに獣の襲撃を思わせる。
左右後方へ流した腕から、交差軌道の斬り上げに移ることは見えてはいた、が]
ぐっ……!
[刃の重量が仇となり、振り抜いた槍を防御の位置まで引き戻すのでは間に合わない。
せめて急所への攻撃は届かせぬよう、脇を締め両腕を交差させることでガードする。
既にボロボロになっていたシャツの袖がついに弾け飛び、黒白の羽根が幾枚も宙を舞った]
はあ、はあ……。
[半ばたたらを踏むように一歩、二歩後退する。
槍を引き戻すのに成功すれば、その石突を床に突くようにして、更に後方へ向けて跳んだ。
どうにか距離を取る、といった程度のキレのない動き]
[じりじりと、槍の刃先を相手へ向けて牽制しつつ、少しずつ位置取りを変える。
間を持たすように開いた口から、何気なく言葉が零れてきた]
――おれっちなぁ。昔は自分が、なんの動物なのかわかんなくて。
羽根が生えるから鳥だっつーことはわかっても、次の疑問は当然浮かぶよなぁ。
『それならなんで飛べないのか』って。
[両親の顔は知らない。ろくな教育も受けていない。
だから動物の種類を知る機会などほとんどと言っていいほどなかった]
せめて、飛べる鳥だったら気分も幾らか晴れたのにと、そう思ったこともあるよ。
[頭上から月明りが射し込む。
その淡い光の中で微笑を浮かべながら、両足の靴を脱ぎ捨てた]
でも、まあ――そんなおれっちだから与えられたのかもしんねぇな。
飛ぶよりも疾く、跳んで、翔ぶ手段をさ。
[ぐ、と床を踏み締めた両脚に白い羽毛が生え、強靭な駝鳥の脚へと変化していく。
腰を落とし力を籠めれば、全身の傷が開き紅が噴き出した。
消耗も負担も大きいが故に、ぎりぎりまで切ることのなかった切り札。
十分に力が溜まった所で、地を蹴ると同時に重量を極限まで落とす]
はあっ!
[一直線に飛び出した身体は、頭上に空いた屋根の穴を通り抜け、10mほどの高さに達するまで宙を舞った**]
[そうしている間に相手も体勢を整えられた様。
>>*59頭上から降ってきた声は落ち着いたもので、こちらとは対照的だ。
淡々とした響きに、感じていたはずの焦りは完全に霧散して]
褒めてくれてありがとう。
こういう形で戦うのは想定したことも無かったから、決定打には欠けるのだけどね。
[馬鹿にされたと思わないのは、少なくあれど接した中でも感情を表すのが苦手なのだろうと察せていたから。
自分が戦うのは村の作物や家畜を荒らす野生動物や盗人に対してばかりだから、捕まえて無力化、もしくは追い払うことを優先してきた。
その為に習得していった戦法で、こうして戦うことになるとは思ってもいなかった]
[そんな思考の中。
そういえば、誰の為でもない戦いはこれが初めてだ、と気付くもそれは声に出さず]
貴女も、ただ跳べるだけ、じゃないのね。
[代わりに投げた言葉は、違和を察知してしていることを言外に彼女に伝える術。
どこまで気付いているかは分からぬだろうけれど、多少なりと警戒して貰えたなら儲けもの程度。
ただでさえ肩口からの出血が刻一刻と体力を奪っていく状況に、不利を悟られぬ様何でも無いように微笑みながら両腕を地について少女を見上げた*]
『獣神』の連中に追っかけまわされるのも、ホント、今更だしなぁ……。
その度合いが増えたからって、俺の方でやる事はかわんねぇしさ。
[あちらから見たこちらの価値が如何ほどかは、はっきりとはわからない。
が、それが上乗せされた所で今更としか言えなかった。
だから、こちらもデメリットには思えない、と。
肩を竦めた所にさらりと告げられた言葉>>+12に、はー、と大きく息を吐いた]
だーよなぁ。
おっさんが大人しく首差し出すとか、想像もつかねーし。
[これだけ傷ついて、消耗していても屈する様子がないのだから。
容易く膝を折るのは勿論、首を差し出すなんてあり得ないだろう、と。
それは強者と見なす故に、ごく自然に生じていた認識。
その認識が違えられていない事に、ほんの少し声が弾んだのは無意識の作用]
……って……は?
腕、ってさっきの?
[対峙の中で斬り落としたアレ、なのはわかるが]
……おっさん、俺のヴィント何だと思ってんだよ。
つか、さっき切られて、まだ再生しきってねーんだからな?
届くかっ!
[物理的に無理なので、こんな突っ込みを飛ばす。
同時、師匠なら届かせるよなー、なんて思考も過っていたから、表情は少しだけ拗ねたようないろを帯びていた。*]
― スラム街 ―
[振り上げた鉤爪がヤコブの羽根を宙へと散らす>>*69。
届きはしたものの、腕で防がれたそれは決定打にはなり得なかった。
間合いを離され、追撃が叶わなくなった鉤爪を身体の横へと落とす。
脚が鈍り追い縋るには至れなかった。
向けられる槍の切先>>*70を警戒しつつ、ノトカーもまた下ろした鉤爪を胸の位置まで持ち上げ構えを取る。
ややあって、間合いを測るような間を繋ぐように、ヤコブから声が届いた]
─── へぇ。
[最初は何の動物か分からなかったと聞いて、相槌を打つように声を零す。
飛べない鳥──飛ぶには向かない翼。
得た力はそれを補う、否、凌駕するに足るもの]
翔べて満足かい?
[靴を脱ぎ捨てたヤコブ>>*71に問いを投げる。
つい、思い出してしまった、”鳥篭”にいた者達のことを。
彼ではないのに重ねて、答えを得ようとする]
[と、脚力に優れた駝鳥の脚へと変化させたヤコブの身体が、傷から紅が噴き出すのも構わず跳び上がり天井の穴へと吸い込まれていく。
降り注ぐ月明かりへと向かう姿は先へ進もうとするように見えて、思わず口端が持ち上がった]
─── 前向きだよね。
ひとによっては、それでも、と思うひとも居るのに。
眩しいなぁ。
[”影”を掻き消してしまいそうな輝かしい意志。
影に生きる者には眩いもの]
……”俺”も、最初は何なのか、分かんなかったな。
[気付けばそこに在った。
拾われて、存在意義を植えつけられた。
それが当然とされているため、疑問に思うことは無いけれど]
さて、追いかけないと。
[感傷ともつかない思考を追いやって、満身創痍の身体を叱咤する。
尾をくねらせて、月明かりの中に影の足場を二つ三つ作り。
動きの鈍る脚で跳躍して穴の外へ。
遅れての移動は相手へ時間を作らせることにもなるだろう**]
[何度かの交差を経ても少女の表情に焦りは見られない。>>*73
未だ獣の毛に覆われていない左腕をだらりと下げて、
襲い来る痛みに耐えて時折肩を上下させているにも関わらず、だ。
路上の女性を見下ろしつつ、褒められた、と受け取ってくれたことにほっと一息をつく]
こういう形で……、わたしも、そう。
[村を脅かすクリーチャーや野盗などと戦う役目を持つ者達は別にいた。
少女の役目はただ主の傍にいること。寄り添う影であること。
そうして主を守る、それだけのために腕を磨いてきた。
だから主とはぐれた今になって、こうして、
主を守る以外の目的で存分に戦うことになるとは思ってもみなかったこと。
――ただ、自分が、前へ進むために戦うだなんて]
[ 獲り合う相手が減る事をメリットとは思わない、と、当然のように断言するディークの顔を、のんびりと煙草をくゆらせながら男は見つめる ]
まだ、退屈しきるには早いようだからな。
[ 首を差し出すなど想像出来ないと、言われれば、金の瞳を細めて呟き ]
お前を殴り返すという、楽しみも出来たことだし。
[ 次いで、さらっと付け加えたのは、全く懲りない台詞だったが、まあ、今更、意外とも思われないだろう ]
何だ、出来ないのか?
[ 図々しい願いへの突っ込みには、使えねえなという顔をしてみせる ]
ああ、そういえば斬ったか。
しかし、この程度の刀で斬れるってのは、どうなんだ?師匠に笑われるんじゃないか?
[ 更に重ねる言葉も、相当に棚上げっぷりが酷い。
無論、ディークが「出来ない」という事実を、実の所、悔しがっているらしい、と、知った上での台詞だ ]
ま、無理だってんなら仕方ない。
[ 男は火の点いたままの煙草をくしゃりと握り潰すと『この程度の刀』と自ら評した折れた得物をコンクリートから引き抜いた ]
面倒だが自分で拾うか。
[ 支えを喪っても、男の身体はもう揺らがない。良く見れば、今の会話の間に、傷は塞がりきらぬまでも、流れていた血は止まっているのが解るだろう ]
いい加減、閉じこめられるのにも飽きた。腹も減ったし...な。
[ 再び空の月を見上げた、男の金の瞳には、先までとは別の、怒りの揺らめきが宿る。
退屈しのぎと嘯いて、仕組まれた争いに乗っておきながら、結局の所、仕組んだ相手を許しているわけではないのだ、とは、ディークにも読み取れたか* ]
[私の爪は確かに彼女の左腕に届いていたし、脚から伝わった手応えもはっきりとある。
にも係わらず、>>*82屋根の上の少女は焦ることを知らない様。
それは、まるでこうした状況に慣れている証のように思えた]
…そう、貴女も。
[私の言葉に同意を返す彼女が用心棒らしい事をしているとは、贈り物を買いに来た時彼女と義姉の会話から聞いた覚えがある。
表通りの飲食店で起き得るトラブルは喧嘩の仲裁や食い逃げ程度のはずだから、こうした戦いは珍しいだろうとは納得できること。
けれど、そう思うには疑問がある。
初めてにしては、この状況にあって冷静さが際立っているのではないか。
彼女が私の事を知らぬと同様に、私も少女の事は何も知らないけれど。
戦いにおいての経験は彼女の方が多く積んでいるのだろうと、その冷静さから読み取れた]
[両の瞳を閉じたのは、自棄になったから、ではない。
視覚を遮断することで、聴覚がより鋭敏に音を感じ取れるのではないか。
その狙いを、更に補う術も私にはあったから]
...vahvistaminen
[紡いだ言の葉が私の身体全体に巡らせていく力に、肌が粟立つ。
そんな中でも耳はそばだて続け、少女の居場所を探るも全く読み取れぬまま。
計測していればほんの数瞬ほどのそれは、緊張によって何倍にも感じられる時間だったが]
っ!
[その声が聞こえた方向は、真正面。
私は瞳を開く間すら惜しみ、後方へと跳びながら腕で自分の太く長い尾を振り上げる。
もしも傍から見ている者がいるとすれば、それは少女の薙ぐ円月輪を下から上へと跳ね上げようという狙いに見えるだろう。
女にとっては脚も手も使えぬ苦し紛れに過ぎないものであったとしても*]
……ほんっと。
おっさん、元気だねぇ。
[揶揄めいた口調の呟き、一つ。
とはいえ、このままじゃすまねぇぞ、という思いは飴色にも確りと浮かんでいる。
事の元凶が既に落とされているなんて、知る由もない。*]
/*
さて。
更新でエピ入りするのは、ヤコブ勝利時orノトカー人狼時か。
ラ神がどこに転がすかわからんが、取りあえず、エピ用のあれこれは作っておかんとな……。
[眼下のノトカーが何を思い語ったか>>*79>>*80、高く翔んだこちらに知る術はない。
跳躍が最高点に達した瞬間、両腕を広げ姿勢を安定させる。
ばさり、風を孕み腕の羽が膨らむ様は、まるで本当に飛んでいるように感じられた]
良い眺めだ。
[自然の風に乗り赤色が散るのは意に介さず、そう、ぽつりと言葉を落とした]
でも、どんな鳥だって、無限に飛ぶことは出来ねぇんだよな。
[身を翻し、頭を、そして幅広槍の刃を下へ向ける。
相手の動きが鈍っていたが故に、姿勢を整える時間は稼げた。
眼下、足場を跳躍し、穴の外に出るノトカーの姿を捉える>>*81]
[あとどのくらい剣戟を交わせるか。
少なくとも、これだけの高い跳躍を出来るのはこれが最後だろう。
なれば、高さを活かせる機はこれ以外にない]
――いくぞ。
[刃先を照準のようにノトカーの居る位置へ向ける。
更に駝鳥の脚は、風の集中が弱まっている現状でも、空気の密度変化を力強く捉え足場とする]
おおおおおおおっ!!
[そうして、宙を翔け下りた駝鳥は。
ノトカーの頭上目掛け、幅広槍を振り下ろす*]
/*
おれっちの心境。
よーし、互いに満身創痍だしここいらで必殺技だー→あれ、でもドンパチって言ってるし、もうちょっとやり合うの期待されてるのかなー→そもそも獣化したのいまいち活かしきれてないやんけ
で一応余力を残すチキンなのでした。駝鳥なのにチキン(
実際、0:30で決着後もまだ動けるし、その前に発言する時間もあるからここで決めに行くのは早いんだよな。
とはいえダメージ的にはもうそこまで長時間動けねぇだろっていうジレンマ。
/*
[なちゅらるにでてきやがってこんにゃろう、ってちょっとおもっている]
[まあ、しかたないね、でぃーくんがでぃーくんだから(]
/*
[←攻撃がっつり受けたくてうずうず]
時間的にはもう1合いけそうな気もするけども。
受けた上で雷撃かましておくのが良い、か?
/*
鳥篭懐かしいな(←書くの忘れてた)
鳥系獣人だとあの村と被るのではとちらっと思ったが、真っ先にイメージ湧いたのがダチョウだったのと、あの村でやったの鳥じゃなかったから…許して…。
ぐぅぅ……ッ!!
[幅広の刃を左肩で受ける。
同時、肩から生えるように伸びる槍の柄を掴もうと両手を伸ばした]
く ら え ぇぇぇぇ!!
[気合と共に意識を集中し、扱い慣れていない雷撃を槍を通すことでヤコブへ届かせようとする。
パリ、とコントロールし切れない雷撃がノトカーの身体から幾筋か迸った*]
[ 明らかな揶揄に、見事に引っかかる若狼の様子に「お前が可愛がられてる理由が解った気がする」...と、正直に言ったら、また殴り合いになりそうな気がしたので(それも面白いかと検討したものの)心の内で呟くだけにしておいた。
くすくすと笑う声は押さえようがなかったが ]
お前が遠慮無くぶった斬るから、降りるのが面倒になったんだよ。
だがまあ、武器無し腕無しじゃあ、さすがに笑えねえから仕方ない。
こんなことになると判ってりゃ、まともな刀を持って来たんだがな。
[ 男が普段、持ち歩く無銘の刀は、あくまで仕事用のもの、それ故に、限界までの力...焔を纏わせ、今度のように強い力を持った相手とぶつかると、負荷に耐え切れず折れてしまうこともある。
男の全力に耐えられる愛刀は、別にあるのだが、街を出られぬ今となっては取りに戻ることも出来なかった ]
お前も、大人しく檻の鍵が開くのを待つ気はなさそうだな、なんなら、一緒に行くか?
当てはないが...多分、ばらけてるよりは、出くわせる確率は上がる。
[ 元気だ、と、どこか呆れるように零される声には、ただ笑って、そんな誘いめいた言葉をかける。
戦わせておいて、放置ということはないだろうから、どこかで監視はされているはずと、男は考えている。
勝者と敗者が手を組んだと見れば、なんらかの動きを見せるかもしれない...とは、やはり元凶が始末されているとは知らぬままの思考だ ]
ま、無理にとは言わんがな。
[ 誘いかけておきながら、とっととビルの縁を蹴り、地上へと飛び降りる。
途中壁を蹴って緩衝を計りはしたものの、怪我も治りきらぬ身での、無茶だ。
再び呆れられるには、実に相応しい行動と言えた* ]
/*
おうふ、挟んでごめんねアイリ嬢。
彼女とも、もっかい話す機会があるといいねえ。
ちなみに、愛刀には「鬼」の銘があったりするんだぜw
[心の内に留められた言葉を知る術はないが。
笑う様子に、何か面白がられているのは察して飴色がジト目になる。
なお、言われたらどうなるかはお察しの通り、ではあるが]
って、遠慮なんかする必要あったのかよ?
[取りあえず、そこにだけは突っ込んだ。
降りるのが面倒だとか、そこまでは知ったこっちゃない、と言わんばかりに。
まともな得物、という言葉にはちょっとだけ、出たままの尻尾が反応した。
内心に積み上がるのは、ほんとにまだまだ足りていない、という思いの欠片、ひとつ]
…………ほんっと。
どんだけバイタリティあんだよ……。
再生持ちっつーのは、っとに……。
[呆れとぼやきを半々に込めた呟きを落とした後、左手首に蒼を巻き付け自分もビルから跳び降りる。
どっちにしろ、下には回収しなきゃならないものがある。
行かない理由は、そもなかった。*]
[両の目を閉じていては相手の表情も見えず、内心を察することも出来ない。
>>*100その声から動揺を呼べたことは察しても、表情も行動も見る事を捨てたのは愚策でもあっただろう。
夜を好む雪豹の瞳ならば、この夜闇の中でも視界はクリアに見えるのだから。
それでも瞳を閉じたのは、感覚を一つに絞ることで雑多な情報に惑わされることを防ぐ為。
そして、一瞬での行動をより確かなものにする為に施した能力の強化は、現状用いるには危険でもあったけれど]
、ふっ!!!
[少なくとも、そのおかげで初撃を受けずに済ませる思惑は成り立った。
目は瞑ったままであっても、ぶん、と風を切る音が一瞬前まで居たその場から届いてきた事がそれを裏付ける。
だが、力任せに後方へと跳ぶと同時、距離を稼ぐつもりで咄嗟手を伸ばし振り上げた尻尾は何かに弾かれた]
な、
[私が目を開いている間にはまだ少女の姿は獣の部分が少なかったから、尻尾も視認はしておらず。
何に弾かれたのかという疑問に、閉じたままだった瞳を開く。
私の尻尾を弾いた少女のそれを確かめるよりも、こちらへ目掛け飛んでくる満月の輪の方が先に目に入るも]
っ、あ…!!
[体勢も力加減も考えずに跳んだことと、意識を眼前に向かい来る刃に奪われたことの相乗効果か。
気付いたときには、受け身も取れず地に強く背を打ち付けていた。
緩和もできなかった衝撃に息が詰まり、収まりかけていた肩口からの紅が再度溢れて地の色を変えていく。
そして、眼前へと迫る円い月の刃から逃れる時間すら、消費した]
[意識を戻した時には、もう避けるのは間に合わない距離に迫っている。
せめて軌道を変えようと、咄嗟ベルトから外れている鎖の先端を掴み円月輪へと放り投げて]
lumessa!
[同時、力を込めた言葉を短く放てば視界は一瞬の内に吹きすさぶ雪によって真白に覆われる。
けれど、夜目に強い者ならば、その彩が微か薄紅に染まっている事に気付けただろう。
その中から、全身を覆った銀を鮮やかな朱に染めた獣が少女に向かい牙と爪を光らせて跳びかかっていることも*]
[ 男の纏う焔が無限ではないように、その治癒力も実は無限ではない。男がクリーチャーを喰らう程の大食漢であるのも、その力に見合ったエネルギーの補給を必要とするからだ。
だが、物理的なエネルギー以上に、影響するのが精神的な力...ぶっちゃけて言えば「戦う」「死なない」という、単純すぎる程の意志の力だった ]
おー、あった、あった、うまいことすっぱり斬れててくれて助かったな。
[ 後を追って飛び降りて来たディークに、拾い上げた腕を示して、そこは礼を言っておこうかと、男は笑う ]
切り口が綺麗じゃないと、動かせるようになるのに、やたら時間がかかるんだ。
[ 一見無造作な仕草で、男は、拾い上げた右腕をもとの位置へと押し当てる。すっかり血の気の無い物体と化していた皮膚の表面に、しばらくすると血が通い、生気をとりもどしていく ]
く...う...
[ やがて、小さな呻き声と共に、男が力を込めると、ゆる、と右手の指が震えながら動いたが、今はまだ、それ以上は動かせないようだった ]
は...まあ、無いよりはマシか。
[ 吐息をついて、ぱし、と繋げたばかりの腕を軽く叩く ]
さて、他の連中はどうしてるかな...そろそろ決着がついてても良さそうなもんだが。
[ 監視者の目を惹き付けるなら、他の者に近付くのも良い手段だろう、と、男は、闇を見透かし、風の匂いと気配を探った* ]
/*
まあ、後は更新待ちで。
たすくさんは、色々おつきあいありがとうございます、毎度こう、下手ですみませんorz
最後までバトッてもよかったんだけどねー、一応、エピには、守護天使さんもお仕事あるだろうなあ、という思考も働きましてね。
あとこのおっさん、回復能力のせいで、全然傷つくのに躊躇いないから、段々グロくなってく傾向が...(グロ苦手なくせにw
ちなみに、回復持ちにしたのは、ワイヤー使い相手なら、思いっ切り、切り刻んで大丈夫な相手にしたかったのでw寸止めとかの難しい武器だからね、あれ。
[飛び降りた黒を追って降りた先、最初に目に入ったのは腕を拾い上げる姿]
まー、あん時はいい具合に力かかったからなあ。
[腕を斬り落とした時の感触を思い出しつつ、さらりと返す。
切れ味には元々自信があるが、綺麗に斬る、という場合には様々な要因が絡む事が多い]
切り口が綺麗じゃないと、って……。
[どういう事だ、と。
問うより先に、答えが出た。
押し当てられた腕に血の気が通い、動き出す様子にうわあ、と声が上がったのは許されろ、という所]
[確かに、これは傷口綺麗じゃないと無理だわー、なんて思いつつ、周囲を見回す]
あー……そーだな。
同じくらいのタイミングで動いてるなら、決着ついてそうなもんだけど……。
さっき、あのおねーさんに会ったの、どの辺りだっけ……。
[そこから移動している可能性もあるけれど。
何か感じ取れぬものか、と一先ず耳を澄まして気配を辿る。*]
……。
[返された言葉に一瞬わずかに目を見開いた後、
気の抜けたような吐息をこぼして少女は小さく目を細める。
まるでいっとう眩しいものを見たかのように。
やがて女性が目を閉じたことで表情は怪訝なものに変わり、
束の間浮かべたそれを、女性が見届けたかどうかも定かではない]
[円の刃が風を切る音を響かせた直後には、もう、女性は回避と、次の一手に移っていた。
武器をすぐに振り戻せば女性が振り上げる尻尾に跳ね飛ばされるかもしれない、
そう考え尻尾に対し自らの尾での迎撃に移る。
逃げるのに精いっぱいで上手いこと跳ぶことができなかったか。
受け身も取れず地に背から着地する女性めがけて迫る無情の刃――
それと鎖がぶつかる甲高い金属音が届いた後、見える景色は一変した]
!?
[円月輪を回収しようと動いていた足が一瞬止まる。
目の前に広がる景色を見る。吹きすさぶ雪、一面の銀世界。
それは既に流れた赤までも拭い去ることはできずにいる。
その景色の中から銀の獣が飛び出してくる。
少女は迷うことなく力を行使しようとした。迫る獣を押し潰すための力を*]
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