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兵卒 サシャは下士官 フィオンに投票を委任しようとしましたが、解決不能でした。
尉官 カスパル は 兵卒 サシャ に投票した
尉官 ドロシー は 兵卒 サシャ に投票した
兵卒 サシャ は 尉官 ドロシー に投票した(ランダム投票)
下士官 フィオン は 兵卒 サシャ に投票した
新兵 カシム は 兵卒 サシャ に投票した
兵卒 サシャ は村人の手により処刑された。
下士官 フィオン は、新兵 カシム を占った。
次の日の朝、下士官 フィオン が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、尉官 カスパル、尉官 ドロシー、新兵 カシムの3名。
尉官 カスパルは、新兵 カシム を投票先に選びました。
昔から夢を見ていたわ。
それは“私”の最期だった。
思い出したのは“こう”なってからで、
それからずっとひとつの答えを探しているの。
[銃口を意識から外し、フィオンの目をじっと見つめた。
彼は覚えているだろうか。遠い魂の記憶を。
蘇らせていてなお、思い出していないかもしれないけれど。]
……いつも食べられてしまう側の羊が狼になった時、
羊が狼の気持ちを知る事ができたなら、
[私は知りたい。
狼になった羊の気持ちを。
羊を殺す狼の気持ちを。仲間を殺した
だけど本当の望みはその先にあるもの。
知りたいこと。欲しいこと。]
また、魂が生まれ変わった時には優しい人になれるって。
そうなれたらいいねって。
……言ったよね、フィオンにぃ。
[
[フィオンの反応を待たずに床を蹴って残りの距離を縮めた。
何か言おうとしていたとしても聞きはしない。
銃弾は放たれたが、低くした身には届かなかった。
サイレンサーにより音は消されて
発砲の痕跡は壁の銃痕のみに留まる事だろう。
月の加護なのか、通常より大幅に身体能力は上がっていたから
これ武器を使わせるつもりも、音を出させるつもりもない。
腰のナイフにも入室時から気付いていた。>>2:81
フィオンの両腕を掴んで次の動きを封じると、
空いた首筋に牙を立て、
鼻腔を通る甘い香りを求めるように皮膚を食い破った。
震える喉が動かなくなり、体が崩れ落ちるまで
手の、牙の力を緩める事はない。]
ん、なっ……! 何を、
[駆け寄るも、手遅れなのは明白だった。
普通の人間が頭部を吹き飛ばせば、まず即死だ。
角度によっては頭蓋骨で弾がすべる可能性もあったが、銃の扱いに手慣れているサシャはその点については全く問題なく、彼女は完全に絶命していた。
血の海に沈む体はまだ温かい。
血に濡れた濃い色の髪を撫で、彼女の眼をそっと閉じさせた。]
……自殺だ。
すまない。止められなかった。
[駆け付けた兵たちに顛末を平易な声で告げる。
張り上げたカスパルの声は聞こえていたようで、彼らの対応は早く、遺体の回収と現場検証が開始されている。
抱き上げた時についた彼女の血で汚れた手にタオルを渡されて、さびた鉄の臭いとずしりとした肉の感触も一緒に拭い去った。
謝罪はしない。
この行動を選んだのはサシャで、こうなるように動いたのはカスパルだ。*]
/*
殺すRPするつもりだったのに、まさかの自殺だった…
そしてフィオンに生きて欲しいと託されたんだけど、俺は生きても食われてもいいんだけどドロシーどうするんだろうな…
あとカシムどうしてほしいかで変わってきそう>展開
― 第二の犠牲者 ―
[翌朝、次の犠牲者の報せが中佐のもとへ届いただろう。
被害者はエドワード・フィオン。
死体は書庫で発見された。
銃及びナイフ等を装備しており、自衛に失敗したと見られる。
探せば壁に一発分の弾痕を見つける事ができるだろう。
致命傷は喉の裂傷であり
ローゼンハイム少将の死因と同じものであったが
少将が爪で抉られた傷と例えれば、
彼の傷は牙で食い破られたものと例えられる。
骨を砕かれた両腕は腹部に乗せられ
頬などには彼自身の服で血を拭った形跡が見られた。
先日よりも食い荒らした部位は少なかったが
心臓だけは同様に、胸当てを外した上で失われていたという。*]
/*
フィオンがすごいもの最後に残してくれたので
どうしたものか。どうしたものか。
割と死ぬつもりでいたんだけど。
あ、もらってくの忘れた!!
[――なお、現場に残された被害者の持ち物は以上であり、
被害者のポケット内を含め、
手がかりを示すようなメモや品は発見されなかった。**]
[息絶えたフィオンの体を床の上に仰向けに横たえる。
胸当てはつなぎの部分を爪で掻き切って
服を開いて皮膚を裂く前に一瞬だけ目を閉じた。
食欲は昨晩の食事でほぼ満たされている。
なにより必要以上に傷つけるのは気が引けて。
申し訳程度に他の部位に口をつけてから、
胸の中心を奥まで切り開いた。
鼓動を止めたばかりの心臓はまだ温かい。
掌に包んで滴り落ちる命の雫が冷えていくのを感じながら、
瞳を細めて独り呟いた。]
……これで分かる、のかなぁ。
[命を支えていた筋に牙を立てる。
鋭く尖ったそれは易々と表面を食い破って
一飲みごとに心を取り込んでいく。
最後の一片までを腹に収めて、空になった胸を閉じると
力を入れすぎて折ってしまった腕をまとめて腹部へと重ね、
自身は本棚の影に背を預けた。]
[夢を認識して消えたはずの胸の痞えがぶり返す。
銃口を向けながら、フィオンが口にした最後の言葉を思い出す。
私を生かすための言葉だった。
だけどそれでは“ドロシー”の望むものに辿り着けない。
死ぬまでが今世の私の役割だから。
命を賭けた最後の願いに、
私はどう応えたらいいのか分からない。*]
[書かれている文字を追いながら、アンプルをもう一度見つめる。
病気の進行を止める薬の存在をカスパルは知らなかったが、軍が最先端の研究を行っているのは明らかであったし、フィオンが嘘をつく理由もない。
手紙は丁寧に書かれており、フィオンの人柄が伺えるようだった。]
……あなたはどうしたいんだ。
[読み終えた手紙を丁寧にたたんで、ドロシーへ差し出す。
カスパルが彼女に代わり決定を出すことはできない。
これはドロシーの選択だ。
彼女が何か言葉を発するのを待ちながら、ぬるま湯を用意して血液を落とす準備を整えた。*]
――翌朝――
[サシャ=マリア・コーエンの死は、早朝の間に広まったことだろう。
カスパルはサシャの直接の上官に謝罪をしに行き、己の不手際と悔やみを述べ、今後の調査協力を依頼した。
容疑者が自害したという知らせは、駐屯地の空気を弛緩させるに十分であった。
それも――第二の犠牲者が発見されるまでだった。>>3
知らせを受け駆け付けたカスパルは、赤にまみれて白さを一際増したフィオンを眼前にして顔をゆがめる。
知っていても衝撃が弱まるわけではない。
武装していたこと、心臓を失っていたこと、牙で食い破られていたこと。
以上から犯人は狼化病の発症者だと断定した。]
現場は書庫、だな。
おそらく、本人が自主的に来たのだろうが……。
[昨日の彼の願いが脳裏をよぎる。>>2:64
検死を担当した軍医からの報告を聞きながら、遺体の再確認を頼めばあっさりと了承され何を思ったのか、席まで外された。]
ー狭間の世界ー
[目を開けると、暗闇だった。
眠りを誘うような、穏やかな闇に、意識を委ねたくなる。
目を閉じて、そのまま]
『…エドワード』
[思わず飛び起きる]
[ふと、何かの気配を感じたような気がして、振り返る]
…誰か、いるの?
[返事はあるだろうか?
どうやら、しばらくはこのまま、この場にとどまることができそうな気がするので
返事があってもなくても、ゆっくりと過ごすことにした**]
[…何故、命を賭したのか。
カスパルは気づいているだろうか。
斬撃の記憶には、一つ、ピースが足りない。
自分の身代わりに
カスパルが牙にかかるのは、なお許せなかった。]
…『狂信者』は、気質だったんだなあ…
[呟きが闇に溶けた**]
/*
そういえば最終日面子にもできたなぁって今更に気がついた。
占は殺せって赤のガイアが囁いていたんだよ……。
ガチの時全然食べれないまま死んでばっかりだから
食べたかったんだよ!(ガチ脳
[室内に引きずり込まれ、説明を要求された。>>6]
フィオンの血よ。
彼、私が発病していると知っていたのね。
[一瞬固くなった表情に何か言われるかと待っても、
そのまま黙って手紙とアンプルを受け取る様子を見て苦く笑う。
フィオンがカスパルを語るのを聞いた時から
親しい間柄だと思っていたのだが。
カスパルは講義室での言葉通りの立ち位置を貫くらしい。
フィオンの手紙が読まれている間に
殺す相手に生きる道を示された不意の出来事で
混乱していた頭が少しずつ鎮まっていく。
床に腰を下ろしたら汚いと怒られるだろうか。
だけど今は少し気が抜けているので許してほしい。]
[手紙を受け取りシャツのポケットへとしまう。>>7
カスパルの問いかけに長く沈黙した後、
手についた血液を落とす作業の合間に少しずつ言葉を零した。]
“私”は知りたかったの。
童謡の羊が泣いた理由を。その気持ちを。
羊と狼両方の気持ちを知って生まれ変わったら、
優しい人になれるんじゃないかって。
……“ドロシー”は優しい人になりたかったのよ。
[無実の人を死に追いやりはしない。
最後に謝罪をくれた狼に罪を突きつけて死ぬのではない。
そんな人間でいたかった。
だけど魂の記憶をなぞるように
罪のない少女が自らの命を断ったと聞いても。
優しい輪廻を教えてくれた青年を喰らったとしても。
私の心は記憶の中で感じたものと、異なる思いを抱けない。
昔も今も、胸の奥が苦しいだけ。]
カスパルは、あの羊の気持ちが分かる?
……私はもう分かっているのかしら。
[聞いて応えはあるだろうか。
ドロシーにも分からない事を聞かれて困るかもしれないが、
答えがどうあれ言葉がほしかった。
分かっているでもいないでも、したい事は決めている。*]
−『かわ』の向こう側−
雪だるまつくろう なんで来たの? まだ出来ることは たくさん あったはずよ…!
悔しいけれど それでも 希望はあるの…!
雪だるまつくろう
時を待とう…
[夢の中なのだろうか、それとも現実なのだろうか。
はるか遠く、おそらく自宅があったであろう方角から聞こえた気がした、懐かしい妹・アリーセの『なんで来たの?』と問うた歌声に、続きを紡ぐ。
目を開けると、自分の身体が回収されるのが見えた>>2]
…そっか…解剖でも、されるのかな…?
悲しむ人がいると、いいことなどないと…わかっていても。
…私には、これしか思い付かなかった…
ホントは、静かに来るつもりだったのにな…
[謝罪など、求めていない。
運命には抗えない、受け入れるしかない。
ならばひと暴れしてやろうと思ってしまった、新兵の行く末なのだから。]
[思い出したくない記憶に、唇を噛む。
それでもカスパルは声を発した。]
片手落ちで良ければ羊の気持ちはわかるつもりだ。
"ドロシー"を殺してまで護りたかった俺の妹は
結局俺が喰らってしまった。
[口に出す時声は抑揚はないが震えていただろう。
カスパルを探しに来てくれた弟妹に見つかり、逃げなくては行けないのに呼び止める声につい足が遅くなって。
足が速かった妹に追いつかれた時にはもう――渇いた体は止まれなかった。]
やり直しても”カスパル"は同じ道を選ぶだろう。
あの時最も喰らいやすかったのは”ドロシー”だから。
だが、”俺"は後悔している。悔いている。
だから、「俺の後悔をやり直す」ことを選んだ。
……あなたがくれた信頼を、返そうと思った。
[呟いて小さく笑う。]
[ドロシーは何か問うただろうか。
彼女を見下ろしながら、視線を伏せる。]
……あなたは、俺が優しい人に見えるだろうか。
あなたを心配するその手紙を読んで、何を思った。
それが答えだ。――俺は、そう思う。
[彼女は苦しんでいるのだろうか。
哀しんでいるのだろうか。
それとも戸惑っているだけなのだろうか。
カスパルは外から測る事しか出来ないし、彼女の心は、結論は、彼女自身のものだろう。]
/*
カシムを護っている過程で人肉に飢えて、村に戻って来た弟妹を襲ってしまったんだけど、この辺の話は盛り込みそこねたので略。
ドロシーに「返したい」のはこれがあり。
結局無駄にしてしまったのだ。
トールはいいんだ。弟は生きてるから
ってしないとこうな…?(つじつまあわせた結果)
/*
気のせいじゃなく
ものすごい難問をおいて来た気もするんですけど
軌跡をなぞるだけでは芸がない、とか
バッドエンド嫌いなんだよね、とか
何投げてもどうにかしてくれるだろうという信頼とか
いろいろすみません(深々)
― サシャとの部屋 ―
[ それは夜への一歩手前の黄昏時。響き渡った2発の銃声。
嫌な予感と共に部屋から飛び出ようとするも、サイレンが鳴り響き階級を持たない一般兵の外出の禁止がアナウンスにて命じられる。
思わず立ち止まり放送の流れるスピーカーを茫然と眺めると、すごすごと部屋の中へと戻るだろう。
それからはベッドの上に膝を抱えるように座り、じっと訪れることのないサシャの帰りを待ち続けた。
どのくらいの時間がたっただろうか?
もう夜の帳が下り辺りが闇で満たすころ、カシムは何を思ったのかのろのろと起きだし着ぐるみに触れる。
幾ばくかの間そのまま撫で続けていたが、途端に涙が流れ出す。
漏れ出す嗚咽は止めようがなく―― ]
…ぐっ、ふっ、ぐっ、っすす……
……なんで、帰って来ないのでありますか!
………なんでっ!!
[ ――そのまま泣き崩ずれるように着ぐるみへと抱き着き決壊したように泣き続けた。* ]
…お疲れ様。
僕は、君の潔白を『知っている』から。
気を張らなくていいよ。
ゆっくり、していよう?
[手を差しだした。嫌がらなければ、握るだろう*]
[語られるのは“私”が死んだ後の話。>>13
カスパルしか知らない遠い過去の未来の話だった。
“私”が死んだ理由は知っていたけれど、
身代わりになったはずの友人も未来では死んでいた。
他ならぬ守ろうとした手によって。
視線を伏せたカスパルを見上げる。>>15
語りたくない過去を明かしてまで導を示してくれる事に、
せめて感謝を告げなければと思った。]
……ありがとう。
優しい人よ。
カスパルも、フィオンも。
[どんな形であれ幸せになってくれと言ってくれた。
エゴと我欲を貫けば、糾弾されて当たり前と思っていて、
だから最後の厚意が……嬉しくて、戸惑った。
これは彼らの優しさを無下にする事になるのだろうか。
私の幸せの形は今もまだ分からない。
だけど、こう在ってほしいと思うものは薄らとでも見えたから。]
――…ゴトリ
[ そのような時だった、サシャが着ぐるみの下に隠していた>>2:91が顔を出す。
カシムは不思議に思い銃を引っ張り出すと、彼女が愛用していた銃であることが分かった。
と、同時にパラリと一枚の手紙も一緒に出てきただろう。
慌てて開いてみるが流石に暗すぎて中身を読むことが適わず、急いで作業机に駆け寄り蛍光灯の電源を入れた。
震える手でその内容を読んでいく。
それはサシャの遺言であり、カシムへの忠告でもあった。
そしてライフルと着ぐるみは自分へ譲るとあった。 ]
……なんなんでありますか?
…どういうことでありますか?
……なにが言いたいのか分からないであります
[ 否、口では拒否しようとしているが冷静な頭は正確に状況を理解していく。
サシャは狼化病の嫌疑を掛けられていたのだと、そして彼女は無実であると、そして彼女自身は事件に巻き込まれただけであるとも。
震えはいつの間にか止まっていた。
大事そうに手紙を畳み胸ポケットにしまう。
丁度、そこにはフィオンから預かった包みも入っていた。 ]
……もしや、これがサシャ殿の無実を晴らす証拠という事でありますか?
しかしフィオン殿はこれを数日後に本部へと
サシャ殿は上層部を信じるなとも
……何を信じていいのか分からない以上
明日、フィオン殿に確認する必要があるであります
[ カシムはライフルを大事そうに立て掛け、蛍光灯の電源を落とした。** ]
[私には全てを投げ打ってまで守りたいと思うものはなかった。
完全に童謡をなぞる事はきっとできなかった。
だから、ここで、おしまいにしよう。]
[立ち上がり、血が落ちている事を確認する。
服についた赤は遠目なら分かるまい。
今は聴覚も敏くなっているから、
気配を避けて楽に自室まで戻る事ができるだろう。]
ねぇ、私の騎士様。
ひとつだけ言うことを聞いてくれるかしら。
[“私”の信頼を私に返してくれようとする優しい騎士へ
昼間と変わらない笑みを向ける。]
私のことを守らないで。
[サシャがどうして死んだのか薄々予測はついている。
ドロシーもそれなりの官位にいて、聞けば答えてくれる人もいた。
カスパルの行動の意味も理由も理解しているが、それは不要だ。
彼は反発しただろうか。
それとも静かに頷いただろうか。]
それから、もうひとつ。
……カスパルは生きていたい?
[その真意は伏せたまま尋ねる。
反応がどうであれ、引きとめられない限りは
夜が明ける前に自室へ戻るために部屋を辞去する事だろう。*]
― 翌朝 ―
[ 朝、外出禁止令が解かれ部屋の外へ出ると真っ先に容疑者であったサシャが自害したといった知らせを受ける。
それはある程度予測できた答えであり、だからこそ言いようのない怒りがカシムを襲った。
彼女のライフルを背おい、真意を確かめるべくフィオンを探す。 ]
――…っえ、フィオン殿が?
[ 寝耳に水とはこの事だろう。
真意を質そうとした当人は第二の犠牲者となってしまっていた。
残されたのは彼から預かった包みと、サシャの遺言だけ。
カシムはそこで茫然とたたずむことしかできなかった。* ]
[カスパルは少なくとも「優しく」はないだろう。
己の行動理念に他者は影響しない。己が望むか、どうかだけだ。
だがドロシーにはそう見えたらしい。>>17
彼女が笑顔を浮かべて続けた「お願い」を聞いてぴくりと肩を動かし、じっと彼女を見つめる。>>20
その言葉の意味を理解しようとしたが、きっと完全に知る事はできないのだろうと諦めて、ため息をついた。]
……それが、本当にあなたの望みなら。
[「本心か?」という言外の問いは肯定されただろうか。
否定されなければ是と見なし、顎を引いて頷いた。
元より、そういう約束であったから。>>2:17]
[その後の問いかけに、カスパルは僅かに瞳を揺らす。
フィオンがドロシーに残した、狼化病の進行を止める薬。>>2:99
軍の研究が進んでいるのならば、進行をより強力に抑制する、あるいは発症しても害なす存在にはならない――
そんな薬も、開発される、されているのではないか。
期待を抱いてしまった。
今度こそ家族の元に居れるのではないかと。
そんな夢は、大切だった存在をこの手にかける悪夢を見た日から捨て去ってたはずだったのに。]
俺の命は、いつでもあなたのために捧げる。
それが、あなたの望みに必要ならば。
要らぬというまで、俺の全てはあなたのものだ。
[最優先事項は代わりはしないから、その言葉はきっぱりりと伝える。
死にたいとは言わない。生きたいとも言わない。
彼女の望みを叶えるのに必要ならば、死ぬ事に躊躇いはなかった。]
――……人目に、気をつけて。
[守るなと言われたが忠告ならば良いだろう。
立ち去る彼女へそう告げて、見送った。*]
――朝:廊下――
[フィオンの遺体に別れを告げ、彼から託された「頼み」>>64を遂行するため、私室への立ち入り許可を出す。
カスパルが彼と親しくしていたのは大勢の証言で明らかであったこともあり、逆に私物の整理を行うようにとの命令を貰った。
鍵を渡されて彼の部屋に向かう途中、立ち尽くしているカシムの姿>>21を廊下の先に見つければこちらも足を止めるが、何と声をかければいいかわからず視線だけを送る。
サシャの同室者。弟分。
……彼の心境はカスパルには測りかねる。]
カシム、顔色が悪い。
ちゃんと休め。…それから、そこは通行の邪魔だ。
[どきなさい、と努めて柔らかく声をかけたつもりだったが、彼はどう受け取っただろうか。]
― 朝・自室 ―
[まだ静かな朝の空気の中で
フィオンの所持品にあったボイスレコーダーを回す。
サシャはどんな気持ちでこの証言をしたのだろう。>>2:83
この後、彼女は自分で頭を撃ち抜いたと聞いた。
その気持ちをなぞる事はできないけど、それでいいのだろう。
フィオンからの手紙と記録保管庫から持ち出した手記を
ボイスレコーダーとアンプルと共に引き出しへとしまった。
今日も髪を結い、軍服に袖を通して時刻を確認する。
そろそろ朝食の時刻も終わる頃だ。
活動時間になれば書庫の方が賑わうようになるだろう。
最後に一度話しておきたいと
青い髪の新兵を探して廊下へと出るが、邂逅は叶うだろうか。**]
[引き出しにしまう直前、手記の最後をもう一度辿った。
この発症者の気持ちを本当に知ることはできないけれど。
最後の言葉は、きっと同じ。*]
尉官 ドロシーは、尉官 ドロシー を投票先に選びました。
/*
表で堂々と狼していると赤を使う機会がなくていけない。
そして幽霊のサシャがかわいいので
再会のためだけにカシムを噛みたくなっていけない。
…そうだ。ひとつだけ、聞いてもいいですか?
フィオン殿は、なぜ『知っていた』のですか?
私には、フィオン殿に敵意はないことくらいしか、わかりませんでした…
[ふと、降って沸いた疑問に、フィオンは答えてくれるだろうか。
答えがなかったとしても、知らなくていいことなのかもしれない、と自分自身を納得させて、駐屯地の行く末をゆるりと見守ることに。*]
[ 廊下に立ち尽くしているとカスパルに道の邪魔になっていると声を掛けられた。
いつもの敬礼を忘れて首だけでカスパルに振り返った。 ]
……サシャ殿が自害したと聴いたであります
狼化病の嫌疑を受けていたとも耳にしたであります
しかし、今日もまたフィオン殿が犠牲者になったと聴いたであります
まだ、狼化病の者が捕まってないことになるであります
……カスパル中尉殿、一つだけ答えて欲しいであります
――…なぜ、サシャ殿は自ら死しなければならなかったでありますか?
[ カシムは何も映さない瞳をカスパルへと向けていた。* ]
[こちらを振り向いたカシムの目に力は感じられなかった。>>27
サシャについて問われ、カスパルは首を横に振る。
彼女が自害した理由は推察することしかできない。]
身の潔白の証明、と俺は思ったが。
そんな事をしなくとも…よかったのにな。
[サシャがどこかで拘束されている間に、本部からの調査団が到着すれば狼化病の感染の有無や発症者の調べはついただろう。
黙っていても、殺されたかもしれないが。]
最期にサシャはこれが『運命』だと言っていた。
フィオンは『運命』に抗おうとして、死んだ。
君はどうする? カシム。
[答えは期待せず、カスパルは乾いた声で問う。
自問自答のような言葉だったが、カスパル自身の答えはとっくに決まっている。]
[問われ、目を伏せ、微笑んだ。>>+11]
僕は昔、…そうだね、サシャと同じか少し若い頃。
狼化病を発症したことがあるんだ。
[何が起こったかは、いくら兵士とはいえ
年若い女性に言うのは躊躇われたので、黙っておく]
その時所属していた部隊とか、人間関係とか
いろいろあって。
発症を抑える薬の、治験者に選ばれた。
薬はよく効いてね。普通に暮らせるようになったよ。
ただ…完全には抑えきれなくて。
狼になった時の力の一部が、残ってるんだ。
僕の場合は、鼻がいい。
とはいえ、血と発症者に匂いを感じるだけ、なんだけど。
サシャからは、どちらの匂いも全くしない。
だから、君は、犯人じゃない。
[犯人を知っていることは、あえて伏せた]
――……そうでありますか
[ カスパルの返事は、カシムにはとても納得行くものではなかった。 ]
……『運命』でありますか
[ 『運命』という言葉を聴いて、やっとカチリと何かが記憶の底で一致する。
ふいに涙が流れ落ち、直ぐにそれは滂沱となる。 ]
自分は…、自分の『運命』は……
――…おそらく"見届ける"ことだと思うであります
もし、もし抗うのであれば、それはサシャ殿が生きていた時であったはずであります
もう、なにもかも遅いのであります……そう、この記憶さへも……
[ ぐしぐしと顔を拭い、目を真っ赤にしてカスパルへと敬礼する。 ]
サシャ殿の事、お答えくださり感謝であります!
[ これから宣言通りカシムは傍観者に徹するだろう。
……おそらくこれが『運命』であるなら自分はまだ死ぬことはない。
そう、二人に託されたものを渡すその時まで彼は『運命』に身を委ねる選択を取ったのだ。* ]
― 訓練所 ―
Baaaaaaaaang!!
命中であります。
[ カスパルと別れた後は訓練所にてサシャから預かったライフルの試射を繰り返していた。
不思議なほど今日は的によく中る。
これで13(6x3)度目の試射であったがその全てが的の何処かに中っていた。 ]
――…カチリッ
Baaaaaaaang!!
[ それは何も考えなくてよくなった為か
はたまたこの銃そのものが彼女の魂である為なのか
答えはカシムの中には出てこない。 ]
……今更なのであります
新兵 カシムは、尉官 ドロシー を投票先に選びました。
/*
尉官 カスパル は 兵卒 サシャ に投票した
尉官 ドロシー は 兵卒 サシャ に投票した
兵卒 サシャ は 尉官 ドロシー に投票した(ランダム投票)
下士官 フィオン は 兵卒 サシャ に投票した
新兵 カシム は 兵卒 サシャ に投票した
兵卒 サシャ は村人の手により処刑された。
地味にこれ怖い。
自殺票ありでもカウントされない?のか??
尉官 カスパルは、尉官 ドロシー を投票先に選びました。
― 訓練所 ―
[扉を開けると的が割れる音がした。>>30
探していた後姿を見つけてゆっくりと歩み寄りつつ
射撃動作の隙間を見て声をかける。]
いい腕前ね。
[ここでカシムと出会った事はなかったため
昨日までの腕前を知らないまま誉め言葉を口にした。
記録官であるドロシーがここにいる理由を訊ねられたなら
カシムを探していたと言うだろう。]
サシャの事は、聞いている?
[表情がよく見えるよう、正面に向き合った。
カシムからサシャの相談を受けていたから知っている。
どれだけ彼女を慮っていたのかを。
だからカシムには話しておきたかった。]
彼女は私の代わりに疑われて死んだの。
あの夜少将といたのは私。
[さすがに私が犯人ですとは言い切れずに
迂遠な言い回しになったけれど、意味は伝わる事だろうか。*]
――フィオンの部屋――
[鍵を開け、フィオンの私室へ入る。
ベッドの下。包み。>>2:64
彼に言われた事を思い出しながら、膝をついてベッド下を探れば、確かに指先が何かに触れる。
引っ張りだしたそれは油紙に包まれていて、大きさも重さもたいしたことはない。
片手にもってなんだろうと考えながら、彼に言われた事を思い出す。
『渡すことで、”誰か”が死ぬことはありませんので、ご安心を』
フィオンはドロシーの正体を知っていた。>>11
そして彼女を助けようとしていた。
フィオンの考える「救済」がドロシーの正体を知らせ守ることならば、この包みの中には彼女の正体を記されている可能性もある。]
[包み紙を両手で抱えたまま、床に座り顔を歪める。]
……守るな、か。
君も、あなたも。俺にどうしろというんだ。
[守らないでと告げたドロシー。>>20
運命を変えたいと言ったフィオン。>>2:61
カスパルは”今まで"の自分の選択に後悔はない。
必要ならばドロシーに喰われても良かった。
守るためなら罪をかぶっても良かった。
殺せと言われればきっと殺しただろう。
それでも彼女は「生きて」と言った。>>25]
……何が運命なのか、知らないが。
そんなもの俺は、信じていない。
[唇を噛んで吐き出す。それだけは言っておけば良かった。
これはカスパルが選び続けた顛末だ。
――遠い前世、狼化病を発症し一人を喰らい妹を殺し。
また今も、かつて喰らった人が発症する様を目の当たりにしても。
これはカスパルの意思であり、運命というものではない。]
[フィオンの部屋は目立って整理すべきものも見当たらない。
部屋を立ち去る前に包みにもう一度視線を落とし、中を改めるべきか葛藤したが、油紙は開かない事にした。
包装は痕跡を残さず開くこともできそうだったが、フィオンはカスパルに何も言わずこの包みを託した。隠蔽されるかもしれなかったのに。
彼のその信頼には応えたく、カスパルは見つけた時のままの包みを持ち、静かにフィオンの部屋を辞した。*]
……ありがとうであります
[ 銃を撃ち終え次の動作に入ろうとした所、ドロシーに声を掛けられた。>>32
何か自分に用事ですか?と尋ねればドロシーはカシムを探していたらしい。 ]
――サシャの事は、聴いてる?
[ もう動くこともないと思っていたカシムの感情が僅かに揺らぐ。
直ぐにライフルの銃口を下に向けドロシーの言葉に耳を傾けた。
更に紡がれるドロシーの言葉に一瞬眼を眇めるが、大きく首を左右に振り彼女を無視して再度ドロシーを無視して的へと向き合った。 ]
……自分は、犯人が誰だか最後まで知ることができない立場にあるであります。
ただ、これが『運命』であるのならば……"小さな"ドロシー中尉
貴女ではない事もまた事実なのであります
――カチリッ
Baaaaaaang!!
[ 空薬莢が飛び、的の中心へと穴を空ける。 ]
……ドロシー中尉殿は『運命』に足掻くでありますか?
…なるほど?
『人体実験』てところでしょうか。
それとも、直感のようなもの…?
[どちらも何か違う気がするが>>+11、『狼化病』と聞いて妙に納得してしまうのであった。]
『隠して生きる』ってムズカシイ…
[そんなことを言っていると、下界に弟分の姿を見つけて降りていき>>30、その銃身に身を宿す。
相手には、当然見えないのだけれど。]
おっ、いいね!
迷いを振り切った、かな…?
そう、考えちゃだめよ。
…感じるの。
…力を抜いて…
的は…標的は、どこにある?
…何もかも、今更だね…
[以心伝心、とまではいかないかもだけど。
自らの手で、自らの意思で。この選択をしなければ、おそらくやっていたであろう行動を取る。*]
/*
信じられないだろ…今、ドロシーが狼だって気が付いたんだぜ←
なんか、根本的なところで重大な部分を読み飛ばしてる
ん、ん〜?
/*
死亡フラグ半端でごめんね…!
カシムが撃たなければ普通に自殺を決行予定というか
生存エピでも死ぬつもりだったから以下略
[そしてドロシー中尉とカシムが話し始めると、銃身からそっと身を離す。]
これは、あなたが決めたこと…だものね。
[届くはずもない声を零し、再び空へと昇っていく。
…それにしても、このサシャという名の幽霊、落ち着きのないヤツである*]
[そんなサシャを面白そうに見守りながら
どこからともなく紅茶とチョコレートを取り出した。
霊体が飲み食いできるのかなどという
野暮なことを言ってはならない]
[下げられた銃口がドロシーに向く事はなかった。>>36
ライフルを向ける権利がカシムにはあると思ったから
最後に会いに来てみたが、視線すら振られてしまったようだ。
苦笑を浮かべながらカシムの言葉を聞き、
中央を撃ち抜かれた穴を眺める。
彼も何か思い出しているらしい。
自分に付いた不釣合いな形容詞に視線の低かった頃を思い出す。]
どこまでが『運命』なのかしら。
皆とこうしてまた出会えた事か、私が発症した事なのか。
[カシムの『運命』とは何なのだろう。
ここで銃口を向けない事も、そうなのだろうか。]
……もしもすべてが『運命』で片付けられてしまうなら
私は今から足掻くんだわ。
[“私”の願いのために動いた選択が『運命』だったと言うならば、
それはもうおしまいにしようと思う。]
/*
[心の幽体離脱で>>+15のチョコと紅茶をいただく。]
[バレンタインだもの。]
[生チョコをそっとしのばせておいた。]
…誰一人幸せにならなかった遠い記憶。
思い返しても、誰も笑顔じゃないんだもの。
カスパル様も僕も、今生は人だった。
あなたが狼だったならば
僕はあなたに喰われることと引き換えに
なんとしてもあなたを生かそうとしただろう。
僕が狼だったら、どうだった、かなあ…。
優しく、なれたかな?
……自分にも分からないであります
もう既に自分は傍観者であるのであります
[ サシャが死んだ時点でカシムの主体性はもうそこにはない。
ドロシーが何を望もうがカシム自らが動くことはなかった。 ]
……そうでありますか
ご武運を祈っているであるます
[ カシムは決して動かない、託されたものを渡せる時がやってくるまで、決して……。
ドロシーの決意を横目に射撃の訓練を再開するだろう。* ]
ふぁひりゃはらふぃふぇはい、はんほふぇんふぃはほふぇひょう!
(あちらから見えない、なんと便利なのでしょう!)
[もはや観戦者気分なのがここに。
紅茶とチョコレートとウサギりんご(※食べかけ)を囲んでいるとは誰も思うまい。シリアスどこ行った]
[それがカシムの受け入れた事だというなら
ドロシーがそれ以上何かを言う事はない。>>39
殺してほしいなんてそれこそただの押し付けでしかないのだし。
台に置かれた訓練用の拳銃を一丁手にした。
毎朝整備はされているので最低限の動作確認だけを行い
上着の陰に隠し入れる。
無断持ち出しは厳罰ものだが今更だ。
拝借する弾は一発で十分だろう。]
訓練の邪魔をしてごめんなさいね。
――さようなら。
[別れの言葉を落として訓練を再開しているカシムに背を向ける。
訓練所を後にしたら一人になれる場所を探すつもりだったが
結局はここに来てからの馴染みの場所になるだろう。
途中カスパル>>38を見かけても立ち止まりはせず、
呼び止められても手を振るだけで足は記録保管庫の方角へ向く。*]
― 記録保管庫 ―
[入口の手前で捕まった。>>41
ドロシーのやろうとしている事に気付いたら
おそらく止めるだろうから気付かない振りをしたというのに。]
そう。
……ちょうどよかった。少し手伝ってくれない?
[そう言って記録保管庫へと引きこむ。
何をするのか問われたら、机の周辺の整理を頼むだろう。
何のためかは言わないけれど。
仕事柄、貴重な記録を汚すのは気が引けたのだ。
だったら最期の場所に選ぶなと言われてしまいそうだけれど。
フィオンの話し方からして
彼は本部と繋がっているのだとは予測できていた。>>2:99
もうすぐ本部が来て真実が明らかになるのなら
大々的に名乗りを上げる必要はないだろう。性分でもない。
片付けている間に一枚のメモを記した。]
[片付け終わったところで自分は椅子に座った。
何をしようとしているのか探るような視線が飛んでくるなら
この部屋から出ていってもらうためにも情報開示は必要だろう。]
ありがとう。もういいわ。
……ここからは見ていて楽しいものじゃないと思うわよ?
[懐から無断拝借してきた銃を取り出したところで
カスパルへと首を傾げてみせる。
それからいくらかのやりとりはあったろうか。
どんな会話が行われても、何が起きても。
銃に込められた最後の弾丸が打ち抜く先は決まっていた。*]
[片付け終わったところで自分は椅子に座った。
何をしようとしているのか探るような視線が飛んでくるなら
この部屋から出ていってもらうためにも情報開示は必要だろう。]
ありがとう。もういいわ。
……ここからは見ていて楽しいものじゃないと思うわよ?
[懐から無断拝借してきた銃を取り出したところで
カスパルへと首を傾げてみせる。
それからいくらかのやりとりはあったろうか。
どんな会話が行われても、何が起きても。
銃に込められた最後の弾丸が撃ち抜く先は決まっていた。**]
― 少女の話 ―
[少女はまだ赤ん坊の頃に旅をしました。
母親が物心つく前に亡くなってから
父の背で揺れながら、長い長い道のりを旅したのです。
そうしてひとつの小さな村に辿り着いた頃
少女は父に旅の理由を尋ねました。
どうして遠くまで旅をしたのか
母との思い出がある地にいてはいけなかったのかを。
少女の生まれ故郷を語る表情には
母への愛と深い悲しみが刻まれていました。
『あそこにはもう何もない』
『辛いものしか残っていないから』
愛情が深い程に失った悲しみはまた大きく
父は少女を失う事が何よりも恐ろしいのだと言いました。]
[涙を流す父の姿を見つめながら、
少女は幼心に思いました。
そんなに悲しい思いをするのなら。
失う事を恐れるのなら。
そんなものはいらないと。
そうして時は流れ、少女は命を落としました。]
[幼い少女はまだ気付いていませんでした。
食べた料理がおいしかったこと。
外の世界の話を聞かせてもらったこと。
頭をなでてもらったこと。
命を賭けた話し合いの中で、
少しずつ降り積もっていったその思いが何であるのかを。
どうして死ぬ間際に感じたものが狼への恨みではなく
父を悲しませてしまう淋しさでもなく――
――安堵であったのかを知るのはいつかの輪廻の果て。*]
[引き込まれて後ろ手に扉を閉める。>>42
机の周辺の整理をいきなり頼まれ、何を考えているのかわからないドロシーの横顔を時折伺いながら、言われるがままに整理をしていく。
淡々と片付けて行く彼女をじっとみて、ようやく違和感に気がついた。]
…何を隠している?
物理的にだ。
[軍服は厚い生地で出来てはいるが、体にきっちりと沿うようにできている以上、その下に何かを隠すにはあまり向いていない。
慣れている者ならばともかく、慣れぬ者が「それ」を隠しているのは重心も僅かにずれ、故にカスパルは違和感を覚えた。]
まて。その下に何を――
[問いかけかけて、彼女は銃を取り出す。>>43]
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