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後世の歴史家 ナイジェル は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
モルトガット皇帝 アレク トール は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
帝国扶翼官 ルートヴィヒ は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
帝国軍 中尉 セルウィン は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
ウルケル海軍中尉 ヴィクトリア は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
ウルケル軍大佐 タクマ は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
帝国軍 少尉 ミリアム は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
船を愛する領主 ウェルシュ は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
領主 ファミル は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
帝国軍中佐 ロー・シェン は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
ウルケル海軍中尉 シロウ は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
ウルケル海軍少尉 シュテルン は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
ウルケル海軍提督 ゲオルグ は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
帝国軍少佐 ウルズ は 帝国軍 少尉 ミリアム に投票した
帝国軍 少尉 ミリアム は村人の手により処刑された。
次の日の朝、領主 ファミル が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、後世の歴史家 ナイジェル、モルトガット皇帝 アレク トール、帝国扶翼官 ルートヴィヒ、帝国軍 中尉 セルウィン、ウルケル海軍中尉 ヴィクトリア、ウルケル軍大佐 タクマ、船を愛する領主 ウェルシュ、帝国軍中佐 ロー・シェン、ウルケル海軍中尉 シロウ、ウルケル海軍少尉 シュテルン、ウルケル海軍提督 ゲオルグ、帝国軍少佐 ウルズの12名。
フリカデル島西部海域、通称"前庭"にて、ついにウルケル及び帝国の両主力艦隊が激突した。
古来、会戦の戦場は両軍の『暗黙の了解』によって決定されることが多いが、この海戦も同様であったと言えよう。
両軍指揮官の戦略的、戦術的な思惑と、なによりもこの一戦の意義を求めた結果が、両軍をこの海域で引き合わせたのである。
開戦前の陣形は、戦艦と巡洋艦を横陣に並べた帝国軍に対し、小型艦艇を柔軟に配したウルケルという対照的なものとなっている。
いわば、帝国軍の『壁』に対して、ウルケルは『網』を持って対応しようとしたのである。
(※図24:両軍陣形図)
これは大型艦艇を多数有する帝国軍に対し、ウルケル軍が艦隊決戦という形を選択するにあたって ───
── Rikhard Hannu Nigel 『グロル海峡戦役』 第三章
彼女に関し、記録に残っていることは数少ない。
オルヴァルの敗戦に当たって、ユルド社が帝国に経営者の孫娘を差し出したという記録は、当時のモルトガット帝国皇太孫に仕えた侍女の手記に残っているのみである。
翠の髪の小さな女神と称された彼女は、紆余曲折を経てモルトガット帝国海軍に所属し、グロル海峡遠征へ従軍した。
そして戦いの中で水雷艇を駆り、命を落としたのである。
彼女の胸中を窺い知ることはできないが、ここに彼女と同じ艦に乗っていた兵士の言葉が残っている。
『いつも笑っている奴だったが、
歌っている時だけは笑っていなかった。
どこか、自分のいない遠くを見ているみたいだった。』
── 『海の鎮魂歌─ 名もなき兵たちへ寄せて ─』
チコリの花言葉のひとつに「裏切り」というものがある。
この淡い色をした花に当てられた言葉の由来が、今も伝わっている。
かつて、海の上を蒸気船が走り、大国が次々と植民地を増やしていた時代、グロル海峡を統治していたウルケルという国にも大艦隊が押し寄せてきたことがあった。
ウルケルは帝国に対して戦うことを決めたのだが、ウルケルに属していた一人の女領主が戦わずして帝国に下ったのだ。
彼女の領地は、チコリの花咲く街として広く知られていた。
女領主の行動を、ウルケルの民は裏切りだと謗った。
だから彼女の花であるチコリにも、裏切りの意味が寄せられたのである。
しかしこの逸話はもうひとつの花言葉の由来にもなっている。
彼女が、自分の身を犠牲にしてでも街と民を守ろうとしたと知る者は、この花にもう一つの意味を付け加えた。
「気高い護り手」。女領主の魂が宿る花であると。
── 『花言葉 〜花にまつわる20の物語』
/*
ナイジェルさんも朝からおつです。
そして俺もな...(ファミル嬢は言うに及ばず)
吊りデフォがそのナイジェルさんである、ラ神え...
― リオレ島東海域/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[ しばらくの間は波間に浮かんでいたポルックスもやがて双子の兄の後を追うように沈んでいった。だが、その乗組員は相当数が救助され、そのまま捕虜として、ヴァイスメーヴェ以外の三隻の巡洋艦に分乗させ、営倉へと詰め込まれた。
この先に待つ海戦で、艦が沈めば、結局彼等も再び海に沈むこととなるが、降ろすために費やせる時間はない ]
両舷前進全速!
[ 号令一下、リオレ方面から合流した艦を加え、五隻となった艦隊は、先行した小型戦艦シヴァイベを含む小艦隊に追いつくべく速度を上げ、波を蹴立てて進み往く ]
― リオレ島北部海域 ―
[ 複葉機を偵察に出して居場所を確かめつつ進み、やがてその先に見えたのは、巡洋艦ヴァイを加え四隻となった小艦隊の姿 ]
あちらも増えたか...ん?
[ 男はこの時も甲板に出ていたが、増えた巡洋艦の姿を見ると、目を瞬いた ]
あれは、ヴァイか?...これは、幸運の女神の思し召しかな。
[ 双子星を沈めて以来、どこか沈む気配のあった男の表情に、明るい色が乗った ]
合流したら、ヴァイの艦長に連絡を。スキュレステノ...今は中尉だったか?彼女と一緒にシュヴァイベに来るように言ってくれ。
俺もあちらに移乗する。
ウエルシュ殿も今のうちに、整備船に移乗してください。この先はもう戦闘海域に入りますから。
[ ヴァイスメーヴェを、本来の新艦長となる士官へと引き継ぎ、男はウェルシュにも、そう声をかけるが、彼は何と答えたか ]
[ 計八隻となった艦隊は、船足を早め「前庭」へと急ぐ** ]
− リオレ島西”前庭”海域 −
[主砲の撃ち合いで幕を開けた後、
小型艦に巡洋艦を織り交ぜたウルケル前衛と、前に出た帝国側の巡洋艦および水雷艇が激しく火花を散らす。
第一艦隊巡洋艦の1隻は炎と黒煙を上げていた。機関部に被弾したようだ。
水雷のものとおぼしき爆音も炸裂する。
青い海に重油が黒い染みを作った。
それを右舷に見る梯形陣に移行して北東方向に進む帝国戦艦列からの主砲攻撃はウルケル旗艦を狙ったものだ。
対して、ウルケル戦艦がとった行動は微速後退であった。>>2:481>>2:482]
[頭を抑えるつもりが空かされた。
意表を突かれたことは事実。だが、戦況が覆ったわけではない。]
10年のうちに老いたか、ヒューベンタール!
微速後退中の戦艦など的に等しい。
逆風といえど、もらったも同然だ。
[何か企んでいると予測はつく。
だがそんなものは発動前に突き破ればいい。絡めとられても食い破ればいい。
躊躇するという選択肢はアレクトールにはない。
“惑わされないように” 開戦に先立って扶翼もそう告げていた。]
狙い撃て。 撃沈せよ。
[帝国艦隊は弛まぬ攻勢を示し続ける。]
[敵艦からの応答は当然ながら白旗ではなく、主砲の轟音だった。>>2:483
シュヴァルツアインの三本煙突のうち艦首寄りの煙突の上部が捥ぎ取られる。
破片は艦橋にも降り注いだ。
「司令塔へお入りください」と参謀が促すのを拒み、アレクトールは艦橋に立ち続ける。]
このまま敵戦艦の移動方向へ進め。 同航戦だ。
[後退する艦との同航戦など前代未聞であろう。
明確に速度の差があるから、敵旗艦の船尾に回り込むことを目指す。
意識的には包囲戦にも近い。
いずれにせよ敵旗艦を射程から逃がすつもりはなく、単純計算にして3倍の主砲が順次、発射される。]
[一方で、網のように伸縮自在なウルケル艦隊小型艦の来襲は、巡洋艦らが懸命に凌いでいた。
先程から黒煙を上げていた1隻は、もはや艦隊の移動についてゆけるだけの推力を失っている。
恰好の餌食となりつつも投降せず、撃てる限り撃ち続け、船体を傾けてゆくのだった。**]
/*
タクマとファミルは、結局朝まで走り抜けたのか…!
ウェルシュも起きてきているし…
どちらさまも 大変にお疲れさま だ。
(エアーもふもふ)
/*
タクマのメモにふいた。>地上がむさk。
ミリアムの水雷って、うちにあたったのか、これ?
読み直してこよう。
/*
>>6
しまった、燃料重油じゃないよ、石炭だよ
この油は潤滑油だということにしておいてくださいorz
/*
味方の損害描写で敵の錬度や猛攻をアピールするのもルー・ガルー伝統の技ですw
(師匠 : diaさん & ハニー
俺はまだ削り足りない & 褒め足りないとこ 精進せねば
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[タクマ・ナギ。
歌で戦艦を沈められるという云われがあるようだが、それほど遠距離での狙撃が上手いということらしい。
その噂違わず、慣れぬ新艦の砲撃でも見事、逃げる船を海へと落とした。
>>1:533 快速カストルなら、逃げ切れると思ったのだろうか。
横腹を撃たれてもなお、走り続けようと海上を統べる兄星は、然し、確実に傾いていた。
撃たれた部分から煙が上がる。
船内はもしかしたら、炎上しているのかもしれない。]
分からないけれど……
シコンに戻っても、居場所がないと思ったのかな。
[>>1:543 タクマの呟きには、そんな風に答えるが。
真相は誰にも判らない。
裏切りの花は、まさに今、海へと散ろうとしていたから。]
/*
うわあ、タクマお疲れさますぎる。ウェルシュも寝たかい!?お疲れさまですwwwごめんね、もうあれからぶっ倒れてたね……
そして帝国軍わからん。
― 第二艦隊/"前庭"南側海域 ―
[当初の予定通り主戦場に横撃を駆けるか、新たに参戦が予想される戦力に対応するべきか。
悩んだ末に出したのは、両方する、という結論だった。
巡洋艦5隻の火力を持ってウルケル艦隊の横腹を脅かしつつ、やってくるだろう勢力に即応できるよう動く。
下手を打てば挟撃されるのは承知の上だ。]
第五戦速に移行。
主砲砲戦用意。
[静かな声でほぼ最大速度での前進と戦闘準備を命じる。
マストと遠い砲火の炎、立ち昇る黒煙だけが見えていた戦場は、ほどなく大小さまざまな船が散らばる様子を視認できるようになった。]
[戦闘距離に入る手前で、信号弾を打ち上げた。
我、交戦を開始す。応援求む。
後方に残してきた水上機母艦に、直衛機を寄越せという合図だ。
主戦場からでもその信号弾は良く見えることだろう。
もとより、こちらから戦艦が視認できる程度の距離に遊弋していたのだ。飛行機の高さがあればなおさら発見は容易だろう。
奇襲が目的ではないから、気づかれても問題はない。]
射程距離に入り次第主砲撃て。
進路0-5-0。北東方向に回り込みつつ距離保て。
目標、敵巡洋艦。
[皇帝のものほど熱気も覇気も無いが、指示は明確だ。
旋回速度も装填速度も遅い主砲では小型艦艇を狙うのは難しい。
ために、標的をウルケル側最南端にいる巡洋艦と定めた。]
/*
戦艦の間には、もっさりと両軍の巡洋艦とウルケル艦艇が詰まってる、はず。かわしながら来てるのだろかな。さて??
まさかこんな高速で射程に来るとも思っていなかったとか。距離認識の共有難しいね……
[交戦距離に入ったところで、先頭の旗艦から順次主砲を撃ち始める。
同時に進路を東寄りへ変更して、単縦陣を保ったまま左舷の片舷砲戦へと入った。
主砲の射程距離から踏み込むことはせず、ウルケル艦隊の外縁を舐めるように移動する。
このままいけば、ウルケル戦艦の背後へ回り込もうとしている第一艦隊と頭からぶつかるような軌道。
無論、そこまで行くつもりはない。]
/*
衝角の描写あるから、小型艦とぶつかったって事かな。>>2:501
しかしミリアムの文章すげぇなぁ。
透明で堅くて繊細なものの織物って言うと、まぁ、変な喩えになっちまうが、そんなもん。
[シコンの美しい花が沈んだのを見届けた後、タクマは下士官に的確に指示を出していく。程なくして、ヴァイスメーヴェからランチが数隻出発して、悲しそうに煙を上げる戦艦へと向かっていく。
指示を出し終えたあと、彼は此方を振り向き、修理と整備の指示を下した。]
……分かりました。
[>>1:548 淡々と支持を与える彼に対して、特になにか言うこともなく。軍事に努めようとすることで、湧き上がる感情を押し殺しているように映ったから。
ウェルシュはひとつ頷き、船内に待機しているであろう整備士のもとへと向かった。
暫し、若葉の領主は彼等とともに他の巡洋艦へと向かい、体当たりを受けた箇所を見つつ、的確に指示を出した。
小一時間ほどそちらの巡洋艦に居たのち、ある程度修復の目途が立てば、再びヴァイスメーヴェと戻ったか。]
/*
同航戦やりつつ、うちらがその間。
互いの後方に母艦たち。
で、南側から水母+巡洋艦6。
俺の方には巡洋3と雷母が来てるって事かね?
[>>3 弟星は流石、防戦に適した戦艦というだけあって、相当数の乗組員が救助されたようだ。
アンディーヴの私兵だけでなく、なかには見慣れぬ海兵の軍服を着ているものもいた。
きっと彼等が、帝国海兵なのだろう。彼等はそのまま捕虜として、その他三隻に連れて行かれたようだ。]
……。
[リオレ方面から合流した艦を迎え、五隻となった艦隊は再びコバルトブルーを切り裂く。
>>4 暫く海を走れば、やがて、どこかで聞いた名前を聞く。
スキュレステノ。果たしてどこだっただろうか。]
そうか、もうすぐ先に
―――……帝国軍が居るんだね。
[>>5 タクマとスキュレステノと云う人物は、シュヴァルベという小型戦艦に乗り込むようだ。
ヴァイスメーヴェは本来の新艦長となる士官へと引き継ぐとのこと。]
そうだね、僕は―――…
[節くれだった指で、す、とヴァイスメーヴェの手摺を触りながら。
ヘーゼルの双眸を細め、何事か考える。そして、おずおずと、]
[タクマに告げた。彼はどんな表情をしていただろうか。]
ヴァイスメーヴェは新しい船だ。
海軍の腕を信用していない訳じゃないけど…
それでも、操作に慣れない部分は当然あると思うんだ。
なので、新戦艦に詳しい者は必要でしょう。
[また、我儘を言ってしまった。彼は今度こそ嗜めただろうか。
この先の海は、砲撃がいつ襲いかかっても可笑しくないのだ。
それでも、]
………駄目かな?
[口調は弱弱しいけれども。
強い意志を持って、ヘーゼルの瞳は真っ直ぐ男を見つめた。//]
[交戦距離に入れば、敵味方の状況も目に入ってくる。
ウルケル側の小型艦艇群とこちらの水雷艇、巡洋艦との戦闘では既に損害も出ているようだった。
海面に漂う油。黒煙を上げて傾きつつも、なお砲火を放ち続ける艦。
波間に漂う残骸。沈んでいく翠。]
───……!?
[なぜそれが見えたのか。
なぜそう思ったのか。
蒼に呑みこまれる翠を幻視して、息を呑む。]
……なにを馬鹿なことを。
[自分の胸に呟いて、不安を打ち払う。
それでも、心の柔らかな場所に刺さった棘は、いつまでも痛み続けた。]*
/*
いやぁ、でも特に強縁故は出来ないまま波間に沈む予定でいたら気付いたらオルヴァル/ユルド社関係で随分と縁故頂いて有難かったですねえ。
色々と至らぬところもありましたが、落ちまで駆け抜けられてよかったです。
― 後方水上機母艦 ―
[沈みゆく双子星の兄より放たれて、シコンへ向けて北西へ飛んだ複葉機は、"前庭"での戦闘を避けて戦場南側を通過するように進路を変える。
その途上に、第二艦隊の水上機母艦がいた。
味方部隊支援のために向かう準備をしていた複葉機、いち早く味方機を発見し、翼を振って合図する。
直掩機6機が編隊を組んで戦場へ向かう頃、放たれた複葉機は着水し、母艦に収容された。]
[複葉機によってもたらされた情報は、受け取った将兵らの心を重くした。
帝国に無血開城した領主として評価する者も、
帝国に帰順してきたものとして親しみを覚える者も、
戦わずして街を明け渡した惰弱な領主と軽蔑する者も、
等しく、早すぎる女領主の死に、物思わないではいられなかった。]
― 発進前・陛下を乗せて ―
[あの後、陛下を連れて偵察に出て。
ぐるりと様子を見て回ってから陛下を第一艦隊の旗艦へと丁重に送り届けた。
緊張はするが楽しい空の旅だった。
その緊張も死の危険からくるものではなく、乗せている人物が人物だけにくるもので。
戦いの最中だというのに随分と呑気なものではあった。
敵からこちらの姿は視認出来ていただろう。
だがその距離は遠く、また滞在時間も短かった為敵が向かって来る事はなかった。
短い時間の中、敵の陣形を見て船を数え頭の中に叩き込んだ*]
[双子星の沈没と領主の死のほかに、
新しい、そして重要な情報も含まれていたから、
水上機母艦の者たちは旗艦にどう情報を伝えるか協議する。
先に発見された三隻と同じか、それとも違うものか。
必死で離脱してきた複葉機の証言からは判断できなかったが、いずれにせよ五隻の艦が戦場に向かっているのは確実である。
協議の結果、複葉機一機が情報を携えて飛び立った。
戦闘中の艦に情報を届けるのは困難を極めるが、情報伝達の機が来た、というだけでも急は伝えられるであろうという判断だった。]
/*
あ。アンカ間違えてました。>>1ですね。
墓下はどうしましょうか。
ユルド社で腸煮えくり返る狸爺のその後でも書きましょうかね。そっちはそっちで〆ることにして?
― 現在・リオレ島西”前庭”上空 ―
[陛下を無事に船に戻した後、複葉機の修理が終わるまで暫しの休憩があった。
それも束の間の事。
完璧とまでは言えないまでも応急処置が終わり、出立命令が出る。
いよいよ全軍進撃の時。
先程の軽い小競り合いでは済まないだろう。
複葉機へと乗り込むと波にゆらゆらと揺れた。
次々と離水していく味方機を揺られながら見送り、やがて己の番がこればエンジンを入れ、ぐ、と操縦桿を握る。
機体が水上を走り、やがて浮力を得て空へと舞い上がった。]
[空から見下ろせば青い海に広がる重油の黒い染み。
損傷を受けたのであろう船から上る黒い煙が見える。
それは自軍だけではなく敵軍もそうであった。
激しい撃ちあいがあったのだと嫌でも分かる光景。
速度を上げて敵軍へと突っ込んでいく。
邪魔をしてくる敵機すべてを撃ち落とす気はない。
ひらりと機体を傾け躱し、時には大きく旋回をして背後へと周り撃ちこむ。
そうやって攪乱しながら空を飛んでいれば昔を思い出す。
まるで子供の頃に遊んだ、鬼ごっこのようであった**]
/*
取り敢えず48h足らずあるのでゆるゆると考えつつ生きている人たちを見てにやにやしております。
ミリアム死亡後は…幽霊とかにはなりそうもないので浄化されて転生するんではないでしょうかね。多分。
-巡洋艦ナハティガルにて-
[兵から上がってくる敵水雷艇の動き。
簡単には攻めあがってこない。>>2:473
攻めるかと思えば引き、引くかと思えば攻める。
敵艦の情報を耳に。]
めんどくせぇやつら来たな。あいつらじゃねぇの?
[ナハティガルが一発貰った水雷艇。彼らの錬度を思い出す。]
変わった形の雷母連れてるだろ。
じゃあ、あの巡洋艦も来てるかね? それとも流石に下がったか。
[後方、水雷艇母艦近くに該当と思われる巡洋艦確認、と兵の報告。
男は目を細める。]
あれま――出てくるのか。敵さんの戦力なら下げちまうかと思ったんだけど。
一体でも戦場に出てくる艦減らしたかったんだけどねぇ。
[北側に位置するナハティガル。
敵との間にはもう一艦、自軍巡洋艦も存在するが、位置は常に変わる。
小鳥のような小型艦が、波間を飛ぶかのように、立ち回る。
敵水雷艇母艦が発進した水雷艇を、食い止めようと動く。
その動きを助けるように、巡洋艦から副砲が放たれていた。]
助かるねぇ、これ。
[水雷艇の牽制能力をある程度封じてくれる。こっちの意識が前へと向ける。]
[一体。
霍乱目的か。強めに前に進み出て、攻撃の機会を狙っていたと思われる水雷艇が、自軍突撃艦を追突、水雷爆破の結果、両者、沈んだと報告を受ける。>>2:500
男は報告を受け、それを確認しただけであったが――もしもその艇の動きを見る事があれば、何かを思い出したかもしれない。
己に水雷艇の事を教えてくれた男の言葉>>2:294を思い出し、首を傾げたかもしれない。
しかし、現実、男はその艇を見る事無く、被害報告を受け取るだけで、次へと意識を向けたのだったが。]
[水雷艇母艦、巡洋艦と共に接近の報を受け取れば、援護に入ってくれている複葉機たち>>2:421。
彼らの動きが際立つか。
対艦用の爆弾を持っている複葉機も多いようだ。>>2:405
もっとも、空の戦場、誘うように踊る“虹”の姿>>2:431は、他複葉機からは浮いて見えた。
あえて単機。その動き。
その下、海の戦場にて、ナハティガルも、誘う。]
戦艦から援護来てるぞ。
巡洋艦の“壁”を潰す。
[戦艦を守る為の攻撃法。>>2:455
自軍戦艦から放たれる主砲を最大の攻撃方法とし、回避とタイミングを狙う事だけに集中する。
戦艦主砲をくらい、敵巡洋艦が黒煙を上げる。>>6>>9]
沈めろ。
[壁、ひとつ。]
[自軍小型艦の群れ。混じる更に小さな艦は、後方から発進された水雷艇だ。
それを援護しつつ、戦闘を続ける。
気付けば敵戦艦主砲の波は幾分だが弱まってる。
狙いが変わっている。こちら後方――戦艦へと。]
敵さん、戦艦狙いかね、この砲撃。
構わんよ。
遊びの最中に
[任せとこうぜ、と、軽く。
瞳には、ただ、ゲオルグへの信。]
[しかし、南側の巡洋艦が敵攻撃>>12を受けたと聞けば、舌を打った。
手が回らない。
強い被害報告は届いてないものの、だ。そちらが潰されればじり損だ。
突破口が必要となる。
ゲオルグの言葉を思い出す。>>2:404]
……喰い残しよりはもうちょい残しちまいそうだねぇ、これ。
すまんね、タクマさん。
[男は苦笑。
狙いは敵巡洋艦。沈み行く一艦を回避し、次の艦へと狙いを定める。
壁を消し、戦艦への道を作る。
いまだ急な動きを混ぜつつ、小型艦を伴い、ナハティガルは進む。*]
ウェルシュ殿…?!
[ ここに残る、と、そう口にした青年に>>17男は目を剥いた。双子星を沈め、その様を彼に見せたことで、ウェルシュを同行させた意味は果たせたと、男自身は思っていたからだ。
我が子と呼ぶ船が味方の手で沈められる、そんな戦の習いを、ウェルシュが彼なりに受け止めてくれたならそれでいい。あの時、ヴァイスメーヴェの修理と整備をと>>2:548依頼というより命令に近い指示をした男に何も言わず最善を尽くす姿を見せたウェルシュならば、戦の後のウルケルの行き先を託す事も出来るだろうと…
だが、その為には、彼を無事にストンプへ返すことは必須事項だ。そもそも… ]
ウェルシュ殿、貴方は、俺に、提督にぶん殴られろと言いたいんですか?
[ ゲオルグに殴られた、という、覚えは、そう数多くない。せいぜいが酒場で男が歌い出し、どうしても止められなかった時に、乱闘状態の中で喰らったとか、その程度の事だ。
だが、本気には程遠い筈のその拳ですら、酔って半ば記憶の飛んだ男の記憶にしっかりと残るほど、重く強い衝撃を与えるもので、ぶっちゃければ、一撃で男は床に沈められてしまったのだ ]
(絶対に、殴られる)
[ 今度ばかりは、と、男は確信に近く思っている。彼を艦に乗せたと事後報告した時は、驚きはされたが責められはしなかった。だがそれは、男がウェルシュの安全に万全を期すはず、という絶対の信頼に基づくもので、どこをどうつついても危険と切り離せない戦場で、しかも新造艦という最も的になりやすい場所に彼を置く事を、さすがのゲオルグも許すとは思われなかった ]
気持ちは判ります、おっしゃる事も判らないではない。だが、ヴァイスメーヴェは今後の作戦行動の要ともなる艦です、領主とはいえ軍人ではない貴方を乗せたままでは……いや、そうか……あなたはストンプ候でしたね。
[ 今更な事を口にして、男はふいに考え込むように顎に手を当てた。
海軍が発達し、諸侯が政治に専念する今の世では忘れ去られている事だが、元々、私兵を持つことが許され、先代の時代には海軍で活躍した諸侯も少なく無い事でも判るように、領主には軍における指揮官となる資格がある。それも軍事的重要拠点であるストンプの領主ともなれば、軍規としては、許される…許されてしまう、のだ ]
[ だが、それでも ]
(やっぱり殴られる、かもな)
[ 男は遠い目になりつつ、深い息をついた ]
艦長…
「私は構いませんよ」
[ 男が問いを口にする前に、ここまですぐ傍でウェルシュの様子も見て来た新艦長が、あっさりと請け負う ]
「勿論、ストンプ候の安全には最大限に留意します。艦に危険が及ぶようなことがあれば、真っ先に退艦して頂きます。それは承知して頂けますね?」
[ 激戦となった場合には、即座に後続艦へ下がる、或いは脱出する。それを承知するならという言葉を新艦長はウェルシュに向けた// ]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
ごめんなさい、タクマさん。
貴方の優しさに甘えて、我儘ばかり言ってしまって。
[>>33 タクマの反応は予想通りで。
然し、己の進退の心配や、軍人としての体裁を気にする以前に。
ゲオルグに殴られる心配が真っ先に来る辺りが、二人の仲が窺い知れて、なんだか笑ってしまいそうだ。
若しかしたら、自分の与り知らぬ会話のなかで、既に怒られているのかもしれない。
そう思うと、タクマに申し訳ない気持ちが生まれるが、]
じゃあ、その時は―――……
僕が、ゲオルグおじさんに殴られてきます。
[>>35 遠い目になり、深い息を吐く彼にはそう微笑んで。
いや、そういう問題じゃない!とタクマは呆れるだろうか。
そう遠くない海の先に居る、ゲオルグおじさん。
もし直接会えるようならば、自ら謝りに行こうか。]
/*
いま第二艦隊がウルケル本隊に攻撃仕掛けているのは、遊びと言うか見た目重視と言うか、ぶっちゃけミリアムの沈んだ海が見たかっただけなので、主眼は別働隊同士遊びましょうよう(うねうね)(お誘いのダンス)なのですよ。
ああ、でもタクマはうちの陛下に突っ込んでいきたいですか?
おっきいの狙いたいですよねぇ。
[自分たちの様子をずっと見ていた、新艦長があっさりと首を縦に振る。新艦長の言葉に、タクマはさらに困惑したようにも見えたが、]
ありがとう、艦長さん。
分かりました、皆さんの足を引っ張らないよう、
……いいえ、力になれるよう、善処します。
[ウェルシュは彼の言葉に頷き。そして再び、]
――――……ごめんなさい。
[憂悶の表情を浮かべるタクマに詫びを入れた。//]
/*
そういや先ほど、メモの中で間違えた箇所を発見して張りなおしたら、途中で書いたウェルシュ宛ての文章が消えてしまって、あちゃー、というのに気付いたところですよ。
今更、艦動かしてもいいんじゃないですか?なんてメモで言わなくてもタクマから回答来てますしねぇ。
ちょっとこの辺でいじいじしていますね。
― リオレ島北西海域 ―
[リオレ島西方を航路として取っていたヴァイは、連絡機からの伝達によりリオレ島北西海域へと進路を変えた。
その先に待っていたのは始めてみる新造艦と巡洋艦、水上機母艦が1隻ずつ。
最初、新造艦は巡洋艦かと思ったが、細かい部分はどうやら違うよう]
……これ、まさか戦艦なのかい?
[問うようなヴィクトリアの声に、乗員達が、まさか、など口々に意外そうな声を上げた。
その答えは後に聞くことになる]
[艦を小艦隊に並走させるように並べ、微速の艦らと足並みを揃えた。
やがて後方から更に5隻の艦隊が合流し、見慣れた艦から誰の艦隊なのかが知れる]
シュタインアドラー……タクマか!
後詰だなんて、何か頼まれごとでもしてたのかね。
[彼のことだからゲオルグと共に行動していると思っていたのだが、何やら別の任を帯びていたらしい。
艦船の数もさることながら、指揮官が見知った顔であるために心強さも得た]
[合流から少しして、新造艦──小型戦艦シュヴァイベへ足を運ぶよう指示が来る。
艦長だけかと思ったのだが]
アタシも?
まぁ……呼ばれて否とは言えないね。
分かった、行くよ。
[ヴァイの操縦を別の操舵士に頼み、ヴィクトリアは艦長と共にシュヴァイベへと移乗した*]
―“前庭”海域北方/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[轟音。黒煙。信号弾。
戦局は一刻一刻と激烈な模様を海域に描いていた。
こちらの動きを阻害するように、空から複葉機の爆弾が降ってくる>>30。]
急速旋回。舵、面舵一杯!
[アストラのすぐ横で、着弾の振動とともに水の柱が上がった。
避け切れなかったひとつが頭上で弾ける。
白い帆を焼き焦がし、帆柱の1本を半ばから折った。
…だが其処までだった。
第四艦隊から飛び立った複葉機>>26たちが、相手取るように敵軍と空のダンスを踊る。
まるで自らの身体のように、器用に機体を乗りこなす様は、こんな場でありながら――どこか優美で、かつ楽しげであった。]
[やがて第一艦隊が、じわり艦首を左に向け、梯形陣へ移行してゆく>>6。
その動きを視認するや…
先程の感傷を胸の奥底に置いて、ロー・シェンもすぐさま号令を発する。]
水雷艇を下げながら左舷旋回。
第一艦隊に足並み揃えろ。
[――つまり第三艦隊の動きは最小、という意になる。
梯形陣への移行において丁度、支点の辺りに位置するからだ。
第一艦隊の右列…海図の下方の戦いが一層激化しようとする中。
水雷母艦アストラは水雷を使い切った艦を回収し、
今のうちに迅速な換装に努める。]
[母艦の回収対象は艦だけではない。
脱出ボートで波間に逃れた乗員に対してもクレーンが忙しく上下した。
やっと暖かい艦内に座り込むことができた
そのうちの一人>>2:502が、告げる。
『ミリアム少尉は、艦と運命を共にされました』 …と。]
…………。そうか、
[胸ポケットに入れていた預かりものが、
ちり。と熱を持つ錯覚。
艦と共に沈むを、美徳と賛ずる文化もある。
だがロー・シェンは――…
かつて
決してそれを良しとはしない。]
[しないが…]
報告、御苦労。
しばしゆっくり休め。
[其の選択を選んでしまう心根もまた、
―――… 痛いほどに よく 分かる。]
…。ああ、そういえば、
結局あいつ、中佐呼びのままだったな。
[ぽつりと口に出したのは、結局そんな独り言。
代将に拘りがある訳でなく、中佐の方が何だか響きが軽い気がして…あの子栗鼠から向けられる呼称には似合っていた気がしたから。一度も訂正したことはなかった。
帆柱をよく上っていた、その子栗鼠のような娘はもう居ない。
空の色によく似た青と蒼の向こう側へ――羽ばたくように沈んでいったから*]
/*
そういやずっと中佐呼びだったよなあ、を思ったので拾ってみる。
ミリアムは色々、絡んでくれて有難うな。楽しかった。
特にオルヴァル絡みのことは、おまえがいなければ
こんなに膨らまなかったと思っている。
/*
シロウの動きがいいな。
>>31の言い回しとかも好きだ。
あとウェルシュの成長っぷりがいいなあ。
あそことも凄い絡みたいんだが…(と、ひっそり視線を送る)
/*
今回か次あたりに死にたいなと思ったので今日入れとこう。
もう一日くらい生きたいなーと思った時がだいたい私の死に時だ。
連続部下死でロー・シェンにえらい負担かける気がするのでここで謝っときまs…
投票を委任します。
帝国軍少佐 ウルズは、後世の歴史家 ナイジェル に投票を委任しました。
/*
あ、でも人数的にどうかな。
セルウィンも自薦してるんだった。
さすがに帝国減りすぎかなぁ…。
もしシュテルンが自薦するなら取り下げよう。
/*
う、を……
ウルズもセルウィンも自分票か、とメモを見る。
とても見る。
……な、なやむ…。
そして、もし二人とも落ちると
もれなく帝国側の星の欠片がおれ一人になるという
恐ろしい現実 が…(
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[タクマの返事はさて、どうだっただろうか。丁度その頃、>>38 リオレ島西方から新しい巡洋艦がやってくる。]
ヴァイだ。
[遠目にしかまだ見えないけれども、ウェルシュはその巡洋艦の名称を正確に当てる。
ヴァイの輪郭がやがてはっきり見えるようになり、此方へと真っ直ぐに近付いてきた。
そこから数名の海兵が小型戦艦シュヴァルベへと移動していく。
ウェルシュは、その様子を黙って見ていたけれども、]
あれは……!
[一人、見知った顔を見つけた。
それは長年ウェルシュの下に就き、今はストンプの行政を取り仕切ってくれているルシエルナガの娘。
>>16 スキュレステノという名をどこかで聞いた気がしていたが。そうか、彼女の姓だったか。もう、ルシエルナガではないのだ。
そう言えば、彼女もまた姉と同じく士官学校へ進んだのだった。
姉が家を出てから、ウェルシュとヴィクトリアとの交流も少なくなったが、それでも一度、顔を合わせることはあった。
それは、確か、二年ほど前だったか。]
― 追憶/2年前・ストンプ ―
[10年ぶりに、懐かしい顔に会った。]
ヴィクトリアさんー!
久しぶり!わぁ、懐かしいなぁ……!
[>>2:335 いつものように炭だらけの顔のまま、彼女にハグをしようとして。
彼女は果たして、それを避けただろうか。
いずれにせよ、また罰が悪そうな顔をウェルシュは浮かべるのだが。
あの頃はまだ先代―――父は床に臥すことが多くなったけれども、それでもまだ元気よく港町に出ていたものだ。
この数か月後、まさか自分が領主になるなんて、当時のウェルシュはそれほど現実的なものとして捉えていなかった。]
装甲?そうだなぁ……
もう少し鉄を厚くした方がいいかもね。
ヴァイくらいの大きさなら、多少重くてもスピードは落ちないし……
[目を爛々と輝かせてヴィクトリアに、装甲についての知識を語った。
そして、間が置かれ。続く問いには、]
………。 特にないや。
[悲しそうに、ぽつりと呟き。目を伏せた。
>>1:228 手紙を書くと言ってから、もう幾年。
一度たりとも、その封筒を切る機会はなかった。
引っ越した先が慌ただしく、手紙を書く暇がなかったのかもしれないし。
今思えば、姉を疎んだ母が始末してしまったのかもしれない。]
ヴィクトリアさんは、姉さんと連絡とってる……?
姉さんとヴィクトリアさん、昔からとても仲良かったし……
なにか、聞いていないかな?
[そう彼女に問うたが、明瞭な答えは結局得られぬまま。*]
― 現在:巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
ヴィクトリアさん……!
[>>40 小型戦艦シュヴァルベへと移動する彼女の名前を、つい呼んでしまったが。
この距離だ、彼女は此方に気が付かないかもしれないし。
気が付いたところで、この大事なときに、会話する余裕はないかもしれない。
ウェルシュは彼女が乗り込む姿を、静かに見つめていただろう。*]
― 上空 ―
[舞い上がった翼たちは、散会して各々の役割を果たして行く。
対艦装備を重視したものは、巡洋艦や小型艦と連携し、一撃離脱の投下で敵艦の動きを阻む。
その動きを狙う敵複葉機に対しては、対空装備を備えたものが喰らいつき、味方の動きを助けていた。
それでもやはり、無傷、というわけには行かぬもので。
爆撃直後の僅かな隙に艦の副砲に捉えられるもの、敵機の銃撃に晒されるものは少なくない。
それでも、そんな被弾はなるべく減らしたいから。
本能で空を駆ける
……はいはい、遅いですよっと!
[対艦攻撃の機動に入る味方機を狙う敵機の真ん前を横切る、という無茶な動きで牽制した後、
……っ!
[軽やかに、軽やかに。
舞うようにこちらの味方機を翻弄する機体。>>26]
……いましたね。
[あいつだ、と。
すぐに理解に落ちたのはその動きの鮮やかさ故。
近くにいた味方機が照準を定める。
ぎりぎり声が届く距離、と判ずると、とっさ、そちらへ怒鳴っていた]
……あいつは、俺が引き受けますから!
爆撃班の交代、援護して!
[声と手によるハンドサイン、双方で伝える。
先日の遭遇戦での一件は既に伝わっているのか、味方機は了解、のサインを出して翼を翻した]
さて、それじゃあ……。
[行くか、と。
操縦桿を握り直し。
空を撹乱する翼、その眼前を通りすぎる角度で急降下を仕掛けた]
……っ!
[横切る瞬間、操縦席へと視線を向ける。
ずき、と痛む感覚がまた、過る。
それでも、息苦しさを感じないのは──飛び立つ前に固めた覚悟の賜物か]
……とりあえず、乗ってくれるかどうかはわかりませんけど。
[このまま放っておけば味方機の動きが大きく阻害されるとわかっているのだから]
お誘いしないと、ですよねぇ……!
[降下の後、旋回して側面へと回り込む。
落とすのではなく、動きを阻害するのを主とした機動。
引き金を引かないのは──多分。
何でもいいから切欠がほしい、と願う無意識の為せる業。*]
/*
さて。
今日のデフォは、ウルズさんです。
投票、なぁ……どーおすっか。
最終的なバランス考えると、落とせないとこはぼやっと見えてるから。
どう流れるとあっついか、だよなぁ。
― 追憶/2年前・ストンプ ―
うわちょ、ウェルシュ顔!
[久々に会ったウェルシュは見た目はもう大人びて。
けれどその行動は以前と変わらず、ほんの少し子供染みても見えた。
炭だらけな様子に驚きはしたが、ハグをしに来る>>48のには避けずに応じる。
ウェルシュに対しては、異性と言うよりは弟と言う意識が強かった]
人を出迎える時くらいはちゃんと顔拭きな。
[短く嘆息しながら彼の頭をぽんぽんと叩くと、ウェルシュが罰の悪そうな顔になる。
それに小さく笑い、訪ねた理由を口にした]
ふむ、厚くしてもそこまで影響出ないなら、その方が良いな。
ヴァイは機動力が肝だからね。
持ち味殺してまで装甲増やすくらいなら……と思ってたんだが、それなら装甲も改良しよう。
[ウェルシュの案は的確だった。
助言を受けて装甲の鉄を厚くしたが、体感では速度が落ちたり、旋回にブレが起きたりはしない。
お陰で今まで以上の暴れ馬になったと言うのは、ヴィクトリアの操船を見た者達の中では有名な話だ]
[幼馴染についてを問いかけると、見るからに落ち込むような表情で否が返って来た>>49。
ウェルシュの母と幼馴染の確執は以前から聞いているため、ヴィクトリアも手紙が始末されてしまった可能性を思い浮かべる。
自分への手紙には、ウェルシュに伝えるな、と言う言葉は特に無かったからだ。
ただ、本当に手紙を書いていない可能性も頭を掠めていたため、勝手に伝えると言うのは憚られて]
そっか…。
引っ越した後には、何度か手紙が来たよ。
無事着いたと、元気だと書いてあった。
[ただそれだけを伝えた。
本当は、今も時折やり取りはしているのだが、その部分は包み隠す。
― 現在/小型戦艦シュヴァルベへ移乗途中 ―
[カッターに乗っての移動中、更に合流した艦を水面近くから見ることになった]
…あれ、あっちも新しいやつか。
[これから移動する小型戦艦の他にも見慣れない艦が1隻ある。
あちらは巡洋艦のようだ]
……は?
[その艦に、見覚えのある色が見え、呆けたような顔になる]
ウェルっ……! なんで!?
[新造艦がストンプから来たものだろうという推測はあったが、そこにストンプ領主となったウェルシュが乗っているとまでは思わなくて。
名を呼びかけた声も息を飲んだがために途中で途切れた]
タクマのやつ、何を考えて…
[ウェルシュ自身が望んだとは知らず、困惑と怒りの矛先がタクマへと向く。
視認はしたものの、そこから話をしに行くことは出来ない]
後で話出来ねぇかな。
[そんなことを考えながら、先ずは呼び出しのあったシュヴァルベへと足を踏み入れた*]
―“前庭”海域北方/第三艦隊 水雷艇―
[敵巡洋艦の副砲>>28に、運悪く射抜かれたもの。
あるいは敵巡洋艦の近くで、水雷を爆発せしめたもの。
被害は、そして成果は果たしてどうだったか。
沈没する僚艦を目の当たりにし唇を噛み締めながら、
それでも彼らは生還を信じて艦を翻す―――*]
―“前庭”海域北方/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[そんな第一波を潜り抜けてきた水雷艇たちではなく。
水雷母艦ダヌラに搭載されている…まだ気力蓄えたままの
残る11隻に対して、ロー・シェンは続く指令を出す。]
ダヌラの後尾クレーンより着水用意。
水雷艇、全速前進。進路1−5−0。
目標、第一・第四艦隊の間を抜けた南東戦域。
[梯形陣の特徴のひとつは、目標に対し距離が伸縮される点にある。
ロー・シェンが今やろうとしているのは、短縮された側の距離を最大限に利用する戦法だ。
道沿いの長い壁のように配置されている第一艦隊を進路の左手に仰ぎ、艦隊の後ろを横切るようにして…海域の下辺部へと向かう水雷艇の一群。]
[敵味方の彼我の距離が近く、より混戦めいている其の場所で。
…敵巡洋艦ナハティガルは、壁を消し、戦艦への道を作った>>32が。
逆にその戦艦を身を隠す壁として、第三艦隊が有する雷狼の牙が機を伺う。
そうして――…
皇帝が同航戦を決めて速度を上げた>>8その時。
呼応するように水雷艇も動く。
戦艦の間を抜けて、彼らよりも一段速早く。
小回りの利く水雷艇の利点を生かして、急な旋回を交えつつ、敵巡洋艦を狙って水雷が迫る*]
/*
よ、し
現在軸はこれでだいたい…
あとはお待たせしているウルズの回想返しを!!!
ファミル死亡を知ったら、
そこも何かの形で拾えたらいい。
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[ 相も変わらず腰の低いウェルシュの謝罪の言葉に>>36男は緩く片手を上げて押しとどめる仕草をした ]
やめてください。俺は優しくなどない。甘いだけです。
[ ウェルシュに対して甘い、という意味ではない。こうなる可能性を考慮に入れられなかった自身の見通しの甘さを男は言っているのだが、ウェルシュにそこまでの意が通じたかは判らない ]
艦長が了承した以上、俺がそれを阻む理由は現時点では無い。
[ 艦内の差配は、艦長の権限で行う。作戦行動に関わる事以外は上官とはいえ、そこに口出しは出来ないのがウルケル流だ。新艦長は、そのことも承知したうえで、了承の意を示したはずだった ]
まあ、生き延びたら一緒に殴られに行きましょう。
[ 結局最後には、男はさっぱりと諦めた顔で小さく笑った。
心のどこかに、ウェルシュのこの覚悟と成長を知れば、ゲオルグも結局はそれを認めてくれるのではないかという想いがあった。
今まさに、開戦の火蓋を切って間もない戦闘海域に在るゲオルグに、それを直接に尋ねることは、まだ出来なかったが* ]
/*
こういう時ってみんな頭の中でどう考えてるんだろうか。
俺は延々と頭の中で立体図動かしてぐるぐるしてるんだが、だんだん脳内画面酔いしてくるwwwwwww
/*
おお!!! 陛下の脳内イメージ、本気で助かる…!
そうか。
おれは戦線を直線で考えすぎていたのだな。
もともとが斜めだったのか、なるほど。
第二艦隊との距離もよく分からなくなっていたので
とてもなるほど…。
― 戦艦シュヴァルヴェ/艦橋 ―
来たか、到着次第艦橋へ案内してくれ。
[ ヴァイからのカッターが視認されたとの報告に、男はそう指示を出し、次いで、先に飛ばしていた偵察機からの報告を聞きながら海図を広げる ]
まだ御若いのに、皇帝陛下は時代がかった事がお好きと見えるな。
[ すでに当初からは大分動いている陣形だが、それが戦艦を前に押し出し旗艦自ら先頭に立って敵を圧倒しようという意図のものであることは、報告からも読み取れて、男は薄く笑みを刻んだ ]
ならばやはり、こちらもおつきあいして差し上げるべきか。
[ ここまでに考慮してきた陣形と作戦はいくつかある。ヴァイと他二艦の合流により、基本に多少の変更はかかったが、男の考えはまとまりかけていた ]
二人共、良く来てくれた。
[ やがて、ヴァイの艦長とヴィクトリアが艦橋に到着すると、軽く敬礼を返しただけで、早速に本題へと入る ]
忙しいところをすまん。
[ すぐに多少口調が砕けるのは、ヴァイの艦長がほぼ同期であり、もう一人が型をつけても仕方の無い相手だからだ ]
すまないついでに、ひとつ、頼みがある。
トーリアをしばらく俺に貸してくれないか?
[ 愛称で操舵士を呼んでの笑顔での申し出は、彼等に何を思わせたか* ]
― 戦艦シュヴァルベ・艦橋 ―
[シュヴァルベの乗員に案内され、ヴィクトリア達は艦橋へと辿り着く。
そこに居たのはシュタインアドラーの艦長であったタクマ>>67。
あちらが敬礼する前にヴァイの艦長と揃って敬礼し、向こうが解くまで継続。
が、ヴィクトリアが殊勝な行動を取ったのはそこまでだった]
やぁタクマ。
見ない間に艦変えたのかい?
[楽な体勢になり、いつも通りの口調でタクマに返す。
呼ばれたのは今後の作戦等についてだと推測していたのだが、タクマの口から告げられたのは予想だにしないものだった]
……は?
アタシ?
[思わずヴァイの艦長と顔を見合わせる。
確かにヴァイには他の操舵士も居るため、移ることに問題は無いのだが]
何でまた急に?
……この新造艦と何か関係あるのかい。
[タクマの笑顔が自分が無茶振る時の笑顔と同様に見えたのは気のせいか。
それは構わないが、とヴァイの艦長が是を返した後、ヴィクトリアが問いを投げる。
乗り慣れた艦から離される理由は多少なりとも気になるところだった*]
/*
ち、いろっぽい方には誤解してくれなかったか。
まあ、この堅物じゃ無理か、皇帝陛下ならともかく。
[ 何がやりたかったんですかあなた ]
[ いやちょっとネタに飢えてきt ]
― とおい想い出 ―
[子供の頃は、外を駆け回る遊びが好きだった。
だから、天気がいい日は大体外にいて、でも。
好きだけど、やると必ず一度は騒ぐ遊びがひとつ。
何かと言うと、それは]
……しっぽ掴んで捕まえるの、禁止ー!
痛いんだから!
[鬼ごっこ、だった。
ゆらゆらと揺れて流れるしっぽ髪は掴み易いもの、それを引かれて捕まった事は少なくない。
引っ張られたくないなら切ればいい、と言われたら、絶対やだ! と全力拒否して。
それでも、走り回るの自体は好きだったから、遊び自体は続けたくて。
結果、そんな主張をするのがいつもの事となっていた]
[引っ張られるのが嫌なら、なんで髪を伸ばしているのか、と聞かれてもただ何となく、と答えるだけだった。
……最初は、本当に『なんとなく』だった。
孤児院に保護された時から髪は長めで。
その時から髪を括っていたリボンを、自然に身に着ける方法が他に思いつかなかったからで。
でも、あの時──ケンカして、飛び出して。
二人で虹を見た後から、少しだけ意味は変わっていた]
[一人で何かやろうと動き出して、ふっと振り返った時。
物凄く、不安そうな──心配そうな瞳をそこに見つけた事があって。
あの時に幼馴染が思った事、決めた事>>1:648なんて──まして、その内の内の想いなんて、気付く事もできなかった、けれど]
……ここにいるよ、だいじょーぶ。
ほら、これ、目印。
[そんな風に笑って、括った髪を揺らして見せた。
それを、幼馴染がどう受け止めたか、までわからなかった──けれど]
[養い親の手を取って、ウルケルに来てからも髪を切るのを嫌がっていた理由。
それは、無意識の願い──『ここにいるから、みつけてよ』という想いの現われ。
でも、その理由は見えなくて、探そうとすると、養父母を喪った時の事が──どうしても思い出したくない事が翻ってしまうから。
それが辛くて、過去そのものを振り返らない、と決めて、髪を切った。
勿論、理由はそれだけじゃない──ここで生きたい、という意思の作用も大きかった、けれど。*]
この艦に、というより、作戦に、だな。つい先刻、もうひとつ理由が増えたが。
[ ヴィクトリアの問い>>69に答えつつ、もうひとつの理由、という言葉を口にする時には苦笑が混じった ]
トーリア、お前さんにはもう一隻の新造巡洋艦ヴァイスメーヴェの操舵を頼みたい。
当初はこの戦艦の操舵を頼もうかとも考えたんだが、元々巡洋艦がお前の本領だろうしな。
あの艦は瞬発力においては、並の巡洋艦を凌駕する力を持っている。それを最大限に生かすために、お前の操船技術と度胸が欲しい。
[ 操船に関しても巧者揃いのウルケル海軍の中で、男が最上と認める操舵士、それが彼女だから、と、そう告げて ]
それに今、あの艦にはストンプ候が乗船している。御本人のたっての希望でな…俺もここまでの航路で、候には随分と助けられたから否とは言えなかった。
[ 助けられたという言葉の意味を問われれば、途中行き会った敵艦(アンディーヴ候の名は出さなかった)を沈めた際に、彼の知識が艦の損傷を最低限に押さえることに繋がったのだと説明して ]
ヴァイスメーヴェの力は、モルトガット帝国との決着をつけるためにどうしても必要だ。だが、万一にもストンプ候の命を喪うわけにもいかん。
だから、お前に頼みたい、トーリア。今度は、俺の無茶振りに付き合って、あの艦の命、預かってくれないか?
これは命令じゃない、俺からお前への頼みだ。
[ だから強制はしない、と言って、男は、ヴィクトリアの返答を待った// ]
/*
あれ、死ねな…?(^ω^ )
いやそんなことはないなきっとw
くそぅ、その言い方だと断れないだろうww
[舵を握った艦は護ると決めている人]
/*
ログ読んだけど配置とか色んなのに空目っていた。
何もしなくて正解だった…。
あと重油って使ってたっけ船に(石炭船…)
とりあえず帝国1、2隊と敵方は何となく解ったんだけど他が…。
シロウとロー・シェンが何とかしてくれてる所集中してこないと。
― 戦艦シュヴァルベ・艦橋 ―
[ヴァイスメーヴェ。
聞かぬ名だったが、タクマの言葉>>74に先程ウェルシュが乗っていた艦であることは知れた。
次いで、ウェルシュを乗せた経緯についても語られる]
……助けられたってのは?
[紡がれる言葉達を黙って聞いていたヴィクトリアが途中に発したのはその一言。
その答え>>75も聞いた直後、ウェルシュらしいエピソードに少しだけ表情が和らいだ]
[先の言葉と嘆息の意味は二つ。
一つは、荒い操縦に安全の保障はないのに、と言うもの。
もう一つは]
…その頼み、受けるよ。
アタシが舵を握るからには、ウェルシュは死なせない。
[舵握る艦に乗る者達の命を背負い、護ると言うもの]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
そうですか?
でも、……こうして僕をこの海に連れてきてくれた。
[>>64 緩く片手を上げて、自分の謝罪の言葉を押しとどめようとした彼に柔らかく微笑む。
空は青く、澄んでいて。波は穏やかで。
つい先程、二つの船を飲み込んだなんて、信じられないくらいに。]
もっと領主らしく、安全な道も勿論あると思うんだけれど。
[唇を緩め、彼に向き直る。]
でも、貴方が僕を此処まで連れてきてくれたからこそ、
僕は色んなことを知れたし、見れたんだ。
何より、アンタの頼みだしねぇ。
[共に戦場を駆け抜けた、信置くものからの願い。
己を必要とされているのなら、断る理由が無かった]
んで。
その、ヴァイスメーヴェの細かい特徴に関しては、ウェルシュに聞いた方が早いかい?
[巡洋艦の操縦に慣れているとは言え、一度も慣らしていない艦でいきなり戦場へと言うのはヴィクトリアも経験がない。
戦場までの間に艦の特徴を把握し、通常航行だけでも舵取りに慣れる必要があった。
問いの後、ヴィクトリアはタクマをじっと見遣る//]
―――……ありがとう。
[>>65 さっぱりとした笑顔で小さく彼に頷き、礼を言う。
そう遠くない海に居るゲオルグは、果たして、自分の変化をどう受け止めてくれるのだろうか。*]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[流石のナハティガルも、今は無傷とは言えない。
直撃は貰っていないが、小損傷が積み重なる。
ひとつひとつは何の問題は無いものではあるのだけれども。]
ナハティガルに問題はねぇな?
[巡洋艦の中では大型の方とは言え、それでも巡洋艦にふさわしい装甲しか持っていない。
“沈まぬために”徹底的なバランスを取られたこの艦は、それなりのダメージでも航行・戦闘できるようにはなっているが、累積はあまり良いものではない。
先ほどの問いに返された、「問題ありません!」に頷く。
言わずとも、この艦に属する者はダメージコントロールの徹底が行われている。艦を守るために、他艦よりも厳重にだ。
その兵が問題ないと言うのなら、
まだ、行ける。]
[さらに届く幾つかの報告。
ひとつ、敵水雷艇の一時撤退。
次弾装填の為の準備だろう、と推測し、続く撃破数には難しい顔。]
3か。
やっぱりめんどくせぇ奴らだな。
[幾つかの水雷艇は、砲艦の攻撃によって水雷を損失させたようだが。
自軍の損失も確認する。
砲艦、突撃艦、あわせて敵水雷艇とほぼ同数の損失。
さらに敵巡洋艦による攻撃の損失もあるようだ。]
救出可能な兵は救出しとけよ。所属問わず。
[小型艦による生存者の救出はその時点で既に行われていたのだけども、男は癖のように付け足した。]
[空中で行われる、対艦、対空の装備を持った複葉機たちの戦いは、いまだ変わらず。>>51
水雷母艦の帆柱>>41を折った爆撃はあるものの、決定打はないようだ。
爆撃班と空戦班に別れ、爆弾が尽きれば水上機母艦へと帰還を行う。>>53
波のように、寄せ、戻り、また寄る。そのように、見えただろうか。
水雷母艦へと一番近い巡洋艦はそちらへ、副砲、時に主砲の攻撃を行う。]
[波、と言えばこちらも。
帝国戦艦を手とした艦隊へ向かうのは、巡洋艦5を主軸とした艦隊である。
戦艦への“壁”を3に減らしたこの艦隊は、小型艦を引きつれ、左右に分かれ、また戻り、戦艦側へ進むと見せかけ、また戻るを繰り返す。
小型艦の網に混じる、水雷艇をその波間に覗かせつつ。
戦艦の動きにあわせ、それを追い続ける柔軟な波。
一艦。もっとも南側に位置していた巡洋艦は、敵艦の攻撃>>13>>14を受け、応戦しようとするものの、着弾を確認し、引き。
僅か、速度が落ちる。
速度の減少は継続。今はまだ、回復する様子は無い。]
[僅かに速度を落としたその巡洋艦を狙う“牙”があるなら、守り手となるのは砲艦、突撃艦の小型艦となる。
寄る水雷艇への砲撃が行われる。
巡洋艦自体は、自分を狙う艦隊の攻撃を避ける方へと専念していた。]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[敵戦艦と敵巡洋艦の流れを追い。
巡洋艦同士の数の利で、一体を一艦で抑えるように。
水雷艇の攻撃が止み、その圧が薄れた今。
踏み込む。
タイミングを読むその動きは、やはり水雷艇の発想と近いものがあったろう。
それを巡洋艦にて行う。
共に進むのは、小型艦。水雷艇もその中に混じる網。
狙うは、戦艦。
突撃、開始。*]
― 戦艦シュヴァルベ ―
解ってるからこそ言ってるんだが?
[ 嘆息を零すヴィクトリアに>>77男はあくまで真顔でそう言った。暴れ馬のような操舵は、そこに乗せる命を護る為にこそのものと知っている、安全運転など、最初から望んではいない ]
/*
そういえば昨日あたりからみなさんの中の人が、あれ?あれれ??となっているのですがあれれ。
『ナカノヒトなんていない。いいね?』
『アッ、ハイ』
ああ、頼む。頼りにしてるぞ、トーリア。
[ 続くウェルシュを死なせないという言葉と>>78男の頼みだからこそ>>80と告げる笑みに、男も笑みを返し ]
そうだな、艦のこと事態はウェルシュ殿が一番詳しい。あちらの艦長と操舵士にもお前の事は話してあるから、ここまでで解っている癖や特性は直接聞いてくれ。
戦闘海域での作戦についても...いや、これだけは先にお前には言っとくべきか。
[ 男は言葉を選ぶように、暫し黙考して ]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[>>66 タクマがもうひとつの巡洋艦、シュヴァルヴェへと渡るのを見届けた後、]
ごめんね、少しだけ部屋に戻るよ。
[近くに居た、下士官にそう伝え、ウェルシュは宛がわれた自室へと戻る。艦長室ほどではないにせよ、領主に与えられた部屋は豪奢な造りのそれだ。自分はそんな華美な部屋よりかは、火と炭があるボイラー室の方が好きなのだけれど。
それでも、今は、]
………は、ぁ、
[ベッドに項垂れたかった。今まで気を張っていたのだろう、足の力が抜け、指の先が冷たい。
握ろうとした手は、小刻みに震えていた。]
―――――……あれが、死、か。
[死は、ウェルシュは昨年一度見た。
先代領主、父が病に倒れ、息を引き取ったとき。
しかし、その予感は少しずつだけれども、ウェルシュにはあって。
その最期を、皆に見守れながら発った父は、幸せだったと思う。]
………うっ、
[しかし、今度のは全く意味が違う。
>>2:341 自らの意志で二つの船の性質を教え、海軍の手で確実に落とせるよう仕向けたものだ。
瞼を閉じれば、未だに蘇る。
普段と変わらぬ青い空と青い海。柔らかな潮風。
そこに響き渡る轟音、炎の柱、黒い煙。
兄星の死地を看取るかのように寄り添う弟星。
美しいチコリの花が、一輪、海底へ消えていく。]
うう、
[分かっていたはずだ。
戦地に赴くというのは、ただその身を危険に曝すだけでなく。
数多くの死を、このヘーゼルに焼き付けるということを。
>>1:439「耐えられますか?」と、強い眼差しで彼は問うた。
自分はそれに頷いたのだ。]
くっ、
[ウェルシュは歯を食いしばった。
握りしめた拳に爪が刺さる。
――――痛い。
けれども、それが自分が選んだ道なのだ。]
/*
回り込みってどこに書いてあるのかと探しつつ>>2:433これ、かwww
「左に船首を振りつつ前進」かああああ!
ごめん、これ頭起きてても見落としかも分からんわ!!!w
― 第二艦隊/戦場南側 ―
「敵巡洋艦に着弾確認!」>>86
[観測手からの報告に頷く。
さらに攻撃続行を指示するが、相手が引いたことで距離が開いたため命中は難しくなるだろう。]
速度は落さず、そのまま。
東側に一度抜けます。
[命令に従って五隻の巡洋艦は砲戦を続けながら戦場の南側外縁に沿って東進する。
一度東側に抜けた後は、Uターンして再び同じことを繰り返す予定だ。何事も無ければ。]
しかし───…、
[戦場を見つめる目が、一度空へ逸れる。]
風が強いな…。
[重さを増した空を見上げて、嘆息した。
悪天候となればどれだけ戦えるか。不安がよぎる。]
/*
出来ればもう少し全体図的描写があると嬉しかったと置きつつ、まあこちも今回、すげーー見えにくい図を置いた自覚があるのでなんも言えんね……
でもわかりませんでしt
もっと注意深く読まねばなあ!
― 回想/帝国を出る前の事 ―
流行は関係ないと思うが。
単純に…自分がどう思うか、それだけだろう。
[>>2:475政略結婚という単語には良い思い出が無かった為、余計に熱を込めて、子供の頃と同じことを語ってしまって何とも酒とは怖いなとは後になって思ったが。相手が同性だったから多少気も緩んだのだろうと思う事にして。
好きな人、がいるかどうかの問いには「病み上がりの母がいるからな」とだけ告げ笑んだ。何年か前に、何を思ってか老将から見合いの話を持ち出されもしたが、それを理由に断わった事もある。
嘘は言っていないが、ミリアムの問いの答えとしてはズレていた。もっとも既に酔っぱらっていた彼女にはそれで十分だったようだが。]
『家を出ずるより帰らじと思えばまた帰る、
帰ると思えばぜひ帰らぬものなり』
……。
…博識だな。随分と古い将の言葉だろう。
酔っている方が知的に見えるな、ミリアム少尉。
[物言いに遠慮が無くなってくるのは酒の席だからこそ。
そしてグラスに唇を長くつけたのは、離れられない実家という台詞が、胸に刺さるように思い至る為。
確かに恵まれていた。おそらく幼馴染も、自分もだ。
一時とはいえ、出会えて、支えて、二人で同じ星を見るように、同じ未来を見られたのだから。
グラスを回すとからんと綺麗な音が鳴り、姦しい席に添えられた花になった。]
…そうかもしれない。
そうだとしても、始めから諦めていては何も変わらない。それに…
[本当にそれでいいのかと問いかけたが、泥酔しかけていた彼女の返事はいいとも悪いとも取れず。
結局あとは、流すように酒を飲むミリアムに長く付き合い、約束どおり彼女を部屋まで送り届け。
翌朝まるで二日酔いなど感じさせない足取りで、変わらぬ任務についたのだった*]
― 前庭海域北方/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
[>>41敵複葉機は当てやすいからか、雷母を狙って迫り行く。
対空装備の少ないこちらに来ないのは幸いであり、]
敵巡洋艦は他所に任せろ。
こちらは水雷艇の援護だ。
敵小型艦が射程に入り次第、そちらを優先して狙え。
水雷艇の航路を作る。
同時に、ダヌラの護衛が出来る位置が取れるよう、操舵手に伝えろ。
あちらの水雷艇の方が残っているからな。
[前横と視線を巡らせ、飛び交う信号やランチからの報告を受け出す指示は細やかなものだ。
先の戦闘と違い、今度は味方艦の数は多く第一隊、第二隊も在り、手に余り気味の情報量を選別するのには労力を使う。]
この手の作業は、
扶翼官殿が得意という噂だけど…。
[ふと零れた愚痴は幸い拾われずに済んだので一人苦笑する。
どういう人物なのか、直接会った事が無いため噂しか知らない。
何かの折、遠目に眺めた事が一度だけあり、涼しげな薄い色の髪をした、弟に近い歳の青年に少しだけ目を細めた程度だった。
向こうがこちらの名を知っている事も、何年も前に実家に行っていた事も、侍女の噂も知る由もなく。]
[旗艦マストの見張り所にいる兵から、「南方より帝国第二艦隊進攻」の報告が入る。>>13]
来たな、ルッツ。 我が翼よ。
/*
そうなんだよねえ。
ウルズに会いたいけど、今回落ちることになったら多分会えない。
うん。どうにかしてこうなにか遠隔で振れないものか。
[第二艦隊は交戦距離に入ったところで進路を東寄りに変更。
ウルケル艦隊の外縁をなぞるルートは第一艦隊のそれと意図を同じくするものだろう。
このままいけば帝国艦隊同士の正面衝突も思い描けるくらいだ。]
愉快だな。
[アレクトールが笑ったのは、ルートヴィヒと思考がシンクロしたのを感じ取ってのこと。
これまで何度も経験してきたが、やはり心地よい。]
/*
ルートヴィヒのログを読んで「おお、艦隊の動きが手にとるようにわかる…でもこれ、俺の艦隊と真っ正面ルートだろ。やりたい戦術パータン似てる?」と思った直後に「回り込もうとしている第一艦隊と頭からぶつかるような軌道>>14」って部分を読んでフいたw 説明描写まで被るとか、ホントになw
>>12「出したのは、両方する、という結論だった」
恰好いいぞ!
>>13「皇帝のものほど熱気も覇気も無いが、指示は明確だ」
この性格の差ペア萌えるw
楽しそうですね。
[視線が通った気がして呼びかけた。]
このままあちらの旗艦の後ろで体当たり、は私の方が一方的に負けるのでやめておきますよ。
美味しいところはあなたにおまかせして、嫌がらせに徹しておきます。
/*
ところで、ですよ。
今日もデフォルト投票が陛下なのですがこれは。
陛下好きすぎでしょう、私。
歴史家さんの方はロー・シェンでしたね。
さて、昨日はどこだったやら。
― 戦艦シュヴァルベ・艦橋 ―
[命令ではない形を取りながらも、タクマはヴィクトリアが断ると思っていなかったのか、ヴァイスメーヴェの艦長達には話をつけているらしい。
けれど嵌められたなどとは思わない。
彼は、ヴィクトリアの気質を良く知っている>>89のだ]
[問いの答え>>90に短く返し、作戦の話になれば沈黙するタクマが口を開くのを待つ]
………ふ、
はははははは!
そりゃ良いや!!
出遅れたと思ったけど、それに加担出来るなら不満は無いね。
やってやろうじゃないの。
[どこか悪戯めいた笑いに見えるタクマの顔。
それに同調するようにヴィクトリアは笑い声を上げた*]
おまえの采配なら、艦同士ですれ違い様に手を伸ばして乾杯だってできるだろうよ。
期待している、 この戦場を俺の翼がどう飛ぶのか。
[一方で、ウルケルの動きにも刮目すべきがあった。
巡洋艦の守りがひとつ落され、水雷艇が装填に戻った間隙を縫って戦艦列の最後尾へとウルケルの牙が襲いかかったのだ。>>28
戦艦の装甲を抜くのは容易ではないとはいえ、無敵ではなかった。
狙い所さえ心得ていれば。
そして、この攻撃を指揮した男は、戦場という波を読むことができた。
ゲオルグが育てたウルケルの魂を継ぐ者。
的確に浴びせられる砲撃が舵を破壊し、水雷が喫水下に穴を開ければ、戦艦といえども鉄の塊、撃沈は免れない。
軍医上がりの副艦長シロウの名はいまだアレクトールの耳には届いていないが、その手痛さは刻まれることとなる。]
あなたほど華やかにとはいきませんが
翼は翼らしく戦場を飛んでみせますよ。
ふふ。乾杯は、帰ってからにしましょう。
先日、ザイヴァルの司令官室に、20年物の白を隠しておいたのを思い出しましてね。
/*
シロウが戦艦狙いに来てくれて嬉しい。
PCが恰好よく動いてくれるとウハウハするね。
しっかり戦果もってってくれ♪
/*
さっきからの風が強い描写が「天気晴朗ナレドモ波高シ」を思い出させて落ち着かない罠。
いやいやいやいや、むりむりむりむり...
[ 一部乗組員を交代再編成し、やがて、小型戦艦シュヴァルベと新造巡洋艦ヴァイスメーヴェを中心としたウルケル軍の援護艦隊は、リオレ島を後ろに見て北上する針路を取る ]
[ 二列の右梯陣形をとった、西側列は、先頭に巡洋艦ヴァイ、続いて巡洋艦シュタインアドラー、巡洋艦シュヴァーン、最後尾は12機の複葉機を艦載した水上機母艦。
東側列は、先頭が巡洋艦ヴァイスメーヴェ、巡洋艦2隻を挟んで、その後ろを戦艦シュヴァルベ、こちらも最後尾は12機艦載の水上機母艦だ ]
[ 先を急ぐ巡洋艦と戦艦に、次第に水上機母艦は遅れがちとなるが、これはすでに計算のうちで、往復可能な海域まで近付くと、母艦は一旦停止し、次々と対艦爆弾を抱いた水上機が降ろされ、順次空へと舞い上がっていく ]
[ 隠密行動を終わらせ、相当数の援護が近付いている事を敵味方双方に報せる目的をも持った複葉機部隊は、4機ずつ計6隊の小編隊を組んで、艦隊に先んじ、やがて「前庭」の上空に姿を見せるだろう* ]
不意に周囲が暗くなった気がして空を仰ぐ。
太陽が雲の後ろに入ったところだった。風が先程より少し冷たい。]
崩れる、か?
[視界に、旗艦に接近する複葉機が映る。味方機だ。
だが、援護に来た動きではなかった。
複葉機は旗艦を掠めて飛びつつ、赤い布を長く伸ばした通信筒を投げ落す。
ワイヤにひっかかった通信筒は回収され、中の情報はただちに艦橋にいるアレクトールに届けられた。]
[それは、接近中の敵艦隊の速報であり、同時にファミルの死を知らせるものであった。>>24]
──…っ、
[握りしめた書面を胸に当て、瞑目する。]
― 旗艦ヴァンダーファルケ ―
[ごうん!と、巨大な音が再び先よりは近く、響いて艦を揺らした。
分かりやすく集中される砲撃が、時に艦を掠め、また、
──── がんっ!!
不協和音を奏で、弦側砲を削り落とす。
その中にあって男は黙って戦況を見つめながら立ち続けていた。
周囲に水柱の立つたび、大きく揺らぐ艦の様子を気に留める風はない。じっと何かを見極めるかのように、緑の双眸は戦場を見つめている。
ウルケルの戦艦二隻はゆらと、帝国戦艦を誘うように南東へ向け僅かに下がりつつある。今この周囲に敵艦はなく、無論、あればこのような動き格好の的となるだけではあろうけど。]
/*
右梯陣、意味は分かるけどどっち向きに斜めなのかとぐぐるさんに聞きまくる。
前の艦の右側後ろに次の艦が従う形なのかな。
全体としては左から右へ流れる感じ。
違ってたらごめん。
[素直だな、と。敵戦艦の動きを眺めながら、皇帝の指揮をそう評した。数の差がそうさせるのだとはいえ、素直な動きだと思う。
彼から彼我の巡洋艦の動きは見えているだろう、ウルケル後方、各母艦からは既に水雷艇が進発している。味方巡洋艦に、そして砲艦の砲撃に紛れて狙うは敵巡洋艇、そしてその先にある戦艦だ。
それは奇しくも、かの扶翼官が以前皇帝に示した策>>1:584にも似る。ひとつ違うのは、囮が単なる囮ではないことくらいか。]
巡洋艦同士の攻防はウルケルに有利に見え、けれどその後方、南からは新たなる蒸気の煙>>13が見えた。遠く打ち合う砲煙>>86が海の向こう、遥かたなびく。]
面舵を切れ。
アードラーを先頭に単縦陣。
…どうしても戦艦の撃ちあいがお好みのようだ。
なら、少ないなりのやり方をお見せしよう。
[遠く眺めれば、つ。と、風に押されて艦が止まったようにも見えるだろうか。されどそれも一瞬のこと、次に見遣ればその意志は明白で。]
ルッツ…、
これを知らせねばならないことを残念に思う。
──レディ・アンディーヴが亡くなった。
同伴した二船もろともタクマ・ナギ大佐の率いるウルケル軍船に沈められたとの知らせが届いた。
───目標、右翼敵戦艦。
[もう一隻の戦艦…アードラーを北方に対しては前に置き、戦艦が緩やかに並びそして縦にその影を重ねる。
巡洋艦のひしめく戦場に対しては、僅か斜めを向ける形になる。
敵巡洋艦や水雷艇への即応力はその分低下をするが、それはナハティガルら巡洋艦並びに、各艇の働きに信を置いた。
対するに遠く、敵艦隊からは艦によっては、二隻の戦艦が重なり合うようにも目に映ろうか。]
よーっく狙えよ、
[波が次第に高くなる。強い風が吹きつけて来る。
ゲオルグの声へ、ごく楽しげな了解の声が返った。
高くなる波の揺れと弾道の風による修正、それは歴戦の砲撃手の腕に任せ、戦艦二隻は波を蹴る。北西へ向け───、前へ。]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[タクマの要請により巡洋艦ヴァイを離れ、新造巡洋艦ヴァイスメーヴェへと移乗する。
ヴァイの操船は後を任せてきた操舵士が引き続き行うことになったらしい。
ヴァイの艦長によろしく伝えてもらい、ヴィクトリアはシュヴァルベから直接ヴァイスメーヴェへと向かった]
話は伝わってるって聞いたんだが。
[ヴァイスメーヴェの艦長と操舵士に対面し、タクマからの指示の確認を取る。
彼が言っていた通りに艦長達はヴィクトリアが操船することに了承しており、操船に於けるヴァイスメーヴェの癖などを聞くことが出来た]
小回りは利きにくい、か…。
足が早い艦だから仕方ないと言えば仕方ないが。
…まぁ、何とかなるかね。
[ヴァイスメーヴェが持つ癖はヴァイと逆にあるが、そこは自分の腕で何とかする部分だろうと割り切る]
ちょっと艦内歩かせてくれ。
乗員達の顔が見たい。
[そう言って出発までの間、艦内を歩かせてもらうことにした。
誰が乗っているのか、覚え切れないにしても顔を見ておくのはヴィクトリアが常から行っていること。
彼らの命を背負っている自覚を持つため]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ・機関室 ―
[まず顔を出したのは操船の際に密接に関わる機関室。
彼らの働きなくば艦は動かない]
…あっれ、お前ここに配属になったのか。
[そこに居たのは傭兵部隊に属していた時に同乗していた後輩。
同乗当時は新米だったはずだ]
お前が居るなら大丈夫だな。
この艦、アタシが操縦することになったから、よろしく。
[それだけで相手は何が言いたいのかを悟ったらしく、やや顔を蒼くしていた。
それを見て、きししと笑うと他の機関士の顔を見てからその場を後にする]
[ヴィクトリアが去った後、機関室ではかつての同乗者が同僚にどう言うことかと聞かれていたりしたようだが。
言葉を受けて理解するよりも、後に体験する方が早かったとか*]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[本格的に移動が開始される前、ヴィクトリアはウェルシュの姿を探す]
ウェルシュ……ストンプ侯を見なかったか?
[乗員達に訊ねながら艦内を歩くが、見つけることは叶うだろうか*]
後退やめ。
[既に戦場の陣形は充分に動いている。
南北に散って縦横に働く巡洋艦、中にあってナハティガルが敵巡洋艦を海中に叩き落す>>30
wwwwwwwwwww
wwwwwwな、なくて通じます、ね?ね?あ、いやあ…
ごっっwwwwめんwwwごめんん!!
―回想:第三艦隊にウルズ配属の頃―
『喜べ。ヌシの10歳近く年下の美人尉官が配属されるぞ』
[不思議とにこにこ上機嫌のロットケン海将に対し、]
…。喜ぶ要素が特にひとつもないと思われますが。
[ごく淡々と真顔で返したのを、憶えている。]
[別に面倒を見るのが不得手なのではない。
寧ろ逆だった。年を食っているからだろう――若いが故の一途さも無謀さもよく見つけることが出来たので、そのせいか階級は少尉だというのに、ロットケン海将からよく新兵の世話を頼まれた。
軍人に男女の別はない。誰であっても同僚は同僚だ。
ゆえにロットケン海将の冗句には首を傾げたし、やがて配属されたウルズ・アイグル少尉に対しても、気安い態度で接した。
彼女が抱いていた警戒心は、嘗ての自分にも覚えのあるもの。
純粋な帝国人でないがゆえの、戸惑いや、燻ったような物思いの海から、どうやって息を継いでゆけば良いか。
…弁が達者な訳ではないから、帝国上流階級が得意とするようなスマートな物言いとは掛け離れていたけれど。それでも自分なりに、彼女が此処に馴染めむことが出来ればよいと、何かと声を掛けたり、行動を共にしていた。
少しずつ。彼女から硬さが取れる>>2:140のを見て。口元に柔らかな笑みを敷いたものだ。]
[やがて――少佐に昇進したウルズに巡洋艦を…という話になり。
艦の名前を決めた少佐へ、ロットケン老将が祝いという名の長話を始める>>2:146のを、ロー・シェンは脇に佇んで眺めていた。
もちろん、完全に部外者気分で。 …だったのだが。]
…………。
[固まってしまった空気と、青ざめた顔のウルズに]
……言って なかったか?
[オルヴァルの血のせいなのか…若く見えるとは周りからよく言われた。一度無精髭を生やしてみたのだが、あまりに似合わないので止めた――という昔話はともかく。
返事は詐欺の一言>>2:148で。
後に「すまなかった」と、こちらからも何度も頭を下げることになったのだった。]
***
は、 ……
[応える声は途切れた。
暫しの沈黙を挟んで、揺らぐ声が落ちる。]
そう、 ですか。
彼女が …。
[少しの間、混乱した思考の波が続いた。]
―回想:遠征始めの頃―
そうか。それは何よりだ。
…なに、2回はウルズなんだろ。
[老いは仕方の無いことだから。
せめて良く見える面の方を拾い上げて、相槌を打ちながら続ける会話>>2:139。
年齢も、階級も、頓着しない男は。
いつも、こんな風に。相手と酒の時間を重ねている。]
/*
ルカも票集めてるな…。
うーん、落ちるなら船の上からでも対面したいところだったんだけど、皇帝の方行くなら難しいかな。
不沈艦が沈む、ってのも熱いと言えば熱いんだが、どう思いますか皆様(何
あ、投票デフォはタクマでしたww
[そうして…。
解っていると繰り返す声>>2:151へ、
逸らさぬ眼差しを言葉代わりに「本当か?」と音なく問うた。]
…――――。
[彼女の視線は流れて、皮肉が月夜に灯りゆく>>2:152。
その唇の、皮肉の残滓が消える前に……
覚悟を。ウルズは口にした。]
………、そうか。
おまえが其処まで言うならば
おれはもう何も、
―――… ?
[お願いが、と改まって言い直される。
ロー・シェンは黙って続きを待った。]
………………。解った。
ただし、その時は、―――… 甲板に居ろ。
さもなくばおれは撃たんぞ。
おまえひとりの為に、
多くの艦の乗員を死なせる訳にはいかん。
[僚友の命大事に思う男は、
其処は譲れぬとばかりに、きぱりと告げて]
おまえが、ウルズ・アイグルとして
最期まで在りたいというのなら。
おれが此の手で、……おまえを撃ってやる。
…、だがな、
[撃つ。と今言った…引き金を引くかもしれぬ右の掌を。
視線をずらしたままの柔らかな髪を包むように、そっと置いた。
撫でるには足りない…そんな微かな時間のあいだだけ。]
…憶えておけ。
おまえは、 …――――おまえだ。
ウィズルカ・ストンプも、
ウルズ・アイグルも、
過去は今に繋がる路だ。
己がこれまで開いてきた路だ。
[それは決して、望んでの路とは異なるかもしれないけれど。
それでも、立ち止まることなく歩んだのはおまえなのだと。]
おまえの願いは受け取った、が。
おれの願いも―――― 伝えておく。
もしも。背を向ける覚悟があるならば
全部を飲み込んで、苦しんで、
それでも、
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[南南東より敵機接近>>111との報に、扶翼官の反応は一歩遅れた。]
あ、 …ええ。
わかりました。
[続く指示が無いことをいぶかって、艦長が声を掛ける。
それに対しても一拍遅れて、扶翼官はようやく顔を上げた。]
直掩隊に迎撃指示を。
全艦、対空戦闘用意。
[心なしか青ざめた顔で言い、震える手を握りしめる。]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[自室を出て、行きつく先はいつものようにボイラー室。
窓の外を見ると、雲が流れている。否、船が動き出したのだ。
いよいよ、前庭へ向かう時が来たようだ。]
ヴィクトリアさんっ。
[>>123 その流れる黒髪を見やれば、ウェルシュは人懐っこい笑顔を浮かべて近付いた。
思わずハグしようとして、はた、と止まり。
今回は炭を付けていないにも関わらず、つい顔をナプキンで拭いてしまう。
そして、やはり罰の悪そうな顔を浮かべて、]
……ご、ごめんなさい。
[会うが早いや、ウェルシュは彼女に謝った。
自分のことを弟のように想ってくれている彼女が、こんなところで自分を見たら何て言うか、予想に容易いからだ。//]
― 上空 ―
[敵をひらりと躱しながら空を舞う。
上手い具合に敵を引き付けてられているのだろう、砲撃は海面に浮かぶ船にも向かって入るけども、こちらへ大半は集中している>>41
各複葉機がそれぞれに空を舞い、掃射する様は華麗であり、苛烈でもあった。]
[しかしそれも長くは続かなかった。
こちらへと急降下で突進してくる機体があったから>>53
そんな無茶な特攻をする奴などきっと一人しかいない。
幼馴染と同じ名前を持つ、アイツだ。]
…三度、
[側面へと回り込まれる。
それは動きを阻害する為の行動だろう。
こちらを撃つつもりならば背後へと回るのが得策。
即座に機首を下げ、高度を一気に下げて相手の機体の下に回り込み。
それから速度を軽く落せば斜め下の位置につく。]
三度待つ。
[一気に上昇すればぴたり、と背後につけ、しかし撃たない。
そのまま相手の機体すれすれの位置を擦り抜け前方へと出る。
背後を見せる格好、これは挑発。
撃てるものならば撃ってみせろ、と言わんばかりの*]
[ルートヴィヒの揺らぐ声を見守る。心だけ傍にいる。]
恨むまい、だが 忘れるまい。
シコンへ戻ったら、街をあげて葬儀を執り行う。
今は──彼女が望んだ「勝利を見せてくれそうな人間」になることに専念する。
俺を扶けよ。
[あえて気持ちを押し込めて告げた。]
― 第二艦隊/戦場南側 ―
["声"がもたらした報せは、思いのほか若き扶翼官の心に衝撃を与えていた。
ファミルの死。
最初に偵察機が敵艦を発見した時から懸念されていたこと、努めて楽観視してしていたことに正反対の結果を突きつけられて動揺する。
やはり、彼女が拒んでも帝国に匿うべきだった。
無益で身勝手な後悔が頭の中をかき乱す。]
/*
ルートヴィヒ君が思いのほか衝撃を受けているのはともかく、ナカノヒトまで同調して衝撃を受けないようにしてください。まったく。
ほらほら。
もうすぐ全体アナウンスの時間ですよ。
[いまだ動き続ける戦況は、死者を追憶する時間を長くは与えてくれなかった。
空を行き交う機影が増えた、と感じる。
それはタクマ率いる援護艦隊の水上機母艦から発進したものだった。>>111
空から攻めてくる複葉機に高射砲が火を吹く。
複葉機が身を翻すと同時に投下された爆弾は、旗艦の前をゆく帝国戦艦の甲板で炸裂し、人と甲板構造物が海へ投げ出される。
抉られた甲板では必死の消火活動が行われた。
旗艦へもまた、敵機が繰り返し接近を試み、第四艦隊空母からの味方機と熾烈な争いを繰り広げる。]
セルウィン──
[空に絵画を広げるような二機を認めて、アレクトールは小さく名を呼ぶ。
祈りはしない。視線を海原へと戻す。
互いに為すべきことをする時だ。
ウルケル旗艦が、向きを変えつつあった。]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[見える、と。
戦艦までの進むべき道。]
主砲、行け。
誘え。
今まで溜めてた分、一気に行くぞ!
[主砲、副砲。揃え、一斉射撃。
狙いは――敵艦副砲だ。
並ぶそれを減らす。
既に接近したこちらを、敵戦艦主砲は狙えない。他戦艦もこの距離ならば、戦艦の陰となり、ナハティガルを狙い打つ事は不可能だ。
小型艦。砲艦、突撃艦が進む。
続く砲撃よりも目的は壁だ。
水雷を抱えた、戦艦と比べるなら小さなその艦を、目的の場所へ届ける為の。]
[続く副砲の雨。
本当に気分は水雷艇だ。
ナハティガルへの着弾の報告。
叫ぶ。]
損害小なら突き進むぞ。
逃げてどーすんだよ。
今が機会なんだよ!
[道はある。
見えている。]
[続く副砲の雨。
本当に気分は水雷艇だ。
ナハティガルへの着弾の報告。
叫ぶ。]
損害小なら突き進むぞ。
逃げてどーすんだよ。
今が機会なんだよ!
[道はある。
見えている。]
主砲、続けろ。
当ててやれ!
[ナハティガルの主砲では、戦艦の装甲を貫けるダメージは与えられない。
それでも続く砲撃は、戦艦の装備を叩き、削り、落とし続ける。]
[戦場後方とはいえ、戦艦が角度を変える様は遠目にも彼我に映ろう。さて敵巡洋艦、更には水雷艇はどう出るか。
どのみち、この”網”を抜けてからの話だがと戦場を見遣る、その瞳にふと昔日の面影が過ぎった。
男は声なく、過ぎ去りし時の向こうを垣間見る。
海風の誘う先でまた会おう、と。>>2:43
誓い交わした
虹が空を奔る>>53
幾つの縁がこの戦いに交差し、散ることになるだろう。
今は知らぬ海の向こう、青き花の女主人が散ったことを知らぬまま、短く吐いた息は海風が浚う*]
[巡洋艦の陰、小型艦の隙間。
水雷艇はじっと息を潜めるかのように。
再度、ナハティガルは戦艦へと平行に並ぶ。一斉射撃。
敵艦の副砲――破壊されたそれは、先ほどよりは幾分弱い雨になっていたけれど――の連射。
雨を防がれ、此処まで道を作られた水雷艇は、そこで海上を駆け出した。
突撃。
爆音。
敵戦艦の下部、海に沈むその場所へ、空けられた穴。]
足りん。
まだ行くぞ。
[このクラスの戦艦なら、水密区間もかなりの仕組みを組み込んでいるだろう。
突撃は、二度――三度。
続く爆音。
そして、更に重なる。
その間も、ナハティガルは波間を遊び、砲撃を行う。
先ほどよりも甲板上が狙いやすい。]
小型艦に撤退指示を出せ。
沈む。
[見る間に傾いでいくその艦から味方を離し――ナハティガル自身も敵戦艦から退避を行う。
敵副砲はいまだ現役。崩れ落ちながらも、こちらを狙う。その精度は、さきほどまでの雨を思えば、随分と弱いものだったが。
進む浸水。艦の内部は水で満たされているだろう。
移動用の小型艦が戦艦から放たれる小鳥のように、海に散る。
それ以上戦艦を狙う事をせず、ナハティガルはさらに艦に距離を置いた。
戦艦が、沈んでいく。]
――撃沈、確認、と。
[男の声に兵たちから声が上がる。
巡洋艦と小型艦で、戦艦を沈めた、その成果に。]
お前ら、まだ終わってねぇぞ。
ナハティガルの被害状況。まだ走れるか? 走れるよな?
まだ行くぞ。
もう一仕事二仕事はしなきゃ足りねぇわ。
[援軍来るまでは引けない。]
行くぞ。
[自軍巡洋艦と小型艦が網を成す群れへと、ナハティガルは戻る。]
……これ、なのかねぇ。
[相変わらずの独り言。
ゲオルグが見た、タクマの乗っていた艦を救う為だった一線。>>1:524
見えないものが見えているだろう、と、己が評した、それ。>>1:183
男は、此処でようやく、うれしげに笑ったのだ。*]
はい.……はい。
[並べられる今後のこと。
示される意思。
自らを繋ぎ止めるよう声を手繰り、引き寄せる。
そして告げられた命に、は、と息を吐いた。]
― とおい想い出 ―
[小さい頃、よく外で遊んでいた。
その中でもよくやっていた遊びが鬼ごっこ。]
だってそのしっぽ捕まえやすいんだもん!
切っちゃえばいいだろー?
[なんて言ってはみても本当に切ればいいなんて思った事はない。
シュテの長い髪はとても綺麗だったし、とても似合っていたから。]
[何度か髪の毛を何故伸ばしているのか聞いた事があった。
でも答えは”なんとなく”で。
そう言われればこちらもふーん、と気にない返事をするしかなかった。]
うん、でもまあ似合ってっからいいと思うよ。
[それは本心だったけど。
なんだか本音を聞かせて貰えてないようでちょっとだけ悔しさの滲む言葉だった。
でもそれも喧嘩して二人で雨宿りをしたあの日からちょっとだけ変わった、ように感じた。]
ん、目印。
シュテの髪は目立つから、すぐ見つけられるよ。
その髪、目印にするから。
[揺れる髪を見て笑いながらそう答えて。
それは別れの時もそうだった。
泣きそうだったから口には出せなかったけど、シュテが変わらないままならきっとそれも長いままで。
だからそれを目印にして見つけられると、当時は信じていたのだ。
でも今は――――――*]
───分かった。
急げよ。このままだと皇帝陛下との殴りあいになりかねん。
[敵艦隊に向かう合う現状を、軽口に似た口ぶりでこう伝えて]
南方に動く艦影がある。
恐らく帝国の別機動艦隊だろう。
巡洋艦隊は良くやっている、が。
……働かせすぎて、あとで怒鳴られそうだなあ。
[激戦を苦笑じみた響きで表現した。]
おや、俺はその皇帝陛下を殴りに行こうかと思ってるんですが。
[ 返る声、そこに乗せられた言葉からも情報拾いつつ、男は低く笑う ]
先に殴り倒さないでくださいよ。
[ 殴り倒される方は、考慮していない調子で言った ]
別働隊...扶翼官殿でしょうかね。
[ 根拠は無いが、そんな気がした。恐らくは、援護が来る事を見越し、それを阻むための布陣 ]
― 上空 ―
[側面に回り、旋回方向を制する動きに対し、向こうが取ったのは下降。>>140
巧みな減速と上昇の切り返しに対しきれず、背後を取られる、が]
……っ……。
撃って、こない?
[訝るような呟きは、頭上を行き過ぎるエンジン音に紛れて掻き消える。
後ろを晒して飛ぶ姿>>141は、撃ってみろ、とでも言いたげで]
……こいつ……。
[ずき、と頭が痛む。
痛みが齎すのは、確信めいたもの]
……俺を馬鹿にしてんのか、それとも。
俺が誰か知ってやってんのか。
……そこんとこの白黒だけは、つける……!
[このまま、知らないまま、ただ撃ち合うのは嫌だった。
知った所で、最終的には撃ちあわなきゃならないのは、わかってる。
その、覚悟も決めた、けれど]
……逃げたままじゃ。
ほんとに見たいもの……虹の先も、見えないんだっ!
[叫ぶ声は、風に紛れてどこまで飛ぶか。
機首を上げ、上から相手を追い越すようにしつつ、更に上へと飛ぶ。
追ってくるなら、反転からの擦れ違いを仕掛ける心算で。//]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[艦が僅かに揺れる。
出発には間に合わなかったか、と思うが、戦場に着くまでに戻れば良いと割り切り、ウェルシュの姿を探し続けた]
ウェルシュ。
[見つけたウェルシュは以前と同じ人懐っこい笑顔>>138でこちらにやってくる。
そのままの流れでハグしに来るのだろうと推測し、心の準備をしていたのだが、ウェルシュの足が止まった。
視線の先で彼は律儀に顔をナプキンで拭いている。
その様子に思わず噴出してしまった]
[近くまで行くと、ヴィクトリアが何かを言う前に、ウェルシュが謝罪を口にする。
それを聞いて最初はきょとんとしたが、意味を理解して小さく笑んだ]
来ちまったものは仕方が無いさ。
[ぽん、と頭に手を置いてやる]
本当ならストンプに居て欲しかったけどねぇ…。
でも、ウェルシュ自身が考えて選択したんだろ。
どうせ、既にタクマに煩く言われてるだろうし…。
[アイツは真面目だからな、と呟いて]
アタシからは一つだけ。
万一の時は、自分が生き延びることだけ考えな。
軍艦に乗ってる以上、危険は付き纏うし、当然死と隣り合わせだ。
アタシ達軍人が立つのはそう言う場所だけど、アンタは違う。
別で立つべき場所がある。
アタシらが国を護るために戦うように、アンタには護る者達が居る。
そいつらを路頭に迷わせるんじゃないよ。
[何に於いてもウェルシュ自身を第一に置け、と告げた]
で、だ。
ヴァイスメーヴェのことを聞きたくてアンタを探してたんだよね。
今は別の奴が操縦してるが、戦闘海域ではアタシが舵を握ることになったんだ。
操船にあたってこの艦の癖や特徴があるなら聞いておきたいんだが。
[当初の目的を口にし、ウェルシュの様子を窺う//]
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[幾度か深呼吸をして、衝撃と物思いとを身体の中から追い出す。
閣下?と艦長に気遣うような声を掛けられたが、答えなかった。]
敵機が飛来したということは、そちらから敵援軍が近づいてきているということです。
右へ回頭。迎撃態勢をとります。
[ようやくの命令に復唱が重なり、第二艦隊は旗艦を先頭に右回りの大きなカーブを描き始めた。]
― 旗艦ヴァンダーファルケ ―
[────わ、と。
甲板上から、一際大きな歓声が上がった。
見ればヴァンダーファルケより遠く、向こう側に見えていた戦艦が黒煙を吐きゆっくりと海の中に沈みつつある>>110
その影からウルケルの水雷艇、そして巡洋艦が離れて行く。
獲物の喉笛を食い千切った艦の名前は───>>151]
「巡洋艦ナハティガル、確認!」
[手柄を挙げたと思しき味方艦の名を呼び上げる、その中に告げられた”死神を追い払う”艦の名前に、歓声がいっそう大きくなった。]
本当に沈めやがったか。
…──は。大した奴らだ。
[くっと、戦いの最中に笑みがこみ上げる。]
壁があるなら、貫きます。
[ そして届かせる、あの花にそう告げたように ]
提督...ファミル殿は最期まで、孤高の花のようでしたよ。
[ 今告げるべき事なのか、と、人は言うか...けれど、負うべき命の果てであるからこそ、男は告げる。
全てを共に負う、最期まで、その覚悟と共に ]
[ウルケルがこの会戦に投入した戦艦数は2。
それが、帝国の戦艦列へ艦首を向け、波を蹴立てて進んでくる。
風がその後押しをしていた。]
自ら望んでT字にしてくるか。
何を企んでいる、提督。
だが、構わん。 各艦、敵先頭艦に砲撃を集中せよ。
[帝国戦艦──格で劣るウルケルの巡洋艦らの猛攻にその1隻を失っている──は、セオリー通りに狙い撃つ。
その間も、南東へのゆっくりとした弧を描く航路は維持していた。
ウルケル艦の主砲もまた吼える。
慣れた海、傭兵として実戦を重ねてきた砲手の狙いすました斉射が、先程、複葉機の爆弾を受けて煙を上げていた二番艦の主砲を叩く。
折しも発射されかかっていた弾薬と誘爆して、鉄がめくれ上がった。]
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[方向転換中の第二艦隊もまた、新たに現れた敵機を含む攻撃機隊の攻撃に晒されていた。
今のところは直掩隊の働きと副砲や速射砲の攻撃とで敵機を寄せ付けないでいるが、いつまで続くかはわからない。
それに、懸念もひとつあった。]
飛来した敵機、数が多いですね。
[最初に受けた報告では、援軍に含まれる水母は1隻だったはずだ。だが飛来した攻撃機の数は1隻が運ぶには無理があるだろう。
より優勢な勢力が出てくることを、心のうちで覚悟する。]
/*
アタシ落ちは何ら問題無いってか追悼見たい( )んだけども。
やり切れたかと言われると、現時点では否、なんだよね。
ウェルシュに言うこと言えたら最低限出来た、とは思うんだが。
てかまぁ、今の流れだと言えるからOKと言えばOKではあるw
後は最後に暴れられればそれで良いからねー。
問題は、艦ごと沈めるとウェルシュが拙いということだ(
退避させてから、が主になるだろうか。
― 上空 ―
[撃ってみせろ、と挑発して。
それに乗れば勿論躱すつもりであったのだが。]
撃たない、何故。
[相手もこちらが誰か気づいているのだろうか。
ならば納得はいくのだが。
色々と話したい事はある。
交わしたい言葉がある。
しかし今は敵同士、このまま二人で空を駆けて何があるというのか。]
…―――――――シュテッ!!
[虹の先を見たい、そう語ったのは何時だった。
もう随分と昔の話。
でも確かに覚えている、シュテの、大事な幼馴染の語った夢だから。]
[何故、敵軍にいるんだ。
何故、敵軍にいるのに撃たないんだ。
問いかけたい事はあるのに声は届かない。
いっそ撃てばいいのに。
撃たないのなら引いてくれればいい。
そしたら追わない。]
く…っ、
[追わないで済むのに、何故。
相手が更に上空へと昇ればそれを追いかける。
機銃を掃射はしない。
三度待つ、三度目に攻撃をされれば相手の心に自分はいない。
ならば今は。
攻撃を仕掛けてこない今はどういう事だろう。
甘い期待が胸を掠める。
それは大きな隙となるだろう*]
なんだ。…それじゃ、競争だな。
どちらの腕が長いか競ってみるか?
[ついそこに相手がいるといった調子で交わされる冗談は、深刻な色を乗せぬまま返されて]
だろうな。
他に将があればその限りでは──…、いや。
他にはないだろう。
[低く笑み含め、思い返すのは先日の邂逅だ>>1:161
秀麗な面に過ぎった怒気、その裂たる気の鋭さを思う。
彼が余人にその場を任せるとは、思い難い。]
[その時、戦場北側の方でひときわ大きな爆発音が響いた。
そちらを見れば、帝国軍の戦艦の1隻が、しきりに黒煙を吐き出しながら大きく傾いている。]
……沈められましたか。
[戦艦の影から敵巡洋艦と小型艦艇がいくつも離れていく。
致命打はおそらく、水雷艇の攻撃だっただろう。]
厄介ですね。
[やはり、群れなし喰らいついてくる小艦艇群は危険だとの思いを新たにする。]
…───、
[ふ、と。息を吸うだけの間、音が途切れた。
最後まで、と。告げられたものの名に、呼吸を少しの間飲み込む。
やがて音なく吐き出された息、その合間に]
…、 そうか。ご苦労だった。
[恐らくはその手で、花を沈めたのだろう男を労う。]
[敵戦艦2は未だ健在のまま、北西へ向けて動き出している。
どうやら、本格的に砲戦に応じる気配だ。]
戦艦を沈められても、
同じ数だけ相手を沈めれば勝ちます。
要は最後に浮いていればいいんです。
[動揺する艦橋のクルーに笑ってみせた。]
戻らなかったか……。…、らしいな。
[そうして沈黙の後に落ちるのは僅かなる笑み。
戻らなければと、命じたあの時半分以上この覚悟は決めていた。]
/*
ん?
あれ、高射砲って20世紀に入ってからじゃなかったっけ…。
出してよかったのか。
描写すればよかった。
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
此方の船に来たんだね。
[てっきりもうひとつの巡洋艦に行くものだと思っていたから。
まさかここで出会うとは思わなかった。]
………うん。
僕なりに考えて、此処まで来たんだ。
タクマさんにいっぱい迷惑かけちゃったけどね。
[>>158 ぽん、と頭に手をやられるのは昔と変わらないままで。
なんだか、まだ姉さんと一緒に遊んでいた頃を思い出す。
時は経ち、背丈は自分の方が上になったけれども、相変わらずウェルシュは彼女の前では弟のようなものなのだろう。
幼い頃に戻ったようだ。
ただ、―――姉さんだけが、居ない。]
[>>160 続く言葉はウェルシュを弟の表情から、領主のそれへと戻す。 色素の薄い、彼女の双眸を真っ直ぐ見つめて、頷き、]
勿論。
―――……僕は、死なないよ。
[命を賭して民を護るのではなく。
生きて、民を護りたい。
再びあの鉄屑が転がる、油臭い港町へ、この足で戻ると。]
……欲を言うなら、
ヴィクトリアさんやタクマさんも、
生きることを最優先に考えて欲しいんだけれど、ね。
[だから。
例えば、ウェルシュを庇ってヴィクトリア達が危険な目に合うとかは、言語道断なのだ。
自分の我儘で此処まで来たのだ。
彼等の迷惑になるようなことは出来るだけ、避けたい。
そういう意図を含ませてウェルシュは語ったが、果たしてそこまで伝わっただろうか。]
[>>161 彼女がヴァイスメーヴェの新操舵手と聞いて、ウェルシュは小さな驚きを見せた。]
へぇ、ヴィクトリアさんって操舵手だったんだ。
………かっこいいね!
[士官学校へ行ったと聞いてはいたが、彼女が具体的にどのような訓練をしてきたかは知らなかった。
だから操舵手という花型役職に就くと聞き、ウェルシュは嬉しくもあり、誇らしくもあった。
しかもタクマにわざわざ呼ばれる程だ、その腕は確かなのだろう。]
そっか、うん、喜んで教えるよ。
操舵席に行こっか?
[そう言うと、操舵室の有る方へと歩みを進めようとした。//]
― 上空 ―
[追ってくるかどうか、それ自体が賭けだった。
もし、この機動に向こうが乗らないなら──本来の戦場へと翼翻すなら、こちらの遠慮なく撃つ心算でいた。
けれど]
……追ってくる、でも、撃たない。
……なんで?
[三度待つ、という彼の約は知らない。
だから、撃たない理由だけがわからない。
でも、今はそこまで気にしていられない、から。
上昇の頂点で機体を横方向へと傾け、下方へと向きをかえて、相手と擦れ違う機動を描き]
……君、は!
俺を、知ってるの!?
[擦れ違いざま、声を張り上げ問いを叩きつける]
俺が見えない頃……髪、切る前の、俺の事!
[問いをぶつけた後、機体の平衡を立て直して低い位置を水平に飛ぶ。
同時、見やるのは距離を開けた海面。
今はごめん、もう少しだけ時間をください。
海へと落ちる味方機の影にそんな事を思う空白は、十分すぎる隙になるもの。//]
/*
自分票入れたけど死ぬまで割とノープランなのが(
漠然とリアに会いたいなーウェルシュも来てるし会いたいなーと思ってたらタクマが二人セットにしてくれて有難い。
[ 水上機部隊は目についた端から、帝国の巡洋艦に向かって対艦爆弾を落としては、また南へと引き返していく。
いくらかは帝国の複葉機と交戦し>>143或いは迎撃の砲に>>165落とされたものもあったろう。
しかし、無事に母艦へ帰りついたものは、また爆弾を積んで戦場へと引き返す。
ただ、数はそれなりに多いが、強まる風の中、視認のみで落とされる爆弾の命中率そのものは、余り高くはなかった ]
[ そうして、生き延びた水上機が二往復を終えた頃、巡洋艦を主とした艦隊が漸くその姿を、水平線の向こうから見せる ]
[ 先まで二列の梯陣をとっていた艦隊は、その先頭をひとつにまとめ、巡洋艦ヴァイスメーヴェを先端として左右に斜めに開く逆V字に似た陣形へと変化していた ]
― 上空 ―
[三度待つ、だから撃たない。
だが何故相手は撃たないのか、分からない。
お互いに撃ち合わず、ひらりと空を舞う様は他からはどう見えているのだろう。
まるで遊んでいるように見えるだろうか。
相手が軌道を変え、こちらと擦れ違う。
その際聞こえた言葉に反射的に声を張り上げた。]
再会するって、約束しただろう!
幼馴染の顔を忘れたのか、シュテッ!!
[擦れ違えば一瞬で距離が開く。
だからこちらの言葉がどこまで相手に届いたかは分からない。]
[水平に沿って飛ぶ相手を上空から見下ろし、並走する。
ちらりと視線を遠くへと投げれば戦う味方の姿がある。
何時までもこんな事を続けてはいられない。]
…トールの旦那。
[三度待てと言われた。
だから待つつもりではある、が。
しかし相手が撃ってこない場合、挑発の一撃は最初に入れてもいいだろうか。
落とすつもりはない。
ただ、挑発する為だけの射撃。]
…シュテ。
[ぐ、と操縦桿を握り。
そして機銃から弾が発射される。
それは相手の機体から僅かにそれ、直撃はしないだろう**]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[自分より目線が上にあるウェルシュ>>171。
本当に大きくなったと、今更ながらに思う。
記憶の中のウェルシュは自分より小さいものが大半を占めていたため、久々に会った時も内心驚いたものだ]
──あぁ、それなら良い。
[死なない、と>>172。
約するような声に表情を崩して柔和に笑む。
己を弁え、為すべきことを理解しているような顔。
領主らしくなったものだ、と安堵した]
アタシらだって死にに行くわけじゃないよ。
死んだら元も子もない。
生きてるからこそ、為すべきことを為せる。
心配すんな。
[ウェルシュから向けられた言葉は額面通りに受ける。
含まれる意図は、気付いたところできっと見ない振りをしただろう。
この艦に乗ったのはウェルシュの我侭であろうとも、ヴィクトリアにとって乗艦者は護る対象なのだ]
[自分の配属を告げるとウェルシュは賛辞を口にしてくれた>>173]
そうかい?
ありがとうな。
[僅かに照れを見せながらも謝辞を口にする。
操舵席へ、と誘われると、是を返して足を踏み出したのだが]
それからもう一つ…アンタに伝えておかなきゃならないことがある。
歩きながら聞いてくれ。
[話すタイミングに悩んでいたが、艦が動いたことを考えると時間がないと感じ。
歩を進めながら話題を一つ追加した。
話を切り替えるヴィクトリアの表情に苦いものが混じる]
[推測ではなく、はきとした断定。
ウェルシュの反応を見ながら更に言葉を続けた]
恐らく今回の遠征にも参加していると思う。
後ろで大人しくしている奴じゃないからね。
………ずっとアンタに言えずにいた。
すまない。
[こちらは推測となったが、ほぼ確信に近いもの。
そして最後に、2年前のあの時は隠していたのだと示唆し、謝罪を紡いだ//]
■業務連絡
集計の結果、本日(11/10 08:00)の落ちは
「セルウィン」と「ウルズ」に決定しました。
「セルウィン」に投票をセットしてください。
後世の歴史家 ナイジェルは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
後世の歴史家 ナイジェルは、帝国軍少佐 ウルズ を能力(襲う)の対象に選びました。
船を愛する領主 ウェルシュは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
帝国軍 中尉 セルウィンは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
― 少し前/戦艦シュヴァルベ ―
まずは、この陣形で攻撃の意志を報せる。
[ わざわざ、警戒を煽るような真似をするのだ、と男は断言して笑った ]
まあ、こんな形をわざわざ造らんでもあの扶翼官殿は止めに来るだろうが、ともかく、一度、ひきつける。
[ 陣形そのものには別の目的もある。最後尾に置いた戦艦、その大きさを誤摩化すためだ。小型化した戦艦、だと早期に看破されれば、それが機動性を求めてのものだとも容易に想像がついてしまう ]
充分に引きつけたら、お前さんの出番だトーリア、迎撃艦隊の、出来れば指揮艦に一気に肉薄して、どこでもいいからぶっ叩いてすぐに離脱しろ。
ウルケル軍大佐 タクマは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
ウルケル海軍中尉 ヴィクトリアは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
帝国軍少佐 ウルズは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
ヴァイスメーヴェが一瞬でも隙を作ってくれれば、シュヴァルベは、他の艦を率いてモルトガットの旗艦を目指す。
勿論、簡単には近づけないかもしれないが…誰かが壁に穴を開けておいてくれるかもしれないからな。
[ その可能性は決して低いものではない、と、男は言って ]
まあ、後は、俺と提督の運次第だ。
[ 笑いながら口にしたある意味投げっ放しな言葉に、ヴィクトリアはどう反応したか ]
役目が終わったら、出来るだけ無茶はするなよ?
[ 絶対にするな、と言わないのは、こと操船に関しては、多分それは言っても無理だろうとは、解っているからだった* ]
/*
>>179
ワンコ可愛いなw
俺が、相手が撃ってこなかった場合の指示をしなかったのは、それはつまり相手もおまえを殺したくないと言っているワケだから、その先はおまえが選べというスパルタだ (←
どのルートを選んでも叱ったりしないとも。
ウルケル海軍提督 ゲオルグは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
-巡洋艦ナハティガルにて-
[ナハティガルは網に戻る。
ここまでの機動速度に変わりは無いように思えた。
だが、上がってきた被害状況を知れば、やはりあちらこちらと装甲に被害がある。
現段階では動きに問題は無い。
しかし、累積するダメージは、やはり、厄介だ。]
艦長、調子はどうよ?
[「問題ない」と口元に笑みを浮かべる艦長に、おう、と頷き、新たに入って来る情報を確認する。
敵戦艦に対し、自軍戦艦が砲撃戦を開始したとの事。>>119]
援護に行くぞ。
[敵巡洋艦、水雷艇。
戦艦を狙うだろう相手に対し、攻撃を行う。
全力砲撃を行っているヴァンダーファルケとアードラーを守る。]
…ん?
[もうひとつの報告。
「戦場に自軍複葉機を確認」と。
何のための報告かと思い、その方向を確認する。>>111
違う。自軍後方で控えていた、水上機母艦からの援軍とは思えない。]
――タクマさんか。
[安堵にも近い音を声に乗せて、男は少しだけ力を抜いた。]
艦長、あのさ。
ゲオルグさんとタクマさんが、この戦場にいるって思うと、安心感、すげぇなぁ、これ。
やっぱなぁ。
すげぇよ、あの人たち。
[緩んだ緊張を止めるように、男は自分の両頬を両手で叩いた。]
――よし。
ヴァンダーファルケの援護に回る。
敵巡洋艦、敵水雷艇。
接近させるんじゃねぇぞ。
守り抜くぞ!
[宣言に近い言葉だった。*]
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[海面にカーブを描き終えた旗艦の船首が南を向く。
僚艦もその後ろに続いた。
戦艦同士、巡洋艦と小型艦同士の激しい戦闘に背を向け、新たな敵に備える。
やがて、水平線からせり上がるようにマストの先が覗いた。>>177
最初の一本から、左右へ次々にマストが現れる。
その数、七。]
これは。
ずいぶんと隠していたものですね。
[あの隊列の中に水上機母艦が含まれていないとすれば、相当な戦力だ。]
帝国軍中佐 ロー・シェンは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
ウルケル海軍中尉 シロウは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
/*
いやあのな、誰が見ても、シロウの方が明らかに凄いんで...orz
[ 遥かに聳えるハードルに蛙跳びで挑む心境である ]
帝国扶翼官 ルートヴィヒは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
/*
デフォ投票がセルウィンだった件
ここまで4人全員帝国陣営から落ちるというのに数で攻めるとはこれ如何にw
― 旗艦ヴァンダーファルケ ―
[一際大きな轟音が響く。
見れば遂に、先頭に立った戦艦アードラーの煙突を敵戦艦より飛来した砲弾>>164が掠め海に落ちたのだろう。もくもくたる煙が前方に上がり、衝撃で傾いた煙突の下方、甲板上を慌しく往来する人の姿が小さく見えた。]
本当に素直だ…、が。
[対するこちらは、やはり狙いを変えはしない。
遠く煙を吐き出す先頭戦艦へと向け、再び砲弾が撃ち放たれる。]
左右揺らせよ。
[言うまでもなく指示するのは、敵戦艦への対策である。
二隻の戦艦はごく少しづつ船首を揺らしては左右へと視線を散らす]
― 作戦会議/戦艦シュヴァルベ ―
[本格的に戦闘態勢に入る前、タクマから作戦の概要>>187 >>188を聞かされた]
…随分とまぁ大胆に出たな。
皇帝を殴るってくらいなんだから、当然かも知れないが。
[言葉だけ聞けば呆れているようにも聞こえるが、その表情には笑みが乗っている]
[隙を作った後の行動を聞けば、そんなことを言って良い笑顔を向けた。
それは無茶振りをした時と同じ笑顔]
アンタらならやってのけるさ。
[投げっ放しの言葉に返すのは信を乗せたもの。
この作戦が成功すると信じて止まない声と瞳。
それをタクマに向け、小さく頷いた]
その後に関しては……ま、善処するとしよう。
[忠告に対して完全に是を返さないのも、いつものこと*]
― 上空 ―
……っ!
[擦れ違いざま、返された声。>>178
風が運んだそれに、若葉色を見開く]
再会……約束。
……おさな……なじみ?
[幾度目かの、シュテ、という呼びかけ方。
ずき、と頭と胸が痛む]
……く。
[間違ってなかった。
当たってた。
彼は、自分を知ってる。
あかい色の向こう側の自分の事を。
だから、撃たないんだろうか。
そんな考えが過った矢先、機体の傍を掠めるように銃弾が飛んだ]
…………。
[ぐ、と唇を噛んで、そのまま噛み破る。
血の味が広がって、それが意識を揺さぶって]
……あああああああ、もうっ!
[苛立ちを込めた叫びを上げつつ、機体を加速させた。
水平飛行からの上方ループを経て、向こうと速度を合わせ、並走する形を取る]
忘れてるよ、覚えてないよ!
……思い出したくても思い出せない……10年前よりも前の事は、どうしても見えないんだよ!
忘れちゃいけない約束がある事だけわかってて、それがなんだかわかんないんだよ!
[多分、さっき言われた事が。
『再会』が、それなんだろう、というのはおぼろげに見えているけれど]
君と戦いたくない、って、どっかで違う自分が叫んでるけど、でも。
[は、と一つ息を吐く。
操縦桿を握る手に力を入れ直して、それから]
俺は、この海と空を。
護るって、そう、決めたから!
[だから、どうするか。
その先は、行動で示した。
機体を減速させて距離を開けた後、機体を傾けながら向こうの背後を取り。
手が一瞬震えたのは抑え込んで、引鉄を引いた。**]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ:操舵室 ―
それなら良かった。
僕、タクマさんと一緒にゲオルグおじさんに殴られるっていう約束したしね。
………ヴィクトリアさんも一緒に、行く?
[>>182「心配すんな」と言い切ってくれる彼女の言葉は、ウェルシュに勇気を与える。自分よりもずっとずっと男らしい彼女が、とても頼もしく見える。
ウェルシュは軽く微笑んで、タクマと約束した些細な出来事を、冗談交じりに言う。
ウェルシュは知らないことだが、>>91 先程の話を聞いた彼女からしたら、「男って殴ることしか考えないのか…」と思われたかもしれない。]
ウルケル海軍少尉 シュテルンは、帝国軍 中尉 セルウィン を投票先に選びました。
[しかし、そんな微笑みはある言葉で消える。
操舵室へと向かう途中、後ろから聞こえるヴィクトリアの心痛な声。]
―――……え、
[冗談だと思った。何かの戯れと、聞き流したかった。
けれども、>>186 辛そうに語られる声音が、紛れもない真実と謳っていた。]
さて…、
[ふと、男の視線は南へと向いた。
じきにだと確信をもって見遣る、その視界に映る、機影>>111]
「────味方艦隊が来たぞ!!!!」
[総員の頭上、見張り台から時同じくして声が響いた。
やがて少し待てば、甲板上の人々の目にも艦隊の姿>>177が視認出来よう。人々が活気付く、その瞬間に、]
あいつらに獲物持ってかれんぞ。
負けンじゃねえ!!!
[怒鳴りつける音量で、気の緩みかけた将兵を叱咤する声が響く。
おう!!!と、返す音に艦が揺れた。]
ええ、彼女らしい...
[ ふ、と小さく笑う気配 ]
巡洋艦三隻の横合いを、全速で擦り抜けようとしたんです、あれは...俺でもちょっと真似出来ませんね。
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ:操舵室 ―
[窓を広く取り、見通しが良い部屋。
昼間は太陽の光がそのまま部屋を明るく染めるのだけれども。
>>97 然し、今その窓から見える空はやや少し翳っていた。
先程まで燦々と輝いていた太陽はその身を隠し、雲が少しずつ青い空を埋めている。
それに呼応するように、海もコバルトブルーから濃い青へと色味を暗くしている。]
………天気が、少し悪くなってきたね。
[思ったより暗い室内を見て、ウェルシュは眉尻を下げた。
然し、まだ航海するには充分問題ない天気。雨もまだ降っていない。
ウェルシュは操舵室に鎮座する雄大な舵を、軽く掌で指示しながら、]
握ってみて。
それで先ずは、ヴァイと同じような感じで操縦してみて。
[彼女に舵を持つよう、促した。
彼女は舵をどのように扱っただろうか、程なくして、ヴァイスメーヴェが大きく左右に蛇行することになる。]
う、わ……っ!
なかなか豪快なんだね……
あはは、あははっ!
[軽く身をよろけさせながらも、ウェルシュは大きく笑う。
その笑顔は些か、過剰にも聞こえただろうか。
そして、うんうん、と頷きながら改めてヴァイスメーヴェの説明をする。]
そうなんだよね、
ヴァイに比べるとこの船は小回りが利かないんだ。
だからカーブはどうしても大回りになってしまう。
コツは、速めに舵を切ること。
あとは複雑な地形に入り込むのを極力避けること。
[それだけを聞けば豪快な彼女は「ヴァイの方が良かった」と苦情を言っただろうか。
でもね、と人差し指を出して、]
―“前庭”海域中央/第三艦隊 水雷艇―
[速度の落ちた巡洋艦>>87に襲い掛からんと、
裏から回り込んだ水雷艇11隻が、速力を上げる。
蒸気機関が、ごうん。と大きな振動を立てた。
待ち受けるは――まるで砲弾の嵐だ。
巡洋艦を守らんと、砲艦から次々と鉛を固まりが飛ぶ。
舳先を掠める。
横っ腹に振動が走る。
更には敵の突撃艦が、盾になるような形で巡洋艦との間に割り込んだ。
獲物を待ち構え、大きく顎を開けた鰐のような印象。]
確かに繊細な運転が必要とされる分、大変なんだけれど……
その代わり、
[丁度そのとき、足元の振動が大きく揺れる。
ボイラー室が温まったのだろう、カモメが飛び立つ準備が整ったようだ。]
駿足だけは、負けないから。
この海を走るの―――……凄く気持ちいいと思うよ。
[だから楽しい航海になるだろうと。
―――少なくとも戦いの地に行くまでは。]
[左右に振れる敵艦に主砲を命中させるのはますます難しいと実感する。]
慣れろ、先を読め。
[砲手と観測手に声をかける。
ウルケルの錬度には敵わずとも、彼らも素人ではない。徐々に精度は上がってゆくはずだ。
単縦陣を組んでウルケル戦艦から離れ過ぎないようにと弧の機動を描く帝国戦艦列だったが、風向きのせいもあり、二番艦からもうもうと上がる黒煙が後続の煙幕とも目隠しともなっていた。
もはや消火の追いつかないレベルなのだろう。
二番艦が戦列から左へ逸れるのを許可し、見送る。
その後、二番艦は回頭して、後ろのみとなった主砲でウルケル旗艦への砲撃を続ける。
巡洋艦の護衛もなしに、単艦挟撃の構えだ。**]
― 戦艦シュヴァルベ ―
「敵巡洋艦視認!」
[ 聞こえた声に、男は僅かに伏せていた視線を上げる ]
5速前進、副砲用意。
[水雷艇の一群が、突撃艦を避けるように、ぱっと左右へ分かれる。そしてそのまま左右から、舳先から伸ばした水雷を叩き込まんと、矢継ぎ早に互い違いに、突撃艦との距離を詰めてゆく。
その中のひとつが、突撃艦の1隻を捉えたか。
どうん。と、低い唸り声を上げて爆発した水雷が、咆哮と突風、そしてうねるような水渦を巻き起こした。]
[敵の増援に対すると告げる声。
それがいつもより抑揚なく聞こえるのは、油断のならない敵艦の数ゆえではないとわかっている。]
任せた。
[変わらぬ言葉を短く、送る。]
[ 他の六隻の巡洋艦は主砲を用意しているだろう。だが、シュヴァルベはまだそれを使えない。
この艦が備えている主砲が戦艦級の大口径であることは、ぎりぎりまで伏せる ]
届かせますよ...
[ 瞬時、脳裏を過るのは、青い花の色** ]
/*
二番艦は離脱…しないで後ろ向いたということ、か?
戦列を離れて砲撃してますよってお話なのかな。
単艦挟撃、とは。
[厄介な敵砲艦に対する、味方巡洋艦>>14からの援護も
あるいはあったかもしれず。
速度を取り戻すのが一番遅れていた巡洋艦へ、水雷艇3が
前から、後ろから、そして右からと三方から高速で距離を詰めた。
そのうちどれかが本懐を遂げられればいいと。
…は。という、緊張と、息遣いが。
あたかも艦から滲み零れるようだった。
まだ若き水雷艇の乗り手たちは、
水雷を剣に、
恐怖を盾に、
死地の中、自分を、味方を、艦を信じて海を駆ける――*]
巡洋艦三隻の横合いを、か。
[船の性能を頼みに勝算をありと踏んだか。
どちらにせよ、その思い切りの良さ、それを支え続けた思いの強さまでが遠く、透けて見えるようで]
…。今頃は、恋人と再会してるかも知れんな。
[過去の欠片を悼むように、ひとつ、置いた*]
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[彼我の距離が近づくにつれ、相手の陣形が見えてくる。
逆V字型の攻撃陣だと知れれば、呆れたように息を吐いた。]
弓形陣、ですか?
あなたもずいぶんと古風で挑発的な陣形を使ってきますね、
───タクマ・ナギ。
[呟いた名は、ファミルの死とともに伝えられたものだ。
確証はないが、確信はしている。
彼が、あの中のどこかにいると。]
[一瞬、雷光閃いた薄雲を伏せる。
再び上げた時には、元の怜悧な様を取り戻していた。]
進路1-5-0。
距離3000で、2-4-0に転針。
左舷砲戦用意。
[相手に対して左側寄りに進んだ後、交戦距離に入る直前で右へ急回頭し、相手の進路を横切る形で進む。
反航戦に入ると見せかけての、T字を狙った機動を指示する。
無論、相手が素直にT字の不利で戦うとも思えないから、左右どちらに避けてくるかが次の問題だった。*]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ・操舵室へ ―
[安堵する声に続く、若干不穏な言葉>>202。
殴られる理由は、少し考えれば思い至ることが出来たが]
(……いや、分からんでも無い、が)
[殴ることでの意思疎通や、表現として多用されることに違和感があるわけではない。
ないのだが]
(タクマらしいと言うか何と言うか)
[約一名の限定での解釈となったのは仕方のないことのはずだ]
場合によっては同行しようかね。
[殴られるのを見たいと言うのと、自分が殴られることになる可能性が無いわけではないため、ひとまず限定的な是を返した]
[しかしそんな楽しげな会話も、自分が齎した言葉で一変する。
痛みを伴う沈黙。
ウェルシュはこちらを向かない]
………ウェル、シュ
[返る言葉はなく、そのまま操舵室へと向かうこととなった*]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ・操舵室 ―
[少々気拙い想いを抱いたまま、ウェルシュに連れられ操舵室へとやってくる>>207。
翳る空を見て呟かれる言葉。
ヴィクトリアは、そうだな、と短く返すに留まる]
…ヴァイと同じように、か。
[示された舵を握り、ぐい、と大きく左へと回転。
直ぐに戻し、今度は右へと回転させた。
動かしてみて分かる、旋回の角度の大きさ。
小回りが利かない>>208と言うのが良く分かる]
こりゃ慣れるのに少し時間がかかるな。
ヴァイと同じような動かし方は出来ない。
[不満とも確認ともつかない声色で呟いた。
早めに舵を切る、と言うコツを聞いて頭に叩き込み、それを意識しながら動かしてみる。
何度かやれば感覚は掴めそうではあった]
[でも、と。
ヴィクトリアの言葉を受けて説明を続けるウェルシュ>>210を見遣る。
先程笑いはしたものの、どこか無理をしているような、わざと大袈裟にしているように見えた。
やはり伝えるべきではなかっただろうか、と軽く眉尻を下げる]
駿足か……。
速い船は好きだよ。
奔る風が気持ち良い。
[告げられた言葉を聞き、返す頃には笑みを浮かべていた。
元より快速船は好む方。
これが戦場で無いならば、存分に楽しむことが出来たのだろうが]
…そうだな、行くか。
[それでも、この駿足は戦場でも武器となろう。
風を感じる暇は無いかもしれないが、この艦は気持ちよく駆けるはずだ。
足裏に感じる振動が艦の出発を促す。
ゆっくりと舵を取り回せば、緩やかな動きで艦が動き始めた*]
/*
下書き
――……今、話しかけて良いかな?
[薄暗くなってきた空を見つめながら、ウェルシュは呟く。
ヴィクトリアの気を散らさぬよう、小さめな声で。]
さっきの話なんだけど……
[>>186 さっきの話というのは、何を指すか想像に容易いだろう。
若し戦火が直ぐ傍にまで迫っていると悟れば、口を閉ざすし。
そうでなくとも、彼女が操舵に集中しているようならば、それ以上語ることはないだろう。]
―戦場の前―
――……今、話しかけて良いかな?
[薄暗くなってきた空を見つめながら、ウェルシュは呟く。
ヴィクトリアの気を散らさぬよう、小さめな声で。]
さっきの話なんだけど……
[>>186 さっきの話というのは、何を指すか想像に容易いだろう。
若し戦火が直ぐ傍にまで迫っていると悟れば、口を閉ざすし。
そうでなくとも、彼女が操舵に集中しているようならば、それ以上語ることはないだろう。
然し、もしヴィクトリアがこちらに意識を移してくれるならば、]
……。そうだね、色々言いたいことはあるけれど。
[正直なことを言うならば、もっと早くに言って欲しかったとか。
何故、姉は自分に手紙は寄越さず、ヴィクトリアだけに連絡をとっていたのか。
(これは若しかしたら、彼女ではなく母の所為かもしれないが。)
色々な想いが、言葉にならない言葉として喉元を駆け巡ったが、]
― “前庭”海域中央 ―
[帝国艦隊が”前庭”と呼び、ウルケル艦隊が単に会戦海域と呼ぶ、その中央。最も南側に位置していた巡洋艦が速度を落としながらも懸命に、己が身を守らんとして砲煙をあげていた>>87
執拗に絡みつく帝国水雷艇、それを護衛の砲艦が打ち払い、突き崩す。間近に迫る艇へ向け、突撃艦の短距離砲が唸りをあげ突き進む。
その合間、彼我の艦目掛け空よりの爆撃が落ちる──もっともこれは乱戦となれば誤爆を警戒し間遠になったが、とまれ、今この海域では最も撃なる戦闘のうちのひとつが繰り広げられていた。]
「取り舵一杯!!打ち崩せ──!!」
[巡洋艦上では、死を齎す水雷艇をどうにか振り払わんと必死の努力が続けられている。その間近、爆風が上がった。見れば敵巡洋艦の砲撃であろうか、機関に一撃を食らった砲艦が轟然たる炎に包まれている>>216]
「なっ───…」
[爆炎に操舵手の注意が逸れたのは一瞬。
だがそれが致命傷だった。
いや、それもまたひとつの不運に過ぎないか。
何故ならいずれ遠くなく、同じ運命は訪れたろう。
三方から囲まれた水雷艇、巡洋艦にそれを振り払う足は最早なく、故に最後の時は既に決していたのだから。]
[……ずん。と、重い不吉な振動を彼らは感じた。
やがて鈍い爆発音、そしてぐらと艦の傾く気配。
この艦とて水雷艇への備えはある。
だから掠めた程度で容易に沈むはずもない。
…──そこへ、ふたつめ。
連続した爆発音が足元から起こり、艦がその終焉を知らせる。]
「っ、総員退避……!!」
[悲鳴のような指令に、また爆発音が重なった。
やがて程なく、脱出の艇を海に散らした巡洋艦は傾きを大きくし海中へと沈む。”網”は時を経て、小さな破れ目を見せはじめている*]
―“前庭”海域中央/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[次弾換装を終えた水雷艇が、再びアストラの傍に着水する。
その数、計6。]
…。減ったな。
[小型な水雷艇が戦場で全艦無事など、ほぼありえない。
ゆえに減ずる事態は度々あったが。
だからといって口惜しい思いが無くなる訳ではない。
そして被害は小型艦だけではなかった。
あの勇猛堅牢を誇る第一艦隊の戦艦が、崩されている。
濃灰の禍々しい煙を天高く吐いて。
黒影ひとつ、海の果てに沈んでゆく。]
[更に、此処と連なる別の海域で。
領民を愛したひとりの女領主が、眩しく鮮烈に――
けれど、静かに切なく。
その命を海に捧げたことを、ロー・シェンはまだ知らない。]
[戦艦を落とされた原因のひとつは、
水雷艇の第一波が引いた薄さを突かれたせいもあろう。
ならば今やるべきことは、少しでも早くその穴を埋めること。]
空が、冷えてきたな。
…降りそうだ。
[あちこち煙に犯された空が覗かせる色と、
肌に感じる大気の表情に、燈黄色を眇めて。]
全艦前進。
T字の首筋を引っ掻いてやれ。
[戦艦は敵先頭艦と、既に激しい砲撃戦を繰り広げている>>164。
それを支援すべく、北旋回する第一艦隊に併走するような形で
第三艦隊も再び動き出した**]
― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[梯陣で航行している間、ヴィクトリアはヴァイスメーヴェに慣れるべく、舵を何度か動かしていた。
後続艦は時折蛇行するヴァイスメーヴェの動きが見えたことだろう。
ヴィクトリアが乗っていることを知る者ならば、慣れようとしているのが手に取るように分かるはずだ]
…なんだい?
[陣形変更の指示が飛ぶ前、ウェルシュの呼びかけ>>225に声を返す。
操船しながら会話するのは然したる問題ではない。
問い返しの声を受けて、ウェルシュが言葉を連ねるのを待った。
切り出された話題が何なのかは、想像に難くない]
[短い沈黙の中、回した舵が僅かにギッと鳴る。
動かしすぎた、と修正していると、ウェルシュの問い>>226が耳に届いた]
………………
[今度はこちらが沈黙を返す番。
ほんの一瞬、瞳を閉じる]
…正直、ルカがどの船に乗っているかまでは分からない。
だから、知らず撃つことになる場合もあるだろうね。
……そう言うことを聞きたいんじゃないよな。
[ズレた回答に思わず自嘲する]
…ここに来るまで、ずっと迷ってたよ。
遠征してきた中に居なければ良いとさえ思った。
でも、そうじゃないなら───……
[迷うように声を途切れさせた]
アタシは操舵士だから、撃つ覚悟ってのは出来ない。
でも。
砲を向けられるなら、アタシは艦を護るべく動く。
アタシの私情で艦を沈めるわけには行かない。
仲間に撃たせてしまう覚悟なら、出来てる。
― 会戦海域南/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[陣形変更の指示を受け、ヴァイスメーヴェを艦隊の先頭へと動かす。
操船自体はだいぶ慣れた。
後は舵切りのタイミングだが、まだ完全とは言えないのは致し方あるまい]
5速前進、
[作戦開始までは指示通りに動くが、始まれば臨機応変に動くことになる。
ウェルシュはどこに座を構えていたか。
どこに居るにせよ、「何かに掴まっておけよ」とは伝えておいた。
この艦が暴れ馬になるのはほぼ決定事項なのである**]
― 旗艦ヴァンダーファルケ ―
[敵艦隊との砲撃戦との合間、左舷側副砲は忙しくなり始めてる。
洋上に散る帝国艦隊巡洋艦、そして水雷艇。
それらを近寄せまいと、砲撃の雨を洋上にお見舞いしながら]
「…っ、味方巡洋艦撃沈───…!」
[歯を食い縛るような報告>>229も、飛んでくる。
その中にあって、]
「味方援護、来ました。ナハティガルです!!」
[見張り台から声が降り注ぐ。歓声が沸く。
その合間、再び先よりも近い海面から盛大な水柱が立つ>>211]
一隻離脱…、いや。残したか。
それとも残った、かな。
[もうもうたる黒煙を上げる戦艦が、離脱するかと見えて単艦となり砲撃を続け降らせてくる>>211のに目を向ける。
かの戦艦に巡洋艦の護衛はない。
あれでは水雷艇の格好の餌食であろう。
事実、そちらへと動き始めた艦影がある。]
目標は引き続き、新たなる先頭艦。
奴さんらも慣れて来るぞ。そら、
[律儀に消耗戦に付き合ってくれている敵艦隊を眺め遣り、淡く笑みを刻む間]
浮気させんなよ。主砲、放て。
[再び重い主砲が、砲炎を*吐いた*]
― 閑話 ―
[ 15年前、男はオルヴァルでライフルを手に入れた。それは破格の値で売られていて、当時の男の収入からすれば、本来なら望むべくもない性能のものだった。
値は安くとも品質も確かで、狙撃兵としての役目も多くこなした男にとっては頼りになる相棒とでもいうべき存在だった ]
「お前のライフル、確かユルド社製だったよな?」
[ オルヴァルの敗戦からしばらくして、同僚の一人がそう尋ねてきたことがある ]
ああ、そうだけど?
「知ってるか?ユルド社ってあの戦争の間も帝国に武器流してたって噂」
[ この頃「あの戦争」という言い方をされるのはウルケルにとっても手痛い記憶となったオルヴァルの戦のことと決まっていた。そして男は確かにその噂を知っていたから、ああ、と頷いた ]
まあ商人てのは...そんなものだろう。どっちにしても武器の性能には関係ないしな。
[ 苦い想いも無くはなかったが、その武器に命を助けられてきたのも確かだったから、男は当たり前に、そう答えた ]
「まあな、そりゃそうだけど、なんか、孫娘だか娘だかを帝国に差し出してそのおかげで戦後も生き延びたなんて噂まであるんだぜ?」
...そりゃ、初耳だが...それはさすがに只のゴシップじゃないか?
[ いくらなんでも、商売のために家族を売り渡すという感覚が理解出来ずに男は顔を顰め...結局は、その噂を忘れる事にした ]
[ 男にとっては、それだけの話だ。
噂の真偽は結局知れず、その先の真実を知る機会も無かった ]
[ だが、時折、その時聞いた話が頭を過って、そんな時男がどうしたかと言えば...念入りにライフルの手入れをした。
何人もの敵の命を屠ってきた武器...誰かの血や涙で購われている自分の命を確かめるように ]
[ 時が過ぎ、当時最新式だったそれが、旧式と呼ばれるようになっても男は、ライフルを買い替えることはなく。
今は、狙撃兵としての役目を負うことはない男の傍らに、何かのお守りのように、或いは忘れられぬ古傷の象徴のように、そのライフルは今も在る** ]
恋人?
[ ゲオルグの落とした呟きに、男は遂に知ることのなかった、ファミルとゲオルグの間にあった心の刺の一端を感じ取る ]
......そうだと、いいですね。
[ 彼女を殺した自分が願うことではないのかもしれない。けれど、ゲオルグにだけは、それを告げてもいい気がして、静かにそう返した** ]
/*
タクマ……(拝む)(ほんといいね)
アンディーヴの叔父を拾って中央動かさんとなあとじんわり思うんだけども、思うんだけども、あの、過去もなんもかも足りねえっすファミルさん。くそッwwww
好きにしろって言うんでしょ!?もーー、分かったよ。
ばかっっっwww
/*
っても、どこら辺でどう動くかなあ。
この会戦はタクマが来て帝国が引いて、そして最後の最終決戦…か?と思っていたけど、案外このひとつの戦いが続くのかも知れんとすら、いや。ながい、よなあ??w
一度中間で会話するターンが欲しいが、でもそんな余裕ないかも知らんね。ウェルシュと話しておきたいよなあ!
/*
あのですね。
昨日から、捕まってみたいなー、という悪い病気が発生しているのです。
唐突に捕まりに行ったらごめんwww
/*
旗艦轟沈の後、海に投げ出されて、通りがかりのランチに救助されるが、それはウルケルの船だった!
ちょうやりたい。
/*
そういえば、自分は旗艦を轟沈させる機会を虎視眈々と狙っているわけですが、あんまり艦沈めちゃうと後々困りますかね?
ウルズの墓落ちも、おそらく艦が道連れ(逆)になるでしょうし。
まだ逆転はしてないから、いいかな〜
でも多少はテコ入れ策をなにか考えないとですね。
[軍人は死ぬものだ、と。
かつて口にした時の、あの人の表情はどうだったろう。
記憶は古く遠い日差しの中に淡く霞んでいる。
ただあの時見交わした淡い紫色の双眸、その色を覚えてる。笑顔の奥に遠い痛みを抱え続けたままの、その瞳を。
ファミル・アンディーヴの死がシコンにまで知らされるのはいつ頃であったろう。補給ついでに、出入りする帝国艦が伝えでもしたろうか。
知れば彼女を知る民は嘆いたろう。
或いは中央に逆らったことに不安を持つ者の中には、これで自分たちは助かるだろうと幾分安堵の息をつく者もあったかも知れないが、概ね、人々は女領主の死を静かに悼んだ。
ファミル・アンディーヴの死。
それが電信を通じて首都カルボナードに、彼女の叔父アンディーヴ卿>>1:662へと届けられるのは彼女の死からどれ程の後になるだろう。]
[ファミル・アンディーヴが死ねばアンディーヴの家督と商会の長としての権限は、アンディーヴ卿に引き継がれる>>1:662それに難色を示す者も存在したが、ひとまずのところ、首都にあったアンディーヴ卿とファミル・アンディーヴの間に共謀の証拠はないとして、かれの身辺に類は及んではいない。
無論これは、アンディーヴ卿自身のこれまでの立ち回りの努力の賜物であったのだが。
馬鹿な姪だと、報に接した卿は人に話した。
それは本心であろう。その心の向き、中央とは些か色を異にするといえども]
(───馬鹿な娘だ。)
[アンディーヴ卿はかつて、兄に代わって商会の仮代表を務めていたことがある>>1:217 だから海峡を開く、その有用性を知っていた。ゆえに平和裏に海峡を開放すること>>1:496、それを望む声の一端にも名を連ねたのだ。開放の代償に、命をとまで望みはしなかったものを。]
(しかし……見事だったな、ファミル。)
[シコンは真っ先に帝国に下り、その故を以って町は戦火に焼かれてはいない。カルボナードはシコンを、その町ごと要塞とすることを意図していた>>2:254
それは即ちシコンの港町を、そこに住む者ごと否応なしに戦わせる…国の防衛のための捨石とするということだ。それは、アンディーヴ卿にとっても我慢ならない話であった。
それをファミルは回避してみせたのだ。国にとっては許せない背信であろうとも、シコンを故郷とする者らにとってファミル・アンディーヴは間違いなく彼らを救ってくれた者の名であった。]
『ウルケルはこの先───…』
[いつも挨拶程度しか交わさぬ男と、ほんの短い立ち話をしたことがある。ゲオルグ・ヒューベンタール。今はウルケル海軍最高司令官となった男と。
この男と姪の間に縁談があったこと、そしてそれが断られたことはアンディーヴ卿の耳にも入っている。甥と呼び損ねた男相手に、短い言葉を交わした。あれは確か、フェリシアの海戦の後であったか。
このままではいられんでしょうな、と。
海軍を率いる男の言葉は明快だった。
小国が独立を保ち、その自主自立を保つためには相応の努力が要る。変化を柔軟に受け入れること、それもまたその一つだ。
近年急速に勢力を拡大し、ウルケル海軍傭兵部隊との衝突も増えつつあるモルトガットという名の帝国、やがては、かの国と交渉を行わねばならないだろう。
その折には必ずや、大きな変化を起こさざるを得なくなるはず。
ならねば滅びるだろうと、かのオルヴァル滅亡にも立ちあった男は続けた。]
(───ウルケルは、この先。)
[今再び思う先、それが姪とストンプ候との間で語り合われた>>2:298>>2:453ことを、アンディーヴ卿は未だ知らない。かつて変化が必要になろうと言った男は、今はカルボナードの意を受け───帝国を阻むための防壁として、洋上にある。
この戦いに勝利を収めようとも、カルボナードが今のままではウルケルはいずれ変化を迎えられず滅ぶのではなかろうか。それを防ぐための方策は、その方法は。
思考に沈む。アンディーヴ卿の、そこだけ姪と良く似た淡い紫色の瞳が*閉ざされた*]
[味方の水雷が巡洋艦を仕留めたと物見が知らせる。>>229
ようやくの大きな戦果に兵たちが戦意を奮い立たせた。
そのひとつの戦果の陰には、多くの犠牲があることを知らないではない。
だが、今は進むことを考える。]
[その他方で、ウルケルの戦術と操船の技量に、数の有利が効かないことをアレクトールは確信した。
数字の話ではない、武人の直感のようなもの。
後退した敵旗艦につられて、消耗戦に引きずり込まれた。
こちらの性格を読んだゲオルグの手際と強かさを認める。]
見事なまでに── 掌の上か。
[これが己のしたかった戦かと問えば、否だ。
そして何より、]
華がない。
[ふ、と洩れる声には覚醒のいろ。]
つまらない戦をしてしまうところだったぞ。
流れを、俺の手に取り戻す。
[二人きりの作戦会議の場で、俺は何を望んだ。ルートヴィヒは何と応えた。
いつもの強気な微笑みを取り戻すと、アレクトールは新たな指示を出す。
曰く、シュヴァルツアインを敵旗艦に近づけよ、と。
「どの距離まで」と確認され、アレクトールは明朗に答えた。]
俺が止めろと言うまでだ。
[皇帝の命令は手旗信号で直ちに麾下へ伝えられる。
第一艦隊はその陣形を、巡洋艦を先頭に、旗艦を中心とした輪形陣へと変容させた。
その中に、第三艦隊から援護に送り込まれた水雷艇も取り込まれる。>>232
時間とともに風と波は強さを増し、そろそろ水雷艇は運用が難しいかもしれなかった。
水雷艇母艦に収容して下げ、第三艦隊の巡洋艦を切り離して戦闘に参加させる手もある。
が、撤収のタイミングの判断はロー・シェンがすることだ。
戦艦の主砲は停止させていた。**]
そろそろ弾薬も心もとない。
天気も崩れそうだ。
引く頃合だろうな。
ということで、提督に挨拶に行ってくる。
可能なら、シコンに同道願うつもりだ。
[他の者なら脈絡を掴みかねるだろう計画を、さらりと投げた。]
/*
メモwwww(皇帝陛下を拝んだ)
図面ありがたいすぎて、でも本当ごめんね、もう私自信ないから全部聞くね!!!すまない、お手数おかけしますwww
ほんとめっちゃありがてえ、メモ……
/*
あっ、二番艦下がってる、下がってる!!!
じゃーー、ここは深追いなしっぽいなあ!
図面のありがたさよ。
[戦闘の最中に、物思いは禁物だ。
けれども、どうしても頭の中からどうしても疑問が離れないでいる。
なぜ撃った。
無論、彼女の乗艦は武装商船であったし、
彼らにとっては、国を裏切った許されざる背信者だ。
だとしても、だとしてもだ。
なぜ彼女は死なねばならなかったのか。
彼女は、街と民を守っただけなのに。]
[
今のことが片付いて、
ゆっくりできるようになったら。
未来のことを語った彼女の顔を思い出す。
陛下からの信頼に、
応えられるように勤める。
任に赴く彼女の、凛とした覚悟を思う。
危険で困難だと知れ切っている道を、
昂然と頭をあげて進んでいった彼女は。]
[彼女は自ら道を選択し、歩いていった。
彼女の目的のためには、最善であろう道を。
そしてウルケルもまた、彼女に対して当然の対処をしたに過ぎない。
頭では理解していても、感情を押しとどめることができなかった。
彼女を死地へ送った自分への憤り。
彼女を撃った敵手への怒り。
ともすれば理性の手綱を振り切って暴走しそうになる感情を胸の奥に押し込め、接近してくる艦隊をじっと見つめる。
相手は、数の上でこちらより優勢だ。
感情で思考が曇るようでは、思わぬ被害を受けるだろう。
冷静になれ、と幾度も自分に言い聞かせる。
けれどもあそこに、彼女を死なせた男がいるのだ。]**
─── トール。
[張りつめた心に、さっと日が当たる。
そんな感覚で、声が心に触れていった。]
…そうですね。
気持ちよく勝利、とはいきませんでしたが、
初戦はこんなものでしょう。
………… はい?
[さらりと言われた言葉に、一拍固まる。
自分でさえ即座には脈絡が見えなかったが]
……ああ。
わかりました。
逆にお誘いし損ねて、あちらの首都にご一緒することにはならないでくださいね。
[苦笑まじりに行ってらっしゃいと告げた。]
/*
システム上の要請があったからです。>なぜ撃った
せっかくなので美味しくヘイトを振りまいておきましたが、振られる方はたまったものじゃないですよね。なぜとか言われても困るってーの。
/*
それにしてもルート君が想定以上に落ち込んでるので、どこかで浮上させなきゃなあと思っているわけですが、このあとミリアムとウルズとセルウィンの追悼が待っているという。
まあ、今回の取り乱しは半分以上わざとやっていますけれどもね。
(負けフラグ用
でもこのあともずんずん落ち込むんだろうなぁ。
/*
ふう、やっとお腹が落ち着いてきた。
[ 腹痛で休んでました ]
ルートさんのヘイトが素晴らしくてwktkする。
くっそ、死ぬ前に会って殴り合いたい、物理でw
/*
さて、戦場図眺め直して来よう。
どやったら陛下のとこまで届くかしらね。
説得力ないと話しにならんし、多分地味だと受けてもらえない気がする...
[ 相変わらずハードルは果てしなく高い ]
/*
>ヴィクトリアさんメモ
墓下温まってないです静かです!
現世と来世の狭間のロールどうしようかと考えていたらこんな時間になって…
書くだけ書きますかね。
[自分が、敵を数で凌駕する圧倒的勝利の光景に囚われていたように、ルートヴィヒもまた暗い情念に囚われているようだ、と感じる。
演習や模擬戦は何度も重ねて来た。が、彼にとってこれは戦死者を伴う初の実戦だ。
そして、帝国兵に留まらず──散った花がある。
ルートヴィヒは冷徹なようでいて感情の起伏が激しい。出会いの時にそう思ったし、それが好ましくもあったが、
今、彼の心は実際の海より荒れているはずだ。
それには直接触れずに、アレクトールはルートヴィヒの揶揄まじりの承諾に答えた。]
俺らしくやると決めたら、ふっ、と視界がクリアになった。
どれだけ狭窄視野になっていたか、その瞬間にわかった。
[だからおまえも、自力で立て直せ。
俺がそう願っているのだから。]
ああ、首都入りするときは「俺が決める」
[実際、ゲオルグが皇帝を斃せば決着がつくと狙撃兵でも用意していたら危険なことこの上ないのだが、そうはすまいという信がある。]
シコンへ戻る際は、おまえに殿軍を任せるぞ。
/*
ぐぬぬ。
ウェルシュ宛に補足しようと書いてみてるんだが上手く纏まらない。
反応見てからの方が良いかな…。
/*
ところでルートヴィヒのこの対応、アタシが迂闊に動くと小型戦艦のことがバレちまうんだろうなぁ。
反航路を取ると間近で小型戦艦を見られる。
順航路を取ると右翼を庇っているように見える。 か?
そのまま突っ込むって手もあるけどな(
[普段から顔には出さないようにしているが、
自分が感情に流されやすいのは自覚している。
自分を良く知る人間にはそれを見抜かれているだろうし、
トールは、自分を良く知る人間の筆頭だ。
見透かされている。
触れてくる声の温度がそう告げる。]
── だからあなたには敵わないんですよ。
トール。あなたは自ら輝く星で、
私は、闇夜は飛べない翼です。
[わずか、自嘲のいろが漏れたが]
……ですが、
あなたが道を照らしている限りは、
私はどこまでも飛べます。
照らす人が無軌道すぎて、
追いかけるのも一苦労ですけれどもね。
[小さく笑う声に、影はない。]
あなたに置いてけぼりでは格好がつきません。
ちゃんと追いついて、追い越しますよ。
[自分にはできるはずだ。
信じてくれる人がいるのだから。]
ええ、お任せください。
うるさい連中は全部追い返してやりましょう。
[殿軍を請け負って、大口を叩いてみせた。]
/*
作戦のことを頭に置くと、順航路で右に一旦寄るのが良い…のか?
その方向になると第二艦隊が離れるとなると北に航路を取らざるを得なくなる、はず。
そこを左旋回して追う形を取って、ヴァイスメーヴェが第二艦隊を追撃している間にシュヴァルベが北上。
って言うのを狙えるとタクマが殴りに行ける、だろうか。
でもまぁ作戦って潰されてなんぼだよね(
それともタクマ側でアクションあるかなー。
動かして良いのか聞くの忘れてたそういや。
/*
お待たせ気味言うてる辺り、動かす気はありそうか。
大人しくしてた方が良さそうかのぅ。
よしじゃあ他にやること……。
……ファミルとミリアムとの接点が薄すぎるせいで追悼も碌に出来んとは(滅
/*
あ、水雷艇って3隊だけ持ってるのか…
(そういや4隊が空関連だったなぁ)
これどこの水雷艇だーとか思って…(/-`)ァー
/*
あ、なるほどそれ踏まえて陛下のログみたら現状がなんとなく見えてきた。
よし…最終日だ頑張ろう(ログも書きつつ
― 前庭海域中央/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
[戦況報告より早く、目視した波の向こう、
黒煙が上がる様を目を細め睨むようにして見やる。]
沈んだのは、…第一隊の巡洋艦か。
皇帝陛下も流石に苦戦しているのだろう。
[ウルケル艦隊に、と呟きながら、
…ふと老将と会話したことを思い出した。]
― 回想 ―
[ある日呼び出された、珍しい老将との一対一の酒の席。
何事かとは思いつつも思い当たる事もなく、始めは少佐となってからの事やら、報告がてらに口にしていたのだが。
ふっとその目が笑むのを止めて「敬礼が少し乱れているようだが?」と言わたのは、階級が上がり皇帝陛下の目に触れやすい位置に立ち並び、敬礼を捧げる事が多くなったある日の事だった。
ああ本題はこちらかと知ると、頭を下げて。]
すみません、以後気を付けるように…
[謝罪が全て出る前に「陛下に忠誠を捧げられんか?」そうじっと、鋭くも見える目で問いかけられ、少しの間の後、緩く首を振る。]
いいえ。
国の主を敬えないなら、軍人なんてやっていません。
………ただ、その。
[敬ってはいる。いるのだが、と少し困った様子で。]
…苦手、なんです。
あの皇帝陛下は……少し、父を思い出してしまい。
[容姿などはまるで似ていない。年齢もだ。
だが有能と呼ばれ、国と領地の違いはあれど拡大していった所。
それから、―――ふと耳に入れてしまった、愛人の事も。
噂は噂でしかなく、だが事実など知りようもなく。
それは何とも言い難い苦手意識として棘のように胸に残ってしまっていた。]
ですが表に出ているとは思っていませんでした。
申し訳ありません。
以後気を引き締め、十分注意します。
[第三隊は出自が異なる者が多く集まっている。
だからと忠誠を疑われ、覚えが悪くなるような事は避けたいと、老将へ敬礼を取り誓いとする。
暫くその姿をじっと、見定めるように眺められた後、なら良いのだと。完全に感情を支配できる人間などいないのだから、仕方ない、そんな風な事を言われ空気は再び酒気に緩む。
ほっとしたようにグラスに口をつけかけて、「お前さんこの間やらかしたばかりだしのう」と言われてガタッと椅子から落ちかけた。]
お願いですからその話は勘弁してください…!
あああもうほんと…なんであんな事を…
[普段まるで酔いもしない優等生然としたのが、ぷるぷるしながら涙目で頭を抱えるのが面白いらしく、時々掘り返されからかわれるのだが、される方はたまったものではない。
あの時と同じように大笑いされながら、その日の酒宴は過ぎて行き。
以後ウルズ・アイグルの敬礼が乱れる事はなくなった*]
―戦場の前―
そうか…… 貴女は、強い人だ。
[>>236 ヴィクトリアの言葉に唇を噛む。
僅かに口内に鉄の味が広がり、喉元を落ちる。]
僕は、
[目を凝らす。
この視界に広がる何処かの海に、姉が居るなんて。
見えもしないのに、思わず単眼鏡を掴み、海を睨みつける。]
避けられるならば、避けて欲しい。
―――……姉さんの居る船を、この手で沈めたくないよ。
[それは無理だ、とヴィクトリアは言っただろうか。
ウェルシュも理屈では分かるのだ。
たった一人の私情のために、 乗組員全員を危険に曝すわけにはいかないのだ。
然し、感情がそれを許さない。]
/*
何かやろうと思ったのに飯拉致されていた…。
ウェルシュからお返事来てた。
こう来るなら、あの辺りのことを出してみるかね。
― 上空 ―
[挑発の弾丸は予定通りに相手の機体を掠めただけ。
その後即座に撃ち返してくるかと思ったが。
器用に並走する形で並ぶとこちらへと向かって叫んできた。]
忘れた、そっか忘れたのか。
また会おうって約束も忘れたのか!!
[何故忘れたのか、分からない。
シュテの様子と言葉から忘れたくて忘れたわけじゃないらしい。
忘れたふりをしているようにも見えない。
おそらくは記憶喪失。
何かがあって、シュテは記憶を失って。
そして敵軍へと入った。]
俺にも護るべき人がいる。
でも、俺は!!
[最初に護りたいと願ったのは誰だったか。
それは長いしっぽを揺らして笑う幼馴染。
あの、雨の日に二人遭難した時に決意したのだ。
護ってやらなきゃって。
そう決めたのに、護りたい相手に機銃を向けなければならない。]
[相手が引鉄を引いた。
放たれる弾丸はこちらを狙っている。]
これぐらいなら……っ
[機体を加速させて大きく旋回して弾を避ける。
三度避ける。
一度目の攻撃は甘い攻撃だった。
そこに躊躇いがあるように思えた*]
― 戦艦シュヴァルベ ―
「敵艦隊、距離3000、依然方位変わらず…いえ、転進しました!方位2-4-0」
[ 男は戦艦シュヴァルベの艦橋で、じっとまだ距離のある帝国の第二艦隊を見つめていた ]
反航と見せかけて頭を塞ぎに来たか、さすがだな、扶翼官殿。
[ ここを押さえに来るのが、ルートヴィヒであろうことは、すでに確信している。ゲオルグもまた、それ以外はないだろう、と、男の予測に同意していた。
やはり、うかうかと挑発的な攻撃陣形に釣られて、向こうから飛び込んで来てくれる程、甘い男ではない…だが、それでこそ、だ。
ルートヴィヒが宣戦布告に現れたあの時、冴えた月のような秀麗な面に稲妻の裂光を閃かせた瞬間の、切り裂くような気配を思い出して男はどこか楽しげに目を細めた ]
[ 現在、ウルケル援護艦隊は、その先頭にある巡洋艦ヴァイスメーヴェを旗艦としている。
指揮を執るのは男の艦長時代に副長を長く務めた中佐で、ヴィクトリアが操舵していた艦にも同乗したことのある人物だ。
それ故に、彼の指揮は、正しく本来の指揮官の意を汲むものだった ]
「主砲斉射、用意!放て!」
[ 号令と信号に従い、六隻の巡洋艦から一斉に轟音が轟く、ほぼ同時に重なった砲撃の音は、まるでひとつの大きな大砲から放たれたと同じに聞こえたはずだ。
砲撃は、命中よりも転針する帝国巡洋艦隊の動きを少しでも遅らせるためのもの、わざと各艦の少し前方を狙って放たれた砲弾が、次々と着水し大きな水柱が上がった ]
[ そして主砲斉射とほぼ同時、ヴァイスメーヴェから、信号弾が打ち上げられる ]
「信号確認、ヴァイスメーヴェ、ヴァイ共に左舷転針開始しています」
了解した。では作戦通り、これより艦隊指揮艦はシュヴァルベに移行する。
[ 宣言して、男は戦闘海域到達後、初めての指揮官としての命令を発した ]
第一戦速用意。面舵一杯!
[ 帝国第二艦隊からは、不思議な光景が見えただろう。
指揮艦であるはずの新造巡洋艦ヴァイスメーヴェが左に舵を取り、向かって右の列の巡洋艦ヴァイが後に続く、それだけなら通常のT字封鎖を回避する行動だ。
だが、後ろの二隻と、向かって左に配された三隻は、いずれも右に舵を取り、最後尾の艦から順に速度を上げ始める。
一見すれば、無軌道に散開したとも見えるばらばらの動きだ ]
[ やがてヴァイスメーヴェも速度を上げる。
巡洋艦ヴァイを引き連れ、他艦の無軌道な動きを囮に、その快速を生かして帝国第二艦隊の後尾を擦り抜けようとするかのように ]
― 戦闘海域到達前 ―
もし、帝国艦が、ヴァイスメーヴェではなく、他の艦に目をつけるようなら、お前はそのまま突っ切っていけ、トーリア。臨機応変、にな。
[ ルートヴィヒをヴァイスメーヴェの動きに引きつけられれば良し、そうでなくても、旗艦に新たな援護を確実に送れる。ヴィクトリアの元々の乗艦である巡洋艦ヴァイが後に続くのはそのためだ。
ヴァイは、ヴィクトリアの動きを良く知っている、暴れ馬となったヴァイスメーヴェに確実についていける唯一の艦といっていいだろう ]
艦隊指揮、というには少し物足りないが…
[ 男は、いつかゲオルグと交わした会話を思い出して、笑みを浮かべた>>1:347 ]
お前ならやれる。頼むぞ、トーリア。*
― 会戦海域南/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[>>238
既に肉眼でも充分に輪郭を捉えられるほどに、近くに戦艦が迫っている。
嗚呼、これが戦場か。僅かな高揚感、そしてそれ以上に押し潰されそうな程の緊張感。
然し、まだ距離があるせいか、それとも実際に攻撃を受けていないせいか。どこかまだ、現実的なものとして受け入れられていない気分もあった。]
あれが帝国の戦艦か……!
[単眼鏡をヘーゼルに押し当て、その船を視認する。
ウルケルのとはまた造りが違っている。
遠目でもウェルシュならば、大体の造りは把握してしまうのが常だが、それでもやはり自分たちの港で生まれた船とは勝手が違う。]
大きいなぁ……
[中にはウェルシュが見たこともない位に、絢爛な造りの戦艦もある。
あれが旗艦だろうか。若しかしたら、あの船に皇帝が居るのだろうか。
改めて、ウェルシュは自分たちがいかに井戸のなかの蛙なのかを思い知らされる。
流石、世界を統一せんとする帝国だ。その技術力は、侮れないものである。
それでも、]
――――……僕の船も、負けてないけれどね。
[我々だって、井戸の中ばかりを見つめて安穏と生きてきた訳でもない。
父の代、そして自分の代へと。歴史が重ねられる度に、その技術を少しずつ積み重ねてきたのだ。
>>238 ヴィクトリアは流石、操舵手としてその腕を振るわせていただけはある。不慣れとは言えど、この短い時間の間で、操縦の要領を掴んでいた。
彼女の楽しそうな声には、緊張した表情で頷いて、]
分かった。
[操舵室と甲板を繋ぐ、扉の傍に手をついた。**]
/*
よそ見してたらすっげー振り来たwwww
頑張る、頑張るようん…。
[腹心取れなかったから艦隊指揮しない心算だった( ]
/*
まだちょっと遠いんだよね多分。
と思いつつじわじわ近づき中だけど
うん、解りにくいよね弟よすまn…
(私もあまり解っていないのであった(
― 戦場の前/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[覚悟ある言葉にウェルシュは強いと称する>>263。
ぽつりと零される言葉が分からないわけではない。
ただ、それが通用しないのが戦場だ]
……可能なら、アタシだってそうしたいよ。
ただね、ウェルシュ。
ルカがどの艦に乗ってるか分からない以上、さっき言ったように知らず撃つことになる可能性だってあるんだ。
同様に、アタシらの相手になるのがルカが乗ってる艦とは限らない。
…言ってることは解るな?
[そこまで言い、短く問う]
だからさ。
[ふ、と短く息を吐き、口端を持ち上げた]
ルカの艦とぶつかる前に皇帝ぶん殴って。
この戦いをさっさと終わらせて、ルカに会いに行こうぜ。
[タクマの言葉を借りながら、別の道を口にする*]
― 上空 ―
[後ろを取っての一撃はまたもかわされる。
正確な狙いがつけられていないのだから、避けられても無理はないのだが]
……忘れたくて、忘れたんじゃないっ……!
[零れて落ちるのは、掠れた呟き。
少なくとも、彼に関してはそうなのだと思う。
でなかったら、思い出せないのがこんなに苦しい理由がつかない]
……でも、俺は。
『迷わない』覚悟決めるって。
そう言い切って、ここに来たんだよ……!
[戦いが始まる前に交わした言葉を思い出す。
このまま逃げるだけじゃ悔いるだけだから。
それよりは、どんなに痛くても苦しくても向き合うんだと決めた。
決めて、飛んできたんだから、と自分に言い聞かせて。
相変わらず反撃が来ない理由はわからない、けれど。
旋回して避ける動きを追う。
放つ二撃目は、やはり、狙いは甘い。
飛ぶ力だけを奪って、それですませられないか、と。
そんな思いが少なからず、滲んで。//]
/*
ウルズ、視線ありがとう
>>260 父を連想、ウけたww
こっちからはウルズに言及できるのが戦死者名簿に名前を見た後になりそうなんだよなー(ミリアムも)
追悼するから待ってろよー(まだ死んでない
/*
死ぬ前に会いたい人ばかりが増える罠。
うーん、嵐になるぞ描写きてるし、一度戦闘停止したりしないかしら?無理かな?
― 上空 ―
[攻撃は躱したが余裕があったわけではない。
ひやり、と汗が伝う。
相手の狙いが甘かったから助かった、そう思うと同時にわすれられてしまった事実に胸が重くなるようで。
二撃目の狙いも甘い。
だがこちらも集中力が乏しく、思考が乱れているせいか羽に弾が掠った。]
まだ、この程度なら……!
[ほんの少し翼が欠けた程度の損傷。
バランスを崩す事もなく空を駆ける。]
[これで二度の攻撃。
三度目があれば、相手の心の中に自分はいないと思え。
でも。]
…記憶がないんだったら、記憶を思い出せばそしたら。
[相手は撃つのを止めて逃げてくれるんじゃないかなんて馬鹿な事を考えてしまう。
擦れ違いざまに漏れ聞こえる言葉と声。
そこには確かな矜持が存在しているように思える。
だから逃げるなんてそんな事するわけないなんて事分かっていた。
それでもそう考えたかったのは、撃ちたくなかったから*]
/*
タクマんところを図解してみたやっと動きが解ったという。
えーえとヴァイヴァイが向こうの旗艦と合流しようとしてるのね(つまりこっちに近づいてる)
タクマのとこの残り5は右移動したけどまだ無確定な感と…。ふむふむ。
/*
よし死ぬ間際のログは書いたから(
あとはかち合って次第…かな。
色々が間に合うか解んないから一人で踊れるログも考えておこう。
-巡洋艦ナハティガルにて-
[男が舌を打ったのは、味方巡洋艦撃沈の方が届いた時。>>229
攻撃に晒されている報告は受けていたが、手が回らずそのままだった場所だ。]
あー……クソ。
[すまん、と言う言葉は口の中だけで。
唇を噛み締め、次の言葉を吐き出す。]
――ヴァンダーファルケの援護だ。
[帝国戦艦と、ヴァンダーファルケが撃ち合うその場所へと。]
/*
3隊は地図外、右上から下に攻めてく感じ…でいるんだけどいいのかなー。
そしてリアたち来たらヘイゼルで突っ込む予定だったんだけど、こう、そっと伏せておこうか…(
[敵巡洋艦、そして水雷艇を食い止める為に、撃ち合う事、しばし。
帝国艦の動きが変わった。
陣形が変わる。>>254]
……?
[男の知識として、この陣形は対空警戒までで。
確かに空からの攻撃は敵戦艦に被害は及ぼしているようだが、何故、今?]
防御固めてきたのか?
……回避行動に専念してくれ。
正直、よく分からん。
[読む事を意識するものの、まだその真意は読み取れず。
ただ進軍が進んでいるだのだけは、理解した。
男は頭をかいた。
空も海も、どんどん黒を帯びていく。
生まれも育ちもウルケルで、此処の海を見て育った男も、目を細める。]
荒れるかねぇ、これ。
小型艦はまだ行けるな。
水雷艇は無理するんじゃねぇ――と言っても、無理するか、あいつらなら。
ヤバそうなら撤退指示を出す。
[付けたし、再び、状況を読む事に専念する。*]
⤹セ
セ
セAセ
ス ス
ジジジ
↓
巡 ↑
巡 戦
旗
ス
2
2
⤷
↑
新
洋 洋
洋 洋
洋 小
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[既に空は日が翳り、波が高くなり始めている。
急旋回をした巡洋艦隊もその影響を受け、3番艦が横波を受けてあわやと言うところまで船体を傾けた。
全艦旋回し終わるころには立て直されてはいたが、単縦陣というにはいささか乱れた陣形となる。]
左舷砲戦、始め。
目標、敵先頭艦。
[号令と共に各艦が全主砲を撃ち放つ。
ほぼ同時に、敵艦隊からも発砲の煙が上がった。
しばし遅れて、万雷のごとき轟音が届く。]
[相手の発射炎が確認されたと同時に、全艦が回避運動に入る。
発射音が届くのと相前後して、周囲に水柱が上がった。
各艦の進行方向寄りに落ちる砲弾に、扶翼官は片方の眉をあげる。
傍らでは艦長が速度を落とす指示をしていた。]
相手の砲撃が集中していないな。
なにを考えている?
[扶翼官が訝しむ間にも、各艦は第二射を放っている。
一方で、敵先頭艦からの信号弾が確認された。]++
/*
やはり、艦隊運動を文章で伝えるには限界がありますね。
私の頭の中には、第二艦隊が描いた航跡が、綺麗に見えているのですが。言語化すると左とか右とかがややこしいです。
いっそ、全部東とか西に統一すればわかりやすいでしょうか?
/*
そういえば、私が使っている方角表示ですが、自艦を中心としての東西南北を角度で表示しているものだったりします。
自分の艦から見て北が0-0-0、東が0-9-0、南が1-8-0、西が2-7-0になります。
というのもメモに出しておいた方が皆さんにわかりやすいでしょうか?
当人は単なるフレーバーとして使っているだけなので、これで角度わかれよ!とは全く思っていないのですが。
― 上空 ―
[放った二撃目が向こうの翼を掠め、火花が散る。
それでも動きを完全に抑えるには至らない。
そして相変わらず──向こうから仕掛けてくる意思は見えなくて]
なん、で。
なんで、そう、なんだよ…………いつ、も!
[無自覚口走った言葉に、自分が息を飲んだ]
……いつも、って、なに……?
(だって先に突っかかるのって、大抵ぼくだったし)
[口を突いた疑問に、どこかにいる違う自分が呟く]
俺が……先、に?
(そうじゃないと、こわかったんだ)
(ぼくからぶつからないと、ちゃんと、言いたいこと、言ってくれないんじゃないか、って)
(だから……いつも、そうやって)
言ってくれない……こわい?
……それって……まともに、今の状況、だろ……。
[笑い話になってない。
状況が悠長に言葉を交わす事を赦していない、というのもあるけれど。
向こうの思う所が見えないのが怖いのは、間違いなくて。
ただ、このまま飛び続けているだけではどうにもならないのは、わかっている。
こちらに引けない理由があるように、向こうにも引けない理由が──軍人として、空を飛ぶ理由があるはずなのだから]
……俺……は。
[どうすればいい。そんな悩みは──多分、短いもの]
[ふる、と首を横に振る。
迷うな、迷わない覚悟は決めてきたんだろ、と頭の中で数回、唱えて。
高度と速度を合わせ、再度、機体を横に並走させた]
……君が、なんで撃たないのかは、わからない、けど。
俺が、自分の覚悟を覆せないのと同じで。
君にも、下がれない理由があるん、だろっ!?
なら、それ、ちゃんとぶつけてこいよ!
このまま……中途半端なままじゃ、思い出せても思い出せなくても、苦しくなるだろっ!
[投げかけるのはそんな言葉]
俺、は。
どんな結果になっても、中途半端を後悔するのだけは、嫌だ!
[宣の後、加速から上昇する。
ぐるり、ループから後ろを取る動きは、明らかにやる気を出した時のそれ。
そこから背後を取り、三度目の引鉄を──期限と定められたそれを、知らずに引いた。//]
/*
か、海戦組はふぁいとなんだぜ……!
[※位置関係は超ふりーだむな空戦組は、応援するしかできない]
/*
正直なところ、ヴァイスメーヴェには私の艦隊の後ろをすり抜けていっていただきたいのですよね。
そのほうが、ウルズと直接対決できますし?
/*
マップの間違い、たいそうすまん
画面の左右とPCから見た左右を取り違えたorz
実情把握の混乱メモ乱舞、
対戦型戦記物ではままある…
そろそろ落ち着いたかな
― 上空 ―
[いつも、いつも後ろを追いかけるのは自分だった。
年下だからというのもあったし。
あの長いしっぽを追いかけるのが好きだったのもある。]
ちゃんとぶつかる、うん、分かってるんだ。
[三度目の攻撃をされなくたって、もう分かってる。
シュテの心の中に俺はいない。
そうじゃない、俺はいるけど、それ以上に大事な物がシュテにはあるんだ。]
どんな形だって後悔はする。
それでも、俺は、
[ぐるりと回り込まれ背後を取られる。
三度目の攻撃。
陛下に言われた三度目の攻撃が放たれた。]
俺は……っ!!
[シュテの心の中に俺はいない。
否、きっと存在はしている、記憶がないのだとしても。
しかし、三度の攻撃がなされた。
だから彼の心の中には俺はいないものと”思え”
無理矢理にでもそう思って気持ちを切り替えろ、そういう事だ。]
[背後からの攻撃は流石に避けきれなかった。
幾つか被弾したが、まだ飛べる。
ぐ、と操縦桿を握り締め速度を上げ急旋回をして前へと回り込む。]
お前とは戦いたくなかった、けど。
俺はトールの旦那の夢を叶えたい。
トールの旦那の元へと戻ると約束した。
だから、
もうシュテはいない、俺の中にはいないんだ!!
[突撃するように相手の機体へと突っ込み機銃の掃射する。
避けさせるつもりもなければ、避けるつもりない特攻。
中途半端に後悔などしない、させない。
ここで決着をつける*]
/*
シュテセルウィンいいねいいね。
そしてタクマも素晴らしくて、なんだもう、お前ら可愛すぎか大好きだ。ウェルシュとヴィクトリアがずっとウルズ気にしてるのもかわいいね…
/*
あれなわけですよ、ルートさんの書き方をぐぐって、なるほど角度かって、メモ作って、その後腹痛でへたってる間に忘れた、というね。
なんのためのメモなの!?おばか!
/*
タクマ>あー…言い換えましょうか。ヴァイスメーヴェには第一艦隊(の護衛に出てくるはずの方)の方に行っていただいたほうが読者としては面白いので(ゲス顔)、ぜひ後ろをすり抜けていっていただきたいのですが。(ぶっちゃけた)
ルートヴィヒメモwwwwwwwほんと好きだwwwwwww
/*
げすがおwwwwwwwwwwww
とりあえず俺はちょいとおとなしくしつつ、状況動いたら動こう(おとなしく正座。
個人的に他の人たちの戦が見たいと言うのもある。
/*
脳内航空ショーみたいな動きになってるんだけど複葉機ってどれくらい小回り効くんだろう?
二機で螺旋描きながら急降下とかやってみたいけどそれ戦闘機。
/*
メモ見てるだけで面白い。
セルウィンとシュテの勝負どういう展開になるんだろうなと見てる横で、メモで噴くの繰り返してる。
― 上空 ―
[孤児院にいた頃、一番大事なのは、幼馴染だった。
一緒にいて、ケンカして笑って、同じものを追いかけて。
記憶を無くしても、それは変わっていない。
ただ、同じくらい大切で、同じように護りたいものがある。
向けてくれたものに報いたい、とそう思えるひとたちがいる。
それらは、本当なら比べる事もできないもので、でも。
どうしても、一方を選ばなければならない──と。
そう、言うのなら]
……は。
ようやく、やる気になったか……!
[三度目の銃撃が齎した火花をものともせず、対する翼は飛ぶ。
動きが変わったのは、はっきりと見て取れた。
戦いたくない、撃ちたくない。
どこかにいる違う自分がか細く泣いている。
でも、押さえた。押さえつけた。
向こうが意志をぶつけてきているのに、自分が逃げる訳にはいかない]
……俺は、過去なんか振り返ってやらないって決めた。
だから。
……想い出に呑まれて、墜ちる道は選ばないっ!
[真っ向うから突っ込んでの掃射。
避ける余裕はないし、避ける心算もない。
やるのは全力で撃ち返す──それだけ。
加速のついた銃弾が翼の上で跳ねる、けれど。
― 戦場前/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
分かっているよ……
[>>277 少し拗ねたような口調でウェルシュは言った。
空は暗く、白い雲は墨を吸い込んだかのように薄いグレーへと色を変化させている。
低い空は、まるで自分の心を現しているかのようで。]
それでもどうか―――……
姉さんには無事でいて欲しいんだ。
[間もなく、開戦の合図が下りようとしていた。
ぽつ、と窓に小さな水滴が落ちる。
薄暗い空を眺め、答えの出ぬ問いに表情を歪めて、少し。
隣から、ふ、と小さい息を吐く声が聞こえる。
>>278 視線だけ横にやると、彼女が唇の端を弧に描く。]
………そう、だね。
/*
上空で真剣に熱血してりゃあ、メモの流れはなんなん……www
いやしかし、うん。
開始前に予想していた以上に、現在のBGMがはまる事態になんとも複雑な俺がいます……w
― 第二艦隊/戦場南側 ―
………!?
[信号弾と同時に、相手の艦列が左右に分かれた。
東に2隻、西に5隻。
しかも西の5隻の方は隊列を崩しているようにも見える。]
まったく、誰もかれも……
[戦術書通りにはいかない。
実戦とはそういうものだとわかっていても、頭を抱える。
相手の行動が、各艦ばらばらに行動しているものか、何らかの指揮があった結果なのか、判断に悩んだ。]
敵艦列前方を抜けた後、面舵。
あくまでも相手の前を塞いでください。
[彼らが何を考えていようと、自分がするべきことはただ一つだ。
撃ち合いを続けながら北へ、ついで東へ進路を変え、あくまでも相手の頭を押さえようとする。
東寄りに進む2隻には追いつかないだろうが、5隻を押さえておければ上等だろう。
それに、先頭艦が指揮艦であれば、残りは指揮系統を離れた艦になる、はずだ。]//
巡洋艦二艦、そちらに抜けます。
[短く報告を入れたあと、溜息の調子で付け加える。]
ほんとうに、戦場では何が起こるかわかりませんね。
私も、まだまだのようです。
[弾丸は確かに相手の機体に当たっている。
なのに止まらず向かって来る。
真っ向勝負、どちらも引かず、引けない勝負。]
は……、うっ……!!
俺は、落ちない。
一人では絶対に……っ
[正面から撃ち合えばその弾は翼に、機体に当たる。
そして、コクピットに座る己にも被弾する。
ゴーグルを掠め、グラス部分が割れて砕け散って。
そのまま弾はこめかみを抉り血が弾けるように飛んだ。]
[傷みと血が目に入った事による視覚障害に動きは一瞬鈍る。
その一瞬でどれくらい距離を詰められただろう。
弾も機体に幾つも当たるのを感じた。
反射的に操縦桿を握り機体の上昇を試みたが。
果たして避ける事が間に合ったかどうか##]
― 会戦海域南/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[艦隊の先頭となり、速度を周りと合わせて海を割る。
左前方に構えた敵艦隊が動き出し、こちらへと向かって来る>>218のが見えた]
反航……いや、塞ぎに来たか。
[じ、と敵艦隊の動きを注視し、艦長の指示が出るまでは速度を維持。
斉射の号>>270が上がり、主砲が轟音を放ったのを聞いた。
びり、と空気が振動に包まれる]
/*
>>261
うんうん、光景が浮かぶなあ。
ロットケン老将、NPCだがすっかり愛着が湧いてしまった。
いい上官に恵まれたものだ。
[同時に、敵艦隊からも砲撃が放たれた>>286。
当然その狙いはヴァイスメーヴェに集中する。
ここで舵を切れば被弾面が増えるだけ。
砲弾が迫る中、ヴィクトリアは敢えて速度を少しだけ上げた。
そうすることでいくつかの砲弾の射程を潜り抜けるのを狙う]
ちっ…!
[それでも艦を掠め行く砲弾は残り、艦近くの水面に被弾したものは艦を大きく揺らした。
体勢を立て直すために傾く艦体の艦首がそれ以上揺れぬよう、舵を押さえ込む]
[こちらから放たれた砲弾は敵艦隊に着弾するよりも手前の水面へと落ち、いくつもの水柱を作り上げた]
よぉし、行くよ!!
[それを合図として上がる信号弾と同時、ヴィクトリアは舵を右へと切る。
その一拍後に艦首が右へと揺れ、前方にある敵艦隊を避け始めた]
[ヴァイスメーヴェに続くのは、ヴィクトリアが操船していた巡洋艦ヴァイ。
速度と旋回に特化した、敵艦隊を翻弄するのに優れた艦だ。
それ以外の艦は逆方向へと進み行く。
分かれた艦隊に敵艦隊がどう動くのか。
ヴィクトリアは舵を戻し、左へと切るタイミングを計りながらその様子を見遣った。
加速はまだ通常艦と同等分のみ。
焦るなと己に言い聞かせながら、まずは敵艦隊の後尾の擦り抜けを狙う]
[追撃はどちらへ。
注視する先で、敵艦隊はそのまま前進>>303。
それを見てヴィクトリアは決断した]
このまま抜けるよ!
[声を上げれば艦内からは応の声。
抑えていた加速を僅かに外す。
この程度ならばヴァイも遅れずついて来るはずだ。
敵艦隊の後尾を擦り抜けられる位置まで来ると、ヴィクトリアは舵を左へと切る。
舵切りは少し遅れたが、艦体はゆっくりと左旋回し、艦首を北へと向けた。
戦場の東をやや膨らむようにしながら、北部で行進する敵本隊目掛け、二つの鳥が疾駆した*]
/*
ヴァイスメーヴェ食えないかな…と思いつつさすがに向こうの切り札だしなー。
小破〜中破くらいはいきたいが…さて。
承知した。 巡洋艦2隻くらいで覆させはせん。
ふ、ウルケルにもヤンチャなのがいるのか?
[ルートヴィヒか抑え切れぬとは。
溜め息の気配に、特異な動きで撹乱されたのだろうと察して問う。]
突発事項に慣れたいなら、手伝うぞ。
[俺といれば鍛えられる、と自覚的に。]
― 旗艦ヴァンダーファルケ ―
[ゲオルグが帝国艦隊に対しT字の形で臨んだのは、単に、両者の距離がそれだけに長大であったが為である。狙うに使ったのは艦首方面へと向ける主砲のみ、舷側に並ぶ副砲は端から戦艦へ向けるつもりがなかった。
それよりも線に対し敢えて点となることで、各個撃破の消耗を(些か腕任せにではあるが)狙い、それはある程度効を奏したのだが。]
陣形を変えた…?ほう。
さて、今更守りに入るとも思えないが。
[輪形陣を組みつつある帝国艦隊>>254を遠目に眺め遣り、顎に手を当てる。ざりりと潮風に晒され、硬い肌と髭の感触が指に伝わった。]
― 上空 ―
[真っ向から撃ち合いながら向き合う。
生存前提の戦い方、という観点からは落第点も良い所だろう。
それでも、他の方法は見つけられなかった。
機体を、翼を、掠める銃弾が火花を散らす。
操縦席とて無傷とはいかない。
身を掠める衝撃、風圧に散る紅。
同じ色が、対する機体から散るのも、微かに見えた]
……っ!
[息を飲んだのは、刹那。
その僅かな空白に、相対していた機体は上へと抜ける]
[こちらがとった動きは僅かな下降。
そこから旋回し、後を追う。
撃墜するなら──このまま撃てばいい。
恐らく、向こうに回避するだけの余裕はない。
……ないって、わかってる、のに]
……セルっ!
[自分がやったのは、どこかで泣いていた違う自分と同じ──昔、当たり前に呼んでいた名を叫ぶ事。
戦う事、墜とす事は割り切れてる、けれど。
……殺す事まで、完璧に割り切れている訳じゃない、から。
引鉄を引く事ができなかった。//]
/*
Q.タクマ憎しで行動しているんだったら、あくまでも旗艦を狙いにいくのではないですか?
A.物語上の要請は、時に登場人物の心情を凌駕します。
/*
ここで撃てる子じゃないんだよなぁ……うん。
シュテはライン越えできてないタイプだから。
[ラインってなんですか]
[身内切りができるかどうかのラインです]
/*
えーと。
最新読んどけば何とかなるだろうか、北側(
[ルートヴィヒと対決するとばかり思っていたために、読みはするが読み込むまでは行けてなかった]
───前進する。縦列陣形保て。
巡洋艦にも信号、二列縦列陣を組んで取り舵。
進路北北西、砲撃戦用意。
[輪形陣は守りに優れた陣形だが、一般的に砲撃戦にはあまり向かないとされる陣形だ。それに敢えて、今度はこちらが正道をぶつける構え採る。
敵水雷艇は戦艦の西方に未だ見えるが、これは巡洋艦>>192や小型艦が守る姿勢を見せている。ゆえに戦艦はこれに構わず、敵艦隊へ向け戦艦を前とし、打ち崩さんとの意を見せた。
艦は互いに進みながら、ゆるりと位置を整えていく。敵艦隊がこのままの進路をとるならば、互いに船首を違えて通り過ぎ撃ち合う構え。]
ふ…やはり手堅いな。そう簡単にはひっかかってくれない、か。
[ 東に抜け出した二艦以外のウルケル艦は、船腹の副砲を牽制するように放ちながら北西へと針路を変え、また艦列を作り始める。
最終的に出来上がる陣形は「大型巡洋艦」と報告された小型戦艦シュヴァルベを先頭とした右梯陣 ]
仕方ない、出し惜しみするな、ということだな。
[ ヴァイスメーヴェとヴァイを送り込めたとはいえ、ここで時間は潰せない。ならば、こちらも押し通るまでのこと、だ ]
主砲用意!
[ 艦隊の前を塞ぐため帝国巡洋艦の造ろうとする壁の>>303丁度ど真ん中に狙いを定める ]
ヤンチャというか…
あれが単なる間抜けならいいのですが。
[読み切れぬのがもどかしい。]
……突発事項は、あなただけで十分なんですよ。
[トールの言動には慣らされてきたんだと主張しておいた。]
ナハティガルは無事か。
[ちらと西方に目を眇め、見遣るウルケル艦隊の中に見慣れた艦を見つけ僅かに微笑む。他にも目で数えられる艦艇と、その合間に動けなくなったと思しき小さな艇と。]
…あいつら無理しないといいが。
取りあえず後方に回収の連絡を飛ばしておいてくれ。
[あいつらと評するのは、機関部近くにでも被弾したのか、よたよたと動きながら、それでも旗艦隊についてこようとしている砲艦らだ。そのままの戦闘継続は無茶が過ぎるのは明白で、それでも自主的に引っ込まないなら引っ張ってでも退場させるしかないのだが。]
さて、───まぁだ、荒れるぞ。
[戦艦の砲が再び帝国艦隊へ向け、撃ち放たれる。
その音を聞きながら空を仰げば、南から流れてきた黒い雲は、もうすっかり空を覆っている。
波のうねりが大きくなっている。天候も戦場も、まだこれから荒れるだろう。その予感に、緑の双眸が薄く細められた。*]
よく狙え、一発で沈めるぞ。
[ タイミングを計るのは、この艦においては、双眼鏡を覗く、男自身の「目」だった ]
撃てー!
[ 大口径の砲門が、目前の壁を貫かんと、火を噴いた// ]
― 上空 ―
[咄嗟の判断だったが上に抜ける事が出来た。
だが相手が後ろに回り込んで来る。
たった今急上昇したばかりの機体、しかも損傷しているこの機体で完全回避は不可能だろう。
機体を傾け被害を最小限にとどめるのが精々か。
しかし襲ってくるだろうと思っていた攻撃はこない。]
違う、俺の名前はセルウィン・ベッカー。
モルトガット帝国軍中尉。
お前の呼ぶセルはここにはいない、もう俺の中にお前はいない。
[自分へ言い聞かせるように言葉を並べる。
懐かしい呼び名に手が震えて、決意が揺らぎそうだったから。]
[攻撃をしてこないのならこちらからいくまで。
機体を旋回させて側面へとつけ、機銃掃射をしようとして。]
―――――――――っ!!
[ピシッ
小さく、しかしはっきりと音が聞こえた。
翼に亀裂が走り、今にも折れてしまいそうだ。
負荷を与えれば終わる。
つまり、旋回ももう出来ない。]
……トールの旦那、すまない。
[戻ると約束したけれど、機体がもちそうにない。
丁度良く相手の機体とは向き合う形。
旋回も出来ないのならばあとは只管に機銃を撃ち続け。
そして相手の機体へと特攻する。
落ちるならば諸共に。
相手を巻き込んで共に海へと落ちる、そのつもりで速度をあげて特攻した*]
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[こちらの艦隊を躱して北へすり抜けていった二艦を暫し目で追い、固い表情で視線を引きはがした。
旗艦ならば、タクマ・ナギが乗っている公算が高い。
なぜ、と問いをぶつけたい気持ちを押し殺す。
いま、自分がするべきことをしろと。
残る五艦は北西に航行しながら柔軟に陣形を変えた。
見事な右梯陣が出来上がった様を見て、少し安心する。
無軌道な連中を相手にするよりは、ずっとやりやすい。]
距離を詰める。
[宣言して、進路と速度を調節させた。
速度を落として相手が追いついてくるのを待ちながら、北西方向へ進路を変える。
同航戦で、徹底的に殴り合う心づもりだ。]++
やはり、扶翼官殿は一筋縄ではいきませんね、腕比べにはまだ少し時間がかかりそうですが、新造巡洋艦ヴァイスメーヴェとヴァイが、先に、そちらに向かってます。
ヴァイスメーベは、トーリア...スキュレステノ中尉に操舵を任せてますが...
[ そこで、ふ、と言葉が切れた ]
ウェルシュ殿も乗艦してます。
[ ある意味、これも砲撃に近い ]
[ウルケル戦艦からの砲撃が来る。距離が削られてゆけば命中精度も上昇した。
敵旗艦からの砲撃が艦橋の上部デッキを破壊する。
アレクトールは今しがた、後にしてきたばかりのそこを見上げた。
運には見放されていないらしい。
そのまま、艦首へと移動する。]
[帝国第一艦隊は撃ち返すことなく、回避に専念しつつウルケル艦隊の中枢目指して駆ける。
その陣形は、途中でさらに変容した。
ウルケルの序盤の防御陣形を真似たような輪形陣から、旗艦と護衛巡洋艦1隻が鎧を脱ぎ捨てるように離脱し、ウルケル旗艦を目指す。
残りの第一艦隊は、ウルケルの先行戦艦アードラーを包囲せんとした。
シュヴァルツアインの艦首からは、カンテラ灯の瞬きで、暗号化されていない通信文がヴァンダーファルケへと送られる。
曰く、
『皇帝が提督に会見を希望する。減速せよ』
そして、シュヴァルツアイン自身、スクリューを逆回転させた。
巨大な質量をもつ戦艦はなおも惰性で走り続けるが、ヴァンダーファルケに近づく頃には歩くのとあまり変わらないスピードになるはずだ。
そのまま進路をまっすぐ敵旗艦に向け続ける。
ゲオルグが意図した反航戦より近い、正面衝突のルート。
どちらが先に舵を切るか、チキンレースを挑むかのように進んだ。
邪魔をする小型艦があれば、護衛巡洋艦のものを含めた副砲で蹴散らす構え。]
/*
Wikiより
墓落ちは基本的に死亡と扱います。
(ただし、4d投票集計分(11/10)以降の墓落ちで死亡が相応しくない場合は、生死不明・生存のまま退場でもかまいません。)
10日…(´・ω・`) [今日は9日]
[戦いは次第に、主砲の撃ち合いから、副砲も届く距離へと移行する。
右舷全砲門が鉄と炎と煙を吐き出し、艦は絶え間なく揺れた。
あくまでも敵先頭艦へ砲火は集中するが、狙いやすさの関係でいくらか他の艦へも砲撃はばらける。
至近弾、あるいは直撃弾もいくつかあり、ちらほらと損害の報告も上がってきていたが、今はまだ戦闘に影響がでるほどではなかった。
だがその時、敵の先頭艦の主砲がついに動き出す。
腹に響く轟音は、巡洋艦のものを軽く凌駕していた。
轟然と吐き出された砲弾が3番艦の鼻先に着弾し、赤い炎と黒い煙が吹き上がる。]++
― 前庭海域中央/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
[甲板から遠く、南の空を見る。
空は暗く、次第に雲の面積が増えてゆくのがよくわかった。
それに伴い風が厚みを増し、短い髪が横へ流される。]
水雷艇はそろそろ駄目だな…。
雷母は回収作業に入るだろうから、
こちらはやや先行する。
[遅れを取らないようにと第三隊の先を駆ける艦は、程なくして主戦場である両旗艦を目視で捕える。]
[ふ。と、不自然に男の姿勢が強張った。
何か聞き間違えただろうかと考え込む様で眉根を寄せる。
異様な様に、声をかける者もなかった。]
― 開戦/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[さて、合図はあっただろうか。>>308 水柱を皮切りに、ヴィクトリアが大きく舵を取る。]
う、わぁぁっ―――……!
波が高いからッ、気を付けてっ!
[強かに背中を壁にぶつけてしまった。
ヴィクトリアに慌てて忠告を寄越すが、その声が震える。
然し、ヴィクトリアの航海の腕は惚れ惚れとする。
まるで黒い雲の合間を駆け抜ける、カモメだ。
悪路を物ともせず、白い閃光は戦場へと舞い降りた。]
………は、ぁ。
[帝国軍の船を目前に控えると、ウェルシュは息を飲んだ。
―――大きい。
見るからに堅牢そうな帝国の戦艦は、まるで海に現れた巨人だ。
この巨躯から撃たれる拳は果たして如何程か。]
ウェルシュを、……、どこに乗せたって?
こちらに向かっている新造巡洋艦ヴァイスメーヴェとヴァイ?
それに乗っているのか?何のためだ?
[静かな声。それが一度途切れて、]
[しかし、それでも鴎は空を舞う。]
……っ、凄いやっ、
このまま走ろう、…行こう!
[>>309 ヴァイスメーヴェとヴァイ。
二羽の鴎は巨人の後ろをすり抜けていく。
先程まで視界を埋め尽くすほどの鉄の塊はぐんぐんと距離を引き離される。
第二艦隊への砲撃はされただろうか。
例えしたとしても、このスピードで放たれた砲弾は、当たったとしても大した致命傷にはならなかっただろう。++]
あなただけでいい、という台詞は普通、もっと甘い響きを伴うものだと思っていたが。
っと、旗艦の艦橋が破壊されてしまった。
俺は無事だが。
帰路は後部艦橋からおまえの殿軍を眺めるとしよう。
― 上空 ―
[口をついた呼び名、その先の記憶はまだ解けきらない。
ただ、ごく自然に出てきたそれが大事なんだ、という想いは痛みと共に刻まれた]
……っ!
[旋回から回り込んでくる動きにとっさ、こちらも旋回しようとするが、駆動系の反応が鈍い]
ん、のっ!
[ただ落ちる道は選べない。
だから、掃射に掃射で返しつつ、再度の特攻を真っ向う受ける。
落ちるなら諸共落ちる、の覚悟はこちらも変わらない。
違いがあるとすれば、それは]
……俺は、帰る。
まだまだ、やり残した事があるんだ……!
[どれだけ被弾しても、機体が傷ついても。
帰る、という意思が失われていない、というその一点か。//]
…守備陣?
押されてるのか…
[神の目で戦場が見れる訳でなく、側面からではどちらが優勢か見て取れず。
報告もなければ何が行われているのかも解らぬまま。
ただ、定石とは外れたように見えるそれに、少しだけ眉根を寄せる。
どこかで王道の動きと言われたように、想定外の事にはあまり慣れていない。
どうするか、と思考は数瞬。]
背後に回る…のは、難しいだろうな。
このまま敵艦右側面より近づき、主砲で援護する。
…守備陣?
押されてるのか…
[神の目で戦場が見れる訳でなく、側面からではどちらが優勢か見て取れず。
報告もなければ何が行われているのかも解らぬまま。
ただ、定石とは外れたように見えるそれに、少しだけ眉根を寄せる。
どこかで王道の動きと言われたように、想定外の事にはあまり慣れていない。
どうするか、と思考は数瞬。]
背後に回る…のは、難しいだろうな。
このまま敵艦側面より近づき、主砲で援護する。
なに……!?
[初弾命中。
その精度も恐るべきものだったが、なにより威力が予想を超えていた。
直撃を受けた3番艦は舳先を砕かれ、堪らず速度を落として離れていく。
後続艦がそれを避けようとしたため、いくらか陣形が乱れた。]
まさか──、巡洋艦ではないということですか…
[独白に被せて、敵先頭艦の主砲が戦艦並の口径であることが見張りから報告される。]
……いいでしょう。
相手が戦艦ならばなおのこと、陛下のところへ行かせるわけにはいきません。
[不利は覚悟の上、砲戦の継続を命じた。]//
[結果無難な手をとりながら、じりじりと敵戦艦へと近づいてゆく。]
向こうの方が射程が長い。
主砲射程内に入らないように注意を。
[その場合こちらの射程からは外れてしまうが。邪魔だと思わせる距離をとりあえずは保つ。]
威嚇発射準備を…
[その号令とほぼ同時、南から新たな敵影の声に視線はそちらへと向けられた*]
[ 予想通りの雷が落ちた。ああ随分久しぶりな気がするなあ、などと、懐かしむ暇もなく ]
お叱りは、後でたっぷり受けます。
[ 溜め息混じりに、そう言って、僅かに声を和らげ ]
ウェルシュ殿も、もう子供ではありませんよ。ここが戦場だということは、ちゃんと理解されてます。
押し切られた俺が悪いのは確かですが...俺を押し切るだけの強さを持ってる。
[ だから、出来れば彼の事は叱らないでやってくれ、と、そう告げた ]
…っ、
[不意に、短剣を吊っていたベルトが切れた。
甲板を滑る短剣に手を伸ばす。]
セル… !
[何故、この場にいない"小鴉"の名が口をついたのか、自分でもわからない。
取り戻した短剣を抱え、空を見上げる。
雨粒がポツ、とその額を濡らした。]
私から甘い言葉を聞いて嬉しいですか?
[反問は氷点下の響きを帯びたが、続く言葉には息を呑んだ。]
………。
まったく、あなたは。
ええ、ご無事ならなによりですよ。
[取り乱しかけたのを、取り繕う。]
こちらは、巡洋艦と戦っていると思ったら、
一隻、戦艦が混ざっていたようです。
あちらも、なかなかに意表をついてくれますね。
見えたっ!
[やがて、目標となる敵本隊が見える。
丁度、その頃、目指すべき艦隊はその陣形を変えていた。
>>324 ウルケルの序盤の防御陣形を真似たような輪形陣から、旗艦と護衛巡洋艦1隻が鎧を脱ぎ捨てるように離脱していく。]
―――……減速、している…?
[一際絢爛で堅牢な造りの船が、そのスクリューの回転を遅めていた。
単眼鏡で確認するが、その意図は読めない。
然し、やがて、カンテラ灯が見えただろうか。
ウェルシュには海軍の作戦は分からない。戦いのいろはも知らない。
カンテラ灯は、何かの意図を持ってしているとは察することができても、それを解読するだけの知識は持ち合わせていなかった。]
………。
あの大きさだ……
あと造りから、戦艦であることは間違いないと思うんだけれど……。装甲艦だろうか……。
― 上空 ―
[共に落ちる覚悟が双方にあるのなら。
結果はただ一つ。
機体同士がぶつかり合い、翼が折れ、落ちていく。]
く……、
[落ちる覚悟、それは死ぬ覚悟だった。
そこが相手との大きな違い。
しかしただ死ぬつもりだったわけじゃない。
一人では死なぬ、相手を道連れにするつもりで。
だから落ちながらも機銃の掃射は止まらない。
それは闇雲に撃たれているだけだけど。]
―“前庭”海域中央/第三艦隊 水雷艇―
[炎爆ぜた其の一瞬>>228を、水雷艇の乗員は見逃さなかった。]
『―――― 突撃!』
[舳先に取り付けられた長い棒の切っ先が、敵巡洋艦の喫水線の辺り目掛けて突き出された。
ほんのささやかな距離を挟んで、対岸の艦の水面下で重い爆音が膨らむ。大きく海が揺らいだ。甲板に居た兵は、とっさに縁を掴んで投げ出されるのを耐える。]
『やっ、…―― 』
[た。という歓声と、味方水雷による二つ目の轟音が重なった。]
それにしても―――……なんて大きさだ。
[あの巨人の懐に飛び込むというのだろうか。]
どこに、隙があるんだ。
[不安そうな面持ちで操縦手を見つめ。
そして単眼鏡を覗き込んだが、果たして。//]
(…トールの旦那、すまない。約束だったのに戻れない。)
[こめかみを抉った傷以外にもいくつも弾丸を浴びている。
傷みと出血で朦朧とした頭で思い描くのは忠誠を誓った陛下の顔。
戻ると約束したのに、戻れない。
死ぬ事は怖くないけど、それが心残りだ。]
(…シュテ、会いたくなかった。ごめん、会いたかったのに本当は。)
[虹の向こうはどんな景色なんだろう。
過去に語った夢を思い出す。
俺は鳥のように自由に空を飛んだ。
シュテはどうだ、虹の向こうを見たか。
落ち行く中、空を見る。
その空に虹はあっただろうか。
闇に意識が溶け行く今、それを見る事は*叶わなかった*]
[そして…止めとなる三発目。
大きな巡洋艦を、仲間の援護があったおかげとはいえ、落とすことが出来たことに、青年兵らは興奮気味に顔を高潮させる。]
『…っ、まだだ。 ――喜ぶのはまだだ!』
[不意に、誰かが言う。]
『生還してはじめて、オレたちの勝利だ。 …そうだろ?』
[周りを見渡して、にやりと笑った彼は。
会戦前に、ロー・シェンに水雷艇のコツを尋ねた青年兵>>2:290の、一皮向けた姿だった。]
[ウルケル]
・旗:ゲオルグ
・巡:シロウ
・新:ヴィクトリア、ウェルシュ
・小:タクマ
[帝国]
・A:アレクトール
・2:ルートヴィヒ
・右上画面外:ローシェン(水雷艇母艦)
・右上画面外:ウルズ(巡洋艦)
[巡洋艦1隻撃沈の戦果を残して。
水雷艇は海域中央から反転、大きく旋回しながら
目標を母艦に据えて舵を切る。
無論、犠牲も大きい。
11隻のうち――2隻は撃沈、3隻は航行がやっとという状況だ。
しばらくは使い物になるまい。
…やがて彼らは水雷母艦ダヌラに帰還し、
そのまま戦局の行方を見守ることになる*]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[信号弾を確認。
どうやら、旗艦は真っ向勝負を選んだようだ。>>314
くつり、と男は笑う。]
やっぱりいいな、って思っただけだよ。
[不思議そうな顔の兵に答える。]
ヴァンダーファルケの援護続行。
この波だ。敵さんの水雷艇もそんな持たねぇよ。
俺たちは巡洋艦を抑えに行く。旗艦の邪魔させんな。
[ヴァンダーファルケの付近を、帝国巡洋艦を威嚇するように動く。]
……の、やろう……。
[ゲオルグの歯の間から、低く声が漏れた。
その不穏さに辺りの士官はそっと目を見交わし、提督から視線を逸らした。触らぬ神に祟りなし。せっせと帝国艦隊に砲撃を仕掛ける任に戻る。]
…?奇妙だな。撃ち方、やめ。
[距離が狭まれば砲撃精度は上がる>>323
ゲオルグがこれまで帝国艦隊と距離を置いてきたのは、ひとつには「砲撃精度を上げさせない為」でもあった。
つまり、長大な距離を挟めば挟むほど、砲撃を命中させることは難しくなる。ましてやここはグロル海峡、海峡特有の風が吹く。そうした特殊条件に鑑みれば「命中率が低いほど」ウルケルの砲は有利に働くはずで、男はそれを最大限に利用しようとしていたのだ。
もっとも、そうとばかりは言ってられない…と、腹を括って砲撃戦として応じてもみたものなのだが。]
「敵艦から信号!」
[見張り台から声が降る。
それを待つまでもなく、甲板上の───いや、恐らくは麾下殆どの艦の者らの目にも見えただろう。皇帝の意思告げるその信号が>>324]
…、やれやれ。
[それを眺めた提督本人といえば、少し眉を下げて顎を撫でた。
既に砲撃の音はない。代わって、敵艦隊が前方のアードラーを押し包むように…いや、押し留めるようにして展開した>>324
その中から分かたれた、どこか華麗な印象を与える敵戦艦が真っ直ぐにこちらへと向かってくる。翻る皇帝旗。ではあれが、アレクトール・スライ・モルトガットIVの座乗艦であろう。]
― 青と蒼の世界 ―
ごぽ、ごぽ、と重い音と。
透明な負荷が躯を圧し砕いた――ように、感じた。
それが、最期の。*
― 戦場から離れて、オルヴァル島 ―
時代の趨勢を経て幾年。強大な帝国に呑まれた亡国――今は島と名のつく地の港近く。
古くからの存在を感じさせる草花の鎧に覆われた館が在る。
年を十五ほど昔にした頃には居城する主目当てに訪れた客も多かったものだが、今となっては何処か寂れた雰囲気を醸すその館の中庭に続く路に白髭を蓄えた老翁が佇んでいた。
かっちりと身丈に合った様相で杖を片手に庭の形に切り取られた空を見上げる翁は、ふとした折についと眉を顰めた。
雲ひとつ浮かばない空から一雫がほたりと数多の皺を刻んだ頬に落ちたのだ。
青く、蒼い空の向こう側で、戦争が始まったことは聞き及んでいた。
故に。
その前に手放した飼い猫の綱を手繰り寄せようとしたものだったが。
「 …失敗、したようだな。 」
杖の柄を握り込み、は、と息を吐く。
数十年に渡って鞭打った身体にも遂に限界が訪れ、既に一線を退いた隠者の姿が人知れずそこにあった。
ミリエルと、孫娘に当たる関係の赤子に名付けたのは老翁だった。
その由来は島国に古く伝わる昔話の中の登場人物の一人である、聖歌を歌う少女の名だったが、その由来を知る者は少ない。
何故なら、彼の娘の名よりも娘が歌った歌>>2:506のほうが有名であったから。
島国オルヴァルに伝わる二つの歌と詩。
よく歌われるのは聴く者を鼓舞するような歌詞のもの。
然し、老君が孫娘へ与えたのは同胞を愛し、絆を信じる歌歌いを模した名前。
どこまでも自由であれとは望むまい。唯、どのような環境に置かれようとも心の折れることなき者であれ。と。
宵闇の近付いた中庭に明かりが灯され、翁はその作業に一目も呉れることはなく、屋内へと足を向ける。
開戦の報せが隠居の身の元へやって来たのは幾らとも付かぬほどに前のことだ。
そして、戦場の孫娘へ婚約の報せを送ってから――幾十も、日が過ぎた。
カエルにも似た顔の男は内面も顔に似て気短で、開戦の報せを受ける前には既に身に余る怒りを持て余していたように見えた。
…例え、彼の男の顔が気に食わなかれど、家庭に入ってしまえば平穏な暮らしが望めるものを。
孫娘の心内など微塵も知らぬ翁は近頃、不機嫌に眉を顰める頻度が増えていた。
お茶のご招待も強引だな…。
[いかにも君主らしいと息を吐く。
敵戦艦が真っ直ぐにこちらへとやって来る。このままでは正面衝突だ。どうしますかと問われて、肩を竦めた。]
どうもこうもない、減速せよ。
ああ、進路はそのまま。…当たりたいなら当たらせてやれ。
この速度で当たって沈みはしない。
信号送ってくれ、
戦場の中で起きたことを知るのは老君の立場であっても少々骨が折れ、序でに言うならば情報の鮮度も悪いものばかりだ。
それでも、情報を集め続けるのは現役で働いていた時の癖のようなもので。
現地まで赴くことは出来ずとも、こうして待っていることは出来る。
闇夜に飛ぶ鴉がちかりと瞳を瞬いて、邸内へと降りてくると翁は自らかつん、かつんと音を立てて報告を受け取った。
果たして、その日手元に届いた一文は至って短く簡潔なものだった。
『皇帝陛下の御来艦を歓迎する。』
とね。こっちに来るなら、応じようじゃないか。
[ちかちかと、ヴァンダーファルケ艦上にも光が瞬く。
さてその返答いかにと、興味深げな視線が幾つもシュヴァルツアイン艦上へと向けられた*]
― 東より北西へ向けて/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[時折海面が高くうねる。
そのうねりの合間を縫うように、ヴィクトリアは艦を北へと走らせた。
機関の駆動とは別の揺れが艦を襲う]
荒れるなこりゃ。
[そう呟くも、先へと進む動きは止めない。
戦いはまだ続いているのだ]
[少しの余裕の合間にウェルシュを見る]
さっきぶつけてたろ、大丈夫かい?
悪いね、これがアタシの操縦でさ。
[そう言って軽く笑った。
気を付けて、とウェルシュが声を上げた時>>328は操船に集中していたために声が届いておらず。
そのため、ウェルシュの横で艦長が「波如きで倒れんよ、波よりも荒いからな、奴の操縦は」なんてことを言ったのも気付いていない]
もっとしっかり掴まってな。
この先は、こんなもんで終わらないからね。
[言って、視線は再び前方の海域へ。
速度は通常より上げてはいるものの、ヴァイスメーヴェの特徴となる駿足は未だ隠したまま。
ヴァイが遅れずついて来ているのが隠れ蓑になっているはずだ。
気付かれていなければ、これはまだ切り札となり得る]
/*
セルウィンが…!!
シュテルンと二人、素敵な空戦だった…熱かった。
しかし其処とも絡めなかったな…。くっ。
ファミルといい、セルウィンといい
同陣営なのに…と勿体無さが募る。
[敵本隊が見える頃、ヴァイスメーヴェは戦闘速度へと減速する。
ウェルシュの声>>337が響き、ヴィクトリアもまたその艦影を捉えていた]
……何を考えてる?
[見えたカンテラの瞬き>>324に小さく呟く。
総司令官であるゲオルグが受けるのかどうか気になりはしたが、そればかりに気を取られてはいられなかった]
ウェルシュ、敵はあのデカブツだけじゃないよ。
[敵本隊に突っ込むにしろ、敵旗艦へと到達するには障害がいくつもある。
こちらを不安そうに見てくるウェルシュ>>340にそれを示唆した]
[敵の陣形の変化――進み出た二艦。]
……なんだ、ありゃあ?
[不思議な動きに声が出た。
そして、それ以上の違和感に、ようやく、気づく。]
……主砲……動いてない…?
[敵艦からの撃ち返しが無い事に気付き、声を上げる。]
止めろ。
なんだ? これ――敵さん、何してんだ?
[こちらまでカンテラ灯による通信文は届かない。
何か“異変”が起きていると、ナハティガルはそのままゆるりとその周辺に留まる。
砲だけは構え、だが、撃たれぬ以上は撃てぬと言うように、沈黙。*]
[少し遅れ、敵戦艦からヴァンダーファルケに届けられた信号が男の元にも伝わった。]
は?
会見って。
……戦場のド真ん中でかよ。
[なんだそれ、と。
頭をがりがりと搔き乱し――男が出した結論は。]
ヴァンダーファルケとアードラーに危険が及ばねぇ限り、うちも動かん。
見張ってろ。万が一の動きする敵さんがいたら、攻撃開始だ。
けど、まぁ。
居ないと思うけど。
[帝国に関してあまり知識を持ってない男でも、この状況で卑怯な裏手を使ってくる相手には、あまり感じられずにいた。*]
/*
>>356
シロウ頷けすぎてわらた。せやなwwww
戦場のど真ん中なwww
まさかのここでである。まさかの。
「主砲命中!敵艦被弾停止確認しました!」
艦列乱れたな、よし、前後の艦に砲撃集中させろ。
[ 副砲が続けざまに、停止した艦の前後の艦を狙って集中する。しかし、相手が怯む様子も後退する様子もなかった。むしろ、更に激しい砲火が、ウルケル艦隊を襲う ]
「シュヴァーン右舷に被弾!火災発生、下がります!」
[ いつ下がり、いつ前に出るか、その判断は各艦の艦長に任されている。火を出した艦は、消化のために一時下がり、砲撃はその分弱くなった ]
まったく、厄介だな。
[ 主砲をもう一度使うことは出来る、だが、今度は向こうも警戒しているだろうから、無駄玉になる可能性が高い。現に敵艦の回避行動は、明らかにシュヴァルベを意識したものに変わっていた++ ]
…旗艦を叩くしかないか。
[ 統率のとれた帝国艦隊、その統率こそが最大の武器だろうと、男は考えている。故に、それを崩すには、頭を潰すことが最善の策。
だがそれは、言う程簡単なことではない ]
水上機部隊は?
「現在上空にはおよそ10機」
信号送れ、敵旗艦に爆撃集中させろ、シュタインアドラーは援護を。
[ 簡単ではなくともやるしかない、ここはそういう所…戦場だ。
戦艦シュヴァルベは、帝国第二艦隊旗艦ザイヴァルを狙うため、回頭を始める。
機動重視と評されたその動きは、見た目よりも速いが、ザイヴァルは...扶翼官ルートヴィヒは、気付いて避けるか?或いは、向かってでも来るか?// ]
― 上空 ―
[ぶつかり合った翼と翼が軋みを上げる。
やがてそれは破砕音へと繋がった]
……っ!
[機体が大きく揺れる。
こちらの翼はまだ、折れきっていない。
傷ついてはいるけれど、まだ、残っている。
交差する銃弾が身を掠めて、また、紅が散る。
操縦桿を握る手が、ぬるりと滑った]
……俺、は。
死なないっ!
[まだ、虹の先を見ていないから、死ねない──その想い託して撃ち出した銃弾は、翼折れた機体を貫いて。
対していたそれが、海へと傾いてゆく]
……っ!
[落ちる、墜ちて行く。
落としたのは、自分。
その認識が一瞬だけ飛んだのは──違う自分が泣き叫んだせいか]
……セル……。
[ぽつり、零れた、呟き。
一瞬だけ晴れた、あかい色の向こう側に見えたのは]
─ ……絶対、また、会おうな! ─
─ ……うん、絶対だからな。 ─
─ また、会うんだから忘れんなよ! ─
─ 離れても、ぼくはぼくだし、セルはセルにかわりないんだから。 ─
─ シュテはシュテ、俺は俺。 ─
─ うん…うん、分かってる。 ─
─ だから、また、ね! ─
─ また、またなシュテルン。 ─
…………っ!
[がん、と鈍い音が響く。
何をどう言えばいいのか、わからなくなって、ヒビの入った風防を殴りつけた]
……ばか、かよ、俺。
遅い……よ。
[思い出すのが、と。
続く言葉は、声にならない。
思い出したって、結果は同じだったかも知れない、けれど、でも。
それは、言わずにおれなくて。
ぎ、と唇を噛みしめる。
機体の高度がどんどん下がっているのが感じられて。
ああ、飛ばなきゃ、と思うけれど、どうしても。
どうしても、すぐには動けなかった。**]
[何かの作か、それとも違うのか。
判断が出来ない以上、下手な事をして拗らせる事は出来ずに。]
目標変更。敵巡洋艦へ迎え。
主砲は、命じるまで発射準備継続。
[戦況の動きが読めない以上、簡単に武装解除も出来ず。
ヘイゼル他2巡洋艦は、砲を向けたまま敵巡洋艦へ迫り行く//]
― 東より北西へ向けて/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[>>351 もう充分に荒れているよ!
ロデオスターに思わずそう言い返したくなったけれども、それは視線だけで伝えることにして。
必死で船にしがみつつも、今度は頭を強かに打つ。]
あはは…… うん、大丈夫。
このまま続けて。
カモメが嵐に飛んでいく姿、僕に見せてよ。
[蛇行の所為でなかなか気が付きにくいが、まだヴァイスメーヴェの駿足は出されていない。
この荒れた天気の中でどこまで通用出来るかが問題だけれども―――]
ボイラー室、もっと石炭多くして。
……今直ぐ!
[不可能を可能にするのが、自分たちの役目だ。
こんな素晴らしい操舵手には、最大のパフォーマンスを提供せねば。]
…〜〜 、分かった。話はあとで聞こう。
[こちらも息を落とす調子で低く返した。
分かっているのだ、タクマが何の考えもなしに彼を戦場に送り込んだはずのないことくらいは。それでもまさか、よりによって最前線とは流石に予想を超えすぎている。]
……………、善処する。
[和らげられた声、それに返ったのは押し出すような厳しい声だった。対処は話を聞いてからだと、声が端的に告げている。とはいえいきなり怒鳴りつける羽目にはならずに済みそうだった。その後の保障はないが。]
ところで、タクマ。
[予想が出来ない相手は目の前にもいる。
ちかちかとカンテラの明かりの瞬く光を目に映しながら、息をついた。まったく、ここはいつからピクニック会場になったのだ。]
皇帝から、──…会見の申し入れが来た。
[そのままを、どこか呆れたような響きで告げた*]
……?
何かの信号かな。
ヴィクトリアさん、分かる?
[>>353 やがて見えるカンテラの灯りに、彼女の双眸は細められる。
そして続く言葉には険しい表情で頷いて、]
分かってる。
―――……あちらはあの戦艦に比べると小規模だ。
でも、その分、足が速いと思う。
……巡洋艦かな。
僕らの船とそう変わりない造りに思える。
うーん、何かの改造をしているかもしれない。
……気を付けて。
[>>2:143 まさか自分の名を冠しているとは、知らないまま。*]
/*
リアがあと2時間半か…。
そしてやりたい事はどこまで出来るかな。
とりあえずゆらゆら…。
あ、今日は徹夜の覚悟も辞さない構えです(
/*
ところで、中央では何が起きてるんだ、一体。
[自分のとこ追うので精一杯で、大筋しか読めてないんですってば]
[ぶっちゃけ、自分とセルの抽出しか見てなかったぞ、今まで……!]
...は?
[ 思わず、声が漏れた ]
「大佐?」
いや、ああ、なんでもない。
[ 視線が一瞬、北の海域に向き、狙おうとしていた艦隊の旗艦ザイヴァルへと戻される ]
会見って...
[ ここ以外ないだろう、と、内心思いつつ、問い返さずに居られないのは、仕方が無い。肯定が返れば、戸惑ったように息を吐く ]
今、扶翼官殿と交戦中なんですが...
[ どうしましょう? と、滅多に迷わぬこの男が、心底迷った様子で、そう尋ねた ]
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[離脱した3番艦の前後の艦へ、今度は相手の砲火が集中する。
特に、3番艦を避けようとして速度が落ちた4番艦はいくつもの直撃弾を受けて火災を生じていたが、それでも隊列に留まり報復の火を吐き出し続けていた。
旗艦ザイヴァルにもいくつか砲弾が命中し、衝撃と轟音が艦を揺らす。]
「機関部外殻被弾。損傷軽微です」
[報告に頷いて、速度と距離を慎重に調節しつつ砲戦を続ける。]
[艦隊の頭上には、敵攻撃機が姿を現していた。
旗艦に集中して群がるそれを、直掩機が攻撃する。
だが直掩機も激しい戦闘の中で数を4機に減らしていた。
水上機隊の手が回りきらない分、副砲の手がいくらか対空射撃に取られることとなる。
それをも掻い潜ってきた敵複葉機の一機が、抱えている爆弾を落としていった。
甲板の上で爆発音が起こり、マストの根本から火の手が上がる。
消火急げの声を聞きながら、動じる様子もなく指揮を続けていた扶翼官は、相手の旗艦──小型戦艦の動きに片眉を上げた。]
来ますか。
─── いいでしょう。
[たぶん自分は今、無軌道な連中に感化されているに違いない。
我が陛下を筆頭に影響を寄越す連中が、ここには山ほどいる。]
取舵15度。
回避行動は継続。
[相手に合わせるように、こちらも向きを変える。
さらに至近へ寄せて命中弾を増やし、相手戦艦を沈めぬまでも痛手を与えておきたいところだ。
しかし、相手の旋回速度は、こちらの予測を僅かに上回っていた]//
[北側の戦況は、見張りから逐次報告が上がってきていた。
両軍の旗艦同士が接触したらしい、との報告にも、扶翼官の表情は変わらない。]
気にしなくても構いません。
陛下の御病気が出……いえ、深慮遠謀あってのことです。
我々は、目の前のことを淡々と片づけていればいいのです。
[無茶、無軌道、無鉄砲。
嗚呼。だからこそ自分は惹かれているのだ。]
[ 海上では、未だ、激しい攻防が続いている。だが、ウルケル、モルトガット互いの旗艦とその周囲だけが、奇妙な沈黙に包まれて...その理由を離れた海域の南端で知ってしまった男は、心底戸惑った様子で、一度、溜め息をついた ]
上には上がいるもんだ...
[ この戦場でもまだ、砲火は止まらない。だが ]
水上機に再度信号、指示有るまで待機せよ。
[ 旋回を終え、主砲はザイヴァルを射程に捉える ]
.........
[ 皇帝が何を考えているとしても、扶翼官は手を休めまい。ならば撃つしか選択肢はない、のだが++ ]
―“前庭”海域北方/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[シロウの読み>>345は正しかった。
丁度その頃――
戦況を天秤に掛けながら
天候と波の様子を睨んでいたロー・シェンは、]
…、潮時だな。
[海が荒れては、小型艦の本領を発揮することは難しい。
第一艦隊の援護に向かった水雷艇に対し、帰還の信号を放った。]
アストラ、第二戦速で進路南へ。
水雷艇と、救助信号を出している奴らを回収する。
敵も味方も気にするな。
助かる命は、ひとつでも、ふたつでも多い方がいい。
[と、いつものように言い添えて。
水雷艇の護衛を離れて…アイグル少佐が率いる巡洋艦が速度を上げる様子>>326を視界の端に捉えながら。雷母がゆっくり前進する。]
全艦に信号...微速後進、敵艦よりの砲撃を避けつつ、一旦下がる。
[ 選んだのは、砲撃の号令ではなく、避けようとしていた筈の、引き延ばしの策** ]
― 会戦海域北東/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[この程度の波や操縦では荒れた部類には入らないと思っている操舵士はウェルシュからの視線>>365に首を傾ぐばかり。
笑っている辺り、言いたいことは伝わっているようではあった]
はは、嵐を飛ぶカモメか。
なら力強い羽ばたきを見せてやらないとね。
[ちろ、と舌先で唇を舐める。
緊張を緩和させるための小さな癖。
ふ、と短く息を吐けば、緩んでいた表情が引き締まった]
ここで、だな。
もっとも、皇帝陛下がヴァンダーファルケでは嫌だと仰せになれば成らん話だが。
[恐らくは成るだろう。
でなくば、あのような手を打ってはこないだろうと思えた。]
───、タクマ。停戦は成っていない。
扶翼官がお前に応じているならば、停戦は帝国の総意ではない。
だが──…、
[僅か、考える間が落ちる。]
会見を求む、だとさ。
戦場の真っ只中だってのにねぇ。
あれじゃあこっちからは仕掛けられない。
勿論、司令官の判断次第だけども。
[問う声>>366に簡潔に話し、続く声に意識を別の敵艦へと戻した]
改造ありの可能性がある巡洋艦か。
油断は禁物、と。
[どの戦場、どの敵が相手とて油断は禁物。
それを敢えて口にして、ヴィクトリアは舵を握り直した]
撃ちあって離脱出来るなら試みろ。
難しいようならば手を休めるな。
[迷いは戦場では人を殺す。
もう幾度も繰り返し口にしていること、彼自身とて良く知っているはずのことだ。けれど今再びそれを思い]
…───まだ、戦いは終わってはいない。
[これより皇帝との会見に臨む自身も、と。
響きにこめて口を結んだ*]
砲の準備は抜かり無いね?
良いかい、アタシが加速を始めたら3つ数えろ。
カウントと同時に砲を放て。
アタシが射程距離に運んでやる。
[相手の実力が見えないとなれば、先手を取るべきだと。
ヴァイスメーヴェの切り札をここで切ることにした。
出し惜しみなんてしていられない]
行くよヴァイスメーヴェ。
お前の翼の力強さ、見せてやれ。
[迫り来る敵巡洋艦>>364を正面に見据え、ヴィクトリアは戦闘速度から一気に加速をつけ始める]
1、
[相手が1つ進む間に2つ、3つと]
2、
[先へ行く早さで肉薄せんと進み]
3!
[3つ目のカウントの直前に舵を右に切った。
旋回のタイムラグの間に、正面の主砲から砲撃が奔り。
艦首が右へと揺れ始めた辺りから左舷の副砲が火花を散らす。
後方を走るヴァイもそれに続くが、船足ではヴァイスメーヴェに劣る。
そのため、射程距離のある主砲のみヴァイスメーヴェの影から放ち、そのまま右へと旋回しヴァイスメーヴェの後を追った]
/*
微速後退する艦って、追いついてもいいですよね?
前進している艦が速度0になって、そこから後退に入るまでだいぶ間があると思うんですが、どうですかね。
離脱するならいっそ加速して距離離した方が良いと思うんですけど、まあ、本物の船の機動力を良く知っているわけでもないので、意外にきゅきゅっと止まれるのかもしれませんけどね。
(いろいろ漏れた)
了解、まあ、あの扶翼官殿が逃がしてくれるかどうかは疑問ですがね。
[ 多分無理だろう、と、男は笑って ]
ただ皇帝陛下に今直接向かうのは無理なようですし、策は建て直します。
提督も無茶せんでくださいよ?
[ 迷いは振り払える。そう証明するように軽い調子で声が届いた* ]
/*
あ。タクマ寝ちゃってますね。
なら、本格的に帰る方向ですねえ。
くっ。轟沈はお預け、というかこの先多分、機会はないでしょうねぇ。残念ですが、陛下の御命令どおりにいたしましょうか。
― 会戦海域北東/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
会見かぁ……
[>>377 ヴィクトリアの言葉に、ふぅんと不思議そうな声を上げて首を傾げる。]
確かに、この天気じゃそう長くは戦いは出来無さそうだ。
却って、波に足元を掬われてしまうからね。
[空は以前として晴れる気配はなく、雨脚は少しずつ強くなっていく。
皇帝の意図は知らないが、もしかしたらあまり長くこの海に居続ける気はないのかもしれない。
或いは、暴風雨を活かした作戦を取ってくるのかもしれないが。
そこから先は、ウェルシュには専門外の話である。]
……いよいよか。
[>>378 どうやら此方が先手を打つらしい。
ヴィクトリアのカウントとともに、少しずつ足元の振動が激しくなっていく。
上下に揺られながら、その巡洋艦との距離が詰められる。]
[1、]
[ウェルシュは船の隙を見つけようと、単眼鏡に目を当てた。
やはり、>>2:142 その巡洋艦は改造を施しているように思えた。
色素が薄めのブラウンがかった色は、ヘーゼル。
心のどこかになにか、引っ掛かりを覚える。]
[2、]
[何故それが見えたのだろうか。
距離が詰まったとはいえ、見えるはずもないのに。
運命の悪戯か、この悪天候のなかでも、不思議と彼女だけにピントが合ってしまったのだ。]
――――……ッ、?!
[単眼鏡の向こう、淡い紫色が見えた気がした。
よく日に焼けた健康的な肌の色、菫の双眸。
幼い頃からよく顔に炭を付けていた自分。
そのまま抱きつこうとしたら姉は呆れていただろうか。
でもいつも、「ウェル」と優しい声で迎え入れてくれていた、]
[3、]
姉さんっ!
[気が付いたら、ウェルシュは操舵室から飛び出ていった。
霧雨のような雨が、ヘーゼルの髪を湿らせ。
充分に湿気を含んだ、淀んだ風が領主の足を絡め取る。
突然甲板へと出て行ったウェルシュを、乗組員の誰かが引き留めただろうか。
それでも青年は届くはずもないのに、喉を枯らして、姉を呼ぶ。]
姉さんっ!!!
[しかしその声は、>>380 轟音に掻き消されてしまっただろう。]
無茶はせんが、
[軽く返る調子に、音にならぬ程の息が零れる。
安堵にも似た思いに、先に同じ言葉を、これは音として伝えた彼の養い子の面影も、瞬時脳裏を過ぎるが]
……ありゃあ、下は苦労すんだろうなあ。
[しみじみと皇帝評を*落とした*]
/*
う、ん?
皇帝のカンテラ灯ってそこまで大きいものではないと思ったんだが、
>>348見ると、結構目立つものなのか??
「恐らくは」と付いてはいるが…。
割とこう、今回、基本知識的な部分であれだな。
足りないな…。
[ねぇ、ゲオルグおじさん。
>>1:316 貴方の言う通り、僕は今。
僕の造った船で、姉さんを迎えに行くことができました。
僕も少しは立派になれたでしょうか。
けれども、]
待って!
お願いっ、撃たないでくれ……!!
[こんな形で、逢いたくなかったよ。**]
/*
>>242>>243>>244
そういえばタクマさんの回想嬉しかったです
うちの爺さんに放っておきますね(そっと電報打ち
/*
まあアストラも中央に近づいているし
北から距離近いから見えていた、でいいか。
よしそれでいこう。
その方が母艦で無茶できr
[速度を上げて迫りくる敵を迎え撃たんと、
2機の主砲が轟音を上げる。]
主砲、撃て!
[先頭に在ったヘイゼルが放つ主砲は、
だが目標とは違う、海へと落ち水柱を上げた。]
― 第二艦隊/戦場南側 ―
[敵戦艦の主砲がこちらを向く。
あの正確無比な砲撃が飛んでくるかと艦橋に緊張が走ったが、相手の砲が火を噴くことはなかった。
それどころか相手は徐々に速度を落とし、あまつさえ後退していく。]
……?
砲戦中止。
砲戦準備のまま待機。
機関、出力下げ。
[全艦ともに砲撃をいったん停止し、速力を落とす。
当初の速度の余勢で一度は肉薄したものの、次第に両者の間は開いていった。]
[その肉薄の折、双眼鏡を覗いていた幕僚のひとりが、あ、と声を上げる。双眼鏡を手渡してきたので、いぶかりつつも覗いてみた。
相手の艦の艦橋に視点を合わせれば、そこに見知った顔を見つける。
全身の血が、頭に上ったような気がした。]
タクマ・ナギ ───…!
[激情と共に、奇妙な嬉しさがこみ上げる。
彼は、ここに居たのだ。去って行った2艦ではなく。
この手で、彼女の無念を晴らすことができる喜び。]
後方も…っ
[面舵を取らせたまま、敵艦の更なる追撃は、だが背後に居た巡洋艦が、遮るように割り込み2艦を狙う。
だが加速するカモメを追う事は難しいか。]
っ…!
被害状況は!?
[左副砲に当てられたとの報告に、眉根を寄せた。]
左側の副砲は両方駄目になったか…。
[─── だがついに、撃て、の旗は揚げられなかった。]
……敵旗艦に通信。
『この先通行不能。速やかに帰還されたし。』
[光の明滅を以て、旗艦から旗艦へと意思が飛ぶ。
艦橋では、相手の戦艦を睨みながら、扶翼官が自分の指に歯を当てていた。]
あれは駄目だ、止めないと。
[予想を越えた速さは、驚異的な武器となる。]
操舵、取舵に切り替えろ。
追走し他艦と挟撃を!
[すぐさま船首の向きを変え、離れゆく艦を追いかける。
残った巡洋艦もまた、カモメの行く手を遮るように、砲弾の雨を降らせたが。]
/*
だいぶ弾あびてるからまともに動けない気もしたが。
会いに行きたいからそのまま行く(
死ぬ間際なので多少は許されて…。
/*
早くに寝ても最近全然寝付けないので、ゆるゆると眺めています。
歴史家さんの本も書かないといけませんしね。
るがるは、特に今回のは健康によろしくないです。
いやあ、楽しいなあ。
―海域北から中央へ/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[第一艦隊の陣形が変容してゆく。
帝国とウルケル。
互いの旗艦が前に出て、接近する形。
あたかも、決闘でもする時のような――…
いや。
ある意味では、其れは的を得ていたのかもしれない。
鋼鉄と鋼鉄の戦ではなく。
理想と、思想をぶつけ合う、もうひとつの戦――――]
[皇帝の意思を灯したカンテラ>>324が、舳先で描く太陽の宣。
その…どこか眩しいとも錯覚させる信号は、
回収作業を取り行いながら南下しているアストラの甲板からも
よく――見えた。]
まったく、
…… 陛下も無茶をなさる。
[だが言葉とは裏腹に、
ロー・シェンの唇は薄っすら上向きに弧を描いている。]
[…消耗戦になっているのは肌で感じていた。
本来、帝国が得意とするのは物量作戦による短期決戦である。
しかし帝国から遠く離れ、此処まで遠征している今。
物量作戦に頼るのも限度があったし、
短期決戦を狙うにはウルケルの力量が高すぎた。
兵の錬度が、劣っているとは言わぬ。
だが地の利――これは多少の物量では埋められぬ差であった。]
願わくば、
…――よき路を
[覇気纏い、強き意思で人を導く…
何処か似た印象の二人が。
会見に到ることで、滅びに繋がるような路が回避されれば良いと。]
ウルケルは
オルヴァルの様になってはならない…
そんなことは きっと。
あの敗戦を経てきたおまえだ。
よく ―――… 解っているのだろう?
[『不羈』と。壁に刻んだ文字を、目に焼き付けるように見つめていた
ロー・シェンはそっと瞑目した。]
[少なくとも旗艦を中心とした海域では、砲弾の音は止まっている。
それを見て取ったロー・シェンは、アストラをそのまま前進させることに決める。]
『いいんですか? 代将。
これ一応母艦ですけど…』
構わん。
あの旗艦の状況で撃ってくるやつがいたら、余程の馬鹿だ。
しかもこちらは、敵兵の救助信号も拾っているんだぞ。
同胞がいるのに狙ってくるのならば、
――ウルケルの器が知れるだけだ。
[しれっと言い切って。それに、と涼しい顔で続ける。]
皇帝陛下からお叱りを受けるにしても、どうせおれだ。
気にするな。
[『気にしますよ〜ッ』という部下の嘆き声はきっぱりと無視した。
そうして、雷母は、本来ならば巡洋艦の護衛無しには来ないであろう前線に艦首を向けた。]
/*
ところでロー殿にとても迷惑かけてる気がして がくぶるしている!
いや…ぶっちゃけあなたに殺してもらうのが理想だが← 無理せずに眠い時は寝てね…。
― 会戦海域北東/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[ガタンと、後方で音がする>>385。
その直前に聞こえた声。
確かに彼は呼んでいた]
ウェルっ……!?
まさか、
[舵を握る以上追いかけることは出来ない。
他の乗員が抑えるだろうことは目に見えていたため、そちらは任せヴィクトリアは窓の外を見遣った]
[覚悟はしていた。
けれどいざ目の当たりにすると心が揺れる。
ただ、舵を握る手だけは緩めなかった]
悪天候を理由に中断する?
……はっ、先に仕掛けておいて出来るものか。
おい! ウェルシュを連れ戻せ!
力尽くでもだ!!
[近くに居る乗員に怒気を孕んだ声で命じる。
恐らくは姉と対面するために甲板にでも出ただろう。
だがそこは落水の危険もある場所。
砲弾が落ちることも考え、ウェルシュを艦内に入れるべきと判断した。
彼を死なせるわけには行かない。
死なせないと、そうタクマと約束したのだ]
[こちらの砲撃は榛の巡洋艦に着弾したらしく、ヴァイスメーヴェとは逆の方向へ艦首を振れさせていた>>391]
装填しろ!
時間は稼ぐ!!
[加速は後方からの砲撃から逃れるに足るが、その分旋回の際に大きく回ることになり。
想定よりも広く左へと旋回しながら体勢を整えることになる。
そこへ降り注ぐ、砲弾の雨>>396]
[被弾状況は!と艦長が叫ぶ声がする。
それを聞きながらも、ヴィクトリアは前を見据え]
…はっ、
もう、引っ込みつかねぇよな。
[自嘲気味に笑った]
[敵艦は3隻、こちら2隻。
数では劣るが、船足の速さと旋回の妙がこちらにはある。
挟み撃ちにせんとする動きに艦首を巡らせたのは、ヴァイスメーヴェの後ろに居た巡洋艦ヴァイ。
未だ大きく旋回するヴァイスメーヴェを援護すべく、装填したままであった右舷の副砲を前方から迫る敵巡洋艦目掛け、放つ。
響く轟音は3つ。
着弾せずとも水柱が上がるようなら、敵巡洋艦の右側を擦り抜けんと加速した。
大きく旋回していたヴァイスメーヴェも、ヴァイの砲撃に合わせ加速を始める]
主砲は無事なんだな?
一応?
足場に穴でも空いたか。
[ち、と短く舌打つ。
これで主砲は半ば無力化されたといっても良いだろう。
時間をかければ、装填・発射も可能だろうが、即戦力とはなり得ない]
しばらく副砲で稼ぐしかないね。
そら、奴さん達来るよ!
[先程ヴァイが砲弾を放った敵艦の左舷側を、ヴァイスメーヴェも擦り抜けんとする。
ヴァイスメーヴェの左舷副砲はまだ、装填が終わっていない//]
/*
長考しますよね。お疲れ様です。
さて、私もそろそろ本当に休むとしましょうか。
明日もちゃんと歴史家さんの投稿に間に合うように起きないと、ですね。
―海域北東/第三艦隊 水雷母艦アストラ―
…… ? どうした、
[止んだと思っていた砲撃が、聞こえる方角>>380>>388がある。
しかも戦っているのは。]
ヘイゼルたち… か?
[見間違えよう筈もない艦影3つが、敵巡洋艦2隻と撃ち合いの様相を見せている。
一旦寄り、離れゆくそれらは、明らかな速度の差があった。
おそらく相手にしているのは、敵の新型巡洋艦なのだろう。]
/*
ところで、もし提督さんが本当にシコンに来ることになったら、なんか理由こじつけて私がウルケルに行ってもいいですかね?
(まだ言ってる)
操舵士に伝達。
進路を、新型の敵巡洋艦へ。
[『えええッ』と叫んだ後。もの言いたげな部下は、
『…………………………………………はあ。』
根負けしたのか操舵室に駆けてゆく。]
/*
水雷艇や救助兵を回収しながらだと、
おそらく時間軸的には本来間に合わないと思うんだ が
見届けたいんだ。ゆるせ…。
― 前庭海域中央/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
…何だ、今の。
[激しく撃ち合う砲撃音の中、奇跡のように届いた音に困惑したように眉を顰めた。
同時に「敵艦甲板で妙な動きが」の見張りの声に、部下が持ってきた単眼鏡で見た先の姿に]
――――――――!!
[青ざめた。]
― 前庭海域中央/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
…何だ、今の。
[激しく撃ち合う砲撃音の中、奇跡のように届いた音に困惑したように眉を顰めた。
同時に「敵艦甲板で妙な動きが」の見張りの声に、部下が持ってきた単眼鏡で見た先の姿に]
――――――――!!
[青ざめた。]
[ヴィクトリアを撃つ覚悟は、出来たか解らないが想定はしていた。
…だが。]
なんで…弟が…どうしてあの子が?
[領主とはいえ民間人の弟が、何故軍艦にと。
想定外すぎる事態に思わず顔を手で覆う。]
まさか…リアが連れて来たとか…
いや、それは…
[考えたくないと首を振る。
会いたくて、でも会いたくない相手が二人もいるかもしれないと。]
『帰らないつもりであっても、
自家からは離れられないものなのですよ。』
[ふと、酒の席の、楽し気なミリアムの言葉が脳裏をよぎった。]
ああ…少尉
本当にその通りだな…!
[ぐらぐら意識が揺らされるが、なんとか冷静な部分を叩き起こそうと。
弟という点を抜いて、ストンプ侯はウルケルの有力候補。簡単に殺して良い相手ではない。
気付かなかったら、沈めてしまったでも言い訳がたつ。でも
一端見つけてしまったらもう、自分にも他人にも、
言い訳が出来ない。
ぎ、と奥の歯が軋んで鳴った。]
荷を下ろして、人も降ろして、
それから…したかったんだけど仕方ない。
…あぁ、そういえば代将だったっけ。
[命令を飛ばした後、慌ただしい準備の中ふと、思い出して苦笑した。]
当たり前なんだが、どんどん上にいく。
[年齢を、その手腕を、考えれば妥当なのだが。
ふと口元が上がったのは一瞬、再び視線は前を向いて。]
主砲、副砲砲撃止め。
撃つ暇があったら速度に回す。
正面から、殴りこむ。
[その間も巡洋二艦が敵艦を追い、足の遅さを手数の多さで補う様に砲弾の浴びせる。]
信号弾を。
[速度優先の信号では、細やかな指示は出来ないが、単純な…狙いを片方に絞らせる事くらいはできる。
一体がヴァイスメーヴェの左舷側から迫り、砲撃がないのをいいことに進路を遮ろうと、道を狭める。]
/*
細かい事は(略)
と思いつつ時間の関係上えらい略したという自覚もある。
死ぬ前なので多少目をつぶってくれるとありがたいorz
(……上手く、止まってくれ)
[当たりが悪ければ死ぬだろう。
だが足が止まるだけで済むかもしれない。
それでも叶うなら、傷つかないでいてくれと想いながら、
榛は滑るように、海を走り敵艦へと//]
― 会戦海域北東/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[ヴァイからの砲撃により、一度は敵艦の包囲網から抜ける。
追撃に砲弾が飛んでくるかと思ったが、後方からの音は至って静かだった]
……?
[訝しみはするものの、考えている暇はないと、距離を取ったところで舵を右に切り、先程よりはスムーズに右旋回を行う。
砲撃があったのはその時。
ただ追っても追いつけないと悟ったか、速度が緩む旋回時が狙われるようになっていた]
小賢しいっ。
[艦体を揺らすヴァイスメーヴェを庇うように、ヴァイが敵巡洋艦の前に躍り出る。
敵艦2隻に対し、放つのは装填の完了した主砲1発と、直後に舵を右に切っての左舷の副砲3発。
しかしそれは片方の敵艦を足止めするに留まり、もう片方の敵艦がヴァイスメーヴェに接近するのを許してしまった。
舵を真直ぐに取り、加速せんとした矢先にヴァイスメーヴェの左舷側を敵艦1隻が塞ぐ>>423]
ちぃっ!!
[右へと舵を切るが、十分に速度も出ていない状態では微速の旋回にしかならない]
[舵を切るが故に加速も出来ないその隙に]
しまっ───!!
[前方を取られ>>424、ヴィクトリアは目を剥いた。
遅れて装填が完了した左舷副砲が、右へと艦首が揺れたのに合わせ、前方から迫り来る榛の巡洋艦へ火を吹く。
それでも止まらない榛を避ける術などなく]
[旋回していたために、榛の先端がヴァイスメーヴェの左舷先端へと突き刺さっている。
衝突の衝撃にヴィクトリアは舵に覆い被さるように倒れた]
げほっ…!
…状況…報せ……
[意識が飛ばなかったのは救いか、直ぐに身体を起こして咳き込みながら状況を確認する。
元々微速だったのもあり、ヴァイスメーヴェはほぼ停止状態。
その周囲を榛以外の敵艦を引き離さんとヴァイが牽制を始めていた]
悪い…ちょっと、離れる。
[傍らに待機していた、ヴァイスメーヴェの元々の操舵士に一度委譲し、ヴィクトリアは操舵室を出て甲板へと出る]
[深々と艦体に突き刺さった榛の角。
そこに向けて声を張り上げた]
ルカ─────ッ!!
[ウェルシュは近くに居ただろうか。
短い指示でも的確に艦を動かす手腕。
怯まず相手へと飛び込んでくる度胸と判断力。
榛に幼馴染が乗っていると、ヴィクトリアはほぼ確信を得ていた//]
―海域北東:第三艦隊 水雷母艦アストラ―
『アイグル少佐より、報告!』
[届けた連絡兵は最初、予想外にアストラが近くにいたことに驚いたようだったが。
呆然としたのは一瞬で、すぐさま大事な内容>>421を話し始める。
若干早口になっていたのは、ヘイゼルの様子が気になっていたからだろうか。
報告を終えた今 、若い兵の視線は海伝いの戦場──巡洋艦の周りへ気遣わしげに向けられている。]
ストンプ候が…。
[成る程、確かにそれは留意すべき事柄だった。
ロー・シェンは受け取った事実を噛み締める。
しかも…
ストンプといえば、ウルズの名字でもある。
彼女に縁の者が乗っている其の艦を、少佐は止めると言っているのだ。]
────… 何をするつもりだ、ウルズ。
[その答え>>424は、程なくして出た。]
[幼馴染みの二人がようやく、
長い年月を経て再会したことを
ロー・シェンはまだ知らない。
けれど…なにがなんでも相手艦を止めんと
正面から突撃した様は、
────… そう。
かつて聞いた彼女の覚悟と、似たものを感じたの*だった*]
― 前庭海域中央/第三隊 巡洋艦ヘイゼル ―
[それは戦場にこれ以上進むなという無意識の警告でもあり、
あいたいという言葉にできない願いでもあった。
ガアアアンという耳を打つ金属音に、めりめりと剥がれるような音が重なった後、爆発音が続く。とうとうボイラーが悲鳴を上げ黒煙をまきちらしていた。]
…。
[中に戻れという部下を振り切り、甲板の船首近くに居た身体は奥へと飛ばされ。
激しく壁に背を撃ちつけながらも、まだ息はあった。]
う……。
[気を失っていたのは僅かな間。
呻くようにして目を薄くあけると、ウルケルの巡洋艦に榛の衝角は深々と突き刺さり、周囲には血と煙の臭いと、慌ただしく動く人の姿が見えた。
だがそれはこちらも同じ。
榛は無残にも剥げ、鈍色を晒し、衝撃で死人を作り、今なお船体は揺れている。
怒号や悲鳴、慌ただしく駆ける人の足音が遠い中、無事だった部下らが走り寄り、体を起こすがそれを遮り、戻り脱出を指示を出す。]
後で行く。
私は、まだ、やることが…
[ふらりと部下の手をすり抜けるように、刺さった衝角がある方へと、故郷の船へと近づくと、
懐かしい声が、忘れられるはずのない声が届いた。]
っ…りあ
リアあああああっ!
[やっぱり乗ってたのか――そう思って泣きそうになった。
弟の声も聞こえてくる。そこに向かって足が、一歩と進んでいく。]
ウェル……っ
[どこかで駄目だという声がする。
それでも懐かしい声は、抗えない誘惑のようで。]
ばかあ!なんでそこに居るのよウェル連れて!
なんで……っ
[顔を抑えようとして、ぬるとした物が手にかかり、手を下ろすと指が真っ赤になっていた。]
ぁ…
[気付けば自分は血まみれで、片腕が変な方に曲がっている。
それなのに、不思議と痛くはない。
一歩、足は進む。懐かしい人に向かって。]
[もう一歩、出した足は前ではなく横に落ちた。
もう一歩、踏み出したはずの足は、後ろに下がった。]
……ぁ れ
[突き刺さった船の、互いの甲板はそれほど遠くはないのに。]
……… ………ぁ
[ぐらりと視界は空に向かい、
ドンという音と共に後ろに倒れた^]
/*
とりあえず死ねそうだー。
リアはほんとありがとうありがとうろこさんだろうこれ(
ウェルもロー殿もありがとう…!
ロー殿に撃たれたかtt
(さすがにこう、止めといた
― 会戦海域北東/巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[甲板には焦げと血の臭いが漂っていた。
悪天候たる霧雨や風があるにも関わらず、そこに留まっているかのように感じる。
榛が慌しいのと同様、ヴァイスメーヴェでも甲板に居て衝突に巻き込まれた者達の救助や後方船への輸送が行われていた。
ただ、ほぼ停止状態にあったのもあり、衝突箇所周辺以外の影響は思ったよりも少ない。
けれど、大きく穴が開いている以上、このまま交戦を続けるのは難しそうだった。
少なくとも、荒々しいヴィクトリアの操船には耐えられまい]
[叫び声に返る、懐かしき声>>438。
10年以上も聞いていなかったもの。
込み上げて来るものをぐっと堪える]
ばかばか言うなっ!!
ウェルシュはアンタに会いに来たんだろうが!!
[未だ姿の見えない声>>439に、込み上げるものを押さえ込みながら声を張り上げる。
足は当然、榛の方へ。
見咎める者も居たが、呼び戻す声は当然無視した]
[互いが噛み合い、ひしゃげた艦体の上を無理矢理登る。
ウェルシュが苦戦するようなら手を貸して、榛の甲板へと移り込んだ]
ルカッ───……!?
[ようやく会えると思った矢先。
甲板に倒れる姿>>440に絶句する。
その姿は衝突の衝撃の強さを物語っているようだった]
ルカああああああああ!!!
[堪えていたものが抑えきれずに溢れ出す。
傍らに膝をついて覗き込めば、零れる涙が幼馴染の頬に落ちた]
そんっ な、
やっと やっ と、
会えた のに ッ
[紡ぐ言葉は嗚咽に混じり、途切れ途切れに零れ落ちる]
[幼馴染の乗る艦を攻撃することに躊躇いはない。
それによってどちらかが死ぬかもしれないことだって覚悟出来ていた]
[自分達は軍人だ、後悔はしない]
[けれど]
[大切な人を護れず死なせてしまうことは、胸に大きな棘として深く突き刺さった**]
/*
思いの外恐ろしい症状が出る可能性があるようだ…<腹部強打
時間差で自覚症状が出ることもあるらしいので、伏線ストックにしよう。
/*
競り勝つ…ここはウェルシュの出番じゃないか!?[他力本願]
考えるのは明日にして寝よう、そうしよう…。
/*
あー、顔見て死亡確認展開になったんか…。
熱いが、キャラとするとやりきれないだろうなぁ。
あと、シュテルンはどうなったのか、今もすげー気になってる…。
(ここを突破しても、その後の問題がある。
この勢いだと大回りしか出来ないんだし、
何より水上戦力の基本は、遭遇した敵よりも強い事、
っていうのは習ったでしょ?
水上戦は不確定要素が大きいんだから、
無理な突破は止めるべき。
仮に突破するにしても、
操舵手の腕がよっぽど良いか、他より足の速い艇じゃないと。
そうなると、成功率は更に下がって――…)
[「だったら自分で操縦する」とか言っていたような気がするが、少しだけ、さっきの状況に似ていてる気がして懐かしかった。
王道と称された通り>>2:8、士官学校時代から教科書にあるような戦略を好み、結果戦略の面では8割ほど言い負かした。逆に直接の戦闘訓練の際には、8割ほど負け越したが。
幼馴染の口調がだんだん荒くなってくるのに、指摘されるまで違和感を覚えなかったのだからいかに長い時間一緒だったのかがよく解る。
良いコンビになるだろうと言われていたし、そうなるだろうと思っていた。
もう永遠に見る事のない夢だ。]
[動かない視界の中に、懐かしい顔が飛び込んできた。
急いで来たのだろう、息は荒く二人とも涙目で。
二人とも泣いてるのに、胸の奥が暖かい。
会いに来てくれたのが、会えたのが、ただ嬉しかった。]
…リア ウェル
[弟が覆うようにして体を抱きしめたので、
幼い時のように、包むように腕を回そうとしたら、
片腕しか持ち上がらず添えるだけになってしまった。
いつもは炭で汚されていたのに、今日は自分の血で汚している。
それに、背中が厚い。
子供の物ではない厚みに、薄く笑った。]
大きく なっ …
[大きくなったねといったつもりだったが、言葉が途中で掠れて。]
[会いに来たと、船を造ったと、あの約束の通りに
そう口にしたなら、それを沈めた事にごめんなさいと謝った。
手紙も来なかったと言われたらなら、それにもごめんと謝った。
弟にも手紙を書いていた。
だが三度綴った手紙に返事は帰ってこず、書くのを止めてしまった。
(宛先が家だから仕方ない、か。)
一番高い可能性は彼の母親が手紙を捨ててしまった事。
低い可能性は3度とも事故にあった事。
それよりずっと低い可能性は…弟に忘れられた事。
諦めずに手紙を書き続ける事も、幼馴染に確かめる事も出来たのだろうが、しなかった。
どの可能性が正しかったのか、結論を知るのが怖かったからだ。
3番目なんてありえなかったのにと、腕の中の弟を見て思い、思い出す。自分は案外臆病者なのだと。]
[倒れたわりに痛みは無いが、何故だか急速に眠くなってくる。]
はっ …はっ …ぁ
[もっと喋りたい事はあるはずなのに、
言葉の代わりに出るのは呼吸音ばかりで。
でもまだ、もう少しと。
ふり絞るようにぐっと、ウェルシュの背から手を離して、ヴィクトリアの肩近くに手を置いて。]
りあ おねが
…ロー殿に、伝え
第三かん隊 ろー・シェン・みーリン 代将 に
わたし は、
[帰りたかったけど、裏切りたくも無かった。
何方も選べずに、だからどちらも選んだ。
迷い悩みながら選んだ道の果てに、
ウルズと同時にウィズルカとして死ねるのだから。]
願い どおりに 生きた と
[後悔は、ない。]
リア
[視界の中から二人の姿が消えてゆく。
目は開いているのに、そこに燈る光が、急速に消えてゆくのに自分では気づかないが。
これが死かと本能で悟り。]
いきて
[それが、口に出せた最後の言葉。]
[それはまだ弟が産まてもおらず幼馴染と出会うよりも前の事。
父親に手を引かれてアンディーヴを訪れた事があった。
幼すぎて、なぜそこに居たのかも、
どうして父親と一緒だったかのかの理由も知らない。
ただ今ほど父親を嫌いではなく、
どこにでもいる親子のように手を繋いで、
ストンプとは違う街並みを珍しそうに下から見上げ、
時折だれかと会話している父親を大人しく待っていた。]
[誰かに頭を広い手で撫でられると無邪気に笑い。
もらった葡萄のひと房は、自分が半分。
背伸びをし、めいっぱい片手を伸ばして、
残りは父親と、葡萄をくれた人の口に運んだ。
疎らな記憶の帰り道、大きな父の手を握る反対の手には青色の切り花が握られていた。
青色の可憐な花は母親に渡すとたいそう喜ばれ、枯れるまでひっそりと母子の部屋の窓に彩を添えていた。]
[遠く離れた帝国の小さな部屋。
良く眠る老女の傍で咲いていた、青い花の花弁が一枚、
風も無いのにゆられて皺のある手にそっと、
重なるように落ちて―――**]
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