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選の儀の綴り は 柊の氷華 ジークムント に投票した
闇桜の魔 蒼月 フィオン は 柊の氷華 ジークムント に投票した
聖蓮の花神 マレンマ は 柊の氷華 ジークムント に投票した
雷華の僕 ルートヴィヒ は 聖蓮の花神 マレンマ に投票した
玲桜の燭 ナネッテ は 柊の氷華 ジークムント に投票した
譲葉戦ぐ風 は 柊の氷華 ジークムント に投票した
柊の氷華 ジークムント は 聖蓮の花神 マレンマ に投票した
柊の護花 コンスタンツェ は 柊の氷華 ジークムント に投票した
雷華の族長 ガートルート は 聖蓮の花神 マレンマ に投票した
聖蓮の射手 ノトカー は 柊の氷華 ジークムント に投票した
聖蓮の花神 マレンマ に 3人が投票した
柊の氷華 ジークムント に 7人が投票した
柊の氷華 ジークムント は村人の手により処刑された。
次の日の朝、柊の護花 コンスタンツェ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、選の儀の綴り 、闇桜の魔 蒼月 フィオン、聖蓮の花神 マレンマ、雷華の僕 ルートヴィヒ、玲桜の燭 ナネッテ、譲葉戦ぐ風 、雷華の族長 ガートルート、聖蓮の射手 ノトカーの8名。
― 戦舞台 対岸 ―
[夏の華と冬の華の衝突、視界をすべて白く染める霧が晴れて。
感じるのは強烈な浮遊感と身体を貫く冷気の痛みと。
気流にふきとばされて雲ひとつない空から差し込む太陽の光と。
それを眩く照り返す、黒睡蓮を思わせる黒銃の煌き――]
/*
あら、結構偏ったのね。
聖蓮組の勝ちだー。
リリちゃんとノトカー(敢えてこっち)の行く先に今からwktkが止まりません(
[バタバタと紫蓮の衣装が風を孕んではためいた。
丸めた全身は傷だらけだけど
その両手は強く銃をかまえていた。
気流にふきあれた雪溶けの氷が
にわか雨の空の様に、ぱらぱらと水の恵みをもたらして]
[再び戦舞台の大地にゆっくりと降り立ったとき。
そこには色とりどりの蓮花が美しく咲き誇っていた]
・・・・・・かっ・・・た・・・?
[雪溶けの柔らかい水が、暖かい陽射しを受けて
夏の海みたいにキラキラと光り輝いているその上に。
蓮の花はあかるく、まぶしく、その花を咲かせていた]
[身体がガタガタ寒い、それにすげえ痛い]
・・・・・・レンっ。
[完全にギリギリ、なんとかかんとかだ。
あれだけ大口叩いて恥ずかしいな…
俺は戦舞台の対岸を向いて、俺の神様の名前を呼んだ*]
/* 【※敗北パターンの供養】
― 戦舞台 対岸 ―
[夏の華と冬の華の衝突、視界をすべて白く染める霧が晴れて。
感じるのは強烈な浮遊感と身体を貫く冷気の痛みと。
――美しい銀で燦然と輝く氷華と、空で舞い散る赤い花弁]
/*
[先に限界を迎えたのは――――俺の身体だ。
例えレンの力を借りて、四君子と戦える力を得ても
絶対簡単には勝てないから、俺は力を温存して耐えようとした。
耐えて、相手の力を出来るだけ引き出して、銃に全部込めた俺の最大火力で飛ばす。
けど、やっぱり無茶しすぎたみたいだ。
元々人間の俺には負担がデカすぎた]
/*
・・・レン・・・ごめっ・・・・・・
[くそぅ…悔しいし、紺野とか、帰れるかとか、思う事は色々あるけど。
口をついたのは、レンへのすまない気持ちで、意識が途切れて…]
/*
[どしゃっ!と地上に再び落ちた時、俺の意識は途切れていた。
蓮の花が儚く舞い散り、力なく倒れ付してる俺の姿。
全身に幾つも刺さる氷柱は、熱量を押し通り穿たれた証明。
レンの姿がどうしているか、窺うすべはないけど。
その光景が十分に他の二華へも
この第一戦を制したのが両華のどちらであるかを知らしめていた。
あれだけ威勢よく勝ちにいったけれど。
結局、俺は凍れる氷華の銀色をした偉容の前に、負けたのだ*]
そいつぁ僥倖。
…否、寧ろ惜しくて敵わん。
[久方振りに本気で舞う気らしい魔神>>2:93に、変わらぬ笑みで緩く首を振る。
チリ、と長い赤灼の髪が騒めく。爛々と燃える琥珀が、愛し子を見るように紺青を見遣った。]
なにゆえ、今のお前と鍔迫り合うのが
[獣が唸るような笑い声を聴かせて。
しかし、隣の麗人に話題が移れば、その気配もすぐに和らぎ。]
これはこれは。
初めまして、だな、お嬢さん。まァ、楽しくやろう。
[また軽い調子で挨拶を返して、己の傍を振り返る。]
玲桜の燭 ナネッテは、雷華の族長 ガートルート を投票先に選びました。
/*
戦闘中にもジーク説得しつつで、ジークとの絡みに+して紺野の縁故復旧試みてたハルトだけど
これ負けたら紺野が縁故ブレイクだろうかとおもいつつのドキドキでしたとか。
まあ会話的な意味では、3dも冬華陣営との2回戦的なさむしんぐになるけど!
洋服つくろったり
銃にまた紅蓮ぺたぺたしたり
色々レンのおかんてきな事しながらいちゃいちゃしながらだけど!
レンのおかん。
選の儀の綴り は、闇桜の魔 蒼月 フィオン を投票先に選びました。
闇桜の魔 蒼月 フィオンは、雷華の族長 ガートルート を投票先に選びました。
闇桜の魔 蒼月 フィオンは、雷華の僕 ルートヴィヒ を能力(襲う)の対象に選びました。
― 戦舞台・対岸 ―
[――色取り取りの蓮花を見たは、引き伸ばされた刹那の時間か]
[直後、霧を晴らし寒気を打ち消しながら、紅蓮の魔弾が飛来する]
……――!!
[それは、常に悠然たる佇まいで地に足を着いていた氷華を、熱気と共に吹き飛ばす。
氷華が倒れると同時、寒気もまた完全に霧散した]
く、…………
[氷華は右肩押さえ身を起こす。
そこに穿たれたのは大きな弾痕。
術の媒介たる細剣は、呼び出さんと意識傾けても呼び出せぬ]
――敗北、か。
[そう呟く声は耳に届いたか否か、ハルトはこちらをもう見てはおらず、相棒の名を呼んでいた>>3*]
/* よし、それでは3dの投票先どちらになるか!
どちらが来てもおいしい。
今の所、まだどちらとも絡めてないから
いかにして全員と絡みにいけるか。
問題は3dで負けた側がいささか絡む機会薄いところである。
エピか、エピにいくか、或いは3d4dとかでチラチラ注目したりでアピールするとかそういう感じになるか。
だががんばる!
ようし、運命のダイスだーいっ!
そーうれっ!! 6(6x1)
譲葉戦ぐ風 は、雷華の族長 ガートルート を投票先に選びました。
紹介しよう。
我が剣、我が牙。此度お前の相手をするルートヴィヒだ。
[青年の腰あたりをぽんと手で押して、一歩前へ押しやる。
自慢気にふふんと鼻を鳴らして、両腕を組んだ。]
言っておくがな。
その喉笛、食い千切られても文句は言えんからな。
[ドヤァ。
と言わんばかりの顔で、馴染みの魔神に軽めの煽り。言わずもがな、油断すれば只では済まないであろう事はお互い様であろうことは肌でひしひしと感じていた。*]
聖蓮の射手 ノトカーは、闇桜の魔 蒼月 フィオン を投票先に選びました。
/*
いやあ…、良いペアでした。勝利、おめでとう。
ふかふかはすまんのう。こちらが本調子でなかったのも申し訳ないけれども、色々ログを合わせて頂いていて…。
[白き手を招くように伸ばしたその先、絡み合うように咲き誇る蓮花の一画から、柊の護花が飛び込んでくる]
その冬は何の為の物だ?
[静かに花神は問いを口にするが、答えは期待していなかった]
/*
考えてみたら、水と雷も相性最悪だよね。
ハルトくんはとことん相性の悪い奴と戦いたがる運命にあるらしい。
いや必殺技は炎属性だけど!
必殺技いがいは、紅蓮系は使えないから
ほんのちょっと炎属性上乗せされた通常弾丸か
水を展開して水ナイフかのどっちかである。
蓮の植物操作はあんまり使いこなせてない
/*
7:3!
蓮魔組の引き強いねー、おめでとうございます
柊さんペアもお疲れ様でした、柊さんの設定すげぇ気になります…絆されるの…?いつ絆されるの…?
[生有るもの、静寂を乱すものが煩わしいと、氷華が口にするのは知っている。だが、その言を聞く度、花神は首を傾げていた]
(ではなぜ、氷華は「生きて」いる?)
[確かに精霊たる氷華は「生き物」ではない。けれど、煩わしいと言いながら、王華の選へと現れ、従華を戦わせ、自らも戦いの中に身を置いている]
(ほんとうに、全てを煩わしいと思うなら、この世が滅びようと構わず放っておけばいい)
[そうでなければ、どこかへ消えて隠れるか…かつて水神がそうしたように]
[けれど、氷華は「ここ」に在る。]
[その理由を知りたい、と、初めて思ったのは…己の事を知ろうと、何度も尋ね、納得いかぬことには正面から疑問をぶつけ、その果てに、花神の内に、遥かな過去の想いを蘇らせさえした、紅蓮の魂持つ従華が故か]
[満身創痍なれど、痛みの色さえ見せぬ冷たい柊の護花の槍斧が迫る]
「紺野」
[花神は、従華が呼んだ娘の名を、口にして、錫杖を振った]
リーン…
[蓮鈴は鳴り、花神の袖から一輪の蓮花が飛ぶ、それは紅い光を抱いた薄紫の蓮…その内に抱いているのは、ハルトが、異界から撃ち込んだ、一発の弾丸]
[火薬が無ければもう使えぬ、と、ハルトが言ったその弾丸には、今は陽光の熱が宿り、槍斧を支える為にほぼ剥き出しになった護花の胸に向かっていく。凍てつくその身を溶かす灼熱と「彼女を元に戻したい」というハルトの願いを伴って]
[…向こう岸でみえたのは、決着の光景。
それも確かに身体を流れる涼やかな血で感じる、レンの息遣いがそこにある。
大丈夫だ。そう確信したから、俺は視線を戻して、歩き出して]
・・・氷華、あんた、たてるか?
[何とか勝利できたものの、やはり今改めてみても氷華の凄味はおっかない。
右肩を抑えてる氷華の近くまで寄り、そう片腕を出した>>+0]
[ その願いが届くかを花神は知らぬ。だが、異界の境を超え花神の力と混じり合った熱だけは、槍斧をも溶かして、娘へと届くだろう **]
雷華の族長 ガートルートは、玲桜の燭 ナネッテ を能力(襲う)の対象に選びました。
雷華の族長 ガートルートは、雷華の族長 ガートルート を投票先に選びました。
[ 全てが決着した、その後には、娘の身を両腕に抱え、蓮花の池に佇む、花神の姿 ]
[ 娘の意識はあったかどうか ]
やれ、ずいぶんと手こずったな...
だから冬は嫌いだというに。
[ ぼやくように、呟きながら、ハルトの呼び声を耳にする>>3表情は柔らかい* ]
蓮魔、何を――
[視線を向けた先、蓮魔が護花に為そうとしているのは攻撃ではなかった>>*3。
既に勝負は決した、故に攻撃の必要もないのだが。
蓮魔が何をするにしても、敗者たる氷華が手を出す謂れはない]
[焦燥の視線を蓮魔へ向けていた所に、ハルトの声が掛かる>>6。
差し出された片腕から、氷華は視線を逸らした]
捨て置け。
手を煩わせるような傷ではない。
[とは言え、白の外套に目立つ焼け焦げを押さえた手をどけることはなく。
両手とも使えぬ状態に、立ち上がる動きは鈍い*]
― 戦舞台 ―
[向けられる琥珀。>>4
対する紺青もまた、常には見せぬ熱を帯びる]
……ああ、まったくな。
俺も、そなたと刃交えられぬは、惜しくて仕方ない。
[強者と知るが故に、立ち合いたい渇望は尽きた例がない。
それを鎮めるもまた、常の怠惰の理由の一つ。
青年が押し出された後の言葉>>5には、ひとつ、息を吐いて]
……わかっておるよ、雷華。
そなたの選びし者、さぞかし牙は鋭かろう。
だが、俺の燭も一筋縄ではゆかぬ。
言うまでも、なかろうがな。
[口調は軽いが、纏う気配は刃のそれ。
かつて『譲葉』を駆け抜けし、『狂い桜』の気は、その態知らぬものには、如何様に映るか]
……『四君子』が一、『闇桜の魔』蒼月と言う。
此度の選……よしなにな、雷華のいとし子。
[さらりと名を告げた後、魔は一つ、息を吐き]
……さて。
若い連中の方は、どうやら決着もついたようであるし。
俺たちも、そろそろ動くとするか?
[闘舞へと誘う様子は、至極軽いもの。*]
[主に腰を押され、一歩を踏み出す。
その紹介に従い、軽く一礼を見せる。]
雷華が末席に加わらせていただきました、
ルートヴィヒ・ヴォルフガングでございます。
[以後、お見知りおきを。
そう、呟いて闇桜の魔を見上げる眼差しは、静かに鋭い。
もしも、傍らの女性が、初めこの世界に渡ったばかりの頃に、少女に名を尋ねられて男が答えた姓を聞いていたのであれば、その時と異なる名乗りに気付いたかもしれなかった。]
聖蓮の花神 マレンマは、闇桜の魔 蒼月 フィオン を投票先に選びました。
蒼月、さま。
[名乗りを受けて、その名を繰り返す>>9。
返す眼差しは、包み隠さぬ興奮に揺れる。]
よろしくお願い申し上げます。
[口元に浮かぶ笑みと共に、一礼を。
それから、誘いを受け、右手が握るは慣れたサーベルの柄。
チン、と軽い音と共に、鞘から引き抜かれる白銀。]
それでは。
[ん。? レンの力に揺らぎを感じた。何かしてる?
氷華の表情が動いてたが、俺の声に気づいたら目線を逸らした]
やだね。神様撃って放置したとか末代まで祟られそうで怖いんだよ。
……んんー。
[鈍いな。弾の摘出とかは素材的に不要だけど、両腕ふさがってる感じか。
少しだけ考え込む]
[それに実際、紺野の問題もあるし勝利してはいさよならじゃいかねえし…]
氷華、ちょっと動かすぞ? っと
[少しどうするか悩んでどうしたかというと、氷華を抱えちまおうと両腕を伸ばしたのだ。
問題は、『蓮の花に乗せて運ばれる』のと、こうして『野郎に持ち抱えられて運ばれる』の、より嫌がらないかもしれない方を選んだ。
つもりだ*]
ルートヴィヒ・ヴォルフガング。
推して、参る!
[かざす白銀は冷徹に。
黒手袋で覆われた左手の人差し指と中指を、揃えて伸ばし、指先で刃の背中、中ほどに触れ。
ばちり、散った火花に、銀の髪先がふわりと重力を無視して舞い上がった。]
[さてそんな頃だ。早くも次なる二華の闘武を始める闇桜と雷花]
やべっ、はやく戦域離脱しねえと。
げげ、あの軍人さん、最初みたときよりヤバい雰囲気でてない!?
[しかも対峙してるのは狩衣の方かよ
こりゃあいつらが戦闘してる間に、準備とかも急がなきゃな。
服の繕いとか、銃の再塗装とか、傷の手当とか、ああレンの服も繕わないと…]
/*
また6?
振り間違えてないよね?
3(6x1)5(6x1)3(6x1)3(6x1)1(6x1)5(6x1)
/*
>>17 少年
大丈夫だ、君ほどの変化はおそらくないゾ。
こちとら新しい扉も開いてはおらんからな。
性的な意味で(たぶん
雷華の僕 ルートヴィヒは、闇桜の魔 蒼月 フィオン を投票先に選びました。
/*
さて術( [まだ決まってない]
呪を紡ぐってことはしない予定なので、ライブで何とかなるかしらねw
蒼月に見せてもらったので、空中に足場作るのは出来ることにしよう。
ええと、後は防御を忘れずに、だったわね。
[女性が一瞬見せた戸惑い>>16には、男はちらりと視線をやるのみ。
尋ねられなければ特別説明もしない。
やましい所があるわけで無し、言い訳も無用と考える。
しかし、新たな名を名乗った男は、どこか誇らしげにその名を口にした。
それは、口元に浮かんだ仄かな笑みに、現れたかもしれなかった。*]
…………余計なことを。
[蓮魔が何を為したが、まだはきとはわからぬが、氷華は眉顰め独り言ちる。
その声はハルトに届いたか否か。
ハルトはと言えば、支えを辞したにも関わらず、まだその場に残っていた>>13]
私にそんな力など――……
……待て、どういうつもりだ。
[祟りがどうのを否定している間に、ハルトから腕が伸ばされていた。
人、熱を持つ生物との触れ合い。
激しく拒絶をしたかったが、そも逃げられるなら苦労もせぬ]
[結局、不服の雰囲気を全身から溢れさせながら、蓮の花の上へ乗ることになるのだった*]
[蓮魔が期待せぬ>>*0よう、無論返る言葉は無かった。
戦いの最中、強く問わなかったのであれば尚の事。]
『紺野』
[響く柔らかな声>>*3は、氷割れ温き湖面が顔出した上にも漣を立てるよう静かに蓮鈴の音と共に響き渡る。
蓮魔の袖から飛び出した薄紫の蓮は、紅い光を裡に秘め、飛来する。
柊の護花が構えた槍斧は、蓮を貫きその先の花を散らさんとしたが――
其れは終ぞ叶わなかった。]
[名乗りと共に向けられる眼差しは、静かで鋭い。>>11
古き魔神を前にしても、臆する様子を見せぬは流石、とは口にはしないが。
微か、上がった口の端が何より端的に物語るか]
……ほう。
刃の打ち合い、とはまた。
[音たてて抜かれる刃は、知らぬ形のものだが。>>12
文字通り、刃交えるとなればまた、熱は否応なく上がり]
[一輪の蓮花により、陽光に氷が融けるよう、冬から春へと刻移るよう、凍りついた鈍色の槍斧は融けて消えゆく。
氷は融け、命育む水に。
嚥下と共に、裡より鼓動を停め心も凍り付かせた、隷属の呪篭められた“氷の結晶”が>>1:215、背より翅の様な氷の結晶達を生えさせたとも言えたか。]
……ゆくぞ、白銀。
『狂い桜』が乱れ舞い、しかとその目に焼き付けよ!
[宣と共に抜き放たれるは蒼色帯びし、銀の太刀。
同時、周囲に舞うは桜の花弁。
抜き放つ動きに乗せての横一閃、それに伴い気が放たれる。
三日月思わす形の剣気は刃の鋭さを持って、対する青年>>*5へと向けて、飛ぶ。*]
[胸の柊の花の徴>>1:222こそ消えないものの、胸に到達した薄紫の蓮花は、紅い光を胸から全身へと広げさせる。
紅い光は熱く、熱く、この上なく熱いものだが、焦がすものでは無い。
灼熱でありながら、陽光>>1:212。
微睡む夏の花の柔らかき熱さ。
そして、少年の「願い」を伴うもの。]
――ッ
[熱さに耐えかねた様に、四肢のうち三肢を失った護花は途中で失速し、失墜した。
其れを受け止めるは、先程まで拘束を行おうとしていた蓮の茎や花か、最初から蓮魔が腕を差し出したか。
どちらにせよ、最終的に気を失い、胸の上に薄紫の蓮を乗せた護花を、蓮魔は両腕に抱き、余裕ある勝者の笑み>>7を浮かべたのだった。*]
[太刀抜き放ち、闘舞へ望む魔の姿。
それは、これまでの選とは明らかに異なるもの。
かつて対せし聖蓮であれば、その変化には容易く気づけるか。
先の選の際には、欠片も見せる事のなかったもの──魔がその身に纏う刃の如き気配と、紺青に宿る熱のいろに。*]
[まあ多分、どの道嫌がる顔をするだろうけどね>>+3]
どうもこうも、結構辛いんじゃねえか。
あんたがひとりで手当てまで全部済ませるの待つより
こっちのが合理的なんじゃないの?
[正直本気で怒ったのは確かだし、そもそも俺がつけた傷だけど。
…まあ気温調整は向こうに持ってった後でいいだろ。
レンがどういう顔するかが今から不安だけどな…
そうして氷華を運びながら、戦舞台を観覧できる場所まで離れる事にした*]
─ 戦舞台 ─
ま、我らが直に争わぬ為のこの舞台だ。
詮無きことよな。
[ひと息吐いて、魔神と従華たる青年の遣り取りを見守る。
瞬間。
ジリ、と短い雷鳴。傍の青年の銀髪が空気を孕んで膨らんだ。
緋色の獣の口角がきゅうと上がる。全てはこの為だ。今一度、どうしても、『この彼が見たかった』。
好いぞ。
音に出さず、言う。
征け。お前は、誰よりも、自由だ。]
ルート。
其れは太刀を使う。
闇と月明かりが味方をするぞ、目だけに頼るな。
[言い置いて、向かい合う彼らに背を向けた。
数尺向こうで揺れる、金の髪。>>16
戦に性別を持ち込むような生ぬるい性では無い。幼子でも無い彼女ならば、覚悟の上であろう。なれば。]
では。──『玲桜の燭』、ナネッテ・ナイトレイ。
我が名はガートルート。
四君子が一華、雷華・ガートルート・ミョルニル。
[ざわりと空気が鳴いた。
広がる赤灼の髪に、パリパリと稲妻が走る。
緋色の獣の右手が、首から下げた黒鉄のペンダントへと伸びた。
何かを象った、無骨な鉄の、塊。
それが────大きく、長く、形を変えていく。]
[ 気を失った柊の護花を抱き、花神は、滑るように、今は涼やかな蓮池となった戦舞台を降りる。同時に、幻のように、蓮池は消えて次の演者達へと場所を譲った ]
氷華の、気分はいかがかな?
[ ハルトが氷華を運ぼうとするのを>>+3見れば、にっこりと、それは楽しげに笑って声をかける ]
幽けき灯よ。────ひと差し、舞に付き合って貰おうか。
[天と地を砕くと謳われた、《雷神の
身の丈を優に越すそれを軽々と構え、緋色の獣は獰猛に、傲岸に──何よりも愉しげに笑った。*]
― 戦舞台外 観覧場 ―
[さて、戦舞台を降りてすぐ、蓮池は消える。
降りた先で、紺野を抱えたレンがその姿を現して…>>24]
レン、追い討ちかけんな。
[その邪神スマイルをやめなさい。
紺野を抱えてるから注意しながらだけど。
氷華にすげえいい笑顔を向けるレンの脛に蹴りを入れようとした*]
…………勝ったよ。
[ついで見たいになるけど、瞳でレンに向けた勝利報告。
レンも俺の気持ちに応えてくれたみたいだ。
少しだけ誇らしい気分も生まれた]
ダニエル!
[呼ばうと同時、生まれた火花が一際強い輝きを放つ。
刃先から生まれた金色の獣は、声ならぬ咆哮と共に向かう剣気>>*6を相殺した。
駆けだす雷獣と共に、3歩で詰める距離。
それ自体が腕の一部であるかのように、流れるような動きで振るわれる刃、躍らせ相手の右肩から袈裟斬りを狙うように斬りかかる。
自由を得た下肢で踏み込みつつ繰り出す剣は、相手を捕えて離さぬための業。
バチバチ、と刃が火花を放つと同時、背後からまわりこんだ雷獣が
[従華へ施した隷属の呪。
それは根本まで解除はされないものの、護花の全身を変質させていた支配の軛は、その大部分が陽光の力により溶かされた>>+6。
言いたいことは多々あるが、ハルトの手助けで移動している今、何を言っても格好はつきそうにない]
――ふん。合理的という意味ではそうであろうな。
[辛そうだったというのを第一の理由とされたなら全力で否定しただろうが、次なる戦いが始まろうとしている今、早急な移動が必要というのならば頷けた。
よって嫌な顔をしつつも、ハルトに運ばれ観覧可能な場へ]
[その途上、蓮魔から声を掛けられる>>24]
悪いに決まっておろう。
何故未だそなたらと関わらねばならぬ。
[護花とハルトが知己であるのを思えば当然の流れであるが、氷華はそれも関係ないとばかりに不機嫌に言を吐く]
それより、だ。
何故、今、戻した?
[蓮魔の抱える少女向け、一瞥をくれて問う]
再び異界門が開く時には、戻す手筈であった。
[完全に元に戻るか、はともかくであるが。
氷華がその心算であったことに偽りはなく、蓮魔を睨んだ**]
[ 氷華の不機嫌全開の態度に>>+8やはり花神は頓着しない。
ただ少しだけ表情と声音を柔らかくしたのは、ハルトの蹴りが身を掠めた効果だろうか?>>25 ]
其方の従華は、主がためによく戦った。
[ 腕に抱いたリリの姿を見て、そう断言する ]
この娘に痛みも感じぬほどの凍気を与えたは、其方であろ?
未だ、この娘は其方の従華、主としてこの手足、癒してやれ。
[ 未だ王華の選の一戦を勝ち抜いたのみ。王でもない花神の言葉に氷華が従う義務はないだろうが、恐らくこの点に関しては、ハルトも同意見の筈だった* ]
だから戻ってはおらぬよ。少々溶けはしたろうがな。
[ 肩竦め、氷華に>>+9示すのは娘に未だ残る白き花の刻印 ]
ふふ、其方が、そうも腹をたてているのを見るのは初めてだな。感情なぞ、煩わしいのではなかったか?
[ 揶揄うような声音は、しかしどこか柔らかいままだ* ]
[放つ剣気は、対する刃より生じし獣の咆哮にかき消される。>>*8]
……使い魔?
[振り切った太刀を戻し、己が識に照らし合わせて呟く間に、踏み込む一閃が右の肩を狙い、背後に回りし金色が牙を剥く]
……ふ。
中々に、速いな!
[至近に振られる刃を見ても、魔の浮かべる喜色は失われぬ。
ふ、と身を沈める事で狙いを外させつつ、左の手に取るのは薄紅の扇。
畳んだそれで落ちる刃を受け止めつつ、右の腕を後ろに回して迫る牙を自ら受けた]
……だが。
それは、俺も他者に負けぬ、と自負する所でな。
[牙受けし右の袖、蒼に滲むは鮮烈な──あまりにも紅すぎる、あか。
多くの力ある者の血を啜る事で得たその色は、名の由来出会った薄色を薄紅へと染め上げたもの]
故……遅れとるわけには、ゆかぬ……!
[宣の直後に牙を振り払い、その勢いをも乗せて、刃を下から上へと斬りあげる。
傷を負った事を感じさせぬ剣閃、その速き事は、文字通りの神速たるもの。**]
[ 氷華をからかいつつも、花神は、リーンと蓮鈴を鳴らす。その音に応じて、戦舞台の脇に大きな蓮が花開く。
...その色は純白 ]
ともあれ、其方等も少し休め。見物でもしながらな。
[ その頃には、護花も目覚めていたか。白い蓮花は彼等が乗ると、するすると戦舞台を見下ろす位置までその茎を伸ばした ]
[こいつも大概素直じゃないんだよなあ…>>+7
嫌な表情を隠さない様子は流石。レン以上にぼっち感が凄まじい。
……紺野の姿は慢心創痍で、正直みてられない位痛ましい。
だけど、ここは人間の世界じゃないんだし
こいつらは性格にすげえ問題があれど、神様だ。
だから、まだ安心できる、傷は治せるとおもう]
・・・・えっ、レン、紺野を戻してくれたのか!?
[何を話してる、始めレンと氷華の会話がわからず首を傾げたが。
どうやら紺野が従華解消ではなくとも、心を戻せた?様な事を訊いて思わず声をあげた]
・・・・・・・・よかったぁ・・・・
[ホントによかった。従華の問題はこの際あとでいい、紺野がちゃんと感情を出す事ができるなら、俺はそれだけでも今は・・・]
[・・・・・・さ〜〜〜って。俺とレンとの会話を思い出そう。
俺の知ってる情報。
1つ、従華となると俺達は人間じゃなくなる>>1:55
2つ、レンは自分が王華となりゃ人間に戻れるといった>>1:189。
3つ、紺野を元に戻すのも、王華となれば思いのままといった。
つまり?
レンの口振りは、王華になれなきゃ、人間に戻すのは難しいから
人間に戻りたきゃ、紺野を人間に戻したきゃ、勝ち抜いてレンを王華にする"しかない"と
俺は脈絡から普通にそう考えてた。ああ考えてたんだよ]
[うん。氷華はもう大丈夫だな。だから彼を降ろして、俺は
レンに歩み寄って、やさしく。そうやさしく。ぐわしとその胸倉を掴んで]
(なあ、レン、ちょっと説明してほしいんだが、いいかな・・・?)
おいてめえ、このクソ邪神、おもいきり騙しやがったな・・・?
[あっ、本音と建前逆転しちゃった。
案外良い奴だ、唯いいことわるいことヒトの感情とか知らないだけで、教えていけばいいとか
何だこいつ寂しいだけか、じゃあ、まあ今くらいはこいつを支えてみよっかなとか
いつかいい王華になっていけるやつかもとか
まあ信頼できるやつだとおもうし、こいつの従華でよかったかもなとか
俺の純情返せこんやろうっっ!!!
…………それがレンだったのを忘れてた……**]
[ 満身創痍の護花と違って、花神自身の傷は、すでに塞がりかけている。環境が、適切でさえあれば、花の再生力はヒトよりも、精霊よりも高かった ]
ハルト、其方も手当をせねばな。
[ 珍しくまっとおに、従華の身体を心配する台詞を吐いたところで、ぐわし、と胸ぐらを掴まれた>>33 ]
騙すとは人聞きの悪い。私は嘘は言っていないぞ?
[ にっこり笑顔でそれを言う時点で、明らかに有罪である** ]
─ 少し前・雷華の領域/浮島の邸宅─
そうか!気に入ったか!
不便があれば何でも言えよ!
[素直な礼に、『よかった』『うれしい』がまるきり顔に書いてあるような表情で男は破顔する。
上機嫌で茶を淹れていると、青年は少し落ち着かない様子で室内を見回していた。見慣れぬものが多いのか、興味を惹かれているらしい。
常より高揚した様子が子供じみて見え、愛らしいのでそれは好きにさせ。
椀に注いだ茶は、青年が生まれ育った
恐縮する彼の前に椀をひとつ、置く。]
構わんさ。
俺は族長だが、別に王様ぶって過ごしちゃいない。俺たちの中では、茶も飯も大抵年長者が注ぐんだ。
[茶に口を付けて、声音も穏やかに。卓の上に置かれた陶器の蓋を持ち上げ、中から小さな菓子を取り出した。
焦がした砂糖とバターの香り。グラシン紙に包まれたキャラメルを、口の中に放り込む。
舌の温度で溶かしながら、はー…癒されるぅ、呟いて卓の上に行儀悪く突っ伏した。]
この中は自由に歩いていいから、あとで好きなだけ見て回るといい。
扉の付いた部屋がひとつだけあるが、唯の寝室だ。使っていない。
…で?ルートは何か聞きたいことがあるんだったかな?
なんでも答えるぞ。
[片手で頬杖をついて、首を傾げる。
糖分も補給したことだし、骨董品の脳味噌を働かせる準備はそこそこ整っていた。*]
[初手の一撃が決まるとは思っていない。
あくまで小手調べ、あわよくばこちらのペースに巻き込めればという程度の狙い。
振るう刃は目標を捕え損ない、代わりに受けるは閉じた扇。
背後を狙った雷獣は、獲物の腕に食らいつくことに成功したものの、その穿つ牙から雷を流し込む前に振り払われ、離れた場所に四肢を使って着地する。
狼の姿に似た雷獣のたてがみを、バチバチと火花が伝って跳ねた。]
ッ、チ、
[流石、魔と名乗り、四君子に名を連ねる者というべきか。
見た目にそぐわぬ剛腕が、こちらの刃を刀で受け止め跳ね上げる。
その勢いを得てバックステップを踏みつつ、跳ね上げられた刃をくるりと護手でもって一回転させ、再度その柄を握り直して構えた。]
[同時につま先で大地を強く蹴る。]
ッハァアッ
[手首を翻し、サーベルを握る右腕は体の全貌を通して左前へと刃を向け、態勢を低くし相手の左脚をなで斬りにするを狙い、駆け抜ける。
同時に後方から逆側を、金色の獣が駆け抜けざま、右脚に雷の牙を穿たんとする。
雷華の牙、雷獣の牙。
双牙が雷電を帯び、狙いに迫った。*]
[放つ閃は対する刃を跳ね上げ、白銀は距離開ける。
背後より届くは、獣の奏でる火花の音。>>*11
剣閃の勢いに乗せて立ち上がり、くるり、その場で回る姿は舞うが如し。
動きに合わせ、花弁がふわりと舞い散った]
……やれ、まったく。
[紅に染まる袖を見やり、小さく呟く。
声音に滲むは、熱と喜色。
滲む紅、立ち上るのは桜の香。
その紅は、腕を伝って蒼纏う銀刃へと滴り落ちる]
……餌の分は、仕事をせいよ、桜月。
[呼びかけに応、と返すが如く太刀が震える。
紺青は、刃握り直して地を蹴る牙>>*12をひたりと見据える。
応じて駆ける雷獣の気配を感じ取りつつ魔は一つ息を吐き、左に手にした扇を開いて打ち振った。
場に留まる動きは、放たれる双牙を再び受けるかにも見えようが。
牙が捉えし姿は、その瞬間に漆黒に散り果て、消える]
……そう、立て続けに喰らう訳にはゆかぬのでな。
[漆黒が散るに合わせて響くは楽し気な声、一つ。
声の出所は、上。
扇の一振りにて生み出せし虚像と瞬時に入れ替わりつつ、魔自身は上へ跳ぶ事で双牙を避けていた。
ふわり、優雅とも言える挙動で白銀の背後へと降りた魔は素早く身を返しつつ、己が左に刃を流す]
……っせい!
[気合と共に、右へと向けて刃を振るう。
背を狙い、放つは横一文字の薙ぎ、一閃。**]
[太刀を手に、駆け始めた魔の帯びし熱。
その熱の一端は、与えし力を介して伝わるもの。
熱さの中に一抹の狂気を潜ませるそれは、太刀振るい舞う姿とも合わせて先に零した言葉──『戦気質は疲れる』の意を伝えるに足るか。
そうして思うままに舞える理由の一端──己が燭と定めし者が容易く手折られはせぬ、との信までは、伝わり切らぬだろうけれど。**]
我ら《雷華》は雷神が血族。
この身、この一振りは稲妻を帯びる。──己は、
[ぶん、と黒い戦鎚が唸りを上げる。
長柄の先端は鋭い棘。その下の鎚頭は、先が平らな円筒型を重ねた金属塊。片側は角を模した爪が伸びる。
円筒部に刻まれたルーン文字が、雷に反応するように淡く輝いた。
雷花の咲き乱れる陣羽織がばさりと翻る。
左手で軸を押さえ、背中を通して鎚頭側を逆手で支え。振り下ろすのみ、の構え。]
見ての通り、殴る穿つ砕く、以外の小難しいことは不得意だ。
先ずは小手調。──構えよ。
[放たれた声と同時に、ぐ、と男の全身がたわむ。
人の身では持ち上げる事も叶わぬであろう戦鎚は、しかし信じ難い程の速さで振り抜かれた。
宣言有りの一撃だ、避けることは容易いだろう。しかし。]
ゴッッ!!!!!
[ナネッテの足元辺りだった場所を、鎚頭が穿つ。地鳴りじみた大地の悲鳴と共に、半径二メートル分の足場が文字通り
砕けた地面『だったもの』が、風圧に巻き上げられパラパラと散る。追い討ちのように、打ち付けられた戦鎚に沿って稲妻が舞った。]
…と、こんな感じでな。
お前のような美人を
[あの蒼月をして飽きぬと言わせた人間だ。この程度で怖気付く筈も無いだろう。
挑発じみた初撃は、相手を煽るためのもの。
あの上空の足場から見せた強い視線。この人間の腹の内に宿る闘争心を、折れぬ意思を、見出すため。]
さァ、レディ。
"
[追撃の構え。
開いた距離を埋めんとし、得物の重さを感じさせぬ速さで疾走する。玲桜の燭たる彼女はどうでるか?
喰らえば骨まで砕くニ撃目が唸りを上げて振り下ろされた。**]
[郷に入っては郷に従え、という言葉があるように。
そういう文化だと言われてしまえば、従うほかない。
口にした茶は、紅茶に似たもの。
そして、主が手にした菓子も、見覚えのある者で。]
…存外、あちらとこちら、似ているのかもしれませんね。
[やはり文化の発展は同じような軌跡をたどる物か。
あるいは、どちらかが他方から輸入した形であるのか。
それは不明であるが、思ったことを口にすると、再度辺りを見回して。
そこに並ぶものたちも、己が知らぬだけでどこかの国に似たようなものはあったのだろうかと。
己のいた世界へ思いを馳せる。
聞きたいこと…と促されると、視線を主へと戻し、その姿をまじまじと眺める。
それから、問いを、口にした。]
私は、貴方にお会いしたことがありますか。
[これほどの強烈な存在感を放つ相手に出会っていれば、忘れること等なさそうなモノである。
しかし、どこか懐かしげな気がするのは、果たして気の迷いであろうか。]
貴方はまるで…
私の事を古くから知っていたような口ぶりです。
けれど、生身の私に出会える方法が、
他に無かった、などと仰る。
[問を口にし、金色を正面から見つめる。
それに対する、説明を求めるかのように。*]
どうだろうな。
神やら魔やら名乗る連中は御供えモンで腹一杯だったりするのかもしれんが。
俺は彼奴らと違って、肉の器持ちだからな。腹も減るし、血も流れる。
そういう奴らが興した流通は、大なり小なり存在してる。
[青年が口にした感想が、おそらく今手にしている茶や菓子に対してだろうとアタリをつけて。
己の感知し得ぬ何かに想いを馳せているらしい青年を、二つ目の菓子を口に放り込んで黙って眺めていた。
そうしていると、今度は己の上を滑る青銀の視線。彼が口にした疑問は、当然のもので。
男は琥珀を細めてそれを見つめ返す。]
その質問だと、答えはノーだな。
逆は、それこそ何度もある。
[懐かしいものを見るように。けれど恐らくそれは、男に取っては長い永い生の、ほんの一瞬の出来事で。
目の前の青年に取っては、人生における大きな部分を締める、出来事。]
とある
その国はずいぶん穏やかそうに見えたんだが、火の手は内側から上がった。
兵の殆どを乗っ取られる形で、元あった王家は十日と持たずあっさり堕ちた。
[何の話をしているかは、青年こそが重々承知のものだろう。
男は見ていただけだった。
ほんの少しだけ、手のひら一枚分だけ関わりを持った、傍観者。]
お前を初めて見たのは、その戦の最中だ。
俺たち雷華は、生き物の強い闘争心に惹かれる。稀だが、加護を与える事もある。
…俺がそのとき『付いた』のは、お前では無かったが。
[少しだけ、遠くを見るような目で。
誰を、何を思い出していたのかは、男以外に知るすべは無い。]
俺にとっては、たいした事もしてやれなかった"敗け戦"だ。
そんでも、終わった以上は並んだ首の数だけ、手向ける花は要るもんだ。
[戦火の鎮んだ戦場に。
悼む者の無い墓石に。
無数の"再会の約束"を咲かせるために、男は独り練り歩く。
そうして打ち捨てられたような冷たい石の上。彼岸と此岸を繋ぐ緋色の花が揺れる中で、再び彼と出逢ったのだ。]
戦さ場を駆けるお前は美しかった。
手負いになってもそれは変わらなかった。
動く脚を失っても、未だ消えぬ火を押し隠し生きるのを見るのは忍びなかった。
…どう話かけてみても、お前に俺は見えなかったようだが。
[変顔とかも相当やったぞ。まあ見えるほうが稀だからな。
肩を竦めて、茶化すような溜息。けれど、青年はどんな表情をしたとて、男はそれから目を反らすことはしない。]
ルート。ルートヴィヒ。
俺はお前が愛おしいよ。
もう一度、お前が自由に野を駆けるのを見たかったんだ。
[すいと手が伸びて、青年の銀の前髪を掬った。そのまま、指の甲が頬の上を撫で落ちる。
慈しむようなその動きは、彼が拒まなければそのまま何度か繰り返されただろう。*]
[捉えた、と思った。
双牙は獲物に食らいつき、引き裂こうと顎を開く。
しかし、食らいついた瞬間に、その姿が掻き消えた。>>*14]
ッ、
[聞える声の出所は、頭上>>*15。
まるで幻のような虚像と、本体の区別はつけられない。
しかし、声が出されるのであれば、話しは別だ。
男は空いた左手で大地を捕え、全店するように体を反転させた。
身体の前に構えた刃が、ギン、と鳴る。
受ける手首に走るは衝撃。]
ッ、く
[刃を支えるように、峰に沿えた左の指先から、バチンと火花が生まれ、刃が帯電する。]
これしき!
[流石に、一撃が重い。
揚々と弾き返せるそれではない一撃を受け、背中が大地を抉る。
しかし一撃を耐えきると、攻撃の主を強い眼差しで捉えた。
男を支えるように、雷獣がその背に寄り添う。
それを確認してから、男は左手を右の腰へと伸ばした。**]
[蓮魔が抱える少女。
服は乱れ、四肢のうち三つは彫像の如く砕けていた]
……そうか。
[感情の乗らぬ声で、しかし否定ではない返答を蓮魔>>26へ返し]
そなたの指図することではないわ。
[やはり苛立つような態度を見せつつも、護花の身を蓮魔から受け取る。
肩の傷は応急的に氷で塞いだものの、まだ自在に動かすとはいかず、ほぼ左腕のみで少女の背を支えるような形となった]
面倒が増えたことに変わりはないではないか。
[程度はまだわからぬものの、心身の支配が緩んだことは確実。
目覚めた時の反応は、完全な隷属者としてのそれとは異なっていることだろう]
[とはいえ、まだ徴が残る以上、召喚主として従華の傷を癒すことは可能であった]
氷よ、従華の欠けたる身を埋めよ。
[低く呪を唱えれば、少女の失った手足を模るように、氷が現れ接続される。
人肌に似せてはいるが酷く青白いそれは、しばらくすれば少女の身へ馴染み、不自由なく動かせるようになるだろう。
生身でなく精霊に近い従華の身であるからこそ可能な治療であった]
[そうして治療を施している間に、蓮魔から揶揄の声を掛けられる>>27]
……知らぬ。
敗北で気が立っているだけよ。
[答える声は、やはり不興を隠さぬもの]
或いは――紅蓮の熱気に中てられでもしたか。
[ぼそ、と付け加えた言葉は相手に届いたか否か。
ほぼそれと重なる形で、蓮鈴の音が響く>>28。
眼前に開く蓮花の色は純白]
もはやこの場に用はないのだがな……。
[文句は言いつつも結局は成り行きに逆らえず、護花と共に蓮へ足を踏み入れる。
その傍らで繰り広げられる、聖蓮の主従のやりとり>>33>>34]
騙し討ち? 頭を下げて云々とは何だったのだ。
[誠意の欠片も見えぬ蓮魔の笑顔を、心底呆れた顔で見やった**]
……っ!
[薙ぎの一閃は狙いを捉える事はなく。
触れる刃のぶつかる音が、高く響く。>>*19]
ほう……中々に。
[刃に走る電流に紺青を細めつつ、魔は太刀を引いて後ろに下がる]
俺の太刀を凌ぐ、か。
ふ……さすがは、雷華の選びし牙よの。
容易く折れず、意を貫かんとするか。
[一撃に耐え、臆する事なくこちらを見据える瞳。>>*20
見返す紺青と、紡ぐ声音には感嘆のいろと]
……中々に。
滾らせてくれる。
[更に増した、熱の響き]
[支えるように雷獣が添い、左の手が動く。
何が来るのか、何をなさんとするのか。
対する者の全力を見たい、と願う『狂い桜』は、太刀を構えてその挙動を追い]
……来やれ。
俺を噛み破ろうというなら、力の出し惜しみは禁物ぞ?
[笑みと共に、向ける言葉は誘いのそれ。**]
[稲妻走る赤灼の髪、彼の手の中で巨大化する鉄の塊。
対するナネッテは何も持たず、着の身着のままに自然体で立っている]
…ふ、ふふ。
流石四君子の一、と言ったところかしら。
まさか神話の神まで出て来るとは思わなかったわ。
[これだけの強大な相手を前にして、ナネッテは笑みを浮かべた。
勝てないとは思わない。
勝たなければいけないのだ]
どこまで行けるか───いえ、超えてみせる。
[目の前に困難が立ちはだかっても諦めない。
自らを高め、何度も乗り越えてきた。
それはこの世界であっても変わらない*]
────……ッ!!
[注視していたが故に彼の身体が撓む>>*17のを確りと見た。
振り下ろされる速度は、戦鎚の重量を無視したかのように早い。
宣言があったために飛び退くことは出来たものの、地面に残した爪痕は流星が衝突したかのようだった]
……なぁんて馬鹿力。
褒めてくれるのは嬉しいけど……甘く見ないで。
[驚きは隠せないが、この光景を見て引き下がる気は毛頭無い。
余裕めいた表情の相手を睨め付け、ナネッテは左腕を前方へ翳すように持ち上げた。
型と言う型は持たぬ、無造作にも見える動き。
軽く半身を取れば、振動で揺れた右耳の耳飾りがしゃら、と鳴った。
周囲には変わらず、桜の花弁がちらほらと舞っている]
[不敵に笑み、疾駆してくるガートルートを見据え、タン、と草履で地を踏む。
あれをまともに受けるは消耗の元。
振り下ろしに合わせ身を右前方へと揺らし、掲げていた左腕を後ろへと払うように流した。
身体の位置を逆の半身へと半回転させると、その眼前を神速の速さで戦鎚が通り過ぎる。
風圧に逆らわず身を後方へと飛ばした後、くるりと後方回転をして宙に足を向け、何もない空間を思い切り蹴った]
[草履の裏にあったのは桜の花弁。
それを足場として再びガートルートの下へと迫る。
地を抉る戦鎚から瓦礫が飛び散りナネッテを襲ったが、白単衣の袖を翳すことで顔への到達を最小限に留めた]
はっ!!
[袖を打ち払い視界を確保すると、再び宙にある花弁を蹴り速度を増し。
身体を捻りミドルキックを繰り出した。
狙うはガートルートの左頬**]
[闘舞を開始して間も無く、身の内から熱が湧き出るように溢れてくるのを感じる。
何事かと思ったが、それが与えられた力から滲み出ていると知ると、熱が何から齎されているかを悟った]
(は……これは疲れるわけね)
[じわりと身に染みる蒼月の狂気。
これを伝えぬため、彼は戦神とは異なる一面を常に出しているのだろう。
ナネッテ自身を取り込もうとするそれに、く、と喉奥で笑いを零した。
呑まれるものか、と内と外、両方で戦う決意をしたのは、短い笑いからも伝わろう*]
其方の方に用が無くとも、私には聞きたいことがあってな。
[ この場に用は無い、という氷華に薄笑みのまま告げる。ハルトに胸ぐら掴まれたままでは、威厳にも真剣味にも著しく欠けてはいたが ]
ハルト、そう怒るな。
柊の護花は、我が僕には非ず。そこに手出し出来なんだは本当のことだ。
あの娘に届いたのは、私の力ではなく、お前の熱よ。
[ 花は陽光を浴びて開くもの、その熱を内に取り込みはしても、自ら熱を産むことはない。それが出来るのは紅蓮の魂を持つヒトの子のみ ]
[ 言い訳めいて明かされる真実は、ハルトの気勢を少しは収めさせたか ]
ともあれ、お前にも手当は必要...
[ 花神の右手が挙がり、白い指が、すい、と、従華の顎を持ち上げ、その目を覗き込むように顔を近づける ]
[ ハルトは逃げようとしたか、固まっていたか、どちらにせよ、花神は、その唇に ]
滋養にせよ。
[ 小さな甘い蜜飴を、押し込むようにして含ませた ]
[ 花神が眷属となった、その身には、蜜飴は直接に回復の薬となる。
極寒にひび割れた肌を戻し、痛めた内腑の痛みも和らいでいくだろう ]
[ やがて花神の瞳は、戦舞台の上へと移る ]
やはり雷華...
[ 闇桜の従華と対峙する、緋の獣を見つめ漏らした声は、どこか複雑そうに揺れていた* ]
[追撃を覚悟し構えた刃は、思いの外あっさりと引かれ>>*21、呆気にとられるより先に、背中の雷獣の助けを借り、体を跳ね上げ起き上がる。
片膝を付いたままの低い姿勢は、即座に大地を蹴り次の一歩を踏むための構え。
かけられる言葉>>*22にぞくりと駆け抜けたのは、人ならざるものに対峙した、畏れか。
まるで牙を剥いた獣のように、男の口角が釣り上がる。]
…俺に与えた一瞬の間。
後で後悔すれば良い!
[吠えると同時、右腰のホルスターから小型拳銃を引き抜いた。]
[抜くと同時にトリガーをひく。
本来であれば、あくまで隙を生むための武器で有るそれは、ダブルアクションでノータイムの射出も可能にしてある。
その分精度は落ちるが、威嚇には充分…まして、今は。]
マリー!
[彼女が憑いている。
その名を口にした刹那、背後の雷獣が掻き消えた。
同時に銃身にバチリと火花が散り、弾丸に乗せて飛び出すはスパークを帯びた電気玉。
一直線に、獲物を狙う。]
行けッ
[電気玉は多少よけた所で狙う敵を追尾し宙を駆ける。
そして何処かにぶつかった所で弾け、中から金色の魚が姿を現した。
魚は周囲に電磁場を発生させ、物理法則を狂わせんと尾びれを揺らした。**]
おまえ、何でそうやることなすこと悪役なのかな!?
「無事にかえりたくば戦え」とか
「やつをすくいたくば戦え」とか
「私は嘘など言っておらん」とか
てめえ魔神か魔王志望でもあんの!?
あそこの狩衣にでも弟子入りしてこい!
いや寧ろてめえのが氷華よりタチわりいわ!
もっと正直に誠実になれ!
こういう時は神妙な顔でごめんなさい!
両足は正座、膝上には漬物いし、縄でしばって!
熱く煮えたぎる鉄板の上で三つ指つくのが紅蓮に伝わる正しい謝り方じゃあ!!
[大体せめて他の四君子の前でくらいもうすこししゃんとだな!
ああっ、氷華の奴呆れてるぞ!折角の俺の言葉も意味半減以下じゃねえか!
気分としては、そうだな、うん。
「お友達がみてるでしょ!もっと賢く良い子になさい!」と
外面の張り方を幼稚園小学生のわが子に躾けるおかんの気持ち。
やはり氷華もレンも、人間視点の情緒の何たるやを知るには時間がたりねえ。
特にこのバカは絶対気を抜いたらいけない。
氷華のこれからは、紺野がどういう感じか次第でもあるんだけど]
[そんな事を考えていると、件の張本人から宥められる>>38]
・・・・っま、まあ確かに?
結局、氷華も氷華で最後には戻してくれるつもりだったとしても
他の四君子の契約に割り入るのが簡単な事じゃねえのはわかるよ。
でも、俺、結局はなにもおもいつかなかったし・・・
[レンの云う事は抽象的な神様の領域のそれで、逆に俺には理解できない。
たく。こいつ担いでんじゃねえだろうな>>39。
こういう時に限って、調子の良い事を言いやがって]
・・・・・・そりゃ。 ドーモ・・・・
[こいつ変なもんでも食ったか、紺野に頭でも打たれたのか。
そんな事を思いながらそそっ、と視線を逸らす]
[結局、調子の良い事を言われてる気はするが、それ以上ここでレンを追求する気も殺がれてしまう。
う、うん。そうだよな。叱るだけ反省するだけが情操教育の何たるかじゃねえよな。
褒める所は褒める、良い事は良いのだと受け入れる度量もあわせてこその]
えっ? それじゃあレン、悪いけど手当てたの・・・・
[右手の白い指、やっぱりこいつ指は綺麗なんだよな。
黒い色素全部、腹んなかにいってんじゃねえの、て位に魅入られる程綺麗で・・・]
[そう油断していたから]
・・・・・っんむ・・・・む・・・んん!!?
[唇に押し込まれる、甘い飴、あれ、デジャヴュ・・・]
["今回は"熱くないし苦しくない、心も身体も元気100倍!]
……で済むわけねえだろおおっ!!
はじめてならず二度までもっ!!!
おまえはまたっ!!おまえはっ!!
[逆効果で、結局また暫くは煩くさわぎたてていた。
奪われた大事な二番目は、心も身体もリフレッシュする花の味でした*]
/*【バイト募集 育児教育】
募集内容:腹黒魔神様の教育兼ツッコミ係
要項:性格難ありの子を立派な神様にするため、鋭いツッコミのできる方を募集してます
募集人数いちめい、人間神族、種族問わず、あかるくたのしい譲葉の未来のためにひとつのいのちを矯正教育してみませんか?
経験・無経験も不問です!例えおなじ情緒教育の必要な神様であろうと、子供といっしょに育っていきましょう!
お電話番号 第14界層 譲葉世界
お住所 聖蓮の領域 セントラルフラワー
0000-××○×-○△△○
お申し込みは お近くの領域セントラルフラワーにて!
ふ、は。
成程、あの朴念仁が入れ込む訳だ。
[最小限の動きで追撃を躱すナネッテ>>*27に思わず笑いが溢れる。
神話の神の名を知りながら>>37、それに臆せず寧ろ熱を帯びるその目。溢れんばかりの闘志は、男にとって酷く心地の良いものだった。]
む?
おお、先刻の足場か。
[ナネッテが虚空を蹴り跳躍する。>>*28
先程氷華と蓮魔の戦いを観戦していた際に使っていた足場の応用だろう。]
/*
敢えて、押し込んだのが指でか舌でかは書かなかったわけですがww
ハルトくん、二番目ごちそーさまw(^人^)
[捻りを加えた蹴りが顔面へ向かい飛ぶ。
地を砕いた鎚頭はそのままに、左手で長柄を立ててその脚を受けた。
只の人間とは思えぬ重みの衝撃を戦鎚の柄で殺し、空いた右手でその足首を掴む。]
失礼、レディ。
[にんまり笑ってそのまま、遠心力を乗せて彼女の身体をぶん投げる。
後方の木の幹に激突する前に、恐らくこの従華は体勢を立て直すだろうが。長柄を握り直して、ナネッテを投げた方へと距離を詰めた。*]
[跳ね上がり、体勢整えた白銀の表情に、魔の笑みは深くなる]
……生憎と。
後悔など、逐一していては、
[咆哮>>*29に返すは、永き刻を生きるが故の在り方の一端]
さて、何を見せてくれる……?
[抜き放たれたものに馴染みはなく、僅かに眉が寄り。
紡がれる何者かの名、応じて消えし雷獣の姿に、魔はひとつ、息を吐く]
……飛び道具……か?
[火花宿りしそれから放たれる電気玉。>>*30
とっさ、横へと身を翻すも、それはこちらに追い縋る]
なれば……!
[未だ左の手には薄紅。
開きて打ち払わんとするより先、上げた手を電気玉が掠める。
痺れめいたものを感じるは刹那、紺青は直後に現れし姿に僅か、見開かれた]
……は。
中々、面白いものどもに懐かれておるようだな!
[現われ出でるは金色の魚。
それが尾を振る仕種に合わせ、周囲に気が満ちるのが感じ取れる]
……しかし。
この程度で俺を、俺と桜月を捕えた……などと、思うてはおるまい?
[ざ、と薄紅を一振り、呼びだすのは蒼く透き通る花弁。
それは、これまでの選においては、一度たりとも具象しなかったもの。*]
[舞の最中、微か届いた笑む気配。
それは、熱に酔う『狂い桜』を震わせる]
…………。
[音を届ける事はない。
ただ、笑う気配は伝わるが]
(……まったく持って……)
[飲まれず、屈せず、意志貫かんとする在り方。
畏れ敬い、ただ従うを選びし者たちとは違う煌きは、魔を惹きつけて止まぬもの。*]
[護花は既に意識を取り戻していただろうか。
未だ眠ったままなら蓮花の上に横たえ、しばし思案した後、外套を脱いでその体の上へ掛ける。
単に乱れた着衣を隠すため、といった風の無造作な動き]
もはや選に関わりなき者に、何を聞くことがあると言うのだ。
[薄い笑みと共に告げられた言葉>>38に怪訝な顔をする。
四君子がこのように言葉交わすのは稀と、少なくとも氷華はそう認識していた。
ハルトとの対話が蓮魔の心境を変化させた>>*2とは知らぬこと]
[護花を縛る氷を僅かにでも解かした、ハルトの熱>>38。
他者の施した隷属の呪を破るなど、そう滅多なことではないだろう。
その言葉に、蓮魔とその従華へ向けた眼差しは、僅かに和らいだ――
のであった、が]
本当に、何をやっているのだ貴様らは。
[従華が主に説教を始めたかと思えば、手当と称して何やら親密な触れ合いを眼前で繰り広げられた。
異界でのその行為が持つ意味を知らぬ氷華は、それ自体は無表情に見詰めるも、騒ぎ立てるハルトにやかましいと呟き]
初めてだとか、二回目だとかに意味があるのか?
[何かその部分は重要らしい>>49と気付き、訊ねた]
[さて、ハルトは少しは静かになっただろうか。
蓮魔>>43の言葉に釣られるように、氷華も戦舞台を見る。
蓮魔の呟きの意味は知らず、氷華の興味は別の所にあった]
随分と楽しんでいるようであるな。
[片方は飽きたなどと言いながら、幾度も王華の選を辞退した者。
他方は実力者でありながら、これまで選には加わらなかった者。
しかしこの瞬間、闘争の中においては、二者とも心から愉悦しているように見えた]
王華の選など――所詮は強者の闘争の場としてしか、見ておらぬということか。
[彼らの内面までは読めぬ、けれど。
闘争の結果として得た王の座など、彼らには顧みられぬものではないか――
王華に上り詰めることのみを口にしてきた氷神は、僅かに目を伏せた*]
[ナネッテは元より身体を鍛えていたため、力の発現は主に身体強化と言う形で現れた。
ボルダリングにより培われたのは、腕、足、腹筋、背筋、そして指。
詰まりはほぼ全身が強化の対象となる。
故に接近戦、中でも手足を直接使う徒手空拳が戦いのスタイルとなった。
間合いが狭いために攻め手にあぐねることもあるが、そこは宙を駆けることでカバーも出来るだろう]
ッ!!
[ガートルートの左頬を狙った足は、戦鎚の柄に阻まれ、更には足首を彼の左手に取られてしまう>>*32。
戦鎚を難なく扱う膂力により円を描くように投げられ、頭から木の幹にぶつかるような軌道で飛ばされた]
くっ、
[僅かにかかる横回転に更に力を加え、足を木の幹へと向ける。
膝を曲げ衝撃を和らげながら、草履の裏で木の幹を踏みつけた]
…ほんっと、馬鹿力!
[タン、と木の幹を蹴ると、ナネッテは一度地面へと降りる。
着地と同時に大地を蹴り、距離を詰めるガートルートに対して白単衣の左袖を掲げて擦れ違い様の殴打を狙った*]
うん、元気になったな。よしよし。
[ 大騒ぎする従華の様子に>>49とても満足気に頷いた花神は、案の定、ハルトの言いたい事は全然まったく理解していない ]
ふむ、回数の何が重要なのかは、私も知らぬな。重要なのか?
[ そればかりか、氷華の疑問に乗っかって、自ら問いを重ねる辺り、魔神呼ばわりも仕方ないかもしれない ]
[ やがて、氷華の視線も戦舞台の上へと移る ]
祭りは楽しむものであろ?...と、其方に言っても解らぬか。
[ 闘争の高揚を愉しむ風情の闇桜と雷華は、氷華の理解の外にあるらしい、と、花神は笑い ]
だが、私には、其方の方が解らぬ。
氷華の、其方、何の為に王華となろうとする?
[ 先に仄めかした問いを、ここで口に出した ]
全てを凍らせ氷雪に埋もれる千年を氷華のもとに、と、其方の従華は言った。
だが何故、それを望む?
命と熱とを厭うなら、其方自身が自らを氷に閉ざせば良かろうものを。
何も見ず、何も聞かず、何一つ感じず...其方が造り出した従華のように在れば良い。
何故、戦を勝ち抜いてまで、世界を変えようとするのだ?
[ 氷華に答える義務は無かろう。ただ尋ねたいから尋ねるだけ、と、柔らかな花神の声は顕している* ]
…、ぅ、ン……。
[欠けた三肢が、柊の氷華の手>>+11によって傷を癒される。
意識は揺蕩いの侭に、欠損が埋められたという感覚の様なものが伝わった。]
ここ、は……
[白蓮の上、長衣を掛けられ>>+14頃に、漸く薄っすらと目蓋を開く。
辺りの声は先程から聞こえてはいたけれども、意味がはっきりと伝わりきりはしておらず。
辺りの喧騒に幾度か瞬き、焦点が像を結んだ先には…、]
[俺はといえば氷華の淡白といえば淡白すぎる無反応に嫌な予感を覚える]
……おい氷華っ。
あんたもしかして
紺野に妙な事とかはしてないだろうな!?
[さて、俺の知らない譲葉知識第二段、他の従華はどうやって契約したの?
氷華が驚くでもない無表情を貫くものだから、それが譲葉では普通=皆してる事と普通に考える]
女の子の紺野にんなことしてたら……
[コイツ召喚して女の子の大事なそういうの奪ってたら絶対タダじゃ…]
こんっ…… ……
[そう俺が振り向いたとき、思い切り、目があってしまった。
いつの間にか目を開けてた紺野>>+19
・・・・・・何時おきたの?*]
ッ、
[鈍い痛みの様なものが胸に走る。
ズキリとしたものではなく、鈍い痛み。
ぼやけ痺れる様な其れは、呑まされた氷の結晶の余波か否か。
背中に生えていた氷の結晶は、その殆どが融けていたろうか。]
何…、ハルト君も、そんなこと……
[まだ何処か、状況を掴めていない様子で呟く。
片手で胸を抑え、半身を起こそうとすれば外套がズレ。
胸元は、やや大胆に開いている状況だったりした。*]
ッはは!褒め言葉だな!
[馬鹿力。繰り返し罵られれば>>*37高らかに笑い。
ナネッテは距離を取らずに向かってくる。ならばこちらは、と、浅めに踏み止まり長柄を掴んだ左肘を突き出す。戦鎚の支点となる右手を半身を捻って後ろに引くと、無骨な金属塊は地面すれすれに草を薙いだ。]
これではどうかな、ッ!
狙うは脚。
緋色の獣は、一撃で沈める心算で一気に下から掬うように獲物を振り上げる!*]
[苦しそうだ。まだ現実感の為さそうな、置きぬけみたいな感じだ>>+20]
も・・・!?
おい氷華てめえ!
すました顔しておきながらまさか女の子の大事なの!
知的で冷静な顔しときながらムッツ・・・ うおっ。
[紺野に向けた視線、肌色面積、ぶんっ。と顔を背けた。
バサリと蓮の上着を脱いで、そのまま紺野に無言でぶんなげた]
/*
みなさんほんと返信が早くていらっしゃる(ひれ伏す
あとねアレです、PCではなくPLが他所様のPCである女の子の柔肌に傷を付けるのに躊躇うのですどうしても
/*
てゆーか、氷華ペアには、こんな漫才コンビに巻き込んでごめん、と心から土下座っておく...一番クールなペアだったに...
バトってる闇桜、雷華ペアにも、背景がギャグすぎて申し訳ないけど...
/*
ガートルートの右から背を追う形で滑るようにも、左から迎え撃つようにも見えるのよね。
もうちょっと方向分かりやすく欲しいかしら。
そんな私も殴打をどちらに、とは書いていない←
あ…、
あな、た…、この…ッ、
[ハルトと視線がばっちり合ってしまったが、その彷徨っていた視線の先が次に氷華を捉えれば、意識が次第にはっきりしてきたのか、何か言いかけて]
[ハルトの上着>>55が降って来た。]
[咄嗟に受け止め、きょとん、と、ぼんやりの中間の表情をしていたが、意味する所に気付けば、す、と該当箇所を隠す。]
……、良いよ、
[恥ずかしさと怒気の孕む複雑な声を出した。*]
祭り……ふん、祭り、か。
[神の一柱としてその単語を知らぬではないが、氷神にとっての祭りは厳かに祈り捧げるもので、騒ぎ楽しむような印象とはかけ離れている。
そして氷華は、王華の選にもそのままその性質を当てはめていた]
[その思考を読んでいたのか蓮魔は笑い、そして先の問いを口に出す>>51]
……面倒な問いを……!
[敗北した以上、沈黙のまま去る心算であったが、どうやらそうもいかぬらしい。
長い瞑目の後、観念したように口を開く]
――そなたは、正しい者が強いと思うか?
[作法に反し、質問に質問を返す。
返答は如何なるものであったか、それを聞くだけの間を置いて、氷華は語りを続けた]
この世の王となる者は強者。弱者が影響を及ぼすことなど出来ぬ。
もしも正しくない者が王たらんとするならば、その者の勝利を阻み続けるか――
それが叶わぬならば、如何なる者が王であろうと、耐え凌ぐだけの力を身に着けるしかあるまい。
[かつて千年の冬にさらされ、枯れた花を知る蓮魔はその言葉をどのように聞いていたか]
[返答はやや、蓮魔の疑問>>52とずれてはいたか。
その言葉を聞き、思案するように瞑目して、フン、と息を漏らす]
かつての氷華は、それを体現した。
いや、真意が何処にあったのかは、私も確かには聞いていないが。
勝利した以上は容赦はしない。あの方はそういう王であった。
[自らを凍りに閉ざせ、という蓮魔。
確かに、そうする道はあったろう――力を継ぐ際、先代も示唆してはいたが。
だが、氷華は氷雪と同時に、苛烈なる冬の神でもあった]
あの方は言っていたよ。
王華の全力を持ってしても、この世は滅びはしなかった、と。
[『氷華』を継いだ者は、薄い笑みすら帯びて、語る]
雪に閉ざされた世を詰まらぬと評する者もいたが、そうではない。
雪の中にあっても身を寄せ合い、必死に抗おうとする様は、この上なく美しいものであった。
[雪ではなく、雪の中の常緑――
それを得るために出した犠牲は、計り知れないものであろうが。
『氷華』を名乗る氷神は、それを否定することはなかった*]
[意識が覚醒しだしたか、氷華の奴に何か言いかける様子の紺野>>+22
その様子や言葉は、今の所、呼ばれた時に久々にみた紺野と変わりはなさそうで]
……えと。その、紺野。
久しぶり。俺のこと、わかるか?
[紺野も複雑そうだが、俺も俺でそこそこ複雑なんだよ。
後ろ手で頭を掻きながら、紺野をみて*]
……分かる、けど。
[ちらっと、片目でハルト>>56を見た後]
まだ少し、意識がはっきりとしない
かな。
・・・・・
ノトカー君
[ほんのささやかな意地悪を言葉にして。
戦っていた記憶まで無いという事は無いけれども、記憶の混乱が収まるまではもう少しだけ時間が掛かりそうだった。*]
妙な?
儀式はしたが、妙なことをした覚えはないな。
[ハルトの詰問には平然と答える。
が、護花の呟き>>+20により真実は知れてしまったか]
……ふん。ようやく目を覚ましたか。
[ハルト君、と名を呼んだ辺り、やはり記憶や精神に掛けた縛りは緩んでしまっているようだ。
今はまだ惚けているようだが、意識がはっきりすれば面倒なことになろう。
肩を竦めている所に、再びハルトの詰問>>55]
確かに記憶や感情を奪いはしたが……他に何かあるのかね?
特に娘だから特別なことをした訳でもないぞ。
[性別は関係ないだろう。
現に男同士の主従でも似たようなことはしているようだし]
[ハルトが脱いだ上着を護花へ投げる。
視線を向ければ、何か言い掛ける護花>>+21と目が合った]
――こうなるから嫌だったのだ。
[ハルトの上着を受け止めた護花。
しかし何故か彼女はこちらの外套を使うらしい]
何を言っている?
私としては、疾く着衣を直して返して欲しいのだがな。
[不機嫌に言ったが、果たして意識取り戻した従華は従うだろうか*]
[放つ電気玉が指先に触れ>>*34、バチリと弾けた刹那、踊り出す金色の魚。
掌程度の小さなその身で、尾びれを振るい、獲物を絡め取ろうとするが]
…まさか。
[そう簡単に攻撃が届くなどとはゆめゆめ思っていない。
溢れ出す花弁を眼に捉え、男は深く息を吐く*]
[うっ… そういや俺、偽名つかってたんだ>>+27]
は、ハルトでいいから、ハルトで…
ごめん。
俺もまさか紺野がいるとは思わなくて
久しぶりだからさ。
[そもそも、あっさり偽名が神様にバレてる以上
これ以上名前隠す必要性があるのか、なかなかの審議が必要な気がする]
[紺野が氷華の外套を使うなら、適当な所でまた俺は上着を羽織るけど]
・・・・・・紺野、変な事されなかったか?
いや、記憶とか感情とかそういうのとは別枠。
どうやら、譲葉のカミサマてのは
俺達の想像から斜め上いくことを平気でやる時あるからな。
[冷静に心当たりはなさそうな顔してる氷華も胡乱気にジトジト見る。
こちとら、うちの魔神様という巨大な前例があるから、何か隠してるかも知れないし?]
[駆ける最中、ガートルートが戦鎚を後方へと引く>>*38のを見る。
相打つ形になるとは理解せど、駆ける勢いは止められない]
ふっ!
[地面スレスレを走る戦鎚の軌道を見て、擦れ違い様の殴打は一旦諦める。
代わりに掬い上げる軌道の戦鎚に対して、跳ね上がりながら掲げていた左袖を振り下ろした。
袖の奥、平手に宿るのは渦巻く闇の塊。
それを戦鎚の面へと叩き付け、直接叩かれぬよう壁の役目と為した]
ッ、くぅ…!!
[しかし雷纏う戦鎚の威力を相殺させることは無理で、ナネッテの身体は戦鎚により上空へと跳ね上げられてしまう。
ビリビリと、防ぎきれなかった雷と、己の意思ではなく宙を舞う身体に走る空気抵抗が体勢を整えることを阻んだ]
[強い衝撃で意識が飛びそうになる。
そこに滑り込むように染みてくる、蒼月からの熱]
ッ、 こん の …!
[思わず零れた声は蒼月にも届こうが、それは抗う意思を持つもの。
熱の侵攻を利用して意識を保ち、それ以上の侵入を阻んだ]
─── んの程度でっ…!
[じわりと身を蝕む熱が意識を戦いへと引き戻す。
戦舞台の遥か上空へと跳ね上げられた身体を強引に回転させ、草履の裏に花弁を沿わせた]
墜ちるもんか!!
[ひとつ、ふたつ、みっつ。
上空から真直ぐに、三度踏み込みを行い、落下速度を加速して行く。
眼下にただの点であったものが徐々に緋色を示し行き。
袖から出した両手を頭上で合わせ握り込むと、彗星の如き勢いで駆け落ちて、ガートルートの頭を狙い振り下ろした。
ただ、実際は狙いの精度が高くないため、握り込んだ両手は彼の左肩へと落ちる*]
[尾を振るい、こちらを絡め取らんとする小さき魚。
紺青が見据えるはその向こう、それを操りし者。>>*39]
……何れにせよ。
[す、と太刀持つ右手が横へ上がる]
俺が退屈と同等に嫌うのが、束縛であるが故、な。
……囚われる訳には、ゆかぬよ。
[薄く浮かべる笑みに滲むは、艶のいろ]
……月下に舞え、
蒼き桜月夜に、紅添えよ。
[詠うように紡ぐは呪。
それに応じ、蒼き花弁が渦を巻き、舞う]
……蒼桜、月刃!
[放たれる言霊に応じ、蒼き花弁は刃の鋭さを帯びて、舞う。
触れれば裂け、紅散らす花弁の舞が廻る魚をその先の白銀を狙い渦巻き。
その只中、蒼を纏いし者が地を蹴りかける。
横に向けた太刀はかける最中にくるり、返され下へと向かい。
下方より、斜めに駆け上がる一閃を放たんと、舞う。*]
その……、
自分で戦っていた実感は無いけど
そこの冬の神様に変なものを呑まされて、戦うことになったのは覚えてる。
[暫し躊躇った後、リリは話し始めた。]
……
変な話だけど、戦いに駆り出された事は怒って無いの。
自分がした事だなんて言う実感は無いけど、私があんな動きが出来て、神様と戦い合えるほどの力を持って……ファンタジーの世界のお話みたいな経験だったからかもしれないけれど。
(でも、それとこれとは別。)
[唇に曲げた指を当てる。]
……嫌です。
[一言一言区切るように、氷華>>+29にはっきりと。]
ハルト君は、まだ戦いがある筈です。
貴方は負けたんだから、貴方のコートを使って何かおかしいですか。
[ズレた外套を遠慮無く羽織った。
尤もそれは、怒りに任せたものだろう。]
ふむ...そも、正しさの基準は、皆違う故な。
[ と、知ったのは、つい最近だが。氷華の問い返しに、花神は薄く笑う ]
だが、この『譲葉』...ひいては王華の選においては...
「正しい者が強い」のではなく「強い者が正しい」と言うが正解であろうよ。
私も思わなかった。
……久しぶりだったね。
[ハルト>>57>>58に微かに笑んで。]
ハルト君が、ふらふらとご飯に誘われて何処かに行っちゃった後、寒い思いと痛い思いはしたかな
[絶対零度の眼差しで、横目半目で力を与えた冬神を見る。
凍柊の領域での凍死寸前体験、柊型の氷による激痛体験など。]
身体と心を戦いに相応しく変えるんだって、
口移しで……変なものは呑まされるし。
[リリの躰から、凍気が揺らめいているのは気のせいではないだろう。]
本っ当に、腹立つどころじゃないけど。
それくらいだよ。
ハルト君の方は無事だった?
[ハルトの蓮の上着を返しながら、気遣わせないように微笑んだ。*]
[ 続けられた話は、先の氷華の千年の冬に、どのような意図と意志が働いていたかという話 ]
成る程
[ 花神は表情変えぬまま、それを聞き、小さく吐息をつく ]
最悪を思い備える、か、いかにも冬の神の考えそうな極論だな。
[どうやって呑まされたかが気になるんだよっ!>>+30
…なんて云い掛けたが、逆にこれ以上言及すると俺自身ややこしくなりそうだから、そこで追求を諦める事にした。
氷華をギッ、と睨んで釘を刺す事は忘れないけど]
あれ、意外だな。
紺野、荒事とかは普通に嫌がりそうだと思ってたけど。
[後、従華になる時点で、一度人間と別存在と化してる事とか。
いや、これはもし知らないなら知らぬが仏ともいうか…]
……ハハッ。
結構昔と変わんないんだな、紺野。
[遠慮なく羽織るズレた外套、不満と怒りは物申してるけど、大丈夫だろう。
結局俺は、後の事は三人の様子を横目に認めながら、上着から繕う為、蓮の茎をより分けた**]
[ だが、花神が問いたかったのは先代ではなく、今ここに在る氷華の意志。
それは、先代の氷華への想いとも取れる言葉と共に語られた ]
つまり其方は、その美しさをもう一度目にしたかったと?
[ そういうことなのか?と、小首を傾げる。怒りも嫌悪の色も、その声音には無かった* ]
チ、
[雷魚の操る磁場では彼を捕えることは出来ぬらしい。>>*42
予想の範囲内とは言え、そのことに小さく舌打ちを一つ落とすと、サーベルを構える。
雷魚は己と相手のちょうど間に、男を守るように揺蕩うが。]
ッ―――!
[鋭く迫る花弁に飲まれ、あっさりとその姿は掻き消えた。
一拍遅れ、魚同様花弁に飲まれた男は、顔面を守るようにサーベルを握る右の腕をかざす。
鋭い花弁は男の軍服を裂き、その内側の肌に細かい傷を刻んだ。]
『闇と月明かりが味方をするぞ』
『目だけに頼るな』
[戦の始まる直前に主にかけられた言葉>>23が、不意に脳裏によみがえる。
同時に、襲い来る花弁の音とは異なる、大地を踏みしめる音を耳が捉え、とっさにバックステップを踏んだ。
同時に、皮膚の表面を切り裂いて駆け上がる刃の切っ先。>>*43
左の肩から右下へ、斜め掛けに上体に巻きつけたワイヤーが、僅かながら防御の役割を果たし、ほんの僅かに切っ先の軌道をずらす。
そのまま強く大地を蹴り、背後へと距離を取ると、流れるように右腕を振るい、剣の護手で刃を弾いた。*]
言ったろう?
我が身は雷──、"墜ちよ"。
[バチン。
空気を裂く派手な音を立てて稲妻が舞った。
娘は左手から繰り出した闇塊で戦鎚から受けるダメージを相殺する。>>*40しかし、殺しきれない衝力が彼女を空へ打ち上げる。
その瞬間その身に走ったであろう雷に意思を奪われた身体は、しかし奥歯を噛むような声音共に舵を取り戻した。>>*41]
『墜ちるもんか!!』
[見上げる上空、響く声に緋色の獣の笑みが深くなるのはもう仕方がない事で。]
応、来い。
[落下の慣性よりもずっと速い突進と、走る衝撃。]
…っ、ぐ、…!
[狙いは頭だろう。衝突の瞬間に芯を逸らして直撃を避ける。狙いのブレもあろう、しかし組んだ両手は男の左肩を捉えていた。
確りと地を踏んだ左の踵が鎮む。
恐ろしいほどの衝撃は、流石はあの魔神の従華と言ったところか。]
だが、ここも己の間合いよ…!
[獣が牙を剥く。
あっさりと戦鎚を手放した男は、ナネッテに距離を取るのを許さず右手で装束の胸倉を掴んだ。
左手で娘の腕を抑え、そこを支点に背負い投げる要領で、背から地面に叩き付ける。
ナネッテの回避は間に合ったろうか、いずれにせよ再度得物を手にして崩された体勢を整えるつもりだ。*]
[護花から返って来たのは、はっきりとした拒絶>>+31。
眉をひくりと動かすも、強引に奪い取ることはせず]
勝手にするがいい。
[どうやらハルトを気遣っての言葉だったらしい。
それに加えて意趣返しか。
特に反論するでもなく、ただ一枚薄着になったことで余計に目立つ焼け焦げに嫌そうな視線を向けた]
[ハルトと会話しつつ、護花に向けられる極低温の視線>>+32。
直接何か言われるでなければ、それに反応することはせず*]
[蒼の花弁は、魔自身の分身。
秘めし月闇、その具象。
変質叶うはそれに由縁するもの。
刃の鋭さ帯びて舞い踊り、傷を刻んだ花弁>>*44は淡く、紅帯びる。
他者の血を得てその色違えし、魔の在り方そのままに]
……ちぃ、浅いか!
[乱舞に紛れて詰めた距離は、応ずるが如き後退によって再び開かれる。
辛うじて届いた太刀の切っ先は何かに滑り、深く刻むには至らない。
なれば、と思うと、白銀が地を蹴るはほぼ同時。
流れるように振るわれる腕、護手が刃弾く音が高く、響く。>>*45]
……やって、くれ、る!
[口調は僅か苛立つ風、けれど声音の熱と喜色は損なわれない。
弾かれ浮いた太刀を引き戻しつつ、柄に両手添え。
取りし構えは大上段]
……はっ!
[低く放たれる気合と共に、太刀を振り下ろすが。
構え替えからの流れにより、隙が生ずるのは避けられぬもの。*]
…………、はぁ。
[自分が思う分では、小さく、呆れた溜息をつく。]
(この神様、何だか子供っぽい。
言いたい事があるなら、はっきり言えば良いのに。)
半分に切り裂いて返しましょうか?
[半分にすれば、確かにリリの身を覆い、かつ氷華の右肩の弾痕を覆う事も出来る(バッドな)アイディアだったか。*]
[「強い者が正しい」。
そう口にする蓮魔>>59に一瞥を向ける]
ほう。
ならば、強い者が何をしても、それを正しいと受け入れる、と?
[それは純粋な疑問。
『氷華』の名を継いだ者は、先代への強い反発もまた感じていたが故に]
[先代の意志はひとまず伝わったらしい>>60が、ならば当代はと問いを向けられる>>62]
……半分は、その通りであるな。
[特に否定的な様子のないその声へ、やや間を置いて答える。
美しさ、強さ、そうしたものを、過酷な冬を齎すことで確かめる。
『譲葉』では神の在り方も多種多様であるが、氷華はそうした役目の神として、自らを定めていた]
もう半分は――……
[躊躇いの時間は長かった]
――ふん、これを聞くからには、次の対戦も必ず勝つのだぞ?
[蓮魔が此度の選で王華となれば、少なくとも四君子として再び当たることはない。
この真意を知った上での対戦は絶対に避けたかったが故に、そう前置きして]
間違った者があるなら止めよ。
正しき者が力を付けて上に立て。
単にそう示したかっただけよ。
[『間違った者』を放置せず倒す意志がある者ならば、少なくとも幾らかは『正しい者』に近くはあるだろう。
つまりそうした者を四君子の位置まで持ち上げるか、もしくは四君子にそうした意志を持たせるため。
つまり王華を目指すという言葉の、半分は
――もっとも、そう気を回さずとも、氷華を倒すという意味では既に満場一致しているようだがな。
蓮魔め……。
[護花>>+35の内心までは読めなかったが、意志が戻った途端にこれかと眉間に皺を寄せる。
その仕草も同様の意見を彼女に抱かせたかもしれないが]
いや、いい。
この傷程度はすぐ直る。そのまま持っておけ。
[神の着衣なのだから、半分に切り裂いた所でいずれ修復は出来ようが。
傷をさらすより不格好な印象を与えることは間違いないだろう*]
/*
いやー書いてて思ったけどさ。
結局強い奴って、こんなの関係なく勝手にやるよね?
まあ割と、先代止めなかった闇桜が狙い撃ち的な批判ではある。
(遊びとか戦闘そのものを目的にするからそういう奴が勝つんだよ、と)
/*
いや、そもそも「先代がわからせているはず」だから、私がそれをやる意味がなくなっちゃってるのか。
先代が考えてたこと抜きにすると、後はこいつが究極のどマゾって結論しか残らないんだよなぁ。
(つまり、先代の贖罪のために、おんなじことやるよって喧伝して嫌われてる)
それは絶対に口にしない、というかかっこつけようとした結果かっこ悪くなってる感ある。
・・・・・
[ 暫し、間が空いた ]
なんと、まあ
[ そして、花神は呆れ果てたと言いたげな声をあげる ]
そこまで箱入り...いや、氷入りであったか、氷華。
[ これだから、冬の神は、と、また呟いて ]
其方、少しは、外を見よ。何も異界とは言わぬ...そうだな、とりあえずは、そこな闇桜の魔と、雷華の獣の戦いぶりを、最後まで、な。
[仮に氷華から>>+40頷かれても、じゃあ切り裂きましょうかと言う程、リリも鬼では無かった。]
…………。
では遠慮無く。
[内心で、そこまで悪意溢れている神では無いと位置づける。蓮魔との会話を聞いていれば、それは尚の事理解る。]
………ッ、ん のっ!
[両手を顔の横の地面に添え、草履で地を強く蹴る。
腹筋も使って逆立ちの要領で跳ね上がると、その勢いのままガートルートの顎を蹴り上げた。
助走や溜めが無い分、威力は然程ではないだろう。
跳ね起きて後は、宙をくるりと回転し、足から地面へと着地する]
間合いだからなんだってのよ。
互いの間合いなら、殴り合うだけでしょ!
[体勢を整えるのは向こうが先か。
戦鎚の動きを警戒しつつ、至近にあるうちに追撃せんと掌底を相手の胸目掛けて繰り出した**]
なら、知る努力もしなきゃ。
間違っているかも、正しいかも、
自分以外を知ることから始まるでしょうに。
貴方が間違っているかどうかなんてのも。
[対話を耳にしながら、そう小さいながらも口にした言葉は、何処まで氷華に届いたろう。**]
[弾き飛ばした刃は重く、受け切れずに体勢が崩れる。
堪えるように後方へ、踏み込んだ脚で大地を捕え。
ぐ、と下肢に力を籠め、右手のサーベルで防御の構えを…
額の上で、太刀を受ける構えを取り、狙い違わずつばの際で受け止める。
受けた刃の峰に左手を添え、そして。]
ダニエル!!
[バチリ、と黒手袋の指先の振れた箇所から火花が散り、そして金色の獣が生まれた。
雷獣は男の意図をそのまま汲むかのように、相手の喉笛を狙い、食らいつかんと
/*
現時点でのリリ視点では、冬からすれば、冬は別に「間違い」では無いんじゃないの?という話。
他の生命にとってはアレだけど。
あとやっぱり、自分の良きものは探したり、殆ど死に絶えさせる以外の道を探して欲しいなって思ってそうかな。
四君子が一であるという意味、今一度、その目で見るがいい。
私は、闇も獣も、凍れる冬も大嫌いだが...
[ 月夜の桜は美しいと、怠惰な闇桜は語り、緋色の獣は獲物を屠る牙を持ちながら、小さき花精を見逃した、そして冬の神は ]
雪に耐え生きる命を美しいと思う心が其方にあるなら、
其方が真意を隠して戦う必要が、本当にあるか、知ることが出来ようよ。
ふふ、其方の方が主より余程賢いな。
柊の護花...いや『紺野』。
[ 少女が小さく口にした言葉に、花神は楽しげに笑み浮かべ ]
其方にも、褒美をやろう。能く戦った故な。
[ その手に、ハルトに含ませたと同じ蜜飴を手渡そうとする。
口移しでないのは、一応従華の機嫌を気遣ってのことだったか** ]
[斬り下ろしの一閃は、向こうの額の上で止められる。>>*52
甲高い音に合わせ、手にした太刀が唸るような音を立てた]
……騒ぐな、桜月。
食らいたくば、打ち破れ……!
[対する者の紅求めて唸る太刀を叱咤するのに、何かを呼ばう声が重なる。
バチリ、と響く火花の音]
……っ!?
[火花より生じしは、金色なる雷獣。
至近より、喉笛狙う牙に紺青が細められ──]
[紅が、散る]
……っは。
ああ……まったく、まったく。
[知らず、零れ落ちるのは嗤う声]
……楽しゅうて、仕方ない、な……!
[声に乗るのは一際強い狂気と熱。
その響きは、艶やかささえ帯びるもの]
[雷獣の牙が届く直前、競り合いから力を抜き、僅かに首を巡らせた。
それにより、喉笛裂かれる事こそなかったものの。
牙は右の肩へと喰らいつき、桜の香を持つ紅を滲ませる]
……は……はは。
っははは……。
[紅を滴らせつつ、魔が浮かべるのは、笑み。
笑う声は、無邪気ささえ感じさせる表情には似合わぬ艶と狂気を帯びているけれど]
ああ……久しいな、この感触も。
喰らい喰らわれ、己が存在を賭けて征く。
ただひたすらに高見目指し、狂い咲きし頃以来だ。
[遠い過去を懐かしむように呟いた後。
魔は問答無用、とばかりに喰らいついた雷獣を打ち払い、刃を引いて後ろへと飛びずさる。
蒼の花弁が、慕うようにその周囲を舞った]
……とはいえ。
彼の時の如く、ただ喰らうだけ……という訳にはゆかぬからな、今の俺は。
[言いながら、緩く構えを取る。
提げる型ではなく、胸の高さに上げた、己が左に切っ先向けた太刀を両手で捧げ持つが如き構え。
蒼く煌く刃越し、白銀見やる紺青は鋭くも、楽し気で]
……我がいとしき燭との約もある故。
出し惜しみは、できぬのでな。
[さらりと問題発言的な何かも交えつつ、力を高める。
闇より生じし蒼桜が周囲に渦を巻いた。*]
なんだその表現は。
[石頭、氷頭との揶揄には平然としていたものだが、そこ>>63には反応する辺り、思うことでもあったか]
外、とは……何を言って……。
[異界という意味でない外なら、氷華も散々見てきた。
しかし――他者を拒絶し、決して互いを理解しないままでは、真に"見た"と言えるのか。
そんな氷華に、蓮魔が示したのは眼下の戦い]
……まあよい。他に見るべきものもない故な。
[不服そうではあるが、一応は蓮魔の意に従う心算らしい]
[蓮魔との会話に、護花は何を思ったか。
横から掛けられる言葉>>+42に]
何を、そなたに口出されなければならぬのだ。
[数千年単位で年齢の違う娘にすら、そう言われるらしい。
そこに忸怩たるものはあったが、むしろ意識に引っ掛かったのはその先の言葉]
私は――……
[否定される覚悟は幾重にもして来たのだが、そうではない言葉に二の句が継げず]
ふん。妙な時に目覚めよって。
[話を全て聞かれた今となっては、強引に否定に持っていくことも出来ない。
ある意味、拒絶以上に恐れていた状況であった]
それも、結局は強者の……
――まあ、良い。
今は否定を重ねるのも無駄であろう。
[結局の所、千年前に影響を受けたであろう花神がこの反応では、拒絶を前提とした戦いなど無意味だったということになる。
怒られる方が余程いい、とはこのことか]
…………。
[蓮魔が護花――紺野へ呼び掛ける声>>65は聞こえていたが、何も言えないまま、不機嫌な眼差しを眼下の戦舞台へ向ける。
ご褒美という発想に、冬神と花神の差を見せつけられつつ**]
ッち、ィ
[蹴り上げる爪先が避け切れず顎を打つ。
咄嗟に上向いて逸らした為、脳を揺らすには至らない。
くるり回って身を起こした相手は、直ぐさま距離を詰めた。戦鎚を構えるには数瞬足りず、また振るうには近過ぎる。繰り出された掌底を左手で払い、体を反らして受け流そうとする。
しかしその左手に一瞬走った鈍痛に、払い切れなかった拳が胴を掠める。
ダメージは然程ないものの軍服の金具が弾け、男は目を丸くして、戦鎚片手に地を蹴った。距離を取り、肩を回す。]
『玲桜の燭』、か。
暇人め。いったいどれ程の力を与えたら人間の
[ぷらぷらと左手を振る。
骨が砕けた訳では無いが、確かに芯に痺れが残る。
速度と重力の乗った
こいつは困った、
[その、肌の更に下。]
愉しくなっちまう。
[亀裂のように罅割れた隙間から、僅かに覗く緋色の鱗のようなものに、対峙する従華は気付いたかどうか。]
りの術も、闘うすべも、まだあんだろ?
だったら、
[放電に揺らめく赤灼の髪。
口調は雑に、もうその笑みの獰猛さを隠しもしない。
再び手にした戦鎚に、パン!と耳を劈く音を立て稲妻が落ちた。
バチバチと雷を纏う得物を構える。
獣は地を蹴って走り出した。]
殺す気で来いよォ!ナネッテ・ナイトレイ!!!!
[戦鎚を横薙ぎに右から胴を狙った一撃。避けたとしても、続け様に返す一撃、掬い上げ、振り下ろしと神速の連撃が彼女を襲う。
その上スレスレの攻防では纏う雷が逃してはくれない。捌くにしろ、対する従華も無傷とはいかないであろう。**]
/*
強撃より先に蒼月の発言見えてガン見したわけですが(笑)。
とりあえず後でどうなるか楽しみにしてようw
さて、狂気溜め込まなきゃな(
[何する気だ]
ッ…!?
[狙いは逸れたとはいえ、肉に牙を立てられ赤が咲く。
その上で、溢れる哄笑>>*54に、ぞくりと肌が泡立ち。
本能が、身を引かせる。
合せて雷獣も引かせようとしたところで、打ち払われる金色の狼。
ぎゃん、と一声啼いて、その姿が掻き消える。
同時に、腹におぼえる灼熱。]
っく、
[避けた服の隙間から、紅が一筋、垂れて大地を汚す。
迂闊であった。
雷獣は個別の意志を持つわけでは無く、基本的には召喚主がその意識で操作しているのみである。
意識の隙間が生まれれば、当然のように動きが鈍る。
剣を打ち合いながら同時に雷獣を駆けさせているのは、ひとえに男自身の参謀としての経験に依ったものである。
更に。
雷獣が負った傷は、最終的に男自身へと返る。]
[雷の毛皮が受けた分、人の身で受けるよりは多少は傷は浅い。
大丈夫。
まだ、立てる。
楽しげに笑む紺青を受け、男はぐ、と奥歯を噛んだ。]
くっそ、楽しそうに…
[忌々しそうな口調と裏腹に、男の口角もぐっと持ち上がる。
それは獣の威嚇の表情か、それともヒトとしての、笑みであるか。
男自身にもわからない、しかし心ばかりはどこまでも高揚してゆく。]
『死ねない理由はあるか?』
貴方と共に、立つために…――
『お前が俺を王にしろ』
必ずや、勝利の美酒を、貴方の手に…――
『我が愛しき眷属、銀の狼――』
『ルートヴィヒ・
それが
[溢れる誇りを胸に、男は吠える。
立ち止まってなどいられない、
何故なら俺は、ヴォルフガング。
与えられた名の通り、
貴方が期待して下さった通りに、
この身朽ち果てるまで、突き進む…――!]
ダニエル・ウォーデン・フリードリッヒ!
我が血を喰らいて具象せよ!
[抜いたサーベルを大地に突き立て、吠える。
黒の指先で触れたところから、雷電が大地へと向けて走り、そして広がる赤へと到達すると、ぼこりとその表面が泡立った。]
喰らえ、猛き者、
お前は俺の血の味を知っている!
[呼ばうと同時、赤から生まれた金色が、獣の頭部の形を取り、
バクリ
[獣の牙が、男の左のわき腹へと食い込むと同時、流れ込む雷電。
ぐ、と大地を踏みしめる下肢に力を籠め、踏み応えること数秒。
バチバチッと雷の弾ける音と共に、消える獣の頭部。
同時に、男の髪が金色に染まる。
傷口から溢れる赤は、零れる傍から金色に飲まれ、代わりに男の全身を金色の雷電が覆う。
大地に突き立てた刃を抜き、体の前で構え。]
受けて、立つ!
[来る一撃>>*55に備え、全身に力を込めた。*]
/*
折角のペア村なので、主と共闘できないとしても、主との絆を見せつけないなんていう、アレです。
長くて申し訳ない!!
[主の語るのは、己の良く知る物語。
当然だ。
その渦中に、己はいたのだから。]
…あの日、王都は深紅に染まりました。
[咲き乱れる、曼珠沙華で。
思いだし、男はそっと呟く。
戦場とは言え、ただの革命。
舞台となったのは、人々の済む王都の中心部。
にもかかわらず、民衆の一人として巻き込むことなく終わった戦。
流れた血は、最後まで王を裏切ることの無かった僅かな兵士たちのもの。
それと…王自身。]
『お前は、この国を戦火に沈める気か』
[問う王に、当時将軍として戦場に立ち、そして革命を起こした張本人である
『この地へは、断じて踏み込ませません』
[国を想う心は同じであった。
ただ、目指すモノが異なっただけ。
民の幸せとして、願う物が異なっていた。
穏やかな平和か。
邁進する未来か。]
『なれば、見せてみよ』
[お前の創り上げる、未来を。
蒼い目をしたその人は、
振るわれる刃の下、紅に散った彼の人は、最期まで己を飲み込む
[勝利した者には、正義を名乗る権利がある。
同時に、その陰に散った誰かの願いを背負う義務がある。
そう教えたのは、男の
一国の王の願いを喰らい、新たなる皇帝として君臨した男である。
当時の男には、分からなかった。
誰かの志を討ってまで、通す大義があるのか。
しかし、喰らった以上は働かねばならぬ。
そうして世界は回っている。]
[だから、これは罰である。
若き王子の牙を受け、傷を負ったこの体が、思うように動かなくなった時にそう思った。
努力はした。
しかし、どうしても、傷を負う前には戻らない。
しかし、戦場へと赴けなくなったことが、何よりも男を苛む。
この手に刃を握る意味。
自らの手で、切り開く意味。
喪って初めて気づく、それらに、無言の内に歯噛みした。
男自身が喰らった三つの命、それに報いることは、できるのか。
三つの無銘の意志の前で、男は贖罪すらできずに立ち尽くす。]
そう、でしたか。
[己では、泥の中を這いずっているような心持だった数年だった。
それを、この人は美しいと言ってくれる。
それが己にとって、どれほどの救いになるか。
貴方はきっと、気付かない。
けれどせめて、と男は願う。
己に、失ったものを与えてくれたこの人の、その心に報いたい。
失望させたくはない。
期待に応えたい。
…愛され続けたい。
願う言葉は胸の内に。
静かに降り積もる、想いを胸に抱き。
ただ一言、感謝を述べた。*]
[短い礼の言葉に目を細める。
青年のその心中、その表情の意味を全て慮れるほどの感情の機微は、長命すぎる男は持ち得ていない。
けれど分かることもある。
だから、何も言えなかった。]
…俺ばかりがお前に詳しいのも、あれだな、なんか狡いな?
戦に向かう前に、予備知識として少し俺の話をしよう。
[二杯目の茶を継ぎ足しながら、肩肘ついて話題を変える。
それが気遣いなのか素なのかは、傍目に判別し辛いところであったかもしれない。]
最初に言った通り、俺たち《雷華》は、闘争と放浪の民だ。
戦を好み、乱世を歩く。
古くは雷神の血を引くってハナシで、だから大抵みんな"
[そう言って自らの髪をひと掬い指で弾くと、小さな稲妻が空気を裂く。
やや鬱陶し気に掻き上げると、赤灼と金糸の波が流れ落ち、また守るように男を包んだ。]
俺たちの中には、生まれたときから雷華のやつは殆どいない。なりたいやつ、なれるやつに血を分け与えて、仲間に迎える。
だから元の種族も姿もまちまちだし、獣なんかも多い。
その世代の長が、みんなの親父だ。
同じ親父に拾われたやつは、兄弟になる。
[こいつらも兄弟なんだ。
示した先には定位置らしき敷布の上にめいめい臥せるハイイロオオカミの姿。
アイスブルーの双眸はちらりとこちらを一瞥してまた伏せられたが、エメラルドは呼ばれたものかと立ち上がり、尾を揺らして駆け寄ってくる。
ウルはルートがお気に入りだなあ。
男が笑って撫でてやると、狼は嬉しげに男の手をべろりと舐める。
それから、手前に座るルートヴィヒの顔に鼻先を近付けて、すんすんと鳴らした。]
ルート。
口開けて、じっとしてな。
そいつ、お前のこと
[獣が相手の口元や口内を舐めたがるのは、主や仲間に対する挨拶は勿論、親愛や好意を示すことが多い。
甘えているだけの場合もあるが、兎角鼻先を突っ込みたがる。
面倒でも、付き合ってやってくれ。
そんな話をする間に、青年の顔面はべしゃべしゃにされたやもしれないが。
いつの間にか挨拶に加わっていたシヴにもしっかり舐め回されて、ルートヴィヒはどんな塩梅だったやら。
その間ガートルートはと言うと、にやけた表情を引き締める気も無いらしく。一人と二匹を楽しげに眺めながら、またキャラメルを食んでいた。**]
[戦鎚の間合いの内側で繰り出した掌底は、ガートルートの素早い反応>>*56により外へと払われる。
胴を掠めたそれは彼の軍服を打ち破るに至った
ち……!
[伸ばした腕を引き戻しながら、ナネッテは舌打ちを零す。
距離を取ったガートルートが楽しげな表情で左手を振るのが見えた]
効いてるのかさっぱりだわ…!
[打撃は確かに届いている。
左肩への一撃然り、胴への掠り然り。
彼の身体は一体どうなっているというのだろうか。
肩で息をしながら睨むように見遣れば、左肩の肌が露出しているのが見えた>>*57。
そうして注視していたためか、そこに小さな違和感を覚える]
…── 肌、の下に、何か…?
[罅割れている、と気付いたところでガートルートの声>>*58が上がった]
くっ!
[意識を取られていたことが徒となり、戦鎚の間合いへと駆け込まれてしまう。
飛び退るには時が足りず、ナネッテは両手を前方へと突き出した]
お願い、耐えて…!
[突き出した両手を左右へと開く。
その間に広がるのは宵闇と、その中に舞う桜の花弁。
右手を左へと流し、宵闇の後ろで一閃すると、宵闇の中に舞う桜が右へと流れ、夜桜舞の壁を作り為した]
[右へと流れる夜桜舞に戦鎚の一閃が襲い掛かる。
ガリッ、と戦鎚が夜桜舞を削った直後、恒常的に帯びている雷とは異なる稲妻が、夜桜舞を貫きナネッテを襲った]
アアァアァッ!!
[駆け抜ける電撃に声を上げ、即座にぎり、と歯を食い縛る。
左腕を右へと流し、一閃することで再び夜桜舞を作り出すが、戦鎚の追撃は容赦無く防御を削り、稲妻を通してくる。
歯を食い縛り続けることで上がりかける声を押さえ込み、次いで右腕を下から跳ね上げ、左腕を上から振り下ろすことで続く二撃に対しても夜桜舞をぶつけ続けた。
戦鎚が振り抜かれる反動で身体が後ろへと飛ばされる。
草履で地面を滑りながら右手を開き、後ろへと叩き付けると、舞い上がる花弁が背に添い、それ以上下がるのを押し留めた]
[声と共に増加する蒼月の狂気と熱。
衝撃を受け続けている状態では、ともすれば流されそうになる]
ンァッ…!
[熱を押し留め、狂気を抑えようとするが、無言ではやはり耐え切れなかった]
Shut up…!
[暴れまわらんとする狂気に対し、思わずぽつりと呟く。
膨れ上がるばかりの熱と狂気は、大きな奔流となり始めていた]
、 ッ ァ フ 、 ゥ ック、ァ
[戦鎚の直撃は凌いだものの、受けた稲妻の四連撃は大きくナネッテの体力を奪った。
身に纏う白単衣と蒼の袴はところどころ焦げ、直接稲妻を受けた袖は衝撃で破けた箇所さえあった。
先に胸倉を掴まれたことで乱れた合わせは更に崩れ、谷間が分かるほど大きく開いてしまっている]
…、ほんっと、殺す気で行かなきゃ、殺されるわ。
[背を曲げ、項垂れる形で息を整えていた状態から、ゆらりと上体を揺らしながら顔を上げる。
呟きながらも、浮かべる表情は笑み。
乱れる髪の間から覗く瞳が、薄蒼から紺青に近付いていることに相手は気付いたか]
壁が高くて難易度が高いほど、燃えるってもんよねぇ。
[笑みはそのままに、ナネッテはタン、と軽く地面を蹴る。
距離を詰めようとする進路。
けれど次に地を蹴る時は、垂直に飛び上がり、ガートルートの頭の高さまで来ると、再び前方へと宙を蹴った]
ホント、難しいったらありゃしない。
[細かく二度宙を蹴り、速度を上げて、ガートルートの額を草履の裏で蹴りつける。
成否に関係なく即座に宙を蹴り、上方へと身を持ち上げると身を縮めてくるりと宙を回転]
ここまで難しいのは初めてよ!
[身体の位置をガートルートの後方へと運びながら、脳天目掛けて踵落としを繰り出した*]
― 次戦への準備に ―
[硬化した蓮の茎繊維は良い針糸になる。
俺、縫い物だけは得意でよかったぁ。
チクチク…あ、レン。お前の服も繕…上着だけだバカ]
(・・・・・・氷華の奴・・・
さっきから話を聞いてりゃ・・・)
[俺が黙々と先程の戦いでの損傷を補填してる間。
色々と積もる話を喋っている三者に俺はこっそりと目を向ける。
レンも紺野もだけど、俺もやっぱり氷華を中心にみてた]
[きゅきゅきゅ。銃を磨いて紅蓮の花弁を貼り付ける。
蓮の葉もいい布巾代わりになるな。確か蓮の葉は顕微鏡でみるとキメ細やかな凹凸が非常に多彩だとか聞いたことある]
(・・・・・・こいつ。不器用だなぁ・・・。
ずっと聞いてたら根っこは素直そうなのに
完全に逆ベクトルむいてるっつーか・・・。 )
[まあ云いたい事わかる。怒りたい所は怒りたい。
ものの。対して人の事いえないレンの箱入り発言にこっそり同意しそうになったり>>63
凄い不機嫌そうと云うか、なんか俺が感じるにはバツが悪そうとか、そういう感じに?
戦舞台に目を固定してる感じの氷華は>>+45、そうと理解してみれば]
[うん。不器用を理解してればすげえ分かりやすい奴だと俺は思うのだ。
だから俺は少しだけ準備の手を止めて、そそそ、と氷華の隣に近づいて…]
・・・・・・ま。その内ひとことでいいから紺野に謝っときな。
それで理解は示してくれる奴だとおもうからさ。
[ぽふん。と乗せようと、氷華の肩に手を伸ばしてみた。
もしかしたら。
紺野の事とか寒いの嫌いなのを除けば、俺意外と氷華好きかも。
レンみたいに腹黒じゃないだけわかりやすいって!!*]
だって貴方、生きているものの事をあまり知らないように思えたから。
[其れは元が精霊の身>>1:28>>1:125だったが故か。]
だから、そう思っただけ。
[リリ>>+44は氷華に、ほんのりと微笑する。]
名前は紺野莉麗です。
[蓮神>>65の名前は正確には聞いていないけれども。
『紺野』と呼ばれれば名前を返した。]
ありがとうございます。
[手渡しされたのは蜜飴。
それを嬉しそうにころりと転がして]
神様からの贈り物ですね。
[にっこりと、氷華へ向ける表情とは真逆の笑顔を向け]
ところでこれ、他の神様にも効きますか?
[蓮魔への問いかけ。
朧げだが癒やしの効果があったように見えていた。
蓮魔からの答えはどうだったろう。
どちらにせよ、リリは、効かないなら半分に割り、効くならば丸ごと、蜜飴を氷華へと差し出した。]
はい。
これも、“外”を知る一つですよ。
[氷華に近づくと、その手を手でとり蜜飴を渡した。*]
[そんな事をしてたら。紺野がレンの蜜飴を氷華に差し出す姿]
(基本的に、紺野もお人よしなとこあるんだよなあ・・・。
ま、人の事はいえね・・・ ・・・ ・・・ )
っおいそこの邪神! 口移しの必要性なかったのかよてめえ!?
[もっかいレンの襟首しめあげた*]
[眼下で繰り広げられるのは、高揚を隠さず>>*55、本性を晒し>>*57、自らの血を流し>>*65、命のやり取りすら思わせる>>*69ほどの戦い。
勝利してもまだ一戦が残されているというのに、出し惜しみする様子は微塵もない。
感情も露わに向き合う様は、真意を黙した氷華と、感情を封じた護花の戦いぶりとは、まったく対照的でもあった]
[そうして戦舞台を眺めている中、隣に近付く気配があった。>>68
ハルトが次戦への準備を進めつつも、時折こちらの会話へ意識を傾けているのは感じていた。
何か思う所ある風の表情が居心地悪くはあったが、肩に乗せられる手を払うことはなく]
理解などはどうでもいいが……
――こうとなっては、他に責の取りようもなかろうからな。
[つまり了承を示しているのだが、やはり素直な一言で受け止めることは出来ぬ性分らしい]
咎ならば幾らでも引き受けたというに……。
[続けたのは誰に聞かせるでもないぼやき。
この氷華にとって、自ら歩み寄ることは、相手に何をされるよりよほど堪えるようであった]
……そうかも知れぬな。
[先のやり取りを経たからか、護花>>+46の言葉には存外素直な答えが返る]
精霊の頃から、氷雪と共にある……そのような場から出たことがない故。
[生命の輝きへの密かな焦がれ。
その原点ははきとは思い出せぬが、ひとつだけ象徴的な記憶があった]
[極寒の中、温もりを求める生命は互いに身を寄せ合う。
しかし体温を持たず、寒さすら感じることのない氷精霊は、そのような行為を必要としない。
何か感情を得た訳ではなく、ただ自分はそうした存在なのだと、その光景を遠くに認め悟った]
[護花が蓮魔へ向ける表情>>+47は、氷華へのそれとは真逆。
それ自体は当然と流したが、次なる行動は予想外のものだった]
は?
いや、私は食物は、だな……。
[熱持たぬ元精霊には不要のものと、一度は拒んだものの、少女の目的がただの栄養補給でないことは明白であった。
手を取り乗せられた蜜飴、その形は、丸ごとか半分か]
良いのか? 私にはやれる褒美などないぞ?
それにだな――
[それは甘いだけでなく、神の癒しの力籠められた一品]
これは、そなたにこそ必要なのではないか?
[傷の修復はしたものの、万全かどうかはわからぬ。
それでも彼女は、蜜飴をこちらへ差し出した。
それを、理解出来ぬと。
氷華の眼に、微かな狼狽が浮かんだ*]
[宵闇を操り戦鎚の直撃をいなし続けるも、どうやら稲妻までは防げないらしい。>>*68>>*69
焼け焦げた繊維の臭いが鼻を突く。
繰り返し微かに漏れる苦痛の声も、上がる息も、そんなものにすら煽られるのは最早情動に近い破壊衝動。
声にならない笑いが漏れる、けれど、笑っているのは相手も同じだ。>>*69
乱れた着衣を直しもせず、ナネッテがまた地を蹴り走り出す。
振り抜きまた地面を砕いた戦鎚を、立て直すのが間に合わない。軸となる左手にうまく力が入らないのは、肩へのダメージが尾を引いているのだろう。]
──…ッが、ァ…っ!
[跳び上がったナネッテの、足場代わりの額への一撃は大したものでは無い。
しかし衝力に逆らえず顎の上がった状態から、続け様能天を打つ踵落とし。
みし、と頭蓋の奥が軋み、強く揺られた視界がわんと歪む。そして、
ぱきん。
硝子が割れるような、小さな破壊音。
たたらを踏んで、しかし踏み止まる。
膝を付く事はしない。追撃を拒むように空に舞った赤灼の髪から、四方に稲妻が走った。]
……っ、は、……ははッ、っはははは…!
[地に埋まった戦鎚に縋って、俯いた男から漏れる哄笑。
口の中が切れたのか、ボタ、と赤い雫が地面に落ち、そこから雷花が芽吹く。]
まったく…本当に参るよなァ…
俺が持ってる防御スキルは、今ルートに全振りしてる。
そんでもあれだけ
[口元を拭う男は、未だ顔を上げない。バヂ、と、身体の上を雷が舐める。何度も。そして。]
お嬢さん、アンタもとんでもねぇぜ…?
──あぁ、お陰で、
[ゆらり、身を起こした男の顔は。
右目付近の皮膚が、罅が入ったように剥がれ落ちて。そこから覗く、緋い鱗。琥珀の瞳孔が、きゅう、と『縦に』伸びた。]
[足が地を蹴る。戦鎚を手離した両手が地に着いた。瞬間、間合いが一瞬で縮まる。四足の獣じみた疾走は、先ほどまでとは段違いに疾い。]
愉しいなァ、愉しイ、!
[歪んだ声で緋色の獣は哭いた。
ガチン、とナネッテの喉笛の位置で牙が鳴る。彼女は咄嗟に身を退いただろう、至近距離で細い瞳孔と紺青の瞳が睨み合う。
左手を鉤爪のように曲げて横に薙ぐ。
肩の罅は手の甲まで広がっていた。パキン。音が鳴るたび、剥がれ落ちた皮膚が地に落ち、赤い花が咲く。
無造作な一撃は玲桜の燭に届いたか。
だとすれば、服はおろか皮膚を、もしかしたら肉をも裂くそれは、まるきり獣の爪のごときものだった。*]
[ 手渡した蜜飴を嬉しそうに受け取る娘は、すっかり元の感情を取り戻しているようだ ]
リリ、というのが其方の名か?では、そう呼ぼう。
ふふ、
[ 護花として対した少女をも花と称した花神は、笑顔を向けられ至極ご満悦だった ]
うん?神への効果、か?
[ 続けられた問いには、軽く首を傾げつつ、ちらりと氷華へと視線を流し ]
我らは人とは力の源が違う故、直接滋養にはなるまいな。だが、蜜の甘さは心を和らげる滋養にはなるかもしれぬ。
[ そんな風に唆した ]
我は征く 数多の流れの中を
汝征くのみか 誰そか問う
我は肯く 其が役目故と
独り征くか 誰そか問う
我は否う 数多と共に在ると
我は風 どこにでも在りどこにでも征く
我は在る 常に汝が傍に
**
最初から褒美なんて期待してません。
[氷華>>+53へ、にべもなく。
寒さに痛みと与えられた身、更には氷華のこの態度だ、褒美などという期待はする気もない…]
手足は、貴方が治してくれたのでしょう?
それに、
[と、指差し触れようとした先は、氷華が先に厭わしげに見ていた>>+34右肩。]
そのまま放置しておくのも何ですから。
だから、さっさと食べて下さいね。
[…ただそれは、氷華が内心はどうあれ自分の外套をリリに掛けた様な、慮るものだったか。]
[ 直後、裁縫に勤しんでいたハルトが、またも花神の襟首締め上げつつ騒ぎ始めるが>>69 ]
いやいや、隷属の儀には、私の力を込める必要があったからな。不必要な真似をした覚えはないぞ?
[ 花神は顔色一つ変えず、しれっと口にする ]
って。
効果は……無いみたいですけど。
[蓮魔の答え>>71を聞き付け加えるように。]
異文化のコミュニケーションですよ。
[蜜飴をふたつに割った片方を氷華の掌で握るように手を動かし。片方をぱくりと口に含んでみた。*]
他にやりようもあるにはあったが...
出来るだけ優しくしてやったつもりだが、物足りなかったか?
[ にやりと笑う顔は、まさに魔神か邪神と呼ばれるに相応しかったか* ]
[押し止める事なく解き放つ狂気と熱、その最中に響く声。
ただ飲まれまい、と。
抗う意思は、初めて触れるもの。
過去の従華は皆、狂気に飲まれ、それにより強き力を得たものの、制しきれぬ者が続いた。
それ以上狂気に触れては完全に深淵に堕ちかねぬ、と。
それと気づいた魔は選より引き、隷属を解く事で従華が堕ちるを未然に防ぐようになっていた]
……ふ。
[微か、零れるのは笑み。
従華を案ずるあまり、選そのものにも退屈を覚えるようになったのはいつからか。
そんな退屈にも、背後への懸念にも囚われる事なく舞える事。
それは『狂い桜』の内にある、戦神の熱を更に強く高め行く。*]
[にべもない護花の反応>>+54にふん、と鼻を鳴らしつつ]
……それは、そうだが。
[手足の修復は、あくまで
それを口に出すことまではしなかったが。
そこで指を触れられたのは、右肩の傷。
常ならば一瞬にして塞がれるそれだが、従華の力であったことと相性の悪い炎だったためか、回復の速度は鈍い]
まあ、良い。
[どうやら甘味のみで効果はないらしく。
それでも割られた内の半分を掌に握らされれば>>+55、いつまでも持ち続けている訳にもいかず]
……ふむ。
[半球を口の中に入れ、舌で転がす。
体温の低い身では飴はなかなか溶けず、氷華の感覚は生あるものに比してかなり鈍い。
しかし、『何かを食した』という経験すらない氷神にとってそれは――]
な、なんだ……!?
これは、物凄く……
[甘い、とか、美味だ、とか。
そうした陳腐な感想すら、味わうこと自体初めての者には表現出来ない。
ただ、それは心地よさではあった。
拒絶ではなく、長く味わっていたいと、
それは、自ら生み出せる低温環境以上に、欲求とも呼べる感情を引き出していた]
[それっきり言葉を発することはなく、ただ口の中の飴を転がし続ける。
幸い、溶けにくい分だけ、その時間は長く続いた*]
[防がれるかと思った額蹴りが通り、ガートルートの顎を浮かせた。
間髪入れずに繰り出した踵落としもまた妨害なく一撃食らわせるに至り、ナネッテは蹴り足の反対で宙を蹴り再びくるりと後方回転を行った。
ガートルートの後頭部を蹴らんと、彼の背後で宙を蹴る心算だったが、着地直前に赤灼の髪から放たれた稲妻が胴を貫いた]
カハッ!
[焼けるような痛みが身を襲う。
白単衣の腹部が黒く焼け焦げ、その奥に衝撃と熱を与えた。
堪らず膝から地面へと落ちる]
[タン、と地を蹴り距離を取ろうと思ったが、速度を増した獣の方が一歩早く。
横に薙がれた爪がナネッテの胸の上を走った。
白の下から紅が飛び散る]
ッ──ァ ッ!
[胸に走る三本線。
紅に彩られたそれは白に良く映える。
辛うじて繋がる白単衣の合わせは、紅色と共に零れんばかりの際どい光景を作り出していた]
[身体が外側からも熱さを得る。
内に在る熱がそれに同調し、ナネッテへの侵攻を加速させた]
ッッ、
[熱が広まれば狂気も広まる。
ただ耐えるにも限界が近い。
けれど、ナネッテはまだ諦めていなかった]
[胸に走る傷は思いの外深い。
はたりはたりと、零れる紅はすぐには止まりそうになかった]
─── ホントに化け物だったなんてね。
[愉しいと哭く獣を睨め、笑いながら後ろへと距離を取る]
本当に
[一度深く深呼吸すると、ナネッテは右手を持ち上げ、右耳の耳飾りに触れた]
壊されそう
[手の中でしゃらりと音が鳴る]
でも……
──── いい加減にしなさいよ。
[零れた声は低く、身を支配しようとする
[戦舞台の上では、縦横無尽に四つの姿が交差する。
戦神の本性顕し、蒼き闇桜ばかりか、流れる血潮やその薫りさえ戦装束の如くに纏って舞い躍る闇桜の魔。
その冴えた刃を受けながら、僅かも怯む様子を見せず、誇らしげに翔る雷華の従華。銀の若狼のごときその姿は、雷神と、彼の魂に添う金の獣の力を取り込み、今や、黄金の輝きを放つ]
[今一方の、緋色の獣は、愉しげに重き戦鎚を軽々と揮い、
闇桜の力受けし麗人は美しくも力強く、王者の風格持つ雷華へと立ち向かい、遂には、彼の獣の芯にまでその一撃を届かせた]
[蜜飴は、凍った体温の身では直ぐに融ける事は無かった。
きっと常温ならばすっと溶けて消えてしまう程のものだったに違いない。
氷華が文句を言いつつも食べる様子を、何処かしてやったり、を含ませつつの微笑を浮かべ。]
これはね、“美味しい”って言うんですよ。
[「とっても甘いですね。」と、黙りこんだ氷華>>+58の代わりに、蓮魔へとリリは感想を伝えた。*]
[打ち払った雷獣は一声咆えて消え失せる。>>*59
それが齎したのは、対する銀よりの紅一筋。>>*60]
……一心同体……と言った所か?
[疑問独り言ちるも、そこを詮索する暇はない。
刃の向こう、上がる口角。>>*61
どこか獣のそれを思わす笑みに、手にした太刀が唸りを上げた]
[響く名乗りの宣。>>*63
己が在り方に一片の迷いも躊躇いもないそれに、魔は僅かに目を細めた]
……は。
雷華が惚れこむも道理、か。
強き意志、強き魂……この輝きに惹かれるな、求めるな、というのが酷であろな。
[く、と零れる笑みは楽し気なもの]
[刃突き立て、何者かを呼ばう声。>>*64
地を駆ける雷電が赤に触れ、金色を生じさせる。
それに向けられる宣に、魔は僅かに眉を寄せ]
……中々に、面白いな。
使い魔駆使する者とも幾度か対したが、そのような技を見たのは此度が初めてぞ。
[白銀、否、今は金色に煌く姿に向ける声には純粋な感嘆の響き。
大地より引き抜かれし刃が構えられ、宣>>*65が大気を震わせる]
……そうか。
[零れて落ちるは、小さな呟き]
……お?
[低く零れた声が、ふと、『狂い桜』を引き戻す]
ああ、すまぬすまぬ。
何分、久々の事なのでな。
制御が飛んでおるようだ。
[笑って言う事じゃないはずだが。
届く気配は楽しげなものを帯びて]
文句は後でまとめて聞く故。
……いまは、眼前に酔わせておくれ。
[楽し気に笑む気配と共に伝えた後。
『狂い桜』が僅かなりとも鎮まる気配は伝わるか。*]
……なれば、受けてみるがいい。
滅多に見れぬ、じじいの本気だ。
[紡ぐ声音はごく軽い。
けれど、そこにあるのは狂気と熱の昂ぶり。
応ずるように、周囲の蒼桜が動きを速め、舞う]
……
月に狂い闇に酔い、紅散らして繚乱せよ。
[言霊に応じ、花弁は仄かな光を放つ。
全身に雷撃を纏いし者に触れたならば、如何な魔神もただではすまぬ。
ましてそれが、己が最上と見なす武神の眷属たるものであれば──尚の事。
蒼き桜の舞に託すは、その衝撃を逸らす事──では、あるのだが]
……喰い破るを望むのであれば。
如何な障害も、共に斬り裂き、喰らうまで。
『闇桜の魔』、蒼月。
……蒼桜乱舞、いざ参る!
[宣と共に、魔が駆ける。
間合い踏み込み、放つは横薙ぎ一の太刀。
衝撃を受けようとも厭う事無く右へと一気に振り抜いて。
振り抜いた太刀は後ろから下へと回し、同時、その場で身を屈め。
勢いつけて跳ね上がりつつ、放つは下からの斜め斬撃二の太刀。
次いで、振り上げし太刀を返し、金色の左の肩を狙い斬り下ろす三の太刀へと間髪入れずに繋げて行く]
[避けられるならば踏み込んで追い、弾かれようとも気迫と共に引き戻しつつ食らいつく。
その一挙一動に添うて舞いしは、蒼き月闇桜。
護りも兼ねるそれを持ってしても、金色の雷撃の与える衝撃の全てを打ち消すは叶わぬ事。
それでも、闇桜は止まる事はせず。
三の太刀返した後、最後の一太刀──四の太刀を刻むべく、呼吸を整える。*]
/*
しかし、なんだ。
勝っても負けても、終わった後にぶん殴られる気満々だな、うん……!
…………自きゃらに落ちつけ、と突っ込みたくなったのは久しぶりであるな、うむ。
...ハルト
[ 僅か、躊躇うような、間が空いた ]
覚悟は良いな?
[ けれど、届いた声は、常の如く、己の心のままのもの* ]
…………。
[美味しい。
単語は知っていても、自身と結びつかなかった感覚。
物を食する必要のない身では、口にすることはないと思っていたが>>+59]
美味しい。
ふむ、そうだな。そう認めても良かろう。
[そして蕩けるような、沁みるような感覚は甘いというもの、らしい]
未知なるもの、か……。
[異文化のなんとか、と護花は言っていた>>+55。
初めに触れたものがその感覚であったのは、僥倖であったか]
でも、私には、何も……。
返すことは出来ぬ。
[それでも、何処かそれを手にすることを心苦しく思い遠ざけるように。
氷華は届くか届かぬかの声で呟いた*]
それに“甘い”。
覚えて下さいね。
[含める様に告げる。
氷華>>+60が言葉にするのを求めている訳ではないので、伝わればそれで良いとばかりに。]
……、氷華様。
[と呼ぶのは、完全に心の縛りが溶けていないのか否かは不明だが。]
雪って綺麗ですよね。
人の暖かさを知れます。
全てを凍え付かせることは、私は人間だから駄目だって思いますけど、冬自体は悪いものじゃないって思いますよ。
どんな季節でも、
ずっと同じ季節だったら、私は飽きちゃう。
[ 蜜飴を分け合った氷華主従は、何やら新しい関係性に突入した気配が見える ]
ふむ、私の蜜飴も大したものだな。
[ 花神は、いかにも自分のおかげ、とでも言いたげに、胸を張ったが、同意する者はあったかどうか* ]
空から舞う氷の
冬に咲く柊の花も、
私は好きですよ。
[出来るかは分からないけれども、氷の六花。
否、氷の
もし巧く造れても造れずとも、それは氷華の目には留まったろうか。**]
『何』だと思ってたンだァ?
この、俺が、バケモノ以外の、
[なにに見えるってんだ。
黒い角を揺すりケタケタと嗤いながら、ガートルートは左手首を伝い落ちる赤を舐め取った。
右手を地に着き巨躯を屈めたまま、爛々と光る琥珀の瞳がナネッテを睨め上げる。
しゃら、と澄んだ音。
彼女が右耳に触れる>>*80。何かが揺れて、きらりと柔く陽光を反射した。
壊されるもんか。
強い意志と闘争心を宿した声。>>*81
ああ、なんて愛おしい。その輝きこそ、我が力。我が魂。]
『ここより先には、何もない』。
[ぽつり、小さな男の声が落ちた。右手を地から離し、左手をだらりと垂らす。
依然低い姿勢のまま、右腕を大きく後方へ逸らすと、途端、後方へ置き去りにした戦鎚がカタカタと揺れだした。
否、戦鎚だけでは無い。砕いた地面や、あたり一面にある大小様々な岩の欠片が、震えながら宙に浮く。
バチバチと雷を纏う戦鎚。
強力な電流が、磁場を生んで鉄を含むこの地の石や礫を引き寄せている。]
我が名は、《
[応じるように、ガタン、と大きく揺れた戦鎚が浮き上がった。
男が高く右手を掲げる。天を向く掌の上、見上げる高さに浮いた戦鎚。引き寄せられた石や礫が貼り付いて、巨大なニ叉槍じみた形を成してく。
緋色の獣が、牙を剥いて笑った。
琥珀の瞳は数尺向こうの紺青を捉え、やがて上体を大きく反らして振り被る。]
────《
[怒号と共に、破壊の槍が放たれた。*]
良いわよ、好きにやんなさい。
…私も好きにやるわ。
[紡いだのは先とは逆の意を乗せたもの。
次いで、何かを思いついたかのような声。
ゆらりと、己が身に流れ込み溜め込んだ熱を、誰かさんの首根っこを掴むように意識で握り込んだ*]
溜めきれないなら吐き出せば良いのよ。
[耳飾りから右手を離すと、瞳を瞑り、ナネッテは左頬に指先を添える]
そんなに暴れたければ…
[次いで耳飾りが下がる右耳の耳朶に触れ]
暴れさせてやるわよ。
[最後に額に右手の指先を当てた]
存分にね……!
[ドクン、と身を蝕んでいた熱が胸へと集まり始めた。
零れ落ちる紅が、ひらり、はらり、と薄紅の花弁へと変わる]
この程度で潰されると思わないで……!
[目の前の獣ではなく、何か別のものへ語りかけるような声。
零れ落ちた薄紅の花弁はその数を増し、ザッ、とナネッテの周囲をうねり取り巻いた]
私は………負けない!!
[言って、キッと目を見開く。
荒れ狂う花弁の奔流。
それはまるで『狂い桜』の如し]
[めったに見れぬ本気。>>*85
そう口にし、対する魔は蒼桜を纏い、舞を見せる。
駆ける魔の斬を受けるは、雷電纏いし金色の獣>>*86。
花びらが、刃が触れる度、青年の纏う金色は眩い火花を放つ。
初撃には、護手を添え、ほんの僅かに軌道を反らし。
一歩後ろへ踏んだステップを追いかけられた二撃目は、ホルスターから抜いた銃身で軌道を弾かんと試みる。
そして、三撃目。]
ッぐ、
[左肩を辿るワイヤーと、降ろされた刃が一瞬掠め、ひときわ大きな火花が散る。
バチバチと、太刀を巻き込みながらスパークが弾け、同時に男の肉体へと刃が斬り込み、それに耐えるような声を漏らした。
しかし、怯むわけにはいかない。
至近距離へと近づいた相手、既にこちらにとっても間合いの内。
男の右腕が、踊るような動きで獲物を捕らえる。
防御の構えは捨て、渾身の一撃を。
ギン、と男の瞳が金色に燃える刹那、己の牙とする鋼の刃が届いたと思った瞬間、大木をも一撃で倒す雷が、サーベルを伝って流れ込まんと暴れ出した。*]
……ふん。
[含めるような言葉>>+62を口には出さず、ただ確かに聞いたと答えるように呼気の音を漏らす。
そこに掛けられる、主君としての名を呼ぶ声>>+63]
急に何を言い出すのだ。
[急にと言っても、自身の呟き>>+61を受けての語りというのは聞いていく内に知れたか]
そなたの世界にも、雪はあったか。
[しかも語られるそれは、氷華が思うような、全てを凍らせる苛烈な冬ではなかった。
綺麗だと語られるそれは、少女自身が区別したように、穏やかに降り積もるようなものであっただろう]
冬は耐え忍び……通り過ぎるのを待つだけの季節。
そうしたものだと思っていたがな。
[厳冬司る神として、敢えて明確にしてきた意味づけ。
しかしそれとは異なる一面に、少女は意味を見出しているらしい]
[好きだ、と、少女の口から紡がれる言葉>>+64。
仕方ない、や、必要だ、のような消極的な肯定でなく]
[そして少女は、胸の前へ持ち上げた両手の間に、小さな結晶を生み出した。
自然現象としての六花でなく、そこに生まれたのは歪な四花]
もはやそのような力は、残っていないと思っていたがな……。
[蜜飴の力か否か、既に右肩の傷は塞がり腕は自由となっていた。
その両手を、少女の両手の上へ翳すように差し出す]
それは、このようにして生み出すのだ……リリ。
[呼び掛けと共に、少女の手の上にはらりと落ちる、氷の柊花*]
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