情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
綴られる一葉 は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
魔王 ギィ は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
シェーンバルト王国王子 カレル は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
語り継ぐ者 ローランド は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
軍師 ベネディクト は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
ダークエルフ ヴェルザンディ は 馬賊の頭目 シェットラント に投票した
血晶術師 エディ は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
馬賊の頭目 シェットラント は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
死せる忠臣 クレステッド は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
灰鋼色の竜 ディルドレ は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
親衛隊員 レト は ダークエルフ ヴェルザンディ に投票した
ダークエルフ ヴェルザンディ は村人の手により処刑された。
綴られる一葉 は、魔王 ギィ を占った。
血晶術師 エディ は、軍師 ベネディクト を占った。
親衛隊員 レト は、シェーンバルト王国王子 カレル を占った。
次の日の朝、馬賊の頭目 シェットラント が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、綴られる一葉 、魔王 ギィ、シェーンバルト王国王子 カレル、語り継ぐ者 ローランド、軍師 ベネディクト、血晶術師 エディ、死せる忠臣 クレステッド、灰鋼色の竜 ディルドレ、親衛隊員 レトの9名。
深い深い森の中
大きな大きな木の枝を
冷たい冷たい風がゆらした
枝から離れた葉が一枚
風に吹かれ流されて
今は冷たい土の上
朽ちゆく葉が夢見るのは
風に飛ばされ運ばれた
ひろいひろい空のいろ
どこまでも続く せかいのかたち
─── 森の中の木に刻まれていた詩
石があった。
墓標もなく、墓碑もなく、ただひとつ石があった。
彼が生きた証に、石があった。
ある日、石は蹴られてどこかへ行ってしまった。
石はもうない。
だがそれでいい。
石がなくとも、彼はここにいたのだ。
─── とある無銘の墓の碑
[こちらの言葉に素早く返すそれに、なるほど優秀そうだと竜は青銀の目を少し細めた。]
わかった。ならあんた達が取り逃しそうな所を焼くか、
あるいは薙ぎ払っておくとしようかね。
[もっとも殲滅する必要もないのなら、自分の役目は畏怖を与える事が主になるかもしれないが。]
タムリン、あんたは隠れておいで。
ただ妙な気配を感じたらすぐお言い。
あたしよりあんたの方が鼻が利きそうだからね。
[ついてきてしまった妖精にはそう言いながら。
>>2:319レトの号令に合わせ、変わらず一団のほど近くを飛ぶ。
レトらの突撃に会わせて、竜はその存在を誇示するよう、大きく咆哮した。]
綴られる一葉 は、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
死せる忠臣 クレステッドは、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
軍師 ベネディクトは、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
灰鋼色の竜 ディルドレは、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
血晶術師 エディは、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
シェーンバルト王国王子 カレルは、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
語り継ぐ者 ローランドは、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
/*
……投票・占い両方とも、でふぉが一葉さんだったんだが、どゆこと。
さて、ぼちぼち自分の落ち所を読みながら動かんとなあ……。
魔王 ギィは、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
魔王 ギィは、灰鋼色の竜 ディルドレ を能力(襲う)の対象に選びました。
/*
俺なんかは意地悪して言明してこなかったもんな。
レトごめんよ...
どう汲み取るか見たかったんだ>ライナー落ちの時の手出しの受け止め方
/*
なんというか、まあオレも書くの遅い時間とか色々な面があったけどよ。
自分が思う熱血が、一応なりとも友軍の弓矢で死ぬっていうイメージがなかったからか、さすがにそれは、無理だったが、それは自分の価値観だけなものなンかね。
[男がヴェルザンディの首を取った直後、敵軍の後背から竜の咆哮>>2と蹄の音>>2:319が響く]
あれは……!
[ハールトからの援軍が来たと、男は表情を明るくした。
数で圧倒していたとは言え、如何せん民兵の多い隊。
戦い慣れた者の参戦は彼らの不安を吹き飛ばしてくれる]
勝機はこちらにあるよ!
もう一息だ!
[男は切り落としたヴェルザンディの首を確保しながら、周囲の兵達に激励を飛ばした]
親衛隊員 レトは、灰鋼色の竜 ディルドレ を能力(占う)の対象に選びました。
―グランツェルツ橋上空―
[使い慣れた〈透明化〉の魔法の印を結び。この魔法と相性の良い自らの身体を空気に溶かし、空を駆ける。
見えたものは……船の数に対してあまりにも少ない兵力と、兵士の代わりとばかりに積まれた岩。>>2:139
投石用の岩を詰めるためだけに船を動かす。そんな莫迦な運用があるはずもない。
つまりこれは――]
連中め……本隊は別に居るとでも言うのか。
[とすればこちらは。王子に兵を向けさせないための囮か。船を奪われ破壊される危険を承知して。
……いや、連中は知っているのかもしれない。こちらの軍に、船を運用する兵科がないことを。
だが。恐らく指揮官は、この陽動が気づかれていることをまだ知らない。
……それは、主から送られたある依頼を達成するのにはいい機会なのかもしれない。
クレステッドはその準備のため、一旦橋へと戻った*]
/*
いやぁしかし、ヴェルザンディとはプロロから封印入刀共同作業して、最後は対決・止めをやらせてもらって感謝しきり。
ついつい宿敵呼びしてしまった。
惜しむらくは私が行動理念をしっかり整理していなかったことか…(
時間かかりすぎたしあの返答は100点満点で50点行くかどうかだよ。
今後はもうちょっと頑張らないと。
― ハールト近郊 ―
[駆け寄ったペガサスの肩に頭をもたれかけさせるようにして立つ。
上空、竜の吠え声が聞こえた。
そして、轟く馬蹄は援軍のものと知れる。
カレルは視線を上げ、手を振った。**]
……まあ、いい。
君が君自身の意思でそこにいるというのならば、話は早い。
カレルの道を阻む者は、誰であっても――
[クロスボウに、特殊なボルトを装填する。]
――排除するだけだ。
[その先端には、魔石。]
我が力となれ、純なる結晶。
空を裂き進み、岩をも打ち砕く大槌となれ!
[エディのいる、真下の橋に向けてボルトを撃ち出す。
これは当たった物体に、強い衝撃を伝える魔術。
魔法の打ち合いになれば、言うまでもなく僕が不利。
だから、まずは彼の足場を揺るがして隙を作る。]
(……崩れないといいんだけどな、橋。)
[まあ、もし崩れても修理すればいいか。]
[レト率いる精鋭の邪魔をせぬよう、竜は陣を崩し逃げようとする者らへ尾を振り薙ぎ飛ばした。
それでも大味な攻撃方法では、取り逃がす者もいたが。
>>2:232ローランドの声は竜には届いていないが、タムリンには届いたようで。
妖精からダークエルフの死を聞いて、思い出すのはヴェルザンの顔。
もっともそれが当人かどうか、知る術を持たぬ竜はすぐに意識を別へ向けた。]
カレルは無事のようだよ。
[>>6手を振る王子の姿を見止めたのは竜かあるいは妖精か。
ともあれ無事をレトへと伝えながら、露払いのような戦を終えたころ竜は空から地に降りた。]
/*
エディの裏切りの理由がよくわかってないんだよね。
血に潜んでいた魔的なアレなのはわかったんだけど、それとは別に光の楔云々の所。
カレルを恐れたor力が欲しかったとかなら説得のしようはあるんだけど。
/*
ベネディクトにはぶっちゃけカレルと合流してもらって
「なんでそんなことをするんだ!」
「おことばですがカレルさま…」
「いいわけむよう!そこになおれー!」
[ばちこーん]
「うわあんカレルさまー」
「ベネディクトー」
[ひしっ]
(以上、まおうさまお手製パペットの出演でした。)
してほしいので、今はいらない(ひどい)
だいいち、今の状況で勧誘して、万一勧誘に乗られちゃったら困るじゃないか!
(ないない)
[ヴェルザンディの首を持ったまま、男は前線から少し離れ、首に対して呪を紡ぐ]
封ぜよ 拒絶の念
内へと籠もり 外界との壁を成せ
[両手で首を包むように持つと、みるみるうちに氷が生み出されていき、ヴェルザンディの首は氷漬けとなった。
首が傷み、彼だと分からなくなるのを防ぐため]
[ヴェルザンディの死、援軍の到着の後、戦況は義勇軍の有利で進んだ。
敵騎馬隊の頭目も倒れ、配下の騎馬隊は西へと逃げ行く>>2:338。
深追いするのは止めさせた。
彼ら騎馬隊には先日も苦汁を舐めさせられているため、追撃は危険と判断する]
[混戦となっていた戦線も、指揮する人間が斃れた>>2:331ことにより敵軍の統率が崩れ、散り散りに逃げる者も出始めた。
それには可能な限り矢で追撃し、戦場に残る敵は各個撃破で対応する。
レトを始めとする騎馬の活躍もあり、戦場は次第に喧騒が薄れていった。
後に残るのは義勇軍と、この戦いで命を落とした者達の骸のみ]
/*
ライナーの昨日のお墓を読んできた!
ケセラー陥落から加入の流れ好きだなあ。
と、言いつつ寝るのです。
昨日頑張ったからもう倒れそうなのです。
おやすみなさーい**
/*
ヴェルザンディ、お疲れ様!
読んでてくれたの(照れ
意識不明のをいいことに、悪ぶって見ました!
...寂しかったのもあるけどw
お疲れ様、ゆっくり休んで!
俺も寝るわ。
おやすみなさい**
― グランツェルツ橋 ―
……馬鹿で結構……そも、理解される必要がねぇ。
[言葉を重ねる必要性は、感じていない。
だから、さらりと受け流した。
全て包み込む光と知るからこそ、相容れない。
太陽の光。
命が正しくあり続けるには、それだけでは足りぬのだと。
己が闇である、と認めてから知ったひとつの真理は、心の奥へと潜められる]
全ての礎、我が根源に応じよ。
軽やかなる大気は我が翼。
我を地より解き放つもの!
[とっさに紡いだのは、浮遊の呪文。
直撃を避ける距離を取るのが主な目的、ではあったが。
それは結果的に功を奏する]
おー。
ほんと、芸幅広がったねぇ……。
[ボルトの直撃を受け、衝撃の走る橋。
それを見下ろしつつ、愉し気に笑んで]
そんじゃあ、こっちも、お返しさせてもらうとするかね。
[ふわり、宙に浮かんだ状態で、血石に食ませる、紅。
立て続けの術行使による限界は見つつ、それでも躊躇う事はない]
全ての礎、我が根源に応じよ。
揺らげ、揺らげ、水の底たる礎よ。
転がり踊り、飛び跳ねろ!
[空間に魔法陣を描いた後、短剣の切っ先を向けるのは、川面──の奥の、川底。
ほんの一部分、地面を揺らす事で、川そのものに衝撃を与え、間接的に船を揺らす試み。
呪を放った後、視線は一度後方──カトワールの方へ。
そちらから近づく気配が何かは悟れる。
もう少し、と念じつつ、今は、指揮官を──ベネディクトの意識を、己へと引きつける事に集中した。**]
[竜の姿のまま戦場の傍らに降りた竜はそこで体を休めた。
残った体力を考え今は老婆の姿に戻る事はしない。
目立ち目印になるが、勝ち戦の後ならさほどの害悪もなかろうと判断しての事だった。
戦が終わった後だが、人間は慌ただしく動いているようで。
すぐにまた次の戦が始まるのだろうと、それらを眺めながら思っていた。
その傍ら、竜はタムリンを目の代わりにしして語り継ぐ者を探させる。
見つけたならば、竜は男へ声を飛ばした。]
ローランド、ちょっといいかい。
…聖剣についてだが。
お前は、今あれがどこにあるか知っているかい?
[隊の被害状況を確認した後、男は王子の下へと向かう。
そこには老竜の姿>>10もあり、どちらも無事な姿に男は安堵した]
レト、ディルドレ老、援軍ありがとう。
ハールト奪還に続き勝ちを得ることが出来たね。
[氷漬けの首を抱えたまま、男は感謝と労いを二人へ向ける。
それから王子へと向き直り]
このままハールトへ向かい、駐留隊と合流で良いのかな。
レトがこちらに来れると言うことは、
敵が張っていることは無いようだし…。
彼らにも休息が必要だしね。
[戦い抜いた隊の者達を示し、ハールトにてしばしの休息を提案。
戦死者の埋葬などは移動前に可能な限り済ませるようにする]
王子、聞いて欲しいことが。
[諸々が落ち着いた頃、男は伝えるべきことを伝えるために王子を訪ねる]
たった一度きりではあるのだけれど、
大森林に住むエルフ達の助力を得られるかもしれない。
戦いへの参戦が可能かまでは分からないけれど……
何かしら、力を貸してくれるとは思う。
[それに至る経緯については説明しないまま、男はエルフの助力についてを王子に打ち明けた]
なんだい、ディルドレ老。
[戦後処理の傍ら、かけられる声>>17に男は応じる。
問われた内容に男は表情を正し、静かに頷いた]
……あぁ、知っている。
聖剣は今、彼の魔人が封印されていた洞窟の奥、
封印の場の湖の底にあるよ。
…取りに行く心算かい?
[男も丁度聖剣についてを考えていた。
王子に進言し、手に入れるべきだと唱える心算で居たのだが、そこには一つ懸念事項がある]
[>>18カレルの無事を見たり、初陣の報告などを聞きながら。
ローランドの姿を見てその手にあるものに一度目を走らせた。
見覚えのある白い首に、竜は目を細める。]
…ああ、死んだのかい。ヴェルザン。
[感慨はない。一度殺しかけた相手に悲しみもない。
ただ事実だけが淡々と、確認のようにぽつと零れた。]
あまり動いた感じはしなかったけど、やはりあそこか。
[>>19こちらの問いかけへの返答に、竜は一度瞑目した。]
そう思っていたんだけどねぇ…。
どうにも、年寄りには荷が重そうだ。
この恰好で行くわけにもいかないしねぇ。
[死期が近い事は誰にも、当然のようにカレルにすら語ってはいないが。男と出会った当初と比べて徐々に薄くなってきている覇気や生気から、荷が重い理由も伝わるか。]
あれはあんたに任せてもいいかい?
……そうか。
その姿のままじゃあ、洞窟にすら入れないしねぇ。
[会うにつれて減じ行く生気>>22は男も薄々気付いていた。
故に荷が重いと言う意味も何となく理解する。
それに関しては別の理由を口にすることで他へは悟らせぬようにして]
それは構わないけれど……。
あそこ、とてつもない何かが居る気がするんだよねぇ。
2年前、魔物が溢れた後に探ったことがあるのだけど、
洞窟前に設置されたポータルから魔物が現れているのに加えて、
洞窟の奥から異様な気配がした。
相応の準備が必要かも知れない。
[元より取りに行く心算はあったから、老竜の言葉には是を返す。
ただ、それを行うに危惧することもあったから、それも老竜には伝えておいた]
ああ、洞窟を壊して、岩の下に埋もれられても困るだろう?
[>>23クックッと低い声で笑いながら、何でもない事のように竜も振る舞った。
だが洞窟の詳細な様子を耳にすると、考えるように沈黙して。]
ふむ。…タムリン。
[まだ傍に残っていた妖精を呼び、彼女に一端返しておいた布をローランドに渡す様に告げた。]
精霊達が織った、身を隠す事の出来るマントだ。
お前なら目くらましが使えるだろうから、不要かもしれないけれど。
術を使わずとも姿が消せるのは利点になるかもしれないね。
あんたに渡しておこう。いらなきゃ誰かにやりな。
それから、手をお出し。
上へ向けて。
[口を挟むより早く竜は告げるとその腕を伸ばし、ローランドの手に指一本、爪の先を置くようにして触れた。]
[竜が暫くの間瞑目すると、長く伸びた爪の下には、青銀色をした手のひら大の水晶のような塊が現れる。大きく輝くそれには力が、そして数千と生きた竜の念も込められている。]
それは触媒にでも媒体にでも、手を加えれば呪具にもなるだろう。
それもいらなきゃ誰かにやるか…
まぁ宝石としての価値もあるだろうから売ってもいいさ。
それも好きにお使い。
今あたしがあんたにしてやれそうなのは、これくらいかねぇ…。
[そう告げた竜は目をあける。
だがあけたのは左目だけ。
右目は閉じられたまま、開くことはもう*ない*]
/*
メモにそこはかとなく死体動かしていいよゾンビになってカレルに襲い掛かりたいよオーラを出したが伝わるかな。伝わるといい…。
/*
あ、あと魔王様過去ロルありがとう!ちょっとこねたいので明日やろう。
カレルがしおしおしているので婆ちゃんが皺の手でなでよう(なでなで…
がんばるんだ弟子よ。こっちもがんばろう。
そりゃ困るね。
[老竜が笑う様子>>24に男もおかしそうに笑った。
状況を説明した後、老竜の呼びかけで妖精が男に対して布を一枚差し出してくる]
随分と大盤振る舞いだねぇ。
術で目晦ましは可能だけれど、
他に術者が居る時は発動時に悟られる可能性がある。
これがあればかなり動きやすくなるよ、ありがとう。
[差し出された布を受け取ると、肘を折り曲げ腕へとかけて]
うん? なんだい?
[手を出せと言われて、問い返す間にも老竜の腕が伸びてきた。
男は掌を上にして伸びてくる爪の先をその手に触れさせる]
[手の上に乗ったのは、掌を覆うほどの大きさの水晶のような塊>>25。
青銀色それはまるで老竜の瞳のようだった]
これは……。
[老竜の言葉を聞き、男は彼女の顔を見上げる。
開かれた瞳は片方だけ。
掌に乗せられたものがなんなのか、男は直ぐに理解した]
ディルドレ老……!
……売るだなんてとんでもない。
大事に、使わせてもらう。
[如何に価値があろうとも、これは売るべきではない。
老竜の想いが籠もったもの。
使うかどうかは別として、これを受け取る意味を男は薄っすらと感じ取っていた]
……ディルドレ老。
この2年、王子を護って頂き感謝する。
貴女が居なければ……いや、貴女が居たからこそ、
今、こうして
ありがとう。
[慌しくて伝えられていなかった感謝。
それを言葉にし、男は老竜に微笑んだ]
貴女がゆっくりと休める
[それが彼女への恩返しとなると思うから**]
成り上がり者 ライナーは、栞を挟んだ。
― ハールト近郊 ―
師匠、ようこそ。 島で何かあった?
[問いはするが、ディルドレの様子から大事はないだろうと感じている。
先のハールト撤退戦の時にはいなかった民兵たちは、ドラゴンの姿に驚いていたが、カレルやローランドと親しく言葉を交わす様子を見れば、味方なのだと安心し、この強大な味方に歓呼した。]
竜のすみかで学んできたことが、わたしの力になってるのを感じるよ。
レトも、来てくれて助かった。
君のハールト奪回戦での活躍はベネディクトから聞いている。
大きな街を取り戻したことが伝われば、もっと義勇軍に加わる人が増えるだろう。
ありがとう、そして、これからも頼むね。
ハールトに魔軍は攻めよせて来ていないんだね。
ベネディクトの陽動が聞いているみたいだ。
敵がこちらに背を向けてカトワールへ移動するようなら、背後をつくよ。
偵察を密にして、状況把握に務めてほしい。
でもその前に、君が率いてきた騎馬隊で、怪我人を急ぎハールトへ連れていってもらいたいんだ。
ダークエルフの毒矢にやられた人を、治療師に診せて。
うん、敵味方関係なくだよ。
投降した人たちは、ここにちょっと残ってもらおうか。
皆を埋葬する作業に従事してもらう。
すぐにハールトへ連れて行っても、いろいろ軋轢があるだろうから。
その監督役に騎士を何人か残してくれる?
あと、人質として利用されるまいと自死した騎士たちの亡骸についても、ローランドの一族に場所を聞いて弔ってほしい。
[ローランドの的確な戦後処理に感謝しつつ、追加のお願いをしておいた。]
ああ、ローランド。
ダークエルフとの決着は…
[心の整理はついたのだろうかと、近づいてきたローランドを見つめる。
そこで、大森林に住むエルフ達の助力について聞いた。]
エルフたちが? 人間界の騒乱に関わるなんて珍しい。
ローランドの人脈は広いね。
交渉のため、ここで別れて大森林へ行くの?
[光で照らした後には影が出来る。
そも、常に太陽が天にある訳ではない。
だからこそ、僕とエディで影の部分を担うものだと思っていた。
カレルには常に前を向いていて欲しいから、僕らが代わりに後ろ見るのだと。]
……はは、褒め言葉と受け取っておくよ。
[そんなことを思い浮かべながら、馬鹿真面目で盲信>>14と言われても悪い気はしない。
しかし、こちらの攻撃が浮遊>>15で防がれれば、厳しい表情を浮かべる。]
(やっぱり、魔法戦ではどうにも経験の差があるな……。)
[直接戦えば勝ち目はないのは分かっている。
だからこそ、搦め手から攻めなければ。]
[そもそもこの作戦の最低限は、陽動だけ済ませたら撤退すること。
そして最悪なのは、この船団が潰走すること。
それを考えれば、混乱が治まってきた時点で一度撤退し体制を建て直してから、再度攻撃に転ずるのが妥当だっただろう。
けれど、戦場での高揚感が成せるものか、それともエディと相対したことによるものか。
この時は、普段よりも冷静さを欠いていたのだった。]
[そもそもこの作戦の最低限は、陽動だけ済ませたら撤退すること。
そして最悪なのは、この船団が潰走すること。
それを考えれば、混乱が治まってきた時点で一度撤退し体制を建て直してから、再度攻撃に転ずるのが妥当だっただろう。
けれど、戦場での高揚感が成せるものか、それともエディと相対したことによるものか。
この時は、普段よりも冷静さを欠いていたのだった。]
(僕の立てた作戦に間違いはない。
このまま戦闘を継続し、敵をここに押しとどめる。)
[それはもしかしたら、慢心や油断だったのかもしれない。
援軍が近づいていることなど、知る由もない*]
[グランツェルツ橋で敵と遭遇したと、ベネディクトから報告が届く。]
橋で押さえるべく手を打ってきたのか。
確かに、水の上に布陣できるポイントでもある。
敵にも地の利を使いこなす軍師がいるようだね。
ローランドから、エディが魔軍に属しているとは聞いていたんだ。
「彼の意思で魔軍に居る」って。
事情はわからない。
彼は信用されているのかな、
それとも、試されているのかな…
いずれにせよ、生半可な気持ちでそこに立っているはずがない。
説得はもとより、詰問も無用だ。
大勢の見守る中で、彼が言説を曲げるはずもないのは明白。
何を言われても、ここは受け止めるしかない。
[声は届くけれど、すぐに駆けつけられない距離。
半身とも頼む相棒に委ねる。]
思うところはいろいろあるだろうけど、
気を抜かずに、損害に注意しつつ、敵の陣容をおまえの目で確認してほしい。
難しいことをお願いしているけど、おまえだから な。
こちらも魔軍の襲撃を受けたけれど、レトも救援に来てくれて、撃退することができた。
ローランドがダークエルフの将を討ち取ったんだ。
ダークエルフは毒矢を使ってきた。
姿を見かけたら気をつけるんだぞ。
[レトへと指示する王子>>32の言葉を受けて、男は一族の者を一人レトへとつける。
その者に聞けば自決した騎士達が倒れている場所まで案内してくれるはずだ]
[エルフについてを伝えた時に返る王子の声>>33。
それに対し男は笑みを返す]
流石に手強かったけれど、決着はつけたよ。
[取ったダークエルフの首こそ王子には見せていないが、討ち取ったことは彼に伝えた。
負った傷は止血のみとなっているため、左腕と両足に残る衣服の損傷や滲んだ紅を見止めることが出来るはずだ]
エルフにはちょっとした伝手があってね。
協力を仰ぐのは出来ると思う。
そうだね……行くなら早い方が良い。
それからもう一つ、向かいたい所があるから、
しばらく別行動を取っても良いかな。
一族の者達は置いていくから、
偵察等については心配しなくて良いよ。
偵察の取り纏めも一族の者に一時委任する。
逐次貴方に報告するよう言っておくよ。
― グランツェルツ橋上空 ―
[橋へと戻る途中。>>5
軍師と思しき者がエトヴァルトと相対し、戦っているのが見えた。
本当は、ここで彼を捕縛なり始末なりしておくつもりだったが、その光景を見て、彼らの戦いに介入するという発想は、自然に頭から消えた。
戦争にしては甘い考えであることはクレステッド自身解っていたが。
それは、クレステッドが武人でもあることの証左だったのかもしれない。
だが、それならそれで戦略面で何もしない、というのも憚られた。
彼は姿を消したまま、船団の後方に向かい。傍らの袋から硝石を取り出して砕きつつ、小声で魔法を唱えた]
クレステッドの名のもとに命ずる
水底に棲まう姿なき者よ
荒ぶり、爆ぜよ
[静かに唱えられた魔法は即座に効力を発揮し、船底のあたりで小さな爆発を起こす。
船の大きさに比べて人員の少ない囮の船を数隻周り、同じように爆発を起こさせる。
それは船に突然の揺れとなって襲いかかる。突然の攻撃に乗員は混乱するだろうし、場合によってはそのまま沈むこともあるかも知れない。
そして。それはもし
橋に戻る前に、エトヴァルトと軍師の戦いには介入せずに、状況を少しでも有利にしておこうという判断だが、果たして成功するだろうか。
彼は姿を消したまま、急ぎ橋へと戻った。丁度、彼の指揮下の者達も援軍として到着する頃だろう**]
/* 単騎駆けしたにしては援軍と到着タイミングに差がねえな!?と突っ込まれそうですが流れってことで許してくだしあ……!
援軍着く前に潰走させるのも違う気もするし
― 回想・炎の戦場 ―
[青い色のはずの空は、今は煙に燻られて灰色に。
熱に空気は歪められ、さながら地上は地獄絵図のような様相を描いていた。
青銀色の竜はその中心で威勢よく逃げ回る敵に息をあびせながら、友を背に戦場を飛び回っていた。]
あっはははははは!!
焼けてる焼けてる。
[長く生きる竜には知恵者や聖なる者としての側面を者もいるが、持て余すほどの力を使い破壊や殺戮を好む若い竜の割合もまた多かった。人や魔物の味を覚えてしまえば、その面は更に加速する。
青銀色の竜もまた若さ故、自らの力を振るう事を厭わなかった。人を食べる事はなかったが。]
でも赤毛は見えないね。
まぁこう赤ばっかだと解りにくいか――
どうしたのロル。
[楽しげに力を振るう様子に、背に乗せた友が苦言を落とす。
やりすぎだとは言わないものの、笑うのは良くないと、友は言った。]
― 回想・炎の戦場 ―
[青い色のはずの空は、今は煙に燻られて灰色に。
熱に空気は歪められ、さながら地上は地獄絵図のような様相を描いていた。
青銀色の竜はその中心で威勢よく逃げ回る敵に息をあびせながら、友を背に戦場を飛び回っていた。]
あっはははははは!!
焼けてる焼けてる。
[長く生きる竜には知恵者や聖なる者としての側面を者もいるが、持て余すほどの力を使い破壊や殺戮を好む若い竜の割合もまた多かった。人や魔物の味を覚えてしまえば、その面は更に加速する。
青銀色の竜もまた若さ故、自らの力を振るう事を厭わなかった。人を食べる事はなかったが。]
でも赤毛は見えないね。
まぁこう赤ばっかだと解りにくいか――
どうしたのロル。
[楽しげに力を振るう様子に、背に乗せた友が苦言を落とす。
やりすぎだとは言わないものの、笑うのは良くないと、友は言った。]
どうして?
[力を誇示し勝利し、笑う事が許されない理由が竜には解らない。
殺戮の手を止め、竜は友の声を聴いた。>>2:270その間、地上では撤退が始まっていたが、竜にとってはそれらを見逃すよりも友の声の方が大事だった。
さて友が語る言葉は、若い竜には理解し難しかった。
人の道徳と竜の道徳は、理解をするには違いがすぎ、他人の心を理解するには竜はまだ若すぎた。]
あたしは難しい事はよく解らないよ。
[困ったような声で竜は言う。]
よく解らないけど…
ロルがそういう顔するのは嫌だから、もう笑わないよ。
[竜は友と共に在ることで、人の心や想いの向きを遠回りに、だが少しずつ学んでゆく。
後に学べば学ぶほど面白く奇妙なものだと知る事にもなるが、それはまた別の話。]
あーそれより赤毛!
しまった、逃げちゃったかな……
[取り逃がした事に気づいてしょんぼりとした竜を、慰めるのもまた友の役目だった*]
― 刹那の夢 ―
[>>0:368出来るだけ目立つように、との策を与えたのは、何故か怖いと感じた人間だった。
そうしてその策が効果的だった事を、竜は眼下の慌てぶりを見て知る事になる。
当時、その男が後に英雄と呼ばれる事を、竜は知る事もなかったが。
眼下では何故竜が人の味方をと、そんな声も聞こえた。]
そんなの、ロルが好きだからに決まってる。
おまえらは好きな物、好きな事の為に戦ってるんじゃないの?
[若い竜は理想は思想は持ち得ていない。
友や、あるいは後の英雄王クロドルフが語る平和な国がいかに崇高な物か、竜にはよく解ってはいない。力がある物が力をふるうのは当然の事だという認識がある。
ただ竜は、力がある物が勝手を通す事の愚かさを、友と共に歩むことで少しずつ理解もしていた。
不思議そうな青銀の目のまま見下ろすと、赤毛の男が目に入った。]
お前もそうじゃないの?
[驚きに満ちた顔をしていたその赤毛との、竜との数少ない邂逅のひとつ*]
カレルに渡そうかとも思ったけど…これはあんた向きだろうしねぇ。
[>>26竜は騎士より隠密に近い質を持っている男に良いだろうとそれを渡した。
妖精が少し不満そうにしていたが、竜はそれを目で制する。]
巡り巡って、これはあの子の為にもなる。
[そう諌めながら。
>>27渡した石の意味を敏く知った様子の男に、竜は満足したように目を細めた。]
そうかい。なら、そうするといい。
[返す言葉が少ないのは常の事。]
礼を言われるような事はしてない。
あたしはあたしにとって、成すべき事をしただけだ。
…だが悪い気はしないね。
受け取っておこう。
[>>28ローランドの微笑みに素直にそう返すがてら、未来については竜は鼻先に皺を寄せる。]
婆さんがゆっくり出来る未来なんてどうでもいいよ。
それより、子供が元気に育つような未来を作っておやり。
老い先短い連中にはね、それが一番なんだ。
[ローランドの言わんとしている事の意味は理解っている。
だがあえて竜はそう言う事にした*]
ついでにとっとと妻帯でもしておきな。
あんたの血も、つなげる事に意味があるだろうに。
[最後に余計な事を付けたしながら、竜は休憩するように再び瞑目する*]
― ハールト近郊 ―
いいや、島は変わらずだよ。
ついでに術をかけてきたから、あたしが居なくても暫くは大丈夫だろう。
少し、用があってねぇ。
[>>29竜の姿のまま、話しかけてきたカレルには目を細めそう返す。
そして戦場での事を報告する様に、竜は暖かなまなざし向けた。]
それは何より。怪我はないね?
2年じゃ足りないかとも思ったが…
あんたは呑み込みが早くて良い弟子だった。
[竜は人を育てた事などなかったが、正しくある意味理想的に育った弟子の事を内心とても喜ばしく思っていた。]
もうすぐ森のドワーフ達が、お前たちの為に腕輪を持ってくるだろう。
精霊の加護を絡め、ドワーフが祈りを捧げて作る腕輪だ。身体の力を強める効果がある。
みなお前の為にと頑張ってるけど、もう少し時間がかかるようだね。
それからほれ、タムリン。
[用事があったんだろうと、隠れていたピクシーを呼ぶと、小さな妖精は恥ずかしそうにカレルの元へと飛んで、その鼻の頭に小さなキスをひとつ落とした。
ほど近くにいただろうペガサスの鼻先にも口づけひとつすると、妖精はすぐにまた隠れてしまった。]
妖精の祝福は護りになる。
小さな守りだが、お前たちには役に立つだろう。
さてカレル、折角来たんだからあたしも参戦させてもらおうか。
ただ軍人のような細かい動きは出来ないから、そのつもりでおいで。
[ローランドの穴を埋める必要もあるだろうと片隅で思いながら、竜は弟子にそう申し出た*]
/*
クレスを止めたのは次の決戦パートの問題もあるけど、あんまり戦闘続きだと絆を深めるターンが無い&日数が経たないと自分が動く隙が無いから、というあれやそれや。
クレスにお預けばかり食らわせて申し訳ないのだけれども、次はバトル任せるから勘弁しておくれ。
― ハールト近郊 ―
[ローランドから別行動を打診され、諾と頷く。]
カレルからも、心からよろしくとエルフの長に伝えてくれるかな。
あなたの「切り札」、とても心強いよ。
本当は温存できた方がいいんだろうけど──楽しみにしておくくらい、構わないよね。
ただし、出かけるのは、ちゃんと手当を受けてから。
どこに餓えた狼がいるとも限らないからね。
[彼の身体に滲む紅に目を細める。]
慣れない戦の指揮をとってくれてありがとう。
わたしには、皆の力が必要なんだって、しみじみ思う。
できたら、移動の途中で、会う人に伝えて。
「シェーンバルト王国の南半分は義勇軍が取り返した」って。
ちょっとサバを読んでるけど、事実は後から追いつくものだから。
― 王都 ―
[その報せが王都に届いたのは、ヴェルザンディやシェットラントらが王子を襲撃して数日後のことだった。
一羽のコウモリがいつものように執務室を訪れて手紙をもたらす。
しかし、手紙の筆跡はいつもと違っていた。
シェットラント率いる騎馬隊が第二王子を含む賊軍と戦闘し、それに破れたこと。
ダークエルフも討ち取られたらしいこと。
戦場にドラゴンが現れたこと。
報告を寄越したのは、騎馬隊につけていたワーバットだった。
逃走した彼の部下と合流して顛末を聞き取り、慌ててコウモリを飛ばしたのだろう。]
[ハールト方面の戦場に、ドラゴンが現れた。
その報せは、魔王をして恐懼させ、狂喜させた。]
そうか。出たか。
そうか。
[魔王の放つ気配に、護衛の兵が身じろぐ。]
今こそまさに、過去の教訓から学ぶべきだろう。
戦力が十分にあるうちに、全力で竜を落とす。
そうすれば残りの賊軍など人間しかいない弱敵だ。
[竜にしてやられた苦い記憶を噛みつぶす。]
全軍に通達せよ。
我が軍は、これより全兵力を以て賊軍と竜を討滅する。
[呼び出された指揮官たちが、「全兵力、ですか?」と控えめながらに反問するのを、魔王は一蹴した。]
言った通りだ。
全てかき集めろ。
各町や村の守備も最低限を残せばいい。
[独裁者の命は絶対であった。
すぐさま出陣の準備が始められ、全土のあらゆる村や町、街道警備兵に至るまで出撃命令が下された。]
― グランツェルツ橋 ―
[ベネディクトの思う所は、奇しくもかつての青年が抱いていたのと同じもの。
相違があるとすれば、青年はいずれ、大きく距離を開ける意思があった、という事くらいか。
守役の手は、いずれは離さねばならぬもの、と。
そう、思い定めてもいたから]
……そーゆーとこは、素直だよなぁ。
[褒め言葉と、という返し>>34に、く、と笑み。
唐突な揺れにも、動揺を見せない様子>>35とぶれない狙いにく、とひとつ、笑い声を落とした]
ま。
そういう、妥協のなさ、嫌いじゃねぇけど……。
[言いかけた言葉は、ふ、と途切れる。
それは、力の発動>>39を感じたが故の事]
わたしは、まず、皆をハールトへ連れて行く。
ベルガーから海路でハールト入りした隊を率いるつもりだ。
船でカトワールへ向かったベネディクトから報告が来た。
途中のグランツェルツ橋で敵と遭遇したそうだ。
相手の指揮官は──エディ。
ベネディクトはほとんど兵を持っていってないから、まともにぶつかりはしないと思うけど…
[ふたりとも真面目だから──と呟いた。]
全ての礎、我が根源に応じよ。
風運べ、我の声!
[とっさに紡いだのは、伝令の魔術]
チャリオット隊、後ろの連中に投石!
一撃ぶちこんだら、すぐに離れろ!
[飛ばしたのは、混乱を更に助長させるための一撃離脱の指示。
視線巡らせれば、カトワールからの援軍は、橋の袂に姿を見せており。
魔術の効果があるうちに、とそちらへ向けて声を投げた]
……着任挨拶は後回しだ。
火矢部隊、俺の次の攻撃術を基点に、遠慮なく火の雨落としてやれ!
[投げた指示は、それだけ。
突入させたウルフライダーは、まだ引かせない。
ぎりぎりまでそこに置く事で、向こうの動きを制限するのが、その狙い]
……さて。
そろそろ、本気出して行くかねぇ……。
[小さく呟き、新たな紅を落とす。
肩の真白がふる、と身を震わせるのは、知らぬふりで。*]
クレス。
[声が彼に届いたのは、果たしてどのタイミングだったろうか。]
ファットリアのあたりにドラゴンが出た。
連中は、いよいよ本格的にドラゴンを動かすらしい。
[声は、どこか弾んでさえいる。]
― ハールト近郊 ディルドレと ―
[ドラゴンの姿のままのディルドレに声をかけられれば、近くに駆け寄って、巨大な脚にハグしたりしつつ。]
怪我? 大丈夫です。
[シェットラントの苛烈な一撃にこめかみが切れてたりとか、落馬の衝撃で打ち身を作ってたりはするけれど、行動に支障が出るほどではない。
それより、以前ならそんなちょっとしたことでも見逃さなかったろうディルドレの衰えの方が気になるカレルであった。
とはいえ、カレルの成長を喜ぶディルドレの様子に言葉を呑み込む。
もしかしたら、自分が強くなっただけで、ディルドレは変わっていないのかもしれないじゃないか。
そう信じたい。]
ドワーフのブレスレット? それはすごい。
あ、タムタム、 お久し──っ
[透明な翅が顔の前にホバリングしたかと思うと、 小さな小さな唇が 触れた。]
[「妖精の祝福は護りになる」とディルドレは言ったけれど、]
だって、 タムタム、 君、 それって…!
ねえ、 言ったろ──
[ささっと隠れてしまった妖精にジタバタとアピールするけれど、よくある青春の一コマです。]
[ディルドレが加勢すると告げれば、ずっと頭上にある竜の顔をじっと見上げた。]
ホントに──伝説の再来みたい。
夢じゃないんだね。
まだロルフには及ばないけど── 負けもしません。
[灰鋼色の竜の鱗に、そっと額を押し当てた。]
[それは恐らく、カトワールでの戦から、暫くしてから]
……ああ、ようやく、奴らもあれを出してきましたか。
「全軍」……なるほど、必殺必勝の覚悟で臨むと。
承知しました。
[その言葉は静かに涼しげに聞こえるだろうが、いつもより、一本芯を感じられる言い方でもあった。
そしてそれは。
クレステッドが激情を静かに抑えている時の癖でも、ある]
くそっ、完全に退くタイミングを逃した……!
[撤退の判断が遅れたことを悔やんでいる暇はない、今は一隻でも多くを離脱させなくては。
いくら捨て石となりかねない陽動作戦だったとはいえ、ここで船団をすべて失う訳にはいかないのだ。]
――――!
[咄嗟に短剣を抜き、真後ろからこちらに襲いかかろうとしていた狼を切り伏せる。
危機一髪、正面のエディばかりに気を取られていた。]
[老竜と妖精のやり取り>>41を見て、すまないねぇ、と苦笑しながら妖精に声を向ける。
妖精へと向けた老竜の言葉は正しい。
男がこの布を使う時は、総じて王子のためとなるはずだ]
…あぁ、任せておくれ。
[穏やかな色を見せる老竜の隻眼>>42を見上げ、男は頷いた]
[
はは、それもそうか。
それも確かに大事だからね。
尽力しよう。
[老竜の言うことも尤もだ。
ならば両方成し遂げようと、男は想いを新たにする*]
ははは……敵わないね。
全てが終わったら考えるよ。
[どの道今はそれを考えている余裕は無いから。
それだけを紡いで瞑目する老竜へと返した*]
― ハールト近郊 ―
承った。
必ず伝えよう。
[王子からの諾>>47を得て、男は感謝と共に願われた言伝を快く受ける]
まだ確定では無いから、あまり期待されると困ってしまうけれどね。
──でも、必ずものにしてくるよ。
[そのための
少なくとも手ぶらでは帰らない]
はは……仰せの通りに。
[手当てを指摘されれば>>48、男は苦笑しながらも頷く。
他にやることがあったために後回しにしていたのだが、一段落した今は意固地になる必要も無かった]
きちんと指揮出来たか不安だったけれどね。
予定よりも早くダークエルフと会ってしまったし。
不慣れな指示でも従ってくれた皆のお陰だよ。
礼は彼らにも言ってあげておくれ。
皆も喜ぶだろうさ。
[紡がれた感謝を受け取りつつ、他の者への労いを願う。
国を取り戻すために立ち上がった王子の力になりたいと思うのは皆同じ。
王子が彼らを必要としているのが伝わるなら、それは大きな力になろう]
承知した、噂は誇張して広めるのが定石。
それにいずれ事実となるなら誰も咎めないだろうしね。
[追加の願い>>49にも快く頷く。
方々へ伝えるのが男の本来の役割。
厭う理由は無い]
[今後の方針>>55を聞いた男はその内容に一度頷き。
ベネディクトからの報告内容にほんの少しだけ眼を瞠った]
そうか……彼が出てきたんだね。
(過去を振り切らんとするのであれば、もしかする、が)
寡兵なら機を見て下がってくるよ。
彼は、引き際を見誤らないだろうさ。
[常に冷静さを抱くと認識しているために、ベネディクトについてはそう声を返した]
では治療と少々の休息を得たら私は出発するよ。
用事を終えたら直ぐに戻って来るから。
[そう告げて男は王子の前を辞した*]
―いつかの回想―
[数千年前。
クレステッドが最初に魔軍に加入し、まだ日が浅い頃。
まだ「儀式の間」で自身の、そして魔王のための研究をする余裕があった頃。
ギィはクレステッドのことを、熱心だなと軽く評した。
その口調はどのような色を帯びていたかは解らないが]
……我が主の、我が軍のためですから。
それに、私のためでもあります。
[現在から比べると、余裕のない言い方ではあるものの、どこか涼しげに応える彼は今と同じもの。
そんな折、ギィはクレステッドに問うた。クレステッド自身の目的は何なのか、と。
その質問にどんな意味があったのかは、クレステッドの知る由もないが。
その問いには、ゆっくりとした口調で答えた]
私はただ、見返したいに過ぎません。私を否定した連中、全てを。
[彼の声は普段より静かなものでありつつも、確かな輪郭と芯を感じさせる声音で。
つまりこれは、無自覚のうちに、彼の感情が荒いうねりを上げている時の合図なのであった]
落とそうか迷ったがやめたので供養
理由:多分もうそろそろ姑息な手を使わずに真っ向勝負に持っていったほうが映えるから
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
―グランツェルツ橋―
[偵察と軽い破壊工作を終えてエトヴァルトの下へ戻れば、丁度援軍も参戦し、敵への攻撃を開始していた。>>58
後方にも狙い通りの混乱が見える。
ここでの戦闘は勝利と見ていいだろう。しかしこの作戦は、これで終わりではない。
クレステッドはエトヴァルトの傍らに立ち、敵にも聞こえるほどの、大きな高笑いをあげた。]
ははっ……!
奴ら、金の分くらいは役に立ってくれたじゃないか!
沈んだ船に乗っていた連中、さぞかし慌てたんだろうなあ!
[あえてよく響く声でそう言った。
これは、堂々とした偽情報である。水の上も敵の好きにはさせないための。]
[出陣の準備が整うまでの間、魔人はもうひとつ手を打つ。
従属した騎士のひとりを呼び出して、親書を手渡した。]
これを賊軍の首領に届けてこい。
[渡した封書は、封蝋に国章が入った正式なもの。
数千年前に滅びた魔国で使われていた印章である。
中の文書には、署名とともにこう書かれていた。]
『賊将に告ぐ。
長きに渡る騒乱は国土を荒らすゆえ、好まない。
即座に武装を解き、降伏せよ。
さもなくば、我が軍との決戦に応じよ。
王子を僭称するだけの矜持を持ち合わせていることを期待する。』
[親書を携えた騎士は、すぐさま出立する。
数日もすれば、到着するだろう。]*
……ウルフライダー隊!
死にたくねぇ奴は、死ぬ気で後退しろっ!
[発動に至る言霊を紡ぐ直前、放り投げるのは無茶な指示。
生存本能にでも触れたのか、突入した部隊は、後退の動きを見せる。
その撤退を見届けるよりも早く、魔力を集中した短剣を、す、と前へと突き出して]
翔けろ暗雲……闇嵐!
[解き放たれた言の葉と共に、魔力はその在り方を転じる。
刃の如き鋭さを帯びた、闇色の衝撃波が解き放たれて駆け抜けた。
横一文字の刃の如きその軌道上にベネディクトがいても、迷う素振りはなく。
解き放たれた術を追うように火矢が放たれ、川面へと降り注いだ。*]
/*
さて、エルフの里ロール終わったらバジりん対策と言うか倒し方調べてみないとな。
ちょっと今オリジナルのを思いついてはいるけども。
婆様からもらった竜眼石があるから出来る技。
/*
……うるふらいだーの損害、多分、最後のこれに巻き込まれるのが一番でかいな……。
[いいのかそれで]
[いやまあ、流れ的になるよなあ、って思ったんだよね]
他の部隊はあんまり削れてないかな、とは思いつつ、思いつつ。
攻撃術は、出力調整が難しいわ……。
[「礼は彼らにも」というローランドの言葉に頷き、彼が去った後、ハールトへの移動準備を進める義勇兵たちのもとへ行って声をかけてゆく。
傷には快癒の祈りを注ぎ、失ったものを共に悲しみ、生き残った希望を育てる。
と、兵のひとりが、剣を差し出した。
王家の紋章がついている、これはしかるべき方が持つべきではないかと。
あの男が振るっていた兄の剣だった。]
[少しずつだが、後方の船は離脱を開始できたようだ。
壊滅だけは避けれそうだと安堵するが、最大の問題は――]
(この船は、完全に身動きがとれないってことだな……。)
[座礁に近い状態のため、満足に操船が出来ない。]
ならば、開き直って殿軍を務めるしかない、か。
[僕が先頭にいたのは、果たして運がいいやら悪いやら。]
[兄はあの男に殺されたのか、 あの男は兄の剣で何を切ってきたのか。
もはやどちらも語ってはくれない。]
── この剣の持ち主は… 最期まで自分自身だった。
[追悼の代わりに告げ、埋葬地を示して積み上げられた石の頂に、深く突き刺して眠らせた。]
― 王都 ―
[親書を携えた騎士が出て行ったあと、いつも側近くにいるはずのダークエルフを呼ぶ。
果たして、闇妖精はすぐさま現れ跪いた。
いくつかの連絡事項を申付けながら、思考は別のことへ向く。
闇エルフが未だに身辺を離れないということは、イーシュトはまだあきらめていないということなのだろうか。
稀有な白い闇エルフと、呪具を失ってもなお。
ご苦労なことだ、と少し笑う。]
[イーシュトの意思を宿しながら、
復活の引き金を引き、その後のシェーンバルト奪還のため力を尽くし、影から自分の覇業を支え続け、最後には個としての望みを託し命を託していった彼。
宣言通り、彼は自分の命を散らした。
命を使わせたのは、自分だ。
最期の戦いで、彼はなにを思ったか。]
力及ばず、半ばにして散る。
その程度だったか、ヴェルザンディ。
[呟き、過去のこととして記憶の隅に押しやった。]
[川に飛び込んで潜ったところからでも、燃え盛る船の様子が知覚できる。]
(やってくれたな、エディ。)
[自分の油断と判断ミスが招いた、痛い敗戦だった。]
(ともかく、今は生きなければ。)
[丁度いいことに、川の流れは早いが溺れるほどではない。
上手く流されながら潜り、敵の居そうな場所を避けて陸に上がろうと思った*]
― グランツェルツ橋 ―
[解放した術は流れに沿って駆け、複数の船をその刃にかける。
追って放たれた火箭が赤い焔の花弁を散らすのを見つつ、浮遊の術を解いて、橋へと降り立った]
……っつ……。
[直後に感じたのは、軽い眩暈。
それでも踏み止まれたのは、合流した魔術師部隊の者が声をかけてきたから]
ああ……大丈夫、だ。
……戦線離脱した連中は、無理に追う必要はねぇ……深追いして、余計なモン釣り上げたらこっちが不利だ。
あと、飛び込んだ敵兵は、拾えるだけ拾っとけ。
……触媒に使えるヤツがいるかも知れねぇ。
[その『飛び込んだ連中』の中にベネディクトがいた>>80のは見えていたが、そこには触れずに指示を出し。
は、と一つ息を吐いて、紅の舞い散る川面を見やる。
僅か、細めた瞳に感情のいろはないものの。
肩の真白は落ち着きなくその尾を揺らしていた。*]
ベネディクト、
おまえの陽動で、魔軍は、次の我々の攻略目標はカトワールに違いないと守りを固めるかな。
撤退後は、河口のあたりで待機していられるか?
俺はおまえが残してくれた部隊を率いて、北岸沿いに進むつもりだ。
河口のあたりで合流できれば──船で川を渡って、そのままジルヴァーナへ攻め上るルートもとれる。
/*
捕まえたらまずは魔軍に勧誘して、なんでカレルに従ってるんだとか聞いたりして、でもって旗に括りつけて軍の先頭に立てるとか、魅了の魔法で王子に敵対させてみるとか、爆弾背負わせて送り返してみるとか、いろいろしたかった…!
書いたロル供養パート2!
まあ多分供養することになると思ってたw
---------------------------
[さて。偵察を終えて戻ってきたかと思えば、戦闘はほぼ終了していた。
エトヴァルトの強力な魔法による攻撃により、軍師の乗る船は全壊。
軍師が水に飛び込んだのも、確かに見て取れた。
それを確認すれば、川の流れる先へ先回り。
軍師が立ち上がれば、丁度そこに、幽鬼の馬に乗ったクレステッドが立ちはだかる。]
……お前にはやられたよ。
民兵を組織し、疑わしきを射殺し、ここまで大規模な船団を全て囮に使うとは。
……だが、それもここまでだ。後顧の憂いは断たねばな。ここで、死んでもらう。
[明らかに戦闘に慣れてなさそうな軍師相手に、隙のない動作で腰から剣を抜き、剣を首に当てる
……だが。実のところ、この動きは相手の気を惹くためだけのものであった。
本質は、左手での触媒の粉砕と印。呪文を声に出さず、軍師の身体の自由を奪う魔法を掛けた。
魔法に成功すれば、手と足は自分の意志で動かせなくなる。口は動くものの、力を入れて舌を噛み切る、といった思い切った行動は不可能になる]
……と言いたいところなのだがな。
我らが主が、貴様と話したがっているのだ。
お前の命は、我が主に預けるとするよ。
[くくっと笑みを浮かべ、丁度一人分が移動できる、ポータルを開く。
主に念を送り、軍師を捕縛した旨を伝え。
丁重に、捕縛した軍師を門の先に送り込んだ]
―グランツェルツ橋―
[船団は甚大な被害を受け逃走を始めていた。>>78
元の兵力としての運用はもはや出来まい。少なくとも、与えた損害を見れば十分と言える状況だった。
そしてエディが大きな魔法を放ったのを見。>>76
船から指揮官が飛び降りたのを確認して>>80から、少しして。
クレステッドはエトヴァルト>>84の近くに降り立ち、拍手する]
エトヴァルト。見事な初陣、ご苦労だった。
奴らには十分に損害を与えたと言えるだろう。よくやってくれた。
[まずはエトヴァルトを労い、評価し。
だがここで僅かに表情を曇らせ、調べてきた事実を告げる]
しかし残念だが……これは陽動に間違いないな。
あれだけの船が来てはいるが、ほとんどの船にはただ岩が詰め込まれているだけだった。
使えないように幾つか潰してはおいたが……
恐らくは、別にいる本隊に目を向けさせないための目眩ましだろう。
……まあしかし、損害を与えるのに成功したのは事実だ。
こちらの被害も少ないしな。……本当によくやってくれた、エトヴァルト。
[最後には笑顔でそう言って、大役を果たした彼を労い。]
また直ぐに戦になる。
今は、休んでおけ。
[命令めいた口調で告げた*]
― 少し前・ハールト近郊 カレルと ―
[>>59腕に突進する様子は、何だかドワーフやら精霊の子供のようだと思いながら目を細めてその様子を見やる。そして大事ないという言葉にはそうかと信じた。
少々の怪我ならば竜も何とも言わないが、カレルが思う通り随分と盲いでしまっていた。
だから弟子に気遣わせた事にも気づかなかった。
>>60>>61妖精と王子の様子には喉の奥を震わせるように笑う。
妖精の方は、カレルと初めて出会った時以上に恥ずかしがってか隠れてしまったが。]
…まぁ、あまりお言いでないよ。
そのうち気が向いたら出てくるだろう。
[じたばたするカレルにはそう言いおく。]
あたしにとっては、同じ事をしているに過ぎないよ。
[>>63伝説の生き証人である古き竜は、再来のよう、夢のようだと言う王子へ笑った。]
ああ、お前はロルフに似た…
[負けぬと力強く言う弟子に囁き言いきかせるように口を開くも、逆に囁かれた言葉に瞬いた。]
[好意を伝える懐かしい言葉は、昔自分が口にしたのと同じだった。]
(大好き)
[只々純粋に、竜は友が好きだった。
種族の枠を超えて、何者かを思いやるという事を竜は友から学ぶ。]
(だから―――)
[竜は好きだという事を、言葉以外でも示したのだ。]
― 進軍 ―
[やがて魔軍は、準備が整った隊から順次進軍を開始した。
ジルヴァーナの門から次々と兵が湧き出し、街道を下り始める。
長々と列をなす魔物の群れに方々からの部隊が合流して、流れはいよいよ太く長くなっていく。
それはまさに、黒い濁流が周囲を巻き込みながら流れ下っていくがごとき光景。
正確な総数は、魔王とて把握していない。
おそらくは数万にも及ぼうという大軍勢が、カトワールへ向けて動いていく。]
[人間たちが逃げ出しているという報告は、魔王の耳にも届く。
だが、配下の懸念は一笑に付した。]
なに。第二王子を叩き潰せばおとなしくなる。
一度芽生えた希望を折られた人間ほど、弱いものはないからな。
[疾走する馬車の中、意識は逃げ出す人間どもなどではなく、この先の戦闘へと向いていた。]
……。
[最近やけに昔の事を思い出すと竜は思った。
魔王が現れたおかげでもあるだろうが、
おそらくはカレルが友に似ているからだ。
かつての自分と同じ言葉を囁いた小さき者へ、竜は口を開いた。]
カレル。
ロルフの末裔、我が弟子よ。
我が魂に刻まれた、真の名はクラリッサ。
とこしえの親愛の証として
この名を、カレル、お前に明かそう。
[真名は竜の魂につけられた名。
ともすれば竜を自由に操る事すら可能にするそれを、はるか昔、友に明かした時と同じ言葉をもって、今度はカレルに渡した。]
もし何かあったらその名をお呼び。
何をもってしても、あたしはお前の元に現れるだろう。
……ああ、普段呼ぶのはいつも通り、ディルドレと呼んでおくれ。
その名はあまり大っぴらに知られるわけにはいかないからねぇ。
[そう言い竜は穏やかに笑った*]
……陽動……。
確かに、反撃も大分軽い、とは思いましたが。
[言いながら、刹那、視線を川面へと戻し]
とはいえ、あいつなら。
そのために、これだけの仕掛け準備しても不思議はない……か。
[ぽつ、と呟くのは素の感想。
それから、小さく息を吐いて]
― 河口付近 ―
(なんとか、生きているか。)
[外洋の方へ目をやれば、離脱できた船がこちらへ向かってくるのが見える。
自分と同じく、無事に河口へ辿りつけた兵士の救助に来ているのだろう。]
……半分も離脱できたというべきか、半分も失ったというべきか。
これでは合わせる顔がないな。
[指輪を口許にあてて、報告をする。
その後、カレルの支持に従い船を河口付近に待機させたのだった。]
[最後の命令に、一瞬瞳が揺れるも、顔を上げる頃にはその色はない。
この男、敵には本来容赦はない。
ましてや、人の身でありながら魔王に付く輩など、人とも思いたくはないほど。
とはいえ、親衛隊員にしてみれば主の命令は絶対。]
御意、では王子も後ほどハールトにて。
[言って、即座に馬に乗る。
騎馬隊はローランドの一族の者と共に救助へと向かった*。]
……すまない、カレル。失策した。
エディの罠に嵌まり、船団の半数近くを消失してしまったよ。
[申し訳無さそうに。]
僕は生き残った船団と合流して河口付近にいる。
このままここで待機しているよ。
― ハールト近郊 ディルドレと ―
[竜は、カレルに真の名を明かした。
魔術には縁遠いカレルでも、そのもつ意味の重大さはわかる。]
──…、
クラリッサ
[その音を、響きを、想いを噛み締めたら、嬉しいのに目が熱くなった。]
大事にします──
ああ、代わりにあげられるものがないのが悔しいんだけど…、
[もう一度、ドラゴンの脚をハグした。]
― 移動の旅路 ―
[王子の言葉の通り傷の治療を行って、幾許かの休息の後に男は隊を離れ単独行動へと移る。
移動に転移魔法は使わず消耗を抑え、徒歩による物理移動を行った。
馬を借りなかったのは身隠しのマントの具合を確かめるのを兼ねるため。
マントで身を包めば姿は周囲に同化し、他の者からは見えなくなる。
凄いな、と確認するために頭を出すと浮遊する生首状態となるが、流石にそれは誰も居ない時に行った]
[男は常に身を隠し先へと進んだ。
村や街を訪れた時も、マントはそのままにその中を歩く。
けれどただ身を隠していただけではない。
人の居るところでは王子からの指示>>49を実行すべく]
なぁ聞いたか?
義勇軍がシェーンバルト王国の南半分を取り返したらしいよ。
[そんな言葉を他の者の会話に紛れるようにして囁き回った。
それを聞いて意気を上げる者や、その噂を聞いて出所を捜す魔軍の者などを見ながら、男は密かにその場を立ち去る]
― 大森林 エルフの里 ―
[男は文字通りの暗躍を繰り返しながら、数日の日数をかけて大森林の入口までやって来た。
ここへ来て初めて身隠しのマントを取り払う]
さぁて、行くかな。
[ここから先は時間短縮のために転移魔法を使った。
到着地は、以前訪れた時にエルフ達に囲まれた場所。
里の手前であるその場所へと男が現れると、あの時と同じように矢を番えた弓が男へと向けられた]
やぁ、ご無沙汰しているね。
…例の取引、覚えているかな?
見せたいものがあるんだ。
[そう言って、男は荷の中から氷塊を取り出す。
その中にあるのは彼らの忌み嫌う白いダークエルフの頭。
周囲でいくつもの息を飲む気配が伝わってきた]
これで約束は果たしたよ。
今度は貴方方が約束を果たす番だ。
[周囲では、まさか人間が、などとざわめく声が聞こえる。
取引は果たされないと踏んでいたのだろう。
男が持ち込んだ結果は彼らの予想を覆すものだったらしい。
目の前に立つ長らしきエルフが、要求は、と静かに問う]
可能なら、魔人との戦いの際に参戦して欲しいのだけれどね。
[一番の願いを口にすると、エルフ達は皆顔を顰めた。
手助けは一度と言う約束だが?と長エルフが言う]
そう、一度で構わない。
でもその一度の参戦が魔人に楯突く者として認識されるのは確実。
参戦した後は魔人から狙われる可能性は大いにある。
貴方方が難色を示すのも道理だ。
だから、”一度だけの参戦で終わる”時に手を貸して欲しい。
[そう言葉を紡ぐと、長エルフの眉がぴくりと上がった]
こちらからはいつ来て欲しいと要請はしない。
貴方方で時機を見極め、参戦して欲しい。
我々は必ず、その時を迎えてみせる。
[この言葉をエルフ達がどう思ったか、男は知る由も無い。
ただ、周囲でざわめく声はいつの間にか消えていた]
……王子とベネディクト殿、お二人を足して二で割れば、ちょうどいい塩梅なのだろうがなぁ。
[ボソリ。
男にも、ハールト奪回の際、ベネディクトが民間人の振りをした敵兵を容赦なく弓で射させたという話は耳に届いている。
結果、敵兵であったからよかったものの、本当に一般人であれば?
なぜ容赦なく射させたか知らぬ男でも、十分苛烈に思えた。]
ま、お二人が補い合われればいいだけ、だが……。
[やがて、救出の往復は幾度となく行われ、全てが終わったのは数刻後。*]
―グランツェルツ橋での戦から数日後:カトワール―
[ひとまずの勝利とは言え、だからこそ、やることは無数に発生していた。
兵の治療と装備の補充。
戦闘によって傷んだ橋の補修。
船の残骸からの使える部品の選定や物資の奪取。
そうこうしていると、東のほうからダークエルフと思しきものが伝令に来る。
戦の状況の伝達かと思われたが、それにしてはあまりに切迫している。]
伝令、ご苦労。
して、報告は何か?
[焦る様子の伝令の報告を聞けば、クレステッドの表情はみるみる険しくなり、最後には身体を震えさせだした]
………ヴェルザンディが……戦死……だと?
……残存部隊は私の配下に……追って到着予定か。そうか……
……わかった。
……伝令ご苦労。お前の隊の到着まで、暫し休むがよい。
[芯が折れたような声と、色のない表情で伝令に指示を寄越し。
魂の安らぎを神に祈ることも出来ぬ立場を僅かに嘆きつつも。
内心では、ならば地獄で会おうと、声に出さずに彼へと送り。
一瞬光を失っていた目の色は、数分もすれば、静かな輝きを漲らせるようになる]
……次の戦は……弔い合戦か。
……『イーシュト』。お前の犠牲は、無駄にしない。絶対にな。
[一度は折れた声の芯を修復し。
いや、むしろ平常よりも強い口調の独り言は。いかなる感情を表すものか。
竜の発見が主に知らされた>>50のは、それからほんの数分後のことだった*]
[妙に気落ちした気配のベネディクトの声が伝わってきた。
ああ、エディと本気でやりあったんだなあと思う。
船団半壊。
魔法の戦いになったのなら、想定されうる結果だ。]
壊れた船には固執しなくていい。
臨機応変に安全を確保して。
ちゃんと自分の手当もするんだぞ。
なるべく早くそちらへ向かう。
待機の間は、河口付近で、可能なら南へ逃げてくる人の渡し船をしてくれるとありがたい。
偵察を出して、魔軍の動きも知らせてもらえるか。
― グランツェルツ橋戦後:カトワール ―
[橋での迎撃戦の後。
告げられた言葉に素直に従った青年は、カトワールに戻り、触媒を得るために自らつけた傷の手当てを受けた後しばらくの間眠り込んでいた。
結界術の展開後、まともな休息を取っていなかった事もあってその眠りは深く。
同調している真白の毛玉も同じく意識を落としているのか、ぴくりとも動かない、という状況で。
目覚めた後、橋で回収を指示しておいた敵兵の中に
そこにこめられた想いのいろは、他者には知れぬものだったけれど。**]
[言われた意味を取り損ねて目を瞬くも、やがてゆっくりと笑みを顔に広げた。]
…ああ、もちろんだ。
話をしたのはシェットラント一人だが、俺はおまえたち全員を召し抱え───面倒を見るつもりでいる。
俺の下で存分に力を振え。
獲物はいくらでも見繕ってやる。
[彼らに伝わりやすいよう言葉を選んで告げれば、彼らの間に安堵したようななにかややこしいことになったような微妙な空気が漂った。
配下までボスに似ている、と思えばなにやら面白味を感じる。]
[それでも、彼らが乗騎を降りて平伏したのは、服従の印だろう。
とりあえず彼らの中から経験の長そうな人間を選んで隊長とし、今は軍とともに来るように命じた。
シェットラント亡きあとも、こうして彼らは遺された指示に従っている。
ああ見えて部下の統率は上手い男だったのだなと思う。
あるいは、慕われていたか。
いずれにせよ、頭が失われてもなお動く一個の獣のような騎馬兵たちを手に入れられたのは、僥倖というべきだろう。]
[シェットラントという男について思うのは、そこまで。
彼が希望も絶望も忠義も功名心もなにひとつ理解しえなかったのと同様、魔人もまた彼の心の内をなにひとつ気づくこともなく。
ライナーやヴェルザンディ同様、過ぎ去ったものとして記憶の奥へ押しやられるのだった。]*
― ハールト ―
[新しい仲間を連れて合流したカレルらは歓喜の声をもって迎えられた。
ダークエルフらとの戦いに勝ったことも、すでにレトの騎馬隊が知らせていたせいもある。
カレルもまた、渡海組のハールト奪還の功績を讃えた。
ハールトには各地から戦いに身を投じる意志を持つ義勇兵が集まりはじめていた。
ただ、それを妨げるような噂も流れていた。]
[人々の間で囁かれる、ベネディクトがハールトで行ったという所業についての噂は、カレルの耳にも届いた。
それに対して、ベネディクトが行った対策についても、命じられた当人が報告してくれた。
カレルは痛ましげな顔をし、自分の手を見る。]
ベネディクトは、取り引きを本職にしているから、人を見る目は確かだと思う。
そのベネディクトが拒否したのなら、助けを求めたという人間の様子に、何かしら危機感を喚起するものがあったんだろう。
だが ──…
[可能性を口にしつつ、声は呻きに消えた。]
[指輪を通じて「戦場に立つのはさっきが初めてだった」と吐露したベネディクトの声を思い出している。
あの冷静な青年が「不安だった」と洩らしたのだ。]
彼自身の口から事情を聞く必要がある。
[指輪を使えばすぐにも話は聞けるけれど、直接、顔を見ながら話すべき事柄だと判断した。]
放置はしない、だが、欠席裁判を行うつもりはない。
[対処を問う者にはそう告げておく。
ベネディクトが最前線にいるのは誰もが知っていること。
今は非難の声も鎮まってくれよう。]
なんだい、
[クラリッサと、真名を呼ばれればそう返す。]
難しい事をお言いだね。
[真名が欲しいと言う王子に竜は苦笑した。]
お前の真名は「カレル」だ。
それはお前が生れ落ちて、親からつけられた時点でもはや変えられない物だ。
[術師の家に生まれた等でなければ、基本的に人の真名はそのままだろうと竜は言う。]
だから……
[改めてつける必要は、と口にしかけたが止めた。
考え込むように暫く黙った後。]
…フォアレ
古い言葉で、折れぬ翼という意味だ。
(この先何があっても、折れてしまわぬように)
[そんな願いを秘めながら、選んだ名でもあった。]
それでよければお使い。
真名ではないけれど…
お前が望むなら、これからはそう呼ぼう。フォアレ。
[公に呼ぶわけにはいかないがとも言いながら。
そういえば誰かに名を付けるなんぞ初めてかねと、竜はそんな事を思うのだった*]
/*
ものすごいふりをされたので名前迷ったよ!
夜明けの湖(目の色みつつ)とか明けの明星とか考えたけどこちらになりました…。
/*
ベネディクトくん、やっぱり戦争前の準備とか作戦立案でなら超有能だけど実際の指揮ではわりと失策するタイプだよね。
射殺もそうだし、今回の撤退ミスもそうだし。
今更だけど、ハールトにいるときにディルドレばあちゃんとお話しておけばよかったーよ。
― 大森林 エルフの里 ―
そうそう、カレル王子が貴方方によろしく伝えて欲しいと言っていた。
性根の真っ直ぐな方だよ。
あまりに真っ直ぐすぎるところもあるけれど、
それが人々の心を照らし、希望を与え続けている。
貴方方にも一度会って欲しいものだ。
[取引に於ける希望を提示した後、男は王子に頼まれていた伝言をエルフ達へと投げる。
粗方言葉を交わした後、男は宿敵の首をエルフに預け、彼らの里を去った]
― 隠里 ―
[転移で一度大森林の入口まで戻り、消耗回復のために1日休息を取る。
戦で受けた傷はようやく半分直って来たところ。
完治にはもうしばらく時を必要とした。
休息した後、男は再び転移魔法を使い、カルト湖の奥にある己の隠里へと飛ぶ。
一族の者のほとんどが出払っている中で、残った者達の協力を得て男はとある作業へと取り掛かった。
老竜より託された青銀色の竜眼石。
男はそれを、呪具として使おうとしている**]
[カレルの真の名はカレルだと、クラリッサは言う。
確かに、父母の願いやたくさんの人との思い出がその名に繋がっている。
それでも、竜はカレルの求めに応じて、太古の、竜の使う言葉でひとつの名を与えてくれた。
──フォアレ。
その名のもつ秘めたる力は、それを母語とする竜が語らねばわからぬかもしれぬ。
その点において、他の者には正しく口にすることすらできない名であった。
カレルはその響きが全身に注がれるのを感じる。
見えない翼が広がるのを意識した。
魂の飛翔。
クラリッサと踊る。]
[交歓の後、カレルは竜にハールト行きの予定を伝えた。]
ハールトに、ベネディクトが面白いものを残して行ったんですよ。
焼け残った資材で作ったドラゴン像。
攻めてくるゴブリンたちを脅かして追い払うためなんですけど、本物のドラゴンが現れたら、驚くどころじゃないだろうな。
[秘密の作戦を打ち明けておく。]
― ハールト ―
[ギィからの書簡が届いた。
見慣れた封蝋の紋章に、一瞬、父がしたためたものかと錯覚する。
だが、開いてみれば、シェーンバルト国王の名として記されていたのはギィの名だった。
カレルはその内容を、レトやディルドレといった主立った者に見せる。
むろん、指輪を通じてベネディクトにも情報は届けられた。]
……、
本命は、決戦へのお誘いと見ていいよね。
わたしとしては、一騎打ちでもいいくらいだけど。
そこに持ち込むまでも技量か。
ギィは、時間をかければ、抵抗勢力がどんどん大きくなることを予見しているんだろう。
だけど、向こうも際限なく魔物を異界から呼び出してくる。
確かに、その行き着く先には荒廃しかない。
わたしは決戦を希望する。
レト、返答の使者になってくれるか。
届け先はカトワールに。
「語り継ぐ者」たちからの報告によれば、ジルヴァーナを出た魔王軍はカトワールへ向かっているとのことだから。
魔王が到着していないなら、それはそれで。
カトワールには、エディ──レトもよく知っているだろう、わたしの目付役だったエトヴァルト・ヘルグリューンが魔軍の将として赴任しているということだから…
彼宛の親書も用意する。
それを届けて、隙あらば──
エディを攫ってきてほしい。
このまま、彼が手を引くのを期待できるはずもないよ。
ベネディクトが呼びかけても、答えは攻撃敢行だったんだから。
だから、その身柄、強引にもらいうける。
彼の魔術は卓越したものだけど、殴り合いはさほど…だから、人払いした上で、気絶させれば好き放題。
副使として、転移術を使える魔術師を連れていくといいよ。
タイミングよくローランドが戻ってきたなら、彼に頼んでもいい。
[レトやベネディクトらが、無茶すぎる、と反対するなら無理強いはしないけれど。]
ところで、決戦の場はどこがいいと思う?
ベネディクトの隊とは、河口で落ちあう手筈だ。
律儀に準備万端の魔軍に付き合って、防壁もしっかりしたカトワールへ進軍する必要もないとも思うんだけど。
考えがあったら具申してほしい。
[相談内容は、ベネディクトにも伝えられる。
ローランドがこの場に不在であれば、「語り継ぐ者」の伝令を通じてローランドにも知らせる手筈をとった。]
/*
あらw
これは一度戻る必要があるかな?ww
でも手薄な時に行っておきたいんだよなぁ。
レトのことが前哨戦になるなら、参加は出来るけども。
/*
義勇軍のハールト4000の内訳がわからないのは俺がログ読売おとしてるのかなぁ。
ローランドが大隊1000分つれてきたとして、ハールト陥落のための部隊が3000いたってこかな?
陥落後に現地から1000加わったとも思えないし(一応、大部分の民間人を一旦ベルガー島に引き上げたはず。)。
数値化するなら民兵と正規兵や傭兵は分けないと駒のもつ点数的なものが違うと思うからよくわからないことになるんだよね。
自分がわかりやすいようにざっくりと思って自部隊数値化したけど、そのあと書かなきゃいけないような流れになって失敗だったかなぁ。
/*
軍団指揮ロルとか初めてだったから、ほんとに自分が運用しやすくするためのメモだったというのに…地上の皆さん申し訳ありません…!
ライナー>魔王様マメだよねぇ、大事にしてもらってるのが解って部下幸せです。あっ、死んでるから特にこちらロール回してないんだけど、ロルも遠慮なく書いてくださいね!**
/*
……まさかの誘拐計画にうっかり吹いたんだがどうすればいい。
あー、でも、バトル前に話したいのはあるんだよなぁ……。
むぅ。
/*
魔王についていけばいいかなと思ってた俺(目そらし
数値化はどうなんでしょうか…俺はなんとも言えないが。
ヴェル軍団動かすの分かりやすかった大丈夫じゃないかな。
― 封印の洞窟 ―
[二年前の運命の日、無数の魔物で溢れた洞窟の周辺は、今は静かだと言っても良かった。
洞窟の前には小屋が置かれ、十数体のゴブリンと2頭の狼が近づいてきた人間を追い払っている。
侵入者に対処しきれない場合にはすぐにケセラーに応援要請することになっていたが、今はそちらも手薄だった。
集団を統率しているのは、身長の倍近い杖を持ったゴブリンの
直接的な攻撃呪文は使えないが、味方を強化し敵を妨害する補助的な術はいくつか使えた。
毒の霧発生の術は遅行性ながら敵も味方も恐れさせる、唯一の攻撃手段である。]
[洞窟の内部は動く者もなく、静まり返っている。
地下に封印されていた魔物はすべて解放されており、新しく現れることもない。
青く澄んだ湖に岩塊がちらばり、聖剣が沈んでいるのみである。]*
― 河口 ―
[ベネディクト隊と合流すべく、ハールトを発った義勇軍は4000ほど。
元職業軍人たちが、民兵に、陣形や魔物との戦い方のコツを指導しながら進む。
河口付近でベネディクトと再会したカレルは、晴れやかに破顔した。]
おまえの配下はとても規律正しいな。
儀仗兵と見まごうくらいだ。
だが、この再会には、少しばかりはしゃいでもいいだろう?
ベネディクト──文句も言わずに、よくこき使われてくれたな。
ここまでの働きに、感謝する。
少し風貌がたくましくなったんじゃないか?
[年上の友の顔に手を伸ばす。]
[カレルは、激戦を経験したベネディクト隊を回ってを労い、新しい義勇兵たちとも引き合わせた。
それから、グランツェルツ橋での戦いを逃れた船のうち、50ほどを残して、残りはハールトへ向かわせる。
これらの船は、この河口の野営地、ハールト、ベルガー島、ファットリアのベース港等を巡らせて、物資や人の搬送を行い、後方支援に役立てるつもりだ。]
ベネディクト、
おまえがハールトでしたということを聞いた。
俺が知りたいのはひとつだけだ。
──救助を求めてきた船に攻撃をしたのは事実か。
[単刀直入、そう切り出す。
目撃者を名乗り出る者は何人もいた。
ベネディクトの旗艦に同乗していた者からも証言があった。
それでも、あくまでも当人の目を見て問う。*]
― 行軍 ―
[魔軍の軍列は街道に沿って長く延び、やがて足の速い隊からカトワール近郊へ到達した。
グランツェルツ橋を渡った先の平地に野営のための陣を張り始める。
ここで全軍が一旦集結し、再び前進を再開する算段だった。
魔王自身の姿は、未だ後方の本隊とともにある。]
仮に賊軍が現れなければこのまま前進し、
ハールトとファットリアを焼き払う。
連中がその間に王都やカトワールを落とすのならば、
取って返してそれをつぶせばいい。
[ざっくりとした作戦の説明を腹心へと送っていた。]
<b>―グランツェルツ橋での戦から数日後:カトワール―/b>
[元ヴェルザンディ配下からの報告を受け。決意を新たにし。
そうしていれば、主からの全軍出撃の命>>53を、念話にていち早く受け。
こちらでの休息を丁度終えた頃合いのエトヴァルト>>114に声をかける。]
エトヴァルト、話しておかねばならないことが2つ出来た。
一つ……覚悟して聞け。
ハールトの戦にて、ヴェルザンディが戦死した。
竜に守られし、手練のものが付いていたらしい。
[こちらは極めて冷静にそう告げ。
エトヴァルトが落ち着くのを待って、もう一つの話すことを伝える]
もう一つ。
ギィ様から先ほど、指示があった。
ギィ様自ら、全軍を率いてこちらに進軍中だ。
竜とそれに従う者共を、全て確実に潰すために。
我々は、ギィ様の大隊に合流して戦うことになる。
……要は、総力戦だ。気合入れておけよ。
[常に真面目な表情のクレステッドであるが。
確かに表情自体はいつもとそう変わらない。
ただ。
雰囲気というのか、空気というのか。
そういったものに、普段よりも凄みが感じられたであろう]
それと。
今回こそ賊軍に勝ち目はあるまい。
死にたくないものは我が軍につけと言ってやれ。
[と。現地兵の徴用についても触れておいた]
―グランツェルツ橋付近の平原―
[既にギィはカトワール近辺まで到着していると聞いていた。>>139
まだエトヴァルトはこちらに居るだろうか。居るのならば彼とその配下にも声を掛け、グランツェルツ橋の先へ持てる全兵力で進行し、既に彼の到着を待っていた。
作戦の概要>>139自体は、配下の兵にも伝えてある。エトヴァルトが居たならば、そちらにも既に伝えてあるだろう]
ギィ様!お待ちしておりました!
クレステッド隊七百、ここに!
[敵の追撃を振りきって到着した、ヴェルザンディのダークエルフとゴブリン混成の残存隊>>2:123、ざっと三百程度を預かり。カトワールの防衛隊から貸し出した中隊>>2:67の姿もある。
現地の人間は大分逃げ出しており、直ぐの徴用は出来なかったが。
逆に邪悪な亜人が百程度、集って来てもいた。魔王の下で戦いたいと願ったものから、ただ略奪したいだけのものまで。
さて。
魔軍仕えの長いクレステッドであったが、これほどの大勢力が集結したのを見たのは、少なくとも霊体となってからは初めてだ。緊張感こそあるものの、壮大なものだと、感心してしまう。]
……我々の悲願を達成するための本当の戦いが……
いよいよ、始まるのですね。
[表情は普段通り。冷静ではあったものの。
その目はやはり確かに、静かな闘志を湛えていた。]
[……ところで。
ギィとクレステッドが顔を合わせるのは、実に数カ月ぶりのはず。
ならば、気づけるかもしれない。
ごくごく僅かにだが、彼の身体を通して見える風景が、以前会った時よりもその輪郭をハッキリと伝えている事を。
つまりこれは、クレステッドの霊体の透明度が、以前よりも高まっている事を意味する]
― 河口の艦隊 ―
[偵察を担う「語り継ぐ者」たちから、随時、情報が入っていた。
いわく、総動員をかけた魔王の軍は数万。黒い長蛇のようだとも。
先陣はすでにグランツェルツ橋を過ぎたが、魔王自身はまだ後方の本陣にいる。
そして、先行して橋を渡った魔王軍はすぐにカトワールへ入る気配がない。]
むろん、こちらの出方を警戒しているんだろう。
投石機を積んだ船を再び遡上させよ。
目的は、グランツェルツ橋の破壊。
騎馬隊、
魔術師を護衛しつつ、挑発をいれて、川の南岸へできるだけ敵を引き込んで。
魔王軍を分断する。
我々は残る船で北へ渡河し、魔王の本隊へ攻め入るぞ。
魔王軍が後方に構わず、我々の動揺を誘うためハールトへ向かったとしても、
ハールトにある「置き土産」で時間を稼けば、民が船で海へ逃げる時間は作れるだろう。
そして、魔力で魔物たちをこの世界につなぎとめている魔王を倒せば、魔物は魔界へ戻るはず。
瞬時にそうならずとも、魔王の力が消えれば組織立った攻撃は潰える。
[その分析は、いささか正確ではないのかもしれないが、目的は変わらない。]
/*
総力戦の前にヴェルに質問★どうしてライナー精鋭小隊が、ベネディクトに速攻やられるの拾ってくれたの?
拾ってくれて嬉しかったから、質問してみた!
/*
軍師に相談せずすまん、ってくらいに先行して軍を指揮してますが、開戦に持ち込んでおかないとドラゴン落ちがね。
そして、俺のとった策はギィ様の中の人には読まれてるんじゃないかなあと思うよ。
― 回想・戦いのあと ―
[>>111竜は王子の前に頭垂れた、騎士の言葉を拾っていた。]
…ベネディクトという人間の事は聞いているけど。
[その名はカレルからも良く聞いている。
王子の傍にいるなら、いくらか話した事もあったかもしれないが。]
カレルが居るなら大丈夫だとは思うけど。
出来れば注意して見てやっておくれ。
[諌める力が必要ならば、多少なり既知でありそうな男の方がいいだろうと竜は思い告げる。]
それから、さっきは先導助かったよ。
ありがとう。
[竜がした事は大したものではなかったが。
勇ましき騎士へ、竜は礼をひとつ述べた*]
― 再編後・河口付近 ―
[半壊した船団の指揮系統を立て直した後は、北側から逃げてくる民間人を船で南に誘導したり、偵察兵を出して魔軍の様子を探るなどしながら、カレルの軍を待っていた。
そんな中、指輪を介して決戦通知やそれに関する相談が寄せられる。]
ただ正面から戦うだけでは勝ち目が薄い……。
[相手は決戦などと言っているが、彼我の兵力差から、普通に戦えば勝負にならないと知ってのことだろう。]
[戦力を互角に近づけるにはどうすればいい?地の利のある場所を得るべく橋を渡って進軍するか?
いや、それではカトワールの駐留軍に後背を突かれる可能性がある。
そもそも、この辺り一帯に兵力差を覆せるほどの優位を得られる場所はなさそうだ。
ならば、ここは基本に立ち返って――]
分断と、各個撃破か……。
[何らかの方法で敵を二分し、魔王の居る方と戦うのが上策か。
などと、そんなことを相談していたのだった。]
とても久しぶりな気がするよ。
それほど長いあいだ離れていたわけでもないのにな。
離れていても指輪で話せるのも悪くないが…
…やはり、直接笑い合えるほうが心地よいな。
[やったものに満足したようなカレルに、竜は目を細めた。
喜びに溢れ、空へ飛び立つような力を竜は幻視する。
無論本当に飛ぶ事など、出来ないのは解っているが。
フォアレの礼に、竜はゆると頷く。]
[そしてハールトに残された置き土産の事を聞いた。]
なるほど。
ならあたしは、ハールトの近くには居ない方がいいかもしれないね。
[最前線とも言うが、どちらにせよ細やかな動きを得意としない竜には、町から離れた方が都合がいい事も事実だ。]
上手い事お使い。
うまくいくよう、祈っているよ*
[片目の竜は、竜のままで暫くを過ごした。]
この方が都合がいいからね。
[そう言いおいてそれも嘘ではないが、姿を行き来する力すら今は惜しいと感じていた為だった。
片目について問われればそれには「心配ない」と返すだけで、開かぬ理由、失った理由は口にはしなかった。
そうしてファットリア南から、河口近辺に竜の姿は移る。]
― 河口 ―
…。
[川の上流側には先の戦いよりも多い敵軍の数が広がっている。
民兵の混じるこちらに比べて、魔族が混ざる
士気だけならば互角に見えなくもないが。]
沢山いる所を削るのは、得意とする所だけれどね。
[さて号令がかかれば、竜はすぐにでも飛び立てるように、地に伏せた身を起こし、薄い被膜の羽を大きく羽ばたかせた。]
―グランツェルツ橋南平原―
[久しく見ていなかった主君の顔>>150を見れば、流石に安堵もするもので。
コカトリスの姿も久しぶりに見ると心が和み、表情も和らぐ。
労いの言葉には黙して頭を垂れ。
橋の向こうを見ればなるほど、確かに幾万という兵力のありそうな軍勢が進軍しているではないか。]
……これだけの兵力があれば。
例え竜相手でも遅れを取ることはありますまい。
[これからの戦に向けての万感の思いを胸に秘めていると。
唐突に別の質問を投げられる。「透明化の術」>>151という言葉には、意外な事を聞かれたかのような軽い驚きの表情を見せ。]
……いえ、そのようなことは……
[何も、と言いかけて。言葉を止める。
軽く目を閉じて、直ぐに薄く開き。]
……ギィ様。我が術と言えど十分な準備も出来ずに、最期に咄嗟に掛けたもの。
術の効果に多少の揺らぎはあるのです。恐らくは、そういうことかと。
[主の見たものが何であるかを推測し、そのように淀みなく答えた。
確かにこれもまた、事実の一面ではある。表情も普段のもので、特に変わりはない。
しかし、声音に悲哀の色が滲むことまで、完全に止める事はできなかった。ごく僅かなことなので、気づく者も少ないだろうが]
― 橋の北側・本隊 ―
[魔王が駐屯地へ移動したころ、本隊の先頭もようやく橋へ差し掛かろうとしていた。
無秩序に移動するゴブリンたちが橋の上で押し合いへし合いしながら渡っていき、コボルトたちがその間をすり抜ける。
ちょっとした混乱と小競り合いとを織り交ぜながらどうにか川を超えていく。
彼らが追い立てられるように移動するのにも理由はある。
魔軍最後尾付近より地を揺らす音が轟いていた。
オークの歩兵たちが打ち鳴らす太鼓は、大気を震わせ小さい連中を怯えさせる。
その後ろからさらに巨大な影が地面を踏み鳴らしていた。]
― 橋の南側平原 ―
[透明化を指摘されて、腹心の表情がわずかに変わる。
あまり感情を顔に出すことがない彼であったが、
共に過ごした時間は、短くはないのだ。]
……。
なんだ、おまえでも術に失敗することがあるのか。
仕方がないな。
儀式の間が完全となった暁には俺が修正してやろう。
なに。
異界の力を完全に手にすれば、その程度のことは造作もない。
[声には自信が溢れる。]
分断するというのなら…側面か、裏へ回るのがいいかねぇ。
[味方側にいてはおびき出しにはなるまいと。
そう思っていた矢先、タムリンの声に竜はその指さす先を見る。
戻れと言ったのにきかない妖精は、竜の目の役割を果たしていた。
やれやれと思いつつも今はその目が有難い。]
あれは……巨人?
また懐かしい物を…
あんなものまで呼び出しておいでかい。
[>>161魔軍最後尾に見える巨大な影は、人の3倍はある巨大なもの。
引いている物は攻城塔だろう、塔のようなそれ。]
…あれは普通の人間には、荷が重いかね。
というよりは…
[ありゃあたし用だろうと竜は鼻先に皺を寄せた。]
どのみち他には近づけさせられないねぇ。
[呟き、竜は地を蹴った。
敵の策に乗る不本意はあるも、周囲を気にせず力振るえるのは竜にとっても利ではある*]
/*
そろそろ動かないとまずいな と 思うのでとりあえずここかと思う所に動いたけどいいかなどうかな(ソワァ…
― 隠里 ―
[竜眼石を呪具にするのには思いの外時間がかかった。
男の魔力を馴染ませ、同調するために数日。
両手を使えるようにしなければいけないため、装飾品へと加工するためにまた数日。
その作業の終わり際に現れた一族の者からの伝令>>130で、男は決戦が迫っていることをようやく知った]
魔人が挑んで来たって?
……拙いな。
兵での戦いはディルドレ老も居るから何とかなるとは思うけれど…。
魔人と直接戦うとなると、まだ不利だ。
急がなければ。
[伝令を聞いて男は完成次第出発することを決意する]
王子に伝えておくれ。
エルフとの交渉は終えた。
軍に加わるよう要請したけれど、直ぐに答えは出せないとのこと。
エルフに関してはもう少し時間をおくれ。
私はもう一箇所行かなければいけない場所がある。
そこでの用事を終えたら直ぐに戻るよ。
とね。
[紡がれた言葉を記憶し、一族の者は頷いた。
相談内容への返信は、と問われると、男は苦笑して]
軍略に疎い私が現場にも居ないのに思い浮かぶと思うかい?
王子には聡明な知将が傍にいる。
彼らを信じて任せるよ。
[地理に詳しくともそれを戦いに活かす術を持たない、と。
自嘲気味な言葉を紡ぎつつ、戦いに挑む者達への信を口にした。
そうして言伝を受けた一族の者が伝令に発つのを見送る]
……グランツェルツ橋付近か。
エルフ達が立ってくれれば挟撃も叶うのだけれどねぇ。
[立つとしたなら恐らくカトワールを避けるだろうから、どちらかと言えばカトワール南の森を経由しての側撃となるか。
エルフ達は弓の名手、魔術にも通じているため、遠距離からの奇襲も可能だろう。
とは言え、彼らが時機と判断しない限りは叶わぬ希望ではあるのだが]
………彼らを信じるしかないね。
私はやるべきことをやらないと。
[次の目的地へ行くには十分な準備が必要だ。
呪具の完成を待ちながら、男は発つ準備を始めた*]
― 橋の南側平原 ―
[自信に満ちた主の言葉を聞けば。
それは素直に、有り難くもあるもので。]
有難き、幸せ。
では、まずはその日を夢見て。
[などと話していれば、丁度届いた賊軍が現れたとの叫び。>>147 >>163
河を見れば船の姿が。しばらく前に甚大な損害を与えておいたはずだが、それでもなお船を使ってくるということなのか。
その動きを見ていると、不意に不吉な気配。続けて上がる、《竜が出た!》という配下の者達から恐怖の悲鳴。なるほど、確かにあれは竜の姿。>>165
進む先は橋の向こうか。]
……ギィ様。あれだけの軍勢に号令を行うのであれば、ギィ様自らの威光が必要となりましょう。
竜退治を、お願いできませんか。
ここは私とエトヴァルトで食い止めます。
それと。竜退治ならば我が魔法部隊をお連れ下さい。竜への対策として、十分な重さのある石槍を放つ魔法を編み出しております。
[と、竜退治の策を持つ魔法部隊をギィへ移譲するよう提案し。さて果たして主はどのような命を下すのか]
ああ……。
[聞かれていたのか、と眉尻下げた。]
……彼……ベネディクト殿なりに必死、なのかも、ですね。
本来は戦いになど縁のない御仁が、今やこのような立場。
ましてや、2年も行方知れずの王子を待たれてたのですから。
[男自身も忘れていた。
最初に会った時から、手際の良さを見せつけられていたが、それでも彼は本来は商人。
幾ら元から頭の回転が速いといえども、それだけではここまでの事はやれなかっただろう。
友人である王子の為、だからこそ。]
承知しました。
/*
えー、こちらカトワール近郊にて行われる総力戦の会場に中継をお繋ぎする前に、ヴェルザンディの何でも答えちゃうコーナーです!
ライナー>ライナーとは全く絡めていなかったので、偵察するからには何か活躍を拾ったり墓落ち経緯は見送りたいなと思って、という感じで拾わせて頂きました!というのが7割。
ただ正直予想外の事態でもあって、魔物の蹂躙に苦しんでいる民衆を解放するっていうお題目でたってるはずの義勇軍ですので、この行動を放置すると後々村のテーマに響くかもしれないなぁ、と思って、少しつついておきたかったのが3割ですかね。
ベネディクトがんば、といいつつ、早く体調よくなりますようにと祈っておくことにしましょう。
いえ、こちらこそご助力ありがとうございました。
お美しいご勇姿、さぞ兵たちも心強かったでしょう。
[あの姿は、絶対を確信出来るもの。
そして、士気というのは大事なものだと、男は身を以て知っている*。]
― 隠里 ―
[呪具が完成し、身支度を整えた男はその呪具を両手で掬い上げる。
竜眼石自体に刻印は入れず、その周囲を銀で出来た装飾品で包みあげた。
装飾品は竜の形に彫られており、竜眼石を包むことで青銀色の竜が浮かび上がる。
老竜の全盛期を彷彿とさせる姿。
伝承に残るその姿を、男は呪具として顕現させた。
男は呪具──
よし、それじゃあ行って来るよ。
[隠里に残る者達に声をかけ、男は転移魔法を唱えた。
消耗に拘っている場合ではない、今は時間が惜しい]
― 封印の洞窟前 ―
[男はその身に身隠しのマントを羽織り洞窟付近へと降り立つ。
魔物を警戒し少し離れた場所から徒歩で近付くことにしたのだが、洞窟の周りに魔物姿は少なかった。
洞窟前にはゴブリンが数体配置されており、狼の姿も見える。
小屋があると言うことは、交代で見張りをしているのかもしれない]
……狼が居るんじゃあ、隠れても意味無いかな。
[目は誤魔化せても、このマントでは匂いを誤魔化せない。
近付けば狼には気付かれてしまうだろう]
ま、それでも奇襲くらいは可能か。
[どうせ戦うことになるなら先手を取りたいところ。
男は身を隠したままピジョンブラッドの指輪を嵌めた左手を軽く持ち上げた]
斬り裂け 嫉妬の念
疾く 疾く 翔けて敵を裂け
[持ち上げた左手を前方に払うように突き出す。
マントが揺れ、同化していた景色が刹那、歪んだ。
放たれた風の刃は複数。
速度ある刃はすぐさまゴブリンの半分と1体の狼へと襲い掛かり、それぞれの悲鳴が辺りに響いた。
斬り裂かれたゴブリン達が倒れると同時、悲鳴に驚いた他のゴブリン達が小屋から出てくる。
見張りをしていたゴブリン達よりは多く、全部で10体以上は居そうだった。
内1体は大きな杖を携えており、魔術に長けた者であることが窺える。
戦力の分析をしていると、唸り声を上げた狼が匂いを頼りに男へと牙を向いた]
っとぉ!
[飛び掛る狼を紙一重で躱す。
マントを外しファルカタを握ると、居並んだゴブリン達が、あいつだ!と言わんばかりに叫び襲いかかって来る。
ゴブリンシャーマンは動かず、何事かを唱えているようだった]
― 橋の南側平原 ―
[竜が出た、という悲鳴が聞こえると同時、
動揺がさざ波となって全軍へ広がっていく。
魔軍の兵の多くは、封印に歪められた時の中で
ほんの数世代前のこととして竜の恐怖の記憶を受けついでいる。
激しい戦乱を生き延びてきた記憶の利点と裏腹に、
そんな負の記憶をも受け継いでいた。]
―――いいだろう。
クレス。こちら側は任せる。
ひと揉みに押しつぶしてしまえ。
竜は、私の手で仕留めることとしよう。
[飛翔する竜を睨みながら、魔人の顔は昏い歓びに輝いていた。
提言を受け入れ、南岸へ到達した魔軍の指揮を任せおく。]
/*
なんかいいもんに変わってた!ローランドありがとう。
レトもお返しありがとう。ベネディクトと話せなかったのが心残りだが…
ところで時間がががが だいじょぶかな…。
[本隊のゴブリンたちは、おおよそ3分の1から半分程度が渡り終えた、というところか。
恐慌状態になって橋の上でひしめき合うゴブリンたちを、魔王の乗る戦車と近衛隊が弾き飛ばしながら押し通る。
その後ろを、腹心より譲り受けた魔術師たちが続いた。]
− ハールト 軍議の後(回想) −
[ローランドからの言伝>>167を受け取り、カレルは了承の意を伝えた。
ローランドが何をしているのか、追求することはしない。
無関心なのではなく、彼を信用するゆえの不干渉。
自分が魔人を目覚めさせてしまった──
そう語ったローランドほど、この戦に責任を感じている人もいないと思う。]
ローランドはまだしばらく戻らないけど、必要なときには、きっと帰ってきてくれるよ。
どこで会えるかな、楽しみにしていよう。
[皆にはそう告げたのだった。]
― 川の北岸 ―
[橋を落として魔軍を分断し、本隊を突く作戦。
だが、渡河した先の本隊にギィの気配はなかった。]
…入れ違いに南へ渡られた!?
[だが、兵を戻すには敵本隊へ接近しすぎていた。
こちらにはドラゴンがいるとはいえ、数ではまだ敵の方が多いのである。
混乱すれば、圧し潰される。]
御主自ら、前線に?
[告げられた、もう一つの事。>>142
それもそれで思いも寄らぬ事で、ひとつ、ふたつと瞬いた]
……総力戦……ですか。
了解しました、全力を持って、戦に臨みます。
[そうする事に迷いはない。
だからこそ、返す言葉ははきと言い切れた。
もっとも、対するクレステッドのまとう空気、そこに宿るものが半端な答えなど許さぬような気にさせていた、というのも少なからずあるが]
……そちらも了解です。
もっとも、そちらは余り期待できませんが。
[極限状態になれば、投降に応じる者もあるかも知れないが。
そう言った人の感情は、ある種、青年が最も嫌うものでもあり。
故に、実際にその勧告がされる事はなさそうだった。*]
……たしかに。
ましてや戦が長引けば民も苦しゅうございましょう。
御意に。
[こちらも民兵たちを鍛え上げることはできても、恐らくは魔界からやってくる魔物の数に増加には追いつけないだろう、との判断も込み。]
/*
いや、うん。
状況交錯してるし呼ばれてるし……ね!
ていうか、御主がなちゅらるにエディ呼びしてて「何事っ!?」ってちょっと思ったよびっくりしたよ!
― 橋の北側・本隊 ―
[上空にドラゴンを見つけた魔軍本隊は、その大部分を構成する小さい亜人たちが大混乱に陥っていた。
てんでばらばらに届かぬ矢を上空へ射ち放してみたり、我先に逃げ出そうとして転んだり。
そうして倒れるゴブリンたちを踏み潰しながら、魔王を乗せた戦車は軍の中核へと駆け戻る。]
太鼓を叩け!前進しろ!
貴様らの相手はドラゴンではない!
[魔王の叱咤にオークたちが太鼓を打ち鳴らし、集団に曲がりなりにも一定の方向性が生まれる。
目指すのは、船から新たに現れた敵軍。]
− 河口の野営地・夜 (回想) −
[ベネディクトは揺るぎない冷徹さをもって事実を追認する。>>155
カレルは、深く長い息を吐いた。]
事情はいろいろあるだろう。
だが、それはそれとして、今は、これだけ──受け止めろ。
[拳を握ると、ベネディクトの頬へ渾身の一発。]
[オークらの後ろに控える巨人はといえば、戦いが始まったのを察知して、大気がひび割れるほどの咆哮を上げた。
引きずっていた攻城塔の綱から手を放し、手近に歩いているゴブリンを数匹まとめて掴み上げる。
巨人の腕力で放り投げられたゴブリンは、みごとな放物線を描き、接近してくる敵軍のあたりへと土煙を立てて落下した。]
我らは、「国土」ではなく「人間」を護るために起った。
二度と、人を駒として扱ってはならない ── おまえ自身を含めて、だ。
[カレルのためには、非道な手段を取ることも辞さないというベネディクトの自負を読み取り、叱った。]
[先ず目印にもなる巨人目指し竜は飛んだ。
眼下に敵の恐慌が見えたなら、そこを狙い
>>176丁度橋にもさしかかった頃、橋の上のゴブリンたちを弾いて前へと走る戦車の姿が見え竜はそちらに意識をやった。]
…赤毛!
[魔王の姿に竜は進路をそちらへと変えようとするも、>>187巨人の咆哮と何かが近づく気配を察知し、竜は体を傾け巨人の方から飛んできたゴブリンを避けた。]
くっ…やっぱり邪魔だねあいつは。
[魔王を気にかけながらも、竜は巨人へと向かう。]
血晶術師 エディは、シェーンバルト王国王子 カレル を能力(占う)の対象に選びました。
[竜は巨人の元へ近づくとその顔を足の爪で踏みつけるようにして掻いた。
踏み台の用にして一時離れる。攻城塔の殺気を感じながらも、竜は巨人の周囲を旋回する。]
木偶が邪魔をおしでないよ…!
[巨人の咆哮にも負けぬほどの声で、竜が唸り上げる。
同時に周囲の大気が震え、巨人を中心に燃え盛る岩の雨が降りそそいだ。]
― 川の北岸 ―
[ペガサスが翼を広げて舞い上がる。
南へ馬首を向けさせたカレルが見出したのは、グランツェルツ橋を北へ疾駆して戻る馬車であった。>>176
その傍若無人さ、魔王のものに間違いない。]
── ギィ…! 勝負しろ!
[ペガサスは上空からそれを追った。]
……。
[攫えということは、殺すなということ。
うまく行けばいいものの、その保証はない。
それでも。
エトヴァルトを殺してしまったら、王子は悲しまれるだろう、と。
きっとそれは、甘い考えだと、男は自身でも理解している。
それでも、男は結局こう告げた。]
……御意に。
不在の間、兵たちの事、お頼みしました。
[誰からも反対がなければ、河口への出撃に前後して、男も使者として出向くだろう。*]
/*
敵の駒かい配置がわからないのでとりあえず目印という名の巨人にがつがつする。
遠くからなんかしてくれればいいなと思いつつ…。
ギィには会いたい が
とかやってたらカレルが行ったかー。
― 橋北側 ―
[巨人の血走った目が竜を捉える。
再度の咆哮を上げると、巨人はドラゴンめがけて、手当たり次第に近くのゴブリンを投げつけ始めた。
一方、竜の炎で数十、あるいは数百の妖魔らが消し炭になり、その数倍のものたちが驚きおののいて逃げ出そうとする。
しかし、大群の勢いが止まることはなかった。
逃げ出そうとするものを呑みこみ踏み潰して前進する。
さながら生きた雪崩の如く。]
[竜が近づけば、巨人はそれを捕えようと手を伸ばした。
だが、動きの鈍い腕は掻い潜られ、鋭い爪を顔に受けて苦悶と怒りの声を上げる。
攻城塔に詰め込まれたコボルトたちは震えながらも竜へ向けて弓を射るが、非力な矢では竜の鱗に一筋の傷もつけられないだろう。]
[竜の咆哮とともに、燃える岩が降り注ぐ。
それは巨人を焼き、周辺のゴブリンをなぎ倒し、
攻城塔の一つを粉砕した。
だが巨人自身は、強大な体力と頑強な抵抗力をもって岩を薙ぎ払い、肌を焼かれながらも吼えた。
残る攻城塔を手に掴み、竜を叩き落とさんと大きく振り回す。]
― 封印の洞窟前 ―
[ゴブリンシャーマンから放たれたのは味方を強化する呪。
打ち込んでくるゴブリンの動きが唐突に速度を上げた。
ファルカタを振り上げて敵の刃を跳ね上げるも、先程よりも重く感じる]
なかなか厄介だね、あのゴブリン。
先に仕留めておきたいところなのだけど…。
[如何せん、殺到するゴブリンの数が多い。
これらを擦り抜けてシャーマンの下へ行くのは難しく感じた。
だが数を減らしたならそれも叶うかも知れない。
男は眼前に居並ぶゴブリンに対し、ファルカタを水平に構えた]
はぁっ!!
[敵が刃を振り上げたと同時、男は水平に構えたファルカタを真一文字に薙ぐ。
距離を取るのが狙いだったが、反応が遅れたゴブリンが1体、喉を裂かれて地に落ちた。
返す刃でゴブリン達の隙間を縫って突進してきた狼も牽制すると、男は後方へ向けて地を蹴る]
降り注げ 怒りの念
紅き雨 燃え盛りて 大地を包め!
[ゴブリンひしめく集団の後ろ側を狙い、男は焔の雨を降らせた。
断続的に降る紅き雨は一つ一つの威力は然程ではないが、連続して降り注ぐために少しずつダメージが蓄積していく。
敵後方が足並み乱す中、眼前に居るゴブリンは詠唱の隙を狙い打ち込んできて]
っっ……!
[突きの形の刃は男の左肩を切り上げた]
こんのっ…!
[ファルカタを振るには近すぎるため、蹴り出すことで距離を取る。
後方へと蹴飛ばされたゴブリンもまた、断続的に降る紅き雨に巻き込まれた]
そこで遊んでると良い。
[焔の雨は十数秒継続するもの。
その隙に男は集団を擦り抜け、再び詠唱しているゴブリンシャーマンの下へと駆けた]
― 橋北側 ―
[巨人が竜と戦い始めたころ、
魔人もまた、その戦いの近くへと向かっていた。]
貴様らはここで魔法の準備を。
俺からの合図を待て。
[二つの巨体による戦いに巻き込まれない位置に、
クレスの元から連れてきた魔術師たちを待機させる。
一方、自分はさらに肉薄するつもりだった。]
ついてきたのだから、おまえも役にたて。
[肩の上のコカトリスに言葉を掛け、
こけ?と首を傾げるそれを片手に持つ。
指先には、灰と硫黄をひとつまみ。
そして鷲の風切り羽。]
姿を変え、形を変え、
汝の真の力あらわさん。
目覚めよ。汝、猛きものよ。
[コカトリスの背に灰と硫黄で紋様を描き、
呪文と共に鷲の羽でそれを払う。
コカトリスはたちまち体を痙攣させ、
魔人の手から落ちて地面に体を伏せた。
次の瞬間、赤い閃光とともに小さな体は膨れ上がり、
その翼もまた大きく力強く伸び、広がる。]
[地上の喧噪が熱気とともに空へ届く。
これほど大軍のゴブリンを見るのは初めてだ。
そびえたつかのような巨人に、人も魔も薙ぎ倒されてゆく。
閃く魔法の攻防。
そして、竜は猛々しく、美しかった。
カレルは味方を鼓舞し、スリングショットで敵将を撃ち落としながら、ギィへの距離を詰めてゆく。]
ああフォアレ。
今が千載一遇ともいえる機会だ。
少しお待ち。すぐに…
[竜の声が届いたかはわからない。
だが王子の声は確かに竜に届いていた。]
/*
総力戦の地上を全力で応援!頑張れ!
>>+10ヴェルザンディ
質問コーナーありがとうな!リアル頑張れ!(俺はリアルぶっ倒して今帰った!w
...優しいな、ヴェルザンディ(じーん
俺のために。
ライナー見捨てるのも、悪人側らしく俺的においしくしてもらって重ねて感謝です!
[巨人と竜との争いに、その他の生き物がついてこれるはずもなく。
周囲は竜が放つ炎と、巨人が暴れまわるお陰でいつかの時のような様相を作り上げていた。
>>195再び放たれるゴブリンたちを、空高く飛ぶことで避ける。
そうして巨人へと近づいた。]
[>>196コボルトが放つ矢は鱗を傷つける事はない。
ただ鬱陶しいと思った竜は尾を振り回し小枝のように叩き落とした。
>>197竜の意識があちらそちらと向けられる中、巨人が塔を掴み大きく振り回してくる。
それもゴブリン共と同じように避けようとしたが。]
っ く!
[老いた竜もまた動きの鋭い生き物ではもはやない。
掠めよろめいた所に追撃され、固い竜の背に当たり、攻城塔は音を立てて崩れてゆく。
巨体が傾く。だが今一歩の所で竜は空へと踏みとどまる。]
はっ… おおおお!!
[再度の咆哮。再び周囲の大気を使い、今度は氷の刃を作り出しそれを降らせた。
炎よりは鋭く、だが隙間の多いそれが逃した敵もまた多い。まして今は魔王の位置取りやらは完全に失念していた。
大気の一部を削り取るようにして術へと変え、空白となった空へ補う様に風が周囲の大気を運ぶ。同時に雲をよび、大戦の周囲の天候は目まぐるしく変わってゆく。]
あの時の若造が、ずいぶんと成長したものだ。
[上空から味方を援護しながら飛ぶ白い翼を一瞥し、
そちらへ背を向ける。]
おまえの首はあとで刈り取ってやる。
それまで良い子で待っているといい。
[嘲笑うような声は、別に相手に届かせるつもりはなく。
コカトリスの翼を竜へと向ける。]
/*
>>186
殴った!予想は少ししてたけど。続く>>188「人間」を護るもいいね!
>>184が凄い俺好き。台詞回しと、わかりやすさ。
カッコいい!
[竜が吼えると、空がうねった。
雲が集い、渦巻く。
誰もが竜を恐れつつ、同時に惹かれるようだった。
太古の力の精髄であり──残滓。
カレルを乗せた純白の翼持つペガサスは、小さな伴星のごとく竜の回りを巡ってからギィへと向き直る。
そこに見出したのは──]
/*
正直、悩むとこなんだよなぁ。
時間軸交錯しちゃうと、合わせるのが大変になるし。
でも、話はしたいし、で……!
何せ、自分の最終的な帰着点も悩んでるのが実情だったりする。
いや、うん。
二君戴くつもりはないから、そこの芯だけは揺らがないけどねー。
― 巨人と竜 ―
[竜の背を打ち据えた攻城塔は一撃で砕け、
木端とコボルトらを地面に振りまいた。
巨人は無手になった手と上空にいる竜を見比べた後、
ぐっと腰を落として手を地面についた。
全身のばねを効かせ、巨人は蛙のように跳びあがる。
竜へと手を伸ばしたそこへ、氷の刃が降り注いだ。]
[おおおん、と悲しげな声を上げながら、
全身を切り裂かれた巨人は苦し紛れに両腕を振り、
そのまま地面へ仰向けに落下していった。
大地が震動で大きく揺れ、周囲に地割れが走る。
その時だ。
魔王の乗るコカトリスがそこへ現れたのは。]
そこの竜―――!
……もしやディルドレ…か?
[問いには驚きと歓喜が混ざる。]
ディルドレだな?そうだな!
よくもまあ、みごとに老いさらばえたものだ!
[怪鳥に乗る魔人は、竜と相対しながらもちらりと視線を王子に向ける。
歯牙にもかけないという態度を取りつつ、
そちらとの間合いを計ってもいた。
竜が何を第一と考えているか。
それは、少し考えればわかること。]
/*
戦隊ものってあるじゃないですか。
一話で必ず一回正義側を弱くするそうです。
そして正義が最終的に勝つわけですが。
そうすることによって、子供の食い付きがかなりいいんだそうですよ。
応援する気持ちにもなれるし、頑張れば何でもできるって思えるいいことですよね。
/*
なんか焦ると更新ボタン連打したくなるので、
代わりに手が空くと灰を打ちまくるという。
無駄にログを伸ばしてくれるわ!(悪)
― 出立・カトワールへ ―
[2通の新書を受け取れば、男は魔術師と共に転移術にて目的の場所へ向かう。]
[転移術の最中の奇妙な感覚 ―それは錯覚かもしれないが― がどうにも落ち着かない。とはいえ馬で乗り込むわけにもいかないから仕方ないとはわかっているのだが。]
……着いた、か。
[見回すも、魔物の姿はひとまずは見当たらない。
男はこわばってた身体をほぐすように大きく息を吐き、いつでも抜ける様にとサーベルの柄に手を掛ける。]
さて、目当ての人は何処やら?
[叶うなら、エトヴァルトも連れ帰りたいものだ、と思いながら男は慎重に町中を往く。]
[>>211紙一重の所で巨人を退けた竜ではあったが、使った力は多大で空に在るのがやっとの状態でもあった。
>>212近づくなとばかりに放った氷刃の雨は、それでも魔王の接近を押し留める事は出来ずに。]
かっ ハッ…
[咳き込むように息吐く所にかかる声に、竜は顔を上げた。]
ギィ……!
[友の宿敵、ひいては因縁の相手へと竜は吼える。]
貴様に後など、ない…!
[魔王に放置されたカレルは、ペガサスをさらに上空へと駆けさせる。
そこで、竜が招いた雲から雷光を呼び込むのように剣を掲げた。
人間が稲妻の直撃を受ければ命はあるまい。
だが、竜と妖精の加護を受けている今、雷の力はカレルに従った。]
/*
こう、灰を埋める時間が合ったら、ログを予測して書いておけよとかいう気もするのだけれども、どうもリレーでしか文章が書けなくてだね。
こういう時は不便な体質である。
/*
明日はレト落ちだよね。
死んじゃうのかな...それとも生死不明で後で復活?
どっちも美味しいし、カッコいい(目キラキラ
←レトチップがかなり好きな人
[老いさらばえとの声には思わず口の端が上がりそうになった。
男が見ていただろう
それでも、美しいと形容する変わり者がいることを竜は知らない。]
久しいな赤毛、
お前は随分と健在なようで腹立たしいくらいだよ。
[数千前と変わらぬ姿に言いながら、竜は青銀の目でひたと睨んだ。
だが力を振るい、背をしたたかに撃たれた竜の力は著しく衰え、あと一撃、二撃が限界だと竜自身が感じていた。]
せえええぃやああ!
[視界を灼く閃光を剣の先に受け、ギィ目がけて振り抜く。
迸る雷撃は、さながら竜のブレス。
だが、その出力にカレルの剣は折れていた。]
[>>215睨み会う最中、ギィの視線がこちらから一度外れる。
それを追うように見た先に見えた者は―――]
っ、まさか…!
[魔王が何を考えているか、悟った竜はその視線の先、遮るように空を駆けようと。]
[>>215睨み会う最中、ギィの視線がこちらから一度外れる。
それを追うように見た先に見えた者は―――]
っ、まさか…!
[魔王が何を考えているか、悟った竜はその視線の先、遮るように空を駆けようと。]
[ペガサスが上空へと駆け上がる。
それを横目に確認して、コカトリスを緩やかな螺旋を描くように上昇させた。
いつの間にか湧き出した厚い雲が空を覆い、時折稲光が走る。]
ははは。
ロルフのおかげで、ずっと眠っていたからな。
[睨む竜へ楽しげに笑ってみせる。]
おかげでおまえの死に顔を拝めるというのだから。
そこはロルフに感謝してやってもいいな。
[笑いながらコカトリスを上昇させ続ける。
その頭上から、天の雷霆が打ちおろされた。]
― 封印の洞窟前 ―
[男が駆ける間にゴブリンシャーマンの呪は完成する。
杖から放たれる禍々しき色をした霧。
徐々に広がり行くそれに対し、男は霧を斬り裂かんとファルカタを下から振り上げた。
駆ける進路が僅かに色を取り戻す。
その隙間を駆け抜け、男は振り上げたファルカタをゴブリンシャーマンに対して振り下ろした]
せいっ!!
[ゴブリンシャーマンは咄嗟に受け止めんと杖を掲げかけたが、男は構わず力で押す。
頭から膝にかけてを走った刃の軌道は、直後、昏い液体を噴出し地へと落ちた]
よし、これで───
[残るゴブリン達も散るだろうと、振り返ろうとした刹那。
男の視界がくらりと揺れた]
っ、 まさか、
[身を襲う感覚に総毛立つ。
男はゴブリン達の状態を見ることなく、地を蹴り洞窟の方へと駆けた。
ゴブリンシャーマンが放った霧は毒霧だったのだ。
意識が揺れる中、男は霧の影響から逃れるべく洞窟の半ばまで進む]
拙いな……先に解毒か。
[洞窟の半ばで壁に背を持たれかけ、男は揺れる意識の中、自らの額に右の人差し指を当てた]
慈しみの念は聖なる光
癒しの力 その身蝕むものを浄化せん
[男の身が薄桜の光に包まれる。
じわりと身を温かさが包み、早まっていた呼吸は徐々に落ち着きを取り戻した。
そのまま男は腰を下ろし、刹那の休息を取る。
ゴブリン達が追ってこないのは毒にまかれたからなのか、洞窟に入るのを躊躇したからなのか、男には知る由も無いこと。
洞窟の奥底で魔法陣が発動したことにも、男はまだ気付いていなかった]
― 回想・大森林の2年 ―
獲れなかったのかい?
[上手く獲物を狩れないカレルに老婆は呆れたように言う。
森に来た当初は薪も割れず、水も汲めず。燦燦たる結果だっただろう。]
仕方がないね。今日はもうお休み。
少しでも体を休めておいで。
空腹なのは我慢するしかないね。
[そう言いカレルを小屋へと送る。
老婆の方は外で休む。閉じられた場所より、開けた場所の方が好きなのだとカレルには言った。]
[虫の音がりんと静かに響き、星の光は慰めのように空に輝く夜。
老婆は静かに小屋を訪れた。
シーツがわりの布は何とか間に合ったようで、それに包まり簡素な寝台で眠る王子と、小屋の様子を眺める。
人間が最低限使って暮らせるだけの者はあるようで、その他小物などを後でいくつか作らせようかとみやった後、眠るカレルの枕元に、魚と果実を置いておいた。]
暫くだけだよ。
[あまり甘やかしても修行にならないが、かといって弱るのも困る。
夢落ちた王子に言いながら、ずれた布をかけ直す。
未だ幼さ残る顔を、少しだけ懐かしそうに見て頭を撫でた後、竜はそっと小屋を去った。
翌日獲物の事を問われても、妖精らだろうとうそぶき真実は明かさなかったろう*]
[電撃は確かに魔王の体を焼いた。
だが、体中に稲妻の名残をまとわりつかせながら、
魔王は倒れることなくコカトリスの背にあった。
上空の王子を見上げて、にやりと笑う。]
炎よ、我が敵を撃て!
[短い詠唱とともに、手の先に炎の槍を生み出す。
それは一直線に王子へと飛んだ。]
[同時に、地上で待機する魔術師たちへと合図を送る。
王子への攻撃に気が逸れるだろう竜を貫くべく、巨大な石槍がいくつも生み出され、空へと一斉に解き放たれた。]
/*
ああああああああああ
呪具の名前、竜じゃなく龍になってたああああ!!www
おのれ一発変換めwwwwwwwwwww
止めろおおおお!!!!
[>>226竜がギィとカレルの間に立ちふさがり、炎の槍を受ける。
魔王から放たれたそれは竜には小さな棘だが老いた身体を縫い留めるには十分で。
>>227同時に下方から放たれた石槍に、竜はその身を貫かれた。
しまったと思う間もなく。一度喰らえば全ての槍が突き刺さった。]
― 刹那の夢 ―
ロル ロル
[王宮をふらふらと、王の名を呼びながら歩く娘が一人いた。
悲しげな、悲壮な顔で歩く王宮外の人間を追い出そうと兵が集まる、娘はそれらを一切と寄せず跳ねのけて、とうとう王の寝所の扉の前までたどり着くと、そこに立った。
青銀の目にはいっぱいの涙を浮かべたまま。
今すぐにでも飛び込んでしまいたいのを我慢しながら。
中から、お入りの声が聞こえるまで娘はそこで待っていた。]
[やがて扉は開かれる。
王の寝室には王の縁者や医師が居たが、王はそれらに退席を促した。
反論もあっただろうが、王はそれらを制し、娘の来訪を歓迎した。
娘は王が横たわる寝台の傍らに膝をつく。]
ロル…
[竜には一時、人には長い時を経て。
死期を間近にした変わり果ててしまった友の顔に、竜は涙するしかなかった。]
どうして人間の命はこんなに短いんだろう。
まだ、まだたったの数十年しか経ってないのに
ロル、いやだ
死なないで、あたしの友達
[すっかり細くなってしまった手を、しわがれた指を、竜は握りしめたた泣いた。]
[死にゆく友は先に行く事を謝罪した。
同時にまだずっと長い生を得られた自分の事が羨ましいとも言った。
残してゆく国は平和だが、まだまだやる事があったとも。
そして、聖剣の事も。
それらひとつひとつの心残りに、ひとつひとつ竜は頷いてから。]
約束する
あたしはこの国にいるよ、ずっと
ロルが作った国にいるよ
あたしの命が続くまで、
ロルの子を、ロルの子孫を、
ずっとずっと見守ってるよ
やくそく…
だから私が死ぬ時になったら、
今度はロルが迎えに来て…
[それが始祖の王と青銀竜の交わした盟約。]
ロル、あたし…
[そして最後の時を、竜は友と共に過ごした。
もっと言う言葉もあったはずなのに、言葉は何も出てこなかった。
言葉交わさずとも幸せだった空気は、この場においては悲しみしか纏わない。]
ロル…!!
[そして握った手の先から、友の力は抜けてゆく。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新